JP6820829B2 - ペット用吸収性シート - Google Patents

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Description

本発明は、ペットの排泄物、例えば尿を吸収するペット用吸収性シートに関する。
ペットの排泄物、例えば尿を吸収するペット用吸収性シートが知られている(下記の特許文献1及び特許文献2参照)。ペット用吸収性シートは、液不透過性の裏面シートと、液透過性の表面シートと、裏面シートとシートとの間に位置する吸収体と、を有する。
特許文献1に記載されたペット用吸収性シートは、尿との接触により尿のpHに応じて変色するpH指示薬を含有するインク組成物が印刷された印刷部を有する。このペット用吸収性シートによれば、尿のpHに基づいてpH指示薬が変色することによって、尿のpHをより正確に把握できるようになるとされている。
特開2012−50405号
本願の発明者は、ペット用吸収性シート内のどのくらいの範囲まで排泄物、特に尿が広がっているかという点について、未だ改善の余地があることを見出した。特に、ペット用吸収性シート内のどのくらいの範囲まで排泄物が広がっているかよくわからない場合、ユーザ、例えばペットの飼い主は、いつペット用吸収性シートを交換すればよいか、理解しにくいことがある。
また、ペット、特に犬は、自らの排泄物によって汚れていない領域に新たに排泄行為を行う習性を持っていることが多い。しかしながら、ペット自身がペット用吸収性シート内のどのくらいの範囲まで排泄物が広がっているか把握し難い場合、ペットは、未だ未排泄領域を有するペット用吸収性シートで排泄行為をせず、別の場所で排泄行為をしてしまうという可能性もある。
したがって、どのくらいの範囲まで排泄物、特に尿が広がっているかをより把握し易いいペット用吸収性シートが望まれる。
ペット用吸収性シートは、吸収コアと、前記吸収コアよりも表面側に設けられ、複数の親水性繊維を含む液透過性シートと、前記液透過性シートに部分的に設けられた耐水剤を含む複数の耐水性領域と、を有する。前記耐水性領域における前記耐水剤は、前記複数の親水性繊維によって形成される繊維間の隙間に跨って形成されている。
第1実施形態に係るペット用吸収性シートの平面図である。 図1に示すA−A線に沿ったペット用吸収性シートの模式的断面図である。 ペット用吸収性シートの耐水性領域付近の模式的拡大図である。 部分的に付着した排泄物を有するペット用吸収性シートの拡大平面図である。
(1)実施形態の概要
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
一態様に係る吸収性物品は、吸収コアと、前記吸収コアよりも表面側に設けられ、複数の親水性繊維を含む液透過性シートと、前記液透過性シートに部分的に設けられた耐水剤を含む複数の耐水性領域と、を有し、前記耐水性領域における前記耐水剤は、前記複数の親水性繊維によって形成される繊維間の隙間に跨って形成されている。
本態様によれば、耐水性領域における耐水剤が繊維間の隙間に跨って形成されているため、耐水性領域は尿のような排泄物を弾く。したがって、耐水性領域は、ペットによる排泄行為の後であっても、尿のような排泄物を吸収しない。したがって、耐水性領域の見え方は、排泄前と排泄後においてほとんど変わらない。
一方で、耐水剤を有しない非耐水性領域は、尿のような排泄物を吸収することによって、尿のような排泄物に似た光特性を有することになる。すなわち、非耐水性領域の見え方は、ペットによる排泄行為の前と後で、大幅に変化し得る。特に、水分を吸収した非耐水性領域と水分をほとんど吸収しない耐水性領域との間における光の透過及び/又は反射特性が大きく異なることから、排泄物が付着した排泄領域内における非耐水性領域は、より目立つようになる。これにより、排泄物が付着している領域がどのくらい広がっているかを目視でより正確に把握できるようになる。
好ましい一態様によれば、前記耐水性領域における前記耐水剤の目付は、前記液透過性シートの目付の0.1倍以上である。
液透過性シートの目付に対する耐水剤の目付の比が0.1倍以上であることにより、耐水性領域では液透過性シートを構成する親水性繊維に多くの耐水剤が存在することになる。これにより、耐水性領域は、尿のような排泄物をより吸収し難くなるため、水分を吸収した非耐水性領域と水分を吸収しない耐水性領域との間における光の透過及び/又は反射特性がより大きく異なることになる。したがって、排泄物が付着した排泄領域内における非耐水性領域は、より目立つようになる。
好ましい一態様によれば、前記液透過性シートの前記耐水性領域は、前記耐水剤を有しない非耐水性領域よりも狭い。
耐水性領域が非耐水性領域よりも狭いため、ペット用吸収性シートに排泄された排泄物は、平面状に過度に広がることなく、非耐水性領域から吸収コア内に吸収される。これにより、1回の排泄行為で汚れない領域が比較的広くなるため、複数回の使用に耐え得るペット用吸収性シートを提供することができる。
好ましい一態様によれば、複数の前記耐水性領域が、非連続的に設けられており、前記耐水剤を有しない非耐水性領域は、前記耐水性領域どうしの間に配置されている。
耐水性領域どうしの間に非耐水性領域が存在することで、水分を吸収した非耐水性領域と水分を吸収しない耐水性領域との間における見え方の違いがよりわかり易くなり、排泄物の拡散がどこまで進んでいるかをより明確にすることができる。
好ましい一態様によれば、複数の前記耐水性領域が、非連続的に設けられており、複数の前記耐水性領域は、互いに隣接する前記耐水性領域どうしを結ぶ第1仮想線と、互いに隣接する前記耐水性領域どうしを結ぶ第2仮想線と、を構成し、前記耐水剤を有しない非耐水性領域は、前記第1仮想線と前記第2仮想線との間に配置されている。
第1仮想線と第2仮想線のいずれか一方もしくは両方に排泄物が達しているか、又は達していないかを把握ることで、排泄物の拡散がどこまで進んでいるかをより明確に把握することができる。
好ましい一態様によれば、複数の前記耐水性領域は、非連続的又は連続的に設けられ、複数の図形線を構成しており、前記耐水剤を有しない非耐水性領域は、互いに隣接する前記図形線どうしの間に設けられている。
複数の図形線のうちのどの図形線に排泄物が達しているか、又は達していないかを把握ることで、排泄物の拡散がどこまで進んでいるかをより明確に把握することができる。
好ましい一態様によれば、前記親水性繊維を含む前記液透過性シートは最表面に配置されている。
耐水剤を含む親水性繊維を有する液透過性シートが最表面に配置されているため、耐水性領域は、ペットの尿のような排泄物中の水分をより効果的に弾く。したがって、水分を吸収した非耐水性領域と水分をほとんど吸収しない耐水性領域との間における光の透過及び/又は反射特性がより大きく異なり、排泄物が付着した排泄領域内における非耐水性領域がより目立つようになる。
(2)ペット用吸収性シートの構成
以下、図面を参照して、実施形態に係るペット用吸収性シートについて説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法等は、以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
本明細書において、「ペット」は、脊椎動物や無脊椎動物を広く包含し、典型的には、猫、犬、ウサギ、ハムスターなどの愛玩動物を含む。
図1は、第1実施形態に係るペット用吸収性シートの平面図である。図2は、図1に示すA−A線に沿ったペット用吸収性シートの模式的断面図である。図3は、ペット用吸収性シートの耐水性領域付近の模式的拡大図である。図4は、部分的に付着した排泄物を有するペット用吸収性シートの拡大平面図である。ペット用吸収性シート10は、概して平坦なシートである。ペット用吸収性シート10の表面は、ペットの排泄物を受ける面であり、以下では「排泄面」とも称される。なお、図1は、排泄面側から見たペット用吸収性シートの平面図である。
ペット用吸収性シート10は、表面側に配置される表面シート12と、裏面側に配置される裏面シート14と、表面シート12と裏面シート14との間の吸収体20とを有する。吸収体20は、排泄物中の水分を吸収する吸収材料を含む吸収コア30と、吸収コア30を包むカバー層34及びラップ層35を有していてよい。
吸収コア30は、表面シート12と裏面シート14との間に設けられている。表面シート12は、ペットの排泄物のような液体を透過する透液性シートであってよい。透液性シートは、例えば透液性を有する不織布によって構成されていてよい。この透液性シートは、複数の親水性繊維を含み、複数の親水性繊維どうしの間には隙間が形成されている。
裏面シート14は、ペットの排泄物のような液体を透過しない不透液性シートであってよい。裏面シート14は、特に制限されないが、例えば高分子フィルムシートによって構成されていてよい。裏面シート14の一部は表面シート12よりも外側へ延びていてよい。この場合、ペット用吸収性シート10の外周部では、排泄面側から裏面シート14が視認可能となっている。
吸収コア30は、特に限定されないが、パルプのような親水性繊維31若しくは高吸収性ポリマー(SAP)32、又はこれらの組合せを含んでいてよい。一例として、本実施形態では、親水性繊維層31上に高吸収性ポリマー(SAP)32が設けられている。
ペット用吸収性シート10は、吸収コア30の排泄面側を覆うカバー層34と、吸収コア30の非排泄面(裏面)側に設けられたラップ層35と、を含んでいてよい。ラップ層35は、吸収コア30の裏面側から、吸収コア30の側面で吸収コア30の表面側へ折り返されている。ラップ層35の表面側へ折り返された部分は、カバー層34の端部よりも表面側に位置する。これにより、カバー層34とラップ層35の両方は、吸収コア30を包んでいる。
カバー層34及びラップ層35は、透液性シートから構成されていてよい。この透液性シートは、複数の親水性繊維を含み、複数の親水性繊維どうしの間には隙間が形成されている。このような透液性シートとしては、例えばティッシュが挙げられる。
ペット用吸収性シート10は、液透過性シートに部分的に設けられた耐水剤を含む複数の耐水性領域50を有する。図3に示すように、耐水性領域50では、耐水剤は、複数の親水性繊維によって形成される繊維間の隙間に跨って形成されている。本実施形態では、耐水剤は、表面シート12を構成する液透過性シートに設けられている。この代わりに、耐水剤は、カバー層34を構成する液透過性シートに設けられていてもよい。耐水剤は、吸収コア30よりも表面側に設けられた複数の親水性繊維を含む液透過性シートに設けられていればよい。
好ましくは、図2に示すように、耐水剤が設けられた親水性繊維を含む液透過性シートは、最表面、すなわち表面シート12に配置されている。耐水剤を含む親水性繊維を有する液透過性シートが最表面に配置されている場合、耐水性領域50は、ペットの尿のような排泄物中の水分をより効果的に弾く。したがって、水分を吸収した非耐水性領域と水分をほとんど吸収しない耐水性領域との間における光の透過及び/又は反射特性がより大きく異なり、排泄物が付着した排泄領域内における非耐水性領域がより目立つようになる。
ここで、耐水剤の量、具体的には目付が小さい場合、耐水剤は、各々の親水性繊維の表面にのみ付着するだけであり、図3に示すように複数の親水性繊維によって形成される繊維間の隙間に跨って形成されない。本実施形態では、耐水剤の目付を大きくすることによって、耐水性領域50における耐水剤を繊維間の隙間に跨って形成させることができた(図3参照)。これにより、耐水性領域50は排泄物中の水分を十分に弾くことができる。したがって、耐水性領域50は、ペットによる排泄行為の後であっても、排泄物中の水分を吸収しない。したがって、耐水性領域50の見え方は、排泄前と排泄後においてほとんど変わらない(図4参照)。
一方で、耐水剤を有しない非耐水性領域は、排泄物中の水分を吸収することによって、排泄物の光特性に似た光特性を有することになる。すなわち、非耐水性領域の見え方は、ペットによる排泄行為の前と後で、大幅に変化し得る(図4参照)。特に、水分を吸収した非耐水性領域と水分をほとんど吸収しない耐水性領域50との間における光の透過及び/又は反射特性が大きく異なることから、排泄物が付着した排泄領域内における非耐水性領域は、より目立つようになる。これにより、排泄物が付着している領域(図4の領域R)がどのくらい広がっているかを目視でより正確に把握できるようになる。
耐水性領域50における耐水剤の目付は、耐水剤を含む液透過性シートの目付の好ましくは0.1倍以上、より好ましくは1倍以上である。これにより、液透過性シートの目付に対する耐水剤の目付が十分に大きくなり、耐水性領域50では液透過性シートを構成する親水性繊維に多くの耐水剤が存在することになる。したがって、耐水性領域50は、尿のような排泄物をより吸収し難くなるため、水分を吸収した非耐水性領域と水分を吸収しない耐水性領域50との間における光の透過及び/又は反射特性がより大きく異なることになる。したがって、排泄物が付着した排泄領域内における非耐水性領域は、より目立つようになる。
耐水性領域50は、平面視で耐水剤を有しない非耐水性領域よりも狭いことが好ましい。耐水性領域50が非耐水性領域よりも狭いため、ペット用吸収性シートに排泄された排泄物は、平面状に過度に広がることなく、非耐水性領域から吸収コア30内に吸収される。これにより、1回の排泄行為では汚れない領域が比較的広くなるため、複数回の使用に耐え得るペット用吸収性シートを提供することができる。
耐水剤を含む耐水性領域50は、非断続的な領域を構成するように並んでいてもよい。この代わりに、耐水性領域50は、連続的なライン(図形線)を構成するように直線的又は曲線的に延びていてもよい。本実施形態では、複数の耐水性領域50は、非連続的に設けられており(図1参照)、耐水剤を有しない非耐水性領域が耐水性領域50どうしの間に配置されている。各々の耐水性領域50の面積は、例えば0.5〜1.5mmの範囲であってよい。耐水性領域50どうしの間に非耐水性領域が存在することで、水分を吸収した非耐水性領域と水分を吸収しない耐水性領域50との間における見え方の違いがよりわかり易くなり、排泄物の拡散がどこまで進んでいるかをより明確にすることができる。
複数の耐水性領域50は、互いに隣接する耐水性領域50どうしを結ぶ第1仮想線50aと、互いに隣接する耐水性領域どうしを結ぶ第2仮想線50bと、を構成していてよい。複数の耐水性領域50は、互いに隣接する耐水性領域50どうしを結ぶ仮想線50a,50bによって複数の図形線を描くように構成されていてよい(図4参照)。耐水性領域50が複数の図形線を描くことによって、排泄物がどの図形線に達しているか、又は達していないかを容易に把握することができる。これにより、排泄物の拡散がどこまで進んでいるかをより明確に把握することができる。
仮想線50a,50bは、ユーザの視覚により「実質的に繋がったライン」と見做せる程度に近接した耐水性領域50どうしを繋ぐ仮想ラインによって規定される。具体的には、仮想ライン50a,50bは、特定の耐水性領域50と当該特定の耐水性領域50に最も近い耐水性領域50との間の距離の1.5倍以下の距離だけ離れた耐水性領域50どうしを結ぶ仮想ラインであってよい。一例として、仮想ラインは、間隔が1cm以下、より好ましくは5mm以下の耐水性領域50どうしを繋いだラインによって規定されていてもよい。
好ましくは、耐水剤を有しない非耐水性領域は、互いに隣接する耐水性領域50どうしを結ぶ第1仮想線50aと互いに隣接する耐水性領域50どうしを結ぶ第2仮想線50b第2仮想線との間に配置されている。例えば、この非耐水性領域は、第1仮想線50aと第2仮想線50bとの間の間隔が1cmを超える領域であってよい。前述したように、耐水性領域50は、排泄物の拡散がどこまで進んでいるかを示す指標となる。したがって、本態様によれば、第1仮想線50aと第2仮想線50bのいずれか一方もしくは両方に排泄物が達しているか、又は達していないかを容易に把握ることができる。これにより、ユーザは、排泄物の拡散がどこまで進んでいるかをより明確に把握することができる。
耐水性領域50に設けられた耐水剤は、着色剤を含んでいてもよい。着色剤によって、耐水性領域50と非耐水性領域との間に色差を付けることができる。この場合、表面側から見たときに、非耐水性領域と耐水性領域50との色差(ΔE)は、好ましくは10以下、より好ましくは5以下である。ここで、色差は、「L*a*b*表色系」によって規定される。
前述したように、非耐水性領域と耐水性領域との色差が小さい場合、ペット用吸収性シートの使用前において、非耐水性領域と耐水性領域50とは目視で区別し難くなる。しかしながら、非耐水性領域が排泄物中の水分を吸収すると、非耐水性領域はくすんだ色に変化する。そのため、排泄物中の水分を吸収した非耐水性領域と耐水性領域50との色差は、大きくなる。これにより、ユーザ又はペットは、排泄行為後において、排泄物が付着した領域内に耐水性領域50が浮き出たように見える。したがって、ユーザ又はペットは、排泄物が付着した領域をより明確に把握することができる。なお、この効果をより促進させるため、表面シート12は、白色であってよい。これは、排泄物が一般的にくすんだ色をしているからである。
図示した実施形態の代わりに、耐水性領域50は、少なくとも吸収体20を厚み方向に圧縮したエンボス部に設けられていてもよい。このエンボス部は、吸収体20のみを厚み方向に圧縮することによって形成されていてもよく、吸収体20と表面シート12の両方を厚み方向に圧縮することによって形成されていてもよい。
次に、排泄物がペット用吸収性シート10上に付着したときに、耐水性領域50の見え易さについて試験した結果について説明する。試験のため、比較例にかかるペット用吸収性シートと、実施例1〜3にかかるペット用吸収性シート10が用意された。比較例及び実施例1〜3に係るペット用吸収性シートは、耐水剤の目付が異なる点を除き、互いに同じ構成を有する。
比較例及び実施例1〜3において、耐水剤は、表面シートを構成する液透過性シートに設けられている。この液透過性シートの厚みは、0.12mmであり、液透過性シートの目付は13.5g/mmであった。各々の耐水性領域50の面積はおよそ1.0mmである。
実施例1では、液透過性シートの目付に対する耐水剤の目付の比は、8.4である。実施例2では、液透過性シートの目付に対する耐水剤の目付の比は、3.9である。実施例3では、液透過性シートの目付に対する耐水剤の目付の比は、0.34である。比較例では、液透過性シートの目付に対する耐水剤の目付の比は、0.077である。なお、比較例では、耐水剤の目付が小さく、それゆえ、耐水剤は、複数の親水性繊維によって形成される繊維間の隙間に跨って形成されておらず、各親水性繊維の表面に薄く付着している。
官能評価では、比較例及び実施例1〜3に係るペット用吸収性シート上にペットの排泄物を模した疑似水分を付着させ、疑似水分が付着した領域における耐水性領域50の見え易さを目視にて評価した(表1参照)。
表1の「視認のし易さ」の欄における指標「◎」は、耐水性領域50が非常にはっきり見えたことを示す。指標「○」は、耐水性領域50がはっきり見えたことを示す。指標「△」は、耐水性領域50があまり目立たなかったことを示す。上記の官能評価により、耐水性領域50における耐水剤の目付は、液透過性シートの目付の好ましくは0.1倍以上、より好ましくは1倍以上であることがわかる。
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
10 ペット用吸収性シート
12 表面シート
14 裏面シート
20 吸収体
30 吸収コア
34 カバー層
35 ラップ層
50 耐水性領域
R 排泄物

Claims (7)

  1. 表面側に配置される表面シートと、
    吸収コアと、
    前記表面シートと前記吸収コアとの間に設けられ、前記吸収コアの排泄面側を覆い、かつ複数の親水性繊維を含む液透過性シートにより構成されるカバー層と、
    前記カバー層に部分的に設けられた耐水剤を含む複数の耐水性領域と、を有し、
    前記耐水性領域における前記耐水剤は、前記複数の親水性繊維によって形成される繊維間の隙間に跨って形成されており、
    複数の前記耐水性領域のそれぞれの面積は、1.5mm 2 以下であり、
    前記耐水剤は着色剤を含む、ペット用吸収性シート。
  2. 前記耐水性領域における前記耐水剤の目付は、前記カバー層の目付の0.1倍以上である、請求項1に記載のペット用吸収性シート。
  3. 前記カバー層の前記耐水性領域は、前記耐水剤を有しない非耐水性領域よりも狭い、請求項1又は2に記載のペット用吸収性シート。
  4. 複数の前記耐水性領域が、非連続的に設けられており、
    前記耐水剤を有しない非耐水性領域は、前記耐水性領域どうしの間に配置されている、請求項1から3のいずれか1項に記載のペット用吸収性シート。
  5. 複数の前記耐水性領域が、非連続的に設けられており、
    複数の前記耐水性領域は、互いに隣接する前記耐水性領域どうしを結ぶ第1仮想線と、互いに隣接する前記耐水性領域どうしを結ぶ第2仮想線と、を構成し、
    前記耐水剤を有しない非耐水性領域は、前記第1仮想線と前記第2仮想線との間に配置されている、請求項1から4のいずれか1項に記載のペット用吸収性シート。
  6. 複数の前記耐水性領域は、非連続的又は連続的に設けられ、複数の図形線を構成しており、
    前記耐水剤を有しない非耐水性領域は、互いに隣接する前記図形線どうしの間に設けられている、請求項1から5のいずれか1項に記載のペット用吸収性シート。
  7. 複数の前記耐水性領域が、非連続的に設けられており、
    前記複数の耐水性領域は、間隔が1cm以下の互いに隣接する前記耐水性領域どうしを結ぶ仮想線によって複数の図形線を描くように構成されている、請求項1からのいずれか1項に記載のペット用吸収性シート。
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