JP6820464B2 - 合成樹脂製容器 - Google Patents

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Description

本発明は、分割式ブロー成形型を用いて成形された合成樹脂製容器に関し、詳しくは、容器胴部に周方向に沿って環状に形成された横溝部のパーティングライン周辺における傷の発生が抑制された合成樹脂製容器に関する。
従来、ポリエチレンテレフタレートなどの熱可塑性樹脂を用いて有底筒状のプリフォームを形成し、次いで、このプリフォームを二軸延伸ブロー成形などによってボトル状に成形してなる合成樹脂製の容器が、各種飲料品、各種調味料等を内容物とする容器として広い分野で一般的に利用されている。
この種の容器の一例を図11に示すに、円筒状に形成された容器胴部4Pの上端側及び下端側に、周方向に沿って環状に形成された横溝部7P,8Pを設けた容器1Pが知られている(特許文献1参照)。
また、ブロー成形に用いるブロー成形型としては、例えば、一端が支軸に固定されて扇状に開閉するモールド固定ユニットに、所望の容器形状に対応するキャビティを形成する分割モールドが交換可能に取り付けられた分割式ブロー成形型が知られており(特許文献2参照)、成形型の合わせ面の跡がパーティングラインとなる。
特開2005−132452号公報 特開2000−6232号公報
ところで、図11に示す従来の容器にあっては、横溝部のパーティングライン周辺に、擦られた跡のような傷が発生していることがあり、特に、容器胴部の下方側に設けた横溝部において、このような傷が発生し易い傾向があった。
そこで、本発明者らは、傷の原因に着目して鋭意検討したところ、次のような知見を得るに至った。
ブロー成形に際し、ブロー成形型のキャビティ形状が転写されて、所定の容器形状に成形された容器は、その後、冷却されるに伴ってキャビティ内で収縮する。そうすると、このときの容器高さ方向の収縮によって、横溝部の下側の溝側面が、当該横溝部を成形するためにキャビティ面に形成された凸部に押し当てられるように密着してしまう。そして、このような密着した状態で型開きがなされると、上記凸部のパーティングライン上に位置するエッジが、横溝部の下側の溝側面を擦りながら離型方向に移動することとなり、これによって、パーティングライン周辺に擦られた跡のような傷が生じてしまうと考えられる。
本発明は、このような知見に基づいて、上記の如き傷が生じないようにすべく、本発明者らがさらなる鋭意検討を重ねた結果なされたものであり、容器胴部に周方向に沿って環状に形成された横溝部のパーティングライン周辺における傷の発生が抑制された合成樹脂製容器の提供を目的とする。
本発明に係る合成樹脂製容器は、分割式ブロー成形型を用いて成形された、口部、肩部、胴部、及び底部を備える合成樹脂製容器であって、前記胴部が、周方向に沿って環状に形成されてパーティングラインと交差する一以上の横溝部を有し、前記横溝部は、溝底と、一定の傾斜角度で下向きに傾斜する傾斜面を含む下側溝側面と、一定の傾斜角度で上向きに傾斜する傾斜面を含む上側溝側面とを有し、前記横溝部の少なくとも一つにおいて、前記溝底の幅方向中央付近に、前記下側溝側面の上端縁を移動させることによって、前記パーティングラインに沿った縦断面における前記下側溝側面の傾斜角度を大きくする傾斜調整部が、当該横溝部の前記下側溝側面側に、パーティングラインを跨いで周方向に沿って形成されている構成としてある。
本発明によれば、分割式ブロー成形型を用いて成形され、容器胴部に周方向に沿って環状に形成された横溝部を有する合成樹脂製容器において、かかる横溝部のパーティングライン周辺における傷の発生を抑制することができる。
本発明に係る合成樹脂製容器の実施形態の概略を示す側面図である。 本発明に係る合成樹脂製容器の実施形態の概略を示す正面図である。 図1のA−A端面図である。 図1のB−B端面図である。 横溝部及び傾斜調整部の設計例を示す説明図である。 横溝部及び傾斜調整部の設計例を示す説明図である。 図6の要部拡大図である。 型開きする際の状態の一例を概念的に示す説明図である。 本発明に係る合成樹脂製容器の実施形態の変形例の概略を示す側面図である。 本発明に係る合成樹脂製容器の実施形態の他の変形例について、その横溝部の縦断面形状を図4に対応させて示す要部端面図である。 従来の容器の一例の概略を示す正面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
なお、本発明に係る合成樹脂製容器の一実施形態として、その側面図を図1に示し、その正面図を図2に示す。
本発明に係る容器1は、口部2、肩部3、胴部4、及び底部5を備えており、本発明の一実施形態として図示する容器1は、胴部4が円筒状に形成された、一般に、丸形ボトルと称される容器形状を有している。
また、容器1は、熱可塑性樹脂を使用して射出成形や圧縮成形などにより有底筒状のプリフォームを成形し、このプリフォームを二軸延伸ブロー成形などにより所定の容器形状に成形することによって製造することができる。その際、分割式ブロー成形型が用いられ、容器1の径方向に対向する位置には、その高さ方向に沿って、成形型の合わせ面の跡がパーティングラインPLとなってあらわれる。
ここで、高さ方向とは、口部2を上にして容器1を水平面に正立させたときに、水平面に直交する方向をいうものとし、この状態で容器1の上下左右及び縦横の方向を規定するものとする。
このようにして容器1を製造するにあたり、使用する熱可塑性樹脂としては、ブロー成形が可能な任意の樹脂を使用することができる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポリエチレンナフタレート,非晶ポリアリレート,ポリ乳酸又はこれらの共重合体などの熱可塑性ポリエステル,これらの樹脂あるいは他の樹脂とブレンドされたものなどが好適である。特に、ポリエチレンテレフタレートなどのエチレンテレフタレート系熱可塑性ポリエステルが、好適に使用される。また、ポリカーボネート,アクリロニトリル樹脂,ポリプロピレン,プロピレン−エチレン共重合体,ポリエチレンなども使用することができる。
口部2は、内容物の取り出し口となる円筒状の部位であり、ネックリング20の直下でほぼ同一径となっている部分を含み、かかる口部2には、容器内を密封する図示しない蓋体が取り付けられる。口部2の下端は、胴部4に向かって拡径して口部2と胴部4との間をつなぐ肩部3に連接しており、図示する例において、肩部3は円錐台状に形成されている。
なお、ネックリング20は、容器1を成形するにあたり、成形型にプリフォームを支持する際に利用される部位であり、プリフォームのネックリング20よりも下側の部位が延伸されて、所定の容器形状に成形される。
また、胴部4は、容器1の高さ方向の大半を占める部位であり、上端が肩部3に連接し、下端が底部5に連接している。そして、胴部4には、いわゆるホットパックにより内容物を充填、密封した後に、常温に冷却された容器内の圧力減少分を吸収する減圧吸収パネル6が設けられている。
なお、本実施形態にあっては、所望の減圧吸収性能を発揮できれば、減圧吸収パネル6の具体的な形状は特に限定されない。このため、図示する例では、減圧吸収パネル6の具体的な形状の図示を省略している。
本実施形態において、胴部4には、その上端側と下端側のそれぞれに、周方向に沿って環状に形成された横溝部7,8が設けられており、いずれの横溝部7,8もパーティングラインPLと交差している。
胴部4の上端側と下端側のそれぞれに設けられた横溝部7,8は、いずれも縦断面形状がU字状に形成されている。代表して、胴部4の下端側に設けられた横溝部8の縦断面形状を図3に示すが、胴部4の上端側に設けられた横溝部7も概ね同様の縦断面形状を有している。
なお、図3は、図1のA−A端面図であり、図1のA−A線を含む鉛直面によって横溝部8を切り取った断面にあらわれる端面を、容器1の肉厚を省略して示している。
図3に示すように、横溝部8は、溝底80と、一定の傾斜角度αで下向きに傾斜する傾斜面を含む下側溝側面81と、一定の傾斜角度βで上向きに傾斜する傾斜面を含む上側溝側面82とを有している。胴部4に設けられた横溝部7,8は、主に横方向の耐荷重強度を高めるために設けられており、下側溝側面81及び上側溝側面82のそれぞれの傾斜角度α,βは、水平面に対して30〜50°であるのが好ましい。
また、本実施形態において、胴部4の下端側に設けられた横溝部8のパーティングラインPL周辺には、当該横溝部8の下側溝側面81の傾斜角度を大きくする傾斜調整部9が、当該横溝部8の下側溝側面81側に、パーティングラインPLを跨いで周方向に沿って形成されている。
ここで、横溝部8のパーティングラインPLに沿った縦断面形状を図4に示す。図3との対比からもわかるように、傾斜調整部9が形成されたパーティングラインPL周辺では、横溝部8の下側溝側面81の傾斜角度γが、傾斜調整部9が形成されていない部位における下側溝側面81の傾斜角度αよりも大きくなっている。
なお、図4は、図1のB−B端面図であり、図1のB−B線を含む鉛直面によって横溝部8を切り取った断面にあらわれる端面を、容器1の肉厚を省略して示している。
傾斜調整部9は、それが形成されていない部位に対して、横溝部8の下側溝側面81の傾斜角度が大きくなるように、パーティングラインPL周辺において、その傾斜角度を調整するために形成される。このような傾斜調整部9は、例えば、次のような設計思想に基づいて横溝部8を設計することによって形成することができる。
最初に、当該横溝部8の基本形状を定める。
本実施形態では、図3に示す横溝部8の縦断面形状の輪郭を母曲線MCL1として、これを容器1の中心軸C周りに回転させた回転曲面によって、横溝部8の基本形状が定められる(図5参照)。
次に、パーティングラインPLに沿った横溝部8の縦断面形状を、当該縦断面における下側溝側面81の傾斜角度γが、上記基本形状における下側溝側面81の傾斜角度αよりも大きくなるように定める。
本実施形態では、図4に示すように、上記基本形状における溝底80の幅方向中央付近に、下側溝底面81の傾斜面の上端縁を移動させることによって、その溝深さdを変えることなく、横溝部8のパーティングラインPLに沿った縦断面における下側溝側面81の傾斜角度γが、上記基本形状における下側溝底面81の傾斜角度αよりも大きくなるように、パーティングラインPLに沿った横溝部8の縦断面形状を定めている。
パーティングラインPLに沿った横溝部8の縦断面形状が定まったら、その輪郭を母曲線MCL2として、これを容器1の中心軸Cに対してパーティングラインPLに向かって径方向に偏心させた回転軸R周りに回転させた回転曲面によって、傾斜調整部9が形成されるように、かかる回転曲面を上記基本形状に組み入れて横溝部8を設計する(図6及び図7参照)。
このようにして横溝部8を設計することで、横溝部8の下側溝側面81側に、傾斜調整部9が形成される。
なお、図7は、図6の一点鎖線で囲む部分を拡大して示す要部拡大図である。
このようにして形成される傾斜調整部9の幅(周方向に沿った長さ)は、その回転軸Rを、容器1の中心軸Cに対してパーティングラインPLに向かって径方向に偏心させた距離によって定まる。かかる距離が長くなるほど、傾斜調整部9の幅は短くなる。
本実施形態によれば、このような傾斜調整部9を横溝部8の下側溝側面81側に形成することで、当該横溝部8のパーティングラインPL周辺に、擦られた跡のような傷が発生するのを抑制することができる。
その理由について説明するに、前述したように、ブロー成形型のキャビティ内で容器1が収縮すると、その高さ方向の収縮によって、横溝部8の下側溝側面81が、当該横溝部8を成形するキャビティ面の凸部に密着する。このとき、キャビティ面の凸部には、下側溝側面81が密着しようとする力Fが、高さ方向に沿って作用する。そして、キャビティ面の凸部に密着する面の法線方向における力Fの分力Fv(図3参照)の抗力が、キャビティ面の凸部に密着する面に、当該凸部が押し返す力として作用することとなる。
一方、傾斜調整部9が形成されて傾斜角度が大きくなった部位では、キャビティ面の凸部に密着する面の法線方向における力Fの分力Fvが小さくなる(図4参照)。そして、これに伴って、分力Fvの抗力、すなわち、キャビティ面の凸部が当該凸部に密着する面を押し返す力が弱くなり、型開きに際して、当該凸部のエッジが、当該凸部に密着する面を擦る力が低減する。
さらに、分割式ブロー成形型を扇状に開いて型開きする際の状態の一例を図8に概念的に示すに、傾斜調整部9を形成することにより、横溝部8を成形するキャビティ面の凸部のパーティングラインPL上に位置するエッジは、より早い時期に、横溝部8の下側溝側面81から離れていくようになる。
ここで、図8の各図は、成形型のパーティング面を含む面において、図中右側に位置する成形型に、キャビティ内で収縮した容器1を重ねて描写している。また、図8(a)は、傾斜調整部9を形成した場合の例であり、図8(b)は、傾斜調整部9を形成しない場合の例である。そして、これらの例では、それぞれ型開き0°,1°,2°のときの状態を対比して示している。
図8(a)と図8(b)との対比からもわかるように、傾斜調整部9を形成した場合は、型開き2°で容器1との重なりがなくなり、凸部のパーティングラインPL上に位置するエッジが、横溝部8の下側溝側面81から離れていることがわかる。一方、傾斜調整部9を形成しない場合は、型開き2°でも容器1との重なりがなくならず、凸部のパーティングラインPL上に位置するエッジが、横溝部8の下側溝側面81から離れていないことがわかる。
このように、本実施形態によれば、傾斜調整部9を形成することによって、横溝部8を成形する凸部のパーティングラインPL上に位置するエッジが、これに密着する面(横溝部8の下側溝側面81)を擦る力が低減するとともに、当該エッジが、より早い時期に、当該面から離れていくようになり、これらの相乗効果によって、横溝部8のパーティングラインPL周辺に、擦られた跡のような傷が発生するのを抑制することができる。
また、容器1がキャビティ内で収縮する際には、ブロー成形型に固定された口部2側に向かって容器1の全体が収縮し、容器1の下の方にいくほど高さ方向の収縮による移動量が大きくなる。これにより、胴部4の下の方に設けられた横溝部8の方が、当該横溝部8を成形するキャビティ内の凸部により強く密着し、傷が生じ易い傾向がある。これに対して、胴部4の上の方に設けられた横溝部7には、傷が生じ難い傾向がある。
このため、本実施形態では、胴部4の下端側に設けられた横溝部8にのみ傾斜調整部9を形成しており、胴部4の上端側に設けられた横溝部7には形成していない。
したがって、傾斜調整部9を形成するということには、傾斜調整部9を形成することなく分割式ブロー成形型を用いて容器1を成形したときに、そのパーティングラインPL周辺に傷が発生してしまう横溝部8に対し、傾斜調整部9を形成することで傷の発生を抑制するというように、傷対策としての技術的な意義があると理解されるべきである。
よって、胴部4に、周方向に沿って環状に形成された二又はそれ以上の横溝部が高さ方向に並設されている場合には、そのパーティングラインPL周辺に傷が認められる横溝部に傾斜調整部9を形成して、その傷対策とすることができる。
換言すれば、高さ方向に複数並設された横溝部のうち、下方に位置する横溝部のパーティングラインPL周辺に傷が認められる場合には、傾斜調整部9は、少なくとも下方に位置する横溝部に形成されていればよい。傾斜調整部9は、ネック下容器高さHの下側50%の範囲に位置する横溝部に形成するのが好ましい。
なお、ネック下容器高さHは、図1に示すように、ネックリング20よりも下側の部分の高さ方向に沿った長さをいうものとする。
傾斜調整部9を形成して、パーティングラインPL周辺における傷の発生を抑制するにあたり、傾斜調整部9の幅は、容器1の意匠や、発生する傷の位置、大きさなどとの兼ね合いで適宜調整できる。例えば、容器1が、胴部4に六面の減圧吸収パネルを周方向に沿って備える場合には、傾斜調整部9の幅方向両端を周方向に沿って結ぶ円弧の中心角θが60°以下(0°<θ≦60°)となる範囲で、傾斜調整部9の幅を調整するのが好ましい。
また、傾斜調整部9を傷対策として形成するのであれば、傾斜調整部9は、パーティングラインPL周辺にのみ形成すればよいが、容器1の意匠とのバランス、及び横方向の耐荷重強度とのバランスから、必要に応じて、パーティングラインPL周辺以外に、傾斜調整部9と同一形状の第二の傾斜調整部9aを形成することができる。例えば、図9に示すように、容器1が、胴部4に六面の減圧吸収パネルを周方向に沿って備える場合には、径方向に対向するそれぞれのパーティングラインPLの周辺に形成した二つの傾斜調整部9とともに、四つの第二の傾斜調整部9aを周方向に沿って等角度間隔で形成することもできる。
また、前述した理由からもわかるように、傾斜調整部9の傾斜角度が大きいほど、より有効に傷の発生を抑制することができる。このような観点から、傾斜調整部9の傾斜角度、すなわち、横溝部8のパーティングラインPLに沿った縦断面における下側溝側面81の傾斜角度γは、傾斜調整部9が横溝部8からはみ出さずに下側溝側面81側に収まる範囲で、50°以上とするのが好ましい。
また、傾斜調整部9が横溝部8からはみ出さずに下側溝側面81側に収まる範囲で、傾斜調整部9の傾斜角度をより大きくするには、傾斜調整部9が形成されている部位における横溝部8の溝深さを浅くするのも有効である。すなわち、図4に示す横溝部8のパーティングラインPLに沿った縦断面形状に対し、図10に示すように、その溝深さdを浅くすることで、横溝部8のパーティングラインPLに沿った縦断面における下側溝側面81の傾斜角度(傾斜調整部9の傾斜角度)γをより大きくすることができる。
なお、図10は、横溝部8のパーティングラインPLに沿った縦断面における溝深さdを浅くした変形例を、図4に対応させて示す要部端面図である。
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
例えば、前述した実施形態では、丸形ボトルと称される容器形状を有する容器1を図示して説明しているが、図示する例は、本発明の一実施形態を示しているに過ぎず、本発明が適用される容器形状は、図示するものには限定されない。
本発明は、分割式ブロー成形型を用いて成形され、胴部4が、周方向に沿って環状に形成されてパーティングラインPLと交差する横溝部7,8を有する容器1において、横溝部8のパーティングラインPL周辺に傷が発生してしまう場合に、当該横溝部8に傾斜調整部9を形成して傷の発生を抑制することに技術的な意義がある。したがって、胴部4に、周方向に沿って環状に形成されてパーティングラインPLと交差する横溝部が複数設けられていても、そのうち少なくとも一つの横溝部に傾斜調整部9が形成されていて、全ての横溝部のパーティングラインPL周辺に傷が認められなければ、本発明の技術的範囲に属することはいうまでもない。
また、扇状に開閉する分割式ブロー成形型を用いて容器1を成形した場合、特に、扇状に開閉する際の回転半径が小さい場合に、横溝部のパーティングラインPL周辺に傷が生じ易い傾向があるが、成形型が平行に開閉する場合であっても傷の発生が認められる。このため、本発明は、分割式ブロー成形型の開閉方式にとらわれることなく適用することができる。
要するに、本発明は、胴部4が、周方向に沿って環状に形成されてパーティングラインPLと交差する一以上の横溝部7,8を有し、かかる横溝部7,8の少なくとも一つにおいて、当該横溝部8の下側溝側面81の傾斜角度を大きくする傾斜調整部9が、当該横溝部8の下側溝側面81側に、パーティングラインPLを跨いで周方向に沿って形成されていれば、これ以外の細部の構成は、前述した実施形態に限定されることなく適宜変更することができる。また、前述した実施形態で説明した細部の構成を適宜取捨選択して組み合わせることもできる。
以上のような本発明は、各種飲料品、各種調味料等を内容物とする合成樹脂製容器として広く利用することができる。
1 容器
2 口部
3 肩部
4 胴部
5 底部
7,8 横溝部
81 下側溝側面
9 傾斜調整部
9a 第二の傾斜調整部
PL パーティングライン

Claims (7)

  1. 分割式ブロー成形型を用いて成形された、口部、肩部、胴部、及び底部を備える合成樹脂製容器であって、
    前記胴部が、周方向に沿って環状に形成されてパーティングラインと交差する一以上の横溝部を有し、
    前記横溝部は、溝底と、一定の傾斜角度で下向きに傾斜する傾斜面を含む下側溝側面と、一定の傾斜角度で上向きに傾斜する傾斜面を含む上側溝側面とを有し、
    前記横溝部の少なくとも一つにおいて、
    前記溝底の幅方向中央付近に、前記下側溝側面の上端縁を移動させることによって、前記パーティングラインに沿った縦断面における前記下側溝側面の傾斜角度を大きくする傾斜調整部が、当該横溝部の前記下側溝側面側に、パーティングラインを跨いで周方向に沿って形成されていることを特徴とする合成樹脂製容器。
  2. 前記傾斜調整部が、パーティングラインに沿った前記横溝部の縦断面形状の輪郭を母曲線として、前記母曲線を容器中心軸に対してパーティングラインに向かって径方向に偏心させた回転軸周りに回転させた回転曲面によって形成されている請求項1に記載の合成樹脂製容器。
  3. 前記横溝部が高さ方向に複数並設され、少なくとも下方に位置する横溝部に前記傾斜調整部が形成されている請求項1又は2に記載の合成樹脂製容器。
  4. ネック下容器高さの下側50%の範囲に位置する横溝部に前記傾斜調整部が形成されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の合成樹脂製容器。
  5. 前記傾斜調整部の幅方向両端を周方向に沿って結ぶ円弧の中心角が60°以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載の合成樹脂製容器。
  6. 前記傾斜調整部とともに、前記傾斜調整部と同一形状の複数の第二の傾斜調整部が、前記横溝部の前記下側溝側面に、周方向に沿って等角度間隔で形成されている請求項1〜5のいずれか一項に記載の合成樹脂製容器。
  7. 前記傾斜調整部が形成されていない部位における前記横溝部の溝深さに対して、前記傾斜調整部が形成されている部位における前記横溝部の溝深さが浅い請求項1〜6のいずれか一項に記載の合成樹脂製容器。
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