JP6819926B2 - 帯鋼の幅方向反り測定装置及びその測定方法 - Google Patents

帯鋼の幅方向反り測定装置及びその測定方法 Download PDF

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本発明は、長手方向に連続的に送出される帯鋼の幅方向反り(C反り)を測定する装置及びその測定方法に関し、特に、単一の非接触型距離センサを走査させてC反り形状を測定する測定装置及びその測定方法に関する。
各種の鋼材を最終的に帯状に冷間圧延して長尺コイルに巻き取った帯鋼(冷延鋼帯)が市販されている。かかる帯鋼は、輸送機器や家電製品の外板、建築用資材などに加工されて用いられる。また、工具鋼などからなる帯鋼の一側端部に刃を加工(歯切り)すれば、帯鋸が得られる。このような帯鋼の加工において、長尺コイルからほどいた帯鋼を適宜、熱処理及び機械加工して所定の製品へと加工されるが、このとき帯鋼に幅方向の反り(C反り)を生じると、製品の品質に直接影響を与えるため、特に、熱歪みを生じる熱処理工程におけるC反りの管理が必要とされる。
帯鋼のC反りの管理のためにこれを測定する場合、帯鋼の流れるライン方向と垂直にその主面を向けた定規のエッジを帯鋼の表面に押し当てて、おおまかな測定が行われていた。つまり、帯鋼と定規のエッジの隙間を透過してくる光からC反りの状態やその量を目視判断できるのである。かかる方法は簡便ではあるものの、正確なC反りの量の測定は困難であるとともに、帯鋼の長手方向に一定間隔で繰り返し測定しようとするには作業効率が悪い。また、手作業による測定を容易にするようライン速度を落とすことは生産効率の観点から好ましいことではない。
そこで、レーザー光や超音波などを用いた非接触型距離センサによる距離測定技術を利用して帯鋼の表面位置を自動計測して、帯鋼の表面形状、すなわち、C反り形状を測定する方法が提案されている。つまり、複数個の距離センサを帯鋼の幅方向に並置して、帯鋼との距離を全幅に亘って何点かに分けて測定するのである。
例えば、特許文献1では、非接触型距離センサを帯鋼の幅方向に複数並置して使用する場合にはその高い据付け精度を要求されることを述べた上で、帯鋼進行方向に並ぶ前後一対のロール間において複数の超音波センサを帯鋼の下側に幅方向に並置させ、これらの同期を取りつつ瞬時に帯鋼表面との距離測定を行う方法について開示している。送信地点から同期をとって帯鋼表面に向けて超音波を送信しその送信した超音波の反射波を受信して幅方向の強度分布を求め、その反射強度の幅方向分布に基づきC反り形状を幅方向に測定するのである。
特開2001−201333号公報
ところで、C反り形状を手作業によらず自動で測定できるようにすることで、ライン速度を落として生産効率を低下させることなく帯鋼のC反り管理をできる。この1つの方法として、単一の非接触型距離センサを帯鋼の幅方向に走査させてC反りを測定する方法も考慮される。かかる方法によれば、特許文献1の方法のように、複数の非接触型距離センサを並置する必要は無く、センサ数を減じるとともにセンサ間の同期を図る制御も必要なくなるため、装置を簡略化し得る。
一方、1回のC反り形状の測定のためには、帯鋼の幅方向にセンサを走査させる時間を必要とする。このため、走査時間内で帯鋼が進行する距離の補正、つまり、帯鋼の幅方向から進行方向斜めに傾斜した走査線に沿って距離測定を行うことによる補正が必要になる。また、走査時間内での振動振幅の影響を大きく受け、例えば、この振動振幅がC反り量よりも大きくなると、数十ミクロン程度の測定距離誤差で非常に高精度な非接触型距離センサを用いたとしても、C反り形状を正確に測ることはできない。そこで、非接触型距離センサの前後に一対のロールを配置して帯鋼に張力を与え、帯鋼のロール間でのカテナリを減じ且つ振動を抑えるなどの考慮も必要である。
本発明はかかる状況に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、生産効率を低下させることなく、生産ライン上を流れる帯鋼のC反り形状をより正確に測定する測定装置及びその測定方法を提供することにある。
上記したように非接触型距離センサの前後に一対のロールを配置し、帯鋼に張力を与えてカテナリ変動や振動を抑制しようとするが、却ってビビリ振動が目立つこともあり、この張力調整も帯鋼の幅や厚さその鋼種などによっても異なるために非常に複雑であった。そこで、本発明者らは、張力調整だけでなく、ある程度の帯鋼の振動を測定系で調整できるようにすることを考慮しつつ本発明に想到した。
すなわち、本発明による単一の非接触型距離センサを走査させて長手方向に連続的に送出される帯鋼の幅方向反り形状を測定する測定装置は、前記非接触型距離センサは、光学センサでありその光ビームを上流側及び下流側に一対で設けられるロールの間を一定の進行速度で送出される前記帯鋼の搬送経路に仕向け、水平面内にある仮想直線に沿って直線移動して前記光ビームを前記搬送経路と垂直に横切らせて走査し前記帯鋼の第1主面上に与えられる走査線の空間座標を測定する走査測定手段と、前記走査線近傍での前記帯鋼の振動振幅を測定する振動測定手段と、前記振動振幅によって前記空間座標を補正して前記帯鋼の幅方向反り形状を与える演算手段と、を含むことを特徴とする。
かかる発明によれば、帯鋼の幅方向反り形状を自動測定できてライン速度を落とす必要も無いから生産効率を低下させることなく、帯鋼の振動振幅を補正して生産ライン上を流れる帯鋼のC反り形状をより正確に測定することができるのである。
上記した発明において、前記振動測定手段は、光学センサからなる第2の非接触型距離センサを有しこの光ビームを前記帯鋼の第2主面に与えて前記帯鋼の振動振幅を測定することを特徴としてもよい。かかる発明によれば、広い帯域の帯鋼の振動振幅を補正できて帯鋼の幅や厚さその鋼種などの変化に簡便に対応できて、生産ライン上を流れる帯鋼のC反り形状をより正確に測定することができるのである。
上記した発明において、前記走査測定手段は、前記非接触型距離センサの水平面での直線移動を較正するための較正手段を有し、前記較正手段は前記仮想直線と平行に設けられた基準レールと、前記基準レールと前記非接触型距離センサとの距離を測定する測定手段とを含むことを特徴としてもよい。かかる発明によれば、非接触型距離センサの水平面での直線移動を確実にさせて、生産ライン上を流れる帯鋼のC反り形状をより正確に測定することができるのである。
上記した発明において、前記帯鋼を挟み込んで振動を吸収する振動吸収パッドを、前記帯鋼の第1主面上に与えられる前記走査線の前後に与えることを特徴としてもよい。かかる発明によれば、比較的大きな振動振幅を抑制できて、生産ライン上を流れる帯鋼のC反り形状をより正確に測定することができるのである。
上記した発明において、前記ロールは、上流側の1段以上の従動ロールと、下流側の引張ロールと、からなることを特徴としてもよい。かかる発明によれば、ビビリ振動による比較的大きな振動振幅を抑制できて、生産ライン上を流れる帯鋼のC反り形状をより正確に測定することができるのである。
また、本発明による単一の非接触型距離センサを走査させて長手方向に連続的に送出される帯鋼の幅方向反り形状を測定する測定方法は、前記非接触型距離センサは光学センサでありその光ビームを上流側及び下流側に一対で設けられるロール間を一定の進行速度で送出される前記帯鋼の搬送経路に仕向け、水平面内にある仮想直線に沿って直線移動して前記光ビームを前記搬送経路と垂直に横切らせて走査し前記帯鋼の第1主面上に与えられる走査線の空間座標を測定し、前記走査線近傍での前記帯鋼の振動振幅を測定しこれによって前記空間座標を補正して前記帯鋼の幅方向反り形状を与えることを特徴とする。
かかる発明によれば、帯鋼の幅方向反り形状を自動測定できてライン速度を落とす必要も無いから生産効率を低下させることなく、帯鋼の振動振幅を補正して生産ライン上を流れる帯鋼のC反り形状をより正確に測定することができるのである。
上記した発明において、前記帯鋼の前記振動振幅は、光学センサからなる第2の非接触型距離センサの光ビームを前記帯鋼の第2主面に与えて測定することを特徴としてもよい。かかる発明によれば、広い帯域の帯鋼の振動振幅を補正できて帯鋼の幅や厚さその鋼種などの変化に簡便に対応できて、生産ライン上を流れる帯鋼のC反り形状をより正確に測定することができるのである。
本発明における1つの実施例による測定装置を含む帯鋼の製造ライン要部のブロック図(一部上面図)である。 測定装置の要部の図である。 測定状態を示す図である。 C反り形状の測定結果である。
まず、本発明による1つの実施例である帯鋼の幅方向の反り形状であるC反り形状を測定する測定装置について、図1及び図2を用いて説明する。
図1に示すように、測定装置1は、長手方向に搬送される帯鋼2の搬送経路上に設けられる測定部10と、測定部10の動作を制御するとともにその測定値の演算を行う制御部11と、作業者による操作を受け付けるとともに必要に応じて情報を表示可能な入出力部12とを含む。測定部10は、帯鋼2の製造ラインのうち、熱処理を行う熱処理炉3の後段に備えられる。
帯鋼2は、例えば、帯鋸や定規などの製造に用いられ、典型的には、上記した熱処理として約1000℃で焼入れされた後、約400〜500℃で焼き戻しされる工具鋼素材などを対象とされる。しかしながら、本発明で対象とされる帯鋼2の鋼種はこれに限定されない。
熱処理炉3から下流側には、帯鋼2の搬送経路の下に位置するようテーブル6が設けられる。テーブル6は、帯鋼2にテンションを与えて引っ張る下流側のブライドルロール等のロール4aを含むロールセット4まで延びている。また、ロールセット4と対をなすよう、上流側には、帯鋼2のテンションに合わせて従動するロール4bが設けられる。好ましくは、ロール4bは二段で設ける。これらにより、帯鋼2は一定の進行速度で所定の張力を保ち、比較的大きなビビリ振動を抑制されつつ搬送経路上を搬送される。また、帯鋼2を上下から挟み込むゲル状の振動吸収パッド5を測定部10の前後に設けると、広帯域で振幅の上下振動を抑制できて好ましい。
なお、帯鋼2の搬送経路は略水平であり、水平面内の搬送方向に沿う方向をX方向(搬送方向が+X方向)、水平面内で搬送経路に垂直な帯鋼2の幅方向をY方向とし、鉛直方向をZ方向とする。
図2に示すように、測定部10は、光学センサからなる非接触型の距離センサ21〜23を備える。距離センサ21〜23はそれぞれ制御部11に接続され、距離の測定値に関する信号を所定のサンプリング周期で制御部11によって取得される。距離センサ21〜23としては、例えばレーザー変位計を用い得る。
距離センサ21は、走査基台20に取り付けられて帯鋼2の搬送経路に仕向けられ、帯鋼2の上側の主面までの距離を測定できるとともに、帯鋼2の幅方向(Y方向)に走査可能とされるよう配置される。すなわち、距離センサ21は、鉛直下方に向けてレーザー光を照射するよう走査基台20に固定され、帯鋼2の搬送経路の上側に配置される。また、走査基台20は、Y方向に延びる走査レール25及びガイドレール26を挿通され、図示しないスライドサーボモータ等の駆動源に接続されてY方向の直線移動による走査を可能とされる。
走査基台20にはさらに距離センサ22を取り付けられることが好ましい。距離センサ22は、距離センサ21とともに走査基台20によってY方向に走査されるが、水平に設けられた基準定盤(レール)9までの鉛直方向(Z方向)の距離を測定できるよう、鉛直上方に向けてレーザー光を照射するよう配置される。これにより、走査レール25に沿って移動する走査基台20のZ方向のずれを検知し得る。
距離センサ23は、帯鋼2の搬送経路の下側に配置され、帯鋼2の下側の主面までの鉛直方向(Z方向)の距離を測定できる。例えば、距離センサ23は、レーザー光の照射方向を鉛直上方に向け、必要に応じて固定用の台などを介在させてテーブル6上に固定される。これにより、搬送経路上を搬送される際に生じる振動に伴う帯鋼2のZ方向の変位を測定できる。
次に、測定装置1の使用方法について、図1乃至図3を用いて説明する。
図1に示すように、帯鋼2は熱処理炉3から送出されてテーブル6上の搬送経路を搬送されている。ここで、作業者は入出力部12に測定装置1の動作命令の入力等を行い、測定装置1による測定を開始させる。測定装置1は、入出力部12への入力に従い、制御部11によって測定部10を動作させる。
図2に示すように、測定部10では、走査基台20が走査レール25に沿って帯鋼2の幅方向に一旦、移動し、幅方向に沿って距離センサ21及び22が走査される。このとき、制御部11では所定のサンプリング周期で距離センサ21、22及び23の測定値についての信号を取得する。なお、サンプリング周期は、後述する補正のため、距離センサ21、22及び23において同期させ、各距離センサから同時刻の信号を取得できるようにする。
制御部11は、距離センサ21〜23のそれぞれから取得した信号に基づいて演算し、信号を取得した各時刻における帯鋼2の走査点(レーザー光の照射される点)の空間座標を得る。このとき、走査レール25の位置に基づくとともに、距離センサ21から走査点までの距離を求めて走査点の空間座標を求めることもできるが、走査レール25に沿って移動する走査基台20のZ方向のずれを補正することが好ましい。つまり、距離センサ22から基準定盤9までの距離を同時に測定し、これに基づき距離センサ21から走査点までの距離を補正して走査点の空間座標を得るのである。
図3に示すように、所定のサンプリング周期で取得した信号に基づいて空間上の走査線L1を移動する走査点P1の空間座標を連続的に求める。ここで、空間上の走査線L1における点Aから点Bまでの走査点P1の移動の間に、帯鋼2は一定の進行速度で+X方向に搬送されて距離Dだけ進行している。つまり、空間上の走査線L1を通過した走査点P1から連続的に得られた空間座標はそれぞれ帯鋼2上の走査線L2を移動する走査点P2のZ方向の変位を含み、帯鋼2の走査線L2に沿った形状を与える。よって、帯鋼2の形状を得るためには、信号を取得してからの搬送距離、すなわち、空間上の走査線L1上の各点(走査点P1)から帯鋼2上の走査線L2上の点(走査点P2)までのX方向の距離を加算する補正が考慮される。
ここで、帯鋼2はその製造過程において長手方向に連続処理されるから、長手方向の形状のばらつきは少なく、上記した走査線L2に沿った走査点P2の空間座標を得るまでもなく、空間上の走査線L1に沿った走査点P1の空間座標をそのまま帯鋼2の幅方向に走査したことによる空間座標とみなすことができ得る。
また、帯鋼2は、対になる上流側のロール4b及び下流側のロール4aの間で上下に振動しやすく、このような上下振動は振動吸収パッド5によって吸収し得る。しかし、帯鋼2にはこれらのロールの間で垂れ下がらないよう張力をかける必要があり、張力の細かな変動によってビビリ振動による上下振動は不可避である。つまり、得られた走査点P1の空間座標には、帯鋼2の上下方向の振動振幅による変位が含まれる。
ここで、帯鋼2の上下方向の振動振幅を測定できれば、これによって走査点P1の空間座標を補正でき、走査線L1上での帯鋼2の表面形状を得ることができる。この振動振幅は、例えば距離センサ23によって得ることができる。ここでは、距離センサ23から取得した信号に基づき、テーブル6上の定位置から鉛直方向の帯鋼2の下側面までの距離を測定し、これに基づき帯鋼2の振動振幅を測定するのである。そして、かかる振動振幅を走査点P1の空間座標から減算して、走査線L1上での帯鋼2の形状を得るのである。
ところで、振動は帯鋼2の長手方向に伝播するため、長手方向の位置によって振動の位相が異なる。そこで、帯鋼2の搬送方向(X方向)の位置において、距離センサ23は距離センサ21の近傍に配置され、振動振幅を正確に得られるようにすることが好ましい。他方、長手方向に伝播する振動による振幅と位相において、幅方向の差はほとんどない。そのため、距離センサ23の幅方向(Y方向)の位置は、帯鋼2の下面の変位を測定できる位置であれば特に限定されない。なお、距離センサ23は、幅方向(Y方向)の傾きを検知する機能、傾きを考慮して補正する機能も備えている。
以上のように、測定装置1によれば帯鋼2の幅方向の形状を測定できるが、かかる幅方向の形状として帯鋼2には、熱処理後に幅方向の反り、いわゆるC反りを生じることがある。これは、熱処理前の冷間圧延の条件や、熱処理に伴う冷却条件における幅方向のムラなどが原因と考えられる。C反りの形状は、帯鋼2の幅方向の形状であるから、測定装置1によって測定できる。C反りがある程度よりも大きいと、例えば帯鋸であれば、搬送用のケースに入らなかったり、切断時の切削に必要な力を刃先に与えられなかったりといった問題となり得る。そこで、測定装置1によってC反り形状を測定することで、反りの矯正を行うなどしてこのような問題を回避することができる。
なお、測定装置1の用いられる製造ラインにおいて、テーブル6上に帯鋼2の搬送経路として2条の搬送経路を互いに平行に設け熱処理を効率よく行うこともできる。このような場合、帯鋼2の振動による鉛直方向の変位を測定する距離センサ23をそれぞれの条に備え、帯鋼2の幅方向に走査される距離センサ21及び22を2条の帯鋼2に亘って走査させ、2条共通で用いるようにしてもよい。
続いて、測定装置1によって帯鋼2のC反り形状を測定した結果について、図4を用いて説明する。
図4に示すように、AとBの2つの平行する製造ラインで製造された帯鋼2のそれぞれについて、C反り形状の測定結果No.1〜8を得た。ここで、No.1〜5では厚さ0.6mm×幅33mmの帯鋼について、No.6〜8では厚さ0.9mm×幅64mmの帯鋼についてそれぞれC反り形状を測定したものである。C反り形状の測定には測定装置1とともに、熟練した作業者による測定結果も比較例として併せて示した。ここで、作業者による測定では、帯鋼2の幅方向と垂直にその主面を向けた定規のエッジを帯鋼2の上から押し当て、かかる定規のエッジと帯鋼2との隙間を透過してくる光からC反りの凹凸形状やその量を目視判断した。また、C反り形状の測定結果としては、上に凸か凹かの形状と、その凹凸による鉛直方向の最大変位をC反り値として示した。なお、図4の「S字」は幅方向に凹凸の両方の形状を含むような形状である。
No.1及びNo.2のABライン、No.3のAラインでの測定結果では、作業者によればC反り値として20μm以下、形状を平滑と判断された。これに対し、測定装置1では、6.0〜13.0μm、すなわち20μm以下のC反り値を得ている。また、No.3のBライン、No.4〜No.8のABラインでの測定結果では、測定装置1によるC反り値は15.0μm以上であり、作業者によるC反り値の判断と概ね一致しており、両者による形状の判断も全て一致した。すなわち、測定装置1によりC反り形状が正確に測定できている。
以上のように、測定装置1によれば、帯鋼2の幅方向の反り形状を自動測定できて製造ラインの搬送速度を落とす必要も無い。故に、生産効率を低下させることなくC反り形状をより正確に測定することができる。また、上記したように光学センサによって帯鋼2の振動振幅を測定して補正すると、広い帯域の帯鋼の振動振幅を補正できる。
ここまで本発明による代表的実施例について説明したが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではない。当業者であれば、添付した特許請求の範囲を逸脱することなく、種々の代替実施例及び改変例を見出すことができるだろう。
1 測定装置
2 帯鋼
4a、4b ロール
10 測定部
11 制御部
21〜23 距離センサ

Claims (7)

  1. 単一の非接触型距離センサを走査させて長手方向に連続的に送出される帯鋼の幅方向反り形状を測定する測定装置であって、
    前記非接触型距離センサは、光学センサでありその光ビームを上流側及び下流側に一対で設けられるロールの間でのカテナリを減じるように張力を与えて一定の進行速度で送出される前記帯鋼の搬送経路に仕向け、水平面内にある仮想直線に沿って直線移動して前記光ビームを前記搬送経路と垂直に横切らせて走査し前記帯鋼の第1主面上に与えられる走査線の空間座標を測定する走査測定手段と、
    前記走査線近傍での前記帯鋼の振動振幅を測定する振動測定手段と、
    前記振動振幅によって前記空間座標を補正して前記帯鋼の幅方向反り形状を与える演算手段と、を含み、
    前記振動測定手段は、前記非接触型距離センサの前記光ビームの前記搬送経路を横切るいずれかの位置で光ビームを前記帯鋼の第2主面に与えるように前記非接触型距離センサと前記搬送経路を挟んで反対側の定位置に配置された光学センサからなる第2の非接触型距離センサで前記帯鋼の振動振幅を測定することを特徴とする測定装置。
  2. 前記振動測定手段は、光学センサからなる前記第2の非接触型距離センサを前記ロールの与えられたテーブル上に固定しこの光ビームを前記帯鋼の第2主面に与えて前記帯鋼の振動振幅を測定することを特徴とする請求項1記載の測定装置。
  3. 前記走査測定手段は、前記非接触型距離センサの水平面での直線移動を較正するための較正手段を有し、前記較正手段は前記仮想直線と平行に設けられた基準レールと、前記基準レールと前記非接触型距離センサとの距離を測定する測定手段と、を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の測定装置。
  4. 前記帯鋼を挟み込んで振動を吸収する振動吸収パッドを、前記帯鋼の第1主面上に与えられる前記走査線の前後に与えることを特徴とする請求項1乃至3のうちの1つに記載の測定装置。
  5. 前記ロールは、上流側の1段以上の従動ロールと、下流側の引張ロールと、からなることを特徴とする請求項1乃至4のうちの1つに記載の測定装置。
  6. 単一の非接触型距離センサを走査させて長手方向に連続的に送出される帯鋼の幅方向反り形状を測定する測定方法であって、
    前記非接触型距離センサは光学センサでありその光ビームを上流側及び下流側に一対で設けられるロール間でのカテナリを減じるように張力を与えて一定の進行速度で送出される前記帯鋼の搬送経路に仕向け、水平面内にある仮想直線に沿って直線移動して前記光ビームを前記搬送経路と垂直に横切らせて走査し前記帯鋼の第1主面上に与えられる走査線の空間座標を測定し、
    前記走査線近傍での前記帯鋼の振動振幅を測定しこれによって前記空間座標を補正して前記帯鋼の幅方向反り形状を与えるにあたって、前記非接触型距離センサの前記光ビームの前記搬送経路を横切るいずれかの位置で光ビームを前記帯鋼の第2主面に与えるように前記非接触型距離センサと前記搬送経路を挟んで反対側の定位置に配置された光学センサからなる第2の非接触型距離センサで前記帯鋼の振動振幅を測定することを特徴とする測定方法。
  7. 前記帯鋼の前記振動振幅は、光学センサからなる前記第2の非接触型距離センサを前記ロールの与えられたテーブル上に固定しこの光ビームを前記帯鋼の第2主面に与えて測定することを特徴とする請求項6記載の測定方法。
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