JP6818262B2 - 半田付け装置 - Google Patents

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Description

本発明は、部品の半田付けを行う半田付け装置に関するものである。
近年、多くの電気機器が電子部品を実装した電子回路を搭載している。電子回路の形成工程においては、半田付けが利用される。例えば、配線基板に形成されたスルーホールに電子部品の端子やワイヤが挿入され、その先端部分をスルーホールの周囲に形成された配線パターン(ランド)に半田付けすることで、電子部品やワイヤの配線基板への実装がなされている。
半田付け装置では、鏝先に送られてきた半田片を加熱溶融し、溶融された半田を配線基板に供給することで、電子部品の端子やワイヤと、ランドとを固定するとともに、電気的に接続する。半田付け装置の鏝先は、半田付けを行う毎に溶融された半田が接触するため、ドロス(主に、フラックスの炭化物や半田の酸化物)が付着しやすい。鏝先にこのような付着物が付着すると、半田片に熱が伝わりにくくなり、半田を適切に加熱溶融することが難しくなる。そのため、半田付け工程の終了後、鏝先の付着物を除去するクリーニング工程が適宜実行される。
クリーニングを行う半田付けシステムが、例えば、特許文献1に開示されている。この半田付けシステムでは、半田付けが行われる場所とは別の場所にヒーター(加熱手段)を備えている。例えば、所定の時間毎、あるいは半田付けが所定回数行われる毎に、半田付け装置を移動させて、鏝先をヒーター内に配置する。そして、ヒーターで鏝先を加熱して付着物を燃焼して除去している。特許文献1では、ヒーターとして、電熱ヒーター、光を照射して加熱するヒーター、セラミックヒーター、直接温風を吹き付けるヒーター等が開示されている。
特開2015−221449号公報
半田付け工程のより一層の生産性向上を図る観点などから、鏝先のクリーニング時間のさらなる短縮化が望まれている。
そこで本発明は、短時間に、鏝先に付着した付着物の除去を行うことができる半田付け装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明の半田付け装置は、内部で半田片を溶融する略筒状の鏝先と、前記鏝先内の半田片が溶融される温度に前記鏝先を加熱する第1加熱装置と、半田片の溶融によって前記鏝先に付着した付着物が焼却される温度に前記鏝先を加熱する第2加熱装置とを有していることを特徴とする。
この構成によると、鏝先に付着した付着物の除去を行う第2加熱装置を備えているので、付着物の除去時の鏝先の加熱時間を短くすることができる。これにより、半田付け工程の間に行われる、付着物の除去工程(クリーニング工程)の時間を短くすることができ、半田付けに要する時間(タクトタイム)を短くすることができる。これにより、製品のコストを下げることが可能である。また、半田付け装置に備えられている第2加熱装置で加熱することで、付着物を焼却して除去する構成であるため、ブラシやドリルを用いて機械的に付着物を除去する場合に比べて、鏝先の劣化を抑制することができる。これにより、鏝先の取り換え回数を減らすことができ、それだけ、半田付けに要するコストを減らすことが可能である。
上記構成において、前記鏝先を保持する保持部材を備え、前記鏝先は、前記保持部材に対して着脱可能であってもよい。このように構成することで、鏝先が劣化しても、取り換えが可能である。
上記構成において、前記鏝先が、導電性を有するとともに半田に対して非濡れ性を有しており、前記第2加熱装置は、前記鏝先に電流を供給する給電部材を備えていてもよい。この構成によると、電流を供給する簡単な構成の第2加熱装置で、鏝先を直接加熱するので、鏝先の温度が上昇しやすい。これにより、鏝先のクリーニングに要する時間を短くすることが可能である。
上記構成において前記鏝先が、導電性セラミックで構成されていてもよい。このように構成することで、鏝先に直接電流を供給することが可能であるため、構成を簡略化することが可能である。
上記構成において前記鏝先及び前記給電部材の少なくとも一方が移動可能であり、付着物が焼却される温度に前記鏝先を加熱するときは、前記鏝先及び前記給電部材の少なくとも一方が移動して、前記給電部材と前記鏝先とが接触状態となって加熱が行われ、前記加熱を行わないときは、前記鏝先及び前記給電部材の少なくとも一方が移動して、前記給電部材と前記鏝先とは非接触状態となるようにしてもよい。給電部材を移動して付着物の焼却を行う場合には、半田付け時に給電部材が鏝先から離れているので、鏝先を基板や電子部品の端子等に接触させるための移動時に、給電部材が邪魔にならず、微調整が容易である。また、鏝先を移動して付着物の焼却を行う場合には、半田付けを行う位置と付着物の焼却を行う場所を分けることが可能であるため、半田付けを行う場所を清浄に保ちやすい。付着物、不略物の焼却後の残存物、金属酸化物等が、半田付けの半田に混入するのを抑制することができる。
上記構成において、前記給電部材と前記鏝先とが接触状態から非接触状態となる際に、前記鏝先を放電するようにしてもよい。このように構成することで、鏝先に電荷がたまった状態で、基板や電子部品に接近したときに、基板や電子部品にリーク電流が流れるのを抑制することができる。これにより、半田付けによる、基板、電子部品等の破損、故障を抑制することが可能である。
上記構成において、前記鏝先の外面には導電部材が配されており、前記第2加熱装置は、前記導電部材に対して電流を供給する給電部材を有していてもよい。このように構成することで、鏝先として、絶縁性を有する材料を用いることが可能である。これにより、鏝先の自由度が上がる。
上記構成において、前記導電部材は、前記鏝先に設けられた凹部に嵌合されていてもよい。
上記構成において、前記鏝先及び前記給電部材の少なくとも一方が移動可能であり、付着物が焼却される温度に前記鏝先を加熱するときは、前記鏝先及び前記給電部材の少なくとも一方が移動して、前記給電部材と前記導電部材とが接触状態となって加熱が行われ、前記加熱を行わないときは、前記鏝先及び前記給電部材の少なくとも一方が移動して、前記給電部材と前記導電部材とは非接触状態となるようにしてもよい。給電部材を移動して付着物の焼却を行う場合には、半田付け時に給電部材が鏝先から離れているので、鏝先を基板や電子部品の端子等に接触させるための移動時に、給電部材が邪魔にならず、微調整が容易である。また、鏝先を移動して付着物の焼却を行う場合には、半田付けを行う位置と付着物の焼却を行う場所を分けることが可能であるため、半田付けを行う場所を清浄に保ちやすい。付着物、不略物の焼却後の残存物、金属酸化物等が、半田付けの半田に混入するのを抑制することができる。
上記構成において、前記第2加熱装置で前記鏝先の加熱を行うときに前記鏝先の内部に上から下に向かって通風を行うようにしてもよい。
本発明によると、短時間に、鏝先に付着した付着物の除去を行うことができる半田付け装置を提供することができる。
本発明にかかる半田付け装置の一例の斜視図である。 図1に示す半田付け装置を鏝先の中心軸を含み上下左右に広がる平面で切断した断面図である。 図1に示すはんだ付け装置の鏝先を軸方向に見た概略図である。 図1に示すはんだ付け装置の概略を示すブロック図である。 鏝先のクリーニングを行う手順を示すフローチャートである。 本発明にかかる半田付け装置の他の例の断面図である。 図6に示すはんだ付け装置の鏝先を軸方向に見た概略図である。 本発明にかかる半田付け装置の他の例の断面図である。 図8に示す半田付け装置がクリーニング位置にあるときの鏝先を軸方向に見た概略図である。 本発明にかかる半田付け装置の鏝先の軸に沿った面で切断した断面図である。 図10に示す鏝先の軸方向に見た概略図である。 鏝先の正面図である。 図12に示す鏝先の軸方向に見た概略図である。 鏝先の正面図である。 図14に示す鏝先の軸方向に見た概略図である。 鏝先の軸に沿った面で切断した断面図である。 図16に示す鏝先を軸方向に見た概略図である。 鏝先の軸に沿った面で切断した断面図である。 鏝先及び第2ヒーターの配置を示す図である。
以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下の説明において、上下左右は、特に記載のない限り、図1に示す状態を基準とする。
(第1実施形態)
[半田付け装置の全体構成]
図1は本発明にかかる半田付け装置の一例の斜視図である。図2は、図1に示す半田付け装置を鏝先の中心軸を含み上下左右に広がる平面で切断した断面図である。図3は、図1に示すはんだ付け装置の鏝先を軸方向に見た概略図である。図4は、図1に示すはんだ付け装置の概略を示すブロック図である。なお、図1では図の見易さを考慮して、支持部1の一部を切断して表示している。
半田付け装置Aは、上方から糸半田Wを供給し、下部に設けられた半田鏝Saを利用して、半田鏝Saの下方に配置される配線基板Bdと電子部品Epとを半田付けする装置である。
図1、図2に示すように半田付け装置Aは、支持部1と、カッターユニット2と、駆動機構3と、半田送り機構6と、半田鏝Saとを備えている。また、図4に示すように、半田付け装置Aは、制御部Contを備えている。
支持部1は、支持壁11と、摺動ガイド12とを有している。支持壁11は、鉛直方向に立設された平板状の壁体である。支持壁11は、半田付け装置Aの支持している。摺動ガイド12は、支持壁11に固定されており、カッターユニット2の後述するカッター上刃21の摺動をガイドする。
カッターユニット2は、半田送り機構6によって送られた糸半田Wを所定長さの半田片に切断する。カッターユニット2は、カッター上刃21と、カッター下刃22と、プッシャーピン23とを備えている。カッター下刃22は摺動ガイド12に固定される。カッター上刃21は、カッター下刃22の上部に摺動可能に配置されている。カッター上刃21は、摺動ガイド12によって移動方向が規制(ガイド)されている。プッシャーピン23は、駆動機構3の後述する第2アクチュエーター32によって、上下方向(カッター上刃21の摺動方向と交差する方向)に駆動される。
カッター上刃21は、上刃孔211と、ピン孔212とを備えている。上刃孔211は、上下方向に貫通する貫通孔であり、半田送り機構6から送られた糸半田Wが挿入される。上刃孔211の下端の辺縁部は切刃状に形成されている。ピン孔212は上下方向に貫通する貫通孔であり、プッシャーピン23が挿入されている。
カッター下刃22は、下刃孔221を備えている。下刃孔221は、カッター下刃22を上下方向に貫通する貫通孔であり、上刃孔211を貫通した糸半田Wが挿入される。下刃孔221の上端の辺縁部は切刃状に形成されている。
カッター上刃21の上刃孔211とピン孔212とは、カッター上刃21の摺動方向に並んで設けられている。カッター上刃21は、上刃孔211と下刃孔221とが上下に重なる位置と、ピン孔212と下刃孔221とが上下に重なる位置との間で摺動する。そして、上刃孔211と下刃孔212とが上下に重なっている状態で、半田送り機構6によって糸半田Wが送られると、糸半田Wは上刃孔211と下刃孔221とに挿入される。この状態で、カッター上刃21が摺動すると、上刃孔211及び下刃孔221のそれぞれの切刃によって、糸半田Wが半田片に切断される。
糸半田Wを切断した後に摺動を継続することで、下刃孔211とピン孔212とが上下方向に重なる。ピン孔212が下刃孔211と重なっている状態で、プッシャーピン23をピン孔212から下方に突出させると、プッシャーピン23の一部が下刃孔211に挿入される。下刃孔211の入り口に糸半田を切断した後述の半田片が残っている場合、プッシャーピン23の先端が半田片を押して、半田片は落下する。
駆動機構3は、第1アクチュエーター31と、第2アクチュエーター32とを備えている。第1アクチュエーター31は、カッター上刃21を摺動させる。第1アクチュエーター31は、シリンダー311と、ピストンロッド312とを備えている。シリンダー311は、カッター下刃22に固定された筒状の部材である。ピストンロッド312は、シリンダー311の内部に摺動可能に配置されている。第1アクチュエーター31では、供給される空気の圧力で、ピストンロッド312がシリンダー311に対して伸縮する。ピストンロッド312の先端には、カッター上刃21が固定されており、ピストンロッド312の伸縮動作によってカッター上刃21が摺動する。
なお、図2に示すように、半田付け装置Aでは、第1アクチュエーター31のピストンロッド312がシリンダー311から最も突出したとき、カッター上刃21が図中左端にあり、上刃孔211が下刃孔221と上下に重なる。また、図示はしないが、ピストンロッド312がシリンダー311に収納されたとき、カッター上刃21が図中右端に移動し、ピン孔212が下刃孔221と上下に重なる。
第2アクチュエーター32は、シリンダー321と、ピストンロッド322とを備えている。シリンダー321はカッター上刃21に固定された、筒状の部材である。ピストンロッド322は、シリンダー321の内部に摺動可能に配置されている。ピストンロッド322の先端には、プッシャーピン23が固定されている。
第2アクチュエーター32は、供給される空気の圧力で、ピストンロッド322がシリンダー321に対して伸縮する。第2アクチュエーター32は、ピン孔212と下刃孔221とが上下に重なっているときに、ピストンロッド322を伸長させることで、プッシャーピン23を下刃孔221に挿入させる。また、ピストンロッド322をシリンダー321に収納することで、プッシャーピン23を下刃孔221から抜く。半田付け装置Aでは、カッターユニット2で切断された半田片が下刃孔221に残っている場合でも、上述したプッシャーピン23の動作によって半田片が下刃孔221から押し出される。
以上、示したように、第1アクチュエーター31はカッター上刃21を駆動させ、第2アクチュエーター32はプッシャーピン23を駆動させている。プッシャーピン23が下刃孔221に挿入されている状態で、第1アクチュエーター31を駆動したり、ピン孔212と下刃孔221とが上下に重なっていない状態で第2アクチュエーター32を駆動したりすると、プッシャーピン23、カッター上刃21又はカッター下刃22が傷ついてしまう。そのため、第1アクチュエーター31と第2アクチュエーター32とは、同期して動作している。すなわち、ピン孔212と下刃孔221とが上下に重なっているときに、第2アクチュエーター32を駆動する。また、ピストンロッド322がシリンダー321に収納されているときに、第1アクチュエーター31を駆動する
第1アクチュエーター31および第2アクチュエーター32の駆動は、空気圧に限定されず、油圧等の流体を用いるものであってもよい。さらには、流体を用いるものに限定されるものではなく、モータやソレノイド等の電力を用いるものであってもよい。また、上述のように、第1アクチュエーター31と第2アクチュエーター32とが、同期して駆動されるものであるため、カム、リンク、歯車等を用いた連動機構を備え、1個のアクチュエーターで駆動するようにしてもよい。
半田送り機構6は、糸半田Wを供給するものである。半田送り機構6は、一対の送りローラ61と、ガイド管62とを備えている。一対の送りローラ61は、支持壁11に回転可能に取り付けられており、糸半田Wの側面を挟んで回転することで、糸半田を下方に送る。送りローラ61は回転角度(回転数)によって、送り出す糸半田Wの長さを決定している。
ガイド管62は、弾性変形可能な管体であり、上端は、送りローラ61の糸半田Wが送り出される部分に近接して配置されている。また、ガイド管62の下端はカッター上刃21の摺動に追従して移動し、上刃孔211と連通されている。ガイド管62はカッター上刃21が摺動する範囲で引っ張られたり、突っ張ったりしないように設けられている。
カッター下刃22には、通気経路222が設けられている。通気経路222は、下刃孔221と連通している。通気経路222は、下刃孔221にガスを送り込むために設けられている。また、図1、図2に示すように、半田鏝Saがカッター下刃22の下方に固定されている。以下に、半田鏝Saの詳細について説明する。
半田鏝Saは、ヒーターユニット4と、鏝先5と、第2ヒーター7とを備えている。ヒーターユニット4は、糸半田Wを切断した半田片が溶融される温度に鏝先5を加熱する第1加熱装置である。ヒーターユニット4は、ヒーター41と、ヒーターブロック42と、ヒーターブロック保持部43とを備えている。
ヒーター41は、ヒーターブロック42の外周に巻きつけられたコイルであり、ヒーターブロック42の外側に接触して配置されている。ヒーター41に電流が供給されると、ジュール熱によってヒーター41は、発熱する。そして、ヒーター41で発生した熱は、ヒーターブロック42に伝達される。
ヒーターブロック42の軸方向の下端部には凹部421が設けられている。凹部421は下方が開口した円筒形状であり、鏝先5が取り付けられる。半田供給孔422は、凹部421の底部の中心部から反対側に貫通している。
ヒーターブロック保持部43は、平板状の本体部に形成された貫通孔を備えている。この貫通孔にヒーターブロック42を圧入することで、ヒーターブロック保持部43は、ヒーターブロック42を保持している。
なお、図2に示すように、ヒーターブロック42の貫通孔に圧入される部分は、段差が形成されて小径となっているが、これに限定されるものではなく、段差無しの形状であってもよい。また、ヒーターブロック42の固定方法は圧入に限定されるものではない。ヒーターブロック42をヒーターブロック保持部43に精度よく、且つ、しっかり固定できる固定方法を広く採用することができる。
図2に示すように、半田付装置Aでは、ヒーターブロック42は、ヒーターブロック保持部43を介してカッター下刃22に取りつけられる。これにより、カッター下刃22の下刃孔221とヒーターブロック42の半田供給孔422とが連通する。
鏝先5は、半田に対して非濡れ性を有する部材で形成されており、上下方向(軸方向)に伸びる円筒形状である。鏝先5は、軸方向に伸び、上端から下端に貫通する貫通孔である半田孔51を備えている。鏝先5は、熱伝導率が高く、導電性を有する材料、例えば、タングステン、導電セラミック等で形成されている。
鏝先5は、半田鏝Saの本体に対して着脱可能である。鏝先5は、ヒーターブロック42の凹部421に挿入して配置され、下端部がヒーターブロック42から下方に突出する。この状態で、鏝先5の半田孔51と、ヒーターブロック42の半田供給孔422とが連通する。すなわち、半田付け装置Aでは、鏝先5が取り付けられている状態のとき、下刃孔421、半田供給孔422及び半田孔51が連通されている。これにより、糸半田Wをカッターユニット2で切断して形成された半田片は、下刃孔221から半田供給孔422を介して半田孔51に供給される。
半田鏝Saにおいて、ヒーター41に電流を供給することでヒーター41は発熱する。ヒーター41は、ヒーターブロック42と接触しており、鏝先5はヒーターブロック42の凹部421に挿入されている。そのため、ヒーター41で発生した熱は、ヒーターブロック42を介して鏝先5に伝達される。すなわち、半田鏝Saにおいて、鏝先5はヒーター41によって、供給された半田片が溶融する温度(約340℃〜400℃)まで昇温される。
第2ヒーター7は、鏝先5の下端部と接触して配置される。第2ヒーター7は、第2加熱装置であり、鏝先5を半田片の溶融によって前記鏝先に付着した付着物が焼却される温度に加熱する。図1〜図3に示すように、第2ヒーター7は、一対の給電ブロック71を備えており、一対の給電ブロック71は鏝先5を左右から挟んで、鏝先5の下端部と接触する。一対の給電ブロック71は、電力供給部72と接続されており、一対の給電ブロック71を介して、鏝先5に直流電流が供給される。鏝先5は、一対の給電ブロック71からの電流によるジュール熱で、昇温される。なお、図示は省略しているが、一対の給電ブロック71は、ばね等の付勢部材で鏝先5に向けて付勢されている。これにより、一対の給電ブロック71を鏝先5に確実に接触させることが可能である。なお、電力供給部72として、ここでは、直流を供給するものとしているが、これに限定されず、交流を供給して加熱を行うものであってもよい。
半田鏝Saで半田付けを行う場合、ヒーター41の熱が鏝先5に供給される。そして、鏝先5に供給された熱で半田孔51に供給された半田片が溶融される。半田付け装置Aでは、鏝先5の先端を、配線基板BdのランドLdに接触させた状態で、半田付けを行うことができる。これにより、半田付け時の半田やフラックスヒューム等が飛び散るのを抑制できる
半田鏝Saには、鏝先5の温度を測定する温度センサーHs(図4に図示)が備えられている。温度センサーHsによって検出された鏝先5の温度の測定結果は、鏝先5を半田片を溶融させることが可能な温度に加熱するために、ヒーター41の出力を制御する情報として利用される。また、温度センサーHsによる鏝先5の温度の測定結果は、後述するクリーニング工程における、第2ヒーター7の出力を制御する情報としても利用される。ヒーター41、第2ヒーター7は、制御部Contによって制御される。なお、温度センサーHsは、接触型のセンサーであってもよいし、非接触型のセンサーであってもよい。
ここで、制御部Contについて説明する。制御部Contは、MPUやCPU等の論理回路を含む構成となっている。図4に示すように、制御部Contは、第1アクチュエーター31、第2アクチュエーター32、ヒーター41、送りローラ61及び電力供給部72と接続され、信号の送受信ができるようになっている。また、制御部Contは、温度センサーHsと接続しており、温度センサーHsで測定した鏝先5の温度の測定結果を取得している。さらに、制御部Contは、記憶部Memと接続しており、記憶部Memとの間で情報をやり取りできるようになっている。記憶部Memは、情報の呼び出しが可能なROM、呼び出し及び書き込みが可能なRAM、着脱が可能なフラッシュメモリー等の半導体メモリーやハードディスク等を有している。
半田付け装置Aでは、ヒーター41に電流を印加して発熱させ、その熱を、ヒーターブロック42を介して、鏝先5を昇温する。半田付け装置Aで半田付けを行うときには、鏝先5の先端を配線基板BdのランドLdに接触させる。そして、鏝先5の先端でランドLdおよび電子部品Epの端子を囲む。このとき、鏝先5には、ヒーターユニット4からの熱が伝達されており、鏝先5の先端が接触することでランドLdおよび電子部品Epの端子Ndは、半田付けに適した温度に予熱(プレヒート)される。
そして、鏝先5によるプレヒートに前後して、半田送り機構6が糸半田Wを所定量送るとともに、カッターユニット2で糸半田Wを切断する。これにより、所定量の半田片が糸半田Wから切り取られる。ここで、所定量は、半田付けを行う部材の大きさ(面積、形状等)によって決められており、一対の送りローラ61の回転量で正確に計量されている。カッターユニット4で切断された半田片は、自重により落下する。
半田片がカッターユニット2に残る場合がある。そのため、半田付け装置Aでは、プッシャーピン23を下刃孔221に挿入して、半田片を確実に押し落としている。なお、プッシャーピン23が、糸半田Wを切断するごとに下刃孔221に挿入されるようにしているが、センサー等の検知装置をつけて、半田片が残っているときだけプッシャーピン23を下刃孔221の挿入するようにしてもよい。
下刃孔221から落下した半田片は、半田供給孔422を介して半田孔51に供給される。鏝先5はヒーターユニット4からの熱で供給された半田片が溶融する温度(約340℃〜400℃)まで昇温されており、半田片は半田孔51の内部で加熱されて溶融される。そして、溶融された半田片は、先端の開口からランドLd及び端子Ndに供給され、ランドLdと端子Ndとが接続される(半田付けされる)。
なお、プレヒートは、ランドLdや電子部品Epの端子等を、配線基板Bdや電子部品Epが損傷しない温度であればよく、半田片が溶融する温度よりも低い温度であってもよい。制御部Contは、ヒーター41を常時一定の出力(熱量)で鏝先5を加熱するように制御してもよいし、プレヒート時にはヒーター41の出力を低く制御し、半田孔51に半田片が供給された後には、半田片を短時間で溶融させるためにヒーター41の出力を高く制御してもよい。このように、鏝先5の半田孔51内の半田片の有無によって、ヒーター41から鏝先5に供給される熱量を制御することで、配線基板Bdや電子部品Epの過熱を抑制することができる。また、半田片を短時間で溶融することができるため、半田付け工程を短縮でき、金属酸化物等の発生を減らすことができる。なお、半田片が半田孔51内に供給されたか否かの確認は、カッターユニット2の動作の終了に基づいてもよいし、プッシャーピン23の動作の終了に基づいてもよい。また、これら以外の情報に基づいて確認してもよい。
[鏝先のクリーニングについて]
半田付け装置Aの鏝先5は、半田付けを行う毎に溶融された半田が接触するため、付着物(主に、フラックスの炭化物や半田の酸化物)が付着しやすい。鏝先5に付着物が付着すると、半田孔51での半田片の溶融が妨害され、半田付けの精度が低下する場合がある。また、ランドLdや端子Ndに供給される半田に付着物が混入すると、半田付けが正確に行われなくなることがあり、接触不良や強度不足等の不具合の原因になる場合がある。そのため、半田付け装置Aでは、鏝先5に付着した付着物を取り除くクリーニングを行う。
以下に半田付け装置Aにおける鏝先5のクリーニングの手順について図面を参照して説明する。図5は、鏝先のクリーニングを行う手順を示すフローチャートである。半田付け装置Aでは、定期的に鏝先5のクリーニングを行っている。
半田付け装置Aでは、前回のクリーニングから所定時間経過するごとに、又は、前回のクリーニングから所定回数半田付けを行うごとに、クリーニングを行っている。以下の説明では、この条件を、クリーニング条件とする。図5に示すように、制御部Contは、前回のクリーニングを行った情報に基づいて、クリーニング条件を満たしたか否か確認する(ステップS101)。クリーニング条件を満たしていない場合(ステップS101でNoの場合)、制御部Contは、クリーニングは不要であると判断し、半田付け装置Aによる半田付けを継続する。
クリーニング条件を満たしたことを確認した場合(ステップS101でYesの場合)、制御部Contは、第2ヒーター7で鏝先5の加熱を開始する(ステップS102)。このとき、制御部Contは、電力供給部72から一対の給電ブロック71に印加する電流を制御して、鏝先5の温度を制御する。すなわち、鏝先5に付着した付着物を燃焼するクリーニングが行われる。
クリーニング時の鏝先5の温度は、付着物を短時間で燃焼させる観点から、450℃以上であることが好ましい。一方、加熱温度を650℃以上とすると、近傍部品への熱影響(糸半田W内のフラックス溶融等)がある。そのため、クリーニング時の鏝先5の加熱温度は、450℃〜650℃が好適である。すなわち、制御部Contは、温度センサーHsからの鏝先5の温度の測定結果に基づいて、鏝先5が450℃〜650℃の範囲内になるように(例えば、500℃を目標値とするように)制御する。
なお、本実施形態の半田付け装置Aでは、鏝先のクリーニングの実施時には、第2ヒーター7を駆動させて鏝先5を半田片の溶融によって付着した付着物が燃焼される温度(500℃)に昇温しているが、これに限定されない。ヒーターユニット4と第2ヒーター7の両方を駆動して、鏝先5のクリーニングを行ってもよい。この場合、制御部Contは、温度センサーHsの測定温度が450℃〜650℃の範囲内に収まるように、ヒーターユニット4及び第2ヒーター7を制御する。また、制御部Contが、鏝先5の電気抵抗を測定し、電気抵抗が所定の範囲内に入っているときにだけ、通電を行うようにしてもよい。このようにすることで、過電流による電力供給部72の破損を抑制することができる。
鏝先5のクリーニングが開始された後は、加熱に関する規定の条件(鏝先5に付着した付着物の燃焼が見込まれる条件)が満たされるまで、加熱が継続される(ステップS103)。なお、鏝先5のクリーニング時に、通気経路222を介して、酸素濃度が高いガスを鏝先5に送風してもよい。酸素濃度が高いガスが送られてくることで、炭化物等の付着物の燃焼が促進されるため、クリーニング時間を短くすることができる。
例えば、鏝先5の付着物が主に炭化物の場合、鏝先5を450℃〜650℃の温度で約10分維持することで、ほぼ完全に燃焼される。そこで、制御部Contは、温度センサーHsの測定温度が450℃〜650℃の範囲内に収まっている時間を計測し、「当該計測時間が10分に到達した」という条件が満たされるまで加熱が継続されるようにしてもよい。なお、この規定の条件の内容は、付着物の燃焼が適切に達成しうるものであればよく、特に限定されるものではない。
また、炭化物などの付着物を燃焼させるために要する時間が予め判明している場合には、付着物を燃焼させるために要する時間に基づいて加熱時間を決定しておき、制御部Contは、この加熱時間、第2ヒーター7を駆動するように制御してもよい。例えば、加熱開始から約15分で付着物が燃焼することが判明している場合には、第2ヒーター7の駆動時間が15分に制御されるようにしてもよい。すなわち、第2ヒーター7による鏝先5の加熱開始から約15分経過後に加熱が停止されるようにしてもよい。この経過時間としては、実際の付着物の燃焼を行って経験的に取得したものであってもよいし、付着物の量及び組成等から、理論的に取得されたものであってもよい。
鏝先5の炭化物等の付着物が燃焼した後に、金属酸化物等の付着物が鏝先5に付着している場合がある。そこで、第2ヒーター7による加熱が終了すると、鏝先5の半田孔51にガスを送る(いわゆる、エアブロー)を実行する(ステップS104)。なお、当該ガスとしては、上述の付着物の燃焼の補助に用いるガスと同じであってもよいし、他種のガスであってもよい。
そこで、ステップS104の処理では、噴出させたガスを金属酸化物等の付着物に当てて、これを吹き飛ばし、鏝先5からすべての付着物を完全に除去する。上述したとおり、金属酸化物等の付着物は、鏝先5に対する付着力が低く、ガスを当てるだけで容易に除去可能である。
なお、ガスを吹き付けて半田孔51の内部の残存物を強制的に除去する処理は、通気経路222(図2参照)を介して鏝先5の半田孔51にガスを送る構成であってもよい。また、鏝先5の下方から半田孔51に向かってガスを吹き付ける構成であってもよい。また、付着物の付着位置や付着状態に応じて、吹き付けるガスの圧力や位置が変更できるようになっていてもよい。以上の手順で、鏝先5のクリーニングは終了する。なお、クリーニングを行う前に、鏝先5の外面に付着している付着物を、ブラシ等を用いて除去するようにしてもよい。これにより、鏝先5の外面に付着している付着物が焼却後に飛散するのを抑制することができる。
なお、通気経路222は、クリーニング時のガスの供給以外に用いられる場合もある。例えば、半田付けを行うときに、金属の酸化を抑制するため、不活性ガスを半田孔に供給する場合がある。この場合にも、通気経路222を介して、下刃孔221、半田供給孔421及び半田孔51に不活性ガスを供給している。そのため、半田付け装置Aでは、通気経路222を供給するガスによって複数の系統を有する構成としてもよいし、切換え弁等で供給されるガスを切り替えるようにしてもよい。
本実施形態にかかる半田付け装置Aでは、鏝先5に付着した付着物を燃焼させて除去する。そのため、例えば、ドリルやブラシ等の除去具を用いて付着物を削り取る手法を用いる場合に比べて、効率よく且つ容易に付着物を除去することができる。また、加熱ヒーター7で鏝先5に電流を供給する構成であるため、クリーニングの工程を半田付けの工程に組み込むことが容易である。また、付着物を燃焼する構成であるため、付着物を削り取る手法を用いる場合に比べて、鏝先5が削れにくく、それだけ、鏝先5の交換頻度を少なくすることが可能である。
また、本実施形態の半田付け装置Aでは、半田付けを行うときには、ヒーターユニット4で鏝先5を加熱しているが、これに限定されない。ヒーターユニット4と第2ヒーター7とを同時に用いて、鏝先5を加熱するようにしてもよい。例えば、プレヒート時には、ヒーターユニット4で加熱を行い半田片が供給された時には、第2ヒーター7を駆動するようにしてもよい。半田片を溶融するときに、第2ヒーター7を連続して使用してもよいし、半田片が溶融する温度に昇温するまで、補助的な加熱装置として用いてもよい。
(第2実施形態)
本発明にかかる半田付け装置の他の例について図面を参照して説明する。図6は、本発明にかかる半田付け装置の他の例の断面図である。図7は、図6に示すはんだ付け装置の鏝先を軸方向に見た概略図である。なお、第2実施形態の半田付け装置A2は、第2ヒーター7bの構成が異なる以外、第1実施形態の半田付け装置Aと同じ構成である。そのため、以下の説明では、第1実施形態と実質的に同じ部分には同じ符号を付すとともに、同じ部分の詳細な説明は省略する。
半田付け装置A2において、第2ヒーター7bは、鏝先5のクリーニングを行うときだけに駆動される。すなわち、半田付け装置A2において、第2ヒーター7bを半田付け時に動作しない場合、邪魔になる場合がある。そこで、本実施形態にかかる半田付け装置A2では、第2ヒーター7bの一対の給電ブロック71を移動可能としている。そして、半田付け装置A2において、半田付けを行うときには、一対の給電ブロック71は鏝先5から離れた退避位置に退避する。また、上述のクリーニング条件を満たしたときには、一対の給電ブロック71を、鏝先5と接触して給電することでクリーニングを行うクリーニング位置に移動する。
本実施形態にかかる半田付け装置A2では、半田付け時には第2ヒーター7bの一対の給電ブロック71を退避位置に退避させるので、半田付け時に鏝先5と一緒に第2ヒーター7bを移動させなくてもよく、鏝先5を迅速に、半田付け位置に移動させることが可能である。また、クリーニング時には、一対の給電ブロック71が移動してくるので、半田付け後すぐに、クリーニングを行うことが可能である。これにより、半田付け時の鏝先5の熱をクリーニングに利用することが可能である。
これ以外の特徴は、第1実施形態と同じである。
(第3実施形態)
本実施形態にかかる半田付け装置の他の例について図面を参照して説明する。図8は、本発明にかかる半田付け装置の他の例の断面図である。図9は、図8に示す半田付け装置がクリーニング位置にあるときの鏝先を軸方向に見た概略図である。上述した半田付け装置A2では、第2ヒーター7cの一対の給電ブロック71を退避位置と、クリーニング位置とに移動させていた。図8に示す半田付け装置A3では、鏝先5を、半田付けを行う半田付け位置と、クリーニングを行うクリーニング位置に移動する構成となっている。
半田付け装置A3において、半田付けを行う位置から、離れた位置に第2ヒーター7cを配置している。そして、半田付け装置A3では、上述のクリーニング条件を満たしたときに、鏝先5を半田付け位置から、鏝先5のクリーニングを行うクリーニング位置に移動する。半田付け装置A3がクリーニング位置に移動したとき、鏝先5は第2ヒーター7cの一対の給電ブロック711,712と接触する。
鏝先5をクリーニング位置に移動させるときには、上下方向に移動させる。そのため、一対の給電ブロック711,712をばね等の付勢部材(不図示)で互いに他方に接近する方向に付勢しておき、互いに対抗する面に上側が広くなる傾斜を形成していてもよい。このような傾斜が設けられていることで、鏝先5が下方に移動するときに、給電ブロック711,712の傾斜を押しのけることで、一対の給電ブロック711,712と鏝先5とを確実に接触させることができる。
本実施形態にかかる半田付け装置A3では、半田付けを行う位置と、鏝先5のクリーニングを行う位置とを別の位置としている。これにより、鏝先5のクリーニング時に発生する燃焼後の残存物や金属酸化物等が半田付け位置の周囲に飛び散るのを抑制できる。これにより、半田付けを行う半田付け位置の周囲を清浄に保つことが容易であり、半田付けを精度良く行うことが可能である。なお、クリーニング位置に鏝先5が移動してきたときに、鏝先5の下方に燃焼後の残存物や金属酸化物等を捕集する捕集容器を配置していてもよい。また、捕集容器では、エアブロー(図5のステップS104を参照)を行うときに、空気を吸引する構成を有していてもよい。
また、図9に示すように、第2ヒーター7cには、放電回路73が備えられている。放電回路73は、スイッチ731と、抵抗器732とを備えている。抵抗器732は、一対の給電ブロック711、712のそれぞれと電力供給部72とを接続する配線を接続するように配置されている。そして、スイッチ731は、一方の給電ブロック711と電力供給部72とを接続する第1接続状態と、一方の給電ブロック711と抵抗器732とを接続する第2接続状態を切り替えるスイッチである。
半田付け装置A3では、第2ヒーター7cから電流を供給してクリーニングを行った後すぐに、給電ブロック711、712と鏝先5とを分離すると、鏝先5に供給された電荷が抜けず帯電し続ける場合がある。帯電している鏝先5を、ランドLdや端子Ndに接近させると、帯電している電荷によって、ランドLdや端子Ndにリーク電流が流れて、電子部品Epの破損の原因になるおそれがある。
そこで、半田付け装置A3では、クリーニングを行うときには、スイッチ731を第1接続状態にして、鏝先5に電流を供給する。そして、クリーニング終了後、給電ブロック711、712への電流の供給を停止すると同時に、スイッチ731を第2接続状態に切り替え、鏝先5に溜まった電荷を抵抗器732に流して、鏝先5の電荷を開放する。これにより、鏝先5に溜まった電荷が、ランドLdや端子Ndに流れて、電子部品Epを破損する不具合の発生を抑制することができる。なお、放電回路73は、鏝先5に対して移動する第2ヒーター7bに備えられていてもよい。
(第4実施形態)
本発明にかかる半田付け装置のさらに他の例について図面を参照して説明する。図10は、本発明にかかる半田付け装置の鏝先の軸に沿った面で切断した断面図である。図11は、図10に示す鏝先の軸方向に見た概略図である。なお、第3実施形態では、鏝先の構成が異なる以外、第1実施形態の半田付け装置Aと同じ構成である。そのため、以下の説明では、第1実施形態と実質的に異なる鏝先5bの特徴について主に説明する。
半田付け装置Aでは、鏝先5は、導電性を有する材料(タングステン等の金属材料や、導電性セラミック等)を用いていた。鏝先としては、これら以外にも、導電性を有しない材料(セラミック材料等)が用いられる場合もある。本実施形態にかかる鏝先5bは、導電性を有しないセラミックで形成されている。
図2等に示す半田付け装置Aでは、鏝先のクリーニング時に一対の給電ブロック71から鏝先5に電流を供給し、ジュール熱で鏝先を加熱している。鏝先5bを導電性を有しない材料で形成すると、鏝先5bに給電ブロック71からの電流が流れない。そこで、本実施形態にかかる半田付け装置に用いる第2ヒーター7は、鏝先5bの外周面の一対のヒーターブロック71が接触する部分に導電材料の層である導電部材52が形成されている。導電部材52は、鏝先5bと接触するとともに外周を覆っている。
導電部材52は、電流が流れるときにジュール熱で、鏝先5bをクリーニングに好適な温度(例えば、450℃〜650℃)に昇温できる抵抗を有している。また、導電部材52としては、溶融した導電材料を吹き付ける溶射を挙げることができるが、これに限定されない。例えば、スパッタリング等を採用してもよい。
このような構成とすることで、鏝先5bを構成する材料の自由度を挙げることができる。これにより、例えば、電流を供給することで加熱が可能であるとともに、半田に対して濡れ性が高い鏝先を形成することも可能である。
これ以外の特徴については、第1実施形態と同じである。
(第5実施形態)
本実施形態にかかる半田付け装置の鏝先の他の例について説明する。図12は、鏝先の正面図である。図13は、図12に示す鏝先の軸方向に見た概略図である。図12に示す鏝先5cには、らせん状の導電部材53が設けられている。導電部材53をらせん状に形成することで、鏝先5cの加熱領域(先端から軸方向に一定の長さの領域)を確保しつつ、導電部材53を適切な抵抗値とすることができる。
そして、図12、図13に示すように、第2ヒーター7dの給電ブロック711は、らせん状の導電部材53の上端部と接触するように上端部が鏝先5cに向かって突出している。また、給電ブロック712は、らせん状の導電部材53の下端部と接触するように下端部が鏝先5cに向かって突出している。
鏝先5cを正確に加熱することが可能である。なお、導電部材53のらせんを、上端部又は下端部で折り返して2重のらせん状とすることで、給電ブロック711及び給電ブロック712と導電部材53とが接触する部分を導電部材53の上端部又は下端部とすることができる。これにより、給電ブロック711及び給電ブロック712による鏝先5cの押圧位置の軸方向の離間距離を小さくでき、鏝先5cに作用する曲げモーメントを抑制することができる。また、給電ブロック711及び給電ブロック712と導電部材53との接触部分を導電部材53の上端部とすれば、鏝先5cの下端部に給電ブロック711,712のための空間が不要となり、配線基板上の狭いスペースであっても電子部品等の半田付けが可能となり得る。
(第6実施形態)
本実施形態にかかる半田付け装置の鏝先の他の例について説明する。また、図14は、鏝先の正面図である。図15は、図14に示す鏝先の軸方向に見た概略図である。図14、図15に示す鏝先5dには、筒状の鏝先5dの外周面に導線を巻きまわした導電部材54が取り付けられている。なお、導電部材54への給電は、図12、図13に示した第2ヒーター7dと同じ構成を有している。また、図12、図13の導電部材53と同様に、導電部材54も二重らせん形状となるように、鏝先5dに巻きつけられていてもよい。
(第7実施形態)
本実施形態にかかる半田付け装置の鏝先の他の例について説明する。図16は、鏝先の軸に沿った面で切断した断面図である。図17は、図16に示す鏝先を軸方向に見た概略図である。図16に示す鏝先5eは、帯状の導電部材55を鏝先5eの外周面に巻きまわしている。導電部材55は、固定ピン56で鏝先5eに固定されている。このように、帯状の導電部材55を用いる構成とすることで、導電部材55の取り付けが容易である。
(第8実施形態)
本実施形態にかかる半田付け装置の鏝先の他の例について説明する。図18は、鏝先の軸に沿った面で切断した断面図である。図18に示す鏝先5e2は、外面に形成された凹部57に帯状の導電部材55が挿入されて巻きまわして配置されている。導電部材55は、凹部57に弾性力で嵌合している。このような、帯状の導電部材55を用いることで、導電材料の層を形成する場合に比べて、製造が容易であり、鏝先の製造コストを抑えることができる。
(第9実施形態)
本実施形態にかかる半田付け装置の鏝先の他の例について説明する。図19は、鏝先及び第2ヒーターの配置を示す図である。なお、以下の説明では、鏝先5e2を例に説明するが、これに限定されるものではなく、周方向の一か所に周方向に開いた部分を有している導電部材55を備えた鏝先に広く採用することができる。図19に示すように、導電部材55は、周方向の一部が接触しない、開いた構成となっている。そのため、図19に示すような第2ヒーター7fを用いて加熱することも可能である。
図19に示すように、第2ヒーター7fは、給電ブロック713、714と、押え部材74とを備えている。図19に示すように、給電ブロック713、714は導電部材55の周方向に開いた部分の両端部と接触する。すなわち、給電ブロック713、714は、並んで配置され、鏝先5e2に対して、同じ方向から接触する。そして、鏝先5e2の給電ブロック713、714と接触する部分と反対側に押え部材74が設けられている。押え部材74が設けられていることで、給電ブロック713、714で鏝先5e2を押圧する力を支えている。これにより、鏝先5e2に曲げモーメントが作用するのを抑制することができる。
このような構成とすることで、給電ブロック713、714を一体的に移動させることができる。これにより、給電ブロック713、714の接触離間の動作が容易になる。
以上説明した実施形態において、給電ブロック71,711,712,713,714の接触部を鋭利にすれば、表面が汚れていても確実に給電を行うことができる。
また、上記の給電ブロックを接続して、電気導通状態を測定することにより通電部分の故障を判断することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこの内容に限定されるものではない。また本発明の実施形態は、発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の改変を加えることが可能である。
A 半田付け装置
1 支持部
11 支持壁
12 摺動ガイド
2 カッターユニット
21 カッター上刃
211 上刃孔
212 ピン孔
22 カッター下刃
221 下刃孔
23 プッシャーピン
3 駆動機構
31 第1アクチュエーター
311 シリンダー
312 ピストンロッド
32 第2アクチュエーター
321 シリンダー
322 ピストンロッド
4 ヒーターユニット
41 ヒーター
42 給電ブロック
421 凹部
422 半田供給孔
43 ヒーターブロック保持部
5 鏝先
51 半田孔
52 導電部材
53 導電部材
54 導電部材
55 導電部材
56 ピン
57 凹部
6 半田送り機構
61 送りローラ
62 ガイド管
7 第2ヒーター
71 給電ブロック
711、712、713、714 給電ブロック
72 電力供給部
73 放電回路
74 押え部材
W 半田
Bd 配線基板
Ep 電子部品
Ld ランド
Nd 端子

Claims (8)

  1. 内部で半田片を溶融する略筒状の鏝先と、
    前記鏝先内の半田片が溶融される温度に前記鏝先を加熱する第1加熱装置と、
    半田片の溶融によって前記鏝先に付着した付着物が焼却される温度に前記鏝先を加熱する第2加熱装置と
    前記鏝先が、導電性を有するとともに半田に対して非濡れ性を有しており、
    前記第2加熱装置は、前記鏝先に電流を供給する給電部材を備え、
    前記鏝先及び前記給電部材の少なくとも一方が移動可能であり、
    付着物が焼却される温度に前記鏝先を加熱するときは、前記鏝先及び前記給電部材の少なくとも一方が移動して、前記給電部材と前記鏝先とが接触状態となって加熱が行われ、前記加熱を行わないときは、前記鏝先及び前記給電部材の少なくとも一方が移動して、前記給電部材と前記鏝先とは非接触状態となることを特徴とする半田付け装置。
  2. 前記鏝先が、導電性セラミックで構成されている請求項1記載の半田付け装置。
  3. 前記給電部材と前記鏝先とが接触状態から非接触状態となる際に、前記鏝先を放電する請求項1又は2に記載の半田付け装置。
  4. 内部で半田片を溶融する略筒状の鏝先と、
    前記鏝先内の半田片が溶融される温度に前記鏝先を加熱する第1加熱装置と、
    半田片の溶融によって前記鏝先に付着した付着物が焼却される温度に前記鏝先を加熱する第2加熱装置とを有し、
    前記鏝先の外面には導電部材が配されており、
    前記第2加熱装置は、前記導電部材に対して電流を供給する給電部材を有している
    ことを特徴とする半田付け装置。
  5. 前記導電部材は、前記鏝先に設けられた凹部に嵌合されている請求項に記載の半田付け装置。
  6. 前記鏝先及び前記給電部材の少なくとも一方が移動可能であり、
    付着物が焼却される温度に前記鏝先を加熱するときは、前記鏝先及び前記給電部材の少なくとも一方が移動して、前記給電部材と前記導電部材とが接触状態となって加熱が行われ、前記加熱を行わないときは、前記鏝先及び前記給電部材の少なくとも一方が移動して、前記給電部材と前記導電部材とは非接触状態となる請求項又は請求項に記載の半田付け装置。
  7. 前記鏝先を保持する保持部材を備え、
    前記鏝先は、前記保持部材に対して着脱可能である請求項1から請求項6のいずれかに記載の半田付け装置。
  8. 前記第2加熱装置で前記鏝先の加熱を行うときに前記鏝先の内部に上から下に向かって通風を行う請求項1から請求項のいずれかに記載の半田付け装置。
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