JP6815690B2 - モルタル又はコンクリートの表面の黒色化抑制方法 - Google Patents

モルタル又はコンクリートの表面の黒色化抑制方法 Download PDF

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Description

本発明は、フライアッシュと消泡剤を含むモルタル又はコンクリートの表面の黒色化抑制方法に関する。
フライアッシュは、火力発電所等の微粉炭ボイラーの燃焼排ガスから回収された、非晶質の二酸化けい素を主成分とする球状の微粒子である。フライアッシュを用いることでモルタル又はコンクリート(以下、コンクリート等と略すことがある。)のワーカビリティーを改善することができる。また、フライアッシュは高いポゾラン活性を有するため、セメントの水和によって生じた水酸化カルシウムと反応(ポゾラン反応)して、緻密な硬化体組織を形成することができる。
このように、フライアッシュは、コンクリート等の材料として非常に有用であるため、JIS規格化されている(「JIS A 6201(コンクリート用フライアッシュ)」)。
また、フライアッシュが特定量使用されたフライアッシュセメント等は、「国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律」(いわゆるグリーン購入法)の特定調達品目に指定されている。
しかし、一般財団法人石炭エネルギーセンターの石炭灰全国実態調査報告書によれば、平成25年度(2013年)に国内で発生した石炭灰のうち、セメント混合材やコンクリート混和材として有効利用されたフライアッシュの量は、約18万トンである。該量は石炭灰発生量全体の約1.4%に過ぎない。この理由の一つに、フライアッシュ中に残存する未燃炭素と推定される黒色異物により、フライアッシュを含むコンクリート等の表面が黒色化し、美観が損なわれることが挙げられる。特に、コンクリート等が消泡剤を含む場合、コンクリート等の表面の黒色化は起こりやすい。
フライアッシュ中に残存する未燃炭素量の指標として、「JIS A 6201(コンクリート用フライアッシュ)」では、強熱減量が定められている。しかし、フライアッシュの強熱減量には、フライアッシュに含まれる水和物からの脱水や、炭酸塩が分解して生じる炭酸ガス等の揮発による減量も含まれるため、フライアッシュの強熱減量と未燃炭素量は一致するものではない。また、フライアッシュの強熱減量とコンクリート等の表面の黒色化の程度には、明確な相関関係がない。このため、フライアッシュの強熱減量は、フライアッシュを含むコンクリート等の表面の黒色化の程度を予測し、黒色化を抑制するための指標としては不十分である。
フライアッシュの添加による製品の色彩の変動を防ぐためにフライアッシュの選別を行う方法として、特許文献1には、フライアッシュを充填材として使用するに当たって、フライアッシュをJIS Z 8722「色の測定方法−反射及び透過物体色」により測定し、JIS Z 8721「色の表示方法−三属性による表示」により定められる色の表示値を用いてフライアッシュの選別、及び/又は充填量の設定をすることを特徴とするフライアッシュの充填方法が記載されている。
特開平10−59755号公報
本発明の目的は、フライアッシュと消泡剤を含むモルタル又はコンクリートの表面の黒色化を抑制できる方法を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、フライアッシュ、ポルトランドセメント、骨材、消泡剤及び水を含むモルタル又はコンクリートの表面の黒色化抑制方法であって、フライアッシュとして、ハンターLab表色系におけるL値が45以上であるフライアッシュを選択して用いるモルタル又はコンクリートの表面の黒色化抑制方法によれば、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[5]を提供するものである。
[1] フライアッシュ、ポルトランドセメント、骨材、消泡剤及び水を含むモルタル又はコンクリートの表面の黒色化抑制方法であって、上記フライアッシュとして、ハンターLab表色系におけるL値が45以上であるフライアッシュを選択して用いることを特徴とするモルタル又はコンクリートの表面の黒色化抑制方法。
[2] 上記モルタル又はコンクリートが減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、及び高性能AE減水剤から選ばれる1種以上を含む前記[1]に記載のモルタル又はコンクリートの表面の黒色化抑制方法。
[3] 上記モルタル又はコンクリートがAE剤を含む前記[1]又は[2]に記載のモルタル又はコンクリートの表面の黒色化抑制方法。
[4] 上記フライアッシュ及び上記ポルトランドセメントの合計量100質量%中、上記フライアッシュの割合が5質量%以下である前記[1]〜[3]のいずれかに記載のモルタル又はコンクリートの表面の黒色化抑制方法。
[5] 複数の種類のフライアッシュの各々について、ハンターLab表色系におけるL値を測定して、該L値が45以上であるフライアッシュを選択し、該選択されたフライアッシュを用いて、フライアッシュ混合セメントを調製し、該フライアッシュ混合セメントを、上記モルタル又はコンクリートの材料として用いる、前記[1]〜[4]のいずれかに記載のモルタル又はコンクリートの表面の黒色化抑制方法。
本発明のモルタル又はコンクリートの表面の黒色化抑制方法によれば、フライアッシュと消泡剤を含むにもかかわらず、モルタル又はコンクリートの表面の黒色化を抑制することができる。
実施例1で用いたフライアッシュのL値と、該フライアッシュを用いたモルタルの表面のL値との関係を示す図である。 実施例1で用いたフライアッシュの強熱減量と、該フライアッシュを用いたモルタルの表面のL値との関係を示す図である。 実施例1のフライアッシュ3を用いたモルタル3の表面を示す図である。 実施例1のフライアッシュ8を用いたモルタル8の表面を示す図である。 実施例1のフライアッシュ12を用いたモルタル12の表面を示す図である。 実施例1のフライアッシュ13を用いたモルタル13の表面を示す図である。 実施例1のフライアッシュ17を用いたモルタル17の表面を示す図である。
本発明のモルタル又はコンクリートの表面の黒色化抑制方法は、フライアッシュ、ポルトランドセメント、骨材、消泡剤及び水を含むモルタル又はコンクリートの表面の黒色化抑制方法であって、フライアッシュとして、ハンターLab表色系におけるL値が45以上であるフライアッシュを選択して用いるものである。
本発明で用いるフライアッシュとしては、特に限定されず、例えば、「JIS A 6201(コンクリート用フライアッシュ)」に規定するフライアッシュI種、II種、III種及びIV種等が挙げられる。
本発明では、フライアッシュとして、ハンターLab表色系におけるL値が45以上、好ましくは50以上、より好ましくは55以上であるフライアッシュを選択して用いる。該L値が45未満であるフライアッシュを選択して用いた場合、コンクリート等の表面の黒色化の抑制の程度が不十分となる。
フライアッシュの選択とは、例えば、複数の種類のフライアッシュの各々について、ハンターLab表色系におけるL値を測定して、該L値が45以上であるフライアッシュを選択することをいう。また、ハンターLab表色系におけるL値の測定をしなくても、目視等によって該L値が45以上であることを判別できる場合には、L値を測定せずに、L値が45以上であることが明らかなフライアッシュを選択してもよい。
本発明で用いるポルトランドセメントとしては、特に限定されず、例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、及び耐硫酸塩ポルトランドセメント等から選ばれる1種以上が挙げられる。
なお、本発明において、フライアッシュ及びポルトランドセメントとして、「JIS R 5210(ポルトランドセメント)」に規定する少量混合成分としてのフライアッシュ(ただし、ハンターLab表色系におけるL値が45以上であるフライアッシュを選択して用いたもの)を含むポルトランドセメントを用いてもよい。
また、本発明において、フライアッシュ及びポルトランドセメントとして「JIS R 5213(フライアッシュセメント)」に規定するフライアッシュセメント(ただし、ハンターLab表色系におけるL値が45以上であるフライアッシュを選択して用いたもの)を用いてもよい。
上記フライアッシュ及びポルトランドセメントの合計量100質量%中、上記フライアッシュの割合は、好ましくは5質量%以下、より好ましくは4質量%以下、さらに好ましくは3質量%以下である。該割合が5質量%以下であれば、コンクリート等の表面の黒色化をより抑制することができる。また、フライアッシュの利用促進の観点から、該割合は、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、特に好ましくは1.5質量%以上である。
なお、本発明において、フライアッシュ及びポルトランドセメントとして、例えば、「JIS R 5210(ポルトランドセメント)」に規定する少量混合成分としてのフライアッシュ(ただし、ハンターLab表色系におけるL値が45以上であるフライアッシュを選択して用いたもの)を2.5質量%含むポルトランドセメントを用いた場合は、フライアッシュ及びポルトランドセメントの合計量100質量%中、フライアッシュの割合が2.5質量%であるものとして取り扱う。
本発明で用いる骨材としては、細骨材のみ、または、細骨材と粗骨材の組み合わせが挙げられる。また、天然骨材、人工骨材、再生骨材のいずれも用いることができる。
細骨材としては、特に限定されず、例えば、川砂、山砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂、スラグ細骨材、軽量細骨材、またはこれらの混合物等が挙げられる。
粗骨材としては、特に限定されず、例えば、川砂利、山砂利、陸砂利、海砂利、砕石、スラグ粗骨材、軽量粗骨材、又はこれらの混合物等が挙げられる。
骨材の配合量は特に限定されず、コンクリート等における一般的な配合量であればよい。例えば、骨材の配合量は、フライアッシュとポルトランドセメントの合計量100質量部に対して、好ましくは100〜700質量部、好ましくは120〜400質量部である。
本発明で用いる水としては、特に限定されず、水道水、スラッジ水等が挙げられる。
水の配合量は特に限定されず、コンクリート等における一般的な配合量であればよい。例えば、水の配合量は、水と、フライアッシュ及びポルトランドセメントの質量比(水/フライアッシュ+ポルトランドセメント)の値として、好ましくは0.2〜0.6となる量である。
本発明において、黒色化を抑制する対象となるモルタル又はコンクリートは、消泡剤を含むものである。
通常、フライアッシュを含むコンクリート等が消泡剤を含む場合、コンクリート等の表面の黒色化が起こりやすくなるが、本発明によれば、フライアッシュを含むコンクリート等が消泡剤を含む場合であっても、黒色化を十分に抑制することができる。
消泡剤の配合量は特に限定されず、コンクリート等における一般的な配合量であればよい。例えば、フライアッシュとポルトランドセメントの合計100質量部に対して、通常、0.001〜0.5質量部(好ましくは0.01〜0.1質量部)である。
本発明において、黒色化を抑制する対象となるモルタル又はコンクリートは、リグニンスルホン酸系、ナフタレンスルホン酸系、メラミンスルホン酸系、またはポリカルボン酸系の、減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、または高性能AE減水剤から選ばれる1種以上を含んでいてもよい。
減水剤の配合量(減水剤が液状である場合、固形分換算の値)は、フライアッシュ及びポルトランドセメントの合計量100質量部に対して、好ましくは0.1〜5質量部、より好ましくは0.2〜4質量部である。
本発明において、黒色化を抑制する対象となるモルタル又はコンクリートは、AE剤を含んでいてもよい。該モルタル又はコンクリートがAE剤を含むことにより、黒色化をより抑制することができる。
モルタル中のAE剤の配合量は、該モルタルの空気量が、好ましくは12%以下、より好ましくは5〜10%となる量である。コンクリート中のAE剤の配合量は、該コンクリートの空気量が、好ましくは5%以下、より好ましくは3〜4.5%となる量である。モルタル又はコンクリートの空気量を上記数値範囲内とすることで、黒色化をより抑制することができる。
また、黒色化を抑制する対象となるモルタル又はコンクリートは、本発明の目的を阻害しない範囲内で、高炉スラグ粉末、石灰石粉末、石英粉末、シリカフューム、各種石膏、膨張材、顔料、収縮低減剤および増粘剤等から選ばれる1種以上を含んでいてもよい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
使用材料は、以下に示すとおりである。
(1)フライアッシュ1〜18:フライアッシュの密度、ブレーン比表面積、強熱減量(表1中、「ig.loss」と示す。)、ハンターLab表色系におけるL値(表1中、「L値」と示す。)の詳細は表1に示すとおりである。なお、強熱減量は、「JIS A 6201(コンクリート用フライアッシュ)」に準拠して測定した。また、L値は、分光色差計(日本電色工業社製、商品名「SE6000」)を用いて測定した。
(2)ポルトランドセメント:普通ポルトランドセメント(フライアッシュを含まないもの)、太平洋セメント社製
(3)細骨材:「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)」に規定する標準砂
(4)消泡剤:日華化学社製、商品名「フォームレックス747」
(5)減水剤A:リグニンスルホン酸系AE減水剤、BASFジャパン社製、商品名「マスターポゾリス No.70」
(6)減水剤B:ポリカルボン酸系高性能AE減水剤、BASFジャパン社製、商品名「マスターグレニウム SP8SVX2」
(7)AE剤:BASFジャパン社製、商品名「マスターエア 303A」
(8)水:上水道水
[実施例1]
上記フライアッシュ1〜18の各々について、フライアッシュ、ポルトランドセメント、細骨材、消泡剤、水を含むモルタル(モルタル1〜18)を作製し、得られたモルタルの表面のハンターLab表色系におけるL値(以下、「L値」ともいう。)を測定した。
フライアッシュの配合割合は、フライアッシュ及びポルトランドセメントの合計量100質量%中、2.5質量%とした。
モルタルの配合(消泡剤を除く)は、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)」を参考として、ポルトランドセメント及びフライアッシュの合計量100質量部に対して、細骨材の配合量を300質量部、水の配合量を50質量部に定めた。消泡剤の配合量は、モルタル中の空気量が2.5%未満となるように、フライアッシュ及びポルトランドセメントの合計量100質量部に対して、0.03質量部とした。
なお、実施例1において作製したモルタルは、一般的なモルタルを模擬したものである。
モルタルの混練及び成形は、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)」に準拠して行った。混練に際して、消泡剤は、水とともにミキサーに投入した。成形後、20℃の条件下で3日間湿空養生を行った後、モルタルの表面のL値を測定した。
モルタルの表面のL値の測定は、モルタルの表面に斑状に発生した黒点のうち、できるだけ黒い点を、目視観察によって15個選択し、選択した黒点の略中心部分におけるL値を分光色差計(日本電色工業社製、商品名「NR−3000」)を用いて測定し、測定結果の平均値をモルタルのL値とした。使用したフライアッシュ1〜18のL値と、フライアッシュ1〜18を用いたモルタル1〜18の表面のL値の測定結果を表2に示す。
また、モルタル3、8、12、13、17の表面の写真を、各々、図3〜7に示す。
また、フライアッシュのL値と、フライアッシュを用いたモルタルの表面のL値の組み合わせから、最小二乗法を用いて、フライアッシュのL値と、フライアッシュを用いたモルタルの表面のL値との関係を示す関係式を導き出した。なお、該関係式の相関係数は0.83であった。結果を図1に示す。
さらに、フライアッシュの強熱減量と、フライアッシュを用いたモルタルの表面のL値の組み合わせから、最小二乗法を用いて、フライアッシュの強熱減量と、フライアッシュを用いたモルタルの表面のL値との関係を示す関係式を導き出した。なお、該関係式の相関係数は0.28であった。結果を図2に示す。
図1及び図2から、フライアッシュの強熱減量と、フライアッシュを用いたモルタルの表面のL値との相関関係は低いこと、および、フライアッシュのL値と、フライアッシュを用いたモルタルの表面のL値との相関関係は高いことがわかる。このことから、フライアッシュのL値は、モルタルの黒色化の程度の指標として使用できることがわかる。具体的には、L値が45以上のフライアッシュを選択してモルタルの材料として使用することで、フライアッシュを用いたモルタルの表面の黒色化の程度を低くすることができる。
[実施例2]
表1のフライアッシュ1〜18の各々について、フライアッシュ、ポルトランドセメント、細骨材、減水剤A、消泡剤、水を含むモルタル(モルタル19〜36)を作製し、得られたモルタルの表面の黒色化を目視評価した。
フライアッシュの配合割合は、フライアッシュ及びポルトランドセメントの合計量100質量%中、2.5質量%とした。
モルタルの配合は、水と、フライアッシュ及びポルトランドセメントの質量比(水/(フライアッシュ+ポルトランドセメント))が0.5、細骨材と、フライアッシュ及びポルトランドセメントの質量比(細骨材/(フライアッシュ+ポルトランドセメント))が2.5とし、減水剤Aの配合量は、フライアッシュ及びポルトランドセメントの合計量100質量部に対して、0.25質量部とした。消泡剤の配合量は、モルタル中の空気量が2.5%未満となるように、フライアッシュ及びポルトランドセメントの合計量100質量部に対して、0.1質量部とした。
混練は、ホバートミキサーを用いて、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)」に記載される混練時間よりも2分間長くして行った。混練に際して、減水剤A及び消泡剤は、水とともにミキサーに投入した。成形は、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)」に準拠して行った。
なお、実施例2において作製したモルタルは、一般的なコンクリートを模擬したもの(一般的なコンクリートの中の粗骨材を含まないもの)である。
また、目視評価の比較対象として、フライアッシュを含まない以外は同じ配合であるモルタルaを、モルタル19〜36と同様にして作製した。
成形直後のモルタル19〜36の表面とモルタルa(フライアッシュを含まないもの)の表面を比較して、各モルタルの表面の黒色化について目視評価を行った。目視評価は、モルタル表面の黒色化の程度が、モルタルaの表面の黒色化と同等またはほとんど差がないものを「○」とし、差が大きいもの(黒色化の程度が非常に大きいもの)を「×」とした。
結果を表3に示す。
また、フライアッシュ1〜18を含むモルタル1〜18(減水剤およびAE剤を含まないもの)と、フライアッシュ1〜18を含むモルタル19〜36(減水剤を含みかつAE剤を含まないもの)を、各々、比較した場合、モルタル1〜18はモルタル19〜36よりも黒色化の程度が大きかった。
[実施例3]
AE剤を添加して、モルタルの空気量を8±1%に調整した以外は、実施例2におけるモルタル27(フライアッシュ9を用いたもの)と同様にして、モルタル37(減水剤AおよびAE剤を含むもの)を作製した。
また、AE剤を添加して、モルタルの空気量を8±1%に調整した以外は、実施例2におけるモルタル29(フライアッシュ11を用いたもの)と同様にして、モルタル38(減水剤AおよびAE剤を含むもの)を作製した。
モルタル37および38の表面を目視観察したところ、黒色化は認められなかった。
なお、モルタル27(フライアッシュ9を用いたもの)およびモルタル29(フライアッシュ11を用いたもの)の表面には、黒色化が起こっていた。
[実施例4]
表1のフライアッシュ1〜18の各々について、フライアッシュ、ポルトランドセメント、細骨材、減水剤B、消泡剤、水を含むモルタル(モルタル39〜56)を作製し、得られたモルタルの表面の黒色化を目視評価した。
フライアッシュの配合割合は、フライアッシュ及びポルトランドセメントの合計量100質量%中、2.5質量%とした。
モルタルの配合は、水と、フライアッシュ及びポルトランドセメントの質量比(水/(フライアッシュ+ポルトランドセメント))が0.3、細骨材と、フライアッシュ及びポルトランドセメントの質量比(細骨材/(フライアッシュ+ポルトランドセメント))が1.4とし、減水剤Bの配合量は、フライアッシュ及びポルトランドセメントの合計量100質量部に対して、1.2質量部とした。消泡剤の配合量は、モルタル中の空気量が2.5%未満となるように、 フライアッシュ及びポルトランドセメントの合計量100質量部に対して、0.1質量部とした。
混練は、ホバートミキサーを用いて、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)」に記載される混練時間よりも2分間長くして行った。混練に際して、減水剤B及び消泡剤は、水とともにミキサーに投入した。成形は、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)」に準拠して行った。
なお、実施例4において作製したモルタルは、高強度コンクリートを模擬したもの(高強度コンクリートの中の粗骨材を含まないもの)である。
また、目視評価の比較対象として、フライアッシュを含まない以外は同じ配合であるモルタルbを、モルタル39〜56と同様にして作製した。
成形直後のモルタル39〜56の表面とモルタルb(フライアッシュを含まないもの)の表面を比較して、各モルタルの表面の黒色化について目視評価を行った。目視評価は、モルタル表面の黒色化の程度が、モルタルbの表面の黒色化と同等またはほとんど差がないものを「○」とし、差が大きいもの(黒色化の程度が非常に大きいもの)を「×」とした。
結果を表4に示す。
表3〜4から、一般的なコンクリートを模擬したモルタル、及び高強度コンクリートを模擬したモルタルのいずれにおいても、L値が45以上のフライアッシュを選択してモルタルの材料として使用することで、フライアッシュを用いたモルタルの表面の黒色化の程度を低くしうることがわかる。

Claims (4)

  1. フライアッシュ、ポルトランドセメント、骨材、消泡剤及び水を含むモルタル又はコンクリートの表面の黒色化抑制方法であって、
    上記モルタル又は上記コンクリートが、減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、及び高性能AE減水剤から選ばれる1種以上、並びに、AE剤を含み、
    上記モルタル又は上記コンクリート中のAE剤の配合量が、上記モルタルの空気量が5〜12%となる量又は上記コンクリートの空気量が3〜5%となる量であり、
    上記フライアッシュとして、ハンターLab表色系におけるL値が45以上であるフライアッシュを選択して用いることを特徴とするモルタル又はコンクリートの表面の黒色化抑制方法。
  2. 上記モルタル又は上記コンクリートが、AE減水剤、及び、AE剤を含む請求項1に記載のモルタル又はコンクリートの表面の黒色化抑制方法。
  3. 上記フライアッシュ及び上記ポルトランドセメントの合計量100質量%中、上記フライアッシュの割合が5質量%以下である請求項1又は2に記載のモルタル又はコンクリートの表面の黒色化抑制方法。
  4. 複数の種類のフライアッシュの各々について、ハンターLab表色系におけるL値を測定して、該L値が45以上であるフライアッシュを選択し、該選択されたフライアッシュを用いて、フライアッシュ混合セメントを調製し、該フライアッシュ混合セメントを、上記モルタル又はコンクリートの材料として用いる、請求項1〜3のいずれか1項に記載のモルタル又はコンクリートの表面の黒色化抑制方法。
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