JP6815036B2 - アキュームレータ - Google Patents

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Description

本発明は、カーエアコン、ルームエアコン、冷凍機等の冷凍サイクル等(以下、単に冷凍サイクルと称する)に使用されるアキュームレータ(気液分離器)に関する。
一般に、カーエアコン等を構成する冷凍サイクルは、例えば特許文献1に見られるように、圧縮機、室外熱交換器、室内熱交換器、膨張弁等に加えて、アキュームレータを備えている。
アキュームレータとしては、例えば、流入口及び流出口が設けられた蓋部材によりその上面開口が気密的に閉塞された有底円筒状のタンク、このタンクの内径より小径の笠状あるいは逆立薄鉢状の気液分離体、上端側が流出口に連結されたインナーパイプと該インナーパイプの外周に配在された有底のアウターパイプとからなる二重管構造とされた流出管等を有するものがよく知られている。
かかるアキュームレータに導入された冷媒(圧縮機の摺動部分の潤滑等に供されるオイルが混入されている冷媒)は、前記気液分離体に衝突して放射状に拡散されて液相冷媒(オイルを含む)と気相冷媒とに分離され、液相冷媒はタンク内周面を伝うように流下してタンク下部に溜まるとともに、気相冷媒はアウターパイプの上端開口からその内部を下降した後、その底部で折り返され、インナーパイプの下端側開口からその内部を上昇して流出口に導かれる。このとき、アウターパイプの底部に設けられたオイル戻し孔を通じて、タンク下部に溜まったオイルが吸引され、ここでオイル成分を含んだ気相冷媒となって前記流出口から圧縮機の吸入側に吸入されて循環せしめられる。
ところで、オイルを含む液相冷媒は粘性が高いため、流出管(アウターパイプ)の周囲では上方に吸い上げられて液面が高くなることがある。また、例えば電気自動車用カーエアコン等として使用される場合には、車両走行時の振動や坂道走行等により液相冷媒の液面が波打って高くなったり、あるいは当該冷凍サイクルの起動時(すなわち、圧縮機の起動時)に、液相冷媒が突発的に激しく沸騰(突沸ともいう)して液相冷媒の液面が一時的に高くなる場合もある。そのため、上記従来の構造においては、気液分離体により分離されてタンク内に貯留された液相冷媒が、気相冷媒と共にアウターパイプの上端開口(気相冷媒吸入口)からその内部に直接流れ込んで圧縮機の吸入側に吸入されてしまう(この現象を、液バックと称する)懸念がある。
また、この液バックにより、液相冷媒中に含まれるスラッジや金属粉等の異物(以下、単に異物という)が圧縮機に送り込まれるおそれもある。
そこで、前記のような液バックに起因して液相冷媒中の異物が圧縮機に送り込まれたり、あるいは液バックを防止したりするための方策として、例えば特許文献2には、流出管(アウターパイプ)の周囲に液バック防止板を設けることが提案されている。
特開2014−077606号公報 特開2017−020670号公報
しかしながら、上記特許文献2に所載の従来技術では、流出管に加工を施して液バック防止板を設ける必要があり、加工コスト等が高騰する懸念があった。また、液バックを完全に抑えることができず、この結果、液バックした液相冷媒中に含まれる異物の除去も困難であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、液バックに起因して、液相冷媒中に含まれる異物が冷媒の流出管に流れ込むことを確実かつ安価な構成で防止することのできるアキュームレータを提供することにある。
前記の目的を達成すべく、本発明に係るアキュームレータは、基本的に、流入口及び流出口が設けられたタンクと、一端側が前記流出口に連結されるとともに、前記タンク内に開口する気相冷媒吸入口を有する流出管とを備え、前記気相冷媒吸入口にフィルタ部材が設けられ、前記フィルタ部材は、防水性透湿素材で作製された袋状体もしくは筒状体で構成されていることを特徴としている。
好ましい態様では、前記袋状体もしくは筒状体は、前記流出管と前記流入口に対向して配置された気液分離体とで挟持される。
別の好ましい態様では、前記袋状体もしくは筒状体は、前記流出管と前記タンクとで挟持される。
他の好ましい態様では、前記流出口は、前記タンクの蓋部材に設けられ、前記流出管は、前記流出口に連結されて垂下されたインナーパイプ及び該インナーパイプの外周に配在されたアウターパイプからなる二重管構造とされる。
他の好ましい態様では、前記流出口は、前記タンクの蓋部材に設けられ、前記流出管は、一端が前記流出口に連結されたU字管で構成される。
他の好ましい態様では、前記流出口は、前記タンクの底蓋部材に設けられ、前記流出管は、前記流出口に連結されて垂設された直管で構成される。
本発明に係るアキュームレータでは、流出管における気相冷媒吸入口にフィルタ部材が設けられているので、液相冷媒が吸い上げられてその液面が高くなったり、振動や坂道走行等により液相冷媒の液面が波打って高くなったり、あるいは突沸が発生して液相冷媒の液面が一時的に高くなったりした結果、液バックが生じても、気相冷媒吸入口に設けられたフィルタ部材により液相冷媒中に混入している異物が捕捉され、該異物が冷媒の流出管側へ侵入することが阻止される。これにより、安定的な冷凍サイクルの運転が維持できる。
本発明に係るアキュームレータの第1実施形態を示し、(A)は縦断面図、(B)は(A)のU−U矢視線に従う拡大断面図。 (A)は図1(A)の要部拡大断面図、(B)は(A)のV−V矢視線に従う断面図。 本発明に係るアキュームレータの第2実施形態を示し、(A)は部分切欠半縦断面図、(B)は(A)のU−U矢視線に従う拡大断面図、(C)は(A)のV−V矢視線に従う断面図。 本発明に係るアキュームレータの第3実施形態を示し、(A)は縦断面図、(B)は(A)のU−U矢視線に従う拡大断面図。 本発明に係るアキュームレータの第4実施形態を示し、(A)は部分切欠縦断面図、(B)は(A)のU−U矢視線に従う拡大断面図。 本発明に係るアキュームレータの第5実施形態を示し、(A)は部分切欠半縦断面図、(B)は流出管の上端部(気相冷媒吸入口)を示す部分側面図、(C)はフィルタ部材としての袋状体を示す図、(D)は(A)のU−U矢視線に従う拡大断面図。 本発明に係るアキュームレータの第6実施形態を示す縦断面図。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明に係るアキュームレータの第1実施形態を示し、図1(A)は縦断面図、図1(B)は図1(A)のU−U矢視線に従う拡大断面図である。
図示実施形態のアキュームレータ1は、例えば自動車用カーエアコンを構成する冷凍サイクルに用いられるもので、ステンレスあるいはアルミ合金等の金属製の有底円筒状のタンク10を有し、このタンク10の上面開口は、同じ金属製の蓋部材12により気密的に閉塞されている。なお、アキュームレータ1は、例えば、図示のように縦置き、つまり、蓋部材12を上(天)側、タンク10の底部13を下(地)側にして設置される。
蓋部材12には、流入口15と段付きの流出口16とが並設されている。流出口16の下部は、蓋部材12に下向きに突設された下凸部12a内に形成された段付き部で形成され、下凸部12aの下面には、タンク10の内径より若干小径の笠状もしくは逆立薄鉢状の気液分離体18がその上面の一部を当接させた状態で配在されている。流出口16の下部には、後述する流出管30の上端部が連結される。
流出管30は、その上端部31aが流出口16の下部に拡管固定されて垂下されたインナーパイプ31と、該インナーパイプ31の外周に配在された有底のアウターパイプ32とからなる二重管構造とされ、アウターパイプ32とインナーパイプ31との間に気相冷媒下送流路36が形成され、アウターパイプ32の上端(とインナーパイプ31との間の部分)が気相冷媒吸入口37となっている。
より詳細には、インナーパイプ31の上端部31a(拡管前)は、後述するフィルタ部材として機能する、流出管30の気相冷媒吸入口37に設けられた上側ストレーナ40’(の底板部42c)に設けられた通し穴39及び気液分離体18の天面18aに設けられた通し穴19に通されて、下凸部12a内の段付き部に挿入された後、拡管されて保持固定されている。これにより、蓋部材12の下凸部12aと上側ストレーナ40’とで気液分離体18(の天面18a)が挟まれて係止されるとともに、流出管30(のインナーパイプ31)が蓋部材12に保持固定される。
アウターパイプ32の下端部は、後述するオイル用ストレーナ40(以下、下側ストレーナ40と称する)のケース42における内周段差付き上部42aに圧入等により内嵌固定されている。インナーパイプ31の下端は、アウターパイプ32の底部32bより多少上側に位置せしめられ、アウターパイプ32の上端は蓋部材12より所定距離下側に位置せしめられている。アウターパイプ32の底部32bの中央には、オイル戻し孔35が形成されている。オイル戻し孔35の孔径は例えば1mm前後に設定されている。
インナーパイプ31には、図1(A)とともに図1(B)を参照すればよく分かるように、長手方向(上下方向)に沿い、かつ、等角度間隔で複数枚(図示例では3枚)の板状リブ38が放射状に突設されており、その複数枚の板状リブ38の外側にアウターパイプ32が圧入気味に外挿固定されている。本例では、板状リブ38は、インナーパイプ31の下端からアウターパイプ32の高さ方向所定位置までの長さとされているが、その上端をアウターパイプ32の上端より上側に延設してその上端面が上側ストレーナ40’の底板部42cに当接するようにしてもよい。これにより、インナーパイプ31とアウターパイプ32との間に所定の間隙が確保されて、気相冷媒下送流路36が形成される。
なお、前記板状リブ38は、インナーパイプ31及びアウターパイプ32の少なくとも一方に形成すればよく、例えば、前記板状リブ38をアウターパイプ32(の内周)に形成し、その板状リブ38の内側にインナーパイプ31を圧入気味に内挿固定してもよい。
また、インナーパイプ31、アウターパイプ32、及び板状リブ38は、合成樹脂材料やアルミ材等を用いた押出し成型により一体的に形成してもよい。すなわち、上記の二重管構造を、アルミ押出し材等を用いた一体成型品としてもよい。
前記下側ストレーナ40は、タンク10の底部に載せ置かれて固定されており、図2(A)、(B)を参照すればよくわかるように、合成樹脂製の有底円筒状のケース42と該ケース42にインサート成形により一体化された円筒状の網目フィルタ45とからなっている。網目フィルタ45は、例えば、金網や合成樹脂製のメッシュ材等から作製される。
下側ストレーナ40のケース42は、前記アウターパイプ32の下端部が内嵌固定された内周段差付き上部42aと、底板部42cと、この底板部42cの外周に等角度間隔で立設された4本の柱状部42bと、この柱状部42bの上端部と下端部とを含む、所定の肉厚及び帯幅を有する円環帯状の網端埋込部42d、42dと、を有している。この上下の網端埋込部42d、42dに、網目フィルタ45の上下の端部がインサート成形時に一体化されて封止され、また、網目フィルタ45における柱状部42b部分もインサート成形時に当該柱状部42bに一体化されて封止されている。言い換えれば、4本の柱状部42bと上下の網端埋込部42d、42dとにより側面視矩形の4つの窓44が画成され、この各窓44部分に網目フィルタ45が張られていることになる。
なお、本例では、タンク10内の下部一側に、かつ、該タンク10の内周に沿うようにして、冷媒中の水分を吸収除去する乾燥剤Mが充填されたバッグ68が配在されている。このバッグ68は、通気性・通水性並びに所要の形状保持性を有するフェルト等の布状体で作製され、その中に粒状の乾燥剤Mが略満杯に充填されている。
上記構成に加えて、本実施形態では、流出管30の気相冷媒吸入口37に、気相冷媒は通すが液相冷媒中の異物は実質的に遮断し得るフィルタ部材としての上側ストレーナ40’が設けられている。詳細には、流出管30のアウターパイプ32の上端に、流出管30の下端部に設けられた下側ストレーナ40と基本構成が同じ(ただし、上下方向で若干長い)上側ストレーナ40’が設けられている。なお、上側ストレーナ40’において、下側ストレーナ40に対応する部分には共通の符号が付されている。
上側ストレーナ40’は、その底板部42cにインナーパイプ31の上端部31aが通される通し穴39が設けられており、その底板部42cを上にして、つまり、下側ストレーナ40とは上下逆にしてインナーパイプ31の上部及びアウターパイプ32の上端部に圧入気味に外嵌されて固定保持されるとともに、流出管30のアウターパイプ32の上端部と気液分離体18とで挟持されている。
このような構成を有するアキュームレータ1においては、従来のものと同様に、蒸発器からの低温低圧の気液混在状態の冷媒が流入口15を介して導入され、導入された冷媒は、気液分離体18に衝突して放射状に拡散されて液相冷媒と気相冷媒とに分離され、液相冷媒(オイルを含む)はタンク10の内周面を伝うように流下してタンク10の下部空間に溜まるとともに、気相冷媒は、アウターパイプ32上に設けられた上側ストレーナ40’の網目フィルタ45を通過して、インナーパイプ31とアウターパイプ32との間に形成される気相冷媒下送流路36→インナーパイプ31の内空間を介して圧縮機の吸入側に吸入されて循環せしめられる。
また、液相冷媒とともにタンク10の下部空間に溜まるオイルは、液相冷媒との比重や性状の相違等によりタンク10の底部13側に移動し、オイルを含んだタンク10の底部13側の液相冷媒は少しずつ、流出管30を介して圧縮機の吸入側に吸入される気相冷媒に吸引されて、下側ストレーナ40の網目フィルタ45→オイル戻し孔35→インナーパイプ31の内空間を通って気相冷媒とともに圧縮機の吸入側に戻されて循環せしめられる。網目フィルタ45を通る際にはスラッジや金属粉等の異物が捕捉され、異物は、循環する冷媒(オイルを含む)から取り除かれる。
上記のように本実施形態のアキュームレータ1においては、流出管30における気相冷媒吸入口37に、フィルタ部材として、通常使用される下側ストレーナ40と基本構成が同じ上側ストレーナ40’が設けられている。この上側ストレーナ40’(の網目フィルタ45)は、液相冷媒中の異物を実質的に捕捉し得るので、液相冷媒が吸い上げられてその液面が高くなったり、振動や坂道走行等により液相冷媒の液面が波打って高くなったり、突沸が発生して液相冷媒の液面が一時的に高くなったりしても、上側ストレーナ40’により液相冷媒中の異物が捕捉され、気相冷媒吸入口37への異物侵入が阻止される。そのため、圧縮機に悪影響を与える懸念もなく、当該冷凍サイクルの寿命低下の懸念もない。
また、フィルタ部材(上側ストレーナ40’)の作用により、液相冷媒が流出管30の気相冷媒吸入口37からその内部に流れ込む量(液バックの量)を低減することもできる。
[第2実施形態]
図3は、本発明に係るアキュームレータの第2実施形態を示し、図3(A)は部分切欠半縦断面図、図3(B)は図3(A)のU−U矢視線に従う拡大断面図、図3(C)は図3(A)のV−V矢視線に従う断面図である。本第2実施形態のアキュームレータ2において、第1実施形態のアキュームレータ1の各部に対応する部分には、同一の符号を付して重複説明を省略し、以下では、相違点を重点的に説明する。
図示実施形態のアキュームレータ2は、ステンレスあるいはアルミ合金等の金属製の、下面が開口した天面部14付き円筒状のタンク10を有し、このタンク10の下面開口は、同じ金属製の底蓋部材12により気密的に閉塞されている。なお、本実施形態のアキュームレータ2は、第1実施形態のアキュームレータ1とはタンク10等が上下逆に配置され、例えば、図示のように底蓋部材12を下(地)側、タンク10の天面部14を上(天)側にして設置される。
底蓋部材12には、いずれも該底蓋部材12を貫通してその上下に開口するように、流入口15と段付きの流出口16とが並設されている。ここでは、底蓋部材12の中央(タンク10の中心線O上)に流出口16が設けられ、その左側に流入口15が設けられている。
前記流出口16には、タンク10の上部から気相冷媒を当該流出口16に導くための直管(中心線に沿った直線状の管)からなる流出管30が連続的に垂設されており、その上端側開口(気相冷媒吸入口37)は、タンク10の天面部14の多少下側に位置せしめられている。流出管30は、底蓋部材12と一体成形されてもよいし、あるいはそれぞれ別体に形成されてかしめ等により固着されてもよい。
底蓋部材12の上面側中央部分(中央の流出口16を含む部分)には、後述する内蔵ユニット20をねじ込み式で連結するための雄ねじ部が形成された短円筒状の内嵌連結部19が突設されている。
また、タンク10内には、内蔵ユニット20が配在されている。この内蔵ユニット20は、例えば合成樹脂製とされ、その下部に環状円板状の気液分離促進板22を備える。気液分離促進板22は、流入口15からタンク10内に流入した冷媒が衝突して放射状に拡散するとともに、衝突拡散した冷媒がタンク10の内周面と当該気液分離促進板22の外周面との間を通って上側に流動するように、その外径がタンク10の内径より若干小さくされるとともに、その内径は後述する下側ストレーナ40の内径と略等しい環状円板とされ、その下面が前記流入口15と対向するように底蓋部材12(における流入口15)の上面から所定距離上側に配置されている。
また、気液分離促進板22の下面側中央には、前記底蓋部材12に設けられた内嵌連結部19の雄ねじ部に螺合せしめられる雌ねじ部が形成された短円筒状の外嵌連結部29が下向きに突設されている。このようにされることにより、底蓋部材12と内蔵ユニット20とをねじ込み式で連結できるので、組み立てが簡単容易となっている。
前記気液分離促進板22の上面側中央には、前記流出管30の下端部を包囲するように下側ストレーナ40が設けられるとともに、その気液分離促進板22の上面側外周の4箇所には等角度間隔(すなわち90°間隔)で補強立板部23が立設されており、該補強立板部23の外周部はタンク10の内周に当接せしめられている。図示例では、前記補強立板部23は、前記気液分離促進板22の上面側外周の前後左右に設けられており、前記補強立板部23の一つが底蓋部材12に設けられた流入口15の直上に位置するように配設されている。
前記下側ストレーナ40の上側で補強立板部23の内周側には、前記流出管30が内挿される、前記流出口16や下側ストレーナ40より若干小径の長円筒部27を持つボビン状のバッグ保持部24が一体的に設けられている。このボビン状のバッグ保持部24は、その長円筒部27に乾燥剤M入りバッグ69を円筒状もしくは平面視C字状に巻き付けてその外周に結束バンド28を巻き回して固定保持するようになっている。この場合、保持されているバッグ69の上端及び下端は、バッグ保持部24の上下一対のフランジ部25a、25bに若干押し付けられている。なお、バッグ保持部24内に収容されるバッグ69は、通気性・通水性並びに所要の形状保持性を有するフェルト等の布状体で作製され、その中に粒状の乾燥剤Mが略満杯に充填されており、ここでは、タンク10の約半分から2/3程度の高さを有している。
一方、前記下側ストレーナ40は、気液分離促進板22上に一体に設けられているが、基本的には上記第1実施形態のものと概略同様な構成を有しており(対応する部分には共通の符号が付されている)、円筒状の網目フィルタ45と、この網目フィルタ45が固着されたケース42とからなっている。網目フィルタ45は、例えば、金網や合成樹脂製のメッシュ材等から作製される。ケース42は、上下の環状円板部とそれらの間に位置する補強立板部23の内周端部(4箇所)とで構成されている。すなわち、4本の柱状部(補強立板部23の内周端部)42bの間に側面視矩形の4つの窓44が画成され、この各窓44部分に網目フィルタ45が張られていることになる。なお、網目フィルタ45は、ケース42(内蔵ユニット20)の成形時にインサート成形により一体化されても良い。
前記底蓋部材12に一体成形又はかしめ等により一体的に設けられた流出管30の下端部近くに、オイル戻し孔35が設けられている。このオイル戻し孔35の孔径は例えば1mm前後に設定されている。
上記構成に加えて、本実施形態では、流出管30の上端、すなわち気相冷媒吸入口37に、気相冷媒は通すが液相冷媒中の異物は実質的に遮断し得るフィルタ部材としての、第1実施形態のものと基本構成が同じ上側ストレーナ40’が設けられている。詳細には、流出管30の上端とタンク10の天面部14との間に上側ストレーナ40’が挟持固定されている。上側ストレーナ40’は、底板部42cを天面部14に当接もしくは圧接させた状態、つまり、下側ストレーナ40とは上下逆にして流出管30の上端部(気相冷媒吸入口37)に外嵌載置されて固定保持されている。
このような構成を有するアキュームレータ2においては、蒸発器からの低温低圧の気液混在状態の冷媒が流入口15を介してタンク10内に上向きに導入され、導入された冷媒は、気液分離促進板22の下面に滞留しつつ放射状に拡散され、拡散した冷媒がタンク10の内周面と当該気液分離促進板22の外周面との間の隙間を徐々に通って上側に移動する。これにより整流が行われ、液相冷媒と気相冷媒とが効果的に分離される。この場合、液相冷媒(オイルを含む)はタンク10の下部空間に溜まるとともに、気相冷媒はタンク10の上部空間に上昇していき、タンク10の上部空間→上側ストレーナ40’の網目フィルタ45→流出管30の内空間→流出口16を介して圧縮機の吸入側に吸入されて循環せしめられる。
また、液相冷媒とともにタンク10の下部空間に溜まるオイルは、液相冷媒との比重や性状の相違等によりタンク10の底蓋部材12側に移動していき、流出管30を介して圧縮機の吸入側に吸入される気相冷媒に吸引されて、ストレーナ40の網目フィルタ45→オイル戻し孔35を通って気相冷媒とともに圧縮機の吸入側に戻されて循環せしめられる。網目フィルタ45を通る際にはスラッジや金属粉等の異物が捕捉され、異物は、循環する冷媒(オイルを含む)から取り除かれる。
上記のように、本実施形態のアキュームレータ2では、気液混在状態の冷媒をタンク10の下部に設けられた流入口15からタンク10内に上向きに導入して、気液分離促進板22の下面側に滞留させつつ放射状に拡散させるとともに、拡散した冷媒がタンク10の内周面と当該気液分離促進板22の外周面との間の隙間を通って上側に移動せしめられて気液分離が促進される。また、特に気液分離促進板22の上方において気相冷媒が液内で上昇することによって液相冷媒が撹拌されるので、圧縮機の起動時において液相冷媒が一気に爆発的に沸騰する突沸現象及びそれに伴う衝撃音の発生を抑えることが可能となる。
この場合、基本的には、タンク10の下部に流入口15を設けるとともに、タンク10内における流入口15の上側に気液分離促進板22を配置すればよいので、アキュームレータ2の構成を簡素化しつつ、コスト削減、小型化等を図ることができる。
上記に加えて、本実施形態のアキュームレータ2においても、流出管30における気相冷媒吸入口37に、フィルタ部材として、通常使用される下側ストレーナ40と基本構成が同じ上側ストレーナ40’が設けられており、この上側ストレーナ40’(の網目フィルタ45)は、液相冷媒中の異物は実質的に捕捉し得るので、液相冷媒が吸い上げられてその液面が高くなったり、振動や坂道走行等により液相冷媒の液面が波打って高くなったり、突沸が発生して液相冷媒の液面が一時的に高くなったりしても、上側ストレーナ40’により液相冷媒中の異物が捕捉され、気相冷媒吸入口37への異物侵入が阻止される。そのため、圧縮機に悪影響を与える懸念もなく、当該冷凍サイクルの寿命低下の懸念もない。
また、フィルタ部材(上側ストレーナ40’)の作用により、液相冷媒が流出管30の気相冷媒吸入口37からその内部に流れ込む量(液バックの量)を低減することもできる。
[第3実施形態]
図4は、本発明に係るアキュームレータの第3実施形態を示し、図4(A)は縦断面図、図4(B)は図4(A)のU−U矢視線に従う拡大断面図である。本第3実施形態のアキュームレータ3において、第1実施形態のアキュームレータ1の各部に対応する部分には、同一の符号を付して重複説明を省略し、以下では、相違点を重点的に説明する。
図示実施形態のアキュームレータ3では、アルミ製、SUS製、あるいは銅製等の金属製のU字管を流出管60として用いている。流出口16の下部に連結されるU字状の流出管60の一端61側には、タンク10の内径より小径の笠状もしくは逆立薄鉢状の気液分離体18が外嵌されるとともに、バルジ成形等により圧縮曲げ加工された環状突部61fが設けられている。また、その一端61側上端には、例えばSUS製の、鍔状部65a付き半球状の網目フィルタ66を有する浄化用ストレーナ65が配置されている。
蓋部材12に気液分離体18及び流出管60を組み付けるにあたっては、流出管60の一端61側の環状突部61fより上側部分を、気液分離体18の天面18aに設けられた通し穴19に通すとともに、鍔状部65aを利用してその一端61側上端に浄化用ストレーナ65を載置して流出口16の下凸部12aに下側から圧入気味に押し込み、気液分離体18(の天面18a)で環状突部61fを押し上げる。このとき、浄化用ストレーナ65の網目フィルタ66の鍔状部65aを流出管60の一端61と下凸部12aに形成された段差部分との間に挟持するようにする。
この場合、下凸部12aの下面側には、複数本(例えば90°間隔で計4本)の棒状部が下向きに突設され、気液分離体18の天面18aには、前記棒状部を挿通し得る丸穴が同数(例えば90°間隔で計4個)形成されている。
気液分離体18及び流出管60の蓋部材12への取付固定は、前記複数本の棒状部を各丸穴に通し、複数本の棒状部を超音波ウエルダ等で溶融させて押し潰してリベット状となすことによりなされる(リベット状押し潰し部64)。
また、U字状の流出管60の最下端部には、オイル戻し孔63が設けられている。
一方、U字状の流出管60の他端(上向きの開口)62は、気相冷媒吸入口67となっており、この気相冷媒吸入口67に、気相冷媒は通すが液相冷媒は実質的に遮断し得るフィルタ部材としての、第1実施形態のものと基本構成が同じ上側ストレーナ40’が設けられている。詳細には、流出管60の他端62の上端と気液分離体18の天面18aとの間に上側ストレーナ40’が挟持固定されている。上側ストレーナ40’は、底板部42cを気液分離体18の天面18aに当接もしくは圧接させた状態で流出管60の他端62(気相冷媒吸入口67)に外嵌載置されて固定保持されている。
このような構成を有するアキュームレータ3においては、従来のものと同様に、蒸発器からの低温低圧の気液混在状態の冷媒が流入口15を介して導入され、導入された冷媒は、気液分離体18に衝突して放射状に拡散されて液相冷媒と気相冷媒とに分離され、液相冷媒(オイルを含む)はタンク10の内周面を伝うように流下してタンク10の下部空間に溜まるとともに、気相冷媒は、流出管60の他端62側に設けられた上側ストレーナ40’(の網目フィルタ45)を通過し、流出管60の内空間→浄化用ストレーナ65(の網目フィルタ66)を介して圧縮機の吸入側に吸入されて循環せしめられる。
また、液相冷媒と共にタンク10の下部空間に溜まるオイルは、液相冷媒との比重や性状の相違等によりタンク10の底部13側に移動し、オイルを含んだタンク10の底部13側の液相冷媒は少しずつ、流出管60を介して圧縮機の吸入側に吸入される気相冷媒に吸引されて、オイル戻し孔63→流出管60の内空間→浄化用ストレーナ65を通って気相冷媒とともに圧縮機の吸入側に戻されて循環せしめられる。浄化用ストレーナ65を通る際にはスラッジや金属粉等の異物が捕捉され、異物は、循環する冷媒(オイルを含む)から取り除かれる。
上記のような構成とされた本実施形態のアキュームレータ3においても、流出管60における気相冷媒吸入口67に、フィルタ部材としての上側ストレーナ40’が設けられており、この上側ストレーナ40’(の網目フィルタ45)は、液相冷媒中の異物を実質的に捕捉し得るので、液相冷媒が吸い上げられてその液面が高くなったり、振動や坂道走行等により液相冷媒の液面が波打って高くなったり、突沸が発生して液相冷媒の液面が一時的に高くなったりしても、上側ストレーナ40’により液相冷媒中の異物が捕捉され、該異物が圧縮機側へ流入することが阻止される。そのため、圧縮機に悪影響を与える懸念もなく、当該冷凍サイクルの寿命低下の懸念もない。
また、フィルタ部材(上側ストレーナ40’)の作用により、液相冷媒が流出管60の気相冷媒吸入口67からその内部に流れ込む量(液バックの量)を低減することもできる。
[第4実施形態]
図5は、本発明に係るアキュームレータの第4実施形態を示し、図5(A)は部分切欠縦断面図、図5(B)は図5(A)のU−U矢視線に従う拡大断面図である。本第4実施形態のアキュームレータ4において、第1実施形態のアキュームレータ1の各部に対応する部分には、同一の符号を付して重複説明を省略し、以下では、相違点を重点的に説明する。
本実施形態のアキュームレータ4のインナーパイプ31には、図5(A)とともに図5(B)を参照すればよく分かるように、長手方向(上下方向)に沿い、かつ、等角度間隔で複数枚(図示例では3枚)の板状リブ38が放射状に突設されており、この複数枚の板状リブ38の外側にアウターパイプ32が圧入気味に外挿固定されている。本例では、板状リブ38の上端は、アウターパイプ32の上端より上側に延設されてその上端面が気液分離体18の天面18aに当接するようにされている。
また、本例では、アウターパイプ32の下端部がスピニング加工等により漏斗状に絞られてその中央にオイル戻し孔35が形成されている。
上記構成に加えて、本実施形態のアキュームレータ4では、上記第1実施形態における下側ストレーナ40及び上側ストレーナ40’が省略され、アウターパイプ32の外周全域を覆い、かつ、気液分離体18の天面18aからタンク10の底部13の底面に至る長さを有するフェルト等の布状体70が巻装もしくは外挿されている。この布状体70には、アウターパイプ32の外周に外挿固定される筒状のパイプ外挿部72が設けられるとともに、冷媒中の水分を吸収除去するための乾燥剤Mを収納する、上下が塞がれた円筒状の乾燥剤収納部75が設けられている。
パイプ外挿部72は、それ自体で略円筒形状を保持できるようになっており、その下部(オイル戻し孔35の周囲を覆う部分)の袋状体もしくは筒状体の部分は、上記第1実施形態における下側ストレーナ40の役目を果たす。
すなわち、フェルト等の布状体70は、通水性及び通気性並びに形状保持性を有するので、パイプ外挿部72の下部を下側ストレーナ40として働かせることができる。
一方、パイプ外挿部72の上部(アウターパイプ32の上端より上側)の袋状体もしくは筒状体の部分は、上記第1実施形態の上側ストレーナ40’の役目を果たすことができる。
すなわち、蒸発器からの低温低圧の気液混在状態の冷媒が流入口15を介して導入され、導入された冷媒は、気液分離体18に衝突して放射状に拡散されて液相冷媒と気相冷媒とに分離され、液相冷媒(オイルを含む)はタンク10の内周面を伝うように流下してタンク10の下部空間に溜まるとともに、気相冷媒は、流出管30の気相冷媒吸入口37を包囲するパイプ外挿部72の上部(袋状体もしくは筒状体の部分)を通過し、インナーパイプ31とアウターパイプ32との間に形成される気相冷媒下送流路36→インナーパイプ31の内空間を介して圧縮機の吸入側に吸入されて循環せしめられる。
また、液相冷媒とともにタンク10の下部空間に溜まるオイルは、液相冷媒との比重や性状の相違等によりタンク10の底部13側に移動し、オイルを含んだタンク10の底部13側の液相冷媒は少しずつ、流出管30を介して圧縮機の吸入側に吸入される気相冷媒に吸引されて、フェルト等の布状体70からなるパイプ外挿部72の下部→オイル戻し孔35→インナーパイプ31の内空間を通って気相冷媒とともに圧縮機の吸入側に戻されて循環せしめられる。パイプ外挿部72の下部を通る際にはスラッジや金属粉等の異物が捕捉され、異物は、循環する冷媒(オイルを含む)から取り除かれる。
ここで、フェルト等の布状体70は、通気性・通水性を有するので、本実施形態のように、この布状体70に、パイプ外挿部72に加えて、冷媒中の水分を吸収除去するための乾燥剤Mを収納する乾燥剤収納部75を設けておけば、該乾燥剤収納部75がバッグの役目を果たすので、別途にバッグやその固定手段(結束バンド等)を用意する必要はなくなり、費用対効果が一層高められる。
なお、布状体70に代えて、発泡材を用いてもよく、発泡材としては、市販されている合成樹脂、ゴム、セラミック等を素材としたものを用いることができる。
また、本実施形態のアキュームレータ4では、アウターパイプ32の外周に巻装もしくは外挿された布状体70が沸騰石の役目を果たす。すなわち、圧縮機の起動時において、布状体70(の中の気体)が、液相冷媒が沸騰して気化する際の起点となり、徐々に気泡が出る状態、つまり、液相冷媒が少しずつ気化する状態となる。そのため、液相冷媒の沸騰が緩やかに進行し、その結果、液相冷媒が一気に爆発的に沸騰する突沸現象及びそれに伴う衝撃音の発生を効果的に抑えることができる。
この場合、本実施形態のアキュームレータ4では、アウターパイプ32の外周に、布状体70を巻装もしくは外挿するという、簡単な構成を付加するだけでよいので、複雑化、高コスト化、大型化等を招くことはなく、費用対効果に極めて優れるものとなる。
上記に加えて、本実施形態のアキュームレータ4では、布状体70のパイプ外挿部72(の上下の袋状体もしくは筒状体の部分)が下側ストレーナ40及び上側ストレーナ40’の役目も果たすので、上記実施形態と同様に、液相冷媒が吸い上げられてその液面が高くなったり、振動や坂道走行等により液相冷媒の液面が波打って高くなったり、突沸が発生して液相冷媒の液面が一時的に高くなったりしても、布状体70のパイプ外挿部72により液相冷媒中の異物が捕捉され、気相冷媒吸入口37への異物侵入が阻止される。また、前述の実施形態と同様、液バックの量を低減することもできる。
[第5実施形態]
図6は、本発明に係るアキュームレータの第5実施形態を示し、図6(A)は部分切欠半縦断面図、図6(B)は流出管の上端部(気相冷媒吸入口)を示す部分側面図、図6(C)はフィルタ部材としての袋状体を示す図、図6(D)は図6(A)のU−U矢視線に従う拡大断面図である。本第5実施形態のアキュームレータ5において、第2実施形態のアキュームレータ2の各部に対応する部分には、同一の符号を付して重複説明を省略し、以下では、相違点を重点的に説明する。
図示実施形態のアキュームレータ5が第2実施形態のアキュームレータ2と異なるのは、図6(B)、(D)に示される如くに、気相冷媒吸入口37として、流出管30の上端部に4箇所で側面視略長方形の切欠部30sが等角度間隔で設けられ、フィルタ部材として、上側ストレーナ40’に代えて、図6(C)に示される如くの袋状体(あるいは筒状体)80が用いられている。袋状体80は、ゴアテックス(登録商標)等の布状の防水性透湿素材を袋状(あるいは筒状)に縫ったもので、流出管30の全ての切欠部30s及び上面開口を覆うように流出管30の上端部に被せられている。袋状体80の上面はタンク10の天面部14に押し付けられ、言い換えれば、袋状体80は、流出管30の上端部とタンク10の天面部14とで挟持されている。
このように、フィルタ部材として、直管からなる流出管30の全ての切欠部30s及び上面開口を覆うように、防水性透湿素材からなる袋状体(あるいは筒状体)80が被せられていることにより、上記実施形態と同様に、気相冷媒吸入口37への異物侵入を阻止し、また、液バックの量を低減することができる。
特に、本実施形態では、袋状体80を作製して被せるだけで済むので、部品コストを極めて低く抑えることができると共に、組立作業の簡略化を図ることができる。
[第6実施形態]
図7は、本発明に係るアキュームレータの第6実施形態を示す縦断面図である。本第6実施形態のアキュームレータ6において、第3実施形態のアキュームレータ3の各部に対応する部分には、同一の符号を付して重複説明を省略し、以下では、相違点を重点的に説明する。
図示実施形態のアキュームレータ6が第3実施形態のアキュームレータ3と異なるのは、気相冷媒吸入口67として、第5実施形態のものと同様に流出管60の他端62に4箇所で側面視略長方形の切欠部60sが等角度間隔で設けられ、フィルタ部材として、上側ストレーナ40’に代えて、第5実施形態のものと同様な構成の袋状体(あるいは筒状体)80が用いられている。袋状体80は、ゴアテックス(登録商標)等の布状の防水性透湿素材を袋状(あるいは筒状)に縫ったもので、流出管60の全ての切欠部60s及び上面開口を覆うように流出管60の他端62に被せられている。袋状体80の上面は気液分離体18の天面18aに押し付けられ、言い換えれば、袋状体80は、流出管60の他端62と気液分離体18の天面18aとで挟持されている。
このように、フィルタ部材として、U字管からなる流出管60の全ての切欠部60s及び上面開口を覆うように、防水性透湿素材からなる袋状体(あるいは筒状体)80が被せられていることにより、上記実施形態と同様に、液相冷媒中の異物が捕捉されて気相冷媒吸入口67への異物侵入が阻止され、また、液バックの量を低減することもできる。
特に、本実施形態では、袋状体80を作製して被せるだけで済むので、部品コストを極めて低く抑えることができると共に、組立作業の簡略化を図ることができる。
なお、フィルタ部材としては、上記実施形態において採用された網目フィルタを備えた上側ストレーナ40’、フェルト等の通水性・通気性を有する布状物で作製されたパイプ外挿部72、ゴアテックス(登録商標)等の防水性透湿素材で作製された袋状体80等以外のものでもよく、また、それらの構成も種々に変更可能であることは勿論である。また、流出管の構成も、二重管構造、直管、U字管以外の構成のものであってもよいことは言うまでも無い。
1 アキュームレータ(第1実施形態)
2 アキュームレータ(第2実施形態)
3 アキュームレータ(第3実施形態)
4 アキュームレータ(第4実施形態)
5 アキュームレータ(第5実施形態)
6 アキュームレータ(第6実施形態)
10 タンク
12 蓋部材、底蓋部材
13 底部
14 天面部
15 流入口
16 流出口
18 気液分離体
19 通し穴
30 流出管
31 インナーパイプ
32 アウターパイプ
35 オイル戻し孔
36 気相冷媒下送流路
37 気相冷媒吸入口
38 板状リブ
40 オイル用ストレーナ(下側ストレーナ)
42 ケース
45 網目フィルタ
40’ 上側ストレーナ(フィルタ部材)
60 流出管
63 オイル戻し孔
65 浄化用ストレーナ
66 網目フィルタ
67 気相冷媒吸入口
68 バッグ
69 バッグ
70 布状体
72 パイプ外挿部(フィルタ部材)
75 乾燥剤収納部
80 袋状体(フィルタ部材)

Claims (6)

  1. 流入口及び流出口が設けられたタンクと、一端側が前記流出口に連結されるとともに、前記タンク内に開口する気相冷媒吸入口を有する流出管とを備えるアキュームレータであって、
    前記気相冷媒吸入口にフィルタ部材が設けられ、
    前記フィルタ部材は、防水性透湿素材で作製された袋状体もしくは筒状体で構成されていることを特徴とするアキュームレータ。
  2. 前記袋状体もしくは筒状体は、前記流出管と前記流入口に対向して配置された気液分離体とで挟持されていることを特徴とする請求項1に記載のアキュームレータ。
  3. 前記袋状体もしくは筒状体は、前記流出管と前記タンクとで挟持されていることを特徴とする請求項1に記載のアキュームレータ。
  4. 前記流出口は、前記タンクの蓋部材に設けられ、
    前記流出管は、前記流出口に連結されて垂下されたインナーパイプ及び該インナーパイプの外周に配在されたアウターパイプからなる二重管構造とされていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のアキュームレータ。
  5. 前記流出口は、前記タンクの蓋部材に設けられ、
    前記流出管は、一端が前記流出口に連結されたU字管で構成されていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のアキュームレータ。
  6. 前記流出口は、前記タンクの底蓋部材に設けられ、
    前記流出管は、前記流出口に連結されて垂設された直管で構成されていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のアキュームレータ。
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