JP6815031B2 - ディスクローター組立て構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、回転するディスクローターにブレーキパッドを押しつけることでブレーキの制動を行うディスクブレーキ装置に関し、特にディスクローターの構造に関する。
自動車のブレーキ装置として、ディスクブレーキ装置がよく知られている。ディスクブレーキ装置は、車軸とともに回転する金属製の円盤であるディスクローターを、摩擦材が貼られたブレーキパッドで挟み込むことにより摩擦を発生し、ディスクローターの回転を止めることでブレーキ制動を行う装置である。
図6は、従来のディスクローター組立構造体の一例の斜視図である。図7(a)(b)は、図6のディスクローター組立構造体を構成する主要部品の斜視図である。図8(a)(b)は、図6のディスクローター組立構造体の側断面展開図及び側断面図である。
ディスクローター組立構造体110は、ディスクローター101、ベルハウジング102、ボビン103、ボルト104及びナット105で構成される。ディスクローター101は、効率的な冷却を実現するためのベンチレーション通路を形成されている。ベルハウジング102は、車軸への取付部材として用いられる。ディスクローター組立構造体110は車軸とともに回転する。
図7(a)に示すように、ディスクローター101は、環状の一対の摺動板であるアウターディスク101a(車体において外側に配置)及びインナーディスク101b(車体において内側に配置)と、これらのディスクの対向面同士を連結する壁状の多数のフィン101cと、隣り合うフィン同士の間に形成されたベンチレーション通路101d(図7(a)では一部のみを点線で表示)とを有する。各フィン101cは、両ディスク101a、101bの外周縁から内周縁まで略放射状に延在し、よって各ベンチレーション通路101dも同様である。図示の例のような曲線形状のベンチレーション通路101dも公知である(例えば特許文献1)。
ディスクローター101はさらに、アウターディスク101aにおいて内周縁の周方向に等角度間隔で配置された複数のフランジ突起101eを設けている。各フランジ突起101eは、アウターディスク101aの内周縁から径方向内側に所定の長さで突出しており、貫通孔であるボルト孔101fをそれぞれ形成されている。隣り合うフランジ突起101e同士の間はそれぞれ凹部となる。一方、インナーディスク101bには、フランジ突起は設けられていない。
図7(b)に示すように、ベルハウジング102は、円形の周縁をもつハウジング本体102aを有し、図示の例では略円板状である。ハウジング本体102aは、その中心に車軸用貫通孔である中心孔102bと、車軸との固定用のボルト孔102cが形成されている(ハウジング本体102aの形状はこの例に限られず多様である)。ハウジング本体102aは、その周縁に周方向に等角度間隔で配置された複数のフランジ突起102dを設けている。各フランジ突起102dは、ハウジング本体102の周縁から径方向外側に所定の長さで突出しており、その外縁から径方向内側に切り欠かれた切欠き部102eを形成されている。切欠き部102eには、固定用補助部品であるボビン103が挿入設置される。ボビン103は、ボルトを貫通させる貫通孔と、切欠き部102を跨ぐように載置するための一対のフランジ部とを具備する。
図8(a)の展開図及び(b)の即断面図に示すように、ディスクローター101とベルハウジング102は、ボビン103、ボルト104及びナット105により、次のようにして固定される。先ず、ディスクローター101のフランジ突起101eにベルハウジング102のフランジ突起102dが合うように両者を重ね、前者のボルト孔101fと後者の切欠き部102eの位置を合わせる。ベルハウジング102の切欠き部102eにボビン103を挿入設置する。次に、ボルト104をアウターディスク101aの裏側から、ボルト孔101f及びボビン103(ベルハウジング101の切欠き部102e)に貫通させ、ベルハウジング101の表側でナット105により締結する。
図8(b)に示すように、この従来例では、ディスクローター101の片側(図では上側)のみで、すなわちアウターディスク101aのみを用いてベルハウジング102との固定が行われることになる。このような構成は、従来公知である(特許文献2等)
特開2000−74109号公報 特開2006−144854号公報
しかしながら、ディスクローター101のアウターディスク101aのみを用いてベルハウジング102と固定する従来のディスクローター組立構造体110には、以下のような問題点がある。
・アウターディスク101aとインナーディスク101bの形状が異なるため、稼働時の摩擦熱よる膨張状態が異なる結果、熱による変形ストレスがディスクローター101に発生する。この場合、ディスク101aと101bの変形は、軸方向への変形を含む。すなわち図8(b)においてディスクローター101の両端が上下方向のいずれかに反るように生じる。この変形によりベルハウジング102とディスク101aが固結しないように、図8に示すベルハウジング102の厚さt1をボビン103の厚さt2より薄くし両者の間に遊びを設けて固定している。しかしながら、この遊びの分だけブレーキパッドとディスク面との間の距離が長くなることから、ブレーキ制動時間が長くなったり、ブレーキの踏み直しが必要となったりするという問題がある。
・アウターディスク101aのみで非対称な固定を行っているので、固定箇所が均等に配置されておらず、固定強度を確保するために十分な強度を備えた材料を選択する必要がある。
・図6に示したように、所定の曲線形状のベンチレーション通路101dを設けた場合、左右の車輪の回転方向との対応から、鏡像対称の関係となる左右別個のディスクローター101が必要となる。
以上の現状に鑑み、ディスクブレーキ用のディスクローター、特にベンチレーテッドディスクローター及びその組立構造体において、ディスクローターの好ましくない熱変形を生じず、固定強度を向上させると共に、左右別個の設計を不要とすることを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明は、以下の構成を提供する。なお、括弧内の符号は、後述する図面中の符号であり、参考のために付するものである。
・ 本発明の第1の態様は、所定の間隔を空けて対向する環状の第1及び第2のディスク(1a,1b)と、前記第1及び第2のディスク(1a,1b)の対向面同士を連結する壁状の多数のフィン(1c)と、隣り合う2つの前記フィン(1c)の間に形成された多数のベンチレーション通路(1d)と、を具備するディスクブレーキ用のディスクローター(1)と、前記ディスクローター(1)に固定されたベルハウジング(2)と、を有する組立構造体(10)であって、
前記ディスクローター(1)は、前記第1及び第2のディスク(1a,1b)の各々において、内周縁の周方向に等角度間隔で設けられかつ該内周縁から径方向内側にそれぞれ突出する複数のフランジ突起(1e,1g)を有すると共に、前記第1のディスク(1a)における前記複数のフランジ突起(1e)の各々と前記第2のディスク(1b)における前記複数のフランジ突起(1g)の各々とは、同形状でありかつ互いに対向する位置にて対をなすと共に、双方のディスクの対をなす前記フランジ突起(1e,1g)にはボルト孔(1f,1h)がそれぞれ形成されており、
前記ベルハウジング(2)は、円形の周縁を有するベルハウジング本体(2a)と、前記ベルハウジング本体(2a)の周縁の周方向に等角度間隔で設けられかつ該周縁から径方向外側に突出する複数のフランジ突起(2d)と、各前記フランジ突起(2d)の外縁から切り欠かれた切欠き部(2e)と、を有すると共に、前記ディスクローター(1)における双方のディスクの対をなす前記フランジ突起(1e,1g)のボルト孔(1f,1h)と、対をなす前記フランジ突起(1e,1g)の間に配置された前記ベルハウジング(2)におけるフランジ突起(2d)の切欠き部(2e)とに貫通させたボルト(4)によって固定されており、
前記切欠き部(2e)に筒状のボビン(3)が挿入設置され、前記ボビン(3)が前記ボルト(4)を貫通させており、前記ディスク(1a,1b)の軸方向(C)において前記切欠き部(2e)の厚さ(t1)を前記ボビン(3)の厚さ(t2)より薄くすることにより前記ベルハウジング(2)が遊びを設けて固定されていることを特徴とする。
本発明のディスクローターにおいては、第1ディスクと第2ディスクの双方に、ボルト孔を形成した複数のフランジ突起を設けて対称的な形状としたことにより、第1ディスクと第2ディスクの対向するフランジ突起の間に、ベルハウジングのフランジ突起を配置し、第1ディスクと第2ディスクの外側からボルトとナットで固定することができる。この結果、稼動時に好ましくない熱変形を生じずかつ強固で均等な固定を実現できる。また、ベンチレーション通路の形状に関わらず、左右別個のディスクローターを作製する必要がなくなり、在庫量を減らせる。
図1は、本発明によるディスクローター組立構造体の構成例を概略的に示した斜視図である。 図2(a)(b)は、図1のディスクローター組立構造体におけるディスクローターの斜視図及び側面図である。 図3(a)(b)は、図1のディスクローター組立構造体におけるベルハウジングの斜視図及び側面図である。 図4は、図1のディスクローター組立構造体の側断面図である。 図5(a)(b)は、図1のディスクローター組立構造体の展開図と、固定用補助部品の斜視図である。 図6は、従来のディスクローター組立構造体の一例の斜視図である。 図7(a)(b)は、図6のディスクローター組立構造体を構成する主要部品の斜視図である。 図8(a)(b)は、図6のディスクローター組立構造体の側断面展開図及び側断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明によるディスクローター及びその組立構造体の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明によるディスクローター組立構造体の構成例を概略的に示した斜視図である。図2(a)(b)は、図1のディスクローター組立構造体におけるディスクローターの斜視図及び側面図である。図3(a)(b)は、図1のディスクローター組立構造体におけるベルハウジングの斜視図及び側面図である。図4は、図1のディスクローター組立構造体の側断面図である。図5(a)(b)は、図1のディスクローター組立構造体の展開図と、固定用補助部品の斜視図である。
ディスクローター組立構造体10は、ディスクローター1、ベルハウジング2、ボビン3(図4、図5参照)、ボルト4、及び、ナット5(図4、図5参照)で構成される。通常、これらは金属製である。ディスクローター1は、効率的な冷却を実現するためのベンチレーション通路を形成されたベンチレーテッドディスクローターである。ベルハウジング2は、車軸への取付部材として用いられる。ディスクローター組立構造体10は車軸とともに回転する。
図1及び図2に示すように、ディスクローター1は、所定の間隔で対向する環状の一対の摺動板である第1ディスク1a及び第2ディスク1bを有する。これらのディスク1a、1bの対向面同士は、壁状の多数のフィン1cにより連結されている。各フィン1cは、両ディスク1a、1bの内周縁と外周縁の間に略放射状に延在する。なお、ディスクローター1は、通常、鋳造によりディスク1a、1b及びフィン1cが一体的に作製される。
隣り合うフィン1c同士の間には、ディスクの内周縁と外周縁の間で貫通するベンチレーション通路1dが形成されている。図2では、多数のベンチレーション通路1dの一部のみを点線で表示している。図示の例では、ベンチレーション通路1dの形状が、ディスクの径方向に対して傾斜しかつ曲線状であるが、本発明の適用対象はこのような形状のベンチレーション通路をもつディスクローターに限られない。例えば、ベンチレーション通路が、ディスクの径方向に沿った放射状の形態、ディスクの径方向に対して傾斜しているが直線状の形態のディスクローターも、本発明を適用可能である。
ディスクローター1はさらに、第1ディスク1aにおいて内周縁の周方向に等角度間隔で配置された複数のフランジ突起1eを設けている。フランジ突起1eは、第1ディスク1aと同じ厚さで第1ディスク1aと同一面上に延在する。図示の例ではフランジ突起1eを7箇所に設けているが、フランジ突起1eの数は適宜設定される。各フランジ突起1eは、第1ディスク1aの内周縁から径方向内側に所定の長さで突出し、図示の例では全体が略台形状である。この場合、各フランジ突起1eの先細状の先端は直線状の内縁を形成し、その両端からなだらかな曲線を描いて内周縁へと繋がっている。隣り合うフランジ突起1e同士の間は、所定の長さの内周縁がそのまま残されており、凹部となっている。フランジ突起1eの形状は、図示の例に限られない。さらに、第1ディスク1aの各フランジ突起1eには、貫通孔であるボルト孔1fがそれぞれ形成されている。
ディスクローター1はさらに、第2ディスク1bにおいても内周縁の周方向に等角度間隔で配置された複数のフランジ突起1gを設けている。フランジ突起1gは、第2ディスク1bと同じ厚さで第2ディスク1bと同一面上に延在する。第2ディスク1bに設けられた各フランジ突起1gは、第1ディスク1aに設けられた各フランジ突起1eと対をなすように形成されている。対をなすフランジ突起1eとフランジ突起1gとは、同じ形状であり、互いに対向する位置にある。回転軸Cの方向から視ると、対をなすフランジ突起1eとフランジ突起1gは互いの輪郭が重なっている。
第2ディスク1bの各フランジ突起1gにも、貫通孔であるボルト孔1hがそれぞれ形成されている。対をなすフランジ突起1eとフランジ突起1gのボルト孔1f、1hは、双方に対して1本のボルトを貫通可能な位置に形成されている。すなわちボルト孔1f、1hは、1つの軸上に形成されている。
本発明のディスクローター1は、第1ディスク1aと第2ディスク1bに互いに対をなす複数のフランジ突起1e、1gを設けたことにより、回転軸Cに垂直な厚さ方向中央断面について対称的な形状となっている。この中央断面を対称面とする対称性は、ベンチレーション通路の形状に関係なく成り立つ。よって、本発明のディスクローター1は、車体に対して左右別個のものを作製する必要がない。このことによってディスクローター1の在庫量を低減できる。
加えて、ディスクローター1が対称的な形状であるので、稼働時の熱が均等に伝達されるため、熱による変形ストレスが発生し難い。特に本発明のディスクローター1では、上述した図8の従来技術で示したような熱による軸方向への反りが生じることはなく、周方向又は径方向にのみ生じる。この周方向又は径方向への変形は、ディスクローター1全体において対称である。
図1及び図3に示すように、ベルハウジング2は、略ドーム状のハウジング本体2aを有する。ベルハウジング2は、例えばアルミニウム製又はステンレス鋼製である。ハウジング本体2aの周縁は円形である。ハウジング本体2aは、その中心に車軸用の貫通孔である中心孔2bと、車軸との固定用のボルト孔2cが形成されている。ハウジング本体2aは、その周縁に周方向に等角度間隔で配置された複数のフランジ突起2dを設けている。これらのフランジ突起2dの数は、ベルハウジング2が取り付けられるディスクローター1におけるフランジ突起1e、1gの対の数と同じである。すなわち、図示の例では7箇所である。各フランジ突起2dは、ハウジング本体2aの周縁から径方向外側に所定の長さで突出し、全体形状が略台形状である。ディスクローター1におけるフランジ突起1e、1gの突出長さと、ベルハウジング2におけるフランジ突起2dの突出長さは、同程度であってもよく、異なっていてもよい。それぞれの突出長さは、必要な応力及び冷却性能に応じて設定される。それぞれの周方向の幅についても同様に、必要に応じて設定される。
ベルハウジング2のフランジ突起2dはさらに、その外縁から径方向内側に切り欠かれた切欠き部2eを形成されている。切欠き部2eには、図4及び図5に示す固定用補助部品であるボビン3が挿入設置される。ボビン3は、図示の例では、固定用のボルトを貫通させる部品である。ベルハウジング2のフランジ突起2dに、貫通孔ではなく切欠き部を形成することにより、ディスクローター1との組立て精度に遊びを持たせることができる。
なお、ベルハウジング2のベルハウジング本体2aは、図示の例では略ドーム状であるが、ベルハウジング本体2aの形状はその使用される車体に応じて適宜設計されるため、多様である。
図5(b)を参照してボビン3の一例について説明する。ボビン3は、軸上を貫通するボルト孔3aを形成した筒状部品であり、上端部には両側に所定の長さで突出する板状の一対のフランジ3bを具備する。ボビン3をベルハウジング2のフランジ突起2dの切欠き部2eに挿入設置する際、ボビン3に形成された一対のフランジ3bは切欠き部2eを挟んで両側の平坦面上に載置される。図示の例ではボビン3の筒状部分は角筒部分と円筒部分を含むが、この部分の形状については適宜設計される。また、ボビンの別の例として、ボビンの孔内に螺子加工を施し、2本のボルトをそれぞれボビンの両端から螺合させ固定してもよい。
本発明においても、ディスクローター1の周方向又は径方向への熱膨張変形の影響がベルハウジング2に及ばないように、ベルハウジング2の厚さt1をボビン3の厚さt2より薄くし遊びを設けて固定しているが、従来技術のようなディスクローターの軸方向への反りは生じないので、その遊びを、従来よりも少なくすることができる。よって、本発明のディスクローター1を用いることにより、従来に比べてブレーキ制動距離及び制動時間を短くでき、確実なブレーキ作動が可能となる。
図1、図4及び図5を参照して、ディスクローター1とベルハウジング2の組立方法及び組立て後に得られるディスクローター組立構造体について説明する。
ベルハウジング2をディスクローター1に取り付ける際には、先ず、ベルハウジング2の各切欠き部2eにボビン3を挿入設置する。次に、ディスクローター1のフランジ突起1e、1gとベルハウジング2のフランジ突起2dとが軸方向から視て重ならないようにして、ベルハウジング2をディスクローター1の中央部に嵌め込む。すなわち、ベルハウジング2のフランジ突起2dが、ディスクローター1の隣り合うフランジ突起1e、1gの間の凹部に入るようにする。
次に、ベルハウジング2のフランジ突起2dを、ディスクローター1の第1ディスク1aと第2ディスク1bの間に位置させた状態で、ベルハウジング2を軸周りに適宜回動させて、フランジ突起2dをフランジ突起1eと1gの間に配置させる。これにより、第1ディスク1aのフランジ突起1eのボルト孔1fと、ベルハウジング2のフランジ突起2dの切欠き部2eに配置したボビン3のボルト孔3aと、第2ディスク1bのフランジ突起1gのボルト孔1hとが、1つの直線上に位置することとなる。
その後、1つの直線上に位置する各ボルト孔に1本のボルト4を貫通させ、ナット5により締結し固定する。図1及び図4は、固定後のディスクローター組立構造体を示している。本発明のディスクローター組立構造体では、ディスクローター1の2枚のディスク1a、1bのフランジ突起1eと1gの間にベルハウジングのフランジ突起2dを配置させ、これらに1本のボルト4を貫通させてナット5で固定するので、強固かつ均等な固定を実現できる。
なお、図示の例では、ベルハウジング2のハウジング本体2aの平坦な天頂部の位置が、図6及び図8(b)に示した従来例におけるベルハウジング102の位置と同じになるように、略ドーム状部分の高さを設定している。略ドーム状部分の高さはこの位置に限られず、また、ハウジング本体2aの形状もこの形状に限定されない。
なお、図示の例では、ベルハウジング2のハウジング本体2aがディスクローター1の第1ディスク1a側に突出するように取り付けているが、逆に、ハウジング本体2aが第2ディスク1b側に突出するように取り付けることもできる。車体に対して左右いずれに取り付けるかにより選択する。なお、ベンチレーション通路の形状が、左右によって区別する必要のない形状の場合は、ベルハウジング2を第1又は第2ディスク1a、1bのいずれに取り付けてもよい。
以上述べた本発明のディスクローター及びその組立構造体の効果をまとめると次の通りである。
本発明のディスクローターは、回転軸に垂直な中央断面について対称的な形状となっていることにより、稼働時の熱が均等に伝達されるため、熱による変形ストレスが発生し難い。
さらに、ディスクローターが対称的な形状であることにより、車体に対して左右別個のディスクローターを作製する必要がなく、在庫量を低減できる。
本発明では、ベルハウジングのディスクローターへの取付けにおいて、ベルハウジングにおける固定部分が、ディスクローターにおける双方のディスクの固定部分の間に配置される。加えて、ボルトが片側のディスクのみでなく、双方のディスクを貫通してナットで固定される。この結果、ベルハウジングが双方のディスクのいずれとも固定されることで、従来例のようにベルハウジングが片側のディスクのみと固定される場合に比べて、強固かつ均等な固定状態が得られる。
ベルハウジングが片側のディスクのみと固定される場合に比べて、本発明では固定箇所が倍増したことになると共に、周方向においても軸方向においても均等な固定力を得ることができる。この結果、従来に比べて全体の強度が増強されることから、ディスクローター及びベルハウジングの材料の選択肢を拡げることができる。
以上に述べた本発明の実施形態は一例を示したものであり、これら以外にも、設計的変更による多様な変形形態が可能であり、それらについても本発明に含まれるものとする。
10 ディスクローター組立構造体
1 ディスクローター(ベンチレーテッドディスクローター)
1a 第1ディスク
1b 第2ディスク
1c フィン
1d ベンチレーション通路
1e、1g フランジ突起
1f、1h ボルト孔
2 ベルハウジング
2a ハウジング本体
2b 中心孔
2c ボルト孔
3 ボビン
3a ボルト孔
3b フランジ
4 ボルト
5 ナット
C 回転軸

Claims (1)

  1. 所定の間隔を空けて対向する環状の第1及び第2のディスク(1a,1b)と、前記第1及び第2のディスク(1a,1b)の対向面同士を連結する壁状の多数のフィン(1c)と、隣り合う2つの前記フィン(1c)の間に形成された多数のベンチレーション通路(1d)と、を具備するディスクブレーキ用のディスクローター(1)と、前記ディスクローター(1)に固定されたベルハウジング(2)と、を有する組立構造体(10)であって、
    前記ディスクローター(1)は、前記第1及び第2のディスク(1a,1b)の各々において、内周縁の周方向に等角度間隔で設けられかつ該内周縁から径方向内側にそれぞれ突出する複数のフランジ突起(1e,1g)を有すると共に、前記第1のディスク(1a)における前記複数のフランジ突起(1e)の各々と前記第2のディスク(1b)における前記複数のフランジ突起(1g)の各々とは、同形状でありかつ互いに対向する位置にて対をなすと共に、双方のディスクの対をなす前記フランジ突起(1e,1g)にはボルト孔(1f,1h)がそれぞれ形成されており、
    前記ベルハウジング(2)は、円形の周縁を有するベルハウジング本体(2a)と、前記ベルハウジング本体(2a)の周縁の周方向に等角度間隔で設けられかつ該周縁から径方向外側に突出する複数のフランジ突起(2d)と、各前記フランジ突起(2d)の外縁から切り欠かれた切欠き部(2e)と、を有すると共に、前記ディスクローター(1)における双方のディスクの対をなす前記フランジ突起(1e,1g)のボルト孔(1f,1h)と、対をなす前記フランジ突起(1e,1g)の間に配置された前記ベルハウジング(2)におけるフランジ突起(2d)の切欠き部(2e)とに貫通させたボルト(4)によって固定されており、
    前記切欠き部(2e)に筒状のボビン(3)が挿入設置され、前記ボビン(3)が前記ボルト(4)を貫通させており、前記ディスク(1a,1b)の軸方向(C)において前記切欠き部(2e)の厚さ(t1)を前記ボビン(3)の厚さ(t2)より薄くすることにより前記ベルハウジング(2)が遊びを設けて固定されていることを特徴とする
    ディスクローター組立構造体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023099027A1 (de) * 2021-11-30 2023-06-08 Sew-Eurodrive Gmbh & Co. Antrieb, aufweisend ein getriebe mit einem getriebegehäuse, eine elektromagnetisch betätigbare bremsanordnung und einen elektromotor

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WO2023099027A1 (de) * 2021-11-30 2023-06-08 Sew-Eurodrive Gmbh & Co. Antrieb, aufweisend ein getriebe mit einem getriebegehäuse, eine elektromagnetisch betätigbare bremsanordnung und einen elektromotor

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