JP6812214B2 - 画像符号化装置、画像符号化方法、及びプログラム - Google Patents

画像符号化装置、画像符号化方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、画像を符号化する画像符号化装置、画像符号化方法、及びプログラムに関する。
従来の撮像装置は、撮像センサーにより撮像された生の画像情報(RAW画像)をデベイヤー処理(デモザイク処理)し、輝度と色差から成る信号に変換し、各信号についてノイズ除去、光学的な歪の補正処理、画像の適正化などのいわゆる現像処理を行う。そして、撮像装置は、現像処理した輝度及び色差の信号を圧縮符号化して記録媒体に記録する。
一方、撮像センサーにより撮像された直後の現像未処理の撮像データ(RAW画像)を記録媒体に格納する撮像装置も存在する。ここで、一般的に用いられる画像形式であるJPEG画像は、撮像センサーから取り込まれる赤(R),緑(G),青(B)の色情報を各色8ビットに揃えるようにして色情報が切り捨てられて記録される。これに対し、RAW画像は、撮像センサーからの色情報を損ねることなく豊富な色階調数を保ったまま記録されるため、JPEG画像と比べて自由度の高い編集が可能となる。しかし、RAW画像はデータ量が膨大であるため、記録媒体の空き領域を圧迫させてしまうという問題がある。そのため、RAW画像についても、可逆或いは非可逆の圧縮符号化を行い、データ量を抑えて記録することが望まれる。
例えば特許文献1には、RAW画像データの符号化において、画質と符号量を両立した高効率な符号化方法が開示されている。詳細には、圧縮前と圧縮後のRAW画像データ間でピーク信号対雑音比(PSNR)等の画質評価値を算出し、画質評価値から所望の画質が得られているか否かを判定し、その判定結果に応じて目標ビットレートを制御する構成が開示されている。
特開2015−95806号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、現像前のRAW画像データの符号化効率を高める方法であって、RAW現像時に施すことが想定される階調補正処理による影響が考慮された符号化方法になっていない。すなわち、非可逆符号化した画像に対してガンマ補正やトーンカーブ補正などの階調補正処理を行う場合、階調補正処理により階調を広げた部分において符号化時の量子化処理による符号化歪みが増幅されるが、その影響を考慮した符号化技術となっていない。
そこで、本発明は、現像時に適用される階調補正処理を考慮した符号化効率の高い符号化を実現可能にすることを目的とする。
本発明は、RAW画像データを量子化して符号化する画像符号化装置であって、RAW画像データを周波数変換して複数のサブバンドを生成する変換手段と、RAW画像データの現像時に行われる階調補正処理の補正特性を表す補正曲線の傾きを用いて、量子化に用いる量子化パラメータを決定する決定手段と、前記階調補正処理が行われていないRAW画像データを前記変換手段により周波数変換して生成したサブバンドの係数を、前記決定された量子化パラメータを用いて量子化する量子化手段とを有し、前記決定手段は、サブバンド毎に決定した基準量子化パラメータを、前記補正特性を表す補正曲線の傾きを用いてサブバンド毎に補正することにより、サブバンド毎に量子化に用いる量子化パラメータを決定し、前記複数のサブバンドのうち、最上位の分解レベルの低周波成分のサブバンドについては、前記補正特性を表す補正曲線の傾きを用いて前記基準量子化パラメータを補正せず、高周波成分のサブバンドについては、前記補正特性を表す補正曲線の傾きを用いて前記基準量子化パラメータを補正することを特徴とする。
本発明によれば、現像時に適用する階調補正処理を考慮した符号化効率の高い符号化が実現可能となる。
画像符号化装置の適用例である撮像装置の概略構成例を示す図である。 ベイヤー配列の画像データの色分離及びプレーン形成方法の説明図である。 サブバンド、基準マトリクス、補正量マトリクスの一例を示す図である。 量子化制御部の概略構成例を示す図である。 階調補正情報、閾値設定、量子化パラメータ補正情報を示す図である。 階調補正情報に基づく補正曲線の傾きの算出方法の説明図である。 画素とウェーブレット変換後の係数の空間的な位置関係を示した図である。 第1の実施形態におけるQp補正処理動作手順のフローチャートである。 第2の実施形態におけるQp補正処理動作手順のフローチャートである。 第2の実施形態の階調補正情報と傾きのヒストグラムを示す図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。
本実施形態の画像符号化装置は、一例として、デジタルカメラやデジタルビデオカメラ、カメラ機能を備えたスマートフォンやタブレット端末等の各種携帯端末、工業用カメラ、車載カメラ、医療用カメラ等に適用可能である。
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態の画像符号化装置の一適用例である撮像装置100の概略構成を示すブロック図である。本実施形態の撮像装置100は、撮像した画像データ(RAW画像)が現像処理される際に適用される階調補正処理の補正特性を表す階調補正情報を用いて、量子化歪み(符号化歪み)の影響度を判別し、その歪みの影響度に応じた量子化を行う。本実施形態では、階調補正処理の補正特性を表す階調補正情報が、撮像装置100の内部の記録媒体109に格納されているとする。本実施形態における階調補正情報の詳細については後述する。
図1において、撮像部102は、フォーカス制御及びレンズ駆動部を含む光学ズームが可能なレンズ光学系、絞り、レンズ光学系により形成された光学像を電気信号に変換するCCDイメージセンサー又はCMOSセンサーなどの撮像素子を有する。撮像部102の撮像素子により得られた電気信号はアナログ/デジタル変換され、画像データとして出力される。
制御部101は、例えばCPUを有し、撮像装置100を構成している各部を制御する。また、制御部101は、後述する画像符号化の際の目標ビットレートの設定なども行う。ROM111は、本実施形態の撮像装置100で使用される各種設定値やパラメータ、本実施形態に係るプログラム等を格納している。制御部101は、ROM111よりプログラムを読み出してRAM103に展開して実行することにより、撮像装置100の各部を制御し、また各種演算を実行する。RAM112は、ROM102から読み出されたプログラムが展開され、また、撮像された画像データや撮像装置100の各部の動作により生成された各種データ等を一時的に記憶する。なお、後述するメモリ104は、RAM112に含まれていてもよい。
表示部113は、液晶ディスプレイ(LCD)等の表示デバイスである。表示部113には、いわゆるタッチセンサも設けられている。表示部113の画面上には、撮像された画像や、ユーザからの指示を受け付けるための操作ユーザインターフェイス画像等が表示される。ユーザI/F部114は、表示部113に設けられているタッチセンサや、撮像装置100の筐体に設けられている各種ボタン等からなる操作デバイスである。
画像処理部110は、必要に応じて、撮像した画像データ(RAW画像)に対する現像処理、階調補正処理などの各種画像処理を行う。ここで、画像データの階調補正処理が行われるような場合、本実施形態の撮像装置100は、ユーザからの階調補正の指示入力を受付可能となる。この場合、ユーザは、例えば表示部113に表示された画像を確認しつつ、所望の階調補正が行われるように、ユーザI/F部114を介した補正指示を入力する。また、このときの画像処理部110は、画像データに対し、ユーザからの補正指示に応じた階調補正処理を行う。そして、本実施形態において、この階調補正処理の補正特性を表す階調補正情報は、例えば記録媒体109に格納される。なお、現像処理や階調補正処理は、撮像装置100にて行われる場合だけでなく、例えばパーソナルコンピュータや携帯情報機器などの外部機器により行われてもよい。このように、それら外部機器により現像処理や階調補正処理が行われる場合にも、本実施形態においては、外部機器により行われる階調補正処理の補正特性を表す階調補正情報が、撮像装置100の内部に格納されるとする。
<RAW画像データの符号化>
ここで、本実施形態の撮像装置100は、撮像部102にて撮像された画像データ、つまり現像処理や階調補正処理が行われていないRAW画像データ(以下、RAWデータとする。)を符号化して、記録媒体109に記録することも可能となされている。すなわち、本実施形態の撮像装置100は、撮像部102で撮像された状態の豊富な色階調数を保ったままのRAWデータを記録可能にすることで、後に、そのRAWデータを用いた自由度の高い編集等を実現可能にしている。特に、本実施形態の撮像装置100は、RAWデータを符号化する際、後の現像時に適用される階調補正処理を考慮した符号化効率の高い符号化を実現可能としている。
以下、本実施形態の撮像装置100において、現像処理や階調補正処理が行われていないRAWデータを符号化する際に、後の現像時に適用される階調補正処理を考慮した符号化効率の高い符号化を実現するための構成及び処理について説明する。
撮像部102からのRAWデータは、プレーン変換部103に送られる。なお、撮像部102の撮像素子は、ベイヤー配列のR(赤),G1(緑),G2(緑),B(青)のカラーフィルタを有している。したがって、RAWデータは、ベイヤー配列のR,G1,G2,Bの4つの要素毎の画素データにより構成されている。
プレーン変換部103は、撮像部102から入力されたRAWデータを、R,G1,G2,Bの4つの色要素毎に分離し、各色要素に対応した独立したプレーンデータに変換する。図2は、プレーン変換部103によるプレーンデータへの変換例を示す図である。図2に示すように、プレーン変換部103は、RAWデータ200におけるベイヤー配列のR,G1,G2,Bの色要素を分離して、それら色要素別の4つのプレーンデータ201,202,203,204を生成する。そして、プレーン変換部103は、生成した4つのプレーンデータ201,202,203,204をメモリ104に出力する。
メモリ104は、プレーン変換部103から出力された各プレーンデータを格納するための例えば揮発性メモリで構成された記憶領域である。周波数変換部105は、メモリ104に格納された各色要素別のプレーンデータを読み出してそれぞれに周波数変換を施す。周波数変換部105は、各色要素別のプレーンデータをそれぞれ周波数変換して得られたサブバンド毎の変換係数を、量子化部107に出力する。
図3(a)は、周波数変換部105におけるウェーブレット変換を用いた周波数変換例を示す図である。図3(a)は、一つのプレーンデータ300に対し、ウェーブレット変換を垂直方向と水平方向にそれぞれ2回施した、分解レベル2の場合のサブバンドデータ301を概念的に表す図である。図3(a)のサブバンドデータ301において、LLで示されている領域は低周波成分のサブバンドを表し、それ以外の2LH、2HL、2HH、1LH、1HL、1HHで示された各領域は高周波成分のサブバンドを表している。図3(b)、図3(c)の説明は後述する。
量子化制御部106は、量子化部107で使用するサブバンド毎の量子化パラメータを決定する。量子化パラメータは、各サブバンドの係数に対する量子化処理の際の、サブバンド毎の量子化ステップ幅(量子化ステップ数)を表すパラメータである。
図4は、量子化制御部106の概略構成を示すブロック図である。図4に示すように、量子化制御部106は、階調補正情報解析部106a(以下、解析部106aとする。)、DC算出部106b、量子化パラメータ決定部106c(以下、決定部106cとする。)を有して構成されている。
解析部106aは、記録媒体109に予め格納されている階調補正情報401を読み出す。ここで、階調補正情報401は、階調補正処理の補正特性を表す情報であり、具体的には階調補正前の入力画素値と階調補正後の出力画素値との関係を表す補正曲線の情報である。解析部106aは、その階調補正情報401を基に、入力画素値(プレーンデータの画素値)に対する補正曲線の傾きを算出する。階調補正情報とその補正曲線の傾きの算出方法の詳細は後述する。更に解析部106aは、算出した補正曲線の傾きの大きさに応じて、各入力画素値に対する量子化歪みの影響度を決定する。量子化歪みの影響度の決定方法の詳細は後述する。そして、解析部106aは、入力画素値に対する量子化歪みの影響度を、Qp補正情報として決定部106cに出力する。Qp補正情報の詳細は後述する。
DC算出部106bは、メモリ104に格納されているプレーンデータ402を読み出し、所定の画素ブロック単位で画素平均値(以下、DCする。)を算出する。そして、DC算出部106bは、画素ブロック単位で算出したDCを決定部106cに出力する。なお、DCの詳細は後述する。
決定部106cは、制御部101から入力される目標ビットレート404に基づき、基準量子化パラメータ(以下、基準Qpとする。)を決定する。ここで、目標ビットレート404はプレーン毎に設定され、基準Qpはサブバンド毎に設定されるパラメータである。図3(a)に示したように、プレーンデータに対してウェーブレット変換が2回実行されることで七つのサブバンドLL〜1HHが形成される場合、プレーンデータに対しては、七つの各サブバンドに応じた七つの基準Qpが設定される。図3(b)は基準Qpの一例を示す図である。図3(b)は、A,B,Cで示す目標ビットレートに応じて各サブバンドの基準Qpを一意に決定する仕組みを表している。図3(b)では、基準Qpの各数字が小さい場合には小さい量子化ステップ幅が設定され、一方、各数字の値が大きい場合には大きい量子化ステップ幅が設定されることを表している。したがって、基準Qpの数字が大きい(量子化ステップ幅が大きい)場合は、量子化後の符号量が少なくなる。図3(b)の場合、視覚的に画質劣化が目立ち易い低周波成分のサブバンドには小さい量子化ステップ幅の基準Qpが設定され、一方、視覚的に画質劣化が目立ち難い高周波成分のサブバンドには大きい量子化ステップ幅の基準Qpが設定されている。
また、決定部106cは、基準Qpの決定後、解析部106aから入力されるQp補正情報と、DC算出部106bから入力されるDCとに基づき、基準Qpに対する量子化パラメータ補正量(以下、Qp補正量とする。)を決定する。図3(c)はQp補正量の一例を示す図である。決定部106cは、Qp補正量についても図3(b)に示した基準Qpと同様、目標ビットレートに基づいてサブバンド毎に決定する。図3(c)は、A,B,Cで示す目標ビットレートに応じて各サブバンドのQp補正量を一意に決定する仕組みを表している。図3(c)の場合、Qp補正量の数字が小さい場合には小さい補正量が設定され、一方、数字が大きい場合には大きい補正量が設定されることを表している。すなわち、図3(c)の場合、低周波成分のサブバンドには小さいQp補正量が設定され、一方、高周波成分のサブバンドには大きいQp補正量が設定されている。
さらに、決定部106cは、図3(c)に示したQp補正量のマトリクスを基に決定したサブバンド毎のQp補正量を用いて、サブバンド毎の基準Qpを補正する。そして、決定部106cは、その補正後のサブバンド毎の量子化パラメータ403(以下、補正Qpとする。)を、図1の量子化部107に出力する。なお、Qp補正方法の詳細については後述する。
量子化部107は、周波数変換部105から入力されるサブバンド毎の係数に対して、量子化制御部106から入力されるサブバンド毎の補正Qpを用いた量子化を実行する。そして、量子化部107は、その量子化後の各サブバンドの係数を、エントロピー符号化部108に出力する。
エントロピー符号化部108は、量子化部107で量子化された各サブバンドの係数を圧縮符号化し、その圧縮符号化により得られた各サブバンドの符号化データからなる符号化ストリームデータを、記録媒体109に出力する。圧縮符号化は、例えばゴロム符号化のようなエントロピー符号化を用いて行われる。
記録媒体109は、例えば不揮発性メモリで構成される記録メディアである。記録媒体109には、エントロピー符号化部108が出力した符号化ストリームデータが記録され、また、現像時に適用される階調補正情報が予め記録されている。なお、符号化ストリームデータは、デコードに必要な情報であるヘッダが先頭に配置され、その後にG1,G2,R,Bの各プレーンの各サブバンドの符号化データが順番に配置されて結合されたデータである。
以下、階調補正情報、補正曲線の傾きの算出方法、量子化歪みの影響度の決定方法、Qp補正情報、DCについてそれぞれ詳細に説明する。
[階調補正情報]
図5(a)は、例えば10ビットRAWデータの現像処理の際に適用することが想定される階調補正情報の一例を示している。階調補正情報は、例えばLUT(ルックアップテーブル)のデータとして記録媒体109に記録されているとする。図5(a)のグラフの横軸は階調補正前の入力画素値、縦軸は階調補正後の出力画素値を示している。階調補正情報は、階調補正処理前の入力画素値と階調補正処理後の出力画素値との関係を表す情報であり、図5(a)に示すような補正曲線500により表される。補正曲線500は、その傾きSが大きい場合は画素値を増幅させ、一方、傾きSが小さい場合は画素値を減衰させるような特性を有している。補正曲線の傾きSの求め方については後述する。図5(a)に例示した階調補正情報の場合、画像の明部(入力画素値が大きい部分)では補正曲線の傾きSが小さく、一方、画像の暗部(入力画素値が小さい部分)では補正曲線の傾きSが大きくなる特性を有する。すなわち、図5(a)の階調補正情報は、画像の暗部が黒潰れしないように階調を広げ、画像の明部が白飛びしないように階調を狭めるような階調補正処理を表す補正曲線500となっている。なお、階調補正が行われない場合、入力画素値と出力画素値は、図5(a)の点線に示すような直線501で表される関係を有している。
ここで、例えば非可逆符号化されたRAWデータに対して、図5(a)の階調補正情報の補正曲線500に示されるような入出力特性の階調補正処理が行われたとした場合、非可逆符号化で生じた量子化歪みも、画素値と同様に増幅又は減衰等されることになる。すなわち、同一の量子化パラメータで量子化を行ったとしても、例えば画素値の増幅の大きい暗部は、非可逆符号化で生じた量子化歪みの増幅度も大きくなるため画質劣化が目立ち易くなる。一方、同一の量子化パラメータで量子化を行ったとしても、例えば画素値の増幅の小さい明部は、非可逆符号化で生じた量子化歪みの増幅度も小さいため画質劣化が目立ち難くなる。したがって、階調を拡げる部分では量子化歪みが少なくなるように基準Qpを減らすように補正して量子化を行うようにすれば、画質劣化を少なくすることが可能になると考えられる。一方、階調を狭める部分では符号量が必要以上に増加しないよう基準Qpを増やすように補正して量子化を行うようにすれば、符号化効率を高めることが可能になると考えられる。
[補正曲線の傾きの算出方法・量子化歪みの影響度の決定方法・Qp補正情報]
量子化歪みの影響度を決定するにあたり、先ず解析部106aは、図5(a)に示した階調補正情報の各入力画素値に対する補正曲線500の傾きSを算出する。図6は、補正曲線の傾きSの算出方法を説明するための図である。図6に示すように、傾きの算出方法は、補正曲線上で、傾き算出対象となる入力画素値602に隣接した2つの画素をサンプル点603,604を抜き出し、それらサンプル2点間の入力画素値の変化量と出力画素値の変化量とから傾きを算出する。例えば、サンプル点603の座標を(X1,Y1)、サンプル点604の座標を(X2,Y2)とした場合、傾きSは、以下の式(1)により算出可能である。
S=(Y1−Y2)/(X1−X2) 式(1)
また、本実施形態では、階調補正情報がLUTとなっている例を説明したが、階調補正情報は、階調補正処理における入出力の変換特性に基づく関数として用意されていてもよい。この場合、解析部106aは、各入力画素値における補正曲線の接線(微分係数)を傾きSとして算出する。例えば、補正曲線が関数f(x)として与えられる場合、その導関数をf'(x)とすると、入力画素値aに対する傾きSは、以下の式(2)により算出可能である。
S=f'(a) 式(2)
続いて、解析部106aは、算出した傾きSに基づき、量子化歪みの影響度を決定する。本実施形態では、予め傾きSの閾値Tを設け、傾きSと閾値Tとの大小関係に基づき量子化歪みの影響度を決定する方法について説明する。図5(b)は閾値Tの設定例を示す図である。図5(b)は、傾きSが閾値Tより大きい場合は量子化歪みの影響度大、傾きSが閾値T以下の場合は量子化歪みの影響度小に決定する例である。ここで、閾値Tの設定例において、S=Tを満たす入力画素値をP、入力画素値がP未満の場合にS>Tを満たし、入力画素値がP以上の場合にS≦Tを満たすとすると、量子化歪みの影響度は、図5(a)に示すように表される。
これらを基に、解析部106aは、Qp補正情報を生成する。本実施形態において、Qp補正情報は、入力画素値と量子化歪みの影響度とを対応付けた情報であり、後に決定部106cが行うQp補正の補助情報として用いられる。図5(c)はQp補正情報の一例を示す図である。解析部106aは、このようにして各入力画素値と量子化歪みの影響度とを対応付けることになる。
[DC]
前述したように、量子化歪みの影響度は、入力画素値に対応付けられたものである。本実施形態では、周波数変換部105でウェーブレット変換したサブバンドデータ(係数)に対して量子化を行う構成となっているため、この量子化歪みの影響度をサブバンドデータに対しても対応付けなくてはならない。本実施形態では、サブバンドデータへの対応付けは、プレーンの同一空間位置の画素値に基づく量子化歪みの影響度を参照することにより行う。ただし、サブバンドデータはプレーンデータを水平方向及び垂直方向にサブサンプルしたデータであるため、参照先は複数の画素を指すことになる。
図7(a)〜図7(c)は、プレーンの画素とウェーブレット変換後の係数との空間的な位置関係を示す図である。図7(a)はプレーンデータの8×8画素を示し、図7(b)は1回目のウェーブレット変換後の分解レベル1の4×4サブバンド係数を示し、図7(c)は2回目のウェーブレット変換による分解レベル2の2×2サブバンド係数を示している。これら図7(a)〜図7(c)の例の場合、図7(c)のサブバンド係数1005は、図7(b)の2×2サブバンド係数のブロック1003と図7(a)の4×4画素のブロック1001とが、空間的な同一位置の関係にある。また、図7(b)のサブバンド係数1004は、2×2画素のブロック1002と空間的な同一位置の関係にある。
このように、ウェーブレット変換したサブバンドデータに対して量子化を行う構成では、量子化歪みの影響度を参照する際の参照先が複数存在することになり、この場合、量子化歪みの影響度を一意に決定することができない。そこで、本実施形態では、解析部106aは、参照先の画素ブロック内で画素値の平均値を算出し、当該平均値に基づく量子化歪みの影響度を、サブバンドデータに対応付けることとする。例えば分解レベル1のサブバンド係数1004に対応した量子化歪みの影響度を求める場合、解析部106aは、参照先のプレーンデータの2×2画素ブロック1002内の画素平均値を算出する。また例えば、分解レベル2のサブバンド係数1005に対応した量子化歪みの影響度を求める場合、解析部106aは、参照先プレーンデータの4×4画素ブロック1001内の画素平均値を算出する。なお、前述の説明では画素平均値を用いる例を説明したが、本実施形態は、例えば画素ブロック内の画素値のメディアン(中央値)を用いるようにしてもよく、これに限定されるものではない。
以下、量子化制御部106により行われる、サブバンドデータに対するQp補正処理の手順を図8に示すフローチャートを用いて説明する。図8のフローチャートの処理は、制御部101による制御の下で開始される。なお、図8のフローチャートに示した各処理は、図4に示したハードウェア構成により実現される場合だけでなく、本実施形態に係るプログラムをCPU等が実行することにより実現されてもよい。また、以下の説明では、フローチャートの各処理のステップS601〜ステップS610をそれぞれS601〜S610と略記する。これらのことは、後述する他のフローチャートにおいても同様とする。
図8のS601において、解析部106aは、現像時に適用される階調補正処理の階調補正情報を記録媒体109から取得する。S601の後、解析部106aは、S602の処理として、S601で取得した階調補正情報を基に、各入力画素値に対する補正曲線の傾きSを算出する。S602の後、解析部106aは、S603の処理として、S602で算出した補正極性の傾きSを基に、各入力画素値に対する量子化歪みの影響度を決定して、Qp補正情報を生成する。すなわち、解析部106aは、前述の図5(b)で説明したような閾値Tの判定条件を用いて、傾きSと閾値Tの大小関係を判定し、その判定結果に基づき、各入力画素値に対する量子化歪みの影響度を決定してQp補正情報を生成する。S603の後、量子化制御部106の処理は、DC算出部106bにて行われるS604に進む。
S604では、DC算出部106bは、メモリ104に格納されているプレーンデータを読み出し、ウェーブレット変換における分解レベルに応じたブロックサイズでDCを算出する。S604の後、量子化制御部106の処理は、決定部106cにて行われるS605に進む。
S605では、決定部106cは、Qp補正処理対象となるサブバンド係数の基準QpとQp補正量を決定する。具体的には、決定部106cは、前述した図3(b)で説明した基準Qpマトリクスの中から、制御部101を介して取得した目標ビットレートに応じたサブバンド係数の基準Qpを選択することにより、基準Qpを決定する。さらに、決定部106cは、図3(c)で説明したQp補正量マトリクスの中から、制御部101を介して取得した目標ビットレートに応じたサブバンド係数のQp補正量を選択することにより、Qp補正量を決定する。S605の後、決定部106cは、S606に処理を進める。
S606では、決定部106cは、量子化対象となるサブバンド係数と空間的に同一位置にあるプレーンデータのDCに応じて、量子化歪みの影響度が大きいかどうかを判定する。そして、決定部106cは、量子化歪みの影響度が大きいと判定(Y:Yes)した場合にはS607に処理を進め、量子化歪みの影響度が小さいと判定(N:No)した場合にはS608に処理を進める。
S607では、決定部106cは、S605で決定した基準Qpに対してQp補正量を用いたマイナス補正を行って補正Qpを算出する。すなわち、S606で量子化歪みによる影響が大きいと判定されて進むS607では、決定部106cは、基準Qpマトリクスの該当サブバンドの基準Qpから、Qp補正量マトリクスの該当サブバンドのQp補正量を減算する。これにより、量子化歪みの影響を抑えて画質を向上させることが可能となる。S607の後、決定部106cは、S609に処理を進める。
一方、S608では、決定部106cは、S605で決定した基準Qpに対してQp補正量を用いたプラス補正を行って補正Qpを算出する。すなわち、S606で量子化歪みによる影響が小さいと判定されて進むS608では、決定部106cは、基準Qpマトリクスの該当サブバンドの基準Qpに対し、Qp補正量マトリクスの該当サブバンドのQp補正量を加算する。これにより、発生符号量を抑制することが可能となる。S608の後、決定部106cは、S609に処理を進める。
S609に進むと、決定部106cは、サブバンドデータを構成している全係数分のQp補正が完了したかどうかを判定する。決定部106cは、全係数分のQp補正が完了したと判定(Y)した場合はS610に処理を進め、完了していないと判定(N)した場合はS606に処理を戻す。S606の処理に戻った場合、S606からS607又はS608の処理により、未処理の係数について前述したようにQp補正が行われることになる。
S610に進むと、決定部106cは、プレーンデータから変換された全サブバンドデータ分のQp補正が完了したかどうかを判定する。決定部106cは、全サブバンドデータ分のQp補正が完了したと判定(Y)した場合は処理を終了し、一方、完了していないと判定(N)した場合はS605に処理を戻す。S605の処理に戻った場合、S605からS609までの処理により、未処理のサブバンドデータについて前述したようQp補正が行われることになる。
図8のフローチャートでは、サブバンドデータに対するQp補正処理の手順を説明したが、本実施形態では、RAW画像から得られたプレーンの数だけ、S601からS609の処理が繰り返し実施されることになる。
以上説明したように、第1の実施形態によれば、現像時に施されることが想定される階調補正情報を用いて量子化歪みの影響度を求め、その影響度に基づいて量子化パラメータを補正して量子化する。これにより、本実施形態によれば、現像時に適用されることが想定される階調補正処理を考慮した符号化効率の高い符号化が実現可能となる。
なお、第1の実施形態では、階調補正情報の補正曲線の傾きの閾値を一つ設定し、傾きと閾値の大小関係に応じて量子化歪みの影響度を大、小の2段階で判定する例を挙げたが、閾値をさらに増やすことで、Qp補正単位をより細かく設定することも可能である。
<第2の実施形態>
本発明に係る第2の実施形態の画像符号化装置の構成は、第1の実施形態の画像符号化装置(撮像装置100)と同様であるため、その構成の図示と説明は省略する。第1の実施形態では、各入力画素値に対する補正曲線の傾きSと予め用意した閾値Tとの大小関係に基づき、量子化歪みの影響度を判定し、その影響度に応じて基準Qpを補正する方法について説明した。しかしながら、階調を拡げる画素、或いは、階調を狭める画素のいずれか一方に偏るような画像が入力された場合、固定の閾値TによるQp補正では目標ビットレートに収束できない可能性がある。そこで、第2の実施形態では、画像の特徴に応じて閾値Tを動的に変更することで、符号量の制御性を両立したQp補正方法について説明する。
図9に示すフローチャートを用いて、第2の実施形態におけるサブバンドデータに対するQp補正処理方法について説明する。なお、第2の実施形態における図9のフローチャートの処理は、第1の実施形態の図8で説明した処理を包含しているため、第1の実施形態と同様の処理に関する詳細な説明は省略する。
図9のS701の処理は前述した図8のS601に相当する処理であり、また、S702の処理はS602に相当する処理である。S702の後、量子化制御部106の処理は、DC算出部106bにて行われるS703に進む。S703の処理は図8のS604に相当する処理である。S703の後、量子化制御部106の処理は、解析部106aにて行われるS704に進む。
S704では、解析部106aは、S702で算出した補正曲線の傾きSとS703で算出したプレーンデータのDCとを用いて、傾きSに対応するDCの出現頻度の分布情報(ヒストグラム)を求める。図10(a)は、第2の実施形態で用いる階調補正情報を示す図である。図10(a)は、前述した図5(a)と同様の図であり、階調補正情報の補正曲線800は、傾きが大きい場合は画素値を増幅させ、補正曲線800の傾きが小さい場合は画素値を減衰させるような特性を有している。なお、階調補正が行われない場合、入力画素値と出力画素値は、図10(a)の点線に示すような直線801で表される関係を有している。
図10(b)は、傾きSに対応するDCの出現頻度を集計したヒストグラムを示す図である。図10(b)のグラフの横軸は傾きSを示し、縦軸は傾きSに対応するDCの出現頻度を示している。この図10(b)から判るように、プレーンデータは、補正曲線の傾きSが閾値T以上となる部分が多い画像、つまり暗部が多くを占める画像データとなっている。S704の後、解析部106aの処理は、S705に進む。
S705では、解析部106aは、S704で集計したヒストグラムに基づき量子化歪みの影響度を決定して、Qp補正情報を生成する。第2の実施形態の場合、解析部106aは、ヒストグラムで集計したDCの出現頻度の割合に応じて、量子化歪みの影響度を決定する。例えば、量子化歪みの影響度を大、小2つに分類したとする。第2の実施形態において、出現頻度がヒストグラム全体の50%となる傾きを閾値Tとすると、解析部106aは、傾きSが閾値Tより大きい場合を量子化歪みの影響度大、傾きSが閾値T以下の場合を量子化歪みの影響度小といったように分類する。ここで、第2の実施形態において、S=Tを満たす画素値をP、画素値がP未満の場合にS>Tを満たし、画素値がP以上の場合にS≦Tを満たすとすると、各入力画素値に対する量子化歪みの影響度は図10(a)のように表される。
そして、解析部106aは、これらを基にQp補正情報を生成する。第2の実施形態においても前述の通り、Qp補正情報は、入力画素値と量子化歪みの影響度を対応付けた情報であり、後に決定部106cが行うQp補正の補助情報として用いる。Qp補正情報については、図5(c)と同様であるため説明を省略する。S705の後、量子化制御部106の処理は、決定部106cにて行われるS706に進む。
S706の処理は、決定部106cがQp補正処理対象となるサブバンド係数の基準QpとQp補正量を決定する処理であり、第1の実施形態のS605に相当する。S706の後、決定部106cの処理は、S707に進む。S707の処理は、決定部106cが、量子化対象となるサブバンド係数について量子化歪みの影響度が大きいかどうかを判定する処理であり、第1の実施形態のS606に相当する。決定部106cは、量子化歪みの影響度が大きいと判定(Y)した場合にはS708に処理を進め、量子化歪みの影響度が小さいと判定(N)した場合にはS709に処理を進める。
S708とS709は、補正Qpを算出する処理であり、第1の実施形態のS607とS608に相当する。S708又はS709の後、決定部106cの処理は、S710に進む。S710は、決定部106cがサブバンドの全係数分のQp補正が完了したかどうかを判定する処理であり、第1の実施形態のS609に相当する。決定部106cは、全係数分のQp補正が完了したと判定(Y)した場合はS711に処理を進め、完了していないと判定(N)した場合はS707に処理を戻す。S707に戻ると、未処理の係数についてS707以降の処理が行われる。
S711の処理は、決定部106cが、全サブバンドデータのQp補正が完了したかどうかを判定する処理であり、第1の実施形態のS610に相当する。決定部106cは、全サブバンドのQp補正が完了したと判定(Y)した場合は図9のフローチャートの処理を終了し、完了していないと判定(N)した場合はS703に処理を戻す。S703に戻ると、未処理のサブバンドについてS703以降の処理が行われる。
図9のフローチャートでは、サブバンドデータに対するQp補正処理の手順を説明したが、第2の実施形態では、RAW画像から得られたプレーンの数だけ、S701からS711の処理が繰り返し実施されることになる。
このように、第2の実施形態においては、ヒストグラムに基づく出現頻度の割合を基に傾きSの閾値Tが決定されるため、量子化歪みの影響度の分布に偏りが発生することはなく、その結果、符号量の制御が安定する。
以上説明したように、第2の実施形態によれば、現像時に施す階調補正情報と傾きのヒストグラムとを用いて決定した量子化歪みの影響度に基づいて量子化パラメータを補正して量子化する。これにより、本実施形態によれば、現像時に適用されることが想定される階調補正処理を考慮した符号化効率の高い符号化が実現可能となる。
なお、第2の実施形態では、量子化歪みの影響度を大、小として2段階で判定する例を示したが、量子化歪みの影響度をさらに複数段階にすることで、Qp補正をより細かく設定することが可能である。
<その他の実施形態>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
上述の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明は、その技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
101 制御部、102 撮像部、103 プレーン形成部、104 メモリ、105 周波数変換部、106 量子化制御部、106a 階調補正情報解析部、106b DC算出部、106c 量子化パラメータ決定部、107 量子化部、108 エントロピー符号化部、109 記録媒体

Claims (14)

  1. RAW画像データを量子化して符号化する画像符号化装置であって、
    RAW画像データを周波数変換して複数のサブバンドを生成する変換手段と、
    RAW画像データの現像時に行われる階調補正処理の補正特性を表す補正曲線の傾きを用いて、量子化に用いる量子化パラメータを決定する決定手段と、
    前記階調補正処理が行われていないRAW画像データを前記変換手段により周波数変換して生成したサブバンドの係数を、前記決定された量子化パラメータを用いて量子化する量子化手段とを有し、
    前記決定手段は、
    サブバンド毎に決定した基準量子化パラメータを、前記補正特性を表す補正曲線の傾きを用いてサブバンド毎に補正することにより、サブバンド毎に量子化に用いる量子化パラメータを決定し、
    前記複数のサブバンドのうち、最上位の分解レベルの低周波成分のサブバンドについては、前記補正特性を表す補正曲線の傾きを用いて前記基準量子化パラメータを補正せず、高周波成分のサブバンドについては、前記補正特性を表す補正曲線の傾きを用いて前記基準量子化パラメータを補正することを特徴とする画像符号化装置。
  2. 前記決定手段は、
    前記サブバンド毎に基準となる前記基準量子化パラメータを決定する第1の決定手段と、
    前記補正曲線の傾きに基づいて、前記サブバンド毎に基準量子化パラメータを補正する量子化パラメータ補正量を決定する第2の決定手段と、を有し、
    前記量子化パラメータ補正量により前記基準量子化パラメータを補正した後の量子化パラメータを、前記量子化に用いる量子化パラメータとすることを特徴とする請求項に記載の画像符号化装置。
  3. 前記第1の決定手段は、目標ビットレートに基づく前記サブバンド毎の前記基準量子化パラメータを決定することを特徴とする請求項に記載の画像符号化装置。
  4. 前記第2の決定手段は、目標ビットレートに基づく前記サブバンド毎の前記量子化パラメータ補正量を決定することを特徴とする請求項又はに記載の画像符号化装置。
  5. 前記基準量子化パラメータは、高周波成分のサブバンドほど量子化ステップ幅が大きくなる特性を有することを特徴とする請求項乃至の何れか1項に記載の画像符号化装置。
  6. 前記量子化パラメータ補正量は、高周波成分のサブバンドほど量子化ステップ幅を大きくする特性を有することを特徴とする請求項乃至の何れか1項に記載の画像符号化装置。
  7. 前記第2の決定手段は、量子化対象となる前記サブバンドの係数と空間的に同一位置にある前記RAW画像データの画素平均値を求め、前記画素平均値における補正曲線上の隣接する2点間の変化の割合を前記補正曲線の傾きとして用いることを特徴とする請求項乃至の何れか1項に記載の画像符号化装置。
  8. 前記第2の決定手段は、量子化対象となる前記サブバンドの係数と空間的に同一位置にある前記RAW画像データの画素平均値を求め、前記画素平均値における補正曲線の微分係数を前記補正曲線の傾きとして用いることを特徴とする請求項乃至の何れか1項に記載の画像符号化装置。
  9. 前記第2の決定手段は、前記補正曲線の傾きと所定の閾値との大小関係に基づき前記量子化パラメータ補正量を決定することを特徴とする請求項乃至の何れか1項に記載の画像符号化装置。
  10. 前記第2の決定手段は、前記補正曲線の傾きに対する前記サブバンドの係数の分布情報を求め、前記分布情報の割合に基づき前記補正曲線の傾きに対する閾値を設定して、前記補正曲線の傾きと前記閾値との大小関係に基づき前記量子化パラメータ補正量を決定することを特徴とする請求項乃至の何れか1項に記載の画像符号化装置。
  11. 前記補正曲線は、前記階調補正処理の入力画素値と出力画素値との関係を表すテーブルとして用意されていることを特徴とする請求項1乃至1の何れか1項に記載の画像符号化装置。
  12. 前記補正曲線は、階調補正処理における入出力の変換特性に基づく関数として用意されていることを特徴とする請求項1乃至1の何れか1項に記載の画像符号化装置。
  13. RAW画像データを量子化して符号化する画像符号化装置の画像符号化方法であって、
    RAW画像データを周波数変換して複数のサブバンドを生成する変換工程と、
    RAW画像データの現像時に行われる階調補正処理の補正特性を表す補正曲線の傾きを用いて、量子化に用いる量子化パラメータを決定する決定工程と、
    前記階調補正処理が行われていないRAW画像データを前記変換工程により周波数変換して生成したサブバンドの係数を、前記決定された量子化パラメータを用いて量子化する量子化工程とを有し、
    前記決定工程では、
    サブバンド毎に決定した基準量子化パラメータを、前記補正特性を表す補正曲線の傾きを用いてサブバンド毎に補正することにより、サブバンド毎に量子化に用いる量子化パラメータを決定し、
    前記複数のサブバンドのうち、最上位の分解レベルの低周波成分のサブバンドについては、前記補正特性を表す補正曲線の傾きを用いて前記基準量子化パラメータを補正せず、高周波成分のサブバンドについては、前記補正特性を表す補正曲線の傾きを用いて前記基準量子化パラメータを補正することを特徴とする画像符号化方法。
  14. コンピュータを、請求項1乃至1の何れか1項に記載の画像符号化装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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