JP6811729B2 - 成分測定装置、成分測定方法及び成分測定プログラム - Google Patents

成分測定装置、成分測定方法及び成分測定プログラム Download PDF

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Description

本発明は、液体中の成分を測定する成分測定装置、成分測定方法及び成分測定プログラムに関する。
液体中の成分を測定する成分測定装置の一形態として、血液中のグルコース成分の成分量(血糖値)を測定する血糖計が知られている。例えば、特開2004−555号公報には、センサケース(チップ)に血液を取り込み、内部の試薬層から血液中のグルコース成分に応じた電流値を得て血糖値を算出する血糖計が開示されている。
また、特開2004−555号公報に開示の血糖計は、医療施設内で使用する病棟用検査(POCT:Point Of Care Testing)用の医療機器として構成されている。この場合、血糖計は、検査室に設置されて検査サンプルの運搬以降の検査工程が別室で実施される大型分析機とは異なり、採血、検査、測定値確認までの一連の動作を患者近傍で実施し、治療に反映させることができ、ベットサイド以外にも、救急外来、OPE室、透析室等での迅速な検査に貢献する。そのため、POCT用の血糖計(POCT器)においては、簡易型であっても大型分析機と同等の正確性が求められており、QC(Quality Control)等の精度管理によって、常に正確な測定値を算出するように管理されることが重要視される。
さらに、POCT器は、医師や看護士等の医療従事者の作業効率に貢献するため、携帯し易いように小型に構成される。またPOCT器は、医療従事者や患者を識別可能とし、さらに病院内のサーバ(電子カルテ)と通信を行って測定値を自動的に送信する機能等が設けられ、測定値データと医療行為の関連性についても記録、参照できることが求められている。近年、このようなPOCT器を活用することにより、医療の効率向上及び省コスト化の動きが高まっており、測定可能条件の広範囲化が期待されている。また、POCT器は、これまで測定対象外とされることが多かった、発生頻度の低い高血糖値範囲、血液条件、測定項目においても精度の高い測定値計算が求められている。
上記のように、POCT用の血糖計(成分測定装置)は、様々な状態の患者を測定対象とするため、血糖値の測定範囲が広く、さらに自己測定(SMBG:Self Monitoring of Blood Glucose)器よりも高精度に血糖値を測定可能であることが求められる。ところで、血糖計は、従来の電流値(検出値)から血糖値を算出する算出処理において、血液色以外にも、血液中の赤血球濃度(ヘマトクリット値:Ht)、治療薬、又は雰囲気温度等の環境要因影響を加味した処理を行っている。この場合、計算誤差要因については、要因毎に影響の程度が変化することが分かっており、例えば、血糖値が低い場合には血液色の誤差比率が高くなる。また、算出値を低血糖側の実際の血糖値に合うように調整すると、血糖値が高い場合には算出値が実際の血糖値から外れる可能性があった。すなわち、測定可能対象を広く設定したり、成分量の測定範囲を広くしたりすることで、検出値に対する出力特性の信頼性(追従性)が低下する不都合が生じていた。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、測定範囲が広くても高い測定精度が得られ、より良好に使用することができる成分測定装置、成分測定方法及び成分測定プログラムを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、血液中のグルコース成分の成分量を検出する検出部と、前記検出部が検出した前記成分量に関わる検出値に基づき、血糖値を算出する制御部と、を備える成分測定装置であって、前記制御部は、所定の関数を適用して前記検出値から前記血糖値を算出する血糖値算出部と、前記検出値又は前記検出値から算出する算出値に基づき、予め保有している複数の関数の中から前記血糖値算出部が使用する前記所定の関数を設定する関数設定部と、を備え、前記制御部は、前記所定の関数である第1関数により前記検出値から前記算出値である第1値を算出し、前記第1値と所定の閾値とを比較して、前記第1値を前記血糖値とするか、前記所定の関数であり前記第1関数と異なる第2関数により前記検出値から第2値を算出して前記血糖値とするかを判別することを特徴とする。
上記によれば、成分測定装置は、検出値又は検出値から算出する算出値に基づき、複数の関数の中から所定の関数を設定する関数設定部を備えることで、成分量の測定範囲が広くても高い測定精度を得ることができる。すなわち、関数設定部は、成分量の測定範囲が広いことで、1つの関数では血糖値が実際の成分量から乖離してしまう場合であっても、異なる関数を使用することで血糖値を実際の成分量に近づけることができる。従って、成分測定装置は、例えば、医療施設内等で様々な患者の血糖値を測定するPOCT用の血糖計として良好に使用することができる。
また、成分測定装置は、第1関数により第1値を算出してこの第1値に基づき、適用関数を判別することで、第1値を有効に活用して高精度な血糖値を得ることができる。また、第1関数の使用頻度が高ければ、算出した第1値を血糖値とするので、内部での処理が簡単化する。よって、処理速度を大幅に落とすことなく、血糖値を得ることができる。
上記の構成に加えて、前記関数設定部は、前記第1値としてヘマトクリット補正した測定血糖値を用いて、前記第1関数又は前記第2関数の適用を判別する構成とすることができる。
これにより、成分測定装置は、血液中のグルコース成分の成分量を測定する際に、広い測定範囲で高精度な検出を行うことができる。また、第1値としてヘマトクリット補正した測定血糖値を用いる、つまり、算出過程において最も下流側である測定血糖値に応じて適用関数を判別するので、測定血糖値が実血糖値から離れることを確実に判別することができる。その結果、最終的には最も精度が高い血糖値を得ることができる。
或いは、前記関数設定部は、前記第1値として吸光度から算出しヘマトクリット補正する前の仮血糖値を用いて、前記第1関数又は前記第2関数の適用を判別する構成でもよい。
このように、成分測定装置は、第1値として吸光度から算出した仮血糖値を用いることで、ヘマトクリット補正を行う前の段階で、適用関数の判別を行うことができる。そのため、仮に第2関数に変更したとしても、血糖値の算出をより速めることができる。
また、前記の目的を達成するために、本発明は、血液中のグルコース成分の成分量を検出する検出部と、前記検出部が検出した前記成分量に関わる検出値に基づき、血糖値を算出する制御部と、を備える成分測定装置であって、前記制御部は、所定の関数を適用して前記検出値から前記血糖値を算出する血糖値算出部と、前記検出値又は前記検出値から算出する算出値に基づき、予め保有している複数の関数の中から前記血糖値算出部が使用する前記所定の関数を設定する関数設定部と、を備え、前記制御部は、前記所定の関数以外の関数により前記検出値から算出される前記算出値である算出過程値又は前記検出値と、所定の閾値とを比較して、前記所定の関数である第1関数、又は前記所定の関数であり前記第1関数と異なる第2関数の適用を判別することを特徴とする。
このように、成分測定装置は、算出過程値又は検出値と所定の閾値とを比較して、第1関数又は第2関数の適用を判別することで、第1関数を使用しない早い段階で適用関数の判別を行うことができる。よって、血糖値の算出をさらに速めることができる。
この場合、前記関数設定部は、前記算出過程値として前記検出値から算出した吸光度を用いて、前記第1関数又は前記第2関数の適用を判別することができる。
このように、成分測定装置は、算出過程値として吸光度を用いて第1関数又は第2関数の適用を判別することで、処理速度を一層向上することができる。
また例えば、前記関数設定部は、前記検出部から取得した前記検出値を用いて、前記第1関数又は前記第2関数の適用を判別してもよい。
このように、検出値を用いて第1関数又は第2関数の適用を判別することで、関数設定部は検出値の取得に伴い直ちに適用関数を設定することができ、処理速度を最も速くすることができる。
さらに、前記関数設定部は、前記血糖値を算出する際の前記血糖値算出部の処理速度に応じて、前記所定の関数の適用を判別するタイミングを変更する構成としてもよい。
これにより、例えば、血糖値算出部の処理速度が速い場合には、算出過程の遅い段階の算出値に基づき関数を設定することができ、算出する血糖値の精度が向上する。また例えば、血糖値算出部の処理速度が遅い場合には、検出値や算出過程の早い段階の算出値に基づき関数を設定することができ、処理速度を向上することができる。
また、前記の目的を達成するために本発明は、血液中のグルコース成分の成分量を測定する成分測定方法であって、検出部により前記成分量の検出を行う検出ステップと、血糖値算出部において、所定の関数を適用して前記検出部が検出した前記成分量に関わる検出値に基づき血糖値を算出する算出ステップと、関数設定部において、前記検出値又は前記検出値から算出する算出値に基づき、予め保有している複数の関数の中から前記血糖値算出部が使用する前記所定の関数を設定する設定ステップと、を含み、前記算出ステップでは、前記所定の関数である第1関数により前記検出値から前記算出値である第1値を算出し、前記第1値と所定の閾値とを比較して、前記第1値を前記血糖値とするか、前記所定の関数であり前記第1関数と異なる第2関数により前記検出値から第2値を算出して前記血糖値とするかを判別することを特徴とする。さらに、前記の目的を達成するために本発明は、血液中のグルコース成分の成分量を測定する成分測定方法であって、検出部により前記成分量の検出を行う検出ステップと、血糖値算出部において、所定の関数を適用して前記検出部が検出した前記成分量に関わる検出値に基づき血糖値を算出する算出ステップと、関数設定部において、前記検出値又は前記検出値から算出する算出値に基づき、予め保有している複数の関数の中から前記血糖値算出部が使用する前記所定の関数を設定する設定ステップと、を含み、前記設定ステップでは、前記所定の関数以外の関数により前記検出値から算出される前記算出値である算出過程値又は前記検出値と、所定の閾値とを比較して、前記所定の関数である第1関数、又は前記所定の関数であり前記第1関数と異なる第2関数の適用を判別することを特徴とする。
また、前記の目的を達成するために本発明に係る成分測定プログラムは、血液中のグルコース成分の成分量を測定する成分測定装置に、検出部により前記成分量の検出を行う検出ステップと、血糖値算出部において、所定の関数を適用して前記検出部が検出した前記成分量に関わる検出値に基づき血糖値を算出する算出ステップと、関数設定部において、前記検出値又は前記検出値から算出する算出値に基づき、予め保有している複数の関数の中から前記血糖値算出部が使用する前記所定の関数を設定する設定ステップと、を実行させ、前記算出ステップでは、前記所定の関数である第1関数により前記検出値から前記算出値である第1値を算出し、前記第1値と所定の閾値とを比較して、前記第1値を前記血糖値とするか、前記所定の関数であり前記第1関数と異なる第2関数により前記検出値から第2値を算出して前記血糖値とするかを判別することを特徴とする。さらに、前記の目的を達成するために本発明に係る成分測定プログラムは、血液中のグルコース成分の成分量を測定する成分測定装置に、検出部により前記成分量の検出を行う検出ステップと、血糖値算出部において、所定の関数を適用して前記検出部が検出した前記成分量に関わる検出値に基づき血糖値を算出する算出ステップと、関数設定部において、前記検出値又は前記検出値から算出する算出値に基づき、予め保有している複数の関数の中から前記血糖値算出部が使用する前記所定の関数を設定する設定ステップと、を実行させ、前記設定ステップでは、前記所定の関数以外の関数により前記検出値から算出される前記算出値である算出過程値又は前記検出値と、所定の閾値とを比較して、前記所定の関数である第1関数、又は前記所定の関数であり前記第1関数と異なる第2関数の適用を判別することを特徴とする。
本発明によれば、成分測定装置、成分測定方法及び成分測定プログラムは、測定範囲が広くても高い測定精度が得られ、より良好に使用することができる。
本発明の一実施形態に係る血糖計の全体構成を示す斜視図である。 図1の血糖計の内部構造を示す断面及びブロック図である。 図2の制御回路による血糖値を測定する機能部を示すブロック図である。 第1検量関数f(x)と第2検量関数g(x)の関係を概略的に示すグラフである。 第1実施例に係る血糖計の血糖値を測定する際の処理フローを示すフローチャートである。 第2実施例に係る血糖計の血糖値を測定する際の処理フローを示すフローチャートである。 第3実施例に係る血糖計の血糖値を測定する際の処理フローを示すフローチャートである。 第4実施例に係る血糖計の血糖値を測定する際の処理フローを示すフローチャートである。
以下、本発明に係る成分測定装置、成分測定方法及び成分測定プログラムについて好適な実施形態をあげ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係る成分測定装置10は、図1に示すように、血液(液体)中のグルコース成分を検出し、その検出値に基づき血糖値(グルコース成分の成分量)を測定する血糖計10として構成されている(以下、血糖計10ともいう)。また、血糖計10は、主に医療施設内で医師や看護士等の医療従事者(ユーザ)が使用するPOCT用の装置として構成されており、医療従事者や患者を識別する機能や患者毎の血糖値データの記録や呼び出しを行う機能を有している。なお、血糖計10は、患者自身が自己の血糖値を測定するSMBG器として使用されてもよい。
血糖計10は、血液を取り込むチップ12と、チップ12を装着して光学的な測定により血糖値を得る装置本体14とを含む。チップ12は、1回の測定毎に廃棄するディスポーザブルタイプに構成される一方で、装置本体14は、ユーザが血糖値の測定を繰り返すことができるように、携帯可能且つ頑強な機器に構成される。
チップ12は、図1及び図2に示すように、装置本体14内に挿入固定がなされる円筒状の取付部16と、取付部16から先端に突出するノズル18とを含む。ノズル18の中心には、先端部から取付部16内に向かって直線状に延びる血液導入路18aが設けられ、取付部16内には試験紙20が収容されている。取付部16、ノズル18を含むチップ本体19は所定の剛性を有する剛性材料で構成されている。このような剛性材料としては、例えば、アクリル系樹脂等の親水性の高い材料又は親水化処理された各種樹脂材料が好ましく、外乱光を通過させない処理がされていることがより好ましい。
試験紙20は、血液(検体)を吸収可能な担体に、試薬(発色試薬)を担持(含浸)させたものである。この担体は、好ましくは多孔性膜(シート状多孔質基材)で構成されている。この場合、多孔性膜は、血液中の赤血球を濾過できる程度の孔径を有するものが好ましい。試験紙20の担体としては、多孔性膜の他に、例えば、不織布、織布、延伸処理したシート等のシート状多孔質基材があげられる。
多孔性膜等の担体の構成材料としては、ポリエステル類、ポリアミド類、ポリオレフィン類、ポリスルホン類又はセルロース類等があげられるが、試薬を溶解した水溶液を含浸させたり、血液の採取時には血液の吸収・展開を迅速に行うため、親水性を有する材料又は、親水化処理されたものが好ましい。
担体(多孔性膜)に含浸する試薬としては、血糖値測定用の場合、例えば、グルコースオキシダーゼ(GOD)、ペルオキシダーゼ(POD)等の酵素試薬と、例えば4−アミノアンチピリン、N−エチルN−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−m−トルイジンのような発色試薬とがあげられ、その他、測定成分に応じて適宜選択される。
チップ12は、試験紙20の内部に担持された試薬の経時変化を低減すべく、専用の容器内に封入した状態で保管される。
血糖計10により血糖値を測定する際には、ユーザが被装着部24にチップ12を装着した後、ノズル18の先端部に患者の血液を点着する。点着された血液は、毛細管現象に基づき血液導入路18aを介して試験紙20に導かれ、試験紙20内部で展開した後、試験紙20内に担持された試薬と反応することで呈色する。呈色反応は、血液内に含まれたグルコース量に応じて色濃度が変化するため、色濃度の変化量を検知し、血糖値として算出する。この時、計算誤差となりうる要因に対して補正計算が追加され、血漿中グルコース濃度値に近い計算値となるよう補正工程が設けられる。補正される要因としては、血液濃度(ヘマトクリット値)、測定温度、試験紙ロット、患者の服用薬等があげられる。
一方、装置本体14は、外観を構成する筐体22を有する。筐体22は、ユーザが片手で把持し易いようにやや細長く、この筐体22の先端側には、チップ12が取り付けられる被装着部24が形成されている。その先端部が先端方向に向かって細くなりつつ下側に若干屈曲することで、多機能で大型化し易いPOCT器であってもSMBG器と同様の精度で、血液の点着操作が容易になるように形成されている。また、筐体22の上面には、被装着部24に装着されたチップ12を取り外すイジェクタ26、モニタ28及び操作ボタン群30が設けられ、筐体22の基端面には、バーコードリーダ32が設けられている。筐体22は、血液が付着した際の洗浄用に、水や薬品の浸水時耐水性があってもよく、表面加工や隙間をできるだけ排除する等、拭き取り易い構造とされてもよい。
被装着部24は、血糖計10の先端部に形成され、上述したチップ12を装着可能な円筒型に形成されている。被装着部24には、携帯時に先端部を保護し、測定時に脱着可能なキャップ24aが落下防止持具24bと共に装着されていてもよい。イジェクタ26は、筐体22内でイジェクトピン26aに連結しており、ユーザによる前方への押圧動作に応じて、被装着部24に装着されたチップ12を前方に押し出して離脱させる。これによりユーザは、密着するように装着したチップ12を容易に取り外すことができ、さらに血糖値の測定後に血液の付着したチップ12に触れることなくチップ12の廃棄が可能となる。よって、ユーザの作業効率が向上されると同時に、病院内で発生する汚染血液による感染リスクを低減させ得る。
また、装置本体14に設けられるモニタ28は、液晶や有機EL等により構成され、血糖値、日時又はその他の情報(例えば、エラーや測定手順)等、血糖値の測定においてユーザに提供する情報を表示する。
操作ボタン群30は、図1に示すように、電源ボタン30a、移動ボタン30b、選択ボタン30c、LED表示部30d及びデータ読取ボタン30eを含む。移動ボタン30bは、モニタ28に表示される項目に対し選択枠を移動させる、或いは操作に伴い画面をスクロールさせる機能を有する。選択ボタン30cは、ユーザの押圧操作に伴い、モニタ28上において選択枠が位置する項目の機能を選択する、又は選択を解除して選択前の画面に戻る等の機能を有する。LED表示部30dは、LEDにより種々の色で点灯又は点滅して、血糖計10の状態を報知する。データ読取ボタン30eは、モニタ28と被装着部24との間に設けられ、バーコードリーダ32の読み取りを操作する。なお、電源投入においては電源ボタン30aの押圧時に限定されず、チップ12の装着、キャップ24aの取り外し等を感知して電源の入った状態へ変化する設定になり得、電源切断についても電源ボタン30aの押圧時に限定されず、シグナル通信の中断やチップ12の除去によって状態が変化することを含む。
バーコードリーダ32は、図示しないバーコードをレーザスキャンによって読み取る機能を有している。読み取られるバーコードは、例えば、患者、医療従事者及びチップ12の包装体等に予め装着又は貼付されている。血糖計10は、それぞれのバーコードを読み取ることで、患者識別データ、計測者識別データ及びチップ識別データを取得して所定のデータベース(図示せず)に保存する。
また、装置本体14は、図2に示すように、検出部34、A/D変換器36、温度センサ38及び制御回路40を筐体22の内部に備える。検出部34は、チップ12に採取した血液に対して光学的な検出を行う構造部である。この検出部34は、ブロック体42、レンズ44、基板46、発光部48及び受光部50を備えている。
検出部34のブロック体42は、筐体22の先端側内部に固定され、その先端側においてレンズ44を保持すると共に、基端側において基板46を保持している。ブロック体42の基端側内部には、基板46に実装された発光部48及び受光部50が挿入配置される。また、ブロック体42内には、発光部48が投光した測定光をレンズ44まで導く測定光用光路42aと、レンズ44から試験紙20までの空間部42bと、試験紙20から反射した反射光をレンズ44から受光部50まで導く反射光用光路42cとが設けられる。
発光部48は、照射手段として試験紙20上に光を照射する光源である。発光面が試験紙20を向くように調整して筐体22に取り付けられ、レンズ44によって集光、照射される。発光部48は、試験紙20の呈色によって吸収される光波長から選択され、例えば500〜720nm程度の波長範囲で設定される。本実施形態では、異なる波長の測定光を出射するため、2つの発光素子(第1発光素子48a、第2発光素子48b)によって構成される。第1発光素子48aは、グルコース成分の成分量に応じた試薬の呈色濃度を検出する波長(例えば、620〜640nmの赤色光)で測定光を出射する。第2発光素子48bは、血液中の赤血球濃度を検出する波長(例えば、510〜540nmの緑色光)で測定光を出射する。第1及び第2発光素子48a、48bとしては、例えば、LED素子、有機EL素子、無機EL素子、LD素子等を用いることができる。測定に用いる波長領域は、測定試薬の波長特性に応じて選択され、阻害要因の波長領域の影響を受けない範囲で設定される。
受光部50は、試験紙20により反射した反射光を受光し、この反射光に関わる(反射光強度に応じた)電流を出力する1又は複数の受光素子50aによって構成される。受光素子50aとしては、例えば、PD素子、CCD素子、CMOS素子等を用いることができる。
また、A/D変換器36は、検出部34の基板46に電気的に接続され、受光部50が出力する電流信号(アナログ信号)を、適宜増幅すると共に電圧信号(デジタル信号)に変換し、検出値d(電流の情報)として出力する。
さらに、温度センサ38は、筐体22内の所定箇所(例えば、基端側)に設けられ、血糖計10が使用される場所の周囲温度T(雰囲気温度)を検出する。この温度センサ38は、検出した周囲温度Tを温度情報として制御回路40に出力する。
制御回路40は、入出力I/F52、プロセッサ54、メモリ56等を有するコンピュータ(制御部)として構成されており、血糖計10全体の動作を制御する機能を有している。例えば、制御回路40は、検出部34の駆動を制御すると共に、検出部34が検出してA/D変換器36により変換された検出値dを受信して血糖値を測定する。また、制御回路40は、測定した血糖値を患者識別データに紐付けてデータベースに記憶すると共に、モニタ28に表示させる。
制御回路40は、メモリ56に記憶されている成分測定プログラム56aをプロセッサ54が読み出して実行することで、図3に示すように血糖値を測定する測定処理部58を構築する。測定処理部58は、例えば、検出部駆動部60、検出値取得部62、温度取得部64、血糖値算出部66(測定情報算出部)及び関数設定部68を含んで構成される。
検出部駆動部60は、制御回路40からの信号により作動し、所定の時間間隔でパルス光を発する。このパルス光は、周期が0.5〜3.0msec程度、1パルスの照射時間が0.05〜0.3msec程度とされる。本実施形態では、2つの異なる波長を用いて、グルコース濃度の測定(第1発光素子48aによる赤色光を使用)と補正用のヘマトクリット値の測定(第2発光素子48bによる緑色光を使用)を実施するため、電源の投入後、赤色光と緑色光の交互照射を開始する。
検出値取得部62は、検出部34からA/D変換器36を介して送信される検出値d(電流の情報)を受信して、メモリ56に一時的に記憶させる。検出値取得部62は電源投入もしくは測定モード切替の直後に起動し、試験紙20の表面からの反射光量値を自動的に記録する。この記録時間はメモリ56に記憶可能なデータ量を考慮して決定されるが、1秒間に複数回行われることが望ましい。また、測定した反射光量の変化量に応じて回数を変動してもよく、変化量が多いほど単位時間あたりの測定点を多くして計算精度を確保しつつ、使用メモリ数を節約することができる。
温度取得部64は、温度センサ38から送信される周囲温度Tの情報を受信して、メモリ56に一時的に記憶させる。温度センサ38は把持部等の温度変化の受けやすい部分を避けつつ、試験紙部温度を反映するよう設置する。周囲温度Tは逐次更新されることが好ましく、温度センサ38が安定した時の測定時が計算時補正用に採用され、メモリ56に記憶される。
血糖値算出部66は、検出値取得部62が取得した検出値d(電流値)に基づき、血糖値を算出してモニタ28に表示させる機能部である。この血糖値算出部66は、血糖値の算出過程及び制御過程に応じて、吸光度算出部70、仮血糖値算出部72、ヘマトクリット補正部74及び測定結果処理部76を有している。
吸光度算出部70は、取得した検出値dに基づき吸光度ALを算出する。吸光度ALの算出方法は、特に限定されないが、例えば、基準の電流値である白AD値と検出した電流値(色AD値)の比をとり、所定の定数(処理が容易となるビット数)を乗算する式があげられる。
換言すれば、吸光度ALは、電源投入直後に測定した試験紙20が呈色していない状態の反射光量に対し、血液中のグルコースにより試験紙20が呈色した状態において、反射光量がどの程度変化したかを示すものである。吸光度ALとして採用する測定点は、試薬反応が充分完了した後の時間で判断されるべきであり、単位時間あたりの変化量から都度判断されても、事前に設定されてもよい。吸光度算出部70は、予め設定された吸光度関数と、測定前に試験紙20の反射光により得られた(又は基準値としてメモリ56に記憶された)白AD値とを読み出し、取得した検出値dから吸光度ALを算出し仮血糖値算出部72に出力する。
仮血糖値算出部72は、関数設定部68が設定した検量関数を用いて、吸光度ALから仮血糖値PBを算出する。「仮血糖値PB」とは、後述するヘマトクリット補正を行う前の算出値である。検量関数は、実験等により、吸光度ALと実際の血糖値(実血糖値)との相関を求めることで規定される。例えば、検量関数は、吸光度ALをX軸の変数、仮血糖値PBをY軸の変数とした場合、3次関数式y=f(x)を適用することができる(図4も参照)。検量関数は、血糖計10の周囲温度T及び血糖値の測定範囲に応じて複数用意され、関数設定部68により適宜選択される。仮血糖値算出部72は、選択された検量関数により仮血糖値PBを算出すると、ヘマトクリット補正部74に出力する。
ヘマトクリット補正部74は、血液中で赤血球が占める体積であるヘマトクリット値の算出結果に基づき仮血糖値PBの補正を行い、最終的な血糖値の測定情報である測定血糖値MBを算出する。検出部34及び制御回路40は、第2発光素子48bにより所定波長の測定光を呈色した試験紙20に投光し、その反射光に基づきヘマトクリット値を算出する。ヘマトクリット補正部74は、得られたヘマトクリット値を利用して測定血糖値MBを算出すると、測定結果処理部76に出力する。
測定結果処理部76は、算出された測定血糖値MBを表示情報に生成してモニタ28に送信する。これにより、モニタ28は、患者の血糖値(測定血糖値MB)を適切な表示形態で表示する。また、測定結果処理部76は、測定血糖値MBを患者識別データ及び計測者識別データと紐付けてメモリ56に記憶する。これにより、血糖計10は、患者毎の過去の測定血糖値MBを読み出して表示することができる。或いは、血糖計10は、病院内で電子カルテを有しているサーバに自動的に(又はユーザの操作に応じて)、これらのデータを送信する。
一方、関数設定部68は、血糖値算出部66が検出値dから測定血糖値MBを算出する際の関数を設定する機能部である。この関数設定部68は、適用関数選択部78及び関数変更判別部80を備える。
適用関数選択部78は、図3に示すようにメモリ56(関数格納部)に記憶された複数の関数データFDの中から処理内容に応じて検量関数を選択し、血糖値算出部66に提供する機能を有している。なお、関数設定部68は、吸光度関数やヘマトクリット補正を行うヘマトクリット関数もメモリ56から読み出し、血糖値算出部66に提供する構成でもよい。
ここで、血糖計10は、既述したように医療施設内での使用を目的としており、血糖値(測定血糖値MB)の測定範囲として、従来のSMBG器よりも測定可能対象を広く設定し、広い血糖値範囲(例えば0〜1000mg/dL)や広範囲の血液ヘマトクリット患者(例えば、Ht10〜70%)を対象として、高い正確性で血糖値を測定し得るように構成される。しかしながら、前述の通り、測定値への影響要因は複数あり、要因ごとに影響する測定値範囲が異なることがある。例えば、血糖値が低い場合(50mg/dL以下)には血液色の誤差比率が高くなり、低血糖側の血糖値に合わせた補正を行うと、比較的血糖値が高い場合(200〜600mg/dL)には算出値が実際の血糖値から外れる可能性がある。さらに高血糖になると(600mg/dL以上)、試薬反応の時間が長いため、測定時間を長く想定した補正が必要となる。同様に、ヘマトクリット値においても、低値範囲(Ht20%)と高値範囲(Ht60%)では、同量の血液であっても血漿比率が異なり、血液染み込み速度や試薬の反応速度に差が生じる。このように、測定可能対象を広くすることで、検出値に対する出力特性の信頼性(追従性)が低下する不都合が生じていた。よって、従来装置のように検量関数が1つであると、血糖値が低い場合には患者の実血糖値に追従して高精度な値を反映できるとしても、血糖値が高い場合には実血糖値から乖離した値を算出する可能性がある。
そのため、適用関数選択部78は、測定範囲に応じて複数(2つ)の検量関数を選択する構成としている。つまり、メモリ56は、図4に示すように、血糖値が低い場合の仮血糖値PBを算出するための第1検量関数f(x)と、血糖値が高い場合の仮血糖値PBを算出するための第2検量関数g(x)とを有している。なお、図4中において、実線で示す第1検量関数f(x)及び1点鎖線で示す第2検量関数g(x)は、発明の理解の容易化のためイメージ化した曲線を描いたものであり、実際の検量関数は試験紙構造、試薬組成、試薬量等の設計に応じて多様な形状を呈する。
すなわち、仮血糖値算出部72が吸光度ALから仮血糖値PBを算出する際に、第1検量関数f(x)は、X軸である吸光度ALが図4中のa1である場合に、Y軸である血糖値(仮血糖値PB)はb1[=f(a1)]を算出する。このb1が閾値Th以下の場合には、実血糖値と仮血糖値PBとが良好に追従している。しかしながら、閾値Thを超えた第1検量関数f(x)が算出したb2[=f(a2)]では、実血糖値と仮血糖値の乖離が大きくなる。このため、閾値Thを超えた場合には、第2検量関数g(x)を適用する。これにより、Y軸の血糖値(仮血糖値PB)は、吸光度ALが同じa2でも、c1[=g(a2)]を算出し、このc1は、実血糖値に良好に追従することができる。
また、血糖値の測定においては、周囲温度Tは測定値計算時の誤差要因の一つであり、特に影響が大きい。これは試験紙20上での試薬に酵素反応が含まれており、試薬反応の温度依存性が高いことと、試験紙20内部の血液展開性が周囲温度Tに応じて大きく変化し、試薬の反応に影響するためである。このため、メモリ56には、所定の温度範囲(例えば、T<0℃、0℃≦T<5℃、…、35℃≦T等のように5℃単位の範囲)に応じて複数の検量関数が記憶されている。詳細には、第1検量関数f(x)に適用可能な関数群として、所定の温度範囲毎に異なるfT1(a)、fT2(a)、…、fTn(a)を有する。また第2検量関数g(x)に適用可能な関数群として、所定の温度範囲毎に異なるgT1(a)、gT2(a)、…、gTn(a)を有する。なお、周囲温度Tの実測値が検量線とずれている場合、周囲温度Tを囲む検量線によって直線補間を実施してより精度の高い計算を行う。
適用関数選択部78は、仮血糖値算出部72の処理時に、上記の関数群の中から温度取得部64が取得した周囲温度Tに対応する関数を選ぶ。さらに、適用関数選択部78は、関数変更判別部80からの指示に基づき、第1検量関数f(x)又は第2検量関数g(x)の一方を選び、仮血糖値算出部72に出力する。
関数変更判別部80は、適用関数である第1検量関数f(x)と第2検量関数g(x)のうちいずれかの適用を判別する機能部である。この関数変更判別部80は、第1検量関数f(x)と第2検量関数g(x)の適用を区別するための所定の閾値を保有している。閾値としては、後述する第1〜第4実施例で説明するように、検出部34が検出した検出値dや血糖値算出部66の算出過程で算出される算出値(測定血糖値MB、仮血糖値PB、吸光度AL)に対応するものを適用する。以下、第1〜第4実施例毎に、適用関数の判別タイミングと閾値を説明すると共に、血糖値の測定における制御回路40の動作(処理フロー)及び効果を述べていく。
〔第1実施例〕
第1実施例に係る血糖計10は、ヘマトクリット補正部74が算出した測定血糖値MBに基づき、第1検量関数f(x)と第2検量関数g(x)の適用を判別する構成となっている。すなわち、血糖値算出部66は、第1検量関数f(x)に基づき仮血糖値PBを算出し、さらにヘマトクリット補正部74により測定血糖値MBを一旦算出する。関数設定部68は、この算出した測定血糖値MBをパラメータとして取り出し、適用関数を判別するために使用する。
この場合、関数設定部68の関数変更判別部80は、測定血糖値MBに対応する測定血糖値閾値を保有している。測定血糖値閾値は、血糖値の測定範囲のうち第1検量関数f(x)が実血糖値に充分に追従し得る範囲に応じて適宜設定されるとよく、一例としては50、200、600mg/dLがあげられる。関数変更判別部80は、ヘマトクリット補正部74が補正した測定血糖値MBを受けると、測定血糖値閾値との比較を行い、第1検量関数f(x)又は第2検量関数g(x)のいずれかの適用がよいかを判別する。
以下、図5のフローチャートを参照して、具体的な血糖値の測定に基づき、第1実施例の動作を詳述する。ユーザは、血糖値の測定において、チップ12を血糖計10に装着して患者の血液をノズル18の先端部から取り込む。血液は、チップ12内で試験紙20に染み込むと、グルコース成分が試薬と反応して、その成分量に応じて試験紙20を呈色させる。
そして、血糖計10の制御回路40は、試験紙20の呈色開始から所定時間後に、検出部駆動部60により検出部34を動作(駆動)させる(ステップS1)。検出部34は、第1及び第2発光素子48a、48bから別々のタイミングで測定光を出射し、試験紙20に反射したそれぞれの反射光を受光部50にて受光する。受光部50は、第1及び第2発光素子48a、48bが投光した際の反射光強度に応じた検出値d(電流信号)を出力する。この検出値dはA/D変換器36を介して制御回路40に送信される。これにより、検出値取得部62が検出値dを取得し(ステップS2)、この検出値dはメモリ56に一旦記憶される。
そして、制御回路40は、検出値取得部62による検出値dの取得に基づき、血糖値算出部66の動作を開始する。まず、吸光度算出部70は、第1発光素子48aが測定光を投光した際の検出値dを読み出し、吸光度関数を使用して吸光度ALを算出する(ステップS3)。算出された吸光度ALは、仮血糖値算出部72に出力される。
次に、仮血糖値算出部72は、関数設定部68が設定した第1検量関数f(x)を用いて、吸光度ALから仮血糖値PBを算出する(ステップS4)。算出された仮血糖値PBは、ヘマトクリット補正部74に出力される。
ヘマトクリット補正部74は、仮血糖値PBをヘマトクリット値に基づき補正し、第1値である測定血糖値MBを算出する(ステップS5)。なお、ヘマトクリット値は、第2発光素子48bが測定光を投光した際の検出値dに基づき、ヘマトクリット補正部74にて予め算出される。算出された測定血糖値MBは、メモリ56に記憶されると共に、関数設定部68に出力される。
次に、制御回路40は、関数設定部68の関数変更判別部80を動作させ、ヘマトクリット補正部74から受け取った測定血糖値MBと、測定血糖値閾値とを比較する(ステップS6)。そして、測定血糖値MBが測定血糖値閾値以下の場合にはステップS7に進み、測定血糖値MBが測定血糖値閾値よりも大きい場合にはステップS8に進む。
測定血糖値MBが測定血糖値閾値以下であれば、仮血糖値PBの算出に使用した第1検量関数f(x)が最適な関数であることになる。そのため、ステップS7において、制御回路40の測定結果処理部76は、第1検量関数f(x)に基づく測定血糖値MB(第1値)をメモリ56から読み出し、その測定血糖値MBを表示情報としてモニタ28に表示する。また測定結果処理部76は、患者識別データと測定血糖値MBを紐付けてメモリ56に記憶する。
一方、測定血糖値MBが測定血糖値閾値よりも大きければ、第1検量関数f(x)よりも第2検量関数g(x)の方が最適な関数となる。そのため、関数設定部68は、適用関数選択部78により第2検量関数g(x)をメモリ56から読み出し、仮血糖値算出部72に送る。仮血糖値算出部72は、第2検量関数g(x)を受け取ると、ステップS8において、第2検量関数g(x)を用いて吸光度ALから仮血糖値PB(第2値)をもう一度算出する。これにより、高い血糖値に対応した仮血糖値PBが得られることになる。
第2検量関数g(x)により算出された仮血糖値PBは、ヘマトクリット補正部74によりヘマトクリット補正が再び実施され、第2検量関数g(x)に基づく測定血糖値MBが新たに算出されてメモリ56に記憶される(ステップS9)。その後は、上記のステップS7の処理が行われて、第2検量関数g(x)に基づく測定血糖値MBがモニタ28に表示される。
以上のように第1実施例に係る血糖計10、成分測定方法及び成分測定プログラム56aは、検出値dから算出する測定血糖値MBに基づき第1検量関数f(x)及び第2検量関数g(x)のうち一方を設定することで、血糖値の測定範囲が広くても高い測定精度を得ることができる。すなわち、関数設定部68は、血糖値の測定範囲が広いことで、第1検量関数f(x)では血糖値が実際の成分量から乖離してしまう場合であっても、第2検量関数g(x)を使用することで血糖値を実際の成分量に近づけることができる。従って、血糖計10は、医療施設内等で様々な患者の血糖値を測定するPOCT器として良好に使用することができる。
この場合、血糖計10は、関数設定部68により測定血糖値MBと測定血糖値閾値を比較して第1検量関数f(x)又は第2検量関数g(x)を判別するため、他の情報を必要とすることがなく、内部での処理が簡単化する。よって、処理速度を大幅に落とすことなく、血糖値を得ることができる。また、血糖計10は、算出値としてヘマトクリット補正した測定血糖値MBを用いて適正関数の判別を行う構成となっている。つまり、算出過程において最も下流側(最終的な値)である測定血糖値MBに応じて適用関数を判別しているので、測定血糖値MBが実血糖値から離れることを確実に判別することができ、最終的には最も精度が高い血糖値を得ることができる。
さらに、血糖計10は、最初の仮血糖値PBの算出時に、使用確率(頻度)が高い第1検量関数f(x)を用いて算出することにより、第2検量関数g(x)の計算をやり直す機会が少なくなり、処理速度の低下を抑えることができる。
なお、血糖計10は、上記の実施例の構成に限定されず、種々の変形例をとり得る。例えば、血糖計10は、上述したように2つの検量関数の使用に限定されず、3以上の検量関数により血糖値を算出する構成でもよい。また例えば、血糖計10は、血糖値を簡単に算出する第1検量関数f(x)及び第2検量関数g(x)とは異なる初期検量関数を用いて、簡易且つ早期に血糖値を算出し、その算出値から第1検量関数f(x)と第2検量関数g(x)の適用を判断してもよい。さらに、血糖計10は、患者の状態(過去の測定情報等)に応じて、仮血糖値PBを最初に算出する際に使用する検量関数として、第2検量関数g(x)を使用してもよい。
そして、血糖計10は、第1検量関数f(x)と第2検量関数g(x)の適用を判別するタイミングが異なってもよく、以下、別のタイミングで判別を行う実施例について幾つか説明していく。
〔第2実施例〕
第2実施例に係る血糖計10Aは、仮血糖値算出部72が算出したヘマトクリット補正を行う前の仮血糖値PBに基づき、第1検量関数f(x)と第2検量関数g(x)の適用を判別する構成となっている。つまり、血糖計10Aの関数設定部68は、仮血糖値算出部72にて第1検量関数f(x)に基づき仮血糖値PBを算出した段階で、この仮血糖値PBを用いて適用関数を判別する。なお、血糖計10Aの構成は、図1〜図3で参照する血糖計10と基本的に同一である。
具体的には、関数変更判別部80は、算出した仮血糖値PBを取り出して、保有する仮血糖値閾値と、取り出した仮血糖値PBとの比較判別を行う。仮血糖値閾値は、例えば、第1実施例と同様に600mg/dLに設定される。そして、関数変更判別部80は、仮血糖値PBが仮血糖値閾値以下であれば、第1検量関数f(x)の適用を指示し、仮血糖値PBが仮血糖値閾値よりも大きければ第2検量関数g(x)の適用を指示する。
以下、図6のフローチャートを参照して、第2実施例の動作を詳述する。図6中においてステップS11〜S14までは第1実施例のステップS1〜S4までの処理と同じ処理を行う。ステップS14の後、血糖値算出部66は、算出した仮血糖値PBを、メモリ56に一時的に記憶すると共に、関数設定部68に出力する。
関数設定部68は、仮血糖値算出部72が算出した仮血糖値PB(第1値)を受け取ると、ステップS15において、仮血糖値PBと仮血糖値閾値とを比較する。そして、仮血糖値PBが仮血糖値閾値以下の場合にはステップS16に進み、仮血糖値PBが仮血糖値閾値よりも大きい場合にはステップS18に進む。
仮血糖値PBが仮血糖値閾値以下であれば、第1検量関数f(x)が最適な関数であることになる。このため、その後の処理フローとして、ヘマトクリット補正部74により仮血糖値PBの補正を行って測定血糖値MBを算出する(ステップS16)。さらに第1実施例のステップS7と同様の処理フローを行い、測定血糖値MBを表示する(ステップS17)。
一方、仮血糖値PBが仮血糖値閾値よりも大きければ、第1検量関数f(x)よりも第2検量関数g(x)の方が最適な関数となる。そのため、関数設定部68は、適用関数選択部78により第2検量関数g(x)をメモリ56から読み出し、仮血糖値算出部72に送る。仮血糖値算出部72は、第2検量関数g(x)を受け取ると、ステップS18において、第2検量関数g(x)を用いて吸光度ALから仮血糖値PB(第2値)をもう一度算出する。その後は、ステップS19において、第1実施例のステップS9と同様の処理フローを行い、さらにステップS17に移行して、第2検量関数g(x)に基づく測定血糖値MBを表示する。
以上のように第2実施例に係る血糖計10Aも、第1実施例と同様の効果を得ることができる。特に、血糖計10Aは、算出過程において吸光度ALから算出した仮血糖値PBを用いるので、ヘマトクリット補正を行う前の段階で、第1検量関数f(x)と第2検量関数g(x)の適用の判別を行うことができる。そのため、第2検量関数g(x)を使用する場合でも、測定血糖値MBの算出をより速めることができる。
〔第3実施例〕
第3実施例に係る血糖計10Bは、吸光度算出部70が吸光度関数により吸光度ALを算出した段階で、第1検量関数f(x)又は第2検量関数g(x)の適用を判別する構成となっている。なお、血糖計10Bの構成は、図1〜図3で参照する血糖計10と基本的に同一である。
血糖計10Bの関数変更判別部80は、吸光度算出部70が算出した吸光度AL(算出過程値)を受け取ると、保有する吸光度閾値との比較判別を行う。そして、吸光度ALが吸光度閾値以下であれば、第1検量関数f(x)の適用を指示し、吸光度ALが吸光度値閾値よりも大きければ第2検量関数g(x)の適用を指示する。
以下、図7のフローチャートを参照して、第3実施例の動作を詳述する。図7中においてステップS21〜S23までは第1実施例のステップS1〜S3までの処理と同じ処理を行う。なお、ステップS23の後、吸光度算出部70は、算出した吸光度AL(算出過程値)をメモリ56に一時的に記憶すると共に、関数設定部68に出力する。
関数設定部68は、吸光度算出部70が算出した吸光度ALを受け取ると、ステップS24において、吸光度ALと吸光度閾値とを比較する。そして、吸光度ALが吸光度閾値以下の場合にはステップS25に進み、吸光度ALが吸光度閾値よりも大きい場合にはステップS28に進む。
吸光度ALが吸光度閾値以下であれば、第1検量関数f(x)が最適な関数と言える。このため、その後は、仮血糖値算出部72により第1検量関数f(x)を用いて仮血糖値PBを算出し(ステップS25)、ヘマトクリット補正部74により仮血糖値PBの補正を行って測定血糖値MBを算出する(ステップS26)。さらに第1実施例のステップS7と同様の処理フローを行い、測定血糖値MBを表示する(ステップS27)。
一方、吸光度ALが吸光度閾値よりも大きければ、第1検量関数f(x)よりも第2検量関数g(x)の方が最適な関数と言える。そのため、関数設定部68は、適用関数選択部78により第2検量関数g(x)をメモリ56から読み出し、仮血糖値算出部72に送る。仮血糖値算出部72は、第2検量関数g(x)を受け取ると、ステップS28において、第2検量関数g(x)を用いて吸光度ALから仮血糖値PBを算出する。その後は、ステップS29において、第1実施例のステップS9と同様の処理フローを行い、さらにステップS27に移行して、第2検量関数g(x)に基づく測定血糖値MBを表示する。
以上のように第3実施例に係る血糖計10Bも、第1実施例と同様の効果を得ることができる。特に、血糖計10Bは、第1及び第2実施例よりも早い段階の算出過程値である、吸光度ALを用いて第1検量関数f(x)と第2検量関数g(x)の適用を判別するため、処理速度を一層向上することができる。
〔第4実施例〕
第4実施例に係る血糖計10Cは、検出値取得部62が検出値dを取得した直後に、第1検量関数f(x)と第2検量関数g(x)の適用を判別する構成となっている。なお、血糖計10Cの構成は、図1〜図3で参照する血糖計10と基本的に同一である。
そのため、関数変更判別部80は、検出値取得部62が取得した検出値dを受けると、保有する電流値閾値との比較判別を行う。そして、検出値dが電流値閾値よりも大きければ、第1検量関数f(x)の適用を指示し、検出値dが電流値閾値以下であれば第2検量関数g(x)の適用を指示する。
以下、図8のフローチャートを参照して、第4実施例の動作を詳述する。図8中においてステップS31及びS32までは第1実施例のステップS1及びS2までの処理と同じ処理を行う。
その後、関数設定部68は、検出値取得部62が取得した検出値dを読み出し、ステップS33において、検出値dと電流値閾値とを比較する。そして、検出値dが電流値閾値よりも大きい場合にはステップS34に進み、検出値dが電流値閾値以下の場合にはステップS38に進む。
検出値dが電流値閾値よりも大きい場合には、上述した吸光度関数に基づき、吸光度ALが小さくなる(換言すれば、算出する測定血糖値MBが小さくなる)ことになり、第1検量関数f(x)が最適な関数と推定される。このため、その後は、吸光度算出部70により検出値dから吸光度ALを算出し(ステップS34)、仮血糖値算出部72により第1検量関数f(x)を用いて仮血糖値PBを算出する(ステップS35)。またヘマトクリット補正部74により仮血糖値PBの補正を行って測定血糖値MBを算出し(ステップS36)、さらに第1実施例のステップS7と同様の処理フローを行い、測定血糖値MBを表示する(ステップS37)。
一方、検出値dが電流値閾値以下の場合には、上述した吸光度関数に基づき、吸光度ALが大きくなる(換言すれば、算出する測定血糖値MBが大きくなる)ことになり第1検量関数f(x)よりも第2検量関数g(x)のほうが最適な関数と推定される。そのため、その後は、吸光度算出部70により検出値dから吸光度ALを算出し(ステップS38)、仮血糖値算出部72により第2検量関数g(x)を用いて仮血糖値PBを算出する(ステップS39)。またヘマトクリット補正部74により仮血糖値PBの補正を行って測定血糖値MBを算出し(ステップS40)、さらにステップS37に移行して、第2検量関数g(x)に基づく測定血糖値MBを表示する。
以上のように第4実施例に係る血糖計10Cも、第1実施例と同様の効果を得ることができる。そして、この血糖計10Cは、検出値dである電流信号を用いる、すなわち関数設定部68は検出値dの取得に伴い直ちに第1検量関数f(x)と第2検量関数g(x)の適用を判別するため、処理速度を最も速くすることができる。
なお、血糖計10、10A〜10Cは、上述した第1〜第4実施例の判別タイミングを全て実施可能とし、判別タイミングを切り換える機能を有していてもよい。例えば、関数設定部68は、図3中の点線で示すように、制御回路40の処理速度を判別する処理速度判別部82を備えることができる。処理速度判別部82は、血糖値の測定時における制御回路40の処理速度が速いパターンから遅いパターンまで複数段階(4段階)の処理速度を判別し、その判別結果を関数変更判別部80に出力する。例えば、処理速度判別部82は、制御回路40が扱う情報量が少ない場合に処理速度が速く、情報量が多くなった場合に処理速度が遅くなることを推定する。関数変更判別部80は、処理速度判別部82が判別した処理速度の段階に応じて、第1〜第4実施例で説明したいずれかのタイミングで適用関数の判別を行うことができる。
また、血糖計10、10A〜10Cは、検出値dに対して適用関数の切換の判断が難しくなる境界付近の第1範囲(例えば、算出する測定血糖値MBが500〜700mg/dLとなる範囲)と、境界付近から大きく離れて適用関数の切換の判断が容易となる第2範囲(例えば、算出する測定血糖値MBが0〜500、700〜1000mg/dLとなる範囲)とを設定し、検出値dの取得時に第1又は第2範囲のうちいずれに属するかを判別してもよい。そして、検出値dが第1範囲であれば第1実施例の判別タイミングを採ることで、測定血糖値MBに基づき適用関数の判別を行うことで精度を高めることができる。検出値dが第2範囲であれば第4実施例の判別タイミングを採ることで、処理速度を落とすことなく測定血糖値MBを得ることができる。
なお、本発明は、POCT器、特に血液中のグルコース濃度を測定する機器を中心に記述したが、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能なことは言うまでもない。医療現場で対象となる試料液としては、血液、尿、間質液、唾液等、実質的に生体から得られるサンプルの溶液が適応され、これは原液であっても化学処理等を行った実験生成物であってもよい。測定対象物としては、糖類、乳酸、各種コレステロール、核酸、抗体、抗原、蛋白質、ホルモン、菌、酵素、薬物、構成物質、医療生成物、組織マーカー、代謝物、化学物質等、サンプル中の発現、定量へ適応可能である。成分測定装置10は、測定対象が1種限定のPOCT器に限らず、他項目同時測定を実施可能なPOCT器、及び大型検査装置、或いは、排水や工業用試料等の成分測定を行う成分測定装置に適用することもできる。さらに、簡易型測定装置としては、血液中のグルコース成分の成分量を測定する血糖計(自己血糖測定用のSMBG器)だけでなく、液体中の所定成分の成分量を測定する種々の装置に適用することができる。また、成分測定装置は、成分量の検出時に光学的手段による検出に限定されず、例えば、電気的手段又は磁気的手段、抗体反応による手段によって成分量の検出値を得てもよい。その一例として、酵素電極法を適用した血糖値測定装置、尿の成分(ケトン体等)の測定する成分測定装置があげられる。また、計算誤差要因に対する補正に関しては、ヘマトクリット値に対する補正計算過程をあげたが、他の要因であってもよく、複数項目同時測定器の場合には同時測定を行った他項目であってもよい。

Claims (11)

  1. 血液中のグルコース成分の成分量を検出する検出部(34)と、
    前記検出部(34)が検出した前記成分量に関わる検出値に基づき、血糖値を算出する制御部(40)と、を備える成分測定装置(10、10A)であって、
    前記制御部(40)は、所定の関数を適用して前記検出値から前記血糖値を算出する血糖値算出部(66)と、
    前記検出値又は前記検出値から算出する算出値に基づき、予め保有している複数の関数の中から前記血糖値算出部(66)が使用する前記所定の関数を設定する関数設定部(68)と、を備え、
    前記制御部(40)は、前記所定の関数である第1関数により前記検出値から前記算出値である第1値を算出し、前記第1値と所定の閾値とを比較して、前記第1値を前記血糖値とするか、前記所定の関数であり前記第1関数と異なる第2関数により前記検出値から第2値を算出して前記血糖値とするかを判別する
    ことを特徴とする成分測定装置(10、10A)。
  2. 請求項1記載の成分測定装置(10)において
    記関数設定部(68)は、前記第1値としてヘマトクリット補正した測定血糖値を用いて、前記第1関数又は前記第2関数の適用を判別する
    ことを特徴とする成分測定装置(10)。
  3. 請求項1記載の成分測定装置(10A)において
    記関数設定部(68)は、前記第1値として吸光度から算出しヘマトクリット補正する前の仮血糖値を用いて、前記第1関数又は前記第2関数の適用を判別する
    ことを特徴とする成分測定装置(10A)。
  4. 血液中のグルコース成分の成分量を検出する検出部(34)と、
    前記検出部(34)が検出した前記成分量に関わる検出値に基づき、血糖値を算出する制御部(40)と、を備える成分測定装置(10B、10C)であって、
    前記制御部(40)は、所定の関数を適用して前記検出値から前記血糖値を算出する血糖値算出部(66)と、
    前記検出値又は前記検出値から算出する算出値に基づき、予め保有している複数の関数の中から前記血糖値算出部(66)が使用する前記所定の関数を設定する関数設定部(68)と、を備え、
    前記制御部(40)は、前記所定の関数以外の関数により前記検出値から算出される前記算出値である算出過程値又は前記検出値と、所定の閾値とを比較して、前記所定の関数である第1関数、又は前記所定の関数であり前記第1関数と異なる第2関数の適用を判別する
    ことを特徴とする成分測定装置(10B、10C)。
  5. 請求項4記載の成分測定装置(10B)において
    記関数設定部(68)は、前記算出過程値として前記検出値から算出した吸光度を用いて、前記第1関数又は前記第2関数の適用を判別する
    ことを特徴とする成分測定装置(10B)。
  6. 請求項4記載の成分測定装置(10C)において
    記関数設定部(68)は、前記検出部(34)から取得した前記検出値を用いて、前記第1関数又は前記第2関数の適用を判別する
    ことを特徴とする成分測定装置(10C)。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の成分測定装置(10、10A〜10C)において、
    前記関数設定部(68)は、前記血糖値を算出する際の前記血糖値算出部(66)の処理速度に応じて、前記所定の関数の適用を判別するタイミングを変更する
    ことを特徴とする成分測定装置(10、10A〜10C)。
  8. 血液中のグルコース成分の成分量を測定する成分測定方法であって、
    検出部(34)により前記成分量の検出を行う検出ステップと、
    血糖値算出部(66)において、所定の関数を適用して前記検出部(34)が検出した前記成分量に関わる検出値に基づき血糖値を算出する算出ステップと、
    関数設定部(68)において、前記検出値又は前記検出値から算出する算出値に基づき、予め保有している複数の関数の中から前記血糖値算出部(66)が使用する前記所定の関数を設定する設定ステップと、を含み、
    前記算出ステップでは、前記所定の関数である第1関数により前記検出値から前記算出値である第1値を算出し、前記第1値と所定の閾値とを比較して、前記第1値を前記血糖値とするか、前記所定の関数であり前記第1関数と異なる第2関数により前記検出値から第2値を算出して前記血糖値とするかを判別する
    ことを特徴とする成分測定方法。
  9. 血液中のグルコース成分の成分量を測定する成分測定方法であって、
    検出部(34)により前記成分量の検出を行う検出ステップと、
    血糖値算出部(66)において、所定の関数を適用して前記検出部(34)が検出した前記成分量に関わる検出値に基づき血糖値を算出する算出ステップと、
    関数設定部(68)において、前記検出値又は前記検出値から算出する算出値に基づき、予め保有している複数の関数の中から前記血糖値算出部(66)が使用する前記所定の関数を設定する設定ステップと、を含み、
    前記設定ステップでは、前記所定の関数以外の関数により前記検出値から算出される前記算出値である算出過程値又は前記検出値と、所定の閾値とを比較して、前記所定の関数である第1関数、又は前記所定の関数であり前記第1関数と異なる第2関数の適用を判別する
    ことを特徴とする成分測定方法。
  10. 血液中のグルコース成分の成分量を測定する成分測定装置(10、10A)に、
    検出部(34)により前記成分量の検出を行う検出ステップと、
    血糖値算出部(66)において、所定の関数を適用して前記検出部(34)が検出した前記成分量に関わる検出値に基づき血糖値を算出する算出ステップと、
    関数設定部(68)において、前記検出値又は前記検出値から算出する算出値に基づき、予め保有している複数の関数の中から前記血糖値算出部(66)が使用する前記所定の関数を設定する設定ステップと、を実行させ、
    前記算出ステップでは、前記所定の関数である第1関数により前記検出値から前記算出値である第1値を算出し、前記第1値と所定の閾値とを比較して、前記第1値を前記血糖値とするか、前記所定の関数であり前記第1関数と異なる第2関数により前記検出値から第2値を算出して前記血糖値とするかを判別する
    ことを特徴とする成分測定プログラム。
  11. 血液中のグルコース成分の成分量を測定する成分測定装置(10B、10C)に、
    検出部(34)により前記成分量の検出を行う検出ステップと、
    血糖値算出部(66)において、所定の関数を適用して前記検出部(34)が検出した前記成分量に関わる検出値に基づき血糖値を算出する算出ステップと、
    関数設定部(68)において、前記検出値又は前記検出値から算出する算出値に基づき、予め保有している複数の関数の中から前記血糖値算出部(66)が使用する前記所定の関数を設定する設定ステップと、を実行させ、
    前記設定ステップでは、前記所定の関数以外の関数により前記検出値から算出される前記算出値である算出過程値又は前記検出値と、所定の閾値とを比較して、前記所定の関数である第1関数、又は前記所定の関数であり前記第1関数と異なる第2関数の適用を判別する
    ことを特徴とする成分測定プログラム。
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