JP2018169306A - 医療用測定装置及び医療用情報処理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成によって液体の粘性を測定して粘性の傾向を判定する医療用測定装置を提供する。
【解決手段】医療用測定装置10は、血液の画像情報を検出する検出部16を備えた装置本体14と、検出部16の動作を制御して血液の面積を算出して粘性評価値を得る粘性測定制御部58を有する。また、医療用測定装置10は、測定時間が異なる複数の粘性評価値を用いて相関グラフ80を得るデータ処理部60と、相関グラフ80に基づき装置本体14の出力部36に出力する報知内容を設定する報知処理部74と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】医療用測定装置10は、血液の画像情報を検出する検出部16を備えた装置本体14と、検出部16の動作を制御して血液の面積を算出して粘性評価値を得る粘性測定制御部58を有する。また、医療用測定装置10は、測定時間が異なる複数の粘性評価値を用いて相関グラフ80を得るデータ処理部60と、相関グラフ80に基づき装置本体14の出力部36に出力する報知内容を設定する報知処理部74と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、液体の粘性を測定する医療用測定装置及び医療用情報処理システムに関する。
糖尿病の治療においては、患者の血糖値(血液中のグルコース成分の成分量)を認識することが重要である。そのため、医師や患者自身は、特許文献1に開示されているような血糖計(成分測定装置)を使用して血糖値を測定している。
ところで、高血糖状態が続くと、グルコース成分と赤血球が結びついて血液の粘性が高くなり易い。このような粘性が高い血液は、血管を詰まらせる、また場合によっては糖尿病性神経障害等を引き起こす原因ともなる。そのため、医師や患者自身とっては、血糖値以外にも、血液の粘性の傾向を把握することがより望ましい。
本発明は、上記の実情を鑑みてなされたものであり、簡単な構成によって液体の粘性を測定して粘性の傾向を判定することにより、必要な対処を早期にとることができる医療用測定装置及び医療用情報処理システムを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明に係る医療用測定装置は、生体から採取された液体の粘性に関連した粘性関連パラメータを取得するために用いられるデータを検出する検出部と、ユーザに提供するための情報を出力する出力部と、を有する装置本体と、検出された前記データに基づいて前記粘性関連パラメータを取得するパラメータ取得部と、異なる時間に測定された複数の前記粘性関連パラメータを用いて、前記液体の粘性の傾向を示す粘性傾向情報を取得するデータ処理部と、前記粘性傾向情報に基づき前記出力部に出力させる報知内容を設定する報知処理部と、を備えることを特徴とする。
上記によれば、医療用測定装置は、異なる時間に測定された複数の粘性関連パラメータを用いて粘性傾向情報を取得することで、液体の粘性の傾向を容易に把握することが可能となり、必要な対処を早期にとることができる。例えば、液体が血液の場合に、血液の経時的な粘性傾向が分かることになり、血液の粘性が高い傾向にあれば、食事療法や薬の処方等の対処、脚等に異常がないかどうかのセルフチェックを早期に実施することができる。これにより、糖尿病における神経障害の発症リスクの低減を期待することができる。
また、前記粘性関連パラメータは、前記検出部に取り込まれた前記液体が展開した際の面積に基づき算出された粘性評価値であるとよい。
医療用測定装置は、液体が展開した際の面積に基づき粘性評価値を算出することで、液体の粘性評価値を安定的且つ精度よく得ることができる。
さらに、前記データは、展開した前記液体を撮影した画像情報であるとよい。
医療用測定装置は、検出部により、液体を撮影した画像情報を簡単に得ることができ、また画像情報を用いることで液体の面積を容易に算出することができる。
より具体的な医療用測定装置の構成として、前記検出部には、前記液体を取り込むチップが着脱自在に取り付けられ、前記チップの内部には、前記液体の付着に伴い該液体を面方向に展開させる試験紙が設けられ、パラメータ取得部は、前記試験紙に対し前記液体が付着した時点から所定時間後の前記試験紙の前記画像情報に基づき、前記粘性評価値を算出することが好ましい。
医療用測定装置は、試験紙の画像情報に基づき、試験紙上で液体が展開する面積を求めることで、粘性評価値をより良好に得ることができる。
上記構成に加えて、前記チップは、前記試験紙を配置する配置部と、
前記配置部に前記液体を導く流路と、前記流路に連なり前記配置部を窪ませた凹部と、を有するとよい。
前記配置部に前記液体を導く流路と、前記流路に連なり前記配置部を窪ませた凹部と、を有するとよい。
医療用測定装置は、チップの配置部に凹部を有することで、液体を凹部に一時的に溜めて、試験紙の紙面方向に液体をスムーズに展開させることができる。
或いは、前記粘性関連パラメータは、前記検出部に取り込まれた前記液体が該検出部内の流路を通る流動速度に基づき算出された粘性評価値であってもよい。
医療用測定装置は、流路を通る液体の流動速度を用いることで、より実際の液体の粘性に即した粘性評価値を得ることができる。
この場合、前記データは、前記流路の異なる位置に設けられた複数の電極を、前記液体が通過する際に生じる信号であるとよい。
医療用測定装置は、異なる位置に設けられた複数の電極により、液体が通過する際に生じる信号を取得することで、液体が複数の電極間を移動する時間を簡単に計って流動速度を算出することができる。
ここで、前記粘性傾向情報は、複数の前記粘性関連パラメータの時間変化の情報であり、前記データ処理部は、前記粘性関連パラメータが少なくとも3つ以上連続して増えた場合に、前記液体の粘性が上昇傾向にあることを判定する構成であるとよい。
これにより、医療用測定装置は、液体の粘性が上昇傾向であることを早期に判定することができ、必要な対処を直ちに図ることが可能となる。
そして、前記医療用測定装置は、前記液体として血液を取り込んで該血液に含まれるグルコース成分の成分量である血糖値を測定する血糖計に併設されることが好ましい。
これにより、血糖計は、血糖値の測定と同時に、血液の粘性を測定することができ、この血液の粘性の傾向を認識することで、糖尿病における神経障害の発症リスクの抑制を期待することができる。
また、前記粘性傾向情報は、同時に測定して得られた前記粘性関連パラメータと前記血糖値とに基づく分布情報であり、前記データ処理部は、前記粘性関連パラメータと前記血糖値が共に高いものが所定の割合以上ある場合に、障害が発症するリスクがあることを判定するとよい。
これにより、医療用測定装置は、血糖値と併せて血液の粘性の傾向を監視することができ、糖尿病における神経障害の発症リスクをより良好に低減することが可能となる。
また、前記の目的を達成するために、本発明に係る医療用情報処理システムは、生体から採取された液体の粘性に関連した粘性関連パラメータを取得するための検出部により検出されたデータを取得するデータ取得部と、前記データに基づいて前記粘性関連パラメータを取得するパラメータ取得部と、異なる時間に測定された複数の前記粘性関連パラメータを用いて、前記液体の粘性の傾向を示す粘性傾向情報を取得するデータ処理部と、前記粘性傾向情報に基づきユーザに提供するための報知内容を設定する報知処理部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、医療用測定装置及び医療用情報処理システムは、簡単な構成によって液体の粘性を測定して粘性の傾向を判定することにより、必要な対処を早期にとらせることができる。
以下、本発明に係る医療用測定装置及び医療用情報処理システムについて好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係る医療用測定装置10は、図1に示すように、患者の血液のグルコース成分の成分量(濃度)を測定して血糖値を得る血糖計12(成分測定装置)に併設され、血糖値の測定と同時に血液の粘性を測定する機能を有する。この意味で、医療用測定装置10は、血糖計12の一機能を構成する医療用情報処理システム11とみることも可能である。よって以下では、医療用測定装置10を血糖計12ともいう。勿論、医療用測定装置10は、液体の粘性だけを測定する装置に構成されてよい。
血糖計12は、主に患者自身が血糖値を測定する自己測定用(SMBG:Self Monitoring of Blood Glucose)の装置として構成されており、測定した患者個人の血糖値データの記録や呼び出しを行う。また血糖値と併せて測定した血液の粘性も、血糖値や日時と関連付けられて記録や呼び出しが行われる。なお、血糖計12は、適宜の改変を施すことにより、医療施設内で医師や看護士等の医療従事者が使用する病棟検査用(POCT:Point Of Care Testing)の装置にも適用し得る。
血糖計12は、患者が操作する装置本体14を備え、装置本体14には、患者の血液の血糖値及び粘性を光学的に検出する検出部16が設けられている。検出部16には、血液を直接取り込むチップ18が着脱自在に装着される。このチップ18は、1回の測定毎に廃棄されるディスポーザブルタイプに構成される。
チップ18は、図1及び図2に示すように、チップ本体20と、チップ本体20内に収容される試験紙22とを有する。チップ本体20は、所定の硬さを有する材料で構成され、装置本体14内に挿入固定がなされる円筒状の取付部24と、取付部24から先端に突出するノズル26とを含む。チップ本体20を構成する材料としては、例えば、アクリル系樹脂等の親水性の高い材料又は親水化処理された各種樹脂材料が好ましく、外乱光を通過させない処理がされていることがより好ましい。
ノズル26は、血液が点着し易いように細く形成され、その軸心には先端開口26aから取付部24内に向かって直線状に延びる細径の血液流路28が設けられている。取付部24は、この血液流路28に連通し且つ試験紙22が収容される配置部30を有し、またノズル26の反対方向に向けて配置部30(試験紙22)を開放している。
血液流路28と配置部30が連なる箇所には、先端方向(ノズル26の設置方向)に窪む凹部30aが設けられている。凹部30aは、血液流路28を介して流動してきた血液を一旦留めて、試験紙22の紙面方向(径方向外側)に向かって展開し易くする。
試験紙22は、平面視で正円形状に形成され、配置部30に対し位置ずれしないように、その周辺部付近の数箇所が適宜の固着手段(接着等)により固着される。この試験紙22は、血液を吸収可能な担体に、発色試薬を担持させたものである。担体は、好ましくは血液中の赤血球を濾過できる程度の孔径を有する多孔性膜(シート状多孔質基材)で構成される。なお、試験紙22の担体としては、多孔性膜の他に、例えば、不織布、織布、延伸処理したシート等のシート状多孔質基材が挙げられる。
担体の構成材料は、特に限定されるものではないが、ポリエステル類、ポリアミド類、ポリオレフィン類、ポリスルホン類又はセルロース類等を適用するとよい。担体は、血液の採取時に血液の吸収・展開を迅速に行うため、試薬が溶解した水溶液に含浸させる等して、親水性を有する又は親水化処理されたものであるとよい。
担体(多孔質膜)に含浸する発色試薬としては、例えば、グルコースオキシダーゼ(GOD)、ペルオキシダーゼ(POD)等の酵素試薬と、例えば4−アミノアンチピリン、N−エチルN−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−m−トルイジンのような発色試薬とが挙げられ、その他、測定成分に応じて適宜選択されるとよい。
血糖計12により血糖値を測定する際には、ユーザが検出部16にチップ18を装着した後、ノズル26の先端部に患者の血液を点着する。点着された血液は、毛細管現象に基づき血液流路28を介して試験紙22に導かれ、試験紙22内で展開した後、試験紙22内に担持された試薬と反応することで呈色する。呈色反応は、血液内に含まれたグルコース量に応じて色濃度が変化する。このため、血糖計12は、色濃度の変化量を検知して血糖値として算出する。
装置本体14は、図1に示すように、外観を構成する筐体32を有する。筐体32の先端部は、円筒状に形成され、チップ18が取り付けられる。また筐体32の上面には、入力部34(操作ボタン群)及び出力部36(モニタ36a及びスピーカ36b)が設けられ、さらにチップ18を取り外すためのイジェクタ(不図示)が設けられている。
入力部34は、例えば、モニタ36aに表示された選択枠を移動する移動ボタン、選択枠が位置する項目の機能を選択又は選択解除する選択ボタン、記録したデータを読み出す読み出しボタン、血糖計12のオン/オフを切り替える電源ボタン等を有する。また、出力部36のモニタ36aは、液晶や有機EL等により構成され、血糖値、日時又はその他の情報(例えば、エラーや測定手順)等、血糖値の測定においてユーザに提供する情報を表示する。スピーカ36bは、エラーや測定手順等を音(音声を含む)で出力する。
そして、装置本体14の内部には、図1及び図2に示すように、発光部38、受光部40、ドライバ42、A/D変換器44、明度変換器46及び制御回路48が設けられている。検出部16は、チップ18、発光部38及び受光部40によって構成され、検出部16はこの他にもブロック体50、レンズ52、基板54等を備える。
検出部16のブロック体50は、筐体32内に固定され、その先端側においてレンズ52を保持すると共に、基端側において基板54を保持している。ブロック体50の基端側内部には、基板54に実装された発光部38及び受光部40が設けられている。また、ブロック体50内には、発光部38の測定光をレンズ52まで導く測定光用光路50aと、レンズ52から試験紙22までの空間部50bと、試験紙22から反射した反射光をレンズ52から受光部40まで導く反射光用光路50cとが形成されている。
発光部38は、血糖値及び血液の粘性の測定のために、試験紙22に測定光を照射する光源である。本実施形態において、発光部38は、3つの発光素子(第1〜第3発光素子38a〜38c)を含んで構成される。第1〜第3発光素子38a〜38cは、ドライバ42によって駆動が制御され、例えば、相互にタイミングをずらして測定光を出射していく。
第1発光素子38aは、グルコース成分の成分量に応じた試薬の呈色濃度を検出する波長(例えば、620〜640nmの赤色光)で測定光を出射する。第2発光素子38bは、血液中の赤血球濃度を検出する波長(例えば、510〜540nmの緑色光)で測定光を出射する。第3発光素子38cは、主に血液の粘性を測定するために使用され、波長範囲が広い白色光を発光する。第1〜第3発光素子38a〜38cとしては、例えば、LED、有機EL、無機EL、LDを用いることができ、特に第3発光素子38cはRGB LEDを適用するとよい。
受光部40は、試験紙22が反射した反射光を取り込む電子部品によって構成される。本実施形態では、第1及び第2発光素子38a、38bが発光した測定光に対する試験紙22の反射光を受光するPD40a(フォトダイオード)と、第3発光素子38cが発光した光により試験紙22を撮影するCCD40bとを有している。なお、受光部40は、他の素子(例えばCMOS)を用いてもよい。
また、A/D変換器44は、PD40aが出力する電流信号を、適宜増幅すると共に電圧信号に変換する。明度変換器46は、CCD40bが出力する画像情報に適宜のバイアスをかけて明度値を調整する。なお、血糖計12は、CCD40bが撮影した画像情報を用いて血糖による呈色具合を検出することも可能であり、血糖値測定用の第1及び第2発光素子38a、38b、PD40a等を省いた構成でもよい。
制御回路48は、図示しない入出力I/F、プロセッサ、メモリ等を有するコンピュータ(制御部)として構成されている。制御回路48は、メモリに記憶されているプログラムをプロセッサが読み出して実行することで、血糖計12全体の動作を制御する。具体的には、制御回路48は、血糖値測定制御部56、粘性測定制御部58、データ処理部60を構築する。また制御回路48は、日時を計測するカレンダ機能と、各制御部の指示下に時間経過を計るカウント機能を有するタイマ部62を備える。
血糖値測定制御部56は、血糖値の測定を実際に制御する機能部である。血糖値測定制御部56は、適宜のタイミングで(例えば、電源の投入後に)発光部38を動作させ、第1及び第2発光素子38a、38bを順に発光させて試験紙22が反射した反射光をPD40aにより受光する。すなわち、第1発光素子38aの赤色光によりグルコース濃度の測定と、第2発光素子38bの緑色光により補正用のヘマトクリット値の測定を実施する。
そして、血糖値測定制御部56は、A/D変換器44を介して送信される検出信号を受信すると、吸光度を算出してヘマトクリット補正を行う等の処理をして、血糖値を算出する。また、制御回路48は、得られた血糖値をメモリの血液情報データベース64(図3参照)に記憶すると共に、モニタ36aに表示させる。
一方、粘性測定制御部58は、試験紙22に取り込まれた血液の粘性の測定を制御して、粘性関連パラメータを取得するパラメータ取得部である。この粘性測定制御部58は、第3発光素子38c及びCCD40bの動作を制御して、画像情報(データ)を検出及び受信し、画像情報から血液が展開した面積を算出することで、血液の粘性を評価する(粘性関連パラメータを算出する)。このため、粘性測定制御部58の内部には、図3に示すように、画像情報取得部66、画像処理部68、粘性算出部70が設けられている。
粘性測定制御部58の画像情報取得部66は、第3発光素子38cを動作させ所定タイミングで白色光を発光し、CCD40bにより撮像した試験紙22の画像情報を取得するデータ取得部である。CCD40bは、設定されたフレームレート(例えば10fps〜30fps)で撮影を行う。詳細には、チップ18の装着後、ドライバ42を介して所定タイミングで(例えば、第1及び第2発光素子38a、38bと併せて順次発光するように)第3発光素子38cを所定期間発光させて、発光中の試験紙22の画像をCCD40bにより撮影する。CCD40bは、この期間の画像情報を送信し、画像情報取得部66は、この画像情報を受信すると、メモリに一時的に記憶すると共に、画像処理部68に出力する。
画像処理部68は、画像情報取得部66から送られた画像情報を処理して、血液に関わる情報を得る機能部である。例えば、画像処理部68は、血液が付着する前の白紙状態の試験紙22を監視し続け、試験紙22の中央部において色の変化を認識すると、血液が付着したと判定する。試験紙22への血液の付着は、明度差や色差を見ることで容易に認識することが可能である。なお、血液が付着するまでの(血液未付着の)画像情報は、メモリから消去するとよい。画像処理部68は、血液の付着の判定に基づき、タイマ部62を動作させて時間計測を開始し、所定時間経過(例えば2秒)後に撮影された画像情報を選択する。
また、画像処理部68は、所定時間経過した際の画像情報を選択(特定)すると、画像情報に含まれる血液部分を抽出する。画像情報からの血液部分の抽出は、周知の画像処理方法を採用することができる。例えば、画像処理部68は、試験紙22の色と呈色した血液の色とのエッジ部分を切りとることで、展開した血液の範囲、すなわち血液の2次元形状を抽出することができる。エッジ部分の切りとりは、ピクセル毎の明度を算出して所定以上の明度の差を判別する、或いは色差の変化が所定以上ある部分を判別する等して、その境界線を繋いでいく処理があげられる。そして、画像処理部68は、抽出した血液情報(エッジの形状)を粘性算出部70に出力する。
なお、画像処理部68は、時間計測中に取得する画像情報に関して、上記の処理を行って血液の展開状態を継続的に監視してもよく、或いは画像情報を消去してもよい。また、画像処理部68は、血液濃度(ヘマトクリット値)、測定温度、試験紙ロット、患者の服用薬等の要因を加味して、血液を含む画像情報の色の補正を行ってもよい。
粘性算出部70は、画像処理部68から入力された血液情報に基づき、血液の粘性を評価値として算出する機能部である。以下、図4A及び図4Bを参照して、血液の粘性評価値について具体的に説明していく。
標準的な粘性の(粘性が高くもなく、低くもない)血液は、試験紙22等の構成にも依存するが、例えば試験紙22の中心部に付着した時点から1秒経過すると、試験紙22の径方向外側に向かってある程度進み、さらに1秒(合計2秒)経過すると、試験紙22の半径に対し1/2程度進む。なお、血液の面積を算出するために計測する所定時間は、実験等によって適切な期間に設定されるとよい。
これに対し、多孔質に構成された試験紙22は、血液の粘性が高くなる程、血液の展開速度を遅くさせることになる。よって血液は、図4Aに示すように粘性が低い場合、2秒後に試験紙22の径方向外側のある程度の範囲まで達しており、大きな面積を呈するようになる。逆に、血液は、図4Bに示すように粘性が高い場合、2秒後でも試験紙22内の比較的狭い範囲に展開する程度に留まり、小さな面積を呈する。
従って、粘性算出部70は、血液情報(エッジの形状)を用いて血液の面積を算出する。つまり血液の面積が大きければ、血液が速く展開したことになり、血液の粘性が低いと評価することができ、また血液の面積が小さければ、血液が遅く展開したことになり、血液の粘性が高いと評価することができる。このように粘性の評価において面積を用いることで、血液の粘性を安定的に評価することができる。血糖計12の姿勢等の要因により試験紙22内で、血液が均等的に放射状に拡がらずに特定方向に大きく広がったとしても、血液全体としての面積には変わりがないからである。
また、粘性算出部70は、血液の粘性を評価する際に、血液の面積と粘性の関係を示す関数(検量線)やマップを実験等により予め求めておき、関数やマップを用いて血液の面積(絶対面積)から粘性評価値を算出する。すなわち、粘性評価値は、面積に基づく粘性関連パラメータであり、画像情報に含まれる血液の画像に基づき一義に得ることができる。なお、面積と粘性評価値の関数は、線形又は非線形等の種々の形態をとり得る。
また、粘性算出部70は、予め基準となる基準面積、例えば試験紙22の視野面積を設定しておき、取得した血液の面積と基準面積との相対的な差(相対面積)を求めてもよい。或いは、粘性算出部70は、基準となる基準円を試験紙22に対して設定しておき、試験紙22の中心部から基準円に達するまでの時間を計測し、この時間に基づき血液の粘性評価値を算出してもよい。この場合、粘性評価値は、時間や速度に基づく粘性関連パラメータとなる。
粘性算出部70は、算出した血液の粘性評価値をメモリに記憶する。この際、粘性算出部70は、同じタイミングで検出及び算出した血糖値と紐付けて、メモリ内の血液情報データベース64に記憶する。粘性評価値は、血糖値の測定に伴い算出されるので、例えば血糖値の測定が1日3回なされる場合、同じ数だけ血液情報データベース64に記録されることになる。
一方、データ処理部60は、患者の血液の粘性について時間的な傾向を評価する機能部である。データ処理部60は、粘性算出部70から粘性評価値を算出した旨の指示を受けて動作を行う。このデータ処理部60は、複数の粘性評価値に基づき患者の経時的な血液状態を認識しその傾向を判定する傾向算出部72と、傾向算出部72にて判定された血液状態に基づき患者に報知を行う報知処理部74とを有する。また、データ処理部60は、複数種類の報知内容(出力データ)を記憶した出力データベース76をメモリに予め記憶している。
具体的に、傾向算出部72は、過去に測定した複数の血糖値及び粘性評価値と、今回測定した血糖値及び粘性評価値とを血液情報データベース64から読み出す。そして、傾向算出部72は、それぞれの血糖値と粘性評価値に基づき、血糖値を横軸とし、粘性評価値を縦軸とした図5に示すような血糖値と粘性評価値の分布情報である相関グラフ80(粘性傾向情報)を作成する。この相関グラフ80は、報知処理部74による処理下に、モニタ36aに表示されるとよい。なお、傾向算出部72は、測定結果を適宜データ処理して判定を行うこともでき、相関グラフ80を作成しなくてもよい。
傾向算出部72は、相関グラフ80において、1回の測定による測定結果(血糖値と粘性評価値に基づく値)をグラフ中に1点でプロットすることができる。また、相関グラフ80は、例えば図5中の境界線BL1、BL2を基準に、血糖値が低く且つ粘性評価値が低い第1領域82と、血糖値が高く且つ粘性評価値が低い第2領域84と、血糖値が低く且つ粘性評価値が高い第3領域86と、血糖値が高く且つ粘性評価値が高い第4領域88とに分けることができる。
傾向算出部72の内部には、所定期間のプロット(すなわち、経時的な測定結果)に基づき、患者の血液状態を判定する判定部72aが設けられている。判定部72aは、例えば、所定期間として1週間又は1ヶ月間毎のプロットに基づき、各領域に対するプロットの分布割合を確認する。
例えば図6Aに示すように、判定部72aは、複数のプロットが第1領域82付近に多く存在していることを認識すると、血糖値及び粘性評価値に関して安全である(糖尿病に伴う神経障害の発症リスクが低い)と判定する。つまりプロット数全体(母数)に対し第1領域82に存在するプロットが多い一方で、第4領域88に存在するプロットが少なければ、血糖値が抑えられ血液の粘性も低いと見なすことができる。報知処理部74は、判定部72aから患者の血液情報が安全である旨の判定を受けると、アラームの報知を行わず、例えば相関グラフ80をモニタ36aに表示する等の報知を行う。
逆に図6Bに示すように、判定部72aは、複数のプロットが第4領域88付近に多く存在していることを認識すると、血糖値及び粘性評価値に関して危険である(糖尿病に伴う神経障害の発症リスクが高い)と判定する。つまりプロット数全体に対し第4領域88に存在するプロットが多い場合、血糖値が高く血液の粘性も高いと見なすことができる。例えば、判定部72aは、プロット数全体に対し第4領域88に存在するプロット数が所定の割合(80%等)を超えている場合に、アラームの報知を行う。
なお、判定に用いられる割合は、医師や患者等によって任意に設定可能な構成であるとよい。例えばプロットが測定の日時等によってまばら(離散的)である場合、医師は、その患者の血液状態が変化し易い傾向にあると判断し、割合を下げるとよい。一方、プロットが測定の日時等によってまとまる場合、医師は、その患者の血液状態が安定し易い傾向にあると判断し、割合を上げるとよい。割合の変更は、データ処理部60が、プロットの標準偏差等を算出して自動的に変化させてもよい。
報知処理部74は、判定部72aにおいて患者の所定期間の血液情報が危険であると判定された場合に、出力データベース76に記憶されている複数の報知内容から適宜のものを読み出す。例えば、報知処理部74は、図6Cに示すように「血液粘性評価値が危険領域にあります。医師に相談することをおすすめします。」等の表示をモニタ36aに出力する。また、報知処理部74は、上記の表示と相関グラフ80の表示とを交互に切り換えることで、患者に血液状態を分かり易く伝えるとよい。
なお、判定部72aが血糖値と粘性評価値の複数のプロットが、第2及び第3領域84、86に多く存在していることを判定した場合に、報知処理部74は、患者に注意喚起を促してもよい。例えば、第2領域84に所定の割合(80%等)以上のプロットがある場合に、血糖値が全体的に高いことのみを知らせる報知を行うとよい。一方、第3領域86に所定の割合(80%等)以上のプロットがある場合に、血液の粘性が全体的に高いことのみを知らせる報知を行うとよい。
また、データ処理部60は、所定期間中の時間帯毎のプロットに応じて報知内容を変更してもよい。例えば、朝に測定した際の複数の粘性評価値が高い場合に、血液の粘性が朝において特に高いことを報知し、水分を積極的に摂取するように促す等するとよい。
さらに、傾向算出部72は、図7Aに示すように、複数のプロットを時間順に追っていくことで、患者の血液状態の経時的変化を監視することができる。図7Aは、横軸を測定日とし、縦軸を粘性評価値とした時間変化の相関グラフ90(粘性傾向情報)であり、1日単位の粘性評価値の変化を示している。1日単位の粘性評価値は、例えば、3回測定を実施している場合に、3回の測定結果の平均値をとってもよく、最も高いピーク値をとってもよい。
そして、傾向算出部72の判定部72aは、粘性評価値が所定日数(例えば、5日)の範囲で上昇している場合に、血液の粘性が上昇傾向にあると判定する(例えば図7A中に1点鎖線で示す枠A参照)。なお、粘性の上昇傾向を判定する所定日数は、医師や患者等によって任意に設定可能であり、少なくとも3つ以上連続して上昇していることに基づき判定がなされるとよい。
また、報知処理部74は、判定部72aにより血液の粘性が上昇傾向にあることが判定されると、出力データベース76に記憶されている複数の報知内容から適宜のものを読み出す。例えば、報知処理部74は、図7Bに示すように「血液粘性評価値が上昇傾向にあります。医師に相談することをおすすめします。」等の表示をモニタ36aに出力する。また、報知処理部74は、上記の表示と相関グラフ90の表示とを交互に切り換えることで、患者に血液状態を分かり易く認識させることができる。なお、粘性が所定日数上昇し報知を行った後、さらに粘性が上昇した場合(図7A中の2点鎖線で示す枠B参照)に、データ処理部60は、より強い危険性を報知する内容に変化させてもよい。
以上のように、本実施形態に係る血糖計12(医療用測定装置10及び医療用情報処理システム11)は、異なる時間に測定された複数の粘性評価値を用いて粘性傾向情報を得ている。これにより、患者は、血液の粘性の傾向を容易に把握することが可能となり、必要な対処を早期にとることができる。例えば、血液の粘性が高い傾向にあれば、食事療法や薬の処方、脚等に異常がないかどうかのセルフチェック等の対処を早期に実施することができる。従って、糖尿病における神経障害の発症リスクの低減を期待し得る。
この場合、医療用測定装置10は、血液が展開した際の面積に基づき粘性評価値を算出することで、血液の粘性評価値を安定的且つ精度よく得ることができる。また、医療用測定装置10は、検出部16によりチップ18の試験紙22に展開した血液を撮影することで、画像情報を簡単に得て、この画像情報を用いることで血液の面積を容易に算出することができる。これに加えて、血糖計12は、チップ18の配置部30に凹部30aを有することで、血液を凹部30aに一時的に溜めて、試験紙22の紙面方向にスムーズに展開させることができる。
そして、血糖計12は、血糖値の測定と同時に、血液の粘性を測定することができ、この血糖値と血液の粘性を関連付けすることができる。血糖値と併せて血液の粘性の傾向を監視して、粘性評価値と血糖値が共に高いものが所定の割合以上あることを判定することで、糖尿病における神経障害の発症リスクをより良好に低減することが可能となる。また例えば、データ処理部60は、粘性評価値が連続して増えることに基づき、血液の粘性が上昇傾向にあることを早期に判定することができ、必要な対処を直ちに図ることが可能となる。
なお、血糖計12は、上記の構成に限定されるものではなく、種々の変形例又は応用例をとり得ることは勿論である。例えば、血糖計12において血糖値を測定する構成は、光学的手段による検出に限定されず、例えば、電気的手段、磁気的手段、抗体反応による手段によって測定を行ってもよい。一例としては、酵素電極法を適用した血糖計があげられる。
また例えば、図8Aに示す変形例に係る血糖計12は、チップ18のノズル26内に一対の電極を2組設け、血液流路28を流動する血液の流動速度を算出して血液の粘性評価値を得る構成となっている。具体的に、チップ18は、ノズル26の先端寄りに第1電極組92を有し、ノズル26の根元寄りに第2電極組94を有する。第1及び第2電極組92、94は、それぞれ陽極及び陰極を有し、グルコースオキシターゼ等の試薬が表面に塗付されている。従って、第1及び第2電極組92、94を血液が通過すると、グルコース成分によって電流が生じる。第1及び第2電極組92、94の電流が図示しないA/D変換器を介して電流信号として制御回路48に受信される。
制御回路48の粘性測定制御部58は、第1及び第2電極組92、94による信号(データ)の受信タイミングに基づき、血液の流動速度を算出する。この場合、図8Bに示すようにノズル26に点着された血液が第1電極組92に到達すると、第1電極組92が第1信号を発生させ、粘性測定制御部58は、タイマ部62により時間計測を開始する。そして図8Cに示すように血液が第2電極組94に到達すると、第2電極組94が第2信号を発生させ、粘性測定制御部58は、第1電極組92から第2電極組94に到達するまでの時間を算出する。そして第1電極組92と第2電極組94間の距離Dを用いることで、流動速度を算出する。
血液は、粘性が低い場合に流動速度が速く、粘性が高い場合に流動速度が遅くなる。粘性測定制御部58は、血液の流動速度と粘性評価値とを関係付ける関数(検量線)やマップを予め有しており、流動速度に基づき粘性評価値(粘性関連パラメータ)を得ることができる。
このように変形例に係る血糖計12でも、血液の粘性評価値を良好に算出することができ、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。特に、変形例に係る血糖計12(医療用測定装置10及び医療用情報処理システム11)は、血液流路28を通る血液の流動速度を用いることで、より実際の血液の粘性に即した粘性評価値を得ることができる。血糖計12は、異なる位置に設けられた第1及び第2電極組92、94により血液が通過する際に生じる電流信号を取得することで、血液が移動する時間を簡単に計って流動速度を容易に算出することができる。
また例えば、本発明は、血糖計12により血液の粘性を測定する構成に限定されず、一部の機能を他の機器に設ける等した医療用情報処理システム11として構成することができる。例えば、医療用情報処理システム11は、血糖計12の他に、コンピュータや携帯端末等の外部機器を組み合わせた構成とすることができる。一例として、血糖計12は、発光部38、受光部40及び制御回路48を備えると共に、通信モジュール(不図示)を備え、制御回路48が通信モジュールを介して試験紙22の画像情報を外部機器に送信する。一方、外部機器は、通信モジュール、上述した粘性測定制御部58及びデータ処理部60と同様の機能部を有することで、外部機器内で粘性評価値を得ることができる。
なお、本発明は、血糖値を測定する血糖計12(SMBG器)を例に記述したが、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能である。例えば、医療用測定装置は、病棟検査用機器(POCT器)に適用でき、さらに医療施設や研究施設に設置される大型検査装置にも適用可能である。医療現場で測定対象となる試料液としては、血液の他にも、尿(ケトン体等)、間質液、唾液等の生体から得られるサンプルの溶液があげられ、これは原液であっても化学処理等を行った実験生成物であってもよい。或いは、医療用測定装置は、排水や工業用試料等の成分測定を行う成分測定装置に適用することもできる。要するに、医療用測定装置は、液体を取り込んで測定する種々の装置に対し適用(併設)することができる。
10…医療用測定装置 11…医療用情報処理システム
12…血糖計 14…装置本体
16…検出部 18…チップ
22…試験紙 28…血液流路
30…配置部 30a…凹部
38…発光部 40…受光部
56…血糖値測定制御部 58…粘性測定制御部
60…データ処理部 70…粘性算出部
72…傾向算出部 72a…判定部
74…報知処理部 80、90…相関グラフ
12…血糖計 14…装置本体
16…検出部 18…チップ
22…試験紙 28…血液流路
30…配置部 30a…凹部
38…発光部 40…受光部
56…血糖値測定制御部 58…粘性測定制御部
60…データ処理部 70…粘性算出部
72…傾向算出部 72a…判定部
74…報知処理部 80、90…相関グラフ
Claims (11)
- 生体から採取された液体の粘性に関連した粘性関連パラメータを取得するために用いられるデータを検出する検出部と、ユーザに提供するための情報を出力する出力部と、を有する装置本体と、
検出された前記データに基づいて前記粘性関連パラメータを取得するパラメータ取得部と、
異なる時間に測定された複数の前記粘性関連パラメータを用いて、前記液体の粘性の傾向を示す粘性傾向情報を取得するデータ処理部と、
前記粘性傾向情報に基づき前記出力部に出力させる報知内容を設定する報知処理部と、を備える
ことを特徴とする医療用測定装置。 - 請求項1記載の医療用測定装置において、
前記粘性関連パラメータは、前記検出部に取り込まれた前記液体が展開した際の面積に基づき算出された粘性評価値である
ことを特徴とする医療用測定装置。 - 請求項2記載の医療用測定装置において、
前記データは、展開した前記液体を撮影した画像情報である
ことを特徴とする医療用測定装置。 - 請求項3記載の医療用測定装置において、
前記検出部には、前記液体を取り込むチップが着脱自在に取り付けられ、
前記チップの内部には、前記液体の付着に伴い該液体を面方向に展開させる試験紙が設けられ、
前記パラメータ取得部は、前記試験紙に対し前記液体が付着した時点から所定時間後の前記試験紙の前記画像情報に基づき、前記粘性評価値を算出する
ことを特徴とする医療用測定装置。 - 請求項4記載の医療用測定装置において、
前記チップは、
前記試験紙を配置する配置部と、
前記配置部に前記液体を導く流路と、
前記流路に連なり前記配置部を窪ませた凹部と、を有する
ことを特徴とする医療用測定装置。 - 請求項1記載の医療用測定装置において、
前記粘性関連パラメータは、前記検出部に取り込まれた前記液体が該検出部内の流路を通る流動速度に基づき算出された粘性評価値である
ことを特徴とする医療用測定装置。 - 請求項6記載の医療用測定装置において、
前記データは、前記流路の異なる位置に設けられた複数の電極を、前記液体が通過する際に生じる信号である
ことを特徴とする医療用測定装置。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の医療用測定装置において、
前記粘性傾向情報は、複数の前記粘性関連パラメータの時間変化の情報であり、
前記データ処理部は、前記粘性関連パラメータが少なくとも3つ以上連続して増えた場合に、前記液体の粘性が上昇傾向にあることを判定する
ことを特徴とする医療用測定装置。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載の医療用測定装置において、
前記医療用測定装置は、前記液体として血液を取り込んで該血液に含まれるグルコース成分の成分量である血糖値を測定する血糖計に併設される
ことを特徴とする医療用測定装置。 - 請求項9記載の医療用測定装置において、
前記粘性傾向情報は、同時に測定して得られた前記粘性関連パラメータと前記血糖値とに基づく分布情報であり、
前記データ処理部は、前記粘性関連パラメータと前記血糖値が共に高いものが所定の割合以上ある場合に、障害が発症するリスクがあることを判定する
ことを特徴とする医療用測定装置。 - 生体から採取された液体の粘性に関連した粘性関連パラメータを取得するための検出部により検出されたデータを取得するデータ取得部と、
前記データに基づいて前記粘性関連パラメータを取得するパラメータ取得部と、
異なる時間に測定された複数の前記粘性関連パラメータを用いて、前記液体の粘性の傾向を示す粘性傾向情報を取得するデータ処理部と、
前記粘性傾向情報に基づきユーザに提供するための報知内容を設定する報知処理部と、を備える
ことを特徴とする医療用情報処理システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017067181A JP2018169306A (ja) | 2017-03-30 | 2017-03-30 | 医療用測定装置及び医療用情報処理システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017067181A JP2018169306A (ja) | 2017-03-30 | 2017-03-30 | 医療用測定装置及び医療用情報処理システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018169306A true JP2018169306A (ja) | 2018-11-01 |
Family
ID=64019284
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017067181A Pending JP2018169306A (ja) | 2017-03-30 | 2017-03-30 | 医療用測定装置及び医療用情報処理システム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2018169306A (ja) |
-
2017
- 2017-03-30 JP JP2017067181A patent/JP2018169306A/ja active Pending
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