JP6811590B2 - 保護素子 - Google Patents

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Description

本技術は、電源ラインや信号ラインを遮断する保護素子に関する。
充電して繰り返し利用することのできる二次電池の多くは、バッテリパックに加工されてユーザに提供される。特に重量エネルギー密度の高いリチウムイオン二次電池においては、ユーザ及び電子機器の安全を確保するために、一般的に、過充電保護、過放電保護等のいくつもの保護回路をバッテリパックに内蔵し、所定の場合にバッテリパックの出力を遮断する機能を有している。
この種の保護素子には、バッテリパックに内蔵されたFET(Field Effect Transistor)スイッチを用いて出力のON/OFFを行うことにより、バッテリパックの過充電保護又は過放電保護動作を行うものがある。しかしながら、何らかの原因でFETスイッチが短絡破壊した場合、雷サージ等が印加されて瞬間的な大電流が流れた場合、あるいはバッテリセルの寿命によって出力電圧が異常に低下したり、逆に過大な異常電圧を出力したりした場合であっても、バッテリパックや電子機器は、発火等の事故から保護されなければならない。そこで、このような想定し得るいかなる異常状態においても、バッテリセルの出力を安全に遮断するために、外部からの信号によって電流経路を遮断する機能を有する保護素子が用いられている。
リチウムイオン二次電池等向けの保護回路の遮断素子としては、図12(A)(B)に示すように、電流経路上の第1の電極91,発熱体引出電極95,第2の電極92間に亘って可溶導体93を接続して電流経路の一部をなし、この電流経路上の可溶導体93を、過電流による自己発熱、あるいは保護素子内部に設けた発熱体94によって溶断するものがある(特許文献1参照)。このような保護素子90では、溶融した液体状の可溶導体93を発熱体94に繋がる発熱体引出電極95、及び第1、第2の電極91,92上に集めることにより第1、第2の電極91,92間を分離し電流経路を遮断する。
保護素子は、発熱体94の発熱によって可溶導体93が溶断し、また過電流による自己発熱によっても可溶導体93は溶断するため、溶断した可溶導体93が飛散しないように外装部品であるカバー部材97で封止している。また、保護素子90は、発熱体94による可溶導体93の溶断作用を安定的に実現させるために、カバー部材97によって可溶導体93が溶融、流動するための内部空間が設けられている。
なお、保護素子90は、可溶導体93の表面の酸化を防止して、速溶断性を維持するために可溶導体93の表面の酸化被膜を除去するフラックス98が塗布されている。
特開2015−35281号公報
このような表面実装型の保護素子は、搭載される電子機器やバッテリパック等の高容量化、高定格化に伴い電流定格の向上が求められている。同時に、携帯型電子機器においては、より小型化も求められている。
電流定格を大きくするには、より体積の大きな可溶導体を採用することになるが、その一方、大きな可溶導体を速やかに溶断するための発熱量を得るには、相当の大きさの発熱体が要求される。
従来型の保護素子において発熱体の発熱量を大きくした場合、発熱による熱衝撃により絶縁基板にクラックが入ってしまうことがあり、場合によっては、発熱体にもクラックが入ってしまい、発熱が部分的になり溶断に支障が出る危険がある。
ここで、従来型の保護素子は、ほぼ中央に発熱体を搭載した絶縁基板の表面には、可溶導体の両端に接続される第1、第2の電極と、発熱体に通電するための発熱体電極との3つの電極が配置されている。これら3つの電極は、それぞれ絶縁基板側縁部に形成されたハーフスルーホールを介して、絶縁基板の裏面に形成された外部電極に接続されている(特許文献1参照)。
発熱体の発熱によってクラックが入った保護素子を観察すると、発熱体電極のスルーホールを基点としてクラックが入っていることが判った。発熱体電極のスルーホールは、他の2つの電極、すなわち第1、第2の電極に設けられたスルーホールよりも発熱体に近接して配置されているものであり、発熱体による熱衝撃による影響を比較的受けやすい配置となっていることが原因と考えられる。
そして、最近の保護素子は、より小型化された結果、従来品に比べ、スルーホールと発熱体との距離もより小さくなってきており、より発熱体による熱衝撃による影響を受けやすくなっている。
そこで、本技術は、スルーホールと発熱体との距離を適正に配置することで、絶縁基板のクラックの発生を抑制できる保護素子を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本技術に係る保護素子は、絶縁基板と、上記絶縁基板の相対向する一対の側縁の間に形成された発熱体と、上記絶縁基板の上記一対の側縁の一方の側縁側に設けられ、上記発熱体と電気的に接続されるとともに、孔部が形成された第1の発熱体電極と、上記一対の側縁の他方の側縁側に設けられ、上記発熱体と電気的に接続された第2の発熱体電極と、上記発熱体の発熱により溶断し、電流経路を遮断する可溶導体とを備え、上記発熱体の中心は、上記絶縁基板の上記一方の側縁から上記他方の側縁までの距離の中間の位置から上記他方の側縁側に偏倚して形成されているものである。
本技術によれば、保護素子は、孔部と発熱体の一方の側縁側の端部との領域に対する発熱体の発熱による熱衝撃が弱まり、クラックの発生を防止することができる。
図1は、本技術が適用された保護素子を示す外観斜視図である。 図2は、本技術が適用された回路モジュールを示す断面図である。 図3は、保護素子の絶縁基板の表面上を、カバー部材を省略して示す平面図である。 図4は、本技術が適用された保護素子を裏面側から示す外観斜視図である。 図5は、第3の側縁及び第4の側縁側に孔部を形成した保護素子を示す平面図である。 図6は、絶縁基板中心と発熱体の中心を示す平面図である。 図7は、保護素子の各構成のサイズを測る部位を示す平面図である。 図8は、第1の発熱体電極に設ける孔部として、第3の側縁からやや内側に形成したスルーホールを有する保護素子を示す平面図である。 図9は、第1の発熱体電極に設ける孔部として、第3の側縁に設けたキャスタレーション及び第3の側縁からやや内側に形成したスルーホールを有する保護素子を示す平面図である。 図10は、本発明が適用されたヒューズ素子を用いたバッテリ回路の一構成例を示す回路図である。 図11は、本発明が適用されたヒューズ素子の回路図である。 図12は、従来の保護素子を示す図であり、(A)はカバー部材を省略して示す平面図、(B)は断面図である。
以下、本技術が適用された保護素子について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本技術は、以下の実施形態のみに限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることがある。具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[保護素子]
図1、図2に示すように、本発明が適用された保護素子1は、回路基板2に表面実装されることにより回路モジュール3を構成するものである。回路基板2は、例えばリチウムイオン二次電池の保護回路等が形成され、保護素子1が表面実装されることにより、リチウムイオン二次電池の充放電経路上に可溶導体13が組み込まれる。そして回路モジュール3は、保護素子1の定格を超える大電流が流れると、可溶導体13が自己発熱(ジュール熱)によって溶断することにより電流経路を遮断する。また、回路モジュール3は、回路基板2等に設けられた電流制御素子によって所定のタイミングで発熱体14へ通電し、発熱体14の発熱によって可溶導体13を溶断させることによって電流経路を遮断することができる。
なお、図1は本発明が適用された保護素子1を示す外観斜視図であり、図2は保護素子1が回路基板2に実装された回路モジュール3の一部を示す断面図であり、図3は保護素子1の絶縁基板10の表面10e上を、カバー部材20を省略して示す平面図であり、図4は、保護素子1の裏面側を示す外観斜視図である。
保護素子1は、図1〜図4に示すように、絶縁基板10と、絶縁基板10に積層され、絶縁部材15に覆われた発熱体14と、絶縁基板10の第1、第2の側縁10a,10bに形成された第1の電極11及び第2の電極12と、絶縁部材15上に発熱体14と重畳するように積層された発熱体引出電極16と、両端が第1、第2の電極11,12にそれぞれ接続され、中央部が発熱体引出電極16に接続された可溶導体13とを備える。
[絶縁基板]
絶縁基板10は、たとえば、アルミナ、ガラスセラミックス、ムライト、ジルコニアなどの絶縁性を有する部材によって略方形状に形成される。絶縁基板10は、その他にも、ガラスエポキシ基板、フェノール基板等のプリント配線基板に用いられる材料を用いてもよい。
絶縁基板10は、四角形状に形成され、第1の電極11及び第2の電極12が形成されている相対向する第1、第2の側縁10a,10bと、これら第1、第2の側縁に隣接し後述する第1、第2の発熱体電極18,19が形成されている相対向する第3、第4の側縁10c,10dを有する。
[第1、第2の電極]
第1、第2の電極11,12は、絶縁基板10の表面10e上に、相対向する側縁10a,10b近傍にそれぞれ離間して配置されることにより開放され、後述する可溶導体13が搭載されることにより、可溶導体13を介して電気的に接続されている。また、第1、第2の電極11,12は、保護素子1に定格を超える大電流が流れ可溶導体13が自己発熱(ジュール熱)によって溶断し、あるいは発熱体14が通電に伴って発熱し可溶導体13が溶断することにより、遮断される。
図2に示すように、第1、第2の電極11,12は、それぞれ、絶縁基板10の第1、第2の側縁10a,10bに設けられたキャスタレーションを介して裏面10fに設けられた外部接続電極11a,12aと接続されている。保護素子1は、これら外部接続電極11a,12aを介して外部回路が形成された回路基板2と接続され、当該外部回路の通電経路の一部を構成する。
第1、第2の電極11,12は、CuやAg等の一般的な電極材料を用いて形成することができる。また、第1、第2の電極11,12の表面上には、Ni/Auメッキ、Ni/Pdメッキ、Ni/Pd/Auメッキ等の被膜が、メッキ処理等の公知の手法によりコーティングされていることが好ましい。これにより、保護素子1は、第1、第2の電極11,12の酸化を防止し、導通抵抗の上昇に伴う定格の変動を防止することができる。また、保護素子1をリフロー実装する場合に、可溶導体13を接続する接続用ハンダあるいは可溶導体13の外層を形成する低融点金属が溶融することにより第1、第2の電極11,12を溶食(ハンダ食われ)するのを防ぐことができる。
[発熱体]
発熱体14は、通電すると発熱する導電性を有する部材であって、たとえばW、Mo、Ru、Cu、Ag、あるいはこれらを主成分とする合金等からなる。発熱体14は、これらの合金あるいは組成物、化合物の粉状体を樹脂バインダ等と混合して、ペースト状にしたものを絶縁基板10上にスクリーン印刷技術を用いてパターン形成して、焼成する等によって形成することができる。また、発熱体14は、第3、第4の側縁10c,10d間を長辺とする略矩形状に形成され幅方向の一端が第3の側縁10c側に形成された第1の発熱体電極18と接続され、幅方向の他端が第4の側縁10d側に形成された第2の発熱体電極19と接続されている。
保護素子1は、発熱体14を覆うように絶縁部材15が配設され、この絶縁部材15を介して発熱体14に対向するように発熱体引出電極16が形成されている。保護素子1は、発熱体14の熱を効率良く可溶導体13に伝えるために、発熱体14と絶縁基板10の間にも絶縁部材15を積層しても良い。絶縁部材15としては、例えばガラスを用いることができる。
発熱体引出電極16の一端は、第2の発熱体電極19に接続されるとともに、第2の発熱体電極19を介して発熱体14の一端と連続されている。第1の発熱体電極18は、第3の側縁10c側に形成されるとともに、発熱体14の一方の長辺と接続される接続辺18aが絶縁基板10の長手方向に沿って形成されている。同様に、第2の発熱体電極19は、第4の側縁10d側に形成されるとともに、発熱体14の他方の長辺と接続される接続辺19aが絶縁基板10の長手方向に沿って形成されている。
また、第1の発熱体電極18は、孔部25を介して絶縁基板10の裏面10fに形成された外部接続電極18bと接続されている。孔部25は、図3に示すように第3の側面10cに形成されたキャスタレーションとして形成してもよく、第3の側面10cからやや内側に形成されたスルーホールとして形成してもよく、あるいはキャスタレーション及びスルーホールを併用してもよい。また、孔部25は、1又は複数形成してもよい。
このように、保護素子1は、第1、第2の発熱体電極18,19の一方にのみ孔部25が形成された非対称形状に形成されている。発熱体引出電極16と接続された第2の発熱体電極19は、孔部25が形成された第1の発熱体電極18に比して、熱容量が大きく、熱衝撃に対する耐性が高い。
また、本技術が適用された保護素子は、図5に示すように、第2の発熱体電極19にも第4の側縁10dに形成されたキャスタレーションや第4の側縁10dからやや内側に形成されたスルーホール等の孔部26を形成してもよい。第2の発熱体電極19は、孔部26を介して絶縁基板10の裏面10fに形成された外部接続電極と接続されている。図5に示す保護素子27は、第1、第2の発熱体電極18,19に孔部25,26が形成されることにより、対象形状に形成されている。保護素子27の第2の発熱体電極19に形成された孔部26も、図5に示すようにキャスタレーションとして形成してもよく、スルーホールとして形成してもよく、あるいはキャスタレーション及びスルーホールを併用してもよい。また、孔部26も、1又は複数形成してもよい。
発熱体14は、保護素子1が回路基板2に実装されることにより、外部接続電極18b及び第1の発熱体電極18を介して回路基板2に形成された外部回路と接続される。そして、発熱体14は、外部回路の通電経路を遮断する所定のタイミングで外部接続電極18b及び第1の発熱体電極18を介して通電され、発熱することにより、第1、第2の電極11,12を接続している可溶導体13を溶断することができる。また、発熱体14は、可溶導体13が溶断することにより、自身の通電経路も遮断されることから発熱が停止する。
[可溶導体]
可溶導体13は、発熱体14の発熱により速やかに溶断される材料からなり、例えばハンダや、Snを主成分とするPbフリーハンダ等の低融点金属を好適に用いることができる。
また、可溶導体13は、In、Pb、Ag、Cu又はこれらのうちのいずれかを主成分とする合金等の高融点金属を用いてもよく、あるいは低融点金属と高融点金属との積層体であってもよい。高融点金属と低融点金属とを含有することによって、保護素子1をリフロー実装する場合に、リフロー温度が低融点金属の溶融温度を超えて、低融点金属が溶融しても、低融点金属の外部への流出を抑制し、可溶導体13の形状を維持することができる。また、溶断時も、低融点金属が溶融することにより、高融点金属を溶食(ハンダ食われ)することで、高融点金属の融点以下の温度で速やかに溶断することができる。
なお、可溶導体13は、発熱体引出電極16及び第1、第2の電極11,12へ、ハンダ等により接続されている。可溶導体13は、リフローはんだ付けによって容易に接続することができる。
また、可溶導体13は、酸化防止、濡れ性の向上等のため、フラックス17が塗布されていることが好ましい。
[カバー部材]
また、保護素子1は、内部を保護するために、絶縁基板10の表面10e上にカバー部材20が設けられている。カバー部材20は、絶縁基板10の形状に応じて略矩形状に形成されている。また、図1に示すように、カバー部材20は、可溶導体13が設けられた絶縁基板10の表面10e上に接続される側面21と、絶縁基板10の表面10e上を覆う天面22とを有し、絶縁基板10の表面10e上に、可溶導体13が溶融時に球状に膨張し、溶融導体が発熱体引出電極16や第1、第2の電極11,12上に凝集するのに十分な内部空間を有する。
カバー部材20は、側面21が絶縁基板10の表面10e上に接着剤や溶着等により接続されている。カバー部材20を接続する接着剤としては、接続信頼性に優れる熱硬化性の接着剤を好適に用いることができる。
[製造工程]
次いで、保護素子1の製造工程について説明する。まず絶縁基板10の表面10eに第1、第2の電極11,12、発熱体14、第1、第2の発熱体電極18,19、絶縁部材15及び発熱体引出電極16を形成する。また、絶縁基板10の裏面10fに外部接続電極11a,12a,18bを形成するとともに、キャスタレーションや孔部25を介して第1、第2の電極11,12及び第1の発熱体電極18と接続する。そして、可溶導体13を、発熱体引出電極16を介して第1、第2の電極11,12間に跨って搭載する。なお、可溶導体13と第1、第2の電極11,12及び発熱体引出電極16との間には接続はんだが供給されてもよい。
次いで、カバー部材20を絶縁基板10の表面10e上に接続する。カバー部材20の接続は、接続強度に優れる熱硬化性の接着剤が側面21の下部に供給されることにより行うことが好ましい。
次いで、絶縁基板10の表面10e上にカバー部材20が搭載された構造体は、加熱処理され、可溶導体13が接続用はんだを介して第1、第2の電極11,12及び発熱体引出電極16と接続され、また、熱硬化性の接着剤が硬化してカバー部材20が絶縁基板10の表面10e上に接続されることにより、保護素子1が形成される。保護素子1が、電源回路等が形成された回路基板2にリフロー等により実装されることにより、回路モジュール3が形成される。
[可溶導体の中心と発熱体の発熱中心の一致]
このとき、保護素子1は、可溶導体13の中心と発熱体14の発熱中心とが重畳するように可溶導体13を搭載することが好ましい。可溶導体13の中心とは、矩形板状体に形成された可溶導体13では可溶導体13の重心位置となる。発熱体14の発熱中心とは、発熱初期において最も高温となる位置であり、矩形状に形成された発熱体14では発熱体14の重心位置となる。
可溶導体13の中心を発熱体14の発熱中心に重畳させて搭載することにより、発熱体14の熱を効率よく可溶導体13に伝え、発熱後に速やかに可溶導体13を溶断することができる。また、発熱体14の熱が可溶導体13に効率よく伝わることで、絶縁基板10や発熱体14自身が過熱することを防止でき、クラックの発生を抑制することができる。
[各部の配置]
ここで、発熱体14の発熱量は発熱体14の大きさに応じて大きくなる。また、第1の発熱体電極18に設けられた孔部25は、比較的発熱体14との距離が近く、発熱体14の発熱に伴う熱衝撃の影響を受けやすい。このため、保護素子1の高容量化の要請から大型化された可溶導体13を用いるとともに、発熱体14により大型の可溶導体13を速やかに溶融させる発熱量を得ようとすると、熱衝撃により孔部25に向かって絶縁基板や発熱体14にクラックが発生する恐れがある。発熱体14は、クラックが発生した部位の発熱が停止するため、所望の発熱量が得られず、可溶導体13の溶断時間が延びる恐れもある。
そこで、保護素子1は、発熱体14や孔部25等の保護素子1を構成する各構成部位を適正に配置することにより、発熱体14の通電発熱時における熱衝撃により、孔部25に向かってクラックが発生することを防ぐことができる。
具体的に、図6に示すように、保護素子1は、発熱体14の発熱中心C1が、絶縁基板10の第3の側縁10cから第4の側縁10dまでの距離の中間の位置C2から上記第1、第2の発熱体電極18,19のうち熱容量の大きい発熱体電極が設けられた側縁側に偏倚して形成されている。上述したように、保護素子1は、第2の発熱体電極19に発熱体引出電極16が形成されるとともに、孔部25が形成されていないため、孔部25が形成された第1の発熱体電極18に比して熱容量が大きい。したがって、保護素子1は、発熱体14の発熱中心C1が第2の発熱体電極19が設けられた第4の側縁10d側に偏倚して形成される。
これにより、保護素子1は、孔部25と発熱体14の第3の側縁10c側の端部との領域に対する発熱体14の発熱による熱衝撃が弱まり、クラックの発生を防止することができる。なお、図5に示す第2の発熱体電極19にも孔部26を形成した対称型の保護素子27においては、発熱体14の発熱中心を第1、第2の発熱体電極18,19のうち、熱容量の大きい発熱体電極が設けられた側縁側に偏倚して形成する。
また、保護素子1は、保護素子1は、図7に示す保護素子1の平面図における各部の寸法を以下の通りに定義し、以下に説明する第1〜第7の形態に示す条件を満たすように形成してもよい。
A:絶縁基板10の第3の側縁10cと発熱体14の第3の側縁10c側の端部との最短距離
B:発熱体14の第3の側縁10c側の端部と第1の発熱体電極18に設けられた孔部25の外縁との最短距離
C:絶縁基板10の第4の側縁10dと発熱体14の第4の側縁10d側の端部との最短距離
D:絶縁基板10の第3、第4の側縁10c,10d間の中心部を通る第3、第4の側縁10c,10dと平行な中心線と発熱体14の第3の側縁10c側の端部との距離
E:絶縁基板10の第3、第4の側縁10c,10d間の中心部を通る第3、第4の側縁10c,10dと平行な中心線と発熱体14の第4の側縁10d側の端部との距離
F:絶縁基板10の第3、第4の側縁10c,10d間の距離
G:略矩形状に形成された発熱体14の幅
H:絶縁基板10の第3、第4の側縁10c,10dと隣接する第1、第2の側縁10a,10b間の距離
ここで、Bについて補足すると、孔部25が複数ある場合は、発熱体14の第3の側縁10c側の端部と最も発熱体14側に位置する孔部25の外縁との最短距離をいう。図8は、第1の発熱体電極18に設ける孔部25として、第3の側縁10cからやや内側に形成したスルーホールを有する保護素子1を示す平面図である。図8に示す保護素子1では、孔部25の外縁は、このスルーホールの外縁となる。
また、図9は、第1の発熱体電極18に設ける孔部25として、第3の側縁10cに設けたキャスタレーション及び第3の側縁10cからやや内側に形成したスルーホールを有する保護素子1を示す平面図である。図9に示す保護素子1では、孔部25の外縁は、最も発熱体14側に位置するスルーホールの外縁となる。
また、第1の発熱体電極18に孔部25を設けるとともに、第2の発熱体電極19に孔部26を設けた対称型の保護素子27では、第1、第2の発熱体電極18,19及び第3、第4の側縁10c,10dのうち、熱容量が小さい方の発熱体電極が形成された孔部の外縁と当該発熱体電極が形成された側縁との距離をBとし、熱容量が大きい方の発熱体電極が形成された孔部の外縁と当該発熱体電極が形成された側縁との距離をCとする。
[第1の形態:B/(D+E)]
保護素子1は、B/(D+E)を0.20以上とすることが好ましい。すなわち、保護素子1は、発熱体14の長さ(D+E)に対する、発熱体14の第3の側縁10c側の端部と第1の発熱体電極18に設けられた孔部25の外縁との最短距離(B)の割合が0.20以上であることが好ましい。
発熱体14の発熱量は発熱体14の長さ(D+E)に応じて大きくなり、また発熱体14と孔部25までの距離が長くなるほどクラックに対する耐性が大きくなる。そして、発熱体14の長さ(D+E)に対する発熱体14から孔部25までの距離(B)の割合を0.20以上とすることで、発熱体14の発熱量に対する耐性が高まり、孔部25に向かうクラックの発生を防止することができる。
一方、発熱体14の長さ(D+E)に対する発熱体14から孔部25までの距離(B)の割合が0.20未満の場合、発熱体14の長さ(D+E)の割に発熱体14と孔部25までの距離が短く、熱衝撃に対する耐性が不足し、クラックが発生する恐れがある。
[第2の形態:B/G]
また、保護素子1は、B/Gを1.0以上とすることが好ましい。すなわち、保護素子1は、略矩形状に形成された発熱体14の幅(G)に対する、発熱体14の第3の側縁10c側の端部と孔部25の外縁との最短距離(B)の割合が1.0以上であることが好ましい。
発熱体14の発熱量は発熱体14の幅(G)に応じても大きくなり、幅広になるほど孔部25に向かう伝熱ルートも広がることから熱衝撃の影響が及びやすくなる。また、発熱体14と孔部25までの距離が長くなるほどクラックに対する耐性が大きくなる。そのため、発熱体の幅(G)に対する発熱体14から孔部25までの距離(B)の割合を1.0以上とすることで、発熱体14の発熱量に対する耐性を備え、孔部25に向かうクラックの発生を防止することができる。
一方、発熱体の幅(G)に対する発熱体14から孔部25までの距離(B)の割合が1.0未満の場合、発熱体14の幅(G)の割に発熱体14と孔部25までの距離が短く、熱衝撃に対する耐性が不足し、クラックが発生する恐れがある。
[第3の形態:B/(G/(D+E))]
また、保護素子1は、B/(G/(D+E))を6.0以上とすることが好ましい。すなわち、保護素子1は、発熱体14の幅(G)と長さ(D+E)のアスペクト比(G/(D+E))に対する、発熱体14の第3の側縁10c側の端部と孔部25の外縁との最短距離(B)の割合が6.0以上であることが好ましい。
所定のサイズの絶縁基板10内において、発熱体14の第3の側縁10c側の端部と孔部25の外縁との最短距離(B)を大きくとると、相対的に第3、第4の側縁10c,10d間にわたって設けられている発熱体14の長さ(D+E)の距離は短くなり、発熱量が小さくなる。また、発熱体14の幅(G)が小さくなると発熱量は小さくなる。
そのため、所定のサイズの絶縁基板において、発熱体14の幅(G)と長さ(D+E)のアスペクト比(G/(D+E))に対する、発熱体14から孔部25までの距離(B)の割合を規定することで、発熱体14の発熱量に対する耐性を備えることができる。具体的には発熱体14の幅(G)と長さ(D+E)のアスペクト比(G/(D+E))に対する発熱体14から孔部25までの距離Bの割合を6.0以上とすることで、発熱体14の発熱量に対する耐性を備え、孔部25に向かうクラックの発生を防止することができる。
一方、発熱体14の幅(G)と長さ(D+E)のアスペクト比(G/(D+E))に対する発熱体14から孔部25までの距離Bの割合が6.0未満の場合、発熱体14の長さ(D+E)や発熱体14の幅(G)の割に、発熱体14と孔部25までの距離が短く、熱衝撃に対する耐性が不足し、クラックが発生する恐れがある。
[第4の形態:B/(B+D+E+C)]
また、保護素子1は、B/(B+D+E+C)を0.15以上とすることが好ましい。すなわち、孔部25の外縁から第4の側縁10dまでの距離(B+D+E+C)に対する発熱体14の第3の側縁10c側の端部と孔部25の外縁との最短距離(B)の割合が0.15以上であることが好ましい。
絶縁基板10は、第3の側縁10c側に孔部25を設けることにより絶縁基板10の発熱体14から孔部25に至る領域までの熱衝撃に対する耐性が問題となることから、絶縁基板10の第3の側縁10cから孔部25までの領域を除いた領域、すなわち孔部25の外縁から第4の側縁10dまでの距離(B+D+E+C)は、発熱体14の熱衝撃を受ける実質的な絶縁基板10の長さといえる。そして、この発熱体14の熱衝撃を受ける孔部25の外縁から第4の側縁10dまでの距離(B+D+E+C)における発熱体14の第3の側縁10c側の端部と孔部25の外縁との最短距離(B)の割合が大きいほど、発熱体14の発熱量に対する耐性を備えることができる。具体的に、B/(B+D+E+C)を0.15以上とすることで、発熱体14の発熱量に対する耐性を備え、孔部25に向かうクラックの発生を防止することができる。
一方、孔部25の外縁から第4の側縁10dまでの距離(B+D+E+C)における発熱体14の第3の側縁10c側の端部と孔部25の外縁との最短距離(B)の割合が0.15未満の場合、実質的な絶縁基板10の長さ(B+D+E+C)における、発熱体14と孔部25までの距離が短く、熱衝撃に対する耐性が不足し、クラックが発生する恐れがある。
[第5の形態:B/C]
また、保護素子1は、B/Cを0.9以上とすることが好ましい。すなわち、所定のサイズの絶縁基板10において、絶縁基板10の第4の側縁10dと発熱体14の第4の側縁10d側の端部との最短距離(C)に対する発熱体14の第3の側縁10c側の端部と孔部25の外縁との最短距離(B)の割合が0.9以上であることが好ましい。
絶縁基板10の表面10eの第3、第4の側縁10c,10d間に占める発熱体14の長さ(D+E)を一定としたときに、発熱体14の両端部と孔部25の外縁及び第4の側縁10dとの距離の割合として、孔部25の外縁との最短距離(B)を大きくとる、具体的に0.9以上とすることで、発熱体14を第4の側縁10d側に偏倚させて、クラックが生じやすい孔部25に至る領域の熱衝撃に対する耐性を向上させ、孔部25に向かうクラックの発生を防止することができる。
一方、絶縁基板10の表面10eにおいて、絶縁基板10の第4の側縁10dと発熱体14の第4の側縁10d側の端部との最短距離(C)に対する発熱体14の第3の側縁10c側の端部と孔部25の外縁との最短距離(B)の割合が0.9未満の場合、発熱体14と孔部25までの距離が短く、熱衝撃に対する耐性が不足し、クラックが発生する恐れがある。
[第6の形態:B/(F−(E+C))]
また、保護素子1は、B/(F−(E+C))を0.30以上とすることが好ましい。すなわち、絶縁基板10の第3の側縁10cから絶縁基板10の第3、第4の側縁10c,10d間の中心位置までの距離(F−(E+C))に対する発熱体14の第3の側縁10c側の端部と孔部25の外縁との最短距離(B)が0.30以上であることが好ましい。
第3の側縁10cからの距離(F−(E+C))は絶縁基板10の第3、第4の側縁10c,10d間の中心位置を示し、距離(B)は孔部25の外縁から発熱体14の端部までの距離を示す。したがって、B/(F−(E+C))は、絶縁基板10の中心位置と発熱体14の第3の側縁10c側の端部との位置関係を規定する。
そして、絶縁基板10の第3の側縁10cから絶縁基板10の第3、第4の側縁10c,10d間の中心位置までの距離(F−(E+C))に対する発熱体14の第3の側縁10c側の端部と孔部25の外縁との最短距離(B)を0.30以上となる位置関係を有することにより、絶縁基板10の中心位置から第3の側縁10c側の領域においてクラックが生じやすい孔部25に至る領域に発熱体14の熱衝撃に対する耐性を備える長さを確保することができ、孔部25に向かうクラックの発生を防止することができる。
一方、絶縁基板10の第3の側縁10cから絶縁基板10の第3、第4の側縁10c,10d間の中心位置までの距離(F−(E+C))に対する発熱体14の第3の側縁10c側の端部と孔部25の外縁との最短距離(B)が0.30未満の場合、絶縁基板10の中心位置から第3の側縁10c側の領域おいて発熱体14と孔部25までの距離が短く、熱衝撃に対する耐性が不足し、クラックが発生する恐れがある。
なお、絶縁基板10の第3の側縁10cから絶縁基板10の第3、第4の側縁10c,10d間の中心位置までの距離は、(F−(E+C))の他、(A+D)あるいは(F/2)と規定することもできる。
[第7の形態:{B+(D+E)/2}/{(B+C+D+E)/2}]
また、保護素子1は、孔部25の外縁から絶縁基板10の第4の側縁10dまでの長さの半分の距離{(B+C+D+E)/2}に対する孔部25の外縁から発熱体14の中心までの距離{B+(D+E)/2}の割合、{B+(D+E)/2}/{(B+C+D+E)/2}が0.99以上であることが好ましい。
孔部25の外縁から絶縁基板10の第4の側縁10dまでの長さの半分の距離{(B+C+D+E)/2}とは、上述した実質的な絶縁基板10における中心を示し、孔部25の外縁から発熱体14の中心までの距離{B+(D+E)/2}との割合を求めることで、この実質的な絶縁基板10内における発熱中心の位置を規定する。そして、{B+(D+E)/2}/{(B+C+D+E)/2}が0.99以上となるように発熱体14を形成することにより、発熱体14の発熱中心が実質的な絶縁基板10の中心と略一致又は第4の側縁10d側に偏倚することとなる。したがって、発熱体14の発熱中心から孔部25に至る領域に発熱体14の熱衝撃に対する耐性を備える長さを確保することができ、孔部25に向かうクラックの発生を防止することができる。
一方、孔部25の外縁から絶縁基板10の第4の側縁10dまでの長さの半分の距離{(B+C+D+E)/2}に対する孔部25の外縁から発熱体14の中心までの距離{B+(D+E)/2}の割合が0.99未満の場合、発熱体14の発熱中心が実質的な絶縁基板の中心から第3の側縁10c側に偏倚して設けられ、発熱体14から孔部25に至る領域に発熱体14の熱衝撃に対する耐性を備える長さを確保することができず、孔部25に向かうクラックが発生する恐れがある。
[回路基板]
次いで、保護素子1が実装される回路基板2について説明する。回路基板2は、例えばガラスエポキシ基板やガラス基板、セラミック基板等のリジッド基板や、フレキシブル基板等、公知の絶縁基板が用いられる。また、回路基板2は、図2に示すように、保護素子1がリフロー等によって表面実装される実装部を有し、実装部内に保護素子1の絶縁基板10の裏面10fに設けられた外部接続電極11a,12a,18bとそれぞれ接続される接続電極が設けられている。なお、回路基板2は、保護素子1の発熱体14に通電させるFET等の素子が実装されている。
[回路モジュールの使用方法]
次いで、保護素子1及び保護素子1が回路基板2に表面実装された回路モジュール3の使用方法について説明する。図10に示すように、回路モジュール3は、例えば、リチウムイオン二次電池のバッテリパック内の回路として用いられる。
たとえば、保護素子1は、合計4個のリチウムイオン二次電池のバッテリセル51〜54からなるバッテリスタック55を有するバッテリパック50に組み込まれて使用される。
バッテリパック50は、バッテリスタック55と、バッテリスタック55の充放電を制御する充放電制御回路60と、バッテリスタック55の異常時に充電を遮断する本発明が適用された保護素子1と、各バッテリセル51〜54の電圧を検出する検出回路56と、検出回路56の検出結果に応じて保護素子1の動作を制御する電流制御素子57とを備える。
バッテリスタック55は、過充電及び過放電状態から保護するための制御を要するバッテリセル51〜54が直列接続されたものであり、バッテリパック50の正極端子50a、負極端子50bを介して、着脱可能に充電装置65に接続され、充電装置65からの充電電圧が印加される。充電装置65により充電されたバッテリパック50の正極端子50a、負極端子50bをバッテリで動作する電子機器に接続することによって、この電子機器を動作させることができる。
充放電制御回路60は、バッテリスタック55から充電装置65に流れる電流経路に直列接続された2つの電流制御素子61、62と、これらの電流制御素子61、62の動作を制御する制御部63とを備える。電流制御素子61、62は、たとえば電界効果トランジスタ(以下、FETと呼ぶ。)により構成され、制御部63によりゲート電圧を制御することによって、バッテリスタック55の電流経路の充電方向及び/又は放電方向への導通と遮断とを制御する。制御部63は、充電装置65から電力供給を受けて動作し、検出回路56による検出結果に応じて、バッテリスタック55が過放電又は過充電であるとき、電流経路を遮断するように、電流制御素子61、62の動作を制御する。
保護素子1は、たとえば、バッテリスタック55と充放電制御回路60との間の充放電電流経路上に接続され、その動作が電流制御素子57によって制御される。
検出回路56は、各バッテリセル51〜54と接続され、各バッテリセル51〜54の電圧値を検出して、各電圧値を充放電制御回路60の制御部63に供給する。また、検出回路56は、いずれか1つのバッテリセル51〜54が過充電電圧又は過放電電圧になったときに電流制御素子57を制御する制御信号を出力する。
電流制御素子57は、たとえばFETにより構成され、検出回路56から出力される検出信号によって、バッテリセル51〜54の電圧値が所定の過放電又は過充電状態を超える電圧になったとき、保護素子1を動作させて、バッテリスタック55の充放電電流経路を電流制御素子61、62のスイッチ動作によらず遮断するように制御する。
以上のような構成からなるバッテリパック50において、保護素子1の構成について具体的に説明する。
まず、本発明が適用された保護素子1は、図11に示すような回路構成を有する。すなわち、保護素子1は、発熱体引出電極16を介して直列接続された可溶導体13と、可溶導体13の接続点を介して通電して発熱させることによって可溶導体13を溶融する発熱体14とからなる回路構成である。また、保護素子1では、たとえば、可溶導体13が充放電電流経路上に直列接続され、発熱体14が電流制御素子57と接続される。保護素子1の第1の電極11は、外部接続電極11aを介してバッテリスタック55の開放端と接続され、第2の電極12は、外部接続電極12aを介してバッテリパック50の正極端子50a側の開放端と接続される。また、発熱体14は、発熱体引出電極16を介して可溶導体13と接続されることによりバッテリパック50の充放電電流経路と接続され、また第1の発熱体電極18及び外部接続電極18bを介して電流制御素子57と接続される。
このようなバッテリパック50は、保護素子1の発熱体14が通電、発熱されると、可溶導体13が溶融し、その濡れ性によって、発熱体引出電極16上に引き寄せられる。その結果、保護素子1は、可溶導体13が溶断することにより、確実に電流経路を遮断することができる。また、可溶導体13が溶断することにより発熱体14への給電経路も遮断されるため、発熱体14の発熱も停止する。
また、バッテリパック50は、充放電経路上に保護素子1の定格を超える予期しない大電流が流れた場合に、可溶導体13が自己発熱(ジュール熱)により溶断することによって、電流経路を遮断することができる。
上述したように、保護素子1は、発熱体14や孔部25等の保護素子1を構成する各構成部位が適正に配置されているため、発熱体14の通電発熱時における熱衝撃により、孔部25に向かってクラックが発生することが防止され、また、発熱体14の発熱を効率よく可溶導体13に伝えることができる。したがって、保護素子1は、発熱体14の通電発熱時に所望の発熱量が得られ、可溶導体13の溶断特性を安定的に維持することができる。
なお、本技術が適用された保護素子1は、リチウムイオン二次電池のバッテリパックに用いる場合に限らず、ICの異常過熱等、電気信号による電流経路の遮断を必要とする様々な用途にももちろん適用可能である。
次いで、本技術の実施例について説明する。本実施例では、上述した保護素子1のA〜Hの各部の寸法及び配置を変えた実施例1〜3及び比較例1〜5のサンプルを形成し、発熱体(電力:33W)の発熱時におけるクラックの発生の有無を検証した。クラックは絶縁基板又は発熱体のいずれか一方でも発生した場合には「有り」とした。
各サンプルに係る保護素子は、絶縁基板10として矩形状のセラミック基板(長さF:9.5mm、幅H:5.0mm)を用い、絶縁基板10の長手方向の両側の第3、第4の側縁10c,10dに第1、第2の発熱体電極18,19を形成するとともに、第3の側縁10c側に形成した第1の発熱体電極18にのみ孔部25としてキャスタレーションを形成し、第4の側縁10d側に形成した第2の発熱体電極19に発熱体引出電極16を接続した非対称型とした。
各実施例及び比較例のサンプルに係る寸法を表1に示し、上述した第1〜第7の形態における数値、及びクラックの発生の有無を表2に示す。
Figure 0006811590
Figure 0006811590
[第1の形態:B/(D+E)について]
実施例1〜3では、発熱体14の長さ(D+E)に対する、発熱体14の第3の側縁10c側の端部と第1の発熱体電極18に設けられた孔部25の外縁との最短距離Bの割合(B/(D+E))が0.20以上であり、発熱体14の発熱量に対する耐性が高まり、孔部25に向かうクラックは発生しなかった。
比較例1〜5では、(B/(D+E))が0.20未満であり、発熱体14の長さ(D+E)の割に発熱体14と孔部25までの距離が短く、熱衝撃に対する耐性が不足し、クラックが発生した。
[第2の形態:B/Gについて]
実施例1〜3では、略矩形状に形成された発熱体14の幅(G)に対する、発熱体14の第3の側縁10c側の端部と孔部25の外縁との最短距離(B)の割合が1.0以上であり、発熱体14の発熱量に対する耐性を備えたことから、孔部25に向かうクラックは発生しなかった。
比較例1〜5では、(B/G)が1.0未満であり、発熱体14の幅(G)の割に発熱体14と孔部25までの距離が短く、熱衝撃に対する耐性が不足し、クラックが発生した。
[第3の形態:B/(G/(D+E))について]
実施例1〜3では、発熱体14の幅(G)と長さ(D+E)のアスペクト比(G/(D+E))に対する、発熱体14の第3の側縁10c側の端部と孔部25の外縁との最短距離(B)の割合が6.0であり、所定サイズ(9.5×5.0mm)の絶縁基板10内において、発熱体14の幅(G)と長さ(D+E)のアスペクト比(G/(D+E))に対して発熱体14の発熱量に対する耐性を備えるだけの発熱体14から孔部25までの距離(B)を確保でき、孔部25に向かうクラックの発生を防止することができた。
一方、比較例1〜5では、B/(G/(D+E))が6.0未満であり、発熱体14の長さ(D+E)や発熱体14の幅(G)の割に、発熱体14と孔部25までの距離が短く、熱衝撃に対する耐性が不足し、クラックが発生した。
[第4の形態:B/(B+D+E+C)について]
実施例1〜3では、孔部25の外縁から第4の側縁までの距離(B+D+E+C)に対する発熱体14の第3の側縁10c側の端部と孔部25の外縁との最短距離(B)の割合が0.15以上であるため、発熱体14の熱衝撃を受ける実質的な絶縁基板10の長さに対する発熱体14の第3の側縁10c側の端部と孔部25の外縁との最短距離(B)の割合が大きく、発熱体14の発熱量に対する耐性を備え、孔部25に向かうクラックは発生しなかった。
一方、比較例1〜5では、B/(B+D+E+C)が0.15未満であり、実質的な絶縁基板10の長さ(B+D+E+C)における、発熱体14の第3の側縁10c側の端部と孔部25の外縁との最短距離(B)が短く、熱衝撃に対する耐性が不足し、クラックが発生した。
[第5の形態:B/Cについて]
実施例1〜3では、所定サイズ(9.5×5.0mm)の絶縁基板10内において、
第4の側縁10dと発熱体14の第4の側縁10d側の端部との最短距離(C)に対する発熱体14の第3の側縁10c側の端部と孔部25の外縁との最短距離(B)の割合が0.9以上であり、発熱体14が第4の側縁10d側に偏倚して形成されることにより、クラックが生じやすい孔部25に至る領域の熱衝撃に対する耐性が向上されているため、孔部25に向かうクラックは発生しなかった。
一方、比較例1〜5では、B/Cが0.9未満であり、発熱体14の第3の側縁10c側の端部と孔部25の外縁との最短距離(B)が短く、熱衝撃に対する耐性が不足し、クラックが発生した。
[第6の形態:B/(F−(E+C))について]
実施例1〜3では、絶縁基板10の第3の側縁10cから絶縁基板10の第3、第4の側縁10c,10d間の中心位置までの距離(F−(E+C))に対する発熱体14の第3の側縁10c側の端部と孔部25の外縁との最短距離(B)が0.30以上であり、絶縁基板10の中心位置から第3の側縁10c側の領域においてクラックが生じやすい孔部25に至る領域に発熱体14の熱衝撃に対する耐性を備える長さを確保していることから、孔部25に向かうクラックは発生しなかった。
一方、比較例1〜5では、B/(F−(E+C))が0.30未満であり、絶縁基板10の中心位置から第3の側縁10c側の領域おいて発熱体14の第3の側縁10c側の端部と孔部25の外縁との最短距離(B)が短く、熱衝撃に対する耐性が不足し、クラックが発生した。
[第7の形態:{B+(D+E)/2}/{(B+C+D+E)/2}について]
実施例1〜3では、孔部25の外縁から絶縁基板10の第4の側縁10dまでの長さの半分の距離{(B+C+D+E)/2}に対する孔部25の外縁から発熱体14の中心までの距離{B+(D+E)/2}の割合、{B+(D+E)/2}/{(B+C+D+E)/2}が0.99以上であり、発熱体14の発熱中心が実質的な絶縁基板10の中心と略一致又は第4の側縁10d側に偏倚していることから、発熱体14の発熱中心から孔部25に至る領域に発熱体14の熱衝撃に対する耐性を備える長さを確保することができ、孔部25に向かうクラックは発生しなかった。
一方、比較例1〜5では、{B+(D+E)/2}/{(B+C+D+E)/2}が0.99未満であり、発熱体14の発熱中心が実質的な絶縁基板の中心から第3の側縁10c側に偏倚して設けられ、発熱体14から孔部25に至る領域に発熱体14の熱衝撃に対する耐性を備える長さを確保することができず、孔部25に向かうクラックが発生した。
1 保護素子、2 回路基板、3 回路モジュール、10 絶縁基板、11 第1の電極、12 第2の電極、13 可溶導体、14 発熱体、15 絶縁部材、16 発熱体引出電極、17 フラックス、18 第1の発熱体電極、19 第2の発熱体電極、20 カバー部材、21 側面、22 天面、25 孔部、26 孔部、27 保護素子、50 バッテリパック、51〜54 バッテリセル、55 バッテリスタック、56 検出回路、57 電流制御素子、60 充放電制御回路、61 電流制御素子、62 電流制御素子、63 制御部、65 充電装置

Claims (20)

  1. 絶縁基板と、
    上記絶縁基板の相対向する一対の側縁の間に形成された発熱体と、
    上記絶縁基板の上記一対の側縁の一方の側縁側に設けられ、上記発熱体と電気的に接続されるとともに、孔部が形成された第1の発熱体電極と、
    上記一対の側縁の他方の側縁側に設けられ、上記発熱体と電気的に接続された第2の発熱体電極と、
    上記発熱体の発熱により溶断し、電流経路を遮断する可溶導体とを備え、
    上記発熱体の中心は、上記絶縁基板の上記一方の側縁から上記他方の側縁までの距離の中間の位置から上記他方の側縁側に偏倚して形成されている保護素子。
  2. B/(D+E)が0.20以上である請求項1に記載の保護素子。
    B:上記発熱体の上記一方の側縁側の端部と上記第1の発熱体電極に設けられた上記孔部の外縁との最短距離をいい、上記孔部が複数ある場合は、上記発熱体の上記一方の側縁側の端部と最も上記発熱体側に位置する上記孔部の外縁との最短距離
    D:上記絶縁基板の上記一方及び他方の側縁間の中心部を通る上記一方及び他方の側縁と平行な中心線と上記発熱体の上記一方の側縁側の端部との距離
    E:上記絶縁基板の上記一方及び他方の側縁間の中心部を通る上記一方及び他方の側縁と平行な中心線と上記発熱体の上記他方の側縁側の端部との距離
  3. B/Gが1.0以上である請求項1に記載の保護素子。
    B:上記発熱体の上記一方の側縁側の端部と上記第1の発熱体電極に設けられた上記孔部の外縁との最短距離をいい、上記孔部が複数ある場合は、上記発熱体の上記一方の側縁側の端部と最も上記発熱体側に位置する上記孔部の外縁との最短距離
    G:略矩形状に形成された上記発熱体の幅
  4. B/(G/(D+E))が6.0以上である請求項1に記載の保護素子。
    B:上記発熱体の上記一方の側縁側の端部と上記第1の発熱体電極に設けられた上記孔部の外縁との最短距離をいい、上記孔部が複数ある場合は、上記発熱体の上記一方の側縁側の端部と最も上記発熱体側に位置する上記孔部の外縁との最短距離
    D:上記絶縁基板の上記一方及び他方の側縁間の中心部を通る上記一方及び他方の側縁と平行な中心線と上記発熱体の上記一方の側縁側の端部との距離
    E:上記絶縁基板の上記一方及び他方の側縁間の中心部を通る上記一方及び他方の側縁と平行な中心線と上記発熱体の上記他方の側縁側の端部との距離
    G:略矩形状に形成された上記発熱体の幅
  5. B/(B+D+E+C)が0.15以上である請求項1に記載の保護素子。
    B:上記発熱体の上記一方の側縁側の端部と上記第1の発熱体電極に設けられた上記孔部の外縁との最短距離をいい、上記孔部が複数ある場合は、上記発熱体の上記一方の側縁側の端部と最も上記発熱体側に位置する上記孔部の外縁との最短距離
    C:上記絶縁基板の上記他方の側縁と上記発熱体の上記他方の側縁側の端部との最短距離
    D:上記絶縁基板の上記一方及び他方の側縁間の中心部を通る上記一方及び他方の側縁と平行な中心線と上記発熱体の上記一方の側縁側の端部との距離
    E:上記絶縁基板の上記一方及び他方の側縁間の中心部を通る上記一方及び他方の側縁と平行な中心線と上記発熱体の上記他方の側縁側の端部との距離
  6. B/Cが0.9以上である請求項1に記載の保護素子。
    B:上記発熱体の上記一方の側縁側の端部と上記第1の発熱体電極に設けられた上記孔部の外縁との最短距離をいい、上記孔部が複数ある場合は、上記発熱体の上記一方の側縁側の端部と最も上記発熱体側に位置する上記孔部の外縁との最短距離
    C:上記絶縁基板の上記他方の側縁と上記発熱体の上記他方の側縁側の端部との最短距離
  7. B/(F−(E+C))が0.30以上である請求項1に記載の保護素子。
    B:上記発熱体の上記一方の側縁側の端部と上記第1の発熱体電極に設けられた上記孔部の外縁との最短距離をいい、上記孔部が複数ある場合は、上記発熱体の上記一方の側縁側の端部と最も上記発熱体側に位置する上記孔部の外縁との最短距離
    C:上記絶縁基板の上記他方の側縁と上記発熱体の上記他方の側縁側の端部との最短距離
    E:上記絶縁基板の上記一方及び他方の側縁間の中心部を通る上記一方及び他方の側縁と平行な中心線と上記発熱体の上記他方の側縁側の端部との距離
    F:上記絶縁基板の上記一方及び他方の側縁間の距離
  8. {B+(D+E)/2}/{(B+C+D+E)/2}が0.99以上である請求項1に記載の保護素子。
    B:上記発熱体の上記一方の側縁側の端部と上記第1の発熱体電極に設けられた上記孔部の外縁との最短距離をいい、上記孔部が複数ある場合は、上記発熱体の上記一方の側縁側の端部と最も上記発熱体側に位置する上記孔部の外縁との最短距離
    C:上記絶縁基板の上記他方の側縁と上記発熱体の上記他方の側縁側の端部との最短距離
    D:上記絶縁基板の上記一方及び他方の側縁間の中心部を通る上記一方及び他方の側縁と平行な中心線と上記発熱体の上記一方の側縁側の端部との距離
    E:上記絶縁基板の上記一方及び他方の側縁間の中心部を通る上記一方及び他方の側縁と平行な中心線と上記発熱体の上記他方の側縁側の端部との距離
  9. 絶縁基板と、
    上記絶縁基板の相対向する一対の側縁の間に形成された発熱体と、
    上記絶縁基板の上記一対の側縁の一方の側縁側に設けられ、上記発熱体と電気的に接続されるとともに、第1の孔部が形成された第1の発熱体電極と、
    上記一対の側縁の他方の側縁側に設けられ、上記発熱体と電気的に接続されるとともに、第2の孔部が形成された第2の発熱体電極と、
    上記発熱体の発熱により溶断し、電流経路を遮断する可溶導体とを備え、
    上記発熱体の中心は、上記絶縁基板の上記一方の側縁から上記他方の側縁までの距離の中間の位置から上記第1、第2の発熱体電極のうち熱容量の大きい発熱体電極が設けられた側縁側に偏倚して形成されている保護素子。
  10. B/(D+E)が0.20以上である請求項9に記載の保護素子。
    B:上記発熱体の上記第1、第2の発熱体電極のうち熱容量の小さい発熱体電極が設けられた側縁側の端部と上記第1、第2の発熱体電極のうち熱容量の小さい発熱体電極に設けられた上記孔部の外縁との最短距離をいい、上記孔部が複数ある場合は、上記発熱体の上記第1、第2の発熱体電極のうち熱容量の小さい発熱体電極が設けられた側縁側の端部と最も上記発熱体側に位置する上記孔部の外縁との最短距離
    D:上記絶縁基板の上記一方及び他方の側縁間の中心部を通る上記一方及び他方の側縁と平行な中心線と上記発熱体の上記一方の側縁側の端部との距離
    E:上記絶縁基板の上記一方及び他方の側縁間の中心部を通る上記一方及び他方の側縁と平行な中心線と上記発熱体の上記他方の側縁側の端部との距離
  11. B/Gが1.0以上である請求項9に記載の保護素子。
    B:上記発熱体の上記第1、第2の発熱体電極のうち熱容量の小さい発熱体電極が設けられた側縁側の端部と上記第1、第2の発熱体電極のうち熱容量の小さい発熱体電極に設けられた上記孔部の外縁との最短距離をいい、上記孔部が複数ある場合は、上記発熱体の上記第1、第2の発熱体電極のうち熱容量の小さい発熱体電極が設けられた側縁側の端部と最も上記発熱体側に位置する上記孔部の外縁との最短距離
    G:略矩形状に形成された上記発熱体の幅
  12. B/(G/(D+E))が6.0以上である請求項9に記載の保護素子。
    B:上記発熱体の上記第1、第2の発熱体電極のうち熱容量の小さい発熱体電極が設けられた側縁側の端部と上記第1、第2の発熱体電極のうち熱容量の小さい発熱体電極に設けられた上記孔部の外縁との最短距離をいい、上記孔部が複数ある場合は、上記発熱体の上記第1、第2の発熱体電極のうち熱容量の小さい発熱体電極が設けられた側縁側の端部と最も上記発熱体側に位置する上記孔部の外縁との最短距離
    D:上記絶縁基板の上記一方及び他方の側縁間の中心部を通る上記一方及び他方の側縁と平行な中心線と上記発熱体の上記一方の側縁側の端部との距離
    E:上記絶縁基板の上記一方及び他方の側縁間の中心部を通る上記一方及び他方の側縁と平行な中心線と上記発熱体の上記他方の側縁側の端部との距離
    G:略矩形状に形成された上記発熱体の幅
  13. B/(B+D+E+C)が0.15以上である請求項9に記載の保護素子。
    B:上記発熱体の上記第1、第2の発熱体電極のうち熱容量の小さい発熱体電極が設けられた側縁側の端部と上記第1、第2の発熱体電極のうち熱容量の小さい発熱体電極に設けられた上記孔部の外縁との最短距離をいい、上記孔部が複数ある場合は、上記発熱体の上記第1、第2の発熱体電極のうち熱容量の小さい発熱体電極が設けられた側縁側の端部と最も上記発熱体側に位置する上記孔部の外縁との最短距離
    C:上記絶縁基板の上記他方の側縁と上記発熱体の上記他方の側縁側の端部との最短距離
    D:上記絶縁基板の上記一方及び他方の側縁間の中心部を通る上記一方及び他方の側縁と平行な中心線と上記発熱体の上記一方の側縁側の端部との距離
    E:上記絶縁基板の上記一方及び他方の側縁間の中心部を通る上記一方及び他方の側縁と平行な中心線と上記発熱体の上記他方の側縁側の端部との距離
  14. B/Cが0.9以上である請求項9に記載の保護素子。
    B:上記発熱体の上記第1、第2の発熱体電極のうち熱容量の小さい発熱体電極が設けられた側縁側の端部と上記第1、第2の発熱体電極のうち熱容量の小さい発熱体電極に設けられた上記孔部の外縁との最短距離をいい、上記孔部が複数ある場合は、上記発熱体の上記第1、第2の発熱体電極のうち熱容量の小さい発熱体電極が設けられた側縁側の端部と最も上記発熱体側に位置する上記孔部の外縁との最短距離
    C:上記絶縁基板の上記他方の側縁と上記発熱体の上記他方の側縁側の端部との最短距離
  15. B/(F−(E+C))が0.30以上である請求項9に記載の保護素子。
    B:上記発熱体の上記第1、第2の発熱体電極のうち熱容量の小さい発熱体電極が設けられた側縁側の端部と上記第1、第2の発熱体電極のうち熱容量の小さい発熱体電極に設けられた上記孔部の外縁との最短距離をいい、上記孔部が複数ある場合は、上記発熱体の上記第1、第2の発熱体電極のうち熱容量の小さい発熱体電極が設けられた側縁側の端部と最も上記発熱体側に位置する上記孔部の外縁との最短距離
    C:上記絶縁基板の上記他方の側縁と上記発熱体の上記他方の側縁側の端部との最短距離
    E:上記絶縁基板の上記一方及び他方の側縁間の中心部を通る上記一方及び他方の側縁と平行な中心線と上記発熱体の上記他方の側縁側の端部との距離
    F:上記絶縁基板の上記一方及び他方の側縁間の距離
  16. {B+(D+E)/2}/{(B+C+D+E)/2}が0.99以上である請求項9に記載の保護素子。
    B:上記発熱体の上記第1、第2の発熱体電極のうち熱容量の小さい発熱体電極が設けられた側縁側の端部と上記第1、第2の発熱体電極のうち熱容量の小さい発熱体電極に設けられた上記孔部の外縁との最短距離をいい、上記孔部が複数ある場合は、上記発熱体の上記第1、第2の発熱体電極のうち熱容量の小さい発熱体電極が設けられた側縁側の端部と最も上記発熱体側に位置する上記孔部の外縁との最短距離
    C:上記絶縁基板の上記他方の側縁と上記発熱体の上記他方の側縁側の端部との最短距離
    D:上記絶縁基板の上記一方及び他方の側縁間の中心部を通る上記一方及び他方の側縁と平行な中心線と上記発熱体の上記一方の側縁側の端部との距離
    E:上記絶縁基板の上記一方及び他方の側縁間の中心部を通る上記一方及び他方の側縁と平行な中心線と上記発熱体の上記他方の側縁側の端部との距離
  17. 上記可溶導体の中心が、上記発熱体の発熱中心に重畳されて搭載されている請求項1〜16のいずれか1項に記載の保護素子。
  18. 上記第2の発熱体電極は、上記可溶導体と接続された発熱体引出電極が接続されている請求項1〜17のいずれか1項に記載の保護素子。
  19. 上記絶縁基板の表面に上記発熱体引出電極を介して対向して形成された第1、第2の電極を有し、
    上記発熱体引出電極は、上記第1及び第2の電極の間の電流経路上に設けられ、
    上記可溶導体は、上記発熱体引出電極から上記第1及び第2の電極にわたって積層され、上記発熱体の発熱により溶断することにより、該第1の電極と該第2の電極との間の電流経路を遮断する請求項18に記載の保護素子。
  20. 上記孔部は、上記絶縁基板の裏面に至るキャスタレーション及び/又はスルーホールであり、
    上記第1の発熱体電極は、上記孔部を介して上記絶縁基板の裏面に形成された外部接続電極と接続されている請求項1〜19のいずれか1項に記載の保護素子。
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