JP2016018683A - 保護素子 - Google Patents

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幸市 向
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Abstract

【課題】大型の可溶導体を用いた場合にも、遮断性能を維持するとともに、発熱体に対する熱衝撃を緩和し、安定した発熱動作を有する保護素子を提供する。【解決手段】絶縁基板10と、絶縁基板10上に、離間して形成された第1、第2の電極11,12と、絶縁基板10に形成された発熱体13と、発熱体13と連続し、第1、第2の電極11,12間に形成された発熱体引出電極14と、第1、第2の電極11,12及び発熱体引出電極14に搭載され、第1、第2の電極11,12間を導通させる可溶導体15とを備え、発熱体13は、第1、第2の電極11,12及び発熱体引出電極14と重畳されている。【選択図】図1

Description

本発明は、過充電等の異常時に、電流経路を遮断する保護素子に関する。
充電して繰り返し利用することのできる二次電池の多くは、バッテリパックに加工されてユーザに提供される。特に重量エネルギー密度の高いリチウムイオン二次電池においては、ユーザ及び電子機器の安全を確保するために、一般的に、過充電保護、過放電保護等のいくつもの保護回路をバッテリパックに内蔵し、所定の場合にバッテリパックの出力を遮断する機能を有している。
この種の保護素子には、バッテリパックに内蔵されたFETスイッチを用いて出力のON/OFFを行うことにより、バッテリパックの過充電保護又は過放電保護動作を行うものがある。しかしながら、何らかの原因でFETスイッチが短絡破壊した場合、雷サージ等が印加されて瞬間的な大電流が流れた場合、あるいはバッテリセルの寿命によって出力電圧が異常に低下したり、逆に過大異常電圧を出力した場合であっても、バッテリパックや電子機器は、発火等の事故から保護されなければならない。そこで、このような想定し得るいかなる異常状態においても、バッテリセルの出力を安全に遮断するために、外部からの信号によって電流経路を遮断する機能を有するヒューズ素子からなる保護素子が用いられている。
図13に示すように、このようなリチウムイオン二次電池等向けの保護回路の保護素子80としては、電流経路上に接続された第1及び第2の電極81,82間に亘って可溶導体83を接続して電流経路の一部をなし、この電流経路上の可溶導体83を、過電流による自己発熱、あるいは保護素子80内部に設けた発熱体84によって溶断するものが提案されている。なお、図13(B)は、図13(A)のA‐A’断面図である。
具体的に、保護素子80は、絶縁基板85と、絶縁基板85に積層され、絶縁部材86に覆われた発熱体84と、絶縁基板85の両端に形成された第1、第2の電極81,82と、絶縁部材86上に発熱体84と重畳するように積層された発熱体引出電極88と、両端が第1、第2の電極81,82にそれぞれ接続され、中央部が発熱体引出電極88に接続された可溶導体83とを備える。また、可溶導体83は、内層を構成するハンダ等の低融点金属83aと、外層を構成するAg等の高融点金属83bとが積層されてなる。
保護素子80は、過充電、過放電等の異常が検知されると、発熱体84が通電されることにより発熱する。すると、この熱により可溶導体83が溶融し、この溶融導体を発熱体引出電極88に集めることにより、第1及び第2の電極81,82間の電流経路を遮断する。
特開2010−003665号公報 特開2004−185960号公報 特開2012−003878号公報
ところで、この種の保護素子においては、携帯電話やノートパソコンのような電流容量が比較的低い用途に用いるために、可溶導体(ヒューズ)は、最大でも15A程度の電流容量を有している。リチウムイオン二次電池の用途は、近年拡大しており、より大電流の用途、例えば電動ドライバ等の電動工具や、ハイブリッドカー、電気自動車、電動アシスト自転車等の輸送機器に採用が検討され、一部採用が開始されている。これらの用途において、特に起動時等には、数10A〜100Aを超えるような大電流が流れる場合がある。このような大電流容量に対応した保護素子の実現が望まれている。
大電流容量に対応するために、保護素子は、可溶導体の断面積が増大され低抵抗化が図られる。そのため、高定格化された保護素子では、大型化された可溶導体を用いた場合にも、溶断時において確実に第1及び第2の電極間において分断され、電流経路を遮断することが求められる。
しかし、従来の保護素子では、第1、第2の電極間に配置された発熱体引出電極と発熱体とを重畳させ、発熱体引出電極上に搭載された可溶導体を加熱し、可溶導体を凝集させることにより可溶導体を溶断させていた。そのため、発熱体引出電極上に凝集させられる溶融導体の容量にも限界があり、大型化された可溶導体の溶断動作が不安定となり、あるいは、溶断後において第1、第2の電極間における絶縁抵抗が下がる恐れが生じ得る。
また、大電流に対応するために可溶導体の断面積を増大させると、発熱体による加熱溶断に要する電力も増大させる必要がある。
しかし、電流容量が比較的低い用途に用いる保護素子に対して可溶導体を大型のものに置き換え、大電流を通電させると、発熱体に対する熱衝撃が過大となり、割れが生じて可溶導体を溶断させる熱量が得られない恐れがある。これは、絶縁基板は外縁部に行くほど放熱による冷却効果が高く、基板中央が最も高温となり、この基板中央部に発熱体を形成することにより、熱膨張による応力も大きくなる。また、保護素子は、ガラス層を介して発熱体に重畳させている発熱体引出電極に可溶導体を固定していることから、絶縁基板の中央部に生じた応力が歪みとなって現れる。このため、絶縁基板の中央部に形成された発熱体に割れが生じ、給電経路が遮断されて発熱が停止する等、動作が不安定となる恐れがある。
このような傾向は、保護素子の定格を向上させるために可溶導体を大型化するほど、また、保護素子の小型化を図るために絶縁基板を薄型化するほど、顕著に現れる。
そこで、本発明は、大電流に対応するために大型の可溶導体を用いた場合にも、遮断性能及び遮断後における絶縁抵抗を維持するとともに、発熱体に対する熱衝撃を緩和し、安定した発熱動作を有する保護素子を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係る保護素子は、絶縁基板と、上記絶縁基板上に、離間して形成された第1の電極及び第2の電極と、上記絶縁基板に形成された発熱体と、上記発熱体と連続し、上記第1、第2の電極間に形成された発熱体引出電極と、上記第1、第2の電極及び上記発熱体引出電極に搭載され、上記第1、第2の電極間を導通させる可溶導体とを備え、上記発熱体は、上記第1、第2の電極及び上記発熱体引出電極と重畳されているものである。
本発明によれば、発熱体が発熱体引出電極及び第1、第2の電極と重畳する位置に配置されることにより、発熱体が発熱すると、第1、第2の電極及び第1、第2の電極上に搭載されている可溶導体も加熱される。したがって、本発明によれば、発熱体引出電極のみならず、第1、第2の電極上にも溶融導体を凝集させることができ、可溶導体が大型化された場合にも、溶融導体を保持する容量を増加させることができ、確実に第1、第2の電極間を溶断することができる。また、本発明によれば、第1、第2の電極上にも溶融導体を凝集、保持させることで溶融導体を保持する容量を増加させ、溶融導体が発熱体引出電極と第1、第2の電極間に溢れることを防止でき、可溶導体の溶断後に第1、第2の電極間における高い絶縁抵抗を維持することができる。
また、本発明によれば、発熱体が発熱体引出電極及び第1、第2の電極と重畳する位置に配置されることにより、発熱体の熱分布が広がりピークも下がることから、発熱体に対する熱衝撃も緩和される。したがって、本発明によれば、大電流容量に対応するために可溶導体を大型化するとともに、発熱体の電力を増大させた場合にも、発熱体に割れが生じることかなく、安定した発熱動作を奏する。
さらに、本発明によれば、発熱体引出電極と第1、第2の電極との間で、可溶導体の溶融導体を凝集させる力が掛かるため、速やかに可溶導体を溶断し、第1、第2の電極間を遮断することができる。
図1は、本発明が適用された保護素子を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のA−A’断面図である。 図2は、従来の保護素子において電極上に接合材を印刷する工程を示す図であり、(A)は印刷版を配置した状態を示す断面図、(B)は接合材を印刷している状態を示す断面図である。 図3は、本発明が適用された保護素子において電極上に接合材を印刷する工程を示す図であり、(A)は印刷版を配置した状態を示す断面図、(B)は接合材を印刷している状態を示す断面図である。 図4は、本発明が適用された保護素子を組み込んだバッテリパックの回路構成の一例を示す図である。 図5は、本発明が適用された保護素子を示す回路図である。 図6は、第1の電極と重畳する第1の領域と、第2の電極と重畳する第2の領域と、発熱体引出電極と重畳する第3の領域とを有する発熱体を備えた保護素子を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のA−A’断面図である。 図7は、カバー部電極を備えた保護素子を示す断面図である。 図8は、フラックスを保持する保持部を備えた保護素子を示す断面図である。 図9は、発熱体が絶縁基板の裏面に形成された保護素子を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のA−A’断面図である。 図10は、発熱体が絶縁基板の内部に形成された保護素子を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のA−A’断面図である。 図11は、第1の実施例に係る保護素子を示す平面図であり、(A)はサンプル1、(B)はサンプル2、(C)はサンプル3を示す。 図12は、第2の実施例に係る保護素子を示す平面図であり、(A)はサンプル4、(B)はサンプル5を示す。 図13は、従来の保護素子を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のA−A’断面図である。
以下、本発明が適用された保護素子について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることがある。具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
本発明が適用された保護素子1を図1に示す。図1(A)は、保護素子1のカバー部材を省略して示す平面図であり、図1(B)は、図1(A)のA−A’断面図である。保護素子1は、図1(A)(B)に示すように、絶縁基板10と、絶縁基板10上に離間して形成された第1の電極11及び第2の電極12と、絶縁基板10に形成された発熱体13と、発熱体13と連続し、第1、第2の電極11,12間に形成された発熱体引出電極14と、第1、第2の電極11,12及び発熱体引出電極14に搭載され、第1、第2の電極11,12間を導通させる可溶導体15とを備える。
[絶縁基板]
絶縁基板10は、たとえば、アルミナ、ガラスセラミックス、ムライト、ジルコニアなどの絶縁性を有する部材によって形成される。なお、絶縁基板10は、ガラスエポキシ基板、フェノール基板等のプリント配線基板に用いられる材料を用いてもよいが、可溶導体15の溶断時の温度に留意する必要がある。
[発熱体]
発熱体13は、通電すると発熱する導電性を有する部材であって、たとえばW、Mo、Ru等又はこれらを含む材料からなる。これらの合金あるいは組成物、化合物の粉状体を樹脂バインダ等と混合して、ペースト状にしたものを絶縁基板10の表面10a上にスクリーン印刷技術を用いてパターン形成して、焼成する等によって形成する。
また、発熱体13は、図1に示すように、第1、第2の電極11,12が配置される絶縁基板10の両側縁10c,10d間に亘って形成され、これにより後述する第1、第2の電極11,12及び発熱体引出電極14と重畳されている。
発熱体13を覆うように絶縁層16が配置され、この絶縁層16を介して発熱体13と重畳するように第1、第2の電極11,12及び発熱体引出電極14が積層される。保護素子1は、発熱体13の熱を効率良く可溶導体15に伝えるために、発熱体13と絶縁基板10の間にも絶縁層16を積層しても良い。絶縁層16を構成する部材としては、例えばガラスを用いることができる。
発熱体引出電極14の一端は、第1の発熱体電極18に接続されるとともに、第1の発熱体電極18を介して発熱体13の一端と連続される。また、発熱体13の他端は、第2の発熱体電極19に接続される。なお、第1の発熱体電極18は、絶縁基板10の第3の辺10e側に形成され、第2の発熱体電極19は、絶縁基板10の第4の辺10f側に形成されている。
第1の発熱体電極18は、絶縁基板10の表面10aに形成され、発熱体13と接続された下層部と、下層部と接続されるとともに絶縁層16上に形成され、発熱体引出電極14と接続されている上層部とを有する。また、第2の発熱体電極19は、絶縁基板10の表面10aに形成され、発熱体13と接続されるとともに、絶縁基板10の裏面10bに形成された外部接続電極19aと接続されている。
[第1、第2の電極]
第1、第2の電極11,12は、絶縁基板10の両側縁10c,10dに形成されることにより互いに分離されるとともに、可溶導体15によって接続されている。また、第1の電極11、第2の電極12は、それぞれ、スルーホール(図示せず)を介して、絶縁基板10の裏面10bに設けられた外部接続電極11a,12aと接続されている。保護素子1は、外部接続電極11a,12aが、保護素子1が実装される回路基板に設けられた接続電極に接続されることにより、回路基板上に形成された電流経路の一部に組み込まれる。
上述したように第1、第2の電極11,12は、絶縁層16上に積層されるとともに、絶縁層16を介して発熱体13と重畳されている。したがって、発熱体13が発熱すると、第1、第2の電極11,12及び第1、第2の電極11,12上に搭載されている可溶導体15の両端部も加熱される。したがって、保護素子1は、発熱体引出電極14のみならず、第1、第2の電極11,12上にも溶融導体を凝集させることができ、可溶導体15が大型化された場合にも、溶融導体を保持する容量を増加させることができ、確実に第1、第2の電極11,12間を溶断することができる。また、保護素子1は、第1、第2の電極11,12上にも溶融導体を凝集、保持させることで溶融導体を保持する容量を増加させ、溶融導体が発熱体引出電極14と第1、第2の電極11,12間に溢れることを防止でき、可溶導体15の溶断後に第1、第2の電極11,12間における高い絶縁抵抗を維持することができる。
また、発熱体13を発熱体引出電極14及び第1、第2の電極11,12と重畳する位置に形成することにより、高い電流を印加した場合にも発熱体13に対する熱衝撃を緩和させることができ、発熱体13の物理的な破損を防止して、安定した発熱動作を奏する。すなわち、保護素子1は、発熱体13を発熱体引出電極14のみならず、第1、第2の電極11,12と重畳するように広域にわたって形成することにより、熱分布が広がりピークも下がることから、発熱体に対する熱衝撃も緩和される。したがって、本発明によれば、安定大電流容量に対応するために可溶導体15を大型化するとともに、発熱体13の電力を増大させた場合にも、発熱体13に割れが生じることかなく、安定した発熱動作を奏する。
さらに、保護素子1は、発熱体引出電極14と第1、第2の電極11,12との間で、可溶導体15の溶融導体を凝集させる力が掛かるため、速やかに可溶導体15を溶断し、第1、第2の電極11,12間を遮断することができる。
[第1、第2の電極、発熱体引出電極の製造工程]
第1、第2の電極11,12、発熱体引出電極14は、CuやAg等の一般的な電極材料を用いて形成することができ、例えばこのような電極材料をペースト状にしたものをスクリーン印刷技術を用いて絶縁層16上にパターン形成して、焼成する等によって形成することができる。
このとき、第1、第2の電極11,12、発熱体引出電極14は、ペースト状の電極材料を絶縁層16の同一平面上に印刷することにより形成でき、簡易且つ精度よく製造することができる。
また、第1、第2の電極11,12、発熱体引出電極14は、可溶導体15を接続する接続用ハンダ等の接合材26を印刷する場合にも、安定した印刷品質を有する。すなわち、図2(A)に示すように、従来の保護素子80では、発熱体84が発熱体引出電極88とのみ重畳されていたため、第1、第2の電極81,82と、発熱体引出電極88とが高さの異なる面上に形成されていた。このため、図2(B)に示すように、第1、第2の電極81,82及び発熱体引出電極88は、ハンダペーストを印刷する印刷版21との距離が異なり、スキージ27を摺動させると印刷版21の撓みが大きくなり、印刷ずれやにじみ等が生じ、印刷品質が低下する。
一方、保護素子1では、図3(A)に示すように、第1、第2の電極と、発熱体引出電極とが、ともに絶縁層16上に形成されているため、ハンダペーストを印刷する印刷版21との距離も均一となり、同図(B)に示すように、スキージ27を摺動させても印刷版21の撓みもなく、良好な印刷品質を有する。
[コーティング処理]
また、第1、第2の電極11,12、発熱体引出電極14及び外部接続電極11a,12a,19aは、CuやAg等の一般的な電極材料を用いて形成することができ、表面上には、Ni/Auメッキ、Ni/Pdメッキ、Ni/Pd/Auメッキ等のメッキ層22が、メッキ処理等の公知の手法により形成されている。これにより、第1、第2の電極11,12及び発熱体引出電極14は、酸化が防止され、可溶導体15を確実に保持させることができる。また、第1、第2の電極11,12及び発熱体引出電極14は、保護素子1をリフロー実装する場合に、可溶導体15を接続する接続用ハンダ等の接合材26が溶融することにより各電極が溶食(ハンダ食われ)されるのを防ぐことができる。同様に、外部接続電極11a,12a,19aは、保護素子1をリフロー実装する場合に、回路基板の接続端子に設けられた接続用ハンダ等が溶輸することにより各電極が溶食されるのを防ぐことができる。
また、第1、第2の電極11,12には、後述する可溶導体15の溶融導体や可溶導体15の接続用ハンダの流出を防止するガラス等の絶縁材料からなる流出防止部23が形成されている。流出防止部23を設けることにより、可溶導体15の溶融導体が第1、第2の電極11,12及びスルーホールを介して外部接続電極11a,12aに流入し、回路基板との接続状態を不安定化させ、あるいは溶融導体を介して周辺の回路と短絡する事態を防止することができる。
[可溶導体]
可溶導体15は、発熱体13の発熱により速やかに溶断されるいずれの金属を用いることができ、例えば、ハンダや、Snを主成分とするPbフリーハンダ等の低融点金属を好適に用いることができる。
また、可溶導体15は、低融点金属と高融点金属とを含有してもよく、例えば図1(B)に示すように、ハンダ箔等の低融点金属15aをAg等の高融点金属15bでメッキ被覆することにより形成してもよい。低融点金属15aとしては、ハンダや、Snを主成分とするPbフリーハンダなどを用いることが好ましい。低融点金属15aの融点は、必ずしもリフロー炉の温度よりも高い必要はなく、200℃程度で溶融してもよい。高融点金属15bも、特に限定はなく、例えば、Ag若しくはCu又はこれらのうちのいずれかを主成分とする金属等、リフロー炉によって基板実装を行う場合においても溶融しない高い融点を有する金属を好適に用いることができる。
高融点金属15bと低融点金属15aとを含有することによって、保護素子1をリフロー実装する場合に、リフロー温度が低融点金属15aの溶融温度を超えて、低融点金属15aが溶融しても、内層の低融点金属15aの外部への流出を抑制し、可溶導体15の形状を維持することができる。したがって、保護素子1の回路基板への実装を容易に行うことができる。
また、可溶導体15は、溶断時も、低融点金属15aが溶融することにより、高融点金属15bを溶食(ハンダ食われ)することで、高融点金属15bの融点以下の温度で速やかに溶断することができる。なお、可溶導体15は、定格を超える過電流が流れた場合にも、自己発熱(ジュール熱)によって溶断し、電流経路を遮断することができる。
可溶導体15は、略矩形状に形成され、接続用ハンダ等の接合材26により、第1、第2の電極11,12間にわたって搭載されるとともに、発熱体引出電極14上に搭載されている。これにより、可溶導体15は、第1、第2の電極11,12間にわたる通電経路を構成するとともに、発熱体引出電極14を介して第1の発熱体電極18、発熱体13及び第2の発熱体電極19へ至る発熱体13への給電経路を構成する。
なお、可溶導体15は、酸化防止、及び溶断時の濡れ性の向上等のため、フラックス17が塗布されていることが好ましい。
また、保護素子1は、絶縁基板10上に内部を保護するカバー部材20が取り付けられている。スイッチ素子1は、絶縁基板10がカバー部材20に覆われることによりその内部が保護されている。カバー部材20は、保護素子1の側面を構成する側壁24と、保護素子1の上面を構成する天面部25とを有し、側壁24が絶縁基板10上に接続されることにより、保護素子1の表面10a上を覆う蓋体となる。このカバー部材20は、例えば、熱可塑性プラスチック,セラミックス,ガラスエポキシ基板等の絶縁性を有する部材を用いて形成されている。
[保護素子の回路構成]
次いで、保護素子1の使用方法について説明する。図4に示すように、上述した保護素子1は、例えば、リチウムイオン二次電池のバッテリパック内の回路に実装されて用いられる。バッテリパック30は、例えば、合計4個のリチウムイオン二次電池のバッテリセル31〜34からなるバッテリスタック35を有する。
バッテリパック30は、バッテリスタック35と、バッテリスタック35の充放電を制御する充放電制御回路40と、バッテリスタック35の異常時に充電を遮断する本発明が適用された保護素子1と、各バッテリセル31〜34の電圧を検出する検出回路36と、検出回路36の検出結果に応じて保護素子1の動作を制御するスイッチ素子となる電流制御素子37とを備える。
バッテリスタック35は、過充電及び過放電状態から保護するための制御を要するバッテリセル31〜34が直列接続されたものであり、バッテリパック30の正極端子30a、負極端子30bを介して、着脱可能に充電装置45に接続され、充電装置45からの充電電圧が印加される。充電装置45により充電されたバッテリパック30の正極端子30a、負極端子30bをバッテリで動作する電子機器に接続することによって、この電子機器を動作させることができる。
充放電制御回路40は、バッテリスタック35から充電装置45に流れる電流経路に直列接続された2つの電流制御素子41、42と、これらの電流制御素子41、42の動作を制御する制御部43とを備える。電流制御素子41、42は、たとえば電界効果トランジスタ(以下、FETという。)により構成され、制御部43によりゲート電圧を制御することによって、バッテリスタック35の電流経路の導通と遮断とを制御する。制御部43は、充電装置45から電力供給を受けて動作し、検出回路36による検出結果に応じて、バッテリスタック35が過放電又は過充電であるとき、電流経路を遮断するように、電流制御素子41、42の動作を制御する。
保護素子1は、例えば、バッテリスタック35と充放電制御回路40との間の充放電電流経路上に接続され、その動作が電流制御素子37によって制御される。
検出回路36は、各バッテリセル31〜34と接続され、各バッテリセル31〜34の電圧値を検出して、各電圧値を充放電制御回路40の制御部43に供給する。また、検出回路36は、いずれか1つのバッテリセル31〜34が過充電電圧又は過放電電圧になったときに電流制御素子37を制御する制御信号を出力する。
電流制御素子37は、たとえばFETにより構成され、検出回路36から出力される検出信号によって、バッテリセル31〜34の電圧値が所定の過放電又は過充電状態を超える電圧になったとき、保護素子1を動作させて、バッテリスタック35の充放電電流経路を電流制御素子41、42のスイッチ動作によらず遮断するように制御する。
以上のような構成からなるバッテリパック30に用いられる、本発明が適用された保護素子1は、図5に示すような回路構成を有する。すなわち、保護素子1は、発熱体引出電極14を介して直列接続された可溶導体15と、可溶導体15を介して通電され発熱することによって可溶導体15を溶融する発熱体13とからなる回路構成である。また、保護素子1の第1、第2の電極11,12は、それぞれ外部接続端子11a,12aを介して、一方は、バッテリスタック35の開放端に接続され、他方は、バッテリパック30の正極端子30aに接続される。これにより、保護素子1は、可溶導体15が充放電電流経路上に直列接続される。また、保護素子1は、第1の発熱体電極19の外部接続電極19aを介して発熱体13が電流制御素子37と接続される。また、発熱体引出電極14は第1の発熱体電極18を介して発熱体13に接続される。
これにより、発熱体13は、一端を第1の発熱体電極18及び発熱体引出電極14を介して可溶導体15と接続され、他端を第2の発熱体電極19を介して電流制御素子37と接続され、この電流制御素子37によって通電が制御されている。
検出回路36がバッテリセル31〜34のいずれかの異常電圧を検出すると、電流制御素子37へ遮断信号を出力する。すると、電流制御素子37は、発熱体13に通電するよう電流を制御する。発熱体13への給電経路には、バッテリスタック35から、第1の電極11、可溶導体15及び発熱体引出電極14を介して電流が流れ、これにより発熱体13が発熱を開始する。保護素子1は、発熱体13の発熱により可溶導体15を溶断し、バッテリパック30の充放電経路を遮断することができる。
このとき、保護素子1は、発熱体13によって発熱体引出電極14及び第1、第2の電極11,12が加熱されることから、可溶導体15が各電極11,12,14上において溶融する。可溶導体15の溶融導体は、濡れ性の高い発熱体引出電極14及び第1、第2の電極11,12に引き寄せられて溶断される。このように、保護素子1は、発熱体引出電極14及び第1、第2の電極11,12上に溶融導体を保持することができるため、溶融導体を保持する容量が増加され、確実に第1の電極11〜発熱体引出電極14〜第2の電極12の間を溶断させることができる。
また、保護素子1は、発熱体13が発熱体引出電極14のみならず、第1、第2の電極11,12と重畳するように広域にわたって形成されているため、熱分布が広がりピークも下がることから、発熱体13に対する熱衝撃も緩和される。したがって、保護素子1は、大電流容量に対応するために可溶導体15を大型化するとともに、発熱体13の電力を増大させた場合にも、発熱体13に割れが生じることかなく、安定した発熱動作を奏する。
さらに保護素子1は、発熱体13によって発熱体引出電極14及び第1、第2の電極11,12が加熱されることから、可溶導体15が各電極11,12,14上において溶融する。これにより、保護素子1は、第1の電極11と発熱体引出電極14との間、及び第2の電極12と発熱体引出電極14との間にそれぞれ溶融導体の濡れ性によって凝集力が作用し、より速やかに可溶導体15を溶断させることができる。
また、可溶導体15は、低融点金属15aと高融点金属15bとを積層形成することにより、低融点金属15aによる高融点金属15bの侵食作用によって、高融点金属15bの融点に至る前の低い温度で溶断することができ、より速やかに溶断することができる。なお、可溶導体15が溶断することにより、発熱体13への給電も停止される。
なお、本発明の保護素子1は、リチウムイオン二次電池のバッテリパックに用いる場合に限らず、電気信号による電流経路の遮断を必要とする様々な用途にももちろん応用可能である。
また、保護素子1は、発熱体13の発熱により可溶導体15が溶断する他、外部回路が過電流となった場合に、可溶導体15が自己発熱(ジュール熱)により溶断することで、外部回路を遮断することができる。
なお、保護素子1は、第1、第2の電極11,12の面積が発熱体引出電極14の面積よりも広く形成されていてもよい。これにより、保護素子1は、可溶導体15が各電極11,12,14上において溶融するとともに、第1、第2の電極11,12上により多くの溶融導体を凝集、保持させることができる。このとき、保護素子1は、相対的に広面積とされた第1、第2の電極11,12からの凝集力が大きく作用して可溶導体15が溶断されることから、より速やかに第1の電極11〜発熱体引出電極14〜第2の電極12の間を溶断させることができる。
また、保護素子1は、図6に示すように、発熱体13を、第1の電極11と重畳する第1の領域13aと、第2の電極12と重畳する第2の領域13bと、発熱体引出電極14と重畳する第3の領域13cとを有し、第1、第2の領域13a,13bが第3の領域13cよりも広面積となるように形成してもよい。
これにより、保護素子1は、第1、第2の電極11,12が発熱体引出電極14よりも早期に熱せられ、第1、第2の電極11,12上に多くの可溶導体を凝集させるとともに、第1、第2の電極11,12からの凝集力が大きく作用し、可溶導体15の溶融導体を分断させ、より速やかに第1の電極11〜発熱体引出電極14〜第2の電極12の間を溶断させることができる。
また、保護素子1は、図7に示すように、カバー部材20の天面部25の内面側に、カバー部電極28を設けてもよい。カバー部電極28は、第1の電極11及び第2の電極12と重畳する位置に形成されている。これにより、このカバー部電極28は、発熱体13が発熱し、可溶導体15が溶融されると、第1、第2の電極11上に凝集した溶融導体が接触して濡れ広がることにより、溶融導体を保持する許容量を増加させ、より確実に第1、第2の電極11,12を遮断させることができる。なお、カバー部電極28は、第1の電極11及び第2の電極12の一方と重畳する位置にのみ形成してもよく、また、発熱体引出電極14と重畳する位置にも形成してもよい。
また、保護素子1は、図8に示すように、カバー部材20の天面部25の内面側に、フラックス17を保持する保持部29を設けてもよい。保持部29は、天面部25から内側に突出する凸部であり表面張力によってフラックスを所定の位置に保持するものである。保持部29は、例えば円筒状、円柱状等、張力によってフラックス17を可溶導体15との間で保持できる種々の形状を用いることができる。また、保持部29は、第1の電極11及び第2の電極12と重畳する位置に形成されている。これにより、保持部29は、第1の電極11及び第2の電極12上に搭載されている可溶導体13との間でフラックス17を保持し、第1の電極11及び第2の電極12上における濡れ性を向上して可溶導体15の溶融導体を引き込みやすくすることができる。なお、保持部29は、第1の電極11及び第2の電極12の一方と重畳する位置にのみ形成してもよく、また、発熱体引出電極14と重畳する位置にも形成してもよい。
また、発熱体13は、絶縁基板10の表面10aに形成される他、図9に示すように、絶縁基板10の裏面10bに設けられてもよい。なお、以下の説明において、上述した保護素子1と同じ部材については同じ符号を付してその詳細を省略する。
図9に示す保護素子50は、発熱体13が絶縁基板10の裏面10bに形成されるとともに、絶縁基板10を介して第1、第2の電極11,12及び発熱体引出電極14と重畳されている。また、発熱体13は、絶縁基板10の裏面10bにおいて絶縁層16に被覆されている。
発熱体13への給電端子となる第2の発熱体電極19も同様に絶縁基板10の裏面10bに形成される。第1の発熱体電極18は、絶縁基板10の表面10aに設けられた上層部18aと、裏面10bに設けられた図示しない下層部とを有し、上層部18aと下層部とが導電スルーホールを介して連続されている。第1の発熱体電極18は、上層部18aが発熱体引出電極14と接続され、下層部が発熱体13と接続されている。
第1、第2の電極11,12及び発熱体引出電極14は、絶縁基板10の表面10aにスクリーン印刷技術を用いてパターン形成して、焼成する等によって形成することができる。
また、図10に示すように、発熱体13は、絶縁基板10の内部に設けられてもよい。なお、以下の説明において、上述した保護素子1と同じ部材については同じ符号を付してその詳細を省略する。
図10に示す保護素子60は、発熱体13が絶縁基板10の内部に形成されるとともに、絶縁基板10を介して第1、第2の電極11,12及び発熱体引出電極14と重畳されている。なお、保護素子60においては、発熱体13は、絶縁層16に被覆されている必要はない。
第1の発熱体電極18は、絶縁基板10の表面10aに設けられた上層部18aと、絶縁基板10の内部に設けられた図示しない下層部とを有し、上層部18aと下層部とが導電スルーホールを介して連続されている。第1の発熱体電極18は、上層部18aが発熱体引出電極14と接続され、下層部が発熱体13と接続されている。
発熱体13への給電端子となる第2の発熱体電極19は、発熱体13と同様に絶縁基板10の内部に形成され、発熱体13と接続されるとともに、絶縁基板10の裏面10bに形成された外部接続電極19aと、導電スルーホールを介して接続されている。
第1、第2の電極11,12及び発熱体引出電極14は、絶縁基板10の表面10aにスクリーン印刷技術を用いてパターン形成して、焼成する等によって形成することができる。
これら保護素子50,60によれば、保護素子1と同様に、第1、第2の電極11,12が、絶縁基板10を介して発熱体13と重畳されているため、発熱体13が発熱すると、第1、第2の電極11,12及び第1、第2の電極11,12上に搭載されている可溶導体15の両端部も加熱される。したがって、保護素子50,60は、発熱体引出電極14のみならず、第1、第2の電極11,12上にも溶融導体を凝集させることができ、可溶導体15が大型化された場合にも、溶融導体を保持する容量を増加させることができ、確実に第1、第2の電極11,12間を溶断することができる。また、保護素子50,60は、第1、第2の電極11,12上にも溶融導体を凝集、保持させることで溶融導体を保持する容量を増加させ、可溶導体15の溶断後における高い絶縁抵抗を維持することができる。
また、保護素子50,60は、発熱体13を発熱体引出電極14及び第1、第2の電極11,12と重畳する位置に形成することにより、高い電流を印加した場合にも発熱体13に対する熱衝撃を緩和させることができ、発熱体13の物理的な破損を防止して、安定した発熱動作を奏する。すなわち、保護素子1は、発熱体13を発熱体引出電極14のみならず、第1、第2の電極11,12と重畳するように広域にわたって形成することにより、熱分布が広がりピークも下がることから、発熱体13に対する熱衝撃も緩和される。したがって、保護素子50,60によれば、大電流容量に対応するために可溶導体15を大型化するとともに、発熱体13の電力を増大させた場合にも、発熱体13に割れが生じることかなく、安定した発熱動作を奏する。
さらに、保護素子50,60は、発熱体引出電極14と第1、第2の電極11,12との間で、可溶導体15の溶融導体を凝集させる力が掛かるため、速やかに可溶導体15を溶断し、第1、第2の電極11,12間を遮断することができる。
また、保護素子50,60は、絶縁基板10として、セラミックス基板等の熱伝導性に優れたものを用いることにより、発熱体13を第1、第2の電極11,12の設けられた表面10aに形成した場合と同等に加熱することができるため好適である。
また、保護素子50,60は、第1、第2の電極11,12、発熱体引出電極14を、絶縁基板10の平坦な表面10a上にペースト状の電極材料を印刷することにより形成でき、簡易且つ精度よく製造することができる。
[第1の実施例]
次いで、発熱体のサイズに応じた耐性を比較した第1の実施例について説明する。第1の実施例では、発熱体13のサイズを変えた複数の保護素子を用意し、それぞれ25W及び30Wの電力を印加したときの発熱体13が破壊されるまでの時間を測定した。測定に係る各保護素子は、いずれも絶縁基板10の表面10a上に発熱体13(材料:酸化ルテニウム系抵抗ペースト)を形成し、ガラス層16によって被覆している。
サンプル1では、発熱体13のサイズを1.0×2.5mmとした(図11(A))。サンプル2では、発熱体13のサイズを1.0×1.25mmとした(図11(B))。サンプル3では、発熱体13のサイズを0.4×0.1mmとした(図11(C))。
Figure 2016018683
表1に示すように、発熱体13のサイズを小さくしていくにつれて、破壊されるまでの時間が短くなっていくことが分かる。すなわち、発熱体13はサイズが大きいほど熱衝撃に対する耐性が向上されることが分かる。したがって、本発明に係る保護素子は、発熱体を発熱体引出電極のみならず第1、第2の電極上まで広く形成することにより、高い電流を印加した場合にも発熱体に対する熱衝撃を緩和させることができ、確実に可溶導体を溶断させることができる。
[第2の実施例]
次いで、発熱体のサイズに応じた溶断特性を比較した第2の実施例について説明する。第2の実施例では、発熱体13のサイズを変えた複数の保護素子を用意し、それぞれ30W及び35Wの電力を印加したときの可溶導体の溶断時間を測定した。測定に係る各保護素子は、いずれも絶縁基板10の表面10a上に発熱体13(材料:酸化ルテニウム系抵抗ペースト)を形成し、ガラス層16によって被覆している。
サンプル4では、発熱体13のサイズを1.0×2.3mmとした(図12(A))。サンプル5では、発熱体13のサイズを1.0×1.5mmとした(図12(B))。
Figure 2016018683
表1に示すように、発熱体13のサイズが大きいサンプル4では、発熱体13のサイズが小さいサンプル5に比して溶断時間が短いことが分かる。すなわち、発熱体13はサイズが大きいほど可溶導体を速やかに溶断させることができることが分かる。したがって、本発明に係る保護素子は、発熱体を発熱体引出電極のみならず第1、第2の電極上まで広く形成することにより、より速やかに可溶導体を溶断させることができる。
1 保護素子、10 絶縁基板、11 第1の電極、12 第2の電極、13 発熱体、14 発熱体引出電極、15 可溶導体、16 絶縁部材、17 フラックス、18 だ1の発熱体電極、19 第2の発熱体電極、20 カバー部材、21 印刷版、22 メッキ層、23 流出防止部、24 側壁、25 天面部、26 接合材、27 スキージ、28 カバー部電極、29 保持部、30 バッテリパック、31〜34 バッテリセル、35 バッテリスタック、36 検出回路、37 電流制御素子、40 充放電制御回路、41,42 電流制御素子、43 制御部、45 充電装置

Claims (9)

  1. 絶縁基板と、
    上記絶縁基板上に、離間して形成された第1の電極及び第2の電極と、
    上記絶縁基板に形成された発熱体と、
    上記発熱体と連続し、上記第1、第2の電極間に形成された発熱体引出電極と、
    上記第1、第2の電極及び上記発熱体引出電極に搭載され、上記第1、第2の電極間を導通させる可溶導体とを備え、
    上記発熱体は、上記第1、第2の電極及び上記発熱体引出電極と重畳されている保護素子。
  2. 上記第1、第2の電極は、上記発熱体引出電極よりも広面積である請求項1に記載の保護素子。
  3. 上記発熱体は、上記第1の電極と重畳する第1の領域と、上記第2の電極と重畳する第2の領域と、上記発熱体引出電極と重畳する第3の領域とを有し、上記第1、第2の領域が上記第3の領域よりも広面積である請求項1又は2に記載の保護素子。
  4. 上記絶縁基板上に設けられ、内部を保護するカバー部材を備え、
    上記カバー部材は、上記第1及び第2の電極と重畳する位置に、カバー部電極が設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の保護素子。
  5. 上記絶縁基板上に設けられ、内部を保護するカバー部材を備え、
    上記カバー部材は、上記第1及び第2の電極と重畳する位置に、上記可溶導体との間にフラックスを保持する保持部が設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の保護素子。
  6. 上記発熱体は、上記絶縁基板の表面に形成され、絶縁層を介して上記第1、第2の電極及び上記発熱体引出電極と重畳されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の保護素子。
  7. 上記発熱体は、上記絶縁基板の表面に形成された絶縁層の内部に形成され、上記絶縁層を介して上記第1、第2の電極及び上記発熱体引出電極と重畳されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の保護素子。
  8. 上記発熱体は、上記絶縁基板の裏面に形成され、上記絶縁基板を介して上記第1、第2の電極及び上記発熱体引出電極と重畳されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の保護素子。
  9. 上記発熱体は、上記絶縁基板の内部に形成され、上記絶縁基板を介して上記第1、第2の電極及び上記発熱体引出電極と重畳されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の保護素子。
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