JP6811494B2 - 時空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトル方法及び装置 - Google Patents

時空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトル方法及び装置 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
本発明は、光学温度測定技術分野に関し、特に、時空間の温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトル方法及び装置に関する。
通信技術と情報技術の発展に伴い、情報機器の体積がますます縮小しているが、情報機器の消費電力が徐々に上昇し、このように、高熱流束密度放熱という問題をもたらす。情報機器の放熱問題を解決するために、研究者は、新型ナノ材料の開発を試みたが、ナノ材料の実用化は、ナノ材料の熱物性を正確に決定することを前提とする。
しかしながら、ナノ材料の熱物性を測定すれば、まず、ナノ材料の温度分布を測定する必要があるが、ナノ材料の体積が小さく、熱容量が小さいため、従来の接触式方法、例えば熱電対、熱抵抗測温は、測定の要求を満足できない。そのため、非接触式方法により、ナノ材料温度を測定することができる。通常の非接触式方法は、フェムト秒レーザサーモリフレクタンス法と赤外線サーモグラフィ法を含み、フェムト秒レーザサーモリフレクタンス法は、ナノ材料温度の時間の変化を測定できるが、この方法によると、ナノ材料温度の空間での温度分布を取得できず、厚さが10nm超であるナノフィルムのみに適用し、制限性が高く、その使用が規制される。一方、赤外線サーモグラフィ法は、空間におけるナノ材料温度の定常状態の温度分布を取得できるが、その空間解像度が光の波長に規制され、高空間解像度の要求での温度分布測定に適用しなく、さらに、赤外線サーモグラフィ法は、応答速度が遅く、主に定常の温度場の測定に適用し、ナノ材料温度の時間の変化を測定できず、瞬時空間の温度分布を取得できない。
以上のように、従来の温度測定方法は、まだ、ナノ材料の瞬時空間の温度分布の測定を実現できないため、如何に定常と瞬時空間の温度分布及び温度位相分布を同時に測定することを実現するかが強く求められる。
本発明は、時空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトル方法及び装置を提供し、非接触式、高解像度で定常と瞬時空間の温度分布及び温度位相分布を同時に測定することを実現し、従来技術において、定常と瞬時空間の温度分布及び温度位相分布を同時に測定することを実現できないという技術的問題を解決するためのものである。
本発明の第1の形態の実施例は、時空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトル方法を提供し、前記方法は、
前記空間次元における検出対象サンプルの温度の定常空間の温度分布を取得するステップS1であって、検出対象サンプルを加熱することにより、定常温度場を構築し、連続検知レーザを採用し、前記検出対象サンプルの温度を検知し、前記連続検知レーザの光スポットの中心位置を調整するステップS1と、
前記検出対象サンプルの温度の任意の時点での瞬時空間の温度分布を取得するステップS2であって、パルス加熱レーザまたは電気信号による加熱で前記検出対象サンプルを加熱することにより、瞬時温度場を構築し、パルス検知レーザを採用し、前記検出対象サンプルの温度を検知し、前記パルス検知レーザの光スポットの中心位置を調整し、前記パルス加熱レーザ信号または電気信号と前記パルス検知レーザとのタイムラグを調整し、前記パルス検知レーザの波長と前記パルス加熱レーザの波長とは異なるステップS2と、
前記検出対象サンプルの温度の異なる空間位置での位相分布を取得するステップS3であって、前記パルス加熱レーザまたは電気信号による加熱で前記検出対象サンプルを加熱することにより、被検出温度場を構築し、前記パルス検知レーザの光スポットの中心位置を固定し、前記パルス加熱レーザ信号または電気信号と前記パルス検知レーザとのタイムラグを調整することにより、前記検出対象サンプルの前記パルス検知レーザの光スポットの中心位置での温度の前記タイムラグ変化の曲線を取得し、前記曲線と前記パルス加熱レーザとの位相差を計算し、前記パルス検知レーザの光スポットの中心位置を調整するステップS3と、を含む。
本発明の実施例に係る時空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトル方法は、検出対象サンプルを加熱することにより、定常温度場を構築し、連続検知レーザを採用し、検出対象サンプルの温度を検知し、連続検知レーザの光スポットの中心位置を調整することにより、検出対象サンプルの温度の空間次元における定常空間の温度分布を取得することができ、パルス加熱レーザまたは電気信号による加熱で検出対象サンプルを加熱することにより、瞬時温度場を構築し、パルス検知レーザを採用し、前記検出対象サンプルの温度を検知し、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を調整し、パルス加熱レーザ信号または電気信号とパルス検知レーザとのタイムラグを調整することにより、検出対象サンプルの温度の、異なる時点における瞬時空間の温度分布を取得することができ、パルス加熱レーザまたは電気信号による加熱で検出対象サンプルを加熱することにより、被検出温度場を構築し、また、パルス検知レーザの心光スポットの中心位置を固定し、パルス加熱レーザ信号または電気信号とパルス検知レーザとのタイムラグを調整することにより、検出対象サンプルのパルス検知レーザの光スポットの中心位置での温度のタイムラグ変化の曲線を取得し、また、曲線とパルス加熱レーザとの位相差を計算し、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を調整することにより、検出対象サンプルの温度の異なる空間位置での位相分布を取得することができる。これにより、異なるレーザ波長、レーザ光スポットの中心位置を設置することにより、それぞれ2レーザビームを制御して非接触式、高解像度で定常と瞬時空間の温度分布及び温度位相分布を同時に測定することを実現できる。
本発明の第2の形態の実施例は、時空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトル装置を提供し、前記装置は、
前記検出対象サンプルの温度の空間次元における定常空間の温度分布を取得するための定常測定モジュールであって、検出対象サンプルを加熱することにより、定常温度場を構築し、連続検知レーザを採用し、前記検出対象サンプルの温度を検知し、前記連続検知レーザの光スポットの中心位置を調整する定常測定モジュールと、
前記検出対象サンプルの温度の任意の時点における瞬時空間の温度分布を取得するための瞬時測定モジュールであって、パルス加熱レーザまたは電気信号による加熱で前記検出対象サンプルを加熱することにより、瞬時温度場を構築し、パルス検知レーザを採用し、前記検出対象サンプルの温度を検知し、前記パルス検知レーザの光スポットの中心位置を調整し、前記パルス加熱レーザ信号または電気信号と前記パルス検知レーザとのタイムラグを調整し、サンプルの温度前記瞬時検知レーザの波長と前記瞬時加熱レーザの波長とは異なる瞬時測定モジュールと、
前記検出対象サンプルの温度の異なる空間位置における位相分布を取得するための位相測定モジュールであって、前記パルス加熱レーザまたは電気信号による加熱で前記検出対象サンプルを加熱することにより、被検出温度場を構築し、前記パルス検知レーザの光スポットの中心位置を固定し、前記パルス加熱レーザ信号または電気信号と前記パルス検知レーザとのタイムラグを調整することにより、前記検出対象サンプルのパルス検知レーザの光スポットの中心位置での温度の前記タイムラグ変化の曲線を取得し、前記曲線と前記パルス加熱レーザとの位相差を計算し、前記パルス検知レーザの光スポットの中心位置を調整するサンプルの温度位相測定モジュールとを含む。
本発明の実施例に係る時空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトル装置は、検出対象サンプルを加熱することにより、定常温度場を構築し、連続検知レーザを採用し、検出対象サンプルの温度を検知し、連続検知レーザの光スポットの中心位置を調整することにより、検出対象サンプルの温度の空間次元における定常空間の温度分布を取得することができ、パルス加熱レーザまたは電気信号による加熱で検出対象サンプルを加熱することにより、瞬時温度場を構築し、パルス検知レーザを採用し、検出対象サンプルの温度を検知し、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を調整し、パルス加熱レーザ信号または電気信号とパルス検知レーザとのタイムラグを調整することにより、検出対象サンプルの温度の任意の時点での瞬時空間の温度分布を取得することができ、パルス加熱レーザまたは電気信号による加熱で検出対象サンプルを加熱することにより、被検出温度場を構築し、また、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を固定し、パルス加熱レーザ信号または電気信号とパルス検知レーザとのタイムラグを調整することにより、検出対象サンプルのパルス検知レーザの光スポットの中心位置での温度のタイムラグ変化の曲線を取得し、また、曲線とパルス加熱レーザとの位相差を計算し、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を調整することにより、検出対象サンプルの温度の異なる空間位置での位相分布を取得することができる。これにより、異なるレーザ波長、レーザ光スポットの中心位置を設置することにより、それぞれ2レーザビームを制御して非接触式、高解像度で定常と瞬時空間の温度分布及び温度位相分布を同時に測定することを実現できる。
本発明の付加的な特徴及び利点は、以下の説明において部分的に示され、この説明から一部が明らかになるか、または、本発明の実施により理解され得る。
本発明の上述および/または付加的な特徴と利点は、下記の添付図面を参照した実施形態に対する説明により、明らかになり、理解されることが容易になる。
本発明の実施例1に係る時空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトル方法のフロー模式図である。 本発明の実施例2に係る時空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトルシステムの構造模式図である。 本発明の実施例3に係る定常空間の温度分布を測定するラマンスペクトル方法のフロー模式図である。 本発明の実施例で定常空間の温度分布を測定する過程の模式図である。 本発明の実施例4に係る瞬時空間の温度分布を測定するフロー模式図である。 本発明の実施例におけるパルス加熱レーザとパルス検知レーザの配列、及び検出対象サンプルの温度変化の模式図である。 本発明の実施例で瞬時空間の温度分布を測定する過程の模式図である。 本発明の実施例5に係る温度位相分布を測定するラマンスペクトル方法のフロー模式図である。 本発明の実施例で温度位相分布を測定する過程の模式図である。 本発明の実施例で異なる位置で測定された温度周期性変化の位相差の模式図である。 本発明の実施例6に係る時空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトル装置の構造模式図である。
以下に、本発明の実施形態を詳細に説明する。前記実施形態の例が図面に示されるが、同一または類似する符号は、常に、相同又は類似の部品、或いは、相同又は類似の機能を有する部品を表す。以下に、図面を参照しながら説明される実施形態は例示的なものであり、本発明を解釈するためだけに用いられ、本発明を限定するものと理解されてはならない。
従来技術では、接触式方法は、ナノスケールでの温度分布を測定しにくく、非接触式方法は、ナノ材料温度分布を測定するためのものであり、通常の非接触式方法は、高空間解像度と高時間解像度の温度測定を実現することができない。
ラマンスペクトル法は、非接触式方法であり、単原子層の厚さのナノサンプルを測定でき、好ましいナノスケール測温工具である。その中、ラマンスペクトル法は、検出対象サンプルのラマン特徴ピーク位置でのシフトを測定することにより、検出対象サンプルの温度をさらに決定する。現在、ラマンスペクトル法は、既に、高時間解像度の温度変化測定を実現できるが、従来のラマンスペクトル法の空間解像度は、光スポットの大きさに影響されるが、高解像度のチップ増強ラマンスペクトル法は、実際的には、主に金または銀基体の検出対象サンプルに適用し、共通性を有しなく、かつ、チップ増強ラマンスペクトル法の解像度は、直接にチップに依頼して製造され、実測定で操作が困難となる。また、従来のラマンスペクトル法は、同一の熱源に基づいて、異なる位置での温度変化の位相分布測定を実現ことができる。
そのため、本発明は、主に、従来技術で定常と瞬時空間の温度分布及び温度位相分布を同時に測定することを実現できないという技術的問題に対して、時空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトル方法を提供する。
本発明の実施例に係る時空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトル方法、連続加熱レーザまたは直流による加熱などの他の加熱手段で検出対象サンプルを加熱することにより、定常温度場を構築し、連続検知レーザを採用し、検出対象サンプルの温度を検知し、連続検知レーザの光スポットの中心位置を調整することにより、検出対象サンプルの温度の空間次元における定常空間の温度分布を取得することができ、パルス加熱レーザまたはパルス電気信号、交流電気信号による加熱などの他の加熱手段で検出対象サンプルを加熱することにより、瞬時温度場を構築し、パルス検知レーザを採用し、検出対象サンプルの温度を検知し、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を調整し、パルス加熱レーザ信号または電気信号とパルス検知レーザとのタイムラグを調整することにより、検出対象サンプルの温度の任意の時点での瞬時空間の温度分布を取得することができ、パルス加熱レーザまたはパルス電気信号、交流電気信号による加熱などの他の加熱手段で検出対象サンプルを加熱することにより、被検出温度場を構築し、また、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を固定し、パルス加熱レーザ信号または電気信号とパルス検知レーザとのタイムラグを調整することにより、検出対象サンプルのパルス検知レーザの光スポットの中心位置での温度のタイムラグ変化の曲線を取得し、また、曲線とパルス加熱レーザとの位相差を計算し、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を調整することにより、検出対象サンプルの温度の異なる空間位置での位相分布を取得することができる。これにより、異なるレーザ波長、レーザ光スポットの中心位置を設置することにより、それぞれ2レーザビームを制御して非接触式、高解像度で定常と瞬時空間の温度分布及び温度位相分布を同時に測定することを実現できる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施例に係る時空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトル方法及び装置を説明する。
図1は、本発明の実施例1によって提供される時空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトル方法のフロー模式図である。
図1に示すように、当該時空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトル方法は、以下のステップS1〜ステップS3を含んでも良い。
S1において、連続加熱レーザまたは直流による加熱などの他の加熱手段で検出対象サンプルを加熱することにより、定常温度場を構築し、連続検知レーザを採用し、検出対象サンプルの温度を検知し、連続検知レーザの光スポットの中心位置を調整することにより、検出対象サンプルの温度の空間次元における定常空間の温度分布を取得することができる。
本発明の実施例では、連続加熱レーザにより検出対象サンプルを加熱して温度場を構築する。
本発明の実施例では、検出対象サンプルは、ラマン特徴ピークを有する非金属材料であってもよく、上述した温度は、連続検知レーザ光スポットの中心位置を中心とするガウス積分の平均温度であってもよい。
本発明の実施例では、連続加熱レーザは、加熱レーザによって生成されてもよく、連続検知レーザは、検知レーザによって生成されてもよく、連続検知レーザの波長と連続加熱レーザの波長とは異なる。連続加熱レーザと連続検知レーザとは、それぞれレーザ電力計によりレーザの総エネルギーを測定して、カーボンチューブをスキャンした後、カーボンチューブラマンピーク強度分布を観察することにより、レーザエネルギーの密度分布を決定し、連続検知レーザが検出対象サンプル表面に照射する強度が3mWよりも小さい。
本発明の実施例では、それぞれ連続加熱レーザと連続検知レーザとする波長の異なる二つのレーザで2本の連続レーザを生成する。連続加熱レーザと連続検知レーザとは、異なる光路により、同一の対物レンズに進入して同一の検出対象サンプルにフォーカスした後、連続加熱レーザでサンプルを加熱することにより、定常温度場を構築することができ、また、連続検知レーザで検出対象サンプルの温度を検知した後、振動ミラー二次元スキャナで連続検知レーザの光スポットの中心位置を変えることにより、検出対象サンプルの温度の空間次元における定常空間の温度分布を取得することができる。
S2において、パルス加熱レーザまたはパルス電気信号、交流電気信号による加熱などの他の加熱手段で検出対象サンプルを加熱することにより、瞬時温度場を構築し、パルス検知レーザを採用し、検出対象サンプルの温度を検知し、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を調整し、パルス加熱レーザとパルス検知レーザとのタイムラグを調整することにより、検出対象サンプルの温度の任意の時点での瞬時空間の温度分布を取得することができ、パルス検知レーザの波長とパルス加熱レーザの波長とは異なる。
本発明の実施例では、パルス加熱レーザにより瞬時温度場を構築する。
本発明の実施例では、上述温度は、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を中心とするガウス積分の平均温度であってもよい。
本発明の実施例では、信号発生器により電気光学変調器を制御し、連続加熱レーザと連続検知レーザを、それぞれパルス加熱レーザ(または瞬時加熱レーザとも呼ばれる)とパルス検知レーザ(または瞬時検知レーザとも呼ばれる)に変調することができる。
本発明の実施例では、パルス加熱レーザで検出対象サンプルを加熱することにより、瞬時温度場を構築し、パルス検知レーザを採用し、検出対象サンプルの温度を検知し、振動ミラー二次元スキャナによりパルス検知レーザの光スポットの中心位置を変えることができ、デュアルチャンネル信号発生器によりパルス検知レーザとパルス加熱レーザとのタイムラグを調整し、検出対象サンプルの温度の任意の時点での瞬時空間の温度分布を取得することができる。
例えば、仮にパルス加熱レーザは、検出対象サンプルをt1秒加熱する場合に、検出対象サンプルでの温度分布がT1(x,y)である。具体的に、パルス検知レーザとパルス加熱レーザのタイムラグをt1に保持した後、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を変え、温度分布T1(x,y)を測定して取得することができる。検出対象サンプルをt2秒に加熱する時の温度分布T2(x,y)を測定する必要があれば、パルス検知レーザとパルス加熱レーザのタイムラグをt2に調整した後、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を変えることができ、温度分布T2(x,y)を測定して取得することができる。このように、任意の時点(任意のパルス検知レーザとパルス加熱レーザとの時間差)に対応する瞬時空間の温度分布を測定することができる。
一例として、図2を参照し、図2は、本発明の実施例に係る空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトルシステムの構造模式図である。空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトルシステムは、検出対象サンプル000、温度制御プラットフォーム010、加熱レーザ101、検知レーザ102、交直流電源103、デュアルチャンネル信号発生器200、第1の電気光学変調器301、第2の電気光学変調器302、対物レンズ400、遅延線500、振動ミラー二次元スキャナ600、ラスタ70、図像センサー701、ラマンスペクトル信号処理モジュール702、第1のバンドパスフィルタ801、第2のバンドパスフィルタ802、カットフィルタ803、ノッチフィルタ804、平面反射ミラー900及びハーフミラー901を含む。
温度制御プラットフォーム010は、検出対象サンプル000が位置する環境温度を制御する。
加熱レーザ101は、連続加熱レーザを生成する。
検知レーザ102は、連続検知レーザを生成する。レーザ検知器102によって生成された連続検知レーザの波長は、加熱レーザ101によって生成された連続加熱レーザの波長と異なる。
交直流電源103は、サンプルを加熱するための直流電気信号、パルス電気信号または交流電気信号を生成する。
第1の電気光学変調器301は、連続加熱レーザをパルス加熱レーザに変調する。
第2の電気光学変調器302は、連続検知レーザをパルス検知レーザに変調する。
第1の電気光学変調器301と第2の電気光学変調器302をオンにする場合に、検出対象サンプル表面にフォーカスしたレーザは、パルス加熱レーザ和パルス検知レーザであり、第1の電気光学変調器302と第2の電気光学変調器303をオフにする場合に、検出対象サンプル表面にフォーカスしたレーザは、連続加熱レーザと連続検知レーザである。
デュアルチャンネル信号発生器200は、レーザにより温度場を構築する場合、第1の電気光学変調器301と第2の電気光学変調器302に制御命令を発信するためであり、第1の電気光学変調器301と第2の電気光学変調器302は、制御命令によって、パルス加熱レーザのパルス幅t、パルス検知レーザのパルス幅t、並びにパルス加熱レーザとパルス検知レーザとのタイムラグtを設置し、タイムラグ解像度は、100psに達する。電気信号により温度場を構築する場合、デュアルチャンネル信号発生器200は、交直流電源103と第2の電気光学変調器302に制御命令を発信するためであり、交直流電源103と第2の電気光学変調器302は、制御命令によって、パルス加熱レーザのパルス幅t、パルス検知レーザのパルス幅t、並びにパルス加熱レーザとパルス検知レーザとのタイムラグtを設置し、タイムラグ解像度は、100psに達する。
制御命令は、ユーザによってトリガされ、ユーザは、実際要求に応じて、パルス加熱レーザとパルス検知レーザが対応するパラメータ値を設置することができる。
対物レンズ400は、連続検知レーザ、連続加熱レーザ、パルス検知レーザとパルス加熱レーザを検出対象サンプル000にフォーカスする。
遅延線500は、連続加熱レーザ光路と連続検知レーザ光路との光路差を消去し、パルス加熱レーザ光路とパルス検知レーザ光路との光路差を消去する。
光路差を消去した後、一般的に、遅延線500を再調整する必要がない。なお、遅延線500を調整することにより、パルス検知レーザとパルス加熱レーザとのタイムラグを変えてもよい。
振動ミラー二次元スキャナ600は、パルス検知レーザの光スポットの中心位置および連続検知レーザの光スポットの中心位置を変える。
振動ミラー二次元スキャナ600での反射鏡角度と位置を調整することにより、検知レーザ(パルス検知レーザまたは連続検知レーザ)が対物レンズ400に進入する位置と角度を変え、さらに検知レーザの光スポットの中心位置を変えることができ、その空間解像度が50nmに達する。
ラスタ700は、光線を分光し、検出対象サンプル000のラマンスペクトルを取得する。
図像センサー701は、ラマンスペクトルを測定する。
図像センサーは、電荷結合素子(Charge Coupled Device、単にCCDと呼ばれる)、相補型金属酸化物半導体(Complementary Metal Oxide Semiconductor、単にCOMSと呼ばれる)等の図像センサーであってもよく、限られない。
ラマンスペクトル信号処理モジュール702は、ラマンスペクトルを処理し、検出対象サンプル000が対応する温度を取得する。
第1のバンドパスフィルタ801は、連続加熱レーザとパルス加熱レーザの単色性を向上させる。
第2のバンドパスフィルタ802は、連続検知レーザとパルス加熱レーザの単色性を向上させる。
カットフィルタ803とノッチフィルタ804とを組合わせて、連続検知レーザと連続加熱レーザのレイリー散乱を同時に消去するためであり、さらに連続検知レーザによって励起されるラマンスペクトルと連続加熱レーザによって励起されるラマンスペクトルを同時に取得することにより、より完全な温度分布情報を取得することができる。かつ、カットフィルタ803とノッチフィルタ804とを組合わせて、また、パルス検知レーザとパルス加熱レーザのレイリー散乱を同時に消去するためであり、パルス検知レーザによって励起されるラマンスペクトルとパルス加熱レーザによって励起されるラマンスペクトルを同時に取得することができる。
平面反射ミラー900とハーフミラー901は、光路を構成する。
なお、加熱レーザ信号のみ、または、加熱電気信号のみにより温度場を構築しても良いし、同時に複数の加熱手段により温度場を構築する。
S3において、パルス加熱レーザまたはパルス電気信号などの他の加熱手段で検出対象サンプルを加熱することにより、被検出温度場を構築し、また、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を固定し、パルス加熱レーザとパルス検知レーザとのタイムラグを調整することにより、検出対象サンプルのパルス検知レーザの光スポットの中心位置での温度がタイムラグによって変化する曲線を取得し、また、曲線とパルス加熱レーザとの位相差を計算し、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を調整することにより、検出対象サンプルの温度の異なる空間位置での位相分布を取得する。
本発明の実施例では、パルス加熱レーザで検出対象サンプルを加熱することにより、被検出温度場を構築した後、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を固定し、パルス検知レーザとパルス加熱レーザとのタイムラグを調整することにより、検出対象サンプルのパルス検知レーザの光スポットの中心位置での温度のタイムラグ変化の周期性変化曲線を取得することができ、また、位相ロック処理により、当該曲線とパルス加熱レーザとの位相差を取得した後、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を変え、検出対象サンプルの温度の、異なる空間位置での位相分布を取得することができる。
例えば、ある位置(x1、y1)で、この位置での時間に伴う温度の周期性変化の曲線(パルス検知レーザの光スポットの中心位置が(x1、y1)に固定し、パルス検知レーザとパルス加熱レーザとのタイムラグを複数回変える)を測定して取得した後、この曲線を位相ロック処理し、位相φ1=φ(x1,y1)を取得し、他の位置(x2、y2)での時間に伴う温度の周期性変化の曲線を測定し、この曲線に対してロックを行い、位相φ2=φ(x2、y2)を取得する。上述した過程を繰り返し、最終、異なる空間位置での温度に対応する位相、即ち異なる空間位置における温度の位相分布を取得する。
なお、ステップS1、S2及びS3は、並列的に実行され、即ち、実用時、定常空間の温度分布、瞬時空間の温度分布及び温度位相分布を測定し、これらの機能は、並列関係であり、図1は、ステップS2がステップS1の後で実行され、かつステップS3がステップS2の後で実行される場合のみを例示する。
本発明の実施例では、一本の加熱レーザ(連続加熱レーザまたはパルス加熱レーザ)で検出対象サンプルを加熱することにより、他本の波長の異なる検知レーザ(連続検知レーザまたはパルス検知レーザ)で検出対象サンプルの温度を検知し、検知レーザが測定点への加熱効果が同じであるため、各測定点温度の差値を求めることにより、検知レーザによる検出対象サンプルの温度分布への影響を完全に消去することができる。また、ラマンスペクトルにより測温すれば、検出対象サンプル表面粗さへの要求が低いため、非接触式の非破壊測定を実現することができる。また、加熱レーザと検知レーザのラマンスペクトル信号を分離し、振動ミラー二次元スキャナで検知レーザの光スポットの中心と加熱レーザの光スポットの中心との相対位置を変えることにより、温度場の空間分布を取得でき、且つ空間解像度が50nm以上でも良い。さらに、連続加熱レーザと連続検知レーザをパルス加熱レーザとパルス検知レーザに変換した後、パルス加熱レーザとパルス検知レーザとのタイムラグtを制御することにより、測定時間精度が100ps以上でも良い。このように、当該方法は、高空間、時間解像度で温度分布を測定することができる。
本発明の実施例に係る時空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトル方法は、連続加熱レーザで検出対象サンプルを加熱することにより、定常温度場を構築し、連続検知レーザを採用し、検出対象サンプルの温度を検知し、連続検知レーザの光スポットの中心位置を調整することにより、検出対象サンプルの温度の空間次元における定常空間の温度分布を取得することができ、パルス加熱レーで検出対象サンプルを加熱することにより、瞬時温度場を構築し、パルス検知レーザを採用し、検出対象サンプルの温度を検知し、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を調整し、パルス加熱レーザとパルス検知レーザとのタイムラグを調整することにより、検出対象サンプルの温度の任意の時点での瞬時空間の温度分布を取得することができ、パルス加熱レーザで検出対象サンプルを加熱することにより、被検出温度場を構築し、また、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を固定し、パルス加熱レーザとパルス検知レーザとのタイムラグを調整することにより、検出対象サンプルのパルス検知レーザの光スポットの中心位置での温度のタイムラグ変化の曲線を取得し、また、曲線とパルス加熱レーザとの位相差を計算し、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を調整することにより、検出対象サンプルの温度の異なる空間位置での位相分布を取得することができる。これにより、異なるレーザ波長、レーザ光スポットの中心位置を設置することにより、それぞれ2レーザビームを制御して非接触式、高解像度で定常と瞬時空間の温度分布及び温度位相分布を同時に測定することを実現できる。
可能な一実現形態、図3を参照し、図1に示す実施例に基づいて、ステップS1は、具体的に、以下のサブステップS11〜サブステップS14を含んでも良い。
S11において、連続加熱レーザまたは直流による加熱により、検出対象サンプルを定常状態まで加熱し、レーザにより加熱する場合、前記連続検知レーザの波長と前記連続加熱レーザの波長とは異なる。
S12において、光スポットの中心位置が(x’,y’)である連続検知レーザにより、検出対象サンプルの温度を検知し、検出対象サンプルの(x’,y’)位置でのラマンスペクトルを取得し、ラマンスペクトルの特徴ピークのシフト値と温度との一対一の対応関係に基づいて、検出対象サンプルの(x’,y’)位置での温度T(x’,y’)を決定する。
温度は、検知レーザの光スポットの中心を中心とするガウス積分の平均温度である。
本発明の実施例では、ラマンスペクトルの特徴ピークのシフト値と温度との一対一の対応関係が予め標定されたものである。
S13において、連続検知レーザの光スポットの中心位置を(x,y)に調整し、検出対象サンプルの(x,y)位置でのラマンスペクトルを取得し、ラマンスペクトルの特徴ピークのシフト値と温度との一対一の対応関係に基づいて、検出対象サンプルの(x,y)位置での温度を決定する。
S14において、検出対象サンプルの異なる光スポットの中心位置での温度によって、検出対象サンプルの温度の空間次元における定常空間の温度分布T(x,y)を決定する。
図4を参照し、図4は、本発明の実施例に係る定常空間の温度分布を測定する過程の模式図である。波長の異なる二つの連続レーザをそれぞれ連続加熱レーザと連続検知レーザとして用い、連続加熱レーザで検出対象サンプルを定常状態まで加熱した後、連続検知レーザの光スポットの中心位置を変え、異なる位置での連続検知レーザによって励起された検出対象サンプルのラマンスペクトル信号を測定し、ラマンスペクトル信号の特徴ピークのシフト値と温度との一対一の対応関係に基づいて、検出対象サンプルの、連続検知レーザの光スポットの中心位置を中心とするガウス積分の平均温度変化を取得する。連続加熱レーザによる加熱で、連続加熱レーザの光スポットの中心位置が(0,0)であり、検出対象サンプルの実温度場がθ(x,y)であると、連続検知レーザの光スポットの中心位置が(x’,y’)である場合に、測定された温度T(x’,y’)が
であり、rが連続検知レーザの光スポット半径であり、qが対応する連続検知レーザのガウス平均定数であり、q=1/πr である。
連続検知レーザの光スポットの中心位置を変えることにより、定常空間の温度分布T(x,y)を取得することができる。θ(x,y)は、T(x,y)の変化に基づいて算出できる。rが温度影響領域の特徴サイズよりはるかに小さい場合に、
である。
本発明の実施例では、検出対象サンプルのラマンスペクトル特徴ピークのシフト値に基づいて測温することにより、種々のスケールの非金属材料に適用し、単原子層ナノフィルムさえの温度分布測定にも適用でき、当該方法の適用性を向上させることができる。また、検出対象サンプルの表面粗さへの要求が低く、非接触式の非破壊測定を実現することができる。
可能な実現形態として、図5を参照し、図1に示す実施例に基づいて、ステップS2は、具体的に、以下のサブステップS21〜サブステップS26を含んでも良い。
S21において、第1のパルス時間tにわたって、パルス加熱レーザまたは電気信号による加熱により、検出対象サンプルの温度を環境温度Tから温度T2−1に昇温する。
S22において、第1の間隔時間tにわたって、パルス加熱レーザにより、検出対象サンプルの温度を温度T2−1から環境温度Tに冷却する。
S23において、タイムラグt から、第2のパルス時間tにわたって、光スポットの中心位置が(x’,y’)であるパルス検知レーザにより、検出対象サンプルのラマンスペクトルを検知し、ラマンスペクトルの特徴ピークのシフト値と温度との一対一の対応関係に基づいて、第2のパルス時間t内での平均温度T2−2(x’,y’,t )を決定する。
S24において、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を(x,y)に調整し、タイムラグt から、第2のパルス時間tにわたって、検出対象サンプルのラマンスペクトルを検知し、ラマンスペクトルの特徴ピークのシフト値と温度との一対一の対応関係に基づいて、第2のパルス時間t内の平均温度を決定する。
S25において、異なる光スポットの中心位置で取得された平均温度によって、タイムラグがt である場合に対応する空間の温度分布T2−2(x,y,t )を決定する。
S26において、タイムラグをtに調整することにより、検出対象サンプルの温度の任意の時点での瞬時空間の温度分布T2−2(x,y,t)を取得する。
具体的に、タイムラグをtに調整した後、ステップS23〜ステップS25を調整することにより、検出対象サンプルの温度の任意の時点での瞬時空間の温度分布T2−2(x,y,t)を取得することができる。
図6及び図7を参照し、波長の異なり、パルス周期が同一の二つのパルスレーザ、即ちパルス加熱レーザとパルス検知レーザを採用し、瞬時空間の温度分布を決定する。まず、パルス加熱レーザにより、第1のパルス時間tにわたって、検出対象サンプルの温度を環境温度Tから温度T2−1に昇温し、第1の間隔時間tにわたって、検出対象サンプルの温度を温度T2−1から環境温度Tに冷却した後、タイムラグtから、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を変え、パルス検知レーザにより、第2のパルス時間tにわたって、検出対象サンプルのラマンスペクトルを検知し、ラマンスペクトルの特徴ピークのシフト値と温度との一対一の対応関係に基づいて、第2のパルス時間t内の平均温度T2−2を決定する。
パルス加熱レーザによる加熱で、パルス加熱レーザの光スポットの中心位置が(0,0)であり、検出対象サンプルの実温度場がθ(x,y,t)であると、パルス検知レーザの光スポットの中心位置が(x’,y’)であり、タイムラグがt’である場合に、測定の平均温度T2−2(x’,y’,t )が、
であり、rがパルス検知レーザの光スポット半径であり、qが対応するパルス検知レーザのガウス平均定数であり、q=1/πr である。
パルス検知レーザの光スポットの中心位置を(x,y)に変え、パルス検知レーザとパルス加熱レーザとのタイムラグtを変えることにより、任意のタイムラグに対応する瞬時空間の温度分布T2−2(x,y,t)を取得し、即ち検出対象サンプルの温度の任意の時点での瞬時空間の温度分布T2−2(x,y,t)を取得することができる。
なお、上述した温度は、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を中心とするガウス積分の平均温度である。
同時に、t-がtよりもはるかに小さい場合、簡略化され、
を取得することができる。
θ(x,y,t)は、T2−2(x,y,t)の変化に基づいて算出できる。
可能な実現形態として、図8を参照し、図1に示す実施例に基づいて、ステップS3は、具体的に、以下のサブステップS31〜サブステップS36を含んでも良い。
S31において、第1のパルス時間tにわたって、パルス加熱レーザにより、検出対象サンプルの温度を環境温度Tから温度T3−1に昇温する。
S32において、第1の間隔時間tにわたって、パルス加熱レーザにより、検出対象サンプルの温度を温度T3−1から環境温度Tに冷却する。
S33において、タイムラグt から、第2のパルス時間tにわたって、光スポットの中心位置が(x’,y’)であるパルス検知レーザにより、検出対象サンプルのラマンスペクトルを検知し、ラマンスペクトルの特徴ピークのシフト値と温度との一対一の対応関係に基づいて、第2のパルス時間t内の平均温度T3−2(x’,y’,t )を決定する。
S34において、パルス検知レーザの光スポットの中心位置が変化しないように維持し、タイムラグをtに調整することにより、検出対象サンプルの温度の光スポットの中心位置での対応する温度分布T3−2(x’,y’,t)を取得する。
具体的に、パルス検知レーザの光スポットの中心位置が変化しないように維持し、タイムラグをtに調整した後、ステップS33を実行し、検出対象サンプルの温度の光スポットの中心位置での対応する温度分布T3−2(x’,y’,t)を取得することができる。
S35において、T3−2(x’,y’,t)を正規化処理し、検出対象サンプルの温度がタイムラグによって変化する正規化曲線
を取得し、パルス加熱レーザの周波数によって、
を位相ロック処理し、
とパルス加熱レーザとの位相差φ(x’,y’)を取得する。
S36において、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を(x,y)調整することにより、検出対象サンプルの温度の、異なる空間位置での位相分布φ(x,y)を取得する。
具体的に、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を(x,y)に調整した後、ステップS33〜ステップS35を実行することにより、検出対象サンプルの温度の、異なる空間位置での位相分布φ(x,y)を取得することができる。
図9を参照し、波長の異なり、パルス周期が同一の二つのパルスレーザ、即ちパルス加熱レーザとパルス検知レーザを採用することにより、検出対象サンプルの温度の位相分布を決定する。まず、パルス加熱レーザにより、第1のパルス時間tにわたって、検出対象サンプルの温度を環境温度Tから温度T3−1に昇温し、第1の間隔時間tにわたって、検出対象サンプルの温度を温度T3−1から環境温度Tに冷却した後、タイムラグtから、パルス検知レーザにより第2のパルス時間tにわたって、検出対象サンプルのラマンスペクトルを検知し、ラマンスペクトルの特徴ピークのシフト値と温度との一対一の対応関係に基づいて、第2のパルス時間t内の平均温度T3−2を決定することができる。
パルス加熱レーザによる加熱で、パルス加熱レーザの光スポットの中心位置が(0,0)であり、検出対象サンプルの実温度場がθ(x,y,t)であると、パルス検知レーザの光スポットの中心位置が(x’,y’)であり、タイムラグがt’である場合に、測定された温度分布T3−2(x’,y’,t)が、
であり、rがパルス検知レーザの光スポット半径であり、qが対応するパルス検知レーザのガウス平均定数であり、q=1/πr である。
パルス検知レーザとパルス加熱レーザとのタイムラグtを変えることにより、(x’,y’)での対応する温度分布T3−2(x’,y’,t)を取得することができる。なお、上述した温度は、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を中心とするガウス積分の平均温度である。
3−2(x’,y’,t)を正規化処理し、検出対象サンプルの温度がタイムラグによって変化する正規化曲線を
として取得する。パルス加熱レーザは、検出対象サンプルを周期的に加熱することにより、正規化温度
が時間とともに周期的に変化し、かつ、任意の周期関数でも三角関数からなる無限級数によって展開されることができ、そのため、
に示され、
をcos(ωt)に乗算し、
を取得し、
をsin(ωt)に乗算し、
を取得する。
これにより分かるように、
である場合に限り、結果に定常状態コンポーネントである
が存在し、フィルタで上述した信号を処理することにより、位相
を取得することができる。
実際な測定において、ω=2π/(t+t)でパルス加熱レーザの周波数を示し、温度の周期性変化がパルス加熱レーザの周期性変化によるものであるため、直接に算術平均フィルタ法によりフィルタし、(x’,y’)に温度の位相は、
である、nが検出対象サンプルの温度変化の周期数である。
図10を参照し、パルス検知レーザの光スポットの中心位置が異なる場合に、検出対象サンプルの温度の時間変化の曲線は、同一の周期を有するが、位相シフトが存在する。そのため、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を変え、異なる位置で温度の周期性変化を測定して位相ロック計算を行うことにより、異なる空間位置における温度の位相分布
を取得することができる。
本発明の実施例では、異なる空間位置温度の時間の変化を取得し、フーリエ変換により、異なる空間位置における温度の位相分布を測定することができ、温度値の測定誤差を回避し、熱物性測定分野では、非常に高い応用価値を有する。
なお、本発明は、上述した具体的な実施形態に限らず、本発明によって提供される二波長フラッシュラマンスペクトルスキャン方法により温度を測定する原理は、本分野及び関連分野に広く適用でき、種々の他の具体的な実施形態により本発明を実施してもよい。例えば、以上の方法により、レーザ加熱を電気加熱または他の加熱手段に変更して加熱し、ラマンスペクトル遷移に基づいて温度の分布を検出する。あるいは、以上の方法により、フーリエ変換で異なる位置での温度の周波数変化の曲線を取得し、温度に対応する異なる周波数の位相分布を取得することができる。そのため、本発明の設計思想であれば、簡単な変化または変更を行う設計により温度を測定することは、すべて本発明の保護範囲に入る。
上述した実施例を実現するために、本発明は、さらに時空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトル装置を提供する。
図11は、本発明の実施例6に係る時空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトル装置の構造模式図である。
図11に示すように、当該時空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトル装置は、定常測定モジュール10、瞬時測定モジュール20および位相測定モジュール30を含む。
定常測定モジュール10は、連続加熱レーザまたは直流による加熱などの他の加熱手段で検出対象サンプルを加熱することにより、定常温度場を構築し、連続検知レーザを採用し、検出対象サンプルの温度を検知し、連続検知レーザの光スポットの中心位置を調整することにより、検出対象サンプルの温度の空間次元における定常空間の温度分布を取得することができ、レーザにより加熱する場合、連続検知レーザの波長と連続加熱レーザの波長とは異なる。
可能な実現形態として、定常測定モジュール10は、具体的に、連続加熱レーザにより、検出対象サンプルを定常状態まで加熱し、光スポットの中心位置が(x’,y’)である連続検知レーザにより、検出対象サンプルの温度を検知し、検出対象サンプルの(x’,y’)位置でのラマンスペクトルを取得することにより、ラマンスペクトルの特徴ピークのシフト値と温度との一対一の対応関係に基づいて、検出対象サンプルの(x’,y’)位置での温度T(x’,y’)を決定し、連続検知レーザの光スポットの中心位置を(x,y)に調整し、検出対象サンプルの(x,y)位置でのラマンスペクトルを取得し、ラマンスペクトルの特徴ピークのシフト値と温度との一対一の対応関係に基づいて、検出対象サンプルの(x,y)位置での温度を決定し、検出対象サンプルの異なる光スポットの中心位置での温度によって、検出対象サンプルの温度の空間次元における定常空間の温度分布T(x,y)を決定する。
瞬時測定モジュール20は、パルス加熱レーザまたはパルス電気信号、交流電気信号による加熱などの他の加熱手段で検出対象サンプルを加熱することにより、瞬時温度場を構築し、パルス検知レーザを採用し、検出対象サンプルの温度を検知し、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を調整し、パルス加熱レーザ信号または電気信号とパルス検知レーザとのタイムラグを調整することにより、検出対象サンプルの温度の任意の時点での瞬時空間の温度分布を取得することができ、レーザにより加熱する場合、パルス検知レーザの波長とパルス加熱レーザの波長とは異なる。
可能な実現形態として、瞬時測定モジュール20は、具体的に、第1のパルス時間tにわたって、パルス加熱レーザにより、検出対象サンプルの温度を環境温度Tから温度T2−1に昇温し、第1の間隔時間tにわたって、パルス加熱レーザにより、検出対象サンプルの温度を温度T2−1から環境温度Tに冷却し、タイムラグt から、第2のパルス時間tにわたって、光スポットの中心位置が(x’,y’)であるパルス検知レーザにより、検出対象サンプルのラマンスペクトルを検知し、ラマンスペクトルの特徴ピークのシフト値と温度との一対一の対応関係に基づいて、第2のパルス時間t内の平均温度T2−2(x’,y’,t )を決定し、検知レーザの光スポットの中心位置を(x,y)に調整し、タイムラグt から、第2のパルス時間tにわたって、検出対象サンプルのラマンスペクトルを検知し、ラマンスペクトルの特徴ピークのシフト値と温度との一対一の対応関係に基づいて、第2のパルス時間t内の平均温度を決定し、異なる光スポットの中心位置で取得された平均温度によって、タイムラグがt である場合に対応する空間の温度分布T2−2(x,y,t )を決定し、タイムラグをtに調整することにより、検出対象サンプルの温度の任意の時点での瞬時空間の温度分布T2−2(x,y,t)を取得する。
位相測定モジュール30、パルス加熱レーザまたはパルス電気信号、交流電気信号による加熱などの他の加熱手段で検出対象サンプルを加熱することにより、被検出温度場を構築し、また、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を固定し、パルス加熱レーザ信号または電気信号とパルス検知レーザとのタイムラグを調整することにより、検出対象サンプルのパルス検知レーザの光スポットの中心位置での温度のタイムラグ変化の曲線を取得し、また、曲線とパルス加熱レーザとの位相差を計算し、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を調整することにより、検出対象サンプルの温度の異なる空間位置での位相分布を取得する。
なお、図11において、定常測定モジュール10、瞬時測定モジュール20および位相測定モジュール30の構造は、並列である。
可能な実現形態として、位相測定モジュール30は、具体的に、第1のパルス時間tにわたって、パルス加熱レーザにより、検出対象サンプルの温度を環境温度Tから温度T3−1に昇温し、第1の間隔時間tにわたって、パルス加熱レーザにより、検出対象サンプルの温度を温度T3−1から環境温度Tに冷却し、タイムラグt から、第2のパルス時間tにわたって、光スポットの中心位置が(x’,y’)であるパルス検知レーザにより、検出対象サンプルのラマンスペクトルを検知し、ラマンスペクトルの特徴ピークのシフト値と温度との一対一の対応関係に基づいて、第2のパルス時間t内の平均温度T3−2(x’,y’,t )を決定し、パルス検知レーザの光スポットの中心位置が変化しないように維持し、タイムラグをtに調整することにより、検出対象サンプルの温度の光スポットの中心位置での対応する温度分布T3−2(x’,y’,t)を取得し、T3−2(x’,y’,t)に対して正規化処理を行うとともに、パルス加熱レーザの周波数によって、
を位相ロック処理し、
とパルス加熱レーザとの位相差φ(x’,y’)を取得し、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を(x,y)に調整することにより、検出対象サンプルの温度の、異なる空間位置での位相分布φ(x,y)を取得する。
なお、前述した時空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトル方法実施例についての説明は、当該実施例に係る時空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトル装置にも適用し、説明を省略する。
本発明の実施例に係る時空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトル装置は、連続加熱レーザまたは直流による加熱などの他の加熱手段で検出対象サンプルを加熱することにより、定常温度場を構築し、連続検知レーザを採用し、検出対象サンプルの温度を検知し、連続検知レーザの光スポットの中心位置を調整することにより、検出対象サンプルの温度の空間次元における定常空間の温度分布を取得することができ、パルス加熱レーザで検出対象サンプルを加熱することにより、瞬時温度場を構築し、パルス検知レーザまたはパルス電気信号、交流電気信号による加熱などの他の加熱手段を採用し、検出対象サンプルの温度を検知し、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を調整し、パルス加熱レーザ信号または電気信号とパルス検知レーザとのタイムラグを調整することにより、検出対象サンプルの温度の任意の時点での瞬時空間の温度分布を取得することができ、パルス加熱レーザまたはパルス電気信号、交流電気信号による加熱などの他の加熱手段で検出対象サンプルを加熱することにより、被検出温度場を構築し、また、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を固定し、パルス加熱レーザ信号または電気信号とパルス検知レーザとのタイムラグを調整することにより、検出対象サンプルのパルス検知レーザの光スポットの中心位置での温度のタイムラグ変化の曲線を取得し、また、曲線とパルス加熱レーザとの位相差を計算し、パルス検知レーザの光スポットの中心位置を調整することにより、検出対象サンプルの温度の異なる空間位置での位相分布を取得することができる。これにより、異なるレーザ波長、レーザ光スポットの中心位置を設置することにより、それぞれ2レーザビームを制御して非接触式、高解像度で定常と瞬時空間の温度分布及び温度位相分布を同時に測定することを実現できる。
本発明の説明において、「一実施例」、「一部の実施例」、「例示的な実施例」、「具体的な実施例」、又は「一部の実施例」などの用語を参照した説明とは、該実施例又は例示に結合して説明された具体的な特徴、構成、材料又は特徴が、本発明の少なくとも一つの実施例又は例示に含まれることを意味する。本明細書において、上記用語に対する例示的な記述は、必ずしも同一の実施例又は例示を示すことではない。又、説明された具体的な特徴、構成、材料又は特徴は、いずれか1つ又は複数の実施例又は例示において適切に組み合わせることができる。さらに、互いに矛盾しない場合、当業者であれば、本明細書に記述した異なる実施例又は例、及び異なる実施例又は例示的特徴に対して結合及び組み合わせを行うことができる。なお、「第1の」、「第2の」の用語は目的を説明するためだけに用いられるものであり、比較的な重要性を指示又は暗示するか、或いは示された技術的特徴の数を黙示的に指示すると理解してはいけない。そこで、「第1の」、「第2の」が限定されている特徴は一つ又はより多くの前記特徴を含むことを明示又は暗示するものである。本発明の説明において、明確且つ具体的な限定がない限り、「複数」とは、二つ以上のことを意味する。
フローチャートにおける、又は他の形態で記載された任意のプロセス又は方法は、カスタムロジック機能又はプロセスのステップを実現するための1つ又は複数の実行可能な命令コードを含むモジュール、セグメント又は一部を表すと理解されてもよい。また、本発明の好ましい実施形態の範囲は、示された又は論議された順番ではなく、係る機能に応じてほぼ同時の形態又は逆の順番で機能を実行することができる他の実現を含むことができる。これは、当業者であれば理解すべきである。
フローチャートで示された又は他の形態で説明されたロジック及び/又はステップは、例えば、ロジック機能を実現するための実行可能な命令の順番付けられたリストと見なすことができ、任意のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に具体的に実装されて、命令実行システム、装置、又は機器(例えばコンピュータに基づいたシステム、プロセッサを含むシステム、又は他の命令実行システム、装置又は機器から命令を獲得して命令を実行するシステム)に利用されるか、又はこれらの命令実行システム、装置又は機器と組み合わせて利用される。本願明細書において、「コンピュータ読み取り可能な記憶媒体」は、命令実行システム、装置又は機器によって、又は、命令実行システム、装置又は機器と組み合わせて使用するためのプログラムを含む、格納する、通信する、伝播する、又は伝送することができる任意の装置であってもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例(非限定的なリスト)として、1つ又は複数の配線を備える電気接続部(電子機器)、ポータブルコンピュータディスクカートリッジ(磁気機器)、ランダムアクセスメモリ(RAM)読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ機器、及びポータブルコンパクトディスク読み出し専用リメモリ(CDROM)を含む。また、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、前記プログラムが印刷され得る紙又は他の適切な媒体であってもよく、これは、例えば、紙や他の媒体を光学的スキャンし、次に編集し、解釈し、又は必要な場合に他の適切な形態で処理して前記プログラムを電子的に取得して、そしてコンピュータメモリに格納するからである。
なお、本発明の各部分は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせによって実現することができる。上記実施形態において、複数のステップ又は方法は、メモリに記憶された且つ適切な命令実行システムによって実行されるソフトウェア又はファームウェアによって実現することができる。例えば、ハードウェアで実現される場合に、もう1つの実施形態と同様に、本分野において周知である、データ信号に対してロジック機能を実現するためのロジックゲート回路を備える離散ロジック回路、適切なな組み合わせロジックゲート回路を備える特定用途向け集積回路、プログラマブルゲートアレイ(PGA)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などの当分野の周知技術のうちいずれか1つ又はこれらの組み合わせによって実現することができる。
普通の当業者であれば、上記の実施例に係る方法に含まれる全部又は一部のステップは、プログラムによってハードウェアを命令することで実行することができると理解することができる。前記プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納することができ、当該プログラムが実行される場合に、方法実施例におけるステップの1つ又はそれらの組み合わせが実行される。
また、本発明の各実施例における各機能ユニットは、1つの処理モジュールに集積されてもよいし、それぞれが個別の物理的存在であってもよいし、2つ以上のユニットが1つのモジュールに集積されてもよい。前記集積モジュールは、ハードウェアの形態で実現されてもよいし、ソフトウェア機能モジュールの形態で実現されてもよい。前記集積モジュールがソフト機能モジュールの形態で実現されるとともに、独立した製品として販売又は使用される場合に、1つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよい。
上記の記憶媒体は、読み出し専用メモリ、磁気ディスク、又はCDなどであってもよい。なお、以上、本発明の実施例を示して説明したが、上記実施例は例示するものであって、本発明を制限すると理解してはいけない。普通の当業者であれば、本発明の範囲内で上記実施例に対して変更、修正、取り替え、変形を行うことができる。

Claims (10)

  1. 時空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトル方法であって、
    検出対象サンプルの温度の空間次元における定常空間の温度分布を取得するステップS1であって、前記検出対象サンプルを加熱することにより、定常温度場を構築し、連続検知レーザを採用し、前記検出対象サンプルの温度を検知し、前記連続検知レーザの光スポットの中心位置を調整するステップS1と、
    前記検出対象サンプルの温度の任意の時点における瞬時空間の温度分布を取得するステップS2であって、パルス加熱レーザまたは電気信号による加熱で前記検出対象サンプルを加熱することにより、瞬時温度場を構築し、パルス検知レーザを採用し、前記検出対象サンプルの温度を検知し、前記パルス検知レーザの光スポットの中心位置を調整し、前記パルス加熱レーザ信号または電気信号と前記パルス検知レーザとのタイムラグを調整し、レーザにより加熱する場合、前記パルス検知レーザの波長と前記パルス加熱レーザの波長とは異なるステップS2と、
    前記検出対象サンプルの温度の異なる空間位置における位相分布を取得するステップS3であって、前記パルス加熱レーザまたは電気信号による加熱で前記検出対象サンプルを加熱することにより、被検出温度場を構築し、前記パルス検知レーザの光スポットの中心位置を固定し、前記パルス加熱レーザ信号または電気信号と前記パルス検知レーザとのタイムラグを調整することにより、前記検出対象サンプルの前記パルス検知レーザの光スポットの中心位置での温度が前記タイムラグによって変化する曲線を取得し、前記曲線と前記パルス加熱レーザとの位相差を計算し、前記パルス検知レーザの光スポットの中心位置を調整するステップS3と、を含む、
    ことを特徴とする時空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトル方法。
  2. 前記ステップS1は、
    前記連続加熱レーザまたは直流による加熱により、前記検出対象サンプルを定常状態まで加熱し、レーザにより加熱する場合、前記連続検知レーザの波長と前記連続加熱レーザの波長とは異なるステップS11と
    光スポットの中心位置が(x’,y’)である前記連続検知レーザにより、前記検出対象サンプルの温度を検知するステップS12であって、前記検出対象サンプルの(x’,y’)位置でのラマンスペクトルを取得し、前記ラマンスペクトルの特徴ピークのシフト値と温度との一対一の対応関係に基づいて、前記検出対象サンプルの(x’,y’)位置での温度T(x’,y’)を決定するステップS12と、
    前記連続検知レーザの光スポットの中心位置を(x,y)に調整し、前記検出対象サンプルの(x,y)位置でのラマンスペクトルを取得し、前記ラマンスペクトルの特徴ピークのシフト値と温度との一対一の対応関係に基づいて、前記検出対象サンプルの(x,y)位置での温度を決定するステップS13と、
    前記検出対象サンプルの異なる光スポットの中心位置での温度に基づいて、前記検出対象サンプルの温度の空間次元における定常空間の温度分布T(x,y)を決定するステップS14と、を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記ステップS2は、
    第1のパルス時間tにわたって、前記パルス加熱レーザまたは電気信号による加熱により、前記検出対象サンプルの温度を環境温度Tから温度T2−1に昇温するステップS21と、
    第1の間隔時間tにわたって、前記パルス加熱レーザにより、前記検出対象サンプルの温度を前記温度T2−1から前記環境温度Tに冷却するステップS22と、
    タイムラグt から、第2のパルス時間tにわたって、光スポットの中心位置が(x’,y’)である前記パルス検知レーザにより、前記検出対象サンプルのラマンスペクトルを検知し、前記ラマンスペクトルの特徴ピークのシフト値と温度との一対一の対応関係に基づいて、前記第2のパルス時間t内の平均温度T2−2(x’,y’,t )を決定するステップS23と、
    前記パルス検知レーザの光スポットの中心位置を(x,y)に調整し、タイムラグt から、第2のパルス時間tにわたって、前記検出対象サンプルのラマンスペクトルを検知し、前記ラマンスペクトルの特徴ピークのシフト値と温度との一対一の対応関係に基づいて、前記第2のパルス時間t内の平均温度を決定するステップS24と、
    異なる光スポットの中心位置で取得された平均温度に基づいて、前記タイムラグがt である場合に対応する空間の温度分布T2−2(x,y,t )を決定するステップS25と、
    前記タイムラグをtに調整することにより、前記検出対象サンプルの温度の任意の時点の瞬時空間の温度分布T2−2(x,y,t)を取得するステップS26と、を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記ステップS3は、
    第1のパルス時間tにわたって、前記パルス加熱レーザまたは電気信号による加熱により、前記検出対象サンプルの温度を環境温度Tから温度T3−1に昇温するステップS31と、
    第1の間隔時間tにわたって、前記パルス加熱レーザにより、前記検出対象サンプルの温度を前記温度T3−1から前記環境温度Tに冷却するステップS32と、
    タイムラグt から、第2のパルス時間tにわたって、光スポットの中心位置が(x’,y’)である前記パルス検知レーザにより、前記検出対象サンプルのラマンスペクトルを検知し、前記ラマンスペクトルの特徴ピークのシフト値と温度との一対一の対応関係に基づいて、前記第2のパルス時間t内の平均温度T3−2(x’,y’,t )を決定するステップS33と、
    前記パルス検知レーザの光スポットの中心位置が変化しないように維持し、前記タイムラグをtに調整することにより、前記検出対象サンプルの温度の前記光スポットの中心位置に対応する温度分布T3−2(x’,y’,t)を取得するステップS34と、
    3−2(x’,y’,t)を正規化処理し、前記検出対象サンプルの温度が前記タイムラグによって変化する正規化曲線
    を取得し、前記パルス加熱レーザの周波数に基づいて、
    を位相ロック処理し、前記
    と前記パルス加熱レーザとの位相差φ(x’,y’)を取得するステップS35と、
    前記パルス検知レーザの光スポットの中心位置を(x,y)に調整することにより、前記検出対象サンプルの温度の異なる空間位置における位相分布φ(x,y)を取得するステップS36と、を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記T3−2(x’,y’,t)を正規化処理するステップは、
    前記T3−2(x’,y’,t)を、
    に正規化処理するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記
    を位相ロック処理するステップは、
    をそれぞれcos(ωt)及びsin(ωt)と乗算し、
    と前記パルス加熱レーザとの位相差である
    を取得するステップを含み、
    ただし、ω=2π/(t+t)が前記パルス加熱レーザの周波数を示し、nが前記検出対象サンプルの温度が変化する周期数である、
    ことを特徴とする請求項4に記載の方法
  7. 検出対象サンプルの温度の空間次元における定常空間の温度分布を取得するための定常測定モジュールであって、前記検出対象サンプルを加熱することにより、定常温度場を構築し、連続検知レーザを採用し、前記検出対象サンプルの温度を検知し、前記連続検知レーザの光スポットの中心位置を調整する定常測定モジュールと、
    前記検出対象サンプルの温度の任意の時点における瞬時空間の温度分布を取得するための瞬時測定モジュールであって、パルス加熱レーザまたは電気信号による加熱で前記検出対象サンプルを加熱することにより、瞬時温度場を構築し、パルス検知レーザを採用し、前記検出対象サンプルの温度を検知し、前記パルス検知レーザの光スポットの中心位置を調整し、前記パルス加熱レーザ信号または電気信号と前記パルス検知レーザとのタイムラグを調整し、前記パルス検知レーザの波長と前記パルス加熱レーザの波長とは異なる瞬時測定モジュールと、
    前記検出対象サンプルの温度の異なる空間位置における位相分布を取得するための位相測定モジュールであって、前記パルス加熱レーザまたは電気信号による加熱で前記検出対象サンプルを加熱することにより、被検出温度場を構築し、前記パルス検知レーザの光スポットの中心位置を固定し、前記パルス加熱レーザ信号または電気信号と前記パルス検知レーザとのタイムラグを調整することにより、前記検出対象サンプルの前記パルス検知レーザの光スポットの中心位置での温度が前記タイムラグによって変化する曲線を取得し、前記曲線と前記パルス加熱レーザとの位相差を計算し、前記パルス検知レーザの光スポットの中心位置を調整する位相測定モジュールと、を含む、
    ことを特徴とする時空間温度分布及び温度位相分布を測定するラマンスペクトル装置。
  8. 前記定常測定モジュールは、具体的に、
    前記連続加熱レーザまたは直流による加熱により、前記検出対象サンプルを定常状態まで加熱し、加熱レーザにより定常温度場を構築する場合、前記連続検知レーザの波長と前記連続加熱レーザの波長とは異なり、
    光スポットの中心位置が(x’,y’)である前記連続検知レーザにより、前記検出対象サンプルの温度を検知し、前記検出対象サンプルの(x’,y’)位置でのラマンスペクトルを取得し、前記ラマンスペクトルの特徴ピークのシフト値と温度との一対一の対応関係に基づいて、前記検出対象サンプルの(x’,y’)位置での温度T(x’,y’)を決定し、
    前記連続検知レーザの光スポットの中心位置を(x,y)に調整し、前記検出対象サンプルの(x,y)位置でのラマンスペクトルを取得し、前記ラマンスペクトルの特徴ピークのシフト値と温度との一対一の対応関係に基づいて、前記検出対象サンプルの(x,y)位置での温度を決定し、
    前記検出対象サンプルの異なる光スポットの中心位置での温度に基づいて、前記検出対象サンプルの温度の空間次元における定常空間の温度分布T(x,y)を決定する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の装置。
  9. 前記瞬時測定モジュールは、具体的に、
    第1のパルス時間tにわたって、前記パルス加熱レーザまたは電気信号による加熱により、前記検出対象サンプルの温度を環境温度Tから温度T2−1に昇温し、
    第1の間隔時間tにわたって、前記パルス加熱レーザにより、前記検出対象サンプルの温度を前記温度T2−1から前記環境温度Tに冷却し、
    タイムラグt から、第2のパルス時間tにわたって、光スポットの中心位置が(x’,y’)である前記パルス検知レーザにより、前記検出対象サンプルのラマンスペクトルを検知し、前記ラマンスペクトルの特徴ピークのシフト値と温度との一対一の対応関係に基づいて、前記第2のパルス時間t内の平均温度T2−2(x’,y’,t )を決定し、
    前記検知レーザの光スポットの中心位置を(x,y)に調整し、タイムラグt から、第2のパルス時間tにわたって、前記検出対象サンプルのラマンスペクトルを検知し、前記ラマンスペクトルの特徴ピークのシフト値と温度との一対一の対応関係に基づいて、前記第2のパルス時間t内の平均温度を決定し、
    異なる光スポットの中心位置で取得された平均温度に基づいてい、前記タイムラグがt である場合に対応する空間の温度分布T2−2(x,y,t )を決定し、
    前記タイムラグをtに調整することにより、前記検出対象サンプルの温度の任意の時点における瞬時空間の温度分布T2−2(x,y,t)を取得する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の装置。
  10. 前記位相測定モジュールは、具体的に、
    第1のパルス時間tにわたって、前記パルス加熱レーザまたは電気信号による加熱により、前記検出対象サンプルの温度を環境温度Tから温度T3−1に昇温し、
    第1の間隔時間tにわたって、前記パルス加熱レーザにより、前記検出対象サンプルの温度を前記温度T3−1から前記環境温度Tに冷却し、
    タイムラグt から、第2のパルス時間tにわたって、光スポットの中心位置が(x’,y’)である前記パルス検知レーザにより、前記検出対象サンプルのラマンスペクトルを検知し、前記ラマンスペクトルの特徴ピークのシフト値と温度との一対一の対応関係に基づいて、前記第2のパルス時間t内の平均温度T3−2(x’,y’,t )を決定し、
    前記パルス検知レーザの光スポットの中心位置が変化しないように維持し、前記タイムラグをtに調整することにより、前記検出対象サンプルの温度の前記光スポットの中心位置に対応する温度分布T3−2(x’,y’,t)を取得し、
    3−2(x’,y’,t)を正規化処理し、前記検出対象サンプルの温度が前記タイムラグによって変化する正規化曲線
    を取得し、前記パルス加熱レーザの周波数に基づいて、
    を位相ロック処理し、前記
    と前記パルス加熱レーザとの位相差φ(x’,y’)を取得し、
    前記パルス検知レーザの光スポットの中心位置を(x,y)に調整することにより、前記検出対象サンプルの温度の異なる空間位置における位相分布φ(x,y)を取得する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の装置。
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