以下に、本願に係る算出装置、算出方法及び算出プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る算出装置、算出方法及び算出プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.第1の実施形態〕
〔1−1.算出装置が示す決定処理の一例〕
図1を用いて、第1の実施形態に係る算出装置100が実行する決定処理の一例について説明する。図1は、第1の実施形態に係る算出装置100が実行する決定処理の一例を示す図である。具体的には、算出装置100は、利用者の行動を示す行動情報から利用者に対して情報を提供する取引対象を決定する複数の手法の中から選択された手法を用いて、行動情報から、利用者に対して情報を提供する取引対象を決定する。
ここでいう行動情報とは、利用者によって行われる行動に関する情報である。例えば、行動情報とは、ショッピングサイト及びEC(Electric Commerce)サイトに対して行った利用者の行動に関する情報である。また、例えば、行動情報とは、オークションサイトに対して行った利用者の行動に関する情報である。
また、例えば、行動情報は、利用者によって検索された検索ログ、利用者によって閲覧されたコンテンツの閲覧履歴、利用者によって購買された商品に関する購買履歴等を含む。このような行動情報は、利用者によって利用される端末装置を識別する情報(例えばクッキー(cookie)情報等)に対応付けられて取得することで実現可能である。
また、ここでいう取引対象とは、商品又はサービスである。例えば、サービスとは、利用者によって実際の店舗を介して利用されたサービスのみならず、利用者によってネットワークを介して発注を受け、利用者に対して直接提供されるサービスや、注文を行った利用者以外の利用者に対して提供されたサービス、ネットワークを介して提供されるサービス等を含むものである。また、以下には、取引対象が商品であるものとして例を挙げて説明する。
図1に示すように、算出システム1は、端末装置10と、算出装置100とを含む。端末装置10及び算出装置100は、図示しない所定の通信網を介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、図1に示す算出システム1には、複数台の端末装置10や、複数台の算出装置100が含まれてもよい。
第1の実施形態に係る端末装置10は、ブラウザに表示されるウェブページやアプリケーション用のコンテンツ等のコンテンツにアクセスする利用者によって利用される情報処理装置である。例えば、端末装置10は、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等である。
図1の例では、端末装置10が利用者によって利用されるスマートフォンである場合を示す。なお、以下では、端末装置10を利用者と表記する場合がある。すなわち、以下では、利用者を端末装置10と読み替えることもできる。また、以下では、各利用者によって利用される端末装置10を区別する必要のない場合には、端末装置10と表記する場合がある。
第1の実施形態に係る算出装置100は、例えば、サーバ装置等により実現される。具体的には、算出装置100は、利用者の行動を示す行動情報を取得する。そして、算出装置100は、かかる行動情報が示す行動に基づいて、行動情報から利用者に対して情報を提供する取引対象を決定する複数の手法の中からいずれかの手法を選択する。そして、算出装置100は、かかる手法を用いて、行動情報から、利用者に対して情報を提供する取引対象を決定する。
以下、図1を用いて、算出装置100による決定処理の一例を流れに沿って説明する。
まず、図1に示すように、算出装置100は、利用者の行動情報であるログを取得する(ステップS1)。例えば、図1の例では、算出装置100は、ログとして、利用者によって検索された検索ログ、利用者によって閲覧されたコンテンツの閲覧履歴、利用者によって購買された商品に関する購買履歴を利用者によって利用される端末装置10から取得する。
続いて、算出装置100は、ログの特徴と、ログに関連する商品の特徴とを学習した学習モデルM1を生成する(ステップS2)。例えば、算出装置100は、ロジスティック回帰、SVM(Support Vector Machine)、深層学習等の機械学習手法の従来技術により、所定の利用者のログの特徴と、所定の利用者のログに関連する商品の特徴とに基づいて、学習モデルM1を生成する。
例えば、算出装置100は、機械学習手法の従来技術により、所定の利用者のログとして、コンテンツの種別、コンテンツが示すドメインに関する情報、検索ログや購買履歴が示す日時等の特徴と、所定の利用者のログに関連する商品の特徴として、商品に関する情報、商品が示す商品のカテゴリに関する情報等とに基づいて、学習モデルM1を生成する。
そして、算出装置100は、対象の利用者ID(Identifier)「U100」により特定される利用者(以下では、利用者ID「UN」により特定される利用者を「利用者UN(Nは任意の数値)」と表記する場合がある)のログを端末装置10から取得する(ステップS3)。すなわち、算出装置100は、対象の利用者の購買意欲を掻き立てる商品を選択するために必要な情報である対象の利用者のログを取得する。
続いて、算出装置100は、ログの種別が所定の条件を満たすか否かに基づいて、商品を選択する選択ロジックのうちいずれかの選択ロジックを選択する(ステップS4)。すなわち、算出装置100は、利用者の購買意欲を掻き立てる商品を選択するための選択ロジックであって、それぞれ異なる方式で商品の選択を行う選択ロジックの中から、利用者のログが満たす条件等に基づいて、最も利用者に選択される商品を選択する確率が高い選択ロジックを選択する。具体的には、算出装置100は、同一の利用者により閲覧された複数の取引対象の関係性に基づいて行動情報が示す行動と関連する取引対象から利用者に対して情報を提供する取引対象を決定する手法である関連性手法を少なくとも含む複数の手法の中から、いずれかの手法を選択する。
また、具体的には、算出装置100は、利用者が入力した検索クエリと関連性を有する取引対象から利用者に対して情報を提供する取引対象を決定する手法である検索手法を少なくとも含む複数の手法の中から、いずれかの手法を選択する。
より具体的には、算出装置100は、取引対象により取得された行動情報のうち、取引対象の閲覧を示す行動情報の数若しくは割合が所定の条件を満たす場合は、関連性手法を選択する。また、より具体的には、算出装置100は、取引対象により取得された行動情報のうち、取引対象の閲覧を示す行動情報の数若しくは割合が所定の条件を満たさない場合は、検索手法を選択する。
ここで、図2を用いて選択ロジックを選択する選択処理について説明する。図2は、第1の実施形態に係る算出装置が実行する選択ロジックを選択する選択処理の一例を示す図である。また、図2に示す選択処理の一例は、図1のステップS4に対応する処理である。表TB1は、対象の利用者のログを示す表である。例えば、図2に示すように、利用者は、ログ情報を有する。具体的には、利用者U1に対応するログ情報は、ログID、種別、日時、商品、カテゴリである。
例えば、ログID「L1」により特定されるログ(以下では、ログID「LN」により特定されるログを「ログLN(Nは任意の数値)」と表記する場合がある)に対応する種別は、ショッピング閲覧を示す。また、例えば、ログL1に対応する日時は、日時T1を示す。また、例えば、ログL1に対応する商品は、商品MD1を示す。また、例えば、ログL1に対応する商品のカテゴリは、カテゴリCA1を示す。
また、例えば、ログL2に対応する種別は、ショッピング検索を示す。また、例えば、ログL2に対応する日時は、日時T2を示す。また、例えば、ログL2に対応する商品は、商品MD2を示す。また、例えば、ログL2に対応する商品のカテゴリは、カテゴリCA2を示す。
また、例えば、ログL3に対応する種別は、オークション検索を示す。また、例えば、ログL3に対応する日時は、日時T3を示す。また、例えば、ログL3に対応する商品は、商品MD3を示す。また、例えば、ログL3に対応する商品のカテゴリは、カテゴリCA3を示す。
また、例えば、ログL4に対応する種別は、コマースを示す。ここで、コマースとは、コマース意図があるものである。例えば、コマース意図があるものとは、検索クエリのうち商品名等を含むものや、検索クエリと対応する商品が存在し、かつ、商品の情報や販売に関するコンテンツへのリンクが設定されたものである。また、例えば、ログL4に対応する日時は、日時T4を示す。また、例えば、ログL4に対応する商品は、商品MD4を示す。また、例えば、ログL4に対応する商品のカテゴリは、カテゴリCA4を示す。
また、例えば、ログL5に対応する種別は、リンクを示す。ここで、リンクとは、異なる他のショッピングサービスに関するリンクが含まれる検索ログである。また、例えば、ログL5に対応する日時は、日時T5を示す。また、例えば、ログL5に対応する商品は、商品MD5を示す。また、例えば、ログL5に対応する商品のカテゴリは、カテゴリCA5を示す。
また、表TB2は、選択ロジックに関する表である。例えば、図2に示すように、表TB2は、ロジックID「LG1」により特定される選択ロジック(以下では、ロジックID「LGN」により特定されるログを「ロジックLGN(Nは任意の数値)」と表記する場合がある)ごとに選択ロジックに関する情報を有する。具体的には、選択ロジックに関する情報は、種別、条件である。
例えば、ロジックLG1に対応する種別は、協調フィルタリングを示す。ここで、協調フィルタリングとは、例えば、利用者同士の類似性を示す類似度を算出し、関連度に基づいて、商品を選択する方法である。例えば、算出装置100は、各利用者のログから、同じ利用者によって閲覧される可能性が高い商品を対応付けて記憶部に記憶する。そして、算出装置100は、対象の利用者の閲覧履歴から対象の利用者が閲覧した商品を特定し、特定した商品と対応付けられた商品を提案する商品として決定する。なお、算出装置100は、提案する商品が複数決定された場合には、各種選択ロジック等の従来技術により1つに決定する。また、例えば、ロジックLG1に対応する条件は、条件CON1を示す。
また、例えば、ロジックLG2に対応する種別は、履歴選択を示す。ここで、履歴選択とは、例えば、検索された回数が多い商品を選択する方法であり、例えば、検索された回数が所定の閾値以上である商品を特定する方法である。この場合、算出装置100は、各利用者のログから、検索された回数が所定の閾値以上である商品を特定し、特定した商品を提案する商品として決定する。また、例えば、ロジックLG2に対応する条件は、条件CON2を示す。
また、例えば、ロジックLG3に対応する種別は、関連選択を示す。ここで、関連選択とは、例えば、利用者によって過去に購入された商品と同一のカテゴリに含まれる商品を選択する方法であり、例えば、利用者によって過去に購入された商品と同一のカテゴリに含まれる商品のうち、他の利用者によって購入された回数が多い商品を特定する方法である。この場合、算出装置100は、各利用者のログから、利用者によって過去に購入された商品と同一のカテゴリに含まれる商品のうち、他の利用者によって購入された回数が多い商品を特定し、特定した商品を提案する商品として決定する。また、例えば、ロジックLG3に対応する条件は、条件CON3を示す。
図2の例では、算出装置100は、手法ごとに、手法により決定された取引対象を利用者が選択する可能性を示すスコアを行動に基づいて算出し、算出したスコアが最も高い手法を選択する。図2に示すように、算出装置100は、商品の選択ロジックごとに、ログの種別に応じたスコアを算出し、スコアが最も高い選択ロジックを選択する(ステップS21)。このような処理の結果、算出装置100は、適切な選択ロジックを選択するので、利用者がより強く興味を有する商品を選択することができる。
例えば、図2の例では、算出装置100は、表TB2に含まれる選択ロジックごとにスコアを算出する。例えば、利用者のログに含まれるショッピング閲覧回数が所定の閾値以上である場合に、ショッピング閲覧回数を用いる選択ロジックのスコアを上昇させる。この場合、協調フィルタリングのスコアを上昇させる。換言すると、協調フィルタリングの条件には、ショッピング閲覧回数の回数が大きいほど、スコアの値が高くなる条件が含まれる。例えば、図2の例では、算出装置100は、表TB1に含まれるログに基づいて、ロジックLG1に対応付けられた協調フィルタリングに対応するスコアが0.5であると算出する。また、例えば、算出装置100は、表TB1に含まれるログに基づいて、ロジックLG2に対応付けられた履歴選択に対応するスコアが0.2であると算出する。また、例えば、算出装置100は、表TB1に含まれるログに基づいて、ロジックLG3に対応付けられた関連選択に対応するスコアが0.1であると算出する。そして、算出装置100は、複数の選択ロジックのうち、最もスコアの高いロジックLG1を選択する。
なお、例えば、過去に閲覧した商品に関する情報を利用者に提供すると、かかる商品が利用者により選択される可能性が高い場合がある。例えば、利用者のログに含まれる過去に閲覧した商品に関する閲覧回数が所定の閾値以上である場合に、閲覧回数を用いる選択ロジックのスコアを上昇させる。この場合、履歴選択のスコアを上昇させる。換言すると、履歴選択には、過去に閲覧した商品に関する閲覧回数の回数が大きいほどスコアの値が高くなる条件が含まれる。また、例えば、利用者のログに含まれる過去に閲覧した商品と同一のカテゴリに含まれる商品のうち、他の利用者によって購入された回数が所定の閾値以上である場合に、購入回数を用いる選択ロジックのスコアを上昇させる。この場合、関連選択のスコアを上昇させる。換言すると、関連選択の条件には、過去に閲覧した商品と同一のカテゴリに含まれる商品のうち、他の利用者によって購入された回数が大きいほどスコアの値が高くなる条件が含まれる。また、各選択ロジックに対応する条件には、時間が経過したログの重みを小さくする条件等が設定されていてもよい。
なお、算出装置100は、スコアが最も高い選択ロジックを用いて、商品を決定してもよい(ステップS22)。例えば、選択ロジックとして協調フィルタリングが選択されたものとする。この場合、算出装置100は、協調フィルタリングを用いて対象の利用者に提供する商品を決定してもよい。例えば、図2の例では、算出装置100は、協調フィルタリングを用いることで、ログL10から商品MD1を決定する。また、例えば、図2の例では、算出装置100は、協調フィルタリングを用いることで、ログL20から、商品MD5を決定する。
また、図2に示した例では、日時を「T1」等の抽象的な符号で表現したが、日時は、具体的な数値等であってもよい。また、商品を「MD1」等の抽象的な符号で表現したが、商品は、具体的な商品又はサービスの名称等に関する情報であってもよい。また、カテゴリを「CA1」等の抽象的な符号で表現したが、カテゴリは、具体的な名称等に関する情報であってもよい。また、条件を「CON1」等の抽象的な符号で表現したが、条件は、具体的な数値等であってもよい。
図1に戻り、第1の実施形態に係る決定処理の一例を説明する。算出装置100は、学習モデルM1を用いて、有用なログを推定する(ステップS5)。続いて、算出装置100は、かかる有用なログを用いて、商品を決定する(ステップS6)。
ここで、図3を用いてログを推定する推定処理について説明する。図3は、第1の実施形態に係る算出装置が実行するログを抽出する抽出処理の一例を示す図である。また、図3が示す推定処理の一例は、図1のステップS5及びステップS6に対応する処理である。表TB3は、複数の利用者のそれぞれに対応するログを示す表である。具体的には、複数の利用者のそれぞれに対応するログ情報は、ログID、利用者ID、種別、日時、商品、カテゴリ、コンテンツに対するクリック数である。
例えば、ログL1に対応する利用者IDは、U1を示す。また、例えば、ログL1に対応する種別は、ショッピング閲覧を示す。また、例えば、ログL1に対応する日時は、日時T1を示す。また、例えば、ログL1に対応する商品は、商品MD1を示す。また、例えば、ログL1に対応する商品のカテゴリは、カテゴリCA1を示す。また、例えば、ログL1に対応するクリック数は、1を示す。
また、例えば、ログL2に対応する利用者IDは、U1を示す。また、例えば、ログL2に対応する種別は、ショッピング検索を示す。また、例えば、ログL2に対応する日時は、日時T2を示す。また、例えば、ログL2に対応する商品は、商品MD2を示す。また、例えば、ログL2に対応する商品のカテゴリは、カテゴリCA2を示す。また、例えば、ログL2に対応するクリック数は、0を示す。
また、例えば、ログL3に対応する利用者IDは、U2を示す。また、例えば、ログL3に対応する種別は、オークション検索を示す。また、例えば、ログL3に対応する日時は、日時T3を示す。また、例えば、ログL3に対応する商品は、商品MD3を示す。また、例えば、ログL3に対応する商品のカテゴリは、カテゴリCA3を示す。また、例えば、ログL3に対応するクリック数は、1を示す。
また、例えば、ログL4に対応する利用者IDは、U3を示す。また、例えば、ログL4に対応する種別は、コマースを示す。また、例えば、ログL4に対応する日時は、日時T4を示す。また、例えば、ログL4に対応する商品は、商品MD4を示す。また、例えば、ログL4に対応する商品のカテゴリは、カテゴリCA4を示す。また、例えば、ログL4に対応するクリック数は、0を示す。
また、例えば、ログL5に対応する利用者IDは、U4を示す。また、例えば、ログL5に対応する種別は、リンクを示す。ここで、リンクとは、異なる他のショッピングサービスに関するリンクである。また、例えば、ログL5に対応する日時は、日時T5を示す。また、例えば、ログL5に対応する商品は、商品MD5を示す。また、例えば、ログL5に対応する商品のカテゴリは、カテゴリCA5を示す。また、例えば、ログL5に対応するクリック数は、1を示す。
図3の例では、算出装置100は、行動情報が示す行動と関連する取引対象に対する利用者の興味の度合と、行動情報が有する特徴との関連性を学習したモデルを用いて、行動情報ごとに、利用者の興味の度合を推定する。より具体的には、算出装置100は、特徴として行動情報が示す行動の種別と、利用者の興味の度合との関係性を学習したモデルを用いて、利用者の興味の度合を推定する。より具体的には、算出装置100は、行動情報が示す行動が行動と関連する取引対象の閲覧であるか否かと利用者の興味の度合との関係性を学習したモデルを用いて、利用者の興味の度合を推定する。
より具体的には、算出装置100は、行動情報が示す行動が取引対象に関連するウェブ検索であるか否かと利用者の興味の度合との関係性を学習したモデルを用いて、利用者の興味の度合を推定する。より具体的には、算出装置100は、行動情報が示す行動が取引対象に関連する情報のウェブ検索であって、検索結果に取引対象の情報が表示されたウェブ検索であるか否かと利用者の興味の度合との関係性を学習したモデルを用いて、利用者の興味の度合を推定する。
また、算出装置100は、行動情報が示す行動が取引対象に関連する情報へのリンクを含む検索結果が表示されたウェブ検索であるか否かと利用者の興味の度合との関係性を学習したモデルを用いて、利用者の興味の度合を推定する。
図3に示すように、算出装置100は、ログ種別とログに対応する商品を含むコンテンツに対するCTR(Click Through Rate)との関連性を学習した学習モデルM1を生成する。(ステップS31)。例えば、算出装置100は、ログ種別と、日時と、商品と、カテゴリといった入力情報と、コンテンツに対するクリック数から算出されたCTRとの関連性を学習することで、学習モデルM1を生成する。より具体的な例を説明すると、算出装置100は、ログ種別と、日時と、商品と、カテゴリとを入力した際に、入力されたログ種別と、日時と、商品と、カテゴリとを示すログから算出されたCTRの値を出力するように学習モデルM1の学習を行う。
そして、算出装置100は、学習モデルM1を用いて、各ログのCTRを推定する(ステップS32)。例えば、算出装置100は、学習モデルM1に基づいて、予測対象であるログが入力された場合に、スコアを出力する。そして、算出装置100は、シグモイドフィッティング(Sigmoid fitting)等を用いて学習モデルM1から出力されたスコアを確率値に変換することで、各ログに対応するCTRを推定する。
例えば、図3の例では、算出装置100は、学習モデルM1を用いて、ログL21に関する情報からCTRを「0.2」と推定する。また、例えば、算出装置100は、学習モデルM1を用いて、ログL22に関する情報からCTRを「0.002」と推定する。また、例えば、算出装置100は、学習モデルM1を用いて、ログL23に関する情報からCTRを「0.0001」と推定する。
また、例えば、算出装置100は、学習モデルM1を用いて、ログL24に関する情報からCTRを「0.01」と推定する。また、例えば、算出装置100は、学習モデルM1を用いて、ログL25に関する情報からCTRを「0.05」と推定する。
そして、算出装置100は、学習モデルM1を用いて推定されたCTRのうち、CTRが所定の閾値以上であるログを用いて、商品を決定する(ステップS33)。すなわち、算出装置100は、CTRが高いと推定されたログ、すなわち、利用者の意図をより強く反映していると推定されるログを用いて、商品を選択する。例えば、CTRが所定の閾値以上であるログがログL10とログL20とであるものとする。また、選択ロジックとして協調フィルタリングが選択されたものとする。この場合、算出装置100は、協調フィルタリングを用いてCTRが所定の閾値以上であるログに基づいて、対象の利用者に提供する商品を決定する。このような処理の結果、算出装置100は、利用者の意図をより強く反映するログから商品を選択するので、利用者がより強く興味を有する商品を提案対象として選択することができる。
例えば、図3の例では、算出装置100は、協調フィルタリング等の選択ロジックを用いることで、ログL10に関する情報から商品MD1を決定する。また、例えば、図3の例では、算出装置100は、協調フィルタリング等の選択ロジックを用いることで、ログL20に関する情報から、商品MD5を決定する。
なお、図3に示した例では、日時を「T1」等の抽象的な符号で表現したが、日時は、具体的な数値等であってもよい。また、商品を「MD1」等の抽象的な符号で表現したが、商品は、具体的な商品又はサービスの名称等に関する情報であってもよい。また、カテゴリを「CA1」等の抽象的な符号で表現したが、カテゴリは、具体的な名称等に関する情報であってもよい。
図1に戻り、第1の実施形態に係る決定処理の一例を説明する。算出装置100は、商品に関する情報を含むコンテンツを利用者U100に提供する(ステップS7)。例えば、算出装置100は、複数の商品に関する情報を含むコンテンツCR1を利用者U100に提供する。例えば、図1の例では、算出装置100は、商品Aと、商品Aの価格「1200円」と、商品Bと、商品Bの価格「1500円」と、商品Cと、商品Cの価格「1700円」とが所定の場所に表示されたコンテンツCR1を利用者U100に提供する。
なお、図1の例では、算出装置100は、商品Aに関する情報と、商品Bに関する情報と、商品Cに関する情報とを含むコンテンツCR1を利用者U100に提供する例を挙げたが、上記例に限定されなくてもよい。具体的には、算出装置100は、3種類以上の商品に関する情報を含むコンテンツを利用者に提供してもよい。例えば、算出装置100は、商品Aに関する情報と、商品Bに関する情報と、商品Cに関する情報と、商品Dに関する情報と、商品Eに関する情報と、商品Fに関する情報とを含むコンテンツを利用者に提供するであってもよい。
このように、第1の実施形態に係る算出装置100は、利用者の行動を示す行動情報を取得する。そして、算出装置100は、かかる行動情報が示す行動に基づいて、行動情報から利用者に対して情報を提供する取引対象を決定する複数の手法の中からいずれかの手法を選択する。そして、算出装置100は、かかる手法を用いて、行動情報から、利用者に対して情報を提供する取引対象を決定する。これにより、第1の実施形態に係る算出装置100は、手法を用いて、行動情報から、利用者に対して情報を提供する取引対象を決定するため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。
この点について説明する。図1の例を用いて説明すると、算出装置100は、ログの特徴と、ログに関する商品の特徴とを学習した学習モデルM1を用いて、有用なログを推定する。そして、算出装置100は、協調フィルタリング等の選択ロジックを用いることで、かかる有用なログから商品を決定する。これにより、算出装置100は、利用者にとって適切な商品を決定することができるため、利用者がより強く興味を引く商品を高精度に決定することができる。このことから、算出装置100は、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができるため、よりよいサービスを提供することができる。
〔1−2.算出装置の構成〕
次に、図4を用いて、第1の実施形態に係る算出装置100の構成について説明する。図4は、第1の実施形態に係る算出装置100の構成例を示す図である。図4に示すように、算出装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークと有線又は無線で接続され、端末装置10との間で情報の送受信を行う。
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、ログ情報記憶部121と、学習モデル122と、選択ロジック記憶部123とを有する。
(ログ情報記憶部121について)
第1の実施形態に係るログ情報記憶部121は、利用者のログに関する情報を記憶する。ここで、図5に、第1の実施形態に係るログ情報記憶部121の一例を示す。図5に示した例では、ログ情報記憶部121は、「ログID」、「種別」、「日時」、「商品」、「カテゴリ」といった項目を有する。
「ログID」は、ログを識別する識別子である。「種別」は、「ログID」に対応付けられたログの種別に関する情報である。「日時」は、「ログID」に対応付けられた日時であって、ログが記憶された日時に関する情報である。
「商品」は、「ログID」に対応付けられた商品に関する情報である。「カテゴリ」は、「ログID」に対応付けられたカテゴリであって、商品のカテゴリに関する情報である。例えば、商品がビールであるとする。この場合、カテゴリは酒である。
例えば、図5では、ログIDによって識別された「L1」は、種別が「ショッピング閲覧」であり、日時が「T1」であり、商品が「MD1」であり、カテゴリが「CA1」である。なお、図5に示した例では、日時を「T1」等の抽象的な符号で表現したが、日時は、具体的な数値等であってもよい。また、商品を「MD1」等の抽象的な符号で表現したが、商品は、具体的な商品の名称等に関する情報であってもよい。また、カテゴリを「CA1」等の抽象的な符号で表現したが、カテゴリは、具体的な名称等に関する情報であってもよい。
(選択ロジック記憶部123について)
第1の実施形態に係る選択ロジック記憶部123は、選択ロジックに関する情報を記憶する。ここで、図6に、第1の実施形態に係る選択ロジック記憶部123の一例を示す。図6に示した例では、選択ロジック記憶部123は、「ロジックID」、「種別」、「条件」、「スコア」といった項目を有する。
「ロジックID」は、ロジックを識別する識別子である。「種別」は、「ロジックID」に対応付けられた選択ロジックの種別に関する情報である。「条件」は、「ロジックID」に対応付けられた選択ロジックに関する条件についての情報である。「スコア」は、「ロジックID」に対応付けられた商品の選択ロジックごとにログの種別に応じたスコアに関する情報である。
例えば、図6では、ロジックIDによって識別された「LG1」は、種別が「協調フィルタリング」であり、条件が「CON1」であり、スコアが「0.5」である。なお、図6に示した例では、条件を「CON1」等の抽象的な符号で表現したが、条件は、具体的な数値等であってもよい。
(制御部130について)
制御部130は、コントローラ(Controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、算出装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(算出プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図4に示すように、制御部130は、取得部131と、生成部132と、選択部133と、推定部134と、決定部135と、提供部136とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図4に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、図4に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
(取得部131について)
取得部131は、各種情報を取得する。具体的には、取得部131は、利用者の行動を示す行動情報を取得する。例えば、図1の例では、取得部131は、ログとして、利用者によって検索された検索ログ、利用者によって閲覧されたコンテンツの閲覧履歴、利用者によって購買された商品に関する購買履歴を利用者によって利用される端末装置10から取得する。そして、取得部131は、かかるログをログ情報記憶部121に記憶する。
(生成部132について)
生成部132は、ログ情報記憶部121に記憶されるログに基づいて、学習モデルを生成する。具体的には、生成部132は、ログの特徴と、ログに関連する商品の特徴とを学習した学習モデル122を生成する。また、具体的には、生成部132は、ログ種別とログに対応する商品を含むコンテンツに対するCTRとの関連性を学習した学習モデル122を生成する。
例えば、生成部132は、ロジスティック回帰、SVM、深層学習等の機械学習手法の従来技術により、所定の利用者のログの特徴と、所定の利用者のログに関連する商品の特徴とに基づいて、学習モデル122を生成する。
例えば、生成部132は、機械学習手法の従来技術により、所定の利用者のログとして、コンテンツの種別、コンテンツが示すドメインに関する情報、検索ログや購買履歴が示す日時等の特徴と、所定の利用者のログに関連する商品の特徴として、商品に関する情報、商品が示す商品のカテゴリに関する情報等とに基づいて、学習モデル122を生成する。
例えば、生成部132は、ログ種別と、日時と、商品と、カテゴリといった入力情報と、コンテンツに対するクリック数から算出されたCTRとの関連性を学習することで、学習モデル122を生成する。
(選択部133について)
選択部133は、取得部131により取得された行動情報が示す行動に基づいて、行動情報から利用者に対して情報を提供する取引対象を決定する複数の手法の中からいずれかの手法を選択する。具体的には、選択部133は、手法ごとに、手法により決定された取引対象を利用者が選択する可能性を示すスコアを行動に基づいて算出し、算出したスコアが最も高い手法を選択する。また、具体的には、選択部133は、行動情報が示す行動が所定の条件を満たすか否かに基づいて、複数の手法の中からいずれかの手法を選択する。
より具体的には、選択部133は、同一の利用者により閲覧された複数の取引対象の関係性に基づいて行動情報が示す行動と関連する取引対象から利用者に対して情報を提供する取引対象を決定する手法である関連性手法を少なくとも含む複数の手法の中から、いずれかの手法を選択する。すなわち、選択部133は、所定の条件が満たされる場合に、選択ロジックとして協調フィルタリングを選択する。
また、より具体的には、選択部133は、利用者が入力した検索クエリと関連性を有する取引対象から利用者に対して情報を提供する取引対象を決定する手法である検索手法を少なくとも含む複数の手法の中から、いずれかの手法を選択する。すなわち、選択部133は、所定の条件が満たされる場合に、選択ロジックとして履歴選択を選択する。
例えば、選択部133は、取引対象により取得された行動情報のうち、取引対象の閲覧を示す行動情報の数若しくは割合が所定の条件を満たす場合は、選択ロジック記憶部123から協調フィルタリングを選択する。また、例えば、選択部133は、取引対象により取得された行動情報のうち、取引対象の閲覧を示す行動情報の数若しくは割合が所定の条件を満たさない場合は、選択ロジック記憶部123から履歴選択を選択する。
例えば、図2の例では、選択部133は、手法ごとに、手法により決定された取引対象を利用者が選択する可能性を示すスコアを行動に基づいて算出し、算出したスコアが最も高い手法を選択する。図2に示すように、選択部133は、商品の選択ロジックごとに、ログの種別に応じたスコアを算出し、スコアが最も高い選択ロジックを選択する。
例えば、図2の例では、選択部133は、表TB2に含まれる選択ロジックごとにスコアを算出する。例えば、選択部133は、表TB1に含まれるログに基づいて、ロジックLG1に対応付けられた協調フィルタリングに対応するスコアが0.5であると算出する。また、例えば、選択部133は、表TB1に含まれるログに基づいて、ロジックLG2に対応付けられた履歴選択に対応するスコアが0.2であると算出する。また、例えば、選択部133は、表TB1に含まれるログに基づいて、ロジックLG3に対応付けられた関連選択に対応するスコアが0.1であると算出する。そして、選択部133は、選択ロジック記憶部123に記憶されるスコアを更新する。そして、選択部133は、複数の選択ロジックのうち、最もスコアの高いロジックLG1を選択する。
(推定部134について)
推定部134は、行動情報ごとに、行動情報が示す行動と関連する取引対象に対する利用者の興味の度合を推定する。具体的には、推定部134は、行動情報が示す行動と関連する取引対象に対する利用者の興味の度合と、行動情報が有する特徴との関連性を学習したモデルを用いて、行動情報ごとに、利用者の興味の度合を推定する。
より具体的には、推定部134は、特徴として行動情報が示す行動の種別と、利用者の興味の度合との関係性を学習したモデルを用いて、利用者の興味の度合を推定する。より具体的には、推定部134は、行動情報が示す行動が行動と関連する取引対象の閲覧であるか否かと利用者の興味の度合との関係性を学習したモデルを用いて、利用者の興味の度合を推定する。
より具体的には、推定部134は、行動情報が示す行動が取引対象に関連するウェブ検索であるか否かと利用者の興味の度合との関係性を学習したモデルを用いて、利用者の興味の度合を推定する。より具体的には、推定部134は、行動情報が示す行動が取引対象に関連する情報のウェブ検索であって、検索結果に取引対象の情報が表示されたウェブ検索であるか否かと利用者の興味の度合との関係性を学習したモデルを用いて、利用者の興味の度合を推定する。
より具体的には、推定部134は、行動情報が示す行動が取引対象に関連する情報へのリンクを含む検索結果が表示されたウェブ検索であるか否かと利用者の興味の度合との関係性を学習したモデルを用いて、利用者の興味の度合を推定する。
例えば、推定部134は、記憶部120に記憶された学習モデル122を用いて、各ログのCTRを推定する。例えば、図3の例では、推定部134は、学習モデル122を用いて、ログL21に関する情報からCTRを「0.2」と推定する。また、例えば、推定部134は、学習モデル122を用いて、ログL22に関する情報からCTRを「0.002」と推定する。また、例えば、推定部134は、学習モデル122を用いて、ログL23に関する情報からCTRを「0.0001」と推定する。
また、例えば、推定部134は、学習モデル122を用いて、ログL24に関する情報からCTRを「0.01」と推定する。また、例えば、推定部134は、学習モデル122を用いて、ログL25に関する情報からCTRを「0.05」と推定する。
(決定部135について)
決定部135は、選択部133により選択された手法を用いて、取得部131により取得された行動情報から、利用者に対して情報を提供する取引対象を決定する。また、決定部135は、推定部134により推定された度合が所定の条件を満たす行動情報に基づいて、利用者に対して情報を提供する取引対象を決定する。具体的には、決定部135は、選択部133により選択された手法を用いて、推定部134により推定された度合が所定の条件を満たす行動情報から、利用者に対して情報を提供する取引対象を決定する。
例えば、決定部135は、記憶部120に記憶される学習モデル122を用いて推定されたCTRのうち、CTRが所定の閾値以上であるログを用いて、商品を決定する。例えば、図3の例では、CTRが所定の閾値以上であるログがログL10とログL20とであるものとする。また、選択ロジックとして協調フィルタリングが選択されたものとする。この場合、決定部135は、協調フィルタリングを用いてCTRが所定の閾値以上であるログに基づいて、対象の利用者に提供する商品を決定する。
例えば、図3の例では、決定部135は、協調フィルタリング等の選択ロジックを用いることで、ログL10に関する情報から商品MD1を決定する。また、例えば、図3の例では、決定部135は、協調フィルタリング等の選択ロジックを用いることで、ログL20に関する情報から、商品MD5を決定する。
(提供部136について)
提供部136は、各種情報を送信する。具体的には、提供部136は、商品に関する情報を含むコンテンツを利用者に提供する。例えば、提供部136は、複数の商品に関する情報を含むコンテンツCR1を利用者U100に提供する。例えば、図1の例では、提供部136は、商品Aと、商品Aの価格「1200円」と、商品Bと、商品Bの価格「1500円」と、商品Cと、商品Cの価格「1700円」とが所定の場所に表示されたコンテンツCR1を利用者U100に提供する。
〔1−3.処理手順(1)決定処理〕
次に、図7を用いて、第1の実施形態に係る算出装置100が実行する決定処理の手順について説明する。図7は、第1の実施形態に係る算出装置100が実行する決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7に示すように、取得部131は、対象の利用者のログを取得する(ステップS101)。そして、選択部133は、取得部131が対象の利用者のログを取得していない場合(ステップS101;No)、対象の利用者のログを取得するまで待機する。
一方、選択部133は、取得部131が対象の利用者のログを取得した場合(ステップS101;Yes)、ログの種別が所定の条件を満たすか否かに基づいて、商品を選択する選択ロジックのうちいずれかの選択ロジックを選択する(ステップS102)。
例えば、図2の例では、算出装置100は、手法ごとに、手法により決定された取引対象を利用者が選択する可能性を示すスコアを行動に基づいて算出し、算出したスコアが最も高い手法を選択する。図2に示すように、算出装置100は、商品の選択ロジックごとに、ログの種別に応じたスコアを算出し、スコアが最も高い選択ロジックを選択する。
例えば、図2の例では、選択部133は、表TB2に含まれる選択ロジックごとにスコアを算出する。例えば、選択部133は、表TB1に含まれるログに基づいて、ロジックLG1に対応付けられた協調フィルタリングに対応するスコアが0.5であると算出する。また、例えば、選択部133は、表TB1に含まれるログに基づいて、ロジックLG2に対応付けられた履歴選択に対応するスコアが0.2であると算出する。また、例えば、選択部133は、表TB1に含まれるログに基づいて、ロジックLG3に対応付けられた関連選択に対応するスコアが0.1であると算出する。そして、選択部133は、選択ロジック記憶部123に記憶されるスコアを更新する。そして、選択部133は、複数の選択ロジックのうち、最もスコアの高いロジックLG1を選択する。
そして、決定部135は、選択部133によって選択された選択ロジックを用いて、商品を決定する(ステップS103)。例えば、決定部135は、スコアが最も高い選択ロジックを用いて、商品を決定する。例えば、選択ロジックとして協調フィルタリングが選択されたものとする。この場合、決定部135は、協調フィルタリングを用いて対象の利用者に提供する商品を決定する。例えば、図2の例では、決定部135は、協調フィルタリングを用いることで、ログL10から商品MD1を決定する。また、例えば、図2の例では、算出装置100は、協調フィルタリングを用いることで、ログL20から、商品MD5を決定する。
そして、提供部136は、商品に関する情報を含むコンテンツを利用者に提供する(ステップS104)。例えば、提供部136は、複数の商品に関する情報を含むコンテンツCR1を利用者U100に提供する。例えば、図1の例では、提供部136は、商品Aと、商品Aの価格「1200円」と、商品Bと、商品Bの価格「1500円」と、商品Cと、商品Cの価格「1700円」とが所定の場所に表示されたコンテンツCR1を利用者U100に提供する。
〔1−4.処理手順(2)ログの推定処理〕
次に、図8を用いて、第1の実施形態に係る算出装置100が実行するログの推定処理の手順について説明する。図8は、第1の実施形態に係る算出装置100が実行するログの推定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図8に示すように、取得部131は、利用者のログを取得する(ステップS201)。そして、生成部132は、取得部131が利用者のログを取得していない場合(ステップS201;No)、利用者のログを取得するまで待機する。
一方、生成部132は、取得部131が利用者のログを取得した場合(ステップS201;Yes)、ログ種別とログに対応する商品のコンテンツに対するCTRとの関連性を学習した学習モデルM1を生成する(ステップS202)。例えば、生成部132は、ログ種別と、日時と、商品と、カテゴリといった入力情報と、コンテンツに対するクリック数から算出されたCTRとの関連性を学習することで、学習モデルM1を生成する。
そして、推定部134は、生成部132によって生成された学習モデルM1を用いて、各ログのCTRを推定し、CTRが所定の閾値以上であるログを有用なログとして推定する(ステップS203)。例えば、図3の例では、推定部134は、学習モデルM1を用いて、ログL21に関する情報からCTRを「0.2」と推定する。また、例えば、推定部134は、学習モデルM1を用いて、ログL22に関する情報からCTRを「0.002」と推定する。また、例えば、推定部134は、学習モデルM1を用いて、ログL23に関する情報からCTRを「0.0001」と推定する。
また、例えば、推定部134は、学習モデルM1を用いて、ログL24に関する情報からCTRを「0.01」と推定する。また、例えば、推定部134は、学習モデルM1を用いて、ログL25に関する情報からCTRを「0.05」と推定する。そして、推定部134は、学習モデルM1を用いて推定されたCTRのうち、CTRが所定の閾値以上であるログを有用なログとして推定する。例えば、図3の例では、CTRが所定の閾値以上であるログがログL10とログL20とであるものとする。この場合、推定部134は、ログL10とログL20とを有用なログとして推定する。
〔1−5.変形例〕
上述した算出装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、算出装置100の他の実施形態について説明する。
〔1−5−1.選択処理(1)ショッピング〕
上記実施形態では、算出装置100の選択部133がログに基づいて、複数の選択ロジックのうち、最もスコアの高いロジックLG1を選択する選択処理の一例を説明したが、上記選択処理に限定されない。具体的には、選択部133は、取引対象の閲覧を示す行動情報の数若しくは割合に基づいて、手法を選択してもよい。
例えば、ログに含まれる商品の閲覧回数が「20」であるものとする。また、商品の閲覧回数が所定の閾値以上である場合に選択ロジックとして協調フィルタリングが選択されるものとする。また、商品の閲覧回数が所定の閾値より小さい場合に選択ロジックとして履歴選択が選択されるものとする。また、所定の閾値が「50」であるものとする。この場合、選択部133は、ログに含まれる商品の閲覧回数が「20」であり、所定の閾値より小さいため、選択ロジックとして履歴選択が選択されてもよい。
これにより、第1の実施形態に係る算出装置100の選択部133は、取引対象の閲覧を示す行動情報の数若しくは割合に基づいて、手法を選択するため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。
〔1−5−2.選択処理(2)検索クエリ〕
上記実施形態では、算出装置100の選択部133がログに基づいて、複数の選択ロジックのうち、最もスコアの高いロジックLG1を選択する選択処理の一例を説明したが、上記選択処理に限定されない。具体的には、選択部133は、取引対象に関連するウェブ検索を示す行動情報の数若しくは割合に基づいて、手法を選択してもよい。
例えば、ログに含まれる商品に関する検索回数が「100」であるものとする。また、商品の検索回数が所定の閾値以上である場合に選択ロジックとして協調フィルタリングが選択されるものとする。また、商品の検索回数が所定の閾値より小さい場合に選択ロジックとして履歴選択が選択されるものとする。また、所定の閾値が「50」であるものとする。この場合、選択部133は、ログに含まれる商品の検索回数が「100」であり、所定の閾値以上であるため、選択ロジックとして協調フィルタリングが選択されてもよい。
これにより、第1の実施形態に係る算出装置100の選択部133は、取引対象に関連するウェブ検索を示す行動情報の数若しくは割合に基づいて、手法を選択するため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。
〔1−5−3.選択処理(3)コマース意図〕
上記実施形態では、算出装置100の選択部133がログに基づいて、複数の選択ロジックのうち、最もスコアの高いロジックLG1を選択する選択処理の一例を説明したが、上記選択処理に限定されない。具体的には、選択部133は、取引対象に関連する情報のウェブ検索であって、検索結果に取引対象の情報が表示されたウェブ検索を示す行動情報の数若しくは割合に基づいて、手法を選択してもよい。
例えば、ログに含まれる商品に関連する情報の検索であって、検索結果に商品の情報が表示された検索に関する検索回数が「100」であるものとする。また、検索回数が所定の閾値以上である場合に選択ロジックとして協調フィルタリングが選択されるものとする。また、検索回数が所定の閾値より小さい場合に選択ロジックとして履歴選択が選択されるものとする。また、所定の閾値が「50」であるものとする。この場合、選択部133は、ログに含まれる商品に関連する情報の検索であって、検索結果に商品の情報が表示された検索に関する検索回数が「100」であり、所定の閾値以上であるため、選択ロジックとして協調フィルタリングが選択されてもよい。
これにより、第1の実施形態に係る算出装置100の選択部133は、取引対象に関連する情報のウェブ検索であって、検索結果に取引対象の情報が表示されたウェブ検索を示す行動情報の数若しくは割合に基づいて、手法を選択するため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。
〔1−5−4.選択処理(4)リンク〕
上記実施形態では、算出装置100の選択部133がログに基づいて、複数の選択ロジックのうち、最もスコアの高いロジックLG1を選択する選択処理の一例を説明したが、上記選択処理に限定されない。具体的には、選択部133は、取引対象に関連する情報へのリンクを含む検索結果が表示されたウェブ検索を示す行動情報の数若しくは割合に基づいて、手法を選択してもよい。
例えば、ログに含まれる商品に関連する情報へのリンクを含む検索結果が表示される検索に関する検索回数が「100」であるものとする。また、検索回数が所定の閾値以上である場合に選択ロジックとして協調フィルタリングが選択されるものとする。また、検索回数が所定の閾値より小さい場合に選択ロジックとして履歴選択が選択されるものとする。また、所定の閾値が「50」であるものとする。この場合、選択部133は、ログに含まれる商品に関連する情報へのリンクを含む検索結果が表示される検索に関する検索回数が「100」であり、所定の閾値以上であるため、選択ロジックとして協調フィルタリングが選択されてもよい。
これにより、第1の実施形態に係る算出装置100の選択部133は、取引対象に関連する情報へのリンクを含む検索結果が表示されたウェブ検索を示す行動情報の数若しくは割合に基づいて、手法を選択するため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。
〔1−5−5.選択処理(5)ドメインに応じて〕
上記実施形態では、算出装置100の選択部133がログに基づいて、複数の選択ロジックのうち、最もスコアの高いロジックLG1を選択する選択処理の一例を説明したが、上記選択処理に限定されない。具体的には、選択部133は、行動情報が示す行動と対応するドメインに基づいて、複数の手法の中からいずれかの手法を選択してもよい。
例えば、ログに含まれる商品を含むコンテンツが示すドメインの数が「100」であるものとする。また、ドメインの数が所定の閾値以上である場合に選択ロジックとして協調フィルタリングが選択されるものとする。また、ドメインの数が所定の閾値より小さい場合に選択ロジックとして履歴選択が選択されるものとする。また、所定の閾値が「50」であるものとする。この場合、選択部133は、ログに含まれる商品を含むコンテンツが示すドメインの回数が「100」であり、所定の閾値以上であるため、選択ロジックとして協調フィルタリングが選択されてもよい。
これにより、第1の実施形態に係る算出装置100の選択部133は、行動情報が示す行動と対応するドメインに基づいて、複数の手法の中からいずれかの手法を選択するため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。
〔1−5−6.選択処理(6)経過時間〕
上記実施形態では、算出装置100の選択部133がログに基づいて、複数の選択ロジックのうち、最もスコアの高いロジックLG1を選択する選択処理の一例を説明したが、上記選択処理に限定されない。具体的には、選択部133は、行動情報が示す行動が行われてから経過した期間に基づいて、複数の手法の中からいずれかの手法を選択してもよい。
例えば、ログに含まれる商品を含むコンテンツが閲覧されてから経過した経過時間が「1週間」であるものとする。また、経過時間が所定の閾値よりも小さい場合に選択ロジックとして協調フィルタリングが選択されるものとする。また、経過時間が所定の閾値以上である場合に選択ロジックとして履歴選択が選択されるものとする。また、所定の閾値が「1か月」であるものとする。この場合、選択部133は、ログに含まれる商品を含むコンテンツが閲覧されてから経過した経過時間が「1週間」であり、所定の閾値よりも小さいため、選択ロジックとして協調フィルタリングが選択されてもよい。
これにより、第1の実施形態に係る算出装置100の選択部133は、行動情報が示す行動が行われてから経過した期間に基づいて、複数の手法の中からいずれかの手法を選択するため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。
〔1−5−7.推定処理(1)ドメインに応じて〕
上記実施形態では、算出装置100の推定部134が学習モデルM1を用いて、各ログのCTRを推定する推定処理の一例を説明したが、上記選択処理に限定されない。具体的には、推定部134は、行動情報が示す行動と対応するドメインと利用者の興味の度合との関係性を学習したモデルを用いて、利用者の興味の度合を推定してもよい。
例えば、学習モデルM1がログ種別と、日時と、商品と、カテゴリと、コンテンツが示すドメインといった入力情報と、コンテンツに対するクリック数から算出されたCTRとの関連性を学習することで、生成されたものとする。この場合、推定部134は、学習モデルM1を用いて、各ログのCTRを推定してもよい。
これにより、第1の実施形態に係る算出装置100の推定部134は、行動情報が示す行動と対応するドメインと利用者の興味の度合との関係性を学習したモデルを用いて、利用者の興味の度合を推定するため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。
〔1−5−8.推定処理(2)経過時間〕
上記実施形態では、算出装置100の推定部134が学習モデルM1を用いて、各ログのCTRを推定する推定処理の一例を説明したが、上記選択処理に限定されない。具体的には、推定部134は、行動情報が示す行動が行われてから経過した期間と利用者の興味の度合との関係性を学習したモデルを用いて、利用者の興味の度合を推定してもよい。
例えば、学習モデルM1がログ種別と、日時と、商品と、カテゴリと、コンテンツを閲覧してから経過した経過時間といった入力情報と、コンテンツに対するクリック数から算出されたCTRとの関連性を学習することで、生成されたものとする。この場合、推定部134は、学習モデルM1を用いて、各ログのCTRを推定してもよい。
なお、上記例では、推定部134が行動情報が示す行動が行われてから経過した期間と利用者の興味の度合との関係性を学習したモデルを用いて、利用者の興味の度合を推定する一例を挙げて説明したが、行動情報が示す行動が行われてから経過した期間が短いログを重要として学習したモデルを用いて、利用者の興味の度合いを推定してもよい。例えば、経過時間が所定の閾値よりも短いログを選択するものとする。このときのログは、ログ種別と、日時と、商品と、カテゴリである。また、経過時間が所定の閾値よりも短いログである入力情報と、コンテンツに対するクリック数から算出されたCTRとの関連性を学習することで、学習モデルM1が生成されたものとする。この場合、推定部134は、学習モデルM1を用いて、各ログのCTRを推定してもよい。
これにより、第1の実施形態に係る算出装置100の推定部134は、行動情報が示す行動が行われてから経過した期間と利用者の興味の度合との関係性を学習したモデルを用いて、利用者の興味の度合を推定するため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。
〔1−5−9.推定処理(3)回数〕
上記実施形態では、算出装置100の推定部134が学習モデルM1を用いて、各ログのCTRを推定する推定処理の一例を説明したが、上記選択処理に限定されない。具体的には、推定部134は、行動情報が示す行動と関連する取引対象に対する利用者の興味の度合と、決定部135が取引対象を決定する際に行動情報を用いた回数との関連性を学習したモデルを用いて、行動情報ごとに、利用者の興味の度合を推定してもよい。ここで、推定部134は、行動情報が用いられる度に回数を数えることで取引対象を決定する際に行動情報を用いた回数を算出する。
例えば、推定部134によって予め商品を決定する際にログを用いた回数が数えられているものとする。また、学習モデルM1がログ種別と、日時と、商品と、カテゴリと、商品を決定する際にログを用いた回数といった入力情報と、コンテンツに対するクリック数から算出されたCTRとの関連性を学習することで、生成されたものとする。この場合、推定部134は、学習モデルM1を用いて、各ログのCTRを推定してもよい。
これにより、第1の実施形態に係る算出装置100の推定部134は、行動情報が示す行動と関連する取引対象に対する利用者の興味の度合と、決定部135が取引対象を決定する際に行動情報を用いた回数との関連性を学習したモデルを用いて、行動情報ごとに、利用者の興味の度合を推定するため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。
〔1−5−10.決定処理〕
上記実施形態では、算出装置100の決定部135が協調フィルタリングを用いてCTRが所定の閾値以上であるログに基づいて、対象の利用者に提供する商品を決定する決定処理の一例を説明したが、上記決定処理に限定されない。具体的には、選択部133は、複数の手法の中から2つ以上の手法を選択し、決定部135は、選択部133により選択された各手法を用いて取引対象を決定してもよい。
より具体的には、決定部135は、手法ごとに異なる数の取引対象を決定してもよい。そして、決定部135は、各種手法を用いて決定した取引対象同士の関連性に基づいて、情報の表示対象とする取引対象の絞り込みを行う。
例えば、協調フィルタリングによって選択される商品が商品MD1と、商品MD2と、商品MD3とであるものとする。また、履歴選択によって選択される商品が商品MD1と、商品MD3と、商品MD5とであるものとする。この場合、決定部135は、協調フィルタリングを用いて、学習モデルM1に基づいて推定された有用なログから商品MD1と、商品MD2と、商品MD3とを決定する。また、決定部135は、履歴選択を用いて、学習モデルM1に基づいて推定された有用なログから商品MD1と、商品MD3と、商品MD5とを決定する。そして、決定部135は、各種手法を用いて決定した商品同士の関連性に基づいて、商品MD1と商品MD3とを利用者に対して上方を提供する商品として決定してもよい。
これにより、第1の実施形態に係る算出装置100の決定部135は、各手法を用いて取引対象を決定するため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。また、第1の実施形態に係る算出装置100の決定部135は、手法ごとに異なる数の取引対象を決定するため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。また、第1の実施形態に係る算出装置100の決定部135は、各種手法を用いて決定した取引対象同士の関連性に基づいて、情報の表示対象とする取引対象の絞り込みを行うため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。
なお、各手法によっていくつの商品を選択するかについては、任意の設定が可能であってもよい。例えば、スコアが高い手法ほどより多くの商品を選択するようにしてもよい。例えば、協調フィルタリングのスコアが0.5であり、履歴選択のスコアが0.5であり、商品の数が6個であるものとする。この場合、決定部135は、協調フィルタリングを用いて、学習モデルM1に基づいて推定された有用なログから商品を3個と、履歴選択を用いて、学習モデルM1に基づいて推定された有用なログから商品を3個と決定してもよい。また、例えば、協調フィルタリングのスコアが0.8であり、履歴選択のスコアが0.4であり、商品の数が6個であるものとする。この場合、決定部135は、協調フィルタリングを用いて、学習モデルM1に基づいて推定された有用なログから商品を4個と、履歴選択を用いて、学習モデルM1に基づいて推定された有用なログから商品を2個と決定してもよい。
〔1−5−11.学習モデル〕
上記実施形態では、算出装置100が有用ログの推定とは個別に、ログが条件を満たすかどうかで、選択ロジックを選択する例を挙げて説明したが、上記実施形態に限定されなくともよく、推定した有用ログが条件を満たすかどうかで、選択ロジックを選択してもよい。例えば、算出装置100は、学習モデルM1を用いて推定された有用なログの種別が所定の条件を満たすか否かに基づいて、商品を選択する選択ロジックのうちいずれかの選択ロジックを選択してもよい。
また、算出装置100は選択ロジックの選択を行わずともよい。例えば、算出装置100は、有用ログを用いて、予め定められた所定の選択ロジック(例えば、協調フィルタリング)のみで、商品を決定してもよい。また、算出装置100は、選択ロジックの選択を行った場合は、有用ログ以外のすべてのログに基づいて、商品を決定してもよい。すなわち、上述した選択処理と推定処理とは、それぞれ任意の組み合わせで実施されてもよいし、個別に実施されてもよい。
〔1−5−12.CTR〕
上記実施形態では、算出装置100が学習モデルM1を用いて、各ログのCTRを推定する推定処理の一例を説明したが、CTRに限定されなくともよく、利用者による反応として如何なる指標を推定してもよい。例えば、算出装置100は、学習モデルM1を用いて、各ログのCVR(Conversion Rate)を推定してもよい。
〔2.第2の実施形態〕
〔2−1.算出装置が示す決定処理の一例〕
次に、第2の実施形態について説明する。上述してきた第1の実施形態では、算出装置100は、選択ロジックを用いて有用なログに基づいて決定された商品に関する情報を含むコンテンツを利用者に提供する処理の一例を説明した。第2の実施形態では、算出装置200は、選択ロジックを用いて有用なログに基づいて決定された商品に関する情報を含むコンテンツを、購買意思の高い利用者に提供する処理の例を示す。
まず、図9を用いて、第2の実施形態に係る算出装置200が実行する決定処理の一例について説明する。図9は、第2の実施形態に係る算出装置200が実行する決定処理の一例を示す図である。具体的には、算出装置200は、利用者の行動を示す行動情報に、取引対象の閲覧を示す行動情報が含まれているか否かに基づいて、利用者が取引対象を購入する可能性を示すスコアを算出する。
ここでいう行動情報とは、第1の実施形態の例で説明した内容と同様であるため、説明を省略する。また、ここでいう取引対象とは、第1の実施形態の例で説明した内容と同様であるため、説明を省略する。また、以下には、第1の実施形態の例と同様に取引対象が商品であるものとして例を挙げて説明する。
図9に示すように、算出システム2は、端末装置10と、算出装置200とを含む。端末装置10、算出装置200は、図示しない所定の通信網を介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、図9に示す算出システム2には、複数台の端末装置10や、複数台の算出装置200が含まれてもよい。
第2の実施形態に係る端末装置10は、第1の実施形態に係る端末装置10と同様の構成であるため、説明を省略する。
第2の実施形態に係る算出装置200は、例えば、サーバ装置等により実現される。具体的には、算出装置200は、利用者の行動を示す行動情報を取得する。そして、算出装置200は、かかる行動情報に、取引対象の閲覧を示す行動情報が含まれているか否かに基づいて、利用者が取引対象を購入する可能性を示すスコアを算出する。なお、以下では、選択ロジックを用いて有用なログに基づいて商品に関する情報を予め決定したものとして説明する。
以下、図9を用いて、算出装置200による決定処理の一例を流れに沿って説明する。
まず、図9に示すように、算出装置200は、利用者U200からログを取得する(ステップS41)。続いて、算出装置200は、利用者U201からログを取得する(ステップS42)。そして、算出装置200は、ログに、商品の閲覧を示す行動情報が含まれているか否かに基づいて、利用者が商品を購入する可能性を示すスコアである購入スコアを算出する(ステップS43)。すなわち、算出装置200は、利用者の購入意思に応じて商品に関する情報を含むコンテンツを提供し分けるため、各利用者の購買意欲を反映する購買スコアを算出する。
具体的には、算出装置200は、取引対象の閲覧を示す行動情報が含まれているか否かに基づいて、利用者が取引対象を購入する可能性を示すスコアを算出する。より具体的には、算出装置200は、行動情報に基づいて、取引対象に関するコンテンツの閲覧頻度を特定し、特定した閲覧頻度に基づいて、取引対象のスコアを算出する。
例えば、図9の例では、購入スコアは、利用者の商品に関するコンテンツの閲覧回数に比例して大きい値を示す所定の式に基づいて算出されるものとする。また、購入スコアは、0〜1の範囲の値を示すものとする。また、利用者U200の商品に関するコンテンツの閲覧回数が「200」であるものとする。また、利用者U201の商品に関するコンテンツの閲覧回数が「50」であるものとする。この場合、算出装置200は、閲覧回数「200」に基づいて、利用者U200の購入スコアを「0.8」と算出する。また、算出装置200は、閲覧回数「50」に基づいて、利用者U201の購入スコアを「0.2」と算出する。
続いて、算出装置200は、購入スコアに基づいて、商品に関する情報を提供するか否かを判定する(ステップS44)。すなわち、算出装置200は、利用者の購入意思に応じて商品に関する情報を含むコンテンツを提供し分けるため、各利用者の購買意欲を反映する購買スコアに基づいて商品に関する情報を含むコンテンツを提供するか否か判定する。具体的には、算出装置200は、スコアに基づいて、電子商店街とは異なるドメインのコンテンツ上に、取引対象に関する情報を表示するか否かを判定する。例えば、図9の例では、購入スコアが所定の閾値以上である場合に、商品に関する情報を提供すると判定するものとする。利用者U200の購入スコアが「0.8」であるものとする。また、利用者U201の購入スコアが「0.2」であるものとする。また、所定の閾値が「0.7」であるものとする。この場合、算出装置200は、利用者U200の購入スコアが所定の閾値以上であるため、商品に関する情報を提供すると判定する。一方、算出装置200は、利用者U201の購入スコアが所定の閾値よりも小さいため、商品に関する情報を提供しないと判定する。
そして、算出装置200は、判定結果に基づいて、商品に関する情報を含むコンテンツCR2を利用者U200に提供する(ステップS45)。例えば、算出装置200は、判定結果に基づいて、選択ロジックを用いて有用なログに基づく商品に関する情報を含むコンテンツを利用者に提供する。例えば、図9の例では、算出装置200は、商品Aと、商品Aの価格「1200円」と、商品Bと、商品Bの価格「1500円」と、商品Cと、商品Cの価格「1700円」とが所定の場所に表示されたコンテンツCR2を利用者U200に提供する。
続いて、算出装置200は、判定結果に基づいて、商品に関する情報を含まないコンテンツCR3を利用者U201に提供する(ステップS46)。例えば、算出装置200は、判定結果に基づいて、選択ロジックを用いて有用なログに基づく商品に関する情報を含まないコンテンツCR3を利用者U201に提供する。
このように、第2の実施形態に係る算出装置200は、利用者の行動を示す行動情報を取得する。そして、算出装置200は、かかる行動情報に、取引対象の閲覧を示す行動情報が含まれているか否かに基づいて、利用者が取引対象を購入する可能性を示すスコアを算出する。これにより、第2の実施形態に係る算出装置200は、取引対象の閲覧を示す行動情報が含まれているか否かに基づいて、利用者が取引対象を購入する可能性を示すスコアを算出するため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。
この点について説明する。図9の例を用いて説明すると、算出装置200は、購入スコアに基づいて、商品に関する情報を利用者に提供するか否かを判定する。これにより、算出装置200は、購入スコアが高い利用者は、商品を購入する可能性が高いと予測されるため、商品に関する情報を含むコンテンツを提供する。一方、算出装置200は、購入スコアが低い利用者は、商品を購入する可能性が低いと予測されるため、商品に関する情報を含まないコンテンツを提供する。このように、算出装置200は、利用者の購入意思に応じてコンテンツを提供し分けることができるため、コンテンツの訴求効果を高めることができる。また、算出装置200は、購入意思が高いと予測される利用者に対して、商品に関する情報を含むコンテンツを提供するため、利用者がより強く興味を引く情報を効率的に提供することができる。したがって、算出装置100は、利用者がより強く興味を引く情報を効率的に提供することができるため、よりよいサービスを提供することができる。
〔2−2.算出装置の構成〕
次に、図10を用いて、第2の実施形態に係る算出装置200の構成について説明する。図10は、第2の実施形態に係る算出装置200の構成例を示す図である。図10に示すように、算出装置200は、通信部110と、記憶部120と、制御部230とを有する。
(制御部230について)
制御部230は、コントローラであり、例えば、CPUやMPU等によって、算出装置200内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(算出プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部230は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
図10に示すように、制御部230は、取得部131と、生成部132と、選択部133と、推定部134と、決定部135と、算出部231と、判定部232と、提供部136とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部230の内部構成は、図10に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部230が有する各処理部の接続関係は、図10に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
(算出部231について)
算出部231は、取得部131により取得された行動情報に、取引対象の閲覧を示す行動情報が含まれているか否かに基づいて、利用者が取引対象を購入する可能性を示すスコアを算出する。具体的には、算出部231は、行動情報に基づいて、取引対象に関するコンテンツの閲覧頻度を特定し、特定した閲覧頻度に基づいて、取引対象のスコアを算出する。
例えば、図9の例では、購入スコアは、利用者の商品に関するコンテンツの閲覧回数に比例して大きい値を示す所定の式に基づいて算出されるものとする。また、購入スコアは、0〜1の範囲の値を示すものとする。また、利用者U200の商品に関するコンテンツの閲覧回数が「200」であるものとする。また、利用者U201の商品に関するコンテンツの閲覧回数が「50」であるものとする。この場合、算出装置200は、閲覧回数「200」に基づいて、利用者U200の購入スコアを「0.8」と算出する。また、算出装置200は、閲覧回数「50」に基づいて、利用者U201の購入スコアを「0.2」と算出する。
(判定部232について)
判定部232は、算出部231により算出されたスコアに基づいて、電子商店街とは異なるドメインのコンテンツ上に、取引対象に関する情報を表示するか否かを判定する。例えば、図9の例では、購入スコアが所定の閾値以上である場合に、商品に関する情報を提供すると判定するものとする。利用者U200の購入スコアが「0.8」であるものとする。また、利用者U201の購入スコアが「0.2」であるものとする。また、所定の閾値が「0.7」であるものとする。この場合、算出装置200は、利用者U200の購入スコアが所定の閾値以上であるため、商品に関する情報を提供すると判定する。一方、算出装置200は、利用者U201の購入スコアが所定の閾値よりも小さいため、商品に関する情報を提供しないと判定する。
〔2−3.処理手順〕
次に、図11を用いて、第2の実施形態に係る算出装置200が実行する決定処理の手順について説明する。図11は、第2の実施形態に係る算出装置が実行する決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図11に示すように、取得部131は、対象の利用者のログを取得する(ステップS301)。そして、算出部231は、取得部131が対象の利用者のログを取得していない場合(ステップS301;No)、対象の利用者のログを取得するまで待機する。
一方、算出部231は、取得部131が対象の利用者のログを取得した場合(ステップS301;Yes)、ログに、商品の閲覧を示す行動情報が含まれているか否かに基づいて、購入スコアを算出する(ステップS302)。
例えば、図9の例では、購入スコアは、利用者の商品に関するコンテンツの閲覧回数に比例して大きい値を示す所定の式に基づいて算出されるものとする。また、購入スコアは、0〜1の範囲の値を示すものとする。また、利用者U200の商品に関するコンテンツの閲覧回数が「200」であるものとする。また、利用者U201の商品に関するコンテンツの閲覧回数が「50」であるものとする。この場合、算出装置200は、閲覧回数「200」に基づいて、利用者U200の購入スコアを「0.8」と算出する。また、算出装置200は、閲覧回数「50」に基づいて、利用者U201の購入スコアを「0.2」と算出する。
そして、判定部232は、算出部231によって算出された購入スコアに基づいて、商品に関する情報を提供するか否か判定する(ステップS303)。例えば、図9の例では、購入スコアが所定の閾値以上である場合に、商品に関する情報を提供すると判定するものとする。利用者U200の購入スコアが「0.8」であるものとする。また、利用者U201の購入スコアが「0.2」であるものとする。また、所定の閾値が「0.7」であるものとする。この場合、算出装置200は、利用者U200の購入スコアが所定の閾値以上であるため、商品に関する情報を提供すると判定する。一方、算出装置200は、利用者U201の購入スコアが所定の閾値よりも小さいため、商品に関する情報を提供しないと判定する。
そして、提供部136は、判定部232によって商品に関する情報を提供すると判定された場合(ステップS303;Yes)、商品に関する情報を含むコンテンツを利用者に提供する(ステップS304)。例えば、提供部136は、判定部232によって判定された判定結果に基づいて、選択ロジックを用いて有用なログに基づく商品に関する情報を含むコンテンツを利用者に提供する。例えば、図9の例では、提供部136は、商品Aと、商品Aの価格「1200円」と、商品Bと、商品Bの価格「1500円」と、商品Cと、商品Cの価格「1700円」とが所定の場所に表示されたコンテンツCR2を利用者U200に提供する。
一方、提供部136は、判定部232によって商品に関する情報を提供しないと判定された場合(ステップS303;No)、商品に関する情報を含まないコンテンツを利用者に提供する(ステップS305)。例えば、算出装置200は、判定結果に基づいて、選択ロジックを用いて有用なログに基づく商品に関する情報を含まないコンテンツCR3を利用者U201に提供する。
〔2−4.変形例〕
上述した算出装置200は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、算出装置200の他の実施形態について説明する。
〔2−4−1.算出処理(1)支払能力に関する情報〕
上記実施形態では、算出装置200の算出部231がログに基づいて、利用者が商品を購入する可能性を示すスコアである購入スコアを算出する算出処理の一例を説明したが、上記選択処理に限定されない。具体的には、取得部131は、利用者による取引対象の購入能力を示す能力情報を取得し、算出部231は、行動情報と、能力情報とに基づいて、スコアを算出してもよい。なお、ここでいう能力情報とは、例えば、利用者の与信、利用者の購入金額、利用者のクレジットカード使用履歴、利用者のクレジットカードのランク等である。
例えば、購入スコアは、利用者の商品に関するコンテンツの閲覧回数と信用スコアとに比例して大きい値を示す所定の式に基づいて算出されるものとする。また、購入スコアは、0〜1の範囲の値を示すものとする。また、利用者U200の商品の閲覧回数が「200」であるものとする。また、利用者U201の商品の閲覧回数が「50」であるものとする。また、利用者U200の与信の度合いを示す信用スコアが「0.9」であるものとする。また、利用者U201の与信の度合いを示す信用スコアが「0.5」であるものとする。この場合、算出装置200は、閲覧回数「200」と信用スコア「0.9」とに基づいて、利用者U200の購入スコアを「0.9」と算出する。また、算出装置200は、閲覧回数「50」と信用スコア「0.5」とに基づいて、利用者U201の購入スコアを「0.3」と算出してもよい。
これにより、第2の実施形態に係る算出装置200の算出部231は、行動情報と、能力情報とに基づいて、スコアを算出するため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。
〔2−4−2.算出処理(2)動画の閲覧〕
上記実施形態では、算出装置200の算出部231がログに基づいて、利用者が商品を購入する可能性を示すスコアである購入スコアを算出する算出処理の一例を説明したが、上記選択処理に限定されない。具体的には、算出部231は、行動情報に、取引対象に関する動画像の閲覧を示す行動情報がさらに含まれているか否かに基づいて、スコアを算出してもよい。
例えば、購入スコアは、利用者の商品に関するコンテンツの閲覧回数と商品に関する動画の閲覧回数とに比例して大きい値を示す所定の式に基づいて算出されるものとする。また、購入スコアは、0〜1の範囲の値を示すものとする。また、利用者U200の商品の閲覧回数が「200」であるものとする。また、利用者U201の商品の閲覧回数が「50」であるものとする。また、利用者U200の商品に関する動画の閲覧回数が「100」であるものとする。また、利用者U201の商品に関する動画の閲覧回数が「50」であるものとする。この場合、算出装置200は、閲覧回数「200」と動画の閲覧回数「100」とに基づいて、利用者U200の購入スコアを「0.8」と算出する。また、算出装置200は、閲覧回数「50」と動画の閲覧回数「50」とに基づいて、利用者U201の購入スコアを「0.3」と算出してもよい。
これにより、第2の実施形態に係る算出装置200の算出部231は、行動情報に、取引対象に関する動画像の閲覧を示す行動情報がさらに含まれているか否かに基づいて、スコアを算出するため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。
〔2−4−3.提供処理(1)商品を購入した場合〕
上記実施形態では、算出装置200の提供部136が商品に関する情報を含むコンテンツを利用者に提供する提供処理の一例を説明したが、上記選択処理に限定されない。具体的には、算出部231は、行動情報に基づいて、利用者が取引対象を購入したか否かを判定し、購入した場合には、取引対象を購入する可能性を示すスコアを所定の値にする。そして、判定部232は、算出部231により算出された所定の値に基づいて、電子商店街とは異なるドメインのコンテンツ上に、取引対象に関する情報を表示しないと判定する。そして、提供部136が商品に関する情報を含まないコンテンツを利用者に提供してもよい。
例えば、所定の値が「0.0」であるものとする。また、購入スコアが所定の閾値以上である場合に、商品に関する情報を提供すると判定するものとする。また、所定の閾値が「0.7」であるものとする。この場合、算出部231は、利用者が商品を購入した場合には、購入スコアを所定の値「0.0」とする。そして、判定部232は、利用者の購入スコアが所定の閾値よりも小さいため、商品に関する情報を提供しないと判定する。そして、提供部136は、判定結果に基づいて、商品に関する情報を含まないコンテンツを利用者に提供してもよい。
これにより、第2の実施形態に係る算出装置200の提供部136は、行動情報に基づいて、利用者が取引対象を購入したか否かを判定し、購入した場合には、取引対象を購入する可能性を示すスコアを所定の値にするため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。
〔2−4−4.提供処理(2)クーポン〕
上記実施形態では、算出装置200の提供部136が商品に関する情報を含むコンテンツを利用者に提供する提供処理の一例を説明したが、上記選択処理に限定されない。具体的には、提供部136は、算出部231により算出されたスコアが所定の条件を満たす場合は、行動情報が示す行動と関連する取引対象の購入に対する処理の利益を利用者に提供してもよい。なお、ここでいう処理の利益とは、例えば、商品の購入時に利用できるクーポン等である。
例えば、購入スコアが所定の閾値以上である場合に、商品の購入時に利用できるクーポンを提供するものとする。また、利用者の購入スコアが「0.9」であるものとする。また、所定の閾値が「0.7」であるものとする。この場合、提供部136は、利用者の購入スコアが「0.9」であり、所定の閾値以上であるため、商品に関する情報と、商品の購入時に利用できるクーポンを含むコンテンツを利用者に提供してもよい。
これにより、第2の実施形態に係る算出装置200の提供部136は、スコアが所定の条件を満たす場合は、行動情報が示す行動と関連する取引対象の購入に対する処理の利益を利用者に提供するため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。
〔2−4−5.提供処理(3)割引率〕
上記実施形態では、算出装置200の提供部136が商品に関する情報を含むコンテンツを利用者に提供する提供処理の一例を説明したが、上記選択処理に限定されない。具体的には、提供部136は、スコアの値に応じて異なる内容の利益を利用者に提供してもよい。なお、ここでいう異なる内容の利益とは、例えば、商品に関する割引率等である。
例えば、割引率は、購入スコアに比例して大きい値を示す所定の式に基づいて算出されるものとする。また、割引率は、0〜0.5の範囲の値を示すものとする。また、利用者の購入スコアが「0.9」であるものとする。この場合、提供部136は、購入スコア「0.9」に基づいて、利用者が利用できる割引率を「0.5」と算出する。そして、提供部136は、商品と、価格から割引率「0.5」が引かれた金額とを含むコンテンツを利用者に提供してもよい。
これにより、第2の実施形態に係る算出装置200の提供部136は、スコアの値に応じて異なる内容の利益を利用者に提供するため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。
〔3.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る端末装置10及び算出装置100又は200は、例えば図12に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、算出装置100を例に挙げて説明する。図12は、算出装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM(Read Only Memory)1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100がネットワークNを介して生成したデータを他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る算出装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
〔4.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、算出部は、算出手段や算出回路に読み替えることができる。
〔5.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る算出装置100は、取得部131と、算出部231とを有する。取得部131は、利用者の行動を示す行動情報を取得する。算出部231は、取得部131により取得された行動情報に、取引対象の閲覧を示す行動情報が含まれているか否かに基づいて、利用者が取引対象を購入する可能性を示すスコアを算出する。
これにより、実施形態に係る算出装置100は、取得された行動情報に、取引対象の閲覧を示す行動情報が含まれているか否かに基づいて、利用者が取引対象を購入する可能性を示すスコアを算出するため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。
また、実施形態に係る算出装置100において、算出部231により算出されたスコアに基づいて、電子商店街とは異なるドメインのコンテンツ上に、取引対象に関する情報を表示するか否かを判定する判定部232を有する。
これにより、実施形態に係る算出装置100は、算出されたスコアに基づいて、電子商店街とは異なるドメインのコンテンツ上に、取引対象に関する情報を表示するか否かを判定するため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。
また、実施形態に係る算出装置100において、算出部231により算出されたスコアが所定の条件を満たす場合は、行動情報が示す行動と関連する取引対象の購入に対する処理の利益を利用者に提供する提供部136を有する。
これにより、実施形態に係る算出装置100は、算出されたスコアが所定の条件を満たす場合は、行動情報が示す行動と関連する取引対象の購入に対する処理の利益を利用者に提供するため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。
また、実施形態に係る算出装置100において、提供部136は、スコアの値に応じて異なる内容の利益を利用者に提供する。
これにより、実施形態に係る算出装置100は、スコアの値に応じて異なる内容の利益を利用者に提供するため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。
また、実施形態に係る算出装置100において、算出部231は、行動情報に基づいて、利用者が取引対象を購入したか否かを判定し、購入した場合には、取引対象を購入する可能性を示すスコアを所定の値にする。
これにより、実施形態に係る算出装置100は、行動情報に基づいて、利用者が取引対象を購入したか否かを判定し、購入した場合には、取引対象を購入する可能性を示すスコアを所定の値にするため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。
また、実施形態に係る算出装置100において、取得部131は、利用者による取引対象の購入能力を示す能力情報を取得し、算出部231は、行動情報と、能力情報とに基づいて、スコアを算出する。
これにより、実施形態に係る算出装置100は、行動情報と、能力情報とに基づいて、スコアを算出するため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。
また、実施形態に係る算出装置100において、算出部231は、行動情報に、取引対象に関する動画像の閲覧を示す行動情報がさらに含まれているか否かに基づいて、スコアを算出する。
これにより、実施形態に係る算出装置100は、行動情報に、取引対象に関する動画像の閲覧を示す行動情報がさらに含まれているか否かに基づいて、スコアを算出するため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。
また、実施形態に係る算出装置100において、算出部231は、行動情報に基づいて、取引対象に関するコンテンツの閲覧頻度を特定し、特定した閲覧頻度に基づいて、取引対象のスコアを算出する。
これにより、実施形態に係る算出装置100は、行動情報に基づいて、取引対象に関するコンテンツの閲覧頻度を特定し、特定した閲覧頻度に基づいて、取引対象のスコアを算出するため、利用者がより強く興味を引く情報を提供することができる。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。