JP6809866B2 - マイクロポンプおよび流体移送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、マイクロポンプおよび流体移送装置に関するものである。
従来、ごく微少量の流体を移送するための種々のマイクロポンプが検討されている。マイクロポンプは、分析装置や医療関連(投薬、臨床試験など)において、気体や液体の微量供給用途や、電子機器の放熱・冷却用途に用いられる。
たとえば、特許文献1では、金属製の振動板に圧電体を貼り合わせたダイヤフラムと、ポンプ室と、ポンプ室のダイヤフラムと対向する位置に逆止弁を有する吸入部および排出部を有する流体ポンプが開示されている。
特開2005−248713号公報
本発明の第1のマイクロポンプは、ダイヤフラムと、駆動素子と、ポンプ室と、流路部材と、第1流路と、第2流路とを備え、前記ダイヤフラムは、金属板と、該金属板上に配置された絶縁性フィルムとにより構成され、前記駆動素子は、前記絶縁性フィルム上に配置され、前記ポンプ室は、前記ダイヤフラムの前記金属板と、該金属板に配置された前記流路部材との間に設けられており、前記第1流路および前記第2流路は、前記流路部材にそれぞれ設けられて、前記ポンプ室と連通しており、前記駆動素子上には、絶縁性樹脂層が配置されており、前記第1流路および前記第2流路は、前記流路部材の前記ポンプ室側にそれぞれ第1開口部と第2開口部とを有しており、平面視したとき、前記駆動素子は長辺と短辺とを有する矩形状をなし、前記第1開口部と前記第2開口部とは、前記長辺方向に配列されている。
本発明の第2のマイクロポンプは、ダイヤフラムと、駆動素子と、ポンプ室と、流路部材と、第1流路と、第2流路とを備え、前記ダイヤフラムは、金属板と、該金属板上に配置された絶縁性フィルムとにより構成され、前記駆動素子は、前記絶縁性フィルム上に配置され、前記ポンプ室は、前記ダイヤフラムの前記金属板と、該金属板に配置された前記流路部材との間に設けられており、前記第1流路および前記第2流路は、前記流路部材にそれぞれ設けられて、前記ポンプ室と連通しており、前記駆動素子上には、絶縁性樹脂層が配置されており、前記絶縁性フィルム上に、前記駆動素子を囲むように枠体が配置され、該枠体の高さは、前記駆動素子の厚さよりも大きい。
本発明の流体移送装置は、上記のマイクロポンプと、前記駆動素子を駆動させる駆動回路と、前記駆動素子の変位を検知する検知回路と、を備える。
マイクロポンプを模式的に示したもので、(a)は斜視図、(b)は(a)のA−A線断面の一部を示す断面図である。 図1のA−A線断面の一部を示す断面図である。 圧電素子を模式的に示す断面図である マイクロポンプを模式的に示す平面図である。 マイクロポンプの分解斜視図である。 流路部材のプレート積層構造を詳細に説明するための図1のA−A線断面図である。 マイクロポンプの吐出性能の評価系の模式図である。
<マイクロポンプ>
図1(a)は、マイクロポンプ1の斜視図であり、図1(b)は図1(a)のA−A線断面の一部を示す断面図である。マイクロポンプ1は、ダイヤフラム2と、駆動素子3と、ポンプ室4と、第1流路5aと、第2流路5bと、を備えている。ダイヤフラム2の一方の面上には駆動素子3が配置され、他方の面には流路部材6が配置されている。ポンプ室4の第1壁部4aを構成している。ポンプ室4は、ダイヤフラム2の他方の面である第1壁部4aと、当該第1壁部4aに対向する流路部材6の第2壁部4b、および第1壁部4aと第2壁部4bとをつなぐ第3壁部4cにより構成される。第1流路5aおよび第2流路5bは、ポンプ室4の第2壁部4b側に配置された流路部材6に設けられ、ポンプ室4の第2壁部4bに開口している。ポンプ室4における第1流路5aの開口部を第1開口
部7a、第2流路5bの開口部を第2開口部7bと称する。
第1流路5aの流路抵抗は第2流路5bの流路抵抗よりも小さく、流体は第1流路5aを通って第1開口部7aからポンプ室4に導入される。ポンプ室4に導入された流体は、第2開口部7bから第2流路5bに吐出される。流体の導入、吐出は、駆動素子3が駆動することでダイヤフラム2が振動し、ポンプ室4の容積が変化することで行われる。第1流路5aおよび第2流路5bには、それぞれ第1弁8aおよび第2弁8bが配置され、流体の逆流を抑制している。
ダイヤフラム2としては、金属板、ガラスエポキシ板、樹脂シート、ゴムシートなどが用いられる。たとえば、金属板2a上に直接駆動素子3を接着すると、絶縁性接着剤を用いたとしても金属板2aと駆動素子3の電極との間で十分な絶縁を確保できない懸念がある。また、ガラスエポキシ板や樹脂シート、ゴムシートは変形しやすく、これらの材料のみでダイヤフラム2を構成すると、駆動素子3による振動が吸収され、流体移送効率が損なわれる懸念がある。また、これらの材料は耐薬品性が比較的低く、ポンプ室4に導入される流体に対する耐性が十分でない懸念がある。
本実施形態では、図2に示すように、ダイヤフラム2が金属板2aと絶縁性フィルム2bにより構成される。なお、図2では、マイクロポンプ1のポンプ室4より上の部分のみを示し、流路部材6の一部を省略している。金属板2aは、ポンプ室4の第1壁部4aを構成している。絶縁性フィルム2bは、金属板2aのポンプ室4とは反対側の面に接着され、絶縁性フィルム2b上に駆動素子3が接着されている。このような構成とすることで、金属板2aと駆動素子3の電極との間の絶縁が十分に確保できるとともに、駆動素子3による振動をダイヤフラム2に効率的に伝達し、優れた流体移送効率を実現することができる。金属板2aと絶縁性フィルム2bとは、たとえば接着剤で接着すればよい。接着剤としては、エポキシ系樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル系樹脂などの公知のものを使用できるが、これに限定されるものではない。また、接着剤に使用する樹脂の硬化方法としては、熱硬化、光硬化や嫌気性硬化などのいずれの方法を用いてもよい。
金属板2aの材料としては、たとえばステンレス、アルミニウム、チタンなどを用いればよい。特に、ステンレスは流体に対する耐食性、耐熱性、耐酸化性の点から金属板2aとして好ましい。
絶縁性フィルム2bとしては、たとえばポリエチレン(PE)、ポリイミド(PI)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチエレンテレフタレート(PET)などの樹脂フィルムを用いればよい。絶縁性フィルム2bは、金属板2aよりも大きい熱膨張係数を有するものを用いるのがよい。絶縁性フィルム2bとして金属板2aよりも大きい熱膨張係数を有するものを用いることで、絶縁性フィルム2bと金属板2aとを後述するように熱圧着したとき、絶縁性フィルム2bの弛みがないダイヤフラム2とすることができ、駆動素子3による振動をダイヤフラム2に効率的に伝達することができる。
また、本実施形態では、駆動素子3上に絶縁性樹脂層9が配置されている。絶縁性樹脂層9は、駆動素子3を保護するとともに、駆動素子3(およびダイヤフラム2)の振動に起因する駆動音および雑振動を吸収し低減する。なお、雑振動とはポンプの駆動に寄与しない不要な振動を指す。
駆動素子3としては、たとえば図3に示すような、ユニモルフ型の圧電素子3を用いる
。圧電素子3は、圧電体層3aと内部電極層3bとが交互に積層された積層体であり、内部電極層3bは、積層体の両端面に形成された外部電極3cにより一層毎に接続されている。内部電極層3bの接続は、外部電極3cに限らず、圧電体層3aに設けられたビアホール内に貫通導体を配して行ってもよい。圧電体層3aは厚さ方向に分極されており、外部電極3cを介して内部電極層3b間に印加される電界により変位する。圧電体層3aが変位し、圧電素子3が面方向に伸縮することで、ダイヤフラム2がたわんで厚さ方向に変位、振動する。圧電素子3は、厚さ方向の表面に表面電極3dを有していてもよい。表面電極3dを有することで、最表面の圧電体層3aを変位させ、活性層として活用できる。
絶縁性樹脂層9は、駆動素子3上から、駆動素子3の周囲のダイヤフラム2(絶縁性フィルム2b)上を覆うように設けられていてもよい。絶縁性樹脂層9により駆動素子3およびその周囲のダイヤフラム2(絶縁性フィルム2b)を被覆することで、駆動素子3とダイヤフラム2との密着性を高めることができ、駆動素子3の変位をダイヤフラム2に効率的に伝達することができる。絶縁性樹脂層9の材料としては、たとえばエポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂やゴムなどを用いればよいが、これに限定されるものではない。
ダイヤフラム2の駆動素子3が配置された面には、駆動素子3を囲むように枠体10を配置してもよい。枠体10の高さHは、駆動素子3の厚さtよりも大きい。絶縁性樹脂層9は、枠体10の内側に充填されていてもよい。枠体10を配置し、その高さを駆動素子3の厚さよりも大きくすることで、駆動素子3およびダイヤフラム2の可動域を確保でき、たとえばマイクロポンプ1を基板などに実装しても、隣接する部品の接触等でマイクロポンプ1の駆動が阻害されにくい。枠体10としては、たとえばステンレスの金属プレートなどを用いればよい。
図4は、マイクロポンプ1を平面視した平面図である。図4では、絶縁性樹脂層9の記載を省略した。駆動素子3は、図4に示すように、長辺(長さL)と短辺(長さW)とを有する矩形状(長方形状)をなしている。第1開口部7aおよび第2開口部7b(いずれも破線で示す)は、いずれも駆動素子3の輪郭の内部に配置されている。第1開口部7aと第2開口部7bとは、駆動素子3の長辺方向に配列されている。
第1開口部7aおよび第2開口部7bを、いずれも駆動素子3の輪郭の内部に配置し、第1開口部7aと第2開口部7bとを、駆動素子3の長辺方向に配列することで、第1開口部7aおよび第2開口部7bの直上において、ダイヤフラム2の変位を最大かつ一定(ばらつきを低減し安定化する)にすることができ、ダイヤフラム2の変位を、第1開口部7aおよび第2開口部7bを通じて第1流路5aおよび第2流路5bに効率よく伝搬することができる。
流路部材6は、その上面がポンプ室4の第2壁部4bを構成している。流路部材6は、図5、6に示すように、たとえば複数のプレートが積層された積層構造を有していてもよい。図5では、絶縁性樹脂層9の記載を省略した。これらのプレートは、流路部材6の上面から順に、第1(キャビティ)プレート6a、第2(第1弁座)プレート6b、第3(第1弁)プレート6c、第4(第2弁)プレート6d、第5(第2弁座)プレート6e、第6プレート6f、第7(接続部)プレート6gである。これらのプレートは、第1流路5a、第2流路5bを構成する貫通孔を有している。
第1プレート6aは、ポンプ室4の第3壁部4cを構成している。第2プレート6bは、ポンプ室4の第2壁部4bを構成し、第1開口部7aおよび第2開口部7bを有している。第3プレート6cは、第1流路5aを構成する孔に第1弁8aを有している。第4プレート6dは、第2流路5bを構成する孔に第2弁8bを有している。第4プレート6dは、第2プレート6bとの組合せで第2流路5bの逆止弁を構成し、第2プレート6bの第2開口部の大きさは平面視して第2弁8bよりも小さい。第5プレート6eは、第3プレート6cとの組合せで第1流路5aの逆止弁を構成し、第5プレート6eの第1流路5aを構成する貫通孔の大きさは、平面視して第1弁8aよりも小さい。また、第2プレート6bの第1開口部7a、および第5プレート6eの第2流路を構成する貫通孔は、それぞれ第1弁8aおよび第2弁8bの弁ストッパとなる形状を有している。流路部材6は、具体的には、たとえば特開2011−256741公報に開示された構成を用いてもよい。
第1弁8aおよび第2弁8bは、上述のように異なるプレートに配置されていてもよいし、同一のプレートに配置されていてもよい。第1弁8aおよび第2弁8bを同一のプレートに配置する場合でも、他のプレートと組合せることで、それぞれが逆止弁として機能すればよい。
第7プレート6gは、流体を供給する供給路、流体を吐出する吐出路に接続される接続管11を有していてもよい。
第1〜第6プレートの厚さは、それぞれ5〜300μm程度である。各プレートをこのような厚さとすることにより、孔の形成精度を高くできる。第1弁8aが配置された第3プレート6c、第2弁8bが配置された第4プレート6dの厚さは、5〜30μm程度とするのがよい。流路部材6全体の厚さは、500μm〜3mm程度である。各プレートは、これらの孔が互いに連通して第1流路5a、第2流路5bを構成するように、位置合わせして積層されている。
これらの各プレートは、金属プレートであり、流体に対して腐食しないもの、たとえばステンレスなどを選定するのがよい。またステンレスのプレートを複数積層し接合するためには、ステンレス鋼に対して濡れ性やはんだ付け強度などの点からSn(スズ)濃度の高いはんだや、Sn−Agなどの銀合金のはんだメッキを用いたり、接着剤や、金属の拡散接合など、種々の方法が使用可能である。各プレートはエッチング、プレス打ち抜き加工など種々の方法で加工できる。
流路部材6の第1プレート6a上にダイヤフラム2を積層し、ダイヤフラム2上に枠体10を積層してそれぞれを接合一体化することにより、マイクロポンプ1を形成することができる。このとき、金属板2aと絶縁性フィルム2bとが積層されたダイヤフラム2の絶縁性フィルム2b上に、駆動素子3および枠体10を配置し、駆動素子3上に絶縁性樹脂層9を配置した駆動部と、第1〜第7プレート6a〜6gを積層した流路部材6を準備し、駆動部の金属板2aと流路部材6の第1プレート6aとを接合一体化するのがよい。第7プレート6gは、駆動部と第1〜第6プレート6a〜6fとを接合一体化した後、第6プレート6fと接合してもよい。第7プレート6gの材料として、ステンレスに替えてアルミニウムを用いてもよい。アルミニウムは耐食性、加工性に優れ、接続管11とともに切削加工により作製することができる。
なお、流路部材6は、このようなプレート積層に限らず、研削加工や一体成型、3Dプリンタなどにより作製することもできる。
<流体移送装置>
上述のマイクロポンプ1と、駆動素子3を駆動させる駆動回路と、駆動素子3の変位を検知する検知回路とを備える流体移送装置では、駆動回路で駆動素子3を駆動させてダイヤフラム2を振動させ、ポンプ室4において流体の導入・吐出を行うとともに、検知回路で駆動素子3の変位を検知し、駆動素子3の変位に異常が生じたときには、ポンプの駆動
を止めるなどの対応を迅速に行うことができる。
駆動回路から発信された駆動信号により駆動素子3が駆動すると、駆動素子3が接着されたダイヤフラム2が振動してポンプ室4内の流体(液体)に圧力波が発生する。発生した圧力波は、ポンプ室4の第2壁部4bおよび第3壁部4cに伝搬する。第2壁部4bおよび第3壁部4c伝搬した圧力波は、第2壁部4bおよび第3壁部4cで反射し、反射波はダイヤフラム2に伝搬し、駆動素子3を振動させる。検知回路は、反射波による駆動素子3の振動を検知する。
たとえば、ポンプ室4内部の流体(液体)中に気泡が存在した場合、その気泡がダイヤフラム2による圧力波を緩和して吐出異常が発生したり、気泡自体が第2開口部7bから第2流路5bに吐出され、マイクロポンプ1が搭載された装置の動作異常を引き起こす懸念がある。
ポンプ室4内部に気泡が存在すると、ダイヤフラム2により発生した圧力波が気泡周辺の圧力を変化させ、気泡振動を励起し、気泡から放射波が発生する。この放射波は、第2壁部4bおよび第3壁部4cにおいて生じた反射波と同様にダイヤフラム2に伝搬し、駆動素子3を振動させる。検知回路は、反射波および放射波による駆動素子3の振動を検知する。したがって、検知回路により駆動素子3の振動を検知し、その変化を検出することで、ポンプ室内の気泡の有無を判定し、気泡が存在した場合は駆動素子3への駆動信号の入力を停止して気泡除去作業を行ったり、予備のマイクロポンプ1に動作を切り替えたりすることができる。
本実施形態のマイクロポンプおよび流体移送装置は、分析装置や医療関連(投薬、臨床試験など)など、微少量の気体や液体、特に液体を供給する電子機器に用いることで、小型で流量制御および信頼性に優れ、騒音、振動の低減された電子機器を実現することができる。
PZT系材料を圧電体層とする厚さ200μmの圧電素子(駆動素子)を準備した。圧電素子は、厚さ25μmの圧電体層を8層積層したもので、内部電極としてはAg−Pd材料(PdとAgとの比率は質量比で3:7)を用い、表面電極および外部電極としてAgを用いた。圧電体層は厚さ方向に分極した。圧電素子は7mm×6mmの大きさであった。
枠体として、直径10mmの円形の貫通孔を有するステンレスプレート(厚さ210μm:H)を準備した。この枠体と絶縁性フィルムであるPETフィルム(厚さ10μm)とをUV硬化型樹脂接着剤で貼り合わせたのち、枠体の円形の貫通孔の中央に圧電素子を配置し、圧電素子と絶縁性フィルムとを接着剤で貼り合わせた。ダイヤフラムの金属板には、厚さ30μmのステンレスプレートを用いた。
流路部材は、以下のように準備した。第1〜第6プレートはいずれも図5に示すようなステンレスプレートを用いた。第1(キャビティ)プレートは、円形の貫通孔の直径を10mmとした、厚さ20μmのステンレスプレートとした。第2(第1弁座)プレートは、第1開口部の直径を2mm、第2開口部の直径を0.7mmとした、厚さ50μmのステンレスプレートとした。第2プレートの第1開口部には、貫通孔の縁部から中心に向けて延びる長さ0.4mmの突起部を3個設け、弁ストッパとした。
第3(第1弁)プレートの第1弁、第4(第2弁)プレートの第2弁は、直径2mmの貫通孔とその中央に直径0.8mmの円板を有するものとし、貫通孔の縁部の一部と円板
の一部とは、3個の支持部によりつながっている。第3プレートの第2流路となる貫通孔および第4プレートの第1流路となる貫通孔とは、いずれも直径2mmとした。なお、第3プレートおよび第4プレートの厚さは、10μmとした。
第5(第2弁座)プレートは、第1流路となる貫通孔の直径を0.7mm、第2流路となる貫通孔の直径を2mmとした、厚さ50μmのステンレスプレートとした。第5プレートの第2流路となる貫通孔には、貫通孔の縁部から中心に向けて延びる長さ0.4mmの突起部を3個設け、弁ストッパとした。
第6プレートの第1流路となる貫通孔は直径1mm、第2流路となる貫通孔は直径2mmとした。第6プレートの厚さは、380μmとした。
第7(接続部)プレートの材料は、アルミニウムを用いた。アルミニウム板を切削加工することで、接続管(内径1mm、外形2mm)を有する第7プレートを作製した。第7プレートは、接続管を除いた厚さを2mmとした。
枠体、圧電素子、絶縁性フィルムの接合体と、金属板と、第1〜第6プレートを、平面視して第1流路および第2流路となる貫通孔の中心がそれぞれ一致するように重ね合わせ、接着剤を用いて加圧接着した。なお、圧電素子は、その長辺が、第1開口部の中心と第2開口部の中心を結ぶ線に平行になるように配置した。さらに、接着した圧電素子および絶縁性フィルム上に、樹脂を塗布し、絶縁性樹脂層を形成した。
作製したマイクロポンプの大きさは、12mm×12mm×2.8mmであった(ただし、接続管は含まない)。なお、比較例として、ダイヤフラムとして金属板のみを用い、絶縁性樹脂層を設けなかったマイクロポンプを作製した。
本実施形態のマイクロポンプの吐出性能を、図7に示す評価系を用いて評価した。図7では、供給タンクから供給された流体がマイクロポンプに導入され、マイクロポンプから吐出された流体は回収タンクに回収される。マイクロポンプは、ファンクションジェネレータで発生した信号を、パワーアンプを介して付与されることで駆動する。マイクロポンプから吐出された流体の背圧をバルブで調整し、吐出された流体の流量を流量計にて測定した。流体としては、純水を用いた。作製したマイクロポンプは、背圧25kPaの条件で、370μl/minの性能を示した。
本実施形態のマイクロポンプと、金属板のみをダイヤフラムとして絶縁性樹脂層を有さない比較例のマイクロポンプとで、駆動音を測定した。可聴域の駆動音の平均値について、実施例の駆動音と比較例の駆動音とを比較したところ、実施例では比較例に対して駆動音が6dB低減されていた。
1:マイクロポンプ
2:ダイヤフラム
2a:金属板
2b:絶縁性フィルム
3:駆動素子
3a:圧電体層
3b:内部電極
3c:外部電極
3d:表面電極
4:ポンプ室
4a:第1壁部
4b:第2壁部
4c:第3壁部
5a:第1流路
5b:第2流路
6:流路部材
6a〜6g:第1〜第7プレート
7a:第1開口部
7b:第2開口部
8a:第1弁
8b:第2弁
9:絶縁性樹脂層
10:枠体
11:接続管

Claims (6)

  1. ダイヤフラムと、駆動素子と、ポンプ室と、流路部材と、第1流路と、第2流路とを備え、
    前記ダイヤフラムは、金属板と、該金属板上に配置された絶縁性フィルムとにより構成され、
    前記駆動素子は、前記絶縁性フィルム上に配置され、
    前記ポンプ室は、前記ダイヤフラムの前記金属板と、該金属板に配置された前記流路部材との間に設けられており、
    前記第1流路および前記第2流路は、前記流路部材にそれぞれ設けられて、前記ポンプ室と連通しており、
    前記駆動素子上には、絶縁性樹脂層が配置されており、
    前記第1流路および前記第2流路は、前記流路部材の前記ポンプ室側にそれぞれ第1開口部と第2開口部とを有しており、
    平面視したとき、前記駆動素子は長辺と短辺とを有する矩形状をなし、
    前記第1開口部と前記第2開口部とは、前記長辺方向に配列されている、マイクロポンプ。
  2. 前記駆動素子が、ユニモルフ型の圧電素子である、請求項1に記載のマイクロポンプ。
  3. 平面視した時、前記絶縁性樹脂層は、前記駆動素子と前記絶縁性フィルムとを覆うように配置されている、請求項1または2に記載のマイクロポンプ。
  4. ダイヤフラムと、駆動素子と、ポンプ室と、流路部材と、第1流路と、第2流路とを備え、
    前記ダイヤフラムは、金属板と、該金属板上に配置された絶縁性フィルムとにより構成され、
    前記駆動素子は、前記絶縁性フィルム上に配置され、
    前記ポンプ室は、前記ダイヤフラムの前記金属板と、該金属板に配置された前記流路部材との間に設けられており、
    前記第1流路および前記第2流路は、前記流路部材にそれぞれ設けられて、前記ポンプ室と連通しており、
    前記駆動素子上には、絶縁性樹脂層が配置されており、
    前記絶縁性フィルム上に、前記駆動素子を囲むように枠体が配置され、
    該枠体の高さは、前記駆動素子の厚さよりも大きい、マイクロポンプ。
  5. 前記絶縁性樹脂層は、前記枠体の内側に配置されている、請求項4に記載のマイクロポンプ。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のマイクロポンプと、
    前記駆動素子を駆動させる駆動回路と、
    前記駆動素子の変位を検知する検知回路と、
    を備える、流体移送装置。
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