JP2010065550A - 圧電ポンプ及び流体移送システム - Google Patents
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Abstract
【課題】圧電素子による振動の外部への伝搬を十分に抑制した圧電ポンプを提供する。
【解決手段】本発明は、圧電素子とその圧電素子を支持する支持部材とを備える構造体と、上記構造体を挟む第1及び第2の基板と、を含有し、上記第1の基板と上記構造体とによって囲まれた空隙部と、上記第2の基板と上記構造体とによって囲まれたポンプ室と、上記流路と連通する第1及び第2の開口部と、を有する圧電ポンプを提供する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、圧電素子とその圧電素子を支持する支持部材とを備える構造体と、上記構造体を挟む第1及び第2の基板と、を含有し、上記第1の基板と上記構造体とによって囲まれた空隙部と、上記第2の基板と上記構造体とによって囲まれたポンプ室と、上記流路と連通する第1及び第2の開口部と、を有する圧電ポンプを提供する。
【選択図】図1
Description
本発明は、圧電ポンプ及び流体移送システムに関するものである。
従来、ごく微少量の流体を移送するための種々のマイクロポンプが検討されている。その一形態として、圧電素子をアクチュエータとして備えた圧電ポンプも提案されている。例えば特許文献1には、外圧の変化によらず常に一定の吐出を実現でき、かつ双方向への送液が可能であるマイクロポンプの提供を意図して、流体の流路を形成するシリコン基板(Si基板)の外側に圧電素子が配設された圧電ポンプが提案されている。この圧電ポンプによると、ダイアフラムとして機能するシリコン基板と圧電素子のユニモルフ構造を用いているために、非常に薄く製作することが可能である、とされている。
特開平10−299659号公報
しかしながら、本発明者らが、上記特許文献1で提案されたような従来の圧電ポンプについて詳細に検討を行ったところ、このような従来の圧電ポンプは、その外部に圧電素子の振動を伝搬してしまうことを見出した。外部に振動が伝搬する圧電ポンプを用いると、その圧電ポンプと共に他の素子を高密度で集積した場合、他の素子もその振動の影響を受けてしまうため、そのような高密度での集積が困難となる。また、耐振動性に劣る素子をその圧電ポンプと共に用いると、それらが互いに離隔して配置されていても、やはり耐振動性に劣る素子に振動の影響を与えてしまうため、それらの併用が困難となる。
そこで、本発明は上記事情にかんがみてなされたものであり、圧電素子による振動の外部への伝搬を十分に抑制した圧電ポンプ及び流体移送システムを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、圧電素子が外部に露出した状態で圧電ポンプに設けられていることに起因して、その圧電素子の作動時の振動が直接外部に伝搬してしまうことを見出した。そして、圧電素子を外部に露出しないように圧電ポンプに配設することで、外部への振動の伝搬を十分に抑制できることを知見し、更に詳細に検討を進めた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、圧電素子とその圧電素子を支持する支持部材とを備える構造体と、その構造体を挟む第1及び第2の基板とを含有し、第1の基板と上記構造体とによって囲まれた空隙部と、第2の基板と上記構造体とによって囲まれたポンプ室と、そのポンプ室と連通する第1及び第2の開口部とを有する圧電ポンプを提供する。
本発明の圧電ポンプにおいて、圧電素子に電圧を印加すると、圧電素子を構成する圧電体が面内方向(d31方向)及び厚み方向(d33方向)に変位する。この変位に伴い、構造体が、支持部材との形状効果により、第1及び/又は第2の基板に固定された部分を支点として厚み方向に振動する。この振動により流体の流路となるポンプ室の容積及び内圧が変化することで、第1の開口部、ポンプ室及び第2の開口部を経由して流体が圧電ポンプ内を移送される。
この本発明の圧電ポンプにおいて、振動の発生源となる圧電素子は第1及び第2の基板で挟まれることにより、外部に直接露出していない状態となっている。しかも、圧電素子の周囲にはポンプ室や空隙部が存在するため、圧電素子の振動は第1及び第2の基板で挟まれた空間であるそれらのポンプ室や空隙部に吸収される。その結果、本発明の圧電ポンプは、圧電素子による振動の外部への伝搬を十分に抑制することができ、また振動に伴う信号ノイズをも抑制することができる。さらには、本発明の圧電ポンプは、圧電素子を第1及び第2の基板の外側ではなく内側に挟み込んだ構成を有している。そのため、圧電ポンプを構成する圧電素子以外の素子及び回路を第1及び第2の基板の外側に積層することも可能となり、本発明の圧電ポンプを備える電子部品は、更なる高密度集積化を進めることができる。
本発明の圧電ポンプにおいて、上記圧電素子及び/又は上記支持部材は、圧電素子の面内方向及び/又は厚み方向に絞り部分を有すると好ましい。圧電素子及び/又は支持部材に絞り部分を設けることで、構造体の振動に伴いその絞り部分が受ける単位断面積当たりの荷重が、絞られていない部分と比較して大きくなる。上記単位面積当たりの荷重が大きくなるほど構造体の振動幅も大きくなるため、上記圧電ポンプの圧電素子に一定の電圧を印加すると、絞り部分を有しない構造体と比較して構造体の振動幅(動作幅)が大きくなる。その結果、圧電ポンプによる流体の移送量が更に増大する。
また、本発明は、流体の流れ方向に沿って、第1のバルブ部と圧電ポンプ部と第2のバルブ部とをこの順で含有する流体移送システムであって、上記圧電ポンプ部は、第1の圧電素子と第1の圧電素子を支持する第1の支持部材とを備える第1の構造体と、第1の構造体を挟む第1及び第2の基板とを含有し、かつ、第1の基板と第1の構造体とによって囲まれた空隙部と、第2の基板と第1の構造体とによって囲まれたポンプ室と、そのポンプ室と連通する第1及び第2の開口部とを有し、第1のバルブ部は、第2の圧電素子と第2の圧電素子を支持する第2の支持部材とを備える第2の構造体と、第2の構造体を挟む第1及び第2の基板とを含有し、第2の圧電素子の作動によって第1又は第2の基板の一部と第2の構造体の一部とが非接触及び接触の状態になることで開閉し、第2のバルブ部は、第3の圧電素子と第3の圧電素子を支持する第3の支持部材とを備える第3の構造体と、第3の構造体を挟む第1及び第2の基板とを含有し、第3の圧電素子の作動によって第1又は第2の基板の一部と第3の構造体の一部とが非接触及び接触の状態になることで開閉する流体移送システムを提供する。
本発明の流体移送システムは、本発明の圧電ポンプを圧電ポンプ部として含有するため、上述と同様の理由により外部への振動の伝搬を十分に抑制することができる。また、本発明の流体移送システムにおいて、圧電素子を含有する第1及び第2のバルブ部も第1及び第2の基板に挟まれており、外部に直接露出していないため、それらのバルブ部の作動に伴う振動も抑制される。さらに本発明の流体移送システムは、圧電ポンプ部並びに第1及び第2のバルブ部が含有する圧電素子を、第1及び第2の基板の外側ではなく内側に挟み込んだ構成を有している。そのため、それらの素子以外の素子及び回路を第1及び第2の基板の外側に積層することも可能となり、本発明の流体移送システムを備える電子部品は、更なる高密度集積化を進めることができる。
本発明によれば、圧電素子による振動の外部への伝搬を十分に抑制した圧電ポンプ及び流体移送システムを提供することができる。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
図1、2は、本実施形態の圧電ポンプの製造方法を模式的に示す工程図である。まず、(a1)工程において、成膜用基板102上に下部電極層104、圧電体層106、上部電極層108をこの順で積層する。より具体的には、まず、成膜用基板102の表面上に下部電極層104を、例えばスパッタ法、CVD法、蒸着法により形成する。成膜用基板102は、その表面上に下部電極層104、圧電体層106を形成可能なものであれば特に限定されず、通常の薄膜形成に用いられる基板であってもよい。ただし、後述の圧電体層106の材料及び成膜法との組合せの観点、並びに高配向の圧電体を得る観点から、Si基板であると好ましい。下部電極層104の材料は、圧電素子の電極材料として用いられ得るものであれば特に限定されず、例えば白金、金、銅、及びこれらを含む合金が挙げられる。また、下部電極層104の厚みは、例えば0.05μm〜1.0μmであってもよい。
次いで、下部電極層104の表面、及び必要に応じて露出した成膜用基板102の表面上に圧電体層106を形成する。圧電体層106の形成方法は、スパッタ法、CVD法、蒸着法などであってもよいが、特にSi基板上でのエピタキシャル成長を利用した成膜法であると、配向性が高く圧電特性に優れた圧電体が得られ、また、圧電ポンプ170製造の際の歩留まりも向上するので好ましい。そのような成膜法は、例えば、本出願人による特開2000−332569号公報に開示されている。圧電体層106の材料は薄膜形成可能な圧電材料であれば特に限定されず、例えば、PZT、チタン酸バリウムなどが挙げられる。それらの中でも、優れた圧電特性を示し、入手も容易な観点から、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)が好ましい。圧電体層106の材料にPZTを採用し、Si基板上でのエピタキシャル成長を利用した成膜法で形成する場合、Si(100)上でPZT(001)薄膜をエピタキシャル成長により形成することが、特に優れた配向性を得る観点から好ましい。圧電体層106の厚みは、例えば0.5μm〜5.0μmであってもよい。
続いて、圧電体層106の表面上に上部電極層108を、例えばスパッタ法、CVD法、蒸着法により形成する。上部電極層108の材料は、圧電素子の電極材料として用いられ得るものであれば特に限定されず、例えば白金、金、銅、及びこれらを含む合金が挙げられる。上部電極層108の厚みは、例えば0.05μm〜1.0μmであってもよい。
次に、(a2)工程において、上述のようにして積層した下部電極層104、圧電体層106、上部電極層108を所望の形状にパターニングする。パターニングの方法は、特に限定されず、例えば、エッチマスクとしてマスクレジストを上部電極層108の表面上に形成した後に、エッチングによりマスクレジストで被覆されていない上記各層の部分を除去し、その後、マスクレジストを除去してもよい。他にパターニングの方法としては、レジストパターニング、成膜、不要部分の除去を行うリフトオフ法を用いてもよい。これにより、下部電極114、圧電体116及び上部電極118をこの順に積層して備えた圧電素子120が得られる。なお、この(a2)工程に加えて/代えて、下部電極層104、圧電体層106、上部電極層108を、例えばレーザー描画法により、その成膜と共に直接パターニングしてもよく、成膜及びパターニングを各層毎に行い、これを繰り返すことで圧電素子120を得てもよい。
次いで、(a3)工程において、成膜用基板102及び圧電素子120の表面上に第1の絶縁部材122を形成する。第1の絶縁部材122は、圧電ポンプの支持部材の一部を構成する部材である。第1の絶縁部材122の材料は、絶縁性を有する材料であって、かつ、圧電体116の変位によっても破損することなく湾曲することが必要となるため、柔軟性を有する材料であることが好ましい。第1の絶縁部材122の材料として柔軟性を有する材料を採用すると、圧電体116の変位をポンプ室に良好に伝えることが可能となるため、圧電ポンプの効率が高くなる。第1の絶縁部材122の材料は、具体的には樹脂材料であることが好ましい。第1の絶縁部材122の材料が樹脂材料である場合、(a3)工程ではまず、その樹脂材料の原料となる樹脂組成物(例えば、樹脂及び/又は単量体と溶媒との混合物)を成膜用基板102及び圧電素子120の表面上に塗布する。次いで、塗布した樹脂組成物を乾燥などにより固化又は加熱若しくは光照射などにより硬化させた後、所望の形状にパターニングする。パターニングは樹脂材料をパターニングする公知の方法によればよく、例えば、フォトリソグラフィ法が挙げられる。樹脂材料としては、成膜用基板102及び圧電素子120に良好に接着し、更に現像性などのパターニング性が良好である材料が好ましく、例えば、シリコーン樹脂、ポリイミド、パリレン等が挙げられる。パターニングにより得られた第1の絶縁部材122の表面形状は、圧電ポンプのポンプ室を形成する壁面に適した形状であればよい。こうして、成膜用基板102と、その上に形成された圧電素子120と、第1の絶縁部材122とを備える第1の複合体126を得る。
一方、(b1)工程において、まず、基板130を準備する。この基板130としては例えばガラス基板、セラミック基板が挙げられ、その厚みは、例えば0.2mm〜2.0mmである。続いて、(b2)工程において、基板130表面をエッチング等により所定の形状に加工する。更に、(b3)工程において、基板130の所定の位置に、その厚み方向に貫通した第1の開口部130a及び第2の開口部130bをエッチング等により形成する。こうして、開口部130a、130bを有する第2の基板132を得る。ここで、加工して得られた第2の基板132の表面形状は、圧電ポンプのポンプ室を形成する壁面に適した形状であればよい。
次に、(c1)工程において、第1の複合体126の第1の絶縁部材122を形成した側に第2の基板132を貼り付ける。この際、第2の基板132をそのエッチング等により加工された表面が第1の複合体124に対向するように、かつ開口部130a、130bを圧電ポンプのポンプ室と連通するように位置合わせして貼り付ける。貼り付ける方法としては、第1の複合体126と第2の基板132とが接触する部位に、例えば、接着剤や樹脂を塗布して貼り付ける方法が挙げられる。次いで、(c2)工程において、成膜用基板102をエッチング等により除去する。これにより、圧電素子120と第1の絶縁部材122と第2の基板132とを備える第2の複合体140を得る。
一方、(d1)工程において、第1の基板142とその第1の基板142の表面上に設けられたセンサ144とを備える第3の複合体146を準備する。第1の基板142としては例えばガラス基板、セラミック基板が挙げられ、その厚みは、例えば0.2mm〜2.0mmである。センサ144は、圧電ポンプ内を流通する流体の流量や温度を検知するセンサであり、例えば公知のサーモパイルセンサであってもよい。
次いで、(d2)工程において、第1の基板142のセンサ144が設けられた側の表面上に第2の絶縁部材148を形成する。第2の絶縁部材148は、第1の絶縁部材122と同様に圧電ポンプの支持部材の一部を構成する部材である。したがって、第2の絶縁部材148の材料は、絶縁性を有する材料であって、かつ、圧電素子120の変位によっても破損しないことが必要となるため、柔軟性を有する材料であることが好ましく、具体的には樹脂材料であることが好ましい。また、第1の絶縁部材122との良好な接合性を得る観点から、第2の絶縁部材148の材料は、第1の絶縁部材122と同一の材料(例えば、同一の樹脂組成物を原料とするもの)であることが好ましい。第2の絶縁部材148の材料が樹脂材料である場合、(d2)工程ではまず、その樹脂材料の原料となる樹脂組成物(例えば、樹脂及び/又は単量体と溶媒との混合物)を第1の基板142及び必要に応じてセンサ144の表面上に塗布する。次いで、塗布した樹脂組成物を乾燥などにより固化又は加熱若しくは光照射などにより硬化させた後、所望の形状にパターニングする。パターニングは樹脂材料をパターニングする公知の方法によればよく、例えば、フォトリソグラフィ法が挙げられる。樹脂材料としては、第1の基板142及びセンサ144に良好に接着し、更に現像性などのパターニング性が良好である材料が好ましく、例えば、シリコーン樹脂、ポリイミド、パリレン等が挙げられる。パターニングにより得られた第2の絶縁部材148の形状は、第1の基板142、第1の絶縁部材122及び圧電素子120と共に圧電ポンプの空隙部を形成するのに適した形状であればよい。こうして、第3の複合体146と第2の絶縁部材148とを備える第4の複合体150を得る。
次いで、(e)工程において、第2の複合体140と第4の複合体150とを、第1の絶縁部材122と第2の絶縁部材148とで接合することにより、本実施形態の圧電ポンプ170を得る。この際、第1の基板142、第1の絶縁部材122、第2の絶縁部材148及び圧電素子120が圧電ポンプ170の空隙部を形成するよう、位置合わせをする。第1の絶縁部材122と第2の絶縁部材148との接合方法は特に限定されず、それらが接触する部分に接着剤を塗布して接合してもよい。あるいは、第1の絶縁部材122及び第2の絶縁部材148の材料が熱圧着可能な材料であれば、それらを互いに接触させた後で加熱することにより接合してもよい。
得られた本実施形態の圧電ポンプ170は、圧電素子120と圧電素子120を支持する支持部材172とを備える構造体174と、構造体174を挟む第1及び第2の基板142、132と、を含有し、第1の基板142と構造体174とによって囲まれた空隙部176と、第2の基板132と構造体174とによって囲まれたポンプ室178と、ポンプ室178と連通する第1及び第2の開口部130a、130bと、を有するものである。
より詳細には、本実施形態の圧電ポンプ170に含有される構造体174は、圧電素子120と、その圧電素子120に直接接合して支持する支持部材172とを備える。支持部材172は、膜状の中心部172aとその中心部172aを包囲し、中心部172aよりも厚い周縁部172bとを有する。圧電素子120は薄膜状であり、支持部材172の中心部172a下側に埋め込まれるように配置しており、支持部材172が圧電素子のポンプ室(流路)178側の面を被覆するように接合している。支持部材172の中心部172a及び圧電素子120は、支持部材172の周縁部172bの厚み方向中央付近に位置しており、それらの厚み方向両側に空間(ポンプ室178、空隙部176)が確保されている。
第1の基板142はその上面を支持部材172の周縁部172bの下面と接合している。これにより、第1の基板142と支持部材172と圧電素子120とに包囲された空隙部176が形成されている。また、センサ144が第1の基板142の上面と支持部材172の周縁部172bの下面とに挟まれて固定されている。
支持部材172の中心部172aは、さらにその中心付近が圧電素子120の埋め込みにより上側に隆起している。また、第2の基板132はその下面を支持部材172の周縁部172bの上面と接合している。これにより、第2の基板132と支持部材172とに包囲されたポンプ室178が形成されている。第2の基板132は、支持部材172の中心部172aの隆起に伴いポンプ室178の容積が減少することを防ぐために、その中心部132aの下面が、その周縁部132bの下面よりも上側に位置している。また、第2の基板132は、その厚み方向に貫通する第1及び第2の開口部130a、130bを有しており、これらの開口部130a、130bはポンプ室178と連通している。
本実施形態の圧電ポンプ170において、駆動電極である下部電極114及び上部電極118を通じて、圧電素子120に電圧を印加すると、薄膜状の圧電体116が面内方向(d31方向)及び厚み方向(d33方向)において変位する。特に、圧電素子120は薄膜状であり、しかも支持部材172により縁端部が固定されているため、圧電体116の面内方向の変位に伴い、厚み方向に湾曲する。そして電圧印加のオン/オフ、あるいは印加する電圧の方向を順方向/逆方向に切り替える(交流電圧を印加する)ことによって、構造体174は、第1の基板142及び第2の基板132に固定された支持部材172の周縁部172bを支点として厚み方向に振動する。この振動により流路でもあるポンプ室178の容積及び内圧が変化することで、第1の開口部130a、ポンプ室178及び第2の開口部130bを経由して流体が圧電ポンプ内を移送される。本実施形態において、構造体174の振動は空隙部176及びポンプ室178に吸収されるため、第1の基板142及び第2の基板132よりも外側への振動の伝搬は十分に抑制される。また、振動の抑制に伴い、その振動に起因する信号ノイズも同様に抑制される。さらには、空隙部176が構造体174の厚み方向への動きを許容しているため、本実施形態の圧電ポンプは170は、少ない電圧の印加で大きな流量を実現することができる。
また、本実施形態の圧電ポンプ170において、圧電体116の材料にPZTなどのPb(鉛)含有材料を採用した場合、圧電体116が第1の基板142及び支持部材172によって包囲されているため、圧電体116から発生するPbの、圧電ポンプ170外部への飛散を防止することも可能となる。
さらに、本実施形態の圧電ポンプ170は低い電圧で変位する薄膜状の圧電素子120を採用しているため、より低電圧であっても良好な効率を発揮することができる。また、圧電素子120を薄膜状にすることで、いわゆるバルクの圧電ポンプと比較して、設計に沿った最適な形状のものを作製することができる。さらには、薄膜状の圧電素子120を採用することにより、バルクの圧電ポンプと比較して、圧電ポンプの更なる小型化、薄型化が可能となる。そのため、圧電ポンプ170は、これを備えた電子部品の更なる高密度集積化を実現することができ、MEMSに有効に利用することができる。
薄膜状の圧電素子はポンプ容量が小さいため、流体の移送量を増大させるには、高周波の電圧を印加して振動数を高める必要がある。ところが、振動数を高めるほど、圧電素子の振動が外部に伝搬しやすくなるという問題がある。一方、本実施形態の圧電ポンプ170によると、上述のとおり振動の外部への伝搬を十分に抑制するため、たとえ圧電素子120を高周波で作動させても、上記問題の発生を防止することが可能となる。
さらには、圧電ポンプ170は、圧電素子120を第1及び第2の基板142、132の外側ではなく内側に挟み込んだ構成を有している。このことと、圧電ポンプ170の外側への振動の抑制とが相俟って、圧電素子120以外の素子及び回路を、たとえそれらの素子や回路が耐振動性に劣るものであっても、第1及び第2の基板142、132の外側に積層することが可能となる。このような観点からも、圧電ポンプ170は、更なる高密度集積化を実現することができ、MEMSに有効に利用することができる。また、圧電素子120を支持部材172の中心部172a下側に埋め込むように配置することにより、圧電素子120と支持部材172との接合性が高まり、圧電ポンプ170の耐久性が向上する。
図3、4は、本実施形態の流体移送システムを模式的に示す概略図であり、図3は一部を透視した平面図、図4は図3のI−I線に沿って切断して現れる断面を示す断面図である。本実施形態の流体移送システム300は、流体の流れ方向(図4中矢印で示す方向)に沿って、第1のバルブ部302と圧電ポンプ部304と第2のバルブ部306とをこの順で含有する流体移送システムである。上記圧電ポンプ部304は、第1の圧電素子308と第1の圧電素子308を支持する第1の支持部材310とを備える第1の構造体312と、第1の構造体312を挟む第1及び第2の基板314、316とを含有し、かつ、第1の基板314と第1の構造体312とによって囲まれた空隙部318と、第2の基板316と第1の構造体312とによって囲まれたポンプ室320と、そのポンプ室320と連通する第1及び第2の開口部322、324とを有する。
より詳細には、圧電ポンプ部304が有する第1の構造体312は、第1の圧電素子308と、その圧電素子308に直接接合する第1の支持部材310とを備える。第1の圧電素子308は、圧電体を2つの電極で上下から挟む構造を有しており、上記圧電素子120と同様の構造、材料を採用すればよい。第1の支持部材310は、膜状の中心部310aと、その中心部310aを包囲し中心部310aよりも厚い周縁部310bとを有する。第1の圧電素子308は薄膜状であり、第1の支持部材310の中心部310a下側に埋め込まれるように配置している。第1の支持部材310の中心部310a及び第1の圧電素子308は、第1の支持部材310の周縁部310bの厚み方向中央付近に位置しており(図4では、後述する開口部322、324が存在しているため、第1の支持部材310の上部が示されていない。)、それらの厚み方向両側に空間(ポンプ室320、空隙部318)が確保されている。
圧電ポンプ部304において、第1の基板314はその上面を第1の支持部材310の周縁部310bの下面と接合している。これにより、第1の基板314と第1の構造体312とに包囲された空隙部318が形成されている。
第1の支持部材310の中心部310aは、さらにその中心付近が第1の圧電素子308の埋め込みにより上側に隆起している。また、第2の基板316はその下面を第1の支持部材310の周縁部310bの上面と接合している。これにより、第2の基板316と第1の構造体312とに包囲された、流体を移送するためのポンプ室320が形成されている。圧電ポンプ部304は、ポンプ室320と第1のバルブ部302とを連通する部分に第1の支持部材310と第2の基板316とによって形成された第1の開口部322と、ポンプ室320と第2のバルブ部306とを連通する部分に第1の支持部材310と第2の基板316とによって形成された第2の開口部324とを更に有する。また、第1の圧電素子308からは、上下の電極から取り出される配線346が端子348まで延びており、その端子348を介して電源(図示せず。)に接続されている。
この圧電ポンプ部304は、上述の圧電ポンプ170と同様に動作し、当業者であれば上記圧電ポンプ170の説明、並びに図2、3、4を参照することにより、その動作を理解することができるので、ここでは詳細な説明は省略する。
また、図3からも明らかなように、本実施形態に係る圧電ポンプ部304において、第1の圧電素子308は、その面内方向に絞り部分340を有する。これにより、同じ電圧における変位が向上し、所望の流体移送量を得るために印加する電圧を、絞り部分を有しない圧電素子と比較して小さくすることができる。あるいは、所定の電圧を印加した場合に、絞り部分を有しない圧電素子と比較して圧電素子308の振動幅が大きくなる。その結果、圧電ポンプ部304による流体の移送量が更に増大する。さらに、図4からも明らかなように、本実施形態に係る圧電ポンプ部304において、第1の支持部材310は、第1の圧電素子308の一縁端部(図中右側の縁端部)の下面とも接合しており、上記一縁端部を挟み込むように支持している。これにより、圧電素子308のその縁端部を一層強固に固定することができるため、機械的強度が向上する。
第1のバルブ部302は、第2の圧電素子326と第2の圧電素子326を支持する第2の支持部材328とを備える第2の構造体330と、第2の構造体330を挟む第1及び第2の基板314、316とを含有し、第2の圧電素子326の作動によって第2の基板314、316の一部と第2の構造体330の一部とが非接触及び接触の状態になることで開閉するものである。
より詳細には、第1のバルブ部302が有する第2の構造体312は、4つの第2の圧電素子326と、その圧電素子326に直接接合して支持する第2の支持部材328とを備える。第2の圧電素子326は、薄膜状の圧電体を2つの電極で上下から挟む構造を有しており、上記圧電素子120と同様の材料を採用すればよい。本実施形態の流体移送システム300において、4つの第2の圧電素子326は、図示するようにその平面形状がテーパ部分を有する先細り六角形状であり、テーパ部分を後述の第2の支持部材328における孔329a周りに向けて、その孔329aを取り囲むように配置されている。また、それぞれの第2の圧電素子326からは、上下の電極から取り出される配線342が端子344まで延びており、その端子344を介して電源(図示せず。)に接続されている。
第2の支持部材328は、第2の圧電素子326に上側から接合する薄膜部329と、第2の圧電素子326のテーパ部分とは反対側の部分を第1の基板314に接合する第1の接合部331と、第2の圧電素子326のテーパ部分とは反対側の部分を第2の基板316に接合する第2の接合部332とを備える。薄膜部329は円環状であって、第2の圧電素子326の上側に接合し中心で厚み方向に貫通した孔329aを有する。第2の支持部材328は、上記支持部材172と同様の材料であればよい。
第2の支持部材328における薄膜部329上には、空間を介して、第1の基板314から下方向に突出し、下面が平坦な円板状の突出部314aが設けられている。この突出部314aは、その中心部が第2の支持部材328の薄膜部329における孔329aの真上になるよう、かつ、4つの第2の圧電素子326とその厚み方向において少なくとも一部が重なるよう、位置している。突出部314aの円板の直径は薄膜部329よりもやや小さくなっている。
本実施形態の第1のバルブ部302は、その第2の圧電素子326に電圧を印加していないとき、第1の基板の突出部314aと第2の支持部材328との間に空間を有し、そこを流体が流通可能である開状態になっている。この第1のバルブ部302に電圧を印加すると、第2の圧電素子326における圧電体が面内方向(d31方向)及び厚み方向(d33方向)に変位して、その厚み方向下側に湾曲する。4つの第2の圧電素子326はそのテーパ部分とは反対側の部分を、第1の接合部331、第2の接合部332によって、第1の基板314、第2基板316に固定されているため、上記湾曲に伴いテーパ部分が上側に反り返る。これに伴い、第2の支持部材328の薄膜部329はその中心部分が上記テーパ部分により持ち上げられて、その上面が第1の基板の突出部314aの下面に押し付けられる。この際、4つの第2の圧電素子326に印加する電圧をそれぞれ調整することで、薄膜部329を突出部314aに押し付ける圧力を制御することができ、薄膜部329の孔329aが第1の支持基盤の突出部314aにより完全に塞がれる。こうして、第1のバルブ部302は閉状態になり、流体の流通を堰き止めることができる。
第2のバルブ部306は、第3の圧電素子333と第3の圧電素子333を支持する第3の支持部材334とを備える第3の構造体336と、第3の構造体336を挟む第1及び第2の基板314、316とを含有し、第3の圧電素子333の作動によって第2の基板314の一部と第3の構造体336の一部とが非接触及び接触の状態になることで開閉するものである。この第2のバルブ部306は、第1のバルブ部302と同様の構造を有しており、同様に動作し、第3の圧電素子333、第3の支持部材334、第3の構造体336が、それぞれ、第1のバルブ部302の第2の圧電素子326、第2の支持部材328、第2の構造体330に対応する。また、当業者であれば上記第1のバルブ部306の説明、並びに図3、4を参照して、その構造及び動作を理解することができるので、ここでは詳細な説明を省略する。
本実施形態の流体移送システム300は、上述の第1のバルブ部302、圧電ポンプ部304及び第2のバルブ部306に加えて、第1のバルブ部302の上流側に流入口350と、第2のバルブ部306の下流側に流出口352とを有する。これら流入口350及び流出口352は、いずれも第2の基板316の厚み方向に貫通して設けられた貫通孔である。
本実施形態に係る流体移送システム300を用いた流体の移送方法は、例えば、下記第1の工程、第2の工程、第3の工程及び第4の工程を順に繰り返す方法である。まず、第1のバルブ部302及び圧電ポンプ部304に電圧を印加せず、第2のバルブ部306のみに電圧を印加する(第1の工程)。この際、第1のバルブ部302が開状態、圧電ポンプ部304が停止状態、第2のバルブ部306が閉状態にあり、流体が流入口350を経由して第2のバルブ部306の手前にまで充填されている。次いで、第1のバルブ部302に電圧を印加して、上述のように閉状態にする(第2の工程)。これにより、流入口350と第1のバルブ部302下流とを遮断し、流体を第1のバルブ部302から第2のバルブ部306の間に封入した状態となる。その後、圧電ポンプ部304に電圧を印加することによって封入した流体の圧力を増大させる(第3の工程)。そして、第2のバルブ部306への電圧の印加を停止して、第2のバルブ部306を開状態にする(第4の工程)。これにより、圧力の増大していた流体を第2のバルブ部306下流に吐出し、流出口352を経由して流体移送システム300の外部に流出させる。再び第1の工程において、第1のバルブ部302及び圧電ポンプ部304への電圧の印加を停止すると共に、第2のバルブ部306のみに電圧を印加して、流体を第2のバルブ部306の手前にまで充填する。
なお、本実施形態の流体移送システム300が流路内にセンサ(例えばサーモパイルセンサ)354を含有することにより、そこを流通する流体の温度や圧力、流量などを検知することができる。このセンサ354によって検知された流体の温度や圧力、流量を、流体移送システムの動作にフィードバックして、特に圧電ポンプ部304の運転条件を制御することで、上記温度等を調整することも可能である。
本実施形態の流体移送システム300によると、上記圧電ポンプ部304を含有するため、上述の圧電ポンプ170による各効果と同様の効果を奏することができる。また、本実施形態の流体移送システム300は、圧電ポンプ部304だけでなく、第1のバルブ部302及び第2のバルブ部306も第1及び第2の基板314、316の内部に挟み込んだ構成を有している。したがって、流体移送システム300は、それらのバルブ部302、306の作動に伴う振動も抑制される。また、圧電ポンプ部304、第1のバルブ部302及び第2のバルブ部306に備えられる圧電体のいずれかの材料にPZTなどのPb(鉛)含有材料を採用した場合、それらの圧電体が第1及び第2の基板314、316によって包囲されているため、圧電体から発生するPbの、流体移送システム300外部への飛散をより十分に防止することも可能となる。さらには、流体移送システム300における第1及び第2の基板314、316の外側に、種々の素子及び回路を積層することができる。そのため、流体移送システム300は、更なる高密度集積化を実現することができ、MEMS技術を応用した製品に有効に利用することが可能となる。
また、本実施形態の流体移送システム300は薄膜状の圧電素子を採用しているため、より低電圧であっても良好な運転効率を発揮することができる。また、それらの圧電素子を薄膜状にすることで、いわゆるバルクの圧電素子を用いた場合と比較して、設計に沿った最適な形状のものを作製することができる。さらには、薄膜状の圧電素子を採用することにより、バルクの圧電素子を用いた場合と比較して、流体移送システムの更なる小型化、薄型化が可能となる。そのため、流体移送システム300は、これを備えた電子部品の更なる高密度集積化を実現することができ、MEMSに有効に利用することが可能となる。
以上、本発明を実施するための最良の形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。例えば、本発明の圧電ポンプ又は本発明に係る圧電ポンプ部が有する圧電素子及び支持部材の平面形状は、図5に示されるようなものであってもよい。図5は、それら圧電素子及び支持部材の平面形状を模式的に示す概略図である。図5の(b)は上述の本実施形態における第1の圧電素子308及び第1の支持部材310と同様の形状の圧電素子506及び支持部材508である。例えば図5の(a)に示すように、圧電素子502が絞り部分を有しない形状であってもよく、(c)に示すように、圧電素子510の絞り部分の幅が電極の取り出し部分に向かって徐々に面内方向に狭くなる形状であってもよく、支持部材512が絞り部分を有してもよく、(d)に示すように、圧電素子514及び/又は支持部材516が円形であってもよい。また、図示していないが、圧電素子が絞り部分を有せず、支持部材のみが絞り部分を有してもよい。この場合であっても、少ない電圧の印加で大きな流量を実現することができる。さらに、圧電素子や支持部材の面内方向に加えて/代えて、それらの厚み方向に絞り部分を有していてもよい。これによっても、少ない電圧の印加で大きな流量を実現することができる。さらに、移送される流体の種類に応じて、面内方向と厚み方向との変位をバランス良く制御するため、絞り部分の形状を適宜変形させることも可能である。
また、本実施形態の圧電ポンプにおいて、圧電素子の周縁部の一部若しくは全部又は端面にのみ支持部材が接合していてもよい。あるいは、支持部材が圧電素子の空隙部側の面を被覆するように接合してもよい。これらの場合、圧電素子がポンプ室に露出するため、直接流体と接することとなる。あるいは、支持部材が圧電素子の空隙部側及びポンプ室(流路)側の両方の面を被覆するように接合してもよい。
本発明の圧電ポンプ及び流体移送システムは、微少化学反応に用いられる液状試薬や高精細印刷装置のインクなどの液体、ガスクロマトグラフの被検査ガス、燃料電池における反応ガスなどの気体等、流体を移送するための各種装置に適用することが可能である。例えば本発明の圧電ポンプ及び流体移送システムは、ガスセンサへの流体供給装置や微少なフィルタ装置に備えられ得るものである。
120…圧電素子、130a、322…第1の開口部、130b、324…第2の開口部、132、316…第2の基板、142、314…第1の基板、170…圧電ポンプ、172…支持部材、174…構造体、176、318…空隙部、178…ポンプ室、300…流体移送システム、302…第1のバルブ部、304…圧電ポンプ部、306…第2のバルブ部、308…第1の圧電素子、310…第1の支持部材、312…第1の構造体、、320…流路、326…第2の圧電素子、328…第2の支持部材、330…第2の構造体、333…第3の圧電素子、334…第3の支持部材、336…第3の構造体。
Claims (3)
- 圧電素子と前記圧電素子を支持する支持部材とを備える構造体と、
前記構造体を挟む第1及び第2の基板と、
を含有し、
前記第1の基板と前記構造体とによって囲まれた空隙部と、
前記第2の基板と前記構造体とによって囲まれたポンプ室と、
前記ポンプ室と連通する第1及び第2の開口部と、
を有する圧電ポンプ。 - 前記圧電素子及び/又は前記支持部材は、前記圧電素子の面内方向及び/又は厚み方向に絞り部分を有する、請求項1に記載の圧電ポンプ。
- 流体の流れ方向に沿って、第1のバルブ部と圧電ポンプ部と第2のバルブ部とをこの順で含有する流体移送システムであって、
前記圧電ポンプ部は、第1の圧電素子と前記第1の圧電素子を支持する第1の支持部材とを備える第1の構造体と、前記第1の構造体を挟む第1及び第2の基板と、を含有し、かつ、前記第1の基板と前記第1の構造体とによって囲まれた空隙部と、前記第2の基板と前記第1の構造体とによって囲まれたポンプ室と、前記ポンプ室と連通する第1及び第2の開口部と、を有し、
前記第1のバルブ部は、第2の圧電素子と前記第2の圧電素子を支持する第2の支持部材とを備える第2の構造体と、前記第2の構造体を挟む前記第1及び第2の基板と、を含有し、前記第2の圧電素子の作動によって前記第1又は第2の基板の一部と前記第2の構造体の一部とが非接触及び接触の状態になることで開閉し、
前記第2のバルブ部は、第3の圧電素子と前記第3の圧電素子を支持する第3の支持部材とを備える第3の構造体と、前記第3の構造体を挟む前記第1及び第2の基板と、を含有し、前記第3の圧電素子の作動によって前記第1又は第2の基板の一部と前記第3の構造体の一部とが非接触及び接触の状態になることで開閉する
流体移送システム。
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JP2019045494A (ja) * | 2017-08-31 | 2019-03-22 | 研能科技股▲ふん▼有限公司 | アクチュエータセンサモジュール |
JP2019045497A (ja) * | 2017-08-31 | 2019-03-22 | 研能科技股▲ふん▼有限公司 | アクチュエータセンサモジュール |
-
2008
- 2008-09-09 JP JP2008230471A patent/JP2010065550A/ja not_active Withdrawn
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