JP6809759B2 - アーク溶接制御方法 - Google Patents
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Description
溶接ワイヤの送給速度を正送期間と逆送期間とに交互に切り換え、短絡期間とアーク期間とを繰り返して溶接するアーク溶接制御方法において、
前記短絡期間が開始した時点における溶滴サイズと相関する値を検出し、
この相関値に基づいて前記送給速度の逆送ピーク値を変化させ、
前記相関値によらず、前記短絡期間が開始した時点からの前記送給速度の正送減速期間及び逆送加速期間を所定期間に維持する、
ことを特徴とするアーク溶接制御方法である。
ことを特徴とする請求項1に記載のアーク溶接制御方法である。
ことを特徴とする請求項1に記載のアーク溶接制御方法である。
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のアーク溶接制御方法である。
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のアーク溶接制御方法である。
図1は、本発明の実施の形態1に係るアーク溶接制御方法を実施するための溶接電源のブロック図である。以下、同図を参照して各ブロックについて説明する。
1)短絡判別信号SdがLowレベル(アーク期間)の時間長さを計測して、溶滴サイズ相関値信号Pdとして出力する。
2)短絡判別信号SdがLowレベル(アーク期間)の期間中は、Pd=∫Id・dtの積分を行い、溶滴サイズ相関値信号Pdとして出力する。
1)正送加速期間設定信号Tsurによって定まる正送加速期間Tsu中は0から正送ピーク値設定信号Wsrによって定まる正の値の正送ピーク値Wspまで直線状に加速する送給速度設定信号Frを出力する。
2)続いて、正送ピーク期間Tsp中は、上記の正送ピーク値Wspを維持する送給速度設定信号Frを出力する。
3)短絡判別信号SdがLowレベル(アーク期間)からHighレベル(短絡期間)に変化すると、正送減速期間設定信号Tsdrによって定まる正送減速期間Tsdに移行し、上記の正送ピーク値Wspから0まで直線状に減速する送給速度設定信号Frを出力する。
4)続いて、逆送加速期間設定信号Trurによって定まる逆送加速期間Tru中は0から逆送ピーク値設定信号Wrrによって定まる負の値の逆送ピーク値Wrpまで直線状に加速する送給速度設定信号Frを出力する。
5)続いて、逆送ピーク期間Trp中は、上記の逆送ピーク値Wrpを維持する送給速度設定信号Frを出力する。
6)短絡判別信号SdがHighレベル(短絡期間)からLowレベル(アーク期間)に変化すると、逆送減速期間設定信号Trdrによって定まる逆送減速期間Trdに移行し、上記の逆送ピーク値Wrpから0まで直線状に減速する送給速度設定信号Frを出力する。
7)上記の1)〜6)を繰り返すことによって正負の台形波状に変化する送給パターンの送給速度設定信号Frが生成される。
1)短絡判別信号SdがLowレベル(アーク期間)のときは、低レベル電流設定信号Ilrとなる電流制御設定信号Icrを出力する。
2)短絡判別信号SdがHighレベル(短絡期間)に変化すると、予め定めた初期期間中は予め定めた初期電流設定値となり、その後は予め定めた短絡時傾斜で予め定めた短絡時ピーク設定値まで上昇してその値を維持する電流制御設定信号Icrを出力する。
3)その後に、くびれ検出信号NdがHighレベルに変化すると、低レベル電流設定信号Ilrの値となる電流制御設定信号Icrを出力する。
1)短絡判別信号SdがHighレベル(短絡期間)に変化した時点から、短絡判別信号SdがLowレベル(アーク期間)に変化して予め定めた遅延期間が経過した時点までの期間中は、電流誤差増幅信号Eiを誤差増幅信号Eaとして出力する。
2)その後のアーク期間中は、電圧誤差増幅信号Evを誤差増幅信号Eaとして出力する。
3)その後のアーク期間中に小電流期間信号StdがHighレベルとなる期間中は、電流誤差増幅信号Eiを誤差増幅信号Eaとして出力する。
この回路によって、溶接電源の特性は、短絡期間、遅延期間及び小電流期間中は定電流特性となり、それ以外のアーク期間中は定電圧特性となる。
正送ピーク期間Tsp中の時刻t1において短絡が発生すると、同図(C)に示すように、溶接電圧Vwは数Vの短絡電圧値に急減するので、同図(D)に示すように、短絡判別信号SdがHighレベル(短絡期間)に変化する。時刻t1の直前のアーク期間中に、溶滴サイズ相関値信号Pdが算出されている。時刻t1において、短絡期間が開始すると、図1の相関値誤差増幅回路EPによって、溶滴サイズ相関値信号Pdと基準値信号Prとの誤差増幅値が算出されて、相関値誤差増幅信号Epが出力される。この信号が図1の逆送ピーク値設定回路WRRに入力されて、逆送ピーク値設定信号Wrrが出力される。逆送ピーク値設定信号Wrrは以下のように変化する。例えば、逆送ピーク値Wrpの標準値は40m/minに設定され、溶滴サイズ相関値信号Pdに基づく変化幅は、±10m/min程度である。
1)Pd<Pr(直前のアーク期間の時間長さ又は電流積分値が基準値よりも小さいとき)
逆送ピーク値Wrpは、予め定めた標準値よりも小さくなるように変化する。
2)Pd>Pr(直前のアーク期間の時間長さ又は電流積分値が基準値よりも大きいとき)
逆送ピーク値Wrpは、標準値よりも大きくなるように変化する。
時刻t4において、溶接ワイヤの逆送及び溶接電流Iwの通電によるピンチ力によってくびれが進行してアークが発生すると、同図(C)に示すように、溶接電圧Vwは数十Vのアーク電圧値に急増するので、同図(D)に示すように、短絡判別信号SdがLowレベル(アーク期間)に変化する。アーク期間が開始すると、溶滴サイズ相関値信号Pdの算出が開始し、アーク期間が終了するまで継続する。
実施の形態2の発明は、溶滴サイズ相関値信号と予め定めた閾値との比較結果に基づいて送給速度の逆送ピーク値を変化させるものである。
2 母材
3 アーク
4 溶接トーチ
5 送給ロール
CM 電流比較回路
Cm 電流比較信号
CP 相関値比較回路
Cp 相関値比較信号
DR 駆動回路
Dr 駆動信号
E 出力電圧
Ea 誤差増幅信号
ED 出力電圧検出回路
Ed 出力電圧検出信号
EI 電流誤差増幅回路
Ei 電流誤差増幅信号
EP 相関値誤差増幅回路
Ep 相関値誤差増幅信号
ER 出力電圧設定回路
Er 出力電圧設定信号
EV 電圧誤差増幅回路
Ev 電圧誤差増幅信号
FC 送給制御回路
Fc 送給制御信号
FR 送給速度設定回路
Fr 送給速度設定信号
Fw 送給速度
ICR 電流制御設定回路
Icr 電流制御設定信号
ID 電流検出回路
Id 電流検出信号
ILR 低レベル電流設定回路
Ilr 低レベル電流設定信号
Iw 溶接電流
ND くびれ検出回路
Nd くびれ検出信号
PD 溶滴サイズ相関値算出回路
Pd 溶滴サイズ相関値信号
PM 電源主回路
Pr 基準値設定回路
Pr 基準値信号
R 減流抵抗器
SD 短絡判別回路
Sd 短絡判別信号
STD 小電流期間回路
Std 小電流期間信号
SW 電源特性切換回路
TR トランジスタ
Trd 逆送減速期間
TRDR 逆送減速期間設定回路
Trdr 逆送減速期間設定信号
Trp 逆送ピーク期間
Tru 逆送加速期間
TRUR 逆送加速期間設定回路
Trur 逆送加速期間設定信号
Tsd 正送減速期間
TSDR 正送減速期間設定回路
Tsdr 正送減速期間設定信号
Tsp 正送ピーク期間
Tsu 正送加速期間
TSUR 正送加速期間設定回路
Tsur 正送加速期間設定信号
VD 電圧検出回路
Vd 電圧検出信号
Vw 溶接電圧
WL リアクトル
WM 送給モータ
Wrp 逆送ピーク値
WRR 逆送ピーク値設定回路
Wrr 逆送ピーク値設定信号
WRR2 第2逆送ピーク値設定回路
Wsp 正送ピーク値
WSR 正送ピーク値設定回路
Wsr 正送ピーク値設定信号
Claims (5)
- 溶接ワイヤの送給速度を正送期間と逆送期間とに交互に切り換え、短絡期間とアーク期間とを繰り返して溶接するアーク溶接制御方法において、
前記短絡期間が開始した時点における溶滴サイズと相関する値を検出し、
この相関値に基づいて前記送給速度の逆送ピーク値を変化させ、
前記相関値によらず、前記短絡期間が開始した時点からの前記送給速度の正送減速期間及び逆送加速期間を所定期間に維持する、
ことを特徴とするアーク溶接制御方法。 - 前記相関値が、前記短絡期間が開始する直前の前記アーク期間の時間長さである、
ことを特徴とする請求項1に記載のアーク溶接制御方法。 - 前記相関値が、前記短絡期間が開始する直前の前記アーク期間中の溶接電流の積分値である、
ことを特徴とする請求項1に記載のアーク溶接制御方法。 - 前記相関値と予め定めた基準値との誤差に基づいて前記逆送ピーク値を変化させる、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のアーク溶接制御方法。 - 前記相関値と予め定めた閾値との比較結果に基づいて前記送給速度の逆送ピーク値を変化させる、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のアーク溶接制御方法。
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