JP6809745B1 - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】効率的にプラズマを発生させることが可能なプラズマ処理装置を提供する。【解決手段】プラズマ処理装置は、処理対象を収容可能な処理容器と、処理容器内に気体を導入可能な気体導入部14と、気体導入部14から導入された気体から、処理容器内にプラズマを発生させることが可能なプラズマ発生部15と、プラズマ発生部15を覆うカバー部材16とを備える。気体導入部14は、カバー部材16内に気体を導入するようにしてある。カバー部材16は、底面形状が略二等辺三角形状の角筒状をなし、プラズマ発生部15にて発生したプラズマは、カバー部材16の下部の多孔板163を通って処理対象に照射される。【選択図】図6

Description

本発明は、処理対象を処理するプラズマ処理装置に関する。
粉体等の処理対象に対してプラズマ処理を行う装置が提案されている。例えば、特許文献1には、粉体を効率よくかつ均一にプラズマ処理することを目的とした粉体用のプラズマ処理装置が開示されている。特許文献1に記載のプラズマ処理装置は、円筒状の処理容器の中心へ導電性材料から成るアンテナが突出しており、ガス導入口から放電用ガスが供給される。アンテナは導波管内からマイクロ波を処理容器内へ伝送し、その周囲にプラズマを発生させる。
特開昭57−177342号公報
しかしながら、プラズマ処理の対象となる処理対象からはガスが発生する場合もある。例えば、処理対象が粉体である窒化ボロンの場合、処理対象から窒素ガスが発生するときがある。特に、減圧雰囲気で処理する場合、比表面積が大きくなる粉体からのガス発生は無視することができないものとなる。特許文献1に記載されているプラズマ処理装置では、ガス導入口から供給された放電用ガスが、処理対象から発生したガスと混合する恐れがあり、そのような場合、目的とするプラズマが得られず、処理能力が低下する恐れがある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、処理能力の低下を防止することが可能なプラズマ処理装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本願記載のプラズマ処理装置は、処理対象を収容可能な処理容器と、前記処理容器内に気体を導入可能な気体導入部と、前記気体導入部から導入された気体から、前記処理容器内にプラズマを発生させることが可能なプラズマ発生部と、前記プラズマ発生部を覆うカバー部材とを備え、前記気体導入部は、前記カバー部材内に気体を導入するようにしてあり、前記カバー部材は、前記プラズマ発生部にて発生したプラズマが、前記処理容器内に収容される処理対象の方向へ向けて照射されるように形成されていることを特徴とする。
また、前記プラズマ処理装置において、前記プラズマ発生部は、棒状をなし、電力を印加可能な導体と、前記導体を棒状に覆う誘電体とを備えることを特徴とする。
また、前記プラズマ処理装置において、前記カバー部材は、前記プラズマ発生部の上方に位置し、前記プラズマ発生部の長手方向に沿って延びる稜線と、前記稜線から斜め下方へ延びる屋根面とを有し、前記プラズマ発生部にて発生したプラズマが、下方へ向けて照射されるように形成されていることを特徴とする。
また、前記プラズマ処理装置において、粉体である処理対象に対してプラズマを照射するように形成されており、前記屋根面は、水平面に対し、処理対象の安息角より大きい角度をなすように形成されていることを特徴とする。
また、前記プラズマ処理装置において、前記カバー部材は、前記プラズマ発生部の下方に、プラズマを透過させる多孔板を有することを特徴とする。
また、前記プラズマ処理装置において、前記カバー部材を冷却する冷却部を備えることを特徴とする。
また、前記プラズマ処理装置において、前記気体導入部は、前記プラズマ発生部に向けて気体を吐出するようにしてあることを特徴とする。
また、前記プラズマ処理装置において、前記処理容器は、回転軸を有する回転体であることを特徴とする。
また、前記プラズマ処理装置において、前記処理容器は、内部の圧力を減圧調整可能であり、回転軸の一端側に投入口が形成されており、回転軸の他端側に取出口が形成されており、前記投入口から処理対象を続けて投入可能であり、前記投入口から続けて投入される処理対象を、前記取出口から続けて取り出すことが可能であることを特徴とする。
本発明に係るプラズマ処理装置は、プラズマ発生部を覆うカバー部材を備え、カバー部材内に導入した気体からプラズマを発生させ、発生したプラズマは処理対象の方に向けて照射される。これにより、プラズマ処理装置は、導入した気体から効率的にプラズマを発生させることができ、処理能力の低下を防止することが可能である等、優れた効果を奏する。
本願記載のプラズマ処理装置の外観の一例を模式的に示す概略正面図である。 本願記載のプラズマ処理装置が備える本体装置の外観の一例を模式的に示す概略正面図である。 本願記載のプラズマ処理装置が備える本体装置の内部の一例を模式的に示す概略断面図である。 本願記載のプラズマ処理装置が備えるプラズマ発生部の内部構造の一例を模式的に示す断面図である。 本願記載のプラズマ処理装置が備えるカバー部材の外観の一例を示す概略外観図である。 本願記載のプラズマ処理装置が備える気体導入部、プラズマ発生部及びカバー部材の一例を示す概略断面図である。 本願記載のプラズマ処理装置が備えるカバー部材の外観の一例を示す概略六面図である。 本願記載のプラズマ処理装置が備えるカバー部材の屋根面の内部を透過して示す概略外観図である。 本願記載のプラズマ処理装置の外観の一例を模式的に示す概略正面図である。 本願記載のプラズマ処理装置が備える本体装置の内部の一例を模式的に示す概略断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。本願記載のプラズマ処理装置Eは、粉体等の処理対象に対してプラズマ処理による表面改質等の用途に用いられる。本願記載のプラズマ処理装置Eは、例えば、工場内の連続処理ラインとして使用可能であり、プラズマ処理を連続又は断続して行うことができる。
<第1実施形態>
図1は、本願記載のプラズマ処理装置Eの外観の一例を模式的に示す概略正面図である。プラズマ処理装置Eは、粉体等の処理対象に対して、プラズマを照射することにより、表面改質等の処理を行う装置である。本願記載のプラズマ処理装置Eは、処理対象となる粉体を連続して投入し、投入され続ける粉体に対してプラズマ処理を行い、処理後の粉体を連続して取り出す連続処理が可能である。処理対象は、窒化ボロン等の粉体を例示することができる。処理対象となる粉体は、窒化ボロン以外にも、グラファイト、グラフェン、炭素粉、金属粉体、PTFE(Poly Tetra Fluor Ethylene)粉末等の成分を有する粉体が対象となる。プラズマ処理装置Eは、粉体の表面に対して、エッチング、アッシング、親水基の付加、撥水基の付加等の処理を行うことが可能である。
プラズマ処理装置Eは、本体装置1と、本体装置1を固定するアルミニウム、鉄等の金属製の枠材を用いたフレーム2とを備えている。本体装置1は、処理対象を収容してプラズマ処理を行う密閉可能なチャンバー10(処理容器)を備えている。更に、本体装置1は、チャンバー10へ処理対象を投入可能な投入部11、チャンバー10内で処理された処理対象を取り出すことが可能な取出部12、チャンバー10内の圧力を調整可能な圧力調整部13、チャンバー10内に気体を導入可能な気体導入部14(図3等参照)、チャンバー10内にプラズマを発生させることが可能なプラズマ発生部15(図2等参照)、気体導入部14及びプラズマ発生部15を覆うカバー部材16(図3等参照)等の各種ユニットを備えている。フレーム2は、本体装置1を固定する上部フレーム2aと、上部フレーム2aの下方に位置して基台となる下部フレーム2bとを有している。上部フレーム2aは、下部フレーム2bに揺動自在に軸支されており、上部フレーム2a及び下部フレーム2bに取り付けられたジャッキ部20(傾斜腕部)を伸長させることにより、上部フレーム2aを揺動させ、本体装置1を傾斜させることができる。本体装置1を傾斜させるため、上部フレーム2aに取り付けられた取出部12、圧力調整部13等の配管の一部には、可撓性のフレキシブル管が用いられている。
フレーム2に固定された本体装置1の投入部11には、処理前の処理対象を投入部11まで搬送し、搬送した処理対象を投入部11から投入するための投入用ユニット3が接続可能である。また、フレーム2に固定された本体装置1の取出部12には、処理後の処理対象を取出部12から取り出して搬送するための取出用ユニット4が接続可能である。なお、ここでは、説明の便宜上、投入用ユニット3として説明するが、投入に用いられるユニットであれば、フレコンバッグ、プラスチックケース、金属容器等の各種コンテナ、固定された配管、更には、作業者による手作業等、様々な装置及び方法を投入用ユニット3として用いることが可能である。取出用ユニット4についても同様であり、様々な装置及び方法を用いることが可能である。投入用ユニット3及び取出用ユニット4については、処理対象の種類、量、本体装置1の処理能力等の各種要因に応じて適宜設計される。
下部フレーム2bには、圧力調整部13を構成する真空ポンプ130が固定されている。上部フレーム2aには、プラズマ発生部15にマイクロ波を供給するマイクロ波供給ユニット5が固定されている。マイクロ波供給ユニット5は、マイクロ波発生システム50、導波管51、同軸変換器52等の構成を備え、プラズマ発生部15に接続されている。マイクロ波発生システム50は、マイクロ波電源、発振器、チューナ等の装置を備えており、マイクロ波を発生させて導波管51へ出力する。導波管51は、マイクロ波発生システム50から入力されたマイクロ波を同軸変換器52まで伝送する。同軸変換器52は、導波管51から伝わったマイクロ波を同軸用の電磁波に変換し、プラズマ発生部15へ供給する。
図2は、本願記載のプラズマ処理装置Eが備える本体装置1の外観の一例を模式的に示す概略正面図である。図3は、本願記載のプラズマ処理装置Eが備える本体装置1の内部の一例を模式的に示す概略断面図である。前述のようにプラズマ処理装置Eが備える本体装置1は、チャンバー10、投入部11、取出部12、圧力調整部13、気体導入部14、プラズマ発生部15、カバー部材16等の各種ユニットを備えている。
チャンバー10は、略有底円筒状をなしており、図に向かって左側となる一方の底面側には、投入口100が開設されており、図に向かって右側となる他方の底面側には、取出口101が開設されている。より詳細には、全体として略有底円筒状をなすチャンバー10は、投入口100側に内径の大きい円筒が位置し、当該円筒の途中から取出口101側にかけてテーパー状に内径が小さくなり、更に小さい内径の細長い円筒が取出口101まで形成された形状となっている。略有底円筒状をなすチャンバー10は、略水平となる中心軸を回転軸として回転可能に形成されている。
チャンバー10の一方の底面側に開設された投入口100は略円形に開設されており、外周面が略円形状をなす軸管1000が挿嵌されている。チャンバー10の投入口100側の底面にはフランジを介して真空シールベアリングが取り付けられており、チャンバー10は、真空シールベアリングを介して軸管1000に対し回転可能に軸支されている。軸管1000自体は、フレーム2に固定されている。投入部11、気体導入部14及びプラズマ発生部15は、軸管1000の内側を通ってチャンバー10内に入り込んでおり、軸管1000の内部は投入部11、気体導入部14及びプラズマ発生部15以外は密閉されている。気体導入部14及びプラズマ発生部15のチャンバー10内の部位は、カバー部材16にて覆われている。投入部11は、チャンバー10内へ処理対象を投入し、気体導入部14は、チャンバー10内へ気体を導入し、プラズマ発生部15は、チャンバー10内でプラズマを発生させる。
チャンバー10の内側壁には、投入口100から投入される処理対象を取出口101まで搬送可能な搬送部102として、チャンバー10と中心軸を一にする螺旋体が形成されている。チャンバー10が回転することにより、チャンバー10内に投入された処理対象は、螺旋体に沿って取出口101まで搬送される。なお、ここでは、搬送部102として、内側壁から突出する螺旋体を用いた例を示したが、内側壁に螺旋状の溝を刻設し、搬送部102として用いる等、様々な構成を適用することが可能である。
チャンバー10の取出口101側は、前述のように細長い円筒状をなしており、T型継手103の側部に形成された円筒状をなす分岐管内に若干の遊びをもって内挿されている。T型継手103の分岐管にはフランジを介して真空シールベアリングが取り付けられており、真空シールベアリングにより、チャンバー10は回転可能に軸支されている。T型継手103は、上部管が圧力調整部13に接続され、下部管が取出部12に接続されている。
チャンバー10は、内部の圧力を維持し気密性を保つように密閉することが可能である。また、チャンバー10は、投入口100側に取り付けられた軸管1000の周囲の真空シールベアリング及び取出口101側に取り付けられた真空シールベアリングにより回転可能に軸支されており、密閉状態を維持しながら、図中の弧状の矢印にて示すように、中心軸を回転軸として回転することが可能である。
プラズマ処理装置Eが備える投入部11は、ホッパー110、投入管111、第1バルブ112、スクリューコンベア113等の各種構成を備えている。ホッパー110は、粉体等の処理対象を投入する略箱状をなしている。ホッパー110の上面には開閉扉が取り付けられ、また、投入用ユニット3が接続されており、開閉扉又は投入用ユニット3からホッパー110内へ処理対象を投入することが可能である。ホッパー110の底面には、開口が開設されており、開口には、処理対象を下方へ送るパイプである投入管111の上端が取り付けられている。投入管111の途中には、外気と遮断可能な第1バルブ112が取り付けられている。投入管111の下端は、スクリューコンベア113に接続されている。スクリューコンベア113は、ホッパー110から投入管111を介して送られる処理対象を、チャンバー10まで搬送し、チャンバー10内へ投入する。
投入用ユニット3及び投入部11が備えるホッパー110には、給気管及び排気管が接続されており、ホッパー110内の気圧を調整することが可能である。例えば、ホッパー110内の処理対象が所定量以下となった場合、第1バルブ112を閉じ、給気管から窒素等の不活性ガスを注入して外気圧との気圧差を調整することにより、ホッパー110内への処理対象の投入を安全に行うことができる。ホッパー110内への処理対象の投入後、排気管から内部の気体を排気し、スクリューコンベア113との気圧差を調整後、第1バルブ112が開かれ、処理対象がホッパー110から投入管111を介してスクリューコンベア113へ送られる。
プラズマ処理装置Eが備える取出部12は、チャンバー10に対し、T型継手103を介して下方に接続されている。取出部12は、パイプを用いた取出管120、処理対象を貯留する貯留容器121等の構成を備えている。取出管120の途中には、外気と遮断可能な第2バルブ122が取り付けられている。チャンバー10内で搬送部102にて搬送されながらプラズマ処理された処理対象は、チャンバー10の取出口101から放出され、T型継手103内で下方の取出部12へ向けて落下する。落下した処理対象は、取出管120を通って貯留容器121内に貯留される。貯留容器121内の処理対象は、適宜、取出用ユニット4へ送出される。取出用ユニット4を適宜交換することにより、連続して処理される処理対象を取り出すことが可能である。
取出部12が備える貯留容器121及び取出用ユニット4には、給気管及び排気管が接続されている。例えば、取出用ユニット4にコンテナを用いる場合、貯留容器121及び取出用ユニット4に用いられるコンテナ内の気圧を調整することが可能である。例えば、コンテナ内の処理対象が所定量以上となった場合、第2バルブ122を閉じ、給気管から窒素等の不活性ガスを注入して外気圧との気圧差を調整することにより、コンテナの交換を安全に行うことができる。コンテナの交換後、排気管から内部の気体を排気し、T型継手103との気圧差を調整後、第2バルブ122が開かれ、貯留容器121及び取出用ユニット4への処理対象の取出工程が継続される。なお、コンテナを交換中、貯留容器121内の気圧をT型継手103と同様にして、貯留容器121内に処理対象を貯留する等、適宜作業工程を調整することができる。
プラズマ処理装置Eが備える圧力調整部13は、チャンバー10に対し、T型継手103を介して上方に接続されている。圧力調整部13は、パイプを用いた減圧管131、減圧管131に接続される真空ポンプ130、減圧管131に取り付けられた第3バルブ132等の構成を備えている。圧力調整部13は、真空ポンプ130によりチャンバー10内の気体を吸引して減圧し、減圧状態を保つことができる。なお、チャンバー10内が、真空ポンプ130により過剰に減圧されることを防止するため、減圧管131には、ゲートバルブ、リーク弁等の調整補助装置が設けられている。
プラズマ処理装置Eが備える気体導入部14は、給気用ユニット(図示せず)に接続された管状をなしている。給気用ユニットは、高圧ガス容器、ボンベ等の供給源と、バルブ、マスフローコントローラー等の供給補助装置とを備え、気体導入部14を介してプラズマ用ガスとして用いられる気体をチャンバー10内へ導入する。チャンバー10内において、気体導入部14は、チャンバー10の回転軸と略平行な方向へ延伸する硬質の管状をなしている。管状をなす気体導入部14の先端は、プラズマ発生部15に向けて気体を吐出するように、斜め下方へ屈曲している。プラズマ用ガスとしてチャンバー10内へ導入される気体としては、酸素、水素、アルゴン、窒素、弗化炭素、更にはこれらの混合ガスを主成分として含む気体を例示列挙することができる。気体導入部14は、先端側が斜め下方へ屈曲し、プラズマ発生部15に向けて気体を吐出することができるので、プラズマ発生部15に付着した粉体を吹き飛ばすクリーニング用のガスポートとして使用することも可能である。
プラズマ処理装置Eが備えるプラズマ発生部15は、チャンバー10内で回転軸と略平行な方向へ延伸する棒状をなしており、気体導入部14の下方に配置されている。プラズマ発生部15は、マイクロ波発生システム50にて発生するマイクロ波をプラズマ源とし、チャンバー10内に導入された気体を励起してプラズマを発生させる。ここでは、マイクロ波をプラズマ源とする形態を例示しているが、プラズマ源としては、装置の形態、用途及び目的に応じて高電圧パルス、高周波等の様々な電磁波を用いることが可能である。
プラズマ処理装置Eが備えるカバー部材16は、チャンバー10内の気体導入部14及びプラズマ発生部15を覆うように取り付けられている。カバー部材16は、長尺の角筒状をなし、一方の底面が、チャンバー10の図に向かって左側となる一方の底面側に固定された片持ち状に取り付けられている。
図4は、本願記載のプラズマ処理装置Eが備えるプラズマ発生部15の内部構造の一例を模式的に示す断面図である。図4は、発生させる電場から開放型リアクターに分類されるプラズマ発生部15の先端部分を拡大して示している。プラズマ発生部15は、マイクロ波供給ユニット5に接続されており、直線状に延びる硬質管状の同軸管150、同軸管150の先端を離隔して覆う誘電体151等の構成を備えている。同軸管150は、マイクロ波供給ユニット5の同軸変換器52にて同軸用の電磁波に変換されたマイクロ波を伝送し、誘電体151の表面にプラズマを発生させる。同軸管150は、外部金属管1500に内部導体1501を挿通して形成されており、外部金属管1500の電位は接地電位となっている。同軸管150の先端は、外部金属管1500が軸に対して斜め方向に切断されており、外部金属管1500より先端側に内部導体1501が突出している。同軸管150の先端を覆う誘電体151は、例えば、石英ガラスを用いて形成されている。高電圧パルス、高周波等の電磁波を使用する場合であっても、例示した同軸管150を用いて伝送することが可能であり、同軸管150に代替して、同軸ケーブル等の他の伝送体を使用することも可能である。
内部導体1501に、例えば、1kW程度のマイクロ波電力を印加すると、接地電位にある外部金属管1500との間に電位差が生じ、更に、誘電体151を透過する電場により、誘電体151の外側の表面で放電が開始される。誘電体151の表面で生じた放電は、誘電体151の外側の表面に接する気体を励起して表面波等の形態のプラズマを発生させる。マイクロ波により誘電体151の表面で発生したプラズマ、即ち、マイクロ波表面波プラズマは、処理対象に照射される。外部金属管1500が斜めに切断されていることにより、プラズマの発生部位が内部導体1501の延伸方向に沿って延び、極端に偏在化することを防止する。内部導体1501の延伸方向は、処理対象の搬送方向であるため、螺旋体に攪拌されながら搬送される処理対象に対してプラズマを長時間照射することが可能となる。従って、処理対象の表面処理を均質化することが可能となる。チャンバー10内の気圧は、導入された気体に応じて50〜150Pa程度に調整することが好ましく、50〜150Pa程度に調整することにより、誘電体151の表面に表面波プラズマを発生させることができる。
図5は、本願記載のプラズマ処理装置Eが備えるカバー部材16の外観の一例を示す概略外観図である。図6は、本願記載のプラズマ処理装置Eが備える気体導入部14、プラズマ発生部15及びカバー部材16の一例を示す概略断面図である。図7は、本願記載のプラズマ処理装置Eが備えるカバー部材16の外観の一例を示す概略六面図である。図5では、気体導入部14及びプラズマ発生部15並びにカバー部材16の隠れた部位を破線で示している。図6は、図5に示すA−B線を含む垂直面でカバー部材16を切断した状態の断面を示している。図7(a)、図7(b)、図7(c)、図7(d)、図7(e)及び図7(f)は、それぞれ正面図、平面図、底面図、背面図、左側面図及び右側面図を示している。
カバー部材16は、底面形状が略二等辺三角形状の角筒状をなし、チャンバー10の回転軸と略平行な方向へ延伸している。カバー部材16の一方の底面側(図5に向かって左側)は、チャンバー10内の投入口100側のフランジに固定されており、他方の底面側は、封止板160にて封止されている。カバー部材16において、二等辺三角形の頂角は、延伸方向、即ち、気体導入部14及びプラズマ発生部15の長手方向に沿って延びる稜線161となっており、二箇所の等辺は、稜線161から斜め下方へ延びる屋根面162となっている。また、カバー部材16において、二等辺三角形の底辺の位置には、プラズマ発生部15にて発生させたプラズマを透過させる多孔板163が配置されている。カバー部材16は、金属、誘電体、石英ガラス等の様々な材料から形成することが可能である。ただし、金属を用いてカバー部材16を形成する場合、カバー部材16がプラズマ発生部15に対してグランド電極とならないように、カバー部材16とプラズマ発生部15とが接近し過ぎないように設計する必要がある。
本願において、カバー部材16によるプラズマ発生部15を覆う形態とは、カバー部材16の長手方向を略水平となるように配置した場合、カバー部材16の上端である稜線161がプラズマ発生部15より上方に位置し、カバー部材16の下端である屋根面162の下端及び多孔板163の下端の低い方がプラズマ発生部15より下方に位置し、平面視で、プラズマ発生部15のプラズマを発生させる部位が、カバー部材16内に収まっている形態を示している。気体導入部14及びプラズマ発生部15をカバー部材16で覆うことにより、カバー部材16内において、気体導入部14にて導入された気体の濃度が上昇し、高濃度の気体からプラズマを発生させることができる。プラズマ発生部15にて発生したプラズマは、多孔板163を通って、下方の処理対象へ向けて照射される。気体導入部14及びプラズマ発生部15をカバー部材16で覆うことにより、気体導入部14から導入された気体から効率的にプラズマを発生させることができる。特に、例えば、窒化ボロン等の気体を発生させる処理対象に対してプラズマ処理を行う場合、処理対象から発生した気体がプラズマ発生部15の周囲に進入してプラズマ化することを防止するので、導入した気体から効率的にプラズマを発生させることが可能である等、優れた効果を奏する。更に、カバー部材16の下面に多孔板163を配置することにより、処理対象がカバー部材16内へ進入することを防止する。また、多孔板163は、処理対象に対するプラズマ処理として、処理対象の温度上昇を抑制するラジカルによる処理を目的とする場合にも効果的である。
更に、カバー部材16は、プラズマ発生部15の上方及び側方を覆うことにより、プラズマ発生部15に、回転するチャンバー10から落下した処理対象である粉体が積もることを防止する。プラズマ発生部15に粉体が積もった場合、異常放電、赤熱、マイクロ波の吸収等の異常が発生し、処理した粉体の歩留まりが悪化し、装置自体の故障に繋がる恐れもある。特に、カーボンブラック、グラフェン、炭素粉、金属粉体等の導電性の粉体を処理対象とする場合、このような異常の発生は顕著になる。カバー部材16は、プラズマ発生部15を処理対象から保護することにより、異常の発生を防止することが可能である。
カバー部材16の屋根面162が水平面に対してなす底角は、処理対象の安息角より大きい角度をなすように形成されている。屋根面162の底角を安息角より大きくすることにより、チャンバー10を回転させて処理対象がカバー部材16の上方から落下した場合であっても、屋根面162から下方へ自然落下する。これにより、カバー部材16の上部に処理対象が積もることを防止することが可能である。
図8は、本願記載のプラズマ処理装置Eが備えるカバー部材16の屋根面162の内部を透過して示す概略外観図である。カバー部材16の屋根面162の内部には、屋根面162を冷却する冷却部として冷却管164が形成されている。冷却管164は、屋根面162の内部を蛇行するように配置されており、屋根面162の左下端近傍に流入口164aが形成され、左上端近傍に流出口164bが形成されている。屋根面162を冷却する冷却水は、流入口164aから冷却管164内に入り、冷却管164内を通って流出口164bから排出される。冷却管164内に冷却水を通すことにより、屋根面162が冷却された冷却プレートとして機能し、プラズマによるプラズマ発生部15の熱を吸収し、処理対象の温度上昇を抑制することが可能となる。
以上のように構成されたプラズマ処理装置Eを用いて処理対象である粉体の表面をプラズマ処理する例について説明する。プラズマ処理装置Eでは、圧力調整部13の真空ポンプ130を起動させてチャンバー10内の気体を吸引し、チャンバー10内を減圧する。減圧目標は、導入される気体、プラズマの種類、処理対象等の要因に応じて適宜設定可能であるが、例えば、50Pa程度の略真空となるまで減圧する。
減圧目標に到達後、気体導入部14からカバー部材16内へ、酸素、水素、アルゴン、窒素、弗化炭素、更にはこれらの混合ガス等のプラズマ用ガスを主成分として含む気体を導入する。
導入した気体によりカバー部材16内、更には、チャンバー10内を充填した後、プラズマ発生部15は、マイクロ波等の電磁波により、導入された気体を励起してプラズマを発生させる。
また、投入部11は、ホッパー110に投入されている粉体を、ホッパー110から投入管111を介してスクリューコンベア113により連続してチャンバー10内へ投入する。投入される粉体としては、例えば、粒径が数ミリメートル〜数ナノメートル程度の窒化ボロン、グラファイト、グラフェン、PTFE粉末等の成分を有する粉体を例示列挙することができる。更に、数ミリメートル程度のチップ部品、半田ボール等の処理対象も粉体と同様に表面処理を行うことが可能である。即ち、処理対象としては、ナノメートル単位の粉体からミリメートル単位のものまで、幅広く対応することが可能である。なお、スクリューコンベア113によりチャンバー10内へ投入される粉体は、連続して投入されることになるが、ホッパー110への粉体の投入は、必ずしも連続投入で無くてもよい。例えば、前述の様にホッパー110内の粉体量が所定量以下となった場合、ホッパー110内の圧力を調整の上、ホッパー110へ粉体が投入される。その間、スクリューコンベア113は、停止又は空送り状態となり、チャンバー10内への投入ができなくなるため、結果として断続的に粉体が投入されることになる。連続投入速度は、スクリューコンベア113の回転速度により調整可能である。なお、例えば、投入される粉体の粒径等の要因により、粉体を密に投入することが好ましくない場合、断続的にチャンバー10内に投入するように調整することも可能である。即ち、本願記載のプラズマ処理装置Eは、回転するチャンバー10内で続けて処理することが可能であれば、投入は連続的であっても、断続的であってもよい。
投入部11によりチャンバー10の投入口100から、連続的に又は断続的に続けて投入された粉体は、回転するチャンバー10内の内側壁に形成された搬送部102の螺旋体に沿って、投入口100側から取出口101側へ、チャンバー10の軸方向と略平行に搬送される。
カバー部材16内でプラズマ発生部15の周囲に発生したプラズマは、カバー部材16の多孔板163を通って下方の処理対象へ向けて照射される。
投入口100側から取出口101側へ搬送される粉体に対し、プラズマ発生部15により発生したプラズマが照射され、粉体の表面が処理される。粉体の表面に対する処理としては、エッチング、アッシング、親水基の付加による親水性の向上、撥水基の付加による撥水性の向上等の処理を例示列挙することができる。
表面処理が行われた粉体は、チャンバー10の取出口101から放出され、T型継手103内を落下し、取出部12の貯留容器121に貯留される。
以上のようにして、本願記載のプラズマ処理装置Eを用いたプラズマ処理が実施される。
<第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態において、チャンバー10を傾け、処理対象を落下させることにより搬送する形態である。第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成については、第1実施形態を参照するものとし、説明を省略する。
図9は、本願記載のプラズマ処理装置Eの外観の一例を模式的に示す概略正面図である。図10は、本願記載のプラズマ処理装置Eが備える本体装置1の内部の一例を模式的に示す概略断面図である。図9に例示するプラズマ処理装置Eは、図1に例示する状態から、ジャッキ部20を伸長した状態を示している。なお、図10において、図1と共通する一部の部材については、図示を省略している。ジャッキ部20を伸長することにより、上部フレーム2aは、下部フレーム2bに軸支された図中の右下側の揺動軸を揺動中心として、左側が上部へ揺動し、チャンバー10が傾斜する。チャンバー10が傾斜することにより、投入口100が取出口101より上方へ移動する。
第2実施形態において、チャンバー10内に螺旋体を用いた搬送部102は形成されていない。第2実施形態におけるプラズマ処理装置Eは、チャンバー10を傾斜させることにより、処理対象を投入口100側から取出口101へ落下させることで、処理対象を搬送する。また、チャンバー10内には、投入口100側に一端を固定されたチェーンがスクレーパー17として取り付けられている。チャンバー10が回転した場合、スクレーパー17は、チャンバー10の内側に接した状態でチャンバー10内を摺動するので、チャンバー10の内面に処理対象が付着することを防止する。
第2実施形態におけるプラズマ処理装置Eを用いて処理対象である粉体の表面をプラズマ処理する例について説明する。第2実施形態において、減圧、気体導入、処理対象である粉体のチャンバー10内への投入等の工程は第1実施形態と同様である。投入口100から投入された粉体に対する取出口101への搬送は、ジャッキ部20を伸長してチャンバー10を傾斜させることにより行われる。チャンバー10を回転させながらチャンバー10を傾斜させることにより、粉体は、投入口100側から取出口101側へ落下する。落下速度が適切になるように、チャンバー10の傾斜角度を調整することで、安定した処理が可能となる。即ち、第2実施形態に係るプラズマ処理装置Eは、チャンバー10を傾斜させるジャッキ部20を、投入口100から投入される処理対象を取出口101まで搬送する手段として用いる。
以上詳述した本願記載のプラズマ処理装置Eは、プラズマ発生部15をカバー部材16で覆い、カバー部材16内に導入した気体からプラズマを発生させる。これにより、カバー部材16内において、導入した気体の濃度を高めることができ、目的とするプラズマを効率的に発生させることが可能である等、優れた効果を奏する。特に、窒化ボロン等の気体を発生させる粉体を処理対象とする場合、カバー部材16内を導入した気体で充満させることにより、粉体から発生した気体がプラズマ発生部15の周囲に進入してプラズマ化することを防止することが可能である。
また、本願記載のプラズマ処理装置Eは、プラズマ発生部15の上方及び側方を覆うことにより、プラズマ発生部15に処理対象である粉体が積もることを防止する。これにより、処理した粉体の歩留まりの悪化、装置の故障等の異常の発生を抑制することが可能である等、優れた効果を奏する。しかも、本願記載のプラズマ処理装置Eは、カバー部材16を、例えば、傾斜した屋根面162を有するように形成し、かつ屋根面162の角度を処理対象の安息角より大きい角度をなすように形成する。これにより、カバー部材16上に処理対象が積もることを防止することが可能である。
更に、本願記載のプラズマ処理装置Eは、カバー部材16の底部に多孔板163を取り付けることにより、下方の処理対象へのプラズマ照射を可能としながら、処理対象がカバー部材16内に進入することを防止する。また、多孔板163は、処理対象に対するプラズマ処理として、処理対象の温度上昇を抑制するラジカルによる処理を目的とする場合にも効果的である。
更に、本願記載のプラズマ処理装置Eは、気体導入部14の先端側がプラズマ発生部15に向けて気体を吐出するよう形成されている。これにより、プラズマ発生部15へ向けて効果的にプラズマ気体を送ることができ、更には、クリーニング用のガスポートとして使用することも可能である等、優れた効果を奏する。
更に、本願記載のプラズマ処理装置Eは、カバー部材16の屋根面162に冷却管164を設けることにより、プラズマに起因するプラズマ発生部15及び処理対象の高温化を抑制することが可能である等、優れた効果を奏する。なお、カバー部材16の屋根面162を冷却することが可能であれば、屋根面162の内部に形成された冷却管164以外の冷却部を備えた構成とすることも可能である。
更に、本願記載のプラズマ処理装置Eは、チャンバー10内にスクレーパー17を取り付けることにより、チャンバー10内に処理対象が付着することを防止することが可能である等、優れた効果を奏する。
更に、本願記載のプラズマ処理装置Eは、処理対象の投入、減圧、表面処理、処理対象の取出等の一連の処理を逐次行うバッチ処理タイプと比べ、連続処理が可能であるので、処理能力を向上させることが可能である等、優れた効果を奏する。
連続処理を可能とする形態の一例として、プラズマ処理装置Eは、投入口100から処理容器(チャンバー10)内に処理対象を続けて投入可能な投入部11と、処理容器内で、投入口100から続けて投入される処理対象を取出口101まで搬送可能な搬送部102と、取出口101から処理対象を続けて取り出すことが可能な取出部12と、処理容器内に気体を導入可能な気体導入部14と、気体導入部14から導入された気体から、処理容器内に減圧下でプラズマを発生させることが可能なプラズマ発生部15とを備える。そして、プラズマ処理装置Eにおいて、処理容器は、回転軸を有する回転体であり、投入口100は、回転軸の一端側に形成されており、取出口101は、回転軸の他端側に形成されており、気体導入部14及びプラズマ発生部15は、回転軸の一端側又は他端側に形成されており、搬送部102は、処理容器の内側壁に形成された螺旋体であり、処理容器が、回転軸を中心として回転することにより、投入部11により投入口100から続けて投入された処理対象が、処理容器内に形成された螺旋体に沿って取出口101側へ搬送される形態を例示することができる。
また、連続処理を可能とする形態の他の例として、プラズマ処理装置Eは、処理容器を傾斜させることが可能な傾斜腕部(ジャッキ部20)を備え、傾斜腕部が、処理容器を傾斜させることにより、投入口100を取出口101より上方へ移動させることが可能である形態を例示することができる。このような形態の場合、傾斜腕部が、処理対象を搬送可能な搬送部102として機能する。
本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、他の様々な形態で実施することが可能である。そのため、上述した実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の技術範囲は、請求の範囲によって説明するものであって、明細書本文には何ら拘束されない。更に、請求の範囲の均等範囲に属する変形及び変更は、全て本発明の範囲内のものである。
例えば、前記実施形態では、カバー部材16を、底面形状が略二等辺三角形状の角筒状に形成する形態を示したが、気体導入部14及びプラズマ発生部15を覆うことが可能であれば、本発明はこのような形状に限るものではない。例えば、屋根面162を途中で折り曲げて底面形状を五角形状にする等、様々な形態に展開することが可能である。また、カバー部材16は、気体導入部14及びプラズマ発生部15の上方及び側方を覆うことができるのであれば、必ずしも多孔板163は必要ではなく、下面を開放するように構成することも可能である。
また、例えば、前記実施形態では、処理対象の連続処理に適用する形態を示したが、本発明はこれに限らず、処理対象のバッチ処理に適用する形態に適用する等、適宜設計することが可能である。
更に、本発明に係るプラズマ処理装置Eにおいて、粉体として供給される処理対象は、例示列挙した粉体に限らず、様々な処理対象を処理することが可能であり、粉体以外の剤型の処理対象に展開することも可能である。また、導入する気体についても、例示列挙した気体以外の様々な気体、また、それらの混合物を用いることが可能である。更に、内部圧力、温度、電磁波の種類、電力、搬送速度等の諸条件は、処理の内容に応じて適宜設計することが可能である。
例えば、前記実施形態では、プラズマ発生部15にて発生させるプラズマとして、50〜150Pa程度の減圧雰囲気下で表面波プラズマを発生させる形態を示したが、本発明はこれに限らず、10Pa程度の減圧雰囲気下で体積波プラズマを発生させる等、様々な形態に展開することが可能である。
E プラズマ処理装置
1 本体装置
10 チャンバー(処理容器)
100 投入口
101 取出口
102 搬送部(螺旋体)
11 投入部
12 取出部
13 圧力調整部
14 気体導入部
15 プラズマ発生部
16 カバー部材
161 稜線
162 屋根面
163 多孔板
164 冷却管(冷却部)
17 スクレーパー
2 フレーム
20 ジャッキ部(傾斜腕部)
3 投入用ユニット
4 取出用ユニット
5 マイクロ波供給ユニット

Claims (9)

  1. 処理対象を収容可能な処理容器と、
    前記処理容器内に気体を導入可能な気体導入部と、
    前記気体導入部から導入された気体から、前記処理容器内にプラズマを発生させることが可能なプラズマ発生部と、
    前記プラズマ発生部を覆うカバー部材と
    を備え、
    前記プラズマ発生部は、
    棒状をなし、
    電力を印加可能な導体と、
    前記導体を棒状に覆う誘電体と
    を有し、
    前記気体導入部は、
    前記カバー部材内に気体を導入するようにしてあり、
    前記カバー部材は、
    前記プラズマ発生部の上方に位置し、前記プラズマ発生部の長手方向に沿って延びる稜線と、
    前記稜線から斜め下方へ延びる屋根面と
    を有し、
    前記プラズマ発生部にて発生したプラズマが、前記処理容器内に収容される下方の処理対象へ向けて照射されるように形成されている
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 処理対象を収容可能な処理容器と、
    前記処理容器内に気体を導入可能な気体導入部と、
    前記気体導入部から導入された気体から、前記処理容器内にプラズマを発生させることが可能なプラズマ発生部と、
    前記プラズマ発生部を覆うカバー部材と
    を備え、
    前記処理容器は、
    回転軸を有する回転体であり、
    前記気体導入部は、
    前記カバー部材内に気体を導入するようにしてあり、
    前記カバー部材は、
    前記プラズマ発生部にて発生したプラズマが、前記処理容器内に収容される処理対象の方向へ向けて照射されるように形成されている
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  3. 請求項2に記載のプラズマ処理装置であって、
    前記プラズマ発生部は、
    棒状をなし、
    電力を印加可能な導体と、
    前記導体を棒状に覆う誘電体と
    を備えることを特徴とするプラズマ処理装置。
  4. 請求項3に記載のプラズマ処理装置であって、
    前記カバー部材は、
    前記プラズマ発生部の上方に位置し、前記プラズマ発生部の長手方向に沿って延びる稜線と、
    前記稜線から斜め下方へ延びる屋根面と
    を有し、
    前記プラズマ発生部にて発生したプラズマが、下方へ向けて照射されるように形成されている
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  5. 請求項1又は請求項4に記載のプラズマ処理装置であって、
    粉体である処理対象に対してプラズマを照射するように形成されており、
    前記屋根面は、水平面に対し、処理対象の安息角より大きい角度をなすように形成されている
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  6. 請求項1、請求項4及び請求項5のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置であって、
    前記カバー部材は、
    前記プラズマ発生部の下方に、プラズマを透過させる多孔板を有する
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置であって、
    前記カバー部材を冷却する冷却部を備える
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置であって、
    前記気体導入部は、前記プラズマ発生部に向けて気体を吐出するようにしてある
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  9. 請求項2、及び請求項2を直接又は間接的に引用する請求項3乃至請求項8のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置であって、
    前記処理容器は、
    内部の圧力を減圧調整可能であり、
    回転軸の一端側に投入口が形成されており、
    回転軸の他端側に取出口が形成されており、
    前記投入口から処理対象を続けて投入可能であり、
    前記投入口から続けて投入される処理対象を、前記取出口から続けて取り出すことが可能である
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
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