JP6809490B2 - 圧延材の蛇行制御方法、圧延材の蛇行制御装置、及び圧延材の製造方法 - Google Patents

圧延材の蛇行制御方法、圧延材の蛇行制御装置、及び圧延材の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6809490B2
JP6809490B2 JP2018013652A JP2018013652A JP6809490B2 JP 6809490 B2 JP6809490 B2 JP 6809490B2 JP 2018013652 A JP2018013652 A JP 2018013652A JP 2018013652 A JP2018013652 A JP 2018013652A JP 6809490 B2 JP6809490 B2 JP 6809490B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rolled material
rolling
meandering
rolling mill
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018013652A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019130551A (ja
Inventor
青江 信一郎
信一郎 青江
渉 馬場
渉 馬場
三宅 勝
勝 三宅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP2018013652A priority Critical patent/JP6809490B2/ja
Publication of JP2019130551A publication Critical patent/JP2019130551A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6809490B2 publication Critical patent/JP6809490B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Metal Rolling (AREA)

Description

本発明は、圧延材の蛇行制御方法、圧延材の蛇行制御装置、及び圧延材の製造方法に関する。
ペイオフリール、圧延機、及びテンションリールを備えたスキンパス圧延ラインでは、鋼板がまだテンションリールに巻き取られていない状態で鋼板を圧延すると、圧延機の出側では鋼板にまだ張力が作用しないために、鋼板の先端部が蛇行しやすくなる。特に熱間スキンパス圧延ラインでは、前工程である熱間圧延工程由来の鋼板の形状不良に起因して鋼板の先端部はさらに蛇行しやすくなる。このため、一般にスキンパス圧延ラインでは、オペレータが、鋼板の通板状況を目視で確認しながら圧延機のレベリング量を操作することによって鋼板の先端部が蛇行することを抑制している。
ところが、テンションリールまでの鋼板の先端部の通板の可否はオペレータの技量に依存し、またオペレータが通板状況を目視で判断しているために鋼板の通板速度(ライン速度)を上げることができない。このため、テンションリールまでの鋼板の先端部の通板作業には多くの時間を要し、生産性を低下させる要因の1つとなっている。このような背景から、オペレータの介入を無くして圧延機のレベリング量を自動制御することによって鋼板の先端部の蛇行を抑制する技術が提案されている。具体的には、非特許文献1には、圧延機の圧延差荷重に基づいて圧延機の平行剛性を適切化するように圧延機のレベリング量を自動制御する方法が記載されている。
"ストリップ圧延における蛇行制御"、日立評論、pp.25-30、Vol.65、No.2、1983-2
しかしながら、上述した非特許文献1に記載の蛇行制御方法では、鋼板の蛇行を抑制する効果(センタリング効果)は大きいが、鋼板の幅方向の板厚の非対称成分(ウェッジ成分)が大きすぎると、鋼板の蛇行量がハンチングしてしまうという問題がある。このため、蛇行量のハンチングを発生させることなく鋼板の先端部が蛇行することを抑制する技術の提供が期待されていた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、蛇行量のハンチングを発生させることなく圧延材の先端部が蛇行することを抑制可能な圧延材の蛇行制御方法及び圧延材の蛇行制御装置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、圧延材の先端部の蛇行を抑制しながら生産性高く圧延材を製造可能な圧延材の製造方法を提供することにある。
本発明に係る圧延材の蛇行制御方法は、ペイオフリール、圧延機、及びテンションリールを備えたスキンパス圧延ラインにおいて圧延材の先端部を通板する際における圧延材の先端部の蛇行量を制御する圧延材の蛇行制御方法であって、前記圧延機の入側及び出側における前記圧延材の蛇行量を測定する測定ステップと、前記測定ステップにおいて測定された前記圧延材の蛇行量と前記圧延機の圧延差荷重とに基づいて前記圧延材の圧延開始時の前記圧延機のレベリング制御を行った後、前記圧延材の圧延開始後の前記圧延機のレベリング量を設定する制御ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明に係る圧延材の蛇行制御方法は、上記発明において、前記制御ステップは、前記圧延材の圧延開始後の前記圧延機のレベリング量を設定した後、圧延材の蛇行制御状態に応じて調整された平行剛性調整パラメータを含む制御則を用いて前記圧延機のレベリング量を算出し、算出されたレベリング量に基づいて前記圧延機のレベリング量を制御するステップを含むことを特徴とする。
本発明に係る圧延材の蛇行制御装置は、ペイオフリール、圧延機、及びテンションリールを備えたスキンパス圧延ラインにおいて圧延材の先端部を通板する際における圧延材の先端部の蛇行量を制御する圧延材の蛇行制御装置であって、前記圧延機の入側及び出側における前記圧延材の蛇行量を測定する測定手段と、前記測定手段によって測定された前記圧延材の蛇行量と前記圧延機の圧延差荷重とに基づいて前記圧延材の圧延開始時の前記圧延機のレベリング制御を行った後、前記圧延材の圧延開始後の前記圧延機のレベリング量を設定する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る圧延材の製造方法は、本発明に係る圧延材の蛇行制御方法を用いて圧延材の先端部の蛇行を制御しながら圧延材を圧延するステップを含むことを特徴とする。
本発明に係る圧延材の蛇行制御方法及び圧延材の蛇行制御装置によれば、蛇行量のハンチングを発生させることなく圧延材の先端部が蛇行することを抑制可能できる。また、本発明に係る圧延材の製造方法によれば、圧延材の先端部の蛇行を抑制しながら生産性高く圧延材を製造することができる。
図1は、本発明の一実施形態である蛇行制御装置が適用される熱間スキンパス圧延ラインの構成を示す模式図である。 図2は、オペレータが介入する先端通板方法における鋼板の蛇行量を数値シミュレーションにより評価した結果を示す図である。 図3は、非特許文献1に記載の平行剛性蛇行制御処理を用いた先端通板方法における鋼板の蛇行量を数値シミュレーションにより評価した結果を示す図である。 図4は、本発明の第1の実施形態である入側ウェッジ補償制御処理を用いた先端通板方法における鋼板の蛇行量を数値シミュレーションにより評価した結果を示す図である。 図5は、本発明の第2の実施形態である入側ウェッジ補償制御処理を用いた先端通板方法における鋼板の蛇行量を数値シミュレーションにより評価した結果を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態である蛇行制御装置の構成及びその動作について説明する。
〔熱間スキンパス圧延ラインの構成〕
図1は、本発明の一実施形態である蛇行制御装置が適用される熱間スキンパス圧延ラインの構成を示す模式図である。図1に示すように、本発明の一実施形態である蛇行制御装置が適用される熱間スキンパス圧延ライン1は、ペイオフリール2、ピンチロール3、圧延機4、ガイドロール5、及びテンションリール6を備えている。また、この熱間スキンパス圧延ライン1は、制御系として、ピンチロール3の入側に設置された蛇行計(CPCセンサ)11と、圧延機4の出側に設置された蛇行計12と、コンピュータ等の情報処理装置によって構成された制御装置13と、を備えている。
この熱間スキンパス圧延ライン1において鋼板Sを圧延する際には、まず、コイル状の鋼板Sをペイオフリール2に挿入した後、鋼板Sの先端部を低速でピンチロール3に案内し、ピンチロール3で鋼板Sを圧下する。次に、鋼板Sの先端部を低速で圧延機4を介して蛇行計12の直下まで搬送した後、圧延機4で鋼板Sを圧下する。次に、鋼板Sが静止している状態又は最低速で移動している状態で後述する入側ウェッジ補償制御処理により圧延機4のレベリング量を設定した後、通常の圧延荷重で且つ圧延機4のレベリング量を固定した状態で鋼板Sの先端部をガイドロール5を介してテンションリール6まで低速で搬送する。そして、テンションリール6で鋼板Sの先端部をグリップした後、テンションリール6で鋼板Sを巻き取りながら低速で通常圧延制御処理(AFC(Auto Flatness Control)/AEC(Auto Elongation Control)制御処理やCPC(Center Positioning Control)/EPC(Edge Positioning Control)制御処理)を行い徐々に鋼板Sの搬送速度(ライン速度)を増速させていく。これにより、熱間スキンパス圧延を施した鋼板Sを製造することができる。
このような構成を有する熱間スキンパス圧延ライン1では、制御装置13が以下に示す入側ウェッジ補償制御処理を実行することにより、蛇行量のハンチングを発生させることなく鋼板Sの先端部が蛇行することを抑制する。以下、本発明の第1及び第2の実施形態である入側ウェッジ補償制御処理について説明する。
〔入側ウェッジ補償制御処理〕
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態である入側ウェッジ補償制御処理では、制御装置13が、蛇行計11,12によって測定された鋼板Sの蛇行量と圧延機4の圧延差荷重とに基づいて鋼板Sの圧延開始時の圧延機4のレベリング制御を行った後、鋼板Sの圧延開始後の圧延機4のレベリング量を設定する。具体的には、制御装置13は、以下に示す数式(1)を用いてレベリング量Sdf_Tを算出し、算出されたレベリング量Sdf_Tに従って圧延機4のレベリング制御を行う。
Figure 0006809490
ここで、数式(1)中、Tは制御ゲインの逆数(単位は時間)、rは圧延機4の圧下率、hは圧延機4の入側における鋼板Sの板厚、bは圧延機4のロールチョック距離、bは鋼板Sの板幅、Pは圧延機4の圧延荷重、Pdfは圧延機4の圧延差荷重、yは圧延機4の直下における鋼板Sの蛇行量(ミル直下蛇行量)の推定値である。ミル直下蛇行量の推定値yは以下に示す数式(2)により求められる。
Figure 0006809490
ここで、数式(2)中、LCPCは圧延機4から蛇行計11までの距離、LWMは圧延機4から蛇行計12までの距離、yWMは蛇行計12での鋼板Sの蛇行量の測定値、yCPCは蛇行計11での鋼板Sの蛇行量の測定値を示す。
このレベリング補償制御処理により圧延機4のレベリング量は収束し、その収束値をSdf_T0と表すと以下に示す数式(3)が成り立つ。すなわち、収束値Sdf_T0が鋼板Sの圧延開始後の圧延機4のレベリング量として設定される。これにより、後述する実施例に示すように、蛇行量のハンチングを発生させることなく鋼板Sの先端部が蛇行することを抑制できる。また、鋼板Sの先端部の蛇行を抑制しながら生産性高く鋼板Sを製造することができる。
Figure 0006809490
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態である入側ウェッジ補償制御処理では、制御装置13が、鋼板Sの圧延開始後の圧延機4のレベリング量Sdf_T0を設定した後、圧延機4の圧延差荷重Pdfに基づいて圧延機4の平行剛性を適切化するように圧延機4のレベリング量Sdfを制御する。具体的には、制御装置13は、以下に示す数式(4)を用いてレベリング量Sdfを算出し、算出されたレベリング量Sdfに従って圧延機4のレベリング制御を行う(平行剛性蛇行制御処理)。これにより、後述する実施例に示すように、蛇行量のハンチングを発生させることなく鋼板Sの先端部が蛇行することを抑制できる。また、鋼板Sの先端部の蛇行を抑制しながら生産性高く鋼板Sを製造することができる。
Figure 0006809490
ここで、数式(4)中、TH0は制御ゲインの逆数(単位は時間)、αは平行剛性調整パラメータ(無次元数)、Tは進み時間を示す。なお、数式(4)中のT×(dPdf/dt)の項は省略してもよい。
なお、平行剛性の適切化とは、鋼板の蛇行制御状態に応じて平行剛性調整パラメータαを適切な値に調整することを意味する。詳しくは、非特許文献1には、α<1の場合は蛇行制御不足(発散)、α=1の場合は蛇行が往復運動(バネ振動のような感じ)、α>1の場合は蛇行が往復運動しながら徐々に収束すると記載されている。このため、蛇行を安定化させるためにはα≧1とする必要がなる。但し、αの値を大きくしすぎると、初期値に依存してオーバーシュート量が大きくなり、制御対象の固有周期程度の時間(図3に示す例だと30秒程度)で制御を完了させなければいけない制御対象では逆に蛇行が大きくなりすぎてしまう。図3に示す例はα=1の事例であるが、αをより大きくするとオーバーシュートでこの振幅がより大きくなってしまい、蛇行制御性能が見かけ上悪くなるので、α=1が適切となる。
(従来例1)
従来例1として、オペレータが介入する先端通板方法における鋼板Sの蛇行量を数値シミュレーションにより評価した。具体的には、まず、コイル状の鋼板Sをペイオフリール2に挿入した後(100mm程度オフセンターする可能性あり)、鋼板Sの先端部を低速でピンチロール3に案内し、ピンチロール3で鋼板Sを圧下した。次に、鋼板Sの先端部を低速(30mpm)で圧延機4の直下まで搬送した後、圧延機4で100tfの圧延荷重で鋼板Sを圧下した。次に、圧延機4のレベリング量を固定した状態で鋼板Sの先端部をガイドロール5を介してテンションリール6まで低速(30mpm)で搬送した。そして、テンションリール6で鋼板Sの先端部をグリップした後、テンションリール6で鋼板Sを巻き取りながら低速で通常圧延制御処理を行い徐々に鋼板Sの搬送速度を増速させた。数値シミュレーションでは、圧延機4の入側ウェッジ量を50μm、圧延機4の入側張力を3tf、圧延差荷重外乱を+2%とした。その他の計算条件は以下の表1に示す。
Figure 0006809490
数式シミュレーションの結果を図2(a)〜(f)に示す。図2(a)〜(f)において時間t=0は鋼板Sの圧延開始時刻、時間t=20sは鋼板Sの先端部がテンションリール(TR)6に到達した時刻を示す。図2(c)に示すように、オペレータが介入する先端通板方法では、鋼板Sの先端部がテンションリール6に到達するまでの間、鋼板Sの入側ウェッジ量の影響によって圧延機4の直下(ミル直下)における鋼板Sの蛇行量が非常に大きくなり、圧延不能となった。
(従来例2)
従来例2として、非特許文献1に記載の平行剛性蛇行制御処理を用いた先端通板方法における鋼板Sの蛇行量を数値シミュレーションにより評価した。具体的には、まず、コイル状の鋼板Sをペイオフリール2に挿入した後(100mm程度オフセンターする可能性あり)、鋼板Sの先端部を低速でピンチロール3に案内し、ピンチロール3で鋼板Sを圧下した。次に、鋼板Sの先端部を低速(30mpm)で圧延機4の直下まで搬送した後、圧延機4で180tfの圧延荷重で鋼板Sを圧下した。次に、圧延荷重を保持したまま平行剛性蛇行制御処理を実行して鋼板Sの先端部をガイドロール5を介してテンションリール6まで低速(30mpm)で搬送した。そして、テンションリール6で鋼板Sの先端部をグリップした後、テンションリール6で鋼板Sを巻き取りながら低速で通常圧延制御処理を行い徐々に鋼板Sの搬送速度を増速させた。なお、上述した平行剛性蛇行制御処理におけるレベリング制御側として、以下に示す数式(5)を用いた。また、数値シミュレーションでは、数式(5)中のパラメータαの値を1とし、圧延機4の入側ウェッジ量を50μm、圧延機4の入側張力を3tf、圧延差荷重外乱を+2%とした。その他の計算条件は上記表1に示した通りである。
Figure 0006809490
数式シミュレーションの結果を図3(a)〜(f)に示す。図3(a)〜(f)において時間t=0は鋼板Sの圧延開始時刻、時間t=20sは鋼板Sの先端部がテンションリール(TR)6に到達した時刻を示す。図3(c)に示すように、非特許文献1に記載の平行剛性蛇行制御処理を用いた先端通板方法では、鋼板Sの先端部がテンションリール6に到達するまでの間、鋼板Sのセンタリング効果は大きいが、鋼板Sの入側ウェッジの影響を受けやすく蛇行量がハンチングした。また、制御パラメータのチューニングを行ったが、鋼板Sの蛇行を抑止できなかった。
(実施例1)
実施例1として、本発明の第1の実施形態である入側ウェッジ補償制御処理を用いた先端通板方法における鋼板Sの蛇行量を数値シミュレーションにより評価した。具体的には、まず、コイル状の鋼板Sをペイオフリール2に挿入した後(100mm程度オフセンターする可能性あり)、鋼板Sの先端部を低速でピンチロール3に案内し、ピンチロール3で鋼板Sを圧下した。次に、鋼板Sの先端部を低速(30mpm)で圧延機4の直下まで搬送した後、圧延機4で180tfの圧延荷重で鋼板Sを圧下した。次に、鋼板Sが静止している状態又は最低速で移動している状態で入側ウェッジ補償制御処理により圧延機4のレベリング量を設定した後、180tfの圧延荷重で且つ圧延機4のレベリング量を固定した状態で鋼板Sの先端部をガイドロール5を介してテンションリール6まで低速(30mpm)で搬送した。そして、テンションリール6で鋼板Sの先端部をグリップした後、テンションリール6で鋼板Sを巻き取りながら低速で通常圧延制御処理を行い徐々に鋼板Sの搬送速度を増速させた。数値シミュレーションでは、入側ウェッジ補償制御処理の時間(鋼板Sの圧延開始後の圧延機4のレベリング量Sdf_T0を設定するまでの時間)を2秒、圧延機4の入側ウェッジ量を50μm、圧延機4の入側張力を3tf、圧延差荷重外乱を+2%とした。その他の計算条件は上記表1に示した通りである。
数式シミュレーションの結果を図4(a)〜(f)に示す。図4(a)〜(f)において時間t=0は鋼板Sの圧延開始時刻、時間t=20sは鋼板Sの先端部がテンションリール(TR)6に到達した時刻を示す。図4(c)に示すように、本発明の第1の実施形態である入側ウェッジ補償制御処理による先端通板方法によれば、鋼板Sの先端部がテンションリール6に到達するまでの間、圧延機4の直下の蛇行量をある程度抑止できた。但し、蛇行量はゼロに収束しておらず、定常偏差が発生した。
(実施例2)
実施例2として、本発明の第2の実施形態である入側ウェッジ補償制御処理を用いた先端通板方法における鋼板Sの蛇行量を数値シミュレーションにより評価した。具体的には、まず、コイル状の鋼板Sをペイオフリール2に挿入した後(100mm程度オフセンターする可能性あり)、鋼板Sの先端部を低速でピンチロール3に案内し、ピンチロール3で鋼板Sを圧下した。次に、鋼板Sの先端部を低速(30mpm)で圧延機4の直下まで搬送した後、圧延機4で180tfの圧延荷重で鋼板Sを圧下した。次に、鋼板Sが静止している状態又は最低速で移動している状態で入側ウェッジ補償制御処理により圧延機4のレベリング量を設定した後、180tfの圧延荷重で数式(4)を用いた平行剛性蛇行制御処理を行って鋼板Sの先端部をガイドロール5を介してテンションリール6まで低速(30mpm)で搬送した。そして、テンションリール6で鋼板Sの先端部をグリップした後、テンションリール6で鋼板Sを巻き取りながら低速で通常圧延制御処理を行い徐々に鋼板Sの搬送速度を増速させた。数値シミュレーションでは、入側ウェッジ補償制御処理の時間を2秒、数式(4)中のパラメータαの値を1、圧延機4の入側ウェッジ量を50μm、圧延機4の入側張力を3tf、圧延差荷重外乱を+2%とした。その他の計算条件は上記表1に示した通りである。
数式シミュレーションの結果を図5(a)〜(f)に示す。図5(a)〜(f)において時間t=0は鋼板Sの圧延開始時刻、時間t=20sは鋼板Sの先端部がテンションリール(TR)6に到達した時刻を示す。図5(c)に示すように、本発明の第2の実施形態である入側ウェッジ補償制御処理による先端通板方法によれば、鋼板Sの先端部がテンションリール6に到達するまでの間、圧延機4の直下の蛇行量を抑止できた。
以上、本発明者らによってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、本実施形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、本実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例、及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
1 熱間スキンパス圧延ライン
2 ペイオフリール
3 ピンチロール
4 圧延機
5 ガイドロール
6 テンションリール
11,12 蛇行計
13 制御装置
S 鋼板

Claims (4)

  1. ペイオフリール、圧延機、及びテンションリールを備えたスキンパス圧延ラインにおいて圧延材の先端部を通板する際における圧延材の先端部が圧延機の出側からテンションリールに到達するまでの間の圧延材の先端部の蛇行量を制御する圧延材の蛇行制御方法であって、
    前記圧延機が前記圧延材の先端部を圧下した後、前記圧延機の入側及び出側における前記圧延材の蛇行量を測定する測定ステップと、
    前記測定ステップにおいて測定された前記圧延材の蛇行量と前記圧延機の圧延差荷重とに基づいて前記圧延材の圧延開始時の前記圧延機のレベリング制御を行った後、前記圧延材の圧延開始後の前記圧延機のレベリング量を設定する制御ステップと、
    を含むことを特徴とする圧延材の蛇行制御方法。
  2. 前記制御ステップは、前記圧延材の圧延開始後の前記圧延機のレベリング量を設定した後、圧延材の蛇行制御状態に応じて調整された平行剛性調整パラメータを含む制御則を用いて前記圧延機のレベリング量を算出し、算出されたレベリング量に基づいて前記圧延機のレベリング量を制御するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の圧延材の蛇行制御方法。
  3. ペイオフリール、圧延機、及びテンションリールを備えたスキンパス圧延ラインにおいて圧延材の先端部を通板する際における圧延材の先端部が圧延機の出側からテンションリールに到達するまでの間の圧延材の先端部の蛇行量を制御する圧延材の蛇行制御装置であって、
    前記圧延機が前記圧延材の先端部を圧下した後、前記圧延機の入側及び出側における前記圧延材の蛇行量を測定する測定手段と、
    前記測定手段によって測定された前記圧延材の蛇行量と前記圧延機の圧延差荷重とに基づいて前記圧延材の圧延開始時の前記圧延機のレベリング制御を行った後、前記圧延材の圧延開始後の前記圧延機のレベリング量を設定する制御手段と、
    を備えることを特徴とする圧延材の蛇行制御装置。
  4. 請求項1又は2に記載の圧延材の蛇行制御方法を用いて圧延材の先端部の蛇行を制御しながら圧延材を圧延するステップを含むことを特徴とする圧延材の製造方法。
JP2018013652A 2018-01-30 2018-01-30 圧延材の蛇行制御方法、圧延材の蛇行制御装置、及び圧延材の製造方法 Active JP6809490B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018013652A JP6809490B2 (ja) 2018-01-30 2018-01-30 圧延材の蛇行制御方法、圧延材の蛇行制御装置、及び圧延材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018013652A JP6809490B2 (ja) 2018-01-30 2018-01-30 圧延材の蛇行制御方法、圧延材の蛇行制御装置、及び圧延材の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019130551A JP2019130551A (ja) 2019-08-08
JP6809490B2 true JP6809490B2 (ja) 2021-01-06

Family

ID=67547038

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018013652A Active JP6809490B2 (ja) 2018-01-30 2018-01-30 圧延材の蛇行制御方法、圧延材の蛇行制御装置、及び圧延材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6809490B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019130551A (ja) 2019-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2012086252A (ja) リバース圧延機における板厚制御方法
JP4957663B2 (ja) 熱延鋼板の製造方法および製造装置
JP6809490B2 (ja) 圧延材の蛇行制御方法、圧延材の蛇行制御装置、及び圧延材の製造方法
KR101482466B1 (ko) 열간 압연 라인의 스트립 권취장치 및 스트립 권취방법
JP2006263779A (ja) 熱間圧延設備のサイドガイド制御方法
JP5391646B2 (ja) 巻取機ピンチロールの制御方法及び装置
JP5790638B2 (ja) 板厚制御方法および板厚制御装置
JP2018176197A (ja) タンデム圧延機における走間板厚変更方法
JP4795148B2 (ja) 連続圧延機における張力制御方法及び連続圧延機
JP5780118B2 (ja) 熱間圧延鋼帯の巻取制御方法および巻取制御装置
JP6813059B2 (ja) 圧延材の蛇行制御方法、圧延材の蛇行制御装置、及び圧延材の製造方法
JP6680284B2 (ja) 圧延機のレベリング設定方法、圧延機のレベリング設定装置、及び鋼板の製造方法
KR101482467B1 (ko) 열간 압연 라인의 스트립 권취장치 및 스트립 권취방법
JP2020011256A (ja) 熱間圧延ラインのウェッジ制御装置
JP6032223B2 (ja) コイル巻き形状合否判定方法および装置
JP6156324B2 (ja) 先端形状矯正装置及び先端形状矯正方法
JP4617585B2 (ja) 連続圧延における被圧延材後端部分の絞り防止方法及び装置
JP6912026B1 (ja) 圧延機の形状制御方法及び形状制御装置
JP2670164B2 (ja) 冷間圧延におけるl反り低減方法
JP5376330B2 (ja) 熱延板の形状制御方法、製造方法及び製造装置
JP2009279638A (ja) 圧延機および圧延機の張力制御方法
JP2012170960A (ja) 鋼帯の巻きずれ防止方法
JP2009045635A (ja) 圧延材の張力制御方法及び圧延装置
JP3396774B2 (ja) 形状制御方法
JP5871680B2 (ja) 圧延材の圧延方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190823

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200630

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200804

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200909

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201110

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201123

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6809490

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250