JP6805726B2 - 風呂システム - Google Patents

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本発明は、配管洗浄動作および浴槽洗浄動作が可能とされた風呂システムに関する。
風呂システムの具体例として、特許文献1に記載のものがある。
同文献に記載の風呂システムは、浴槽への湯張りが可能な給湯装置と、浴槽洗浄装置と、これらの両装置の動作制御を行なう制御部とを備えている。この風呂システムにおいては、浴槽への湯張りが実行された後に、浴槽の水位が所定以下に低下すると、給湯装置と浴槽とを接続する風呂給湯配管部の内部に湯水が流される配管洗浄動作が実行される。また、その後の所定時間内には、浴槽洗浄装置が駆動され、浴槽洗浄動作が行なわれる。これら一連の動作は、制御部の制御により行なわれる。
このような構成によれば、浴槽への湯張り後の入浴が終了し、浴槽の湯水が排水される都度、配管洗浄動作および浴槽洗浄動作が自動的に実行されるため、風呂給湯配管部および浴槽を衛生的な状態にすることが可能である。
しかしながら、前記従来技術においては、次に述べるように、未だ改善すべき余地があった。
すなわち、配管洗浄動作および浴槽洗浄動作は、浴槽への湯張り後に浴槽の水位が所定以下に低下することを条件として、制御部の制御により自動的に行なわれるに過ぎない。一方、ユーザとしては、操作スイッチを操作するなどして、ユーザ自身が意図するタイミングで配管洗浄動作および浴槽洗浄動作を個別に、または連続して実施したいといった要望があり得る。これに対し、前記従来においては、制御プログラムを利用した制御によって配管洗浄動作および浴槽洗浄動作が特定の時期に連続して実行されるようにのみ規定されている。したがって、融通性に欠け、ユーザの前記したような要望に適切に応えることは困難なものとなっている。
なお、配管洗浄動作および浴槽洗浄動作のそれぞれを、ただ単に個別に実行させるだけであれば、それらを実行するための2つの操作スイッチを設ければよいが、これでは、配管洗浄動作および浴槽洗浄動作を互いに関連付けて効率よく適切に実行することができない場合が多発する虞がある。たとえば、浴槽洗浄動作後に、ユーザによるスイッチ操作がなされて、配管洗浄動作が実行される場合が生じ得るが、これでは洗浄を終了した浴槽内に、配管洗浄動作で用いられた湯水が流れ込み、浴槽が汚れてしまうなどの不具合が発生する。
特開2011−83478号公報
本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであり、配管洗浄および浴槽洗浄をユーザが要望するタイミングで効率よく合理的に行なうことが可能な風呂システムを提供することを、その課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明により提供される風呂システムは、浴槽に風呂給湯配管部を介して湯水を供給し、かつ前記浴槽への湯張り動作および前記風呂給湯配管部の配管洗浄動作のそれぞれを実行可能な給湯装置と、前記浴槽の浴槽洗浄動作が可能な浴槽洗浄装置と、前記給湯装置および前記浴槽洗浄装置の動作制御を行なう制御部と、を備えている、風呂システムであって、前記制御部は、操作スイッチが操作されることにより、または制御プログラムに基づき、前記配管洗浄動作および前記浴槽洗浄動作のうち、一方の動作を実行するときには、他方の動作が所定期間に既に実行されているか否かを判断し、かつ前記他方の動作が前記所定期間に実行されていないと判断した場合には、前記配管洗浄動作および前記浴槽洗浄動作の双方をこの順序で実行させるように制御する構成とされていることを特徴としている。
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
第1に、配管洗浄動作および浴槽洗浄動作のうち、一方の動作が実行される場合において、所定期間中に他方の動作が実行されていない場合には、一方の動作のみが単独で実行されて、他方の動作が実行されないままとなることは適切に回避される。本発明においては、特許文献1とは異なり、配管洗浄動作および浴槽洗浄動作が常に特定の時期に連続して実行される訳ではなく、それらの実行時期に融通性をもたせ、ユーザが要望するタイミングで浴槽洗浄動作を効率よく、かつ適切に行なわせることが可能である。
第2に、配管洗浄動作および浴槽洗浄動作は、この順序で実行されるため、浴槽洗浄が完了した後に、風呂給湯配管部の洗浄に利用された湯水が浴槽に流れ込んで、浴槽が汚れたままになるような不具合もない。
第3に、配管洗浄動作および浴槽洗浄動作のうち、一方の動作が実行される場合において、所定期間中に他方の動作が既に実行されている場合には、他方の動作を実行させることなく一方の動作のみを実行させる構成とすることが可能である。したがって、配管洗浄動作または浴槽洗浄動作が無駄に多く実行されることも適切に解消することが可能である。
本発明において、好ましくは、前記浴槽洗浄装置は、前記浴槽洗浄動作として、洗浄ノズルから前記浴槽に洗剤液を噴射する洗剤利用洗浄動作と、前記洗浄ノズルから前記浴槽に洗剤が混入されていない濯ぎ用の湯水を噴射する濯ぎ洗浄動作とが実行可能とされており、前記配管洗浄動作に先立ち前記所定期間に前記洗剤利用洗浄動作が実行されている場合には、前記配管洗浄動作の後に、前記洗剤利用洗浄動作は実行されず、前記濯ぎ洗浄動作が実行されるように構成されている。
このような構成によれば、所定期間中に洗剤利用洗浄動作が実行され、かつ浴槽が既に洗浄されているにも拘わらず、その後に配管洗浄動作が実行された後において、洗剤利用洗浄動作が再度実行されることは回避される。したがって、洗剤液が不必要に多く消費されることを防止し、ランニングコストを低減することが可能となる。一方、洗剤利用洗浄動作が所定期間内に既に実行されていれば、その後の配管洗浄動作が終了した後の浴槽洗浄動作が濯ぎ洗浄動作のみとされていても、浴槽の汚れを適切に落とすことが可能である。
本発明において、好ましくは、前記所定期間は、直近に行なわれた前記浴槽への湯張り時以降である。
このような構成によれば、直近に行なわれた浴槽への湯張り時以降に配管洗浄動作および浴槽洗浄動作のいずれもが実行されておらず、風呂給湯配管部の内部および浴槽がともに汚れている可能性が高い場合に限り、配管洗浄動作および浴槽洗浄動作を纏めて実行させることが可能となる。したがって、配管洗浄動作および浴槽洗浄動作が無駄に多く実行
されることを適切に防止することができる。
本発明において、好ましくは、前記配管洗浄動作および前記浴槽洗浄動作にそれぞれ用いられる湯水の温度は、一般給湯用の設定温度および前記浴槽への湯張り用の設定温度とは別に予め設定された温度であって、互いに同一の温度とされている。
このような構成によれば、配管洗浄動作および浴槽洗浄動作に用いられる湯水の温度を高めの温度(たとえば48℃程度)とし、洗浄能力を高めることが可能である。また、配管洗浄動作および浴槽洗浄動作を続けて実行する場合に、湯水温度を一定に維持させればよいため、湯水の温度制御の容易化を図ることもできる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
本発明に係る風呂システムの一例を示す概略説明図である。 図1に示す風呂システムにおいて実行される動作制御の一例を示すフローチャートである。 図1に示す風呂システムにおいて実行される動作制御の他の例を示すフローチャートである。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1に示す風呂システムBSは、加熱された湯水を浴槽1に供給可能な給湯装置A、および浴槽洗浄装置8を備えている。
給湯装置Aは、たとえば瞬間式ガス給湯装置であり、一般給湯機能、浴槽1への湯張り機能、風呂追焚き機能、および後述する風呂給湯配管部5の内部を洗浄するための配管洗浄機能を備えている。この給湯装置Aは、外部から入水口20に供給されて入水路2に流入した湯水を加熱するための湯水加熱部3A、この湯水加熱部3Aにおいて加熱された湯水を浴槽1に供給可能な風呂給湯配管部5、一般給湯配管部6、風呂追焚き用の湯水加熱部3B、制御部7、ならびに台所および浴室のリモコン70A,70Bを備えている。図中、符号90は、外装ケースである。
湯水加熱部3Aは、入水路2に入口側が接続された熱交換器30、およびこの熱交換器30内の湯水を加熱するためのバーナ31、およびこれに付属するファン32を備えている。湯水加熱部3Aによって加熱された湯水は、熱交換器30の出口側に接続された出湯路22を流通する際に、湯水混合部40において、分配弁4およびバイパス流路21を流れてきた非加熱の湯水と混合され、温度調整が図られる。この温度調整された湯水は、風呂給湯配管部5を介して浴槽1に供給され、または一般給湯配管部6を介して給湯栓60や浴槽洗浄装置8に供給される。
風呂給湯配管部5は、出湯路22に分岐接続された補助流路50と、風呂追焚き用循環流路51とを構成している。風呂追焚き用循環流路51は、外装ケース90の外部および内部にそれぞれ位置する外部流路51a,51bおよび内部流路51c,51dを備えており、湯水加熱部3Bのバーナ34によって加熱される熱交換器33と、浴槽1の循環アダプタ10とを相互に接続している。風呂追焚き動作は、循環ポンプP1が運転され、浴槽1の湯水が熱交換器33に送られて加熱されてから浴槽1に戻されることにより行なわれる。
風呂追焚き用循環流路51と補助流路50とは接続されており、かつ補助流路50には、電磁開閉弁などの開閉弁V1が設けられている。この開閉弁V1を開状態とすることにより、浴槽1への湯張り動作、および風呂給湯配管部5の内部を洗浄する配管洗浄動作が可能である。より具体的には、開閉弁V1を開状態とすると、加熱湯水は出湯路22から補助流路50に流れ、さらには風呂追焚き用循環流路51をいわゆる両搬送状態で流れて浴槽1に供給される。浴槽1の底部に設けられた排水栓11は、制御部7の制御、およびリモコン70A,70Bを利用した所定のスイッチ操作などによって開閉可能とされている。浴槽1への湯張り動作は、排水栓11が閉じられた状態で実行されるのに対し、風呂給湯配管部5の配管洗浄動作は、排水栓11が開いた状態で実行される点において相違するが、これら両動作において湯水が流れる経路は同じである。
浴槽洗浄装置8は、一般給湯配管部6の分岐配管部61に接続された浴槽洗浄ユニット80と、この浴槽洗浄ユニット80に配管接続され、かつ浴槽1の内壁に洗浄液を噴射するための洗浄ノズル83とを備えている。浴槽洗浄ユニット80は、開閉弁V2が開状態とされると、洗剤用タンク81内の洗剤がベンチュリ管82内に流入して洗剤液が生成され、この洗剤液が洗浄ノズル83に供給されるようになっている。ただし、この浴槽洗浄装置8においては、浴槽洗浄動作として、洗浄ノズル83から洗剤液を噴射する洗剤利用洗浄動作と、洗浄ノズル83から洗剤が混入されていない濯ぎ用の湯水を噴射する濯ぎ洗浄動作とが選択的に実行可能とされている。
制御部7は、給湯装置Aおよび浴槽洗浄装置8の各部の動作制御、ならびに各種のデータ処理を実行するものであり、この制御部7には、台所および浴室のリモコン70A,70Bが通信接続されている。これらのリモコン70A,70Bは、各種のデータを表示するための表示部71に加え、複数の操作スイッチ72を備えている。これら複数の操作スイッチ72としては、浴槽1への湯張り動作を開始させるための操作スイッチ、風呂給湯配管部5の配管洗浄動作を開始させるための操作スイッチ、および浴槽洗浄装置8を利用した浴槽洗浄動作を開始させるための操作スイッチが設けられている。制御部7は、それらの操作スイッチが操作されることにより、後述するような動作制御を行なうように構成されている。なお、前記した各操作スイッチは、それ専用の操作スイッチとして構成されていなくてもよく、たとえば複数の操作スイッチを複合的に操作することにより、所望の動作指令を発することが可能な構成とされていてもよい。
次に、前記した給湯装置Aの作用について説明する。併せて、制御部7による動作制御の一例について、図2および図3に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
まず、台所および浴室のリモコン70A,70Bのいずれかにおいて、風呂給湯配管部5の配管洗浄動作を実行すべき旨のスイッチ操作がなされると、そのような配管洗浄動作を行なうための前提条件が成立しているか否かが判断される(図2のスタート,S1)。前記前提条件の具体例としては、浴槽1の排水栓11が開状態にあることが挙げられる。排水栓11が閉状態にある場合には、たとえばリモコン70A,70Bのうち、操作されたリモコンにおいてエラー表示がなされるなど、排水栓11を開状態とするためのスイッチ操作をユーザに促すような報知動作が実行される。浴槽1の排水栓11が開状態にあり、または開状態になった場合には、以前に実行された浴槽1への湯張り動作のうち、直近の浴槽1への湯張り動作後の期間(湯張り動作時から現時点までの期間)に、浴槽洗浄動作が実行されているか否が判断される(S1:YES,S2)。ここで、「直近の浴槽1への湯張り動作後」の期間は、本発明でいう所定期間の一例に相当する。
次いで、前記判断において、直近の浴槽1への湯張り動作後に浴槽洗浄動作は未だ実行されていないものと判断された場合には、風呂給湯配管部5の配管洗浄動作が開始される
(S2:YES,S3)。この配管洗浄動作は、既述したように、湯水加熱部3Aで加熱された湯水を風呂給湯配管部5に流す動作であり、この湯水は循環アダプタ10から浴槽1内に流れ込む。直近の浴槽1への湯張り動作後に風呂追焚き動作が実行されている場合には、風呂追焚き用循環流路51が汚れている虞があるが、前記した配管洗浄動作により、前記流路51の汚れを無くし、または少なくすることが可能である。
前記した配管洗浄動作が終了した後には、浴槽1の排水条件が成立しているか否かが判断され、かつこの条件が成立していると判断された場合には、浴槽洗浄装置8を利用した浴槽洗浄動作が実行される(S4:YES,S5:YES,S6,S7:YES,エンド)。ここで、浴槽1の排水条件の具体例としては、浴槽1の排水栓11が開状態のままであること、および浴槽1の水位が実質的にゼロであること(排水栓11が開状態とされてから所定以上の時間が経過していることなどに代替することが可能である)などが挙げられる。浴槽1の蓋が閉じられていることを条件の1つとすることも可能である。前記浴槽洗浄動作は、洗浄ノズル83から洗剤液を噴射する洗剤利用洗浄動作の後に、洗浄ノズル83から濯ぎ用の湯水を噴射する濯ぎ洗浄動作を続けて行なう通常の浴槽洗浄動作である。
前記した動作制御によれば、直近の浴槽1への湯張り動作後において浴槽洗浄動作が実行されていない場合に、ユーザが配管洗浄動作を行なうためのスイッチ操作を行なうと、これを契機として未実行の配管洗浄動作および浴槽洗浄動作が続けて実行されることとなる。このような動作は、ユーザが風呂システムBSを綺麗な状態あるいは衛生的な状態に維持しようとする意図に沿うものであり、好ましい。また、配管洗浄後に浴槽洗浄が行なわれるため、配管洗浄後において、たとえば循環アダプタ10から浴槽1の排水口までの領域に汚れた湯水が残存するような状況が生じたとしても、この汚れをその後の浴槽洗浄により無くすことが可能である。
なお、好ましくは、前記したステップS3〜S7の配管洗浄動作および浴槽洗浄動作において、風呂給湯配管部5に供給される湯水、および浴槽洗浄装置8に供給される湯水の温度は、一般給湯用の設定温度(給湯栓60に供給される湯水温度)および浴槽1への湯張り用の設定温度とは別に、リモコン70A,70Bの操作スイッチ72を操作するなどして予め設定された温度であって、互いに同一の温度とされている。この温度は、たとえば48℃程度であり、比較的高めの温度とされる。湯水の温度を高くすると、洗浄能力を高めることが可能である。また、それらの湯水温度を同一温度に揃えれば、給湯装置Aにおける湯水の加熱温度制御が容易化される利点が得られる。この点については、後述する他の配管洗浄動作および浴槽洗浄動作においても同様である。ただし、本発明は、そのような構成に限定されるものではない。
一方、前記とは異なり、直近の浴槽1への湯張り動作後において、浴槽洗浄動作が既に実行されている場合には、風呂給湯配管部5についての配管洗浄動作が実行された後に、浴槽洗浄動作が実行されるが、この浴槽洗浄動作は、濯ぎ洗浄動作のみとされる(S2:NO,S8,S9:YES,S10:YES,S11)。ステップS10の排水条件は、ステップS5の排水条件と同じである。この濯ぎ洗浄動作が行なわれることにより、配管洗浄後に循環アダプタ10から浴槽1の排水口までの領域に生じた汚れを適切に無くすことが可能である。また、前記浴槽洗浄動作では、洗剤液を利用した通常の洗浄動作は行なわれないために、直近の浴槽1への湯張り動作後に、洗剤液を利用した通常の浴槽洗浄動作が複数回にわたって過度に繰り返されることは回避され、洗剤の消費量が多くなるといった無駄を無くすことも可能である。
次に、台所および浴室のリモコン70A,70Bのいずれかにおいて、浴槽洗浄動作を実行すべき旨のスイッチ操作がなされた場合には、浴槽1の排水条件が成立しているか否
かが判断される(図3のスタート,S21)。ここで、前記排水条件は、先に述べたステップS5,S10の排水条件と同じであり、たとえば浴槽1の水位が略ゼロであることなどが該当する。
前記排水条件が成立している場合には、直近の浴槽1への湯張り動作後に配管洗浄動作がすでに実行されているか否かが判断される(S21:YES,S22)。この判断において、配管洗浄動作が未だ実行されていないと判断された場合には、配管洗浄動作が実行された後に浴槽洗浄動作が実行される(S22:YES,S23,S24:YES,S25,S26:YES,エンド)。ここで、前記浴槽洗浄動作は、通常の浴槽洗浄動作であり、洗剤利用洗浄動作後に、濯ぎ洗浄動作が実行される。
このような動作制御によれば、直近の浴槽1への湯張り動作後において配管洗浄動作が実行されていない場合に、ユーザが浴槽洗浄動作を行なうためのスイッチ操作を行なうと、これを契機として未実行の配管洗浄動作および浴槽洗浄動作が続けて実行されることとなる。このような動作は、やはりユーザが風呂システムBSを綺麗な状態あるいは衛生的な状態に維持しようとする意図に沿うものであり、好ましいものとなる。また、配管洗浄の後に浴槽洗浄が行なわれるため、浴槽1の内側が配管洗浄に利用された湯水の残水によって汚れたままになることも適切に回避される。
前記とは異なり、直近の浴槽1への湯張り動作後において配管洗浄動作が既に実行されている場合には、配管洗浄動作が実行されることなく、浴槽洗浄動作が実行される(S22:NO,S25,S26:YES,エンド)。このような動作制御によれば、ユーザの意図する洗浄動作のみが適切に実行され、配管洗浄動作が不必要に多く繰り返される無駄もない。
前記したように、本実施形態によれば、配管洗浄動作と浴槽洗浄動作とのいずれか一方を実行すべき旨のスイッチ操作がなされた場合であっても、特定条件下では、これら双方の動作を纏めて実行し、ユーザの意図に沿うように風呂システムBSを綺麗な状態、あるいは衛生的な状態とすることができる。配管洗浄動作や浴槽洗浄動作が無駄に多く繰り返されることも適切に解消することができるため、ランニングコストも低く抑えることが可能である。
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係る風呂システムの各部の具体的な構成は、本発明の意図する範囲内において種々に設計変更自在である。
上述の実施形態においては、配管洗浄動作および浴槽洗浄動作がともにユーザが操作スイッチを操作することにより開始される場合について説明したが、これに加えて、または代えて、両動作の双方または一方が制御部に記憶させた制御プログラムに基づいて開始されるように構成することもできる。本発明では、配管洗浄動作および浴槽洗浄動作を常に一定の期間に連続して実行させるものではなく、配管洗浄動作および浴槽洗浄動作の少なくとも一方を、制御プログラムに基づいて実行させるようにしたとしても、この実行のタイミングをユーザの要望に対応したタイミングとすることが可能である。たとえば、配管洗浄動作については、浴槽の湯水の排水が開始され、その水位が所定以下の水位まで低下したタイミングで開始させるように構成することも可能である。
本発明でいう「所定期間」は、直近に行なわれた浴槽への湯張り時以降に限らず、たとえば直近の浴槽の湯張り後において浴槽の湯水が排水され、その水位が所定以下になった以降など、他の期間とすることもできる。
本発明で用いられる給湯装置は、瞬間式の給湯装置に限定されない。たとえばヒートポンプにより加熱された湯水を貯湯タンクに貯留し、かつこの貯湯タンクから浴槽や浴槽洗
浄装置に湯水を供給させる貯湯タンク式の給湯装置を用いることも可能である。また、浴槽洗浄装置は、浴槽の洗浄が可能であればよく、その具体的な洗浄方法なども限定されない。
BS 風呂システム
A 給湯装置
1 浴槽
3A,3B 湯水加熱部
5 風呂給湯配管部
50 補助流路(風呂給湯配管部)
51 風呂追焚き用循環流路(風呂給湯配管部)
7 制御部
8 浴槽洗浄装置

Claims (4)

  1. 浴槽に風呂給湯配管部を介して湯水を供給し、かつ前記浴槽への湯張り動作および前記風呂給湯配管部の配管洗浄動作のそれぞれを実行可能な給湯装置と、
    前記浴槽の浴槽洗浄動作が可能な浴槽洗浄装置と、
    前記給湯装置および前記浴槽洗浄装置の動作制御を行なう制御部と、
    を備えている、風呂システムであって、
    前記制御部は、操作スイッチが操作されることにより、または制御プログラムに基づき、前記配管洗浄動作および前記浴槽洗浄動作のうち、一方の動作を実行するときには、他方の動作が所定期間に既に実行されているか否かを判断し、かつ前記他方の動作が前記所定期間に実行されていないと判断した場合には、前記配管洗浄動作および前記浴槽洗浄動作の双方をこの順序で実行させるように制御する構成とされていることを特徴とする、風呂システム。
  2. 請求項1に記載の風呂システムであって、
    前記浴槽洗浄装置は、前記浴槽洗浄動作として、洗浄ノズルから前記浴槽に洗剤液を噴射する洗剤利用洗浄動作と、前記洗浄ノズルから前記浴槽に洗剤が混入されていない濯ぎ用の湯水を噴射する濯ぎ洗浄動作とが実行可能とされており、
    前記配管洗浄動作に先立ち前記所定期間に前記洗剤利用洗浄動作が実行されている場合には、前記配管洗浄動作の後に、前記洗剤利用洗浄動作は実行されず、前記濯ぎ洗浄動作が実行されるように構成されている、風呂システム。
  3. 請求項1または2に記載の風呂システムであって、
    前記所定期間は、直近に行なわれた前記浴槽への湯張り時以降である、風呂システム。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の風呂システムであって、
    前記配管洗浄動作および前記浴槽洗浄動作にそれぞれ用いられる湯水の温度は、一般給湯用の設定温度および前記浴槽への湯張り用の設定温度とは別に予め設定された温度であって、互いに同一の温度とされている、風呂システム。
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