JP6803706B2 - ディスクブレーキ装置用のブレーキパッド並びにディスクブレーキ装置およびディスクブレーキユニット - Google Patents

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本発明は、ディスクブレーキ装置に関する。特に、摺動面が水平方向にレイアウトされたディスクを持つディスクブレーキ装置用のブレーキパッド、並びにディスクブレーキ装置、及びディスクブレーキユニットに関する。
摺動面が水平方向にレイアウトされたディスクを持つディスクブレーキ装置としては、特許文献1に開示されているような風車のナセル固定用として用いられるディスクブレーキ装置が知られている。このような用途に用いられるディスクブレーキ装置は、大型であり、一般的な車両ブレーキと比較すると、ディスクの回転速度(キャリパとディスクとの相対的な回転速度)が遅く、摺動時に生じる鳴きやジャダーといった問題は少ない。
特開平8−82277号公報
しかし、ヨーブレーキと呼ばれる上記のようなディスクブレーキ装置では、ディスクの回転速度が遅く、かつディスクの摺動面が水平に配置されているために、ディスクの上面に摩擦部材の摩耗カス(塵埃)が堆積され易いといった問題がある。ディスクの摺動面に堆積した摩耗カスは、ブレーキパッドの摩擦部材と摺動面との間に介入し、ブレーキパッドの摩耗量が増加し、ディスクの上面側に位置するブレーキパッドが下面側に位置するブレーキパッドよりも早く摩耗してしまうという問題が生じている。
一般的な車両用のディスクブレーキの場合、ディスクの摺動面が鉛直方向に配置されていると共に、その回転速度が速いため、摩耗カスが摺動面に堆積するという事は生じえない。これに対し、風車用のディスクブレーキでは、ディスクの摺動面が水平方向に配置されると共に、その回転速度が遅く遠心力による払拭効果を得難い。また、ディスクが固定され、キャリパが回動するタイプの場合には、遠心力による払拭効果を得る事ができない。さらに、ナセル内は遮風空間とされているため、外乱による堆積物の払拭効果も期待する事ができないという実状がある。
そこで本発明では、ディスクの摺動面が水平に配置されているディスクブレーキ装置において、ディスクの上面側に位置するブレーキパッドの片減りを抑制することのできるディスクブレーキ装置用のブレーキパッド、並びにディスクブレーキ装置、及びディスクブレーキユニットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係るディスクブレーキ装置用のブレーキパッドは、水平方向にレイアウトされたディスクを有するディスクブレーキ装置用のブレーキパッドであって、前記ブレーキパッドには、前記ディスクの半径方向に対して角度を持つ方向の溝が設けられていることを特徴とする。
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置用のブレーキパッドにおいて前記溝は、前記ブレーキパッドに対して複数設けられているようにすると良い。このような特徴を有する事により、摺動面から塵埃を排除する効果を高めることができる。
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置用のブレーキパッドでは、前記溝が設けられており、前記ディスクの上面側に配置される上面側ブレーキパッドと、前記溝が設けられておらず、あるいは摺動面における前記溝の占有面積が前記上面側ブレーキパッドよりも小さく、前記ディスクの下面側に配置される下面側ブレーキパッドと、を有するように構成することができる。塵埃が堆積し易いのは、ディスクの上面側である。このため、上面側に配置されるブレーキパッドのみに溝を設ける構成としても、ブレーキパッドの片減りを抑制する効果を得ることができる。
また、上記目的を達成するための本発明に係るディスクブレーキ装置は、水平方向にレイアウトされたディスクを有するディスクブレーキ装置であって、前記ディスクと前記ブレーキパッドの摺動面には、前記ディスクと前記ブレーキパッドの少なくとも一方に、前記ディスクの半径方向に対して角度を持つ方向の溝を設けたことを特徴とする。
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置における前記ディスクは、遮風空間に配置されていても良い。本発明では、ディスクの摺動面に堆積した塵埃の除去を、ディスク、またはキャリパのうちのいずれか一方の回転と、溝の傾斜の相対的な力によって成すこととなる。よって、外乱としての風が無い空間であっても、塵埃排除効果を得る事ができる。
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置において前記溝は、複数設けられているようにすると良い。このような特徴を有する事により、摺動面から塵埃を排除する効果を高めることができる。
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置において前記溝は、少なくとも、前記ディスクの上面側接触面と、前記ディスクの上面側に接触する上面側ブレーキパッドの前記摺動面のいずれか一方に設けられ、前記ディスクの下面側、及び前記ディスクの下面側に接触する下面側ブレーキパッドの摺動面には、前記溝が備えられていない、あるいは前記摺動面における前記溝の占有面積が前記ディスクの上面側または前記上面側ブレーキパッドの前記摺動面に設けられた溝よりも小さいものとすると良い。塵埃が堆積し易いのは、ディスクの上面側である。このため、上面側に配置されるブレーキパッド、あるいはディスクの上面側のみに溝を設ける構成としても、ブレーキパッドの片減りを抑制する効果を得ることができる。
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置における前記ディスクには、前記溝に替えて貫通孔が設けられているようにすることもできる。このような特徴を有する事によれば、ディスクの上面側に堆積した塵埃を貫通孔に落とし込む事で、塵埃をディスクの下方へ排除することができる。
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置では、前記ディスク、またはキャリパのいずれか一方における相対的な回転の角速度が、0.1rad/s以下とする事ができる。本発明では、ディスクの摺動面に堆積した塵埃の除去を、ディスク、またはキャリパのいずれか一方の回転と、溝の傾斜の相対的な力によって成すこととなる。よって、ディスク、またはキャリパの回転速度(角速度)が低速である場合であっても、塵埃排除効果を得ることができる。
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置では、前記ディスクは固定されており、当該ディスクに対して前記キャリパが回動する構成とすることもできる。上記特徴を有するディスクブレーキ装置であれば、このような構成とした場合であっても、ディスク上面側に対する塵埃の堆積を防ぐ事ができるからである。
さらに、上記目的を達成するための本発明に係るディスクブレーキユニットは、水平方向にレイアウトされた単一のディスクと、前記ディスクの摺動面に沿って配置された複数のキャリパと、複数の前記キャリパの少なくとも1つに対して、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のディスクブレーキ装置用のブレーキパッドを組み付けたことを特徴とする。
上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置用のブレーキパッド、ディスクブレーキ装置、およびディスクブレーキユニットによれば、ディスクの摺動面が水平に配置されているディスクブレーキ装置において、ディスクの上面側に位置するブレーキパッドの片減りを抑制することができる。
実施形態に係るディスクブレーキ装置の断面構成を示す図である。 第1の実施形態に係るディスクブレーキ装置に適用されるブレーキパッドの構成の一例を示す図である。 実施形態に係るディスクブレーキ装置を適用する発電用風車と、ディスクブレーキ装置の配置位置の関係を示す斜視図である。 実施形態に係るディスクブレーキ装置の全体構成を示す斜視図である。 第1、第2の実施形態に係るブレーキパッドのライニングによる塵埃排除効果を説明するための図である。 第2の実施形態に係るディスクブレーキ装置に適用されるブレーキパッドの構成の一例を示す図である。 第3の実施形態に係るディスクブレーキ装置に適用されるディスクの構成を示す平面図である。 第3の実施形態に係るディスクブレーキ装置に適用されるディスクの応用形態を示す平面図である。 実施形態に係るディスクブレーキユニットの構成例を示す平面図である。
以下、本発明のディスクブレーキ装置用のブレーキパッド、並びにディスクブレーキ装置、及びディスクブレーキユニットに係る実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図1は実施形態に係るディスクブレーキ装置の断面構成を示す図であり、図2は、ディスクに接するブレーキパッドの様子を示す図である。また、図3は実施形態に係るディスクブレーキ装置が配置されている発電用風車の構成を示す斜視図であり、図4は実施形態に係るディスクブレーキ装置の全体構成を示す斜視図である。
まず、本実施形態に係るディスクブレーキ装置10(図1、図4参照)について、風力発電用の風車(以下、発電用風車100と称する:図3参照)のナセル102を固定するためのヨーブレーキを例に挙げて説明する。発電用風車100におけるヨーブレーキは、図3に破線で示す位置、すなわち支柱となるタワー104と、翼106を備える本体であるナセル102との間に設けられる。風向きの変化応じて翼106の向きを変えるナセル102を固定する役割を担うためである。
具体的には、タワー104の上部に固定されたディスク40と、図示しない軸受けを介してタワー104に接続されているナセル102に固定され、前記ディスク40を挟持するキャリパ12とを有する。ディスク40の回転軸(不図示)は、ナセル102の回転軸(不図示)と一致する。このため、ディスク40の摺動面は、水平方向にレイアウトされることとなる。キャリパ12は、シリンダ14aを備えるボディ本体14と、このシリンダ14aに配置されるピストン16、およびピストン16を介してディスク40の摺動面に押圧されるブレーキパッド18,24を基本として構成される。なお、一般的にナセル102の内部は、遮風空間とされている。また、発電用風車100に適用されるディスクブレーキ装置10におけるディスク40の角速度は、概ね0.1rad/s以下とされている。
第1の実施形態に係るディスクブレーキ装置10のキャリパ12は、所謂オポーズドタイプのものである。このため、ブレーキパッド18,24には、ディスク40の上面側に位置するもの(ブレーキパッド18)と、ディスク40の下面側に位置するもの(ブレーキパッド24)の双方がそれぞれ、ピストン16によりディスク40の摺動面に押し当てられることとなる。
ブレーキパッド18,24は、詳細な構成を図2に示すように、プレッシャプレート20,26と、摩擦材であるライニング22,28とを備えて構成されている。また、本実施形態に係るブレーキパッド18,24では、ライニング22,28に、ディスク40の半径方向に対して所定の角度θ(例えば、θ=45度±25度の範囲)を持つ溝22a,28aが形成されている。溝22a,28aは、少なくとも1つ設けられていれば良いが、望ましくは複数形成されていると良い。なお、図2は、ディスク40を透過した状態のブレーキパッド18,24を示すものである。
ライニング22,28のディスク40に対する当接面に、ディスク40の半径方向に対して所定の角度θを有する溝22a,28aを設けることにより、接触物に対する排除効果を得ることができる。通常、ディスク40の摺動面が水平方向に沿うようにレイアウトされたディスクブレーキ装置10の場合、制動効果を奏する事によって生ずるライニング22,28等の摩耗カス(塵埃)が、摺動面の盤面に堆積することとなる。よって、ライニング22,28に対して上記のような溝22a,28aを設ける事により、ディスク40の回転作用によって、摺動面に堆積した塵埃を摺動面(少なくともライニング22,28と摺動面の接触箇所)から排除することができる。これにより、摺動面に堆積した塵埃に起因して生ずるディスク40の上面側に位置するブレーキパッド18のライニング22の摩耗量増大を抑制することができる。
このような作用を成す溝22a,28aは、所謂鳴きを防止する事を目的として、一般的な車両用ブレーキパッドのライニングに設けられる溝に比べて、その幅が広い。例えば、鳴き防止のために設けられる溝の幅が3mm程度であるのに対し、本実施形態に係る溝22a,28aは、その3倍以上(例えば10mm)の幅を有するように構成されている。このような構成とする事で、溝22a,28aが塵埃により目詰まりする事を防止する事ができるからである。なお、溝の形成は、ライニングにおける摩擦面の面積を減らすこととなる。よって、通常は、鳴き防止のための溝の幅を必要以上に広げる事はない。本実施形態に係るディスクブレーキ装置10では、ディスク40の回転速度が比較的低速であるため、溝22a,28aの幅を目詰まりを生じさせない程度に広げたとしても、その制動力に与える影響は少ない。
次に図5を参照して、ライニング22に設けられた溝22aによる塵埃の排除効果について説明する。まず、図5(A)に、ライニング22に形成された溝22aに塵埃(小さな丸で示す粒)が入った状態を示す。なお、図5中において矢印Aは、ディスク40の回転方向を示すものとする。
図5(A)に示す状態からディスク40が回転すると、図5(B)に示すように塵埃は、各溝22aにおけるディスク40の回出側に位置する壁面へと押し寄せられることとなる。ディスク40の摺動面に堆積した塵埃が、溝22aの壁面により掻き取られる状態となるからである。
図5(B)に示す状態からさらにディスク40が回転すると、図5(C)に示すように塵埃は、各溝22aにおけるディスク40の回出側に位置する壁面の傾斜に沿って傾斜方向(図中上側)へと移動して行く。ディスク40の回転により塵埃が溝22aの壁面に押し付けられる力が加えられた時、溝22aの壁面に傾斜があると、塵埃には壁面の傾斜方向に逃げる力が生じるからである。
図5(C)に示す状態からさらにディスク40の回転が加えられると、図5(D)に示すように、塵埃は各溝22aの外部へと排出される。さらにディスク40の回転が続くと、図5(E)に示すように、溝22aから排出された塵埃は、ライニング22の外側面に沿ってディスク40の盤面に堆積し、ディスク40の回転と共に流れて行くこととなる。ディスク40の盤面に塵埃が残っている場合でも、ライニング22が接触する摺動面から塵埃が排除されることにより、ライニング22の摩耗量増大を抑制する効果を得ることができる。
次に、図6を参照して、第2の実施形態に係るディスクブレーキ装置10Aについて説明する。本実施形態に係るディスクブレーキ装置10Aも、その殆どの構成は、上述した第1の実施形態に係るディスクブレーキ装置10と同様である。相違点としては、ディスク40の上面側に配置されるブレーキパッド18と、ディスク40の下面側に配置されるブレーキパッド24の形態を異ならせた点にある。よって、図6には、相違点であるブレーキパッド18,24のみを示し、ディスクブレーキ装置10Aの全体構成は、図1を援用することとする。
具体的には、ディスク40の上面側に配置したブレーキパッド18のライニング22には、上記第1の実施形態と同様に、ディスク40の半径方向に対して所定の角度θを有する溝22aを設ける構成としている。一方、ディスク40の下面側に配置したブレーキパッド24には、そのライニング28に溝を設けない構成としている。
本発明に係るディスクブレーキ装置10,10Aにおけるブレーキパッド18のライニング22に設けられる溝は、ディスク40の上面側の摺動面に堆積される塵埃を除去するための役割を担うものである。このため、塵埃の堆積が生じない、あるいは生じ難いディスク40の下面側に配置されるブレーキパッド24には、溝を設け無くとも、上記第1の実施形態に係るディスクブレーキ装置10と同様の効果を得る事ができるからである。
なお、本実施形態に係るディスクブレーキ装置10Aには、ディスク40の下面側に配置されるブレーキパッド24のライニング28に溝を設けていたとしても、摺動面に対する溝の占有面積が、ディスク40の上面側に配置されるブレーキパッド18のライニング22の溝22aの占有面積よりも小さい物を含むこととする。ディスク40の上面側と下面側において、ライニング22,28の形態が異なるブレーキパッド18,24を採用しているという点、及びディスク40の上面側に配置されたブレーキパッド18の方が塵埃の排除効果が大きいという点において共通するからである。
次に、図7を参照して、第3の実施形態に係るディスクブレーキ装置10Bについて説明する。本実施形態に係るディスクブレーキ装置10も、その基本的な構成は、上記第1、第2の実施形態に係るディスクブレーキ装置10,10Aと同様である。相違点としては、本実施形態に係るディスクブレーキ装置10Bでは、ブレーキパッド18,24のライニング22,28では無く、ディスク40の摺動面に溝42を設ける構成としている。よって、ディスクブレーキ装置10Bの全体構成は、図1を援用するものとする。
具体的には、ディスク40の摺動面のうち、上面側に位置する摺動面のみに溝42を設ければ足りる。制動時に生ずる塵埃を溝42に落とし込む事で、摺動面の摩擦係数が上昇し、ライニング22の早期摩耗を抑制する事ができるからである。なお、溝42には、その底面にディスク40の内周側、あるいは外周側に向けた傾斜を持たせ、僅かな振動や回転力により、溝42に落とし込まれた塵埃がディスク40から排除されるように構成しても良い。
また、ディスク40の摺動面には、溝42の変わりに図8に示すような貫通孔44を設けるようにしても良い。貫通孔44であれば、孔内に落とし込まれた塵埃はディスク40の下面側へ落下し、ブレーキパッド24が存在しない位置では、ディスク40の下方へ落下することとなり、塵埃の影響によるライニング22の早期摩耗を抑制することができるからである。なお、ディスク40に貫通孔44を設ける場合には、ディスク40の円周方向に沿って並ぶこととなる貫通孔44の配置位置をずらし、摺動面のどの位置においても、周回上に少なくとも1つの貫通孔44が存在するようにすると良い(図8参照)。このような構成とすることによれば、少なくともディスク40が1周するうちに、摺動面上の塵埃は、必ず貫通孔44に落とし込まれることとなるからである。
また、本実施形態に係るディスクブレーキ装置10Bでは、ブレーキパッド18,24に関しては、上述した第1、第2の実施形態に係るブレーキパッド18,24は採用しない旨記載した。しかしながら、発明を実施する上で、本実施形態に係るディスクブレーキ装置10Bに対して、上記第1、第2の実施形態に係るブレーキパッド18,24を適用する事は、除外するべき事項では無く、相乗効果によってより高い塵埃排除効果、及びライニング22の早期摩耗抑制効果を得ることができる。
次に、図9を参照して、本発明に係るディスクブレーキユニット50について説明する。本実施形態に係るディスクブレーキユニット50は、図9に示すように1つのディスク40に対して複数のキャリパ12を備える構成としている。
1つのディスク40に対して複数のキャリパ12を備える構成とする事で、制動力を高め、ナセル102の位置固定を安定させることができる。また、個々のキャリパ12への負荷荷重を低減する事ができるため、押圧力の低減、すなわちキャリパ12の小型化を図る事ができる。
このような基本構成を有するディスクブレーキユニット50では、少なくとも1つのキャリパ12に組み付けるブレーキパッド18,24を図2に示すような溝22a,28aを備えたブレーキパッド18,24としている。少なくとも1つのキャリパ12に組み付けるブレーキパッド18,24について、ライニング22,28に溝22a,28aを備えているものとする事で、ディスク40の摺動面に対する塵埃排除効果、およびライニング22の早期摩耗抑制効果を得ることができる。
なお当然に、複数配置したキャリパ12の全てに、ライニング22,28に溝22a,28aを備えたブレーキパッド18,24を採用しても良い。また、ブレーキパッド18は、ディスク40の上面側に配置するブレーキパッド18のライニング22のみに溝22aが設けられていても良く、ディスク40の下面側に配置するブレーキパッド24のライニング28に設けられた溝28aの摺動面に対する占有率が、上面側のブレーキパッド24のライニング28の溝28aの摺動面に対する占有率よりも小さくても良い。
上記実施形態では、いずれも回転体であるナセル102側にディスク40が固定され、固定体であるタワー104に固定されたキャリパ12に対してディスク40が回転するということを前提として説明を行っている。しかしながら、本発明に係るブレーキパッドやディスクブレーキ装置、及びディスクブレーキユニットは、ナセル102側にキャリパ12を配置する構成、すなわち、固定状態にあるディスク40に対してキャリパ12が回転するという構成に対しても適用することができる。
これらの違いは、回転する主体が相対的に反転しただけに過ぎず、ディスク40の摺動面が水平に配置されているディスクブレーキ装置10,10A,10Bにおいて、ディスク40の上面側に位置するブレーキパッド18の片減りを抑制するという発明の効果を発揮する事に支障が無いからである。
10,10A,10B………ディスクブレーキ装置、12………キャリパ、14………ボディ本体、14a………シリンダ、16………ピストン、18………ブレーキパッド、20………プレッシャプレート、22………ライニング、22a………溝、24………ブレーキパッド、26………プレッシャプレート、28………ライニング、28a………溝、40………ディスク、42………溝、44………貫通孔、50………ディスクブレーキユニット、100………発電用風車、102………ナセル、104………タワー、106………翼。

Claims (10)

  1. 水平方向にレイアウトされディスクを有し、前記ディスクとキャリパとの相対的な回転の角速度が0.1rad/s以下とするディスクブレーキ装置用のブレーキパッドであって、
    前記ブレーキパッドには、摺動面の盤面に堆積した塵埃を排除するための溝が設けられ、
    前記溝は、前記ディスクの半径方向に対して角度を持つ方向に形成されていることを特徴とするディスクブレーキ装置用のブレーキパッド。
  2. 前記溝は、前記ブレーキパッドに対して複数設けられており、
    各溝の端部が位置するライニングの外周辺には、前記溝の延設方向に凹状を成す円弧状の切欠きが設けられていることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ装置用のブレーキパッド。
  3. 前記溝が設けられており、前記ディスクの上面側に配置される上面側ブレーキパッドと、
    前記溝が設けられておらず、あるいは摺動面における前記溝の占有面積が前記上面側ブレーキパッドよりも小さく、前記ディスクの下面側に配置される下面側ブレーキパッドと、を有することを特徴とする請求項1または2に記載のディスクブレーキ装置用のブレーキパッド。
  4. 水平方向にレイアウトされたディスクを有し、前記ディスクとキャリパとの相対的な回転の角速度が0.1rad/s以下とするディスクブレーキ装置であって、
    前記ディスクとブレーキパッドの摺動面には、前記ディスクと前記ブレーキパッドの少なくとも一方に、前記摺動面の盤面に堆積した塵埃を排除するための溝が設けられ、
    前記溝は、前記ディスクの半径方向に対して角度を持つ方向に形成されていることを特徴とするディスクブレーキ装置。
  5. 前記ディスクは、遮風空間に配置されていることを特徴とする請求項4に記載のディスクブレーキ装置。
  6. 前記溝は、複数設けられており、
    前記溝が前記ブレーキパッドに設けられる場合、各溝の端部が位置するライニングの外周辺には、前記溝の延設方向に凹状を成す円弧状の切欠きが設けられていることを特徴とする請求項4または5に記載のディスクブレーキ装置。
  7. 前記溝は、少なくとも、前記ディスクの上面側接触面と、前記ディスクの上面側に接触する上面側ブレーキパッドの前記摺動面のいずれか一方に設けられ、
    前記ディスクの下面側、及び前記ディスクの下面側に接触する下面側ブレーキパッドの摺動面には、前記溝が備えられていない、あるいは前記摺動面における前記溝の占有面積が前記ディスクの上面側または前記上面側ブレーキパッドの前記摺動面に設けられた溝よりも小さいことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載のディスクブレーキ装置。
  8. 前記ディスクには、前記溝に替えて貫通孔が設けられていることを特徴とする請求項4乃至7のいずれか1項に記載のディスクブレーキ装置。
  9. 前記ディスクは固定されており、当該ディスクに対して前記キャリパが回動することを特徴とする請求項4乃至のいずれか1項に記載のディスクブレーキ装置。
  10. 水平方向にレイアウトされた単一のディスクと、
    前記ディスクの摺動面に沿って配置された複数のキャリパと、
    複数の前記キャリパの少なくとも1つに対して、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のディスクブレーキ装置用のブレーキパッドを組み付けたことを特徴とするディスクブレーキユニット。
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