JP6803574B2 - マグネシウム基合金伸展材及びその製造方法 - Google Patents

マグネシウム基合金伸展材及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、マグネシウム(Mg)基合金伸展材及びその製造方法に関する。より詳しくは、ビスマス(Bi)が添加された室温延性に優れた微細結晶粒のMg基合金伸展材及びその製造方法に関するものである。
Mg合金は、次世代の軽量金属材料として注目されている。しかし、Mg金属結晶構造が六方晶であるため、底面すべりと柱面に代表される非底面すべりの臨界分断せん断応力(CRSS)の差が、室温付近では極めて大きい。そのため、アルミニウム(Al)や鉄(Fe)などの他の金属伸展材料と比較して、延性に乏しいため、室温での塑性変形加工が難しい。
これらの問題を解決すべく、希土類元素添加による合金化がよく用いられている。例えば、特許文献1、2では、イットリウム(Y)やセリウム(Ce)、ランタン(La)をはじめとする希土類元素を添加し、塑性変形能の改善が図られている。希土類元素には、非底面のCRSSを低下させる、すなわち、底面と非底面のCRSSの差を縮め、非底面の転位すべり運動をしやすくする働きがあるためである。しかしながら、希土類元素を使用することで、素材価格が高騰するため、経済的観点から、より安価な汎用元素の添加による延性や成形性の改善が求められている。
一方、Mgの結晶粒界近傍では、変形を継続するために必要な複雑な応力、すなわち、粒界コンパティビリティー応力が作用し、非底面すべりが活動することも指摘されている(非特許文献1)。そのため、大量の結晶粒界を導入(結晶粒微細化)することは、延性改善に有効であると提唱されている。
特許文献3では、希土類元素又は汎用元素であるCa,Sr,Ba,Sc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Dr,Tm,Yb,Luのうち一種類の元素を微量に含有させ、結晶粒が微細化している強度特性に優れた微細結晶粒Mg合金が開示されている。この合金の高強度化は、これらの溶質元素が結晶粒界に偏析することが主要因とされている。他方、微細結晶粒Mg合金は、粒界コンパティビリティー応力の作用による非底面の転位すべり運動が活性化する。
しかし、塑性変形を補完する働きのある粒界すべりに関して、これらの合金では、いずれの添加元素も粒界すべりの発現を抑制する働きがあるため、粒界すべりが変形に殆ど寄与しない。そのため、これらの合金の室温における延性は、従来からのMg合金と同等レベルで、更なる延性の改善が求められている。すなわち、粒界コンパティビリティー応力が作用する微細組織構造を維持しながら、粒界すべりの発現を抑制しない溶質元素の探索が必要である。
これまでに、発明者らは、0.07〜2mass%のMnを含有し、室温延性に優れたMg合金を開示している(特許文献4)。また、更に研究を進めた結果、Mnに代えてZrを含有させても室温延性に優れるMg合金が得られることを見出している(特許文献5)。これらの合金は、平均結晶粒サイズが10μm以下で、破断伸びが150%程度を示し、変形に及ぼす粒界すべりの寄与率の指標であるm値が0.1以上を示すことを特徴としている。また、これらの合金は、成形性の指標として、応力低下度を用い、その値が0.3以上を示すことを特徴としている。しかし、二次成形時の成形部位によっては、より大きな延性や成形性を必要とする場合があることから、Mg-Mn合金やMg-Zr合金より優れた特性を発現する溶質元素の更なる探索が必要である。
更に、生産性の観点から、より速い変形速度域において、室温延性や成形性に優れたMg基合金の開発が望まれている。一般的に、周期表において、同族元素(周期表の縦列)やその両隣(周期表の横列)に属する元素は同じ特性や効果を示すこと多い。そのため、周期表でMnやZrの近接元素を添加したMg基合金の開発は行われているものの、依然として、MnやZrを超える効果を示す添加元素についての開示はされていない。
国際出願WO2013/180122号公報 特開2008―214668号公報 特開2006―16658号公報 特開2016―17183号公報 特開2016−089228号公報 特開2011―214156号公報
J. Koike et al., Acta Mater, 51 (2003) p2055.
上記の事情に鑑みて、本発明は、粒界コンパティビリティー応力が作用する微細組織構造を維持しながら、粒界すべりの発現を抑制しない溶質元素を添加したMg基合金であって、優れた室温延性及び二次加工性を有し、かつ従来の希土類元素又は汎用元素添加Mg基合金よりも経済的に優れたMg基合金伸展材を提供することを課題としている。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、Mgに対して固溶量が大きく、融点が低いBiを溶質元素に用いることを着想した。更に、Biを単独添加したMg基合金伸展材において、平均結晶粒サイズを制御することによって、本発明者らがこれまでに提案したMnやZrを単独添加したMg基合金と少なくとも同等の効果を得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
BiをMg基合金の溶質元素として用い得ることは、例えば、特許文献6に開示されている。具体的には、特許文献6では、Mg合金板材の母材のMgに添加される添加元素のひとつとしてBiが挙げられ、添加量を0.001〜5mass%とすることが記載されている。ここで、特許文献6のMg合金板材は、圧延材に積極的に歪みを付与して製造され、この歪みを付与する工程の前後において、再結晶化を目的とする熱処理を行わないとされている。また、このようにして製造されるMg合金板材は、破壊の起点となる加工歪み、すなわちせん断帯が残存することから、その内部を顕微鏡観察しても、明確な結晶粒界が観察され難く、結晶粒が不明瞭な組織を有しており、そのため、このMg合金板材は、結晶粒サイズの測定や各結晶粒の方位の測定が実質的にできない又は困難であるとされている。すなわち、微細組織の平均結晶粒サイズを制御することは困難であるため、粒界すべりを活性化させ、室温での延性を向上させることは実質的に不可能であると考えられる。更に、上記のように再結晶化を目的とする熱処理を行わない場合には、破壊の起点となるせん断帯が残存するため、Mg基合金の各種用途の要求特性を満たすことができるほどに、室温における優れた成形性を得ることは、非常に困難である。
すなわち、本発明は、以下のことを特徴としている。
本発明の第1は、Mg基合金伸展材であって、0.25mass%以上、9mass%以下のBiを含み、残部がMgと不可避的成分からなり、かつ鋳造後の溶体化処理及び熱間塑性加工後のMg母相の平均結晶粒サイズが20μm以下である室温延性に優れたMg基合金伸展材を提供する。
本発明の第2は、発明1に記載のMg基合金伸展材であって、前記Mg基合金伸展材の金属組織中のMg母相及び結晶粒界の少なくとも一方に、粒子径が0.5μm以下のMg−Bi金属間化合物粒子が相互に分散析出しているMg基合金伸展材を提供する。
本発明の第3は、発明1又は2に記載のMg基合金伸展材であって、伸展材の室温引張試験又は圧縮試験における、ひずみ速度感受性指数(m値)が0.1以上を示すMg基合金伸展材を提供する。
本発明の第4は、発明1から3のいずれかに記載のMg基合金伸展材であって、伸展材の室温圧縮試験によって得られる応力-ひずみ曲線において、圧縮ひずみが0.2において加工硬化を示さず、応力一定の状態であるプラトー領域を形成し、破断しないMg基合金伸展材を提供する。
本発明の第5は、発明1から4のいずれかに記載のMg基合金伸展材であって、伸展材の室温引張試験又は圧縮試験によって得られる変形異方性の値が0.8以上であり、三次元で等方変形が可能なMg基合金伸展材を提供する。
本発明の第6は、発明1から5のいずれかに記載のMg基合金伸展材であって、nanoDMA法による内部摩擦試験において、0.1Hzの周波数でのtanδの値が純マグネシウム材と比較して1.2倍以上であるMg基合金伸展材を提供する。
本発明の第7は、発明1から6のいずれかに記載のMg基合金伸展材を製造する方法であって、溶解、鋳造の工程を経たMg基合金鋳造材を400℃以上、650℃以下の温度で0.5時間以上、48時間以下の溶体化処理した後、50℃以上、550℃以下の温度で断面減少率70%以上の熱間塑性加工を施すMg基合金伸展材の製造方法を提供する。
本発明の第8は、発明7に記載のMg基合金伸展材の製造方法であって、熱間塑性加工方法が、押出加工、鍛造加工、圧延加工、引抜加工のうちのいずれかの加工法であるMg基合金伸展材の製造方法を提供する。
本発明の効果を得るためのMg基合金素材のBiの含有量は、0.25mass%以上、9mass%以下である。Biの含有量が0.25mass%(=0.03mol%)とは、溶質元素であるBiが、変形挙動に影響を及ぼす最小添加量である。すなわち、含有量が0.25mass%の場合、固溶しているBi原子は、19.5x10−4μmの間隔で、Mg結晶中、相互に存在すると見積もることができる。この距離は、Mgのバーガースベクトルの3倍程度の大きさに相当し、転位などの格子欠陥が原子結合論的に相互作用を及ぼす限界の値であることを意味する。一方、Bi含有量が9mass%を超える場合、Mg結晶中のBiの最大固溶量を超過するため、Mg-Biからなる粗大な金属間化合物が、結晶粒内及び結晶粒界に分散する。これらの粗大な金属間化合物粒子の分散は、塑性変形中に破壊の起点となり、延性の向上の観点から好ましいとは言えない。ここで、Mg-Bi金属間化合物粒子の大きさは、好ましくは、0.5μm以下、より好ましくは0.1μm以下である。
本発明のMg基合金伸展材は、熱間塑性加工後のMg母相の平均結晶粒サイズが、20μm以下であることが好ましい。より好ましくは、10μm以下、さらに好ましくは5μm以下である。結晶粒サイズが20μmより粗大な場合、結晶粒界近傍で生じる粒界コンパティビリティー応力は、結晶粒内全域に影響を及ぼさない。すなわち、非底面転位すべりが結晶粒内全域で活動することが難しく、延性の向上が望めない。もちろん、平均結晶粒サイズが20μm以下であれば、Mg結晶粒内及び結晶粒界に0.5μm以下のMg-Bi金属間化合物が分散していてもかまわない。また、平均結晶粒サイズを20μm以下に維持できるのであれば、熱間塑性加工後に、ひずみ取り焼鈍などの熱処理を行ってもかまわない。なお、結晶粒界には、Bi元素が偏析していても、偏析していなくても良い。
次に微細組織を得るための製造方法を説明する。溶製したMg-Bi合金鋳造材を、400℃以上、650℃以下の温度で溶体化処理を行う。ここで、溶体化処理温度が400℃未満の場合、Biを均質に固溶させるためには長時間の温度保持が必要となり、工業的観点から好ましくない。一方、650℃を超えると、固相温度以上であるため、局所溶解が始まり、作業上危険である。また、溶体化処理時間は、0.5時間以上、48時間以下が好ましい。0.5時間未満の場合、溶質元素が母相内全域に拡散することが不十分なため、鋳造時の偏析が残存し、健全な素材を創製することができない。48時間を超える場合、作業時間が長くなるため、工業的観点から好ましくない。もちろん、鋳造法は、重力鋳造、砂型鋳造、ダイキャストなど、本発明のMg基合金鋳造材を作製できる手法であればいずれの方法も採用できる。
溶体化処理後、熱間塑性加工を行う。熱間塑性加工の温度は、50℃以上、550℃以下が好ましい。加工温度が50℃未満の場合、加工温度が低いため動的再結晶が起こりにくく、健全な伸展材を作製することができない。加工温度が550℃を超える場合、加工中に再結晶化が進行して結晶粒微細化が阻害され、更に、押出加工の金型寿命の低下の原因となる。
熱間塑性加工時のひずみ付与は、総断面減少率が70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上とする。総断面減少率が70%未満の場合、ひずみ付与が不十分であるため、結晶粒サイズの微細化ができない。更に、ひずみ付与前、すなわち、所定温度に昇温した炉内又はコンテナ内に保持中に、Mg-Biからなる金属間化合物が母相及び結晶粒界に生成することが考えられる。この様な場合、十分なひずみを付与しなければ、これらの金属間化合物を微細に分散させることが難しい。熱間塑性加工方法は、押出、鍛造、圧延、引抜などが代表的であるが、ひずみを付与できる塑性加工法であればいずれの加工法でも採用できる。ただし、熱間塑性加工を実行せず、鋳造材に溶体化処理したのみでは、Mg母相の結晶粒サイズが粗大であるため、本発明の効果が得られない。
室温におけるMg基合金伸展材の延性や成形性を評価する指標、すなわち、応力低下度とひずみ速度感受性指数(m値)について説明する。両指標は、引張試験によって取得される公称応力と公称ひずみ曲線から算出することができる。
応力低下度は、下記の式(1)によって求めることができ、応力低下度の値が、0.3以上であることが好ましく、0.4以上であるこがより好ましい。
なお、σmaxは最大負荷応力、σbkは破断時応力であり、その例を図4に示している。
また、変形にともなう粒界すべりの有無は、m値を用いることで予測することができる。m値は、下記の式(2):
の関係にあり、
はひずみ速度、Aは定数、σは流動応力である。m値が大きいほど、粒界すべりの発現が大きく、変形への寄与が大きい。一般的なMg合金の室温塑性変形条件では、転位運動が全変形を担うため、m値が0.05以下である。そのため、発明の効果を得る、すなわち粒界すべりが変形に寄与するためには、m値が0.1以上であることが好ましく、0.15以上であることがより好ましい。
室温圧縮試験によって得られる一般的なMg基合金伸展材の応力-ひずみ曲線の特徴を述べる。図1に典型的なMg-3mass%Al-1mass%Zn合金押出材の室温圧縮試験によって得られる公称応力-公称ひずみ曲線を示す。降伏現象を示すが、ひずみ付与にともない急激な応力上昇、すなわち加工硬化を呈することが確認できる。この加工硬化は、変形中に双晶が形成され、これらの双晶界面に転位が蓄積するためである。一方で、双晶界面は、一般的な結晶粒界と異なり、エネルギー的に不安定であるため、双晶界面に転位が過剰に蓄積した場合、破壊の起点、すなわち、クラック形成の起点となる。そのため、圧縮ひずみを20%以上付与することは難しい。圧縮変形能を向上させるためには、双晶の形成を抑制し、粒界すべりを発現させる必要がある。
一般的なMg基合金伸展材の塑性変形は、前記のとおり転位運動と変形双晶である。しかし、両変形機構のCRSSは大きく異なり、変形双晶のCRSSは、転位運動の半分程度である。また、これらの変形機構は、応力付与方向によって変化し、引張応力場では転位運動、圧縮応力場では変形双晶が優先的に作用する。そのため、一般的なMg基合金伸展材では、応力付与方向によって変形機構が異なり、変形異方性が生じる、つまり、等方に変形できない問題がある。一方、粒界すべりは、結晶粒間のすべり運動であるため、応力付与方向に影響を受けず、三次元的に等方変形が可能である。ここで、Mg基合金の変形異方性を識別する指標として、下記の式(3)を定義することとする:
(変形異方性)=(圧縮降伏応力)÷(引張降伏応力) ・・ 式(3)
一般的なMg基合金伸展材の変形異方性の値は、0.5〜0.6である。なお、各降伏応力は、引張試験と圧縮試験から得られる値であり、流動応力を用いても良い。
また、粒界すべりが活動することにより内部摩擦特性の向上が期待できる。塑性変形が起こらない微小なひずみを付与した場合、一般的に、転位線の張出・収縮運動によって、付与された内部エネルギーが緩和される。そのため、母相内に固溶元素が存在すると、上記転位運動を阻害するため、内部エネルギーを効率よく解放することができない。すなわち、各種合金材よりも、母相内に固溶元素が存在しない、純金属が内部摩擦特性に優れることが良く知られている。一方、転位運動に関係なく、粒界同士のすべりが作用する「粒界すべり」においても、内部エネルギーを緩和する働きがある。そのため、上記式(2)によって得られるm値が大きい場合、内部摩擦特性に優れることを示唆している。なお、内部摩擦特性の指標としては、例えば、ナノインデンテーション法の一つである動的粘弾性(nanoDMA)法を用いても良い。この場合、測定周波数に対するtanδの値は、Mg基合金伸展材の組成や製造条件、試験条件等によって変動するが、本発明のMg基合金伸展材では、同程度の平均結晶粒サイズからなる純マグネシウム材と比較して、所定の周波数において1.2倍以上の値を示すことが好ましく、1.4倍以上の値を示すことがより好ましく、1.5倍以上の値を示すことがさらにより好ましい。
Mg-3mass%Al-1mass%Zn合金押出材の室温圧縮試験によって得られる公称応力-公称ひずみ曲線。 実施例2のMg-Bi合金押出材の微細組織を走査型電子顕微鏡/電子線後方散乱回折により観察した写真。 実施例3のMg-Bi合金押出材の微細組織を走査型電子顕微鏡/電子線後方散乱回折により観察した写真。 実施例2のMg-Bi合金押出材の室温引張試験により得られた公称応力-公称ひずみ曲線。 実施例1から3のMg-Bi合金押出材の流動応力とひずみ速度の関係を示すグラフ。 実施例5と7のMg-Bi合金押出材の室温引張試験により得られた公称応力-公称ひずみ曲線。 比較例1のMg-Bi合金の微細組織を光学顕微鏡により観察した写真。 室温圧縮試験により得られた公称応力-公称ひずみ曲線。 室温圧縮試験後の外観写真。 実施例3のMg-Bi合金押出材の円柱試験片を用いた室温圧縮試験より得られた公称応力-公称ひずみ曲線。 内部摩擦試験により得られた周波数とtanδの関係。
市販の純Bi(99.9mass%)と市販の純Mg(99.98mass%)を、鉄製るつぼを用いて、Bi目標含有量が、0.42mass%、2.50mass%、4.55mass%、7.80mass%となるようにBiとMgを調整し、鉄製るつぼを用いて4種類のMg-Bi合金鋳造材を溶製した。なお、Ar雰囲気にて、溶解温度は700℃、溶解保持時間を5分とし、直径50mm、高さ200mmの鉄製鋳型を用いて鋳造した。鋳造材を500℃、2時間にて溶体化処理した後、Biと不可避成分の元素濃度をICP発光分光分析法により分析評価した。分析の結果を表1に示す。
溶体化処理後の鋳造材1から4を、機械加工により、直径40mm、長さ60mmの円柱押出ビレットに加工した。加工後のビレットを110〜140℃に設定したコンテナ内で30分間保持した後、押出比25:1(=減面率:94%)にて押出による熱間塑性加工を行い、直径8mmで長さ500mm以上の形状の押出材を作製した。(以下、押出材と称す。)また、Mg母相の結晶粒サイズが異なるMg-Bi合金を作製するために、各Mg-Bi合金押出材を200〜350℃に設定したマッフル炉内に、24時間以下の範囲内で保持し、熱処理を行った。
光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡/電子線後方散乱回折装置を用いて、作製したMg-Bi合金押出材の微細組織観察を行った。図2と図3に観察した典型的な微細組織例(それぞれ、実施例2および実施例3のMg-2.5mass%Bi合金押出材)を示す。両図では同じコントラストからなる領域がひとつの結晶粒であり、異なる押出温度であっても、Mg-2.5mass%Bi合金押出材の平均結晶粒サイズが20μm以下であることが分かる。また、いずれのMg-Bi合金押出材においても、透過型電子顕微鏡を用いた微細組織観察結果から、金属組織中のMg母相に、粒子径が0.5μm以下のMg−Bi金属間化合物粒子が相互に分散析出していることが確認された。なお、各Mg-Bi合金の平均結晶粒サイズは、切片法で求め、表2にまとめている。ここで、本発明の効果を得るためには、Mg-Bi合金の平均結晶粒サイズが、20μm以下であることが重要である。
<試験結果1>
[室温引張試験]
押出材から採取した試験片について、初期ひずみ速度を1x10−2 s−1から1x10−5 s−1の範囲内として室温引張試験を行った。引張試験は、JIS規格に基づき、平行部長さ10mm、平行部直径2.5mmからなる丸棒試験片を用いた。全ての試験片は、押出方向に対して、平行方向から採取した。図4に室温引張試験により得られた公称応力-公称ひずみ曲線を示す。実施例2のMg-Bi合金押出材は、ひずみ速度;1x10−3 s−1であっても、破断伸びが165%であり、極めて優れた延性を示すことが確認できる。ここで、応力が急激に(各測定間で20%)低下した場合を「破断」したと定義(図中ではBKと表示)し、その時の公称ひずみを、破断伸びとして表3にまとめている。
また、図4に示す実施例2のMg-Bi合金押出材の公称応力と公称ひずみ曲線は、最大負荷応力後、大きな応力低下度を示していることが分かる。例えば、実施例2のMg-Bi合金押出材では、ひずみ速度;1x10−3 s−1で試験した場合、(σmax―σbk)/σmaxの値は0.76を示すことから、本発明合金の塑性変形限界が大きく、成形性に優れることを示唆している。
各引張試験の結果をもとに、実施例1から3のMg-Bi合金押出材について、公称ひずみ0.1の時の、公称応力の値を流動応力とし、図5に流動応力とひずみ速度の関係を示す。図中、直線の傾きがm値に相当し、引張試験を実施したひずみ速度に区切り、平均二乗法によって求まった値を表3に示す。実施例のMg-Bi合金のm値は、0.1以上を示し、粒界すべりの発現により、室温において高延性化をもたらしている。
Bi添加量の影響を検討するため、実施例5と実施例7のMg-Bi合金押出材を用いて引張試験によって得られた公称応力-公称ひずみ曲線を図6に示す。図4に示した実施例2のMg-2.5mass%Bi合金押出材と同様、Biの添加量に関係なく、大きな破断伸びと大きな応力低下度を示すことが確認できる。また、実施例5と実施例7のMg-Bi合金押出材の公称応力は、ひずみ速度に大きく依存し、両合金押出材ともに大きなm値を有することを示唆している。なお、引張試験によって得られた各合金押出材の破断伸び、応力低下度、m値は、表3にまとめている。
[比較試験]
実施例3、5、7と同様の組成を有するMg-Bi合金押出材を用い、マッフル炉内にて熱処理を行うことにより、20μmより大きな平均結晶粒サイズからなる試料を作成し、これらをそれぞれ比較例1から3とした。比較例1〜3のMg-Bi合金の組織観察を行った。図7に比較例1のMg-2.5mass%Bi合金の典型的な組織例を示す。白色線で囲まれた領域が一つの結晶粒であり、切片法から算出した平均結晶粒サイズは21μmであった。この20μmより大きな平均結晶粒サイズからなる試料を用い、実施例と同じ試験片形状・試験条件にて室温引張試験を行った。得られた結果を表3にまとめている。実施例と比べて、比較例では、破断伸び、m値が共に減少していることが分かる。同一成分組成であっても、平均結晶粒サイズが20μmより大きいことで室温における高延性化が阻害されている。なお、変形速度の高速化にともない、m値と応力低下度の値は減少する傾向にある。そのため、比較例では、ひずみ速度;1x10−4 s−1又は1x10−3 s−1であっても大きなm値と応力低下度が得られていないことから、引張速度の速い、ひずみ速度;1x10−2 s−1の試験は実施していない。小さな破断伸びや応力低下度は、20μmより粗大な平均結晶粒サイズからなるMg-4.55mass%Bi合金(比較例2)とMg-7.80mass%Bi合金(比較例3)でも確認した。以上のことから、本発明の効果を得るためには、平均結晶粒サイズが20μm以下であることが重要といえる。
<試験結果2>
[室温圧縮試験-円筒形試験片]
表2に記載の実施例3のMg-2.5mass%Bi合金押出材を用い、室温圧縮試験により成形能を評価した。肉厚0.8mm、長さ17mm、外管直径7mmからなる円筒形試験片を使用し、初期圧縮ひずみ速度は、1x10−3 s−1とした。試験片は、押出材から平行方向に採取し、機械加工によって作製した。得られた公称応力-公称ひずみ曲線を図8に示す。Mg-Bi合金の応力-ひずみ曲線は、図1に示す一般的なMg基合金の応力-ひずみ曲線の様相と異なることが分かる。図8より、Mg-Bi合金は、降伏後、圧縮ひずみが0.2において加工硬化を示さず、更に、圧縮ひずみが0.5以上であっても応力一定を維持し、破断が起こっていないことが確認できる。これは、変形中に、双晶が形成されず、粒界すべりが変形を担うためである。また、図8の破線領域(図内Pと表記)すなわちプラトー領域が、変形能に相当し、優れた変形性を示すことが分かる。なお、Mg-Bi合金押出材の変形後の外観写真を図9に示す。表面上にき裂やクラックなどがなく、蛇腹変形を呈していることが確認できる。
[比較試験]
比較例としてMg-2.5mass%Bi合金押出材と同程度の平均結晶粒サイズ(3μm)であり、添加元素濃度が0.3mol%であるMg-0.34mass%Al合金押出材とMg-1.1mass%Y合金押出材を用い、成形能を評価した。試験片形状や試験条件は、前記実施例3のMg-2.5mass%Bi合金押出材と同じである。図8に、比較材の公称応力-公称ひずみ曲線を示す。両合金の応力-ひずみ曲線は、Mg-Bi合金の応力-ひずみ曲線とは異なり、図1に示す一般的なMg基合金と同じ様相であることが分かる。すなわち、Mg-Y合金及びMg-Al合金のいずれも、降伏後、ひずみ付与の増加にともない、少なくとも圧縮ひずみが0.1を超えると、大きな加工硬化を示す。これは、降伏後、変形双晶が形成するためである。変形双晶と母相界面は、転位運動を阻害する働きがあるが、転位が蓄積した、これらの応力集中サイトでは、破壊やき裂発生点となるため、早期破断を誘発することが考えられる。なお、Mg-Y合金押出材の変形後の外観写真は図9に示すとおりであり、前記実施例3のMg-Bi合金押出材と比べて、変形量が乏しく、変形能の違いは明確である。
<試験結果3>
[室温圧縮試験-円柱形試験片]
表2に記載の実施例2と実施例3のMg-2.5mass%Bi合金押出材を用い、室温単軸圧縮試験を行った。直径4mm、長さ8mmからなる円柱形試験片を使用し、初期圧縮ひずみ速度は、1x10−2 s−1から1x10−5 s−1の範囲内とした。試験片は、押出材から平行方向に採取し、機械加工によって作製した。実施例3のMg-2.5mass%Bi合金押出材を用いて圧縮試験から得られた公称応力-公称ひずみ曲線を図10に示す。Mg-Bi合金の応力-ひずみ曲線は、図1に示す一般的なMg基合金の応力-ひずみ曲線の様相と異なることが分かる。円筒形試験片を用いた圧縮試験(図8)と同様に、Mg-Bi合金押出材は、降伏後、加工硬化を示さず、圧縮ひずみが0.5以上であっても急激な応力低下がなく、破断が起こっていないことが確認できる。また、変形応力は、ひずみ速度に大きく影響を受け、ひずみ速度の低速化にともない、変形応力が低下している。図1に示した一般的なMg基合金を用いた圧縮試験では、変形双晶が変形を担うため、変形応力がひずみ速度に依存することはない。そのため、Mg-Bi合金押出材の圧縮試験時の変形メカニズムを検討すべく、引張試験時と同様に、公称ひずみ0.1の時の、公称応力を流動応力とし、各ひずみ速度間におけるm値を求めた。表4に各ひずみ速度におけるm値をまとめている。表3及び表4より、引張試験によって得られるm値と同じく、m値は0.1以上であり、圧縮試験でも粒界すべりが変形を担うことが分かる。なお、表2に記載の実施例5と実施例7のMg-Bi合金押出材を用いて圧縮試験を行い、得られたm値も表4にまとめている。Biの添加量に関係なく、m値は0.1から0.2を示し、圧縮試験であっても粒界すべりが変形を担うことが確認できる。
圧縮試験でも粒界すべりが変形を担うことから、変形異方性の低減が示唆される。図1に示した一般的なMg基合金の場合、圧縮試験では、変形応力の小さな変形双晶が変形を担うため、引張場と圧縮場の降伏応力の違いが生じる。通常、圧縮降伏応力は、引張降伏応力の50%と指摘されている。そのため、Mg-Bi合金押出材の変形異方性を検討するために、前記引張試験の結果を用いて、各ひずみ速度における変形異方性(=圧縮流動応力/引張流動応力)を計算した。なお、各流動応力は、公称ひずみ0.1の時の、公称応力の値とした。これらの結果を表4に示す。Bi添加量や平均結晶粒サイズに関係なく変形異方性の値は、0.9以上である。そのため、Mg-Bi合金押出材は変形方向に影響を受けず、三次元で等方変形が可能であることが分かる。なお、変形に対する粒界すべりの寄与が小さくなると、変形異方性の値が小さくなるが、本発明においては、変形異方性の値が0.8以上であれば、三次元での等方変形が可能であると判断される。この点、表4に示した以外の実施例のMg-Bi合金押出材についても、上記の室温引張試験の結果から、変形異方性の値が0.8以上を示すと考えられる。
<試験結果4>
[内部摩擦試験]
表2に記載の実施例3、5、7のMg-Bi合金押出材を用い、ナノインデンテーション装置に設置されているnanoDMA法により、内部摩擦特性を評価した。周波数は0.1から100Hzの範囲内で、押出方向に対して平行な面を測定面とし、1条件あたり50点以上測定した。得られた周波数とtanδの関係を図11に示す。tanδの値は、周波数の増加にともない、減少しているが、その現象はBiの添加量に関係なく、同じであることが分かる。なお、tanδの値が大きいほど、内部摩擦特性に優れている。
[比較試験]
通常、純金属の内部摩擦特性には、それらの合金と比べて優れていることが多い。これは、溶質元素を添加することにより、添加元素と転位との相互作用が活性化し、内部エネルギーの放出に必須機構である転位運動や粒界すべりを抑制するためである。そのため、比較例としてMg-Bi合金押出材と同程度の平均結晶粒サイズ(3μm)からなる純マグネシウム押出材を用い、内部摩擦特性を評価した。測定機や測定条件は、前記実施例3、5、7のMg-Bi合金押出材と同じである。図11に比較例の純マグネシウム押出材における周波数とtanδの関係を併記している。Mg-Bi合金押出材と同様に、純マグネシウム押出材の内部摩擦特性は、周波数に影響を受け、周波数の増加にともない、tanδの値が低下していることが確認できる。しかし、測定周波数域において、純マグネシウム押出材のtanδの値は、Mg-Bi合金押出材よりも小さな値を示している。このようなtanδの値の差は、より低い周波数において特に顕著である。例えば、周波数0.1Hzにおいて、比較例の純マグネシウム押出材ではtanδの値が0.043であるのに対して、実施例3、5、7のMg-Bi合金押出材では、それぞれ、0.076、0.073、0.065であり、少なくとも1.5倍以上の値を示した。これらの結果からも、本発明のMg-Bi合金押出材は、純金属よりも優れた内部摩擦特性を有することが分かる。Mg-Bi合金の優れた内部摩擦特性は、粒界すべりの活性化に起因するためである。
なお、本発明の実施例では、一回の熱間塑性加工によって内部組織の微細化を図ったが、断面減少率が所定の値より少ない場合には、複数回の熱間塑性加工を行うこともできる。
本発明のMg-Bi合金は、優れた室温延性を示すことから、二次加工性に富み、板形状をはじめとする複雑形状への成形が容易であるとともに、粒界すべりの発現により、変形双晶の発生が抑制されるという変形機構に起因し、三次元での等方変形能を有する。また、図9に示すように、大きなひずみを付与しても破断が起こらないことから、自動車などをはじめとする衝撃吸収材や構造材としての適応が可能と言える。また、粒界すべりが発現することから、内部摩擦特性に優れ、振動やノイズを課題とする部位への適応が考えられる。勿論、粒界すべりに起因した内部摩擦能の向上や変形異方性の低減などの諸特性は、素材形状によって変化しないため、棒材、板材、薄材や箔材をはじめとする多様な形状にも適応される。更に、溶質元素として希土類元素を用いていないため、従来の希土類添加Mg合金と比較して素材の価格を低減することが可能である。
σmax 最大負荷応力
σbk 破断時応力
BK 応力が20%以上低下した公称ひずみの値
m(値) ひずみ速度感受性指数
ED 押出加工に対して平行方向
TD 押出加工に対して垂直方向
undeformed 未変形試料
G 結晶粒
P プラトー領域

Claims (7)

  1. Mg基合金伸展材であって、0.25mass%以上、9mass%以下のBiを含み、残部がMgと不可避的成分からなり、Mg母相の平均結晶粒サイズが0.9〜13μmであるMg基合金伸展材であって、前記Mg基合金伸展材の金属組織中のMg母相に、粒子径が0.5μm以下のMg−Bi金属間化合物粒子が相互に分散析出していることを特徴とする室温延性に優れたMg基合金伸展材。
  2. 請求項に記載のMg基合金伸展材であって、伸展材の室温引張試験又は圧縮試験における、以下の式で表されるひずみ速度感受性指数(m値)が0.1以上を示すことを特徴とするMg基合金伸展材。
    (式中、σは流動応力、Aは定数、
    はひずみ速度である。)
  3. 請求項1又は2に記載のMg基合金伸展材であって、伸展材の室温圧縮試験によって得られる応力-ひずみ曲線において、圧縮ひずみが0.2において加工硬化を示さず、応力一定の状態であるプラトー領域を形成し、破断しないことを特徴とするMg基合金伸展材。
  4. 請求項1からのいずれかに記載のMg基合金伸展材であって、伸展材の室温引張試験又は圧縮試験によって得られる変形異方性の値が0.8以上であり、三次元で等方変形が可能であることを特徴とするMg基合金伸展材。
  5. 請求項1からのいずれかに記載のMg基合金伸展材であって、nanoDMA法による内部摩擦試験において、0.1Hzの周波数でのtanδの値が純マグネシウム材と比較して1.2倍以上であることを特徴とするMg基合金伸展材。
  6. 請求項1からのいずれかに記載のMg基合金伸展材を製造する方法であって、溶解、鋳造の工程を経たMg基合金鋳造材を400℃以上、650℃以下の温度で0.5時間以上、48時間以下の溶体化処理した後、50℃以上、550℃以下の温度で断面減少率70%以上の熱間塑性加工を施すことを特徴とするMg基合金伸展材の製造方法。
  7. 請求項に記載のMg基合金伸展材の製造方法であって、熱間塑性加工方法が、押出加工、鍛造加工、圧延加工、引抜加工のうちのいずれかの加工法であることを特徴とするMg基合金伸展材の製造方法。
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