JP6803058B2 - 締結具 - Google Patents

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Description

本発明は、ボルトとナットからなる締結具に関するものである。
例えばラック等の組み立て家具において柱部材と棚部材を結合する場合、両部材にそれぞれ結合孔を設けておき、結合孔を一致させて両部材を重ね、重ねた部材の一方の側からボルトを結合孔に差し込み、重ねた部材の他方の側においてボルトの先端にナットをねじ込む。そしてボルトあるいはナットを回して螺結させることによって、ボルト・ナット間に両部材を挟み込んで締結することにより、両部材を結合するようにしている。
このように締結すべき被締結部材の結合孔に一方の側からボルトを差し込み、被締結部材の他方の側に突出したボルトにナットを螺合させることによって締結を行なう場合、作業者が被締結部材の裏側に手を廻して入れることができるのであれば、作業者が手前から被締結部材の結合孔にボルトを差し込み、手を廻し入れた裏側からボルトにナットを螺合させる作業を行なうことは容易である。しかし、被締結部材の裏側に手を差し入れるスペースがない場合や、被締結部材の裏側に手が届かない場合には、このような作業で締結することは困難である。
そこでこの場合には、被締結部材の一方の側から締結の作業を行なうことができるようにする必要がある。例えば、ボルトの一端に変形可能な頭部を設けたものが従来から種々提供されている。このものでは、被締結部材の一方の側から結合孔にボルトの頭部を挿通した後、頭部を変形させて、この頭部を被締結部材の裏側において結合孔の周縁に係止させ、次に被締結部材の一方の側においてボルトにナットを螺合させて締め付けることよって、被締結部材をボルトの頭部とナットとの間で締結することができるものである。
特許文献1は、このように被締結部材の一方の側から締結の作業を行なうことができるようにした締結具の一例を示すものであり、ボルトの一端に設けた変形可能な頭部を、加熱すると立ち上がり変形する形状記憶合金で形成するようにしたものである。
特開2001−107934号公報
しかし上記のように、ボルトの一端に変形可能な頭部を設けて形成したものでは、頭部の形状を変形可能にするために、形状記憶合金などの特殊な材料を用いて形成したり、形状を変形させるように複雑な構造に形成したりする必要があり、コストが高くなるという問題があった。また頭部とナットの間で締め付けて締結するにあたって、頭部は変形させた状態であるため頭部の強度が弱く、強い力で締結を行なうことは難しいという問題があり、さらに頭部を変形させるための操作が必要であって、締結の作業が煩雑になるという問題もあった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、コスト高になることなく、また高い強度で締結することが可能になり、さらに締結の作業を容易に且つ確実に行なうことができる締結具を提供することを目的とするものである。
本発明に係る締結具は、ボルト1とナット2を備えて形成されるものであり、長手方向の寸法が幅方向の寸法より長い結合孔3が形成された被締結部材4を締結するために用いられるものである。
そしてボルト1は、長手方向の寸法が幅方向の寸法より長く形成された頭部5と、頭部5の片面に長手方向の中央部において突設され、頭部5の長手方向での両端が係止端面6として形成された凸段部7と、凸段部7の箇所において突設され、外径が結合孔3の幅寸法より小さいボルト部8とを備えて形成されており、ナット2は、ボルト1のボルト部8に螺合したときに被締結部材4の結合孔3の幅方向での開口縁に係止されるものであり、ボルト1の上記頭部5は、頭部5の長手方向が被締結部材4の結合孔3の長手方向と平行な向きのとき、被締結部材4の一方側から他方側へと結合孔3に挿通されるように、長手方向の寸法が結合孔3の長手寸法より短く且つ幅方向の寸法が結合孔3の幅寸法より短く形成されると共に、頭部5の長手方向が被締結部材4の結合孔3の長手方向と交差する向きのとき、頭部5の長手方向の両端部が結合孔3の幅方向での開口縁に係止されるように、長手方向の寸法が結合孔3の幅寸法より長く形成されており、ボルト1の上記凸段部7は、頭部5の長手方向が被締結部材4の結合孔3の長手方向と交差する向きのとき、係止端面6が結合孔3の幅方向での内面に係止されるように、係止端面6間の寸法が結合孔3の幅方寸法よりやや短い寸法に形成されていることを特徴とするものである。
上記発明によれば、頭部5を被締結部材4の結合孔3の長手方向と平行にした状態で、頭部5を先にしてボルト1を結合孔3に一方側から他方側へと挿通し、次にボルト1を所定角度で回して頭部5が結合孔3の長手方向と交差する向きにすると、頭部5の両端部は被締結部材4の他方側において結合孔3の幅方向の両開口縁に係止されるものであり、この状態でボルト1のボルト部8にナット2を螺合して締め付けて、被締結部材4の一方側において結合孔3の幅方向での開口縁に係止させることによって、ボルト1の頭部5とナット2の間で被締結部材4を挟み込んで締結することができるものである。そして本発明では、ボルト1の頭部5の形状を変形させるような必要なく、このような締結を行なうことができるので、頭部5を特殊な材料を用いたり複雑な構造に形成したりするが必要なく、コスト安価に締結具を作製することができるものである。またボルト1の頭部5とナット2の間で被締結部材4を締め付けて締結するにあたって、頭部5は変形させるような構造でないので、ボルト頭と同様な頭部5の本来の強度により強い力で締結を行なうことができるものであり、さらに頭部5を変形させるような操作を必要とすることなく、ボルト1を所定角度で回すという操作だけで頭部5を結合孔3の開口縁に係止させることができ、締結の作業を容易に行なうことができるものである。
さらに上記発明によれば、ボルト1を所定角度で回して頭部5が結合孔3の長手方向と交差する向きにすると、ボルト1の凸段部7が被締結部材4の結合孔3に嵌まり込み、結合孔3の幅方向での内面に凸段部7の係止端面6が係止され、ボルト1は回らない状態に固定されるものであり、ボルト1のボルト部8にナット2を螺合して締め付ける際にボルト1がナット2と共に空回りすることを防ぐことができ、締結の作業が容易になるものである。また結合孔3に凸段部7の係止端面6が係止されることによって、頭部5が結合孔3の長手方向と交差する角度(例えば直角)が位置決めされるものであり、結合孔3の開口縁への頭部5の係止が不十分になることがなく、締結の作業を確実に行なうことができるものである。
また本発明において、ボルト1の上記凸段部7は矩形状に形成され、凸段部7の係止端面6とその隣り合う端面との間の角部に、頭部5の側へ向けて下り傾斜するガイド傾斜面9が形成されていることを特徴とするものである。
上記発明によれば、ボルト1を所定角度で回して、ボルト1の凸段部7を被締結部材4の結合孔3に嵌め込んで、結合孔3の幅方向での内面に凸段部7の係止端面6を係止させるにあたって、凸段部7が結合孔3に嵌まり込む角度まで十分に回されていないとき、凸段部7の角部が結合孔3の幅方向での開口端縁に当接することになるが、凸段部7の角部に形成されているガイド傾斜面9が結合孔3の開口端縁に当接し、ガイド傾斜面9の傾斜にガイドされるように、凸段部7が結合孔3に嵌まり込む角度までボルト1がスムーズに回ることになり、締結の作業を容易に行なうことができるものである。
また本発明において、ボルト1の上記ボルト部8の先端面には、ボルト部8の直径方向に長い形態で形成された補助操作部10が設けられていることを特徴とするものである。
上記発明によれば、補助操作部10を利用して、ボルト1を回す操作などを行なうことができるものであり、しかも補助操作部10の長手方向の向きによって、被締結部材4の裏側に位置する頭部5の長手方向の向きを知ることができ、締結の作業を確実に行なうことができるものである。
本発明によれば、ボルト1の頭部5の形状を変形させるような必要なく、ナット2と頭部5の間に被締結部材4を挟んで締結することができるので、頭部5を特殊な材料を用いたり複雑な構造に形成したりする必要なく、コスト安価に締結具を作製することができるものである。また頭部5は変形させるような構造でないので、頭部5の本来の強度により強い力で締結を行なうことができるものであり、さらにボルト1を所定角度で回すという操作だけで頭部5を結合孔3の開口縁に係止させて、締結の作業を容易に行なうことができるものである。しかもボルト1の凸段部7が被締結部材4の結合孔3に嵌まり込んで結合孔3の幅方向での内面に係止端面6が係止されるので、ボルト1のボルト部8にナット2を螺合して締め付ける際にボルト1がナット2と共に空回りすることを防ぐことができ、締結の作業が容易になるものであり、また結合孔3に凸段部7の係止端面6が係止されることによって頭部5が結合孔3の長手方向と交差する角度が位置決めされ、結合孔3の開口縁への頭部5の係止が不十分になることなく締結の作業を確実に行なうことができるものである。また、凸段部7の角部に形成されているガイド傾斜面9にガイドされるように、凸段部7が結合孔3に嵌まり込む角度までボルト1がスムーズに回り、締結の作業が容易になるものである。
本発明の実施の形態の一例を示す分解斜視図である。 (a)は被締結部材の結合孔にボルトを挿通した状態を示す断面図、(b)はボルト・ナットで被締結部材を締結した状態を示す断面図である。 ボルトを被締結部材の結合孔にボルトを挿通する状態を示すものであり、(a),(b)はそれぞれ被締結部材の一方側から見た図である。 ボルト・ナットで被締結部材を締結した状態を示すものであり、(a)は被締結部材の一方側から見た図、(b)は被締結部材の他方側から見た図である。 被締結部材の結合孔に挿通したボルトを回す状態を示すものであり、(a)は水平断面図、(b)は被締結部材の一方側から見た図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明に係る締結具は、被締結部材4を締結するために用いられるものであり、この被締結部材4としては、組み立て家具における柱部材と棚部材など任意のものを使用できる。被締結部材4にはボルト・ナット用の結合孔3が形成されているが、本発明ではこの結合孔3は、長手方向の寸法が幅方向の寸法より長く形成された形態であることが必要である。結合孔3は図1に示すような矩形の長穴に形成する他、長円形など各種の形状の長穴であってもよく、さらに長手方向の両方あるいは一方が開放されたスリット状の形態であってもよい。
本発明に係る締結具は、図1の実施の形態のように、ボルト1とナット2からなるものであり、ボルト1はボルト部8と頭部5とを備えて形成されるものである。ボルト1において頭部5は一般に円盤状に形成されるが、本発明のボルト1では頭部5は細長い矩形板状に形成されるものである。そしてこの頭部5の寸法は、長手方向の寸法を、上記の被締結部材4の結合孔3の長手方向の寸法より短く且つ結合孔3の幅方向の寸法より長く設定し、幅方向の寸法を、結合孔3の幅方向の寸法より短く設定されるものである。頭部5の形状は矩形に限られるものではなく、小判型など長手方向と幅方向で寸法が異なるものであればよい。
頭部5の長手方向の中央部において、頭部5の片面に凸段部7が形成してある。図1の実施の形態では、凸段部7は矩形状に頭部5の表面より一体に突出するように形成してあり、凸段部7の両側面7aが頭部5の幅方向の各側面5aより飛び出さないように、凸段部7の幅寸法を頭部5の幅寸法とほぼ同一もしくは若干短めに形成してある。また凸段部7の頭部5の長手方向での両側面は、頭部5の表面とほぼ垂直な係止端面6として形成してある。凸段部7は、頭部5の長手方向の寸法、すなわち係止端面6,6間の寸法が、側面7a,7a間の幅寸法よりも大きくなるように形成されるものであり、係止端面6,6間の寸法は、被締結部材4の結合孔3の幅方向の寸法とほぼ等しいか若干短い寸法に形成してある。この係止端面6,6間の寸法は、被締結部材4の結合孔3の幅方向の寸法に近いほど望ましい。
また凸段部7の角部には、係止端面6から隣接する側面7aにかけて切り欠くことによって、ガイド傾斜面9が形成してある。ガイド傾斜面9は外方へ向けて凸段部7の表面から頭部5の表面へと下り傾斜するように形成してある。図1の実施の形態では、ガイド傾斜面9は凸曲面として形成してあるが、凹曲面として形成してもよく、また平坦面に形成してもよい。ガイド傾斜面9は凸段部7の4つの角部のすべてにおいて設けてもよいが、その必要は特になく、少なくとも対角線上の2つの角部に設ければよい。またガイド傾斜面9は図1に示すように、係止端面6よりも側面7aの側において幅広い範囲で形成されるようにし、側面7aが幅広い範囲で傾斜面になるようにするのが好ましい。
ボルト部8は外周に雄ねじを設けて形成されるものであり、凸段部7の表面から、頭部5の表面と直交する方向に突出するように設けてある。ボルト部8は凸段部7と別体に形成することも可能であるが、頭部5や凸段部7と一体に形成するのが望ましい。ボルト部8は頭部5や凸段部7の長手方向の中央部に設けられるものであり、頭部5や凸段部7の幅寸法と同じかそれよりも小さい直径に形成されるものである。
ボルト部8の先端面には補助操作部10が設けてある。図1の実施の形態では、補助操作部10は板状の形態で突出するようにボルト部8と一体に形成されるものであり、ボルト部8の先端側から見て細長く形成されることになるこの補助操作部10は、ボルト部8の直径方向に配置されるようにしてある。補助操作部10をボルト部8の直径方向に設けるにあたっては、頭部5の長手方向と、補助操作部10の長手方向とが一致するようにするように設定するのが望ましい。図1の実施の形態では、補助操作部10はボルト部8の先端面から凸部として突出するように形成したが、補助操作部10をボルト部8の先端面に凹部として凹ませて形成するようにしてもよい。
ナット2は、上記ボルト1のボルト部8の雄ねじに螺合する雌ねじを内周に設けて形成されるものであり、片面の外周に外径が円形の座金状の鍔片13を一体に突設してある。このナット2の外径は、被締結部材4の結合孔3の幅寸法よりも大きな寸法で形成されるものである。図1の実施の形態のようにナット2に円形の鍔片13が設けられているときには、鍔片13の外径がナット2の外径となる。また鍔片13が設けられていない六角ナットでナット2の場合には、六角の対向する辺間の寸法が外径となる。尚、ナット2と別体の座金を用いることがあるが、座金はナット2の補助部材として使用されるので、この場合には座金の外径がナット2の外径になる。要するに、被締結部材4の結合孔3の幅方向での両開口縁に、ナット2が直接係止されるか、あるいは座金などの補助部材を介して係止されるか、いずれであってもよい。
次に、上記のボルト1及びナット2で形成される締結具を用いて被締結部材4を締結する操作を説明する。被締結部材4には既述のように長手方向の寸法が幅方向の寸法より長く形成された結合孔3が設けてある。ここで、被締結部材4としては図1のように複数枚(2枚あるいは3枚以上)を用い、複数枚の被締結部材4a,4bを重ねて締結するのが一般的であり、この場合にはまず、複数枚の被締結部材4a,4bを、各被締結部材4a,4bに設けた結合孔3a,3bを合致させた状態で重ね、頭部5を先頭にしてボルト1を被締結部材4a,4bの結合孔3a,3bに差し込んで挿通させる。
結合孔3にボルト1を挿通するこの操作は被締結部材4の一方の側から、すなわち作業者の手前側から行なわれる。このとき図3(a)に示すように、ボルト1の頭部5の長手方向が結合孔3の長手方向と平行になるようにボルト1の向きを設定することによって、頭部5を結合孔3に通過させて、ボルト1を結合孔3に挿通することができるものである。またこのとき、図2(a)のように、ボルト1のボルト部8にナット2を予め緩く螺合しておき、ナット2をボルト1に一体化した状態でボルト1を結合孔3に挿通する操作を行なうのが好ましい。ボルト1を結合孔3に挿通した後にナット2を螺合させるようにする場合には、ボルト1を結合孔3に挿通した状態を保持しながらナット2をボルト1に螺合する必要があって操作が困難になるので、ボルト1にナット2を予め緩く螺合して一体化しておくのが好ましいのである。
上記のようにボルト1を被締結部材4の一方側から他方側へと、すなわち作業者からみて被締結部材4の手前側から裏側へと結合孔3に差し込んで挿通した後、ボルト1をボルト部8の軸を中心にして所定角度で回す。図の実施形態では図3(b)のように、90度の直角の角度で回すものであり、このようにボルト1を回すとボルト1の頭部5の長手方向が被締結部材4の結合孔3の長手方向と直交する状態で交差する。ボルト1を回す操作は、例えばボルト部8の先端に突出する補助操作部10を指先でつまんで行なうことができる。また補助操作部10を凹部として形成した場合には、ドライバーなどの工具を差し込んで行なうことができる。ここで、ボルト1の頭部5は被締結部材4の裏側に位置するので、作業者からは頭部5の長手方向の向きは見えないが、補助操作部10の向きによって、頭部5の長手方向の向きを確認することができる。すなわち、補助操作部10はボルト部8の直径方向に細長い形態であり、補助操作部10の向きと頭部5の長手方向を一致させてあるので、補助操作部10の向きを見れば頭部5の長手方向の向きを知ることができるものである。従って例えば図3(b)のように、補助操作部10が結合孔3の長手方向と直交する位置にあれば、頭部5の長手方向は結合孔3の長手方向と直交していると確認することができるものである。
このようにボルト1を頭部5が結合孔3と直交して交差する角度まで回すと、図3(b)に示すように、ボルト1の凸段部7の係止端面6が結合孔3の幅方向での開口内面と平行な状態になるので、凸段部7は結合孔3に他方側の開口から図2(b)に示すように嵌まり込み、結合孔3の幅方向での両内面に凸段部7の係止端面6.6が近接対向して係止される。
この状態で、ボルト1のボルト部8に図2(a)のように緩く螺合しておいたナット2を回し、ナット2を図2(b)のように締め付ける。ナット2をこのように回して締め付けると、ナット2の外周端部が被締結部材4の手前側の面において結合孔3の幅方向での開口縁に図4(a)のように係止されると共に、ボルト1の頭部5の長手方向の両端部は図4(b)のように被締結部材4の裏側の面において結合孔3の幅方向での開口縁に係止される。このように被締結部材4の両面にボルト1の頭部5とナット2を係止させた状態でナット2を強く締め付けることによって、ボルト1とナット2の間に被締結部材4を挟み込んで締結して結合することができるものである。
ここで、上記のようにボルト1のボルト部8に螺合したナット2を回して締め付ける際に、ナット2と共にボルト1が供回りして空回りをするとナット2を締め付ける操作ができなくなるが、ボルト1の頭部5を結合孔3の長手方向と直交させた状態では、凸段部7は結合孔3に嵌まり込んでおり、結合孔3の幅方向の内面に凸段部7の係止端面6が係止されることになるので、ボルト1が空回りすることを結合孔3に対する凸段部7のこの係止で阻止することができる。従ってボルト1が空回りするようなことなく、ナット2を締め付ける作業を容易に行なうことができるものである。
また、ボルト1の凸段部7は、頭部5の長手方向での両端が係止端面6として形成されているので、上記のように結合孔3に凸段部7が嵌まり込んで係止端面6が係止されると、頭部5は長手方向が結合孔3の長手方向と直交する状態で位置決めされることになる。従って、頭部2が結合孔3の長手方向に対して不十分な交差角度になるように、結合孔3への頭部5の係止位置がずれて不十分な係止状態になることを防ぐことができるものであり、締結の作業を確実に行なうことができるものである。
またここで、上記のようにボルト1を被締結部材4の結合孔3に挿通した後に、ボルト1を90度の角度で回す操作を行なうにあたって、ボルト1を回す角度が不十分な状態では、ボルト1の凸段部7の角部が結合孔3の幅方向での開口端に引っ掛かり(図5(b)の状態を参照)、凸段部7を結合孔3内に嵌め込むことができない。そこで本発明では、凸段部7の係止端面6とその隣り合う側面7aとの間の角部に、頭部5の側へ向けて下り傾斜するガイド傾斜面9が形成してある。すなわち、凸段部7が結合孔3に嵌まり込む角度までボルト1が十分に回されていないときに、凸段部7の角部が結合孔3の幅方向での開口端に当接しても、この角部はガイド傾斜面9として形成されているので、図5(a)(b)に示すように、結合孔3の開口端にはガイド傾斜面9が当接し、ガイド傾斜面9の傾斜にガイドされて滑るようにボルト1を回すことができるものであって、凸段部7が結合孔3に嵌まり込む角度までボルト1をスムーズに回すことができることになる。このようにして、凸段部7が結合孔3に引っ掛かることなくボルト1を回して、結合孔3に凸段部7を嵌め込むことができ、締結の作業を容易に行なうことができるものである。ここで、ガイド傾斜面9が図1のように係止端面6よりも側面7aの側において幅広い範囲で形成されていることによって、ガイド傾斜面9によるガイドの作用がより有効になり、締結の作業は一層容易になるものである。
以上のように、本発明の締結具を用いて被締結部材4を締結するにあたって、被締結部材4の結合孔3にボルト1を差し込む作業は作業者の手前側から行なうことができると共に、ボルト1へのナット2の締め付けの作業も作業者の手前側から行なうことができるものである。このため、被締結部材4の裏側に手を差し入れるスペースがない場合や、被締結部材4の裏側に手が届かない場合においても、被締結部材4を締結する作業を容易に行なうことができるものである。
また特許文献1の締結具のようにボルト1の頭部5の形状を変形させるような必要なく、ボルト1を所定角度で回すという操作で頭部5を結合孔3の開口縁に係止させて締結することができ、被締結部材4の締結の作業を容易に行なうことができるものである。従って、頭部5を特殊な材料を用いて形成したり、複雑な構造に形成したりする必要がないものであって、コスト安価に締結具を作製することができるものである。またボルト1の頭部5は変形させるような構造でないので、ボルト頭と同様な頭部5の本来の強度により強い力で締結を行なうことができるものであり、さらに頭部5を変形させるような操作を必要とすることなく、ボルト1を所定角度で回すという操作だけで頭部5を結合孔3の開口縁に係止させることができ、締結の作業を容易に行なうことができるものである。
ここで被締結部材4として、図の実施の形態のように、複数枚の被締結部材4a,4bを用いる場合、複数枚の被締結部材4a,4bを重ねた状態で締結具により締結することによって、複数枚の被締結部材4a,4bを結合させることができるものである。この場合、図の実施の形態では、各被締結部材4a,4bに同じ大きさの結合孔3a,3bを形成するようにしたが、結合孔3a,3bは異なる寸法であってもよい。各被締結部材4a,4bの結合孔3a,3bの寸法が異なる場合、裏側に位置する被締結部材4aの結合孔3aは上記したように、長手寸法がボルト1の頭部5の長手寸法よりも大きく形成されると共に、幅寸法が頭部5や凸段部7の幅寸法よりも大きく且つ頭部の5の長手寸法よりも小さく形成されるようにする必要がある。一方、作業者の手前側に位置する被締結部材4bの結合孔3bはこのような寸法であることに制限されないが、幅寸法はナット2の外径より小さく形成する必要がある。
1 ボルト
2 ナット
3 結合孔
4 被締結部材
5 頭部
6 係止端面
7 凸段部
8 ボルト部
9 ガイド傾斜面
10 補助操作部

Claims (2)

  1. ボルトとナットを備えて形成され、長手方向の寸法が幅方向の寸法より長い結合孔が形成された被締結部材を締結するために用いられる締結具であって、
    ボルトは、長手方向の寸法が幅方向の寸法より長く形成された頭部と、頭部の片面に長手方向の中央部において突設され、頭部の長手方向での両端が係止端面として形成された凸段部と、凸段部の箇所において突設され、外径が結合孔の幅寸法より小さいボルト部とを備えて形成されており、
    ナットは、ボルトのボルト部に螺合したときに被締結部材の結合孔の幅方向での開口縁に係止されるものであり、
    ボルトの上記頭部は、頭部の長手方向が被締結部材の結合孔の長手方向と平行な向きのとき、被締結部材の一方側から他方側へと結合孔に挿通されるように、長手方向の寸法が結合孔の長手寸法より短く且つ幅方向の寸法が結合孔の幅寸法より短く形成されると共に、頭部の長手方向が被締結部材の結合孔の長手方向と交差する向きのとき、頭部の長手方向の両端部が結合孔の幅方向での開口縁に係止されるように、長手方向の寸法が結合孔の幅寸法より長く形成されており、
    ボルトの上記凸段部は、頭部の長手方向が被締結部材の結合孔の長手方向と交差する向きのとき、係止端面が結合孔の幅方向での内面に係止されるように、係止端面間の寸法が結合孔の幅寸法よりやや短い寸法に形成されていると共に、ボルトの上記凸段部は矩形状に形成され、凸段部の係止端面とその隣り合う端面との間の角部に、頭部の側へ向けて下り傾斜するガイド傾斜面が形成されている、
    ことを特徴とする締結具。
  2. ボルトの上記ボルト部の先端面には、ボルト部の直径方向に長い形態で形成された補助操作部が設けられていることを特徴とする請求項に記載の締結具。
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