JP6802754B2 - 麦芽の噴き性予測方法 - Google Patents

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Description

本発明は、原料として用いる麦芽について、当該麦芽から製造された発泡性麦芽飲料を充填した容器を開栓した際に噴き(gushing)が起こるリスクを予測する方法に関する。
ビール等の麦芽を原料とする発泡性麦芽飲料においては、容器を開栓する際に、泡と共に飲料が噴きこぼれる「噴き」という現象が起こり易く、品質上問題がある。噴きの原因としては、麦芽(大麦)に着床したカビの生産物、イソ化ホップエキス中の酸化物、金属イオン又はシュウ酸カルシウムの微結晶、糖化処理時等におけるパパイン添加などが知られている。なかでも麦芽が要因となる噴きが最も重要とされており、麦芽による噴きの発生については様々な研究がなされており、大麦に付着したカビが噴きの原因であることが学術的にも経験的にも認められている(例えば、非特許文献1参照。)。
発泡性麦芽飲料において噴きを効果的に抑制するためには、原因菌であるカビの付着が多い麦芽の使用量をコントロールする必要がある。このために、原料として使用する麦芽が、噴き性の高い麦芽、すなわち噴きを引き起こしやすい麦芽であるかどうかを予測することは極めて重要である。麦芽の噴き性を予測する方法としては、Weihen法やカールスバーグ変法が一般的である(例えば、非特許文献2参照。)。Weihen法は、麦芽粉砕物と水の混合物を室温で保持して得られた麦芽抽出物を、煮沸処理及び濾過処理し、得られた清澄な麦汁にアジ化ナトリウムを添加した後、炭酸ガスを加えたガス入り冷麦汁を、容器に詰めたものを試験用サンプルとし、この試験用サンプルを所定の条件で振とうさせた後に開栓した際の噴き量を噴き性の指標とする。カールスバーグ変法は、麦芽粉砕物と水の混合物を室温で保持して得られた麦芽抽出物を、煮沸処理及び濾過処理し、得られた清澄な麦汁に炭酸水を混合して容器に詰めたものを試験用サンプルとし、この試験用サンプルを所定の条件で振とうさせた後に開栓した際の噴き量を噴き性の指標とする。
Schwarz,et al,Journal of the Institute of Brewing,1996,vol.102,p.93-96. Mitteleuropaische Brautechnische Analysenkommission,"Raw Materials Barley Adjuncts Malt Hops and Hop Products-Collection of Brewing Analysis Methods of the MEBAK",2011,p.265-269.
麦芽の噴き性の予測方法においては、実際に市場にでている容器詰飲料の噴き性と同程度の噴き性が再現性高く予測できることが求められる。しかしながら、噴きの原因は多種多様であり、このため、単に麦汁に炭酸ガスを加えたものを噴き性予測のための供試サンプルとする従来のWeihen法やカールスバーグ変法では、噴き性予測の精度及び感度が不充分であった。
本発明は、麦芽を原料として製造された発泡性麦芽飲料の噴き性を、より高感度かつ高精度に予測する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、麦汁を酵母により発酵させた後、得られた発酵液を珪藻土濾過した濾液を、噴き性予測のための供試サンプルとすることによって、従来のWeihen法やカールスバーグ変法よりもより高感度に噴き性を予測できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[]を提供する。
[1] (a)噴き性を予測する対象の麦芽及び水を含む混合物を糖化した後、加熱して麦汁を調製する工程と、
(b)工程(a)により調製された麦汁に酵母を接種して発酵させ、発酵液を得る工程と、
(c)工程(b)により調製された発酵液を珪藻土濾過する工程と、
(d)工程(c)により調製された濾過後の発酵液に炭酸ガスを加えた後、容器に充填し打栓する、又は、工程(c)により調製された濾過後の発酵液を容器に充填した後、前記容器内の発酵液に炭酸ガスを加えた後に打栓する工程と、
(e)工程(d)の後、前記容器を振とうさせた後に開栓し、噴き量を計測する工程と、
(f)工程(e)で計測された噴き量に基づき、前記麦芽の噴き性を予測する工程と、
を有し、
前記工程(c)における珪藻土濾過を、珪藻土から溶出した鉄による、前記発酵液の鉄濃度の上昇が0.03〜0.24mg/Lに制御されていることを特徴とする、麦芽の噴き性予測方法。
[2] 前記工程(a)において、加熱前の麦汁又は加熱後の麦汁を、濾紙を用いて濾過する、前記[1]の麦芽の噴き性予測方法。
[3] 前記工程(c)における珪藻土濾過を、前記発酵液に珪藻土を添加した混合物を、濾紙を用いて濾過することによって行う、前記[1]又は[2]の麦芽の噴き性予測方法。
] 前記珪藻土の一部が酸洗浄処理済の珪藻土である、前記[1]〜[]のいずれかの麦芽の噴き性予測方法。
] 前記濾紙の濾水時間が60〜300秒である、前記[3]の麦芽の噴き性予測方法。
本発明に係る噴き性予測方法により、麦芽の噴き性を高感度に予測することができる。すなわち、原料として用いる麦芽に対して本発明に係る噴き性予測方法を行い、得られた予測結果に基づいて当該麦芽の使用比率を調整することにより、噴きの発生が顕著に抑えられた発泡性麦芽飲料を製造することができる。
実施例1において、各容器詰サンプルの噴き量の測定結果を、原料麦芽に占める噴き麦芽の使用割合(%)ごとに示した結果である。
本発明及び本願明細書において、「麦芽の噴き性」とは、麦芽を原料の少なくとも一部として用いて製造された炭酸ガスを含有する発泡性飲料を充填した容器詰飲料を開栓した場合に噴きの生じやすさを意味する。麦芽の噴き性を予測するとは、麦芽から製造され、容器に充填された発泡性麦芽飲料を開栓した際に噴きの起こりやすさを予測することをいう。
本発明における発泡性麦芽飲料は、麦芽を原料の少なくとも一部として用いて製造された発泡性飲料であればよく、酵母による発酵工程を経て製造される発酵飲料であってもよく、酵母による発酵工程を経ずに製造される非発酵飲料であってもよい。本発明における発泡性麦芽飲料には、麦芽を発酵原料の少なくとも一部として用い、酵母による発酵工程を経て製造される発泡性発酵麦芽飲料と、麦芽の糖化物を原料とし、これにその他の原料と炭酸ガスを加えて製造される発泡性非発酵麦芽飲料のいずれも含まれる。また、本発明における発泡性麦芽飲料は、アルコール飲料であってもよく、アルコール含量が1容量%未満であるいわゆるノンアルコール飲料又はローアルコール飲料であってもよい。
本発明に係る噴き性予測方法は、製造される発泡性麦芽飲料がビール様発泡性飲料である場合の、原料麦芽の噴き性を予測するために行われることが好ましい。なお、「ビール様発泡性飲料」とは、ビールと同等の又はそれと似た風味・味覚及びテクスチャーを有し、ビールらしさ(香味上ビールを想起させる呈味)を有する発泡性飲料を意味する。発泡性麦芽飲料であるビール様発泡性飲料としては、例えば、ビール、麦芽を原料とする発泡酒、麦芽を原料として製造された飲料をアルコール含有蒸留液と混和して得られたリキュール類、麦芽を原料として発酵工程を経ずに製造されたノンアルコールビール様発泡性飲料等が挙げられる。アルコール含有蒸留液とは、蒸留操作により得られたアルコールを含有する溶液であり、例えば、原料用アルコール(エタノール)であってもよく、スピリッツ、ウィスキー、ブランデー、ウオッカ、ラム、テキーラ、ジン、焼酎等の蒸留酒等を用いることができる。
本発明に係る噴き性予測方法は、噴き性を予測する対象の麦芽を糖化して得られた麦汁を酵母で発酵させて得られた発酵液を珪藻土濾過した濾液を供試サンプルとする。特定の種類のカビに感染している麦芽は噴き性が高いことは知られているものの、噴きの詳細なメカニズムは未だ解明されていない。このため、噴き性の予測の精度を高めるためには、供試サンプルを、できるだけ実際の製品と同じような条件で製造することが好ましい。本発明に係る噴き性予測方法では、麦汁を供試サンプルとするカールスバーグ変法等とは異なり、発酵後の発酵液を供試サンプルとするため、より精度よく噴き性を予測することができる。実際に、後記実施例1に示すように、本発明に係る噴き性予測方法は、カールスバーグ変法よりも非常に高感度に噴き性を予測することができる。この理由は明らかではないが、発酵によりpHが低下すると、タンパク質を含む各種成分の組成が大きく変化し、これによって噴き性も影響を受けると考えられる。本発明に係る噴き性予測方法は、発酵による各種成分組成の変化の影響も加味して噴き性を調べるため、より高精度に噴き性が予測できると推察される。
本発明に係る噴き性予測方法は、具体的には、下記工程(a)〜(g)を有する。
(a)噴き性を予測する対象の麦芽及び水を含む混合物を糖化した後、加熱して麦汁を調製する工程と、
(b)工程(a)により調製された麦汁に酵母を接種して発酵させ、発酵液を得る工程と、
(c)工程(b)により調製された発酵液を珪藻土濾過する工程と、
(d)工程(c)により調製された濾過後の発酵液に炭酸ガスを加えた後、容器に充填し打栓する、又は、工程(c)により調製された濾過後の発酵液を容器に充填した後、前記容器内の発酵液に炭酸ガスを加えた後に打栓する工程と、
(e)工程(d)の後、前記容器を振とうさせた後に開栓し、噴き量を計測する工程と、
(f)工程(e)で計測された噴き量に基づき、前記麦芽の噴き性を予測する工程。
まず、工程(a)として、噴き性を予測する対象の麦芽及び水を含む混合物を糖化した後、加熱して麦汁を調製する。麦汁の調製は、例えば、ビール等の製造に用いる麦汁を調製する際に通常用いられている方法により行うことができる。具体的には、麦芽粉砕物等の穀物粉砕物に温水を加えて混合・加温し、麦芽由来の酵素を利用して、澱粉質を糖化させる。麦芽の粉砕処理は、常法により行うことができる。また、麦芽粉砕物としては、粉砕処理の前後において通常なされる処理を施したものであってもよい。例えば、麦芽粉砕物は、大麦、例えば二条大麦を、常法により発芽させ、これを乾燥後、所定の粒度に粉砕したものを用いることができる。
糖化処理に供される混合物中における麦芽の量は、予測結果に充分な再現性を持たせる点から、1g以上が好ましく、10g以上がより好ましく、25g以上がよりさらに好ましい。また、予測方法の実施に係るコスト、以降の工程での濾過処理等における扱いやすさなどの点から、前記混合物中における麦芽の量は、1000g以下が好ましく、800g以下がより好ましく、600g以下がさらに好ましい。糖化処理に供される混合物を調製するために麦芽に混合される水の量は、例えば、麦芽量に対して6〜12倍を使用することができる。
麦芽及び水を含む混合物の糖化処理の条件は特に限定されるものではない。例えば、麦芽及び水を含む混合物を、35〜80℃で20〜120分間保持することによって、糖化処理を行うことができる。糖化処理は、一定温度で行ってもよく、段階的に温度を上げて行ってもよい。例えば、前記混合物を、35〜50℃で10〜50分間保持した後、60〜80℃で10〜90分間保持してもよい。また、糖化処理は、前記混合物を撹拌しながら行うことが好ましい。
糖化処理後に得られた糖化液を加熱することにより、麦汁を調製することができる。糖化液は、加熱処理前に濾紙等を用いて濾過することが好ましい。加熱方法及びその条件は、適宜決定することができる。例えば加熱処理は、当該濾過液を、庫内温度が100〜120℃のオートクレーブ内で10〜90分間保持することによって行うことができる。加熱後、沈殿によりタンパク質等の粕が生じた場合には、酵母を接種する前に除去することもできる。粕を除去させる方法としては、特に限定されるものではなく、溶液中の不溶物の含有量を低減させる公知の方法の中から適宜選択して用いることができる。例えば、麦汁を静置した後に沈殿物を除去してもよく、遠心分離処理を行ってもよく、濾紙等を用いた濾過処理を行ってもよい。
工程(b)の前に、加熱して得られた麦汁を冷却しておくことが好ましい。この冷却は、接種させた酵母が正常に発酵可能な程度の温度、通常、20〜28℃程度にまで冷却することが好ましく、麦汁が凍結しない程度の非常に低い温度、例えば−1〜5℃まで冷却させてもよい。
次いで、工程(b)として、調製された麦汁に酵母を接種して発酵させ、発酵液を得る。調製された麦汁は、そのまま発酵に供してもよく、所望のエキス濃度に調整した後に発酵に供してもよい。発酵に用いる酵母は特に限定されるものではなく、通常、酒類の製造に用いられる酵母の中から適宜選択して用いることができる。上面発酵酵母であってもよく、下面発酵酵母であってもよい。噴き性の予測精度がより高まることから、予測する対象の麦芽から製造される予定の発泡性麦芽飲料の製造において用いられる酵母と同種の酵母を用いることが好ましい。
なお、工程(c)の前に、得られた発酵液を−1〜5℃で1〜48時間静置する、いわゆる貯酒工程を設けてもよい。
その後、工程(c)として、工程(b)により調製された発酵液を珪藻土濾過する。珪藻土濾過の方法は特に限定されるものではなく、例えば、発酵液を、濾紙等の濾材に珪藻土を担持させたものに通過させることによって行うことができる。また、発酵液に珪藻土を添加した混合物を充分に撹拌した後、当該混合物を濾紙で濾過することによっても、珪藻土濾過を行うことができる。
珪藻土濾過に使用する珪藻土としては、特に限定されるものではなく、一般的に濾過助剤として用いられるものの中から適宜選択して用いることができる。本発明において用いられる珪藻土としては、発酵液への鉄の溶出量が少ないものが好ましい。鉄は、噴きの原因の一つとされている金属成分である。このため、珪藻土濾過により珪藻土由来の鉄が溶出した発酵液では、鉄が溶出しなかった場合よりも噴きが起こりやすく、噴き性予測において、本来は噴き性が低い麦芽であるにもかかわらず噴き性が高いと予測されてしまう。珪藻土濾過において珪藻土からの鉄の溶出量を低く抑えることにより、このような偽陽性の発生を抑制し、より予測の信頼性を高めることができる。
本発明においては、工程(c)における珪藻土濾過を、珪藻土から溶出した鉄による前記発酵液の鉄濃度の上昇が0.03〜0.24mg/Lに制御されている条件で行うことが好ましい。より好ましくは、当該鉄濃度の上昇が0.04mg/L以上に制御されている条件で行うことが好ましく、当該鉄濃度の上昇が0.05mg/Lに制御されている条件で行うことがより好ましく、当該鉄濃度の上昇が0.06mg/Lに制御されている条件で行うことがさらに好ましい。また、鉄は元々ビールに一般的に0.01〜0.11mg/L程度含まれており、実際の製品たる発泡性麦芽飲料の噴き性を反映するために、噴き性予測のための供試サンプルも製品と同程度の鉄濃度であることが好ましい。このため、工程(c)における珪藻土濾過は、珪藻土から溶出した鉄による前記発酵液の鉄濃度の上昇が0.2mg/L以下に制御されている条件で行うことが好ましく、当該鉄濃度の上昇が0.16mg/L以下に制御されている条件で行うことがより好ましく、0.13mg/L以下に制御されている条件で行うことがさらに好ましく、0.11mg/L以下に制御されている条件で行うことがよりさらに好ましく、0.06〜0.10mg/Lに制御されている条件で行うことが特に好ましい。なお、発酵液の鉄濃度は、原子吸光分光分析法により測定することができる。
珪藻土濾過において珪藻土からの鉄の溶出量を低く抑えるためには、鉄の溶出量が少ない珪藻土を用いる。この際、鉄の溶出量の少ない珪藻土のみを使用して珪藻土濾過を行ってもよく、鉄の溶出量の少ない珪藻土と鉄の溶出量の多い珪藻土を適当な質量比で混合した混合物を用いても、珪藻土濾過における珪藻土からの鉄の溶出量を低く抑えることができる。鉄の溶出量の少ない珪藻土の使用比率が高くなるほど、珪藻土からの鉄の溶出量は低くなる。鉄の溶出量の低い珪藻土としては、酸洗浄処理済の珪藻土が挙げられる。予め塩酸等の無機酸で洗浄処理した珪藻土は、酸性環境下で溶出する鉄分が予め洗浄除去されているため、酸性の発酵液に混合してもほとんど鉄は溶出しない。
珪藻土濾過を、珪藻土と発酵液の混合物を濾紙で濾過することによって行う場合、使用する濾紙は、発酵液から固体成分である珪藻土を分離可能なものであれば特に限定されるものではなく、当該技術分野で使用されている各種の濾紙の中から適宜選択して用いることができる。濾紙の目が細かすぎる場合には、発酵液の濾過に要する時間が長くなりすぎ、発酵液が珪藻土に接触する時間が長くなりすぎるため、珪藻土からの鉄の溶出量が多くなりすぎるおそれがある。このため、珪藻土濾過に使用する濾紙としては、濾水時間が60〜300秒であるものを用いることが好ましい。なお、濾水時間とは、ヘルツベルヒ濾過速度試験器を用い、10cmの面積を水(100mL、20℃)が水柱100mm HOの圧力によって通過する時間を意味する。
次いで、工程(d)として、工程(c)により調製された濾過後の発酵液に炭酸ガスを加える。炭酸ガスを加える処理は、当該発酵液を容器へ充填する前に行ってもよく、容器へ充填した後に行ってもよい。その後、当該容器を打栓する。噴き性は、液中に溶けている炭酸ガス量にも影響を受けるため、できるだけ炭酸ガス含有量を揃えた条件で噴き性予測のための試験を行うことが好ましい。また、多くの発泡性麦芽飲料において、製品の品質を揃えるために、一般的に容器充填前に炭酸ガスを加えて炭酸ガス量を所定量に制御することが行われており、噴き性予測の供試サンプルに対して炭酸ガスを加えた後容器に充填することが好ましい。
発酵液に炭酸ガスを加える方法は特に限定されるものではなく、一般的な炭酸飲料の製造において行われている方法で行うことができる。例えば、0.11〜0.2MPaの加圧下で発酵液を振とうさせながら炭酸ガスを圧入することができる。
炭酸ガスを加えた発酵液(供試サンプル)を充填する容器や容器への充填・打栓方法は特に限定されるものではなく、一般的な炭酸飲料の充填に用いられる耐圧性が比較的高い容器を用いて、常法により充填し打栓することができる。本発明に係る噴き性予測方法では、より噴きが生じやすい容器に充填させることが好ましい。噴きが生じやすい容器としては、例えば、ビール瓶のような、容器が開口部に向かって徐々に狭くなっている形状の容器が挙げられる。
工程(d)の後、工程(e)として、供試サンプルを充填した容器を所定の条件で振とうさせた後、開栓して噴き量を計測する。振とう条件は特に限定されるものではない。例えば、容器を水平にした状態で水平方向に振とうさせてもよく、容器を垂直方向に回転させてもよく、容器を回転振とう機(ロータリー)に設置して回転転倒させてもよく、これらを適宜組み合わせてもよい。振とう温度は特に限定されるものではなく、室温で行うことができる。
振とう後の容器を常法により開栓させ、噴き量を測定する。噴き量の測定は、Amahaらの方法(Amaha. M., Horiuchi. G. and Yabuuchi. S. :Master Brew. Assos. Am. Tech. Quart., vol.15(1), p15〜21(1978))や当該方法を改変した方法により行うことができる。
その後、工程(e)で計測された噴き量に基づき、前記麦芽の噴き性を予測する。噴き量が多いほど、使用された麦芽は噴き性が高く、当該麦芽を使用して製造された発泡性麦芽飲料は、噴きが生じるリスクが高いと予測される。逆に、噴き量が少ないほど、使用された麦芽は噴き性が低く、当該麦芽を使用して製造された発泡性麦芽飲料は、噴きが生じるリスクが低いと予測される。噴き量からの噴き性の予測は、予め噴き量の所定の閾値を設定しておき、噴き量が当該閾値未満の場合には、予測に供された麦芽は噴き性が低いと予測し、噴き量が当該閾値以上の場合には、予測に供された麦芽は噴き性が高いと予測することもできる。当該閾値は、所望の噴き性となるように実験的に求めることができる。
噴き性が高いと予測された麦芽は、発酵原料への使用量を低く抑えることにより、製造される発泡性麦芽飲料の噴きの起こりやすさを抑えることができる。例えば、噴き性が高いと予測された麦芽は、噴き性が低いと予測された麦芽と組み合わせることによって、発泡性麦芽飲料の噴きの発生頻度を抑えることができる。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
本発明に係る噴き性予測方法とカールスバーグ変法の噴き性予測の精度を比較した。測定には、噴きの原因菌であるカビへの感染が確認されている噴き性の高い麦芽(以下、「噴き麦芽」ということがある。)と、当該カビへの感染が確認されていない噴き性が低い麦芽を用い、使用する麦芽全量に対する噴き麦芽の使用量を0、25、50、75、又は100質量%とふった供試サンプルの噴き量を測定した。
<本発明に係る噴き性予測方法(発酵液からの噴き性予測方法)>
50gの麦芽微粉砕物に水400mLを混合し、得られた混合物の液温を45℃まで1℃/分で昇温させた後、45℃で30分間保持した後、70℃まで1℃/分で昇温させ、さらに70℃で60分間維持することによって糖化処理を行った。糖化処理は、撹拌速度380rpm/分で撹拌しながら行った。得られた糖化物を濾紙濾過した後、得られた濾液を500mL容三角フラスコにいれ、シリコン製の栓で蓋をした状態で、オートクレーブで105℃、60分間加熱処理した。加熱処理後の糖化物(麦汁)を室温(約25℃)まで冷却させた後、酵母を接種させて、25℃で約16時間撹拌発酵させた後、0〜4℃に24時間静置した。静置後の発酵液の上清280mLを、4gの珪藻土を入れたビーカーに移し、撹拌させた後、濾水時間240秒間の濾紙(東洋濾紙、No.131、直径30cm、32折り)で濾過した。得られた濾液200mLを、200mL容のサイダー瓶に移し、0〜4℃の条件下でガス圧を0.170±0.003MPaに調整して、当該濾液に炭酸ガスを加えた後、王冠を打栓して、容器詰サンプルを得た。当該容器詰サンプルの重量A(g)を、振とう前に測定しておいた。
得られた容器詰サンプルを、回転振とう機にのせ、25℃、20rpmで24時間回転転倒させた。その後、回転振とう機から外し、25℃で15分間正立静置させた後、室温20〜25℃の室内で瓶が動かないように固定して開栓させた。開栓により噴いた場合には、瓶の外側の噴きこぼれた液体をふき取り、残液を含んだ瓶及び王冠の合計重量B(g)を測定した。噴き量は、当該容器詰サンプルの振とう前の重量A(g)から開栓後の残液を含んだ瓶及び王冠の合計重量B(g)を差し引いた量であり、比重を1として噴き量(mL)を測定した。開栓した際に瓶口から泡が盛り上がるが零れ落ちなかった場合には、「trace(微量)」とした。
<カールスバーグ変法(MCT法)>
100gの麦芽粗粉砕物と水400mLの混合物を室温で1時間ミキサーで撹拌した後、遠心分離処理(5000rpm、10分間)し、上清を別のビーカーに移した。この上清を190mLになるまで加熱濃縮した後、熱いうちに濾紙濾過した。得られた濾液を室温まで冷却した後、アジ化ナトリウムを少量添加した。このアジ化ナトリウムを添加した濾液50mLを、330mLの瓶詰炭酸水の50mLと入れ替え、再度王冠を打栓したものを容器詰サンプルとした。
得られた容器詰サンプルを、20℃で、瓶を水平に倒した状態で72時間、水平振とう(振とう速度:70往復/分)させた後、20℃で10分間正立静置させた。次いで、当該容器詰サンプルを、20℃で10秒間かけて、垂直に3回回転させた。その後、20℃で30秒間正立静置させた後、室温20〜25℃の室内で瓶が動かないように固定して開栓させ、噴き量を測定した。噴き量の測定は、<本発明に係る噴き性予測方法(発酵液からの噴き性予測方法)>と同様にして行った。
各容器詰サンプルの噴き量の測定結果を、原料麦芽に占める噴き麦芽の使用割合(%)ごとに図1に示す。この結果、本発明に係る噴き性予測方法では、噴き麦芽の使用比率が25%でも噴きが観察されており、この噴き量は、噴き麦芽の使用比率が高くなるほど多くなった。これに対して、MCT法では、噴き麦芽の使用比率が75%以上でようやく噴きが観察されており、かつ噴き麦芽の使用比率が75%の容器詰サンプルの噴き量は、本発明に係る噴き性予測方法で噴き麦芽の使用比率25%の容器詰サンプルを測定した噴き量とほぼ同程度であった。これらの結果から、本発明に係る噴き性予測方法は従来のMCT法よりも3倍程度感度が高く、より高感度に噴き性を予測できることがわかった。
[実施例2]
麦芽の違いによる、珪藻土から溶出された鉄濃度と噴き性の関係を調べた。具体的には、珪藻土として、鉄の溶出量が多い融剤焼成品(鉄高濃度溶出珪藻土)と、鉄の溶出量が少ない酸洗浄品(鉄低濃度溶出珪藻土)とを用い、麦芽として、実施例1で用いた噴き麦芽をポジティブコントロールとし、さらに産地の違う7種の麦芽を用いて、実施例1の<本発明に係る噴き性予測方法(発酵液からの噴き性予測方法)>と同様にして容器詰サンプルを調製し、その噴き量を調べた。各麦芽の事前情報での噴き性と、製造された容器詰サンプルの噴き量(mL)の測定結果を表1に示す。
また、各容器詰サンプルについて、珪藻土添加前の発酵液上清と、珪藻土を添加した後、濾過して得られた濾液の鉄濃度(ppm:mg/L)を測定した。鉄濃度は、原子吸光分析用鉄標準液と原子吸光度計を用い、「BCOJビール分析法 8.12.1鉄」に従って測定した。
Figure 0006802754
鉄低濃度溶出珪藻土を用いた容器詰サンプルでは、珪藻土濾過による鉄濃度の上昇量はいずれのサンプルも0.05ppm以下であり、また、噴き量は、事前情報で噴き性が高いと言われた麦芽では噴き量が多く、事前情報で噴き性が低いといわれた麦芽では噴き量は非常に少なかった。これに対して、鉄高濃度溶出珪藻土を用いた容器詰サンプルでは、珪藻土濾過による鉄濃度の上昇量はいずれのサンプルも高く、また、事前情報で天候不順の影響がなく噴き性が低いと言われた麦芽のうち、欧州産麦芽Aと欧州産麦芽Bは噴き量も多かった。これらの結果から、事前情報で天候不順の影響がなく噴きリスクが低いと言われた麦芽で、珪藻土から溶出する金属(鉄)に極めて感受性が高い麦芽が存在することが分かった。
そこで、鉄感受性麦芽である欧州産麦芽Aと、鉄低濃度溶出珪藻土とを用い、かつ炭酸ガスを加える直前に原子吸光度測定用鉄標準液を鉄濃度が0.80ppmとなるように添加した以外は前記と同様にして容器詰サンプルを調製し、噴き量を測定した。測定結果を表2に示す。なお、原子吸光度測定用鉄標準液無添加の容器詰サンプルの鉄濃度は、0.05ppmと推定された。
Figure 0006802754
表2に示すように、鉄感受性麦芽の場合には、鉄標準液を添加した容器詰サンプルでは噴きが誘発された。この結果から、鉄高濃度溶出珪藻土を用いた場合には、珪藻土から溶出した鉄により噴きが誘発されて偽陽性が生じてしまう可能性が示唆された。
[実施例3]
鉄高濃度溶出珪藻土と鉄低濃度溶出珪藻土のブレンドにより、発酵液に溶出される鉄濃度がコントロール可能かどうかを調べた。
具体的には、実施例2で用いた鉄高濃度溶出珪藻土と鉄低濃度溶出珪藻土の使用量を表3に記載の量とし、実施例2で用いた欧州産麦芽Aを用いた以外は、実施例2と同様にして容器詰サンプルを調製し、珪藻土から溶出された鉄濃度(ppm)を測定した。測定結果(n=2)を表3に示す。
Figure 0006802754
この結果、鉄高濃度溶出珪藻土の使用量(g)をXとし、珪藻土から溶出した鉄濃度(ppm)をYとした場合の相関係数はR=0.9977(Y=0.1016X+0.0397)であり、鉄高濃度溶出珪藻土であるHSCと鉄低濃度溶出珪藻土である酸洗浄品のブレンドにより鉄濃度がコントロール可能であることが確認できた。
珪藻土から溶出する鉄濃度が高いと噴きを誘発することが示唆されたため、鉄濃度感受性が高い麦芽を用いて珪藻土溶出鉄濃度と噴き性の関係性について調べた。
具体的には、表3の結果から得られた鉄高濃度溶出珪藻土の使用量(g)と珪藻土から溶出した鉄濃度(ppm)の関係式に基づいて、珪藻土から溶出する鉄濃度を表4に記載の量となるように鉄高濃度溶出珪藻土と鉄低濃度溶出珪藻土の使用量を調整し、実施例2で用いた欧州産麦芽Aを用いた以外は、実施例2と同様にして容器詰サンプルを調製し、噴き量(mL)と珪藻土から溶出された鉄濃度(ppm)を測定した。測定結果を表4に示す。
Figure 0006802754
表4に示すように、金属感受性噴き麦芽である欧州産麦芽Aにおいては、珪藻土からの溶出鉄濃度が0.25ppm以上となると噴きが観察された。この結果から、麦芽の噴き性予測を精度よく行うためには、使用する珪藻土から溶出される鉄濃度をコントロールすることが重要であることがわかった。
さらに、珪藻土からの鉄溶出量のばらつきを調べるために、鉄高濃度溶出珪藻土を0.5g、鉄低濃度溶出珪藻土を3.5g使用し、実施例2で用いた欧州産麦芽Aを用いた以外は、実施例2と同様にして容器詰サンプル(n=6)を調製し、噴き量(mL)と珪藻土から溶出された鉄濃度(ppm)を測定した。測定結果を表5に示す。
Figure 0006802754
この結果、いずれの容器詰サンプルでも、珪藻土から溶出した鉄濃度はほぼ同程度であり、かつ噴きも観察されなかった。これらの結果から、本発明に係る噴き性予測方法では、珪藻土濾過時に珪藻土から溶出する鉄量が多い場合には、麦芽によっては過剰な噴きが誘発される結果、偽陽性が生じるおそれがあること、珪藻土から溶出した鉄濃度をコントロールすること、特に、製品ビールより若干高い0.05〜0.10ppmにコントロールすることにより、鉄に起因する偽陽性の噴きを効率よく抑え、製品ビールでの噴き予測として精度の高い噴き性予測を行えることがわかった。
また、実施例2で用いた鉄高濃度溶出珪藻土4.0gと欧州産麦芽Aを用い、珪藻土濾過時に濾水時間240秒間の濾紙(東洋濾紙、No.131、直径30cm、32折り)又は濾水時間80秒間の濾紙(東洋濾紙、No.2、直径30cm、32折り)を用いて静置後の発酵液の上清300mLを珪藻土濾過した以外は実施例2と同様にして容器詰サンプルを調製し、珪藻土から溶出された鉄濃度(ppm)を測定した。この結果、300mLの発酵液上清の濾過に要した時間は、濾水時間80秒間の濾紙を用いた場合は30分間であったのに対して、濾水時間240秒間の濾紙を用いた場合は60分間であった。また、珪藻土濾過前の発酵液上清からは鉄は検出されなかった(鉄濃度0ppm)のに対して、濾水時間80秒間の濾紙を用いて得た容器詰サンプルの鉄濃度は0.78ppmであり、濾水時間240秒間の濾紙を用いて得た容器詰サンプルの鉄濃度は0.88ppmであった。これらの結果から、使用する濾紙の濾水時間によって珪藻土濾過に要する時間が影響を受けること、濾過時間が長いほど溶出される鉄量が多くなること、このため、珪藻土から溶出される鉄の量をコントロールするためには、適切な濾水時間の濾紙を使用したほうがよいこと、がわかった。

Claims (5)

  1. (a)噴き性を予測する対象の麦芽及び水を含む混合物を糖化した後、加熱して麦汁を調製する工程と、
    (b)工程(a)により調製された麦汁に酵母を接種して発酵させ、発酵液を得る工程と、
    (c)工程(b)により調製された発酵液を珪藻土濾過する工程と、
    (d)工程(c)により調製された濾過後の発酵液に炭酸ガスを加えた後、容器に充填し打栓する、又は、工程(c)により調製された濾過後の発酵液を容器に充填した後、前記容器内の発酵液に炭酸ガスを加えた後に打栓する工程と、
    (e)工程(d)の後、前記容器を振とうさせた後に開栓し、噴き量を計測する工程と、
    (f)工程(e)で計測された噴き量に基づき、前記麦芽の噴き性を予測する工程と、
    を有し、
    前記工程(c)における珪藻土濾過を、珪藻土から溶出した鉄による、前記発酵液の鉄濃度の上昇が0.03〜0.24mg/Lに制御されていることを特徴とする、麦芽の噴き性予測方法。
  2. 前記工程(a)において、加熱前の麦汁又は加熱後の麦汁を、濾紙を用いて濾過する、請求項1に記載の麦芽の噴き性予測方法。
  3. 前記工程(c)における珪藻土濾過を、前記発酵液に珪藻土を添加した混合物を、濾紙を用いて濾過することによって行う、請求項1又は2に記載の麦芽の噴き性予測方法。
  4. 前記珪藻土の一部が酸洗浄処理済の珪藻土である、請求項1〜のいずれか一項に記載の麦芽の噴き性予測方法。
  5. 前記濾紙の濾水時間が60〜300秒である、請求項3に記載の麦芽の噴き性予測方法。
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