JP6801393B2 - 保護継電器の試験支援方法、及び保護継電器 - Google Patents

保護継電器の試験支援方法、及び保護継電器 Download PDF

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Description

本発明は、保護継電器の試験支援方法、及び保護継電器に関するものである。
保護継電器の動作試験では、規格に沿って実際に電圧を印加し、また電流を通電して試験要素の動作値や動作時間を判定する。特許文献1では、保護継電器の動作試験の際に、結線や保護方向を視覚的に確認できるように表示することで、試験作業を支援することを提案している。
特許第4267627号公報
保護継電器の動作試験は、規格に沿った整定値や理論値、また判定基準や試験手順に基づいて実施されるため、試験作業員には高度な技能が求められる。また、近年は保護継電器が多機能化され、複数の保護要素を一つのユニットに搭載したものが増えており、対象となる試験要素によっては試験内容が重複する他の試験要素の機能を停止させ、終了後には復旧させなければならない。そのため、不慣れな試験作業員ほど、整定値や理論値を間違えたり、試験要素の機能を停止させたり復旧させたりする操作をし忘れたりして、試験ミスをする可能性があった。
本発明の課題は、不慣れな試験作業員でも保護継電器の動作試験を適正に実施できるよう支援することである。
本発明の一態様に係る保護継電器の試験支援方法は、保護継電器の動作試験を行なう際に、試験支援部によって動作試験の試験方法情報を提示し、動作試験の終了後に、試験支援部によって動作試験の動作判定情報を提示する。
本発明によれば、動作試験の試験方法情報、及び動作試験の動作判定情報を提示することにより、不慣れな試験作業員でも保護継電器の動作試験を適正に実施できるよう支援することができる。
保護継電器を含む電力系統の構成を示す単線図である。 動作試験について説明した図である。 試験支援処理を示すフローチャートである。 モードの選択要求、モードの選択、及び試験要素の選択について説明した図である。 試験要素、及び試験項目に応じた表示例である。 試験要素、及び試験項目に応じた表示例である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図面は模式的なものであって、現実のものとは異なる場合がある。また、以下の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであり、構成を下記のものに特定するものでない。すなわち、本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
《構成》
図1は、保護継電器を含む電力系統の構成を示す単線図である。
高圧受電設備11は、零相変流器12と、変圧器13と、変流器14と、保護継電器15と、遮断器16と、を有する。
零相変流器12は、地絡によって二次側に流れる電流(零相電流)を保護継電器15に送る。
変圧器13は、高圧回路の電圧を低電圧に変換し、二次側の電圧を保護継電器15や、図示しない計器に供給する。二次側の定格電圧は例えば110[V]である。
変流器14は、大電流回路の電流を小電流に変換し、二次側に流れる電流を保護継電器15や図示しない計器に送る。二次側の定格電流は例えば5[A]である。なお、二次側を開放すると、二次側に高電圧が発生し、二次巻線の絶縁破壊や焼損を招く可能性があるため、二次側は開放してはならない。
保護継電器15は、多機能型の継電器であり、零相変流器12で検出した零相電流、変圧器13で変圧した電圧、及び変流器14で変流した電流に応じて、遮断器16を動作させる。具体的には、地絡、過電圧、不足電圧、過負荷、短絡等、電力系統の異常を検出したときに、遮断器16のトリップコイル17に通電することにより、電路を遮断する。
遮断器16は、トリップコイル17が通電されるときに、電路を遮断する。
図2は、動作試験について説明した図である。
保護継電器15は、保護継電器盤21に収容されている。
保護継電器盤21は、電圧用のテストターミナル22と、電流用のテストターミナル23と、トリップ用の出力端子24と、を備える。電圧用のテストターミナル22、及び電流用のテストターミナル23は、夫々、所定のテストプラグを挿入すると、主回路と盤内回路とが切り離されるように構成されている。一般に、盤メーカや盤の納品先で保護継電器15の動作試験を行なう際は、電圧用のテストターミナル22、電流用のテストターミナル23、及びトリップ用の出力端子24に、リレー試験機25を接続して行なう。すなわち、リレー試験機25から、電圧及び電流を模擬入力することで、保護継電器15の動作試験を実施する。リレー試験機25は、任意の電圧及び電流を発生でき、各試験要素の動作時間を計測することができる。
保護継電器15は、液晶ディスプレイからなる表示パネル26を備え、試験作業員が各種動作試験を適正に実施することができるよう支援する目的で、動作試験に必要な情報が表示される。すなわち、CPU、ROM、RAMを含む演算処理部で、後述する試験支援処理を実行することにより、表示パネル26を駆動する。動作試験に必要な情報とは、例えば動作試験の整定値、理論値、判定基準、試験手順等の動作試験方法情報や、また試験要素の機能停止又は復旧を示す機能情報、さらに動作判定情報が含まれる。なお、保護継電器15に表示パネル26がなく、例えば旧来のセグメント表示器しかないような場合には、汎用パーソナルコンピュータやタブレット端末などの外部端末27を保護継電器15に接続することで、この外部端末27に、動作試験に必要な情報を表示することもできる。
次に、演算処理部で実行される試験支援処理について説明する。
図3は、試験支援処理を示すフローチャートである。
ステップS101では、試験作業員からモード選択要求があったか否かを判定する。ここで、モード選択要求があったときにはステップS102に移行し、モード選択要求がないときにはモード選択要求があるまで待機する。
ステップS102では、モードの選択画面を表示する。
続くステップS103では、モードの選択操作があったか否かを判定する。ここで、モードの選択操作があったときにはステップS104に移行し、モードの選択操作がないときには選択操作があるまで待機する。ここでは、計測モード、整定モード、テストモード、及び継電器試験モードの何れかを選択できるが、継電器試験モードが選択されることを前提とする。なお、テストモードとは、動作信号を強制出力させるシーケンスチェックに用いられるモードである。また、継電器試験モードとは、模擬入力によって保護継電器15を動作させ、その試験に合った入力が実施されていたか否かを判定するものである。
ステップS104では、試験要素の選択画面を表示する。試験要素には、例えば瞬時要素の50(INST)試験、定限時要素の51(DT)試験、過電流要素の51(OC)試験、過電圧要素の59(OV)試験、不足電圧要素の27(UV)試験、地絡過電圧要素の64(OVG)試験、地絡過電流要素の51G(OCG)試験、地絡方向要素の67(DG)試験等がある。
続くステップS105では、試験要素の選択操作があったか否かを判定する。ここで、試験要素の選択操作があったときにはステップS106に移行し、試験要素の選択操作がないときには選択操作があるまで待機する。
ステップS106では、動作試験における試験項目の選択画面を表示する。試験項目には、動作値試験、動作時間試験、位相特性試験などがある。
続くステップS107では、試験項目の選択操作があったか否かを判定する。ここで、試験項目の選択操作があったときにはステップS108に移行し、試験項目の選択操作がないときには選択操作があるまで待機する。
ステップS108では、整定値を読み出し、表示する。
続くステップS109では、理論値を計算し、表示する。
続くステップS110では、判定基準を計算し、表示する。
続くステップS111では、対象となる試験要素と試験内容が重複する他の試験要素の機能を自動的に停止させ(自動ロック)、且つ停止させた試験要素を表示する。
続くステップS112では、試験手順を表示する。
続くステップS113では、動作試験の実行を許可する旨を表示する。
続くステップS114では、動作試験が終了したか否かを判定する。ここで、動作試験が終了しているときにはステップS115に移行し、動作試験が終了していないときには終了するまで待機する。
ステップS115では、動作試験の動作状態、及び動作判定を表示する。
続くステップS116では、対象となる試験要素と試験内容が重複する他の試験要素の機能を自動的に復旧させてから(自動ロック解除)、所定のメインプログラムに復帰する。
上記が試験支援処理である。
ここでは、表示パネル26が「情報提示部」に対応する。ステップS108〜S110、S112の処理が「第一の提示処理部」に対応する。ステップS115の処理が「第二の提示処理部」に対応する。ステップS111、S116の処理が「機能制御部」に対応する。図3の試験支援処理が「試験支援部」に対応する。
《動作》
次に実施形態の動作について説明する。
保護継電器15の試験支援処理は、表示パネル26の表示に従った試験作業員の操作によって進められる。表示パネル26の表示に従った操作は、例えば保護継電器15に設けられた物理的な方向キー及び確定キー等のキー操作によって行われるが、タッチパネル式であればタッチ操作によって行われる。
先ず表示パネル26の表示に従って、モードの選択要求(S101)、モードの選択(S102、S103)、及び試験要素の選択(S104、S105)が行われる。
図4は、モードの選択要求、モードの選択、及び試験要素の選択について説明した図である。
図中の(a)は通常モード画面の一例を示している。右下にはモード選択要求のための表示部31が表示されており、この表示部31が選択されるとモード選択要求が入力される。
図中の(b)は、モードの選択画面の一例を示している。上から順に計測モード、整定モード、テストモード、及び継電器試験モードが表示されており、継電器試験モードを選択するための表示部32が選択されると継電器試験モードが入力される。
図中の(c)は、試験要素の選択画面の一例を示している。試験要素のリストを表示させるための表示部33が表示されており、この表示部33が選択されると試験要素のリストが表示される。そして、何れかの試験要素を選択してから、実行のための表示部34が選択されると、対象となる試験要素が実行される。
その後、試験要素、及び試験項目に応じて必要とされる情報を表示パネル26に表示する(S106〜S115)。試験項目には、動作値試験、動作時間試験、位相特性試験がある。また、必要とされる情報には、例えば動作試験の整定値、理論値、判定基準、試験手順等の動作試験方法情報や、また試験要素の機能停止又は復旧を示す機能情報、さらに動作状態や動作判定等の動作情報がある。
図5及び図6は、試験要素、及び試験項目に応じた表示例である。
図5の(a)は瞬時要素の[50(INST)試験]において、[動作値試験]が選択されたときの表示例である。すなわち、試験項目のリストを表示させるための表示部35が表示されており、この表示部35が選択されると試験項目のリストが表示され、動作値試験が選択されると、必要とされる情報が順次表示される。動作試験が実行される前は、整定値が「2.0倍、瞬時」、理論値が「10A」、判定基準が「±5%(9.95〜10.05A)」、自動ロックが「51DT、51」、試験手順が「9Aから徐々に上昇」である旨が表示される。動作試験が終了した後は、動作状態が「R」相、動作判定が「R相動作がOK」である旨が表示される。ここで、動作状態や動作判定等の動作情報については、点灯又は点滅させて強調する。動作値試験では、ここが点灯又は点滅するまで、値を変化させる。動作判定は、動作時の試験条件を判定し、適正な入力が行われたか否かを判定する。
図5の(b)は瞬時要素の[50(INST)試験]において、[動作時間試験]が選択されたときの表示例である。動作試験が実行される前は、整定値が「2.0倍、瞬時」、理論値が「40ms以内」、判定基準が「30ms〜40ms」、自動ロックが「51DT、51」、試験手順が「0Aから30Aに急変」である旨が表示される。動作試験が終了した後は、動作状態が「R」相、動作判定が「印加電流不足NG」である旨が表示される。動作時間試験の場合、規格によって要素毎に急変させる印加量が変わるため、所定の印加量で試験されたか否かの確認が重要なポイントとなる。
図5の(c)は定限時要素の[51(DT)試験]において、[動作値試験]が選択されたときの表示例である。動作試験が実行される前は、整定値が「1.5倍、0.2s」、理論値が「7.5A」、判定基準が「±5%(7.125〜7.875A)」、自動ロックが「50(INST)、51(OC)」、試験手順が「電流を6.5Aから徐々に上昇」である旨が表示される。動作試験が終了した後は、動作状態が「R」相、動作判定が「R相動作OK」である旨が表示される。
図5の(d)は過電流要素の[51(OC)試験]において、[動作時間300%試験]が選択されたときの表示例である。動作試験が実行される前は、整定値が「SI、50%、L=1.0」、理論値が「0.63s」、判定基準が「0.22s〜1.04s」、自動ロックが「50、51」、試験手順が「0Aから7.5Aに急変」である旨が表示される。動作試験が終了した後は、動作状態が「R」相、動作判定が「R相動作OK」である旨が表示される。
図5の(e)は過電圧要素の[59(OV)試験]において、[動作値試験]が選択されたときの表示例である。動作試験が実行される前は、整定値が「120V、1s」、理論値が「120V」、判定基準が「±5%(114V〜126V」、自動ロックが「27(UV)」、試験手順が「電圧を110Vから徐々に上昇」である旨が表示される。動作試験が終了した後は、動作状態が「UV」相、動作判定が「UV相動作OK」である旨が表示される。
図5の(f)は不足電圧要素の[27(UV)試験]において、[動作値試験]が選択されたときの表示例である。動作試験が実行される前は、整定値が「50%、2s」、理論値が「60V」、判定基準が「±5%(57V〜63V)」、自動ロックが「なし」、試験手順が「電圧を110Vから徐々に下降」である旨が表示される。動作試験が終了した後は、動作状態が「UV」相、動作判定が「UV相動作OK」である旨が表示される。
図6の(a)は地絡過電圧要素の[64(OVG)試験]において、[動作値試験]が選択されたときの表示例である。動作試験が実行される前は、整定値が「20%、1s」、理論値が「22V」、判定基準が「±5%(20.9V〜23.1V)」、自動ロックが「なし」、試験手順が「零相電圧を0Vから徐々に上昇」である旨が表示される。動作試験が終了した後は、動作状態が「OVG」、動作判定が「動作OK」である旨が表示される。
図6の(b)は地絡過電流要素の[51G(OCG)試験]において、[動作値試験]が選択されたときの表示例である。動作試験が実行される前は、整定値が「0.2%、2s」、理論値が「1A」、判定基準が「±5%(0.95A〜1.05A)」、自動ロックが「なし」、試験手順が「電流を0.5Aから徐々に上昇」である旨が表示される。動作試験が終了した後は、動作状態が「OCG」、動作判定が「動作OK」である旨が表示される。
図6の(c)は地絡方向要素の[67(DG)試験]において、[動作値試験]が選択されたときの表示例である。動作試験が実行される前は、整定値が「Vo:20%、Io:10%、1s、最大感度角60°」、理論値が「Io:1A」、判定基準が「±5%(0.95A〜1.05A)」、自動ロックが「64(OVG)、51G(OCG)」、試験手順が「零相電圧を100%印加しておき、零相電流進み60°で徐々に上昇」である旨が表示される。動作試験が終了した後は、動作状態が「DG」、動作判定が「動作OK」である旨が表示される。DGの場合、入力量が複数あり(VoとIo)、一般的にVoを印加した状態で、Ioの動作特性を確認する。
図6の(d)は地絡方向要素の[67(DG)試験]において、[位相特性試験]が選択されたときの表示例である。動作試験が実行される前は、整定値が「Vo:20%、Io:10%、1s、最大感度角45°」、理論値が「125°、−35°、±12.5°」、判定基準が「進み112.5〜137.5°、遅れ22.5〜47.5°」、自動ロックが「なし」、試験手順が「零相電圧を100%、零相電流を位相180°で1000%印加しておき、零相電流の位相を変化させる」である旨が表示される。動作試験が終了した後は、動作状態が「DG」、動作判定が「動作OK」である旨が表示される。位相特性試験の場合、他の動作時間特性のように、入力電圧、電流の大きさの確認を実施する。
図6の(e)は地絡方向要素の[67(DG)試験]で[位相特性試験]が選択されたときに、理論値をグラフ化した表示例である。位相特性試験では、こうしたグラフを併せて表示してもよい。
各試験項目の判定基準について説明する。
動作値試験では、保護継電器15が検出した電気量が理論値付近であれば正常と判定する。理論値付近とは、実際の精度判定が±5%であることから、その約50%程度を目安とし、理論値の±3%以内の値とする。保護継電器15が動作すれば、入力の精度とは関係なく理論値付近を検出するはずである。
動作時間試験では、入力が150%や200%のように、各試験要素の規格に沿った試験条件となるため、理論値の例えば±10%程度とする。こちらは、動作値よりも大きな入力で、動作ポイントのような基準がない状態で装置が検出した値になるため、検出精度に裕度を考慮した範囲を有効とする。
位相特性試験では、入力が100%や1000%のように、各試験要素の規格に沿った試験条件になるため、理論値の例えば±10%程度とする。これも、動作時間試験と同様の考え方である。
上記のように、動作試験の試験方法情報、及び動作試験の判定結果を提示することにより、不慣れな試験作業員でも保護継電器15の動作試験を適正に実施できるよう支援することができる。
保護継電器15の動作試験は、規格に沿った整定値や理論値、また判定基準や試験手順に基づいて実施されるため、試験作業員には高度な技能が求められる。また、近年は保護継電器が多機能化され、複数の保護要素を一つのユニットに搭載したものが増えており、対象となる試験要素によっては試験内容が重複する他の試験要素の機能を停止させ、終了後には復旧させなければならない。そのため、不慣れな試験作業員ほど、整定値や理論値を間違えたり、試験要素の機能を停止させたり復旧させたりする操作をし忘れたりして、試験ミスをする可能性があった。動作試験の試験方法や動作判定の見極め方は、全てマニュアルや仕様書に記載されているものの、多様な試験条件に対してピンポイントの情報ではなく、また判定基準の導出には複雑な計算も必要なため、不注意によるミスも生じやすい。
例えば、動作時間試験や位相特性試験の際に、動作値に対して数倍から10倍程度の大きさの入力が必要になるが、これを誤って動作試験を実施してしまい、判定基準に入らない試験ミスが発生する可能性がある。また、模擬入力を行なう際に、同じ入力を使用した試験要素が複数設定されていると、対象となる試験要素より先に又は略同時に他の試験要素が動作してしまうことがあり、対象となる試験要素の動作判定を阻害してしまう可能性がある。
さらに、品質の優れた継電器の普及によって定期点検の周期も伸びており、また定期点検を継電器の納入業者ではなくメンテナンス業者が実施することもあり、益々、不慣れな試験作業員が従事することが考えられる。また、限られた作業時間のなかで多くの点検項目を実施しなければならないため、判定結果の妥当性をその場で評価できず、後から不備が発見されると、改めて点検し直さなければならなくなる。
これに対して、動作試験の試験方法情報、及び動作試験の判定結果を提示することにより、上記の問題を解決し、不慣れな試験作業員でも保護継電器15の動作試験を適正に実施することができる。
また、動作試験を行なう際に、対象となる試験要素と試験内容が重複する他の試験要素の機能を停止させ、且つ動作試験の終了後にはその機能を復旧させる。これにより、試験要素の機能を停止させたり復旧させたりする操作をし忘れる、といった人為的な試験ミスを確実に防ぐことができる。
《変形例》
上記の実施形態では、試験方法情報として、動作試験の整定値、理論値、判定基準、試験手順の全てを表示しているが、これに限定されるものではなく、それらのうち少なくとも一つを表示するだけでもよい。
上記の実施形態では、対象となる試験要素と試験内容が重複する他の試験要素の機能を停止させる旨、つまり自動ロックする試験要素を表示しているが、これに限定されるものではなく、この表示は省略してもよい。
上記の実施形態では、動作試験の動作状態を表示しているが、これに限定されるものではなく、この表示は省略してもよい。
上記の実施形態では、保護継電器15の表示パネル26を介して、動作試験に必要な情報を表示しているが、これに限定されるものではない。例えば、汎用パーソナルコンピュータやタブレット端末などの外部端末27を保護継電器15に接続することで、この外部端末27に、動作試験に必要な情報を表示してもよい。さらには、動作試験に必要な情報を表示しているが、これに限定されるものではなく、音声によって案内してもよい。
以上、限られた数の実施形態を参照しながら説明したが、権利範囲はそれらに限定されるものではなく、上記の開示に基づく実施形態の改変は、当業者にとって自明のことである。
11 高圧受電設備
12 零相変流器
13 変圧器
14 変流器
15 保護継電器
16 遮断器
17 トリップコイル
21 保護継電器盤
22 電圧用のテストターミナル
23 電流用のテストターミナル
24 トリップ用の出力端子
25 リレー試験機
26 表示パネル
27 外部端末

Claims (11)

  1. 保護継電器の動作試験を行なう際に、試験支援部によって試験要素の選択画面、及び試験項目の選択画面を提示し、選択された前記試験要素及び前記試験項目に応じて前記動作試験の試験方法情報及び試験手順情報を提示し、
    前記動作試験の終了後に、前記試験支援部によって前記動作試験の動作判定情報を提示することを特徴とする保護継電器の試験支援方法。
  2. 前記試験支援部は、対象となる試験要素に応じて、前記動作試験の整定値及び理論値の少なくとも一方を、前記試験方法情報として提示することを特徴とする請求項1に記載の保護継電器の試験支援方法。
  3. 前記試験支援部は、対象となる試験要素に応じて、前記動作試験の判定基準を、前記試験方法情報として提示することを特徴とする請求項1又は2に記載の保護継電器の試験支援方法。
  4. 前記試験支援部は、前記動作試験を行なう際に、対象となる試験要素と試験内容が重複する他の試験要素の機能を停止させることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の保護継電器の試験支援方法。
  5. 前記試験支援部は、前記動作試験の終了後に、前記他の保護要素の機能を復旧させることを特徴とする請求項4に記載の保護継電器の試験支援方法。
  6. 前記保護継電器、又は前記保護継電器に接続された外部端末に、前記試験支援部を設けることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の保護継電器の試験支援方法。
  7. 保護継電器に対する動作試験の支援を行なう試験支援部を備え、
    前記試験支援部は、
    情報を提示可能な情報提示部と、
    前記保護継電器の動作試験を行なう際に、試験要素の選択画面及び試験項目の選択画面を前記情報提示部で提示し、選択された前記試験要素及び前記試験項目に応じて前記動作試験の試験方法情報及び試験手順情報を前記情報提示部で提示する第一の提示処理部と、
    前記動作試験の終了後に、前記動作試験の動作判定情報を前記情報提示部で提示する第二の提示処理部と、を備えることを特徴とする保護継電器。
  8. 前記第一の提示処理部は、
    対象となる試験要素に応じて、前記動作試験の整定値及び理論値の少なくとも一方を、前記試験方法情報として前記情報提示部で提示することを特徴とする請求項7に記載の保護継電器。
  9. 前記第一の提示処理部は、
    対象となる試験要素に応じて、前記動作試験の判定基準を、前記試験方法情報として前記情報提示部で提示することを特徴とする請求項7又は8に記載の保護継電器。
  10. 前記動作試験を行なう際に、対象となる試験要素と試験内容が重複する他の試験要素の機能を停止させる機能制御部を備えることを特徴とする請求項7〜9の何れか一項に記載の保護継電器。
  11. 前記機能制御部は、
    前記動作試験の終了後に、前記他の試験要素の機能を復旧させることを特徴とする請求項10に記載の保護継電器。
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