JP6800071B2 - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents
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Description
本発明の目的は、小型化が図れ、ひいては内燃機関の小型化が図れる内燃機関の動弁装置を提供することにある。
また、上記発明において、前記一方のロッカーアーム(111)は、前記第二のカム(102c)側に凸状に湾曲して形成され、前記第一のカム(102b)の最大半径は、前記第二のカム(102c)のベースサークル半径に比べて小さくても良い。
また、上記発明において、前記第一のカム(102b)に対応する前記他方のロッカーアーム(104)が、前記吸気バルブ(122)及び前記排気バルブ(118)の一方に向けて直線状に延びていても良い。
図1は、本発明に係る動弁装置を備えた内燃機関10の左側面図である。
内燃機関10は、自動二輪車に搭載されるV型で、クランクケース11と、クランクケース11の上部から上方斜め車両前方に延びる前シリンダ部12と、クランクケース11の上部から上方斜め車両後方に延びる後シリンダ部13とを備える。前シリンダ部12と後シリンダ部13とは、V字状に配置されている。
吸気装置14は、クランクケース11内に収容されたクランク軸16の動力により駆動される過給機18を備える。過給機18は、前シリンダ部12の後面と後シリンダ部13の前面との間に出来た空間19に配置されている。
サイドカバー21の上部には、クランクケース11内のブローバイガスが通過するブリーザー室(不図示)を形成するブリーザーカバー22が取付けられている。ブリーザー室では、ブローバイガスから液状のオイルが分離される。
クランクケース11の後部には、一体的に変速機26が設けられている。変速機26は、クランクケース11の側面から側方に突出する出力軸27と、出力軸27に取付けられたドライブスプロケット28とを備える。ドライブスプロケット28は、自動二輪車の後輪側に設けられたドリブンスプロケットにチェーンを介して連結される。これにより、変速機26から後輪に駆動力が伝達される。
後シリンダ部13は,クランクケース11に順に取付けられた後シリンダブロック41、後シリンダヘッド42、後ヘッドカバー43を備える。後シリンダブロック41及び後シリンダヘッド42は、クランクケース11に複数のスタッドボルト36及びナット37で締結されている。後ヘッドカバー43は、複数のボルト38で後シリンダヘッド42に締結されている。
吸気装置14は、吸気管51,51、TBW用スロットル装置52、スロットル装置53、コネクティングチューブ57、過給機18を備える。
TBW(Throttle・by・Wire)は、自動二輪車に設けられたスロットルグリップの回動をセンサで検知し、その検知信号を導線を通じて電動モータ52aに送り、電動モータ52aでスロットルバルブを開閉するシステムである。
また、過給機18には、上流側のコネクティングチューブ(不図示)を介してエアクリーナが接続されている。
前シリンダブロック31及び後シリンダブロック41は、それぞれ内部に筒状のシリンダ31a,41aを備え、シリンダ31a,41a内にピストンが移動可能に挿入されている。シリンダ31a,41aのそれぞれの中心を通るシリンダ軸線31b,41bの成す角度は90°である。
クランクケース11には、ブリーザーカバー22の内側に位置する一対の中間軸61,62と、クランク軸16の上方に位置する駆動軸63とが回転可能に支持されている。
クランク軸16には主駆動ギア65が設けられている。
他方の中間軸62には、第3中間ギア69にかみ合う第4中間ギア71と、第4中間ギア71よりも小径の第5中間ギア72とが設けられている。
駆動軸63には、第2中間ギア68にかみ合う副駆動ギア74と、一対の第1タイミングスプロケット76及び第2タイミングスプロケット77と、カム78とが設けられている。
前シリンダヘッド32及び後シリンダヘッド42には、それぞれカムシャフト102が回転可能に支持され、前シリンダヘッド32及び後シリンダヘッド42の各カムシャフト102にカムスプロケット82が設けられている。
第1タイミングスプロケット76と前シリンダヘッド32のカムスプロケット82とに第1タイミングチェーン83が掛けられ、第2タイミングスプロケット77と後シリンダヘッド42のカムスプロケット82とに第2タイミングチェーン84が掛けられている。
上記した主駆動ギア65、第1中間ギア67、第2中間ギア68、副駆動ギア74は、クランク軸16の回転を減速して駆動軸63に伝える減速機構87を構成する。
クランク軸16の回転が、減速機構87を介して駆動軸63に伝わるときには、回転数が1/2に減速される。即ち、クランク軸16の回転数に対して、カムシャフト102の回転数は、1/2となる。
例えば、カムシャフト102の回転数を得るために、カムシャフト102の歯数を、第1タイミングスプロケット76及び第2タイミングスプロケット77の歯数の2倍にした場合、カムスプロケット82の外径は、第1タイミングスプロケット76及び第2タイミングスプロケット77の外径よりも大きくなる。これによって、前シリンダ部12及び後シリンダ部13が大型になる。
これに対して本実施形態では、カムスプロケット82の外径を、第1タイミングスプロケット76及び第2タイミングスプロケット77の外径と同一にしている。これにより、カムスプロケット82を小径にでき、前シリンダ部12及び後シリンダ部13の小型化を図ることができる。
ACGカバー20の後部には、駆動軸63の動力を利用して作動する高圧燃料ポンプ86が取付けられている。
高圧燃料ポンプ86は、駆動軸63に設けられたカム78が回転することにより駆動される。高圧燃料ポンプ86で高圧となった燃料は、前シリンダヘッド32及び後シリンダヘッド42にそれぞれ設けられた燃料噴射弁88(一方の燃料噴射弁88のみ図示)を介して前シリンダ部12及び後シリンダ部13の各燃焼室に噴射される。
また、駆動軸63、第1タイミングスプロケット76、第2タイミングスプロケット77、第1タイミングチェーン83、第2タイミングチェーン84、一対のカムスプロケット82,82は、前シリンダ部12及び後シリンダ部13の各カムシャフト102を駆動するカムシャフト駆動機構80を構成する。カムシャフト駆動機構80は、主駆動機構70の第2中間ギア68によって駆動され、カムシャフト駆動機構80によって一対のカムシャフト102,102が駆動される。なお、第2中間ギア68は、カムシャフト駆動機構80に含まれていても良い。
上記したカムシャフト駆動機構80及び動弁装置100は、吸排気バルブを駆動する弁駆動機構89を構成する。
更に、中間軸62、第4中間ギア71、第5中間ギア72は、過給機駆動機構90を構成する。過給機駆動機構90は、主駆動機構70の第3中間ギア69によって駆動され、過給機駆動機構90によって過給機18が駆動される。なお、第3中間ギア69は、過給機駆動機構90に含まれていても良い。
後ヘッドカバー43は、左右一対のボルト38,38で後シリンダヘッド42に取付けられている。後ヘッドカバー43には、後シリンダヘッド42から延びる筒状のプラグ収容部91が左右のボルト38,38の間に配置され、プラグ収容部91に、後シリンダヘッド42に取付けられた点火プラグ92が収容されている。
後ヘッドカバー43は、後シリンダヘッド42内に設けられたカムシャフトホルダー101、カムシャフト102、排気側ロッカーシャフト103、左右一対の排気側ロッカーアーム104,104等からなる動弁装置100を覆っている。動弁装置100については、次図以降で詳述する。
後シリンダヘッド42と後ヘッドカバー43(図3参照)の周縁部との間は、無端状のヘッドカバーガスケット95によってシールされている。
後シリンダヘッド42は、アルミニウム合金からなるシリンダヘッド本体42Aと、シリンダヘッド本体42Aに組付けられた動弁装置100とを備える。
シリンダヘッド本体42Aには、車幅方向に延びるカムシャフト102を支持するシャフト支持部(不図示)が形成され、シャフト支持部とカムシャフトホルダー101とによってカムシャフト102が回転可能に挟持されている。
カムシャフトホルダー101は、スケルトン(骨組み)構造を有する一体成型品であり、シリンダヘッド本体42Aに複数のボルト106で取付られている。
軸受本体101aは、前後がそれぞれボルト106でシリンダヘッド本体42Aに締結され、シリンダヘッド本体42Aのシャフト支持部と共にカムシャフト102を支持する。前側横ブリッジ101b及び後側横ブリッジ101cは、左右の軸受本体101a,101aを接続する。縦ブリッジ101dは、前側横ブリッジ101b及び後側横ブリッジ101cのそれぞれに渡されている。
カムシャフト102は、左右一対のカムシャフトジャーナル102a,102a、左右一対の排気側カム102b,102b、吸気側カム102cを備える。
シリンダヘッド本体42Aには、排気側ロッカーシャフト103を支持する排気側ロッカーシャフト支持部42cが形成されている。排気側ロッカーシャフト支持部42cは、左右一対の側部支持部42d,42dと、左右の側部支持部42d,42dの間に配置された中央部支持部42eとからなる。
左右の側部支持部42d,42dの車幅方向外側には、ボルト38,38(図3参照)がねじ込まれる左右一対のねじ穴42k,42kが形成されている。
シリンダヘッド本体42Aの一側部(左側部)には、開口部42fが開けられている。開口部42fには、カムシャフト102の一端部(左端部)に取付けられたカムスプロケット82に掛けられた第2タイミングチェーン84が通されている。
なお、前シリンダヘッド32(図2参照)は、後シリンダヘッド42と基本構造が同一であり、説明を省略する。
この構成によれば、吸気側カム102cの頂部(カムロブ102g(図8参照))に比べて高い剛性が要求されないベースサークル部102fで軽量化を図ることができる。
シリンダヘッド本体42Aは、カムシャフト102(図4参照)を支持する左右一対のシャフト支持部42g,42gを一体に備える。
シャフト支持部42g,42gは、左右のスタッドボルト36,36の車幅方向内側に配置されている。
シャフト支持部42gには、カムシャフトジャーナル102aを受ける凹形状の軸受部42hと、ボルト106をねじ込むために軸受部42hの前後にそれぞれ設けられたねじ穴42j,42jとが形成されている。
左右のシャフト支持部42g,42gの間には、左右一対の吸気バルブ(不図示)を開閉する単一の吸気側ロッカーアーム111が配置されている。吸気側ロッカーアーム111は、その車幅方向中央部にカムシャフト102の吸気側カム102cと摺動するカム摺動面111aを備える。
吸気側ロッカーアーム111は、その後部が左右の排気側ロッカーアーム104,104の下方に重なるように配置されている。
図6(A)に示すように、吸気側ロッカーアーム111は、軸受部111b、左右一対のアーム本体部111c,111c、被押圧部111d、左右一対の補強アーム111e,111eを備える。
吸気側ロッカーアーム111は、シリンダヘッド本体42A(図5参照)に取付けられる吸気側ロッカーシャフト112によって回動可能に支持される。吸気側ロッカーアーム111の後部には車幅方向に延びる筒状の軸受部111bが形成され、軸受部111bが、吸気側ロッカーシャフト112と回動可能に嵌合する。
軸受部111bと左右の補強アーム111e,111eとの間には、それぞれ肉抜き部111hが形成されている。このように、左右の肉抜き部111hを設けることで、吸気側ロッカーアーム111の軽量化を図ることができる。
アーム本体部111cは、上方に凸となるように湾曲している。
被押圧部111dは、アーム本体部111cよりも上方に突出し、カム摺動面111aは、上方に凸となるように湾曲した面である。
アーム本体部111cの前端部には、吸気バルブ(不図示)のバルブステムに当接するバルブステム当接部111fが設けられている。バルブステム当接部111fの下面111gは、バルブステムの端面に当たる部分であり、下方に凸となるように湾曲している。
この構成によれば、吸気側カム102cによる複数の吸気バルブ122の押込み力の均衡を図ることができる。
排気側ロッカーシャフト103は、排気側ロッカーシャフト支持部42cによって支持されている。排気側ロッカーシャフト支持部42cの中央部支持部42eには、排気側ロッカーシャフト103の車幅方向の位置決めをする位置決めピン115が挿入されている。
位置決めピン115は、中央部支持部42eに形成されたピン挿通穴42mに挿入される。
吸気側ロッカーシャフト112の車幅方向中央部には、環状溝112aが形成され、環状溝112aに位置決めピン115が係止されている。これにより、位置決めピン115によって吸気側ロッカーシャフト112の車幅方向への移動が規制される。
排気側台座部42qは、排気バルブ118を閉じる側に付勢するバルブスプリング(不図示)の端部を支持する部分である。
また、カムシャフト102(図4参照)の下方のシリンダヘッド本体42Aには、左右一対の吸気側台座部42r,42rが形成されている。吸気側台座部42rの中央部からは、バルブガイド121が突出し、更にバルブガイド121からは吸気バルブ122、詳しくは吸気バルブ122のバルブステム122aが突出している。
吸気側台座部42rは、吸気バルブ122を閉じる側に付勢するバルブスプリング(不図示)の端部を支持する部分である。
この構成によれば、吸気側ロッカーアーム111及び排気側ロッカーアーム104の一方の排気側ロッカーアーム104を直線状に形成することで、伝達ロスを少なくして効率良く作動力を伝えることができるとともに、排気側カム102b,102bの間隔を近づけることが可能となり、カムシャフト102を短くして前シリンダヘッド32及び後シリンダヘッド42の小型化・コンパクト化を図ることができる。
カムシャフト102の排気側カム102bは、外径が一定のベースサークル部102dと、ベースサークル部102dよりも半径方向外側に突出するカムロブ(カム山)102eとからなる。
排気側カム102bには、排気側ロッカーアーム104のローラー108が当てられる。排気側ロッカーアーム104のバルブステム当接部104bは、排気バルブ118のバルブステム118aの上端に当てられる。
また、ローラー108がカムロブ102eに当たっているときには、排気側ロッカーアーム104は揺動する。従って、バルブステム当接部104bは、最も上方の位置よりも下降し、排気バルブ118は、バルブスプリング125,126の弾性力に抗して押し下げられ、開いた状態になる。排気バルブ118を開けた状態とは、排気バルブ118の傘部によって排気ポートの開口を開けた状態である。
カムシャフト102の吸気側カム102cには、吸気側ロッカーアーム111のカム摺動面111aが当てられる。吸気側ロッカーアーム111のバルブステム当接部111fは、吸気バルブ122のバルブステム122aの上端に当てられる。
また、カム摺動面111aがカムロブ102gに当たっているときには、吸気側ロッカーアーム111は揺動する。従って、バルブステム当接部111fは、最も上方の位置よりも下降し、吸気バルブ122が、バルブスプリング127,128の弾性力に抗して押し下げられ、開いた状態になる。吸気バルブ122を開けた状態とは、吸気バルブ122の傘部によって吸気ポートの開口を開けた状態である。
この構成によれば、補強アーム111eと肉抜き部111hとにより、吸気側ロッカーアーム111及び排気側ロッカーアーム104の一方の吸気側ロッカーアーム111の剛性の確保と軽量化とを両立できる。
この構成によれば、排気側カム102bが一方の吸気側ロッカーアーム111に接触することを避けながら、カムシャフト102を吸気バルブ122のバルブステム122a側に近づけることができ、前シリンダヘッド32及び後シリンダヘッド42の高さを低くできる。
カムシャフト102の吸気側カム102cには、吸気側カム102cの周方向において、カムロブ102gとは反対側のベースサークル部102f上に周方向に延びる周溝102hが形成されている。周溝102hを形成することでカムシャフト102の軽量化を図ることができる。
排気側ロッカーシャフト103は、その車幅方向中央部の外周面に環状溝103aが形成されている。環状溝103aには位置決めピン115が係止され、これによって、排気側ロッカーシャフト103は、車幅方向への移動が規制され、位置決めされる。
上壁42uには、位置決めピン115の下端部が挿入されるピン挿入穴42wが開けられている。位置決めピン115の上端面115aには、後ヘッドカバー43の内面43aから一体に下方に延びる下方延出部43bの下端が、当てられている又はわずかな隙間を隔てて近接配置されている。これにより、位置決めピン115を簡単に保持することができ、特別に位置決めピン115を保持する部品を設けずに済み、コストを抑えることができる。
この構成によれば、部品点数増加を最小限に抑えながらコンパクトで簡素な一方の吸気側ロッカーシャフト112及び他方の排気側ロッカーシャフト103の抜け止め構造を成立させることができる。
本発明は、自動二輪車の内燃機関に適用する場合に限らず、自動二輪車以外も含む鞍乗り型車両の内燃機関にも適用可能である。なお、鞍乗り型車両とは、車体に跨って乗車する車両全般を含み、自動二輪車(原動機付き自転車も含む)のみならず、ATV(不整地走行車両)に分類される三輪車両や四輪車両を含む車両である。
32 前シリンダヘッド(シリンダヘッド)
33 前ヘッドカバー(ヘッドカバー)
42 後シリンダヘッド(シリンダヘッド)
43 後ヘッドカバー(ヘッドカバー)
100 動弁装置
102 カムシャフト
102b 排気側カム(カム、第一のカム)
102c 吸気側カム(カム、第二のカム)
102e カムロブ
102f ベースサークル部(ベースサークル上の摺動部)
102g カムロブ
102h 周溝
103 排気側ロッカーシャフト(他方のロッカーシャフト)
103a 環状溝
104 排気側ロッカーアーム
104b バルブステム当接部
111 吸気側ロッカーアーム
111a カム摺動面
111b 軸受部(ピボット部)
111e 補強アーム(補強部)
111f バルブステム当接部
11h 肉抜き部
112 吸気側ロッカーシャフト(一方のロッカーシャフト)
112a 環状溝
115 位置決めピン(係止ピン)
118 排気バルブ
118a,122a バルブステム
122 吸気バルブ
Claims (6)
- カムシャフト(102)と、複数の吸気バルブ(122)及び複数の排気バルブ(118)と、前記カムシャフト(102)に設けられた複数のカム(102c,102b)によって揺動されて前記複数の吸気バルブ(122)及び前記複数の排気バルブ(118)を開閉させる吸気側ロッカーアーム(111)及び排気側ロッカーアーム(104)とをシリンダヘッド(32,42)に備える内燃機関の動弁装置において、
前記複数のカム(102c,102b)のうち、前記吸気バルブ(122)及び前記排気バルブ(118)の一方を開閉する第一のカム(102b)が一対離れて前記カムシャフト(102)に設けられ、
前記複数のカム(102c,102b)のうち、単一の第二のカム(102c)が、前記カムシャフト(102)における前記一対の第一のカム(102b,102b)間に設けられ、
前記第二のカム(102c)と、前記吸気バルブ(122)及び前記排気バルブ(118)の他方のバルブステム(122a)とに跨って、前記吸気側ロッカーアーム(111)及び前記排気側ロッカーアーム(104)の一方のロッカーアーム(111)が単一で配置され、
前記一方のロッカーアーム(111)は、前記吸気側ロッカーアーム(111)及び前記排気側ロッカーアーム(104)の他方のロッカーアーム(104)の間に配置され、前記第二のカム(102c)と摺動する単一のカム摺動面(111a)と、前記カム摺動面(111a)の両側方に配置されて前記吸気バルブ(122)及び前記排気バルブ(118)の他方のバルブステム(122a)にそれぞれ当接する複数のバルブステム当接部(111f)とを備え、
前記一方のロッカーアーム(111)は、前記バルブステム当接部(111f)から揺動中心のピボット部(111b)に向けて延びる複数のアーム本体部(111c)と、前記カム摺動面(111a)及び前記バルブステム当接部(111f)のそれぞれを接続する補強部(111e)とを有し、前記補強部(111e)と前記ピボット部(111b)との間に肉抜き部(111h)が設けられることを特徴とする内燃機関の動弁装置。 - カムシャフト(102)と、複数の吸気バルブ(122)及び複数の排気バルブ(118)と、前記カムシャフト(102)に設けられた複数のカム(102c,102b)によって揺動されて前記複数の吸気バルブ(122)及び前記複数の排気バルブ(118)を開閉させる吸気側ロッカーアーム(111)及び排気側ロッカーアーム(104)とをシリンダヘッド(32,42)に備える内燃機関の動弁装置において、
前記複数のカム(102c,102b)のうち、前記吸気バルブ(122)及び前記排気バルブ(118)の一方を開閉する第一のカム(102b)が一対離れて前記カムシャフト(102)に設けられ、
前記複数のカム(102c,102b)のうち、単一の第二のカム(102c)が、前記カムシャフト(102)における前記一対の第一のカム(102b,102b)間に設けられ、
前記第二のカム(102c)と、前記吸気バルブ(122)及び前記排気バルブ(118)の他方のバルブステム(122a)とに跨って、前記吸気側ロッカーアーム(111)及び前記排気側ロッカーアーム(104)の一方のロッカーアーム(111)が単一で配置され、
前記一方のロッカーアーム(111)を揺動可能に支持する一方のロッカーシャフト(112)と、前記他方のロッカーアーム(104)を揺動可能に支持する他方のロッカーシャフト(103)とを、前記一方のロッカーアーム(111)の前記バルブステム当接部(111f)及び前記他方のロッカーアーム(104)のバルブステム当接部(104b)に対して相互に近づく側に配置し、前記一方のロッカーシャフト(112)及び前記他方のロッカーシャフト(103)の軸方向移動を規制する単一の係止ピン(115)を前記シリンダヘッド(32,42)に備え、前記係止ピン(115)は、前記シリンダヘッド(32,42)に取付けられたヘッドカバー(33,43)で抜け止めされることを特徴とする内燃機関の動弁装置。 - 前記アーム本体部(111c)の上方に前記第一のカム(102b)が配置されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の動弁装置。
- 前記一方のロッカーアーム(111)は、前記第二のカム(102c)側に凸状に湾曲して形成され、前記第一のカム(102b)の最大半径は、前記第二のカム(102c)のベースサークル半径に比べて小さいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の内燃機関の動弁装置。
- 前記カムシャフト(102)が延びる方向にて、前記第二のカム(102c)の幅は、前記第一のカム(102b)の幅よりも大きく、前記第二のカム(102c)のベースサークル上の摺動部(102f)の幅方向中央部に周方向に延びる周溝(102h)が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の内燃機関の動弁装置。
- 前記第一のカム(102b)に対応する前記他方のロッカーアーム(104)が、前記吸気バルブ(122)及び前記排気バルブ(118)の一方に向けて直線状に延びていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の内燃機関の動弁装置。
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