JP6799405B2 - 表示装置の作製方法 - Google Patents

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本発明の一態様は、表示装置、表示モジュール、電子機器、及び表示装置の作製方法に関する。
なお、本発明の一態様は、上記の技術分野に限定されない。本発明の一態様の技術分野としては、半導体装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、記憶装置、電子機器、照明装置、入力装置(例えば、タッチセンサなど)、入出力装置(例えば、タッチパネルなど)、それらの駆動方法、又はそれらの製造方法を一例として挙げることができる。
近年、表示装置は様々な用途への応用が期待されている。表示装置としては、例えば、発光素子を有する発光装置、液晶素子を有する液晶表示装置等が開発されている。
例えば、特許文献1に、有機EL(Electroluminescence)素子が適用された可撓性を有する発光装置が開示されている。
特許文献2には、可視光を反射する領域と可視光を透過する領域とを有し、十分な外光が得られる環境下では反射型液晶表示装置として利用することができ、十分な外光が得られない環境下では透過型液晶表示装置として利用することができる、半透過型の液晶表示装置が開示されている。
特開2014−197522号公報 特開2011−191750号公報
本発明の一態様は、消費電力の低い表示装置を提供することを課題の一とする。本発明の一態様は、周囲の明るさによらず、視認性の高い表示装置を提供することを課題の一とする。本発明の一態様は、全天候型の表示装置を提供することを課題の一とする。本発明の一態様は、利便性の高い表示装置を提供することを課題の一とする。本発明の一態様は、信頼性の高い表示装置を提供することを課題の一とする。本発明の一態様は、表示装置の薄型化または軽量化を課題の一とする。本発明の一態様は、新規な表示装置、入出力装置、または電子機器などを提供することを課題の一とする。
本発明の一態様は、新規な表示装置の作製方法を提供することを課題の一とする。本発明の一態様は、作製工程が簡略化された表示装置の作製方法を提供することを課題の一とする。本発明の一態様は、低コストで量産性の高い表示装置の作製方法を提供することを課題の一とする。
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。本発明の一態様は、必ずしも、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。明細書、図面、請求項の記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
本発明の一態様の表示装置は、第1の表示素子、第2の表示素子、第1の絶縁層、及び第2の絶縁層を有する。第1の表示素子は、可視光を反射する機能を有する第1の画素電極及び液晶層を有する。第2の表示素子は、可視光を射出する機能を有する。第2の表示素子は、第2の画素電極及び共通電極を有する。共通電極は、第2の画素電極を挟んで、第2の絶縁層とは反対側に位置する。第1の画素電極は、第2の絶縁層を挟んで、第2の画素電極とは反対側に位置する。第1の画素電極は、第1の絶縁層と第2の絶縁層との間に位置する。第1の画素電極は、第1の絶縁層を挟んで、液晶層とは反対側に位置する。表示装置は、第1のトランジスタ及び第2のトランジスタを有することが好ましい。第1のトランジスタは、第1の表示素子の駆動を制御する機能を有する。第2のトランジスタは、第2の表示素子の駆動を制御する機能を有する。第2の絶縁層は、第1のトランジスタのゲート絶縁層として機能する部分と、第2のトランジスタのゲート絶縁層として機能する部分と、を有する。
本発明の一態様の表示装置は、第1の表示素子、第2の表示素子、第1の絶縁層、第2の絶縁層、第3の絶縁層、第1のトランジスタ、及び第2のトランジスタを有する。第1のトランジスタは、第1の表示素子の駆動を制御する機能を有する。第2のトランジスタは、第2の表示素子の駆動を制御する機能を有する。第1の表示素子は、可視光を反射する機能を有する第1の画素電極及び液晶層を有する。第2の表示素子は、可視光を射出する機能を有する。第2の表示素子は、第2の画素電極及び共通電極を有する。第1のトランジスタ及び第2のトランジスタは、それぞれ、第2の絶縁層と第3の絶縁層との間に位置する。第1のトランジスタは、第2の絶縁層に設けられた開口を介して、第1の画素電極と電気的に接続される。第2のトランジスタは、第3の絶縁層に設けられた開口を介して、第2の画素電極と電気的に接続される。共通電極は、第2の画素電極を挟んで、第3の絶縁層とは反対側に位置する。第1の画素電極は、第2の絶縁層を挟んで、第2の画素電極とは反対側に位置する。第1の画素電極は、第1の絶縁層と第2の絶縁層との間に位置する。第1の画素電極は、第1の絶縁層を挟んで、液晶層とは反対側に位置する。
第1のトランジスタ及び第2のトランジスタのうち一方または双方は、チャネル形成領域に酸化物半導体を有することが好ましい。
第1の画素電極は、開口部を有してもよい。第2の表示素子は、開口部と重なる部分を有する。第2の表示素子は、開口部に向けて可視光を射出する機能を有する。
第1の絶縁層の厚さは、50nm以上600nm以下であることが好ましい。
本発明の一態様は、上記構成のうちいずれかの表示装置と、フレキシブルプリント基板(FPC)等の回路基板と、を有する表示モジュールである。
本発明の一態様は、上記の表示モジュールと、アンテナ、バッテリ、筐体、カメラ、スピーカ、マイク、または操作ボタンの少なくともいずれか一と、を有する、電子機器である。
本発明の一態様は、第1の表示素子及び第2の表示素子を有する表示装置の作製方法である。第1の表示素子は、可視光を反射する機能を有する第1の画素電極、液晶層、及び可視光を透過する機能を有する第1の共通電極を有する。第2の表示素子は、可視光を透過する機能を有する第2の画素電極、発光層、及び可視光を反射する機能を有する第2の共通電極を有する。第1の基板上に、第1の共通電極を形成し、作製基板上に、第1の絶縁層を形成し、第1の絶縁層上に、第2の絶縁層を形成し、第2の絶縁層上に、剥離層を形成し、剥離層の表面に、プラズマ処理を行い、剥離層上に、第3の絶縁層を形成し、第3の絶縁層上に、第1の画素電極を形成し、第1の画素電極上に、第4の絶縁層を形成する。第3の絶縁層を形成した後で、かつ第2の表示素子を形成する前に、加熱処理を行う。第4の絶縁層上に、第2の画素電極、発光層、及び第2の共通電極をこの順で形成することで、第2の表示素子を形成する。作製基板と第2の基板とを接着剤を用いて貼り合わせる。作製基板と第3の絶縁層とを分離する。第1の共通電極と露出した第3の絶縁層との間に液晶層を配置し、接着剤を用いて、第1の基板と第2の基板とを貼り合わせることで、第1の表示素子を形成する。
上記の表示装置の作製方法において、第1の画素電極を形成した後、第1の画素電極に開口を設け、開口と重なる位置に、第2の表示素子を形成してもよい。
上記の表示装置の作製方法において、第1の基板と第2の基板とを貼り合わせる際に用いる接着剤は導電性粒子を含むことが好ましい。同一の導電膜を加工して、第1の画素電極と導電層を形成する。作製基板と第3の絶縁層とを分離した後、第3の絶縁層を加工して、導電層を露出する。第1の基板と第2の基板とを貼り合わせることで、第1の共通電極と導電層とを、導電性粒子により電気的に接続させる。
上記の表示装置の作製方法において、第1の絶縁層及び第3の絶縁層は、それぞれ、シリコン及び窒素を含むことが好ましく、窒化シリコンを含むことがより好ましい。第1の絶縁層及び第3の絶縁層は、同一の成膜条件で成膜されてもよい。
上記の表示装置の作製方法において、第1の絶縁層及び第3の絶縁層は、それぞれ、水素をブロックする機能を有することが好ましい。
上記の表示装置の作製方法において、第2の絶縁層は、シリコン及び酸素を含むことが好ましく、酸化窒化シリコンを含むことがより好ましい。
上記の表示装置の作製方法において、第2の絶縁層は、加熱されることで水素を放出する機能を有することが好ましい。
上記の表示装置の作製方法において、プラズマ処理は、亜酸化窒素を含む雰囲気下で行われることが好ましく、亜酸化窒素及びシランを含む雰囲気下で行われることがより好ましい。プラズマ処理を行うことで、剥離層上に酸化物層を形成してもよい。酸化物層は、剥離層に含まれる材料の少なくとも一つを含む。
上記の表示装置の作製方法において、タングステンを含む剥離層を形成し、プラズマ処理を行うことで、タングステン及び酸素を含む酸化物層を形成してもよい。
本発明の一態様により、消費電力の低い表示装置を提供することができる。本発明の一態様により、周囲の明るさによらず、視認性の高い表示装置を提供することができる。本発明の一態様により、全天候型の表示装置を提供することができる。本発明の一態様により、利便性の高い表示装置を提供することができる。本発明の一態様により、信頼性の高い表示装置を提供することができる。本発明の一態様により、表示装置の薄型化または軽量化が可能となる。本発明の一態様により、新規な表示装置、入出力装置、または電子機器などを提供することができる。
本発明の一態様により、新規な表示装置の作製方法を提供することができる。本発明の一態様により、作製工程が簡略化された表示装置の作製方法を提供することができる。本発明の一態様により、低コストで量産性の高い表示装置の作製方法を提供することができる。
なお、これらの効果の記載は、他の効果の存在を妨げるものではない。本発明の一態様は、必ずしも、これらの効果の全てを有する必要はない。明細書、図面、請求項の記載から、これら以外の効果を抽出することが可能である。
表示装置の一例を示す斜視図。 表示装置の一例を示す断面図。 表示装置の一例を示す断面図。 表示装置の一例を示す断面図。 表示装置の作製方法の一例を示す断面図。 表示装置の作製方法の一例を示す断面図。 表示装置の作製方法の一例を示す断面図。 表示装置の作製方法の一例を示す断面図。 表示装置の作製方法の一例を示す断面図。 トランジスタの一例を示す断面図。 表示装置の一例及び画素の一例を示す図。 表示装置の画素回路の一例を示す回路図。 表示装置の画素回路の一例を示す回路図及び画素の一例を示す図。 表示モジュールの一例を示す図。 電子機器の一例を示す図。 電子機器の一例を示す図。
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。また、同様の機能を指す場合には、ハッチパターンを同じくし、特に符号を付さない場合がある。
また、図面において示す各構成の、位置、大きさ、範囲などは、理解の簡単のため、実際の位置、大きさ、範囲などを表していない場合がある。このため、開示する発明は、必ずしも、図面に開示された位置、大きさ、範囲などに限定されない。
なお、「膜」という言葉と、「層」という言葉とは、場合によっては、又は、状況に応じて、互いに入れ替えることが可能である。例えば、「導電層」という用語を、「導電膜」という用語に変更することが可能である。または、例えば、「絶縁膜」という用語を、「絶縁層」という用語に変更することが可能である。
本明細書等において、金属酸化物(metal oxide)とは、広い表現での金属の酸化物である。金属酸化物は、酸化物絶縁体、酸化物導電体(透明酸化物導電体を含む)、酸化物半導体(Oxide Semiconductorまたは単にOSともいう)などに分類される。例えば、トランジスタの半導体層に金属酸化物を用いた場合、当該金属酸化物を酸化物半導体と呼称する場合がある。つまり、OS FETと記載する場合においては、金属酸化物または酸化物半導体を有するトランジスタと換言することができる。
また、本明細書等において、窒素を有する金属酸化物も金属酸化物(metal oxide)と総称する場合がある。また、窒素を有する金属酸化物を、金属酸窒化物(metal oxynitride)と呼称してもよい。
また、本明細書等において、CAAC(c−axis aligned crystal)、及びCAC(cloud aligned complementary)と記載する場合がある。なお、CAACは結晶構造の一例を表し、CACは機能、または材料の構成の一例を表す。
酸化物半導体または金属酸化物の結晶構造の一例について説明する。なお、以下では、In−Ga−Zn酸化物ターゲット(In:Ga:Zn=4:2:4.1[原子数比])を用いて、スパッタリング法にて成膜された酸化物半導体を一例として説明する。上記ターゲットを用いて、基板温度を100℃以上130℃以下として、スパッタリング法により形成した酸化物半導体をsIGZOと呼称し、上記ターゲットを用いて、基板温度を室温(R.T.)として、スパッタリング法により形成した酸化物半導体をtIGZOと呼称する。例えば、sIGZOは、nc(nano crystal)及びCAACのいずれか一方または双方の結晶構造を有する。また、tIGZOは、ncの結晶構造を有する。なお、ここでいう室温(R.T.)とは、基板を意図的に加熱しない場合の温度を含む。
また、本明細書等において、CAC−OSまたはCAC−metal oxideとは、材料の一部では導電体の機能と、材料の一部では誘電体(または絶縁体)の機能とを有し、材料の全体では半導体としての機能を有する。なお、CAC−OSまたはCAC−metal oxideを、トランジスタの半導体層に用いる場合、導電体は、キャリアとなる電子(またはホール)を流す機能を有し、誘電体は、キャリアとなる電子を流さない機能を有する。導電体としての機能と、誘電体としての機能とを、それぞれ相補的に作用させることで、スイッチングさせる機能(On/Offさせる機能)をCAC−OSまたはCAC−metal oxideに付与することができる。CAC−OSまたはCAC−metal oxideにおいて、それぞれの機能を分離させることで、双方の機能を最大限に高めることができる。
また、本明細書等において、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、導電体領域、及び誘電体領域を有する。導電体領域は、上述の導電体の機能を有し、誘電体領域は、上述の誘電体の機能を有する。また、材料中において、導電体領域と、誘電体領域とは、ナノ粒子レベルで分離している場合がある。また、導電体領域と、誘電体領域とは、それぞれ材料中に偏在する場合がある。また、導電体領域は、周辺がぼけてクラウド状に連結して観察される場合がある。
すなわち、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、マトリックス複合材(matrix composite)、または金属マトリックス複合材(metal matrix composite)と呼称することもできる。
また、CAC−OSまたはCAC−metal oxideにおいて、導電体領域と、誘電体領域とは、それぞれ0.5nm以上10nm以下、好ましくは0.5nm以上3nm以下のサイズで材料中に分散している場合がある。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置とその作製方法について図面を用いて説明する。
本実施の形態の表示装置は、可視光を反射する第1の表示素子と、可視光を発する第2の表示素子とを有する。
本実施の形態の表示装置は、第1の表示素子が反射する光と、第2の表示素子が発する光のうち、いずれか一方または両方により、画像を表示する機能を有する。
第1の表示素子には、外光を反射して表示する素子を用いることができる。このような素子は光源を持たないため、表示の際の消費電力を極めて小さくすることが可能となる。
第1の表示素子には、代表的には反射型の液晶素子を用いることができる。または、第1の表示素子として、シャッター方式のMEMS(Micro Electro Mechanical System)素子、光干渉方式のMEMS素子の他、マイクロカプセル方式、電気泳動方式、エレクトロウェッティング方式、電子粉流体(登録商標)方式等を適用した素子などを用いることができる。
第2の表示素子には、発光素子を用いることが好ましい。発光素子が射出する光は、その輝度や色度が外光に左右されることがないため、色再現性が高く(色域が広く)、コントラストの高い、鮮やかな表示を行うことができる。
第2の表示素子には、例えばOLED(Organic Light Emitting Diode)、LED(Light Emitting Diode)、QLED(Quantum−dot Light Emitting Diode)、半導体レーザなどの自発光性の発光素子を用いることができる。
本実施の形態の表示装置は、第1の表示素子のみを用いて画像を表示する第1のモード、第2の表示素子のみを用いて画像を表示する第2のモード、並びに、第1の表示素子及び第2の表示素子を用いて画像を表示する第3のモードを有し、これらのモードを自動または手動で切り替えて使用することができる。
第1のモードでは、第1の表示素子と外光を用いて画像を表示する。第1のモードは光源が不要であるため、極めて低消費電力なモードである。例えば、表示装置に外光が十分に入射されるとき(明るい環境下など)は、第1の表示素子が反射した光を用いて表示を行うことができる。例えば、外光が十分に強く、かつ外光が白色光またはその近傍の光である場合に有効である。第1のモードは、文字を表示することに適したモードである。また、第1のモードは、外光を反射した光を用いるため、目に優しい表示を行うことができ、目が疲れにくいという効果を奏する。
第2のモードでは、第2の表示素子による発光を利用して画像を表示する。そのため、照度や外光の色度によらず、極めて鮮やかな(コントラストが高く、且つ色再現性の高い)表示を行うことができる。例えば、夜間や暗い室内など、照度が極めて低い場合などに有効である。また周囲が暗い場合、明るい表示を行うと使用者が眩しく感じてしまう場合がある。これを防ぐために、第2のモードでは輝度を抑えた表示を行うことが好ましい。これにより、眩しさを抑えることに加え、消費電力も低減することができる。第2のモードは、鮮やかな画像(静止画及び動画)などを表示することに適したモードである。
第3のモードでは、第1の表示素子による反射光と、第2の表示素子による発光の両方を利用して表示を行う。第1のモードよりも鮮やかな表示をしつつ、第2のモードよりも消費電力を抑えることができる。例えば、室内照明下や、朝方や夕方の時間帯など、照度が比較的低い場合、外光の色度が白色ではない場合などに有効である。また、反射光と発光とを混合させた光を用いることで、まるで絵画を見ているかのように感じさせる画像を表示することが可能となる。
このような構成とすることで、周囲の明るさによらず、視認性が高く利便性の高い表示装置または全天候型の表示装置を実現できる。
本実施の形態の表示装置は、第1の表示素子を有する第1の画素と、第2の表示素子を有する第2の画素とをそれぞれ複数有する。第1の画素と第2の画素は、それぞれ、マトリクス状に配置されることが好ましい。
第1の画素及び第2の画素は、それぞれ、1つ以上の副画素を有する構成とすることができる。例えば、画素には、副画素を1つ有する構成(白色(W)など)、副画素を3つ有する構成(赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)の3色、または、黄色(Y)、シアン(C)、及びマゼンタ(M)の3色など)、または、副画素を4つ有する構成(赤色(R)、緑色(G)、青色(B)、白色(W)の4色、または、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)、黄色(Y)の4色など)を適用できる。
本実施の形態の表示装置は、第1の画素と第2の画素のどちらでも、フルカラー表示を行う構成とすることができる。または、本実施の形態の表示装置は、第1の画素では白黒表示またはグレースケールでの表示を行い、第2の画素ではフルカラー表示を行う構成とすることができる。第1の画素を用いた白黒表示またはグレースケールでの表示は、文書情報など、カラー表示を必要としない情報を表示することに適している。
次に、図1〜図4を用いて、本実施の形態の表示装置の構成例について説明する。
<構成例1>
図1は、表示装置300の斜視概略図である。表示装置300は、基板351と基板361とが貼り合わされた構成を有する。図1では、基板361を破線で明示している。
表示装置300は、表示部362、回路364、配線365等を有する。図1では表示装置300にIC(集積回路)373及びFPC372が実装されている例を示している。そのため、図1に示す構成は、表示装置300、IC、及びFPCを有する表示モジュールということもできる。
回路364としては、例えば走査線駆動回路を用いることができる。
配線365は、表示部362及び回路364に信号及び電力を供給する機能を有する。当該信号及び電力は、FPC372を介して外部から、またはIC373から配線365に入力される。
図1では、COG(Chip On Glass)方式またはCOF(Chip on Film)方式等により、基板351にIC373が設けられている例を示す。IC373は、例えば走査線駆動回路または信号線駆動回路などを有するICを適用できる。なお、表示装置100及び表示モジュールは、ICを設けない構成としてもよい。また、ICを、COF方式等により、FPCに実装してもよい。
図1には、表示部362の一部の拡大図を示している。表示部362には、複数の表示素子が有する電極311bがマトリクス状に配置されている。電極311bは、可視光を反射する機能を有し、液晶素子180の反射電極として機能する。
また、図1に示すように、電極311bは開口451を有する。さらに表示部362は、電極311bよりも基板351側に、発光素子170を有する。発光素子170からの光は、電極311bの開口451を介して基板361側に射出される。発光素子170の発光領域の面積と開口451の面積とは等しくてもよい。発光素子170の発光領域の面積と開口451の面積のうち一方が他方よりも大きいと、位置ずれに対するマージンが大きくなるため好ましい。特に、開口451の面積は、発光素子170の発光領域の面積に比べて小さいことが好ましい。開口451が小さいと、発光素子170からの光の一部が電極311bによって遮られ、外部に取り出せないことがある。開口451を十分に大きくすることで、発光素子170の発光が無駄になることを抑制できる。
図2に、図1で示した表示装置300の、FPC372を含む領域の一部、回路364を含む領域の一部、及び表示部362を含む領域の一部をそれぞれ切断したときの断面の一例を示す。
図2に示す表示装置300は、基板351と基板361の間に、トランジスタ201、トランジスタ203、トランジスタ205、トランジスタ206、液晶素子180、発光素子170、絶縁層115、絶縁層220、着色層131、着色層134等を有する。基板361と絶縁層115は接着層141を介して接着されている。基板351と絶縁層115は接着層142を介して接着されている。
基板361には、着色層131、遮光層132、絶縁層121、及び液晶素子180の共通電極として機能する電極113、配向膜133b、絶縁層117等が設けられている。基板361の外側の面には、偏光板135を有する。絶縁層121は、平坦化層としての機能を有していてもよい。絶縁層121により、電極113の表面を概略平坦にできるため、液晶層112の配向状態を均一にできる。絶縁層117は、液晶素子180のセルギャップを保持するためのスペーサとして機能する。絶縁層117が可視光を透過する場合は、絶縁層117を液晶素子180の表示領域と重ねて配置してもよい。
液晶素子180は反射型の液晶素子である。液晶素子180は基板361側に反射光を射出する。液晶素子180は、電極311a、液晶層112、電極113が積層された積層構造を有する。電極311aの基板351側に接して、可視光を反射する電極311bが設けられている。電極311bは開口451を有する。電極311a及び電極113は可視光を透過する。電極311aの基板361側に接して、絶縁層115が設けられている。液晶層112と絶縁層115の間に配向膜133aが設けられている。液晶層112と電極113の間に配向膜133bが設けられている。
液晶素子180において、電極311bは可視光を反射する機能を有し、電極311a及び電極113は可視光を透過する機能を有する。基板361側から入射した光は、偏光板135により偏光され、電極113、液晶層112、絶縁層115、電極311aを透過し、電極311bで反射する。そして、電極311a、絶縁層115、液晶層112、及び電極113を再度透過して、偏光板135に達する。このとき、電極311bと電極113の間に与える電圧によって液晶の配向を制御し、光の光学変調を制御することができる。すなわち、偏光板135を介して射出される光の強度を制御することができる。また光は着色層131によって特定の波長領域以外の光が吸収されることにより、取り出される光は、例えば赤色を呈する光となる。
図2に示すように、開口451には可視光を透過する電極311aが設けられていることが好ましい。これにより、開口451と重なる領域においてもそれ以外の領域と同様に液晶層112が配向するため、これらの領域の境界部で液晶の配向不良が生じ、意図しない光が漏れてしまうことを抑制できる。
接続部207において、電極311bは、導電層221bを介して、トランジスタ206が有する導電層222aと電気的に接続されている。トランジスタ206は、液晶素子180の駆動を制御する機能を有する。
接続部207において、絶縁層220には開口が設けられている。そのため、液晶層112側から、絶縁層220の開口を介して、トランジスタ及び発光素子170に不純物が入り込む恐れがある。
ここで、表示装置300は、電極311aと液晶層112との間に絶縁層115を有する。これにより、液晶層112側から、トランジスタ及び発光素子170に不純物が入り込むことを抑制し、表示装置の信頼性を高めることができる。絶縁層115は、表示部362全体に設けられていることが好ましい。
なお、絶縁層115が厚すぎると、基板361側から入射した光の多くが、絶縁層115で吸収されてしまう。そのため、画素の反射率が低下し、表示が暗くなってしまう。また、液晶素子180の駆動電圧が一定の場合、絶縁層115が厚いほど、液晶層112にかかる電界が弱くなり、表示のコントラストが低下する。絶縁層115の厚さを変えずに表示のコントラストを高めるためには、液晶素子180の駆動電圧を高くする必要がある。
そのため、絶縁層115の厚さは、50nm以上600nm以下が好ましく、100nm以上500nm以下がより好ましく、100nm以上400nm以下がさらに好ましい。これにより、絶縁層115のバリア性を確保し、かつ、液晶素子180を用いて良好な表示を行うことができる。また、絶縁層115の厚さが薄いため、表示装置全体の厚さも薄くすることができる。
絶縁層115は、接続部252と接続部204に開口を有する。
接着層141が設けられる一部の領域には、接続部252が設けられている。接続部252において、導電層311dと、電極113の一部が、接続体243により電気的に接続されている。したがって、基板361側に形成された電極113に、基板351側に接続されたFPC372から入力される信号または電位を、接続部252を介して供給することができる。導電層311dと電極311aとは、同一の導電膜を加工して得られる。
接続体243としては、例えば導電性粒子を用いることができる。導電性粒子としては、有機樹脂またはシリカなどの粒子の表面を金属材料で被覆したものを用いることができる。金属材料としてニッケルや金を用いると接触抵抗を低減できるため好ましい。またニッケルをさらに金で被覆するなど、2種類以上の金属材料を層状に被覆させた粒子を用いることが好ましい。また接続体243として、弾性変形、または塑性変形する材料を用いることが好ましい。このとき導電性粒子である接続体243は、図2に示すように上下方向に潰れた形状となる場合がある。こうすることで、接続体243と、これと電気的に接続する導電層との接触面積が増大し、接触抵抗を低減できるほか、接続不良などの不具合の発生を抑制することができる。
接続体243は、接着層141に覆われるように配置することが好ましい。例えば接着層141となるペースト等を塗布した後に、接続体243を配置すればよい。
接続部204は、基板351の基板361と重ならない領域に設けられている。接続部204では、配線365が接続層242を介してFPC372と電気的に接続されている。接続部204は接続部207と同様の構成を有している。接続部204の上面は、絶縁層115の開口を介して、導電層311cが露出している。導電層311cと電極311aとは、同一の導電膜を加工して得られる。接続層242は、導電層311cを覆うように設けられることが好ましい。これにより、接続部204とFPC372とを接続層242を介して電気的に接続することができる。
発光素子170は、ボトムエミッション型の発光素子である。発光素子170は、絶縁層220側から電極191、EL層192、及び電極193の順に積層された積層構造を有する。電極191は、画素電極として機能する。EL層192は、少なくとも発光性の物質を含む。電極193は、共通電極として機能する。発光素子170は、電極191と電極193との間に電圧を印加することで、基板361側に光を射出する電界発光素子である。
電極191は、絶縁層212、絶縁層213、及び絶縁層214にそれぞれ設けられた開口を介して、トランジスタ205が有する導電層222bと接続されている。トランジスタ205は、発光素子170の駆動を制御する機能を有する。絶縁層216が電極191の端部を覆っている。
電極191は可視光を透過する機能を有する。電極193は可視光を反射する機能を有することが好ましい。
発光素子170は、絶縁層194に覆われていることが好ましい。図2では、絶縁層194が、電極193に接して設けられている。絶縁層194を設けることで、発光素子170に不純物が入り込むことを抑制し、発光素子170の信頼性を高めることができる。絶縁層194には、接着層142によって、基板351が貼り合わされている。
発光素子170が発する光は、着色層134、絶縁層220、開口451、電極311a等を介して、基板361側に射出される。
液晶素子180及び発光素子170は、画素によって着色層の色を変えることで、様々な色を呈することができる。表示装置300は、液晶素子180を用いて、カラー表示を行うことができる。表示装置300は、発光素子170を用いて、カラー表示を行うことができる。
トランジスタ201、トランジスタ203、トランジスタ205、及びトランジスタ206は、いずれも絶縁層220の基板351側の面上に形成されている。これらのトランジスタは、同一の工程を用いて作製することができる。
液晶素子180と電気的に接続される回路は、発光素子170と電気的に接続される回路と同一面上に形成されることが好ましい。これにより、2つの回路を別々の面上に形成する場合に比べて、表示装置の厚さを薄くすることができる。また、2つのトランジスタを同一の工程で作製できるため、2つのトランジスタを別々の面上に形成する場合に比べて、作製工程を簡略化することができる。
液晶素子180の画素電極である電極311aは、トランジスタが有するゲート絶縁層(絶縁層211)を挟んで、発光素子170の画素電極である電極191とは反対に位置する。
ここで、チャネル形成領域に酸化物半導体を有し、オフ電流が極めて低いトランジスタ206を適用した場合や、トランジスタ206と電気的に接続される記憶素子を適用した場合などでは、液晶素子180を用いて静止画を表示する際に画素への書き込み動作を停止しても、階調を維持させることが可能となる。すなわち、フレームレートを極めて小さくしても表示を保つことができる。本発明の一態様では、フレームレートを極めて小さくでき、消費電力の低い駆動を行うことができる。
トランジスタ203は、画素の選択、非選択状態を制御するトランジスタ(スイッチングトランジスタ、または選択トランジスタともいう)である。トランジスタ205は、発光素子170に流れる電流を制御するトランジスタ(駆動トランジスタともいう)である。
絶縁層220の基板351側には、絶縁層211、絶縁層212、絶縁層213、絶縁層214等の絶縁層が設けられている。絶縁層211は、その一部が各トランジスタのゲート絶縁層として機能する。絶縁層212は、トランジスタ206等を覆って設けられる。絶縁層213は、トランジスタ205等を覆って設けられている。絶縁層214は、平坦化層としての機能を有する。なお、トランジスタを覆う絶縁層の数は限定されず、単層であっても2層以上であってもよい。
各トランジスタを覆う絶縁層の少なくとも一層に、水や水素などの不純物が拡散しにくい材料を用いることが好ましい。これにより、絶縁層をバリア膜として機能させることができる。このような構成とすることで、トランジスタに対して外部から不純物が拡散することを効果的に抑制することが可能となり、信頼性の高い表示装置を実現できる。
トランジスタ201、トランジスタ203、トランジスタ205、及びトランジスタ206は、ゲートとして機能する導電層221a、ゲート絶縁層として機能する絶縁層211、ソース及びドレインとして機能する導電層222a及び導電層222b、並びに、半導体層231を有する。ここでは、同一の導電膜を加工して得られる複数の層に、同じハッチングパターンを付している。
トランジスタ201及びトランジスタ205は、トランジスタ203及びトランジスタ206の構成に加えて、ゲートとして機能する導電層223を有する。
トランジスタ201及びトランジスタ205には、チャネルが形成される半導体層を2つのゲートで挟持する構成が適用されている。このような構成とすることで、トランジスタの閾値電圧を制御することができる。2つのゲートを接続し、これらに同一の信号を供給することによりトランジスタを駆動してもよい。このようなトランジスタは他のトランジスタと比較して電界効果移動度を高めることが可能であり、オン電流を増大させることができる。その結果、高速駆動が可能な回路を作製することができる。さらには、回路部の占有面積を縮小することが可能となる。オン電流の大きなトランジスタを適用することで、表示装置を大型化、または高精細化したときに配線数が増大したとしても、各配線における信号遅延を低減することが可能であり、表示ムラを抑制することができる。
または、2つのゲートのうち、一方に閾値電圧を制御するための電位を与え、他方に駆動のための電位を与えることで、トランジスタの閾値電圧を制御することができる。
表示装置が有するトランジスタの構造に限定はない。回路364が有するトランジスタと、表示部362が有するトランジスタは、同じ構造であってもよく、異なる構造であってもよい。回路364が有する複数のトランジスタは、全て同じ構造であってもよく、2種類以上の構造が組み合わせて用いられていてもよい。同様に、表示部362が有する複数のトランジスタは、全て同じ構造であってもよく、2種類以上の構造が組み合わせて用いられていてもよい。
導電層223には、酸化物を含む導電材料を用いることが好ましい。導電層223を構成する導電膜を、酸素を含む雰囲気下で成膜することで、絶縁層212に酸素を供給することができる。成膜ガス中の酸素ガスの割合を90%以上100%以下の範囲とすることが好ましい。絶縁層212に供給された酸素は、後の熱処理により半導体層231に供給され、半導体層231中の酸素欠損の低減を図ることができる。
特に、導電層223には、低抵抗化された酸化物半導体を用いることが好ましい。このとき、絶縁層213に水素を放出する絶縁膜、例えば窒化シリコン膜等を用いることが好ましい。絶縁層213の成膜中、またはその後の熱処理によって導電層223中に水素が供給され、導電層223の電気抵抗を効果的に低減することができる。
絶縁層213に接して着色層134が設けられている。着色層134は、絶縁層214に覆われている。
基板361の外側の面に配置する偏光板135として直線偏光板を用いてもよいが、円偏光板を用いることもできる。円偏光板としては、例えば直線偏光板と1/4波長位相差板を積層したものを用いることができる。これにより、外光反射を抑制することができる。また、偏光板の種類に応じて、液晶素子180に用いる液晶素子のセルギャップ、配向、駆動電圧等を調整することで、所望のコントラストが実現されるようにすればよい。
なお、基板361の外側には各種光学部材を配置することができる。光学部材としては、偏光板、位相差板、光拡散層(拡散フィルムなど)、反射防止層、及び集光フィルム等が挙げられる。また、基板361の外側には、ゴミの付着を抑制する帯電防止膜、汚れを付着しにくくする撥水性の膜、使用に伴う傷の発生を抑制するハードコート膜等を配置してもよい。
基板351及び基板361には、それぞれ、ガラス、石英、セラミック、サファイヤ、有機樹脂などを用いることができる。基板351及び基板361に可撓性を有する材料を用いると、表示装置の可撓性を高めることができる。特に、基板351及び基板361に有機樹脂を用いることで、表示装置の薄型化及び軽量化が可能である。
液晶素子180としては、例えば垂直配向(VA:Vertical Alignment)モードが適用された液晶素子を用いることができる。垂直配向モードとしては、MVA(Multi−Domain Vertical Alignment)モード、PVA(Patterned Vertical Alignment)モード、ASV(Advanced Super View)モードなどを用いることができる。
液晶素子180には、様々なモードが適用された液晶素子を用いることができる。例えばVAモードのほかに、TN(Twisted Nematic)モード、IPS(In−Plane−Switching)モード、FFS(Fringe Field Switching)モード、ASM(Axially Symmetric aligned Micro−cell)モード、OCB(Optically Compensated Birefringence)モード、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric Liquid Crystal)モード等が適用された液晶素子を用いることができる。
液晶素子は、液晶の光学的変調作用によって光の透過または非透過を制御する素子である。液晶の光学的変調作用は、液晶にかかる電界(横方向の電界、縦方向の電界または斜め方向の電界を含む)によって制御される。液晶素子に用いる液晶としては、サーモトロピック液晶、低分子液晶、高分子液晶、高分子分散型液晶(PDLC:Polymer Dispersed Liquid Crystal)、強誘電性液晶、反強誘電性液晶等を用いることができる。これらの液晶材料は、条件により、コレステリック相、スメクチック相、キュービック相、カイラルネマチック相、等方相等を示す。
液晶材料としては、ポジ型の液晶、またはネガ型の液晶のいずれを用いてもよく、適用するモードや設計に応じて最適な液晶材料を用いればよい。
液晶の配向を制御するため、配向膜を設けることができる。なお、横電界方式を採用する場合、配向膜を用いないブルー相を示す液晶を用いてもよい。ブルー相は液晶相の一つであり、コレステリック液晶を昇温していくと、コレステリック相から等方相へ転移する直前に発現する相である。ブルー相は狭い温度範囲でしか発現しないため、温度範囲を改善するために数重量%以上のカイラル剤を混合させた液晶組成物を液晶に用いる。ブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、応答速度が短く、光学的等方性である。また、ブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、配向処理が不要であり、視野角依存性が小さい。また配向膜を設けなくてもよいのでラビング処理も不要となるため、ラビング処理によって引き起こされる静電破壊を防止することができ、作製工程中の液晶表示装置の不良や破損を軽減することができる。
反射型の液晶素子を用いる場合には、表示面側に偏光板135を設ける。またこれとは別に、表示面側に光拡散板を配置すると、視認性を向上させられるため好ましい。
偏光板135よりも外側に、フロントライトを設けてもよい。フロントライトとしては、エッジライト型のフロントライトを用いることが好ましい。LEDを備えるフロントライトを用いると、消費電力を低減できるため好ましい。
接着層としては、紫外線硬化型等の光硬化型接着剤、反応硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、嫌気型接着剤などの各種硬化型接着剤を用いることができる。これら接着剤としてはエポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、イミド樹脂、PVC(ポリビニルクロライド)樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)樹脂、EVA(エチレンビニルアセテート)樹脂等が挙げられる。特に、エポキシ樹脂等の透湿性が低い材料が好ましい。また、二液混合型の樹脂を用いてもよい。また、接着シート等を用いてもよい。
接続層242としては、異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)、異方性導電ペースト(ACP:Anisotropic Conductive Paste)などを用いることができる。
発光素子170は、トップエミッション型、ボトムエミッション型、デュアルエミッション型などがある。光を取り出す側の電極には、可視光を透過する導電膜を用いる。また、光を取り出さない側の電極には、可視光を反射する導電膜を用いることが好ましい。
EL層192は少なくとも発光層を有する。EL層192は、発光層以外の層として、正孔注入性の高い物質、正孔輸送性の高い物質、正孔ブロック材料、電子輸送性の高い物質、電子注入性の高い物質、またはバイポーラ性の物質(電子輸送性及び正孔輸送性が高い物質)等を含む層をさらに有していてもよい。
EL層192には低分子系化合物及び高分子系化合物のいずれを用いることもでき、無機化合物を含んでいてもよい。EL層192を構成する層は、それぞれ、蒸着法(真空蒸着法を含む)、転写法、印刷法、インクジェット法、塗布法等の方法で形成することができる。
EL層192は、量子ドットなどの無機化合物を有していてもよい。例えば、量子ドットを発光層に用いることで、発光材料として機能させることもできる。
なお、カラーフィルタ(着色層)とマイクロキャビティ構造(光学調整層)との組み合わせを適用することで、表示装置から色純度の高い光を取り出すことができる。光学調整層の膜厚は、各画素の色に応じて変化させる。
トランジスタのゲート、ソース及びドレインのほか、表示装置を構成する各種配線及び電極などの導電層に用いることのできる材料としては、アルミニウム、チタン、クロム、ニッケル、銅、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、銀、タンタル、またはタングステンなどの金属、またはこれを主成分とする合金などが挙げられる。これらの材料を含む膜を単層で、または積層構造として用いることができる。
また、透光性を有する導電材料としては、酸化インジウム、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、ガリウムを含む酸化亜鉛などの導電性酸化物またはグラフェンを用いることができる。または、金、銀、白金、マグネシウム、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、パラジウム、またはチタンなどの金属材料や、該金属材料を含む合金材料を用いることができる。または、該金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)などを用いてもよい。なお、金属材料、合金材料(またはそれらの窒化物)を用いる場合には、透光性を有する程度に薄くすればよい。また、上記材料の積層膜を導電層として用いることができる。例えば、銀とマグネシウムの合金とインジウムスズ酸化物の積層膜などを用いると、導電性を高めることができるため好ましい。これらは、表示装置を構成する各種配線及び電極などの導電層や、表示素子が有する導電層(画素電極や共通電極として機能する導電層)にも用いることができる。
各絶縁層に用いることのできる絶縁材料としては、例えば、アクリル、エポキシなどの樹脂、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウムなどの無機絶縁材料が挙げられる。
着色層に用いることのできる材料としては、金属材料、樹脂材料、顔料または染料が含まれた樹脂材料などが挙げられる。
<構成例2>
図3に示す表示装置300Aは、トランジスタ201、トランジスタ203、トランジスタ205、及びトランジスタ206を有さず、トランジスタ281、トランジスタ284、トランジスタ285、及びトランジスタ286を有する点で、主に表示装置300と異なる。
また、図3に示す表示装置300Aでは、絶縁層115が島状に形成されている点で、表示装置300と異なる。
なお、図3では、絶縁層117及び接続部207等の位置も図2と異なる。図3では、画素の端部を図示している。絶縁層117は、着色層131の端部に重ねて配置されている。また、絶縁層117は、遮光層132の端部に重ねて配置されている。このように、絶縁層117の少なくとも一部は、表示領域と重ならない部分(遮光層132と重なる部分)に配置されてもよい。
トランジスタ284及びトランジスタ285のように、表示装置が有する2つのトランジスタは、部分的に積層して設けられていてもよい。これにより、画素回路の占有面積を縮小することが可能なため、精細度を高めることができる。また、発光素子170の発光面積を大きくでき、開口率を向上させることができる。発光素子170は、開口率が高いと、必要な輝度を得るための電流密度を低くできるため、信頼性が向上する。
トランジスタ281、トランジスタ284、及びトランジスタ286は、導電層221a、絶縁層211、半導体層231、導電層222a、及び導電層222bを有する。導電層221aは、絶縁層211を介して半導体層231と重なる。導電層222a及び導電層222bは、半導体層231と電気的に接続される。トランジスタ281は、導電層223を有する。
トランジスタ285は、導電層222b、絶縁層217、半導体層261、導電層223、絶縁層212、絶縁層213、導電層263a、及び導電層263bを有する。導電層222bは、絶縁層217を介して半導体層261と重なる。導電層223は、絶縁層212及び絶縁層213を介して半導体層261と重なる。導電層263a及び導電層263bは、半導体層261と電気的に接続される。
導電層221aは、ゲートとして機能する。絶縁層211は、ゲート絶縁層として機能する。導電層222aはソースまたはドレインの一方として機能する。トランジスタ286が有する導電層222bは、ソースまたはドレインの他方として機能する。
トランジスタ284とトランジスタ285が共有している導電層222bは、トランジスタ284のソースまたはドレインの他方として機能する部分と、トランジスタ285のゲートとして機能する部分を有する。絶縁層217、絶縁層212、及び絶縁層213は、ゲート絶縁層として機能する。導電層263a及び導電層263bのうち、一方はソースとして機能し、他方はドレインとして機能する。導電層223は、ゲートとして機能する。
<構成例3>
図4(A)に表示装置300Bの表示部の断面図を示す。
表示装置300Bは、着色層131を有していない点で、表示装置300と異なる。図4(A)では、トランジスタ203の図示を省略している。その他の構成については、表示装置300と同様のため、詳細な説明を省略する。
液晶素子180は、白色を呈する。着色層131を有していないため、表示装置300は、液晶素子180を用いて、白黒またはグレースケールでの表示を行うことができる。
表示装置300Bでは、基板361に絶縁層121を介して電極113が設けられている例を示す。絶縁層121は設けられていなくてもよい。図4(B)に示す表示装置300Cのように、基板361に接して電極113が設けられていてもよい。
<構成例4>
図4(B)に示す表示装置300Cは、EL層192が塗り分けられており、かつ着色層134及び絶縁層121を有さない点で、表示装置300Bと異なる。その他の構成については、表示装置300Bと同様のため、詳細な説明を省略する。
塗り分け方式が適用された発光素子170は、EL層192を構成する層のうち少なくとも一層(代表的には発光層)が塗り分けられており、EL層を構成する層の全てが塗り分けられていてもよい。
<表示装置の作製方法例>
次に、図5〜図9を用いて、本実施の形態の表示装置の作製方法について、具体的に説明する。以下では、図2に示す表示装置300の作製方法の一例について説明する。図5〜図9では特に表示装置300の表示部362及び接続部204に着目して、作製方法を説明する。なお、図5〜図9ではトランジスタ203の図示を省略する。
なお、表示装置を構成する薄膜(絶縁膜、半導体膜、導電膜等)は、スパッタリング法、化学気相堆積(CVD:Chemical Vapor Deposition)法、真空蒸着法、パルスレーザー堆積(PLD:Pulse Laser Deposition)法、原子層成膜(ALD:Atomic Layer Deposition)法等を用いて形成することができる。CVD法としては、プラズマ化学気相堆積(PECVD)法や、熱CVD法でもよい。熱CVD法の例として、有機金属化学気相堆積(MOCVD:Metal Organic CVD)法を使ってもよい。
表示装置を構成する薄膜(絶縁膜、半導体膜、導電膜等)は、スピンコート、ディップ、スプレー塗布、インクジェット、ディスペンス、スクリーン印刷、オフセット印刷、ドクターナイフ、スリットコート、ロールコート、カーテンコート、ナイフコート等の方法により形成することができる。
表示装置を構成する薄膜を加工する際には、リソグラフィ法等を用いて加工することができる。または、遮蔽マスクを用いた成膜方法により、島状の薄膜を形成してもよい。または、ナノインプリント法、サンドブラスト法、リフトオフ法などにより薄膜を加工してもよい。フォトリソグラフィ法としては、加工したい薄膜上にレジストマスクを形成して、エッチング等により当該薄膜を加工し、レジストマスクを除去する方法と、感光性を有する薄膜を成膜した後に、露光、現像を行って、当該薄膜を所望の形状に加工する方法と、がある。
リソグラフィ法において光を用いる場合、露光に用いる光は、例えばi線(波長365nm)、g線(波長436nm)、h線(波長405nm)、またはこれらを混合させた光を用いることができる。そのほか、紫外線やKrFレーザ光、またはArFレーザ光等を用いることもできる。また、液浸露光技術により露光を行ってもよい。また、露光に用いる光として、極端紫外光(EUV:Extreme Ultra−violet)やX線を用いてもよい。また、露光に用いる光に換えて、電子ビームを用いることもできる。極端紫外光、X線または電子ビームを用いると、極めて微細な加工が可能となるため好ましい。なお、電子ビームなどのビームを走査することにより露光を行う場合には、フォトマスクは不要である。
薄膜のエッチングには、ドライエッチング法、ウエットエッチング法、サンドブラスト法などを用いることができる。
まず、作製基板350上に第1の絶縁層101を形成し、第1の絶縁層101上に第2の絶縁層102を形成する(図5(A))。
作製基板350は、搬送が容易となる程度に剛性を有し、かつ作製工程にかかる温度に対して耐熱性を有する。作製基板350に用いることができる材料としては、例えば、ガラス、石英、セラミック、サファイヤ、樹脂、半導体、金属または合金などが挙げられる。ガラスとしては、例えば、無アルカリガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラス等が挙げられる。
第1の絶縁層101は、後の加熱工程において、第2の絶縁層102から放出された水素(及び窒素)をブロックする機能を有する。
第1の絶縁層101は、窒素及びシリコンを含むことが好ましい。第1の絶縁層101としては、例えば、窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、又は窒化酸化シリコン膜を用いることができる。特に、窒化シリコン膜又は窒化酸化シリコン膜が好ましい。
第1の絶縁層101は、スパッタリング法、プラズマCVD法などの成膜方法により形成できる。例えば、第1の絶縁層101に含まれる窒化シリコン膜を、シランガス、水素ガス、及びアンモニア(NH)ガスを含む成膜ガスを用いたプラズマCVD法により成膜する。
第1の絶縁層101の厚さは特に限定されない。例えば、50nm以上600nm以下、好ましくは100nm以上300nm以下の厚さとすることができる。
なお、作製基板350の水素(及び窒素)のブロック性が十分に高い場合、第1の絶縁層101を設けなくてもよいことがある。その際は、作製基板350上に接して第2の絶縁層102を設けてもよい。
第2の絶縁層102は、後の加熱工程において、水素を放出する機能を有する。また、第2の絶縁層102は、後の加熱工程において、水素及び窒素を放出する機能を有していてもよい。
第2の絶縁層102としては、例えば、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、又は窒化酸化シリコン膜を用いることができる。第2の絶縁層102は、酸素及びシリコンを含むことが好ましい。第2の絶縁層は、さらに水素を含むことが好ましい。第2の絶縁層は、さらに、窒素を含むことが好ましい。
第2の絶縁層102は、スパッタリング法、プラズマCVD法などの成膜方法により形成できる。特に、第2の絶縁層102に含まれる酸化窒化シリコン膜を、シランガス及び亜酸化窒素ガスを含む成膜ガスを用いたプラズマCVD法により成膜することで、多量の水素及び窒素を膜中に含有させることができるため好ましい。また、成膜ガス中のシランガスの割合を大きくするほど、後の加熱工程において水素の放出量が多くなるため好ましい。
第2の絶縁層102の厚さが厚いほど、水素及び窒素の放出量が多くなるため好ましいが、生産性を考慮した厚さに設定することが好ましい。第2の絶縁層102の厚さは、1nm以上1μm以下が好ましく、50nm以上800nm以下がより好ましく、100nm以上600nm以下がさらに好ましく、200nm以上400nm以下が特に好ましい。
第1の絶縁層101及び第2の絶縁層102の少なくとも一方は、下地膜を兼ねることができる。例えば、作製基板350にガラス基板を用いる場合、作製基板350と剥離層107との間に下地膜を有すると、ガラス基板からの汚染を防止でき、好ましい。
なお、第1の絶縁層101と第2の絶縁層102の間に他の層を有していてもよい。
次に、第2の絶縁層102上に、剥離層107を形成する(図5(B))。
剥離層107には、無機材料を用いることができる。無機材料としては、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、チタン、タンタル、ニオブ、ニッケル、コバルト、ジルコニウム、亜鉛、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、シリコンから選択された元素を含む金属、該元素を含む合金、又は該元素を含む化合物等が挙げられる。シリコンを含む層の結晶構造は、非晶質、微結晶、多結晶のいずれでもよい。
剥離層107に、タングステン、チタン、モリブデンなどの高融点金属を用いると、被剥離層の形成工程の自由度が高まるため好ましい。
剥離層107の厚さは、1nm以上1000nm以下、好ましくは10nm以上200nm以下、より好ましくは10nm以上100nm以下とする。
本実施の形態では、タングステンを用いて剥離層107を形成する。
なお、剥離層107と第2の絶縁層102は接していなくてもよく、剥離層107と第2の絶縁層102の間に他の層を有していてもよい。
次に、剥離層107の表面にプラズマ処理を行う(図5(C)の点線で示す矢印参照)。
剥離層107の表面にプラズマ処理を行うことで、剥離層107の表面状態を変化させる。剥離層107の表面の状態を変えることで、第2の絶縁層102と剥離層107の間ではなく、剥離層107と絶縁層115の間で確実に剥離を行うことができる。
プラズマ処理は、亜酸化窒素を含む雰囲気下で行うことが好ましい。これにより、剥離層107の表面が酸化され、剥離層107上に、剥離層107を構成する材料の酸化物層111を形成することができる(図5(D))。
プラズマ処理は、亜酸化窒素及びシランを含む雰囲気下で行うことが好ましい。この方法によると、とても薄い厚さの酸化物層111を形成することができる。酸化物層111は、電子顕微鏡等による断面観察で確認が困難な程度に薄い膜であってもよい。酸化物層111がとても薄い厚さであると、表示装置の光取り出し効率の低下を抑制できる。または、半導体素子の特性変動を抑制できる。
亜酸化窒素とシランを含む雰囲気下でプラズマ処理を行うと、亜酸化窒素により剥離層107の表面が酸化されると同時に、シランにより剥離層107上に膜(例えば、酸化窒化シリコン膜または窒化酸化シリコン膜など)が形成されることがある。例えば、プラズマ処理中に、厚さ1nm以上20nm以下の絶縁層が形成されてもよい。プラズマ処理中に、剥離層107上に絶縁層が形成されることで、剥離層107の酸化の進行を制御することができる。これにより、剥離層107上に、薄膜の酸化物層111を形成することができる。
なお、後の剥離工程により露出した剥離層107の表面または被剥離層の表面に対して、X線光電子分光法(XPS:X‐ray Photoelectron Spectroscopy)などを用いた分析を行うことで、酸化物(さらには窒化物)の存在を確認することができる。つまり、電子顕微鏡等による断面観察で酸化物層111の確認が困難であっても、酸化物層111が形成されたことを、XPS分析等を用いて確認することができる。
プラズマ処理は、亜酸化窒素、シラン、及びアンモニアを含む雰囲気下で行うことが好ましい。この処理を行うことで、第2の絶縁層102から剥離層107に供給する水素量及び窒素量を少なくできるため、第2の絶縁層102の薄膜化が可能となり、生産性を向上させることができる。
また、上記のプラズマ処理に限らず、熱酸化処理、酸素プラズマ処理、又はオゾン水等の酸化力の強い溶液での処理等を行って、酸化物層111を形成してもよい。
酸化物層111は、剥離層に含まれる材料の酸化物を含む層である。剥離層107が金属を含む場合、酸化物層111は、剥離層107に含まれる金属の酸化物を含む層である。酸化物層111は、タングステン酸化物、チタン酸化物、又はモリブデン酸化物を含むことが好ましい。
タングステン酸化物は一般にWO(2≦x<3)で表記され、代表的にはWO、W、W11、WOといった様々な組成をとりうる不定比性化合物としても存在する。またチタン酸化物及びモリブデン酸化物も同様に、不定比性化合物としても存在する。
本実施の形態では、酸化物層111がタングステン酸化物を含む。
酸化物層111の厚さは、1nm以上15nm未満、好ましくは1nm以上5nm未満、より好ましくは1nm以上3nm以下とする。酸化物層111の厚さは、1nm未満であってもよい。なお、上述の通り、酸化物層111が極めて薄い場合には、断面観察像で確認が困難である。
この段階における酸化物層111は、酸素を多く含む状態であることが好ましい。例えば剥離層107としてタングステンを用いた場合には、酸化物層111がWOを主成分とするタングステン酸化物であることが好ましい。
本発明の一態様では、プラズマ処理を用いて酸化物層111を形成するため、酸化物層111の厚さをプラズマ処理の条件によって変化させることができる。なお、本発明の一態様では、シランの代わりに、ジシラン又はトリシランを用いてもよい。
次に、剥離層107(又は酸化物層111)上に絶縁層115を形成する(図5(D))。
絶縁層115は、後の加熱工程において、第2の絶縁層102から放出された水素(及び窒素)をブロックする機能を有する。また、絶縁層115は、不純物が、後に形成するトランジスタや表示素子に拡散することを防ぐバリア層として用いることができる。
絶縁層115は、窒素及びシリコンを含むことが好ましい。
絶縁層115に用いることができる材料及び成膜方法は、第1の絶縁層101に用いることができる材料及び成膜方法と同様である。第1の絶縁層101及び絶縁層115は、同一の成膜条件で成膜してもよい。
絶縁層115の厚さは、特に限定されない。絶縁層115の厚さは、例えば、50nm以上600nm以下が好ましく、100nm以上500nm以下がより好ましく、200nm以上400nm以下がさらに好ましい。
作製基板350上に絶縁層115を形成した後、加熱処理を行う。加熱処理は、例えば、絶縁層115の形成後、電極311aの形成前に加熱処理を行うことが好ましい。または、トランジスタの作製工程に含まれる加熱工程が、当該加熱処理を兼ねてもよい。
加熱処理は、第2の絶縁層102から水素(及び窒素)が脱離する温度以上、作製基板350の軟化点以下で行えばよい。また、酸化物層111内の金属酸化物の水素による還元反応が生じる温度以上で加熱を行うことが好ましい。加熱処理の温度が高いほど、第2の絶縁層102からの水素(及び窒素)の脱離量が高まるため、その後の剥離性を向上させることができる。なお、加熱時間、加熱温度によっては、剥離性が高くなりすぎ、意図しないタイミングで剥離が生じる場合がある。したがって、剥離層107にタングステンを用いる場合には、300℃以上700℃未満、好ましくは350℃以上500℃以下の温度で加熱する。
加熱処理を行う雰囲気は特に限定されず、大気雰囲気下で行ってもよいが、窒素や希ガスなどの不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
加熱処理を行うことにより、第2の絶縁層102から水素(及び窒素)が放出され、酸化物層111に供給される。このとき、第1の絶縁層101及び絶縁層115が、放出された水素(及び窒素)をブロックするため、第2の絶縁層102から放出された水素は、第1の絶縁層101及び絶縁層115を透過しにくい。したがって、酸化物層111に水素(及び窒素)を効率よく供給することができる。
酸化物層111内に供給された水素により、酸化物層111内の酸化物が還元され、酸化物層111中に酸素の組成の異なる複数の酸化物が混在した状態となる。例えば、剥離層107にタングステンを含む場合には、プラズマ処理により形成されたWOが還元され、WOよりも酸素の組成の少ないWO(2<x<3)やWOが生成され、これらが混在した状態となる。このような混合金属酸化物は酸素の組成に応じて異なる結晶構造を示すため、酸化物層111内の機械的強度が脆弱化する。その結果、酸化物層111の内部で崩壊しやすい状態が実現され、後の剥離工程における剥離性を向上させることができる。
さらに、酸化物層111に供給された窒素により、剥離層107に含まれる材料と窒素を含む化合物も生成される。このような化合物の存在により、酸化物層111の機械的強度をより脆弱化させることができ、剥離性を高めることができる。剥離層107に金属を含む場合、酸化物層111に金属と窒素を含む化合物(金属窒化物)が生成される。例えば、剥離層107にタングステンを含む場合には、タングステン窒化物が酸化物層に生成される。
酸化物層111内に供給する水素が多いほど、WOが還元されやすく、酸化物層111中に酸素の組成の異なる複数の酸化物が混在した状態となりやすいため、剥離に要する力を少なくすることができる。酸化物層111内に供給する窒素が多いほど、酸化物層111の機械的強度を脆弱化させることができ、剥離に要する力を少なくすることができる。
水素(及び窒素)を放出する機能を有する層は、厚いほど、水素(及び窒素)を多く放出することができる。
剥離層107と絶縁層115の間に、水素(及び窒素)を放出する機能を有する層を設ける場合、水素(及び窒素)を放出する機能を有する層が表示装置の構成要素の一つとなる。具体的には、水素(及び窒素)を放出する機能を有する層は、電極311aと液晶層112との間に配置される。そのため、水素(及び窒素)を放出する機能を有する層が厚いほど、画素の反射率の低下、コントラストの低下、駆動電圧の上昇等につながる。剥離後に、水素(及び窒素)を放出する機能を有する層の厚さを薄くすることもできるが、工程の増加につながってしまう。
そこで、本発明の一態様では、上述の通り、作製基板350と剥離層107の間に第2の絶縁層102を設ける。第2の絶縁層102は表示装置を構成する層ではないため、厚く設けることができる。第2の絶縁層102から水素を十分に放出させることで、剥離層107と絶縁層115の間に、水素(及び窒素)を放出する機能を有する層を設ける必要が無くなる。そのため、歩留まりよく剥離を行うことができ、かつ、液晶素子180を用いて良好な表示を行うことができる。また、表示装置の厚さを薄くすることができる。
次に、絶縁層115上に、電極311a及び導電層311cを形成し、電極311a上に電極311bを、導電層311c上に導電層311eを形成する(図5(E))。電極311bは、電極311a上に開口451を有する。電極311a及び導電層311cは、導電膜を成膜した後、レジストマスクを形成し、当該導電膜をエッチングした後にレジストマスクを除去することにより形成できる。電極311b及び導電層311eも同様である。電極311aは、可視光を透過する導電材料を用いて形成する。電極311bは、可視光を反射する導電材料を用いて形成する。
次に、絶縁層220を形成する(図6(A))。そして、絶縁層220に電極311bに達する開口を設ける。
絶縁層220としては、無機絶縁膜及び樹脂等を用いることができる。
絶縁層121としては、例えば、窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜、酸化アルミニウム膜、窒化アルミニウム膜などの無機絶縁膜を用いることができる。また、酸化ハフニウム膜、酸化イットリウム膜、酸化ジルコニウム膜、酸化ガリウム膜、酸化タンタル膜、酸化マグネシウム膜、酸化ランタン膜、酸化セリウム膜、及び酸化ネオジム膜等を用いてもよい。また、上述の絶縁膜を2以上積層して用いてもよい。
絶縁層121として、アクリル、エポキシなどの樹脂を用いてもよい。
次に、絶縁層220上に、接続部204、接続部207、トランジスタ205、及びトランジスタ206を形成する。
トランジスタに用いる半導体材料は特に限定されず、例えば、第14族の元素、化合物半導体または酸化物半導体を半導体層に用いることができる。代表的には、シリコンを含む半導体、ガリウムヒ素を含む半導体、またはインジウムを含む酸化物半導体等を適用できる。
ここではトランジスタ206として、半導体層231として酸化物半導体層を有する、ボトムゲート構造のトランジスタを作製する場合を示す。トランジスタ205は、トランジスタ206の構成に導電層223及び絶縁層212を追加した構成であり、2つのゲートを有する。
トランジスタの半導体には、酸化物半導体を用いることが好ましい。シリコンよりもバンドギャップが広く、且つキャリア密度の小さい半導体材料を用いると、トランジスタのオフ状態における電流を低減できる。
具体的には、まず、絶縁層220上に、導電層221a、導電層221b、及び導電層221cを形成する。導電層221a、導電層221b、及び導電層221cは、導電膜を成膜した後、レジストマスクを形成し、当該導電膜をエッチングした後にレジストマスクを除去することで形成できる。ここで、接続部207では、絶縁層220の開口を介して、導電層221bと電極311bとが接続する。また、接続部204では、導電層311eと導電層221cとが、絶縁層220の開口を介して接続する。
続いて、絶縁層211を形成する。
絶縁層211としては、例えば、窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜、酸化アルミニウム膜、窒化アルミニウム膜などの無機絶縁膜を用いることができる。また、酸化ハフニウム膜、酸化イットリウム膜、酸化ジルコニウム膜、酸化ガリウム膜、酸化タンタル膜、酸化マグネシウム膜、酸化ランタン膜、酸化セリウム膜、及び酸化ネオジム膜等を用いてもよい。また、上述の絶縁膜を2以上積層して用いてもよい。
無機絶縁膜は、成膜温度が高いほど緻密でバリア性の高い膜となるため、高温で形成することが好ましい。無機絶縁膜の成膜時の基板温度は、室温(25℃)以上350℃以下が好ましく、100℃以上300℃以下がさらに好ましい。
続いて、半導体層231を形成する。本実施の形態では、半導体層231として、酸化物半導体層を形成する。酸化物半導体層は、酸化物半導体膜を成膜した後、レジストマスクを形成し、当該酸化物半導体膜をエッチングした後にレジストマスクを除去することで形成できる。
酸化物半導体膜の成膜時の基板温度は、350℃以下が好ましく、室温以上200℃以下がより好ましく、室温以上130℃以下がさらに好ましい。
酸化物半導体膜は、不活性ガス及び酸素ガスのいずれか一方又は双方を用いて成膜することができる。なお、酸化物半導体膜の成膜時における酸素の流量比(酸素分圧)に、特に限定はない。ただし、電界効果移動度が高いトランジスタを得る場合においては、酸化物半導体膜の成膜時における酸素の流量比(酸素分圧)は、0%以上30%以下が好ましく、5%以上30%以下がより好ましく、7%以上15%以下がさらに好ましい。
酸化物半導体膜は、少なくともインジウムまたは亜鉛を含むことが好ましい。特にインジウム及び亜鉛を含むことが好ましい。
酸化物半導体は、エネルギーギャップが2eV以上であることが好ましく、2.5eV以上であることがより好ましく。3eV以上であることがさらに好ましい。このように、エネルギーギャップの広い酸化物半導体を用いることで、トランジスタのオフ電流を低減することができる。
酸化物半導体膜は、スパッタリング法により形成することができる。そのほか、例えばPLD法、PECVD法、熱CVD法、ALD法、真空蒸着法などを用いてもよい。
なお、実施の形態3にて酸化物半導体の一例について説明する。
続いて、導電層222a、導電層222b、及び配線365を形成する。導電層222a、導電層222b、及び配線365は、導電膜を成膜した後、レジストマスクを形成し、当該導電膜をエッチングした後にレジストマスクを除去することにより形成できる。導電層222a及び導電層222bは、それぞれ、半導体層231と接続される。ここで、トランジスタ206が有する導電層222aは、導電層221bと電気的に接続される。これにより、接続部207では、電極311bと導電層222aを電気的に接続することができる。また、接続部204では、導電層311eと、配線365とが、導電層221cを介して電気的に接続される。
なお、導電層222a及び導電層222bの加工の際に、レジストマスクに覆われていない半導体層231の一部がエッチングにより薄膜化する場合がある。
以上のようにして、トランジスタ206を作製できる(図6(A))。トランジスタ206において、導電層221aの一部はゲートとして機能し、絶縁層211の一部はゲート絶縁層として機能し、導電層222a及び導電層222bは、それぞれソースまたはドレインとして機能する。
次に、トランジスタ206を覆う絶縁層212を形成し、絶縁層212上に導電層223を形成する。
絶縁層212は、絶縁層211と同様の方法により形成することができる。
トランジスタ205が有する導電層223は、導電膜を成膜した後、レジストマスクを形成し、当該導電膜をエッチングした後にレジストマスクを除去することにより形成できる。
以上のようにして、トランジスタ205を作製できる(図6(A))。トランジスタ205において、導電層221aの一部及び導電層223の一部はゲートとして機能し、絶縁層211の一部及び絶縁層212の一部はゲート絶縁層として機能し、導電層222a及び導電層222bは、それぞれソースまたはドレインとして機能する。
次に、絶縁層213を形成する(図6(A))。絶縁層213は、絶縁層211と同様の方法により形成することができる。
また、絶縁層212として、酸素を含む雰囲気下で成膜した酸化シリコン膜や酸化窒化シリコン膜等の酸化物絶縁膜を用いることが好ましい。さらに、当該酸化シリコン膜や酸化窒化シリコン膜上に、絶縁層213として、窒化シリコン膜などの酸素を拡散、透過しにくい絶縁膜を積層することが好ましい。酸素を含む雰囲気下で形成した酸化物絶縁膜は、加熱により多くの酸素を放出しやすい絶縁膜とすることができる。このような酸素を放出する酸化物絶縁膜と、酸素を拡散、透過しにくい絶縁膜を積層した状態で、加熱処理を行うことにより、酸化物半導体層に酸素を供給することができる。その結果、酸化物半導体層中の酸素欠損、及び酸化物半導体層と絶縁層212の界面の欠陥を修復し、欠陥準位を低減することができる。これにより、極めて信頼性の高い表示装置を実現できる。
次に、絶縁層213上に、着色層134を形成し(図6(A))、その後、絶縁層214を形成する(図6(B))。
着色層134は、感光性の材料を用いて形成することで、フォトリソグラフィ法等により島状に加工することができる。
絶縁層214は、後に形成する表示素子の被形成面を有する層であるため、平坦化層として機能することが好ましい。絶縁層214は、絶縁層220に用いることのできる樹脂または無機絶縁膜を援用できる。
次に、絶縁層212、絶縁層213、及び絶縁層214に、トランジスタ205が有する導電層222bに達する開口を形成する。
次に、電極191を形成する(図6(B))。電極191は、導電膜を成膜した後、レジストマスクを形成し、当該導電膜をエッチングした後にレジストマスクを除去することにより形成できる。ここで、トランジスタ205が有する導電層222bと電極191とが接続する。電極191は、可視光を透過する導電材料を用いて形成する。
次に、電極191の端部を覆う絶縁層216を形成する(図6(B))。絶縁層216は、絶縁層121に用いることのできる樹脂または無機絶縁膜を援用できる。絶縁層216は、電極191と重なる部分に開口を有する。
次に、EL層192及び電極193を形成する(図6(C))。電極193は、その一部が発光素子170の共通電極として機能する。電極193は、可視光を反射する導電材料を用いて形成する。
EL層192は、蒸着法、塗布法、印刷法、吐出法などの方法で形成することができる。EL層192を画素毎に作り分ける場合、メタルマスクなどのシャドウマスクを用いた蒸着法、またはインクジェット法等により形成することができる。EL層192を画素毎に作り分けない場合には、メタルマスクを用いない蒸着法を用いることができる。
EL層192には、低分子系化合物及び高分子系化合物のいずれを用いることもでき、無機化合物を含んでいてもよい。
EL層192の形成後に行う各工程は、EL層192にかかる温度が、EL層192の耐熱温度以下となるように行う。電極193は、蒸着法やスパッタリング法等を用いて形成することができる。
以上のようにして、発光素子170を形成することができる(図6(C))。発光素子170は、一部が画素電極として機能する電極191、EL層192、一部が共通電極として機能する電極193が積層された構成を有する。発光素子170は、発光領域が着色層134と重なるように作製する。
ここでは、発光素子170として、ボトムエミッション型の発光素子を作製する例を示したが、本発明の一態様はこれに限られない。
発光素子は、トップエミッション型、ボトムエミッション型、デュアルエミッション型のいずれであってもよい。光を取り出す側の電極には、可視光を透過する導電膜を用いる。また、光を取り出さない側の電極には、可視光を反射する導電膜を用いることが好ましい。
次に、電極193を覆って絶縁層194を形成する(図6(C))。絶縁層194は、発光素子170に水などの不純物が拡散することを抑制する保護層として機能する。発光素子170は、絶縁層194によって封止される。電極193を形成した後、大気に曝すことなく、絶縁層194を形成することが好ましい。
絶縁層194は、例えば、上述した絶縁層211に用いることができる無機絶縁膜を適用することができる。特に、バリア性の高い無機絶縁膜が含むことが好ましい。また、無機絶縁膜と有機絶縁膜を積層して用いてもよい。
絶縁層194の成膜時の基板温度は、EL層192の耐熱温度以下の温度であることが好ましい。絶縁層194は、ALD法やスパッタリング法等を用いて形成することができる。ALD法及びスパッタリング法は低温成膜が可能であるため好ましい。ALD法を用いると絶縁層194のカバレッジが良好となり好ましい。
次に、絶縁層194の表面に、接着層142を用いて基板351を貼り合わせる(図7(A))。
接着層142には、紫外線硬化型等の光硬化型接着剤、反応硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、嫌気型接着剤等の各種硬化型接着剤を用いることができる。また、接着シート等を用いてもよい。
基板351には、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリエーテルスルホン(PES)樹脂、ポリアミド樹脂(ナイロン、アラミド等)、ポリシロキサン樹脂、シクロオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、ABS樹脂、セルロースナノファイバー等を用いることができる。基板351には、ガラス、石英、樹脂、金属、合金、半導体等の各種材料を用いてもよい。基板351には、可撓性を有する程度の厚さのガラス、石英、樹脂、金属、合金、半導体等の各種材料を用いてもよい。
次に、作製基板350を剥離する(図7(B))。
剥離の方法としては、例えば作製基板350又は基板351を吸着ステージに固定し、剥離層107と絶縁層115の間に剥離の起点を形成する。例えば、これらの間に刃物などの鋭利な形状の器具を差し込むことで剥離の起点を形成してもよい。また、レーザ光を照射し剥離層107の一部を溶解させることで剥離の起点を形成してもよい。また、液体(例えばアルコールや水、二酸化炭素を含む水など)を例えば剥離層107や絶縁層115の端部に滴下し、毛細管現象を利用して該液体を剥離層107と絶縁層115の間に浸透させることにより剥離の起点を形成してもよい。
次いで、剥離の起点が形成された部分において、密着面に対して概略垂直方向に、緩やかに物理的な力を加えること(人間の手や治具で引き剥がす処理や、ローラーを回転させながら分離する処理等)により、被剥離層を破損することなく剥離することができる。例えば、作製基板350又は基板351にテープ等を貼り付け、当該テープを上記方向に引っ張ることで剥離を行ってもよいし、鉤状の部材を作製基板350又は基板351の端部に引っかけて剥離を行ってもよい。また、粘着性の部材や真空吸着が可能な部材を作製基板350又は基板351の裏面に吸着させて引っ張ることにより、剥離を行ってもよい。
ここで、剥離時に、剥離界面に水や水溶液など、水を含む液体を添加し、該液体が剥離界面に浸透するように剥離を行うことで、剥離性を向上させることができる。また、剥離時に生じる静電気が、トランジスタや発光素子170に悪影響を及ぼすこと(半導体素子が静電気により破壊されるなど)を抑制できる。
剥離は主として酸化物層111の内部、及び酸化物層111と剥離層107との界面で生じる。したがって、図7(B)に示すように、剥離後の剥離層107の表面及び絶縁層115の表面には、酸化物層111の一部が付着する場合がある。本発明の一態様では、とても薄い厚さの酸化物層を形成するため、剥離後の絶縁層115の表面に酸化物層111が残存しても、表示装置の光取り出し効率の低下を抑制できる。または、半導体素子の特性変動を抑制できる。なお、以降の工程では、酸化物層111の図示を省略する。
以上の方法により、作製基板350を歩留まりよく剥離することができる。
作製基板350を剥離することで、絶縁層115が露出する(図8(A))。
次に、絶縁層115を加工することで、接続部204において、導電層311cを露出させる(図8(B))。絶縁層115は、絶縁層115を残したい部分にマスクを重ね、絶縁層115の不要な部分をエッチングすることにより形成できる。絶縁層115の加工は、ウエットエッチング及びドライエッチングのどちらも用いることができ、特にドライエッチングで行うことが好ましい。
図2に示すように、接続部204に加え、接続部252においても絶縁層115を除去し、導電層311dを露出させる。なお、図2に示すように、絶縁層115に開口を設けてもよいし、図3に示すように、絶縁層115を島状に加工してもよい。
次に、絶縁層115上に、配向膜133aを形成する(図9(A))。配向膜133aは、樹脂等の薄膜を成膜した後に、ラビング処理を行うことにより形成できる。
また、図5(A)から図9(A)までの工程とは独立して、基板361に、着色層131から配向膜133bまでを順に形成しておく(図2参照)。
具体的には、表示部362では、基板361に接して着色層131を設け、回路364等では基板361に接して遮光層132を設ける。そして、着色層131及び遮光層132に重ねて絶縁層121を形成する。絶縁層121は、絶縁層220に用いることができる材料を適用できる。そして、絶縁層121と重ねて電極113を設ける。電極113は、導電膜を成膜した後、レジストマスクを形成し、当該導電膜をエッチングした後にレジストマスクを除去することにより形成できる。電極113は、可視光を透過する導電材料を用いて形成する。そして、電極113と重ねて絶縁層117を形成する。絶縁層117には、有機絶縁膜を用いることが好ましく、アクリル、エポキシなどの樹脂を好適に用いることができる。次に、電極113及び絶縁層117と重ねて、配向膜133bを形成する。配向膜133bは、樹脂等の薄膜を形成した後に、ラビング処理を行うことで形成できる。
そして、着色層131から配向膜133bまでが形成された基板361と、図9(A)までの工程が完了した基板351とを、液晶層112を挟んで貼り合わせる(図9(B))。基板351と基板361とは接着層141で貼り合わされる。接着層141は、接着層142に用いることのできる材料を援用できる。なお、図2に示す接続部252では、接着層141が導電性粒子を含む。そのため、基板351と基板361を貼り合わせることで、電極113と導電層311dとを電気的に接続することができる。
図9(B)に示す液晶素子180は、一部が画素電極として機能する電極311a、液晶層112、一部が共通電極として機能する電極113が積層された構成を有する。液晶素子180は、着色層131と重なるように作製する。
以上により、表示装置300を作製することができる。
なお、基板361の外側の面には、偏光板135を配置する。
また、接続層242を介して、配線365とFPC372とを電気的に接続させる。
以上のように、本実施の形態の表示装置の作製方法では、作製基板350と剥離層107の間に、加熱されることで水素を放出する機能を有する絶縁層(第2の絶縁層102)を形成する。これにより、電極311aと液晶層112との間に位置する絶縁層を薄く形成することができる。
また、プラズマ処理等により、剥離層107の、絶縁層115と接する面の状態を変えることで、剥離層107と第2の絶縁層102の間ではなく、剥離層107と絶縁層115の間で、確実に剥離を行うことができる。
本実施の形態の表示装置の作製方法を用いることで、歩留まりよく剥離を行うことができ、かつ、液晶素子180を用いて良好な表示を行うことができる。また、表示装置の厚さを薄くすることができる。
<トランジスタの構成例>
本発明の一態様において、表示装置が有するトランジスタの構造は特に限定されない。例えば、プレーナ型のトランジスタとしてもよいし、スタガ型のトランジスタとしてもよいし、逆スタガ型のトランジスタとしてもよい。また、トップゲート構造またはボトムゲート構造のいずれのトランジスタ構造としてもよい。または、チャネルの上下にゲート電極が設けられていてもよい。
図10(A)〜(E)に、トランジスタの構成例を示す。
図10(A)に示すトランジスタ110aは、トップゲート構造のトランジスタである。
トランジスタ110aは、導電層221、絶縁層211、半導体層231、絶縁層212、導電層222a、及び導電層222bを有する。半導体層231は、絶縁層151上に設けられている。導電層221は絶縁層211を介して半導体層231と重なる。導電層222a及び導電層222bは、絶縁層211及び絶縁層212に設けられた開口を介して、半導体層231と電気的に接続される。
導電層221は、ゲートとして機能する。絶縁層211は、ゲート絶縁層として機能する。導電層222a及び導電層222bのうち、一方はソースとして機能し、他方はドレインとして機能する。
トランジスタ110aは、導電層221と導電層222aまたは導電層222bとの物理的な距離を離すことが容易なため、これらの間の寄生容量を低減することが可能である。
図10(B)に示すトランジスタ110bは、トランジスタ110aの構成に加えて、導電層223及び絶縁層218を有する。導電層223は絶縁層151上に設けられ、半導体層231と重なる。絶縁層218は、導電層223及び絶縁層151を覆って設けられている。
導電層223は、一対のゲートの一方として機能する。そのため、トランジスタのオン電流を高めることや、閾値電圧を制御することなどが可能である。
図10(C)〜(E)には、2つのトランジスタを積層した構造の例を示す。積層される2つのトランジスタの構造は、それぞれ独立に決定することができ、図10(C)〜(E)の組み合わせに限られない。
図10(C)に、トランジスタ110cとトランジスタ110dとを積層した構成を示す。トランジスタ110cは、2つのゲートを有する。トランジスタ110dは、ボトムゲート構造である。なお、トランジスタ110cは、ゲートを1つ有していてもよい(トップゲート構造)。また、トランジスタ110dはゲートを2つ有していてもよい。
トランジスタ110cは、導電層223、絶縁層218、半導体層231、導電層221、絶縁層211、導電層222a、及び導電層222bを有する。導電層223は絶縁層151上に設けられている。導電層223は、絶縁層218を介して半導体層231と重なる。絶縁層218は、導電層223及び絶縁層151を覆って設けられている。導電層221は絶縁層211を介して半導体層231と重なる。図10(C)では絶縁層211が導電層221と重なる部分にのみ設けられている例を示すが、図10(B)等に示すように、絶縁層211は半導体層231の端部を覆うように設けられていてもよい。導電層222a及び導電層222bは、絶縁層212に設けられた開口を介して、半導体層231と電気的に接続される。
トランジスタ110dは、導電層222b、絶縁層213、半導体層261、導電層263a、及び導電層263bを有する。導電層222bは、絶縁層213を介して半導体層261と重なる領域を有する。絶縁層213は、導電層222bを覆って設けられている。導電層263a及び導電層263bは、半導体層261と電気的に接続される。
導電層221及び導電層223は、それぞれ、トランジスタ110cのゲートとして機能する。絶縁層218及び絶縁層211は、トランジスタ110cのゲート絶縁層として機能する。導電層222aはトランジスタ110cのソースまたはドレインの一方として機能する。
導電層222bは、トランジスタ110cのソースまたはドレインの他方として機能する部分と、トランジスタ110dのゲートとして機能する部分と、を有する。絶縁層213は、トランジスタ110dのゲート絶縁層として機能する。導電層263a及び導電層263bのうち、一方はトランジスタ110dのソースとして機能し、他方はトランジスタ110dのドレインとして機能する。
トランジスタ110c及びトランジスタ110dは、発光素子170の画素回路に適用されることが好ましい。例えば、トランジスタ110cを、選択トランジスタに用い、トランジスタ110dを駆動トランジスタに用いることができる。
導電層263bは、絶縁層217及び絶縁層214に設けられた開口を介して、発光素子の画素電極として機能する電極191と電気的に接続されている。
図10(D)に、トランジスタ110eとトランジスタ110fとを積層した構成を示す。トランジスタ110eは、ボトムゲート構造である。トランジスタ110fは、2つのゲートを有する。トランジスタ110eは、ゲートを2つ有していてもよい。
トランジスタ110eは、導電層221、絶縁層211、半導体層231、導電層222a、及び導電層222bを有する。導電層221は絶縁層151上に設けられている。導電層221は、絶縁層211を介して半導体層231と重なる。絶縁層211は、導電層221及び絶縁層151を覆って設けられている。導電層222a及び導電層222bは、半導体層231と電気的に接続される。
トランジスタ110fは、導電層222b、絶縁層212、半導体層261、導電層223、絶縁層218、絶縁層213、導電層263a、及び導電層263bを有する。導電層222bは、絶縁層212を介して半導体層261と重なる領域を有する。絶縁層212は、導電層222bを覆って設けられている。導電層263a及び導電層263bは、絶縁層213に設けられた開口を介して、半導体層261と電気的に接続される。導電層223は、絶縁層218を介して半導体層261と重なる。絶縁層218は、導電層223と重なる部分に設けられている。
導電層221は、トランジスタ110eのゲートとして機能する。絶縁層211は、トランジスタ110eのゲート絶縁層として機能する。導電層222aはトランジスタ110eのソースまたはドレインの一方として機能する。
導電層221bは、トランジスタ110eのソースまたはドレインの他方として機能する部分と、トランジスタ110fのゲートとして機能する部分と、を有する。導電層223は、トランジスタ110fのゲートとして機能する。絶縁層212及び絶縁層218は、それぞれ、トランジスタ110fのゲート絶縁層として機能する。導電層263a及び導電層263bのうち、一方はトランジスタ110fのソースとして機能し、他方はトランジスタ110fのドレインとして機能する。
導電層263bは、絶縁層214に設けられた開口を介して、発光素子の画素電極として機能する電極191と電気的に接続されている。
図10(E)に、トランジスタ110gとトランジスタ110hとを積層した構成を示す。トランジスタ110gは、トップゲート構造である。トランジスタ110hは、2つのゲートを有する。なお、トランジスタ110gはゲートを2つ有していてもよい。
トランジスタ110gは、半導体層231、導電層221、絶縁層211、導電層222a、及び導電層222bを有する。半導体層231は絶縁層151上に設けられている。導電層221は、絶縁層211を介して半導体層231と重なる。絶縁層211は、導電層221と重ねて設けられている。導電層222a及び導電層222bは、絶縁層212に設けられた開口を介して、半導体層231と電気的に接続される。
トランジスタ110hは、導電層222b、絶縁層213、半導体層261、導電層223、絶縁層218、絶縁層217、導電層263a、及び導電層263bを有する。導電層222bは、絶縁層213を介して半導体層261と重なる領域を有する。絶縁層213は、導電層222bを覆って設けられている。導電層263a及び導電層263bは、絶縁層213に設けられた開口を介して半導体層261と電気的に接続される。導電層223は、絶縁層218を介して半導体層261と重なる。絶縁層218は、導電層223と重なる部分に設けられている。
導電層221は、トランジスタ110gのゲートとして機能する。絶縁層211は、トランジスタ110gのゲート絶縁層として機能する。導電層222aはトランジスタ110gのソースまたはドレインの一方として機能する。
導電層221bは、トランジスタ110gのソースまたはドレインの他方として機能する部分と、トランジスタ110hのゲートとして機能する部分と、を有する。導電層223は、トランジスタ110hのゲートとして機能する。絶縁層212及び絶縁層218は、それぞれ、トランジスタ110hのゲート絶縁層として機能する。導電層263a及び導電層263bのうち、一方はトランジスタ110hのソースとして機能し、他方はトランジスタ110hのドレインとして機能する。
導電層263bは、絶縁層214に設けられた開口を介して、発光素子の画素電極として機能する電極191と電気的に接続されている。
以上のように、本実施の形態の表示装置は、液晶素子の反射電極と液晶層との間に絶縁層を有する。したがって、液晶層側から、トランジスタ及び発光素子に不純物が入り込むことを抑制し、表示装置の信頼性を高めることができる。当該絶縁層の厚さは、バリア性を確保し、かつ、液晶素子を用いて良好な表示を行うことができる程度とできる。
本実施の形態の表示装置の作製方法では、作製基板と剥離層の間に、加熱されることで水素を放出する機能を有する絶縁層(第2の絶縁層)を形成する。これにより、液晶素子の反射電極と液晶層との間に位置する絶縁層を薄く形成することができる。
また、剥離層の表面にプラズマ処理等を行うことで、剥離界面を確実に制御できる。
本実施の形態の表示装置の作製方法を用いることで、歩留まりよく剥離を行うことができ、かつ、良好な表示を行うことができる。また、表示装置の厚さを薄くすることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。また、本明細書において、1つの実施の形態の中に、複数の構成例が示される場合は、構成例を適宜組み合わせることが可能である。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1で説明した表示装置の、より具体的な構成例について図11〜図13を用いて説明する。
図11(A)は、表示装置400のブロック図である。表示装置400は、表示部362、回路GD、及び回路SDを有する。表示部362は、マトリクス状に配列した複数の画素410を有する。
表示装置400は、複数の配線G1、複数の配線G2、複数の配線ANO、複数の配線CSCOM、複数の配線S1、及び複数の配線S2を有する。複数の配線G1、複数の配線G2、複数の配線ANO、及び複数の配線CSCOMは、それぞれ、矢印Rで示す方向に配列した複数の画素410及び回路GDと電気的に接続する。複数の配線S1及び複数の配線S2は、それぞれ、矢印Cで示す方向に配列した複数の画素410及び回路SDと電気的に接続する。
なお、ここでは簡単のために回路GDと回路SDを1つずつ有する構成を示したが、液晶素子を駆動する回路GD及び回路SDと、発光素子を駆動する回路GD及び回路SDとを、別々に設けてもよい。
画素410は、反射型の液晶素子と、発光素子を有する。
図11(B1)〜(B4)に、画素410が有する電極311の構成例を示す。電極311は、液晶素子の反射電極として機能する。図11(B1)、(B2)の電極311には、開口451が設けられている。
図11(B1)、(B2)には、電極311と重なる領域に位置する発光素子360を破線で示している。発光素子360は、電極311が有する開口451と重ねて配置されている。これにより、発光素子360が発する光は、開口451を介して表示面側に射出される。
図11(B1)では、矢印Rで示す方向に隣接する画素410が異なる色に対応する画素である。このとき、図11(B1)に示すように、矢印Rで示す方向に隣接する2つの画素において、開口451が一列に配列されないように、電極311の異なる位置に設けられていることが好ましい。これにより、2つの発光素子360を離すことが可能で、発光素子360が発する光が隣接する画素410が有する着色層に入射してしまう現象(クロストークともいう)を抑制することができる。また、隣接する2つの発光素子360を離して配置することができるため、発光素子360のEL層をシャドウマスク等により作り分ける場合であっても、高い精細度の表示装置を実現できる。
図11(B2)では、矢印Cで示す方向に隣接する画素410が異なる色に対応する画素である。図11(B2)においても同様に、矢印Cで示す方向に隣接する2つの画素において、開口451が一列に配列されないように、電極311の異なる位置に設けられていることが好ましい。
非開口部の総面積に対する開口451の総面積の比の値が小さいほど、液晶素子を用いた表示を明るくすることができる。また、非開口部の総面積に対する開口451の総面積の比の値が大きいほど、発光素子360を用いた表示を明るくすることができる。
開口451の形状は、例えば多角形、四角形、楕円形、円形または十字等の形状とすることができる。また、細長い筋状、スリット状、市松模様状の形状としてもよい。また、開口451を隣接する画素に寄せて配置してもよい。好ましくは、開口451を同じ色を表示する他の画素に寄せて配置する。これにより、クロストークを抑制できる。
また、図11(B3)、(B4)に示すように、電極311が設けられていない部分に、発光素子360の発光領域が位置していてもよい。これにより、発光素子360が発する光は、表示面側に射出される。
図11(B3)では、矢印Rで示す方向に隣接する2つの画素410において、発光素子360が一列に配列されていない。図11(B4)では、矢印Rで示す方向に隣接する2つの画素において、発光素子360が一列に配列されている。
図11(B3)の構成は、隣接する2つの画素410が有する発光素子360どうしを離すことができるため、上述の通り、クロストークの抑制、及び、高精細化が可能となる。また、図11(B4)の構成では、発光素子360の矢印Cに平行な辺側に、電極311が位置しないため、発光素子360の光が電極311に遮られることを抑制でき、高い視野角特性を実現できる。
回路GDには、シフトレジスタ等の様々な順序回路等を用いることができる。回路GDには、トランジスタ及び容量素子等を用いることができる。回路GDが有するトランジスタは、画素410に含まれるトランジスタと同じ工程で形成することができる。
回路SDは、配線S1と電気的に接続される。回路SDには、例えば、集積回路を用いることができる。具体的には、回路SDには、シリコン基板上に形成された集積回路を用いることができる。
例えば、COG方式またはCOF方式等を用いて、画素410と電気的に接続されるパッドに回路SDを実装することができる。具体的には、異方性導電膜を用いて、パッドに集積回路を実装できる。
図12は、画素410の回路図の一例である。図12では、隣接する2つの画素410を示している。
画素410は、スイッチSW1、容量素子C1、液晶素子340、スイッチSW2、トランジスタM、容量素子C2、及び発光素子360等を有する。また、画素410には、配線G1、配線G2、配線ANO、配線CSCOM、配線S1、及び配線S2が電気的に接続されている。また、図12では、液晶素子340と電気的に接続する配線VCOM1、及び発光素子360と電気的に接続する配線VCOM2を示している。
図12では、スイッチSW1及びスイッチSW2にトランジスタを用いた場合の例を示している。
スイッチSW1のゲートは、配線G1と接続されている。スイッチSW1のソース及びドレインのうち一方は、配線S1と接続され、他方は、容量素子C1の一方の電極、及び液晶素子340の一方の電極と接続されている。容量素子C1の他方の電極は、配線CSCOMと接続されている。液晶素子340の他方の電極が配線VCOM1と接続されている。
スイッチSW2のゲートは、配線G2と接続されている。スイッチSW2のソース及びドレインのうち一方は、配線S2と接続され、他方は、容量素子C2の一方の電極、及びトランジスタMのゲートと接続されている。容量素子C2の他方の電極は、トランジスタMのソースまたはドレインの一方、及び配線ANOと接続されている。トランジスタMのソースまたはドレインの他方は、発光素子360の一方の電極と接続されている。発光素子360の他方の電極は、配線VCOM2と接続されている。
図12では、トランジスタMが半導体を挟む2つのゲートを有し、これらが接続されている例を示している。これにより、トランジスタMが流すことのできる電流を増大させることができる。
配線G1には、スイッチSW1を導通状態または非導通状態に制御する信号を与えることができる。配線VCOM1には、所定の電位を与えることができる。配線S1には、液晶素子340が有する液晶の配向状態を制御する信号を与えることができる。配線CSCOMには、所定の電位を与えることができる。
配線G2には、スイッチSW2を導通状態または非導通状態に制御する信号を与えることができる。配線VCOM2及び配線ANOには、発光素子360が発光する電位差が生じる電位をそれぞれ与えることができる。配線S2には、トランジスタMの導通状態を制御する信号を与えることができる。
図12に示す画素410は、例えば反射モードの表示を行う場合には、配線G1及び配線S1に与える信号により駆動し、液晶素子340による光学変調を利用して表示することができる。また、透過モードで表示を行う場合には、配線G2及び配線S2に与える信号により駆動し、発光素子360を発光させて表示することができる。また両方のモードで駆動する場合には、配線G1、配線G2、配線S1及び配線S2のそれぞれに与える信号により駆動することができる。
なお、図12では一つの画素410に、一つの液晶素子340と一つの発光素子360とを有する例を示したが、これに限られない。図13(A)は、一つの画素410に一つの液晶素子340と4つの発光素子360(発光素子360r、360g、360b、360w)を有する例を示している。図13(A)に示す画素410は、図12とは異なり、1つの画素で発光素子を用いたフルカラーの表示が可能である。
図13(A)では図12の例に加えて、画素410に配線G3及び配線S3が接続されている。
図13(A)に示す例では、例えば4つの発光素子360に、それぞれ赤色(R)、緑色(G)、青色(B)、及び白色(W)を呈する発光素子を用いることができる。また液晶素子340として、白色を呈する反射型の液晶素子を用いることができる。これにより、反射モードの表示を行う場合には、反射率の高い白色の表示を行うことができる。また透過モードで表示を行う場合には、演色性の高い表示を低い電力で行うことができる。
図13(B)に、図13(A)に対応した画素410の構成例を示す。画素410は、電極311が有する開口部と重なる発光素子360wと、電極311の周囲に配置された発光素子360r、発光素子360g、及び発光素子360bとを有する。発光素子360r、発光素子360g、及び発光素子360bは、発光面積がほぼ同等であることが好ましい。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の一態様で開示されるトランジスタに用いることができるCAC(Cloud Aligned Complementary)−OSの構成について説明する。
CAC−OSとは、例えば、酸化物半導体を構成する元素が、0.5nm以上10nm以下、好ましくは、1nm以上2nm以下、またはその近傍のサイズで偏在した材料の一構成である。なお、以下では、酸化物半導体において、一つあるいはそれ以上の金属元素が偏在し、該金属元素を有する領域が、0.5nm以上10nm以下、好ましくは、1nm以上2nm以下、またはその近傍のサイズで混合した状態をモザイク状、またはパッチ状ともいう。
なお、酸化物半導体は、少なくともインジウムを含むことが好ましい。特にインジウムおよび亜鉛を含むことが好ましい。また、それらに加えて、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、銅、バナジウム、ベリリウム、ホウ素、シリコン、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、またはマグネシウムなどから選ばれた一種、または複数種が含まれていてもよい。
例えば、In−Ga−Zn酸化物におけるCAC−OS(CAC−OSの中でもIn−Ga−Zn酸化物を、特にCAC−IGZOと呼称してもよい。)とは、インジウム酸化物(以下、InOX1(X1は0よりも大きい実数)とする。)、またはインジウム亜鉛酸化物(以下、InX2ZnY2Z2(X2、Y2、およびZ2は0よりも大きい実数)とする。)と、ガリウム酸化物(以下、GaOX3(X3は0よりも大きい実数)とする。)、またはガリウム亜鉛酸化物(以下、GaX4ZnY4Z4(X4、Y4、およびZ4は0よりも大きい実数)とする。)などと、に材料が分離することでモザイク状となり、モザイク状のInOX1、またはInX2ZnY2Z2が、膜中に均一に分布した構成(以下、クラウド状ともいう。)である。
つまり、CAC−OSは、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域とが、混合している構成を有する複合酸化物半導体である。なお、本明細書において、例えば、第1の領域の元素Mに対するInの原子数比が、第2の領域の元素Mに対するInの原子数比よりも大きいことを、第1の領域は、第2の領域と比較して、Inの濃度が高いとする。
なお、IGZOは通称であり、In、Ga、Zn、およびOによる1つの化合物をいう場合がある。代表例として、InGaO(ZnO)m1(m1は自然数)、またはIn(1+x0)Ga(1−x0)(ZnO)m0(−1≦x0≦1、m0は任意数)で表される結晶性の化合物が挙げられる。
上記結晶性の化合物は、単結晶構造、多結晶構造、またはCAAC構造を有する。なお、CAAC構造とは、複数のIGZOのナノ結晶がc軸配向を有し、かつa−b面においては配向せずに連結した結晶構造である。
一方、CAC−OSは、酸化物半導体の材料構成に関する。CAC−OSとは、In、Ga、Zn、およびOを含む材料構成において、一部にGaを主成分とするナノ粒子状に観察される領域と、一部にInを主成分とするナノ粒子状に観察される領域とが、それぞれモザイク状にランダムに分散している構成をいう。従って、CAC−OSにおいて、結晶構造は副次的な要素である。
なお、CAC−OSは、組成の異なる二種類以上の膜の積層構造は含まないものとする。例えば、Inを主成分とする膜と、Gaを主成分とする膜との2層からなる構造は、含まない。
なお、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域とは、明確な境界が観察できない場合がある。
なお、ガリウムの代わりに、アルミニウム、イットリウム、銅、バナジウム、ベリリウム、ホウ素、シリコン、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、またはマグネシウムなどから選ばれた一種、または複数種が含まれている場合、CAC−OSは、一部に該金属元素を主成分とするナノ粒子状に観察される領域と、一部にInを主成分とするナノ粒子状に観察される領域とが、それぞれモザイク状にランダムに分散している構成をいう。
CAC−OSは、例えば基板を意図的に加熱しない条件で、スパッタリング法により形成することができる。また、CAC−OSをスパッタリング法で形成する場合、成膜ガスとして、不活性ガス(代表的にはアルゴン)、酸素ガス、及び窒素ガスの中から選ばれたいずれか一つまたは複数を用いればよい。また、成膜時の成膜ガスの総流量に対する酸素ガスの流量比は低いほど好ましく、例えば酸素ガスの流量比を0%以上30%未満、好ましくは0%以上10%以下とすることが好ましい。
CAC−OSは、X線回折(XRD:X−ray diffraction)測定法のひとつであるOut−of−plane法によるθ/2θスキャンを用いて測定したときに、明確なピークが観察されないという特徴を有する。すなわち、X線回折から、測定領域のa−b面方向、およびc軸方向の配向は見られないことが分かる。
またCAC−OSは、プローブ径が1nmの電子線(ナノビーム電子線ともいう。)を照射することで得られる電子線回折パターンにおいて、リング状に輝度の高い領域と、該リング領域に複数の輝点が観測される。従って、電子線回折パターンから、CAC−OSの結晶構造が、平面方向、および断面方向において、配向性を有さないnc(nano−crystal)構造を有することがわかる。
また例えば、In−Ga−Zn酸化物におけるCAC−OSでは、エネルギー分散型X線分光法(EDX:Energy Dispersive X−ray spectroscopy)を用いて取得したEDXマッピングにより、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域とが、偏在し、混合している構造を有することが確認できる。
CAC−OSは、金属元素が均一に分布したIGZO化合物とは異なる構造であり、IGZO化合物と異なる性質を有する。つまり、CAC−OSは、GaOX3などが主成分である領域と、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域と、に互いに相分離し、各元素を主成分とする領域がモザイク状である構造を有する。
ここで、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域は、GaOX3などが主成分である領域と比較して、導電性が高い領域である。つまり、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域を、キャリアが流れることにより、酸化物半導体としての導電性が発現する。従って、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域が、酸化物半導体中にクラウド状に分布することで、高い電界効果移動度(μ)が実現できる。
一方、GaOX3などが主成分である領域は、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域と比較して、絶縁性が高い領域である。つまり、GaOX3などが主成分である領域が、酸化物半導体中に分布することで、リーク電流を抑制し、良好なスイッチング動作を実現できる。
従って、CAC−OSを半導体素子に用いた場合、GaOX3などに起因する絶縁性と、InX2ZnY2Z2、またはInOX1に起因する導電性とが、相補的に作用することにより、高いオン電流(Ion)、および高い電界効果移動度(μ)を実現することができる。
また、CAC−OSを用いた半導体素子は、信頼性が高い。従って、CAC−OSは、ディスプレイをはじめとするさまざまな半導体装置に最適である。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示モジュール及び電子機器について説明する。
図14に示す表示モジュール8000は、上部カバー8001と下部カバー8002との間に、FPC8003に接続されたタッチパネル8004、FPC8005に接続された表示パネル8006、フレーム8009、プリント基板8010、及びバッテリ8011を有する。
本発明の一態様の表示装置は、例えば、表示パネル8006に用いることができる。これにより、周囲の明るさによらず、視認性の高い表示モジュールを作製することができる。また、消費電力の低い表示モジュールを作製することができる。また、信頼性の高い表示モジュールを作製することができる。
上部カバー8001及び下部カバー8002は、タッチパネル8004及び表示パネル8006のサイズに合わせて、形状や寸法を適宜変更することができる。
タッチパネル8004としては、抵抗膜方式または静電容量方式のタッチパネルを表示パネル8006に重畳して用いることができる。また、タッチパネル8004を設けず、表示パネル8006に、タッチパネル機能を持たせるようにすることも可能である。
フレーム8009は、表示パネル8006の保護機能の他、プリント基板8010の動作により発生する電磁波を遮断するための電磁シールドとしての機能を有する。またフレーム8009は、放熱板としての機能を有していてもよい。
プリント基板8010は、電源回路、ビデオ信号及びクロック信号を出力するための信号処理回路を有する。電源回路に電力を供給する電源としては、外部の商用電源であっても良いし、別途設けたバッテリ8011による電源であってもよい。バッテリ8011は、商用電源を用いる場合には、省略可能である。
また、表示モジュール8000は、偏光板、位相差板、プリズムシートなどの部材を追加して設けてもよい。
本発明の一態様の表示装置は、外光の強さによらず、高い視認性を実現することができる。そのため、携帯型の電子機器、装着型の電子機器(ウェアラブル機器)、及び電子書籍端末などに好適に用いることができる。
図15(A)、(B)に示す携帯情報端末800は、筐体801、筐体802、表示部803、表示部804、及びヒンジ部805等を有する。
筐体801と筐体802は、ヒンジ部805で連結されている。携帯情報端末800は、折り畳んだ状態(図15(A))から、図15(B)に示すように展開させることができる。
本発明の一態様の表示装置は、表示部803及び表示部804のうち少なくとも一方に用いることができる。これにより、周囲の明るさによらず、視認性の高い携帯情報端末を作製することができる。また、消費電力の低い携帯情報端末を作製することができる。また、信頼性の高い携帯情報端末を作製することができる。
表示部803及び表示部804は、それぞれ、文書情報、静止画像、及び動画像等のうち少なくとも一つを表示することができる。表示部に文書情報を表示させる場合、携帯情報端末800を電子書籍端末として用いることができる。
携帯情報端末800は折り畳むことができるため、可搬性が高く、汎用性に優れる。
筐体801及び筐体802は、電源ボタン、操作ボタン、外部接続ポート、スピーカ、マイク等を有していてもよい。
図15(C)に示す携帯情報端末810は、筐体811、表示部812、操作ボタン813、外部接続ポート814、スピーカ815、マイク816、カメラ817等を有する。
本発明の一態様の表示装置は、表示部812に用いることができる。これにより、周囲の明るさによらず、視認性の高い携帯情報端末を作製することができる。また、消費電力の低い携帯情報端末を作製することができる。また、信頼性の高い携帯情報端末を作製することができる。
携帯情報端末810は、表示部812にタッチセンサを備える。電話を掛ける、或いは文字を入力するなどのあらゆる操作は、指やスタイラスなどで表示部812に触れることで行うことができる。
また、操作ボタン813の操作により、電源のON、OFF動作や、表示部812に表示される画像の種類の切り替えを行うことができる。例えば、メール作成画面から、メインメニュー画面に切り替えることができる。
また、携帯情報端末810の内部に、ジャイロセンサまたは加速度センサ等の検出装置を設けることで、携帯情報端末810の向き(縦か横か)を判断して、表示部812の画面表示の向きを自動的に切り替えることができる。また、画面表示の向きの切り替えは、表示部812に触れること、操作ボタン813の操作、またはマイク816を用いた音声入力等により行うこともできる。
携帯情報端末810は、例えば、電話機、手帳または情報閲覧装置等から選ばれた一つまたは複数の機能を有する。具体的には、スマートフォンとして用いることができる。携帯情報端末810は、例えば、移動電話、電子メール、文章閲覧及び作成、音楽再生、動画再生、インターネット通信、ゲームなどの種々のアプリケーションを実行することができる。
図15(D)に示すカメラ820は、筐体821、表示部822、操作ボタン823、シャッターボタン824等を有する。またカメラ820には、着脱可能なレンズ826が取り付けられている。
本発明の一態様の表示装置は、表示部822に用いることができる。周囲の明るさによらず、視認性の高い表示部を有することで、カメラの利便性を高めることができる。また、消費電力の低いカメラを作製することができる。また、信頼性の高いカメラを作製することができる。
ここではカメラ820を、レンズ826を筐体821から取り外して交換することが可能な構成としたが、レンズ826と筐体821とが一体となっていてもよい。
カメラ820は、シャッターボタン824を押すことにより、静止画、または動画を撮像することができる。また、表示部822はタッチパネルとしての機能を有し、表示部822をタッチすることにより撮像することも可能である。
なお、カメラ820は、ストロボ装置や、ビューファインダーなどを別途装着することができる。または、これらが筐体821に組み込まれていてもよい。
図16(A)〜(E)は、電子機器を示す図である。これらの電子機器は、筐体9000、表示部9001、スピーカ9003、操作キー9005(電源スイッチ、または操作スイッチを含む)、接続端子9006、センサ9007(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、においまたは赤外線を測定する機能を含むもの)、マイクロフォン9008等を有する。
本発明の一態様の表示装置は、表示部9001に好適に用いることができる。これにより、周囲の明るさによらず、視認性の高い表示部を有する電子機器を作製することができる。また、消費電力の低い電子機器を作製することができる。また、信頼性の高い電子機器を作製することができる。
図16(A)〜(E)に示す電子機器は、様々な機能を有することができる。例えば、様々な情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示部に表示する機能、タッチパネル機能、カレンダー、日付または時刻などを表示する機能、様々なソフトウェア(プログラム)によって処理を制御する機能、無線通信機能、無線通信機能を用いて様々なコンピュータネットワークに接続する機能、無線通信機能を用いて様々なデータの送信または受信を行う機能、記録媒体に記録されているプログラムまたはデータを読み出して表示部に表示する機能、等を有することができる。なお、図16(A)〜(E)に示す電子機器が有する機能はこれらに限定されず、その他の機能を有していてもよい。
図16(A)は腕時計型の携帯情報端末9200を、図16(B)は腕時計型の携帯情報端末9201を、それぞれ示す斜視図である。
図16(A)に示す携帯情報端末9200は、移動電話、電子メール、文章閲覧及び作成、音楽再生、インターネット通信、コンピュータゲームなどの種々のアプリケーションを実行することができる。また、表示部9001はその表示面が湾曲して設けられ、湾曲した表示面に沿って表示を行うことができる。また、携帯情報端末9200は、通信規格された近距離無線通信を実行することが可能である。例えば無線通信可能なヘッドセットと相互通信することによって、ハンズフリーで通話することもできる。また、携帯情報端末9200は、接続端子9006を有し、他の情報端末とコネクターを介して直接データのやりとりを行うことができる。また接続端子9006を介して充電を行うこともできる。なお、充電動作は接続端子9006を介さずに無線給電により行ってもよい。
図16(B)に示す携帯情報端末9201は、図16(A)に示す携帯情報端末と異なり、表示部9001の表示面が湾曲していない。また、携帯情報端末9201の表示部の外形が非矩形状(図16(B)においては円形状)である。
図16(C)〜(E)は、折り畳み可能な携帯情報端末9202を示す斜視図である。なお、図16(C)が携帯情報端末9202を展開した状態の斜視図であり、図16(D)が携帯情報端末9202を展開した状態または折り畳んだ状態の一方から他方に変化する途中の状態の斜視図であり、図16(E)が携帯情報端末9202を折り畳んだ状態の斜視図である。
携帯情報端末9202は、折り畳んだ状態では可搬性に優れ、展開した状態では、継ぎ目のない広い表示領域により表示の一覧性に優れる。携帯情報端末9202が有する表示部9001は、ヒンジ9055によって連結された3つの筐体9000に支持されている。ヒンジ9055を介して2つの筐体9000間を屈曲させることにより、携帯情報端末9202を展開した状態から折りたたんだ状態に可逆的に変形させることができる。例えば、携帯情報端末9202は、曲率半径1mm以上150mm以下で曲げることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
ANO 配線
C1 容量素子
C2 容量素子
CSCOM 配線
G1 配線
G2 配線
G3 配線
GD 回路
S1 配線
S2 配線
S3 配線
SD 回路
SW1 スイッチ
SW2 スイッチ
VCOM1 配線
VCOM2 配線
100 表示装置
101 第1の絶縁層
102 第2の絶縁層
107 剥離層
110a トランジスタ
110b トランジスタ
110c トランジスタ
110d トランジスタ
110e トランジスタ
110f トランジスタ
110g トランジスタ
110h トランジスタ
111 酸化物層
112 液晶層
113 電極
115 絶縁層
117 絶縁層
121 絶縁層
131 着色層
132 遮光層
133a 配向膜
133b 配向膜
134 着色層
135 偏光板
141 接着層
142 接着層
151 絶縁層
170 発光素子
180 液晶素子
191 電極
192 EL層
193 電極
194 絶縁層
201 トランジスタ
203 トランジスタ
204 接続部
205 トランジスタ
206 トランジスタ
207 接続部
211 絶縁層
212 絶縁層
213 絶縁層
214 絶縁層
216 絶縁層
217 絶縁層
218 絶縁層
220 絶縁層
221 導電層
221a 導電層
221b 導電層
221c 導電層
222a 導電層
222b 導電層
223 導電層
231 半導体層
242 接続層
243 接続体
252 接続部
261 半導体層
263a 導電層
263b 導電層
281 トランジスタ
284 トランジスタ
285 トランジスタ
286 トランジスタ
300 表示装置
300A 表示装置
300B 表示装置
300C 表示装置
311 電極
311a 電極
311b 電極
311c 導電層
311d 導電層
311e 導電層
340 液晶素子
350 作製基板
351 基板
360 発光素子
360b 発光素子
360g 発光素子
360r 発光素子
360w 発光素子
361 基板
362 表示部
364 回路
365 配線
372 FPC
373 IC
400 表示装置
410 画素
451 開口
800 携帯情報端末
801 筐体
802 筐体
803 表示部
804 表示部
805 ヒンジ部
810 携帯情報端末
811 筐体
812 表示部
813 操作ボタン
814 外部接続ポート
815 スピーカ
816 マイク
817 カメラ
820 カメラ
821 筐体
822 表示部
823 操作ボタン
824 シャッターボタン
826 レンズ
8000 表示モジュール
8001 上部カバー
8002 下部カバー
8003 FPC
8004 タッチパネル
8005 FPC
8006 表示パネル
8009 フレーム
8010 プリント基板
8011 バッテリ
9000 筐体
9001 表示部
9003 スピーカ
9005 操作キー
9006 接続端子
9007 センサ
9008 マイクロフォン
9055 ヒンジ
9200 携帯情報端末
9201 携帯情報端末
9202 携帯情報端末

Claims (3)

  1. 第1の表示素子及び第2の表示素子を有する表示装置の作製方法であり、
    前記第1の表示素子は、可視光を反射する機能を有する第1の画素電極、液晶層、及び可視光を透過する機能を有する第1の共通電極を有し、
    前記第2の表示素子は、可視光を透過する機能を有する第2の画素電極、発光層、及び可視光を反射する機能を有する第2の共通電極を有し、
    第1の基板上に、前記第1の共通電極を形成し、
    作製基板上に、第1の絶縁層を形成し、
    前記第1の絶縁層上に、第2の絶縁層を形成し、
    前記第2の絶縁層上に、剥離層を形成し、
    前記剥離層の表面に、プラズマ処理を行い、
    前記剥離層上に、第3の絶縁層を形成し、
    前記第3の絶縁層上に、前記第1の画素電極を形成し、
    前記第1の画素電極上に、第4の絶縁層を形成し、
    前記第3の絶縁層を形成した後で、かつ前記第2の表示素子を形成する前に、加熱処理を行い、
    前記第4の絶縁層上に、前記第2の画素電極、前記発光層、及び前記第2の共通電極をこの順で形成することで、前記第2の表示素子を形成し、
    前記作製基板と第2の基板とを接着剤を用いて貼り合わせ、
    前記作製基板と前記第3の絶縁層とを分離し、
    前記第1の共通電極と露出した前記第3の絶縁層との間に前記液晶層を配置し、接着剤を用いて、前記第1の基板と前記第2の基板とを貼り合わせることで、前記第1の表示素子を形成する、表示装置の作製方法。
  2. 請求項において、
    前記第1の画素電極を形成した後、前記第1の画素電極に開口を設け、
    前記開口と重なる位置に、前記第2の表示素子を形成する、表示装置の作製方法。
  3. 請求項または請求項2において、
    前記第1の基板と前記第2の基板とを貼り合わせる際に用いる前記接着剤は導電性粒子を含み、
    同一の導電膜を加工して、前記第1の画素電極と導電層を形成し、
    前記作製基板と前記第3の絶縁層とを分離した後、前記第3の絶縁層を加工して、前記導電層を露出し、
    前記第1の基板と前記第2の基板とを貼り合わせることで、前記第1の共通電極と前記導電層とを、前記導電性粒子により電気的に接続させる、表示装置の作製方法。
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