JP2018036487A - 表示装置、および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】利便性の高い表示装置または電子機器を提供する。多様な表示を行うことのできる表示装置または電子機器を提供する。【解決手段】、反射型の第1の表示素子と、当該第1の表示素子と同じ側、及び反対側に光を射出する、第2の表示素子とを有する表示装置とし、背中合わせに位置する第1の表示面と第2の表示面のそれぞれに画像を表示する構成とする。第1の表示素子と接続される第1のトランジスタと第2の表示素子と接続される第2のトランジスタとは、それぞれ同一面上に形成され、第1の表示素子及び第2の表示素子のいずれか一方は、絶縁層に設けられた開口を介して、第1のトランジスタまたは第2のトランジスタと電気的に接続される構成とする。【選択図】図5

Description

本発明の一態様は、表示装置に関する。本発明の一態様は、表示装置を備える電子機器に関する。
なお、本発明の一態様は、上記の技術分野に限定されない。本明細書等で開示する本発明の一態様の技術分野としては、半導体装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、記憶装置、電子機器、照明装置、入力装置、入出力装置、それらの駆動方法、又はそれらの製造方法、を一例として挙げることができる。
なお、本明細書等において、半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般を指す。トランジスタ、半導体回路、演算装置、記憶装置等は半導体装置の一態様である。また、撮像装置、電気光学装置、発電装置(薄膜太陽電池、有機薄膜太陽電池等を含む)、及び電子機器は半導体装置を有している場合がある。
表示装置の一つとして、液晶素子を備える液晶表示装置がある。例えば、画素電極をマトリクス状に配置し、画素電極の各々に接続するスイッチング素子としてトランジスタを用いたアクティブマトリクス型液晶表示装置が注目を集めている。
例えば、画素電極の各々に接続するスイッチング素子として、金属酸化物をチャネル形成領域とするトランジスタを用いるアクティブマトリクス型液晶表示装置が知られている(特許文献1及び特許文献2)。
アクティブマトリクス型液晶表示装置には大きく分けて透過型と反射型の2種類のタイプが知られている。
透過型の液晶表示装置は、冷陰極蛍光ランプやLED(Light Emitting Diode)などのバックライトを用い、液晶の光学変調作用を利用して、バックライトからの光が液晶を透過して液晶表示装置外部に出力される状態と、出力されない状態とを選択し、明と暗の表示を行わせ、さらにそれらを組み合わせることで、画像表示を行うものである。
また、反射型の液晶表示装置は、液晶の光学変調作用を利用して、外光、即ち入射光が画素電極で反射して装置外部に出力される状態と、入射光が装置外部に出力されない状態とを選択し、明と暗の表示を行わせ、さらにそれらを組み合わせることで、画像表示を行うものである。反射型の液晶表示装置は、透過型の液晶表示装置と比較して、バックライトを使用しないため、消費電力が少ないといった長所を有する。
特開2007−123861号公報 特開2007−96055号公報
近年、表示装置を備える電子機器の多様化が進められている。
本発明の一態様は、利便性の高い表示装置、または電子機器を提供することを課題の一とする。または、多様な表示を行うことのできる表示装置、または電子機器を提供することを課題の一とする。または、用途に応じて、異なる表示方法を選択することのできる表示装置、または電子機器を提供することを課題の一とする。または、消費電力の低減された表示装置、または電子機器を提供することを課題の一とする。または、滑らかな動画の表示と、目に優しい静止画の表示の両方を行うことのできる表示装置、または電子機器を提供することを課題の一とする。または、新規な表示装置、または電子機器を提供することを課題の一とする。
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。本発明の一態様は、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。また、上記以外の課題は、明細書等の記載から抽出することが可能である。
本発明の一態様は、第1の表示素子と、第2の表示素子と、第1の表示面と、第2の表示面と、を有する表示装置である。第1の表示素子は、第1の表示面側に可視光を反射する機能を有する。第2の表示素子は、第1の表示面側、及び第2の表示面側に可視光を発する機能を有する。第1の表示面と第2の表示面とは、第1の表示素子及び第2の表示素子を挟み、且つ互いに背中合わせに位置する。
また、本発明の他の一態様は、第1の表示素子と、第2の表示素子と、第1の表示面と、第2の表示面と、第1のトランジスタと、第2のトランジスタと、第1の絶縁層と、を有する表示装置である。第1の表示素子は、第1の表示面側に可視光を反射する機能を有する。第2の表示素子は、第1の表示面側、及び第2の表示面側に可視光を発する機能を有する。第1の表示面と第2の表示面とは、第1の表示素子、第2の表示素子、第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、及び第1の絶縁層を挟み、且つ互いに背中合わせに位置する。第1のトランジスタは、第1の表示素子と電気的に接続され、第2のトランジスタは、第2の表示素子と電気的に接続される。第1のトランジスタと、第2のトランジスタとは、それぞれ第1の絶縁層の第1の面側に形成される。第1の表示素子は、第1の絶縁層と第1の表示面との間に位置し、第2の表示素子は、第1の絶縁層と第2の表示面との間に位置する。
また、上記第1の表示素子は、反射型の液晶素子であることが好ましい。また、上記第2の表示素子は、電界発光素子であることが好ましい。
また、上記において、第1の表示素子は、第1の導電層と第2の導電層とが積層された第1の画素電極を有し、第2の表示素子は、第3の導電層と第4の導電層とが積層された第2の画素電極を有することが好ましい。また第1の導電層と第3の導電層は、それぞれ可視光を反射する機能を有し、第2の導電層と第4の導電層は、それぞれ可視光を透過する機能を有することが好ましい。このとき、第1の導電層は、第1の開口を有し、第2の導電層は、第1の開口を覆って設けられ、第3の導電層は、第2の開口を有し、第4の導電層は、第2の開口を覆って設けられ、第1の開口と第2の開口は、互いに重なる部分を有することが好ましい。またこのとき、第1の導電層の面積は、第1の開口の面積よりも大きく、第3の導電層の面積は、第2の開口の面積よりも大きいことが好ましい。
また、上記において、第1の表示素子は、第1の導電層と第2の導電層とが積層された第1の画素電極を有し、第2の表示素子は、第5の導電層を有する第3の画素電極を有することが好ましい。また、第1の導電層は、可視光を反射する機能を有し、第2の導電層及び第5の導電層は、それぞれ可視光を透過する機能を有することが好ましい。さらに、第1の導電層は、第1の開口を有し、第2の導電層は、第1の開口を覆って設けられ、第5の導電層は、第1の導電層及び第1の開口のそれぞれと重なる部分を有することが好ましい。またこのとき、第1の導電層の面積は、第1の開口よりも大きいことが好ましい。
また、上記において、第1のトランジスタ、及び第2のトランジスタのうち、少なくとも一方は、チャネルが形成される半導体層に金属酸化物を含むことが好ましい。
また、本発明の一態様は、上記表示装置と、筐体とを有する電子機器であって、背中合わせに位置する第1の表示部と、第2の表示部と、を有する。また第1の表示部は、反射光を利用して画像を表示する機能と、発光を利用して画像を表示する機能と、反射光及び発光を利用して画像を表示する機能と、を有し、第2の表示部は、発光を利用して画像を表示する機能を有する。また、上記筐体は、操作ボタン、スピーカ、マイク、カメラ、外部接続ポート、アンテナ、センサのうち、いずれか一以上を有することが好ましい。
また、上記において、第1の表示部を覆う状態と、第1の表示部が視認可能に開いた状態と、に変形可能であり、且つ、第2の表示部を覆う状態と、第2の表示部が視認可能に開いた状態と、に変形可能であるカバーを有することが好ましい。またこのとき、当該カバーは、第2の表示部を覆った状態において、第2の表示部と重なる部分に、可視光を反射する部分を有することが好ましい。
本発明の一態様によれば、利便性の高い表示装置、または電子機器を提供できる。または、多様な表示を行うことのできる表示装置、または電子機器を提供できる。または、用途に応じて、異なる表示方法を選択することのできる表示装置、または電子機器を提供できる。または、消費電力の低減された表示装置、または電子機器を提供できる。または、滑らかな動画の表示と、目に優しい静止画の表示の両方を行うことのできる表示装置、または電子機器を提供できる。または、新規な表示装置、または電子機器を提供できる。
なお、本発明の一態様は、必ずしもこれらの効果の全てを有する必要はない。また、これら以外の効果は、明細書等の記載から抽出することが可能である。
実施の形態に係る、表示装置の構成例。 実施の形態に係る、表示装置の構成例。 実施の形態に係る、表示装置の構成例。 実施の形態に係る、表示装置の構成例。 実施の形態に係る、表示装置の構成例。 実施の形態に係る、表示装置の構成例。 実施の形態に係る、表示装置の構成例。 実施の形態に係る、表示装置の構成例。 実施の形態に係る、表示装置の構成例。 実施の形態に係る、表示装置の構成例。 実施の形態に係る、表示装置の構成例。 実施の形態に係る、表示装置の作製方法を説明する図。 実施の形態に係る、表示装置の作製方法を説明する図。 実施の形態に係る、表示装置の作製方法を説明する図。 実施の形態に係る、表示装置の作製方法を説明する図。 実施の形態に係る、表示装置の構成例。 実施の形態に係る、表示装置の構成例。 実施の形態に係る、表示装置の構成例。 実施の形態に係る、電子機器の構成例。 実施の形態に係る、電子機器の構成例。
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。また、同様の機能を指す場合には、ハッチパターンを同じくし、特に符号を付さない場合がある。
なお、本明細書で説明する各図において、各構成の大きさ、層の厚さ、または領域は、明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されない。
なお、本明細書等における「第1」、「第2」等の序数詞は、構成要素の混同を避けるために付すものであり、数的に限定するものではない。
トランジスタは半導体素子の一種であり、電流や電圧の増幅や、導通または非導通を制御するスイッチング動作などを実現することができる。本明細書におけるトランジスタは、IGFET(Insulated Gate Field Effect Transistor)や薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)を含む。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置について説明する。
本発明の一態様は、反射光、発光、及びその両方を利用した画像表示が可能な第1の表示面と、当該第1の表示面とは反対側に位置し、発光を利用した画像表示が可能な第2の表示面とを有する表示装置である。表示装置は、第1の表示面と第2の表示面のそれぞれに画像を表示することができる。第1の表示面と第2の表示面とは、背中合わせに位置するとも言うことができる。
例えば表示装置は、第1の表示面側に可視光を反射する第1の表示素子と、第1の表示面側及び第2の表示面側の両方に可視光を発する第2の表示素子と、を有する構成とすることができる。
また、表示装置は、第1の表示素子の反射光の光量を制御することにより階調を表現する第1の画素と、第2の表示素子からの発光の光量を制御することにより階調を表現する第2の画素を有する構成とすることが好ましい。このとき、第1の画素と第2の画素は、それぞれマトリクス状に複数配置され、第1の表示部及び第2の表示部を構成する。
ここで、第1の表示素子と第2の表示素子は、絶縁層を挟んでそれぞれ反対側に位置することが好ましい。言い換えると、絶縁層よりも第1の表示面側に第1の表示素子が設けられ、絶縁層よりも第2の表示面側に第2の表示素子が設けられることが好ましい。これにより、表示装置の厚さを薄くすることができる。
第1の画素が有する第1の表示素子には、外光を反射して表示する素子を用いることができる。このような素子は、光源を持たないため、表示の際の消費電力を極めて小さくすることが可能となる。
第1の表示素子には、代表的には反射型の液晶素子を用いることができる。または、第1の表示素子として、シャッター方式のMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)素子、光干渉方式のMEMS素子の他、マイクロカプセル方式、電気泳動方式、エレクトロウェッティング方式、電子粉流体(登録商標)方式等を適用した素子などを用いることができる。
また、第2の画素が有する第2の表示素子は光源を有し、その光源からの光を利用して表示する素子を用いることができる。特に、電界を印加することにより発光性の物質から発光を取り出すことのできる、電界発光素子を用いることが好ましい。このような画素が射出する光は、その輝度や色度が外光に左右されることがないため、色再現性が高く(色域が広く)、且つコントラストの高い、つまり鮮やかな表示を行うことができる。
第2の表示素子には、例えばOLED(Organic Light Emitting Diode)、LED(Light Emitting Diode)、QLED(Quantum−dot Light Emitting Diode)、半導体レーザなどの自発光性の発光素子を用いることができる。または、第2の画素が有する第2の表示素子として、光源であるバックライトと、バックライトからの光の透過光の光量を制御する透過型の液晶素子とを組み合わせたものを用いてもよい。
また、第2の表示素子には、第1の表示面側と、第2の表示面側の両方に光を射出可能な素子を用いることができる。例えば、両面射出型(デュアルエミッション型)の電界発光素子等を用いることが好ましい。
第1の画素は、例えば白色(W)を呈する副画素、または例えば赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色の光をそれぞれ呈する副画素を有する構成とすることができる。また、第2の画素も同様に、例えば白色(W)を呈する副画素、または例えば赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色の光をそれぞれ呈する副画素を有する構成とすることができる。なお、第1の画素及び第2の画素がそれぞれ有する副画素は、4色以上であってもよい。副画素の種類が多いほど、消費電力を低減することが可能で、また色再現性を高めることができる。
本発明の一態様は、第1の表示面側と第2の表示面側の両方に、画像を表示することができる。本発明の一態様は、第1の表示面側において、第1の画素で画像を表示する第1のモード、第2の画素で画像を表示する第2のモード、及び、第1の画素及び第2の画素で画像を表示する第3のモードを切り替えることができる。
第1のモードでは、第2の表示面側には画像は表示されず、第2のモード及び第3のモードでは、第1の表示面側に表示される画像を反転した画像を第2の表示面側に表示することができる。
第1のモードは、第1の表示素子による反射光を用いて画像を表示するモードである。第1のモードは光源が不要であるため、極めて低消費電力な駆動モードである。例えば、外光の照度が十分高く、且つ外光が白色光またはその近傍の光である場合に有効である。第1のモードは、例えば本や書類などの文字情報を表示することに適した表示モードである。また、反射光を用いるため、目に優しい表示を行うことができ、目が疲れにくいという効果を奏する。
第2のモードでは、第2の表示素子による発光を利用して画像を表示するモードである。そのため、外光の照度や色度によらず、極めて鮮やかな(コントラストが高く、且つ色再現性の高い)表示を行うことができる。例えば、夜間や暗い室内など、外光の照度が極めて小さい場合などに有効である。また外光が暗い場合、明るい表示を行うと使用者が眩しく感じてしまう場合がある。これを防ぐために、第2のモードでは輝度を抑えた表示を行うことが好ましい。またこれにより、眩しさを抑えることに加え、消費電力も低減することができる。第2のモードは、鮮やかな画像や滑らかな動画などを表示することに適したモードである。
第3のモードでは、第1の表示素子による反射光と、第2の表示素子による発光の両方を利用して表示を行うモードである。具体的には、第1の画素が呈する光と、第1の画素と隣接する第2の画素が呈する光を混色させることにより、1つの色を表現するように駆動する。第1のモードよりも鮮やかな表示をしつつ、第2のモードよりも消費電力を抑えることができる。例えば、室内照明下や、朝方や夕方の時間帯など、外光の照度が比較的低い場合や、外光の色度が白色ではない場合などに有効である。また、反射光と発光とを混色させた光を用いることで、まるで絵画を見ているかのように感じさせる画像を表示することが可能となる。
また、表示装置は、第1の画素は、第1の表示素子と電気的に接続される第1のトランジスタを有し、第2の画素は、第2の表示素子と電気的に接続される第2のトランジスタを有することが好ましい。
このとき、第1のトランジスタと第2のトランジスタとは、それぞれ同一面上に形成されることが好ましい。このとき、第1の表示素子及び第2の表示素子のいずれか一方は、絶縁層に設けられた開口を介して、第1のトランジスタまたは第2のトランジスタと電気的に接続されることが好ましい。これにより、第1のトランジスタと第2のトランジスタとを、同一の工程により作製することができるため、工程を簡略化できる。
ここで、表示装置は、例えば一対の基板の間に、第1の表示素子と、各トランジスタと、第2の表示素子と、が挟持された構成とすることができる。このとき、一対の基板のそれぞれの表面を、第1の表示面または第2の表示面とすることができる。第1の表示面及び第2の表示面には、同時に画像を表示することもできるし、いずれか一方にのみ画像を表示させることもできる。
また、一対の基板間に第1の表示素子と、第2の表示素子と、各トランジスタとを挟持した構成とすることで、厚さが薄く、軽量な表示装置を実現できる。
以下では、本発明の一態様のより具体的な構成例について図面を参照して説明する。
[表示装置の構成例]
図1(A)に、表示装置10のブロック図を示す。表示装置10は、表示部14を有する。
表示部は、マトリクス状に配置された複数の画素ユニット30を有する。画素ユニット30は、第1の画素31pと、第2の画素32pと、を有する。
ここでは、画素ユニット30、第1の画素31pと第2の画素32pをそれぞれ1つずつ有する例を示している。そのため、第1の画素31pと第2の画素32pとは、同一ピッチでマトリクス状に配置される。なお、これに限られず、一つの画素ユニット30に含まれる第1の画素31pと第2の画素32pを、それぞれ独立に1つまたは複数としてもよい。
図1(A)では、第1の画素31p及び第2の画素32pが、それぞれ赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色に対応する表示素子を有する場合の例を示している。
第1の画素31pは、赤色(R)に対応する表示素子31R、緑色(G)に対応する表示素子31G、青色(B)に対応する表示素子31Bを有する。表示素子31R、31G、31Bはそれぞれ、外光の反射を利用した表示素子である。
第2の画素32pは、赤色(R)に対応する表示素子32R、緑色(G)に対応する表示素子32G、青色(B)に対応する表示素子32Bを有する。表示素子32R、32G、32Bはそれぞれ、発光を利用した表示素子である。
[画素ユニットの構成例]
図1(B)は、画素ユニット30の構成例を示す模式図である。図1(B)に示す画素ユニット30は、第1の表示面11と第2の表示面12との間に、第1の画素31pと第2の画素32pを有する。
第1の画素31pが有する表示素子31R、表示素子31G、表示素子31Bは、それぞれ外光を反射して表示する素子である。表示素子31Rは、外光を反射し、赤色の光Rrを第1の表示面11側に射出する。表示素子31G、表示素子31Bも同様に、それぞれ緑色の光Grまたは青色の光Brを、第1の表示面11側に射出する。
第2の画素32pが有する表示素子32R、表示素子32G、表示素子32Bは、それぞれ発光素子である。表示素子32Rは、赤色の光Re1を第1の表示面11側に射出し、赤色の光Re2を第2の表示面12側に射出する。表示素子32G、表示素子32Bも同様に、それぞれ緑色の光Ge1または青色の光Be1を第1の表示面11側に射出し、緑色の光Ge2または青色の光Be2を第2の表示面12側に射出する。
第1の画素31pからの光(光Rr、光Gr、及び光Br)と、第2の画素32pからの光(光Re1、光Ge1、及び光Be1)を混色させることにより、反射光と発光とが混在した所定の色の光35erを第1の表示面11側に射出することができる。これにより、低消費電力で、且つ鮮やかな表示を行うことができる。また、まるで絵画を見ているかのように感じさせる画像を表示することが可能となる。
また、第1の画素31pのみを駆動させることにより、反射光のみを用いて第1の表示面11に表示を行うモード(第1のモード)とすることもできる。このとき、第1の画素31pからの光(光Rr、光Gr、及び光Br)を混色させることにより画像を表示することができる。これにより、極めて低消費電力な駆動を行うことができる。また、目に優しい表示を行うことができる。特に、外光の照度が十分に高い場合などに好適である。
また、第2の画素32pのみを駆動させることにより、発光のみを用いて第1の表示面11に表示を行うモード(第2のモード)とすることもできる。このとき、第2の画素32pからの光(光Re1、光Ge1、及び光Be1)を混色させることにより画像を表示することができる。これにより鮮やかな表示を行うことができる。また外光の照度が小さい場合に輝度を低くすることで、使用者が感じる眩しさを抑えると共に消費電力を低減できる。
一方、第2の画素32pからの光(光Re2、光Ge2、及び光Be2)を混色させることにより、所定の色の光35eを第2の表示面12側に射出することができる。これにより鮮やかな表示を行うことができる。また外光の照度が小さい場合などでは、輝度を低くすることで、使用者が感じる眩しさを抑えると共に消費電力を低減できる。
第1の画素31pと第2の画素32pとは、それぞれ個別に駆動できることが好ましい。すなわち、第1の画素31pを用いて画像を表示することと、第2の画素32pを用いて画像を表示することを、それぞれ独立して行うことができる構成とすることが好ましい。これにより、第1の画素31pにより第1の表示面11に画像を表示する第1のモードと、第2の画素32pにより第1の表示面11及び第2の表示面12の両方に画像を表示する第2のモードと、第1の画素31p及び第2の画素32pにより、第1の表示面11及び第2の表示面12の両方に画像を表示する第3のモードとを切り替えることができる。
[変形例]
上記では、第1の画素31pと第2の画素32pとが、それぞれ赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色に対応した表示素子を有する例を示したが、これに限られない。以下では、上記とは異なる構成例を示す。
図2(A)〜(C)、図3(A)〜(C)、図4に、それぞれ画素ユニットの構成例を示す。
図2(A)は、第2の画素32pが、表示素子32R、表示素子32G、表示素子32Bに加えて、白色(W)を呈する表示素子32Wを有する例を示している。表示素子32Wは、白色の光We1と光We2を発する。これにより、第2の画素32pを用いた表示モード(第2のモード及び第3のモード)における消費電力を低減することができる。
図2(B)は、第1の画素31pが、表示素子31R、表示素子31G、表示素子31Bに加えて、白色(W)を呈する表示素子31Wを有する例を示している。表示素子31Wは、外光を反射し、白色の光Wrを射出する。これにより、第1の画素31pを用いた表示モード(第1のモード及び第3のモード)における消費電力を低減することができる。
図2(C)は表示素子31Wと、表示素子32Wの両方を有する例を示している。これにより、第1の画素31pを用いた表示モード(第1のモード及び第3のモード)、及び第2の画素32pを用いた表示モード(第2のモード及び第3のモード)における消費電力を低減することができる。
なお、図2(A)〜(C)に示した構成において、表示素子31Wまたは表示素子32Wに代えて、黄色(Y)を呈する表示素子としてもよい。または、表示素子31Wまたは表示素子32Wに加えて、さらに黄色(Y)を呈する表示素子を有する構成としてもよい。これにより、第1の画素31pまたは第2の画素32pを用いたそれぞれの表示モードにおける消費電力を低減することができる。また、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)以外の表示素子を加えることで、表示装置10が表現可能な色域を広げることができる場合がある。
図3(A)では、第1の画素31pが、白色を呈する表示素子31Wのみを有する例を示している。このとき、第1の画素31pのみを用いた表示では、白黒表示またはグレースケールでの表示を行うことができ、第2の画素32pのみ、または第1の画素31pと第2の画素32pの両方を用いた表示では、カラー表示を行うことができる。
また、このような構成とすることで、第1の画素31pの開口率を高めることができるため、第1の画素31pの反射率を向上させ、より明るい表示を行うことができる。
また、第1の画素31pのみで表示を行うモード(第1のモード)では、例えば、文書情報などのカラー表示を必要としない情報を表示することに適している。第1の画素31pで表示している時は、表示装置を組み込んだ電子機器を、例えば電子書籍端末や教科書などのように用いることができる。
図3(B)では、図3(A)に加えて、第2の画素32pが、白色(W)を呈する表示素子32Wを有する例を示している。これにより、第2の画素32pを用いた表示モード(第2のモード及び第3のモード)における消費電力を低減することができる。
図3(C)では、図3(A)に加えて、第2の画素32pが、黄色(Y)を呈する表示素子32Yを有する例を示している。これにより、第2の画素32pを用いた表示モード(第2のモード及び第3のモード)における消費電力を低減することができる。また表示装置10が表現可能な色域を広げることができる。
図4は、図3(A)と比較して、第2の画素32pが有する表示素子32R、表示素子32G、及び表示素子32Bの構成が異なる場合の例を示している。
表示素子32R、表示素子32G、及び表示素子32Bは、それぞれ白色光を呈する表示素子32Wを有する。また、表示素子32R、表示素子32G、及び表示素子32Bは、それぞれ表示素子32Wと第2の表示面12との間に、着色層52R、着色層52G、または着色層52Bを有する。
表示素子32Rは、第1の表示面11側に白色の光We1を射出する。一方、表示素子32R内の表示素子32Wから第2の表示面12側に射出される、白色の光We2は、着色層52Rを透過することで赤色の光Re2に変換され、第2の表示面12側に射出される。表示素子32G、表示素子32Bも同様に、それぞれ第1の表示面11側に白色の光We1を射出し、第2の表示面12側に緑色の光Ge2、または青色の光Be2を射出する。
このような構成では、第1の表示面11には、白黒表示またはグレースケールでの表示を行うことができ、第2の表示面12には、カラー表示を行うことができる。
以上が、表示ユニットについての説明である。
[断面構成例]
図5(A)に、表示装置10の断面構成の一例を示す。
表示装置10は、基板31と基板21との間に、機能層41、絶縁層81、絶縁層83、表示素子90、表示素子40等を有する。基板31の外側に位置する表面が第1の表示面11に相当し、基板21の外側に位置する表面が第2の表示面12に相当する。
表示素子40は、導電層23t、導電層25及びこれらに挟持された液晶24を有する。また導電層23tと絶縁層83の間に開口を有する導電層23rが設けられている。導電層23rは可視光を反射し、導電層23tと導電層25は可視光を透過する。したがって、表示素子40は基板31側に反射光20rを射出する反射型の液晶素子である。ここで、導電層23tは画素毎(副画素毎)に配置され、画素電極として機能する。導電層25は、複数の画素にわたって配置されている。導電層25は、図示しない領域で定電位が供給される配線と接続され、共通電極として機能する。
表示素子90は、導電層91t、導電層93、及びこれらに挟持されたEL層92を有する。また導電層91tと絶縁層81の間に開口を有する導電層91rが設けられている。EL層92は、少なくとも発光性の物質を含む層である。導電層91rは可視光を反射し、導電層91tと導電層93は可視光を透過する。したがって、表示素子90は、導電層91tと導電層93との間に電圧を印加することで、導電層91rの開口を介して基板31側に光20e1を射出し、且つ、基板21側に光20e2を射出する電界発光素子である。導電層91tは、画素毎(副画素毎)に配置され、画素電極として機能する。導電層93は、複数の画素にわたって配置されている。導電層93は、図示しない領域で定電位が供給される配線と接続され、共通電極として機能する。
ここで、導電層23rの開口と、導電層91rの開口とは、互いに重なる部分を有することが好ましい。これにより、表示素子90から導電層91tを介して基板31側に射出された光20e1は、機能層41を透過し、導電層23rの開口を介して、第1の表示面11側に射出される。
また、図5(A)に示すように、表示素子90から第1の表示面11側に射出される光の一部は、導電層91rによって反射され、第2の表示面12側に射出される光20e2となる。これにより、第2の表示面12側に射出される光の取り出し効率を向上させることができる。
ここで、表示素子40は、導電層23rが有する開口の面積が、導電層23rの非開口部の面積よりも小さいことが好ましい。さらに、表示素子90は、導電層91rが有する開口の面積が、導電層91rの非開口部の面積よりも小さいことが好ましい。これにより、第1の表示面11と、第2の表示面12の両方の開口率を高めることが可能となる。
例えば、導電層23rの面積に対する開口部の面積の比は、0%よりも大きく50%未満、好ましくは1%以上25%以下、より好ましくは2%以上15%以下とすればよい。また、導電層91rについても同様である。
なお、図5(B)に示すように、導電層91rを有さない構成とすることもできる。このとき、表示素子90から第1の表示面11側に射出される光20e1の一部は、機能層41を透過して導電層23rで反射され、再度機能層41を透過して第2の表示面12側に射出される。そのため、このような構成とする場合、機能層41は光の光路上に配線などの遮光性の部材を配置しないようにすることが好ましい。
機能層41は、表示素子40を駆動する回路と、表示素子90を駆動する回路と、を含む層である。例えば機能層41は、トランジスタ、容量素子、配線、電極等により、画素回路が構成されている。
機能層41と導電層23rとの間には、絶縁層83が設けられている。絶縁層83に設けられた開口を介して、導電層23rと機能層41とが電気的に接続され、導電層23rと導電層23tとは接している。これにより、機能層41と表示素子40とが電気的に接続されている。
また機能層41と導電層91rとの間には、絶縁層81が設けられている。絶縁層81に設けられた開口を介して、導電層91rと機能層41とが電気的に接続され、導電層91rと導電層91tとは接している。これにより、機能層41と表示素子90とが電気的に接続されている。
また導電層91tの端部を覆って絶縁層84が設けられ、絶縁層84の一部と導電層91tの一部を覆ってEL層92が設けられている。またEL層92と絶縁層84の一部を覆って導電層93が設けられている。
基板21と導電層93との間には接着層89を有する。接着層89により、基板21と基板31とが貼り合わされているともいえる。接着層89は、表示素子90を封止する封止層としても機能する。
このように、2種類の表示素子(表示素子40と表示素子90)をそれぞれ駆動する機能層41を、表示素子40と表示素子90との間に配置することで、構成を簡略化できる。また、トランジスタ等の作製工程を共通化できるため、作製コストを低減できる。
ここで、機能層41の画素回路に、金属酸化物が適用され、オフ電流が極めて低いトランジスタを適用した場合や、当該画素回路に記憶素子を適用した場合などでは、表示素子40または表示素子90を用いて静止画を表示する際に画素への書き込み動作を停止しても、階調を維持させることが可能となる。すなわち、フレームレートを極めて小さくしても表示を保つことができる。そのため、表示品位を維持したまま、フレームレートを極めて小さくでき、低消費電力な駆動を行うことができる。
また、ここでは図示しないが、導電層25と第1の表示面11との間に、偏光板を設けることが好ましい。特に円偏光板を用いることが好ましい。円偏光板としては、例えば直線偏光板と1/4波長位相差板を積層したものを用いることができる。これにより、外光反射を抑制することができる。偏光板は、基板31よりも外側の面に配置することができ、このとき、第1の表示面11は偏光板よりも外側に位置する。
なお、基板31の外側には各種光学部材を配置することができる。光学部材としては、上記偏光板、位相差板のほか、光拡散層(拡散フィルムなど)、反射防止層、及び集光フィルム等が挙げられる。また、基板31の外側には、ゴミの付着を抑制する帯電防止膜、汚れを付着しにくくする撥水性の膜、使用に伴う傷の発生を抑制するハードコート膜等を配置してもよい。また、基板21の外側にも、上記光学部材を設けることができる。基板31の外側、または基板21の外側に光学部材を設けた場合には、第1の表示面11または第2の表示面12は、当該光学部材よりも外側に位置する。
以上が断面構成例についての説明である。
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態2)
以下では、本発明の一態様のより具体的な構成例、及び作製方法例について説明する。
以下では、本発明の一態様の表示装置の例として、反射型の液晶素子と、発光素子の両方を有し、発光モードと反射モードの両方の表示を行うことのできる、表示装置(表示パネル)の例を説明する。このような表示パネルを、ER−Hybrid Display(Emission and Reflection Hybrid Display、または、Emission/Reflection Hybrid Display)とも呼ぶことができる。
このような表示パネルの一例としては、可視光を反射する電極を備える液晶素子と、発光素子とを積層して配置した構成が挙げられる。このとき、可視光を反射する電極が開口を有し、当該開口と発光素子とが重ねて配置されていることが好ましい。これにより、発光モードでは当該開口を介して発光素子からの光が射出されるように駆動することができる。また、平面視において、液晶素子と発光素子を並べて配置した場合と比べて、これらを積層して配置することで、液晶素子と発光素子の両方を有する画素の大きさを小さくすることができるため、より高精細な表示装置を実現できる。
さらに、液晶素子を駆動するトランジスタと、発光素子を構成するトランジスタとが、同一平面上に配置されていることが好ましい。また、発光素子と液晶素子とは、絶縁層を介して積層されていることが好ましい。
このような表示パネルは、屋外など外光の明るい場所では反射モードで表示することにより、極めて電力消費が低い駆動を行うことができる。また夜間や室内など外光が暗い場所では、発光モードで表示することにより、最適な輝度で画像を表示することができる。さらに、発光モードと反射モードの両方のモードで表示することにより、極めて外光が明るい場所であっても従来の表示パネルに比べて、低い消費電力で、且つコントラストの高い表示を行うことができる。
[表示装置の構成例]
図6(A)、(B)は、本発明の一態様の表示装置10の斜視概略図である。図6(A)は、表示装置10の表示部14a側を示す斜視図であり、図6(B)は、図6(A)を裏側から見たときの、表示部14b側を示す斜視図である。表示装置10は、基板21と基板31とが貼り合わされた構成を有する。図6(A)、(B)では、基板31を破線で明示している。
表示装置10は、表示部14a、表示部14b、回路34、配線35等を有する。また図6(A)、(B)では基板21にIC37とFPC36が実装されている例を示している。そのため、図6(A)、(B)に示す構成は、表示モジュールとも呼ぶことができる。
回路34は、例えば走査線駆動回路として機能する回路を用いることができる。
配線35は、表示部14aや表示部14b、回路34等に信号や電力を供給する機能を有する。当該信号や電力は、FPC36を介して外部から、またはIC37から配線35に入力される。
また、図6(A)、(B)では、COG(Chip On Glass)方式等により、基板21にIC37が実装されている例を示している。IC37は、例えば信号線駆動回路などとしての機能を有するICを適用できる。なお表示装置10が信号線駆動回路として機能する回路を備える場合や、信号線駆動回路として機能する回路を外部に設け、FPC36を介して表示装置10を駆動するための信号を入力する場合などでは、IC37を設けない構成としてもよい。また、IC37を、COF(Chip On Film)方式等により、FPC36に実装してもよい。
表示部14aと表示部14bとは、それぞれ背中合わせに位置している。例えば表示部14aは、反射光、発光、及びその両方を利用して画像を表示する領域であり、表示部14bは、発光を利用して画像を表示する領域である。
[断面構成例1]
図7に、以下で例示する表示装置の断面概略図を示す。図7に示す構成は、表示素子40と、表示素子90とが、絶縁層83を介して重ねて配置されている。図7に示す構成では、基板31側の表面が第1の表示面11に相当し、基板21側の表面が第2の表示面12に相当する。
表示装置は、絶縁層83の一方の面上に形成されたトランジスタ70aとトランジスタ70bを有する。トランジスタ70aは、表示素子40と電気的に接続し、トランジスタ70bは、表示素子90と電気的に接続する。
トランジスタ70aとトランジスタ70bを覆う絶縁層81の基板21側には、導電層91rと導電層91tが積層して設けられ、導電層91tの端部を覆って絶縁層84が設けられている。導電層91rとトランジスタ70bのソース又はドレインの一方とは、絶縁層81に設けられた開口を介して電気的に接続されている。絶縁層81は、平坦化層として機能する。絶縁層81の基板21側には、EL層92、導電層93が設けられている。導電層91t、EL層92、導電層93により、表示素子90が構成されている。
導電層91rは可視光を反射する機能を有し、導電層91tは可視光を透過する機能を有する。導電層91rは、開口を有する。導電層91rと導電層91tとが積層された構成が、表示素子90の画素電極として機能する。導電層93は、可視光を透過する機能を有する。したがって、表示素子90は、導電層93側に光を射出する機能と、導電層91t側に導電層91rの開口を介して光を射出する機能と、を有する発光素子である。このような発光素子を、両面射出型(デュアルエミッション型)の発光素子と言うことができる。
図7では、基板21側に光を射出する領域90tと、基板21側及び基板31側の両方に光を射出する領域90dの2つの領域を示している。ここで、領域90tは、表示素子90の発光領域のうち、導電層23rが設けられている部分に相当し、領域90dは、導電層23rの開口と重なる部分に相当する。
また、基板21には、表示素子90と重なる位置に着色層52a(または着色層52b)が設けられている。
図7において、EL層92は隣接画素間に亘って設けられている。そのため、複数の表示素子90はそれぞれ、同じ色の光を呈する発光素子である。好適には、白色発光を呈する発光素子であることが好ましい。図7に示す表示素子90から発せられた光は、着色層52a等を透過することで着色され、第2の表示面12側に射出される。
また、図7では、導電層93を覆う絶縁層94が設けられている例を示している。絶縁層94は、表示素子90へ水などの不純物が拡散することを防ぐバリア膜としての機能を有する。
また、絶縁層83の基板31側には導電層23rと導電層23tが積層して設けられ、導電層23tを覆って配向膜53aが設けられている。導電層23rと導電層23tとが積層された構成が、表示素子40の画素電極として機能する。また、基板31の基板21側には、着色層51a、着色層51b及び遮光層52が設けられ、これらを覆って絶縁層61が設けられている。また絶縁層61の基板21側には、導電層25と配向膜53bが積層して設けられている。また配向膜53aと配向膜53bの間に、液晶24が挟持されている。導電層23t、液晶24、及び導電層25により、表示素子40が構成されている。
また表示装置は、絶縁層83の両面に設けられる導電層同士を電気的に接続する接続部80を有する。図7では、接続部80が、絶縁層83に設けられた開口と、当該開口に位置し、トランジスタ70a等のゲートと同一の導電膜を加工して得られた導電層と、を有する構成を示している。トランジスタ70aのソース又はドレインの一方と導電層23rは、接続部80を介して電気的に接続されている。
導電層23rは、可視光を反射する機能を有する。また導電層23tと導電層25は、可視光を透過する機能を有する。したがって表示素子40は、第1の表示面11側に光を反射する反射型の液晶素子として機能する。
また、導電層23rの開口と、導電層91rの開口とは、互いに重なる領域を有する。これにより、表示素子90から基板31側に射出された光は、導電層23rの開口を介して射出される。
なお、導電層23rが開口を有さない構成としてもよい。このとき、表示素子90のうち、導電層91rが設けられない部分(すなわち、基板31側に光を射出する部分)が、隣接する2つの画素(副画素)が有する導電層23rの間の領域と重なるように配置することが好ましい。
図7に示す表示装置は、表示素子40と電気的に接続するトランジスタ70aと、表示素子90と電気的に接続するトランジスタ70bを有するため、表示素子40と表示素子90をそれぞれ独立に制御することが可能である。また、トランジスタ70aとトランジスタ70bは、同一面上に同一工程を経て形成することが可能であるため、工程が簡略化され、高い歩留りで作製することができる。
また、図7に示すように、表示素子40の画素電極の一部として機能する導電層23tは、液晶24側の表面に、接続部80と重なる領域と重ならない領域との間で段差や凹凸が生じない構成となっている。そのため、表示素子40は接続部80と重なる部分も液晶24の配向不良が生じないため、表示領域として用いることができる。
一方、表示素子90の画素電極の一部として機能する導電層91tの一部は、トランジスタ70bとの接続部において凹部が形成される。そのため、この部分を絶縁層84で覆い、表示領域として用いないことが好ましい。
このように、表示素子40は、画素電極とトランジスタとのコンタクト部を表示領域として用いることが可能なため、表示素子40の表示領域の面積を、表示素子90の表示領域の面積よりも広げることができる。または、第1の表示面11側の開口率を、第2の表示面12側の開口率よりも大きくすることが可能となる。
ここで本明細書等において、開口率は、表示領域に占める発光領域の面積(有効発光領域、または有効発光面積)、または表示領域に占める発光領域の面積の割合(有効発光面積率)を含む。なお、上記発光領域は、反射型の素子における反射領域を含む。
なお、ここでは示さないが、基板31の外側に偏光板、好ましくは円偏光板を設けることが好ましい。さらに、光拡散層(拡散フィルムなど)、反射防止層、及び集光フィルム等の光学部材を設けてもよい。このとき、第1の表示面11は偏光板、円偏光板、または各種光学部材よりも外側に位置する。また、基板21の外側に、円偏光板や光学部材を設けてもよく、このとき第2の表示面12は、当該円偏光板や光学部材よりも外側に位置する。
以上が、断面構成例1についての説明である。
[発光素子と液晶素子の位置関係について]
以下では、表示素子40及び表示素子90が有する、反射電極として機能する導電層23r及び導電層91rの位置関係について説明する。
図8(A)は、第1の表示面11側から見たときの、導電層23rまたは導電層91rの例を示している。図8(A)では、隣接する3つの副画素を例として示している。また、図8(A)は導電層23rと導電層91rの大きさや形状が等しい場合について示しており、これらの輪郭が重なっている。
導電層23rと導電層91rは、それぞれ開口部を有し、当該開口部と重なる位置に、導電層23t及び導電層91tが設けられている。
図8(A)では、導電層23r及び導電層91rの開口部が正方形形状を有する例を示している。また、当該開口部は、副画素の配列方向に並ぶように配置されている。
図8(B)では、導電層23r及び導電層91rの開口部を、図8(A)に対して45度回転させた場合の例を示している。これにより、隣接画素間の混色を低減することが可能となる。
図8(C)及び図8(D)は、導電層23r及び導電層91rの開口部が、副画素の配列方向に対して一列に配列しないように配置した例である。図8(C)は、開口部を導電層23r及び導電層91rの上側、中央、及び下側の三か所のうち、いずれか一か所に配置した例である。また、図8(D)は、開口部を導電層23r及び導電層91rの上側または下側のいずれか一方に配置した例である。このように、開口部の距離を離すことで、隣接画素間の混色をより効果的に低減できる。また、隣接する2つの発光素子を離して配置することができるため、発光素子のEL層をシャドーマスク等により作り分ける場合であっても、高い精細度の表示装置を実現できる。
図8(E)は、図8(B)に示す構成を模式的に示した斜視図である。図8(E)に示すように、導電層23rは外光を反射して上側(第1の表示面11側)に反射光20rを射出する。また導電層91rの開口部から発せられる光20e1は、導電層23tを透過して射出される。また、導電層91rの開口部以外の部分では、下側(第2の表示面12側)に光20e2が射出される。
ここで、図8(E)等に示すように、導電層23rが有する開口の面積が、導電層23rの面積よりも小さいことが好ましい。さらに、導電層91rが有する開口の面積が、導電層91rの面積よりも小さいことが好ましい。これにより、第1の表示面11と、第2の表示面12の両方の開口率を高めることが可能となる。
例えば、導電層23rの面積に対する開口部の面積の比は、0%よりも大きく50%未満、好ましくは1%以上25%以下、より好ましくは2%以上15%以下とすればよい。また、導電層91rについても同様である。
[変形例1]
図9には、図7で例示した構成とは一部が異なる表示装置の構成例を示している。図9では、図7で例示した構成と比較して、表示素子90の構成が主に相違している。
表示素子90は、隣接する表示素子90毎に、EL層が作り分けられている例を示している。図7では、EL層92aとEL層92bを示している。EL層92aを有する表示素子90と、EL層92bを有する表示素子90とは、それぞれ異なる色の光を呈する。
このような表示素子90を用いることで、着色層52a等が不要なため、基板21の構成を簡略化できる。
[変形例2]
図10(A)、(B)には、それぞれ図7及び図9で例示した構成とは一部が異なる表示装置の構成例を示している。
図10(A)及び図10(B)は、図7または図9で例示した構成における基板21に代えて基板41aを有し、基板31に代えて基板41bを有する。
基板41a及び基板41bとしては、薄く、軽い材料を用いることができる。好適には、基板41bとして可撓性を有する材料を用いることができる。さらに、基板41bと基板41aの両方に可撓性を有する材料を用いることにより、曲げることのできる表示装置を実現することができる。
例えば、基板41a及び基板41bとして、厚さが1μm以上300μm以下、好ましくは3μm以上200μm以下、より好ましくは5μm以上150μm以下、さらに好ましくは10μm以上100μm以下の薄いシート状の材料を用いることができる。
[変形例3]
図11(A)には、図7で例示した構成とは一部が異なる表示装置の構成例を示している。図11(A)に示す構成は、図7に示した着色層51a、着色層51b、遮光層52、絶縁層61等を有さない点で、主に相違している。
このとき、表示素子90としては白色光を呈する発光素子を好適に用いることができる。これにより、第1の表示面11側に表示素子90及び表示素子40から射出される光は、共に白色光となるため、第1の表示面11には白黒表示またはグレースケールの表示を行うことができる。一方、第2の表示面12側には、カラーの表示を行うことができる。
[変形例4]
図11(B)には、図9で例示した構成とは一部が異なる表示装置の構成例を示している。図11(B)には、図9で例示した着色層51a、着色層51b、遮光層52、絶縁層61等を有さない例を示している。
図11(B)では、表示素子40から第1の表示面11側に射出される光は、白色光となる。一方、表示素子90から第1の表示面11側に射出される光は、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)等の光となる。そのため、表示素子40のみで第1の表示面11側に画像を表示する表示モード(第1のモード)では、白黒表示またはグレースケールの表示を行うことができる。一方、表示素子90を用いた表示モード(第2の表示モード及び第3の表示モード)では、第1の表示面11側にカラーの表示を行うことができる。
以上が変形例についての説明である。
なお、本発明の一態様は、上記で示した構成に限られない。例えば、可視光を反射する表示素子が適用された表示パネルと、可視光を発光する表示素子が適用された表示パネルとを、それぞれ貼り合せた構成とすることもできる。
[作製方法例]
以下では、図7で例示した表示装置の作製方法の一例について説明する。
なお、表示装置を構成する薄膜(絶縁膜、半導体膜、導電膜等)は、スパッタリング法、化学気相堆積(CVD:Chemical Vapor Deposition)法、真空蒸着法、パルスレーザー堆積(PLD:Pulse Laser Deposition)法、原子層堆積(ALD:Atomic Layer Deposition)法等を用いて形成することができる。CVD法としては、プラズマ化学気相堆積(PECVD)法や、熱CVD法でもよい。熱CVD法の例として、有機金属化学気相堆積(MOCVD:Metal Organic CVD)法を使ってもよい。
また、表示装置を構成する薄膜(絶縁膜、半導体膜、導電膜等)は、スピンコート、ディップ、スプレー塗布、インクジェット、ディスペンス、スクリーン印刷、オフセット印刷、ドクターナイフ、スリットコート、ロールコート、カーテンコート、ナイフコート等の方法により形成することができる。
また、表示装置を構成する薄膜を加工する際には、フォトリソグラフィ法等を用いて加工することができる。または、遮蔽マスクを用いた成膜方法により、島状の薄膜を形成してもよい。または、ナノインプリント法、サンドブラスト法、リフトオフ法などにより薄膜を加工してもよい。フォトリソグラフィ法としては、加工したい薄膜上にレジストマスクを形成して、エッチング等により当該薄膜を加工し、レジストマスクを除去する方法と、感光性を有する薄膜を成膜した後に、露光、現像を行って、当該薄膜を所望の形状に加工する方法と、がある。
フォトリソグラフィ法において、露光に用いる光は、例えばi線(波長365nm)、g線(波長436nm)、h線(波長405nm)、またはこれらを混合させた光を用いることができる。そのほか、紫外線やKrFレーザ光、またはArFレーザ光等を用いることもできる。また、液浸露光技術により露光を行ってもよい。また、露光に用いる光として、極端紫外光(EUV:Extreme Ultra−violet)やX線を用いてもよい。また、露光に用いる光に換えて、電子ビームを用いることもできる。極端紫外光、X線または電子ビームを用いると、極めて微細な加工が可能となるため好ましい。なお、電子ビームなどのビームを走査することにより露光を行う場合には、フォトマスクは不要である。
薄膜のエッチングには、ドライエッチング法、ウェットエッチング法、サンドブラスト法などを用いることができる。
まず、支持基板44上に、剥離層43と、絶縁層45を積層して形成する(図12(A))。
支持基板44としては、装置内または装置間における搬送が容易な程度に剛性を有する基板を用いることができる。また、作製工程にかかる熱に対して耐熱性を有する基板を用いる。例えば、厚さ0.3mm以上1mm以下のガラス基板を用いることができる。
剥離層43及び絶縁層45に用いる材料としては、剥離層43と絶縁層45の界面、絶縁層45中、または剥離層43中で剥離が生じるような材料を選択することができる。
例えば、剥離層43としてタングステンなどの高融点金属材料を含む層と、当該金属材料の酸化物を含む層を積層して用い、絶縁層45として、窒化シリコン、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコンなどの無機絶縁材料の層を積層して用いることができる。なお、本明細書中において、酸化窒化物は、その組成として、窒素よりも酸素の含有量が多い材料を指し、窒化酸化物は、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多い材料を指す。剥離層43に高融点金属材料を用いると、その後の工程において、高い温度での処理が可能となるため、材料や形成方法の選択の自由度が高まるため好ましい。
剥離層43として、タングステンと酸化タングステンの積層構造を用いた場合では、タングステンと酸化タングステンの界面、酸化タングステン中、または酸化タングステンと絶縁層45の界面で剥離することができる。
または剥離層43として、有機樹脂を用い、支持基板44と剥離層43との界面、または剥離層43中、または剥離層43と絶縁層45の界面で剥離する構成としてもよい。
剥離層43としては、代表的にはポリイミド樹脂を用いることができる。ポリイミド樹脂は、耐熱性に優れるため好ましい。なお、剥離層43としては、このほかにアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミドアミド樹脂、シロキサン樹脂、ベンゾシクロブテン系樹脂、フェノール樹脂等を用いることができる。
有機樹脂を含む剥離層43は、まずスピンコート、ディップ、スプレー塗布、インクジェット、ディスペンス、スクリーン印刷、オフセット印刷、ドクターナイフ、スリットコート、ロールコート、カーテンコート、ナイフコート等の方法により、樹脂前駆体と溶媒の混合材料を支持基板44上に形成する。その後、加熱処理を行うことにより、溶媒等が除去しつつ、材料を硬化させ、有機樹脂を含む剥離層43を形成することができる。
例えば、剥離層43にポリイミドを用いる場合には、脱水によりイミド結合が生じる樹脂前駆体を用いることができる。または、可溶性のポリイミド樹脂を含む材料を用いてもよい。
剥離層43に有機樹脂を用いる場合、感光性、または非感光性のいずれの樹脂を用いてもよい。感光性のポリイミドは、表示パネルの平坦化膜等に好適に用いられる材料であるため、形成装置や材料を共有することができる。そのため本発明の一態様の構成を実現するために新たな装置や材料を必要としない。また、感光性の樹脂材料を用いることにより、露光及び現像処理を施すことで、剥離層43を加工することが可能となる。例えば、開口部を形成することや、不要な部分を除去することができる。さらに露光方法や露光条件を最適化することで、表面に凹凸形状を形成することも可能となる。例えばハーフトーンマスクやグレートーンマスクを用いた露光技術や、多重露光技術などを用いればよい。
剥離層43に有機樹脂を用いた場合、剥離層43を局所的に加熱することにより、剥離性を向上させることができる場合がある。例えば、加熱方法としてレーザ光を照射することが挙げられる。このとき、レーザ光に線状のレーザを用い、これを走査することにより、レーザ光を照射することが好ましい。これにより、支持基板の面積を大きくした際の工程時間を短縮することができる。レーザ光としては、波長308nmのエキシマレーザを好適に用いることができる。
または、剥離層43に接して、酸素、水素、または水などを含む層を設け、加熱処理により剥離層43中、または剥離層43と当該層との界面に酸素、水素、または水などを供給することにより、剥離性を向上させてもよい。これにより、レーザ装置等を用いる必要が無いため、より低コストで表示装置を作製することができる。
また、剥離後に、表示素子40や表示素子90の光の経路上に剥離層43が残存する場合がある。剥離層43が可視光の一部を吸収する場合には、剥離層43を透過した光が着色してしまう場合があるため、剥離を行った後に、これを除去することが好ましい。例えば、酸素を含む雰囲気下におけるプラズマ処理(アッシング処理ともいう)等で、残存した剥離層43を除去することができる。
続いて、絶縁層45上に導電層23t及び導電層23rを積層して形成する(図12(B))。
まず、絶縁層45上に導電層23tを形成する。導電層23tとしては、酸化物導電性材料を用いることが好ましい。導電層23tとして酸化物導電性材料を用いることで、表示素子90の光路上に導電層23tが位置していても、光を透過させることができる。導電層23tとしては、例えば金属酸化物や、低抵抗化された酸化物半導体材料を用いることができる。
導電層23tに酸化物半導体材料を用いる場合には、プラズマ処理や熱処理等により、酸化物半導体材料中に酸素欠損を生じさせることによりキャリア密度を高めてもよい。また酸化物半導体材料中に、水素や窒素の他、アルゴンなどの希ガス等の不純物を導入することによりキャリア密度を高めてもよい。また導電層23t上に形成する導電層23rとして、酸素が拡散しやすい材料を用いることで、酸化物半導体中の酸素を低減させてもよい。なお、上述した方法を二以上適用してもよい。
続いて、導電層23t上に開口部を有する導電層23rを形成する。導電層23rとしては、金属、または合金材料含む単層構造、または積層構造を用いることができる。導電層23rとして積層構造を用いる場合には、導電層23tと接する層に反射率の高い材料を用いることが好ましい。
続いて、絶縁層45、導電層23t及び導電層23rを覆って絶縁層83を形成する。このとき、絶縁層83の一部に、導電層23に達する開口を形成する(図12(C))。
続いて、トランジスタ70a及びトランジスタ70bを形成する。また同時に接続部80を形成する(図12(D))。
まず、絶縁層83上に導電層71を形成する。導電層71は、導電膜を成膜した後、レジストマスクを形成し、当該導電膜をエッチングした後にレジストマスクを除去することにより形成できる。
続いて、絶縁層82を成膜する。
続いて、半導体層72を形成する。半導体層72は、半導体膜を成膜した後、レジストマスクを形成し、当該半導体膜をエッチングした後にレジストマスクを除去することにより形成できる。
続いて、導電層74a及び導電層74bを形成する。導電層74a及び導電層74bは、導電層71と同様の方法により形成できる。
以上の工程により、トランジスタ70a及びトランジスタ70bを形成することができる。導電層71の一部は、トランジスタのゲートとして機能し、絶縁層81の一部は、トランジスタのゲート絶縁層として機能し、半導体層72の一部は、トランジスタのチャネルが形成される領域を有し、導電層74aはトランジスタのソース又はドレインの一方として機能し、導電層74bトランジスタのソース又はドレインの他方として機能する。
このとき、トランジスタ70a及びトランジスタ70bのゲートを形成する工程において、導電膜を成膜した後に加工するときに、絶縁層83に設けられた開口を介して導電層23と電気的に接続する導電層を同時に形成する。これにより、接続部80を形成することができる。
また、トランジスタ70aのソース又はドレインの一方が、接続部80と電気的に接続するように、トランジスタ70a等のゲート絶縁層として機能する絶縁層82に、開口を形成することが好ましい。
続いて、トランジスタ70a及びトランジスタ70bを覆う絶縁層81を形成する。このとき、絶縁層81は、トランジスタ70bのソース又はドレインの一方に達する開口を形成する。絶縁層81に感光性の材料を用いることで、フォトリソグラフィ法等により開口を形成することができる。なお絶縁層81成膜した後にフォトリソグラフィ法等により開口を形成してもよい。絶縁層81は、有機絶縁材料を用いると、その上面の平坦性を高めることができるため好ましい。また、絶縁層81を、無機絶縁膜と有機絶縁膜の積層構造としてもよい。
その後、絶縁層81上に、開口を有する導電層91rを形成し、導電層91r上に導電層91tを形成する(図12(E))。導電層91rは、絶縁層81に設けられた開口を覆うように設けることで、トランジスタ70bのソース又はドレインの一方と電気的に接続される。また導電層91tは、導電層91rの端部を覆うように形成することが好ましい。
続いて、導電層91tの端部を覆い、且つ導電層91tと重なる部分に開口を有する絶縁層84を形成する。絶縁層84は、導電層91tの端部を被覆すると共に、平坦化層としての機能を有する。絶縁層84としては、有機樹脂を用いることが好ましい。また絶縁層84は、端部がテーパ形状を有することが好ましい。
続いて、導電層91t及び絶縁層84上に、EL層92、導電層93を順に形成する。EL層92及び導電層93は、例えば真空蒸着法により形成することができる。
続いて、導電層93上に絶縁層94を形成する(図13(A))。絶縁層94は、例えばスパッタリング法やALD法などの、形成温度を低くしても緻密な膜を形成できる成膜方法を用いることが好ましい。また、無機絶縁材料を含む膜と、有機絶縁材料を含む膜の積層構造としてもよい。
以上の工程により、支持基板44上にトランジスタ70a、トランジスタ70b、及び表示素子90を形成することができる。
続いて、基板21上に、着色層52a及び着色層52b等を形成する(図12(B))。着色層52a等は、例えば感光性の材料を用い、フォトリソグラフィ法により形成することができる。
なお、基板21上に、着色層52a等に加えて遮光層を形成してもよい。
また、基板21側の工程と、上記支持基板44側の工程は、それぞれ独立に行うことができ、その順序は問わない。
続いて、支持基板44と基板21とを接着層89を介して貼り合せる(図12(C))。接着層89は、絶縁層94と着色層52aまたは着色層52bの間に位置する。
続いて、剥離層43と絶縁層45との間で剥離し支持基板44と剥離層43を除去する(図14(A))。
剥離層43と絶縁層45とを剥離する方法としては、機械的な力を加えることや、剥離層43をエッチングすること、または剥離界面に液体を滴下する、または支持基板44を液体に含浸させるなどし、剥離界面に液体を浸透させることなどが、一例として挙げられる。または、剥離界面を形成する2層の熱膨張率の違いを利用し、支持基板44を加熱または冷却することにより剥離を行ってもよい。
また、剥離を行う前に、剥離界面の一部を露出させる処理を行ってもよい。例えばレーザや鋭利な部材などにより、剥離層43上の絶縁層45の一部を除去する。これにより、絶縁層45が除去された部分を出発点(起点)として、剥離を進行させることができる。
剥離を終えた後、絶縁層45の表面に剥離層43の一部が残存している場合がある。その場合、残存した剥離層43を洗浄やエッチング、拭き取りなどを行うことにより除去してもよい。特に、剥離層43に有機樹脂を用いた場合には、アッシングによりこれを除去することができる。
続いて、絶縁層45を除去することが好ましい。絶縁層45は、ウェットエッチング法またはドライエッチング法、またはこれらを組み合わせたエッチング方法を用いることができる。また、絶縁層45は除去する必要がなければ除去しなくてもよい。絶縁層45を除去した段階における断面概略図が図14(B)に相当する。
なお、絶縁層45のエッチングの際に、導電層23の表面の一部または絶縁層83の表面の一部がエッチングされることがある。その場合、導電層23tの表面の高さと絶縁層83の表面の高さが一致せず、これらの境界部に段差が生じる場合がある。
その後、導電層23t及び絶縁層83上に、配向膜53aを形成する(図14(C))。配向膜53aとなる薄膜を成膜した後に、ラビング処理を行うことにより、配向膜53aを形成することができる。
なお、絶縁層45として有機樹脂を用いた場合には、これを除去せずにラビング処理することで、配向膜26aとしてもよい。または、剥離層43に有機樹脂を用い、剥離層43と支持基板44との間で剥離した場合には、剥離層43を除去せずにラビング処理することで、配向膜26aとしてもよい。このとき、絶縁層45はあらかじめ薄く形成しておくか、絶縁層45を設けないことが好ましい。また、剥離層43の厚さが厚い場合には、アッシング等により剥離層43の一部を除去することで剥離層43を薄くしてもよい。
続いて、基板31を準備し、当該基板31上に遮光層52を形成する。遮光層52は、導電膜を加工して、導電層71等と同様の方法により形成してもよいし、金属材料や顔料や染料を含む樹脂材料を用いて、絶縁層81等と同様の方法により形成してもよい。
続いて、着色層51a、着色層51b等をそれぞれ形成する。着色層51a、着色層51bは、着色層52a等と同様の方法により形成できる。
なお、遮光層52よりも先に、着色層51a及び着色層51bを形成してもよい。このとき、遮光層52の一部が、着色層51a及び着色層51bの端部を覆うように形成することが好ましい。また、遮光層52を設けず、着色層51aと着色層51bの一部を互いに重ねる領域を設けてもよい。
続いて、遮光層52、着色層51a及び着色層51b等を覆って絶縁層61を成膜する。絶縁層61は、着色層51a等に含有された不純物等が液晶24に拡散することを防ぐオーバーコートとしての機能を有する。また絶縁層61は、遮光層52、着色層51a及び着色層51b等の表面の段差を被覆する平坦化層としての機能を有していてもよい。なお、絶縁層61は不要であれば設けなくてもよい。
続いて、絶縁層61上に導電層25を形成する。導電層25は、導電層71等と同様の方法により形成することができる。または、遮蔽マスクを用いた成膜方法により、島状の導電層25を形成してもよい。
続いて、導電層25上に配向膜53bを形成する(図15(A))。配向膜53bは、配向膜53aと同様の方法により形成することができる。
なお、上述した基板21側の工程と、基板31側の工程は、それぞれ独立に進めることができる。
続いて、基板21と基板31のいずれか一方、または両方に、これらを接着する接着層(図示しない)を形成する。接着層は、画素が配置されている領域を囲むように形成する。接着層は、例えばスクリーン印刷法や、ディスペンス法等により形成することができる。接着層としては、熱硬化性樹脂や紫外線硬化樹脂などの硬化性樹脂を用いることができる。また、紫外線により仮硬化した後に、熱を加えることにより硬化する樹脂などを用いてもよい。または、接着層として、紫外線硬化性と熱硬化性の両方を有する樹脂などを用いてもよい。
続いて、液晶24を含む組成物をディスペンス法等により接着層に囲まれた領域に滴下する。
続いて、液晶24を含む組成物を挟むように基板21と基板31とを貼り合せ、接着層を硬化する。貼り合せは、減圧雰囲気下で行うと基板21と基板31の間に気泡等が混入することを防ぐことができるため好ましい。また、減圧雰囲気下で貼り合せを行い、大気圧雰囲気下に暴露した状態で接着層を硬化することが好ましい。
なお、液晶24を含む組成物は、基板21と基板31を貼り合せた後に、減圧雰囲気下において、接着層に設けた隙間から注入する方法を用いてもよい。また、液晶24を含む組成物の滴下後に粒状のギャップスペーサを画素が配置されている領域や、当該領域の外側に配置してもよいし、当該ギャップスペーサを含む組成物を滴下してもよい。
以上の工程により、表示装置10を作製することができる(図15(B))。図15(B)は、図7と同じ図である。
なお、図9で示した構成とする場合には、上記作製方法例におけるEL層92の作製工程において、EL層92a及びEL層92b等をそれぞれ個別に作り分けることで作製できる。例えばメタルマスク等のシャドーマスクを用いた蒸着法や、インクジェット法等を用いてEL層92a等を形成すればよい。また、EL層92aとEL層92b等とが積層構造を有する場合、一部の層を共通して用いてもよい。
また、図10(A)、(B)に示す構成の場合、上記作製方法例における基板21及び基板31に代えて、基板41a及び基板41bを用いることができる。本作製方法例においては、基板41aまたは基板41b上に形成する層(例えば着色層51a、着色層52a、導電層25等)は、高い形成温度を必要としないため、基板41aまたは基板41bに樹脂を含む基板やフィルムなどを用いることが容易である。また基板41a及び基板41b上に形成する層は、ロールトゥロール法を用いて形成することもでき、コストを低減することができる。
また、図11(A)、(B)に示す構成の場合、上記作製方法例において、着色層51a、着色層51b、遮光層52、絶縁層61等の形成工程を省略することにより作製できる。
以上が作製方法例についての説明である。
[各構成要素について]
以下では、上記に示す各構成要素について説明する。
〔基板〕
表示装置が有する基板には、平坦面を有する材料を用いることができる。表示素子からの光を取り出す側の基板には、該光を透過する材料を用いる。例えば、ガラス、石英、セラミック、サファイヤ、有機樹脂などの材料を用いることができる。
厚さの薄い基板を用いることで、表示装置の軽量化、薄型化を図ることができる。さらに、可撓性を有する程度の厚さの基板を用いることで、可撓性を有する表示装置を実現できる。
可撓性及び可視光に対する透過性を有する材料としては、例えば、可撓性を有する程度の厚さのガラスや、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリエーテルスルホン(PES)樹脂、ポリアミド樹脂、シクロオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂等が挙げられる。特に、熱膨張係数の低い材料を用いることが好ましく、例えば、熱膨張係数が30×10−6/K以下であるポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、PET等を好適に用いることができる。また、ガラス繊維に有機樹脂を含浸した基板や、無機フィラーを有機樹脂に混ぜて熱膨張係数を下げた基板を使用することもできる。このような材料を用いた基板は、重量が軽いため、該基板を用いた表示装置も軽量にすることができる。
上記材料中に繊維体が含まれている場合、繊維体は有機化合物または無機化合物の高強度繊維を用いる。高強度繊維とは、具体的には引張弾性率またはヤング率の高い繊維のことを言い、代表例としては、ポリビニルアルコール系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリエチレン系繊維、アラミド系繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、ガラス繊維、または炭素繊維が挙げられる。ガラス繊維としては、Eガラス、Sガラス、Dガラス、Qガラス等を用いたガラス繊維が挙げられる。これらは、織布または不織布の状態で用い、この繊維体に樹脂を含浸させ樹脂を硬化させた構造物を、可撓性を有する基板として用いてもよい。可撓性を有する基板として、繊維体と樹脂からなる構造物を用いると、曲げや局所的押圧による破損に対する信頼性が向上するため、好ましい。
または、可撓性を有する程度に薄いガラス、金属などを基板に用いることもできる。または、ガラスと樹脂材料とが接着層により貼り合わされた複合材料を用いてもよい。
可撓性を有する基板に、表示装置の表面を傷などから保護するハードコート層(例えば、窒化シリコン、酸化アルミニウムなど)や、押圧を分散可能な材質の層(例えば、アラミド樹脂など)等が積層されていてもよい。また、水分等による表示素子の寿命の低下等を抑制するために、可撓性を有する基板に透水性の低い絶縁膜が積層されていてもよい。例えば、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム等の無機絶縁材料を用いることができる。
基板は、複数の層を積層して用いることもできる。特に、ガラス層を有する構成とすると、水や酸素に対するバリア性を向上させ、信頼性の高い表示装置とすることができる。
〔トランジスタ〕
トランジスタは、ゲート電極として機能する導電層と、半導体層と、ソース電極として機能する導電層と、ドレイン電極として機能する導電層と、ゲート絶縁層として機能する絶縁層と、を有する。上記では、ボトムゲート構造のトランジスタを適用した場合を示している。
なお、本発明の一態様の表示装置が有するトランジスタの構造は特に限定されない。例えば、プレーナ型のトランジスタとしてもよいし、スタガ型のトランジスタとしてもよいし、逆スタガ型のトランジスタとしてもよい。また、トップゲート型又はボトムゲート型のいずれのトランジスタ構造としてもよい。または、チャネルの上下にゲート電極が設けられていてもよい。
トランジスタに用いる半導体材料の結晶性についても特に限定されず、非晶質半導体、結晶性を有する半導体(微結晶半導体、多結晶半導体、単結晶半導体、又は一部に結晶領域を有する半導体)のいずれを用いてもよい。結晶性を有する半導体を用いると、トランジスタ特性の劣化を抑制できるため好ましい。
また、トランジスタに用いる半導体材料としては、例えば、第14族の元素(シリコン、ゲルマニウム等)、化合物半導体又は半導体特性を有する金属酸化物を半導体層に用いることができる。代表的には、シリコンを含む半導体、ガリウムヒ素を含む半導体又はインジウムを含む金属酸化物などを適用できる。
特にシリコンよりもバンドギャップの大きな金属酸化物を適用することが好ましい。シリコンよりもバンドギャップが広く、且つキャリア密度の小さい半導体材料を用いると、トランジスタのオフ状態における電流を低減できるため好ましい。
特に、半導体層として、複数の結晶部を有し、当該結晶部はc軸が半導体層の被形成面、または半導体層の上面に対し概略垂直に配向し、且つ隣接する結晶部間には粒界が確認できない金属酸化物を用いることが好ましい。
このような金属酸化物は、結晶粒界を有さないために表示装置を湾曲させたときの応力によって金属酸化物膜にクラックが生じてしまうことが抑制される。したがって、可撓性を有し、湾曲させて用いる表示装置などに、このような金属酸化物を好適に用いることができる。
また半導体層としてこのような結晶性を有する金属酸化物を用いることで、電気特性の変動が抑制され、信頼性の高いトランジスタを実現できる。
また、シリコンよりもバンドギャップの大きな金属酸化物を用いたトランジスタは、その低いオフ電流により、トランジスタと直列に接続された容量素子に蓄積した電荷を長期間に亘って保持することが可能である。このようなトランジスタを画素に適用することで、各画素の階調を維持しつつ、駆動回路を停止することも可能となる。その結果、極めて消費電力の低減された表示装置を実現できる。
半導体層は、例えば少なくともインジウム、亜鉛及びM(アルミニウム、チタン、ガリウム、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ランタン、セリウム、スズ、ネオジムまたはハフニウム等の金属)を含むIn−M−Zn系酸化物で表記される膜を含むことが好ましい。また、該金属酸化物を用いたトランジスタの電気特性のばらつきを減らすため、それらと共に、スタビライザーを含むことが好ましい。
スタビライザーとしては、上記Mで記載の金属を含め、例えば、ガリウム、スズ、ハフニウム、アルミニウム、またはジルコニウム等がある。また、他のスタビライザーとしては、ランタノイドである、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム等がある。
半導体層を構成する金属酸化物として、例えば、In−Ga−Zn系酸化物、In−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Zn系酸化物、In−Hf−Zn系酸化物、In−La−Zn系酸化物、In−Ce−Zn系酸化物、In−Pr−Zn系酸化物、In−Nd−Zn系酸化物、In−Sm−Zn系酸化物、In−Eu−Zn系酸化物、In−Gd−Zn系酸化物、In−Tb−Zn系酸化物、In−Dy−Zn系酸化物、In−Ho−Zn系酸化物、In−Er−Zn系酸化物、In−Tm−Zn系酸化物、In−Yb−Zn系酸化物、In−Lu−Zn系酸化物、In−Sn−Ga−Zn系酸化物、In−Hf−Ga−Zn系酸化物、In−Al−Ga−Zn系酸化物、In−Sn−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Hf−Zn系酸化物、In−Hf−Al−Zn系酸化物を用いることができる。
なお、ここで、In−Ga−Zn系酸化物とは、InとGaとZnを主成分として有する酸化物という意味であり、InとGaとZnの比率は問わない。また、InとGaとZn以外の金属元素が入っていてもよい。
また、半導体層と導電層は、上記酸化物のうち同一の金属元素を有していてもよい。半導体層と導電層を同一の金属元素とすることで、製造コストを低減させることができる。例えば、同一の金属組成の金属酸化物ターゲットを用いることで、製造コストを低減させることができる。また半導体層と導電層を加工する際のエッチングガスまたはエッチング液を共通して用いることができる。ただし、半導体層と導電層は、同一の金属元素を有していても、組成が異なる場合がある。例えば、トランジスタ及び容量素子の作製工程中に、膜中の金属元素が脱離し、異なる金属組成となる場合がある。
半導体層を構成する金属酸化物は、エネルギーギャップが2eV以上、好ましくは2.5eV以上、より好ましくは3eV以上であることが好ましい。このように、エネルギーギャップの広い金属酸化物を用いることで、トランジスタのオフ電流を低減することができる。
半導体層を構成する金属酸化物がIn−M−Zn酸化物の場合、In−M−Zn酸化物を成膜するために用いるスパッタリングターゲットの金属元素の原子数比は、In≧M、Zn≧Mを満たすことが好ましい。このようなスパッタリングターゲットの金属元素の原子数比として、In:M:Zn=1:1:1、In:M:Zn=1:1:1.2、In:M:Zn=3:1:2、4:2:4.1等が好ましい。なお、成膜される半導体層の原子数比はそれぞれ、誤差として上記のスパッタリングターゲットに含まれる金属元素の原子数比のプラスマイナス40%の変動を含む。
半導体層としては、キャリア密度の低い金属酸化物膜を用いる。例えば、半導体層は、キャリア密度が1×1017/cm以下、好ましくは1×1015/cm以下、さらに好ましくは1×1013/cm以下、より好ましくは1×1011/cm以下、さらに好ましくは1×1010/cm未満であり、1×10−9/cm以上のキャリア密度の金属酸化物を用いることができる。そのような金属酸化物を、高純度真性または実質的に高純度真性な金属酸化物と呼ぶ。これにより不純物濃度が低く、欠陥準位密度が低いため、安定な特性を有する金属酸化物であるといえる。
なお、これらに限られず、必要とするトランジスタの半導体特性及び電気特性(電界効果移動度、しきい値電圧等)に応じて適切な組成のものを用いればよい。また、必要とするトランジスタの半導体特性を得るために、半導体層のキャリア密度や不純物濃度、欠陥密度、金属元素と酸素の原子数比、原子間距離、密度等を適切なものとすることが好ましい。
半導体層を構成する金属酸化物において、第14族元素の一つであるシリコンや炭素が含まれると、半導体層において酸素欠損が増加し、n型化してしまう。このため、半導体層におけるシリコンや炭素の濃度(二次イオン質量分析法により得られる濃度)を、2×1018atoms/cm以下、好ましくは2×1017atoms/cm以下とする。
また、アルカリ金属及びアルカリ土類金属は、金属酸化物と結合するとキャリアを生成する場合があり、トランジスタのオフ電流が増大してしまうことがある。このため半導体層における二次イオン質量分析法により得られるアルカリ金属またはアルカリ土類金属の濃度を、1×1018atoms/cm以下、好ましくは2×1016atoms/cm以下にする。
また、半導体層を構成する金属酸化物に窒素が含まれていると、キャリアである電子が生じ、キャリア密度が増加し、n型化しやすい。この結果、窒素が含まれている金属酸化物を用いたトランジスタはノーマリーオン特性となりやすい。このため半導体層における二次イオン質量分析法により得られる窒素濃度は、5×1018atoms/cm以下にすることが好ましい。
また、半導体層は、例えば非単結晶構造でもよい。非単結晶構造は、例えば、CAAC−OS(C−Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor、または、C−Axis Aligned and A−B−plane Anchored Crystalline Oxide Semiconductor)、多結晶構造、微結晶構造、または非晶質構造を含む。非単結晶構造において、非晶質構造は最も欠陥準位密度が高く、CAAC−OSは最も欠陥準位密度が低い。
非晶質構造の金属酸化物膜は、例えば、原子配列が無秩序であり、結晶成分を有さない。または、非晶質構造の酸化物膜は、例えば、完全な非晶質構造であり、結晶部を有さない。
なお、半導体層が、非晶質構造の領域、微結晶構造の領域、多結晶構造の領域、CAAC−OSの領域、単結晶構造の領域のうち、二種以上を有する混合膜であってもよい。混合膜は、例えば上述した領域のうち、いずれか二種以上の領域を含む単層構造、または積層構造を有する場合がある。
本明細書等において、金属酸化物(metal oxide)とは、広い表現での金属の酸化物である。金属酸化物は、酸化物絶縁体、酸化物導電体(透明酸化物導電体を含む)、酸化物半導体(Oxide Semiconductorまたは単にOSともいう)などに分類される。例えば、トランジスタの活性層に金属酸化物を用いた場合、当該金属酸化物を酸化物半導体と呼称する場合がある。つまり、金属酸化物が増幅作用、整流作用、及びスイッチング作用の少なくとも1つを有する場合、当該金属酸化物を、金属酸化物半導体(metal oxide semiconductor)、略してOSと呼ぶことができる。また、OS FETと記載する場合においては、金属酸化物または酸化物半導体を有するトランジスタと換言することができる。
また、本明細書等において、窒素を有する金属酸化物も金属酸化物(metal oxide)と総称する場合がある。また、窒素を有する金属酸化物を、金属酸化窒化物(metal oxynitride)と呼称してもよい。
また、本明細書等において、CAAC(c−axis aligned crystal)、及びCAC(cloud aligned composite)と記載する場合がある。なお、CAACは結晶構造の一例を表し、CACは機能、または材料の構成の一例を表す。
また、本明細書等において、CAC−OSまたはCAC−metal oxideとは、材料の一部では導電性の機能と、材料の一部では絶縁性の機能とを有し、材料の全体では半導体としての機能を有する。なお、CAC−OSまたはCAC−metal oxideを、トランジスタの活性層に用いる場合、導電性の機能は、キャリアとなる電子(またはホール)を流す機能であり、絶縁性の機能は、キャリアとなる電子を流さない機能である。導電性の機能と、絶縁性の機能とを、それぞれ相補的に作用させることで、スイッチングさせる機能(On/Offさせる機能)をCAC−OSまたはCAC−metal oxideに付与することができる。CAC−OSまたはCAC−metal oxideにおいて、それぞれの機能を分離させることで、双方の機能を最大限に高めることができる。
また、本明細書等において、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、導電性領域、及び絶縁性領域を有する。導電性領域は、上述の導電性の機能を有し、絶縁性領域は、上述の絶縁性の機能を有する。また、材料中において、導電性領域と、絶縁性領域とは、ナノ粒子レベルで分離している場合がある。また、導電性領域と、絶縁性領域とは、それぞれ材料中に偏在する場合がある。また、導電性領域は、周辺がぼけてクラウド状に連結して観察される場合がある。
また、CAC−OSまたはCAC−metal oxideにおいて、導電性領域と、絶縁性領域とは、それぞれ0.5nm以上10nm以下、好ましくは0.5nm以上3nm以下のサイズで材料中に分散している場合がある。
また、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、異なるバンドギャップを有する成分により構成される。例えば、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、絶縁性領域に起因するワイドギャップを有する成分と、導電性領域に起因するナローギャップを有する成分と、により構成される。当該構成の場合、キャリアを流す際に、ナローギャップを有する成分において、主にキャリアが流れる。また、ナローギャップを有する成分が、ワイドギャップを有する成分に相補的に作用し、ナローギャップを有する成分に連動してワイドギャップを有する成分にもキャリアが流れる。このため、上記CAC−OSまたはCAC−metal oxideをトランジスタのチャネル領域に用いる場合、トランジスタのオン状態において高い電流駆動力、つまり大きなオン電流、及び高い電界効果移動度を得ることができる。
すなわち、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、マトリックス複合材(matrix composite)、または金属マトリックス複合材(metal matrix composite)と呼称することもできる。
金属酸化物の結晶構造の一例について説明する。なお、以下では、In−Ga−Zn酸化物ターゲット(In:Ga:Zn=4:2:4.1[原子数比])を用いて、スパッタリング法にて成膜された金属酸化物を一例として説明する。上記ターゲットを用いて、基板温度を100℃以上130℃以下として、スパッタリング法により形成した金属酸化物をsIGZOと呼称し、上記ターゲットを用いて、基板温度を室温(R.T.)として、スパッタリング法により形成した金属酸化物をtIGZOと呼称する。例えば、sIGZOは、nc(nano crystal)及びCAACのいずれか一方または双方の結晶構造を有する。また、tIGZOは、ncの結晶構造を有する。なお、ここでいう室温(R.T.)とは、基板を意図的に加熱しない場合の温度を含む。
<CAC−OSの構成>
以下では、本発明の一態様で開示されるトランジスタに用いることができるCAC(Cloud Aligned Complementary)−OSの構成について説明する。
CAC−OSとは、例えば、金属酸化物を構成する元素が、0.5nm以上10nm以下、好ましくは、1nm以上2nm以下、またはその近傍のサイズで偏在した材料の一構成である。なお、以下では、金属酸化物において、一つあるいはそれ以上の金属元素が偏在し、該金属元素を有する領域が、0.5nm以上10nm以下、好ましくは、1nm以上2nm以下、またはその近傍のサイズで混合した状態をモザイク状、またはパッチ状ともいう。
なお、金属酸化物は、少なくともインジウムを含むことが好ましい。特にインジウムおよび亜鉛を含むことが好ましい。また、それらに加えて、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、銅、バナジウム、ベリリウム、ホウ素、シリコン、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、またはマグネシウムなどから選ばれた一種、または複数種が含まれていてもよい。
例えば、In−Ga−Zn酸化物におけるCAC−OS(CAC−OSの中でもIn−Ga−Zn酸化物を、特にCAC−IGZOと呼称してもよい。)とは、インジウム酸化物(以下、InOX1(X1は0よりも大きい実数)とする。)、またはインジウム亜鉛酸化物(以下、InX2ZnY2Z2(X2、Y2、およびZ2は0よりも大きい実数)とする。)と、ガリウム酸化物(以下、GaOX3(X3は0よりも大きい実数)とする。)、またはガリウム亜鉛酸化物(以下、GaX4ZnY4Z4(X4、Y4、およびZ4は0よりも大きい実数)とする。)などと、に材料が分離することでモザイク状となり、モザイク状のInOX1、またはInX2ZnY2Z2が、膜中に均一に分布した構成(以下、クラウド状ともいう。)である。
つまり、CAC−OSは、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域とが、混合している構成を有する複合金属酸化物である。なお、本明細書において、例えば、第1の領域の元素Mに対するInの原子数比が、第2の領域の元素Mに対するInの原子数比よりも大きいことを、第1の領域は、第2の領域と比較して、Inの濃度が高いとする。
なお、IGZOは通称であり、In、Ga、Zn、およびOによる1つの化合物をいう場合がある。代表例として、InGaO(ZnO)m1(m1は自然数)、またはIn(1+x0)Ga(1−x0)(ZnO)m0(−1≦x0≦1、m0は任意数)で表される結晶性の化合物が挙げられる。
上記結晶性の化合物は、単結晶構造、多結晶構造、またはCAAC構造を有する。なお、CAAC構造とは、複数のIGZOのナノ結晶がc軸配向を有し、かつa−b面においては配向せずに連結した結晶構造である。
一方、CAC−OSは、金属酸化物の材料構成に関する。CAC−OSとは、In、Ga、Zn、およびOを含む材料構成において、一部にGaを主成分とするナノ粒子状に観察される領域と、一部にInを主成分とするナノ粒子状に観察される領域とが、それぞれモザイク状にランダムに分散している構成をいう。従って、CAC−OSにおいて、結晶構造は副次的な要素である。
なお、CAC−OSは、組成の異なる二種類以上の膜の積層構造は含まないものとする。例えば、Inを主成分とする膜と、Gaを主成分とする膜との2層からなる構造は、含まない。
なお、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域とは、明確な境界が観察できない場合がある。
なお、ガリウムの代わりに、アルミニウム、イットリウム、銅、バナジウム、ベリリウム、ホウ素、シリコン、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、またはマグネシウムなどから選ばれた一種、または複数種が含まれている場合、CAC−OSは、一部に該金属元素を主成分とするナノ粒子状に観察される領域と、一部にInを主成分とするナノ粒子状に観察される領域とが、それぞれモザイク状にランダムに分散している構成をいう。
CAC−OSは、例えば基板を意図的に加熱しない条件で、スパッタリング法により形成することができる。また、CAC−OSをスパッタリング法で形成する場合、成膜ガスとして、不活性ガス(代表的にはアルゴン)、酸素ガス、及び窒素ガスの中から選ばれたいずれか一つまたは複数を用いればよい。また、成膜時の成膜ガスの総流量に対する酸素ガスの流量比は低いほど好ましく、例えば酸素ガスの流量比を0%以上30%未満、好ましくは0%以上10%以下とすることが好ましい。
CAC−OSは、X線回折(XRD:X−ray diffraction)測定法のひとつであるOut−of−plane法によるθ/2θスキャンを用いて測定したときに、明確なピークが観察されないという特徴を有する。すなわち、X線回折から、測定領域のa−b面方向、およびc軸方向の配向は見られないことが分かる。
またCAC−OSは、プローブ径が1nmの電子線(ナノビーム電子線ともいう。)を照射することで得られる電子線回折パターンにおいて、リング状に輝度の高い領域と、該リング領域に複数の輝点が観測される。従って、電子線回折パターンから、CAC−OSの結晶構造が、平面方向、および断面方向において、配向性を有さないnc(nano−crystal)構造を有することがわかる。
また例えば、In−Ga−Zn酸化物におけるCAC−OSでは、エネルギー分散型X線分光法(EDX:Energy Dispersive X−ray spectroscopy)を用いて取得したEDXマッピングにより、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域とが、偏在し、混合している構造を有することが確認できる。
CAC−OSは、金属元素が均一に分布したIGZO化合物とは異なる構造であり、IGZO化合物と異なる性質を有する。つまり、CAC−OSは、GaOX3などが主成分である領域と、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域と、に互いに相分離し、各元素を主成分とする領域がモザイク状である構造を有する。
ここで、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域は、GaOX3などが主成分である領域と比較して、導電性が高い領域である。つまり、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域を、キャリアが流れることにより、金属酸化物としての導電性が発現する。従って、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域が、金属酸化物中にクラウド状に分布することで、高い電界効果移動度(μ)が実現できる。
一方、GaOX3などが主成分である領域は、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域と比較して、絶縁性が高い領域である。つまり、GaOX3などが主成分である領域が、金属酸化物中に分布することで、リーク電流を抑制し、良好なスイッチング動作を実現できる。
従って、CAC−OSを半導体素子に用いた場合、GaOX3などに起因する絶縁性と、InX2ZnY2Z2、またはInOX1に起因する導電性とが、相補的に作用することにより、高いオン電流(Ion)、および高い電界効果移動度(μ)を実現することができる。
また、CAC−OSを用いた半導体素子は、信頼性が高い。従って、CAC−OSは、ディスプレイをはじめとするさまざまな半導体装置に最適である。
または、トランジスタのチャネルが形成される半導体に、シリコンを用いることが好ましい。シリコンとしてアモルファスシリコンを用いてもよいが、特に結晶性を有するシリコンを用いることが好ましい。例えば、微結晶シリコン、多結晶シリコン、単結晶シリコンなどを用いることが好ましい。特に、多結晶シリコンは、単結晶シリコンに比べて低温で形成でき、且つアモルファスシリコンに比べて高い電界効果移動度と高い信頼性を備える。このような多結晶半導体を画素に適用することで画素の開口率を向上させることができる。また極めて高精細な表示部とする場合であっても、ゲート駆動回路とソース駆動回路を画素と同一基板上に形成することが可能となり、電子機器を構成する部品数を低減することができる。
本実施の形態で例示したボトムゲート構造のトランジスタは、作製工程を削減できるため好ましい。またこのときアモルファスシリコンを用いることで、多結晶シリコンよりも低温で形成できるため、半導体層よりも下層の配線や電極の材料、基板の材料として、耐熱性の低い材料を用いることが可能なため、材料の選択の幅を広げることができる。例えば、極めて大面積のガラス基板などを好適に用いることができる。一方、トップゲート型のトランジスタは、自己整合的に不純物領域を形成しやすいため、特性のばらつきなどを低減することできるため好ましい。このとき特に、多結晶シリコンや単結晶シリコンなどを用いる場合に適している。
〔導電層〕
トランジスタのゲート、ソースおよびドレインのほか、表示装置を構成する各種配線および電極などの導電層に用いることのできる材料としては、アルミニウム、チタン、クロム、ニッケル、銅、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、銀、タンタル、またはタングステンなどの金属、またはこれを主成分とする合金などが挙げられる。またこれらの材料を含む膜を単層で、または積層構造として用いることができる。例えば、シリコンを含むアルミニウム膜の単層構造、チタン膜上にアルミニウム膜を積層する二層構造、タングステン膜上にアルミニウム膜を積層する二層構造、銅−マグネシウム−アルミニウム合金膜上に銅膜を積層する二層構造、チタン膜上に銅膜を積層する二層構造、タングステン膜上に銅膜を積層する二層構造、チタン膜または窒化チタン膜と、その上に重ねてアルミニウム膜または銅膜を積層し、さらにその上にチタン膜または窒化チタン膜を形成する三層構造、モリブデン膜または窒化モリブデン膜と、その上に重ねてアルミニウム膜または銅膜を積層し、さらにその上にモリブデン膜または窒化モリブデン膜を形成する三層構造等がある。なお、酸化インジウム、酸化錫または酸化亜鉛等の酸化物を用いてもよい。また、マンガンを含む銅を用いると、エッチングによる形状の制御性が高まるため好ましい。
また、透光性を有する導電性材料としては、酸化インジウム、インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、ガリウムを添加した酸化亜鉛などの導電性酸化物またはグラフェンを用いることができる。または、金、銀、白金、マグネシウム、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、パラジウム、またはチタンなどの金属材料や、該金属材料を含む合金材料を用いることができる。または、該金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)などを用いてもよい。なお、金属材料、合金材料(またはそれらの窒化物)を用いる場合には、透光性を有する程度に薄くすればよい。また、上記材料の積層膜を導電層として用いることができる。例えば、銀とマグネシウムの合金とインジウムスズ酸化物の積層膜などを用いると、導電性を高めることができるため好ましい。これらは、表示装置を構成する各種配線および電極などの導電層や、表示素子が有する導電層(画素電極や共通電極として機能する導電層)にも用いることができる。
〔絶縁層〕
各絶縁層に用いることのできる絶縁材料としては、例えば、アクリル、エポキシなどの樹脂、シロキサン結合を有する樹脂の他、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウムなどの無機絶縁材料を用いることもできる。
また発光素子は、一対の透水性の低い絶縁膜の間に設けられていることが好ましい。これにより、発光素子に水等の不純物が侵入することを抑制でき、装置の信頼性の低下を抑制できる。
透水性の低い絶縁膜としては、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜等の窒素と珪素を含む膜や、窒化アルミニウム膜等の窒素とアルミニウムを含む膜等が挙げられる。また、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜等を用いてもよい。
例えば、透水性の低い絶縁膜の水蒸気透過量は、1×10−5[g/(m・day)]以下、好ましくは1×10−6[g/(m・day)]以下、より好ましくは1×10−7[g/(m・day)]以下、さらに好ましくは1×10−8[g/(m・day)]以下とする。
〔液晶素子〕
液晶素子としては、例えば垂直配向(VA:Vertical Alignment)モードが適用された液晶素子を用いることができる。垂直配向モードとしては、MVA(Multi−Domain Vertical Alignment)モード、PVA(Patterned Vertical Alignment)モード、ASV(Advanced Super View)モードなどを用いることができる。
また、液晶素子には、様々なモードが適用された液晶素子を用いることができる。例えばVAモードのほかに、TN(Twisted Nematic)モード、IPS(In−Plane−Switching)モード、FFS(Fringe Field Switching)モード、ASM(Axially Symmetric aligned Micro−cell)モード、OCB(Optically Compensated Birefringence)モード、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric Liquid Crystal)モード等が適用された液晶素子を用いることができる。
なお、液晶素子は、液晶の光学的変調作用によって光の透過または非透過を制御する素子である。なお、液晶の光学的変調作用は、液晶にかかる電界(横方向の電界、縦方向の電界又は斜め方向の電界を含む)によって制御される。なお、液晶素子に用いる液晶としては、サーモトロピック液晶、低分子液晶、高分子液晶、高分子分散型液晶(PDLC:Polymer Dispersed Liquid Crystal)、強誘電性液晶、反強誘電性液晶等を用いることができる。これらの液晶材料は、条件により、コレステリック相、スメクチック相、キュービック相、カイラルネマチック相、等方相等を示す。
また、液晶材料としては、ポジ型の液晶、またはネガ型の液晶のいずれを用いてもよく、適用するモードや設計に応じて最適な液晶材料を用いればよい。
また、液晶の配向を制御するため、配向膜を設けることができる。なお、横電界方式を採用する場合、配向膜を用いないブルー相を示す液晶を用いてもよい。ブルー相は液晶相の一つであり、コレステリック液晶を昇温していくと、コレステリック相から等方相へ転移する直前に発現する相である。ブルー相は狭い温度範囲でしか発現しないため、温度範囲を改善するために数重量%以上のカイラル剤を混合させた液晶組成物を液晶層に用いる。ブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、応答速度が短く、光学的等方性である。また、ブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、配向処理が不要であり、視野角依存性が小さい。また配向膜を設けなくてもよいのでラビング処理も不要となるため、ラビング処理によって引き起こされる静電破壊を防止することができ、作製工程中の液晶表示装置の不良や破損を軽減することができる。
また、液晶素子として、透過型の液晶素子、反射型の液晶素子、または半透過型の液晶素子などを用いることができる。
本発明の一態様では、特に反射型の液晶素子を用いることができる。
透過型または半透過型の液晶素子を用いる場合、一対の基板を挟むように、2つの偏光板を設ける。また偏光板よりも外側に、バックライトを設ける。バックライトとしては、直下型のバックライトであってもよいし、エッジライト型のバックライトであってもよい。LED(Light Emitting Diode)を備える直下型のバックライトを用いると、ローカルディミングが容易となり、コントラストを高めることができるため好ましい。また、エッジライト型のバックライトを用いると、バックライトを含めたモジュールの厚さを低減できるため好ましい。
め好ましい。
反射型の液晶素子を用いる場合には、表示面側に偏光板を設ける。またこれとは別に、表示面側に光拡散板を配置すると、視認性を向上させられるため好ましい。
また、反射型、または半透過型の液晶素子を用いる場合、偏光板よりも外側に、フロントライトを設けてもよい。フロントライトとしては、エッジライト型のフロントライトを用いることが好ましい。LED(Light Emitting Diode)を備えるフロントライトを用いると、消費電力を低減できるため好ましい。
〔発光素子〕
発光素子としては、自発光が可能な素子を用いることができ、電流又は電圧によって輝度が制御される素子をその範疇に含んでいる。例えば、LED、有機EL素子、無機EL素子等を用いることができる。
発光素子は、トップエミッション型、ボトムエミッション型、デュアルエミッション型などがある。光を取り出す側の電極には、可視光を透過する導電膜を用いる。また、光を取り出さない側の電極には、可視光を反射する導電膜を用いることが好ましい。
EL層は少なくとも発光層を有する。EL層は、発光層以外の層として、正孔注入性の高い物質、正孔輸送性の高い物質、正孔ブロック材料、電子輸送性の高い物質、電子注入性の高い物質、又はバイポーラ性の物質(電子輸送性及び正孔輸送性が高い物質)等を含む層をさらに有していてもよい。
EL層には低分子系化合物及び高分子系化合物のいずれを用いることもでき、無機化合物を含んでいてもよい。EL層を構成する層は、それぞれ、蒸着法(真空蒸着法を含む)、転写法、印刷法、インクジェット法、塗布法等の方法で形成することができる。
陰極と陽極の間に、発光素子の閾値電圧より高い電圧を印加すると、EL層に陽極側から正孔が注入され、陰極側から電子が注入される。注入された電子と正孔はEL層において再結合し、EL層に含まれる発光物質が発光する。
発光素子として、白色発光の発光素子を適用する場合には、EL層に2種類以上の発光物質を含む構成とすることが好ましい。例えば2以上の発光物質の各々の発光が補色の関係となるように、発光物質を選択することにより白色発光を得ることができる。例えば、それぞれR(赤)、G(緑)、B(青)、Y(黄)、O(橙)等の発光を示す発光物質、またはR、G、Bのうち2以上の色のスペクトル成分を含む発光を示す発光物質のうち、2以上を含むことが好ましい。また、発光素子からの発光のスペクトルが、可視光領域の波長(例えば350nm〜750nm)の範囲内に2以上のピークを有する発光素子を適用することが好ましい。また、黄色の波長領域にピークを有する材料の発光スペクトルは、緑色及び赤色の波長領域にもスペクトル成分を有する材料であることが好ましい。
EL層は、一の色を発光する発光材料を含む発光層と、他の色を発光する発光材料を含む発光層とが積層された構成とすることが好ましい。例えば、EL層における複数の発光層は、互いに接して積層されていてもよいし、いずれの発光材料も含まない領域を介して積層されていてもよい。例えば、蛍光発光層と燐光発光層との間に、当該蛍光発光層または燐光発光層と同一の材料(例えばホスト材料、アシスト材料)を含み、且ついずれの発光材料も含まない領域を設ける構成としてもよい。これにより、発光素子の作製が容易になり、また、駆動電圧が低減される。
また、発光素子は、EL層を1つ有するシングル素子であってもよいし、複数のEL層が電荷発生層を介して積層されたタンデム素子であってもよい。
可視光を透過する導電膜は、例えば、酸化インジウム、インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、ガリウムを添加した酸化亜鉛などを用いて形成することができる。また、金、銀、白金、マグネシウム、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、パラジウム、もしくはチタン等の金属材料、これら金属材料を含む合金、又はこれら金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)等も、透光性を有する程度に薄く形成することで用いることができる。また、上記材料の積層膜を導電層として用いることができる。例えば、銀とマグネシウムの合金とインジウム錫酸化物の積層膜などを用いると、導電性を高めることができるため好ましい。また、グラフェン等を用いてもよい。
可視光を反射する導電膜は、例えば、アルミニウム、金、白金、銀、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、もしくはパラジウム等の金属材料、又はこれら金属材料を含む合金を用いることができる。また、上記金属材料や合金に、ランタン、ネオジム、又はゲルマニウム等が添加されていてもよい。また、チタン、ニッケル、またはネオジムと、アルミニウムを含む合金(アルミニウム合金)を用いてもよい。また銅、パラジウム、マグネシウムと、銀を含む合金を用いてもよい。銀と銅を含む合金は、耐熱性が高いため好ましい。さらに、アルミニウム膜またはアルミニウム合金膜に接して金属膜又は金属酸化物膜を積層することで、酸化を抑制することができる。このような金属膜、金属酸化物膜の材料としては、チタンや酸化チタンなどが挙げられる。また、上記可視光を透過する導電膜と金属材料からなる膜とを積層してもよい。例えば、銀とインジウム錫酸化物の積層膜、銀とマグネシウムの合金とインジウム錫酸化物の積層膜などを用いることができる。
電極は、それぞれ、蒸着法やスパッタリング法を用いて形成すればよい。そのほか、インクジェット法などの吐出法、スクリーン印刷法などの印刷法、又はメッキ法を用いて形成することができる。
なお、上述した、発光層、ならびに正孔注入性の高い物質、正孔輸送性の高い物質、電子輸送性の高い物質、及び電子注入性の高い物質、バイポーラ性の物質等を含む層は、それぞれ量子ドットなどの無機化合物や、高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマー等)を有していてもよい。例えば、量子ドットを発光層に用いることで、発光材料として機能させることもできる。
なお、量子ドット材料としては、コロイド状量子ドット材料、合金型量子ドット材料、コア・シェル型量子ドット材料、コア型量子ドット材料などを用いることができる。また、12族と16族、13族と15族、または14族と16族の元素グループを含む材料を用いてもよい。または、カドミウム、セレン、亜鉛、硫黄、リン、インジウム、テルル、鉛、ガリウム、ヒ素、アルミニウム等の元素を含む量子ドット材料を用いてもよい。
〔接着層〕
接着層としては、紫外線硬化型等の光硬化型接着剤、反応硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、嫌気型接着剤などの各種硬化型接着剤を用いることができる。これら接着剤としてはエポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、イミド樹脂、PVC(ポリビニルクロライド)樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)樹脂、EVA(エチレンビニルアセテート)樹脂等が挙げられる。特に、エポキシ樹脂等の透湿性が低い材料が好ましい。また、二液混合型の樹脂を用いてもよい。また、接着シート等を用いてもよい。
また、上記樹脂に乾燥剤を含んでいてもよい。例えば、アルカリ土類金属の酸化物(酸化カルシウムや酸化バリウム等)のように、化学吸着によって水分を吸着する物質を用いることができる。または、ゼオライトやシリカゲル等のように、物理吸着によって水分を吸着する物質を用いてもよい。乾燥剤が含まれていると、水分などの不純物が素子に侵入することを抑制でき、表示装置の信頼性が向上するため好ましい。
また、上記樹脂に屈折率の高いフィラーや光散乱部材を混合することにより、光取り出し効率を向上させることができる。例えば、酸化チタン、酸化バリウム、ゼオライト、ジルコニウム等を用いることができる。
〔接続層〕
接続層としては、異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)や、異方性導電ペースト(ACP:Anisotropic Conductive Paste)などを用いることができる。
〔着色層〕
着色層に用いることのできる材料としては、金属材料、樹脂材料、顔料または染料が含まれた樹脂材料などが挙げられる。
〔遮光層〕
遮光層として用いることのできる材料としては、カーボンブラック、チタンブラック、金属、金属酸化物、複数の金属酸化物の固溶体を含む複合酸化物等が挙げられる。遮光層は、樹脂材料を含む膜であってもよいし、金属などの無機材料の薄膜であってもよい。また、遮光層に、着色層の材料を含む膜の積層膜を用いることもできる。例えば、ある色の光を透過する着色層に用いる材料を含む膜と、他の色の光を透過する着色層に用いる材料を含む膜との積層構造を用いることができる。着色層と遮光層の材料を共通化することで、装置を共通化できるほか工程を簡略化できるため好ましい。
以上が各構成要素についての説明である。
[作製方法例]
ここでは、基板の剥離方法、及びこれを応用した可撓性を有する基板を有する表示パネルの作製方法の例について説明する。
ここでは、表示素子、回路、配線、電極、着色層や遮光層などの光学部材、及び絶縁層等が含まれる層をまとめて素子層と呼ぶこととする。例えば、素子層は表示素子を含み、表示素子の他に表示素子と電気的に接続する配線、画素や回路に用いるトランジスタなどの素子を備えていてもよい。
また、ここでは、表示素子が完成した(作製工程が終了した)段階において、素子層を支持し、可撓性を有する部材のことを、基板と呼ぶこととする。例えば、基板には、厚さが10nm以上300μm以下の、極めて薄いフィルム等も含まれる。
可撓性を有し、絶縁表面を備える基板上に素子層を形成する方法としては、代表的には以下に挙げる2つの方法がある。一つは、基板上に直接、素子層を形成する方法である。もう一つは、基板とは異なる支持基板上に素子層を形成した後、素子層と支持基板を剥離し、素子層を基板に転置する方法である。なお、ここでは詳細に説明しないが、上記2つの方法に加え、可撓性を有さない基板上に素子層を形成し、当該基板を研磨等により薄くすることで可撓性を持たせる方法もある。
基板を構成する材料が、素子層の形成工程にかかる熱に対して耐熱性を有する場合には、基板上に直接、素子層を形成すると、工程が簡略化されるため好ましい。このとき、基板を支持基板に固定した状態で素子層を形成すると、装置内、及び装置間における搬送が容易になるため好ましい。
また、素子層を支持基板上に形成した後に、基板に転置する方法を用いる場合、まず支持基板上に剥離層と絶縁層を積層し、当該絶縁層上に素子層を形成する。続いて、支持基板と素子層の間で剥離し、素子層を基板に転置する。このとき、支持基板と剥離層の界面、剥離層と絶縁層の界面、または剥離層中で剥離が生じるような材料を選択すればよい。この方法では、支持基板や剥離層に耐熱性の高い材料を用いることで、素子層を形成する際にかかる温度の上限を高めることができ、より信頼性の高い素子を有する素子層を形成できるため、好ましい。
例えば剥離層として、タングステンなどの高融点金属材料を含む層と、当該金属材料の酸化物を含む層を積層して用い、剥離層上の絶縁層として、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコンなどを複数積層した層を用いることが好ましい。なお、本明細書中において、酸化窒化物は、その組成として、窒素よりも酸素の含有量が多い材料を指し、窒化酸化物は、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多い材料を指す。
素子層と支持基板とを剥離する方法としては、機械的な力を加えることや、剥離層をエッチングすること、または剥離界面に液体を浸透させることなどが、一例として挙げられる。または、剥離界面を形成する2層の熱膨張率の違いを利用し、加熱または冷却することにより剥離を行ってもよい。
また、支持基板と絶縁層の界面で剥離が可能な場合には、剥離層を設けなくてもよい。
例えば、支持基板としてガラスを用い、絶縁層としてポリイミドなどの有機樹脂を用いることができる。このとき、素子層を形成した後に、有機樹脂にレーザ光等を照射して、支持基板と有機樹脂との剥離性を向上させて剥離を行うことができる。これにより、素子層の形成時に意図せず剥離が生じてしまうことを防ぐことができる。
また、剥離時にはレーザ光等を用いて有機樹脂の一部を局所的に加熱する、または鋭利な部材により物理的に有機樹脂の一部を切断、または貫通すること等により剥離の起点を形成し、ガラスと有機樹脂の界面で剥離を行ってもよい。
また、支持基板と有機樹脂からなる絶縁層の間に発熱層を設け、当該発熱層を加熱することにより、当該発熱層と絶縁層の界面で剥離を行ってもよい。発熱層としては、電流を流すことにより発熱する材料、光を吸収することにより発熱する材料、磁場を印加することにより発熱する材料など、様々な材料を用いることができる。例えば発熱層としては、半導体、金属、絶縁体から選択して用いることができる。
なお、上述した方法において、有機樹脂からなる絶縁層は、剥離後に基板として用いることもできる。
以上が可撓性を有する表示パネルを作製する方法についての説明である。
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置のより具体的な例について、図面を参照して説明する。
図16(A)は、表示装置400のブロック図である。表示装置400は、表示部362、回路GD、及び回路SDを有する。表示部362は、マトリクス状に配列した複数の画素410を有する。
表示装置400は、複数の配線G1、複数の配線G2、複数の配線ANO、複数の配線CSCOM、複数の配線S1、及び複数の配線S2を有する。複数の配線G1、複数の配線G2、複数の配線ANO、及び複数の配線CSCOMは、それぞれ、矢印Rで示す方向に配列した複数の画素410及び回路GDと電気的に接続する。複数の配線S1及び複数の配線S2は、それぞれ、矢印Cで示す方向に配列した複数の画素410及び回路SDと電気的に接続する。
なお、ここでは簡単のために回路GDと回路SDを1つずつ有する構成を示したが、液晶素子を駆動する回路GD及び回路SDと、発光素子を駆動する回路GD及び回路SDとを、別々に設けてもよい。
画素410は、反射型の液晶素子と、発光素子を有する。画素410において、液晶素子と発光素子とは、互いに重なる部分を有する。
図16(B1)、(B2)に、画素410が有する電極311の構成例を示す。電極311は、液晶素子の反射電極として機能する。また電極311には、開口451が設けられている。
図16(B1)、(B2)には、電極311と重なる領域に位置する発光素子360を破線で示している。発光素子360は、電極311が有する開口451と重ねて配置されている。これにより、発光素子360が発する光の一部は、開口451を介して一方の表示面側に射出される。また発光素子360が発する光の他の一部は、電極311とは反対側に射出される。
図16(B1)では、矢印Rで示す方向に隣接する画素410が異なる色に対応する画素である。図16(B2)では、矢印Cで示す方向に隣接する画素410が異なる色に対応する画素である。
非開口部の総面積に対する開口451の総面積の比の値が大きすぎると、液晶素子を用いた表示が暗くなってしまう。また、非開口部の総面積に対する開口451の総面積の比の値が小さすぎると、発光素子360を用いた表示が暗くなってしまう。
また、反射電極として機能する電極311に設ける開口451の面積が小さすぎると、発光素子360が射出する光から取り出せる光の効率が低下してしまう。
開口451の形状は、例えば多角形、四角形、楕円形、円形または十字等の形状とすることができる。また、細長い筋状、スリット状、市松模様状の形状としてもよい。また、開口451を隣接する画素に寄せて配置してもよい。好ましくは、開口451を同じ色を表示する他の画素に寄せて配置する。これにより、クロストークを抑制できる。
回路GDには、シフトレジスタ等の様々な順序回路等を用いることができる。回路GDには、トランジスタ及び容量素子等を用いることができる。回路GDが有するトランジスタは、画素410に含まれるトランジスタと同じ工程で形成することができる。
回路SDは、配線S1と電気的に接続される。回路SDには、例えば、集積回路を用いることができる。具体的には、回路SDには、シリコン基板上に形成された集積回路を用いることができる。
例えば、COG(Chip on glass)方式またはCOF方式等を用いて、画素410と電気的に接続されるパッドに回路SDを実装することができる。具体的には、異方性導電膜を用いて、パッドに集積回路を実装できる。
図17は、画素410の回路図の一例である。図17では、隣接する2つの画素410を示している。
画素410は、スイッチSW1、容量素子C1、液晶素子340、スイッチSW2、トランジスタM、容量素子C2、及び発光素子360等を有する。また、画素410には、配線G1、配線G2、配線ANO、配線CSCOM、配線S1、及び配線S2が電気的に接続されている。また、図17では、液晶素子340と電気的に接続する配線VCOM1、及び発光素子360と電気的に接続する配線VCOM2を示している。
図17では、スイッチSW1及びスイッチSW2にトランジスタを用いた場合の例を示している。
スイッチSW1のゲートは、配線G1と接続されている。スイッチSW1のソース及びドレインのうち一方は、配線S1と接続され、他方は、容量素子C1の一方の電極、及び液晶素子340の一方の電極と接続されている。容量素子C1の他方の電極は、配線CSCOMと接続されている。液晶素子340の他方の電極が配線VCOM1と接続されている。
スイッチSW2のゲートは、配線G2と接続されている。スイッチSW2のソース及びドレインのうち一方は、配線S2と接続され、他方は、容量素子C2の一方の電極、及びトランジスタMのゲートと接続されている。容量素子C2の他方の電極は、トランジスタMのソースまたはドレインの一方、及び配線ANOと接続されている。トランジスタMのソースまたはドレインの他方は、発光素子360の一方の電極と接続されている。発光素子360の他方の電極は、配線VCOM2と接続されている。
図17では、トランジスタMが半導体を挟む2つのゲートを有し、これらが接続されている例を示している。これにより、トランジスタMが流すことのできる電流を増大させることができる。
配線G1には、スイッチSW1を導通状態または非導通状態に制御する信号を与えることができる。配線VCOM1には、所定の電位を与えることができる。配線S1には、液晶素子340が有する液晶の配向状態を制御する信号を与えることができる。配線CSCOMには、所定の電位を与えることができる。
配線G2には、スイッチSW2を導通状態または非導通状態に制御する信号を与えることができる。配線VCOM2及び配線ANOには、発光素子360が発光する電位差が生じる電位をそれぞれ与えることができる。配線S2には、トランジスタMの導通状態を制御する信号を与えることができる。
図17に示す画素410は、例えば反射モードの表示を行う場合には、配線G1及び配線S1に与える信号により駆動し、液晶素子340による光学変調を利用して表示することができる。また、透過モードで表示を行う場合には、配線G2及び配線S2に与える信号により駆動し、発光素子360を発光させて表示することができる。また両方のモードで駆動する場合には、配線G1、配線G2、配線S1及び配線S2のそれぞれに与える信号により駆動することができる。
なお、図17では一つの画素410に、一つの液晶素子340と一つの発光素子360とを有する例を示したが、これに限られない。図18(A)は、一つの画素410に一つの液晶素子340と4つの発光素子360(発光素子360r、360g、360b、360w)を有する例を示している。図18(A)に示す画素410は、図17とは異なり、1つの画素で発光素子を用いたフルカラーの表示が可能である。
図18(A)では図17の例に加えて、画素410に配線G3及び配線S3が接続されている。
図18(A)に示す例では、例えば4つの発光素子360に、それぞれ赤色(R)、緑色(G)、青色(B)、及び白色(W)を呈する発光素子を用いることができる。また液晶素子340として、白色を呈する反射型の液晶素子を用いることができる。これにより、反射モードの表示を行う場合には、反射率の高い白色の表示を行うことができる。また透過モードで表示を行う場合には、演色性の高い表示を低い電力で行うことができる。
図18(B)に、図18(A)に対応した画素410の構成例を示す。画素410は、電極311が有する開口部と重なる発光素子360w、発光素子360r、発光素子360g、及び発光素子360bを有する。発光素子360r、発光素子360g、及び発光素子360bは、発光面積がほぼ同等であってもよいし、素子毎に異なる発光面積であってもよい。
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置を備える電子機器の例について、図面を参照して説明する。
本発明の一態様の表示装置を用いることで、二つの表示部を有する電子機器を作製できる。また、利便性が高められた電子機器を作製できる。また、使用環境や使用方法、表示する画像に適した表示を行うことのできる電子機器を作製できる。また、消費電力が低減された電子機器を作製できる。また、信頼性の高い電子機器を作製できる。また、これまでにない電子機器を作製できる。また、意匠性に優れた電子機器を作製できる。また、汎用性に優れた電子機器を作製できる。また、軽量で可搬性に優れた電子機器を作製できる。またコンパクトな電子機器を作製できる。
電子機器としては、例えば、テレビジョン装置、デスクトップ型もしくはノート型のパーソナルコンピュータ、コンピュータ用などのモニタ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタルフォトフレーム、携帯電話機、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音響再生装置、パチンコ機などの大型ゲーム機などが挙げられる。
本発明の一態様の電子機器は、二次電池を有していてもよく、非接触電力伝送を用いて、二次電池を充電することができると好ましい。二次電池としては、例えば、ゲル状電解質を用いるリチウムポリマー電池(リチウムイオンポリマー電池)等のリチウムイオン二次電池、ニッケル水素電池、ニカド電池、有機ラジカル電池、鉛蓄電池、空気二次電池、ニッケル亜鉛電池、銀亜鉛電池などが挙げられる。
本発明の一態様の電子機器は、アンテナを有していてもよい。アンテナで信号を受信することで、表示部で映像や情報等の表示を行うことができる。また、電子機器がアンテナ及び二次電池を有する場合、アンテナを、非接触電力伝送に用いてもよい。
本発明の一態様の電子機器は、センサ(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、においまたは赤外線を測定する機能を含むもの)を有していてもよい。
本発明の一態様の電子機器は、様々な機能を有することができる。例えば、様々な情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示部に表示する機能、タッチパネル機能、カレンダー、日付または時刻などを表示する機能、様々なソフトウェア(プログラム)を実行する機能、無線通信機能、記録媒体に記録されているプログラムまたはデータを読み出す機能等を有することができる。
さらに、複数の表示部を有する電子機器においては、一つの表示部を主として画像情報を表示し、別の一つの表示部を主として文字情報を表示する機能、または複数の表示部に視差を考慮した画像を表示することで立体的な画像を表示する機能等を有することができる。さらに、受像部を有する電子機器においては、静止画または動画を撮影する機能、撮影した画像を自動または手動で補正する機能、撮影した画像を記録媒体(外部または電子機器に内蔵)に保存する機能、撮影した画像を表示部に表示する機能等を有することができる。なお、本発明の一態様の電子機器が有する機能はこれらに限定されず、様々な機能を有することができる。
以下では、より具体的な例について図面を参照して説明する。
図19(A)、(B)に、本発明の一態様の表示装置が適用された電子機器1000を示す。電子機器1000は、背中合わせに位置する2つの表示部1002a、表示部1002bを有する。図19(A)には表示部1002a側を、図19(B)には表示部1002b側をそれぞれ示している。
電子機器1000は、筐体1001、表示部1002a、表示部1002b、操作ボタン1003a、操作ボタン1003b、カメラ1004、外部接続ポート1005等を有する。また、筐体1001には、そのほかにスピーカ、センサ、マイク等が組み込まれていてもよい。
表示部1002aと表示部1002bは、本発明の一態様の表示装置を含んで構成される。表示部1002aは、反射光、発光、及び反射光と発光の両方を利用して画像を表示することができ、表示部1002bは、発光を利用して画像を表示することができる。
また、電子機器1000は、カバー1050を取り付けることができる。カバー1050は、筐体1001の表示部1002aを覆う部分、及び表示部1002bを覆う部分を有する。カバー1050の一部と、筐体1001の側面の一部とは脱着可能に固定することができる。例えば、磁気を利用して固定可能な構成としてもよいし、機械的にこれらを固定可能な構成としてもよい。
カバー1050は、表示部1002a及び表示部1002bの両方を覆った状態とすることで、電子機器1000を持ち運ぶ際などに、表示部1002a、表示部1002b、及び筐体1001等が傷つくことを防ぐことができる。また、この状態から表示部1002aを覆う部分をめくることで、図19(A)に示すように表示部1002aが露出した状態となり、表示部1002bを覆う部分をめくることで、図19(B)に示すように表示部1002bが露出した状態となる。
例えば使用者は、使用環境や用途に応じて、表示部1002aと表示部1002bとを切り替えて用いることができる。例えば、外光が明るい場所で使用する場合や、文書情報などを閲覧する場合などでは、図19(A)に示すように外光を利用した表示部1002aを用い、また夜間や暗い室内など、外光の照度が極めて小さい環境で使用する場合や、鮮やかな画像を閲覧する場合などでは、図19(B)に示すように発光を利用した表示部1002bを用いることができる。
また、カバー1050の、表示部1002bを覆う部分には、光反射部1051を有することが好ましい。これにより、図19(A)に示した状態で、発光素子を利用したモードで表示したときに、表示部1002bから射出される光を反射し、その一部を表示部1002a側に透過させることができる。これにより、消費電力を低減することができる。また、図19(B)に示した状態では、光反射部1051を鏡として利用することもできる。
なお、光反射部1051に代えて、光を吸収する部分としてもよい。例えば、カバー1050の一部に黒色の部材を用いることができる。これにより、図19(A)に示した状態で、発光素子を利用したモードで表示したときに、表示部1002bから射出される光を吸収でき、筐体1001とカバー1050の間から光が漏れることを防ぐことができる。
カバー1050は、例えばゴムや可撓性を有する樹脂材料など、弾性を有する材料を用いると、衝撃耐性を高めることができる。またカバー1050の内部にスポンジ等の緩衝材を有していてもよい。
また、カバー1050がタッチセンサとしての機能を有し、カバー1050をタッチパッドとして機能させてもよい。または、カバー1050がキーボードとしての機能を有していてもよい。
なお、カバー1050は、図19(A)に示す状態から、表示部1002b側に折り返すことができる。同様に、図19(B)に示す状態から、表示部1002a側に折り返すことができる。
表示部1002a及び表示部1002bの少なくとも一方は、タッチセンサを備える。文字を入力する、アプリケーションを起動するなどのあらゆる操作は、指やスタイラスなどで表示部に触れることで行うことができる。
また、操作ボタン1003aまたは操作ボタン1003bの操作により、電源のON、OFF動作や、表示部1002aまたは表示部1002bに表示される画像の種類を切り替えることができる。例えば、メール作成画面から、メインメニュー画面に切り替えることができる。
また、筐体1001に、光センサ等の検出装置を設けることで、カバー1050に覆われていない側(露出している側)の表示部に自動的に画像表示を行うようにすることができる。また、筐体1001に、ジャイロセンサまたは加速度センサ等の検出装置を設けることで、電子機器の向き(縦か横か)を判断して、表示部1002aまたは表示部1002bの画面表示の向きを自動的に切り替えるようにすることができる。また、画面表示の向きの切り替えは、表示部1002aまたは表示部1002bを触れること、操作ボタン1003aまたは操作ボタン1003bの操作、またはマイクを用いた音声入力等により行うこともできる。
本実施の形態で例示する電子機器1000は、携帯情報端末として機能する。例えば、電話機、手帳または情報閲覧装置等から選ばれた一つまたは複数の機能を有する。具体的には、電子書籍端末機器、タブレット端末機器、またはスマートフォン等として用いることができる。本実施の形態で例示する電子機器1000は、例えば、移動電話、電子メール、文章閲覧及び作成、音楽再生、インターネット通信、コンピュータゲームなどの種々のアプリケーションを実行することができる。
図20(A1)、(A2)に、本発明の一態様の表示装置が適用された電子機器1100を示す。電子機器1100は背中合わせに位置する2つの表示部1102a、表示部1102bを有する。図20(A1)には表示部1102a側を、図20(A2)には表示部1102b側をそれぞれ示す。
電子機器1100は、筐体1101、表示部1102a、表示部1102b、操作ボタン1103、スピーカ1104、マイク1105、外部接続ポート1106、カメラ1107等を有する。また表示部1102a及び表示部1102bよりも外側に額縁部1108が設けられている。
表示部1102aと表示部1102bは、本発明の一態様の表示装置を含んで構成される。表示部1102aと表示部1102bの一方は、反射光を利用して画像を表示することができ、表示部1102aと表示部1102bの他方は、発光を利用して画像を表示することができる。
例えば使用者は、使用環境や用途に応じて、表示部1102aと表示部1102bとを切り替えて用いることができる。例えば、外光が明るい場所で使用する場合や、文書情報などを閲覧する場合などでは、外光を利用した表示部を用い、また夜間や暗い室内など、外光の照度が極めて小さい環境で使用する場合や、鮮やかな画像を閲覧する場合などでは、発光を利用した表示部を用いることができる。
額縁部1108は、表示部1102a及び表示部1102bの端部を保護する部分である。額縁部1108は、筐体1101と同じ材質であってもよいが、ゴムなどの弾性体を用いるとより好適である。
表示部1102a及び表示部1102bの少なくとも一方は、タッチセンサを備える。電話を掛ける、或いは文字を入力するなどのあらゆる操作は、指やスタイラスなどで表示部に触れることで行うことができる。
また、操作ボタン1103の操作により、電源のON、OFF動作や、表示部1102aまたは表示部1102bに表示される画像の種類を切り替えることができる。例えば、メール作成画面から、メインメニュー画面に切り替えることができる。
また、筐体1101の内部に、ジャイロセンサまたは加速度センサ等の検出装置を設けることで、電子機器の向き(縦か横か)を判断して、表示部1102aまたは表示部1102bの画面表示の向きを自動的に切り替えるようにすることができる。また、画面表示の向きの切り替えは、表示部1102aまたは表示部1102bを触れること、操作ボタン1103の操作、またはマイク1105を用いた音声入力等により行うこともできる。
本実施の形態で例示する電子機器1100は、携帯情報端末として機能する。例えば、電話機、手帳または情報閲覧装置等から選ばれた一つまたは複数の機能を有する。具体的には、スマートフォンとして用いることができる。本実施の形態で例示する電子機器1100は、例えば、移動電話、電子メール、文章閲覧及び作成、音楽再生、インターネット通信、コンピュータゲームなどの種々のアプリケーションを実行することができる。
電子機器1100は、表示部1102a及び表示部1102bが位置する部分の厚さを極めて薄くすることができる。例えば、この部分の厚さを0.1mm以上1cm以下、好ましくは0.2mm以上5mm以下、より好ましくは0.5mm以上3mm以下にまで薄くすることができる。そのため、極めて可搬性に優れた電子機器とすることができる。
また、図20(B1)、(B2)に示す電子機器1110のように、額縁部1108を設けずにシームレスな構成とすることもできる。これにより、より意匠性に優れた電子機器とすることができる。
図20(B1)、(B2)に示す電子機器1110において、額縁部1108を設けないため、表示部1102a及び表示部1102bを構成する表示装置に、樹脂基板などを用いることで、壊れにくい電子機器を実現できる。また、表示装置の表面を覆って樹脂やゴムなどを設け、表示装置を保護する構成としてもよい。
また、図20(B1)、(B2)に示す電子機器1110において、スピーカは筐体1101に組み込んでもよいし、近距離無線通信技術により、他のスピーカや使用者が装着するイヤホン、またはヘッドセットなどに音声を送信する構成としてもよい。または、表示部1102a及び表示部1102bが振動することにより音声を発する構成としてもよい。
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
10 表示装置
11 第1の表示面
12 第2の表示面
14 表示部
14a 表示部
14b 表示部
20e1 光
20e2 光
20r 反射光
21 基板
23 導電層
23r 導電層
23t 導電層
24 液晶
25 導電層
26a 配向膜
30 画素ユニット
31 基板
31R 表示素子
31B 表示素子
31G 表示素子
31W 表示素子
31p 画素
32R 表示素子
32B 表示素子
32G 表示素子
32W 表示素子
32Y 表示素子
32p 画素
34 回路
35 配線
35e 光
35er 光
36 FPC
37 IC
40 表示素子
41 機能層
41a 基板
41b 基板
43 剥離層
44 支持基板
45 絶縁層
51a 着色層
51b 着色層
52 遮光層
52a 着色層
52b 着色層
52B 着色層
52G 着色層
52R 着色層
53a 配向膜
53b 配向膜
61 絶縁層
70a トランジスタ
70b トランジスタ
71 導電層
72 半導体層
74a 導電層
74b 導電層
80 接続部
81 絶縁層
82 絶縁層
83 絶縁層
84 絶縁層
89 接着層
90 表示素子
90d 領域
90t 領域
91r 導電層
91t 導電層
92 EL層
92a EL層
92b EL層
93 導電層
94 絶縁層
311 電極
340 液晶素子
360 発光素子
360b 発光素子
360g 発光素子
360r 発光素子
360w 発光素子
362 表示部
400 表示装置
410 画素
451 開口
1000 電子機器
1001 筐体
1002a 表示部
1002b 表示部
1003a 操作ボタン
1003b 操作ボタン
1004 カメラ
1005 外部接続ポート
1050 カバー
1051 光反射部
1100 電子機器
1101 筐体
1102a 表示部
1102b 表示部
1103 操作ボタン
1104 スピーカ
1105 マイク
1106 外部接続ポート
1107 カメラ
1108 額縁部
1110 電子機器

Claims (13)

  1. 第1の表示素子と、第2の表示素子と、第1の表示面と、第2の表示面と、を有する表示装置であって、
    前記第1の表示素子は、前記第1の表示面側に可視光を反射する機能を有し、
    前記第2の表示素子は、前記第1の表示面側、及び前記第2の表示面側に可視光を発する機能を有し、
    前記第1の表示面と前記第2の表示面とは、前記第1の表示素子及び前記第2の表示素子を挟み、且つ互いに背中合わせに位置する、
    表示装置。
  2. 第1の表示素子と、第2の表示素子と、第1の表示面と、第2の表示面と、第1のトランジスタと、第2のトランジスタと、第1の絶縁層と、を有する表示装置であって、
    前記第1の表示素子は、前記第1の表示面側に可視光を反射する機能を有し、
    前記第2の表示素子は、前記第1の表示面側、及び前記第2の表示面側に可視光を発する機能を有し、
    前記第1の表示面と前記第2の表示面とは、前記第1の表示素子、前記第2の表示素子、前記第1のトランジスタ、前記第2のトランジスタ、及び前記第1の絶縁層を挟み、且つ互いに背中合わせに位置し、
    前記第1のトランジスタは、前記第1の表示素子と電気的に接続され、
    前記第2のトランジスタは、前記第2の表示素子と電気的に接続され、
    前記第1のトランジスタと、前記第2のトランジスタとは、それぞれ第1の絶縁層の第1の面側に形成され、
    前記第1の表示素子は、前記第1の絶縁層と前記第1の表示面との間に位置し、
    前記第2の表示素子は、前記第1の絶縁層と前記第2の表示面との間に位置する、
    表示装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記第1の表示素子は、反射型の液晶素子である、
    表示装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
    前記第2の表示素子は、電界発光素子である、
    表示装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一において、
    前記第1の表示素子は、第1の導電層と第2の導電層とが積層された第1の画素電極を有し、
    前記第2の表示素子は、第3の導電層と第4の導電層とが積層された第2の画素電極を有し、
    前記第1の導電層と前記第3の導電層は、それぞれ可視光を反射する機能を有し、
    前記第2の導電層と前記第4の導電層は、それぞれ可視光を透過する機能を有し、
    前記第1の導電層は、第1の開口を有し、
    前記第2の導電層は、前記第1の開口を覆って設けられ、
    前記第3の導電層は、第2の開口を有し、
    前記第4の導電層は、前記第2の開口を覆って設けられ、
    前記第1の開口と前記第2の開口は、互いに重なる部分を有する、
    表示装置。
  6. 請求項5において、
    前記第1の導電層の面積は、前記第1の開口の面積よりも大きく、
    前記第3の導電層の面積は、前記第2の開口の面積よりも大きい、
    表示装置。
  7. 請求項1乃至請求項4のいずれか一において、
    前記第1の表示素子は、第1の導電層と第2の導電層とが積層された第1の画素電極を有し、
    前記第2の表示素子は、第5の導電層を有する第3の画素電極を有し、
    前記第1の導電層は、可視光を反射する機能を有し、
    前記第2の導電層及び前記第5の導電層は、それぞれ可視光を透過する機能を有し、
    前記第1の導電層は、第1の開口を有し、
    前記第2の導電層は、前記第1の開口を覆って設けられ、
    前記第5の導電層は、前記第1の導電層及び前記第1の開口のそれぞれと重なる部分を有する、
    表示装置。
  8. 請求項7において、
    前記第1の導電層の面積は、前記第1の開口よりも大きい、
    表示装置。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一において、
    前記第1のトランジスタ、及び前記第2のトランジスタのうち、少なくとも一方は、チャネルが形成される半導体層に金属酸化物を含む、
    表示装置。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか一に記載の表示装置と、筐体とを有し、
    背中合わせに位置する第1の表示部と、第2の表示部と、を有し、
    第1の表示部は、反射光を利用して画像を表示する機能と、発光を利用して画像を表示する機能と、反射光及び発光を利用して画像を表示する機能と、を有し、
    第2の表示部は、発光を利用して画像を表示する機能を有する、
    電子機器。
  11. 請求項10において、
    前記筐体は、操作ボタン、スピーカ、マイク、カメラ、外部接続ポート、アンテナ、センサのうち、いずれか一以上を有する、
    電子機器。
  12. 請求項11または請求項12において、
    カバーを有し、
    前記カバーは、前記第1の表示部を覆う状態と、前記第1の表示部が視認可能に開いた状態と、に変形可能であり、且つ、前記第2の表示部を覆う状態と、前記第2の表示部が視認可能に開いた状態と、に変形可能である、
    電子機器。
  13. 請求項12において、
    前記カバーは、前記第2の表示部を覆った状態において、前記第2の表示部と重なる部分に、可視光を反射する部分を有する、
    電子機器。
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