JP6798893B2 - 転造平ダイス - Google Patents

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Description

本発明は、転造平ダイスに関し、特に、被加工物にスプラインを精度良く転造できる転造平ダイスに関する。
転造平ダイスの食付き部の加工歯に山払い加工を施すことで山払い面を形成する技術が知られている。例えば、特許文献1には、食付き部の加工歯に山払い面を形成し、食付き部の転造方向における始端側に位置する加工歯から終端側に位置する加工歯にかけて山払い面の高さ(加工歯の山高さ)が徐々に高く形成される転造平ダイスが開示される。この転造平ダイスによれば、食付き部での被加工物への転造時に、仕上げ部に近づくにつれて徐々に被加工物を塑性変形させてスプラインを転造することができる。
実開昭61−22240号公報(例えば、5頁13行目から6頁9行目、図1)
しかしながら、上述した従来の技術では、食付き部の加工歯のフランク面のフランク角が、仕上げ部のフランク面のフランク角と同一に設定されるので、食付き部の始端側に位置する加工歯の山払い面の転造方向における幅寸法が長くなる。よって、食付き部での加工の初期段階で、加工歯が被加工物に食い込み難くなるので、被加工物に対するスプラインの転造の精度が低下するという問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、被加工物にスプラインを精度良く転造できる転造平ダイスを提供することを目的としている。
この目的を達成するために本発明の転造平ダイスは、食付き部の加工歯として形成されると共に、山払い面を有する複数の第1加工歯と、その第1加工歯の転造方向終端側に連設されると共に、仕上げ部の加工歯として形成される複数の第2加工歯と、を備えるものであり、前記複数の第1加工歯のうちの少なくとも転造方向始端側から所定数の前記第1加工歯は、そのフランク面および前記山払い面の接続部分が面取りされて形成される面取り面を備え、前記食付き部の側面視において、前記面取り面および前記山払い面の接続点である第1位置と、前記面取り面および前記フランク面の接続点である第2位置とを結ぶ直線どうしのなす角度が、転造方向始端側に位置する前記第1加工歯から終端側に位置する前記第1加工歯にかけて、前記第2加工歯のフランク面のフランク角に近づく態様で形成され、前記山払い面は、転造方向における幅寸法を所定割合残して面取りされ、その割合が、転造方向始端側に位置する前記第1加工歯から終端側に位置する前記第1加工歯にかけて一定に設定される。
本発明の転造平ダイスは、食付き部の加工歯として形成されると共に、山払い面を有する複数の第1加工歯と、その第1加工歯の転造方向終端側に連設されると共に、仕上げ部の加工歯として形成される複数の第2加工歯と、を備えるものであり、前記複数の第1加工歯のうちの少なくとも転造方向始端側から所定数の前記第1加工歯は、そのフランク面および前記山払い面の接続部分が面取りされて形成される面取り面を備え、前記食付き部の側面視において、前記面取り面および前記山払い面の接続点である第1位置と、前記面取り面および前記フランク面の接続点である第2位置とを結ぶ直線どうしのなす角度が、転造方向始端側に位置する前記第1加工歯から終端側に位置する前記第1加工歯にかけて、前記第2加工歯のフランク面どうしのなす角度に近づく態様で形成され、前記山払い面は、転造方向における幅寸法を所定割合残して面取りされ、その割合が、転造方向始端側に位置する前記第1加工歯から終端側に位置する前記第1加工歯にかけて徐々に減少するように構成される。
請求項1及び請求項2記載の転造平ダイスによれば、次の効果を奏する。複数の第1加工歯のうちの少なくとも転造方向始端側から所定数の第1加工歯は、そのフランク面および山払い面の接続部分が面取りされて形成される面取り面を備えるので、転造方向始端側に位置する第1加工歯において、山払い面の転造方向における幅寸法を短くすることができる。よって、食付き部での転造の初期段階で第1加工歯を被加工物に食い込みやすくして、かかる初期段階での被加工物に対する転造の精度を高めることができる。
更に、食付き部の側面視において、面取り面および山払い面の接続点である第1位置と、面取り面およびフランク面の接続点である第2位置とを結ぶ直線どうしのなす角度(第1加工歯のフランク角)が、転造方向始端側に位置する第1加工歯から終端側に位置する第1加工歯にかけて、第2加工歯のフランク面のフランク角に近づく態様で形成されるので、食付き部の始端側から終端側の第1加工歯にかけて、その第1加工歯の形状を徐々に第2加工歯の形状に近づけることができる。よって、食付き部での転造時に、被加工物を徐々に塑性変形させることができるので、被加工物にスプラインを精度良く転造できるという効果がある。
また、請求項1記載の転造平ダイスによれば、山払い面は、転造方向における幅寸法を所定割合残して面取りされ、その割合が、転造方向始端側に位置する第1加工歯から終端側に位置する第1加工歯にかけて一定に設定されるので、山払い面の転造方向における幅寸法を、食付き部の始端側から終端側の第1加工歯にかけて徐々に短く形成することができる。よって、食付き部での転造時に、被加工物を徐々に塑性変形させることができるので、被加工物にスプラインを精度良く転造することができるという効果がある。
また、請求項2記載の転造平ダイスによれば、山払い面は、転造方向における幅寸法を所定割合残して面取りされ、その割合が、転造方向始端側に位置する第1加工歯から終端側に位置する第1加工歯にかけて徐々に減少するように構成されるので、転造方向始端側に位置する第1加工歯と被加工物との接触面積を確保して駆動抵抗を高めると共に、転造方向終端側に位置する第1加工歯の山払い面の幅寸法を短くできる。よって、転造の初期段階において、第1加工歯と被加工物との滑りを抑制すると共に、食付き部の転造方向終端側から仕上げ部にかけて被加工物を円滑に塑性変形させることができるので、被加工物にスプラインを精度良く転造できるという効果がある。
請求項3記載の転造平ダイスによれば、請求項1又は記載の転造平ダイスの奏する効果に加え、次の効果を奏する。第2位置の高さが、転造方向始端側に位置する第1加工歯から終端側に位置する第1加工歯にかけて一定の高さに設定されるので、食付き部の始端側から終端側の第1加工歯にかけて、面取り面(第1位置と第2位置とを結ぶ直線)どうしがなす角度(第1加工歯のフランク角)を徐々に第2加工歯のフランク面のフランク角に近づけることができる。よって、食付き部において被加工物を徐々に塑性変形させることができるので、被加工物にスプラインを精度良く転造できる。
請求項4記載の転造平ダイスによれば、請求項1又は記載の転造平ダイスの奏する効果に加え、次の効果を奏する。第2位置の高さが、転造方向始端側に位置する第1加工歯から終端側に位置する第1加工歯にかけて徐々に高く設定されるので、例えば、かかる高さが一定である場合に比べ、食付き部の始端側から終端側の第1加工歯にかけて、面取り面(第1位置と第2位置とを結ぶ直線)どうしがなす角度(第1加工歯のフランク角)をより緩やかに第2加工歯のフランク面のフランク角に近づけることができる。よって、食付き部での転造時に、被加工物をより緩やかに塑性変形させることができるので、被加工物にスプラインを精度良く転造できるという効果がある。
請求項5記載の転造平ダイスによれば、請求項1から4のいずれかに記載の転造平ダイスの奏する効果に加え、次の効果を奏する。山払い面は、転造方向における幅寸法を70%以上且つ80%以下残して面取りされるので、第1加工歯の山払い面と、被加工物との接触面積を確保することができる。即ち、第1加工歯に面取り面を形成した場合であっても、その第1加工歯と被加工物との駆動抵抗を確保して、滑りが生じることを抑制できる。よって、被加工物にスプラインを精度良く転造できるという効果がある。
請求項6記載の転造平ダイスによれば、請求項記載の転造平ダイスの奏する効果に加え、次の効果を奏する。第1加工歯の全体が面取り面を備え、転造方向始端側に位置する第1加工歯の山払い面は、幅寸法を80%残して面取りされるので、食付き部の始端側に位置する第1加工歯と被加工物との駆動抵抗をより高めることができる。よって、食付き部での転造の初期段階において、第1加工歯と被加工物との滑りをより確実に抑制できる。
更に、転造方向終端側に位置する第1加工歯の山払い面は、幅寸法を70%残して面取りされるので、食付き部の終端側に位置する第1加工歯の山払い面の幅寸法を短くして、かかる山払い面の形状を第2加工歯の山頂に近い形状とすることができる。よって、食付き部の終端から仕上げ部にかけて被加工物を円滑に塑性変形させることができるので、被加工物にスプラインを精度良く転造できるという効果がある。
請求項7記載の転造平ダイスによれば、請求項1から6のいずれかに記載の転造平ダイスの奏する効果に加え、次の効果を奏する。面取り面が曲面として形成されるので、例えば、面取り面が直線状に形成される場合に比べ、被加工物を円滑に塑性変形させることができる。よって、被加工物にスプラインを精度良く転造できるという効果がある。
請求項8記載の転造平ダイスによれば、請求項7記載の転造平ダイスの奏する効果に加え、次の効果を奏する。面取り面の曲率半径が、転造方向始端側に位置する第1加工歯から終端側に位置する第1加工歯にかけて徐々に大きく形成されるので、仕上げ部に近づくにつれて面取り面を徐々に直線に近い形状に近づけることができる。よって、食付き部での転造時に、仕上げ部に近づくにつれて被加工物を徐々に仕上げ部の加工歯に近い形状に塑性変形させることができるので、被加工物にスプラインを精度良く転造できるという効果がある。
請求項9記載の転造平ダイスによれば、請求項1から6のいずれかに記載の転造平ダイスの奏する効果に加え、次の効果を奏する。面取り面が平坦面として形成されるので、面取り面を容易に形成することができるという効果がある。
請求項10記載の転造平ダイスによれば、請求項9記載の転造平ダイスの奏する効果に加え、次の効果を奏する。転造方向始端側に位置する第1加工歯の面取り面どうしのなす角度(第1加工歯のフランク角)が90°以上且つ110°以下に設定されるので、食付き部での転造時に、被加工物が過剰に塑性変形することを抑制できる。よって、被加工物にスプラインを精度良く転造できるという効果がある。
(a)は、本発明の第1実施の形態における転造平ダイスの上面図であり、(b)は、転造平ダイスの側面図である。 (a)は、図1(b)のIIa部分における仕上げ部の部分拡大図であり、(b)は、図1(b)のIIb部分における食付き部の終端側の部分拡大図であり、(c)は、図1(b)のIIc部分における食付き部の中央部分の部分拡大図であり、(d)は、図1(b)のIId部分における食付き部の始端側の部分拡大図である。 (a)は、第2実施の形態における仕上げ部の部分拡大図であり、(b)は、食付き部の終端側の部分拡大図であり、(c)は、食付き部の中央部分の部分拡大図であり、(d)は、食付き部の始端側の部分拡大図である。 (a)は、第3実施の形態における仕上げ部の部分拡大図であり、(b)は、食付き部の終端側の部分拡大図であり、(c)は、食付き部の中央部分の部分拡大図であり、(d)は、食付き部の始端側の部分拡大図である。 (a)は、第4実施の形態における仕上げ部の部分拡大図であり、(b)は、食付き部の終端側の部分拡大図であり、(c)は、食付き部の中央部分の部分拡大図であり、(d)は、食付き部の始端側の部分拡大図である。 (a)は、第5実施の形態における仕上げ部の部分拡大図であり、(b)は、食付き部の終端側の部分拡大図であり、(c)は、食付き部の中央部分の部分拡大図であり、(d)は、食付き部の始端側の部分拡大図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、転造平ダイス1の全体構成について説明する。図1(a)は、本発明の第1実施の形態における転造平ダイス1の上面図であり、図1(b)は、転造平ダイス1の側面図である。なお、図1では、一対の転造平ダイス1のうち、一方の転造平ダイス1のみが図示され、その一方の転造平ダイス1に対して平行移動される他方の転造平ダイス1の図示を省略している。
図1に示すように、転造平ダイス1は、円柱状の被加工物の外周面を塑性変形させてスプラインを転造するための工具であり、合金工具鋼または高速度工具鋼等の金属材料から略直方体状に形成される。
転造平ダイス1は、その上面(図1(a)の紙面手前側、図1(b)の紙面上側)における始端側から終端側(図1の右側から左側)へ向けて形成される食付き部2と、その食付き部2の終端側に連設される仕上げ部3と、その仕上げ部3の終端側に連設される逃げ部4と、を備える。なお、「始端側」及び「終端側」とは、転造方向(図1の左右方向)における始端側および終端側と定義し、以下の説明においても同様とする。
これら食付き部2、仕上げ部3及び逃げ部4には、複数の加工歯が刻設され、それら複数の加工歯が食付き部2の始端側から逃げ部4の終端側にかけて連続して形成される。また、これら複数の加工歯は、転造方向に対してねじれを有さずに(即ち、リード角が略90°で)刻設される。なお、この複数の加工歯のうち、食付き部2に形成されるものを第1加工歯20、仕上げ部3に形成されるものを第2加工歯30、仕上げ部4に形成されるものを加工歯40として説明する。
食付き部2は、第1加工歯20を被加工物の外周面に食付かせると共に、その第1加工歯20によって被加工物を徐々に塑性変形させるための部位であり、始端側から後端側にかけて上昇傾斜して形成される。
仕上げ部3は、食付き部2において被加工物に転造されたスプラインを仕上げるための部位であり、その仕上げ部3の第2加工歯30の山頂どうし結ぶ平面は、転造平ダイス1の支持面(図1(b)の下側の面)に対して平行に形成される。
逃げ部4は、仕上げ部3によって仕上げられた被加工物を排出するための部位であり、その逃げ部4の加工歯40どうしを結ぶ平面は、始端側から終端側にかけて下降傾斜して形成される。
次いで、図2を参照して、食付き部2の第1加工歯20及び仕上げ部3の第2加工歯30の詳細構成について説明する。図2(a)は、図1(b)のIIa部分における仕上げ部3の部分拡大図であり、図2(b)は、図1(b)のIIb部分における食付き部2の終端側の部分拡大図であり、図2(c)は、図1(b)のIIc部分における食付き部2の中央部分の部分拡大図であり、図2(d)は、図1(b)のIId部分における食付き部2の始端側の部分拡大図である。なお、「中央部分」とは、食付き部2の転造方向における中央部分と定義し、以下の説明においても同様とする。
図2に示すように、第2加工歯30は、上方(図2の上側)に凸の曲面として形成される山頂31と、その山頂31の転造方向(図2の左右方向)における両端から下降傾斜して形成される一対のフランク面32と、そのフランク面32に接続される谷底33と、を備え、フランク面32のフランク角θが72°に設定される。
食付き部2の第1加工歯20は、食付き部2に元より形成されていた加工歯(図2(b)〜図2(d)の2点鎖線で示されるもの)に対し、その加工歯の山払い面とフランク面との接続部分Cが面取りされることで形成される。なお、山払い面とは、加工歯の山頂の一部が山払い(研削)されて形成される平坦面であって、食付き部2の側面視において転造方向に沿って形成される歯先面であり、この山払い面の谷底24からの高さは、食付き部2の始端側の加工歯から終端側の加工歯にかけて徐々に高くなる態様で形成される。
第1加工歯20は、接続部分Cを面取して形成される山払い面21と、その面取りによって形成される平坦面であって、山払い面21の転造方向両端にから下降傾斜して形成される一対の面取り面22と、それら一対の面取り面22のそれぞれに接続されると共に、一対の面取り面22のフランク角(面取り面22が形成されることによる第1加工歯20のフランク角)よりも小さいフランク角を有する一対のフランク面23と、それら一対のフランク面23にそれぞれ連設される谷底24と、を備える。
山払い面21は、転造方向に沿って平行な平坦面として形成され、その山払い面21の谷底24からの高さは、食付き部2の始端側の第1加工歯20から終端側の第1加工歯20にかけて徐々に高くなる態様で形成される。
また、食付き部2の始端側の第1加工歯20の山払い面21(図2(d)参照)は、その面取り前の幅寸法Lが2.4mmであるのに対し、面取り後の山払い面21の幅寸法Laが1.8mm(La/L=0.75)に設定される。即ち、食付き部2の始端側の第1加工歯20の山払い面21は、転造方向における幅寸法を75%残して面取りされる。
これにより、第1加工歯20に面取り面22が形成されて(接続部分Cが面取りされて)、食付き部2の始端側に位置する第1加工歯20の山払い面21の幅寸法を短くすることができる。よって、食付き部2での転造の初期段階で第1加工歯20を被加工物に食い込みやすくし、被加工物の塑性変形に伴う材料の流れを円滑にすることにより、かかる初期段階での被加工物に対する転造の精度を高めることができる。なお、「幅寸法」とは、食付き部2の側面視における転造方向に沿った幅寸法であり、以下の説明においても同様とする。
この場合、本実施の形態では、面取り前の山払い面の幅寸法に対する面取り後の山払い面21の幅寸法の割合(面取りによって残される山払い面21の幅寸法の割合(以下、単に「面取り後の山払い面21の割合」と記載する)は、食付き部2の全ての第1加工歯20において一定に設定される。
よって、山払い面21の転造方向における幅寸法は、食付き部2の始端側から終端側の第1加工歯20にかけて徐々に短く(Laから徐々に短く)形成される。これにより、食付き部2での転造時に、被加工物を徐々に塑性変形させることができるので、被加工物にスプラインを精度良く転造することができる。
ここで、食付き部2の始端側に位置する第1加工歯20(面取り面22)のフランク角θ1は102°、食付き部2の中央部分に位置する第1加工歯20(面取り面22)のフランク角θ2は94°、食付き部2の終端側に位置する第1加工歯20(面取り面22)のフランク角θ3は86°にそれぞれ設定され、θ1からθ3にかけてそのフランク角が徐々に増加する。
即ち、第1加工歯20(面取り面22)のフランク角(食付き部2の側面視において、面取り面22および山払い面21の接続点である第1位置P1と、面取り面22およびフランク面23の接続点である第2位置P2とを結ぶ直線どうしのなす角度)が、始端側に位置する第1加工歯20から終端側に位置する第1加工歯20にかけて、第2加工歯30のフランク面32のフランク角θに徐々に近づく態様で形成される。
これにより、仕上げ部3に近づくにつれて、第1加工歯20が徐々に第2加工歯30の形状に近づくので、食付き部2での転造時に、被加工物を徐々に塑性変形させることができる。よって、被加工物にスプラインを精度良く転造できる。また、面取り面22が平坦面として形成されるので、面取り面22を容易に形成でき、転造平ダイス1の製品コストを低減できる。
なお、「第1位置P1と第2位置P2とを結ぶ直線」とは、第1加工歯20の歯幅方向一側(図2の左右方向左側)に位置する第1位置P1と第2位置P2とを結ぶ直線、及び、第1加工歯20の歯幅方向他側(図2の左右方向右側)に位置する第1位置P1と第2位置P2とを結ぶ直線と定義する。
また、面取り面22とフランク面23との接続点である第2位置P2は、谷底24からの高さLb(本実施の形態では、0.5mm)が、食付き部2の始端側に位置する第1加工歯20から終端側に位置する第1加工歯20にかけて一定の高さに設定される。これにより、食付き部2の始端側から終端側の第1加工歯20にかけて、面取り面22(第1位置P1と第2位置P2とを結ぶ直線)を第2加工歯30のフランク面32のフランク角に徐々に近づけることができる。よって、食付き部2での転造時に、被加工物を徐々に塑性変形させることができるので、被加工物にスプラインを精度良く転造できる。
次いで、図3を参照して、第2実施の形態について説明する。第1実施の形態では、第2位置P2の谷底24からの高さLbが、食付き部2の始端側から終端側にかけて一定の高さに設定される場合を説明したが、第2実施の形態では、第2位置P2の谷底24からの高さLb1が変化する場合について説明する。なお、上述した第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図3(a)は、第2実施の形態における仕上げ部3の部分拡大図であり、図3(b)は、食付き部202の終端側の部分拡大図であり、図3(c)は、食付き部202の中央部分の部分拡大図であり、図3(d)は、食付き部202の始端側の部分拡大図である。
図3に示すように、第1加工歯220(面取り面222)のフランク角は、始端側に位置する第1加工歯220から終端側に位置する第1加工歯220にかけて、第2加工歯30のフランク面32のフランク角θに徐々に近づく態様で形成される。
食付き部202の始端側に位置する第1加工歯220の第2位置P2の高さLb1は、0.5mm、中央部分に位置する第1加工歯220の第2位置P2の高さLb2は、0.7mm、終端側に位置する第1加工歯220の第2位置P2の高さLb3は、0.9mm、にそれぞれ設定される。
即ち、第2位置P2の谷底からの高さは、食付き部202の始端側に位置する第1加工歯220から終端側に位置する第1加工歯220にかけて徐々に高く形成される(フランク面23の長さが徐々に長くなる)。また、面取り後の山払い面21の割合(本実施の形態では、75%)は、食付き部2の全ての第1加工歯20において一定に設定される。
これにより、第2位置P2の高さと、面取り後の山払い面21の割合とが共に一定に設定される第1実施の形態に比べ、第1加工歯220(面取り面222)のフランク角(即ち、第1位置P1と第2位置P2とを結ぶ直線どうしがなす角度)を、食付き部202の始端側に位置する第1加工歯220から終端側に位置する第1加工歯220にかけて、より緩やかにフランク面32のフランク角θに近づけることができる。よって、食付き部202での転造に、被加工物をより緩やかに塑性変形させることができるので、被加工物にスプラインを精度良く転造できる。更に、面取り面222を形成するための研削量を減少させることができるので、転造平ダイスを容易に形成することができる。
次いで、図4を参照して、第3実施の形態について説明する。第1実施の形態では、山払い面21の幅寸法の割合が、全ての第1加工歯20において75%で一定に設定される場合を説明したが、第3実施の形態では、かかる割合が変化する場合について説明する。なお、上述した第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図4(a)は、第3実施の形態における仕上げ部3の部分拡大図であり、図4(b)は、食付き部302の終端側の部分拡大図であり、図4(c)は、食付き部302の中央部分の部分拡大図であり、図4(d)は、食付き部302の始端側の部分拡大図である。
図4に示すように、第1加工歯320(面取り面322)のフランク角は、始端側に位置する第1加工歯320から終端側に位置する第1加工歯320にかけて、第2加工歯30のフランク面32のフランク角θに徐々に近づく態様で形成される。
食付き部302の始端側に位置する第1加工歯320は、面取り前の山払い面321の幅寸法L1が2.4mm、面取り後の山払い面321の幅寸法La1が2mmに設定される。また、食付き部302の中央部分に位置する第1加工歯320は、幅寸法L2が1.9mm、幅寸法La2が1.33mmに設定され、終端側に位置する第1加工歯320は、幅寸法L3が1.4mm、幅寸法La3が1.05mmに設定される。
即ち、食付き部302の始端側に位置する第1加工歯320は、面取り後の山払い面321の割合が80%、中央部分に位置する第1加工歯320は、面取り後の山払い面321の割合が75%、終端側に位置する第1加工歯320は、面取り後の山払い面321の割合が70%、にそれぞれ設定され、その割合が食付き部302の始端側から終端側の第1加工歯320にかけて徐々に減少するように設定される。
これにより、食付き部302の始端側に位置する第1加工歯320と被加工物との接触面積を確保して駆動抵抗を高めると共に、食付き部302の終端側に位置する第1加工歯320の山払い面321の幅寸法を短くして、第2加工歯30の山頂31に近い形状とすることができる。よって、食付き部302での転造の初期段階において、第1加工歯320と被加工物との滑りをより確実に抑制すると共に、食付き部302の終端側から仕上げ部3にかけて被加工物を円滑に塑性変形させることができるので、被加工物にスプラインを精度良く転造できる。
また、本実施の形態では、第2位置P2の谷底24からの高さLbが一定に設定されると共に、面取り後の山払い面321の割合が食付き部302の始端側から終端側にかけて徐々に減少するように設定される。
これにより、第2位置P2の高さと、面取り後の山払い面21の割合とが共に一定に設定される第1実施の形態に比べ、第1加工歯320(面取り面322)のフランク角(即ち、第1位置P1と第2位置P2とを結ぶ直線どうしがなす角度)を、食付き部302の始端側に位置する第1加工歯320から終端側に位置する第1加工歯320にかけてより緩やかにフランク面32のフランク角θに近づけることができる。よって、食付き部302での転造に、被加工物をより緩やかに塑性変形させることができるので、被加工物にスプラインを精度良く転造できる。
次いで、図5を参照して、第4実施の形態について説明する。第2実施の形態では、第2位置P2の高さが変化する場合について説明し、第3実施の形態では、面取り後の山払い面321の割合が変化する場合について説明したが、第4実施の形態では、第2位置P2の高さ位置と、面取り後の山払い面321の割合との双方が変化する場合について説明する。なお、上述した第2,3実施の形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図5(a)は、第4実施の形態における仕上げ部3の部分拡大図であり、図5(b)は、食付き部402の終端側の部分拡大図であり、図5(c)は、食付き部402の中央部分の部分拡大図であり、図5(d)は、食付き部402の始端側の部分拡大図である。
図5に示すように、第1加工歯420(面取り面422)のフランク角は、始端側に位置する第1加工歯420から終端側に位置する第1加工歯420にかけて、第2加工歯30のフランク面32のフランク角θに徐々に近づく態様で形成される。
第1加工歯420は、第2実施の形態と同様に、第2位置P2の高さ位置が、食付き部402の始端側から終端側の第1加工歯420にかけて徐々に高く形成されると共に、第3実施の形態と同様に、面取り後の山払い面321の割合が食付き部402の始端側から終端側の第1加工歯420にかけて徐々に減少するように設定される。
これにより、第2位置P2の高さLb1、又は、面取り後の山払い面321の割合のいずれかが変化する第2実施の形態または第3実施の形態に比べ、第1加工歯420(面取り面422)のフランク角(即ち、第1位置P1と第2位置P2とを結ぶ直線どうしがなす角度)を、食付き部402の始端側に位置する第1加工歯420から終端側に位置する第1加工歯420にかけてより緩やかにフランク面32のフランク角θに近づけることができる。よって、食付き部302での転造に、被加工物をより緩やかに塑性変形させることができるので、被加工物にスプラインを精度良く転造できる。
次いで、図6を参照して、第5実施の形態について説明する。第1実施の形態では、面取り面22が平坦面として形成される場合を説明したが、第5実施の形態では、面取り面522が曲面として形成される。なお、上述した第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図6(a)は、第5実施の形態における仕上げ部3の部分拡大図であり、図6(b)は、食付き部502の終端側の部分拡大図であり、図6(c)は、食付き部502の中央部分の部分拡大図であり、図6(d)は、食付き部502の始端側の部分拡大図である。
図6に示すように、第1加工歯520は、面取り面522が曲面として形成される以外は、第1実施の形態の第1加工歯20と全て同一の構成とされる。面取り面522は、食付き部502の側面視において、第1位置P1と第2位置P2とを結ぶ円弧状に形成されると共に、一対の面取り面522の対向方向外側に向けて凸形状に形成される。
これにより、面取り面22が直線状に形成される第1実施の形態に比べ、食付き部502での転造時に、山払い面21から面取り面522にかけて被加工物の材料が流れやすくなるので、被加工物を円滑に塑性変形させることができる。よって、被加工物にスプラインを精度良く転造できる。
また、本実施の形態では、食付き部502の側面視において、面取り面522の曲率半径が食付き部502の始端側から終端側の第1加工歯520にかけて徐々に大きく形成される。これにより、仕上げ部3に近づくにつれて面取り面522を徐々に平坦面に近い形状(即ち、第2加工歯30のフランク面32に近い形状)に近づけることができる。よって、食付き部502での転造時に、仕上げ部3に近づくにつれて被加工物を徐々に第2加工歯30に近い形状に塑性変形させることができるので、被加工物にスプラインを精度良く転造できる。
以上、上記実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、加工歯のフランク面のフランク角、山払い面の幅および第2位置の高さのそれぞれの寸法は例示であり、適宜設定できる。
上記各実施の形態では、食付き部2,202,302,402,502における全ての第1加工歯20,220,320,420,520に面取り面22,222,322,422,522が形成されることで第1加工歯20,220,320,420,520のフランク角が変化する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。食付き部の転造方向始端側から少なくとも所定数の第1加工歯であって、少なくとも食付き部の転造方向始端に位置する第1加工歯から食付き部の転造方向中央に位置する第1加工歯(食付き長さの略1/2までの領域)に面取り面を形成し、第1加工歯(面取り面)のフランク角を徐々に第2加工歯のフランク角に近づけることが好ましい。
即ち、食付き部の転造方向略中央部分での加工時には、第2加工歯に近い形状に被加工物の塑性変形が進んでいるので、少なくとも食付き長さの略1/2の位置で第1加工歯(面取り面)のフランク角が第2加工歯のフランク角と同等に形成されていれば、被加工物にスプラインを精度良く転造できる。
また、食付き部の転造方向始端に位置する第1加工歯から食付き部の転造方向中央よりも終端側に位置する第1加工歯(食付き長さの略1/2以上の領域)に面取り面を形成し、第1加工歯(面取り面)のフランク角を徐々に第2加工歯のフランク角に近づけることがより好ましい。これにより、第1加工歯の形状の変化を緩やかにして、被加工物を徐々に塑性変形させることができるので、被加工物にスプラインをより精度良く転造できる。
また、食付き部の転造方向始端に位置する第1加工歯から食付き部の転造方向終端に位置する第1加工歯(食付き長さの全面の領域)に面取り面を形成し、第1加工歯(面取り面)のフランク角を徐々に第2加工歯のフランク角に近づけることが最も好ましい。これにより、第1加工歯の形状の変化をより緩やかにして(食付き部の始端から終端にかけて連続的に第1加工歯の形状を変化させて)、被加工物を徐々に塑性変形させることができるので、被加工物にスプラインをより精度良く転造できる。
上記各実施の形態では、仕上げ部3の第2加工歯30の山頂31が曲面として形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、平坦面として形成される(即ち、仕上げ部3の側面視において、第2加工歯30が台形状に形成される)構成でも良い。
上記各実施の形態では、仕上げ部3の第2加工歯30のフランク面32のフランク角が72°である場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、上記各実施の形態の技術思想は、仕上げ部3のフランク面32のフランク角が30°以上且つ75°以下(例えば、30°又は60°)で形成される転造平ダイスに適用することが好ましい。
即ち、第2加工歯30のフランク面32のフランク角が75°以下で形成される場合、面取り面を非形成とする構成では、食付き部の始端側の加工歯のフランク面のフランク角も75°未満となり、食付き部での転造の初期段階における精度が低下する。
よって、第2加工歯30のフランク面32のフランク角が30°以上且つ75°以下(例えば、30°又は60°)で形成される場合に、食付き部の加工歯に面取り面を形成することが好ましい。
また、この場合には、食付き部の始端側に位置する第1加工歯(面取り面)のフランク角が90°以上且つ110°以下に設定されることが好ましい。これにより、食付き部での転造時に、被加工物が過剰に塑性変形することを抑制できる(食付き部の始端側と後端側とで第1加工歯(面取り面)のフランク角の差が大きいと、被加工物を過剰に塑性変形させなければならない。若しくは、食付き部の全長を長くしなければならない)。
上記各実施の形態では、第2位置P2(面取り面の下端位置)の谷底からの高さが0.5mmである場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、第2位置P2は、第1加工歯の山高さ(谷底から山払い面までの高さ)の1/2以下の高さに設定することが好ましい。即ち、面取り面は、第1加工歯のフランク角を変化させるためのフランク面として形成されるものであり、第2位置P2を第1加工歯の山高さ(谷底から山払い面までの高さ)の1/2以下の高さに設定することにより、面取り面を第1加工歯のフランク面として機能させることができる。
上記第1,2実施の形態では、山払い面21,221の面取り後の割合が75%に設定される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、山払い面21,221の面取り後の割合は、70%以上且つ80%以下に設定することが好ましい。
即ち、山払い面21の面取り後の割合を70%未満に設定すると、食付き部2での転造の初期段階における山払い面21と被加工物との駆動抵抗が低下し、転造の精度が低下する。また、山払い面21の面取り後の割合を80%よりも大きく設定すると、転造の初期段階において第1加工歯20が被加工物に食い込み難くなるため、転造の精度が低下する。
よって、山払い面21の面取り後の割合を70%以上且つ80%以下に設定することにより、食付き部2での転造の初期段階における山払い面21と被加工物との駆動抵抗を確保することと、第1加工歯20を被加工物に食い込みやすくすることとを両立させることができるので、被加工物にスプラインを精度良く転造できる。
上記第2,3実施の形態では、第2位置P2の高さが、食付き部202の始端側から終端側の第1加工歯220にかけて徐々に高く形成される場合や、面取り後の山払い面321の割合が食付き部302の始端側から終端側の第1加工歯320にかけて徐々に減少するように設定される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。
例えば、第2位置P2の高さ位置が、食付き部の始端側から終端側の第1加工歯にかけて徐々に低く形成される構成や、面取り後の山払い面の割合が食付き部の始端側から終端側の第1加工歯にかけて徐々に増加するように構成しても良く、これらの構成を組み合わせてもよい。
これにより、第1加工歯(面取り面)のフランク角(第1位置と第2位置とを結ぶ直線どうしのなす角度)をより早い段階で第2加工歯30のフランク面32のフランク角に近づけることができる。
即ち、第1加工歯に面取り面を形成することで食付き部の初期段階での転造精度を高めることができれば、被加工物をより早い段階で仕上げ部3の第2加工歯30の形状に転造することが好ましい。よって、第1加工歯(面取り面)のフランク角をより早い段階で仕上げ部3のフランク面32のフランク角に近づけることで、被加工物にスプラインを精度良く転造できる。
上記第5実施の形態では、第1実施の形態の面取り面22を曲面として形成する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、第2,3,4実施の形態の面取り面222,322,422をそれぞれ曲面として構成しても良い。この場合には、食付き部202,302,402の側面視において、第1位置P1と第2位置P2とを結ぶ円弧状の曲面として面取り面222,322,422を形成すれば良い。
上記第5実施の形態では、面取り面522の曲率半径の具体的数値についての説明を省略したが、例えば、面取り面を曲面として形成する場合の曲率半径は、加工歯どうしのピッチの10倍に設定すれば良い。
1 転造平ダイス
2 食付き部
3 仕上げ部
20,220,320,420,520 第1加工歯
21,321 山払い面
22,222,322,422,522 面取り面
23,223 第1加工歯のフランク面
30 第2加工歯
32 第2加工歯のフランク面
C 接続部分
P1 第1位置
P2 第2位置

Claims (10)

  1. 食付き部の加工歯として形成されると共に、山払い面を有する複数の第1加工歯と、その第1加工歯の転造方向終端側に連設されると共に、仕上げ部の加工歯として形成される複数の第2加工歯と、を備える転造平ダイスにおいて、
    前記複数の第1加工歯のうちの少なくとも転造方向始端側から所定数の前記第1加工歯は、そのフランク面および前記山払い面の接続部分が面取りされて形成される面取り面を備え、
    前記食付き部の側面視において、前記面取り面および前記山払い面の接続点である第1位置と、前記面取り面および前記フランク面の接続点である第2位置とを結ぶ直線どうしのなす角度が、転造方向始端側に位置する前記第1加工歯から終端側に位置する前記第1加工歯にかけて、前記第2加工歯のフランク面どうしのなす角度に近づく態様で形成され
    前記山払い面は、転造方向における幅寸法を所定割合残して面取りされ、その割合が、転造方向始端側に位置する前記第1加工歯から終端側に位置する前記第1加工歯にかけて一定に設定されることを特徴とする転造平ダイス。
  2. 食付き部の加工歯として形成されると共に、山払い面を有する複数の第1加工歯と、その第1加工歯の転造方向終端側に連設されると共に、仕上げ部の加工歯として形成される複数の第2加工歯と、を備える転造平ダイスにおいて、
    前記複数の第1加工歯のうちの少なくとも転造方向始端側から所定数の前記第1加工歯は、そのフランク面および前記山払い面の接続部分が面取りされて形成される面取り面を備え、
    前記食付き部の側面視において、前記面取り面および前記山払い面の接続点である第1位置と、前記面取り面および前記フランク面の接続点である第2位置とを結ぶ直線どうしのなす角度が、転造方向始端側に位置する前記第1加工歯から終端側に位置する前記第1加工歯にかけて、前記第2加工歯のフランク面どうしのなす角度に近づく態様で形成され、
    前記山払い面は、転造方向における幅寸法を所定割合残して面取りされ、その割合が、転造方向始端側に位置する前記第1加工歯から終端側に位置する前記第1加工歯にかけて徐々に減少するように構成されることを特徴とする転造平ダイス。
  3. 前記第2位置の高さが、転造方向始端側に位置する前記第1加工歯から終端側に位置する前記第1加工歯にかけて一定の高さに設定されることを特徴とする請求項1又は記載の転造平ダイス。
  4. 前記第2位置の高さが、転造方向始端側に位置する前記第1加工歯から終端側に位置する前記第1加工歯にかけて徐々に高く設定されることを特徴とする請求項1又は記載の転造平ダイス。
  5. 前記山払い面は、転造方向における幅寸法を70%以上且つ80%以下残して面取りされることを特徴とする請求項から4のいずれかに記載の転造平ダイス。
  6. 前記第1加工歯の全体が前記面取り面を備え、
    転造方向始端側に位置する前記第1加工歯の前記山払い面は、前記幅寸法を80%残して面取りされ、
    転造方向終端側に位置する前記第1加工歯の前記山払い面は、前記幅寸法を70%残して面取りされることを特徴とする請求項記載の転造平ダイス。
  7. 前記面取り面が曲面として形成されることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の転造平ダイス。
  8. 前記面取り面の曲率半径が、転造方向始端側に位置する前記第1加工歯から終端側に位置する前記第1加工歯にかけて徐々に大きく形成されることを特徴とする請求項7記載の転造平ダイス。
  9. 前記面取り面が平坦面として形成されることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の転造平ダイス。
  10. 転造方向始端側に位置する前記第1加工歯の面取り面どうしのなす角度が90°以上且つ110°以下に設定されることを特徴とする請求項9記載の転造平ダイス。
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