JP6798772B2 - 照明装置 - Google Patents
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Description
図1は、本実施の形態に係る照明装置の概略を示す上面図である。図1では、照明装置の発光面となる拡散板の図示を省略している。
本実施の形態に係る発光モジュールは、紫外線又は短波長可視光を発する複数の発光素子と、発光素子が発する光により励起され可視光を発する光波長変換層と、を備える。光波長変換層は、複数の発光素子を被覆するように構成されている。また、光波長変換層は、第1の層と、第1の層を挟んで発光素子と反対側に設けられた第2の層と、を有する。第1の層および第2の層は、赤色蛍光体、緑色蛍光体、黄色蛍光体および青色蛍光体を含む。第1の層は、赤色蛍光体および緑色蛍光体の少なくとも一方を含む。第2の層は、黄色蛍光体および青色蛍光体の少なくとも一方を含む。なお、光波長変換層は、一つの層であってもよく、その場合は、発光色が互いに補色の関係である複数種(色)の蛍光体を含有していればよい。光波長変換層は、例えば、黄色蛍光体と青色蛍光体を含有する一つの層であってもよい。
本実施の形態に係る発光素子は、少なくとも紫外線又は短波長可視光を発するものであればその発光スペクトルは特に限定されるものではないが、発光装置の発光効率等の観点から、発光スペクトルのピークが350nm〜430nmの波長域にあることが好ましい。
本実施の形態に係る光波長変換層は、含有する蛍光体の種類や量が異なる複数の層からなる。発光素子に近い第1の層には、赤色蛍光体および緑色蛍光体の少なくとも一方が含まれているとよい。また、第1の層を挟んで発光素子と反対側に設けられた第2の層には、黄色蛍光体および青色蛍光体の少なくとも一方が含まれているとよい。
第1の層は、(i)主として赤色蛍光体および緑色蛍光体を含む場合、(ii)主として赤色蛍光体を含む場合、(iii)主として緑色蛍光体を含む場合、(iv)主として赤色蛍光体、緑色蛍光体および黄色蛍光体を含む場合、(v)主として赤色蛍光体、緑色蛍光体および青色蛍光体を含む場合、(vi)主として赤色蛍光体および黄色蛍光体を含む場合、(vii)主として緑色蛍光体および黄色蛍光体を含む場合、が挙げられる。各蛍光体は、シリコーン等の封止樹脂やガラスのマトリックス相に分散されている。なお、本実施の形態に係る光波長変換層においては、第1の層に含まれる蛍光体と同色の蛍光体が第2の層に含まれている場合も有り得る。例えば、光波長変換層全体に含まれるある色の蛍光体のうち、第1の層に90%以上、第2の層に10%以下含有させてもよい。あるいは、第1の層に95%以上、第2の層に5%以下含有させてもよい。あるいは、第1の層に98%以上、第2の層に2%以下含有させてもよい。
第2の層は、(i)主として青色蛍光体および黄色蛍光体を含む場合、(ii)主として青色蛍光体、黄色蛍光体および緑色蛍光体を含む場合、(iii)主として青色蛍光体、黄色蛍光体および赤色蛍光体を含む場合、(iv)主として青色蛍光体を含む場合、(v)主として黄色蛍光体を含む場合、が挙げられる。各蛍光体は、シリコーン等の封止樹脂やガラスのマトリックス相に分散されている。なお、本実施の形態に係る光波長変換層においては、第2の層に含まれる蛍光体と同色の蛍光体が第1の層に含まれている場合も有り得る。例えば、光波長変換層全体に含まれるある色の蛍光体のうち、第2の層に90%以上、第1の層に10%以下含有させてもよい。あるいは、第2の層に95%以上、第1の層に5%以下含有させてもよい。あるいは、第2の層に98%以上、第1の層に2%以下含有させてもよい。
第1の樹脂層は、第1の層に含まれる各種蛍光体が分散されるマトリックス相である。具体的には、第1の樹脂層としては、−40〜100℃の範囲に含まれる少なくともいずれかの温度における貯蔵弾性率が104〜105Paのシリコーン樹脂が好ましい。また、第1の樹脂層は、導線(ボンディングワイヤー)を封止するように設けられていてもよい。これにより導線に働く応力を緩和できる。
第2の樹脂層は、第2の層に含まれる各種蛍光体が分散されるマトリックス相である。具体的には、第2の樹脂層は、ショアA硬度が30〜80のシリコーン樹脂が好ましい。これにより、第2の樹脂層で覆われた発光モジュールにおいて発光素子が保護される。
赤色蛍光体は、発光スペクトルのピーク波長が620nm〜750nmの範囲にある光を発するものであり、例えば、
(i)(Ca1−xSrx)AlSiN3:Eu2+(0≦x<0.4)
(ii)Sr2Si5N8:Eu2+
(iii)(Ca,Sr,Ba)3SiO5:Eu2+
の組成式で表される物質が挙げられる。
緑色蛍光体は、発光スペクトルのピーク波長が495nm〜570nmの範囲にある光を発するものであり、例えば、
(i)(Ba,Sr,Ca)2SiO4:Eu2+
(ii)(Ba,Sr)2SiO4:Eu2+
(iii)Sr2SiO4:Eu2+
(iv)Eu付活βサイアロン
(v)Ba3Si6O12N2:Eu2+
(vi)SrGa2S4:Eu2+
(vii)SrSi2O2N2:Eu2+
(viii)(Ba,Sr)Si2O2N2:Eu2+
(ix)SrAlO4:Eu2+
(x)(Sr,Ba)Al2Si2O8:Eu2+
(xi)(Ba,Sr,Ca)2(Mg,Zn)Si2O7:Eu2+
(xii)Sr2Si3O8−2SrCl2:Eu2+
の組成式で表される物質が挙げられる。
黄色蛍光体は、発光スペクトルのピーク波長が570nm〜590nmの範囲にある光を発するものであり、例えば、一般式が(M2x,M3y,M4z)mM1O3X(2/n)
(ここで、M1はSi、Ge、Ti、Zr及びSnからなる群より選ばれる少なくともSiを含む1種以上の元素、M2はCa、Mg、Ba及びZnからなる群より選ばれる少なくともCaを含む1種以上の元素、M3はSr、Mg、Ba及びZnからなる群より選ばれる少なくともSrを含む1種以上の元素、Xは少なくとも1種のハロゲン元素、M4は希土類元素及びMnからなる群より選ばれる少なくともEu2+を含む1種以上の元素を示す。また、mは0.11≦m≦8/6、nは5≦n≦7の範囲である。また、x、y、zは、x+y+z=1、0<x<1、0<y<1、0.01≦z≦0.3を満たす範囲である。)で表される蛍光体が挙げられる。
青色蛍光体は、発光スペクトルのピーク波長が435nm〜495nmの範囲にある光を発するものであり、例えば、
(i)BaMgAl10O17:Eu2+
(ii)(Sr,Ca,Ba)10(PO4)6Cl2:Eu2+
(iii)Ba3MgSi2O8:Eu2+
(iv)Sr3MgSi2O8:Eu2+
(v)SiO2−CaI2:Eu2+
(vi)Sr4Al14O24:Eu2+
(vii)(Ba,Sr,Ca)2(B5O9)X2:Eu2+(Xはハロゲン元素)
(viii)(Sr,Ba)3MgSi2O8:Eu2+
の組成式で表される物質が挙げられる。
上述の蛍光体に加えて、あるいは一部の蛍光体に換えて橙色蛍光体や他の色の蛍光体を用いてもよい。橙色蛍光体は、発光スペクトルのピーク波長が590nm〜620nmの範囲にある光を発するものである。
次に、本実施の形態に係る発光モジュールの製造方法の一例について説明する。はじめに、予め回路パターンを形成したアルミナ、アルミニウム又はガラス強化エポキシ樹脂等からなる基板上に、1個又は複数個の、近紫外線又は短波長可視光を発するLEDチップを実装する。実装方法は、予めLEDチップをパッケージ化した後、半田実装する方法や、LEDチップを基板にダイボンド材によりダイボンディングした後に金ワイヤーとボンディングを行うチップオンボード実装等により行われる。
(1)前述の第1の層を搭載した基板上に、青色蛍光体や黄色蛍光体を分散したシリコーン樹脂を3〜15mmの範囲の適正な厚みとなるように塗布し、150℃、1hで加熱硬化させる。
(2)金型の中に青色蛍光体や黄色蛍光体を分散したシリコーン樹脂を充填し、型の開口部に前述の第1の層を搭載した基板を設置し、加熱硬化させる。
(3)青色蛍光体や黄色蛍光体を分散したシリコーン樹脂を型に充填し、加熱硬化する。そして、硬化した成形品を、前述の第1の層を搭載した基板に、透明樹脂を用いて張り合わせる。
上述の実施の形態における発光モジュールにおいて、平均演色係数、色温度、色度座標(cx、cy)を測定した。その結果、平均演色係数Raが97、色温度が3208K、色度座標(cx、cy)が(0.424、0.402)である発光モジュールが得られた。このように、実施の形態に係る発光モジュール110は、電球色で演色性の高い光を実現している。
Claims (6)
- 間隔をおいて配列されているライン状の複数の光源と、
前記複数の光源の正面側に配置されている透過部材と、を備えた照明装置であって、
前記光源は、
複数の半導体発光素子と、
前記半導体発光素子が発する光により励起され可視光を発する光波長変換層と、を有し、
前記光波長変換層は、
前記複数の半導体発光素子を一体的にかつライン状に被覆するように構成されており、
該光源の正面の第1照射領域に向かう光の光度よりも、該光源の正面と隣接する光源の正面との間の第2照射領域に向かう光の光度が大きくなるように構成された出射面を有し、
前記複数の光源は、該光源から前記第2照射領域に向かう光と前記隣接する光源から前記第2照射領域に向かう光とによって、前記第1照射領域と前記第2照射領域との輝度の差が緩和されるように構成されている、
ことを特徴とする照明装置。 - 前記透過部材は、前記光波長変換層から離間した位置に設けられている拡散板であることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
- 前記複数の光源は、前記透過部材の出射面での輝度の均斉度が0.6以上となるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の照明装置。
- 前記光波長変換層は、前記半導体発光素子が配列されている方向と交差する方向の幅をW、前記半導体発光素子が発する光の主方向の高さをHとすると、H>0.5Wを満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の照明装置。
- 前記半導体発光素子は、発光スペクトルのピークが350nm〜430nmの波長域にある紫外線又は短波長可視光を発し、
前記光波長変換層は、
前記紫外線又は短波長可視光により励起され可視光を発光する第1の蛍光体と、
前記紫外線又は短波長可視光により励起され、前記第1の蛍光体が発光する可視光とは異なる色の可視光を発光する第2の蛍光体と、を含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の照明装置。 - 前記半導体発光素子は、紫外線又は短波長可視光を発し、
前記光波長変換層は、
第1の層と、前記第1の層を挟んで前記発光素子と反対側に設けられた第2の層と、を有し、
前記第1の層および前記第2の層は全体として、赤色蛍光体、緑色蛍光体、黄色蛍光体および青色蛍光体を含み、
前記第1の層は、前記赤色蛍光体および前記緑色蛍光体を含み、
前記第2の層は、前記黄色蛍光体および前記青色蛍光体を含む、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の照明装置。
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