JP6796728B2 - 金属材料を圧延する圧延スタンド - Google Patents

Description

本発明は、圧延スタンド内のそれぞれのワークロールチョックによって取り付けられた２つのワークロールで金属材料を圧延するための圧延スタンドに関し、軸方向移動手段が配置され、ロールはその長手軸の方向に移動可能であり、少なくとも１つのワークロール固定部が配置され、これにより、ロールスタンドのワークロールチョックを固定可能及び固定解除可能であり、軸方向移動手段がワークロールの長手軸の周りを回転するのを防止可能であり、曲げ手段が配置されていて、曲げ手段は、曲げブロックを備え、曲げモーメントをワークロールに付与可能である。

そのような圧延スタンドは、例えば特許文献１に公知である。そのような圧延スタンドの基本構造を図１に示す。ここに示される圧延スタンド１では、それぞれのワークロールチョック２に取り付けられた２つのワークロールが重なっている。ワークロールの軸方向の変位のために、すなわち、それらの縦軸の方向の変位のために、軸方向移動手段３が存在する。ロール間隙に影響するよう曲げモーメントでワークロールを作用するために、（上下のワークロール共通に）曲げシリンダ１２が曲げブロック５に配置されている。ロールスタンド又はロールスタンドでワークロールを移動するには、移動するロールのワークロールチョック２と移動装置３の間の取り外し可能な接続機構を要する。この解除可能な接続機構を、ワークロール固定部４と呼ぶ。固定又は固定解除は、移動手段８によって移動されるタブを移動することによって行われる。

したがって、圧延スタンド１は、ワークロールが固定されたワークロール用の曲げ変位システムを備える。変位装置は、曲げブロックの前で、ロールスタンド又は曲げブロックに直接、ワークロールの縦軸の方向に固定される。

ワークロールを縦軸に沿って移動できるように、実際の移動装置とワークロールチョックを接続する必要がある。この接続は、転がり及び曲げの力の下でのシフトを可能にするために、一方で安定させる必要がある 一方、ロール変更の目的のために解決可能でなければならない。この接続は、ワークロールラッチ４によって行われる。固定により、前記タブは、変位装置の軸の周りのロールチョックの横凹部内のほぼ油圧作動レバー接続の周りに旋回し、したがって、変位機構とチョックとの間に接続を生成する。追加の回転防止装置１１の目的は、変位回転器の位置を安定に保つことである。以前から知られている解決策では、もし軸方移動手段３が曲げブロック自体に取り付けられていても、回転防止装置１１は圧延スタンドに固定されている。

欧州特許第１６４８６２６号明細書

ロールスタンドへの回転の取り付けから、特に関連する軸方向移動手段が曲げブロックに取り付けられている場合、さまざまな欠点が生じる。圧延スタンドの対称性により、各機構が単一スタンド内の単一スタンドに配置されているという事実を考慮して（それぞれ上下ロールごとの入口側と出口側）、これらは実際には小さな欠点（例えば、７スタンド仕上げ列）は、全て関連する要因である。

ロールスタンドとの回転防止装置の固定は、取り付けボルトと固定ネジを備えたガイドブロックにより、従来公知の解決手段で行われる。このため、この時点でロールスタンドを滑らかに加工する必要があり、そのため生産には高価な加工工程を要する。

ロールスタンド上の部品の最終的な組み立て及び調整は、現場でのみ実施可能である。これは、変位シリンダとロールスタンドを別々に固定するため、事前に組み立て不可能なためである。そのため取り付け工程が不利に長くなる。

曲げブロックの取り付けと取り外しは比較的困難である。なぜならば、例えば、ブロックをスタンドに取り付けるスタンドのくぼみと各ブロックの２つの回転防止装置を同時に、取り付ける必要があるが、変位装置には、回転防止装置なしに回転的に安定した位置がないからである。

さらに、「回転防止装置を残して」変位装置を逆さにしてブロックを取り外すと、移動装置自体の破損や、作業者が負傷する。

ロールスタンドへの取り付け点で、ガイド面に潤滑剤を塗布する。グリース潤滑の場合、各回転防止装置に「損失潤滑」を備えた約２つの開放されている潤滑点、つまりロールスタンドごとに合計８つの開放グリース潤滑点が必要である。これによりグリースが漏れ、周囲及冷却水が汚染され、場合によっては圧延帯材の表面に跡が生じる。

圧延スタンドに組み立てられた回転防止装置により、媒体接続とケーブル配線のアクセスがより困難となる。

本発明の課題は、上述の欠点を低減又は除去可能できる前記種類の圧延スタンドを発明し、圧延スタンドの製造及び操作における利点を達成可能とすることである。特に、簡単な組み立てと、ミルスタンドからの漏れが探求される。かようにして、構成のよりシンプルな構造と、潤滑すべき部品の改善された潤滑とが、達成される。

本発明によるこの問題の解決は、回転防止装置と軸方向移動手段が曲げブロックにしっかりと接続されていることを特徴とする。回転防止装置と、軸方向移動手段と、曲げブロックとは、好ましくは一体のユニットを形成する。

回転防止装置と、軸方向移動手段と、曲げブロックとの間の接続は、好ましくはネジ接続として構成する。

ほとんどの場合、２つの積み重ねた軸方向移動手段は曲げブロックに固定されている。

ワークロール固定装置は、移動装置に接続されていて、それらは操作的に接続された状態となっている。

ワークロール固定部は、好ましくは、ワークロールの長手軸線方向を横切る方向に移動可能に配置された少なくとも１つのタブを備える。この場合、タブを移動可能な移動手段が、好ましくは、配置されている。

発展的な態様では、軸方向移動手段と曲げブロックとの間に配置されそこに固定され得る、解除可能な運搬安全装置が提供され、曲げブロックに相対した軸方向移動手段の変位を防ぐことが企図されている。

曲げブロックに、好ましくは、（中央の）媒体アクセス部が形成されている。この場合、媒体アクセス部からのアクセスが、媒体のため、ワークロール固定部と、軸方向移動手段と、曲げブロックとにつながる。媒体アクセス部は、好ましくは、固定配管に接続されている。

したがって、提案される解決手段は、中央部に、回転防止装置が軸方向移動手段（移動装置）と、いっしょに曲げブロックに固定されることを確実にする。そのため、提案される解決手段によると、一体化された回転防止装置が、軸方向移動可能なロールに提供される。

この比較的簡単な構成の変更は、圧延スタンドの製造と、組み立てと、操作と、保守又は整備とに関して、驚くような多くの有利点を持つ。その結果、提案される解決手段は、既存のプラントの現代化及び追加導入にも非常に適している。

提案される解決手段は、例えば、特に、熱間平圧延スタンドで、複数のロールがその長手軸に沿って取り外し可能に構成される、金属帯状材料の平ロールに使用可能である。他の圧延スタンドの型式全てのロールにも一般的に適している。

図面には、本発明の実施の態様が示される。図面は以下の内容である。

ワークロールの縦軸の方向から見た圧延スタンドの一部を示す従来技術の図である。 本発明の実施形態が示される、ワークロールの長手軸の方向からみた圧延スタンドの一部を示す図である。 図２の本発明の実施形態による圧延スタンドの一部の斜視図である。 運搬安全装置の配置を示す、図３の拡大部分の斜視図である。 媒体アクセス部が示される、圧延スタンドの一部の斜視図である。

図２及び図３は、従来技術（図１参照）の説明に関連して上記で説明したものと原理的に同じ要素を有する圧延スタンド１を示す。したがって、ワークロール（図示せず）は、それぞれのワークロールチョック２に支持され、ワークロールチョック２は圧延スタンド１のロールスタンド１３に配置される。ワークロールをその縦軸の方向に移動させるために、軸方向移動手段３がある。

ワークロール固定部４は、軸方向移動手段３とロールチョックとの間の接続を確立する。この目的のために、タブ７は、固定の目的で、チョック２の対応する凹部内の（油圧）移動手段８によって引き込み可能である。

さらに、曲げブロック５が設けられ、曲げシリンダ１２内に配置され、既知の方法でワークロールに曲げモーメントを及ぼし、ロール間隙の輪郭に影響を与える。

軸方向移動手段を油圧シリンダとして実施するには、通常、軸方向移動手段の丸い外形が必要である。不要な回転を抑えるには、別部材の回転に対して軸方向移動手段自体を支持しなくてはならない。本発明によれば、曲げブロックに対する回転により、軸方向移動手段の支持が行われる。この目的のために、ねじ結合が提供され、それにより、上記部材と、回転防止装置４と、軸方向変位装置３と、曲げブロック５とが一体のユニットとなっている。これは工場で事前に組み立てから現場に運搬するようにしてもよい。圧延スタンドの外側の表面処理は、もはや必要ない。

ねじ接続を介した曲げブロック５上の回転防止装置６の上記の接続は、好ましくは、曲げブロック５が上下のワークロール用のそれぞれの曲げシリンダ１２を有するように、上下のワークロールに対して一緒に行われる。

開放した潤滑点を減らすために、支承部がまとめられている。この処置により、一般的な潤滑点の数と、開放した潤滑点の数を削減可能である。図２及び図３から、支承部が閉じられていることがわかる。これは便宜上、ガイドが丸いため、ロールスタンドごとに４つの支承部が閉じられる。密閉された丸いガイドにより、支承部はメンテナンスフリーであり、したがって４つの２倍、つまり潤滑油の損失のある８つの潤滑点がなくなる。

軸方向移動装置（変位装置）、（ワークロールの固定）、回転防止及び曲げブロックで構成される一体型ユニットの場合、図４に示すように、運搬安全装置９を提供してもよい。運搬安全装置９は、変位装置を曲げブロックに対して所定位置に固定する。可動部材による部品の破損又は人の負傷を回避可能である。

提案された解決策のさらなる有利な実施形態又は効果は、図５から得られる。ここでは、ロールスタンドへの取り付けをなくしたことで生じる、媒体接続の改善されたアクセシビリティが可能であることが分かる。固定及び回転防止のために、曲げブロック５、したがって変位装置への、中央の媒体アクセス部１０が可能である。さらに、全ての接続の固定配管が可能である。潤滑油の漏洩リスクが減り、ロールスタンドの配管がはるかに簡単になる。

これにより、装置全体が大幅に簡素化され、生産、現場での組み立て、特に圧延スタンドの維持管理に大きな利点がもたらされる。

１ 圧延スタンド
２ ワークロールチョック
３ 軸方向移動手段
４ ワークロール固定部
５ 曲げブロック
６ 回転防止装置
７ タブ
８ 移動手段
９ 運搬安全装置
１０ 媒体アクセス部
１１ ロールスタンドへの回転防止装置の取り付け部
１２ 曲げシリンダ
１３ ロールスタンド

Claims (8)

1. ２本のワークロールで金属材料を圧延する圧延スタンド（１）であって、ワークロールはそれぞれのロールチョック（２）によって圧延スタンド（１）に支承されていて、
   軸方向移動手段（３）は、ワークロールがその長手軸方向に移動可能に、設けられていて、
   少なくとも１つのワークロール固定部（４）は、ワークロールチョック（２）が圧延スタンド（３）に固定可能及び固定解除可能に、設けられていて、
   回転防止装置（６）は、ワークロールの長手軸を中心とする軸方向移動手段（３）の回転を阻止可能に、設けられていて、
   曲げ手段は、曲げモーメントをワークロールに付与可能な曲げブロック（５）を備えて設けられている、圧延スタンド（１）において、
   ワークロール固定部（４）と、回転防止装置（６）と、軸方向移動手段（３）とが、曲げブロック（５）に固定的に接続されている
   ことを特徴とする圧延スタンド（１）。
2. 回転防止装置（６）と、軸方向移動手段（３）と、曲げブロック（５）とが一体のユニットを形成していることを特徴とする、請求項１に記載の圧延スタンド。
3. ワークロール固定部（４）と、軸方向移動手段（３）と、曲げブロック（５）との間の接続が、ねじ接続として構成されていることを特徴とする、請求項１又は２に記載の圧延スタンド。
4. ２つの重ねて配置された軸方向移動手段（３）が曲げブロック（５）に固定されていることを特徴とする、請求項１から３のいずれか一項に記載の圧延スタンド。
5. 解除可能な運搬安全装置（９）が設けられていて、軸方向移動手段（３）と曲げブロック（５）との間に配置されかつそこに固定され得て、配置されたところで、曲げブロック（５）に相対した軸方向移動手段（３）の変位を防ぐことを特徴とする、請求項１から４のいずれか一項に記載の圧延スタンド。
6. 曲げブロック（５）に、媒体アクセス部（１０）が形成されていることを特徴とする、請求項１から５のいずれか一項に記載の圧延スタンド。
7. 媒体アクセス部（１０）からの媒体のアクセスが、ワークロール固定部（４）と、軸方向移動手段（３）と、曲げブロック（５）とに導かれることを特徴とする、請求項６に記載の圧延スタンド。
8. 媒体アクセス部（１０）が、固定配管に接続されていることを特徴とする、請求項６又は７に記載の圧延スタンド。

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