JP6796369B2 - ウェットワイパー - Google Patents

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Description

本発明は、ウェットワイパーに関する。
ウェットワイパーは、被払拭表面をクリーニングすることを目的として種々の用途で用いられており、各種用途に応じて、必要とされる性能について種々の検討がなされている。
例えば、特許文献1には、グラム陰性菌及び/又は陽性菌に有効な拭取り材が開示されている。また、特許文献2には、防カビ効果とかび取り効果を併せ持ち、かつ安全性の高い防カビ・カビ取り組成物に、施用面の改善を組み合わせた防カビ・カビ取りシートが開示されている。さらに、特許文献3には、清浄効果、ならびに水および油性汚れに対する保護を提供すると同時に、天然皮革または人工皮革の表面のような処理済の基材に光沢を付与することができる組成物を含有するワイプが開示されている。
特表2005−513074号公報 特開2007−308442号公報 特表2007−500263号公報
ウェットワイパーは、被払拭表面をクリーニングする際に、払拭物をその中に取り込む。この際に、ワイパー内に吸収された払拭物が、再放出され、被払拭表面に付着(再汚染)することがある。
極めて高い清浄性が要求される用途、例えば医療用途においては、二次感染など不測の事態を防止する観点から、被払拭表面が再汚染されることは望ましくない。また、手軽に利用でき、その使用頻度が高いウェットワイパーという商品性の観点からも、高い清浄性が要求される用途において被払拭表面の再汚染が防止できることの意義は大きい。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、かきとり性能に優れ、かきとった汚れを取りこんで離さない(再汚染防止)性能に優れるウェットワイパーを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、布帛中で、親水性繊維と疎水性繊維が所定の関係を有することにより上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕
布帛と、該布帛に含浸させた除菌液と、を有し、
前記布帛が、親水性繊維と疎水性繊維とを含み、
前記疎水性繊維の含有量が、前記布帛100質量%に対して、30〜80質量%であり、
前記布帛が、前記疎水性繊維が30〜92面積%存在する表面を有し、
前記布帛の表面の前記疎水性繊維の存在割合(面積%)と、前記疎水性繊維の含有量(質量%)とが、下記関係を満たし、
前記布帛の表面の前記疎水性繊維の存在割合(面積%)>前記疎水性繊維の含有量(質量%)
前記布帛の表面の前記疎水性繊維の存在割合(面積%)と前記疎水性繊維の含有量(質量%)との差((面積%)−(質量%))が、10〜30である、
ウェットワイパー。
〔2〕
前記疎水性繊維が、ポリエステルを含む、前項〔1〕に記載のウェットワイパー。
〔3〕
前記親水性繊維が、ウッドパルプを含む、前項〔1〕又は〔2〕に記載のウェットワイパー。
〔4〕
前記疎水性繊維の引っ張り強さが、2.5〜7.5g/dである、前項〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載のウェットワイパー。
〔5〕
前記除菌液が、第4級アンモニウム塩を含む、前項〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載のウェットワイパー。
〔6〕
医療用である、前項〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載のウェットワイパー。
本発明によれば、かきとり性能に優れ、かきとった汚れを取りこんで離さない(再汚染防止)性能に優れるウェットワイパーを提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細
に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の
範囲内で種々変形して実施することができる。
〔ウェットワイパー〕
本実施形態のウェットワイパーは、布帛と、該布帛に含浸させた除菌液と、を有し、前記布帛が、親水性繊維と疎水性繊維とを含み、前記疎水性繊維の含有量が、前記布帛100質量%に対して、20〜80質量%であり、前記布帛の表面に、前記疎水性繊維が30〜100面積%存在し、前記布帛の表面の前記疎水性繊維の存在割合(面積%)と、前記疎水性繊維の含有量(質量%)とが、下記関係を満たす。
前記布帛の表面の前記疎水性繊維の存在割合(面積%)>前記疎水性繊維の含有量(質量%)
ここで、表面の疎水性繊維の存在割合(面積%)を疎水性繊維の含有量(質量%)と比較する上で各繊維の比重を考慮する必要があるが、各繊維の比重は概ね1前後であることから、そのまま(面積%)と(質量%)を比較している。
本実施形態のウェットワイパーは、布帛表面が内部よりも疎水性繊維を多く含むという構成を有することにより、かきとり性能に優れ、かきとった汚れを取りこんで離さない(再汚染防止)性能に優れる。布帛表面の疎水性繊維は含浸液が含浸されないため膨潤しないため、払拭時の拭き圧によっても変形することなく被払拭面の汚れを効率的にかき取り除去することができる。かき取られた汚れは拭き圧変化に伴う含浸液のワイパー内の移動で布帛内部の親水性繊維の比率が大きい部分に吸収され再び被払拭面に戻り難くなる。
〔布帛〕
布帛は、親水性繊維と疎水性繊維とを含む。親水性繊維及び疎水性繊維としては、特に限定されないが、例えば、天然繊維、合成繊維、半合成繊維、再生繊維、無機繊維が挙げられる。これら繊維は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
特に、親水性繊維としては、特に限定されないが、例えば、天然繊維、半合成繊維、再生繊維等が挙げられる。このなかでも、天然繊維、再生繊維が好ましく、特に天然繊維が好ましい。天然繊維を用いることにより、かきとった汚れを取りこんで離さない(再汚染防止)性能がより向上する傾向にある。ここで、「親水性繊維」とは、水を含むことができるという性質を示す繊維をいい、公定水分率が高い繊維である。
親水性繊維の公定水分率は、好ましくは2.0以上であり、より好ましくは5.0以上であり、さらに好ましくは8.0以上である。親水性繊維の公定水分率が2.0以上であることにより、かきとった汚れを取りこんで離さない(再汚染防止)性能がより向上する傾向にある。公定水分率としては、JIS L 1030に記載されたものを用いることができる。
また、疎水性繊維としては、特に限定されないが、例えば、合成繊維、無機繊維等が挙げられる。このなかでも、合成繊維が好ましい。合成繊維を用いることにより、ウェットワイパーの強度が増し、かき取り性能がより向上する傾向にある。ここで、「疎水性繊維」とは、水を含むことができないという性質を示す繊維をいう。
疎水性繊維の引っ張り強さは、好ましくは2.5〜7.5g/dであり、より好ましくは3.0〜6.5g/dであり、さらに好ましくは4.0〜6.0g/dである。疎水性繊維の引っ張り強さが2.5g/d以上であることにより、ウェットワイパーの強度がより向上する傾向にある。また、疎水性繊維の引っ張り強さが7.5g/d以下であることにより、ウェットワイパーの柔軟性がより向上する傾向にある。
また、疎水性繊維の公定水分率は、好ましくは2.0未満であり、より好ましくは1.0未満である。疎水性繊維の公定水率が2.0未満であることにより、ウェットワイパーの強度が増し、かき取り性能がより向上する傾向にある。公定水分率としては、JIS L 1030に記載されたものを用いることができる。
天然繊維としては、特に限定されないが、例えば、綿、亜麻、ウッドパルプ等のセルロース系繊維、キチン、キトサン、羊毛、絹などが挙げられる。
合成繊維としては、特に限定されないが、例えば、ビニロン、ビニリデン;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、共重合ポリエステル等のポリエステル;線状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン46等のポリアミド;ポリアクリロニトリル等のアクリル繊維;ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、アラミド、ベンゾエート、ポリクラール、ノボロイド、ポリフルオロエチレン等が挙げられる。このなかでも、再汚染防止性能がより向上する観点から、ポリエステルが好ましい。
複合繊維の場合にはポリエチレンテレフタレートと、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、及びポリアミド繊維と、の組み合わせなどが挙げられる。本実施形態においては、通気性があり、柔軟性を持たせることができるので、ポリエステル繊維が好ましい。
半合成繊維としては、特に限定されないが、例えば、アセテート、トリアセテート、プロミックス等が挙げられる。
再生繊維としては、特に限定されないが、例えば、レーヨン、キュプラ、ポリノジックレーヨン、リヨセル、テンセル等が挙げられる。
無機繊維としては、特に限定はされないが、例えば、ガラス繊維、炭素繊維等が挙げられる。
このなかでも、布帛が、天然繊維と合成繊維とを含むことが好ましい。天然繊維と合成繊維とを含むことにより、汚れのかきとり性能に優れ、かきとった汚れを取りこんで離さない(再汚染防止)性能とウェットワイパーの強度のバランスがより向上する傾向にある。
親水性繊維の含有量は、布帛100質量%に対して、好ましくは20〜80質量%であり、より好ましくは30〜70質量%であり、さらに好ましくは40〜60質量%である。親水性繊維の含有量が20質量%以上であることにより、かきとった汚れを取りこんで離さない(再汚染防止)性能がより向上する。また、親水性繊維の含有量が80質量%以下であることにより、ウェットワイパーの強度がより向上し、リント等の発生を抑えることができる。
疎水性繊維の含有量は、布帛100質量%に対して、好ましくは20〜80質量%であり、より好ましくは30〜70質量%であり、さらに好ましくは40〜60質量%である。疎水性繊維の含有量が20質量%以上であることにより、ウェットワイパーの強度が増し汚れのかき取り性能がより向上する傾向にある。また、疎水性繊維の含有量が80質量%以下であることにより、布帛の柔軟性が増し拭き取り性能がより向上する傾向にある。
疎水性繊維の含有量は、不織布からDMF、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、キシレン等の溶媒で抽出し、抽出された質量および、抽出物のIR、NMR分析より物質の特定、組成比を測定することができる。また、親水性繊維の含有量は、布帛の重量と疎水性繊維の含有量より算出することができる。
布帛の表面に存在する疎水性繊維は、好ましくは30〜100面積%であり、より好ましくは40〜100面積%であり、さらに好ましくは50〜100面積%である。布帛の表面に存在する疎水性繊維が30面積%以上であることにより、ウェットワイパーの強度がより向上し、汚れのかき取り性能がより向上する。また、布帛の表面に存在する疎水性繊維が100面積%以下であることにより、かきとった汚れを取りこんで離さない(再汚染防止)性能がより向上する。なお、布帛の表面に存在する疎水性繊維の割合は実施例に記載の方法により測定することができる。また、布帛の表面に存在する疎水性繊維の割合は、例えばスパンレース製法の場合、繊維を疎水性繊維、親水性繊維、疎水性繊維の順に積層してウェブを形成した後、高圧水で叩く場合に、水の圧力を低くすることにより増大し、水の圧力を高くすること及び水量を増やすことにより減少する。また、親水性繊維と疎水性繊維を混合して単一層で積層しウェブを形成した後、高圧水で叩く場合に、水の圧力を低くすることにより増大し、水の圧力を高くすること及び水量を増やすことにより減少する。
布帛の表面の疎水性繊維の存在割合(面積%)と、疎水性繊維の含有量(質量%)とが、下記関係を満たす。このように、布帛の表面の疎水性繊維の存在割合(面積%)が疎水性繊維の含有量(質量%)よりも多いことにより、布帛は、疎水性繊維がリッチな表面層と、親水性繊維がリッチな中間層とを有する3層構造を有するものとなる。これにより、かきとり性能、及びかきとった汚れを取りこんで離さない(再汚染防止)性能がより向上する。
布帛の表面の疎水性繊維の存在割合(面積%)>疎水性繊維の含有量(質量%)
布帛の表面の疎水性繊維の存在割合(面積%)と疎水性繊維の含有量(質量%)との差((面積%)−(質量%))は、好ましくは10〜40であり、より好ましくは15〜35であり、さらに好ましくは20〜30である。差((面積%)−(質量%))が10以上であることにより、汚れのかき取り性能とかき取った汚れを取りこんで離さない(再汚染防止)性能のバランスがより向上する傾向にある。また、差((面積%)−(質量%))が40以下であることにより、布帛の柔軟性に関わる拭き取り性能と汚れのかき取り性能のバランスがより向上する傾向にある。
布帛の種類としては、特に限定されないが、例えば、織布、不織布、編物などが挙げられる。このなかでも、吸水性、柔軟性、及び透湿性の観点から、不織布が好ましい。
布帛の形態としては、布帛をシート状に裁断し、Z折をして重ねて、除菌液を含浸させピロー包装したものや布帛をロール状に巻き、除菌液を含浸させたボトル仕様のものが挙げられる。このなかでも、布帛をロール状に巻いた形態のものが好ましい。
布帛の密度は、好ましくは0.10〜0.50g/cm3であり、より好ましくは0.13〜0.40g/cm3であり、さらに好ましくは0.15〜0.30g/cm3である。布帛の密度が0.10g/cm3以上であることにより、汚れのかき取り性能がより向上する傾向にある。また、布帛の密度が0.50g/cm3以下であることにより、かきとった汚れを取りこんで離さない(再汚染防止)性能がより向上する傾向にある。
〔除菌液〕
除菌液としては、特に限定されないが、例えば、清浄、殺菌、静菌、消毒、及び除菌等の作用を有する成分(以下、単に「有効成分」ともいう。)を含む溶液が挙げられる。
(有効成分)
有効成分としては、特に限定されないが、例えば、第四級アンモニウム塩;2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシ−ジフェニルエーテル、又は2,2’−ジヒドロキシ−5,5’−ジブロモ−ジフェニルエーテル等のようなハロゲン化ジフェニルエーテル;フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、フェノキシイソプロパノール、パラクロロ−メタ−キシレノール(PCMX)等のようなフェノール化合物;2,2’−メチレンビス(4−クロロフェノール)、2,2’−メチレンビス(3,4,6−トリクロロフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−クロロ−6−ブロモフェノール)、ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)スルフィド、又はビス(2−ヒドロキシ−5−クロロベンジル)スルフィド等のようなビスフェニル化合物;3,4,4’−トリクロロカルバニリド等のようなハロゲン化カルバニリド;ベンジルアルコール;クロルヘキシジン;グルコン酸クロルヘキシジン;塩酸クロルヘキシジンが挙げられる。有効成分は、ウェットワイパーの用途に応じて適宜選択することができ、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
このなかでも、除菌液は、第四級アンモニウム塩を少なくとも含むことが好ましい。第四級アンモニウム塩は、下記(1)で表されるような四級アンモニウム塩構造を分子内に有していれば、特に限定されるものではないが、例えば、塩化ベンザルコニウム等のハロゲン化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム等のハロゲン化ベンゼトニウム;塩化セチルピリジニウム等のアルキルピリジニウム塩;オクチルトリメチルアンモニウム塩、ラウリルトリメチルアンモニウム塩、ミリスチルトリメチルアンモニウム塩、及びセチルトリメチルアンモニウム塩等のアルキルトリメチルアンモニウム塩;ポリオキシエチレンアルキルメチルアンモニウム塩などが挙げられる。
Figure 0006796369
(式(1)中、R1、R2、R3、及びR4は、各々独立して、アルキル基、(CH2CH2O)mH(mは、2〜40の整数を示す)、アリール基、アラルキル基、アルキルアリール基を表し、R1、R2、R3、及びR4の2つが結合して複素環構造を形成していてもよく、Xは、各々独立して、1価又は2価の陰イオンを表し、nは、1又は2の整数を表す。)
このなかでも、殺菌性能の観点から、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩が好ましく、炭素数が8〜18のアルキル基を有するアルキルベンジルジメチルアンモニウム塩がより好ましく、ラウリルベンジルジメチルアンモニウム塩がさらに好ましい。このような第四級アンモニウム塩は、殺菌効果が高く、また、揮発等による殺菌効果の低下が少ないため、長期間に渡り殺菌効果を持続することができる。
第四級アンモニウム塩としては、特に限定されないが、具体的には、下記式(2)、(3)、(4)、及び(5)で示されるが挙げられる。
[R(CH33+nX ・・式(2)
[R(CH3)N+(CH2CH2O)m'H[(CH2CH2O)m''H]]nX・・式(3)
[R(CH32+CH265nX ・・式(4)
[RPy+nX ・・式(5)
(式(2)、(3)、(4)、及び(5)中、Rは、各々独立して、アルキル基を表し、Xは、各々独立して、1価又は2価の陰イオンを表し、m’及びm’’は、2〜40の整数を示し、n又は2の整数を表す。また、Pyはピリジンの略である。)
Rで表されるアルキル基の炭素数は、好ましくは8〜18であり、より好ましくは10〜16であり、さらに好ましくは12〜14である。より具体的には、オクチル基、ラウリル基、ミリスチル基、及びセチル基が好ましく、ラウリル基がより好ましい。Rで表されるアルキル基の炭素数が8以上であることにより、除菌液の殺菌力がより向上する傾向にある。また、Rで表されるアルキル基の炭素数が18以下であることにより、有効成分の溶解性がより向上し、有効成分の含有量をより向上させることが可能となるため、ウェットワイパーの殺菌力がより向上する傾向にある。
Xで表される陰イオンとしては、特に限定されないが、例えば、F-、Cl-、Br-、I-、NO-、及びSO4 2-などが挙げられる。これらのなかでも、電気陰性度が高いCl-が好ましい。
有効成分の含有量は、除菌液100質量%に対して、好ましくは0.010〜30質量%であり、より好ましくは0.10〜5.0質量%であり、さらに好ましくは0.10〜1.0質量%である。有効成分の含有量が0.010質量%以上であることにより、殺菌性能がより向上する傾向にある。また、有効成分の含有量が30質量%以下であることにより、皮膚刺激性がより抑制される傾向にある。
(溶媒)
除菌液は、溶媒を含む。溶媒としては、特に限定されないが、例えば、水及び/又は非水溶媒が挙げられる。非水溶媒を用いることにより、有効成分又はその他の成分の溶解性がより向上する傾向にある。
非水溶媒としては、特に限定されないが、例えば、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、エトキシジグリコール、及びジプロピレングリコール等のグリコール類;エタノール、n−プロパノール及びイソプロパノール等のアルコール類;トリグリセリド、エチルアセテート、アセトン、トリアセチン、及びこれらを組み合わせたものが挙げられる。
溶媒の量は、除菌液の総量100質量%に対して、好ましくは99.99〜70質量%であり、より好ましくは99.9〜95.0質量%であり、さらに好ましくは99.9〜99.0質量%である。溶媒の量が70質量%以上であることにより、有効成分の布帛への含浸性能がより向上する傾向にある。また、溶媒の量が99.99質量%以下であることにより、有効成分を効率よくウェットワイパーから放出させることができ殺菌性能がより向上する傾向にある。
非水溶媒の量は、除菌液の総量100質量%に対して、好ましくは1.0〜80質量%であり、より好ましくは1.0〜30質量%であり、さらに好ましくは1.0〜5質量%である。溶媒の量が1.0質量%以上であることにより、有効成分の布帛への含浸性能がより向上する傾向にある。また、溶媒の量が80質量%以下であることにより、拭き取った汚れをウェットワイパー内に取り込んで離さない性能がより向上する傾向にある。
(その他の成分)
除菌液は、界面活性剤、低級アルコール、キレート剤、防腐剤、着色料、香料、及び安定剤などを含んでもよい。
界面活性剤は、特に限定されるものではないが、例えば、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、及び両性界面活性剤などが挙げられる。界面活性剤は、1種単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
ノニオン界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、モノステアリン酸グリセリン等のグリセリン脂肪酸エステル類;モノオレイン酸ポリグリセリル、ペンタオレイン酸ポリグリセリル、デカオレイン酸ポリグリセリル、モノラウリン酸ヘキサグリセリル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノイソステアリン酸デカグリセリル等のポリグリセリン脂肪酸エステル類;モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリン等のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル類;モノラウリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類;モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類;モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビット、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット等のポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル類;ショ糖ラウリン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレンソルビットミツロウ等のポリオキシエチレンラノリン・ラノリンアルコール・ミツロウ誘導体、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレンヒマシ油・硬化ヒマシ油類;ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル等のポリオキシエチレンステロール・水素添加ステロール類;モノステアリン酸エチレングリコール、モノオレイン酸ポリエチレングリコール等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル等のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類;ポリオキシエチレンステアリン酸アミド等のポリオキシエチレンアルキルアミン・脂肪酸アミド類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類;ステアリルジメチルアミンオキシド等のアルキルジメチルアミンオキシド類などが挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩類;ラウリン酸ナトリウム等の脂肪酸塩類;ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸等のリン酸塩類;N−ラウロイル−L−グルタミン酸ナトリウム等のN−アシルアミノ塩酸類;ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸等のポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩類;ラウロイルメチルタウリンナトリウム、ミリストイルメチルタウリンナトリウム等のN−アシルタウリン塩類;テトラデセンスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸塩類;ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩類;ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩類;ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシンなどが挙げられる。
低級アルコールとしては、特に限定されないが、例えば、炭素数1〜4の水溶性アルコール類が挙げられる。具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、メトキシエタノール、エトキシエタノール、メトキシプロパノール、メトキシイソプロパノール等のモノオール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、メチルプロパンジオール、ジエチレングリコール、ブチンジオール等のジオール類;グリセリン、ブタントリオール、エリスリトール等のポリオール類などが挙げられる。低級アルコールは、1種単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
キレート剤は、金属捕獲作用があれば特に限定されないが、例えば、コンプレキサン、アラニン、エチレンジアミンヒドロキシエチル3酢酸3ナトリウム、エデト酸、エデト酸2ナトリウム、エデト酸2ナトリウムカルシウム、エデト酸3ナトリウム、エデト酸4ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸、グルコン酸、酒石酸、フィチン酸、ポリリン酸ナトリウム、及びメタリン酸ナトリウムなどが挙げられる。この中でも、アラニン、エデト酸2ナトリウム、エデト酸2ナトリウムカルシウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸、グルコン酸、酒石酸、ポリリン酸ナトリウム、及びメタリン酸ナトリウムが好ましい。キレート剤は、1種単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
防腐剤は、例えば、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ウンデレン酸、サリチル酸、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステル類及びその塩等の有機酸及びその誘導体;イソプロピルメチルフェノール、グルコン酸クロルヘキシジン、クレゾール、クロロチモール、クロロフェネシン、クロロクレゾール、ジクロロキシレノール、ジクロロベンジルアルコール、チオビスクロロフェノール、チモール、トリクロロカルバニリド、トリクロロヒドロキシジフェニルエーテル、ナトリウムフェノキシド、パラクロロフェノール、ハロカルバン、フェニルエチルアルコール、フェニルフェノール、フェニルフェノールナトリウム、フェノキシエタノール、フェノール、フェキサクロロフェン、ベンジルアルコール等のフェノール類;プラトニン、ピオニン、ルミネキス、感光素NK143等の感光素;茶エキス、ヒノキキチオール、リンゴエキス、ポリリジン等の抗菌活性を持つ植物抽出液;グルタラール、クロラミンT、クロルヘキシジン、ジイセチオン酸ジプロモプロパミジン、ジンクピリチオン、トリクロサン、ピリチオンNa、フルフラール、クロラミンTなどが挙げられる。防腐剤は、1種単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
ウェットワイパー中の除菌液の含有量は、布帛100質量部に対して、好ましくは50質量部以上であり、より好ましくは100質量部以上であり、さらに好ましくは160質量部以上である。ウェットワイパー中の除菌液の含有量が50質量部以上であることにより、殺菌効果がより向上する傾向にある。また、ウェットワイパー中の除菌液の含有量は、布帛100質量部に対して、好ましくは350質量部以下であり、より好ましくは300質量部以下であり、さらに好ましくは250質量部以下である。ウェットワイパー中の除菌液の含有量が350質量部以下であることにより、清拭後の拭き残りが減少し、布帛を触った際のぬめり感がより抑制される傾向にある。
除菌液は、布帛に均一に含浸されていることが好ましい。
〔ウェットワイパーの製造方法〕
ウェットワイパーの製造方法としては、特に限定されないが、例えば、布帛を製造する布帛製造工程と、得られた布帛に除菌液を含浸させる含浸工程とを有する方法が挙げられる。
〔布帛製造工程〕
布帛製造工程は、布帛を製造する工程であり、布帛の種類に応じて公知の方法を用いることができる。例えば、布帛として不織布を用いる場合の製造方式には、ウェブ形成と繊維間接着の2工程がある。
ウェブ形成工程は天然繊維及び合成繊維等をシート状に並べる工程であり、繊維の配列状態によって工程の具体的態様が異なる。繊維の配列状態には、繊維が縦方向に配列されているパラレルウェブ、パラレルのウェブをクロスに重ねたクロスウェブ、繊維の方向性のないランダムウェブがある。縦方向と横方向の強度が共に強くなりリントの発生が抑えられる点で、クロスウェブまたはランダムウェブが好ましい。クロスウェブを形成するウェブ形成工程を、特にクロスレイと呼ぶ。
繊維間接着工程は、ウェブ形成工程において並べた繊維を接着剤で接着したり、繊維の一部に熱を加えて溶融接着したり、ニードルや高圧水流で繊維を絡ませて固定する工程である。繊維間接着方法としては、特に限定されないが、例えば、樹脂接着、熱ロールを用いる熱接着、ニードルを使用するニードルパンチ、高圧のごく細い水流で叩いて繊維を絡ませて布地を作るスパンレース、ステッチボンド、パウダー接着、溶剤接着等の製法により製造する方法を用いることができる。この中でも、スパンレースが、水流によってリントの発生源となる微細な繊維片を除去することができる点から好ましい。
〔含浸工程〕
含浸工程は、布帛に除菌液を含浸させる工程である。除菌液の含浸方法としては、除菌液が、特に限定されないが、例えば、ボトル容器にロール状に巻き取られた布帛を、ロール面(円形状になっている面をいう。)がボトル容器の底部に接するように入れ、ロール状に巻き取られた布帛の上方ロール面側より除菌液を投入することにより含浸させる方法;布帛に除菌液を含浸させて、除菌液における溶媒を必要に応じて蒸留などにより一部留去する方法;布帛に除菌液を含浸させて、除菌液における溶媒を必要に応じて蒸留などにより一部留去し、次いで、水を含浸させる方法が挙げられる。なお、留去される溶媒は、ウェットワイパーに残存していてもよい。
除菌液は、布帛の全面に均一に含浸されることがより好ましい。「布帛に均一に含浸される」とは布帛表面に除菌液が偏らずに存在することを意味する。布帛に均一に除菌液が含浸されることにより局部的なかびの発生を防止することができる。
〔用途〕
本実施形態のウェットワイパーは、種々の払拭対象、被払拭物に用いることができる。
払拭対象としては、特に限定されないが、例えば、血液、体液、細菌、真菌(カビを含む)、ウィルス、その他生体物質が挙げられる。本実施形態のウェットワイパーは、血液等の固着物、粘着物を拭き取ることができかつ、被払拭物の再汚染を抑制することができる。
被払拭物としては、特に限定されないが、例えば、病院のドアノブ、手すり、ベッド、手術台、モニターのタッチパネル等の器具類;シリンジポンプ、輸液ポンプ、人工透析装置、人工呼吸器等のME機器類;食品工場のベルトコンベア、作業台、ステンレス容器、冷蔵庫、調理器具等の作業用品類;洗面台、便座、家具等の住宅用品類;介護用施設の器具類;さらには人体が挙げられる。
このなかでも、本実施形態のウェットワイパーは、医療用であることが好ましい。「医療用」とは、例えば、病院のドアノブ、手すり、ベッド、手術台、モニターのタッチパネル等の器具類;シリンジポンプ、輸液ポンプ、人工透析装置、人工呼吸器等のME機器類;介護用施設の器具類等に使用されるものをいう。医療用途においては、極めて高い清浄性が要求される。本実施形態のウェットワイパーは、払拭後において、布帛の繊維等による被払拭物表面の再汚染を抑制することができる。
以下、本実施形態を実施例及び比較例により具体的に説明するが、本実施形態は、これらの実施例のみに限定されるものではない。なお、本実施形態で用いられる評価方法及び測定方法は下記のとおりである。
<布帛表面の疎水性繊維の存在割合(面積%)の測定方法>
布帛断面を走査型電子顕微鏡で撮影し、表面から10μmの深さまでに写る疎水性繊維と親水性繊維の面積を画像解析にて分析し、疎水性繊維の面積%を算出した。
疎水性繊維の面積%=疎水性繊維の面積/(疎水性繊維の面積+親水性繊維の面積)
<布帛の密度の測定方法>
布帛の目付量(1m2あたりの質量(g))を測定した。次に布帛の厚み(mm)をダイヤルシックネスゲージにて測定した。
布帛の密度(g/cm3)=(目付量/布帛の厚み)/1000
<かき取り性能の評価方法>
白色のほうろうバットに、牛の凍結乾燥血液を水に溶かした5%水溶液0.5mLを塗布し、5cm×10cmに塗り広げた。その後、25℃にて6時間乾燥した後、16g/cm2の荷重かけてウェットワイパーで1回払拭を行った。払拭後、ほうろうバット上に残る血液の拭き残り状況を目視にて確認し、下記評価基準により評価した。
(評価基準)
◎:バットに血液がほとんど拭き残っていない。
○:バットに血液が僅かに拭き残っている。
△:バットに血液が少し拭き残っている。
×:バットに血液がかなり拭き残っている。
<再汚染防止性能の評価方法>
白色のほうろうバットに、牛の凍結乾燥血液を水に溶かした20%水溶液0.5mLを塗布し、5cm×10cmに塗り広げた。その後、25℃にて6時間乾燥した後、16g/cm2の荷重かけてウェットワイパーで5往復払拭を行った。払拭後、ほうろうバット上に残る血液の拭き残り状況を目視にて確認し、下記評価基準により評価した。
(評価基準)
◎:バットに血液がほとんど拭き残っていない。
○:バットに血液が僅かに拭き残っている。
△:バットに血液が少し拭き残っている。
×:バットに血液がかなり拭き残っている。
<除菌液の調製>
有効成分として50質量%ラウリルベンジルジメチルアンモニウムクロライド水溶液1.5質量部と精製水98.5質量部をステンレス容器に投入し、15分間、300rpmで撹拌を行い、0.75質量%除菌液を調製した。
[実施例1]
ウッドパルプ(公定水分率:8.5(綿))をポリエステル(公定水分率:0.4、引張強さ:4.3〜6.0g/d))で挟み込んで作製したウェブをスパンレース製法で絡合して製造した不織布(組成比 ウッドパルプ/ポリエステル=40/60、目付量70g/m2)の表面の天然繊維の面積%を測定した。また、不織布を幅15cmのシート状に裁断し、長さ方向に18cmごとにミシン目を入れて90枚のロール巻きとした。ロール状に巻き取られた不織布をボトル容器にロール状の面が接するように配置し、このロール巻きの質量に対して2.5倍量の除菌液を上方ロール面側から含浸させてウェットワイパーを製造した。
ボトル容器に蓋をして、14日間放置後、不織布を取り出してかき取り性能、再汚染防止性能の評価をおこなった。
[実施例2]
ウッドパルプをレーヨン(公定水分率:11.0)とポリエステルの混綿繊維で挟み込んで作製したウェブをスパンレース製法で絡合して製造した不織布(組成比 ウッドパルプ/(レーヨン/ポリエステル)=20/(40/40)、目付量70g/m2)ロールを使用した以外は実施例1と同様にしてウェットワイパーを製造し、実施例1と同様に評価を実施した。結果を表1に示す。
[実施例3]
ウッドパルプをポリエチレン(公定水分率:0)とポリエステルの混綿繊維で挟み込んで作製したウェブをスパンレース製法で絡合して製造した不織布(組成比 ウッドパルプ/(ポリエチレン/ポリエステル)=22/(39/39)、目付量70g/m2)ロールを使用した以外は実施例1と同様にしてウェットワイパーを製造し、実施例1と同様に評価を実施した。結果を表1に示す。
[実施例4]
ウッドパルプをアクリル(公定水分率:2.0)とポリエチレンとポリプロピレン(公定水分率:0)の混綿繊維で挟み込んで作製したウェブをスパンレース製法で絡合して製造した不織布(組成比 ウッドパルプ/(アクリル/ポリエチレン/ポリプロピレン)=48/(18/17/17)、目付量35g/m2)ロールを使用した以外は実施例1と同様にしてウェットワイパーを製造し、実施例1と同様に評価を実施した。結果を表1に示す。
[実施例5]
ウッドパルプをポリエステルで挟み込んで作製したウェブをスパンレース製法で絡合して製造した不織布(組成比 ウッドパルプ/ポリエステル)=45/55、目付量50g/m2)ロールを使用した以外は実施例1と同様にしてウェットワイパーを製造し、実施例1と同様に評価を実施した。結果を表1に示す。
[実施例6]
レーヨンをポリエステルとポリエチレンの混綿で挟み込んで作製したウェブをスパンレース製法で絡合して製造した不織布(組成比 レーヨン/(ポリエステル/ポリエチレン)=50/(30/20)、目付量50g/m2)ロールを使用した以外は実施例1と同様にしてウェットワイパーを製造し、実施例1と同様に評価を実施した。結果を表1に示す。
[比較例1、2]
ウッドパルプ繊維とポリエステル繊維をあらかじめ15:85の質量比で混合したもので作製したウェブ(比較例1)、レーヨン繊維で作製したウェブ(比較例2)をスパンレース製法で絡合して製造した不織布ロールを用いた以外は、実施例1と同様にしてウェットワイパーを製造し、実施例1と同様に評価を実施した。結果を表1に示す。
[比較例3]
ウッドパルプ繊維とポリエステル繊維をあらかじめ45:55の質量比で混合したもので作製したウェブを熱接着で結合して製造した不織布ロールを用いた以外は、実施例1と同様にしてウェットワイパーを製造し、実施例1と同様に評価を実施した。結果を表1に示す。
Figure 0006796369
本発明のウェットワイパーは、各種表面の清浄、殺菌、及び除菌を目的とする種々の用途において、産業上の利用可能性を有する。

Claims (6)

  1. 布帛と、該布帛に含浸させた除菌液と、を有し、
    前記布帛が、親水性繊維と疎水性繊維とを含み、
    前記疎水性繊維の含有量が、前記布帛100質量%に対して、30〜80質量%であり、
    前記布帛が、前記疎水性繊維が30〜92面積%存在する表面を有し、
    前記布帛の表面の前記疎水性繊維の存在割合(面積%)と、前記疎水性繊維の含有量(質量%)とが、下記関係を満たし、
    前記布帛の表面の前記疎水性繊維の存在割合(面積%)>前記疎水性繊維の含有量(質量%)
    前記布帛の表面の前記疎水性繊維の存在割合(面積%)と前記疎水性繊維の含有量(質量%)との差((面積%)−(質量%))が、10〜30である、
    ウェットワイパー。
  2. 前記疎水性繊維が、ポリエステルを含む、請求項1に記載のウェットワイパー。
  3. 前記親水性繊維が、ウッドパルプを含む、請求項1又は2に記載のウェットワイパー。
  4. 前記疎水性繊維の引っ張り強さが、2.5〜7.5g/dである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のウェットワイパー。
  5. 前記除菌液が、第4級アンモニウム塩を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のウェットワイパー。
  6. 医療用である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のウェットワイパー。
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