JP6796173B1 - 建て入れ誤差計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】下側鉄骨柱の上面のプレートの中央部の穴を塞ぐようなベース板やターゲット等を取り付けることなく、上側鉄骨柱の建て入れ誤差を測定できるようにすると共に、上下の鉄骨柱を接合した後も上側鉄骨柱の建て入れ誤差を測定できるようにする。【解決手段】上側鉄骨柱2の中心位置から鉛直下方に十字ラインレーザ光を照射するレーザ墨出し器12と、下側鉄骨柱3の上部に取り付けられて十字ラインレーザ光が照射可能なトッププレート30上にレーザ墨出し器12から照射された十字ラインレーザ光を撮影するカメラ13と、上側鉄骨柱2の建て入れ誤差を算出する建て入れ誤差算出部42と、建て入れ誤差算出部42が算出した建て入れ誤差を表示する端末装置15とを備えた建て入れ誤差計測装置1。【選択図】図1

Description

本発明は、高層ビル等の骨格を形成する鉄骨柱において、下側の鉄骨柱に上側の鉄骨柱を組み付ける際の上側の鉄骨柱の建て入れ誤差を計測する建て入れ誤差計測装置に関するものである。
高層ビル等の骨格を形成する鉄骨柱は、下側の鉄骨柱の上端部に上側の鉄骨柱の下端部が接合されて鉛直方向に何段も組み付けられるが、下側の鉄骨柱に対して上側の鉄骨柱が傾いて接合されないように、鉄骨柱には、鉛直精度、いわゆる建て入れ精度が要求される。
このため高層ビル等を建築するに際し、組み付けた鉄骨柱の鉛直度(建て入れ精度)を測定し、傾いている場合(誤差がある場合)はその傾き(誤差)を修正する必要があり、そのための種々の測定、修正方法等が提案されている。
例えば、特許文献1(特開2011−117803号公報)には、逆打支柱10の上部にレーザ鉛直器110を設置し、柱部20と杭部30の間に介在するベースプレート40上にボルト50またはターゲット150を設置し、レーザ鉛直器110からボルト50またはターゲット150にレーザを照射し、それをカメラ120により撮影して外部に設置された観測用モニタ122に画像表示し、ボルト50の頭部にレーザが照射されたときにレーザ鉛直器110が地盤1の通り芯の位置からどれだけずれているか求めるようにし、または、ターゲット150における中心(目印)に対するレーザの照射されたスポット位置170がどの向きにどれだけずれているか目盛り線により読み取るようにした鋼管の建入誤差の測定方法が開示されている。
また、特許文献2(特開2013−92463号公報)には、逆打ち支柱10の頭部にカメラ110及び傾斜計120を設置し、柱部20と杭部30の間に介在するベースプレート40の上面に板状のターゲット50を取り付け、カメラ110が、ターゲット50を撮影してその撮像データと傾斜計120からの計測データに基づいて、コンピュータ130がターゲット50の中心点の位置データを建て入れ誤差として算出し、算出した値をモニタ138に表示させようにした建入れ誤差の測定システム100が開示され、また、測定システム100が算出した建入れ誤差が減少するように逆打ち支柱10の建入れ姿勢を修正する逆打ち支柱の建入れ方法が開示されている。
しかしながら、地上に建てる鉄骨柱であって、コンクリートを充填してCFT柱とする鉄骨柱においては、上面と下面を形成するプレートの中央部に大きな穴が設けられており、このような鉄骨柱を上下に接合するに際し、特許文献1に開示された鋼管の建入誤差の測定方法を適用しようとすると、以下のような問題が生ずる。
下側の鉄骨柱の上面のプレート(トッププレート)の中央部の穴を塞ぐように、ベースプレート40に相当するベース板を新たに取り付ける必要があり、また、建入誤差を測定した後は、トッププレートからベース板とボルト50またはターゲット150を取り除く必要があり、建入誤差の測定前後の作業に負荷がかかるという問題がある。
仮に、下側の鉄骨柱のトッププレートの中央部にベース板を取り付けずにターゲット150が取り付けられるとしても、ターゲット150を下側の鉄骨柱のトッププレートに固定する必要があることから、トッププレートの穴を覆う大きなターゲット150が必要となり、また、ターゲット150によりトッププレートの穴が塞がれることから、下側の鉄骨柱にコンクリートを充填する前に、大きなターゲット150を取り除かなければならず、建入誤差の測定前後の作業に負荷がかかるということには変わりがない。
しかも、上下の鉄骨柱を接合した後は、下側の鉄骨柱のトッププレートに取り付けたターゲット等を取り除けないことから、上下の鉄骨柱を接合する前にターゲット等を取り除く必要があり、上下の鉄骨柱を接合した後は、上側の鉄骨柱の建て入れ誤差を測定することができなくなる。
また、CFT柱とするような鉄骨柱を上下に接合するに際し、特許文献2の測定システム100を適用する場合も、特許文献1と同様の問題が生ずる。
すなわち、下側の鉄骨柱のトッププレートの中央部の穴を塞ぐように、ベースプレート40に相当するベース板を新たに取り付ける必要があり、また、建入誤差を測定した後は、トッププレートからベース板とターゲット50を取り除く必要があり、建入誤差の測定前後の作業に負荷がかかるのみならず、上下の鉄骨柱を接合する前にターゲット等を取り除く必要があることから、上下の鉄骨柱を接合した後は、上側の鉄骨柱の建て入れ誤差を測定することができないという問題がある。
特開2011−117803号公報 特開2013−92463号公報
本発明が解決しようとする課題は、上面と下面を形成するプレートの中央部に穴が設けられた鉄骨柱を上下に接合するに当たって、レーザ光照射手段と撮影手段を使用して、上側の鉄骨柱の建て入れ誤差を測定する際に、下側鉄骨柱の上面のプレートの中央部の穴を塞ぐようなベース板やターゲット等を取り付けることなく、上側鉄骨柱の建て入れ誤差を測定できるようにして、測定前後の作業負荷を軽減すると共に、上下の鉄骨柱を接合した後も上側鉄骨柱の建て入れ誤差を測定できるようにすることである。
請求項1の発明は、下側鉄骨柱に接合される上側鉄骨柱の上部に取り付けられて該上側鉄骨柱の中心位置から鉛直下方に十字ラインレーザ光を照射するレーザ光照射手段と、前記下側鉄骨柱の上部に取り付けられて中央部に穴が設けられたプレートであって前記十字ラインレーザ光が照射可能な上部プレート上に前記レーザ光照射手段から照射された十字ラインレーザ光を撮影する撮影手段と、前記上側鉄骨柱の建て入れ誤差を算出する建て入れ誤差算出手段と、前記建て入れ誤差算出手段が算出した建て入れ誤差を出力する建て入れ誤差出力手段とを備えた建て入れ誤差計測装置であって、前記建て入れ誤差算出手段は、前記撮影手段が撮影した前記上部プレート上の十字ラインレーザ光の画像から、前記穴の中心位置である第1中心位置を算出する第1中心位置算出手段と、前記撮影手段が撮影した前記上部プレート上の十字ラインレーザ光の画像から、前記上部プレート上の前記十字ラインレーザ光の中心位置である第2中心位置を算出する第2中心位置算出手段と、前記第1中心位置算出手段が算出した第1中心位置と前記第2中心位置算出手段が算出した第2中心位置のずれ量を前記上側鉄骨柱の建て入れ誤差として算出するずれ量算出手段とを備えた建て入れ誤差計測装置を提供して、上記課題を解決するものである。
請求項2の発明は、前記撮影手段は、前記上部プレート上の前記穴の周囲に設けられた反射材に照射された十字ラインレーザ光を撮影する建て入れ誤差計測装置を提供して、上記課題を解決するものである。
請求項3の発明は、前記撮影手段は動画像撮影手段であり、前記第1中心位置算出手段は、前記動画像撮影手段が撮影した前記上部プレート上の十字ラインレーザ光の動画像を構成するフレームにおける前記穴の中心位置を算出し、算出した前記穴の中心位置を平均して前記第1中心位置を算出し、前記第2中心位置算出手段は、前記動画像撮影手段が撮影した前記上部プレート上の十字ラインレーザ光の動画像を構成するフレームにおける前記十字ラインレーザ光の画像の中心位置を算出し、算出した前記十字ラインレーザ光の画像の中心位置を平均して前記第2中心位置を算出する建て入れ誤差計測装置を提供して、上記課題を解決するものである。
請求項4の発明は、前記第1中心位置算出手段が算出した前記第1中心位置と前記第2中心位置算出手段が算出した前記第2中心位置を表す擬似動画像を生成する擬似動画像生成手段をさらに備えた建て入れ誤差計測装置を提供して、上記課題を解決するものである。
請求項5の発明は、前記擬似動画像生成手段が生成した擬似動画像を表示する画像表示手段をさらに備えた建て入れ誤差計測装置を提供して、上記課題を解決するものである。
請求項1に記載の発明の建て入れ誤差計測装置においては、下側鉄骨柱の上面のプレートの中央部の穴を塞ぐようなベース板やターゲット等を取り付けることなく、上側鉄骨柱の建て入れ誤差を測定でき、測定前後の作業負荷が軽減されると共に、上下の鉄骨柱を接合した後も上側鉄骨柱の建て入れ誤差を測定できるという効果を奏する。
請求項2に記載の発明の建て入れ誤差計測装置においては、さらに、照明光なしで反射体に照射された十字ラインレーザ光を撮影できるという効果を奏する。
請求項3に記載の発明の建て入れ誤差計測装置においては、さらに、上側鉄骨柱が揺れた場合であっても、バラツキの小さい正確な建て入れ誤差を算出できるという効果を奏する。
請求項4に記載の発明の建て入れ誤差計測装置においては、さらに、上側鉄骨柱が揺れた場合であっても、動かないように見える第1中心位置と第2中心位置を表す擬似動画像を生成するという効果を奏する。
請求項5に記載の発明の建て入れ誤差計測装置においては、さらに、作業者は、画像表示手段に表示された擬似動画像を見ながら迅速かつ正確に建て入れ誤差の修正を行うことができるという効果を奏する。
本発明の実施形態である建て入れ誤差計測装置を取り付けた鉄骨柱の正面図である。 図1のA−A断面図である。 建て入れ誤差計測装置、上側鉄骨柱及び下側鉄骨柱を分解した状態の分解斜視図である。 図1の建て入れ誤差計測装置を斜め下方から見た状態の斜視図である。 反射材R1〜R4が貼り付けられた下側鉄骨柱3のトッププレート30の平面図である。 上側鉄骨柱2の建て入れ誤差を説明する説明図である。 制御ボックス14と端末装置15の構成を示すブロック図である。 演算制御装置40の動作を示したフローチャートである。 トッププレート30上の十字ラインレーザ光の動画像のフレームを説明する説明図である。 図9の第1フレーム中の十字ラインレーザ光の分割された画像を説明する説明図である。 図10に示す画像から抽出された特定点を説明する説明図である。 抽出された各画像の特定点から穴30aの中心位置を求める方法を説明する説明図である。 図10に示す画像の中心位置を求める方法を説明する説明図である。 第1中心位置算出部42aが算出した第1中心位置、第2中心位置算出部42bが算出した第2中心位置、ずれ量算出部42cが算出した建て入れを説明する説明図である。 擬似動画像生成部50aが生成した擬似動画像のフレームを説明する説明図である。
図1は、本発明の実施形態である建て入れ誤差計測装置を取り付けた鉄骨柱の正面図であり、図2は図1のA−A断面図、図3は、建て入れ誤差計測装置、上側鉄骨柱及び下側鉄骨柱を分解した状態の分解斜視図、図4は、図1の建て入れ誤差計測装置を斜め下方から見た状態の斜視図である。
図中、1は建て入れ誤差計測装置、2は上側鉄骨柱、3は下側鉄骨柱、10は取付架台、10aは外枠、10b、10cは移動枠、11は外箱、11aは開口部、12はレーザ墨出し器、12aはレーザ照射部、12ldは十字ラインレーザ光中心の照射方向、13はカメラ、14は制御ボックス、15は端末装置、20、30はトッププレート、20a、30aは穴、21は形状保持プレート、22(22a〜22d)、32(32a〜32d)は側板、R1〜R4は反射材である。
建て入れ誤差計測装置1は、取付架台10、外箱11、レーザ墨出し器12、カメラ13、制御ボックス14、端末装置15等から構成される。
取付架台10は、外枠10aと、外枠10aの内側に移動可能に取り付けられた2本の平行な移動枠10b、10cとから構成され、外枠10aの下面は、上側鉄骨柱2のトッププレート20の上面に載置されて固定されている。
外箱11は直方体形状の箱体であり、その上板の内面(下面)には、中心部に本発明のレーザ光照射手段となるレーザ墨出し器12が取り付けられ、レーザ墨出し器12の左側に本発明の動画像撮影手段となるカメラ13が取り付けられ、レーザ墨出し器12の右側に制御ボックス14が取り付けられている。
外箱11の上板の外面(上面)は、取付架台10の移動枠10b、10cに移動可能に取り付けられ、外箱11を取り付けた取付架台10を上側鉄骨柱2のトッププレート20の上面に設置した状態で、外箱11はトッププレート20の穴20aの内側に納まるようになっている。
なお、外箱11は直方体形状の箱体に限定されるものではなく、例えば、円筒形状の筒体等のレーザ墨出し器12、カメラ13及び制御ボックス14が取り付けられる形状であればよい。
レーザ墨出し器12はジンバル機構を備え、このジンバル機構に十字ラインレーザ光を照射するレーザ照射部12aが取り付けられ、十字ラインレーザ光中心の照射方向12ld(図2にニ点鎖線で示す)が鉛直方向となるようになっている。
また、外箱11の下板の中央部(レーザ照射部12aの真下部分)には、開口部11aが設けられ、外箱11の下板のカメラ13が位置する部分(カメラ13の真下部分)にも開口部(図示せず)が設けられ、レーザ照射部12aから、下側鉄骨柱3の上部に取り付けられて中央部に穴が設けられたプレート(例えば、トッププレート30)上に照射された十字ラインレーザ光を、カメラ13により撮影できるようになっている。
そして、取付架台10の外枠10aを上側鉄骨柱2のトッププレート20の上面に固定した状態で、外箱11が取り付けられた移動枠10b、10cを外枠10aに対して左右方向に移動させ、外箱11を移動枠10b、10cに対して前後方向に移動させることにより、十字ラインレーザ光中心の照射方向12ldがトッププレート20の中心位置を通るようにすることができる。
カメラ13は、下側鉄骨柱3の上部に取り付けられて中央部に穴が設けられたプレートの上面に照射された十字ラインレーザ光を撮影し、撮影した動画像を制御ボックス14に備えられた演算制御装置に送る。
なお、制御ボックスには14には、バッテリー(図示せず)と演算制御装置、無線通信装置等が収納され、端末装置15は、制御装置、無線通信装置、入力表示装置等を備えているが、これらについては後述する。
[上側鉄骨柱と下側鉄骨柱の構成]
上側鉄骨柱2は、鉄板よりなる長尺の中空直方体形状の柱であり、上面となるトッププレート20、下面となる形状保持プレート21、正面、背面、左右側面を形成する側板22a、22b、22c、22dより外枠が形成され、上側鉄骨柱2の梁が接続される位置の内側には、トッププレート20と同様のプレートであるダイヤフラム(図示せず)が複数取り付けられている。
トッププレート20と形状保持プレート21の中央部には穴20a、21aが設けられ、ダイヤフラムの中央部にも穴が設けられ、上側鉄骨柱2にコンクリートを充填して、CFT柱を形成するようになっている。
下側鉄骨柱3は、上側鉄骨柱2と同じ形状・構成のものであり、上面となるトッププレート30、正面、背面、左右側面を形成する側板32a、32b、32c、32dを備え、さらに、複数のダイヤフラム、形状保持プレート(図示せず)を備えている。
トッププレート30の中央部には穴30aが設けられ、複数のダイヤフラム、形状保持プレートの中央部にも穴が設けられ、上側鉄骨柱3にコンクリートを充填して、CFT柱を形成するようになっている。
この場合、トッププレート30とその直下に取り付けられたダイヤフラムが、下側鉄骨柱3の上部に取り付けられて中央部に穴が設けられたプレートとなるが、本実施形態では、トッププレート30の穴30aが上側鉄骨柱2のダイヤフラムの穴より小さく、トッププレート30にレーザ照射部12aからの十字ラインレーザ光が照射可能であるとし、トッププレート30を上部プレートとして、その周囲には反射材R1〜R4が貼り付けられている(詳細は後述する。)
そして、下側鉄骨柱3の側板32a、32b、32c、32dの上端面に、上側鉄骨柱2の側板22a、22b、22c、22dの下端面が載せられ、上側鉄骨柱2が鉛直になるようにして下側鉄骨柱3の上端部と上側鉄骨柱2の下端部が溶接され、下側鉄骨柱3に上側鉄骨柱2が組み付けられる。
[上部プレート上に設けられた反射材]
図5は、反射材R1〜R4が貼り付けられた上部プレートとなる下側鉄骨柱3のトッププレート30の平面図であり、図中、C1は穴30aの中心である第1中心、TSは第1中心C1を通る縦線、YSは第1中心C1を通る横線(縦線TSに垂直な線)である。
下側鉄骨柱3のトッププレート30の上面の穴30aの周囲には、反射材R1〜R4が貼り付けられている。
反射材R1〜R4は、縦5〜20mm、横10〜40mmの横長の長方形状の基材の裏面側に粘着層が設けられ、表面側にガラスビーズ等からなる反射層が形成され、その反射層の再帰反射係数は、10cd/lux/m2(観測角0.2度/入射角5度)以上であればよいが、カメラ13のシャッタースピードを速くできる点で、100〜600cd/lux/m2(観測角0.2度/入射角5度)が望ましく、300〜600cd/lux/m(観測角0.2度/入射角5度)がより望ましい。
この場合、長方形状の基材は、金属(アルミニウム)とプラスチック等から構成される。
図5に示すように、反射材R1〜R4は、長辺がトッププレート30の上面の穴30aの周縁に沿うように貼り付けられ、反射材R1、R3は、短辺方向の中心線が縦線TSと一致するように貼り付けられ、反射材R2、R4は、短辺方向の中心線が横線YSと一致するように貼り付けられる。
これにより、レーザ墨出し器12からの十字ラインレーザ光の縦ラインが縦線TSと平行となり、十字ラインレーザ光の横ラインが横線YSと平行となるように建て入れ誤差計測装置1が上側鉄骨柱2のトッププレート20に取り付けられ、十字ラインレーザ光の中心が第1中心C1の近傍に位置した場合、レーザ墨出し器12からの十字ラインレーザ光が、反射材R1〜R4を横切るようにトッププレート30の上面に照射され、反射材R1〜R4で反射したレーザ光を、カメラ13により撮影することができる。
この場合、反射材R1〜R4の再帰反射係数は、上述のように300〜600cd/lux/mと高く、トッププレート30を照明する照明光なしで、反射材R1〜R4で反射したレーザ光を、カメラ13により撮影することができる。
また、反射材R1〜R4に代えて再帰反射性塗料(例えば、ガラスビーズを含有した再帰反射性水性塗料)をトッププレート30上の反射材R1〜R4が貼り付けられた位置に塗布してもよい。この場合、再帰反射性塗料の再帰反射係数は、2〜20cd/lux/m(観測角0.2度/入射角5度)であり、反射材R1〜R4の再帰反射係数に比べて低くなるが、カメラ13のシャッタースピードを遅くすることにより、再帰反射性塗料で反射したレーザー光を撮影することができる。
なお、トッププレート30の穴30aが上側鉄骨柱2のダイヤフラムの穴より大きく、トッププレート30が上側鉄骨柱2のダイヤフラムによって隠れて、トッププレート30にレーザ照射部12aからの十字ラインレーザ光が照射できない場合、トッププレート30の直下に取り付けられたダイヤフラムには、レーザ照射部12aからの十字ラインレーザ光が照射可能であり、このダイヤプラムが上部プレートとなり、その穴の周囲に反射材R1〜R4が貼り付けられる。
[上側鉄骨柱の建て入れ誤差]
図6は、上側鉄骨柱2の建て入れ誤差を説明する説明図であり、同図(a)は、下側鉄骨柱3に上側鉄骨柱2が少し傾いて組み付けられた状態の上側鉄骨柱2等の縦断面図、同図(b)は、下側鉄骨柱3のトッププレート30の平面図であり、図中、C2は、レーザ墨出し器12からの十字ラインレーザ光の中心である第2中心、L1〜L4はレーザ墨出し器12からでトッププレート30に照射された十字ラインレーザ光のライン(縦ラインと横ライン)である。
上側鉄骨柱2のトッププレート20に取り付けられたレーザ墨出し器12からトッププレート30に照射される十字ラインレーザ光の中心、すなわち、第2中心C2が、トッププレート30の穴30aの中心、すなわち、第1中心C1と一致するとき、下側鉄骨柱3に上側鉄骨柱2が鉛直に組み付けられていることとなる。
これに対して下側鉄骨柱3に上側鉄骨柱2が少し右斜め前に傾いて組み付けられた場合、図6(a)、(b)に示すように、第2中心C2は、第1中心C1から少し右斜め前にずれた位置にあることとなり、第1中心C1からの第2中心C2のずれ量Δが、上側鉄骨柱2の下側鉄骨柱3に対する建て入れ誤差となる。
この場合、図6(b)に示すように、レーザ墨出し器12からトッププレート30に照射される十字ラインレーザ光は、穴30aを除いたラインL1〜L4から構成される。
すなわち、十字ラインレーザ光の縦ラインのうちのラインL1、L3が、トッププレート30上に照射され、十字ラインレーザ光の横ラインのうちのラインL2、L4が、トッププレート30上に照射される(図6(b)では、トッププレート30上の十字ラインレーザ光を実線で表し、穴30aを通過する十字ラインレーザ光を点線で表す)。
そして、ラインL1〜L4は、反射材R1〜R4を横切ることから、反射材R1〜R4で反射された十字ラインレーザ光をカメラ13で撮影することができ、カメラ13で撮影した十字ラインレーザ光の画像を解析することにより、第1中心C1の位置と第2中心C2の位置を求めてそのずれ量を求めることができ、上側鉄骨柱2の下側鉄骨柱3に対する建て入れ誤差を算出することができる(詳細は後述する)。
[制御ボックスと端末装置の構成]
図7は、制御ボックス14と端末装置15の構成を示すブロック図であり、図中、40は演算制御装置、41は動画像取得部、42は建て入れ誤差算出部、42aは第1中心位置算出部、42bは第2中心位置算出部、42cはずれ量算出部、43は無線通信装置、50は制御装置、50aは擬似動画像生成部、51は無線通信装置、52は入力表示装置、CLは無線通信回線である。
制御ボックス14は、演算制御装置40、無線通信装置43及びバッテリー(図示せず)を備え、演算制御装置40は、動画像取得部41と建て入れ誤差算出部42を備え、建て入れ誤差算出部42は、第1中心位置算出部42a、第2中心位置算出部42b及びずれ量算出部42cを備えている。
動画像取得部41は、カメラ13により撮影されて送られてくるトッププレート30上の十字ラインレーザ光の動画像を取得し、取得した動画像を一旦保存した後、建て入れ誤差算出部42に送る。
第1中心位置算出部42aは、動画像取得部41から送られてくる十字ラインレーザ光の動画像を構成するフレームにおける穴30aの中心位置を算出し、算出した穴30aの中心位置を平均して第1中心C1の位置(第1中心位置)を算出する。
第2中心位置算出部42bは、動画像取得部41から送られてくる十字ラインレーザ光の動画像を構成するフレームにおける十字ラインレーザ光の画像の中心位置を算出し、算出した十字ラインレーザ光の画像の中心位置を平均して第2中心C2の位置(第2中心位置)を算出する。
ずれ量算出部42cは、第1中心位置算出部42aが算出した第1中心C1の位置(第1中心位置)と第2中心位置算出部42bが算出した第2中心C2の位置(第2中心位置)とのずれ量を上側鉄骨柱2の建て入れ誤差として算出する。
無線通信装置43は、建て入れ誤差算出部42から送られてくる第1中心位置のデータ、第2中心位置のデータ及び建て入れ誤差のデータを無線通信回線CLにより端末装置15に送信する。
端末装置15は、ノートパソコン、スマートフォン、タブレット等の携帯端末やモバイル端末であり、制御装置50、無線通信装置51、入力表示装置52を備え、制御装置50は、擬似動画像生成部50aを備え、入力表示装置52は、タッチパネル式のディスプレイ等の入力部と表示部を備えている。
無線通信装置51は、無線通信装置43から無線通信回線CLを介して送信された第1中心位置のデータ、第2中心位置のデータ及び建て入れ誤差のデータを受信し、受信したデータを制御装置50に送る。
制御装置50の擬似動画像生成部50aは、無線通信装置51から送られてくる第1中心位置のデータと第2中心位置のデータから第1中心位置と第2中心位置を表す擬似動画像を生成する。
また、制御装置50は、無線通信装置51から送られてくる建て入れ誤差のデータと擬似動画像生成部50aが生成する擬似動画像のデータを保存し、入力表示装置52の入力部からの入力される指示に基づいて、保存したデータから建て入れ誤差や擬似動画像を入力表示装置52の表示部に表示する。
[演算制御装置の動作]
図8は、演算制御装置40の動作を示したフローチャート、図9は、トッププレート30上の十字ラインレーザ光の動画像のフレームを説明する説明図、図10は、図9の第1フレーム中の十字ラインレーザ光の分割された画像を説明する説明図、図11は、図10に示す画像から抽出された特定点を説明する説明図、図12は、抽出された各画像の特定点から穴30aの中心位置を求める方法を説明する説明図、図13は、図10に示す画像の中心位置を求める方法を説明する説明図、図14は、第1中心位置算出部42aが算出した第1中心位置、第2中心位置算出部42bが算出した第2中心位置、ずれ量算出部42cが算出した建て入れ誤差を説明する説明図である。
図中、F1、F2、F30、F31、F60、F30×nは、各々第1フレーム、第2フレーム、第30フレーム、第31フレーム、第30×nフレームであり、I11〜I14は、第1フレームF1(以下「フレームF1」という、他のフレームについても同様とする。)中のレーザ光の画像(以下「レーザ光画像」という。)、P11〜P14はレーザ光画像I11〜I14の特定点、C11は穴30aの中心位置、C12はレーザ光画像の中心位置、C1mは各フレームの穴30aの中心位置を平均した第1中心位置、C2mは各フレームのレーザ光画像の中心位置を平均した第2中心位置、Pm1〜Pm4は各フレームのレーザ光画像中の特定点の平均位置、F1’、F2’、F30’、F31’、F60’、F30×(n−1)’は各々擬似動画像の第1フレーム、第2フレーム、第30フレーム、第31フレーム、第30×nフレーム、tは経過時間である。
また、各フレームにおいては、フレームの左上角を原点として、横方向にX軸をとり、縦方向にY軸をとり、フレームの中の各点の位置をXY座標で表す。
以下、演算制御装置40の動作を説明する。
まず、動画像取得部41が、カメラ13により撮影されて送られてくるトッププレート30上の十字ラインレーザ光の動画像を取得し、保存する(S1)。
カメラ13により撮影された動画像は、図9に示すように、1秒30フレームからなり、最初の1秒がフレームF1〜F30、次の1秒がフレームF31〜F60となり、n秒まででフレームF1〜F30×nの画像から構成されている。
トッププレート30上の十字ラインレーザ光は、図6(b)に示すようにラインL1〜L4からなるが、ラインL1〜L4のうち反射材R1〜R4で反射されたレーザ光は、反射材R1〜R4以外の部分で反射されたレーザ光より格段に明るいことから、カメラ13は反射材R1〜R4で反射されたレーザ光のみを撮影する。
このため、動画像取得部41が取得するトッププレート30上の十字ラインレーザ光の動画像は、反射材R1〜R4で反射されたレーザ光のみの動画像となり、図10に示すようにフレームF1のレーザ光画像は、十字ラインレーザ光が分割された状態のレーザ光画像I11〜I14から構成される。
すなわち、レーザ光画像I11〜I14はそれぞれ反射材R1〜R4で反射された十字ラインレーザ光の画像である。
この場合、下側鉄骨柱3に組み付けられた上側鉄骨柱2が揺れてトッププレート20が揺れると、レーザ墨出し器12が揺れて、トッププレート30上の十字ラインレーザ光のラインL1〜L4が左右前後に広がり、レーザ光画像I11〜I14は図10に示すように広がった画像となる。
次いで、第1中心位置算出部42aが、フレームF1中のレーザ光画像I11〜I14の特定点を抽出する(S2)。
特定点は、フレームF1における穴30aの中心位置を求めるための点であり、本実施形態では、レーザ光画像I11〜I14の最も内側の点(長手方向に対向する画像に最も近い点)、すなわち、レーザ光画像I11〜I14中の穴30aの周縁上にあると推定される点である。
具体的には、図11に示すように、レーザ光画像I11では上端の点P11(x11,y11)が特定点となり、レーザ光画像I12では左端の点P12(x12,y12)が特定点となり、レーザ光画像I13では下端の点P13(x13,y13)が特定点となり、レーザ光画像I14では右端の点P14(x14,y14)が特定点となる。
次いで、第1中心位置算出部42aがレーザ光画像I11〜I14の特定点P11〜P14から、穴30aの中心位置を算出して保存する(S3)。
具体的には、図12に示すように特定点P11〜P14を通る円(図12に一点鎖線で示す)の中心位置C11(xc11,yc11)を穴30aの中心位置とする。中心位置C11は、例えば、各特定点を結ぶ線の垂直二等分線の交点を求めてその平均をとることにより算出する。
次いで、第2中心位置算出部42bがレーザ光画像I11〜I14の中心位置を算出して保存する(S4)。
具体的には、図13に示すように、レーザ光画像I11〜I14の長手方向に対向する特定点P11と特定点P13を結ぶ線と、特定点P12と特定点P14を結ぶ線との交点の位置を算出してそれを中心位置C21(xc21,yc21)とする。
この後、次のフレームF2について、ステップS2〜S4の処理を続けるかが判断され(S5)、本実施形態では、フレームF30までステップS2〜S4の処理が続けられ、フレームF1〜F30について、穴30aの中心位置とレーザ光画像の中心位置が算出されて、保存される。
なお、レーザ光画像I11〜I14の特定点は、上記のような、レーザ光画像I11〜I14の最も内側の点に限定されるものではなく、フレームF1における穴30aの中心位置を求めるのに適した点、例えば、レーザ光画像I11〜I14の重心や図心であってもよい。
このようにしてフレームF1〜F30について、穴30aの中心位置とレーザ光画像の中心位置が算出されて保存されると、次のステップに移り、第1中心位置算出部42aが、フレームF1〜F30について、算出した穴30aの中心位置を平均した第1中心位置を算出して保存する(S6)。
また、第2中心位置算出部42bが、フレームF1〜F30について、算出したレーザ光画像の中心位置を平均した第2中心位置を算出して保存する(S7)。
次いで、ずれ量算出部42cは、第1中心位置算出部42aが算出した第1中心位置と第2中心位置算出部42bが算出した第2中心位置とのずれ量Δを上側鉄骨柱2の建て入れ誤差として算出して保存する(S8)。
具体的には、図14に示すように、フレームF1〜F30について、各フレームのレーザ光画像中の特定点の平均位置Pm1(xm1,ym1)、Pm2(xm2,ym2)、Pm3(xm3,ym3)、Pm4(xm4,ym4)を通る円の中心位置(各特定点Pm1〜Pm4を結ぶ線の垂直二等分線の交点を求めてその平均)が、第1中心位置C1m(xc1m,yc1m)となり、特定点Pm1と特定点Pm3を結ぶ線と、特定点Pm2と特定点Pm4を結ぶ線との交点の位置が、第2中心位置C2m(xc2m,yc2m)となり、第1中心位置C1mと第2中心位置C2mとのずれ量Δが、建て入れ誤差となる。
そして、無線通信装置43が、算出された第1中心位置、第2中心位置、建て入れ誤差のデータ、具体的には、第1中心位置C1m、第2中心位置C2m、ずれ量Δのデータを端末装置15に送信する(S9)。
この後、1フレームずらしたフレームF2〜F31の画像について、ステップS2〜S9の処理を続けるかが判断され(S10)、動画像取得部41が取得したトッププレート30上の十字ラインレーザ光の動画像にフレームF31が存在する場合は、ステップS2〜S9の処理が続けられ、トッププレート30上の十字ラインレーザ光の動画像の最終フレームまでステップS2〜S9の処理が続けられる。
このようにして、トッププレート30上の十字ラインレーザ光の動画像に対して30フレーム(1秒)単位で、1フレームずらしながら第1中心位置、第2中心位置及び建て入れ誤差の算出が行われ、フレームF1〜F30×nから構成されるトッププレート30上の十字ラインレーザ光の動画像に対して、30(n−1)個の第1中心位置、第2中心位置及び建て入れ誤差のデータが作成される。
よって、下側鉄骨柱3に組み付けられた上側鉄骨柱2が揺れてトッププレート20が揺れる場合であっても、第1中心位置算出部42aが算出する第1中心位置、第2中心位置算出部42bが算出する第2中心位置、ずれ量算出部42cが算出する建て入れ誤差(ずれ量Δ)は、バラツキの小さい正確なものである。
本実施形態においては、30個のフレームから算出した穴30aの中心位置を平均して第1中心位置を算出し、30個のフレームから算出したレーザ光画像の中心位置を平均して第2中心位置を算出したが、第1中心位置と第2中心位置を算出する対象となるフレームの数は、トッププレート30上の十字ラインレーザ光の動画像の変化の度合(大きさ・速さ等)に応じて適宜設定することができる。
具体的には、トッププレート30上の十字ラインレーザ光の動画像の変化の度合が小さい場合は、第1中心位置と第2中心位置を算出する対象となるフレームの数を、例えば15フレーム(0.5秒)と少なくし、トッププレート30上の十字ラインレーザ光の動画像の変化の度合が大きい場合は、第1中心位置と第2中心位置を算出する対象となるフレームの数を、例えば60フレーム(2秒)と多くすればよい。
[端末装置の動作]
端末装置15においては、無線通信装置51が、無線通信装置43から無線通信回線CLを介して送信された30(n−1)個の第1中心位置、第2中心位置、建て入れ誤差のデータが無線通信装置51で受信され、制御装置50に送られて保存される。
制御装置50においては、擬似動画像生成部50aが、第1中心位置と第2中心位置を表す擬似画像、例えば、スポット状の画像を生成し、これを擬似動画像の第1フレームF1’として保存する。
図15は、擬似動画像生成部50aが生成した擬似動画像のフレームを示したもので、図9に示すフレームF1〜F30からフレームF1’が生成され、フレームF2〜F31からフレームF2’が生成され、フレームF30〜F59からフレームF30’が生成され、フレームF60〜F89からフレームF60’が生成されることとなる。
このフレームF1’〜 F30×(n−1)’から構成される擬似動画像は、動きが小さく動かないように見えるものとなる。
また、制御装置50では、入力表示装置52の入力部からの入力される指示等に基づいて、建て入れ誤差のデータと擬似動画像のデータが加工・処理され、入力表示装置52の表示部に表示される。
例えば、入力表示装置52の表示部の中央に30(n−1)のフレームからなる擬似動画像が表示され、その横に建て入れ誤差のデータが数値(座標値)として表示される。
これにより、作業者は、下側鉄骨柱3に組み付けられた上側鉄骨柱2の建て入れ誤差の程度を擬似動画像と数値で確認することができる。
そして、表示された建て入れ誤差が許容範囲を超えている場合は、上側鉄骨柱2の組み付け角度の微調整(建て入れ誤差の修正)が行われる。
このとき上側鉄骨柱2が揺れてトッププレート20が揺れ、レーザ墨出し器12からの十字ラインレーザ光も揺れて、撮影されるトッププレート30上の十字ラインレーザ光の動画像は、前後左右に速く移動して誤差の程度が視認できないものであり、その動画像から直接得られる建て入れ誤差の数値もバラツキの大きいものであるが、入力表示装置52の表示部に表示される第1中心位置と第2中心位置を表す擬似動画像は、動かないように見え、建て入れ誤差がどの程度小さくなったかを目視で確認することができ、表示される建て入れ誤差のデータの数値(座標値)もバラツキが小さいものであり、作業者は、入力表示装置52の表示部を見ながら迅速かつ正確に建て入れ誤差の修正を行うことができる。
本発明の建て入れ誤差計測装置は、上面と下面を形成するプレートの中央部に穴が設けられた鉄骨柱を上下に接合するに当たって、レーザ光照射手段と撮影手段を使用して、上側の鉄骨柱の建て入れ誤差を測定する際に、下側鉄骨柱の上面のプレートの中央部の穴を塞ぐようなベース板やターゲット等を取り付けることなく、上側鉄骨柱の建て入れ誤差を測定できるようにして、測定前後の作業負荷を軽減すると共に、上下の鉄骨柱を接合した後も上側鉄骨柱の建て入れ誤差を測定できるものであり、高層ビル等の骨格を形成する鉄骨柱の建て入れ誤差の計測に利用することができる。
1 建て入れ誤差計測装置
2 上側鉄骨柱
3 下側鉄骨柱
10 取付架台
10a 外枠
10b、10cc 移動枠
11 外箱
11a 開口部
12 レーザ墨出し器
12ld 十字ラインレーザ光中心の照射方向
13 カメラ
14 制御ボックス
15 端末装置
20、30 トッププレート
20a、30a 穴
21 形状保持プレート
22(22a〜22d)、32(32a〜32d) 側板
40 演算制御装置
41 動画像取得部
42 建て入れ誤差算出部
42a 第1中心位置算出部
42b 第2中心位置算出部
42c ずれ量算出部
44 無線通信装置
50 制御装置
50a 擬似動画像生成部
51 無線通信装置
52 入力表示装置
C1 第1中心
C11 穴30aの中心位置
C1m 第1中心位置
C2 第2中心
C12 レーザ光画像の中心位置
C2m 第2中心位置
CL 無線通信回線
L1〜L4 十字ラインレーザ光のライン
I11〜I14 フレームF1のレーザ光画像
P11〜P14 レーザ光画像I11〜I14の特定点
Pm1〜Pm4 特定点の平均位置
R1〜R4 反射材
TS 縦線
YS 横線

Claims (5)

  1. 下側鉄骨柱に接合される上側鉄骨柱の上部に取り付けられて該上側鉄骨柱の中心位置から鉛直下方に十字ラインレーザ光を照射するレーザ光照射手段と、
    前記下側鉄骨柱の上部に取り付けられて中央部に穴が設けられたプレートであって前記十字ラインレーザ光が照射可能な上部プレート上に前記レーザ光照射手段から照射された十字ラインレーザ光を撮影する撮影手段と、
    前記上側鉄骨柱の建て入れ誤差を算出する建て入れ誤差算出手段と、
    前記建て入れ誤差算出手段が算出した建て入れ誤差を出力する建て入れ誤差出力手段と
    を備えた建て入れ誤差計測装置であって、
    前記建て入れ誤差算出手段は、
    前記撮影手段が撮影した前記上部プレート上の十字ラインレーザ光の画像から、前記穴の中心位置である第1中心位置を算出する第1中心位置算出手段と、
    前記撮影手段が撮影した前記上部プレート上の十字ラインレーザ光の画像から、前記上部プレート上の前記十字ラインレーザ光の中心位置である第2中心位置を算出する第2中心位置算出手段と、
    前記第1中心位置算出手段が算出した第1中心位置と前記第2中心位置算出手段が算出した第2中心位置のずれ量を前記上側鉄骨柱の建て入れ誤差として算出するずれ量算出手段と
    を備えたことを特徴とする建て入れ誤差計測装置。
  2. 前記撮影手段は、前記上部プレート上の前記穴の周囲に設けられた反射体材に照射された十字ラインレーザ光を撮影することを特徴とする請求項1記載の建て入れ誤差計測装置。
  3. 前記撮影手段は動画像撮影手段であり、
    前記第1中心位置算出手段は、前記動画像撮影手段が撮影した前記上部プレート上の十字ラインレーザ光の動画像を構成するフレームにおける前記穴の中心位置を算出し、算出した前記穴の中心位置を平均して前記第1中心位置を算出し、
    前記第2中心位置算出手段は、前記動画像撮影手段が撮影した前記上部プレート上の十字ラインレーザ光の動画像を構成するフレームにおける前記十字ラインレーザ光の画像の中心位置を算出し、算出した前記十字ラインレーザ光の画像の中心位置を平均して前記第2中心位置を算出すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2記載の建て入れ誤差計測装置。
  4. 前記第1中心位置算出手段が算出した前記第1中心位置と前記第2中心位置算出手段が算出した前記第2中心位置を表す擬似動画像を生成する擬似動画像生成手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載した建て入れ誤差計測装置。
  5. 前記擬似動画像生成手段が生成した擬似動画像を表示する画像表示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項4記載の建て入れ誤差計測装置。
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