JP6795459B2 - 作業車両の停止システム及びそれを具備する作業車両 - Google Patents

作業車両の停止システム及びそれを具備する作業車両 Download PDF

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Description

本発明は、作業車両の停止システム及びそれを具備する作業車両の技術に関する。
従来、作業車両の停止システムの技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特許文献1には、各種作業装置に関する自動制御を停止させることが可能な非常スイッチを具備する作業車両が記載されている。当該特許文献1に記載の技術では、当該非常スイッチの近傍にメモリスイッチが設けられている。また、自動制御を停止させた状態でメモリスイッチをONすると、センサーの値を調整して各種アクチュエータを駆動させることができ、正確な値で制御を行うことができる。
しかしながら、特許文献1に記載の技術のように、非常スイッチが他のスイッチ(メモリスイッチ等)の近傍に、かつ同じような大きさで配置されていると、当該非常スイッチと他のスイッチとの区別がつき難い。このため、緊急時等に、作業装置の自動制御を停止させる必要がある場合に、速やかに非常スイッチを操作するのが困難である点で不利であった。
特許第3293043号公報
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、作業装置を速やかに停止させることが可能な作業車両の停止システム及びそれを具備する作業車両を提供することである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、タッチ操作を検出可能な検出面を有する操作装置と、前記操作装置に加わる衝撃を検出可能な衝撃検出手段と、前記操作装置を作業車両に対して固定する固定部材と、前記タッチ操作が所定の停止条件を満たした場合に、作業装置を停止させる制御装置と、を具備し、前記所定の停止条件には、前記検出面における前記タッチ操作の検出領域の面積が第一閾値以上であり、かつ、前記衝撃検出手段によって前記衝撃が検出されるという第一条件が含まれ、前記衝撃検出手段は、前記固定部材の前記作業車両に対する第一の変位を検出する第一変位検出手段と、前記固定部材の前記操作装置に対する第二の変位を検出する第二変位検出手段と、を具備し、前記制御装置は、前記第二の変位が前記第一の変位よりも大きい場合に、前記衝撃検出手段によって前記衝撃が検出されたものと判断するものである。
請求項2においては、タッチ操作を検出可能な検出面を有する操作装置と、前記操作装置に加わる衝撃を検出可能な衝撃検出手段と、前記操作装置を作業車両に対して固定する固定部材と、前記タッチ操作が所定の停止条件を満たした場合に、作業装置を停止させる制御装置と、を具備し、前記所定の停止条件には、前記検出面における前記タッチ操作の検出領域の面積が第一閾値以上であり、かつ、前記衝撃検出手段によって前記衝撃が検出されるという第一条件が含まれ、前記衝撃検出手段は、前記固定部材の前記作業車両又は前記操作装置に対する変位を検出する第三変位検出手段を具備し、前記制御装置は、前記第三変位検出手段によって検出される前記変位が第四閾値以上である場合に、前記衝撃検出手段によって前記衝撃が検出されたものと判断するものである。
請求項3においては、タッチ操作を検出可能な検出面を有する操作装置と、前記操作装置に加わる衝撃を検出可能な衝撃検出手段と、前記操作装置を作業車両に対して固定する固定部材と、前記タッチ操作が所定の停止条件を満たした場合に、作業装置を停止させる制御装置と、を具備し、前記所定の停止条件には、前記検出面における前記タッチ操作の検出領域の面積が第一閾値以上であり、かつ、前記衝撃検出手段によって前記衝撃が検出されるという第一条件が含まれ、前記衝撃検出手段は、前記固定部材と前記作業車両の結合部周辺に加わる第一の衝撃を検出する第一衝撃検出手段と、前記固定部材と前記操作装置の結合部周辺に加わる第二の衝撃を検出する第二衝撃検出手段と、を具備し、前記制御装置は、前記第二の衝撃が前記第一の衝撃よりも大きい場合に、前記衝撃検出手段によって前記衝撃が検出されたものと判断するものである。
請求項4においては、タッチ操作を検出可能な検出面を有する操作装置と、前記操作装置に加わる衝撃を検出可能な衝撃検出手段と、前記操作装置を作業車両に対して固定する固定部材と、前記タッチ操作が所定の停止条件を満たした場合に、作業装置を停止させる制御装置と、を具備し、前記所定の停止条件には、前記検出面における前記タッチ操作の検出領域の面積が第一閾値以上であり、かつ、前記衝撃検出手段によって前記衝撃が検出されるという第一条件が含まれ、前記衝撃検出手段は、前記固定部材と前記作業車両又は前記操作装置との結合部周辺に加わる衝撃を検出する第三衝撃検出手段を具備し、前記制御装置は、前記第三衝撃検出手段によって検出される前記衝撃が第五閾値以上である場合に、前記衝撃検出手段によって前記衝撃が検出されたものと判断するものである。
請求項5においては、前記所定の停止条件には、前記第一条件の判断対象となる前記タッチ操作の前記検出領域の面積の所定時間における増加率が第二閾値以上であるという第二条件が含まれるものである。
請求項6においては、前記所定の停止条件には、前記第一条件の判断対象となる前記タッチ操作が継続して検出された時間が第三閾値以上であるという第三条件が含まれるものである
請求項においては、前記制御装置は、前記検出面における複数個所で同時に前記タッチ操作が検出された場合には、前記検出領域の面積が最も大きい前記タッチ操作に基づいて前記所定の停止条件を判断するものである。
請求項においては、請求項1から請求項までのいずれか一項に記載の作業車両の停止システムを具備するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1−4においては、手のひら全体でタッチ操作を行うなどの簡単な操作で作業装置を停止させることができる。これにより、緊急時に速やかに作業装置を停止させることができる。
請求項においては、タッチ操作の検出領域の増加率を考慮することで、当該タッチ操作の緊急度合いを考慮して、作業装置を停止させることができる。
請求項においては、誤検出やノイズを除去することができ、検出精度を向上させることができる。
請求項においては、誤検出やノイズを除去することができ、検出精度を向上させることができる。
請求項においては、手のひら全体でタッチ操作を行うなどの簡単な操作で作業装置を停止させることができる。これにより、緊急時に速やかに作業装置を停止させることができる。
トラクタの全体的な構成を示した側面図。 操作装置を正面から示した図。 第一実施形態に係る停止システムの構成を示したブロック図。 第一実施形態に係る停止システムが作業車両を停止させる処理を示した図。 操作装置を手のひら全体で触った様子を示した図。 第二実施形態に係る停止システムの構成を示したブロック図。 第二実施形態に係る操作装置及び固定部材を示した側面図。 第二実施形態に係る停止システムが作業車両を停止させる処理を示した図。 第二実施形態に係る停止システムが緊急操作を判断するための処理を示した図。 第三実施形態に係る停止システムの構成を示したブロック図。 第三実施形態に係る操作装置及び固定部材を示した側面図。 第三実施形態に係る停止システムが緊急操作を判断するための処理を示した図。
まず、図1を用いて、本発明の第一実施形態に係る停止システム100が適用されるトラクタ1の全体構成について説明する。
トラクタ1は、主として機体フレーム2、前輪3・3、後輪4・4、エンジン5、ボンネット6、変速装置7、ステアリングホイール8、操作装置9、固定部材10、座席11、キャビン12、昇降装置13、PTO出力軸14及び停止システム100(図3参照)を具備する。
機体フレーム2は、その長手方向を前後方向に向けて配置される。機体フレーム2の前部はフロントアクスル機構(不図示)を介して左右一対の前輪3・3に支持される。機体フレーム2の後部には変速装置7が設けられる。変速装置7の後部はリアアクスル機構(不図示)を介して左右一対の後輪4・4に支持される。機体フレーム2の前部にはエンジン5(ディーゼルエンジン)が設けられる。エンジン5はボンネット6に覆われる。
エンジン5の動力は、変速装置7で変速された後、前記フロントアクスル機構を経て前輪3・3に伝達可能とされると共に、前記リアアクスル機構を経て後輪4・4に伝達可能とされる。エンジン5の動力によって前輪3・3及び後輪4・4が回転駆動され、トラクタ1の走行が行われる。
エンジン5の後方には、ステアリングホイール8、操作装置9、その他種々の操作具、及び座席11等を有する運転操作部が設けられる。当該運転操作部は、キャビン12によって覆われる。操作装置9は、固定部材10を介してトラクタ1の車体に固定されている。
ステアリングホイール8は、キャビン12内の前部に設けられる。ステアリングホイール8は、その回動操作量に応じて左右一対の前輪3・3の切れ角を調節(変更)し、トラクタ1を操舵することができる。
変速装置7の後部には、昇降装置13及びPTO出力軸14が設けられる。昇降装置13は、装着された種々の作業装置(例えば、ロータリー耕耘装置等)を昇降させるものである。昇降装置13は、トップリンク13a及び左右一対のロワリンク13b(3本のリンク)等を含む。昇降装置13は、油圧により前記ロワリンク13bを上下に揺動させることで、装着された作業装置を昇降させることができる。
PTO出力軸14は、変速装置7で変速された動力を取り出すためのものである。PTO出力軸14は、変速装置7の後部から後方に向かって突出するように設けられる。PTO出力軸14は、変速装置7からの動力によって回転することができる。当該PTO出力軸14に、種々の作業装置(例えば、ロータリー耕耘装置等)を接続することで、当該作業装置を作動させることができる。
次に、図2を用いて、操作装置9について説明する。
操作装置9は、トラクタ1や作業装置に関する種々の操作が可能なものである。操作装置9は、略矩形板状に形成される。操作装置9の正面には、タッチパネル9aが設けられる。タッチパネル9aは、各種の情報を表示することが可能であると共に、タッチ操作を検出することが可能な入出力装置である。タッチパネル9aは、微小な時間間隔で(例えば、10msごとに)タッチ操作の有無を検出することができる。タッチパネル9aには、各種方式(例えば、静電容量方式、抵抗膜方式等)を適用することができる。
タッチパネル9aには、例えば図2に示すように、作業装置に関する種々の情報が中央(領域9b)に表示されると共に、当該作業装置に関する操作(設定等)を行うためのボタン9cが右部に表示される。なおタッチパネル9aの表示内容は、状況に応じて適宜変更される。
次に、図3を用いて、第一実施形態に係る停止システム100(作業装置を緊急停止させるための構成)について説明する。
停止システム100は、トラクタ1に装着された作業装置を緊急停止させるためのものである。なお、説明の簡略化のため、本実施形態においては、停止システム100はPTO出力軸14の回転を停止させる(PTO出力軸14と接続された作業装置を停止させる)ものとする。停止システム100は、主として、操作装置9、電磁バルブ15及び制御装置16により構成される。
操作装置9は、前述の如く、トラクタ1や作業装置に関する種々の操作が可能なものである。また操作装置9は、作業装置を緊急停止させるための操作にも用いられる。
電磁バルブ15は、PTO出力軸14への動力の伝達の可否を切り換える油圧クラッチの動作を制御するものである。電磁バルブ15のON/OFFを切り換えることで、前記油圧クラッチの接続状態を切り換え、ひいてはPTO出力軸14への動力の伝達の可否を切り換えることができる。
制御装置16は、操作装置9による操作に基づいて電磁バルブ15の動作を制御する(ON/OFFを切り換える)ものである。制御装置16は、記憶部、演算処理部等により構成される。制御装置16には、電磁バルブ15の動作を制御するためのプログラムや種々のデータが記憶される。
制御装置16は、操作装置9及び電磁バルブ15にそれぞれ接続される。制御装置16は、操作装置9からタッチ操作の検出に関する情報を受信することができると共に、当該操作装置9へ各種表示に関する情報を送信することができる。また制御装置16は、電磁バルブ15に電気信号を送信して当該電磁バルブ15の動作を制御することができる。
次に、図4及び図5を用いて、停止システム100により作業装置を停止させるための制御方法について説明する。
図4に示すステップS101において、制御装置16は、操作装置9がタッチ操作されたか否かを判断する。
制御装置16は、操作装置9がタッチ操作されたと判断した場合、ステップS102に移行する。
一方、制御装置16は、操作装置9がタッチ操作されていないと判断した場合、本制御を終了する。
ステップS102において、制御装置16は、ステップS101においてタッチ操作が検出された領域(検出領域T)の面積が所定の閾値以上であるか否かを判断する。以下、具体的に説明する。
制御装置16は、操作装置9(タッチパネル9a)からの情報に基づいて、タッチ操作が検出された領域(検出領域T)の面積を算出する。例えば制御装置16は、図5に示すように、作業者がタッチパネル9aを手のひら全体で触った(タッチ操作した)場合、当該手のひらで触れられた領域(斜線で示した部分(検出領域T))の面積を算出する。そして制御装置16は、当該検出領域Tの面積が、所定の閾値以上であるか否かを判断する。
特に本実施形態においては、ステップS102における所定の閾値として、16(cm)という値を用いる。検出領域Tの面積が16(cm)以上であれば、一般的な体格の作業者がタッチパネル9aを手のひら全体で触ったものと推定できる。一方、検出領域Tの面積が16(cm)未満であれば、一般的な体格の作業者がタッチパネル9aを指先で触ったものと推定できる。
なお、作業者が操作装置9(タッチパネル9a)を操作する場合、通常は指先でタッチパネル9aに触れるものと考えられる。言い換えれば、作業者が手のひら全体でタッチパネル9aに触れた場合には、当該操作は通常の操作とは異なるものと考えることができる。この場合、当該タッチ操作は緊急時におけるとっさの操作である可能性が高いと考えられる。
制御装置16は、検出領域Tの面積が所定の閾値以上であると判断した場合、ステップS103に移行する。
一方、制御装置16は、検出領域Tの面積が所定の閾値未満であると判断した場合ステップS106に移行する。
ステップS106において、制御装置16は、タッチパネル9aで検出されたタッチ操作に従って、通常の動作を実行する。すなわち、ステップS102で検出領域Tの面積が所定の閾値未満である場合には、作業者は通常通りにタッチパネル9aをタッチ操作したものと考えられる。従って制御装置16は、通常通りに、当該タッチ操作に基づく動作(各種設定等)を実行する。制御装置16は、当該処理を行った後、本制御を終了する。
一方、ステップS102から移行したステップS103において、制御装置16は、ステップS101においてタッチ操作が検出された領域(検出領域T)の面積の所定時間における増加率が、所定の閾値以上であるか否かを判断する。以下、具体的に説明する。
制御装置16は、タッチパネル9aのタッチ操作の履歴(具体的には、前述の微小な時間間隔で検出された検出領域Tの面積)を記憶している。制御装置16は、当該履歴を用いて、現在(具体的には、ステップS102でYesと判断してステップS103に移行した時点)よりも所定時間(例えば、10ms)前から、現在までに、検出領域Tがどれだけ増加しているか(増加率)を算出する。
当該増加率が所定の閾値(例えば、10cm/10ms)未満であれば、通常通りのタッチ操作が行われたものと考えられる。一方、当該増加率が所定の閾値以上であれば、通常の操作とは異なり、素早くタッチ操作が行われたものと考えられる。この場合、当該タッチ操作は緊急時におけるとっさの操作である可能性が高いと考えられる。
制御装置16は、検出領域Tの面積の増加率が所定の閾値以上であると判断した場合、ステップS104に移行する。
一方、制御装置16は、検出領域Tの面積の増加率が所定の閾値未満であると判断した場合、ステップS106に移行する。
ステップS104において、制御装置16は、ステップS101において検出されたタッチ操作が、継続して所定の時間以上検出されているか否かを判断する。以下、具体的に説明する。
制御装置16は、例えば検出領域Tの面積がステップS102における所定の閾値以上となった状態が、所定の時間(例えば、50ms)以上継続した場合には、タッチ操作が継続して所定の時間以上検出されていると判断する。
タッチ操作が継続して所定の時間以上検出されてた場合、作業者の意思で当該タッチ操作がなされたものと考えられる。一方、タッチ操作の継続時間が所定の時間未満である場合、当該タッチ操作が作業者の意思ではない(例えば、作業者の誤操作や、ノイズを検出したもの)と考えられる。
制御装置16は、タッチ操作が継続して所定の時間以上検出されていると判断した場合、ステップS105に移行する。
一方、制御装置16は、タッチ操作の継続時間が所定の時間未満であると判断した場合、本制御を終了する。
ステップS105において、制御装置16は、電磁バルブ15の動作を制御して、PTO出力軸14への動力の伝達を遮断する。すなわち制御装置16は、PTO出力軸14と接続された作業装置を停止させる。制御装置16は、当該処理を行った後、本制御を終了する。
以上のように、制御装置16は、ステップS102からステップS104までの各処理における条件を判断することによって、ステップS101で検出されたタッチ操作が作業者の意思による緊急時の操作であるか否かを判断(推定)する。また制御装置16は、当該タッチ操作が緊急時の操作であると判断した場合には、ステップS105において作業装置を停止させる。
このような停止システム100をトラクタ1に適用することで、作業者は緊急時に作業装置を速やかに停止させることができる。すなわち、作業者は、操作装置9(タッチパネル9a)を手のひらで素早くタッチするだけで、作業装置を停止させることができる。この際、制御装置16は、タッチパネル9aに表示された各種のボタン9c等とは無関係に、上記制御(図4参照)を実行して作業装置を停止させる。このため、作業者は、細かいボタン9cを用いた操作を行う必要がなく、緊急時であっても容易に作業装置を停止させることができる。また、物理的なボタン(作業装置を緊急停止させるためのボタン)を操作するよりも簡単な操作で作業装置を停止させることができる。
以上の如く、本実施形態に係るトラクタ1(作業車両)の停止システム100は、
タッチ操作を検出可能なタッチパネル9a(検出面)を有する操作装置9と、
前記タッチ操作が所定の停止条件を満たした場合に、作業装置を停止させる制御装置16と、
を具備し、
前記所定の停止条件には、
前記タッチパネル9aにおける前記タッチ操作の検出領域Tの面積が所定の閾値(第一閾値)以上であるという第一条件(ステップS102)が含まれるものである。
このように構成することにより、手のひら全体でタッチ操作を行うなどの簡単な操作で作業装置を停止させることができる。これにより、緊急時に速やかに作業装置を停止させることができる。
また、前記所定の閾値(第一閾値)は16(cm)である。
このように構成することにより、比較的広範囲のタッチ操作に基づいて停止条件を判断することができる。これによって、指先による通常のタッチ操作ではなく、手のひら等による特殊なタッチ操作に基づく作業装置の停止を行うことができる。
また、前記所定の停止条件には、
前記第一条件の判断対象となる前記タッチ操作の前記検出領域Tの面積の所定時間における増加率が所定の閾値(第二閾値)以上であるという第二条件(ステップS103)が含まれるものである。
このように構成することにより、タッチ操作の検出領域Tの増加率を考慮することで、当該タッチ操作の緊急度合いを考慮して、作業装置を停止させることができる。
また、前記所定の停止条件には、
前記第一条件の判断対象となる前記タッチ操作が継続して検出された時間が所定の閾値(第三閾値)以上であるという第三条件(ステップS104)が含まれるものである。
このように構成することにより、誤検出やノイズを除去することができ、検出精度を向上させることができる。
また、トラクタ1は、本実施形態に係る停止システム100を具備するものである。
このように構成することにより、手のひら全体でタッチ操作を行うなどの簡単な操作で作業装置を停止させることができる。これにより、緊急時に速やかに作業装置を停止させることができる。
なお、本実施形態に係るトラクタ1は、作業車両の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るタッチパネル9aは、検出面の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るステップS102における所定の閾値は、第一閾値の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るステップS103における所定の閾値は、第二閾値の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るステップS104における所定の閾値は、第三閾値の実施の一形態である。
以上、本発明の第一実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、前記制御装置16は、
前記タッチパネル9aにおける複数個所で同時に前記タッチ操作が検出された場合には、前記検出領域Tの面積が最も大きい前記タッチ操作に基づいて前記所定の停止条件を判断するものとしてもよい。
このように構成することにより、誤検出やノイズを除去することができ、検出精度を向上させることができる。すなわち、誤検出やノイズにより生じる検出領域Tは、実際に作業者によってタッチ操作された検出領域Tよりも小さいものと考えられる。従って、同時にタッチ操作が検出された場合には、検出領域Tが大きいものに基づいて制御を行うことが望ましい。
また、前記制御装置16は、
前記所定の停止条件(ステップS102からステップS104まで)に用いられる閾値を変更可能としてもよい。
このように構成することにより、閾値を変更することで、作業者に応じた操作感になるように調整することができる。なお、当該閾値の変更は、操作装置9(タッチパネル9a)やその他の操作手段を用いて変更することが可能である。
また、本実施形態においては、ステップS102からステップS104までの各処理における条件を判断することで、タッチ操作が緊急時の操作(緊急操作)であるか否かを判断したが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、ステップS102からステップS104までのうち、少なくとも1つの処理を用いて、当該緊急操作であるか否かを判断することもできる。
また、ステップS102からステップS104までの処理に加えて、タッチ操作時に操作装置9(タッチパネル9a)に生じた衝撃の有無を判断し、タッチ操作が緊急時の操作(緊急操作)であるか否かを判定することも可能である。
例えば、ステップS102からステップS104でYesと判断された場合であっても、操作装置9(タッチパネル9a)に生じた衝撃が所定の閾値未満であれば、タッチ操作が緊急操作ではないと判断することも可能である。このように構成することにより、当該タッチ操作はあまり強い操作(タッチパネル9aを叩くような操作)ではなく、緊急性が低いと推定することができる。
さらに、ステップS102からステップS104のいずれかの処理でNoと判断された場合であっても、操作装置9(タッチパネル9a)に生じた衝撃が所定の閾値以上であれば、タッチ操作が緊急操作であると判断することも可能である。このように構成することにより、緊急時にとっさにタッチパネル9aをうまく操作できなかった場合(例えば、手のひら全体でタッチパネル9aを叩くことができず、指先だけがタッチパネル9aに当たった場合等)にも、当該タッチ操作を緊急操作であると推定することができる。
さらにこの場合には、衝撃に加えて、タッチ操作が検出された領域(検出領域T)の面積が所定の閾値以上である場合に、当該タッチ操作が緊急操作であると判断することも可能である。この場合の閾値は、例えば2cmなど、ステップS102における閾値よりも小さい値に設定される。このように、衝撃に基づいて緊急操作を検出する際に、検出領域Tが少なくとも当該閾値(2cm)以上であることを条件とすることで、誤検出やノイズを除去することができ、検出精度を向上させることができる。この場合の閾値は、実際のタッチ操作とノイズとを区別できる程度の値であり、かつ極力小さい値に設定されることが望ましい。
なお、このような衝撃を検出する具体的な手法(構成)としては、後述する第二実施形態や第三実施形態に示す手法(構成)を適用することができる。
以下では、図6から図9までを用いて、第二実施形態に係る停止システム200について説明する。なお、第二実施形態の説明においては、第一実施形態と同じ部材については同じ符号を付して説明を適宜省略する。
図6に示すように、停止システム200は、主として操作装置9、電磁バルブ15、制御装置16、第一ポテンショメータ17D及び第二ポテンショメータ17Uを具備する。
図7に示すように、第二実施形態において、操作装置9は固定部材10によりトラクタ1の車体に固定されている。固定部材10は、概ね上下方向に長く延びるように形成される。
固定部材10の下端部は、下側連結部10Dを介してトラクタ1の車体に固定される。下側連結部10Dは、トラクタ1の車体に対する固定部材10の取付角度(前後方向の揺動位置)を適宜変更可能に構成される。
固定部材10の上端部は、上側連結部10Uを介して操作装置9に固定される。上側連結部10Uは、固定部材10に対する操作装置9の取付角度(前後方向の揺動位置)を適宜変更可能に構成される。
固定部材10の下側連結部10D及び上側連結部10Uの取付角度を適宜変更することで、操作装置9の位置調整を行うことができる。
図6及び図7に示す第一ポテンショメータ17Dは、固定部材10のトラクタ1に対する変位(以下、「第一の変位」と称する)を検出するものである。第一ポテンショメータ17Dは、固定部材10の下側連結部10Dに設けられる。第一ポテンショメータ17Dは、操作装置9に何も力(衝撃)が加わっていない状態を基準として、固定部材10のトラクタ1に対する変位(揺動位置)を検出することができる。
第二ポテンショメータ17Uは、固定部材10の操作装置9に対する変位(以下、「第二の変位」と称する)を検出するものである。第二ポテンショメータ17Uは、固定部材10の上側連結部10Uに設けられる。第二ポテンショメータ17Uは、操作装置9に何も力(衝撃)が加わっていない状態を基準として、固定部材10の操作装置9に対する変位(揺動位置)を検出することができる。
次に、図8及び図9を用いて、停止システム200により作業装置を停止させるための制御方法について説明する。
図8のステップS201において、制御装置16は、操作装置9がタッチ操作されたか否かを判断する。
制御装置16は、操作装置9がタッチ操作されたと判断した場合、ステップS202に移行する。
一方、制御装置16は、操作装置9がタッチ操作されていないと判断した場合、本制御を終了する。
ステップS202において、制御装置16は、ステップS201において検出されたタッチ操作が緊急操作であるか否かを判断する。ここで「緊急操作」とは、通常時に想定される各種の設定等に関する操作(通常操作)ではなく、緊急時に想定される操作を意味する。また「緊急時」とは、何らかの理由で作業装置の動作をすぐに停止させる必要がある場合を意味する。なお、タッチ操作が緊急操作であるか否かを判断する方法については後述する。
制御装置16は、タッチ操作が緊急操作であると判断した場合、ステップS203に移行する。
一方、制御装置16は、タッチ操作が緊急操作ではない(通常操作である)と判断した場合、ステップS204に移行する。
ステップS203において、制御装置16は、電磁バルブ15の動作を制御して、PTO出力軸14への動力の伝達を遮断する。すなわち制御装置16は、PTO出力軸14と接続された作業装置を停止させる。制御装置16は、当該処理を行った後、本制御を終了する。
一方、ステップS202から移行したステップS204において、制御装置16は、タッチパネル9aで検出されたタッチ操作に従って、通常の動作を実行する。制御装置16は、当該処理を行った後、本制御を終了する。
次に、図9を用いて、ステップS202の処理(緊急操作であるか否かの判断)の詳細について説明する。
ステップS211において、制御装置16は、第一ポテンショメータ17D及び第二ポテンショメータ17Uによって変位(第一の変位及び第二の変位)が検出されたか否かを判断する。ここで、第一の変位及び第二の変位が検出されているということは、固定部材10がトラクタ1及び操作装置9のそれぞれに対して変位(揺動)したことを示している。すなわちこの場合、操作装置9にある程度大きな力が加えられたこと(例えば、大きな力でタッチ操作が行われた、トラクタ1の振動により操作装置9に力が加わった等)が推認される。
制御装置16は、第一の変位及び第二の変位が検出されたと判断した場合、ステップS212に移行する。
一方、制御装置16は、第一の変位又は第二の変位の少なくとも一方が検出されていないと判断した場合、ステップS214に移行する。
ステップS212において、制御装置16は、第二の変位が第一の変位よりも大きいか否かを判断する。ここで、第二の変位が第一の変位よりも大きいということは、当該第一の変位及び第二の変位は、操作装置9に直接力が加わったこと(すなわち、操作装置9がタッチ操作されたこと)により生じたものだと推認される。また、第二の変位が第一の変位以下であるということは、当該第一の変位及び第二の変位は、トラクタ1の振動等により生じたものだと推認される。
制御装置16は、第二の変位が第一の変位よりも大きいと判断した場合、ステップS213に移行する。
一方、制御装置16は、第二の変位が第一の変位以下であると判断した場合、ステップS214に移行する。
ステップS213において、制御装置16は、ステップS201で検出したタッチ操作時に衝撃(緊急時衝撃)が生じたと判断する。この場合、制御装置16は、当該タッチ操作は緊急操作であると判断する。制御装置16は、当該処理を行った後、ステップS203(図8参照)に移行する。
一方、ステップS211又はステップS212から移行したステップS214において、制御装置16は、ステップS201で検出したタッチ操作時に衝撃(緊急時衝撃)が生じていないと判断する。この場合、制御装置16は、当該タッチ操作は通常操作であると判断する。制御装置16は、当該処理を行った後、ステップS204(図8参照)に移行する。
以上のように、制御装置16は、第一ポテンショメータ17D及び第二ポテンショメータ17Uによる検出結果に基づいて、タッチ操作時に衝撃(緊急時衝撃)が生じたか否かを判断し(ステップS211からステップS214まで)、当該タッチ操作が緊急操作であるか否かを判断する(ステップS202)。また制御装置16は、当該タッチ操作が緊急操作であると判断した場合には、ステップS203において作業装置を停止させる。
このような停止システム200をトラクタ1に適用することで、作業者は緊急時に作業装置を速やかに停止させることができる。すなわち、作業者は、操作装置9(タッチパネル9a)を強くタッチするだけで、作業装置を停止させることができる。この際、制御装置16は、タッチパネル9aに表示された各種のボタン9c等とは無関係に、上記制御(図8及び図9参照)を実行して作業装置を停止させる。このため、作業者は、細かいボタン9cを用いた操作を行う必要がなく、緊急時であっても容易に作業装置を停止させることができる。また、物理的なボタン(作業装置を緊急停止させるためのボタン)を操作するよりも簡単な操作で作業装置を停止させることができる。
以上の如く、本実施形態に係るトラクタ1(作業車両)の停止システム200は、
タッチ操作を検出可能なタッチパネル9a(検出面)を有する操作装置9と、
前記タッチ操作が、通常時に想定される通常操作ではなく、緊急時に想定される緊急操作であるという停止条件を満たした場合に、作業装置を停止させる制御装置16と、
を具備するものである。
このように構成することにより、タッチ操作を検出可能な操作装置9によって、通常操作とは異なる操作(緊急操作)がなされた場合に作業装置を停止させることができる。これにより、緊急時に速やかに作業装置を停止させることができる。
また、停止システム200は、
前記緊急操作時に前記操作装置9に加わる緊急時衝撃を検出可能な衝撃検出手段(第一ポテンショメータ17D及び第二ポテンショメータ17U)をさらに具備し、
前記制御装置16は、
前記タッチ操作時に、前記衝撃検出手段によって前記緊急時衝撃が検出された場合に、当該タッチ操作が前記緊急操作であると判断するものである。
このように構成することにより、操作装置9に加わる緊急時衝撃に基づいて緊急操作を判断することができる。これによって、操作装置9のタッチパネル9aを強く叩くなど、緊急操作を簡単なものとすることができ、緊急時に速やかに作業装置を停止させることができる。
また、停止システム200は、
前記操作装置9をトラクタ1に対して固定する固定部材10をさらに具備し、
前記衝撃検出手段は、
前記固定部材10の前記トラクタ1に対する変位、又は前記固定部材10の前記操作装置9に対する変位を検出する変位検出手段(第一ポテンショメータ17D又は第二ポテンショメータ17U)を具備し、
前記制御装置16は、
前記変位検出手段による検出結果に基づいて前記操作装置9に加わる前記緊急時衝撃を検出するものである。
このように構成することにより、固定部材10と、トラクタ1又は操作装置9と、の変位に基づいて緊急時衝撃を検出することで、簡素な構成で前記緊急時衝撃を検出することができる。
また、停止システム200は、
前記操作装置9をトラクタ1に対して固定する固定部材10をさらに具備し、
前記衝撃検出手段は、
前記固定部材10の前記トラクタ1に対する第一の変位を検出する第一ポテンショメータ17D(第一変位検出手段)と、
前記固定部材10の前記操作装置9に対する第二の変位を検出する第二ポテンショメータ17U(第二変位検出手段)と、
を具備し、
前記制御装置16は、
前記第二の変位が前記第一の変位よりも大きい場合に、前記衝撃検出手段によって前記緊急時衝撃が検出されたものと判断するものである。
このように構成することにより、第一の変位と第二の変位との大きさを比較することで、操作装置9に加わった緊急時衝撃と、それ以外の衝撃(例えば、走行するトラクタ1の揺れ等に基づく衝撃)と、を区別して判断することができる。これによって、緊急操作を精度よく検出することができる。
また、トラクタ1は、本実施形態に係る停止システム200を具備するものである。
このように構成することにより、タッチ操作を検出可能な操作装置9によって、通常操作とは異なる緊急操作がなされた場合に作業装置を停止させることができる。
なお、本実施形態に係る第一ポテンショメータ17Dは、衝撃検出手段、変位検出手段及び第一変位検出手段の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る第二ポテンショメータ17Uは、衝撃検出手段、変位検出手段及び第二変位検出手段の実施の一形態である。
以上、本発明の第二実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態では、第一ポテンショメータ17D及び第二ポテンショメータ17Uを用いて、タッチ操作時の衝撃(緊急時衝撃)を検出するものとしたが、本発明はこれに限らず、第一ポテンショメータ17D又は第二ポテンショメータ17Uのいずれか一方のみを用いてタッチ操作時の衝撃(緊急時衝撃)を検出することも可能である。この場合、例えば当該ポテンショメータ(第一ポテンショメータ17D又は第二ポテンショメータ17U)による検出値(変位)が所定の閾値以上となった場合に、タッチ操作時に緊急時衝撃が発生したものと推認することができる。
以下では、図10から図12までを用いて、第三実施形態に係る停止システム300について説明する。なお、第三実施形態の説明においては、第二実施形態と同じ部材については同じ符号を付して説明を適宜省略する。
図10に示すように、停止システム300は、主として操作装置9、電磁バルブ15、制御装置16、第一衝撃センサ18D及び第二衝撃センサ18Uを具備する。
第一衝撃センサ18Dは、固定部材10とトラクタ1の結合部(下側連結部10D)周辺に加わる衝撃(以下、「第一の衝撃」と称する)を検出するものである。第一衝撃センサ18Dは、固定部材10の下側連結部10Dに設けられる。第一衝撃センサ18Dは、加速度に基づいて、下側連結部10D周辺に加わる衝撃を検出することができる。また第一衝撃センサ18Dは、衝撃の大きさに比例した出力信号を発することができる。
第二衝撃センサ18Uは、固定部材10と操作装置9の結合部(上側連結部10U)周辺に加わる衝撃(以下、「第二の衝撃」と称する)を検出するものである。第二衝撃センサ18Uは、固定部材10の上側連結部10Uに設けられる。第二衝撃センサ18Uは、加速度に基づいて、上側連結部10U周辺に加わる衝撃を検出することができる。また第二衝撃センサ18Uは、衝撃の大きさに比例した出力信号を発することができる。
次に、図8及び図12を用いて、停止システム300により作業装置を停止させるための制御方法について説明する。
第三実施形態に係る停止システム300は、第二実施形態に係る停止システム200と同様に、ステップS201からステップS204の処理(図8参照)を行うことで、緊急操作が行われた場合には作業装置を停止させることができる。
以下では、図12を用いて、第三実施形態に係るステップS202の処理(緊急操作であるか否かの判断)の詳細について説明する。
ステップS311において、制御装置16は、第一衝撃センサ18D及び第二衝撃センサ18Uによって衝撃(第一の衝撃及び第二の衝撃)が検出されたか否かを判断する。ここで、第一の衝撃及び第二の衝撃が検出されているということは、操作装置9にある程度大きな力が加えられたこと(例えば、大きな力でタッチ操作が行われた、トラクタ1の振動により操作装置9に力が加わった等)が推認される。
制御装置16は、第一の衝撃及び第二の衝撃が検出されたと判断した場合、ステップS312に移行する。
一方、制御装置16は、第一の衝撃及び第二の衝撃の少なくとも一方が検出されていないと判断した場合、ステップS314に移行する。
ステップS312において、制御装置16は、第二の衝撃が第一の衝撃よりも大きいか否かを判断する。ここで、第二の衝撃が第一の衝撃よりも大きいということは、当該第一の衝撃及び第二の衝撃は、操作装置9に直接力が加わったこと(すなわち、操作装置9がタッチ操作されたこと)により生じたものだと推認される。また、第二の衝撃が第一の衝撃以下であるということは、当該第一の衝撃及び第二の衝撃は、トラクタ1の振動等により生じたものだと推認される。
制御装置16は、第二の衝撃が第一の衝撃よりも大きいと判断した場合、ステップS313に移行する。
一方、制御装置16は、第二の衝撃が第一の衝撃以下であると判断した場合、ステップS314に移行する。
ステップS313において、制御装置16は、ステップS201で検出したタッチ操作時に衝撃(緊急時衝撃)が生じたと判断する。この場合、制御装置16は、当該タッチ操作は緊急操作であると判断する。制御装置16は、当該処理を行った後、ステップS203(図8参照)に移行する。
一方、ステップS311又はステップS312から移行したステップS314において、制御装置16は、ステップS201で検出したタッチ操作時に衝撃(緊急時衝撃)が生じていないと判断する。この場合、制御装置16は、当該タッチ操作は通常操作であると判断する。制御装置16は、当該処理を行った後、ステップS204(図8参照)に移行する。
以上のように、制御装置16は、第一衝撃センサ18D及び第二衝撃センサ18Uによる検出結果に基づいて、タッチ操作時に緊急時衝撃が生じたか否かを判断し(ステップS311からステップS314まで)、当該タッチ操作が緊急操作であるか否かを判断する(ステップS202)。また制御装置16は、当該タッチ操作が緊急操作であると判断した場合には、ステップS203において作業装置を停止させる。
このような停止システム300をトラクタ1に適用することで、作業者は緊急時に作業装置を速やかに停止させることができる。すなわち、作業者は、操作装置9(タッチパネル9a)を強くタッチするだけで、作業装置を停止させることができる。この際、制御装置16は、タッチパネル9aに表示された各種のボタン9c等とは無関係に、上記制御(図8及び図12参照)を実行して作業装置を停止させる。このため、作業者は、細かいボタン9cを用いた操作を行う必要がなく、緊急時であっても容易に作業装置を停止させることができる。また、物理的なボタン(作業装置を緊急停止させるためのボタン)を操作するよりも簡単な操作で作業装置を停止させることができる。
以上の如く、本実施形態に係るトラクタ1の停止システム300は、
前記操作装置9をトラクタ1に対して固定する固定部材10をさらに具備し、
前記衝撃検出手段(第一衝撃センサ18D及び第二衝撃センサ18U)は、
前記固定部材10と前記トラクタ1の結合部周辺に加わる衝撃、又は前記固定部材10と前記操作装置9の結合部周辺に加わる衝撃を検出可能であり、
前記制御装置16は、
前記衝撃検出手段による検出結果に基づいて前記操作装置9に加わる前記緊急時衝撃を検出するものである。
このように構成することにより、固定部材10と、トラクタ1又は操作装置9と、の結合部周辺に加わる衝撃を検出することで、簡素な構成で緊急時衝撃を検出することができる。
また、停止システム300は、
前記操作装置9をトラクタ1に対して固定する固定部材10をさらに具備し、
前記衝撃検出手段は、
前記固定部材10と前記トラクタ1の結合部周辺に加わる第一の衝撃を検出する第一衝撃センサ18D(第一衝撃検出手段)と、
前記固定部材10と前記操作装置9の結合部周辺に加わる第二の衝撃を検出する第二衝撃センサ18U(第二衝撃検出手段)と、
を具備し、
前記制御装置16は、
前記第二の衝撃が前記第一の衝撃よりも大きい場合に、前記衝撃検出手段によって前記緊急時衝撃が検出されたものと判断するものである。
このように構成することにより、第一の衝撃と第二の衝撃との大きさを比較することで、操作装置9に加わった緊急時衝撃と、それ以外の衝撃(例えば、走行するトラクタ1の揺れ等に基づく衝撃)と、を区別して判断することができる。これによって、緊急操作を精度よく検出することができる。
なお、本実施形態に係る第一衝撃センサ18Dは、衝撃検出手段及び第一衝撃検出手段の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る第二衝撃センサ18Uは、衝撃検出手段及び第二衝撃検出手段の実施の一形態である。
以上、本発明の第三実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態では、第一衝撃センサ18D及び第二衝撃センサ18Uを用いて、タッチ操作時の衝撃(緊急時衝撃)を検出するものとしたが、本発明はこれに限らず、第一衝撃センサ18D又は第二衝撃センサ18Uのいずれか一方のみを用いてタッチ操作時の衝撃(緊急時衝撃)を検出することも可能である。この場合、例えば当該衝撃センサ(第一衝撃センサ18D又は第二衝撃センサ18U)による検出値が所定の閾値以上となった場合に、タッチ操作時に緊急時衝撃が発生したものと推認することができる。
また、本実施形態では、固定部材10と、トラクタ1及び操作装置9と、の結合部周辺に加わる衝撃を第一衝撃センサ18D及び第二衝撃センサ18Uを用いて検出することで、タッチ操作時の衝撃(緊急時衝撃)を検出するものとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、本発明の衝撃検出手段は、緊急操作時に操作装置9に緊急時衝撃が加わったことを検出できるものであればよく、例えば当該操作装置9自体に設けられた衝撃センサ等を用いて緊急時衝撃を検出してもよい。
また、上記第二実施形態及び第三実施形態においては、変位(第一の変位及び第二の変位)や衝撃(第一の衝撃及び第二の衝撃)に基づいて、タッチ操作時に操作装置9に緊急時衝撃が発生したこと(すなわち、当該タッチ操作が緊急操作であること)を検出するものとしたが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、その他の方法によって緊急操作を検出することも可能である。例えば、タッチ操作時に固定部材10に生じる変形(ひずみ)を検出することで緊急操作を検知することも可能である。
また、上記第二実施形態及び第三実施形態においては、変位や衝撃に基づいて、タッチ操作が緊急操作であることを検出するものとしたが、これに加えて、第一実施形態で説明したように、タッチ操作が検出された領域(検出領域T)の面積等を判断し、タッチ操作が緊急操作であることを検出してもよい。
例えば、タッチ操作の検出領域Tの面積が所定の閾値未満である場合には、変位や衝撃にかかわらず当該タッチ操作は緊急操作ではないと判断することも可能である。このように、第二実施形態及び第三実施形態の構成に、第一実施形態の構成を組み合わせることも可能である。
また、上記各実施形態においては、作業車両としてトラクタ1を例示したが、本発明はその他種々の作業車両(農業車両、建設車両、産業車両等)に適用することが可能である。
また、上記各実施形態においては、タッチパネル9aを用いた操作装置9を例示したが、本発明はタッチ操作可能な種々の操作装置に適用することが可能である。
また、上記各実施形態においては、説明の簡略化のため、PTO出力軸14の回転を停止させることで作業装置を停止させる例を示したが、本発明はこれに限らず、その他種々の作業装置(例えば、昇降装置13等)に適用することができる。また、作業装置を停止させると共に、作業車両の走行やエンジンを停止させるように構成することも可能である。
また、上記各実施形態においては、緊急時(緊急操作時)に作業装置を停止させる制御例を示したが、本発明はこれに限らず、例えば、予め設定を変更することで、緊急操作時に作業装置を停止させる制御と、緊急操作時に作業車両を停止させる制御の、いずれか(又は両方)を選択できるように構成することも可能である。
また、上記各実施形態においては、1回の緊急操作で作業装置を停止させる制御例を示したが、例えば1回目の緊急操作で作業装置を停止させ、2回目の緊急操作で作業車両を停止させるなど、複数回に分けて作業装置や作業車両の停止を行うように構成することも可能である。
1 トラクタ
9 操作装置
9a タッチパネル
15 電磁バルブ
16 制御装置
100 停止システム

Claims (8)

  1. タッチ操作を検出可能な検出面を有する操作装置と、
    前記操作装置に加わる衝撃を検出可能な衝撃検出手段と、
    前記操作装置を作業車両に対して固定する固定部材と、
    前記タッチ操作が所定の停止条件を満たした場合に、作業装置を停止させる制御装置と、
    を具備し、
    前記所定の停止条件には、
    前記検出面における前記タッチ操作の検出領域の面積が第一閾値以上であり、かつ、前記衝撃検出手段によって前記衝撃が検出されるという第一条件が含まれ、
    前記衝撃検出手段は、
    前記固定部材の前記作業車両に対する第一の変位を検出する第一変位検出手段と、
    前記固定部材の前記操作装置に対する第二の変位を検出する第二変位検出手段と、
    を具備し、
    前記制御装置は、
    前記第二の変位が前記第一の変位よりも大きい場合に、前記衝撃検出手段によって前記衝撃が検出されたものと判断する
    作業車両の停止システム。
  2. タッチ操作を検出可能な検出面を有する操作装置と、
    前記操作装置に加わる衝撃を検出可能な衝撃検出手段と、
    前記操作装置を作業車両に対して固定する固定部材と、
    前記タッチ操作が所定の停止条件を満たした場合に、作業装置を停止させる制御装置と、
    を具備し、
    前記所定の停止条件には、
    前記検出面における前記タッチ操作の検出領域の面積が第一閾値以上であり、かつ、前記衝撃検出手段によって前記衝撃が検出されるという第一条件が含まれ、
    前記衝撃検出手段は、
    前記固定部材の前記作業車両又は前記操作装置に対する変位を検出する第三変位検出手段を具備し、
    前記制御装置は、
    前記第三変位検出手段によって検出される前記変位が第四閾値以上である場合に、前記衝撃検出手段によって前記衝撃が検出されたものと判断する、
    業車両の停止システム。
  3. タッチ操作を検出可能な検出面を有する操作装置と、
    前記操作装置に加わる衝撃を検出可能な衝撃検出手段と、
    前記操作装置を作業車両に対して固定する固定部材と、
    前記タッチ操作が所定の停止条件を満たした場合に、作業装置を停止させる制御装置と、
    を具備し、
    前記所定の停止条件には、
    前記検出面における前記タッチ操作の検出領域の面積が第一閾値以上であり、かつ、前記衝撃検出手段によって前記衝撃が検出されるという第一条件が含まれ、
    前記衝撃検出手段は、
    前記固定部材と前記作業車両の結合部周辺に加わる第一の衝撃を検出する第一衝撃検出手段と、
    前記固定部材と前記操作装置の結合部周辺に加わる第二の衝撃を検出する第二衝撃検出手段と、
    を具備し、
    前記制御装置は、
    前記第二の衝撃が前記第一の衝撃よりも大きい場合に、前記衝撃検出手段によって前記衝撃が検出されたものと判断する、
    業車両の停止システム。
  4. タッチ操作を検出可能な検出面を有する操作装置と、
    前記操作装置に加わる衝撃を検出可能な衝撃検出手段と、
    前記操作装置を作業車両に対して固定する固定部材と、
    前記タッチ操作が所定の停止条件を満たした場合に、作業装置を停止させる制御装置と、
    を具備し、
    前記所定の停止条件には、
    前記検出面における前記タッチ操作の検出領域の面積が第一閾値以上であり、かつ、前記衝撃検出手段によって前記衝撃が検出されるという第一条件が含まれ、
    前記衝撃検出手段は、
    前記固定部材と前記作業車両又は前記操作装置との結合部周辺に加わる衝撃を検出する第三衝撃検出手段を具備し、
    前記制御装置は、
    前記第三衝撃検出手段によって検出される前記衝撃が第五閾値以上である場合に、前記衝撃検出手段によって前記衝撃が検出されたものと判断する、
    業車両の停止システム。
  5. 前記所定の停止条件には、
    前記第一条件の判断対象となる前記タッチ操作の前記検出領域の面積の所定時間における増加率が第二閾値以上であるという第二条件が含まれる、
    請求項1から請求項までのいずれか一項に作業車両の停止システム。
  6. 前記所定の停止条件には、
    前記第一条件の判断対象となる前記タッチ操作が継続して検出された時間が第三閾値以上であるという第三条件が含まれる、
    請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の作業車両の停止システム。
  7. 前記制御装置は、
    前記検出面における複数個所で同時に前記タッチ操作が検出された場合には、前記検出領域の面積が最も大きい前記タッチ操作に基づいて前記所定の停止条件を判断する、
    請求項1から請求項までのいずれか一項に記載の作業車両の停止システム。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の作業車両の停止システムを具備する作業車両。
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