JP6794271B2 - スペーサ部材およびこれを備える車軸用軸受装置 - Google Patents

スペーサ部材およびこれを備える車軸用軸受装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6794271B2
JP6794271B2 JP2017001845A JP2017001845A JP6794271B2 JP 6794271 B2 JP6794271 B2 JP 6794271B2 JP 2017001845 A JP2017001845 A JP 2017001845A JP 2017001845 A JP2017001845 A JP 2017001845A JP 6794271 B2 JP6794271 B2 JP 6794271B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inner ring
core metal
spacer member
axle
seal portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017001845A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018112220A (ja
Inventor
上野 正典
正典 上野
鈴木 健吾
健吾 鈴木
英一 浦上
英一 浦上
義雄 川竹
義雄 川竹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Nakanishi Metal Works Co Ltd
Original Assignee
NTN Corp
Nakanishi Metal Works Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, Nakanishi Metal Works Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2017001845A priority Critical patent/JP6794271B2/ja
Priority to PCT/JP2017/044344 priority patent/WO2018131359A1/ja
Priority to CN201780082836.2A priority patent/CN110192042B/zh
Publication of JP2018112220A publication Critical patent/JP2018112220A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6794271B2 publication Critical patent/JP6794271B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B61RAILWAYS
    • B61FRAIL VEHICLE SUSPENSIONS, e.g. UNDERFRAMES, BOGIES OR ARRANGEMENTS OF WHEEL AXLES; RAIL VEHICLES FOR USE ON TRACKS OF DIFFERENT WIDTH; PREVENTING DERAILING OF RAIL VEHICLES; WHEEL GUARDS, OBSTRUCTION REMOVERS OR THE LIKE FOR RAIL VEHICLES
    • B61F15/00Axle-boxes
    • B61F15/20Details
    • B61F15/22Sealing means preventing entrance of dust or leakage of oil
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/22Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
    • F16C19/34Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load
    • F16C19/38Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with two or more rows of rollers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/58Raceways; Race rings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/72Sealings
    • F16C33/76Sealings of ball or roller bearings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/02Sealings between relatively-stationary surfaces
    • F16J15/06Sealings between relatively-stationary surfaces with solid packing compressed between sealing surfaces
    • F16J15/10Sealings between relatively-stationary surfaces with solid packing compressed between sealing surfaces with non-metallic packing
    • F16J15/12Sealings between relatively-stationary surfaces with solid packing compressed between sealing surfaces with non-metallic packing with metal reinforcement or covering

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)
  • Sealing Of Bearings (AREA)

Description

本発明は、スペーサ部材およびこれを備える車軸用軸受装置に関する。
下記の特許文献1には、鉄道車両の車軸用軸受装置が開示されている。この車軸用軸受装置は、鉄道車両の車軸を回転自在に支持する転がり軸受と、転がり軸受の軸方向外側に配置され、車軸に対する転がり軸受の軸方向の相対的な位置決めを行う(転がり軸受の軸方向移動を規制する)一組の筒状部材とを備える。一組の筒状部材のうち、車軸の自由端側に配置される第1の筒状部材は“油切り”と、また、車軸の軸方向中央側に配置される第2の筒状部材は“後蓋”とも称され、両筒状部材は、炭素鋼等の機械的強度に優れた鉄系金属材料で形成されるのが一般的である。
大きなラジアル荷重(曲げモーメント)が繰り返し作用する車軸を支持する上記の車軸用軸受装置において、転がり軸受の内輪と筒状部材とを直接接触させた場合、両者の接触部では、両者の微小な相対滑り振動(フレッティング)が繰り返されることに起因する金属の摩耗粉(フレッティング摩耗粉)が生じ易い。この摩耗粉が転がり軸受の内部空間に侵入すると、転がり軸受の内部空間に充填された潤滑剤の早期劣化、ひいては転がり軸受の短寿命化を招来する。このため、特許文献1の車軸用軸受装置は、内輪と筒状部材の間に配置された環状のスペーサ部材をさらに備える。
図9(a)に、特許文献1の車軸用軸受装置の部分拡大図を示し、図9(b)に、同車軸用軸受装置を構成するスペーサ部材の部分拡大図を示す。図9(a)(b)に示すように、特許文献1のスペーサ部材103は、銅合金等の軟質金属で形成された環状の芯金104と、芯金104の外周縁部に設けられた環状の弾性シール材105とを備える。芯金104は、互いに対向する内輪101の端面101a及び後蓋102の内径側端面102aにそれぞれ当接する第1及び第2の当接面104a,104bを有し、内輪101と後蓋102の直接接触に起因したフレッティング摩耗粉の発生を抑制する。また、弾性シール材105は、芯金104の軸方向両側にそれぞれ設けられた第1及び第2シール部105A,105Bを有し、第1シール部105A及び第2シール部105Bの端面は、内輪101の端面101a及び後蓋102の外径側端面102bにそれぞれ密着して(圧接されて)内輪101と後蓋102の間の開口部を密封する。これにより、仮にフレッティング摩耗粉が発生した場合でも、この摩耗粉が転がり軸受の内部空間に侵入するのを可及的に防止することができる。
特開2004−332905号公報
鉄道車両の運転中、車軸はラジアル荷重を受けて撓みながら回転するため、スペーサ部材103には、その軸方向両側に配置された内輪101及び後蓋102から、図9(b)中に白抜き矢印で示すような軸方向の圧縮荷重(変動圧縮荷重)が繰り返し入力される。このような圧縮荷重がスペーサ部材103に入力された場合、弾性シール材105は、芯金104よりも低剛性の材料で形成されているため、芯金104よりも軸方向に大きく圧縮変形する。このため、スペーサ部材103に軸方向の圧縮荷重が繰り返し入力されると、弾性シール材105のうち特に軸方向の肉厚が薄い部分(第1シール部105Aの内径側領域106)は、内輪101と芯金104とで繰り返し挟まれることによって過大圧縮ひずみが生じ、この過大圧縮ひずみが生じた部分を起点として弾性シール材105が破損等し易くなる。弾性シール材105が破損した場合、弾性シール材105のシール機能(フレッティング摩耗粉の流出防止機能)が損なわれ、その結果、車軸用軸受装置の短寿命化を招来する。
上記の問題は、以上で説明したように、弾性シール材105の第1シール部105Aを内輪101に隣接配置した場合のみならず、図9(b)に示す弾性シール材105の左右を反転させ、第1シール部105Aを後蓋102に隣接配置した場合にも同様に生じ得る。
以上の実情に鑑み、本発明の課題は、シール機能(フレッティング摩耗粉の流出防止機能)を長期間に亘って安定的に発揮することができるシール付スペーサ部材を提供し、これにより、鉄道車両の車軸用軸受装置の耐久性及び信頼性向上に寄与することにある。
上記の課題を解決するために創案された本願の第1発明は、鉄道車両の車軸を回転自在に支持する転がり軸受と、転がり軸受の軸方向外側に配置される筒状部材とを備えた車軸用軸受装置のうち、転がり軸受の内輪と筒状部材の間に配置される環状のスペーサ部材であって、互いに対向する内輪及び筒状部材の端面にそれぞれ当接する第1及び第2当接面を有する環状の芯金と、芯金の外周縁部に設けられ、内輪と筒状部材の間の開口部を密封する環状の弾性シール材とを備え、芯金の軸方向両側にそれぞれ設けられた弾性シール材を構成する第1及び第2シール部のうち、第1シール部が内輪の前記端面に圧接される圧接面を有するスペーサ部材において、芯金が、第1当接面よりも圧接面との軸方向の離間距離が大きい環状の段差面を有し、段差面の少なくとも一部が第1シール部で被覆されていることを特徴する。なお、ここでいう「内輪の前記端面」とは、詳細には、芯金の第1当接面が当接する内輪の端面、である。
上記の構成によれば、スペーサ部材を含む車軸用軸受装置を車軸の外周に取り付けた状態において、内輪とスペーサ部材の芯金との間に介在する弾性シール材の第1シール部の軸方向寸法(第1シール部の軸方向の肉厚。以下同様。)を、図9(a)(b)に示す構成に比べて増すことができる。そのため、スペーサ部材に軸方向の圧縮荷重が繰り返し入力されても、弾性シール材(特に第1シール部)に圧縮ひずみが生じ難くなり、弾性シール材のシール機能を長期間に亘って安定的に維持することができる。
弾性シール材の第1シール部に圧縮ひずみが生じる可能性を効果的に低減する上では、内輪の端面に対する第1シール部の潰し代(締め代)をa、第1シール部の軸方向寸法をbとしたとき、a/b<0.5の関係式を満たすようにするのが好ましく、a/b<0.2の関係式を満たすようにするのが一層好ましい。
また、内輪の端面と第1シール部の圧接面とを全周に亘って適切に密着させるため、第1シール部の軸方向寸法をb、第1シール部の内径寸法(内径面の直径寸法)をφd、芯金の外径寸法(最大外径寸法)をφeとしたとき、φe−φd>bの関係式を満たすようにするのが好ましく、φe−φd>2bの関係式を満たすようにするのが一層好ましい。
上記の第1発明は、第2シール部が、筒状部材に設けられた軸方向に延びる円筒状外周面に圧入される円筒状内周面を有する場合に好ましく適用することができる。
また、上記の課題を解決するために創案された本願の第2発明は、鉄道車両の車軸を回転自在に支持する転がり軸受と、転がり軸受の軸方向外側に配置される筒状部材とを備えた車軸用軸受装置のうち、転がり軸受の内輪と筒状部材の間に配置される環状のスペーサ部材であって、互いに対向する筒状部材及び内輪の端面にそれぞれ当接する第1及び第2当接面を有する環状の芯金と、芯金の外周縁部に設けられ、筒状部材と内輪の間の開口部を密封する環状の弾性シール材とを備え、芯金の軸方向両側にそれぞれ設けられた弾性シール材を構成する第1及び第2シール部のうち、第1シール部が筒状部材の前記端面に圧接される圧接面を有するスペーサ部材において、芯金が、第1当接面よりも圧接面との軸方向の離間距離が大きい環状の段差面を有し、段差面の少なくとも一部が第1シール部で被覆されていることを特徴とする。なお、ここでいう「筒状部材の前記端面」とは、詳細には、芯金の第1当接面が当接する筒状部材の端面、である。
このような構成によれば、第1発明と同様の作用効果を享受することができる。
第2発明の構成においても、筒状部材の端面に対する第1シール部の潰し代(締め代)をa、第1シール部の軸方向寸法をbとしたとき、a/b<0.5の関係式を満たすようにするのが好ましく、a/b<0.2の関係式を満たすようにするのが一層好ましい。また、第1シール部の軸方向寸法をb、第1シール部の内径寸法をφd、芯金の外径寸法をφeとしたとき、φe−φd>bの関係式を満たすようにするのが好ましく、φe−φd>2bの関係式を満たすようにするのが一層好ましい。
第2発明は、第2シール部が、内輪に設けられた軸方向に延びる円筒状外周面に圧入される円筒状内周面を有する場合に好ましく適用することができる。
以上の構成において、第1シール部は、段差面の外径側の一部領域を被覆するように設けても良いし(例えば、図2)、段差面の全域を被覆するように設けても良い(例えば、図5)。
また、以上の構成において、第1シール部の圧接面の全域は、芯金よりも外径側に設けることができる(例えば、図5)。このようにすれば、第1シール部に圧縮ひずみが生じる可能性を一層効果的に低減することができる。
芯金には、潤滑剤を保持可能な潤滑剤保持部を設けることができる。潤滑剤保持部を設け、この潤滑剤保持部に潤滑剤を保持させておけば、内輪と筒状部材間の潤滑性が向上する他、芯金自体の摩耗も抑制することができるので、摩耗粉の発生を抑制する上で有利となる。
鉄道車両の車軸を回転可能に支持する転がり軸受と、転がり軸受の軸方向外側に配置された筒状部材とを備え、転がり軸受の内輪と筒状部材の間に本発明に係るスペーサ部材を配置してなる車軸用軸受装置は、本発明に係るスペーサ部材が前述したような作用効果を奏し得ることから、耐久性及び信頼性に富むものとなる。なお、転がり軸受は、ラジアル荷重およびアキシャル荷重の双方を支持することができ、かつこれらの荷重負荷能力に優れた複列円すいころ軸受とするのが好ましい。
以上より、本発明によれば、弾性シール材に圧縮ひずみが生じ難くなり、弾性シール材の耐久性を高めることができるので、フレッティング摩耗粉の流出防止機能(シール機能)に優れたスペーサ部材(弾性シール付のスペーサ部材)を提供することができる。これにより、耐久性及び信頼性に富む車軸用軸受装置を実現することができる。
本発明の実施形態に係る車軸用軸受装置の全体構造を示す断面図である。 図1に示す車軸用軸受装置を構成するスペーサ部材の部分拡大図である。 図1の部分拡大図である。 (a)図および(b)図は、変形例に係るスペーサ部材の部分拡大図である。 本願の第1発明の第2実施形態に係る車軸用軸受装置を構成するスペーサ部材の部分拡大図である。 図5に示すスペーサ部材を備えた車軸用軸受装置の部分拡大図である。 本願の第2発明の第1実施形態に係る車軸用軸受装置の部分拡大図である。 本願の第2発明の第2実施形態に係る車軸用軸受装置の部分拡大図である。 (a)図は、従来の車軸用軸受装置の全体構造を示す断面図、(b)図は、(a)図に示す車軸用軸受装置を構成するスペーサ部材の部分拡大図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に、本発明の実施形態に係る車軸用軸受装置1の全体構造を示す。同図に示す車軸用軸受装置1は、鉄道車両の車軸2を回転自在に支持する転がり軸受3と、一対のシール装置10,10と、転がり軸受3の軸方向両側にそれぞれ配置された第1及び第2の筒状部材としての油切り8及び後蓋9と、転がり軸受3と後蓋9の間に配置された環状のスペーサ部材20とを備える。
転がり軸受3は、複列の内側軌道面4a,4aを有し、車軸2の外周に装着された内輪4と、複列の外側軌道面5a,5aを有し、図示外の軸箱の内周に装着された外輪5と、対をなす軌道面4a,5a間に配置された複数の円すいころ6と、円すいころ6の各列を周方向所定間隔で保持する一対の保持器7,7とを備えた、いわゆる複列円すいころ軸受である。図示例では、転がり軸受3の軸方向中央部で突き合わされた一対の分割内輪で内輪4を構成しているが、内輪4として、一対の分割内輪の間に間座を介在させたものや、単一部材で構成されたものを用いることもできる。
転がり軸受3の内部空間にはグリース等の潤滑剤が充填されており、該潤滑剤の外部漏洩及び軸受内部空間への異物侵入は、一対のシール装置10,10によって可及的に防止される。各シール装置10は、シール部材11と、外径側の端部が外輪5に固定され、内径側の端部が筒状部材に近接配置された段付き円筒状のシールカバー12とを備え、シール部材11はシールカバー12の内径面に取り付け固定される。シール部材11は、いわゆる接触タイプ又は非接触タイプの何れでも構わない。
油切り8は、車軸2の先端に締結される図示外のナットにより車軸2に固定され、転がり軸受3の内輪4と軸方向で係合している。後蓋9は、車軸2に設けた肩面2bと軸方向で係合することによって車軸2に固定され、スペーサ部材20を介して転がり軸受3の内輪4と軸方向で係合している。このような構成から、車軸2に対する転がり軸受3の軸方向の相対移動が規制され、転がり軸受3の軸方向の位置決めがなされる。
図3にも示すように、本実施形態の転がり軸受3において、スペーサ部材20に隣接する内輪4の端面Mは、軸方向と直交する方向の平坦面に形成されている。また、スペーサ部材20に隣接する後蓋9の端面は、軸方向と直交する方向の平坦面に形成された内径側端面N1と、内径側端面N1よりも車軸2の軸方向中央側にシフトした位置に設けられ、軸方向と直交する方向の平坦面に形成された外径側端面N2とに区分され、両端面N1,N2は、軸方向に延びる円筒状外周面N3を介して連続している。
図2に、単体(取付け前)のスペーサ部材20の部分拡大図を示す。スペーサ部材20は、環状の芯金21と、芯金21の外周縁部に設けられた環状の弾性シール材22とからなる。
芯金21は、内径側環状部21aと、内径側環状部21aよりも車軸2の軸方向中央側に位置する外径側環状部21bとを一体に有する段付き円環状をなし、スペーサ部材20を含む車軸用軸受装置1を車軸2に取り付けた状態(図1及び図3参照)では、内径側環状部21aが内輪4と後蓋9とで軸方向両側から挟持される。従って、内径側環状部21aの一端面21a1及び他端面21a2は、それぞれ、本願の第1発明でいう第1当接面A1及び第2当接面A2を構成する。また、外径側環状部21bが上記態様で設けられていることにより、外径側環状部21bの一端面21b1は、第1当接面A1としての内径側環状部21aの一端面21a1よりも弾性シール材22の第1シール部23の圧接面C(詳細は後述する)との軸方向の離間距離が大きい。従って、外径側環状部21bの一端面21b1が本願の第1発明でいう段差面Bを構成する。
以上の構成を有する芯金21は、内輪4及び後蓋9よりも軟質の金属材料(例えば銅合金)で形成された薄板にプレス加工を施すことによって所定形状に成形された、いわゆるプレス成形品とされる。
弾性シール材22は、芯金21の軸方向両側にそれぞれ設けられた第1及び第2シール部23,24と、芯金21の外径側に設けられ、両シール部23,24を接続する接続部25とを一体に有する。第1シール部23は、芯金21の外径側環状部21bの一端面21b1(段差面B)のうち、外径側の一部領域を被覆するように設けられ、第2シール部24は、芯金21の外径側環状部21bの他端面21b2全域を被覆するように設けられている。第1シール部23の端面23aは、芯金21の内径側環状部21aの一端面21a1(第1当接面A1)よりも車軸2の自由端側に位置しており、スペーサ部材20を車軸2に取り付けた状態(図3参照)では、芯金21の第1当接面A1が当接する内輪4の端面Mの外径側領域に対して圧接される。従って、第1シール部23の端面23aが本願の第1発明でいう圧接面Cを構成する。
以上の構成を有する弾性シール材22は、例えば、ニトリルゴム、アクリルゴムおよびフッ素ゴムの群から選択される何れか一種を主成分とするゴム材料で形成され、本実施形態では、芯金21をインサート部品とした加硫成形によって芯金21と一体成形される。
以上の構成を有するスペーサ部材20は、図3に拡大して示すように、円筒面状に形成された弾性シール材22の第2シール部24の内周面(円筒状内周面)24bを後蓋9の円筒状外周面N3に圧入することによって車軸2の外周に取り付けられる。そして、車軸用軸受装置1を車軸2に取り付けた状態では、芯金21の内径側環状部21aの一端面21a1(第1当接面A1)が内輪4の端面M(の内径側領域)に当接すると共に、芯金21の内径側環状部21aの他端面21a2(第2当接面A2)が後蓋9の内径側端面N1に当接する。これにより、車軸2がラジアル荷重を受けて撓みながら回転する状況下においても、内輪4と後蓋9の直接接触が回避されるため、両者の直接接触が繰り返されることに由来するフレッティング摩耗粉の発生が可及的に防止される。
また、車軸用軸受装置1を車軸2に取り付けた状態では、第1シール部23の端面23aが内輪4の端面M(の外径側領域)に、また、第2シール部24の端面24aが後蓋9の外径側端面N2に対してそれぞれ圧接されるようにして、弾性シール材22が軸方向に圧縮変形した状態で内輪4と後蓋9の間に介在する。これにより、内輪4と後蓋9の間の開口部が密封されるため、仮に内輪4と芯金21の接触部や、後蓋9と芯金21の接触部で摩耗粉が発生した場合でも、その摩耗粉が、内輪4の外径側に流出して転がり軸受3の内部空間に侵入する可能性が効果的に低減される。
本実施形態において、スペーサ部材20の芯金21は、内輪4の端面Mに当接する第1当接面A1よりも、圧接面Cとの軸方向の離間距離が大きい環状の段差面Bを有し、段差面Bの少なくとも一部が弾性シール材22を構成する第1シール部23で被覆されている。このような構成によれば、内輪4とスペーサ部材20の芯金21との間に介在する弾性シール材22の第1シール部23の軸方向寸法を、図9(b)に示す従来構成に比べて増すことができる。そのため、車軸2の回転に伴ってスペーサ部材20に軸方向の圧縮荷重が繰り返し入力されても、弾性シール材22の第1シール部23に圧縮ひずみが生じ難くなり、弾性シール材22のシール機能を長期間に亘って安定的に維持することができる。従って、長寿命で信頼性に富む車軸用軸受装置1を実現することができる。
なお、シール機能を担保する上では、内輪4の端面Mに対する弾性シール材22の第1シール部23の潰し代(締め代)a、すなわち、図2中に示す軸方向寸法a(スペーサ部材20単体の状態における、芯金21の第1当接面A1と弾性シール材22の圧接面Cの軸方向離間距離)は0.05mm以上(a≧0.05mm)とするのが好ましい。
また、弾性シール材22の第1シール部23に圧縮ひずみが生じる可能性を効果的に低減する上では、内輪4の端面Mに対する弾性シール材22の潰し代aと、第1シール部23の軸方向寸法b(図2参照)との間に、a/b<0.5の関係式が成立するように、より好ましくはa/b<0.2の関係式が成立するように、段差面Bの軸方向位置を設定する。
また、本実施形態では、弾性シール材22が、芯金21をインサート部品とした加硫成形によって芯金21と一体に型成形される。この場合、弾性シール材22の成形過程において、シール材成形用のゴム材料が芯金21の第1当接面A1に流出して硬化すると、図9(a)(b)を参照して説明した従来技術と同様の問題が生じるおそれもある。
そのため、本実施形態では、弾性シール材22の第1シール部23を、芯金21の段差面Bのうち、外径側の一部領域のみを被覆するように設けた。このような形状を有する弾性シール材22を確実に成形可能とするため、芯金21の内径側環状部21aの外径寸法φc(図2参照)、および第1シール部23の内径寸法φd(図2参照)の値は、(φd−φc)/2>0.5mmの関係式が成立するように設定するのが好ましく、(φd−φc)/2>0.8mmの関係式が成立するように設定するのが一層好ましい。
さらに、内輪4の端面Mと弾性シール材22の第1シール部23の端面23a(圧接面C)とを全周に亘って適切に密着させるため、芯金21の外径寸法をφe(図2参照)としたとき、第1シール部23の軸方向寸法bおよび内径寸法φdとの間に、φe−φd>bの関係式、より好ましくはφe−φd>2bの関係式が成立するように、各部の寸法を設定する。
以上で説明したスペーサ部材20を構成する芯金21のうち、内輪4の端面M及び後蓋9の内径側端面N1とそれぞれ当接する第1及び第2当接面A1,A2には、グリース等の潤滑剤を保持可能な潤滑剤保持部を設けることができる。図4(a)及び図4(b)はその具体例であり、図4(a)では、両当接面A1,A2に設けた溝部28で潤滑剤保持部を構成し、図4(b)では、両当接面A1,A2に設けた凹部(ディンプル)29で潤滑剤保持部を構成している。潤滑剤保持部は、これ以外にも、例えば両当接面A1,A2に開口する貫通穴で構成することも可能である。
上記のような潤滑剤保持部を設け、この潤滑剤保持部に適宜の潤滑剤(例えば、潤滑油)を保持させておけば、内輪4と芯金21の間及び後蓋9と芯金21の間の潤滑性を高めることができるので、フレッティング摩耗粉の発生を防止する上で有利となる。上述した潤滑剤保持部は、芯金21を所定形状に型成形(プレス成形)するのと同時に型成形することができ、また、後述する他の実施形態に係るスペーサ部材20においても採用することができる。
図5に、本願の第1発明の第2実施形態に係るスペーサ部材20の部分拡大図を示し、図6に、このスペーサ部材20を構成部品とする車軸用軸受装置1の部分拡大図を示す。図5及び図6に示すように、この実施形態では、スペーサ部材20を構成する芯金21及び弾性シール材22の形状が、図2等を参照して説明した第1実施形態のスペーサ部材20とは異なる。具体的に説明すると、この実施形態では、芯金21が、環状部(内径側環状部)21aと、内径側環状部21aの外径端部から軸方向に延びた筒状部21cとからなり、弾性シール材22は、芯金21の筒状部21c全体を被覆するように芯金21と一体的に設けられている。
この実施形態においても、スペーサ部材20の芯金21は、第1当接面A1(内径側環状部21aの一端面21a1)よりも圧接面Cとの軸方向の離間距離が大きい段差面Bを有し、段差面Bの少なくとも一部(本実施形態では段差面Bの全域)が弾性シール材22の第1シール部23で被覆されている。従って、図6に示す、車軸用軸受装置1を車軸2に取り付けた状態において、内輪4の端面Mと芯金21との間に介在する弾性シール材22の第1シール部23の軸方向寸法を、図9(a)(b)に示す従来構成よりも増すことができる。これにより、第1シール部23に圧縮ひずみが生じ難くなり、弾性シール材22のシール機能を長期間に亘って安定的に維持することができる。なお、本実施形態では、芯金21の内径側環状部21aの一端面21a1の外径端部を肉取りすることで段差面Bを形成している。
また、本実施形態のスペーサ部材20において、内輪4の端面Mに対して圧接される弾性シール材22の第1シール部23の端面23a(圧接面C)は、その全域が芯金21の外径側に設けられている。すなわち、図5に示すように、第1シール部23のうち端面が圧接面Cとして機能する突出部の内径寸法をφd’とし、芯金21の外径寸法をφe’としたとき、φd’>φe’の関係式が成立する。この場合、車軸2の回転に伴って、スペーサ部材20に対して軸方向の圧縮荷重が繰り返し入力されても、第1シール部23には、内輪4と芯金21との間で挟み潰される部分が実質的になくなる。このため、第1シール部23に圧縮ひずみが生じる可能性は一層効果的に減じられる。
この実施形態においても、弾性シール材22のシール機能を担保する上では、内輪4の端面Mに対する第1シール部23の潰し代(締め代)a’、すなわち図5中に示す軸方向寸法a’は0.05mm以上(a’≧0.05mm)とするのが好ましい。
また、第1シール部23に圧縮ひずみが生じる可能性を効果的に低減する上では、内輪4の端面Mに対する弾性シール材22(第1シール部23)の潰し代a’と、第1シール部23の軸方向寸法b’(図5参照)との間に、a’/b’<0.5の関係式が成立するようにするのが好ましく、a’/b’<0.2の関係式が成立するようにするのが一層好ましい。
この実施形態の弾性シール材22も、芯金21をインサート部品とした加硫成形により、芯金21と一体に型成形される。このシール材22の成形時に、シール材22成形用のゴム材料が芯金21の第1当接面A1及び第2当接面A2に流出しないようにするため、第1シール部23の内径寸法をφc’とし、第2シール部24の円筒状内周面24bの内径寸法をφf’としたとき(図5参照)、φc’=φf’に設定するのが好ましい。
以下、本願の第2発明の実施形態に係る車軸用軸受装置1を説明する。簡単に説明すると、第2発明の実施形態に係る車軸用軸受装置1は、スペーサ部材20を介して対向する内輪4の端面と筒状部材としての後蓋9の端面の形状が、第1発明の実施形態に係る車軸用軸受装置1とは反対となっている。
すなわち、第2発明の第1及び第2実施形態に係る車軸用軸受装置1では、図7及び図8にそれぞれ示すように、スペーサ部材20に隣接する後蓋9の端面Nが軸方向と直交する方向の平坦面に形成される一方で、スペーサ部材20に隣接する転がり軸受3の内輪4の端面が、軸方向と直交する方向の平坦面に形成された内径側端面M1と、内径側端面M1よりも車軸2の自由端側にシフトした位置に設けられ、軸方向と直交する方向の平坦面に形成された外径側端面M2とに区分される。内輪4の内径側端面M1と外径側端面M2とは、軸方向に延びた円筒状外周面M3を介して連続しており、この円筒状外周面M3に対してスペーサ部材20の弾性シール材22を構成する第2シール部24の円筒状内周面24bが圧入される。
図7に示す第2発明の第1実施形態に係る車軸用軸受装置1では、第1発明の第1実施形態に係る車軸用軸受装置1を構成するスペーサ部材20(図2参照)が、左右を反転させた状態で取り付けられる。このため、この車軸用軸受装置1を車軸2に取り付けた状態において、スペーサ部材20を構成する芯金21は、その内径側環状部21aの一端面21a1(第1当接面A1)及び他端面21a2(第2当接面A2)が後蓋9の端面N(の内径側領域)及び内輪4の内径側端面M1にそれぞれ当接し、スペーサ部材20を構成する弾性シール材22は、第1シール部23の端面23a(圧接面C)及び第2シール部24の端面24aが後蓋9の端面N(の外径側領域)及び内輪4の外径側端面M2に対してそれぞれ圧接されて、内輪4と後蓋9の間の開口部を密封する。
この実施形態において、スペーサ部材20の芯金21は、第1当接面A1よりも圧接面Cとの軸方向の離間距離が大きい環状の段差面Bを有し、段差面Bの外径側領域が弾性シール材22の第1シール部23で被覆されている。従って、図3に示す第1発明の第1実施形態に係る車軸用軸受装置1と同様に、長寿命で信頼性に富む車軸用軸受装置1を実現することができる。なお、この実施形態のスペーサ部材20のその他の特徴的構成は、図2に示すスペーサ部材20に準ずるので詳細説明を省略する。
図8に示す第2発明の第2実施形態に係る車軸用軸受装置1では、図5に示すスペーサ部材20が左右を反転させた状態で取り付けられる。このため、この車軸用軸受装置1を車軸2に取り付けた状態においても、スペーサ部材20を構成する芯金21は、その内径側環状部21aの一端面21a1(第1当接面A1)及び他端面21a2(第2当接面A2)が後蓋9の端面N(の内径側領域)及び内輪4の内径側端面M1にそれぞれ当接し、スペーサ部材20を構成する弾性シール材22は、第1シール部23の端面23a(圧接面C)及び第シール部24の端面24aが後蓋9の端面N(の外径側領域)及び内輪4の外径側端面M2に対してそれぞれ圧接されて、内輪4と後蓋9の間の開口部を密封する。
この実施形態においても、スペーサ部材20の芯金21は、第1当接面A1よりも圧接面Cとの軸方向の離間距離が大きい環状の段差面Bを有し、段差面Bの全域が弾性シール材22の第1シール部23で被覆されている。従って、図6に示す第1発明の第2実施形態に係る車軸用軸受装置1と同様に、長寿命で信頼性に富む車軸用軸受装置1を実現することができる。なお、この実施形態のスペーサ部材20のその他の特徴的構成は、図5に示すスペーサ部材20に準ずるので詳細説明を省略する。
以上では、本発明に係るスペーサ部材20を、転がり軸受3の内輪4と第2の筒状部材としての後蓋9との間にのみ配置した車軸用軸受装置1を説明したが、本発明に係るスペーサ部材20は、内輪4と第1の筒状部材としての油切り8との間に配置することももちろん可能である。すなわち、本発明は、内輪4と油切り8との間にのみスペーサ部材20が配置される車軸用軸受装置1や、内輪4と油切り8との間、および内輪4と後蓋9との間のそれぞれにスペーサ部材20が配置される車軸用軸受装置1にも適用することができる。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々の形態で実施し得ることは勿論のことである。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
1 車軸用軸受装置
2 車軸
3 転がり軸受
4 内輪
5 外輪
8 油切り(第1の筒状部材)
9 後蓋(第2の筒状部材)
10 シール装置
20 スペーサ部材
21 芯金
22 弾性シール材
23 第1シール部
24 第2シール部
28 溝部(潤滑剤保持部)
28 凹部(潤滑剤保持部)
A1 第1当接面
A2 第2当接面
B 段差面
C 圧接面

Claims (13)

  1. 鉄道車両の車軸を回転自在に支持する転がり軸受と、転がり軸受の軸方向外側に配置される筒状部材とを備えた車軸用軸受装置のうち、転がり軸受の内輪と前記筒状部材の間に配置される環状のスペーサ部材であって、
    互いに対向する前記内輪及び前記筒状部材の端面にそれぞれ当接する第1及び第2当接面を有する環状の芯金と、芯金の外周縁部に設けられ、前記内輪と前記筒状部材の間の開口部を密封する環状の弾性シール材とを備え、前記芯金の軸方向両側にそれぞれ設けられた弾性シール材を構成する第1及び第2シール部のうち、第1シール部が内輪の前記端面に圧接される圧接面を有するスペーサ部材において、
    前記芯金が、前記第1当接面よりも前記圧接面との軸方向の離間距離が大きい環状の段差面を有し、該段差面の少なくとも一部が前記第1シール部で被覆され
    前記圧接面の全域が前記芯金よりも外径側に設けられ、前記第1シール部が、前記内輪と前記芯金との間で挟み潰される部分を有していないことを特徴とするスペーサ部材。
  2. 内輪の前記端面に対する前記第1シール部の潰し代をa、前記第1シール部の軸方向寸法をbとしたとき、a/b<0.5の関係式を満たす請求項1に記載のスペーサ部材。
  3. 前記第1シール部の軸方向寸法をb、前記第1シール部の内径寸法をφd、前記芯金の外径寸法をφeとしたとき、φe−φd>bの関係式を満たす請求項1又は2に記載のスペーサ部材。
  4. 前記第2シール部が、前記筒状部材に設けられた軸方向に延びる円筒状外周面に圧入される円筒状内周面を有する請求項1〜3の何れか一項に記載のスペーサ部材。
  5. 鉄道車両の車軸を回転自在に支持する転がり軸受と、転がり軸受の軸方向外側に配置される筒状部材とを備えた車軸用軸受装置のうち、転がり軸受の内輪と前記筒状部材の間に配置される環状のスペーサ部材であって、
    互いに対向する前記筒状部材及び前記内輪の端面にそれぞれ当接する第1及び第2当接面を有する環状の芯金と、芯金の外周縁部に設けられ、前記筒状部材と前記内輪の間の開口部を密封する環状の弾性シール材とを備え、前記芯金の軸方向両側にそれぞれ設けられた弾性シール材を構成する第1及び第2シール部のうち、第1シール部が筒状部材の前記端面に圧接される圧接面を有するスペーサ部材において、
    前記芯金が、前記第1当接面よりも前記圧接面との軸方向の離間距離が大きい環状の段差面を有し、該段差面の少なくとも一部が前記第1シール部で被覆され
    前記圧接面の全域が前記芯金よりも外径側に設けられ、前記第1シール部が、前記筒状部材と前記芯金との間で挟み潰される部分を有していないことを特徴とするスペーサ部材。
  6. 筒状部材の前記端面に対する前記第1シール部の潰し代をa、前記第1シール部の軸方向寸法をbとしたとき、a/b<0.5の関係式を満たす請求項5に記載のスペーサ部材。
  7. 前記第1シール部の軸方向寸法をb、前記第1シール部の内径寸法をφd、前記芯金の外径寸法をφeとしたとき、φe−φd>bの関係式を満たす請求項5又は6に記載のスペーサ部材。
  8. 前記第2シール部が、前記内輪に設けられた軸方向に延びる円筒状外周面に圧入される円筒状内周面を有する請求項5〜7の何れか一項に記載のスペーサ部材。
  9. 前記段差面の外径側の一部領域が前記第1シール部で被覆されている請求項1〜8の何れか一項に記載のスペーサ部材。
  10. 前記段差面の全域が前記第1シール部で被覆されている請求項1〜8の何れか一項に記載のスペーサ部材。
  11. 前記段差面が、前記第1当接面を構成する前記芯金の一端面を部分的に肉取りすることで形成され、
    前記第2当接面の全域が同一平面上に位置している請求項1〜10の何れか一項に記載のスペーサ部材。
  12. 前記芯金が、潤滑剤を保持可能な潤滑剤保持部を有する請求項1〜11の何れか一項に記載のスペーサ部材。
  13. 鉄道車両の車軸を回転自在に支持する転がり軸受と、転がり軸受の軸方向外側に配置された筒状部材と、転がり軸受の内輪と筒状部材の間に配置された請求項1〜12の何れか一項に記載のスペーサ部材とを備える車軸用軸受装置。
JP2017001845A 2017-01-10 2017-01-10 スペーサ部材およびこれを備える車軸用軸受装置 Active JP6794271B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017001845A JP6794271B2 (ja) 2017-01-10 2017-01-10 スペーサ部材およびこれを備える車軸用軸受装置
PCT/JP2017/044344 WO2018131359A1 (ja) 2017-01-10 2017-12-11 スペーサ部材およびこれを備える車軸用軸受装置
CN201780082836.2A CN110192042B (zh) 2017-01-10 2017-12-11 间隔构件及具备该间隔构件的车轴用轴承装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017001845A JP6794271B2 (ja) 2017-01-10 2017-01-10 スペーサ部材およびこれを備える車軸用軸受装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018112220A JP2018112220A (ja) 2018-07-19
JP6794271B2 true JP6794271B2 (ja) 2020-12-02

Family

ID=62840555

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017001845A Active JP6794271B2 (ja) 2017-01-10 2017-01-10 スペーサ部材およびこれを備える車軸用軸受装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6794271B2 (ja)
CN (1) CN110192042B (ja)
WO (1) WO2018131359A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110998769B (zh) 2017-07-21 2022-07-01 日本精工株式会社 染料敏化型光电转换元件

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4060232B2 (ja) * 2003-05-12 2008-03-12 Ntn株式会社 鉄道車両用軸受装置
JP4593171B2 (ja) * 2004-05-24 2010-12-08 Ntn株式会社 鉄道車両用軸受装置
CN201322044Y (zh) * 2009-03-10 2009-10-07 青岛四方车辆研究所有限公司 高承载铁路货车轴承
US8356941B2 (en) * 2010-03-08 2013-01-22 Amsted Rail Company, Inc. Railway car bearing seal

Also Published As

Publication number Publication date
WO2018131359A1 (ja) 2018-07-19
CN110192042B (zh) 2021-03-12
JP2018112220A (ja) 2018-07-19
CN110192042A (zh) 2019-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2013194756A (ja) 密封装置および転がり軸受装置
JP2017210992A (ja) 軸受密封装置
JP6214891B2 (ja) 密封装置付き軸受装置
JP6794271B2 (ja) スペーサ部材およびこれを備える車軸用軸受装置
JP2018168986A (ja) 玉軸受
JP2008082392A (ja) 鉄道車両車軸用軸受装置
JP2019100505A (ja) ハブユニット軸受及びハブユニット軸受の製造方法
JP4748050B2 (ja) 密封型スラスト玉軸受
JP3986775B2 (ja) 鉄道車両用軸受ユニット
CN111749982A (zh) 车轴用轴承装置
JP2017223253A (ja) 車輪用軸受装置の製造方法
JP6786323B2 (ja) 車軸用軸受装置
JP2021167647A (ja) 転がり軸受
JP2011185342A (ja) 転がり軸受装置
JP2005226787A (ja) 軸受用密封装置
JP4260935B2 (ja) 鉄道車両用軸受装置
JP2015075218A (ja) 密封装置付き転がり軸受
JP2006002815A (ja) 鉄道車両用軸受ユニット
JP6546034B2 (ja) ハブユニット用密封装置
JP2010116107A (ja) 鉄道車両用車軸装置
JP2014114927A (ja) 転がり軸受用シール部材
JP2012167750A (ja) 車軸用軸受装置
JP2011074956A (ja) 鉄道車両用軸受装置
EP1975434B1 (en) Rolling bearing device
JP2017223283A (ja) 軸受装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200521

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200703

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201028

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201111

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6794271

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250