JP6793136B2 - 電極触媒 - Google Patents

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Description

本発明は、新規の電極触媒材料及びその使用、特に水素を酸化させること、酸素を還元すること、又は特に燃料電池若しくは電解槽電極において水素を発生させることにおける使用に関する。
燃料電池は、電解質により分離される2つの電極を含む電気化学的電池である。燃料、例えば水素、メタノール若しくはエタノールのようなアルコール、又はギ酸はアノードに供給され、酸化剤、例えば酸素又は空気はカソードに供給される。電気化学反応は電極で起こり、燃料及び酸化剤の化学エネルギーは、電気エネルギー及び熱に変換される。電極触媒は、アノードにおける燃料の電気化学的酸化とカソードにおける酸素の電気化学的還元を促進するために使用される。
燃料電池は、通常、利用される電解質の性質によって分類される。電解質は、しばしば、固体のポリマー膜であり、該膜は電気的に絶縁性であるがイオン導電性である。プロトン交換膜燃料電池(PEMFC)において、該膜はプロトン伝導性であり、アノードで生成されるプロトンは、該膜を通過してカソードに運ばれ、そこで酸素と結合して水を形成する。
PEMFCの主要な構成要素は膜電極接合体(MEA)であり、本質的に5層からなる。中心層は、高分子イオン伝導性膜である。イオン伝導性膜のどちらかの面には、特定の電気的触媒反応用に設計された電極触媒材料を備えた電極触媒層が存在する。最後に、各電極触媒層に隣接してガス拡散層が存在する。ガス拡散層は、反応物質が電極触媒層に到達できるようにしなければならず、かつ、電気化学反応によって生成する電流を伝導しなければならない。したがって、ガス拡散層は、多孔性かつ電気伝導性でなければならない。
電極触媒層は、一般的に、層がアノードで使用されるか又はカソードで使用されるかによって、燃料酸化又は酸素還元反応に適した金属又は金属合金を含む電極触媒材料を含む。
電極触媒層はまた、一般的に、プロトン伝導性ポリマーのようなプロトン伝導性材料を含み、プロトンがアノード触媒から膜へ、又は膜からカソード触媒へ移動するのを助ける。
通常、MEAは以下に概略が説明される多くの方法によって構築することができる:
(i)電極触媒層はガス拡散層に塗布されて、ガス拡散電極を形成しうる。ガス拡散電極は、イオン伝導性膜のいずれかの側に配置され、一緒に積層化されて、5層のMEAを形成しうる。
(ii)電極触媒層は、イオン伝導性膜の両面に塗布され、触媒でコーティングされたイオン伝導性膜を形成しうる。その後、ガス拡散層は、触媒でコーティングされたイオン伝導性膜の各面に塗布される。
(iii)MEAは、一方の面が電極触媒層でコーティングされたイオン伝導性膜、電極触媒層に隣接するガス拡散層、及びイオン伝導性膜の他方の面上のガス拡散電極から形成することができる。
典型的には、大抵の用途にとって十分な電力を供給するためには数十の又は数百ものMEAが必要とされ、そのため、燃料電池スタックを作り上げるために多数のMEAが接合される。流動場プレートは、MEAを分離するために使用される。該プレートは、幾つかの機能、すなわち、MEAへの反応物質の供給、生成物の取り出し、電気的接続の提供、及び物理的な支持体の提供の役割を果たす。
電極触媒は、典型的には、白金又は一種又は複数種の他の金属を混ぜて合金とされる白金を基礎とする。白金又は白金合金触媒は、非担持ナノ粒子(例えば黒色金属又はその他非担持粒子状金属粉末)の形態でありうるが、より一般的には、白金又は白金合金は、高表面積ナノ粒子として、高表面積伝導性炭素材料、例えばカーボンブラック又はその熱処理(黒鉛化)されたものの上に堆積する。これらの炭素担体は、広く使用されているが、スタートストップ又はセル反転の繰返し発生のような多くの実際的な操作事象下で起こりうる高電圧に曝されると酸化腐食を被る。支持体のこの酸化的腐食は、触媒及び触媒層の特性の劣化並びに燃料電池性能の著しい低下をもたらす。
金属酸化物又は金属炭化物のような代替的な担持材料が検討されており、最近のレビュー(Liu et al., ACS Catal. (2013) 3, 1184-1194)は、異なる遷移金属炭化物(特に、炭化タングステン及び炭化モリブデン)は、電極触媒担体として酸素還元反応及び水素発生反応に適していることを示している。しかしながら、特に酸素の存在下での金属炭化物の長期安定性は、触媒担体材料としての金属炭化物の実用上のいくつかの懸念を提起している。
本発明の目的は、既存の伝導性の高表面積炭素及び金属炭化物担体材料と比較して、改善された腐食に対する安定性を示す遷移金属炭化物担体材料を有する電極触媒材料を提供することである。
本発明は、水素を酸化させること、酸素を還元すること又は水素を発生させることにおける使用に適した電極触媒材料であって、
(i)金属炭化物ナノチューブ
(ii)金属炭化物ナノチューブ上に堆積した金属又は金属合金
を含む電極触媒材料を提供する。
(i)金属炭化物ナノチューブ;及び
(ii)金属炭化物ナノチューブ上に堆積した金属又は金属合金
を含む電極触媒材料を調製するための方法であって、
(i)担体ポリマーの存在下で適切な金属前駆体を電界紡糸して、電界紡糸構造物を形成する工程;
(ii)電界紡糸構造物を焼成して、担体ポリマーを除去し、金属酸化物電界紡糸構造物を形成する工程;
(iii)増熱して金属酸化物電界紡糸構造物を金属炭化物ナノチューブに変換する工程;及び
(iv)金属炭化物ナノチューブ上に金属又は金属合金を堆積させる工程
を含む方法もまた提供される。
(i)金属炭化物ナノチューブ;及び
(ii)金属炭化物ナノチューブ上に付着した金属又は金属合金
を含む電極触媒材料であって、
(i)担体ポリマーの存在下で適切な金属前駆体を電界紡糸して、電界紡糸構造物を形成する工程;
(ii)電界紡糸構造物を焼成して、担体ポリマーを除去し、金属酸化物電界紡糸構造物を形成する工程;
(iii)増熱して金属酸化物電界紡糸構造物を金属炭化物ナノチューブに変換する工程;及び
(iv)金属炭化物ナノチューブ上に金属又は金属合金を付着させる工程
を含む方法により得られる電極触媒材料もまた提供される。
金属炭化物ナノチューブ及び(ii)金属炭化物ナノチューブ上に堆積した金属又は金属合金を含む電極触媒インクもまた提供される。
水素を酸化させるための燃料電池のアノードでの使用、酸素を還元するための燃料電池のカソードでの使用、又は水素発生のための電解槽のカソードでの使用に適した触媒層であって、
(i)金属炭化物ナノチューブ;及び
(ii)金属炭化物ナノチューブ上に堆積した金属又は金属合金
を含む触媒層もまた提供される。
本発明の電極触媒材料を含むガス拡散電極、触媒化膜、膜電極集合体及び電気化学電池もまた提供される。
水素酸化反応、酸化還元反応又は水素発生反応のための、金属炭化物ナノチューブ及び金属炭化物ナノチューブ上に堆積された金属又は金属合金を含む電極触媒材料の使用もまた提供される。
(i)担体ポリマーの存在下で適切な金属前駆体を電界紡糸して、電界紡糸構造物を形成する工程;
(ii)電界紡糸構造物を焼成して、担体ポリマーを除去し、金属酸化物電界紡糸構造物を形成する工程;及び
(iii)増熱して金属酸化物電界紡糸構造物を金属炭化物ナノチューブに変換する工程
を含む、金属炭化物ナノチューブを作製するための方法もまた提供される。
(i)担体ポリマーの存在下で適切な金属前駆体を電界紡糸して、電界紡糸構造物を形成する工程;
(ii)電界紡糸構造物を焼成して、担体ポリマーを除去し、金属酸化物電界紡糸構造物を形成する工程;
(iii)増熱して金属酸化物電界紡糸構造物を金属炭化物ナノチューブに変換する工程
を含む方法により得られる金属炭化物ナノチューブもまた提供される。
増熱の3時間後に形成された実施例1のNbCナノチューブのSEM顕微鏡写真を示す。 実施例1のNbCナノチューブのTEM顕微鏡写真断面を示す。 増熱の6時間後に形成された実施例1のNbCナノチューブのSEM顕微鏡写真を示す。 1.2V対可逆水素電極(RHE)に対する電圧サイクリングを含む加速ストレス試験中の触媒担体の安定性を示す。 1.4V対RHEに対する電圧サイクリングを含む加速ストレス試験中の触媒担体の安定性を示す。
本発明の好適な及び/又は任意選択的な特徴がこれより提示される。本発明の任意の態様は、文脈上他のことが要求されていない限り、本発明の任意の他の態様と組み合わせてもよい。文脈上別異に解することを必要としない限り、任意の態様の好ましい又は任意選択的な特徴のいずれかを、単独で又は組み合わせで、本発明の任意の態様と組み合わせてもよい。
金属炭化物ナノチューブ
ナノチューブは、連続した円筒状空洞を有する中空1Dナノ構造として定義される。ナノチューブは、固体コアを有するナノ繊維とは区別される。用語「1D」は、幅よりも著しく長い、即ち、長さ/直径の高いアスペクト比(例えば、少なくとも2)を有する、ナノチューブのような物体に使用される。
金属炭化物ナノチューブは、IV族金属(チタン、ジルコニウム、ハフニウム)、V族金属(バナジウム、ニオブ、タンタル)及びVI族金属(クロム、モリブデン、タングステン)炭化物ナノチューブからなる群より適切に選択される。
適切には、金属炭化物ナノチューブは、炭化チタン、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、炭化バナジウム、炭化ニオブ、炭化タンタル、炭化モリブデン及び炭化タングステンナノチューブから成る群より選択される。
適切には、金属炭化物ナノチューブは、炭化チタン、炭化ジルコニウム、炭化ニオブ、炭化タングステン、炭化タンタル及び炭化モリブデンナノチューブから成る群より選択される。
適切には、金属炭化物ナノチューブは、炭化ニオブ、炭化タングステン及び炭化タンタルナノチューブから成る群より選択される。
適切には、金属炭化物ナノチューブは炭化ニオブナノチューブである。
金属炭化物ナノチューブは、任意の既知の方法、例えば電界紡糸、又はChem. Mater. (1996) 8, 2041-2046若しくはCarbon (2005) 43, 195-213に記載されるようにカーボンナノチューブを金属種と反応させて金属炭化物を形成することによって調製されうる。
好ましい方法は、電界紡糸プロセスを使用して金属炭化物ナノチューブを調製することである。したがって、本発明の更なる態様は、
(i)担体ポリマーの存在下で適切な金属前駆体を電界紡糸して、電界紡糸構造物を形成する工程;
(ii)電界紡糸構造物を焼成して、担体ポリマーを除去し、金属酸化物電界紡糸構造物を形成する工程;
(iii)増熱して金属酸化物電界紡糸構造物を金属炭化物ナノチューブに変換する工程
を含む金属炭化物ナノチューブの調製のための方法を提供する。
本発明の更なる態様は、
(i)担体ポリマーの存在下で適切な金属前駆体を電界紡糸して、電界紡糸構造物を形成する工程;
(ii)電界紡糸構造物を焼成して、担体ポリマーを除去し、金属酸化物電界紡糸構造物を形成する工程;
(iii)増熱して金属酸化物電界紡糸構造物を金属炭化物ナノチューブに変換する工程
を含む方法により得られる金属炭化物ナノチューブを提供する。
金属前駆体は水に溶ける必要がある。適切な金属前駆体の例は、オキサレート、エトキシド(例えば、Chem. Phys. Lett. (2003) 374, 79-84に記載されるようなもの)、ゾル(J. Mater. Sci. (2013) 48, 7774-7779に記載されるようなもの)等を含む。より具体的には、金属前駆体は、アンモニウム金属オキサレート、例えば、アンモニウムニオベートオキサレート、アンモニウムメタタングステンオキサレート又はアンモニウムタンタルオキサレートでありうる。
担体ポリマーは、焼成工程中に部分的に又は完全に除去され、その役割は、電界紡糸工程を容易にすることである。担体ポリマーは、電界紡糸に適した任意のポリマーであってもよく、ポリビニルピロリドン、ポリゼンズイミダゾール、ポリビニルブチラル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリアクリロニトリル、ポリウレアホルムアミド、ポリエチレングリコール、ポリウレタン、ポリエチレンオキシド、フッ化ポリビニリデン、塩化ポリビニル、ポリカーボネート、ポリメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、セルロースアセテート等を含むがこれらに限定されない。
工程(i)において形成される電界紡糸構造は、典型的には、金属前駆体の電界紡糸ナノ繊維の形態である。
焼成工程(工程(ii))は、酸化雰囲気、例えば空気中で、450℃から800℃、適切には500℃から700℃の温度で行われる。実際の温度は使用される特定の担体ポリマーに依拠し、熱重量分析(TGA)は、担体ポリマーが完全に除去される温度を決定するのに使用することができる。焼成工程は、金属前駆体ナノ繊維を金属酸化物ナノ繊維に変換する。
増熱工程(工程(iii))は還元雰囲気中に炭素源を必要とする。炭素源は、水素ガス中の炭化水素の混合物、例えばメタンであってもよい。あるいは、焼成工程中に担体ポリマーが完全には焼成されない場合、残存する担体ポリマーからの残留酸素は、一部の炭化水素の代わりに炭素源として使用することができる。増熱工程中、金属酸化物ナノ繊維は金属炭化物ナノチューブに変換される。
炭素源対還元ガス(例えば水素)の比は、適切には少なくとも5:95、適切には少なくとも10:90である。炭素源対還元ガスの比は、適切には25:75以下、適切には20:80以下である。
増熱は、熱伝導度検出器(TCD)信号を備えた温度低下炉中で行われ、後に続く反応と、最適化される温度/時間パラメータの進行を可能にする。反応が完了するまで、温度はゆっくりと最終温度まで上昇する。全体的な反応時間が増加される場合、より低い最終温度が使用されうる。このような最適化は、当業者の能力の範囲内である。
増熱工程の時間を増加させることによって、金属炭化物ナノチューブの異なる粒子サイズが生じることもまた発見された。例えば、時間の増加は、「多孔質壁」又は「エンドウのような」ナノチューブを有するナノチューブをもたらす。
任意選択的な工程において、増熱工程の後、形成された炭化物は水素下で冷却される。
ナノチューブの調製に続いて、いくらかの残留炭素がナノチューブ中に残っていてもよい。残留炭素(C残留)は、ナノチューブ(金属炭化物+C残留)の総重量に対して、適切には10重量%未満、好ましくは5重量%未満のレベルで存在する。
残留炭素のレベルはTGAを使用して決定される。キャリブレーションは、異なるレベルの炭素系材料、例えばCabot Vulcan XC72Rをドープした純金属炭化物の既知の量を混合することにより調製された基準を使用して作製される。
あるいは、残留炭素のレベルは、当業者に知られるような基本的な分析を使用して決定される。酸素リッチ雰囲気中およそ1000℃での炉におけるナノチューブの燃焼が行われ、残留炭素含有量は、ガスクロマトグラフィーを用いたプロセス中に形成されたCOの量に従って監視される。
ナノチューブの外部直径は適切には少なくとも75nm、適切には少なくとも100nmであり;ナノチューブの外部直径は適切には250nm以下、適切には200nm以下である。本発明の一態様において、少なくとも80%、適切には少なくとも85%、好ましくは少なくとも90%のナノチューブはこの範囲内の直径を有する。直径は、電界放射型走査型電子顕微鏡法による分析のような従来技術を使用して、例えばHitachi S−4800走査型電子顕微鏡を使用して決定されうる。
ナノチューブの内部直径は(透過電子顕微鏡法を使用して観察されるように)外部直径のおよそ35〜55%である。
ナノチューブの長さは本発明では重要ではなく、ナノチューブの長さは、ナノチューブが少なくとも2の長さ/直径のアスペクト比を有するような長さであるべきである。したがって、適切には、ナノチューブは最短150nmの長さを有する。ナノチューブの実際の長さは使用に依拠し、当業者により解明されうる。
中空コアを示す金属炭化物ナノチューブの断面は、透過電子顕微鏡(TEM)を使用して得ることができる。
金属又は金属合金
金属ナノチューブ上に堆積した金属又は金属合金は、電気化学反応、例えば水素酸化反応、酸素還元反応、水素発生反応等に活性を有するような、当業者により知られる任意の金属又は金属合金でありうる。
金属又は金属合金は、
(i)白金族金属(白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム及びオスミウム)、
(ii)金又は銀、
(iii)卑金属
から適切に選択される主要金属を含む。
主要金属は、上記、即ち(i)白金族金属、(ii)金又は銀、及び(iii)卑金属又はそれらの酸化物より選択される一又は複数の異なる金属と合金化されるか又は混合されてもよい。主要金属は好ましくは白金族であり、それは、他の貴金属(白金族金属、金及び銀)、例えばルテニウム、又は一若しくは複数の卑金属と合金化されてもよい。
電極触媒材料における主要金属のローディングは、適切には≧10重量%、より適切には≧20重量%であり、電極触媒における主要金属のローディングは、適切には≦70重量%、適切には≦50重量%、より適切には≦30重量%である。ローディングは、触媒化ナノチューブの総重量に基づく(金属/金属合金+炭化金属+C残留)。
金属炭化物ナノチューブ上の金属又は金属合金の堆積
金属炭化物ナノチューブ上への金属又は金属合金粉末の堆積は多くの方法によって実行することができる:
(i)金属又は金属合金ナノ粒子を形成し、続いて、ナノ粒子を金属炭化物ナノチューブ上に堆積させること(二段階合成プロセス)
(ii)金属前駆体(複数可)の溶液から金属炭化物ナノチューブ上にin situで直接金属又は金属合金を形成し堆積させること(一段階合成プロセス)
(iii)物理的堆積法、例えば原子層堆積又は電気化学的方法により金属又は金属合金のフィルム直接堆積させ、金属又は金属合金の延長された薄いフィルムを金属炭化物ナノチューブの表面上に形成すること。
二段階プロセスは、初めに金属又は金属合金粒子を従来の方法によって形成し、続いて形成された金属又は金属合金を金属炭化物ナノチューブ上に堆積させることにより実行される。
一段階プロセスにおいて、金属炭化物ナノチューブ及び金属又は金属合金触媒前駆体は混合され、金属又は金属合金粒子は、金属炭化物ナノチューブ上に直接形成される。
直接堆積法において、金属又は金属合金の連続的な、共形の、薄いフィルムは、プラズマアシストを含む減圧技術、プラズマアシストを含むガス相技術、電気化学技術又は化学的堆積を含むがこれらに限定されない方法によって、金属炭化物ナノチューブ上に形成される。特に、以下の技術:原子層堆積法、電着法、電気泳動法、化学蒸着法、物理蒸着法、プラズマアシスト堆積法、スパッタリング法、蒸発法、が使われうる。そのような連続的な、共形の薄いフィルムは、国際公開第2013/144631でより詳細に記載されている。
本発明の更なる態様は、
(i)金属炭化物ナノチューブ;及び
(ii)金属炭化物ナノチューブ上に堆積した金属又は金属合金
を含む電極触媒材料の調製のための方法であって、
(i)担体ポリマーの存在下で適切な金属前駆体を電界紡糸して、電界紡糸構造物を形成する工程;
(ii)電界紡糸構造物を焼成して、担体ポリマーを除去し、金属酸化物電界紡糸構造物を形成する工程;及び
(iii)増熱して金属酸化物電界紡糸構造物を金属炭化物ナノチューブに変換する工程
(iv)金属炭化物ナノチューブ上に金属又は金属合金を堆積させる工程
を含む方法を提供する。
本発明の更なる態様は、
(i)金属炭化物ナノチューブ;及び
(ii)金属炭化物ナノチューブ上に堆積した金属又は金属合金
を含む電極触媒材料であって、
(i)担体ポリマーの存在下で適切な金属前駆体を電界紡糸して、電界紡糸構造物を形成する工程;
(ii)電界紡糸構造物を焼成して、担体ポリマーを除去し、金属酸化物電界紡糸構造物を形成する工程;及び
(iii)増熱して金属酸化物電界紡糸構造物を金属炭化物ナノチューブに変換する工程
(iv)金属炭化物ナノチューブ上に金属又は金属合金を堆積させる工程
を含む方法により得られる電極触媒材料を提供する。
本発明の電極触媒材料は、電気化学セル、例えば燃料電池又は電解槽のアノード又はカソードのいずれかで生じる電気化学反応(酸化還元反応、水素酸化反応又は水素発生反応)を触媒化するための特定の実用性を有する。特に、本発明の電極触媒材料は、燃料電池のカソードでの酸化還元反応を触媒化することにおいて特定の実用性を有する。
したがって、電気化学セルのアノード又はカソードでの使用のための本発明の電極触媒材料が更に提供される。あるいは、電気化学セルのアノード又はカソードでの本発明の電極触媒材料の使用が提供される。
本発明の電極触媒材料は、触媒層における特定の使用、特に燃料電池又は電解槽のような電気化学セル、特にPEMFCのガス拡散電極における使用、又はPEMFCの触媒でコーティングされたイオン伝導性膜における使用を有する。したがって、本発明の電極触媒材料を含む触媒層が更に提供される。触媒層は、当業者に知られる数多くの方法によって、例えば、グラビアコーティング、スロットダイ(スロット、押出成形)コーティング(それによって、コーティングが、圧力下、スロットを介して基材上へと絞り出される)、スクリーン印刷、ロータリースクリーン印刷、インクジェット印刷、噴霧、塗装、バーコーティング、パッドコーティング、ギャップコーティングの技法、例えばロール式ナイフ又はロール式ドクターブレード(それによってコーティングが基材に適用され、その後、ナイフと支持ローラの間のスプリットを通過する)、及びマイヤーバーのような標準的な方法で、インクを調製し、インクを膜、ガス拡散層若しくは移動基材に塗布することによって、調製されうる。本発明は、金属炭化物ナノチューブ及び(ii)金属炭化物ナノチューブ上に堆積した金属又は金属合金を含む電極触媒インクを更に提供する。
触媒層の厚さ及び触媒層における主要金属のローディングは、電気化学電池と、触媒層がアノードでの使用又はカソードでの使用のためのものであるかによる。
水素酸化反応を触媒化するために、燃料電池のアノードで使用する場合、
− 触媒層は、適切には≧1μm;より適切には≧2μmの厚さであり;好ましくは≧5μmの厚さである。
− 触媒層は適切には≦15μmであり;より適切には≦10μmの厚さである。
− 主要金属のローディングは適切には≦0.3mg/cm;適切には≦0.2mg/cm;より適切には≦0.15mg/cmである。
− 主要金属のローディングは適切には≧0.02mg/cmである。
酸素還元反応を触媒化するために、燃料電池のカソードで使用する場合、
− 触媒層は適切には≧2μmであり;より適切には≧5μmの厚さである。
− 触媒層は適切には≦20μmであり;より適切には≦15μmの厚さである。
− 触媒層における主要金属のローディングは≦0.4mg/cm、適切には≦0.25mg/cmである。
− 触媒層における主要金属のローディングは≧0.05mg/cm、適切には≧0.1mg/cmである。
水素発生反応を触媒化するために、電解槽のカソードで使用する場合、
− 触媒層は適切には≧1μmであり;より適切には≧5μmの厚さである。
− 触媒層は適切には≦20μmであり;より適切には≦15μmの厚さである。
− 触媒層における主要金属のローディングは≦0.7mg/cm、適切には≦0.5 mg/cmである。
− 触媒層における主要金属のローディングは≧0.05mg/cm、適切には≧0.1mg/cmである。
触媒層は、追加の成分も含んでもよい。このような成分は、以下に限られないが、プロトン伝導体(例えば、パーフルオロスルホン酸(PFSA)ポリマー(例えば、NafionTM)のような高分子又は水性電解質、炭化水素プロトン伝導性ポリマー(例えば、スルホン化ポリアリーレン)、又はリン酸)、水の移送を制御するための疎水性添加物(PTFEのようなポリマー又は表面処理された若しくはされない無機固体)又は親水性(ポリマー又は酸化物のような無機固体)添加物を含む。加えて、触媒層はまた、更なる触媒材料を含んでもよく、それは、本発明の電極触媒材料と同じ機能を有しても有しなくてもよい。例えば、本発明の電極触媒材料が酸化還元触媒として利用される場合、追加の触媒材料は、酸素発生反応を触媒化することによる繰り返しのスタートアップ/シャットダウンサイクルによって生じる劣化を軽減するため(並びに、例えば、ルテニウム及び/又はイリジウム系金属酸化物を含むため)に添加されてもよい。更なる例において、追加の触媒は、過酸化水素(及び、例えば、セリア又は二酸化マンガンを含む)の分解を促進してもよい。
本発明は、ガス拡散層(GDL)及び本発明による触媒層を含むガス拡散電極を更に提供する。典型的なGDLは、適切には剛性シート炭素繊維紙(例えば、日本のToray Industry社から入手可能なTGP−Hシリーズの炭素繊維紙)のような一般的な不織炭素繊維ガス拡散基材、又はロールグッド(roll−good)炭素繊維紙(例えば、ドイツのFreudenberg FCCT KGから入手可能なH2315ベースシリーズ;ドイツのSGL Technologies GmbHから入手可能なSigracet(登録商標)シリーズ;AvCarb Material Solutionsから入手可能なAvCarb(登録商標)シリーズ;又は台湾のCeTech株式会社から入手可能なN0Sシリーズ))、又は織物炭素繊維布基材(例えば、イタリアのSAATI Group,S.p.A.から入手可能な炭素布のSCCGシリーズ;又は台湾のCeTech株式会社から入手可能なW0Sシリーズ)に基づく。多くのPEMFC(直接メタノール燃料電池(DMFC)を含む。)用途では、不織炭素繊維紙又は織物炭素繊維布基材は、典型的には疎水性ポリマー処理及び/又は基材内に埋め込まれるか又は平坦な面に被覆された微粒子材料を含む微孔性層への適用、又は両方の組み合わせで変性してガス拡散層が形成される。粒子状物質は、典型的にはカーボンブラックとポリテトラフロオロエチレン(PTFE)のようなポリマーの混合物である。適切には、GDLは100から400μmの厚さである。好ましくは、触媒層と接触するGDLの面上にカーボンブラックとPTFEのような粒子状物質の層が存在する。
PEMFCにおいて、本発明による触媒層は、プロトン伝導性膜の片面又は両面に堆積して触媒化膜を形成しうる。更なる態様において、本発明は、プロトン伝導性膜及び本発明の触媒層を含む触媒化膜を提供する。
膜は、PEMFCにおける使用に適した任意の膜であってもよく、例えば、膜は、ペルフルオロ化されたスルホン酸(PFSA)材料に基づいていてもよい。これらのイオノマーから形成される膜は、NafionTM(例えば、Chemour CompanyのN115又はN117)、FlemionTM(旭硝子グループ)及びAciplexTM(旭化成化学株式会社)の商標名で販売されている。他のフッ化タイプの膜は、Fumapem−TM−F(MuMA−Tech GmbHのF−930又はF−950)、Solvay Specialty PolymersのAquivionTM、Golden Energy Fuel Cell Co.,Ltd.のGEFC−10Nシリーズを含み、これらの膜は、未修飾で使用されてもよく、又は修飾されて、例えば添加剤を取り込むことにより、高温性能を改善してもよい。あるいは、膜は、fumapem(登録商標)P、E又はKシリーズ製品としてFuMA−Tech GmbH、JSR社、東洋紡社等から入手可能なもののようなスルホン化炭化水素膜に基づくものであってもよい。膜は、プロトン伝導性材料、及び機械強度のような性質を与える他の材料を含む複合膜であってもよい。例えば、膜は、延伸PTFE基材を含み得る。あるいは、膜はリン酸をドープしたポリベンゾイミダゾールに基づくものであってもよく、それは120℃から180℃の範囲で動作する。
本発明の更なる実施態様において、本発明の触媒層が塗布される基材は移動基材である。したがって、本発明の更なる態様は、移動基材及び本発明の触媒層を含む触媒化移動基材を提供する。転写基材は、当業者に知られるいかなる適切な転写基材であり得るが、好ましくはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリイミド、ポリビニリデンジフルオリド(PVDF)、若しくはポリプロピレン(特に二軸延伸ポリプロピレン、BOPP)のようなポリマー材料、又はポリウレタンコート紙のようなポリマーコート紙である。転写基材は、シリコーン剥離紙又はアルミニウム箔のような金属箔であってもよい。本発明の触媒層は、その後、当業者に知られた技術によりGDL又は膜に転写され得る。
本発明の更なる態様は、触媒層、電極又は本発明による触媒化膜を含む膜電極集合体を提供する。MEAは、下記のものを含むが、それに制限されない多くの方法で作製されうる:
(i)プロトン伝導性膜は、少なくとも一つが本発明によるガス拡散電極である二つの電極(一つのアノードと一つのカソード)の間に集められ、結合されうる;
(ii)触媒層によってのみ片面がコーティングされる触媒コーティングされた膜は、(a)触媒層でコーティングされる膜の側と接触するガス拡散層とガス拡散電極との間に集合し、好ましくは結合してもよく、ここで、触媒層と電極の少なくとも一が本発明の触媒層を含む;
(iii)触媒層で両面がコーティングされる触媒コーティングされた膜は、二つのガス拡散層間に集合し、好ましくは結合してもよく、ここで、触媒層との少なくとも一が本発明による触媒層を含む。
MFAはさらに、例えばWO2005/020356に記載されるような、MEAのエッジ領域を密封する及び/又は強化する構成成分を含みうる。MEAは当業者に知られる一般的な方法により組み合わされる。
本発明の例示であって本発明の限定ではない以下の実施例に関して、本発明をさらに説明する。
実施例1:触媒化炭化ニオブナノチューブ
炭化ニオブナノチューブの調製
以下のプロセスを使用して炭化ニオブナノチューブを調製した。電界紡糸溶液は、1.8gのアンモニウムニオベートオキサレート(ANO)が溶けた5gの蒸留水と5gのポリビニルピロリドン(PVP、Mw 1,300,000、Aldrichより購入)をそれぞれ4gのエタノールに溶かした溶液を混合して調製した。
高圧電力供給(0〜20kV)及びステンレス鋼針を備えたシリンジから成る従来の電界紡糸設定により、ANO/PVP複合繊維を調製した。15kVの固定電圧で電界紡糸プロセスを行い、0.2mL/時のフローで繊維を行った。
回収したANO−PVP複合繊維を空気中600℃で3時間酸化させた。次いで、試料を100mL/分の合計流量を有する10%のCH/90%のH混合ガス中1100℃で加熱した。NbのNbCへの変換後、反応を停止させた。そのプロセス条件を表1にまとめる。
表1:NbCナノチューブ合成経路の詳細
図1は、上記の方法によって得た炭化ニオブナノチューブのSEM顕微鏡写真を示す。
図2は、上記の方法によって得た炭化ニオブナノチューブのTEM顕微鏡写真の断面図を示す。
図3は、上記と類似する方法によって調製した炭化ニオブナノチューブのSEM顕微鏡写真を示すが、ここで、増熱時間は3時間ではなく6時間である。
ナノチューブ上の白金の堆積
マイクロウェーブアシストのポリオール法を使用して、Ptナノ触媒粒子を合成した。70mgのヘキサクロロ白金酸(HPtCl. 6HO、99.9%、Alfa Aesar)を50mLのエチレングリコール(99.5%、Fluka)に溶かし、pHをエチレングリコール中1MのNaOH溶液(98%、Sigma Aldrich)を使用してpH11に調整した。得られた溶液をマイクロウェーブ反応器(MiniFlow 200SS Sairem)中、120℃で6分間加熱した。懸濁液を、5mLのエチレングリコール中40mgのNbCナノチューブを含有する合成されたままのPtナノ粒子懸濁液に添加し、pHを2に調整した。24時間軽く撹拌した後、生成物を濾過によって回収し、ミリQ水とエタノールで洗浄し、80℃で一晩乾燥させた。炭化ニオブナノチューブ上(任意の残留炭素を含む。)の白金のローディングは、(走査型電子顕微鏡法−エネルギー分散X線分光法(SEM−EDX))によって測定された場合)30重量%であった。NbC/C比に伴う質量変化に関連するキャリブレーションを介した熱重量分析により、残留炭素の量を調査して、残留炭素の量は4重量%であった。(NbC+C残留の総重量に対する)
比較例1:触媒化炭化ニオブナノ繊維
炭化ニオブナノ繊維の調製
以下のプロセスを使用して炭化ニオブナノ繊維を調製した。0.45gのポリアクリロニトリル(PAN)が溶けた6gのジメチルホルムアミド(DMF)に0.76gの塩化ニオブを添加することにより、電界紡糸溶液を調製した。高圧電力供給(0〜20kV)及びステンレス鋼針を備えたシリンジを含む電界紡糸設定によって12kV電圧を用いて0.3mL/時で電界紡糸する前に、溶液を一晩撹拌した。回収したNb−PAN複合繊維をアルゴン下1100℃で3.5時間直接増熱した。そのプロセス条件を表2にまとめる。
表2:NbCナノ繊維合成経路の詳細
ナノ繊維上の白金の堆積
実施例1に記載される類似プロセスを使用して、白金触媒ナノ粒子を調製し、炭化ニオブナノ繊維上に堆積させた。炭化ニオブナノ繊維への白金のローディングは15重量%であった。
比較例2:触媒化カーボンブラック
50重量%の白金ローディングを有するAlfa Aesar(登録商標)より、白金/カーボンブラック触媒HiSPECTM 8000を得た。
電極の調製
ガラス炭素回転ディスク電極(RDE)(作用電極、0.196cmの幾何学領域)、可逆水素電極(参照電極、RHE)及び白金ワイヤ(対電極)から成る従来の三電極電池においてex−situの電気化学分析を行った。PineバイポテンショスタットモデルAFCBP1を使用した。全ての電位値をRHEと称する。
標準的な方法と以下の材料を使用して触媒インクを調製した:10mgの触媒化担体(実施例1、比較例1及び比較例2);35μLのNafion(5%)(Aldrich);1mLの水(ミリQ水);及び4mLのイソプロパノール(Aldrich)。10μLの触媒インク(6μLは比較例2を含むインク。)を電極上に堆積させ、6μgPt/電極を得た。
電気化学表面積
飽和HClO(0.1M溶液)中50mV/でサイクリックボルタメトリー法を行い、Pt部位からの水素の脱着に相当するピークを統合することにより、白金触媒の電気化学表面積(ECSA)を算出した。
二の加速ストレス試験を実施し、ECSAを監視することにより触媒化担体の安定性を調査した。3000サイクルについて0.03Vから1.2Vの間、10000サイクルについて0.6Vから1.4Vの間のサイクリックボルタメトリー法をそれぞれ500mV/sで行った。100サイクル毎に、50mV/sの遅い速度で二サイクルを実施し、これらのサイクルからECSAを算出した。結果をそれぞれ図4及び図5に示す。
表3は、二の加速ストレス試験後の初期ECSA及びECSA損失の概要を提供する。
表3:1.4V及び1.2Vに対する加速ストレス試験中のECSA及びECSA損失
本発明の電極触媒材料(実施例1)は、比較例2に匹敵し、比較例1よりはるかに優れた初期の高白金表面積(ECSA)を示す。最大1.2V対RHEの3000サイクルについての電気化学サイクリング後、実施例1のECSAは比較例2と同じであり(比較例1より大きい)、最大1.4V対RHEの10000サイクル後、実施例1のECSAは比較例1及び比較例2をはるかに超える。したがって、実施例1は、比較例1及び2と比較されたとき、改善された安定性を示す。

Claims (14)

  1. (i)金属炭化物ナノチューブ
    (ii)金属炭化物ナノチューブ上に堆積した金属又は金属合金
    を含む電極触媒材料であって、
    金属炭化物ナノチューブが最大10重量%の残留炭素を含む、電極触媒材料
  2. (i)金属炭化物ナノチューブ
    (ii)金属炭化物ナノチューブ上に堆積した金属又は金属合金
    を含む電極触媒材料であって、
    金属炭化物ナノチューブが、炭化チタンナノチューブ、炭化ジルコニウムナノチューブ、炭化ハフニウムナノチューブ、炭化バナジウムナノチューブ、炭化ニオブナノチューブ、炭化タンタルナノチューブ、炭化タングステンナノチューブから成る群より選択される、電極触媒材料。
  3. 金属炭化物ナノチューブが、IV族金属炭化物ナノチューブ、V族金属炭化物ナノチューブ及びVI族金属炭化物ナノチューブから成る群より選択される、請求項1に記載の電極触媒材料。
  4. 金属炭化物ナノチューブが、炭化チタンナノチューブ、炭化ジルコニウムナノチューブ、炭化ハフニウムナノチューブ、炭化バナジウムナノチューブ、炭化ニオブナノチューブ、炭化タンタルナノチューブ、炭化モリブデンナノチューブ及び炭化タングステンナノチューブから成る群より選択される、請求項に記載の電極触媒材料。
  5. 金属炭化物ナノチューブが炭化ニオブナノチューブである、請求項2から4のいずれか一項に記載の電極触媒材料。
  6. 金属炭化物ナノチューブが最大10重量%の残留炭素を含む、請求項からのいずれか一項に記載の電極触媒材料。
  7. 金属又は金属合金が
    (i)白金族金属(白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム及びオスミウム)、
    (ii)金又は銀、
    (iii)卑金属
    から適切に選択される主要金属を含む、請求項1からのいずれか一項に記載の電極触媒。
  8. 主要金属が白金である、請求項に記載の電極触媒材料。
  9. 白金が、一若しくは複数の他の白金族金属、金、銀又は卑金属と合金化されている、請求項に記載の電極触媒材料。
  10. 請求項1からのいずれか一項に記載の電極触媒材料を含む電極触媒インク。
  11. 請求項1からのいずれか一項に記載の電極触媒材料を含む触媒層。
  12. 水素酸化反応、酸素還元反応又は水素発生反応のための、請求項1からのいずれか一項に記載の電極触媒材料の使用。
  13. 請求項1からのいずれか一項に記載の電極触媒材料を調製するための方法であって、
    (i)担体ポリマーの存在下で適切な金属前駆体を電界紡糸して、電界紡糸構造物を形成する工程;
    (ii)電界紡糸構造物を焼成して、担体ポリマーを除去し、金属酸化物電界紡糸構造物を形成する工程;
    (iii)増熱して金属酸化物電界紡糸構造物を金属炭化物ナノチューブに変換する工程;及び
    (iv)金属炭化物ナノチューブ上に金属又は金属合金を堆積させる工程
    を含む方法。
  14. 金属炭化物ナノチューブを作製するための方法であって、
    (i)担体ポリマーの存在下で適切な金属前駆体を電界紡糸して、電界紡糸構造物を形成する工程;
    (ii)電界紡糸構造物を焼成して、担体ポリマーを除去し、金属酸化物電界紡糸構造物を形成する工程;及び
    (iii)増熱して金属酸化物電界紡糸構造物を金属炭化物ナノチューブに変換する工程
    を含む方法。
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