JP6789838B2 - ブリーザ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、車両に搭載されるエンジンや、トランスミッションないしトランスアクスル等に適用され、そのケースの内部と外部との通気を行うブリーザ装置に関する。
車両に搭載されるエンジンや、エンジンからのトルクを変換して伝達するトランスミッションやトランスアクスル等の本体のケースには、ケース内の圧力を外部に解放するブリーザ装置が設けられる。ブリーザ装置には、潤滑用のオイルやATF(Automatic Transmission Fluid)が外部に吹き出す現象である所謂ブリーザ吹きを防止するために、オイルを一時的に貯留するブリーザチャンバが設けられる(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−74343号公報
上記公報記載の装置では、オイルが戻る流路が形成されておらず、ブリーザチャンバ内へオイルが噴き出した場合に、ブリーザチャンバ内にオイルが溜まってしまうという問題がある。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、噴き出したオイルがブリーザチャンバ内に貯まることを防止するブリーザ装置を提供することを目的とする。
(1)車両に搭載される原動機ないし前記原動機に係る伝動機構(例えば、後述するトランスアクスル100)のケース(例えば、後述するケース101)の内部と外部との通気を、ブリーザチャンバ(例えば、後述するブリーザチャンバ2)を通して行うブリーザ装置(例えば、後述するブリーザ装置1)であって、前記ブリーザチャンバ内には、前記ケースの内部から前記ブリーザチャンバの内部への流体(例えば、後述するATF混合空気)の流通を許容して前記ブリーザチャンバの内部から前記ケースの内部への液体(例えば、後述する液体のATF)の流通を遮断する流体流通位置と、前記ブリーザチャンバの内部から前記ケースの内部への液体の流通を許容する液体戻し位置と、の間で移動可能な弁(例えば、後述する弁18)が設けられているブリーザ装置。
上記(1)のブリーザ装置においては、ケースからブリーザチャンバ内へ流体が流入しているときには、弁は流体流通位置にあり、ブリーザチャンバからケース内部へ流体は流通しない。これにより、空気がブリーザチャンバからケース内部へ戻ることが阻止され、より確実に気液分離を行うことが可能となる。
また、ケースからブリーザチャンバ内へ流体が流入していないときには、弁は液体戻り位置にあり、ブリーザチャンバに貯留された、気液分離された後の液体がブリーザチャンバからケースへ流通する。これにより、気液分離された後の液体をケースへ戻すことが可能となる。即ち、流体の流路と、液体の流路とが別の流路で構成される。これにより、気液分離をより確実に行うことが可能となる。
(2)前記弁は、前記ケースの内部から前記ブリーザチャンバの内部へ向う流体の圧力により前記液体戻し位置から前記流体流通位置へ移動可能である、(1)のブリーザ装置。
上記(2)のブリーザ装置においては、ケースからブリーザチャンバ内へ流体が流入しているときに、弁を流体流通位置とさせることが可能となる。また、ケースからブリーザチャンバ内へ流体が流入していないときには、弁を弁の自重で液体戻し位置とさせることが可能となる。この結果、弁を駆動させるための構成を別途設ける必要がなく、ブリーザ装置の構成の複雑化を抑えることが可能となる。
(3)前記ブリーザ装置は、前記ブリーザチャンバの内部に流体を流通する管状の接続部(例えば、後述する接続部16)と、前記ブリーザチャンバの内部の空間を上下に区画する上下区画壁(例えば、後述する上下区画壁17)と、を有し、前記上下区画壁は、筒形状を有する筒状被キャップ部(例えば、後述する筒状被キャップ部173)と、前記筒状被キャップ部の下端部から水平に広がる水平部(例えば、後述する水平部172)とを有し、前記弁は、前記筒状被キャップ部の内部に配置された軸部(例えば、後述する軸部181)と、前記軸部の上端部に接続され、前記筒状被キャップ部の上端部の開口から筒状被キャップ部の下端部に向った所定の位置まで前記筒状被キャップ部を覆うキャップ部(例えば、後述するキャップ部182)と、を有し、前記接続部に流通した流体は、前記軸部の下端部から、前記筒状被キャップ部と前記軸部との間を流通して前記軸部の上端部に至り、前記軸部とキャップ部との間を前記水平部へ向って流通可能である(1)又は(2)のいずれかのブリーザ装置。
上記(3)のブリーザ装置においては、接続部から流入した流体は、筒状被キャップ部と軸部との間、及び、軸部とキャップ部との間を流通することにより十分に冷却され、十分に気液分離がなされる。これにより、流体に含まれる液体をより効率良くケースの内部へ回収することが可能となる。
(4)前記ブリーザチャンバは、前記ケースの内部から流体が流入する流体流入室(例えば、後述する流体流入室131)と、前記ブリーザチャンバの内部の気体(例えば、後述する分離空気)を大気へ開放する大気開放室(例えば、後述する大気開放室132)と、を有し、前記流体流入室と前記大気開放室とは、前記流体流入室と前記大気開放室との間において液体を流通不能とする仕切り壁部(例えば、後述する下半体側仕切り壁15)で仕切られている(1)〜(3)のいずれかのブリーザ装置。
上記(4)のブリーザ装置においては、ブリーザチャンバの外部から大気開放室に流入した液体が、流体流入室を通ってケース内に流通することが阻止される。このため、ブリーザチャンバの外部から大気開放室に流入した液体が、流体流入室を通ってケース内に流通することを確実に防ぐことができる。
本発明によれば、噴き出したオイルがブリーザチャンバ内に貯まることを防止するブリーザ装置を提供することができる。
本発明の一実施形態によるブリーザ装置の弁が流体流通位置にある状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態によるブリーザ装置の弁が液体戻し位置にある状態を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるブリーザ装置1の弁18が流体流通位置にある状態を示す断面図である。図2は、本発明の一実施形態によるブリーザ装置1の弁18が液体戻し位置にある状態を示す断面図である。
ブリーザ装置1は、図示しない原動機(例えば、車両に搭載される原動機)又は原動機に係る伝動機構としての不図示のトランスアクスルのケース101の上方の所定部位に取付けられている。トランスアクスルは原動機としてのエンジンにトルクコンバータを介して結合されている。トランスアクスルのケース101内には、不図示の変速クラッチ及び変速ギアとデファレンシャルギヤが格納され、トルクコンバータにはATF(Automatic Transmission Fluid)が貯留されている。
ブリーザ装置1においては、トランスアクスルのケース101内のATFの消泡性能の低下等によるブリーザ吹きを生じることが防止され、ケース101の内部と外部との通気が、ブリーザ装置1のブリーザチャンバ2を通して行われる。ブリーザ装置1は、ブリーザチャンバ2を構成する下半体10と上半体20とを有している。
下半体10は、底板部11と、底板部11の全周囲から上方向へ延びる周壁部12と、を含む収容部13を有する。また、収容部13は、収容部13の内部を流体流入室131と、大気開放室132と、に仕切る下半体側仕切り壁15を有する。また、収容部13には、流体流入室131を流体流入上室1311と流体流入下室1312とに区画する上下区画壁17と弁18とが設けられている。
底板部11の一部(本例では図1に示す左側の部分)には、ケース101の内部に連通する連通口14が形成されている。流体流入室131を形成している下半体10の底板部11の部分は、当該底板部11の部分の周囲から中央部へ向ってすり鉢状に下降しており、このすり鉢状の部分の中央部には、所定の深さに窪んだ凹所111が形成されている。この凹所111の底部の中央に、連通口14は開口している。凹所111は、流体流入室131と一体に成形されており、流体流入室131の容積を下部で拡張する。
また、下半体10は、底板部11の連通口14が形成されている部位から下方に突出する管状(略円筒状)の接続部16を有している。管状の接続部16の内部には、流体の流路161が形成されており、流路161は、下半体10の底板部11に設けられた連通口14の開口に連通している。また、接続部16は、ケース101に形成された連通穴103との間で気密が保たれるように、接続部16の外周の所定部には、Oリングパッキン162が嵌装されており、この部分が連通穴103に挿入されている。
下半体側仕切り壁15は、周壁部12の一部から周壁部12の他の部分に至るまで延びるとともに、底板部11から上方向へ所定の高さに至るまで延びており、収容部13を流体流入室131と大気開放室132とに仕切っている。下半体側仕切り壁15により、流体流入室131と大気開放室132とは仕切られているため、大気開放室132の外部から大気開放室132に流入した液体は、流体流入室131へ流通不能である。下半体側仕切り壁15により仕切られた流体流入室131と大気開放室132とは、ラビリンス構造を有する。
上下区画壁17は、壁部被固定部171と、水平部172と、筒状被キャップ部173とを有している。壁部被固定部171は、図1に示す断面において、周壁部12及び下半体側仕切り壁15に沿って、水平方向に一周するように延びると共に、周壁部12及び下半体側仕切り壁15に沿って上下方向に延びており、壁部被固定部171の下部は、連通口14へ向って傾斜している。また、壁部被固定部171の部分であって、周壁部12、下半体側仕切り壁15に沿って延びている部分は、係合凸部1711を有している。係合凸部1711は、周壁部12及び下半体側仕切り壁15に形成された係合凹部1201に係合しており、これにより、壁部被固定部171は、周壁部12及び下半体側仕切り壁15に固定されている。壁部被固定部171の下端部は、水平部172に一体成形されて接続されている。
水平部172には、上下方向に貫通する貫通孔1721が形成されている。貫通孔1721においては、液体のATFが流通可能である。水平部172は、筒状被キャップ部173の下端部に一体成形されて接続されている。筒状被キャップ部173は、軸心が上下方向に指向する位置関係で配置された筒状を有している。
従って、上下区画壁17は、流体流入室131を流体流入上室1311と流体流入下室1312とに区画しており、流体流入上室1311と流体流入下室1312とは、上下区画壁17において、水平部172の貫通孔1721、及び、筒状被キャップ部173の内部空間のみによって連通可能である。流体流入室131は、連通口14から流入する流体(例えば、液体のATFが噴霧状とされて混合された空気(以下、「ATF混合空気」と言う))を下方では液相で、上方では気相で、一時的に収容する。
弁18は、軸部181と、キャップ部182と、フランジ部183とを有している。軸部181は、筒状被キャップ部173の内部空間に配置されており、筒状被キャップ部173と略同軸的な位置関係で筒状被キャップ部173に対して上下方向に移動可能である。フランジ部183は、軸部181の下端部に一体成形されて接続されている。フランジ部183は、水平部172の貫通孔1721に、上下方向において対向する位置に至るまで水平に延びており、軸部181が上方向へ移動する際に、軸部181と一体で上方向へ移動して、図1に示すように、水平部172の貫通孔1721を塞ぐように構成されている。
また、フランジ部183の部分であって、上下方向において水平部172の貫通孔1721に対向せずに筒状被キャップ部173の内周面に対向する部分には、フランジ部貫通孔1831が形成されている。フランジ部貫通孔1831は、流体(ATF混合空気)が流通可能である。
キャップ部182は、略筒形状を有している。キャップ部182の下端部は開口している。キャップ部182の上端部は、半径方向内方へ湾曲して縮径し、軸部181に固定されている。キャップ部182の上端部よりも上側の軸部181の部分には、キャップ部182が軸部181に対して上側へ位置ずれすることを防止するための留め具1812が、軸部181に係合して固定されている。
キャップ部182の内径は、筒状被キャップ部173の外径よりも大きい。また、筒状被キャップ部173の内径は、軸部181の外径よりも大きい。このため、キャップ部182の内周面と筒状被キャップ部173の外周面との間、筒状被キャップ部173の内周面と軸部181の外周面との間を流体(例えば、ATF混合空気)が通過可能である。また、図1に示すように、軸部181とともに、キャップ部182が上方向へ移動してキャップ部182の上端部が筒状被キャップ部173の上端部から離間しているときには、この離間している部分においても、流体(例えば、ATF混合空気)が通過可能である。
即ち、ケース101からの流体(例えば、ATF混合空気)により、軸部181と共にフランジ部183が上方向へ移動して、図1に示すようにフランジ部183が貫通孔1721を塞ぐとともに、キャップ部182の上端部が筒状被キャップ部173の上端部の上方に配置されて筒状被キャップ部173の上端部からキャップ部182の上端部が離間しているときには、弁18は流体流通位置にある。
このとき、貫通孔1721は、フランジ部183によって閉塞され、貫通孔1721を通して液体(例えば、液体のATF)が、流体流入上室1311から流体流入下室1312へ流通不能となる。ケース101から接続部16の流路161を通って、流体(例えば、ATF混合空気)は、軸部181と筒状被キャップ部173との間、キャップ部182と筒状被キャップ部173との間を通り、流体流入上室1311へ流通可能である。即ち、ケース101の内部からブリーザチャンバ2の内部への流体(例えば、ATF混合空気)の流通は許容されるが、ブリーザチャンバ2の内部からケース101の内部への液体(例えば、液体のATF)の流通は遮断される。
逆に、後述のように、軸部181と共にフランジ部183が下方向へ移動して、図2に示すように、フランジ部183が貫通孔1721を塞いでいないときには、弁18は液体戻し位置にある。このとき、貫通孔1721を通して液体(例えば、液体のATF)が、流体流入上室1311から流体流入下室1312へ流通可能であり、流体流入下室1312からケース101へ流通可能である。即ち、ブリーザチャンバ2の内部からケース101の内部への液体(例えば、液体のATF)の流通が許容される。
流体流通位置から液体戻し位置への間の弁18の移動は、弁18の自重により行われる。液体戻し位置から流体流通位置への間の弁18の移動は、ケース101の内部からブリーザチャンバ2の内部へ向うATF混合空気の圧力によって、即ち、図1において矢印Aで示す、ケース101から、接続部16の流路161、及び、軸部181と筒状被キャップ部173との間を通ってキャップ部182の上端部に衝突するATF混合空気の流れによって、行われる。
下半体10の部分であって、大気開放室132を形成している部分の下端部には、呼吸口113が形成されている。呼吸口113は、大気開放室132内の気体を大気中へ排出可能である。また、呼吸口113から大気開放室132の内部に浸入した液体を排出可能である。
上半体20は、複数箇所のフック状の固定部201が下半体10に形成された不図示の係合凹部に係合することにより、図示しないパッキン等の封止部材を介して液密状態が保たれるようにして、下半体10に固定されている。これにより、車両が平地にあるときの通常の姿勢で、鉛直方向下側に位置する下半体10と鉛直方向上側に位置する上半体20とが接合された状態で、上半体20と下半体10とにより構成される、例えば、樹脂製の容器であるブリーザチャンバ2が構成される。
上半体20は、上半体20の周縁部を除く全体が下半体10の方向へ接近するように突出する下方突出部210を有する。下方突出部210の下面は、下半体側仕切り壁15の上端に接しておらず、下半体側仕切り壁15の上端に所定の距離で離間した位置に配置される。このため、下方突出部210の下面と下半体側仕切り壁15の上端との間において気体(例えば、流体流入室131において気液分離された空気(以下、「分離空気」と言う))は通過可能である。
以上のような構成のブリーザ装置1は次のように動作する。
先ず、ATFの温度が想定以上に上がることによってケース101内の圧力が高くなると、図1において矢印Aで示すように、ATF混合空気が、ケース101内から接続部16を通してブリーザ装置1のブリーザチャンバ2の流体流入下室1312に流入する。そして、ATF混合空気は、フランジ部183のフランジ部貫通孔1831を通り、軸部181の外周面と筒状被キャップ部173の内周面との間の空間を上方向へ通過し、キャップ部182の上端部に衝突し、キャップ部182を、軸部181及びフランジ部183と共に、上方向へ押上げる。
すると、キャップ部182の上端部が筒状被キャップ部173の上端部から離間し、この離間した部分を、ATF混合空気は通過して、筒状被キャップ部173の外周面とキャップ部182の内周面との間の空間を通過し、流体流入上室1311へ流入する。
このとき、キャップ部182、軸部181、及び、フランジ部183は、上死点に位置しており、これにより、フランジ部183の上面は、水平部172に当接し、水平部172の貫通孔1721を閉塞する。流体流入上室1311に流入したATF混合空気は、水平部172、及び、上下区画壁17の壁部被固定部171に勢いよく衝突し、ATFは水平部172上に貯留されるのであるが、前述のように、水平部172の貫通孔1721は閉塞されているため、ATFは、流体流入下室1312に流入できず、水平部172上に貯留された状態が維持される。また、分離空気は、図1において矢印Bで示すように、上半体20の下方突出部210の下面と下半体側仕切り壁15の上端との間を通過して大気開放室132に流入し、呼吸口113から大気中へ放出される。
ケース101内の圧力が下がり、ケース101内から接続部16を通してブリーザ装置1のブリーザチャンバ2の流体流入下室1312に流入するATF混合空気の圧力が弱くなると、キャップ部182、軸部181、及び、フランジ部183は、自重により下方向へ移動する。これにより、フランジ部183により閉塞されていた水平部172の貫通孔1721は開放され、水平部172の上に貯留されていたATFは、図2において矢印Cで示すように、水平部172の貫通孔1721を通して、流体流入上室1311から流体流入下室1312へ流入し、更に連通口14から接続部16の流路161へ流入し、ケース101内へ戻る。また、キャップ部182が下方向へ移動することにより、キャップ部182の上端部が筒状被キャップ部173の上端部に当接し、キャップ部182の上端部と筒状被キャップ部173の上端部との間が閉塞される。
本実施形態によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態では、ブリーザチャンバ2内には、ケース101の内部からブリーザチャンバ2の内部への流体(例えば、ATF混合空気)の流通を許容してブリーザチャンバ2の内部からケース101の内部への液体(例えば、液体のATF)の流通を遮断する流体流通位置と、ブリーザチャンバ2の内部からケース101の内部への液体(例えば、液体のATF)の流通を許容する液体戻し位置と、の間で移動可能な弁18が設けられている。
このため、ケース101からブリーザチャンバ2内へ流体(例えば、ATF混合空気)が流入しているときには、弁18は流体流通位置にあり、ブリーザチャンバ2の流体流入上室1311から流体流入下室1312へ液体のATF等は流通しない。これにより、空気が流体流入上室1311から流体流入下室1312へ戻ることが阻止され、より確実に気液分離を行うことが可能となる。
また、ケース101からブリーザチャンバ2内へ流体(例えば、ATF混合空気)が流入していないときには、弁18は液体戻り位置にあり、水平部172の上に貯留された、気液分離された後のATFが流体流入上室1311から流体流入下室1312へ流通する。これにより、気液分離された後のATFをケース101へ戻すことが可能となる。即ち、ATF混合空気の流路と、液体のATFの流路とが別の流路で構成される。これにより、気液分離をより確実に行うことが可能となる。
また、弁18は、ケース101の内部からブリーザチャンバ2の内部へ向うATF混合空気の圧力により液体戻し位置から流体流通位置へ移動可能である。
このため、ケース101からブリーザチャンバ2内へ流体(例えば、ATF混合空気)が流入しているときに、弁18を流体流通位置とさせることが可能となる。また、ケース101からブリーザチャンバ2内へ流体(例えば、ATF混合空気)が流入していないときには、弁18を弁18の自重で液体戻し位置とさせることが可能となる。この結果、弁18を駆動させるための構成を別途設ける必要がなく、ブリーザ装置1の構成の複雑化を抑えることが可能となる。
また、ブリーザ装置1は、ブリーザチャンバの内部に流体を流通する管状の接続部16と、ブリーザチャンバ2の内部の空間を上下に区画する上下区画壁17と、を有し、上下区画壁17は、筒形状を有する筒状被キャップ部173と、筒状被キャップ部173の下端部から水平に広がる水平部172とを有する。
また、弁18は、筒状被キャップ部173の内部に配置された軸部181と、軸部181の上端部に接続され、筒状被キャップ部173の上端部の開口から筒状被キャップ部173の下端部に向った所定の位置まで筒状被キャップ部173を覆うキャップ部182と、を有する。
接続部16に流通した流体は、軸部181の下端部から、筒状被キャップ部173と軸部181との間を流通して軸部181の上端部に至り、軸部181とキャップ部182との間を水平部172へ向って流通可能である。
このため、接続部16から流入したATF混合空気は、筒状被キャップ部173と軸部181との間、及び、軸部181とキャップ部182との間を流通することにより十分に冷却され、十分に気液分離がなされる。これにより、ATF混合空気に含まれるATFをより効率良くケース101内へ回収することが可能となる。
また、ブリーザチャンバ2は、ケース101の内部から流体が流入する流体流入室131と、ブリーザチャンバ2の内部の気体を大気へ開放する大気開放室132と、を有し、流体流入室131と大気開放室132とは、流体流入室131と大気開放室132との間において液体を流通不能とする下半体側仕切り壁15で仕切られている。
このため、ブリーザチャンバ2の外部から大気開放室132に流入した液体が、流体流入室131を通ってケース101内に流通することを確実に防ぐことができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれる。
例えば、ブリーザ装置の各部の構成は、本実施形態におけるブリーザ装置1の各部の構成に限定されない。具体的には、例えば、弁や仕切り壁部の構成は、本実施形態における弁18や下半体側仕切り壁15の構成に限定されない。また、水平部の貫通孔やフランジ部のフランジ部貫通孔の構成は、本実施形態における水平部172の貫通孔1721やフランジ部183のフランジ部貫通孔1831の構成に限定されない。
1…ブリーザ装置
2…ブリーザチャンバ
15…下半体側仕切り壁(仕切り壁部)
16…接続部
17…上下区画壁
18…弁
101…ケース
131…流体流入室
132…大気開放室
172…水平部
173…筒状被キャップ部
181…軸部
182…キャップ部

Claims (4)

  1. 車両に搭載される原動機ないし前記原動機に係る伝動機構のケースの内部と外部との通気を、ブリーザチャンバを通して行うブリーザ装置であって、
    前記ブリーザチャンバ内には、前記ケースの内部から前記ブリーザチャンバの内部への流体の流通を許容して前記ブリーザチャンバの内部から前記ケースの内部への液体の流通を遮断する流体流通位置と、前記ブリーザチャンバの内部から前記ケースの内部への液体の流通を許容する液体戻し位置と、の間で移動可能な弁が設けられているブリーザ装置。
  2. 前記弁は、前記ケースの内部から前記ブリーザチャンバの内部へ向う流体の圧力により前記液体戻し位置から前記流体流通位置へ移動可能である請求項1に記載のブリーザ装置。
  3. 前記ブリーザ装置は、前記ブリーザチャンバの内部に流体を流通する管状の接続部と、前記ブリーザチャンバの内部の空間を上下に区画する上下区画壁と、を有し、
    前記上下区画壁は、筒形状を有する筒状被キャップ部と、前記筒状被キャップ部の下端部から水平に広がる水平部とを有し、
    前記弁は、前記筒状被キャップ部の内部に配置された軸部と、前記軸部の上端部に接続され、前記筒状被キャップ部の上端部の開口から筒状被キャップ部の下端部に向った所定の位置まで前記筒状被キャップ部を覆うキャップ部と、を有し、
    前記接続部に流通した流体は、前記軸部の下端部から、前記筒状被キャップ部と前記軸部との間を流通して前記軸部の上端部に至り、前記軸部とキャップ部との間を前記水平部へ向って流通可能である請求項1又は請求項2に記載のブリーザ装置。
  4. 前記ブリーザチャンバは、前記ケースの内部から流体が流入する流体流入室と、前記ブリーザチャンバの内部の気体を大気へ開放する大気開放室と、を有し、
    前記流体流入室と前記大気開放室とは、前記流体流入室と前記大気開放室との間において液体を流通不能とする仕切り壁部で仕切られている請求項1〜請求項3のいずれかに記載のブリーザ装置。
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