JP6679361B2 - エアブリーザ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、車両に搭載されるエンジンや、トランスミッションないしトランスアクスル等に適用され、そのケースの内部と外部との通気を行うエアブリーザ装置に関する。
車両に搭載されるエンジンや、エンジンからのトルクを変換して伝達するトランスミッションやトランスアクスル等の本体のケースには、該ケース内の圧力を外部に解放するエアブリーザ装置が設けられる。エアブリーザ装置には、潤滑用のオイルやATF(Automatic Transmission Fluid)が外部に吹き出す現象である所謂ブリーザ吹きを防止するためにオイルを一時的に貯留するブリーザチャンバが設けられる。
即ち、車両の走行距離に応じてATFの消泡性能が劣化する為、ブリーザチャンバを設けてATFの泡が液化したものがそこに暫時貯留されるようにしてブリーザー吹きを防止している。この場合、ブリーザチャンバの設置スペースが十分に確保されてブリーザチャンバのサイズが相応のものでないと、ブリーザ吹きの防止効果が不十分になってしまう。
このような問題を解決するためにブリーザチャンバをその内部に相互にリブを立てたラビリンス構造にした技術も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−228137号公報
一般に、エアブリーザ装置におけるブリーザチャンバは当該ケースの内部と外部との通気を行う開口部を除いた部分では十分な気密性が確保される必要がある。更にまた、十分な気密性を確保しながら、組立性の良がことが要求される。しかしながら、特許文献1に開示されたエアブリーザ装置は、気密性を高水準に確保しながら、組立が容易なエアブリーザ装置を実現することについては別段の視点を持たず、従って、この視点からの技術開示がない。
本発明は、上述のような状況に鑑みてなされたものであり、十分な気密性を確保しながら、組立性が良いエアブリーザ装置を提供することを目的とする。
(1)車両に搭載される原動機ないし当該原動機に係る伝動機構(例えば、後述するトランスアクスル100)のケース(例えば、後述するケース101)の内部と外部との通気をブリーザチャンバ(例えば、後述するブリーザチャンバ2)を通して行うエアブリーザ装置であって、前記ブリーザチャンバは、第1部材(例えば、後述する下半体10)と前記第1部材に対応する第2部材(例えば、後述する上半体20)とが溶着によって接合されたものであるエアブリーザ装置。
上記(1)のエアブリーザ装置は、全体として容器状をなすブリーザチャンバがそれぞれ製作しやすい第1部材と第2部材とによって構成され、それらが溶着によって接合されたものであるため、十分な気密性を確保しながら、組立性が良い。
(2)前記ブリーザチャンバは、その内部に、前記ケースの内部と連通する連通口(例えば、後述する連通口14)から流入する流体を下方では液相で上方では気相で一時的に収容する液体収容室(例えば、後述する液体収容室31)と、前記液体収容室に隣接して配置され前記液体収容室の上方に溜まった気体を受け入れて一時的に収容する気体収容室(例えば、後述する気体収容室32)と、前記気体収容室に収容された気体を受け入れて前記ブリーザチャンバの外部に解放する大気開放室(例えば、後述する大気開放室33)と、の3室を備え、更に、前記液体収容室と前記気体収容室との間を当該両室の上部で連通させる第1連通路(例えば、後述する第1連通路41)と、前記気体収容室と前記大気開放室との間を当該両室の上部で連通させる第2連通路(例えば、後述する第2連通路42)と、が設けられている、(1)のエアブリーザ装置。
上記(2)のエアブリーザ装置は、上記(1)のエアブリーザ装置において特に、前記ブリーザチャンバは、その内部に、前記ケースの内部と連通する連通口から流入する流体を下方では液相で上方では気相で一時的に収容する液体収容室と、前記液体収容室に隣接して配置され前記液体収容室の上方に溜まった気体を受け入れて一時的に収容する気体収容室と、前記気体収容室に収容された気体を受け入れて前記ブリーザチャンバの外部に解放する大気開放室と、の3室を備えている。更に、前記液体収容室と前記気体収容室との間は第1連通路によって当該両室の上部で連通し、前記気体収容室と前記大気開放室との間は第2連通路によって当該両室の上部で連通している。このため、伝動機構のケースの内部と連通する連通口から流入する流体は大部分の液相の部分が液体収容室に貯留され、液体のままで第1連通路を経て前記気体収容室に到ることは稀である。このためブリーザ吹きが効果的に抑止される。他方、液体収容室は大気開放室とは直接には連接せず、両室間に気体収容室が介在している。このため、大気開放室側から、外部の水やその他の混合流体などが第2連通路及び第1連通路を通って液体収容室側に浸入してしまうおそれが低減される。
(3)前記第1部材は、前記車両が平地にあるときの通常の姿勢で鉛直方向下側に位置し、底板部と前記底板部の周囲を囲む周壁部(例えば、後述する周壁部12)とを有する収容部(例えば、後述する収容部13)を持つ下半体(例えば、後述する下半体10)を構成し、前記収容部は、その内部に、前記液体収容室と、前記気体収容室と、前記大気開放室と、の3室を仕切る下半体側仕切り壁を有し、
前記第2部材は、前記車両が平地にあるときの通常の姿勢で鉛直方向上側に位置し、前記周壁部に対向する周壁対向部を有する上半体(例えば、後述する上半体20)を構成し、前記周壁部に対向する周壁対向部と、下半体側仕切り壁との大部分の対向部位で下方に突出して突出端が前記下半体側仕切り壁の上端に達して接合される上半体側対向凸部を有し、前記上半体側対向凸部は、対向する前記下半体側仕切り壁の上端から後退して前記第1連通路を構成する第1凹陥部と、対応する前記下半体側仕切り壁の頂部から後退して前記第2連通路を構成する第2凹陥部とを有する、(2)のエアブリーザ装置。
上記(3)のエアブリーザ装置は、上記(2)の何れか一のエアブリーザ装置において特に、前記第1部材は、前記車両が平地にあるときの通常の姿勢で鉛直方向下側に位置し、底板部と前記底板部の周囲を囲む周壁部とを有する収容部を持つ下半体を構成し、前記収容部は、その内部に、前記液体収容室と、前記気体収容室と、前記大気開放室と、の3室を仕切る下半体側仕切り壁を有している。また、前記第2部材は、前記車両が平地にあるときの通常の姿勢で鉛直方向上側に位置し、前記周壁部に対向する周壁対向部を有する上半体を構成し、前記周壁部に対向する周壁対向部と、下半体側仕切り壁との大部分の対向部位で下方に突出して突出端が前記下半体側仕切り壁の上端に達して接合される上半体側対向凸部を有している。更に、前記上半体側対向凸部は、対向する前記下半体側仕切り壁の上端から後退して前記第1連通路を構成する第1凹陥部と、対応する前記下半体側仕切り壁の頂部から後退して前記第2連通路を構成する第2凹陥部とを有している。
このため、エアブリーザ装置におけるブリーザチャンバは下半体と上半体とが下半体側の周壁部とこれに対向する上半体側の周壁対向部とで接合されて構成され、この中に、前記液体収容室と、前記気体収容室と、前記大気開放室と、の3室が所要の容積をもって配置される。この配置は、前記下半体側仕切り壁と前記上半体側対向凸部とが両者の対向当接部位で接合されて構成される。更に、前記上半体側対向凸部の第1凹陥部と第2凹陥部とに対応して、前記第1連通路と第2連通路とが構成されるため、前記第1連通路と前記第2連通路の位置は、前記下半体側仕切り壁の頂部位置近傍という相対的に高い位置を占める。このため、前記第1連通路及び前記第2連通路は共に液相の流体が通過し難く、従って、ブリーザ吹きが効果的に抑止される。また、外部からの水の浸入も効果的に抑止される。
(4)前記上半体は、前記下半体側の前記連通口と前記第1連通路との間に前記上半体の下面から前記下半体の前記底板部に臨む位置まで垂下した邪魔板(例えば、後述する邪魔板50)を有する、(3)のエアブリーザ装置。
上記(4)のエアブリーザ装置は、上記(3)のエアブリーザ装置において特に、前記下半体側の前記連通口と前記第1連通路との間に前記上半体の下面から前記下半体の前記底板部に臨む位置まで垂下した邪魔板が配置される。従って、連通口から前記第1連通路に正面から向かおうとする流体の流れに対し邪魔板が障壁として作用する。このため、流体の流れは邪魔板を迂回する。従って、第1連通路にはそこを正面から通過する流れが生じ難くなり、流体が液体のままで第1連通路を潜り抜けるおそれが低減される。このためブリーザ吹きを起こすおそれを効果的に抑制することができる。更に邪魔板は上半体から垂下するように形成されているため、ブリーザチャンバ内の適所に邪魔板を配置する構造を採っても、組立性が良好である。
(5)前記液体収容室は、前記気体収容室よりも底面積が大きい、(2)から(4)の何れか一のエアブリーザ装置。
上記(5)のエアブリーザ装置は、上記(2)から(4)の何れか一のエアブリーザ装置において特に、液体収容室は、前記気体収容室よりも底面積が大きい。このため、液体収容室の内部に収容した液体に作用する加速度による液位の変化を少なくすることができる。このため、液位が第1連通路の位置(高さ)に達して液体が気体収容室に漏れ出すおそれを効果的に低減でき、ひいてはブリーザ吹きを抑制することができる。
(6)前記液体収容室は、前記連通口よりも前記車両の前進方向の部分の容積が、前記連通口よりも前記車両の後退方向の部分の容積よりも大きい(1)から(5)の何れか一のエアブリーザ装置。
上記(6)のエアブリーザ装置は、上記(1)から(5)の何れか一のエアブリーザ装置において特に、前記液体収容室は、前記連通口よりも前記車両の前進方向の部分の容積が、前記連通口よりも前記車両の後退方向の部分の容積よりも大きい。このため、一般的には前進加速時よりも相対的に大きい加速度が作用する急ブレーキなどによる減速時に液体収容室内の液位の変化を緩和して、ブリーザ吹きを起こすおそれを効果的に抑制することができる。
(7)前記ブリーザチャンバは、全体として鉛直方向の厚み寸法よりも水平方向の広がりである幅寸法が大きい平型の容器を構成している(1)から(6)の何れか一のエアブリーザ装置。
上記(7)のエアブリーザ装置は、上記(1)から(6)の何れか一のエアブリーザ装置において特に、前記ブリーザチャンバは、全体として鉛直方向の厚み寸法よりも水平方向の広がりである幅寸法が大きい平型の容器であるため、車両に搭載する場合の設置スペースが高さ寸法において特段に制限されるという条件にも十分に適合し得る。
本発明によれば、十分な気密性を確保しながら、組立性が良いエアブリーザ装置を提供することができる。
本発明の一実施形態としてのエアブリーザ装置をトランスアクスルに取付けた状態を示す模式図である。 図1のエアブリーザ装置を拡大して示す斜視図である。 図2のエアブリーザ装置のブリーザチャンバを構成する上半体及び下半体を表す図であり、(a)はブリーザチャンバの上半体の内側を示す平面図、(b)はブリーザチャンバの下半体の内側を示す平面図である。 図3の上半体及び下半体を接合してトランスアクスルに取付けた状態でL4-L4線に沿って示す断面図である。 図3の上半体及び下半体を接合してトランスアクスルに取付けた状態でL5-L5線に沿って示す断面図である。 図3の上半体及び下半体で構成されるブリーザチャンバ内における、液体収容室と、気体収容室と、大気開放室との3室の区分を図3(a)の上半体の内側面上で表す図である。 図3の上半体及び下半体で構成されるブリーザチャンバ内の第1連通路及び邪魔板を図5の矢線視で示す図である。 図3の上半体及び下半体で構成されるブリーザチャンバ内の流体に作用する加速度を概念的に表す図である。 図3の上半体及び下半体で構成されるブリーザチャンバ内の流体に加速度が作用した場合に図3(b)の液体収容室で生じる液体の偏り方を図3(b)の下半体の内側面上で概念的に表す図である。 図3の上半体及び下半体で構成されるブリーザチャンバに加速度が作用した場合に生じる流体の偏りを許容するための液体収容領域の分布を図3(b)の液体収容室上で表す模式図であり、(a)は車両が増速する場合を表す図、(b)は車両が減速する場合を表す図、(c)は車両が右旋回する場合を表す図、(d)は車両が左旋回する場合を表す図である。
図1は、本発明の一実施形態としてのエアブリーザ装置を車両(不図示)のトランスアクスルに取付けた状態を示す模式図である。このエアブリーザ装置1は、トランスアクスル100のケース101の上方の所定部位に取付けられている。このトランスアクスル100は矢線方向にエンジンと結合される。
トランスアクスル100のケース101内には、トルクコンバータとデファレンシャルギヤが格納され、トルクコンバータにはATFが貯留されている。
エアブリーザ装置1は、トランスアクスル100のケース101内のATFがその消泡性能の低下等によりブリーザ吹きを生じることを防止しつつ、トランスアクスル100のケース101の内部と外部との通気を行う装置である。詳細には、この通気は、ブリーザ吹きを防止するためにブリーザチャンバ2を通して行われるように構成されている。
図2は、図1のエアブリーザ装置1を拡大して示す斜視図である。トランスアクスル100のケース101の上方の所定部位に設けられた孔(図2では見えない)に、ブリーザチャンバ2の構成要素である下半体10から下方に延びた概略管状の接続管がOリングパッキンなどの封止部材で液密状態が保たれるようにして差し込まれている。ブリーザチャンバ2の下半体10に対応する構成要素である上半体20は、本実施形態では、2箇所の固定部20a、20bでケース101の所定部にボルト102a、102bで取付けられている。
ブリーザチャンバ2は、本体部分が容器状の下半体10と、これに対応する蓋状の上半体20が上下に接合されて構成されている。厳密に言えば、ブリーザチャンバ2は、車両が平地にあるときの通常の姿勢で鉛直方向下側に位置する下半体10と鉛直方向上側に位置する上半体20とが接合されて構成されている。
このブリーザチャンバ2は、後述するように下半体10から下方に突出した接続部を含まずに見れば、全体として鉛直方向の厚み寸法よりも水平方向の広がりである幅寸法が大きい平型の、例えば樹脂製の、容器である。
次に、図3、図4及び図5を参照してエアブリーザ装置1について更に説明する。
図3は、図2のエアブリーザ装置1のブリーザチャンバ2を構成する上半体20及び下半体10を表す図であり、(a)はブリーザチャンバ2の上半体20の内側を示す平面図、(b)はブリーザチャンバ2の下半体10の内側を示す平面図である。
図4は、図3の上半体20及び下半体10を接合してトランスアクスル100に取付けた状態でL4-L4線に沿って示す断面図である。
図5は、図3の上半体20及び下半体10を接合してトランスアクスル100に取付けた状態でL5-L5線に沿って示す断面図である。
図3、図4及び図5において、図1及び図2との対応部には同一の符号が附されている。
図3(a)には、図2の斜視図において外形が示されたブリーザチャンバ2の上半体20の内側が平面図で示されている。また、図3(b)には、図2において外周面の一部が示されたブリーザチャンバ2の下半体10の内側が平面図で示されている。
図3における図3(a)と図3(b)との間の上下方向の仮想線である境界線を軸にして折り返すように図3(a)の蓋状の上半体20の左端側を持ち上げて反転させ、図3(b)の容器状の下半体10に被せて接合すると、図2のブリーザチャンバ2が構成される。
下半体10は、底板部11と底板部11の周囲を囲む周壁部12とを含む収容部13を有する。また、底板部11は、その所定部(本例では概略中央部)にトランスアクスル100のケース101(図1)の内部と連通するための連通口14を有する。
収容部13は、その内部に、液体収容室31と、気体収容室32と、大気開放室33との3室を仕切る下半体側仕切り壁15を有する。液体収容室31は、連通口14から流入する流体を下方では液相で上方では気相で一時的に収容する。また、気体収容室32は、液体収容室31に隣接して配置され液体収容室31の上方に溜まった気体を受け入れて一時的に収容する。さらに、大気開放室33は、気体収容室32に収容された気体を受け入れてブリーザチャンバ2の外部に解放する。また、大気開放室33の底部には、内部に浸入した液体を排出するための排出穴33aが設けられている。
一方、上半体29は、下半体10の周壁部12に対向する周壁対向部22と、下半体側仕切り壁15との大部分の対向部位で下方に突出して突出端が下半体側仕切り壁15の上端に達して接合される上半体側対向凸部21とを有する。
この上半体側対向凸部21は、対向する下半体側仕切り壁15の上端から後退して液体収容室31と気体収容室32との間を連通させる隙間である第1連通路41を構成する第1凹陥部21aを有する。
また、上半体側対向凸部21は、対応する下半体側仕切り壁15の頂部から後退して気体収容室32と大気開放室33との間を連通させる隙間である第2連通路42を構成する第2凹陥部21bを有する。
ここで、図4及び図5と既述の図2及び図3(b)とを併せ参照すると、下半体10には底板部11の概略中央の連通口14の部位から下方に突出した管状の接続部16が設けられている。接続部16はトランスアクスル100のケース101に形成された連通穴103に気密が保たれるように挿入されている。この気密を保持するために接続部16にはその外周の所定部にOリングパッキン16aが嵌装されている。
管状の接続部16の内部に流体の流路16bが形成され、この流路16bが下半体10の底板部11に設けられた連通口14に連なっている。
詳細には、下半体10の底板部11には、連通口14の周辺の部位が所定の深さに凹陥した凹所11aが形成され、この凹所11aの底部に連通口14が開口し、この開口の部位に、接続部16の流路16bが連なっている。従って、凹所11aは液体収容室31と一体に連なって、液体収容室31の容積を下部で拡張した容積拡張部を成している。
本実施形態における収容部13の、液体収容室31、気体収容室32及び大気開放室33との3室の区分とそれらが占有する底面積の比率は、視覚的には図6を参照すると容易に理解される。
図6は、図3の上半体20及び下半体10で構成されるブリーザチャンバ2内における、液体収容室31と、気体収容室32と、大気開放室33との3室の区分を図3(a)の上半体10の内側面上で表す図である。
図6において、既述の図3ないし図5との対応部は同一の符号により示されている。
図6は図3(a)と同じ視点で見た図である。従って、図3(b)の視点で描かれた容器状の下半体10に対して、内側が下となるように反転させ上部から被せて接合される蓋状の上半体20を、その裏側から見た状態を表している。
図6から直ちに理解されるように、液体収容室31はブリーザチャンバ2内において最大の底面積を占有し、気体収容室32の底面積は液体収容室31の底面積より小さく、大気開放室33の底面積は気体収容室32の底面積よりも小さい。
既述のとおり、液体収容室31と気体収容室32の間は、第1連通路41によって連通されて通気可能であり、気体収容室32と大気開放室33の間は、第2連通路42によって連通されて通気可能である。
図2ないし図6を参照して説明した構成において、下半体10の周壁部12の上端とこの上端に対向する上半体20の周壁対向部22とは、当接した部位で溶着により接合され、且つ、下半体側仕切り壁15とこれに対向する上半体側対向凸部21とは、当接した部位で溶着により接合されている。
ここで図3(a)、図4及び図5を参照すると、ブリーザチャンバ2の内部には邪魔板50が配置されている。本実施形態における邪魔板50は、下半体19側の連通口14から第1連通路41までの空間部分の所定部に、上半体20の下面から下半体10の底板部11に臨む位置まで垂下するように配置されている。換言すれば、上半体20は、下半体10側の連通口14と第1連通路41との間に上半体20の下面から下半体10の底板部11に臨む位置まで垂下した邪魔板50を有する。このような邪魔板50の配置は、次の図7を参照すると理解が容易である。
図7は、図3の上半体及び下半体で構成されるブリーザチャンバ内の第1連通路及び邪魔板を図5の矢線視で示す図である。
既述のように、邪魔板50は、上半体20の下面から下半体10の底板部11に臨む位置まで垂下するように配置されているが、この邪魔板50の位置は、上半体側対向凸部21に形成された第1凹陥部21aによる隙間である第1連通路41に正面から向かおうとする流体の流れに対し障壁となる位置である。
図8は、図3の上半体20及び下半体10で構成されるブリーザチャンバ2内の流体に作用する加速度を概念的に表す図である。
既述のように、図3の上半体20及び下半体10は正規の位置関係で接合されて図2に外形が示されたブリーザチャンバ2を構成する。
図8では、ブリーザチャンバ2を平面視しており、従って、ブリーザチャンバ2の上半体20の上面が平面視される。
図8において、矢線8は、ブリーザチャンバ2を構成要素とするエアブリーザ装置1を搭載した車両(不図示)の進行方向を示している。
この仮定で、矢線81は、車両の減速時にブリーザチャンバ2内の流体に作用する加速度の方向を表し、矢線82は車両の増速時にブリーザチャンバ2内の流体に作用する加速度の方向を表している。この場合、減速、増速は、何れも車両が前方に進行する向きで速度の増減を見たものである。
更に、矢線83は、車両が左旋回するときにブリーザチャンバ2内の流体に作用する加速度の方向を表し、矢線84は車両の右旋回するときにブリーザチャンバ2内の流体に作用する加速度の方向を表している。
図9は、図3の上半体20及び下半体10で構成されるブリーザチャンバ2内の流体に加速度が作用した場合に図3(b)の液体収容室31で生じる液体の偏り方を図3(b)の下半体10の内側面上で概念的に表す図である。
既述の例では、ブリーザチャンバ2内の流体とは、連通口14から浸入するATFであり、液体のまま液体収容室31に浸入したり部分的に泡状になっているたり、凝縮して液体になる場合もある。
図9において、ブリーザチャンバ2の下半体10に浸入した流体(ATF)は、液体収容室31に或る液位で溜まる。このように溜まったATFに対して、図8を参照して説明したような加速度が作用すると、液体収容室31内に溜まったATFは偏った分布を呈する。
即ち、液体収容室31内において、ATFは、車両の減速時には図8の矢線81の加速度の作用により連通口14よりも前方の領域91に偏り、増速時には図8の矢線82の加速度の作用により連通口14よりも後方の領域92に偏る。同様に、ATFは、車両の左旋回時には図8の矢線83の加速度の作用により連通口14よりも右方の領域93に偏り、右旋回時には図8の矢線84の加速度の作用により連通口14よりも左方の領域94に偏る。
図10は、図3の上半体20及び下半体10で構成されるブリーザチャンバ2に加速度が作用した場合に生じる流体(ATF)の偏り許容するための液体収容領域の分布を図3(b)の液体収容室上で表す模式図であり、(a)は車両が増速する場合を表す図、(b)は車両が減速する場合を表す図、(c)は車両が右旋回する場合を表す図、(d)は車両が左旋回する場合を表す図である。
図10(a)の、車両が増速する場合では、液体収容室31の底部の連通口14よりも後側の液体収容領域31aで流体(ATF)の偏りを許容する。
図10(b)の、車両が減速する場合では、液体収容室31の底部の連通口14よりも前側の液体収容領域31bで流体(ATF)の偏りを許容する。
図10(c)の、車両が右旋回する場合では、液体収容室31の底部の連通口14よりも左側の液体収容領域31cで流体(ATF)の偏りを許容する。
図10(d)の、車両が左旋回する場合では、液体収容室31の底部の連通口14よりも右側の液体収容領域31dで流体(ATF)の偏りを許容する。
本実施形態では、液体収容領域31aないし31dの容積は、車両が左旋回する場合に対応する液体収容領域31dが最も大きく、次いで、車両が減速する場合対応する液体収容領域31bが大きく、車両が右旋回する場合に対応する液体収容領域31cが最も小さく設定されている。
以上のように構成された本実施形態のエアブリーザ装置1の作用・効果について次に説明する。
エアブリーザ装置1は、ブリーザチャンバ2が全体として鉛直方向の厚み寸法よりも水平方向の広がりである幅寸法が大きい平型の容器である。このため、車両に搭載する場合の設置スペースが高さ寸法において特段に制限されるという条件にも十分に適合し得る。
また、ブリーザチャンバ2には、その連通口14から、原動機ないし当該原動機に係る伝動機構(既述の例ではトランスアクスル100)のケース101内部の潤滑油やATFなどの液体やそれが気化した気体などの流体が浸入する。浸入した流体は、先ず流体中の液体及び収容室31で凝縮した液体が収容室31の下方に、気体が上方に滞留する。液体収容室31内の液体は、やがて自重によって元のケース101の内部に戻る。一方、液体収容室31の上方に溜まった気体は、第1連通路41を通って気体収容室32に流れ込む。気体収容室32に流れ込んだ気体は、第2連通路42を通って大気開放室33に移動し、大気に開放される。
液体収容室31は、水平面内の広がりが相対的に大きい底板部11によって底面が形成されているため、収容する液体の量が増えたり加速度が作用して偏りが生じても液位が上昇し難い。更に、第1連通路41は、液体収容室31と気体収容室32との間を連通させる隙間として、ブリーザチャンバ2の下半体側仕切り壁15の略上端に位置する。このため、液体収容室31に一時的に収容された液体が加速度の作用で偏り第1連通路41の水準位置に達し、第1連通路41を通って気体収容室32に流れ込んでしまうおそれは極めて少なくなる。従って、ブリーザー吹きを効果的に防止し得る。
他方、液体収容室31は大気開放室33とは直接には連接せず、両室間に気体収容室32が介在している。このため、大気開放室側33から、外部の水やその他の混合流体などが液体収容室31側に浸入してしまうおそれが低減される。これは気体収容室32と大気開放室33との間を連通させる第2連通路42を外部からの流体が通過することは稀であるからである。即ち、第2連通路42は、下半体側仕切り壁15の略上端に位置する比較的狭い隙間であため、水やその他の混合流体などの液位が第2連通路42の位置まで達してここを通過することは難いからである。仮に、第2連通路42をくぐって気体収容室32に幾許かの水やその他の混合流体などが浸入しても、このように浸入した流体が、更に第1連通路41を通して液体収容室31にまで浸入するおそれは極小である。これは、第1連通路41は、液体収容室31と気体収容室32との間を連通させるように下半体側仕切り壁15の略上端に位置して設けられた比較的狭い隙間であり、浸入した流体などの液位が第1連通路41まで達してここを通過することは極めて難いからである。
従って、ブリーザチャンバ2では、原動機ないし当該原動機に係る伝動機構(既述の例ではトランスアクスル100)のケース101内部の潤滑油やATFなどの流体(液体)が、液体収容室31→気体収容室32→大気開放室33の流れを呈して外部に解放される所謂ブリーザ吹きを起こすことは、極めて効果的に抑止される。一方、外部からの水やその他の混合流体などが、大気開放室33→気体収容室32→液体収容室31の流れを呈して原動機ないし当該原動機に係る伝動機構(既述の例ではトランスアクスル100)のケース101内部に浸入する不都合も極めて効果的に抑止される。
更に、エアブリーザ装置1は、特に、下半体10の周壁部12の上端とこの上端に対向する上半体20の周壁対向部22とは、当接した部位で溶着により接合され、且つ、下半体側仕切り壁15とこれに対向する上半体側対向凸部21とは、当接した部位で溶着により接合されている。このため、製造が容易で所要の気密性が十分に確保され、高品質のエアブリーザ装置を量産できる。
また、エアブリーザ装置1は、特に、下半体10側の連通口14と第1連通路41との間に上半体20の下面から下半体10の底板部11に臨む位置まで垂下した邪魔板50が配置される。従って、連通口14から第1連通路41に正面から向かおうとする流体の流れに対し邪魔板50が障壁として作用する。このため、流体の流れは邪魔板50を迂回する。従って、第1連通路41にはそこを正面から通過する流れが生じ難くなり、流体が液体のままで第1連通路41を潜り抜けるおそれが低減される。さらに邪魔板50は上半体20から垂下するように形成されているため、ブリーザチャンバ2内の適所に邪魔板50を配置する構造を採るについて、組立性が良好である。
また、エアブリーザ装置1は、特に、液体収容室31は、気体収容室32よりも底面積が大きいため、ブリーザチャンバ2が比較的小型であっても、内部に収容した液体に作用する加速度による液位の変化を比較的少なくすることができる。このため、液位が第1連通路41の位置(高さ)に達して液体が空気室32に漏れ出し、ひいてはブリーザ吹きを起こすおそれを効果的に抑制することができる。
更に、エアブリーザ装置1は特に、液体収容室31は、連通口14よりも車両の前進方向の部分(液体収容領域31b)の容積が、連通口14よりも車両の後退方向の部分(液体収容領域31a)の容積よりも大きい。このため、一般的には前進加速時よりも相対的に大きい加速度が作用する急ブレーキなどによる減速時に液体収容室31内の液位の変化を緩和して、限られたブリーザチャンバ2の容積の中でブリーザ吹きを起こすおそれを効果的に抑制することができる。
上述のエアブリーザ装置1の作用効果について次に要約する。
(1)エアブリーザ装置1は、ブリーザチャンバ2が全体として鉛直方向の厚み寸法よりも水平方向の広がりである幅寸法が大きい平型の容器である。このため、車両に搭載する場合の設置スペースが高さ寸法において特段に制限されるという条件にも十分に適合し得る。
(2)また、ブリーザチャンバ2は、その内部に、ケース101の内部と連通する連通口14から流入する流体を下方では液相で上方では気相で一時的に収容する液体収容室31と、液体収容室31に隣接して配置され液体収容室31の上方に溜まった気体を受け入れて一時的に収容する気体収容室32と、気体収容室32に収容された気体を受け入れてブリーザチャンバ2の外部に解放する大気開放室33と、の3室を備えている。更に、液体収容室31と気体収容室32との間は第1連通路41によって当該両室31,32の上部で連通し、気体収容室32と大気開放室33との間は第2連通路42によって当該両室32,33の上部で連通している。このため、伝動機構100のケース101の内部と連通する連通口14から流入する流体は大部分の液相の部分が液体収容室31に貯留され、液体のままで第1連通路41を経て気体収容室32に到ることは稀である。このためブリーザ吹きが効果的に抑止される。他方、液体収容室31は大気開放室33とは直接には連接せず、両室31,33間に気体収容室32が介在している。このため、大気開放室側33から、外部の水やその他の混合流体などが第2連通路42及び第1連通路41を通って液体収容室31側に浸入してしまうおそれが低減される。
(3)第1部材(ブリーザチャンバ2の一方の部分)は、車両が平地にあるときの通常の姿勢で鉛直方向下側に位置し、底板部11と底板部11の周囲を囲む周壁部12とを有する収容部13を持つ下半体10を構成し、収容部13は、その内部に、液体収容室31と、気体収容室32と、大気開放室33と、の3室を仕切る下半体側仕切り壁15を有している。また、第2部材(ブリーザチャンバ2の他方の部分)は、車両が平地にあるときの通常の姿勢で鉛直方向上側に位置し、周壁部12に対向する周壁対向部22を有する上半体20を構成し、周壁部12に対向する周壁対向部22と、下半体側仕切り壁15との大部分の対向部位で下方に突出して突出端が下半体側仕切り壁15の上端に達して接合される上半体側対向凸部21を有し、上半体側対向凸部21は、対向する下半体側仕切り壁15の上端から後退して第1連通路41を構成する第1凹陥部21aと、対応する下半体側仕切り壁15の頂部から後退して第2連通路42を構成する第2凹陥部21bとを有している。
即ち、エアブリーザ装置1におけるブリーザチャンバ2は下半体10と上半体20とが下半体10側の周壁部12とこれに対向する上半体20側の周壁対向部22とで接合されて構成される、このブリーザチャンバ2の中に、液体収容室31と、32気体収容室と、大気開放室33と、の3室が所要の容積をもって配置される。この配置は、下半体側仕切り壁15と上半体側対向凸部21とが対向部位で接合されて構成される。更に、上半体側対向凸部21の第1凹陥部21aと第2凹陥部21bとに対応して、第1連通路41と第2連通路42とが構成されるため、第1連通路41と第2連通路の位置は、下半体側仕切り壁15の頂部位置近傍という相対的に高い位置を占める。このため、第1連通路41及び第2連通路42は共に液相の流体が通過し難く、従って、ブリーザ吹きが効果的に抑止される。また、外部からの水の浸入も効果的に抑止される。
(4)下半体10側の連通口14と第1連通路41との間に上半体20の下面から下半体10の底板部11に臨む位置まで垂下した邪魔板50が配置される。従って、連通口から第1連通路41に正面から向かおうとする流体の流れに対し邪魔板50が障壁として作用する。このため、流体の流れは邪魔板50を迂回する。従って、第1連通路41にはそこを正面から通過する流れが生じ難くなり、流体が液体のままで第1連通路41を潜り抜けるおそれが低減される。このためブリーザ吹きを起こすおそれを効果的に抑制することができる。更に邪魔板50は上半体20から垂下するように形成されているため、ブリーザチャンバ2内の適所に邪魔板50を配置する構造を採っても、組立性が良好である。
(5)液体収容室31は、気体収容室32よりも底面積が大きい。このため、液体収容室31の内部に収容した液体に作用する加速度による液位の変化を少なくすることができる。このため、液位が第1連通路41の位置(高さ)に達して液体が気体収容室32に漏れ出すおそれを効果的に低減でき、ひいてはブリーザ吹きを抑制することができる。
(6)液体収容室31は、連通口14よりも前記車両の前進方向の部分の容積が、連通口14よりも前記車両の後退方向の部分の容積よりも大きい。このため、一般的には前進加速時よりも相対的に大きい加速度が作用する急ブレーキなどによる減速時に液体収容室31内の液位の変化を緩和して、ブリーザ吹きを起こすおそれを効果的に抑制することができる。
(7)ブリーザチャンバ2は、全体として鉛直方向の厚み寸法よりも水平方向の広がりである幅寸法が大きい平型の容器であるため、車両に搭載する場合の設置スペースが高さ寸法において特段に制限されるという条件にも十分に適合し得る。
以上、本実施形態のエアブリーザ装置によれば、両に搭載する場合の設置スペースが高さ寸法において特段に制限される場合にも良く適合し、ブリーザー吹きを効果的に抑制できるエアブリーザ装置を提供することができる。
なお、本発明は、上述の態様の他にも種々変形変更して実施することができる。
例えば、ブリーザチャンバ2は、これが樹脂製である例を挙げたが、これに限られず金属製のものを適用することもできる。
また、図面を参照して説明したエアブリーザ装置1では、ブリーザチャンバ2の下半体10の底板部11の略中央部から下方に突出した接続部16により対応するトランスアクスル100のケース101にOリングパッキン16aで気密を保持するようにして直接的に取付ける態様を採ったが、ブリーザチャンバはケースから多少離れて、ケースやシリンダブロック等に適宜のサポート部材で取付けられ、ブリーザホースでケースと連通する態様を採ることもできる。
また、ブリーザチャンバ2の下半体10の連通口14に連なる既述の凹所11aの容積を相応に大きくして、液体収容室31の容積を下部で拡張した容積拡張部としての機能を増強させれば、方向を問わずに比較的大きな大きな加速度にも耐え得るような、ブリーザ吹きの抑制効果が更に強化されたエアブリーザ装置を実現することができる。
1…エアブリーザ装置
2…ブリーザチャンバ
10…下半体
12…周壁部
13…収容部
14…連通口
15…下半体側仕切り壁
11…底板部
12…周壁部
13…収容部
20…上半体
21…上半体側対向凸部
21a…第1凹陥部
21b…第2凹陥部
31…液体収容室
32…気体収容室
33…大気開放室
41…第1連通路
42…第2連通路

Claims (6)

  1. 車両に搭載される原動機ないし当該原動機に係る伝動機構のケースの内部と外部との通気をブリーザチャンバを通して行うエアブリーザ装置であって、
    前記ブリーザチャンバは、第1部材と前記第1部材に対応する第2部材とが溶着によって接合され、且つ、
    前記ブリーザチャンバは、その内部に、
    前記ケースの内部と連通する連通口から流入する流体を下方では液相で上方では気相で一時的に収容する液体収容室と、
    前記液体収容室に隣接して配置され前記液体収容室の上方に溜まった気体を受け入れて一時的に収容する気体収容室と、
    前記気体収容室に収容された気体を受け入れて前記ブリーザチャンバの外部に解放する大気開放室と、
    の3室を備え、更に、
    前記液体収容室と前記気体収容室との間を当該両室の上部で連通させる第1連通路と、
    前記気体収容室と前記大気開放室との間を当該両室の上部で連通させる第2連通路と、
    が設けられている、
    エアブリーザ装置。
  2. 前記第1部材は、前記車両が平地にあるときの通常の姿勢で鉛直方向下側に位置し、底板部と前記底板部の周囲を囲む周壁部とを有する収容部を持つ下半体を構成し、前記収容部は、その内部に、前記液体収容室と、前記気体収容室と、前記大気開放室と、の3室を仕切る下半体側仕切り壁を有し、
    前記第2部材は、前記車両が平地にあるときの通常の姿勢で鉛直方向上側に位置し、前記周壁部に対向する周壁対向部を有する上半体を構成し、前記周壁部に対向する周壁対向部と、下半体側仕切り壁との大部分の対向部位で下方に突出して突出端が前記下半体側仕切り壁の上端に達して接合される上半体側対向凸部を有し、前記上半体側対向凸部は、対向する前記下半体側仕切り壁の上端から後退して前記第1連通路を構成する第1凹陥部と、対応する前記下半体側仕切り壁の頂部から後退して前記第2連通路を構成する第2凹陥部とを有する、請求項に記載のエアブリーザ装置。
  3. 前記上半体は、前記下半体側の前記連通口と前記第1連通路との間に前記上半体の下面から前記下半体の前記底板部に臨む位置まで垂下した邪魔板を有する、請求項2に記載のエアブリーザ装置。
  4. 前記液体収容室は、前記気体収容室よりも底面積が大きい、請求項からの何れか一項に記載のエアブリーザ装置。
  5. 前記液体収容室は、前記連通口よりも前記車両の前進方向の部分の容積が、前記連通口よりも前記車両の後退方向の部分の容積よりも大きい、請求項1からの何れか一項に記載のエアブリーザ装置。
  6. 前記ブリーザチャンバは、全体として鉛直方向の厚み寸法よりも水平方向の広がりである幅寸法が大きい平型の容器を構成している請求項1からの何れか一項に記載のエアブリーザ装置。
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