JP6787716B2 - 光回路基板およびその製造方法 - Google Patents
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従来の光回路基板Bは、配線基板20と、光導波路21とを備えている。
絶縁層22の下面には、配線導体23の一部から成る外部接続パッド26が形成されている。外部接続パッド26は、外部回路基板(不図示)の配線導体が接続される。
光導波路21は、下部クラッド層21aおよびコア21b、ならびに上部クラッド層21cにより形成されている。
光導波路21を構成する下部クラッド層21aと上部クラッド層21cは、プレーン状の絶縁層である。コア21bは、断面が四角の細い帯状である。下部クラッド層21aおよび上部クラッド層21cは、コア21bの表面に密着してコア21bを取り囲んでいる。コア21bは、光導波路21の一方の端部において光信号の方向を変える反射面27を有している。また、光導波路21の他方の端部には、光ファイバー用の端子Tが接続される接続面28を有している。そして、例えば電子部品Dから発信された光信号が反射面27で方向を変えてコア21bを伝播し、接続面28において光信号が光ファイバーFに伝送される。
ところが、配線基板20は、製造時の残留応力等により反りが生じている場合がある。このため、配線基板20の上に形成された光導波路21は、配線基板の反りの影響を受けて反りが生じることがある。このため、端子Tを光導波路21の上面に当接したときに、光ファイバーFの光軸とコア21bの光軸とを精度良く位置合わせできず、電子部品Dと光ファイバーFとの間で光信号の伝送を正確に行うことができないという問題がある。
このため、光回路基板に光ファイバー用の端子を接続するときには、絶縁層の平坦な主面に端子を当接することで、光ファイバーの光軸とコアの光軸とを容易かつ精度良く位置合わせすることができる。
これにより、電子部品と光ファイバーとの間で光信号の伝送を正確に行うことが可能な光回路基板を提供することができる。
このため、コアの主面と絶縁層の主面とを同一の平面内に形成することができる。
これにより、光回路基板に光ファイバー用の端子を接続するときには、絶縁層の平坦な主面に端子を当接することで、光ファイバーの光軸とコアの光軸とを容易かつ精度良く位置合わせすることができるため、電子部品と光ファイバーとの間で光信号の伝送を正確に行うことが可能な光回路基板の製造方法を提供することができる。
下部クラッド層10aおよびコア10bは、それぞれ平坦な主面S1、S2を有している。下部クラッド層10aは、それぞれの主面S1、S2が同一の平面内となるように、コア10bを被覆している。
下部クラッド層10aは、スルーホール13を有しており、その直上には電子部品接続パッド14が配設されている。
上部クラッド層10cは、コア10bの主面S2を被覆する状態で下部クラッド層10aの主面S1上から絶縁層11の主面S3上にかけて形成されている。
下部および上部クラッド層10a、10c、ならびにコア10bは、例えばエポキシ樹脂やポリイミド樹脂、あるいはシリコン樹脂により形成されている。
コア10bを形成する樹脂の屈折率は、下部および上部クラッド層10a、10cを形成する樹脂の屈折率よりも大きいものが用いられる。
下部および上部クラッド層10a、10cの厚みは、およそ5〜100μm程度である。
コア10bの厚みは、およそ5〜50μm程度である。
絶縁層11は、平坦な主面S3を有しており、その主面S3が下部クラッド層10aの主面S1およびコア10bの主面S2と同一の平面内となるように下部クラッド層10aを被覆している。絶縁層11は、ビアホール17を有している。
絶縁層11の主面S3には、光ファイバー用の端子Tを当接するために上部クラッド層10cによって被覆されない領域を有している。
絶縁層11の下面に形成された配線導体12の一部は、外部回路基板(不図示)に接続する外部接続パッド18として機能する。
このため、光回路基板Aに光ファイバー用の端子Tを接続するときには、絶縁層11の平坦な主面S3に端子Tを当接することで、光ファイバーFの光軸とコア10bの光軸とを容易かつ精度良く位置合わせすることができる。
これにより、電子部品Dと光ファイバーFとの間で光信号の伝送を正確に行うことが可能な光回路基板を提供することができる。
なお、下部クラッド層10aを形成した後、第1の銅箔20aの主面を、例えばエッチング液により粗化処理しておくことが好ましい。これにより、第1の銅箔20aの主面に形成される絶縁層11の主面S3に粗化面が転写され、主面S3と上部クラッド層10cとの密着性を向上できる。
光導波路用の配線導体12は、例えば周知のセミアディティブ法を用いて、無電解銅めっきおよび電解銅めっきにより形成される。
絶縁層11は、例えばエポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂からなる絶縁シートを、真空下で第1の銅箔20aの主面上に貼着して熱硬化することにより形成される。
絶縁層用の配線導体12は、例えば周知のセミアディティブ法を用いて、無電解銅めっきおよび電解銅めっきにより形成される。
上部クラッド層10cは、例えばエポキシ樹脂やポリイミド樹脂、あるいはシリコン樹脂から成る感光性シートを、下部クラッド層10aの主面S1上およびコア10bの主面S2上、ならびに絶縁層11の主面S3上の一部を被覆するように貼着して露光および現像した後、熱硬化することで形成すればよい。あるいは、上記と同様の樹脂を含有する液状の樹脂材料を、下部クラッド層10aの主面S1上およびコア10bの主面S2上、ならびに絶縁層11の主面S3上の一部を被覆するようにスピンコーターやスリットコーターを用いて塗布して熱硬化した後、露光および現像により形成すればよい。
なお、上部クラッド層10cは、粗化面を有する主面S3上の一部を被覆するように形成することで絶縁層11との密着性が向上する。
反射面15は、例えばブレードあるいはレーザーを光導波路10の上方から所定の角度で切り込み、あるいは照射することで形成される。
このため、コア10aの主面S2と絶縁層11の主面S3とを同一の平面内に形成することができる。
これにより、光回路基板Aに光ファイバー用の端子Tを接続するときには、絶縁層11の平坦な主面S3に端子を当接することで、光ファイバーFの光軸とコア10bの光軸とを容易かつ精度良く位置合わせすることができ、電子部品Dと光ファイバーFとの間で光信号の伝送を正確に行うことが可能な光回路基板の製造方法を提供することができる。
10b コア
10c 上部クラッド層
11 絶縁層
A 光回路基板
S1 下部クラッド層の主面
S2 コアの主面
S3 絶縁層の主面
Claims (2)
- 平坦な主面を有するコアと、
平坦な主面を有しており、該主面と同一平面内に前記コアの主面を露出する態様で前記コアを被覆する下部クラッド層と、
平坦な主面を有しており、該主面と同一平面内に前記コアの主面および前記下部クラッド層の主面を露出する態様で前記下部クラッド層を被覆する絶縁層と、
前記同一平面における少なくとも前記コアの主面を被覆するとともに、光ファイバー用の端子との当接面として、前記絶縁層の主面において前記コアを間に挟む領域を露出する態様で位置する上部クラッド層と、を備えることを特徴とする光回路基板。 - 平坦な主面を有する銅箔を準備する工程と、
前記主面上の中央部から外周部にかけて延びるコアを形成する工程と、
前記主面上に、前記コアを被覆する下部クラッド層を形成する工程と、
前記主面上に、前記下部クラッド層を被覆する絶縁層を形成する工程と、
前記銅箔を除去して、前記主面に密接していた互いに同一平面内にある前記コアの主面および前記下部クラッド層の主面ならびに前記絶縁層の主面を露出する工程と、
前記同一平面における少なくとも前記コアの主面を被覆するとともに、光ファイバー用の端子との当接面として、前記絶縁層の主面において前記コアを間に挟む領域を露出する上部クラッド層を形成する工程と、を行うことを特徴とする光回路基板の製造方法。
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