JP6787429B2 - 水処理剤 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、水系に添加したときに次亜臭素酸の効果が良好に発揮するとともに、薬剤の品質安定性に優れた水処理剤を提供することを主な目的とする。
アルカリ剤、安定化剤及び臭化物塩を混合した混合溶液と、酸化剤と、を混合する、水処理剤の製造方法。
〔2〕
前記安定化剤が、スルファミン酸化合物である、前記〔1〕記載の水処理剤の製造方法。
〔3〕
前記酸化剤が、塩素系酸化剤である、前記〔1〕又は〔2〕記載の水処理剤の製造方法。
〔4〕
前記混合溶液のpHは、13以上である、前記〔1〕〜〔3〕の何れか記載の水処理剤の製造方法。
〔5〕
前記混合溶液は、前記臭化物塩として粉末臭化物塩を混合したものである、前記〔1〕〜〔4〕の何れか記載の水処理剤の製造方法。
〔6〕
アルカリ剤、クロラミン化合物、及び臭化物塩を含む水処理剤であり、
製造後のにおける全塩素検出率が95%以上かつ全塩素濃度中の遊離塩素含有率が0.05%(as Cl2)以下である、水処理剤。
〔7〕
前記水処理剤が、アルカリ剤、安定化剤及び臭化物塩を混合した混合溶液と、酸化剤と、を混合して得られる、前記〔6〕記載の水処理剤。
〔8〕
前記水処理剤のpHが13以上である、前記〔7〕記載の水処理剤。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本明細書中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本発明は、アルカリ剤、安定化剤及び臭化物塩を混合した混合溶液と、酸化剤とを混合することを特徴とする、水処理剤の製造方法を提供することができる。アルカリ剤、安定化剤及び臭化物塩を混合した混合溶液を得る際の、アルカリ剤、安定化剤及び臭化物塩の混合順序は、いずれが先でもよく、特に限定されない。
また、アルカリ剤、クロラミン化合物、及び臭化物塩を含む水処理剤であり、製造後の全塩素検出率が一定以上に高い及び/又は全塩素濃度中の遊離塩素の含有率が一定以下に低い水処理剤を提供することができる。
これにより、本発明は、水系に添加したときに次亜臭素酸の効果が良好に発揮するとともに、薬剤の品質安定性に優れた水処理剤を提供することができる。
本発明者は、特許文献1の殺生物剤の調製方法について検討を行った。具体的には、特許文献1では、次亜塩素酸塩及びスルファミン酸を、水酸化ナトリウム溶液中で混合し、少なくともpH11以上の次亜塩素酸塩溶液を調製し、その溶液に臭化ナトリウムを最後に混合して、安定化させた次亜臭素酸塩溶液を殺生物剤として得ている。
本発明において、遊離塩素濃度、結合塩素濃度および全塩素濃度は、JIS K 0400−33−10:1999に示される、N,N−ジエチル−1,4−フェニレンジアミンを用いるDPD法によりCl2の濃度として測定される。JIS K 0400−33−10:1999では、次の定義が与えられている。
すなわち、遊離塩素は次亜塩素酸、次亜塩素酸イオン又は溶存塩素の形で存在する塩素とされている。結合塩素はクロロアミンおよび有機クロロアミンなどの形で存在する塩素とされており、上記遊離塩素に含まれないが、DPD法により測定される全塩素とされている。全塩素は遊離塩素、結合塩素又は両者の形で存在する塩素とされている。
本発明において、「全塩素検出率(%)」とは、水処理剤中の有効成分である全塩素濃度の残存率(%)であり、「水処理剤中の全塩素濃度の実測値(% as Cl2)/水処理剤中の全塩素濃度の論理値(% as Cl2)」×100(%)で算出することができる。この全塩素濃度の論理値とは、製造時に酸化剤と安定化剤とを混合したときに、計算上、水処理剤中に形成される全塩素濃度の値である。
また、本発明において、「全塩素濃度中の遊離塩素の含有率(%(as Cl2))」は、〔水処理剤中の遊離塩素濃度(% as Cl2)/水処理剤中の全塩素濃度(% as Cl2)〕×100%で算出することができる。
本発明において、臭化物(Br−)は、JIS-K0101 (1998) 28.4の方法を基に分析して濃度を測定する。
本発明におけるpHは、常温25℃で一般的なpHメーター(例えば、(株)堀場製作所製「ポータブルpHメーターD−54(pH/mV(ORP)/COND/電気抵抗率/塩分/TDS)」又はその後継機種)で測定される値である。
本発明の製造方法で原材料として用いる、アルカリ剤、安定化剤、臭化物塩及び酸化剤は以下のとおりである。
本発明で用いるアルカリ剤は、特に限定されないが、例えば、塩基性無機塩、塩基性有機塩等が挙げられる。
例えば、アルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、マグネシウム、バリウム等)、塩酸化物(例えば、酸化ナトリウム、酸化カルシウム等)、塩水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等)、炭酸塩(炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム等)等が挙げられ、これらから選ばれる1種又は2種以上のものを使用することができる。
当該酸化物、塩水酸化物、炭酸塩は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のものが好適である。これらを適宜1種又は2種以上組み合わせてもよい。
本発明に用いる安定化剤は、特に限定されないが、酸化剤(好適には、無機系塩素剤)との反応により結合塩素剤を生成するような、塩素安定化剤が好適である。
前記塩素安定化剤としては、例えば、1級アミノ基を有する化合物、アンモニア、及びアンモニウム塩のいずれか(以下、これらを「NH2系化合物」ともいう)等が挙げられ、これらから選ばれる1種又は2種以上のものを使用することができる。
前記1級アミノ基を有する化合物として、特に限定されないが、例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン、スルファミン酸、スルファニル酸、スルファモイル安息香酸、アミノ酸等が挙げられ、これらから選ばれる1種又は2種以上のものを使用することができる。
また、前記アンモニウム塩としては、例えば、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム等が挙げられ、これらから選ばれる1種又は2種以上のものを使用することができる。
前記これら化合物の塩は、スルファミン酸化合物の塩として用いることができる。
前記安定化剤のうち、スルファミン酸塩が、より好適である。
本発明に用いられる臭化物塩は、特に限定されず、例えば、臭化アルカリ金属塩、臭化アンモニウム塩、臭化水素酸及び臭化アミン塩等が挙げられ、これらから選ばれる1種又は2種以上のものを使用することができる。
また、溶液に混合する際の臭化物塩の形態は、塩化物溶液の状態又は粉末塩化物塩の状態の何れでもよいが、有効成分の濃度を高める観点から、粉末臭化物を使用することが好適である。
前記臭化アミン塩(炭素数1〜6の直鎖、分岐鎖、環状のアルキル基又はアルケニル基)として、特に限定されないが、ジエチルアミン臭化水素、アリルアミン臭化水素、シクロヘキシルアミン臭化水素、モノメチルアミン臭化水素、ジメチルアミン臭化水素、トリメチルアミン臭化水素、ノルマル−ブチルアミン臭化水素、或いは、エチルアミン臭化水素等が挙げられ、これらから選ばれる1種又は2種以上のものを使用することができる。
本発明の臭化物塩は、これらから適宜1種又は2種以上を選択することができ、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明に用いられる酸化剤は、特に限定されないが、ハロゲン系酸化剤が好ましく、当該ハロゲン系酸化剤として、特に限定されないが、塩素系酸化剤が、好ましく、この塩素系酸化剤と塩素系安定化剤とからクロラミン化合物を得ることができる観点から好適である。
本発明の水処理薬剤の製造方法は、アルカリ剤、安定化剤、臭化物塩を混合した混合溶液(以下、「3薬剤混合溶液」ともいう)と、酸化剤と、を混合することを少なくとも行うことが好適である。さらに、3薬剤混合溶液に、酸化剤を添加し混合することがより好適である。当該酸化剤を混合することは、後述する<2−2−2.酸化剤混合工程>を参照にして行うことができる。
前記3薬剤混合溶液は、予め調製されているものを使用してもよいし、同じ製造ラインにて又は別の製造ラインにて調製されたものを使用してもよい。3薬剤混合溶液は、例えば、後述する<2−2−1アルカリ剤、安定化剤及び臭化物塩を混合した混合溶液を調製する工程>にて調製されたものを使用することができる。
水処理剤の品質安定性の観点から、3薬剤を混合した後、速やかにこの3薬剤混合液に酸化剤を混合して水処理剤を得ることが、より好ましい。
本発明の製造における「アルカリ剤、安定化剤及び臭化物塩を混合した混合溶液を調製する工程」(以下、「3薬剤混合溶液調製工程」ともいう)において、アルカリ剤、安定化剤、及び臭化物塩の各成分を混合する順序は、特に限定されない。
前記3薬剤を別々に順次添加するような場合、例えば、(1)アルカリ剤、安定化剤及び臭化物塩の順に、(2)アルカリ剤、臭化物塩及び安定化剤の順に、(3)安定化剤、臭化物塩及びアルカリ剤の順に、(4)安定化剤、アルカリ剤及び臭化物塩の順に、(5)臭化物塩、安定化剤及びアルカリ剤の順に、(6)臭化物塩、アルカリ剤及び安定化剤の順に、等が挙げられる。
アルカリ領域に調整された溶液に、順次又は適宜薬剤を配合することで、優れた品質安定性を有する水処理剤を得ることができる。
また、本発明の3薬剤混合調製工程において、アルカリ剤、安定化剤及び臭化物塩の順に、又は、アルカリ剤、臭化物塩及び安定化剤の順に、混合することが、より好適である。
本発明の製造における「前記3薬剤混合溶液に、酸化剤を混合する工程」(以下、「酸化剤混合工程」ともいう)において、前記工程で調製されたアルカリ剤、安定化剤及び臭化物塩を混合した溶液に、酸化剤を混合する。これにより、4薬剤混合溶液を得ることができる。
そして、4薬剤を混合したときに安定化剤及び酸化剤が反応してハロアミン化合物(好適には、クロラミン化合物)が生成され、アルカリ領域下で、ハロアミン化合物(好適には、クロラミン化合物)及び臭化物塩を含む水処理剤を調製することができる。
また、前記3薬剤混合溶液と酸化剤との混合質量割合は、特に限定されないが、3薬剤混合溶液 1に対して、酸化剤は0.5〜1.5が好ましく、0.7〜1.3がより好ましい。
前記水処理剤中の「全塩素濃度中の遊離塩素の含有率(%(as Cl2))」は、より好ましくは0.05%以下であり、さらに好ましくは0.04%以下である。
また、本発明の水処理剤を製造後保存するときの保存条件は、特に限定されないが、常温保存、又は常温暗所保存が好ましく、より好ましくは4〜40℃程度での温度管理である。
本発明の水処理剤の製造工程の何れかにおいて、本発明の効果を損なわない範囲で、任意成分としての任意の薬剤を混合することができる。
任意の薬剤として、例えば、防食剤(腐食抑制剤)、スケール防止剤、スライムコントロール剤、水等の溶媒又は分散媒体、分散剤酵素、殺菌剤及び消泡剤等が挙げられるが、これに限定されるものではなく、また一般的に水処理に使用できる各種薬剤を使用してもよい。これらから1種又は2種以上を適宜選択することができる。
防食剤(腐食抑制剤)として、特に限定されないが、冷却水系用の防食剤が好適である。例えば、カルボキシル基ポリマー等のポリマー;ベンゾトリアゾールやトリルトリアゾール等のアゾール類が好適である。
これらから選ばれる1種又は2種以上の単量体を用いて得られた、ホモポリマー、コポリマー、及び前記単量体とイソブチレンとのコポリマー等から選ばれる1種又は2種以上のポリマーが挙げられる。
水溶性ポリマーの重量平均分子量は、標準ポリスチレンを標準物質として、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)分析により、測定する(例えば、参考文献1:特開2014−140056号公報等参照)。
スケール防止剤としては、特に限定されないが、例えば、カルボキシル基ポリマー;リン酸系スケール防止剤及び/又はホスホン酸系スケール防止剤等が知られている。
本発明の水処理剤は、上述のとおり、次亜臭素酸の効果(例えば、除菌作用、スライムコントロール作用等)を期待して、例えば、スライムコントロール用、防食用又はスケール防止用等の少なくともいずれかとして使用することができる。
また、本発明は、本発明の水処理剤を水系に添加する、水処理方法、殺菌方法、スライムコントロール方法、防食方法、又はスケール防止方法を提供することもできる。なお、上述の本発明の水処理剤で説明した構成と重複する構成については適宜省略する。
本発明の対象は、冷却水系であることが好適であり、好適には、当該冷却水系が、冷却槽、冷却塔、熱交換器等の金属又は金属管を備える冷却水系であることがより好適である。
〔1〕
アルカリ剤、安定化剤及び臭化物塩を混合した混合溶液と、酸化剤と、を混合することを特徴とする、水処理剤の製造方法。好適には、当該混合液に、酸化剤を添加し混合する。
〔2〕
前記安定化剤が、スルファミン酸化合物である、前記〔1〕記載の水処理剤の製造方法。好適には、当該スルファミン酸化合物は、前記一般式[1]で表される化合物又はその塩である。このうち、スルファミン酸又はその塩が、より好適である。
〔3〕
前記酸化剤が、塩素系酸化剤である、前記〔1〕又は〔2〕記載の水処理剤の製造方法。前記塩素系酸化剤は、好適には、次亜塩素酸塩、二酸化塩素、及び塩素ガスから選択される1種又は2種以上のものである。
〔4〕
前記混合溶液のpHは、12以上(好適には13以上)である、〔1〕〜〔3〕の何れか記載の水処理剤の製造方法。前記酸化剤を混合するときに、前記混合溶液のpHが調整されていることが好適である。
〔5〕
前記混合溶液は、前記臭化物塩として粉末臭化物塩を混合したものである、前記〔1〕〜〔4〕の何れか記載の水処理剤の製造方法。
〔6〕
前記アルカリ剤、安定化剤及び臭化物塩を混合溶液は、アルカリ剤を溶液に混合した後に、次いで、安定化剤及び/又は臭化物塩を同時期に又は別々に混合して得られたものである、前記〔1〕〜〔5〕の何れか記載の水処理剤の製造方法。
〔7〕
前記水処理剤中にクロラミン化合物と臭化物塩のモル比が、クロラミン化合物を1としたときに、1:0.05〜3.0になるように調整する、前記〔1〕〜〔6〕の何れか記載の水処理剤の製造方法。
前記〔1〕〜〔7〕の何れか記載の水処理剤の製造方法にて得られる、水処理剤。好適には、当該水処理剤が、アルカリ剤、ハロアミン化合物(好適にはクロラミン化合物)、及び臭化物塩を含むものである。
〔9〕
アルカリ剤、クロラミン化合物、及び臭化物塩を含む水処理剤であり、
製造後における全塩素検出率が95%以上かつ全塩素濃度中の遊離塩素含有率が0.05%(as Cl2)以下である、水処理剤。さらに、製造後における全塩素濃度が、4.1%(as Cl2)以上であることが好適である。
〔10〕
前記水処理剤が、アルカリ剤、安定化剤及び臭化物塩を混合した混合溶液と、酸化剤と、を混合して得られる、前記〔9〕記載の水処理剤。
〔11〕
前記水処理剤のpHが13以上である、前記〔8〕〜〔10〕のいずれか記載の水処理剤。
〔12〕
前記水処理剤が、次亜臭素酸の徐放性製剤である、前記〔8〕〜〔11〕のいずれか記載の水処理剤。
〔13〕
さらに、防腐剤及び/又はスケール防止剤を含む、前記〔8〕〜〔12〕のいずれか記載の水処理剤。好適には、防腐剤及び/又はスケール防止剤を、0.5〜30質量%含むものである。
前記〔1〕〜〔7〕のいずれか記載の水処理剤の製造方法にて得られた水処理剤又は、前記〔8〕〜〔13〕のいずれか記載の水処理剤を、を水系に添加する、水処理方法、殺菌方法、スライムコントロール方法、防食方法、又はスケール防止方法。
好適には、冷却水系や蓄熱水系、集塵水系、スクラバー水系等を有する開放循環式装置等に適用することである。
好適には、前記水処理剤を、処理対象の各水系に対して、濃度1〜1000mg/Lで連続添加又は間欠添加する。
<全酸化剤濃度>: クロラミン、次亜塩素酸、次亜臭素酸の合計をDPD total試薬で測定した。全酸化剤濃度は塩素で換算し、mg/L,as Cl2で示す。
<次亜臭素酸>: 遊離塩素をグリシンと反応させた後、残った次亜臭素酸をDPDfree試薬で測定した。次亜臭素酸濃度は塩素で換算し、mg/L,as Cl2で示す。
なお、本発明で用いるDPD法は、JIS K 0400−33−10:1999 N,N−ジエチル−1,4−フェニレンジアミンを用いるDPD法に準じて行う。
本試験において、表1に示す混合順序にて、表1の各成分を水(10〜20℃程度)に配合し、各一液型水処理剤を調製した。
このとき、製造直後(0時間)の水処理剤中、水20質量%(残余)、スルファミン酸ナトリウム10質量%、臭化ナトリウム5質量%、pH14になるように、表1に示す各成分を配合した。アルカリ剤として水酸化ナトリウム、臭化ナトリウムとして粉末臭化ナトリウムを使用した。次亜塩素酸ナトリウムは、スルファミン酸(遊離型)1.5モルに対し、次亜塩素酸(遊離型)1モルになるように使用した。
また、実施例1、比較例1及び2において、スルファミン酸ナトリウムと、次亜塩素酸ナトリウムとを混合したとき、計算上、生成される水処理剤中の全塩素濃度(%)(as Cl2)の論理値は、4.4%である。表3及び図1に示す実施例1、比較例1及び2の各「全塩素検出率(%)」とは、「水処理剤中の全塩素濃度の実測値(% as Cl2)/水処理剤中の全塩素濃度の論理値(% as Cl2)」×100(%)で算出した。
水1.0Lに、水酸化ナトリウム500gを添加し混合し、pH14以上とし、アルカリ剤混合水溶液を得た。
このアルカリ剤混合水溶液に、スルファミン酸ナトリウム400g次いで粉末臭化ナトリウム250gを添加し混合し、3薬剤混合水溶液を得た。
この3薬剤混合水溶液に、次亜塩素酸ナトリウム2000gを添加し混合し、水処理剤を得た。次亜塩素酸(遊離型)1モルに対し、スルファミン酸(遊離型)1.5モルなるように、次亜塩素酸ナトリウムを添加し調製した。
なお、スルファミン酸ナトリウムは東京化成工業社製、粉末臭化ナトリウムは東京化成工業社製、次亜塩素酸ナトリウムは日本軽金属社製を使用した。
一液型水処理剤中の各成分の濃度は上述のとおりである。
また、「全塩素濃度中の遊離塩素の含有率(%)」は、〔水処理剤中の遊離塩素濃度(% as Cl2)/水処理剤中の全塩素濃度(% as Cl2)〕×100(%)で算出した。
具体的には、実施例1の水処理剤は、製造後4時間経過したときに全塩素検出率(%)は約98%及び全塩素濃度(% as Cl2)は4.3%で横ばいとなり、全塩素濃度中の遊離塩素含有率も0.04%で横ばいとなっていた。この横ばい状態になることで、水処理剤中の有効成分が安定的な状態になっていると考えられることから、この安定的な状態は数週間以上は持続すると考えられる。
このように、本発明の水処理剤は、有効成分を高く維持できるため、水系に添加したときに次亜臭素酸の効果が良好に発揮するとともに、薬剤の品質安定性に優れているといえる。
Claims (2)
- アルカリ剤、安定化剤及び臭化物塩を混合した混合溶液と、酸化剤と、を混合する、水処理剤の製造方法であり、
前記混合溶液は、前記アルカリ剤でpH13以上に調整した水溶液に、前記安定化剤及び前記臭化物塩を混合し、調製されるものであり、
前記酸化剤1モルに対し、前記安定化剤1.2〜3モルの配合であり、
前記安定化剤が、スルファミン酸化合物であり、
前記酸化剤が、次亜塩素酸又はその塩であり、
前記水処理剤のpHが13以上である、
水処理剤の製造方法。 - 前記混合溶液は、前記臭化物塩として粉末臭化物塩を混合したものである、請求項1に記載の水処理剤の製造方法。
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