JP6786588B2 - 光学要素を洗浄するための制御された流体流 - Google Patents

光学要素を洗浄するための制御された流体流 Download PDF

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Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2015年8月6日に出願された「CONTROLLED FLUID FLOW FOR CLEANING AN OPTICAL ELEMENT」と題する米国仮出願第62/201,955号、及び、2015年11月11日に出願された「CONTROLLED FLUID FLOW FOR CLEANING AN OPTICAL ELEMENT」と題する米国実用新案出願(U.S. Utility Application)第14/937,973号の優先権を主張する。これらは双方とも参照により全体が本願にも含まれる。
開示される主題は、光学要素を洗浄するために流体流を制御するための技法に関する。
光学要素は、屈折及び/又は反射によって光ビームと相互作用する表面を含む。表面には、光学要素の性能を低下させるようなデブリが蓄積する可能性がある。
1つの一般的な態様において、流体は第1の流れパターンに基づいて光学要素の表面の方へ誘導され、光学要素の表面はデブリを含み、第1の流れパターンに基づいて誘導される流体は、デブリの少なくとも一部を光学要素の表面上の第1の停滞領域へ移動させる。また、流体は、第2の流れパターンに基づいて光学要素の方へ誘導され、第2の流れパターンに基づいて誘導される流体は、デブリの少なくとも一部を光学要素の表面上の第2の停滞領域へ移動させる。第2の停滞領域と第1の停滞領域は、光学要素の表面における異なる位置にある。第2の流れパターンに基づいて光学要素の表面の方へ流体を誘導することは、デブリの少なくとも一部を第1の停滞領域から除去する。
実施は以下の特徴の1つ以上を含むことができる。第1及び第2の流れパターンは、光学要素の表面に向かう流体の流れを示すのに充分な情報を含み、この情報は、光学要素の表面に対する流体の流量、空間分布、及び流体が光学要素の表面の方へ誘導される時間期間のうち1つ以上を含み得る。流体はガスを含み得る。流体はフリーラジカルを含み得る。デブリは材料を含むことができ、この材料と結合又は反応する。フリーラジカルは、材料の燃焼、材料のエッチング、又は材料との反応のうち1つを介して、材料と結合又は反応し、これによって材料を表面から除去し得る。
いくつかの実施において、第1の流れパターンに基づいて流体を誘導することは、流体を第1の流量で光学要素の表面の方へ誘導することを含み、第2の流れパターンに基づいて流体を誘導することは、流体を第2の流量で光学要素の表面の方へ誘導することを含む。第1の流れパターンに基づいて流体を誘導することは、流体を第1の方向で光学要素の表面の方へ誘導することを含み、第2の流れパターンに基づいて流体を誘導することは、流体を第2の方向で光学要素の表面の方へ誘導することを含み得る。第1の流れパターンに基づいて流体を誘導することは、流体を第1の流量及び第1の方向のうち1つ以上で光学要素の表面の方へ誘導することを含み、第2の流れパターンに基づいて流体を誘導することは、流体を第2の流量及び第2の方向のうち1つ以上で光学要素の表面の方へ誘導することを含み得る。
第1の流れパターンに基づいて流体を表面の方へ誘導することは、光学要素の第1の側に対して位置決めされた第1の導管を通して第1の流量で、及び、光学要素の第2の側に対して位置決めされた第2の導管を通して第2の流量で、流体を光学要素の表面の方へ誘導することを含み得る。第2の流れパターンに基づいて流体を表面の方へ誘導することは、第1の導管を通して第3の流量で、及び、第2の導管を通して第4の流量で、流体を光学要素の表面の方へ誘導することを含み得る。
流体は、第1の時間期間中に第1の流量に基づいて第1の導管及び第2の導管を通して誘導され、流体は、第2の時間期間中に第2の流量に基づいて第1の導管及び第2の導管を通して誘導され得る。流体は、第1の時間期間及び第2の時間期間のうち1つ以上の少なくとも一部の間、同時に第1の導管及び第2の導管を通して誘導され得る。第1の流量及び第2の流量は相互に異なる可能性がある。第3の流量及び第4の流量は相互に異なり、第3の流量及び第4の流量のうち少なくとも1つは第1の流量又は第2の流量とは異なる可能性がある。第1の流量及び第2の流量は相互に同一である可能性がある。第3の流量及び第4の流量は相互に同一であると共に、第1の流量及び第2の流量とは異なる可能性がある。
いくつかの実施において、第1の流れパターン及び第2の流れパターンは複数の流れパターンから選択される。流体は、第1の時間期間中に第1の流れパターンに基づいて表面の方へ誘導され、デブリの少なくとも一部は、第1の時間期間中に第1の停滞領域に蓄積して留まる可能性がある。第2の流れパターンに基づいて流体を表面の方へ誘導することは、デブリの少なくとも一部を第1の停滞領域から第2の停滞領域へ移動させ得る。
いくつかの実施において、初期デブリ量は、第1の流れパターンに基づいて流体を光学要素面の方へ誘導する前に表面上にあり、第1の流れパターンに基づいて流体を光学要素の表面の方へ誘導した後の表面上のデブリ量は、初期デブリ量よりも小さい。
デブリは金属を含み得る。デブリはスズを含み得る。
第1の停滞領域及び第2の停滞領域は、要素の表面における重複していない領域であり得る。第1の停滞領域及び第2の停滞領域は、要素の表面における部分的に重複した領域であり得る。
光学要素を通るように第2の流体を誘導することができる。
別の一般的な態様において、システムは、側壁を含む導管であって、側壁は導管の内部から導管の外部へ貫通する少なくとも1つの開口を含み、導管の内部でフリーラジカルを輸送するように、かつ、側壁を貫通する少なくとも1つの開口にフリーラジカルを通すように構成された導管と、1つ以上の電子プロセッサに結合された電子ストレージを含む制御システムであって、電子ストレージは命令を含み、命令は、実行された場合、電子ストレージに記憶された複数の流れパターンから流れパターンを選択することであって、流れパターンの各々は少なくとも1つの開口を通るフリーラジカルの流れを記述するのに充分な情報を含み、少なくとも1つの開口を通るフリーラジカルの流れを記述するのに充分な情報は、少なくとも、ある時間期間にわたるフリーラジカルの流量を含む、ことと、選択した流れパターンをシステムの流れコントローラに適用して、選択した流れパターンにより指示される時間期間にわたってフリーラジカルをある流量で少なくとも1つの開口を通して流す、ことと、を1つ以上の電子プロセッサに実行させる、制御システムと、を含む。
実施は以下の特徴のうち1つ以上を含むことができる。流れパターンは更にガス流れパターンを含み、ガス流れパターンは、導管とは別個にシステム内を流れるガスの流れを記述するのに充分な情報を含み、ガスの流れを記述するのに充分な情報は、ガス時間期間にわたるガスの流量を含む。命令は、実行された場合、選択したガス流れパターンをシステムの流れコントローラに適用して、選択したガスパターンにより指示されるガス時間期間にわたってガスをあるガス流量でシステム内に流すことを1つ以上のプロセッサに実行させる命令を更に含み得る。
導管は、極端紫外(EUV)光源の真空チャンバ内の光学要素に対して配置するため構成され得る。光学要素はコレクタミラーを含み、コレクタミラーはアパーチャを含み、選択した流れパターンは選択したガス流れパターンを含み、選択したガス流れパターンをシステムの流れコントローラに適用することによって、選択したガス流れパターンにより指示されるガス流量でガス時間期間にわたってガスをコレクタミラーのアパーチャを通して流すことができる。いくつかの実施において、導管は少なくとも2つの湾曲部分を含み、湾曲部分はコレクタミラーの外周に沿った湾曲を有し、選択した流れパターンは、少なくとも2つの湾曲部分の各々を通るフリーラジカルの流れを記述し、選択した流れパターンを適用することによって、ミラーのアパーチャを通るように及びミラーの外周の周りにガスを流し、選択した流れパターンを適用することによって、少なくとも2つの湾曲部分のうち少なくとも1つからフリーラジカルを流すことができる。
別の一般的な態様においては、光学要素に対するフリーラジカル及びガスの流れを記述するのに充分な情報に充分な情報を含む第1の流れパターンがアクセスされる。フリーラジカルは、第1の流れパターンに基づいて光学要素の方へ誘導される。フリーラジカルは、複数の経路を通して、これらの経路のうち少なくとも2つにおいて異なる流量で誘導される。ガスは、第1の流れパターンに基づいて光学要素の方へ誘導される。ガスは、フリーラジカルが誘導される経路のうちいずれとも異なる経路に沿って誘導される。
上述した技法のうち任意のものの実施は、レーザ生成プラズマEUV光源のための輸送システム、EUV光源、EUV光源を改造する(retrofit)ためのシステム、方法、プロセス、デバイス、コンピュータ読み取り可能媒体上に記憶された実行可能命令、又は装置を含み得る。添付図面及び以下の記載に、1つ以上の実施の詳細事項が述べられている。他の特徴は、記載及び図面から、並びに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
2つの異なる時点のうち1つにおける光学要素の例の側面図である。 2つの異なる時点のうち1つにおける光学要素の例の側面図である。 図1Aの光学要素の上面図である。 図1Bの光学要素の上面図である。 図1Aの光学要素の斜視図である。 図1Bの光学要素の斜視図である。 図1A〜図1Fの光学要素のような光学要素を使用する光学システムを含むシステムの一例のブロック図である。 光学要素を洗浄するためのプロセスの一例のフローチャートである。 光学要素及び導管の一例の上面図である。 図4Aの導管のうち1つの部分斜視図である。 図4Aの光学要素及び導管の側断面図である。 洗浄サイクル中の図4Aの光学要素及び導管の斜視図である。 洗浄サイクル中の図4Aの光学要素及び導管の斜視図である。 レーザ生成プラズマ極端紫外(EUV)光源の一例のブロック図である。 図6Aの光源において使用され得る駆動レーザシステムの一例のブロック図である。 3つの異なる時点のうち1つにおけるフリーラジカル輸送システムの一例の側面図を示す。 3つの異なる時点のうち1つにおけるフリーラジカル輸送システムの一例の側面図を示す。 3つの異なる時点のうち1つにおけるフリーラジカル輸送システムの一例の側面図を示す。 フリーラジカル輸送システムの一例のブロック図の側面図である。 ライン8B−8Bに沿って切り取った図8Aのシステムの図である。 ライン8C−8Cに沿って切り取った図8Aのシステムの図である。 要素を洗浄するための例示的なプロセスのフローチャートである。 フリーラジカルを輸送するための導管の例の斜視図である。 フリーラジカルを輸送するための導管の例の斜視図である。 フリーラジカルを輸送するための導管の例の斜視図である。 フリーラジカルを輸送するための導管の例の斜視図である。 フリーラジカル輸送システムの一例の側面図である。 フリーラジカル輸送システムの一例の側面図である。 ライン14B−14Bに沿って切り取った図14Aのシステムの図である。 フリーラジカル輸送システムの一例の図である。 図15Aのシステムにおいて使用され得る導管の斜視図である。 フリーラジカル輸送システムの一例の図である。 EUV光源の一例のブロック図である。 流体輸送システムの一例の正面図である。 図18Aのシステムの側面図である。 光学要素を洗浄するためのプロセスの一例のフローチャートである。
光学システムの一部であると共に光学システム内で動作する光学要素を洗浄するために流体の流れを制御するための技法が開示される。これらの技法によって、光学要素をその動作環境から取り出すことなく光学システム内で洗浄することが可能となる。いくつかの実施において、光学要素は、光学システムが動作している間に洗浄することができる。このため、本明細書に開示される技法は、光学システムの性能と効率の向上を達成することができる。
図1A〜図1Fを参照すると、光学要素120が図示されている。図1A及び図1Bは、それぞれ2つの異なる時点t1及びt2における光学要素120を側面から示している。図1C及び図1Dは、それぞれ時点t1及びt2における光学要素120の上面図である。図1E及び図1Fは、それぞれ時点t1及びt2における光学要素の斜視図を示す。
光学要素120は、光学システムの光学(又は光)ビームと相互作用できる任意のタイプの要素又は装置とすることができる。例えば光学要素120は、ミラー、レンズ、プリズム、又はそのようなコンポーネントの組み合わせであり得る。光学要素120は、反射及び/又は屈折によって光学ビームと相互作用する表面122を含む。
表面122には、光学要素120の性能を阻害し得るデブリ124が蓄積する可能性がある。デブリ124は、例えば、ちり(dust)及び/又は金属粒子であり得る。光学要素120は、金属ターゲットをプラズマに変換することによって極端紫外(EUV)光を生成するEUV光源のような光学システムの一部であり得る。プラズマ生成プロセスは、EUV光を生成することに加えて、ターゲット内に存在する物質(例えば金属)の粒子、蒸気残留物、又は断片の形態のデブリを生成する可能性がある。このデブリは、プラズマの経路内の物体の表面上に蓄積し得る。要素120がEUV光源で用いられている場合、デブリ124にはこれらのプラズマ関連生成物が含まれ得る。
洗浄サイクル中に、流体105が表面122へ向けて誘導され、表面122からデブリ124を除去することによって光学要素120を洗浄する。例えば、流体105、又は流体120によって運ばれる物質は、デブリ124と反応するか又は相互作用して、デブリ124を表面122から除去することができる。また、流体105は、物理的な力によってもデブリを表面122から除去できる。
流体105は、表面122に対して流れるか又は移動する。このため、表面122からデブリを除去することに加えて、流体105は、デブリ124の全てが除去されない場合に残りのデブリ124を表面122の別の部分へ輸送し得る。輸送されたデブリは、表面122上の特定の位置にトラップされるか又は蓄積する可能性がある。この位置は「停滞領域(stagnation region)」と呼ばれる。1つ又は複数の停滞領域の位置は、流体105の流れの特徴(例えば流量及び/又は方向)、並びに表面122の特徴(例えば表面122の形状及び表面122の材料)に依存する。流体105の流れの特徴は、流れパターンによって記述される。流れパターンは、例えば流量、流れの方向、及び/又は流体105が表面122において特定の流量で特定の方向に誘導される時間等の情報を含み得る。
1つ又は複数の停滞領域の位置は流体105の流れの特徴に依存するので、洗浄サイクル中に流体105の流れパターンが変化すると、1つ又は複数の停滞領域は表面122上の異なる位置へ移動し得る。停滞領域を移動させることにより、ある流れパターンによって形成された停滞領域にトラップされたデブリは自由になり、別の流れパターンに基づいて流れる流体105によって除去され得る。このようにして、表面122の洗浄はいっそう効果的になると共に高速化される。
図1A、図1C、及び図1Eに示されている例において、流体105は、第1の流れパターンに基づいて表面122の方へ誘導されている。換言すると、流体105は、第1の流れパターンを規定する情報によって決定又は指示されるような表面122に対する流量及び/又は方向で、表面122の方へ誘導されている。流体105とデブリ124との相互作用はデブリ124の一部を表面122から除去することができ、また、流体105はデブリ124の一部を表面122の他の部分へ輸送する。表面122から除去されないデブリ124のうち比較的大量の輸送されたデブリが、第1の停滞領域125に蓄積する。
図1B、図1D、及び図1Fを参照すると、時点t2において流体105は、第1の流れパターンとは異なる流れパターンである第2の流れパターンに基づいて表面122の方へ誘導されている。図1B及び図1Dの例において、第2の流れパターンは、第1の流れパターンとは異なる方向で流体105を表面122の方へ誘導する。第2の流れパターンに基づいて流体105を表面122の方へ誘導することで、デブリ124の一部を表面122から除去する。更に、流体105は、時点t1とは異なる方向で表面122に対して流れるので、流体105は、第1の停滞領域125に蓄積されたデブリと相互作用する。この相互作用によって、流体105は第1の停滞領域125からデブリを除去する。
更に、流体105は、表面122上のデブリの一部(第1の停滞領域125のデブリを含む)を、表面122上の別の位置へ輸送し得る。輸送されたデブリの一部は第2の停滞領域126に蓄積する可能性がある。第2の停滞領域126は、少なくともその一部が第1の停滞領域125に含まれない表面122の一部を含むという点で、第1の停滞領域125とは異なる表面122上の位置にある。従って、第1及び第2の停滞領域125、126は、一部が空間的に重複する領域であるか、又は表面122上で共通の空間的ポイントを全く共有しない領域である可能性がある。
光学要素120を使用する光学システム203を含むシステム200の一例のブロック図である図2を参照する。システム200は、流体105を光学要素120の方へ誘導して光学要素120の表面122を洗浄する洗浄システム201を含む。光学要素120は、光学エネルギ又は光学(光)ビームと相互作用できる任意のコンポーネントとすることができ、光学システム203の一部である。光学システム203は、光学要素120を用いて光学エネルギの操作、生成、及び/又は光学エネルギとの相互作用を行う任意のタイプのシステムであり得る。例えば光学システム203は、レーザ、光増幅器、又は結像システムであり得る。光学システム203は、極端紫外(EUV)光を生成するために使用される光源であり得る。光学システム203がEUV光源である実施の一例については、図17を参照して検討する。
洗浄システム201は、流体輸送システム202を制御する制御システム255を含む。流体輸送システム202は、流体105を提供する流体供給部210を含む。いくつかの実施において、流体輸送システム202は、流体供給部210に結合されて流体供給部210から流体105を受容する導管250も含む。導管250は、流体105の一部又は全てを光学システム203へ輸送することができる。
流体105はフリーラジカルを含む場合があり、こういった実施では、流体供給部210はフリーラジカルのソースを含む。流体205がフリーラジカルを含む実施では、流体供給部210はマイクロ波プラズマ発生器であり得る。そのようなソースによってフリーラジカルを生成するため、流体供給部210には、フリーラジカルが形成されるガスが提供される。例えば、水素ラジカルを生成するため水素ガス(H)が提供される。流体供給部210にガスを提供する前に、このガスに追加ガスが提供され得る。例えば、水素ガスに、アルゴンと酸素の混合物(Ar/O)が追加され得る。
この代わりに又はこれに加えて、流体供給部210は、フリーラジカルを含まないガスのソースも含み得る。例えば流体供給部210は、二原子分子水素(H)ガス、ヘリウムガス(He)、及び/又はアルゴンガス(Ar)を提供することができる。流体供給部210は、2つ以上のガスソースを含み得る。例えば、流体供給部210は2つの別個のガスソースを含むことができる。
洗浄システム201は制御システム255も含む。制御システム255は流体105の流れを制御する。例えば制御システム255は、どのように流体105が光学システム203へ送出されるかを示す特定の流れパターン又は流れパターンのシーケンスを適用することができる。
図2に示されている例示的な制御システム255は、導管コントローラ240、流れコントローラ241、電子プロセッサ242、電子ストレージ243、及び入出力(I/O)インタフェース244を含む。導管250を含む実施において、導管コントローラ240は、光学要素120に対する導管250の位置を制御する。導管コントローラ240は、導管250と光学要素120との間の距離を変化させる又は設定すること、及び/又は導管250を光学要素120に対して回転させることができる。導管250が最初にシステム200に設置される際、導管250がシステム200に設置された後、及び/又はシステム200の使用中に、導管コントローラ240を用いて導管250を光学要素120に対して位置決めすることができる。
導管コントローラ240は、電子的に制御されるコンポーネントを含み得る。例えば、ユーザ又は自動化電子プロセスによって活性化された場合に導管250を移動させるステッパモータ又は他のデバイスに、導管250を結合することができる。導管コントローラ240は、例えば、システム200の外部からアクセス可能でありシステム200のオペレータによる導管250の移動を可能とするレバー、ホイール(wheel)、又は他の機械的デバイスによる手動動作のために構成されたコンポーネントを含み得る。
いくつかの実施において、制御システム255は導管コントローラ240を含まない。例えば、導管250を含むいくつかの実施において、導管250は光学要素120に対して永続的に位置決めされ、設置後又は使用中に動かされない。これらの実施では、制御システム255に導管コントローラ240が存在しないか、又は導管コントローラ240が無効にされている(disable)可能性がある。
流れコントローラ241は、流体105の流れを制御するために用いられる。流れコントローラ241は、流体105の流れを測定及び/又は制御する質量流量コントローラ、及び、流体供給部210と光学システム203との相対圧力を制御する圧力コントローラを含み得る。
電子プロセッサ242は、汎用又は特殊用途マイクロプロセッサのようなコンピュータプログラムの実行に適した1つ以上のプロセッサ、及び任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つ以上のプロセッサである。一般に、プロセッサは、読み取り専用メモリもしくはランダムアクセスメモリ又はこれら双方から命令及びデータを受信する。電子プロセッサ242は、任意のタイプの電子プロセッサとすればよい。
電子ストレージ243は、RAM等の揮発性メモリ又は不揮発性メモリであり得る。いくつかの実施において、電子ストレージ243は、不揮発性及び揮発性の双方の部分又はコンポーネントを含み得る。電子ストレージ243は、命令をコンピュータプログラムとして記憶している可能性があり、これらの命令は実行された場合プロセッサ242に制御システム255内の他のコンポーネントとの通信を行わせる。
電子ストレージ243は、流れパターン記憶部246も含む。流れパターン記憶部246には、複数の流れパターンを規定するのに充分な情報が記憶されている。流れパターン記憶部246内の各流れパターンの情報が制御システム255によって流体輸送システム202に適用された場合、流体205は、流れパターンによって指定されるように光学要素120へ送出される。制御システム255は、入出力インタフェース244において、人のオペレータ又は自動化電子プロセスから、特定の流れパターン又は「レシピ(recipe)」を形成する流れパターンのシーケンスを流体輸送システム202に適用することを要求する入力を受信できる。制御システム255は、例えば、流れコントローラ241にコマンドを伝達して、質量流量コントローラに流体205の現在の流量を測定又は決定させ、この流量を流れパターンによって指定された流量に合致するよう調整することで、様々な流れパターンを実施できる。
流れパターン記憶部246に記憶されている流れパターンは、光学システム203の1つ以上の具体的な構成及び/又は1つ以上の光学システムに関連付けて記憶できる。このため、システム200のオペレータ(又は自動化プロセス)は、特定の光学システム及び/又は構成のために最適化された流れパターン又は一連の流れパターンを選択することができる。
入出力インタフェース244は、制御システム255及び/又はそのコンポーネントがデータ及び信号を受信すること、及び/又はオペレータに及び/又は別の電子デバイス上で実行している自動化プロセスにデータ及び信号を提供することを可能とする、任意の種類の電子インタフェースである。例えば、入出力インタフェース244はタッチスクリーン又は通信インタフェースの1つ以上を含み得る。
図3を参照すると、例示的なプロセス300のフローチャートが示されている。プロセス300について、図2のシステム200に関連付けて検討する。しかしながら、プロセス300は他のシステムによって実行することも可能である。プロセス300は、電子ストレージ243上に記憶された命令として実施され、電子プロセッサ242及び制御システム255の他のコンポーネントによって実行され得る。いくつかの実施において、プロセス300は、別の有形コンピュータ読み取り可能媒体上に記憶され、既存のシステムを改造又はアップグレードするために使用され得る。
第1の流れパターンに基づいて、流体105を光学要素120の方へ誘導する(310)。光学要素120は表面122を含み、流体105は光学要素120の表面122の方へ誘導することができる。第1の流れパターンは、どのように流体105が光学要素120と相互作用するかを規定する情報である。例えば第1の流れパターンは、光学要素120に対する流体105の流量、空間分布、及び/又は光学要素120に対する流体105の流れの方向を示すことができる。
流体105はフリーラジカルを含み得る。フリーラジカルは、不対価電子又は開殻の電子殻を有し、従ってダングリング共有結合を有すると見なされ得る原子、分子、又はイオンである。ダングリングボンドは、フリーラジカルを化学的に高反応とすることができる。すなわち、フリーラジカルは他の物質と容易に反応できる。フリーラジカルは、反応性の性質のため、物体(光学要素120の表面122等)から物質(デブリ124等)を除去するために使用できる。フリーラジカルは、例えばデブリのエッチング、デブリとの反応、及び/又はデブリの燃焼によって、デブリを除去することができる。
流体105は、フリーラジカルを含まないガスである場合がある。これらの実施では、流体供給部210は、例えば二原子分子水素(H)ガス、ヘリウムガス(He)、及び/又はアルゴンガス(Ar)を提供し得る。流体105は、フリーラジカルとガスの混合物とすることも可能である。いくつかの実施において、流体105はフリーラジカルとガスの双方を含み、フリーラジカルとガスは、異なる経路又は機構によって光学要素120の方へ誘導される。中性ガスは、ラジカルを目的地へ輸送するためのキャリアガスとすることができる。
第2の流れパターンに基づいて、流体105を光学要素120の方へ誘導する(320)。流体105は光学要素120の表面122の方へ誘導することができる。第2の流れパターンは第1の流れパターンとは異なる。例えば流体105は、第2の流れパターンに基づいて光学要素120の方へ誘導される場合、第1の流れパターンとは異なる流量、方向、空間パターン、及び/又は持続時間を有し得る。流体105は表面122に対して流れ、表面122からデブリ124を除去する。また、流体105は表面122に対してデブリ124の一部を輸送することができ、輸送されたデブリの一部は第2の停滞領域126に蓄積し得る。
流体105は、任意のやり方で光学要素120の方へ誘導される。例えば、流体105を輸送するための構造なしで、流体105を光学システム203の内部で発生させて光学要素120に与えることができる。いくつかの実施では、流体105の全て又は一部を導管250によって光学要素120へ送出することができる。
図4A〜図4Cも参照すると、光学要素420及び2部分導管450が示されている。導管450は第1の導管450a及び第2の導管450bを含む。導管450a、450bは、光学要素420の外周427に位置決めされている。以下の検討において、光学要素420は光学システム203内にあり、流体105は導管450を介して光学要素420へ送出される。
図4Aは、光学要素420及び導管450a、450bの上面図である。図4Bは、導管450aと、流体105が導管450aから出るアパーチャ454の部分斜視図である。導管450bも、流体105が通る複数のアパーチャを含む。図4Cは、光学要素420及び導管450a、450bの側断面図である。光学要素420は、反射及び/又は屈折によって光と相互作用する表面422を含む。光学要素420の表面422は、x−z面において凹形に湾曲している(図4C)。この例では、流体供給部210(図2)は2つの別個の流体供給部210a及び210bを含み、それぞれ導管450a及び450bに接続されている。
図5A及び図5Bは、流体105が流れパターンA及び第2の流れパターンBに基づいて光学要素420の方へ流れている時の光学要素420の斜視図と導管450a、450bの部分斜視図である。
図5A及び図5Bは、プロセス300によって管理される洗浄サイクル中に流体105が流れて光学要素420を洗浄することを図示している。図5A及び図5Bに示される洗浄サイクルでは、2つの異なる流れパターン、すなわち、時間期間Aの間に適用される流れパターンA(実線の矢印で表されている)及び時間期間Bの間に適用される流れパターンB(破線の矢印で表されている)に基づいて、流体105は光学要素420の方へ誘導される。この例では、流れパターンA及びBは、単一の洗浄サイクルにおいて光学要素420を洗浄するためのレシピを規定する。洗浄サイクルは、光学要素420が光学システム203内にある時に実行される。この例では洗浄サイクルは複数の流れパターンを含むが、いくつかの実施では、洗浄サイクルは単一の流れパターンを含む。
図5Aを参照すると、流体105は、流れパターンAに基づいて光学要素420の方へ誘導されている。流れパターンAを記述する情報は、洗浄システム201の流れパターン記憶部246上に記憶され、この情報は制御システム255によって検索されて流体輸送システム202に適用される。この例では、流れパターンAを記述する情報によって、流体105は、流れパターンAを記述する情報により示される時間期間にわたって導管450a及び450bを介して誘導される。
流れパターンAを記述する情報は、例えば電子ストレージ243上に記憶された命令であり、電子プロセッサ242によって実行された場合、流体供給部210aに流体105を第1の流量で導管450a内へ送出させると共に、流体供給部210bに流体105を第2の流量で導管450a内へ送出させることができる。第1及び第2の流量は個別に制御可能であり、同一の流量であるか又は異なる流量であり得る。流れパターンAを規定する情報は、流体105が導管450a及び450b内を流れる具体的な流量を含むか、又は流れパターンAは、流れ105が導管450a内を流れる流量と導管450b内の流量との比を指定することができる。
この例では、流れパターンAを記述する情報によって流体105は導管450a及び導管450bの双方から流れるが、他の例では、流体105は導管450a、450bのうち一方から流れ得る。
流れパターンAを記述する情報は、流体105が表面422に対して流れる方向も規定することができる。例えば、流れパターンAを記述する情報は、流体105を特定の方向に誘導するため導管コントローラ240に導管450a及び/又は導管450bを表面422に対して移動させる命令を含み得る。この命令は、x−y面内で導管450a及び/又は導管450bを表面122に対して平行移動させること、x−z面又はy−z面内で導管450a及び/又は導管450bを表面122に対して近付けるかもしくは遠ざけること、及び/又は導管450a及び/又は導管450b及び開口454を表面122に対して回転させることによって、導管450a及び/又は導管450bを移動させることができる。
第1の流れパターンを記述する情報は、流体105を流れパターンAに基づいて光学要素420の方へ誘導する時間長も決定することができる。図5Aの例において、流体105は、流れパターンAを規定する情報によって指定され得る時間期間Aにわたって光学要素420の方へ誘導される。時間期間Aは、例えば数分又は数時間であり得る。
流体105は、第1の流れパターンに基づいて表面122の方へ誘導される場合、表面422に対して移動して、表面422からデブリ424を除去すると共にデブリ424の一部を表面422の他の部分へ輸送する。流体105の流れと表面422の形状の組み合わせにより、表面422から除去されないデブリの大部分は、表面422上の位置425にある停滞領域にトラップされる。
図5Bを参照すると、流体105は、流れパターンBに基づいて光学要素420の方へ誘導されている。流体105を流れパターンBに基づいて誘導することで、停滞領域は移動し、流体105は位置425にトラップされたデブリを除去することができる。
流れパターンAを規定する情報と同様、流れパターンBを規定する情報は、例えば、流れパターンBに基づく流体105の流量、導管450a及び/又は導管450bから出る流体105の流れの方向、及び/又は流体105が表面422の方へ流れる持続時間(時間期間B)を含み得る。流れパターンBのこれらのパラメータの一部又は全ては、流れパターンAのパラメータとは異なる可能性がある。例えば、流れパターンBは、導管450a及び450b内の流量が異なることを指定する情報によって規定され、流れパターンAは、450a及び450bの流量が同一であることを指定する情報によって規定され得る。
従って、流れパターンBを記述する情報により、流体が流れパターンAに基づいて表面422の方へ誘導されるのとは異なるように、流体105は表面422の方へ流れる。流体105の流れの特徴を変えることによって、(流れパターンAに関連付けられた)時間期間Aにおいて表面422上の位置425に位置付けられた停滞領域にトラップされたデブリを、光学要素420の表面422から除去することができる。デブリは、光学要素420が光学システム203内にある間に表面422から除去される。光学システム203の使用中に(例えば表面422が光と相互作用している間に)流体105を光学要素422の方へ誘導することができる。このため、手順300によって、システム200のダウンタイムを最小限に抑えて又は全くダウンタイムなしで光学要素420を洗浄することができる。
流れパターンBに基づいて流れる流体105も、位置425とは異なる表面の位置に停滞領域を生成し得る。
上述のように、光学システム203はEUV光源であり、光学要素120又は420はEUV光源内の光学要素であり得る。流体105は、光学要素の表面上のデブリと反応してデブリを表面から除去するフリーラジカルを含み得る。また、流体105は、フリーラジカルを含まないガスを含み得る。更に、他のガス及び/又は流体を光学要素の方へ誘導して、光学要素からのデブリの除去を強化することができる。流体105及び/又は他の流体は、導管を介して、又は物理的要素に形成された開口もしくは複数の物理的要素の間に形成された通路を介して、光学要素の方へ誘導できる。
以下で、流れパターンに基づいて洗浄流体が流れ得る導管、システム、及び構成の様々な例について検討する。図6A及び図6Bを参照して、EUV光源600の一例について検討する。図7A〜図7C、図8A〜図8C、図9、図11B、図12A、図12B、及び図13は、EUV光源600又は他のEUV光源内の要素にフリーラジカルを送出するため使用され得るフリーラジカル輸送システムの例に関連する。図10〜図12及び図11Aは、フリーラジカルを輸送する導管の例を示す(これらの導管はシステム200の導管250として使用され得る)。図17は別のEUV光源の例を示し、図18A及び図18Bは流体輸送システムの例を示す。
流れパターンについて更に詳しく検討する前に、EUV光源について検討する。
図6Aを参照すると、LPP EUV光源600が示されている。LPP EUV光源600はフリーラジカル輸送システム700を含む。輸送システム600は光源600の一部として図示されている。しかしながら、輸送システム700は光源600から取り外すと共に光源600に再挿入することができる。フリーラジカル輸送システム700について検討する前に、EUV光源600の検討を行う。フリーラジカル輸送システム700については図7A以降で更に詳しく検討する。
LPP EUV光源600は、ターゲット位置605におけるターゲット混合物614を、ターゲット混合物614へ向かうビーム経路に沿って進行する増幅光ビーム610で照射することによって、形成される。照射部位とも呼ばれるターゲット位置605は、真空チャンバ630の内部607内にある。増幅光ビーム610がターゲット混合物614に当たると、輝線がEUV範囲内にある元素を有するターゲット混合物614内のターゲット材料はプラズマ状態に変換される。生成されたプラズマは、ターゲット混合物614内のターゲット材料の組成に依存した特定の特徴を有する。これらの特徴には、プラズマによって生成されるEUV光の波長、並びにプラズマから放出されるデブリの種類及び量が含まれ得る。
光源600はターゲット材料送出システム625も含む。ターゲット材料送出システム625は、液体小滴、液体流、固体粒子もしくはクラスタ、液体小滴に含まれる固体粒子、又は液体流に含まれる固体粒子の形態のターゲット混合物614を、送出、制御、及び誘導する。ターゲット混合物614は、例えば水、スズ、リチウム、キセノン、又は、プラズマ状態に変換された場合にEUV範囲内に輝線を有する任意の材料等のターゲット材料を含む。例えば、元素スズは、純粋なスズ(Sn)として、例えばSnBr4、SnBr2、SnH4のようなスズ化合物として、例えばスズ−ガリウム合金、スズ−インジウム合金、スズ−インジウム−ガリウム合金、又はこれらの合金の任意の組み合わせのようなスズ合金として、使用され得る。ターゲット混合物614は、非ターゲット粒子のような不純物も含み得る。従って、不純物が存在しない状況では、ターゲット混合物614はターゲット材料でのみ構成される。ターゲット混合物614は、ターゲット材料送出システム625によって、チャンバ630の内部607へ、更にターゲット位置605へ送出される。
光源600は駆動レーザシステム615を含み、これは、レーザシステム615の1つ又は複数の利得媒質内の反転分布のために増幅光ビーム610を生成する。光源600は、レーザシステム615とターゲット位置605との間にビームデリバリシステムを含む。ビームデリバリシステムは、ビーム輸送システム620及び集束アセンブリ622を含む。ビーム輸送システム620は、レーザシステム615から増幅光ビーム610を受光し、必要に応じて増幅光ビーム610を方向操作及び変更し、増幅光ビーム610を集束アセンブリ622に出力する。集束アセンブリ622は、増幅光ビーム610を受光し、ビーム610をターゲット位置605に集束させる。
いくつかの実施において、レーザシステム615は、1つ以上のメインパルスを提供し、場合によっては1つ以上のプレパルスも提供するための、1つ以上の光増幅器、レーザ、及び/又はランプを含み得る。各光増幅器は、所望の波長を高い利得で光学的に増幅することができる利得媒質、励起源、及び内部光学部品を含む。光増幅器は、レーザミラー、又はレーザキャビティを形成する他のフィートバックデバイスを有する場合も有しない場合もある。従ってレーザシステム615は、レーザキャビティが存在しない場合であっても、レーザ増幅器の利得媒質における反転分布のために増幅光ビーム610を生成する。更に、レーザシステム615は、レーザシステム615に充分なフィードバックを与えるレーザキャビティが存在する場合、コヒーレントなレーザビームである増幅光ビーム610を生成できる。「増幅光ビーム」という言葉は、増幅されているだけで必ずしもコヒーレントなレーザ発振でないレーザシステム615からの光、及び増幅されていると共にコヒーレントなレーザ発振であるレーザシステム615からの光、のうち1つ以上を包含する。
レーザシステム615における光増幅器は、利得媒質としてCO2を含む充填ガスを含み、波長が約9100〜約11000nm、特に約10600nmの光を、600以上の利得で増幅できる。レーザシステム615で使用するのに適した増幅器及びレーザは、パルス状レーザデバイスを含み得る。これは例えば、DC又はRF励起によって約9300nm又は約10600nmの放射を生成し、例えば10kW以上の比較的高いパワーで、例えば40kHz以上の高いパルス繰り返し率で動作するパルス状ガス放電CO2レーザデバイスである。また、レーザシステム615における光増幅器は、レーザシステム615をより高いパワーで動作させる場合に使用され得る水のような冷却システムも含むことができる。
図6Bは、例示的な駆動レーザシステム680のブロック図を示す。駆動レーザシステム680は、光源600内の駆動レーザシステム615として使用することができる。駆動レーザシステム680は、3つの電力増幅器681、682、及び683を含む。電力増幅器681、682、及び683のいずれか又は全ては、内部光学要素(図示せず)を含み得る。
光684は、電力増幅器681から出力ウィンドウ685を通って出射し、曲面鏡686によって反射される。反射後、光684は空間フィルタ687を通過し、曲面鏡688によって反射され、入力ウィンドウ689を通って電力増幅器682に入射する。光684は、電力増幅器682において増幅され、電力増幅器682から出力ウィンドウ690を通って光691として再誘導される。光691は、折り畳みミラー692によって増幅器683の方へ誘導され、入力ウィンドウ693を通って増幅器683に入射する。増幅器683は光691を増幅し、光691を増幅器683から出力ウィンドウ694を通して出力ビーム695として誘導する。折り畳みミラー696は、出力ビーム695を上方へ(紙面外に)、ビーム輸送システム620(図6A)の方へ誘導する。
更に図6Bを参照すると、空間フィルタ687は、例えば直径が約2.2mm〜3mmの円であり得るアパーチャ697を画定する。曲面鏡686及び688は、例えば、それぞれ焦点距離が約1.7m及び2.3mであるオフアクシスパラボラミラーであり得る。空間フィルタ687は、アパーチャ697が駆動レーザシステム680の焦点と一致するように位置決めできる。
再び図6Aを参照すると、光源600は、増幅光ビーム610を通過させてターゲット位置605に到達させるアパーチャ640を有するコレクタミラー635を含む。コレクタミラー635は、例えば、ターゲット位置605に主焦点を有し、中間位置645に二次焦点(中間焦点とも呼ばれる)を有する楕円ミラーであり得る。中間位置645において、EUV光は光源600から出力し、例えば集積回路リソグラフィツール(図示せず)に入力することができる。光源600は、端部が開口した中空円錐形シュラウド650(例えばガス円錐(gas cone))も含むことができる。これは、コレクタミラー635からターゲット位置605に向かってテーパ状であり、増幅光ビーム610がターゲット位置605に到達することを可能としながら、集束アセンブリ622及び/又はビーム輸送システム620内に入るプラズマ生成デブリの量を低減させる。この目的のため、シュラウドにおいて、ターゲット位置605の方へ誘導されるガス流を提供することができる。
光源600は、小滴位置検出フィードバックシステム656と、レーザ制御システム657と、ビーム制御システム658と、に接続されているマスタコントローラ655も含むことができる。光源600は、1つ以上のターゲット又は小滴撮像器660を含むことができ、これは、例えばターゲット位置605に対する小滴の位置を示す出力を与え、この出力を小滴位置検出フィードバックシステム656に提供する。小滴位置検出フィードバックシステム656は、例えば小滴の位置及び軌道を計算することができ、それらから小滴ごとに又は平均値として小滴位置誤差が計算され得る。小滴位置検出フィードバックシステム656は、小滴位置誤差をマスタコントローラ655に対する入力として提供する。従ってマスタコントローラ655は、レーザ位置、方向、及びタイミング補正信号を、例えばレーザ制御システム657に提供することで、これらが例えばレーザタイミング回路を制御するため使用され、及び/又はビーム制御システム658に提供することで、ビーム輸送システム620における増幅光ビームの位置及び整形を制御し、チャンバ630内のビーム焦点スポットの位置及び/又は焦点パワー(focal power)を変更することができる。
ターゲット材料送出システム625は、ターゲット材料送出制御システム626を含む。ターゲット材料送出制御システム626は、マスタコントローラ655からの信号に応答して動作可能であり、例えば、ターゲット材料供給装置627によって放出される小滴の放出点を変更して、所望のターゲット位置605に到達する小滴の誤差を補正する。
更に、光源600は光源検出器665及び670を含むことができ、これらは、限定ではないが、パルスエネルギ、波長の関数としてのエネルギ分布、特定の波長帯内のエネルギ、特定の波長帯外のエネルギ、EUV強度の角度分布、及び/又は平均パワーを含む1つ以上のEUV光パラメータを測定する。光源検出器665は、マスタコントローラ655によって使用されるフィードバック信号を発生する。フィードバック信号は、効果的かつ効率的なEUV光生成のため適切な時に適切な場所で小滴を正確に捕らえるために、例えばレーザパルスのタイミング及び焦点のようなパラメータの誤差を示すことができる。
光源600は、光源600の様々なセクションを整合させるため又は増幅光ビーム610をターゲット位置605へ方向操作するのを支援するために使用され得るガイドレーザ675も含むことができる。ガイドレーザ675に関連して、光源600は、集束アセンブリ622内に配置されてガイドレーザ675からの光の一部と増幅光ビーム610をサンプリングするメトロロジーシステム624も含む。他の実施では、メトロロジーシステム624はビーム輸送システム620内に配置される。メトロロジーシステム624は、光のサブセットをサンプリング又は方向転換(re−direct)する光学要素を含むことができ、そのような光学要素は、ガイドレーザビーム及び増幅光ビーム610のパワーに耐えられる任意の材料から作製される。マスタコントローラ655がガイドレーザ675からのサンプリングされた光を解析し、この情報を用いてビーム制御システム658を介して集束アセンブリ622内のコンポーネントを調整するので、メトロロジーシステム624及びマスタコントローラ655からビーム解析システムが形成されている。
従って、要約すると、光源600は増幅光ビーム610を生成し、これはビーム経路に沿って誘導されてターゲット位置605のターゲット混合物614を照射して、混合物614内のターゲット材料を、EUV範囲内の光を発するプラズマに変換する。増幅光ビーム610は、レーザシステム615の設計及び特性に基づいて決定される特定の波長(駆動レーザ波長とも称される)で動作する。更に、ターゲット材料がコヒーレントなレーザ光を生成するのに充分なフィードバックをレーザシステム615に与える場合、又は駆動レーザシステム615がレーザキャビティを形成するのに適した光学フィードバックを含む場合、増幅光ビーム610はレーザビームであり得る。
図7A〜図7Cは、それぞれ3つの異なる時点、すなわち時点1(t1)、時点2(t2)、及び時点3(t3)における、フリーラジカル輸送システム700の一例のブロック図を示す。時点t1は最も早い時点であり、時点t2は時点t1の後に発生し、時点t3は時点t2の後に発生する。フリーラジカル輸送システム700は、フリーラジカル705を、容器730の内部にある要素720へ送出する。フリーラジカル輸送システム700は図6Aにも示されている。更に、フリーラジカル輸送システム700は、システム200(図2)において流体輸送システム202として使用することができる。
フリーラジカル輸送システム700は、フリーラジカル705のソース710に接続している導管750を含む。フリーラジカル705は、導管750によって画定された開口752内に流れ、導管750内を方向707に沿って移動する。また、導管750は、導管750の側壁756を貫通して導管750の内部758と容器730の内部732との間に通路を与える別の開口754も画定する。容器730は、上述した真空チャンバ630のような真空チャンバであり得る。要素720は、容器730の内部732で発生するデブリに露呈される任意の要素とすることができる。要素720は、内部732で発生させるプラズマの経路内にある光学要素であり得る。例えば要素720は、図6Aのコレクタミラー635のようなコレクタミラーであり得る。
図7Aを参照すると、フリーラジカル705は、ソース710から導管750を介して方向707に移動し、開口754を通って内部732へ出る。開口754は、ラジカル705が開口754を通って出た後に要素720へ流れるように位置決めされている。例えば開口754は、要素720の表面722と向かい合うように位置決めすることができる。開口754は、表面722から距離726に位置決めされている。距離726は、例えば15〜30cmであり得る。図示する例において、導管750は1つの追加の開口754を含むが、図8A〜図8C及び図10〜図16に示されるような他の実施では、複数の開口が導管に形成されている。
要素720は容器730の内部732に配置されている。導管750は、容器730の壁736の密封された開口又はポート734を貫通する。従って導管750は、外部のソース710から要素720までフリーラジカル705を輸送する。フリーラジカル705は、開口754を通って導管750から出て、内部732内へ移動する。
図7Bを参照すると、ラジカル705は、表面722上にあるデブリ724に到達する。内部732で発生させるプラズマの経路内に存在する要素720の例を引き続き用いると、デブリ724は、プラズマを発生させるため用いられるターゲット混合物から形成される蒸気、イオン、粒子、及び/又はクラスタに由来する汚染であり得る。ターゲット混合物は、プラズマに変換された場合にEUV光を発する任意の材料であり得る。このため、デブリ724は、スズ、リチウム、又はプラズマに変換された場合にEUV光を発する他の任意の物質のような金属の蒸気残留物、粒子、イオン、又はクラスタを含む可能性がある。図7Cに示されているように、ラジカル705はデブリ724と再結合してデブリ724を表面722から除去する。再結合によって、デブリ724の存在しない洗浄済み領域728が生成される。洗浄済み領域728は、例えば6インチ(15.24cm)以上の直径を有する円形エリアであり得る。
導管750は、フリーラジカルと反応することも結合することもない材料、又は低い再結合係数(例えば約5×10−3以下の再結合係数)を有するもので作製されている。再結合係数は、ラジカルが、表面と1回衝突した後にその表面上に残留している別のラジカルと再結合する確率の尺度である。フリーラジカル705が導管750内を移動する状況では、内壁と開口752及び754における材料の再結合係数が、ソース710によって発生するラジカルのうち要素720に到達する部分を一部決定する。低い再結合係数を有する材料では、ソース810によって発生するフリーラジカル705のうち導管750の内壁との衝突による再結合で失われるものが比較的少ないので、発生するラジカル705のうち要素720に到達できる部分が大きくなる。
導管750は、テフロン、石英、又はホウケイ酸ガラス(例えばパイレックス)等のガラスで作製することができる。いくつかの実施において、導管750は、フリーラジカル705と接触する可能性のある部分を再結合係数の低い材料でコーティングした金属によって作製できる。例えば導管750は、例えばパイレックス等のガラスで内面と端部をコーティングしたアルミニウム導管とすることができる。別の例では、導管750は、二酸化シリコン(SiO2)、酸化チタン(TiO2)、又は酸化アルミニウム(AlO2)等の酸化金属で作製できる。更に別の例として、導管は、陽極酸化アルミニウム等の陽極酸化金属で作製できる。金属酸化物から作製された導管は、非金属材料から作製されたものよりも高い再結合係数を有し得るが、金属導管は加工が比較的容易であると共に、より堅固にすることができる。
導管750の材料及び導管を通るラジカル705の質量流量によって、導管750は、ラジカル705をその場で(in−situ)要素720まで送出するため、すなわち要素が容器730の内部にある間に送出するために充分な長さとすることができる。例えば導管750は、方向707に沿って0.8〜2メートルの長手方向範囲を有し得る。
図8A〜図8Cを参照すると、フリーラジカル輸送システム800の別の例のブロック図が示されている。図8Aは輸送システム800の側面図を示し、図8Bは図8Aのライン8B−8Bに沿って切り取った輸送システム800の図を示し、図8Cは図8Aのライン8C−8Cに沿って切り取った輸送システム800の図を示す。フリーラジカル輸送システム800は、システム200(図2)において流体輸送システム202として使用することができる。
フリーラジカル輸送システム800は、開口854a〜854lを画定する導管850を含み、フリーラジカル805はこれらの開口を通って導管850から出て要素820の方へ誘導される。開口854a〜854lの様々な大きさ及び特定の配置によって、システム800はラジカルを均一レートで要素820に提供し、これによって要素820を均一レートで洗浄することができる。開口854a〜854lの大きさは方向807で拡大する。最も小さい開口(開口854a)はソース810に最も近く、最も大きい開口(開口854l)はソース810から最も遠い。
図8Aを参照すると、フリーラジカル輸送システム800は、フリーラジカル805を生成するソース810を含む。図8Aは導管850を側方から示し、開口854a〜854lは方向807に対して垂直な向きであるので、フリーラジカル805は開口854a〜854lから出て要素820へ向かって方向808に流れる。導管850は、ソース810に結合して発生したフリーラジカル805を受容する開口852を画定する。導管850は、容器830(例えば真空チャンバ)の側壁836及び密封されたポート834を貫通し、容器830の内部832内へ延出している。フリーラジカル805は、導管850内で方向807に移動し、開口854a〜854lを通って要素820の方へ出て行く。導管850は要素820から距離826に位置付けられている。湾曲面を有し導管と向かい合う要素820のような要素では、距離826は導管から要素までの最大距離である。距離826は例えば15〜30cmであり得る。
要素820は、容器830の内部832にある。容器830は、LLP EUV光源(図6A及び図6Bの光源600等)の一部である。要素820は、容器830において発生するプラズマの経路内にある表面822を画定する。プラズマ発生によって、表面822上にデブリ824が形成され得る。デブリは、例えば、プラズマを発生させるため使用されるターゲット混合物の一部であるスズ小滴から形成される蒸気残留物、粒子、及びイオンを含み得る。
ラジカル805がデブリ824に到達した場合、ラジカル805はデブリ824と結合し、これによってデブリ824を表面822から除去する。導管850はフリーラジカル805を要素820まで送出するので、要素820を洗浄のため容器830から取り出す必要はない。要素820は、容器830の内部にある間に洗浄される。要素820を容器830から取り出さずに洗浄すると、例えば要素820は配置が変化せず、洗浄後に再び位置合わせする必要がないので、システムのダウンタイムが短縮される。
図8B及び図8Cも参照すると、導管850は開口854a〜854lを含み、これらの各々は導管850の壁856を貫通する通路を形成する。図8Bは、方向808と反対の方向に、要素820から導管850を見上げた場合の導管850の図を示す。図8Cは、紙面内に向かう方向808に、要素820を見下ろした図を示す。図8Cは、要素820の表面822上における開口854a〜854lの各々の投影829a〜829lも示す。全体として、投影829a〜829lは、開口854a〜854lから放出されたフリーラジカル805に露呈される要素820の部分である帯状部(swath)828を画定する。
開口854a〜854lの大きさは方向807で拡大する。最も小さい開口(開口854a)はソース810に最も近く、最も大きい開口(開口854l)はソース810から最も遠い。以下で検討するように、開口854a〜854lの大きさが方向807で拡大することにより、フリーラジカル805は均一レートで帯状部828に到達する。
ソース810はマイクロ波プラズマ発生器であり得る。そのようなソースによってラジカルを生成するため、ソース810には、フリーラジカルが形成されるガスが提供される。例えば、水素ラジカルを生成するため水素ガス(H2)が提供される。ソース810にガスを提供する前に、このガスに追加ガスが追加され得る。例えば、水素ガスに、アルゴンと酸素の混合物(Ar/O2)が追加され得る。水素ガス及び追加ガス混合物は双方とも、ソース810に提供される場合、ある質量流量及び速度を有する。例えば、水素ガスは3標準リットル/分(SLM)の質量流量でソース810に提供され、Ar/O2混合物は21標準立法センチメートル/分(SCCM)の質量流量でソースに提供され得る。
水素及びAr/O2ガスはソース810に入り、水素フリーラジカル及び導管850内で方向807に移動する移動ガスを生成するため用いられる。導管内を移動する移動ガスは、方向807とは反対の方向に沿って作用する背圧を生じる。背圧は、移動ガスが導管850内を流れる際に加わる抵抗である。
背圧が存在する場合、導管850内を移動するガスの質量流量又は速度を低減させる効果がある。これにより、ガスで運ばれるフリーラジカルが導管850内に留まる時間期間が長くなる。フリーラジカル805が導管850内に存在する時間は「滞留時間(residence time)」である。背圧が存在すると、水素ラジカルでは滞留時間が長くなり得る。この長い滞留時間によって、ラジカルが導管850の内壁と再結合し、要素820に到達する水素ラジカルが減少する可能性が高くなる。
また、導管850内で方向807に流れるガスの質量流量又は速度を増大させると、フリーラジカル805が導管850内で移動する速度が上昇するので、フリーラジカルを高レートで要素820に送出し、より迅速に要素820を洗浄することができる。しかしながら、流れるガスの質量流量又は速度を増大させると背圧も増大し、これによって、(導管内でのラジカル滞留時間が長くなり、この間に再結合が増大するため)要素820に送出されるフリーラジカルの量が低減し、また、(背圧によって、流れるガスの速度低下が生じるため)ラジカルが要素820に送出される速度も低下する可能性がある。このため、導管850内を流れるガスの質量流量又は速度の増大は、背圧の生成によって相殺される。
更に、側壁に開口が存在しない導管では、導管内を流れるガスに加わる圧力又は抵抗は、ガス流の方向において増大し得る。もしも側壁の開口が全て同じ大きさであると、導管850内部の圧力はソース810に近付くにつれて増大するので、ソースに最も近い開口からは、他のいずれの開口に比べても多くのラジカル805が出て行く。更に、この状況では、方向807において質量流量が低減又は低下するので、ラジカル805は導管850内で方向807に移動するにつれて速度が低下する。このため、もしも導管側壁の開口が全て同じ大きさであると、ラジカル805は帯状部828に到達するものの、帯状部828に到達するラジカル805の速度は、帯状部828の様々な部分全体にわたって一定でない可能性がある。
これに対して、導管850の開口854a〜854lは異なる大きさを有し、これらの開口の大きさはガス流の方向(方向807)において拡大する。この構成は上述の効果を低減させる。従って、導管850のように、側壁に様々な大きさの開口を有する導管を用いてラジカル805を表面822に送出した場合、帯状部828の全ての部分が同一レートで洗浄される。
いくつかの実施において、導管内の背圧は0.9〜1.2トル未満に保持され、方向807に流れるガスの中心線質量流量(centerline mass flow rate)は1〜4SLMの間である。デブリ824のエッチレート又は除去レートは、例えば毎分5〜125ナノメートル(nm/分)であり得る。除去レートは125nm/分よりも大きくすることができる。方向807に流れるガスの中心線質量流量は流れパターンによって規定できる。このため、異なる流れパターンを輸送システム800に適用することにより、中心線質量流量を様々に変えることができる。
開口854a〜854lは、直径が4.5〜6.5mmの円形断面を有し、導管850上で方向807に相互に等距離ずつ離間させることができる。方向807に沿った各開口間の長手方向の間隔は、例えば40mmであり得る。図8A〜図8Cに示されている例は12の開口を含むが、他の例では、より多いか又は少ない開口を使用することができる。例えば導管850は、10の開口又は12を超える開口を画定できる。
図8B及び図8Cを参照すると、洗浄される要素820上のエリアを拡大するため、導管850により画定されて方向807に平行な方向に沿って延出する長手方向軸859を中心として、導管850を回転させることができる。この代わりに又はこれに加えて、導管850を方向809に沿って前後に平行移動させることも可能である。
更に、導管850は、方向808に移動させて導管850を要素820に近付けること、又は方向808と反対の方向に移動させて導管850を要素820から遠ざけることも可能である。導管850を要素820に近付けると、要素820の表面822の特定の領域に到達するフリーラジカル805の部分を増大させることができる。例えば、導管850を方向308に表面822の方へ移動させて、フリーラジカル850を停滞領域の方に誘導することができる。導管850を要素820の表面822から遠ざけると、フリーラジカル805によって洗浄されるエリアを拡大することができる。導管850の動きは、どのようにフリーラジカル805を表面822の方へ誘導するかを規定する流れパターンにおいて指定することができる。
システム800は、システム800のユーザが導管850を移動させることを可能とする位置決め機構840を含む。位置決め機構840は、例えば、容器830の外部からアクセス可能でありユーザによる導管850の移動を可能とするレバー、ホイール、又は他の機械的デバイスによる手動動作のために構成できる。位置決め機構840はコンピュータ制御とすることができる。例えば、ユーザ又は自動電子プロセスによって活性化された場合に導管850を移動させるステッパモータ又は他のデバイスに、導管850を結合することができる。輸送システム800が流体輸送システム203(図2)として用いられる場合、位置決め機構840は、導管コントローラ240の一部であるか又は導管コントローラ240によって制御される。
導管850を方向809に沿って前後に平行移動させると、導管850は、距離826(図8A)を一定に保ちながら要素820に対して移動する。換言すると、導管850は、要素820の外周又はエッジ827を含む面に対して平行な面内で要素820に対して移動する。導管850を、軸859を中心として回転させると、領域821a及び821bのような帯状部828の外側にある要素820の領域へフリーラジカル805を送出することができる。また、導管850を方向809に沿って前後に平行移動させることによっても、帯状部828の外側にある要素820の領域へフリーラジカル805を送出することができる。
図9を参照すると、EUV光源の真空チャンバから光学要素を取り出すことなく真空チャンバ内の光学要素を洗浄するための例示的なプロセス900のフローチャートが示されている。プロセス900は、本明細書に開示されるいずれのフリーラジカル輸送システムによっても実行できる。例えばプロセス900は、輸送システム700又は800によって実行され得る。プロセス900の検討では、一例としてシステム800が用いられる。
再び図8A〜図8Cを参照すると、フリーラジカル805は、導管850によって画定された第1の開口852に受容される(910)。フリーラジカルは、洗浄される要素上のデブリと結合する。デブリは、ターゲット混合物がEUV光を発するプラズマに変換された場合に発生し得る。要素がプラズマの経路内にあるため、デブリは要素の表面上に蓄積する可能性がある。フリーラジカル805はソース810によって発生される。ソース810は、例えば、マサチューセッツ州アンドーバーのMKS Instruments, Inc.から入手できるSMART POWER GENERATOR等のマイクロ波プラズマ発生器とすればよい。ソースは、例えば8000ワットで動作させることができる。
フリーラジカルを発生させるため、フリーラジカルに解離し得るガスをソース810に提供する。このガスは、例えば水素(H2)、ヨウ化水素(HI)、臭素(Br2)、塩素(Cl2)、要素(I2)、メタン、もしくは水とするか、又はこれらを含むことができる。ソース810に混合物を提供する前に、追加ガス(アルゴンと酸素の混合物等)を追加することができる。ガスは、ある質量流量又は速度でソース810に提供され、ソース810で発生したフリーラジカルは、ソース810からのガス流と共に導管850内に流れ込む。質量流量又は速度は、流れパターン記憶部246内に記憶された流れパターンによって規定できる。従って、質量流量又は速度は特定の流れパターンの選択によって変動し得る。
開口852、及び、フリーラジカル805を輸送するか又はフリーラジカル805の経路内にある導管850の部分は、低い再結合係数を有する材料から作製されている。開口852は、フリーラジカル805を受容するように、マイクロ波プラズマ発生器のアプリケータに結合されている。マイクロ波プラズマ発生器のアプリケータはサファイアで作製され得る。導管850及び開口852はサファイアアプリケータに結合して、フリーラジカルがソース810から導管850内へ流れる間に金属表面と接触しないようにすることができる。そのような構成は、結合におけるラジカルの損失を軽減するのに役立ち得る。
導管850内のフリーラジカル805は、開口854a〜854lの方へ誘導される(920)。フリーラジカル805は、ソース810から導管850内を流れるガスによって開口854a〜854lの方へ誘導され得る。これに加えて又はこの代わりに、開口854a〜854lが通路を与える容器830の内部832内の圧力は、ソース810及び導管850内の圧力よりも低い。例えば、容器830の内部の圧力は300ミリトル(40パスカル)であり得る。このため、フリーラジカル805は導管850から開口854a〜854lを通って内部832へと引き込まれる。
上述のように、ラジカルの輸送の促進に役立てるため、導管850は、導管850内を流れるフリーラジカルとの再結合率が低い材料から作製されている。更に、導管内でラジカルを運ぶガスの質量流量又は速度は、背圧の効果を最小限に抑えつつ、できる限り増大させる。フリーラジカル805が導管850内を移動する速度を上昇させると、フリーラジカル805が導管850内に存在する時間量が低減し、導管850の内壁との衝突に起因するラジカル損失量が低減する。また、フリーラジカル805の速度を上昇させると、要素の洗浄レートが上昇する。いくつかの実施において、フリーラジカル805は、導管850の長手方向範囲で1〜4SLMの一定の質量流量で導管850内を移動する。導管850の長手方向範囲は、例えば0.8〜2メートルであり得る。
フリーラジカル805は、開口854a〜854lの少なくとも1つを通って要素820の表面822の方へ移動する(930)。上述のように、容器830の内部832、ソース810、及び導管850の内部の圧力差(圧力は容器830内が最低である)によって、フリーラジカル805を開口854a〜854lから出すことができる。開口854a〜54lは帯状部828の方を向いており、フリーラジカル805を帯状部828へ誘導する。ラジカル805は帯状部828のデブリ824と結合し、デブリ824を除去する。ラジカルは、例えばデブリ824のエッチング、燃焼、又はデブリ824との反応によってデブリと結合し得る。ラジカル805は、5〜125nm/分のレートでデブリを除去することができる。
図8B及び図8Cに示されているようないくつかの実施では、開口854a〜354lが要素820の特定の部分を指し示すように導管850を回転及び/又は平行移動させることによって、開口854a〜354lを要素820の方に向けることができる。
図10〜図13は、他の例示的な導管1050〜1350をそれぞれ示す。図10〜図13に示されている導管はいずれも、輸送システム700もしくは800において、又は流体輸送システム202の導管250として、使用され得る。
図10を参照すると、例示的な導管1050が示されている。導管1050は、長手方向軸1059並びに2つの端部、すなわちソース端部1060及び容器端部1061を画定する。導管1050は、長手方向軸1059に対して平行な方向におけるソース端部1060と容器端部1061との間の距離である長手方向範囲1063を有する。範囲1063は0.8〜2mであり得る。例えば範囲1063は、0.8m、0.9m、0.95m、0.975m、又は1mであり得る。導管1050は、外面1056と、内面1065と、縁部1066と、を画定する壁1067を有する。ソース端部の縁部1066は、直径1064を有する開口1052を画定する。直径1064は、例えば2.5cmであり得る。
壁1067は開口1054a〜1054pを画定する。これらの開口の各々は壁1067を貫通して、流体及びフリーラジカルが導管1050の内部から導管1050の外部へ移動することを可能とする通路を形成する。開口1054a〜1054pの大きさは様々であり、方向1007に沿って拡大し得る。すなわち、開口1054aは最も小さい開口であり、開口1054pは最も大きい開口である。開口1054a〜1054pは、断面が円形であり、4.5〜6.5mmの範囲の直径を有し得る。これらの開口は方向1007で相互に20〜40mmずつ離間し得る。更に、導管1050は、図10に示されている例よりも多いか又は少ない開口を有し得る。
縁部1066及び内面1065は、低い再結合係数を有する材料から作製されている及び/又はそのような材料でコーティングされている。縁部1066及び内面1065は、例えばパイレックス、石英、ガラス、自然酸化物(二酸化シリコン又は二酸化チタン等)、又は陽極酸化アルミニウム等の陽極酸化金属とするか、又はこれらでコーティングすることができる。縁部1066及び内面1065は、再結合係数が約5×10−3以下である任意の材料とすればよい。このように、縁部1066及び内面1065は比較的少数のフリーラジカルとだけ再結合し、それよりもフリーラジカルを導管内で輸送し、洗浄される要素へ送出する。他の場合、再結合係数が1×10−2以上である材料を使用することも可能であるが、これに対応して洗浄レートは低下する。
使用の際、ソース端部1060はフリーラジカルのソースに結合され、開口1052においてフリーラジカルを受容する。例えばソース端部1060は、マイクロ波プラズマ発生器のアプリケータに結合され得る。マイクロ波プラズマ発生器のアプリケータは、マイクロ波エネルギをプラズマに変換する要素である。マイクロ波プラズマ発生器のアプリケータは、例えばサファイアで作製されたチューブであり得る。サファイアアプリケータチューブを開口1052に結合することで、ソースによって発生したフリーラジカルは、フリーラジカルと再結合する金属又は他の要素に接触することなく導管1050内に流入できる。このため、導管1050をソースに結合することで、フリーラジカルの損失は生じるとしてもごくわずかとなる。フリーラジカルはソースから導管1050内に移動し、穴1054a〜1054pを通って導管から出る。
図11及び図12は、他の例示的な導管1150及び1250をそれぞれ示す。導管1150及び1250は、例えば上述のシステム700もしくは800又はシステム200のような、本明細書に開示される輸送システムの任意のもので使用され得る。
導管1150及び1250は、導管1050と同様であるが、導管1150、1250の側壁1167、1267上の異なるポイントを貫通するように位置決めされることによって異なる角度にずらした開口を有する点が異なっている。この位置決めによって、導管1150及び1250から放出されるラジカルは、洗浄される要素のいっそう大きいエリア上に放出される。換言すると、導管1150及び1250の開口は、洗浄される要素上に投影された場合、洗浄される要素に対して全てが同一の角度に向けられた開口を有する導管の開口よりも大きいエリアをカバーする。そのような導管の一例は、開口の全てが導管の長手方向軸に平行なラインに沿って整合されているものである(導管1050等)。
図11を参照すると、導管1150はソース端部1160及び容器端部1161を有する。導管1150は、長手方向軸1159と、外面1156と、内面1165と、縁部1166と、を画定する壁1167を有する。ソース端部1160の縁部1166は、1164の直径を有する開口1152を画定する。直径1164は例えば2.5cmであり得る。壁は、開口1154a〜1154sも画定する。開口1154a〜1154sは、壁1157上でらせん状配列に配置されている。開口1154a〜1154sは、図11に示すように導管の半分の部分のみに配置することができる。他の実施では、開口1154a〜1154sを導管1150全体の表面上に配置して、ラジカルを導管1150から全ての方向に放出することも可能である。
導管1150は、長手方向軸1159に対して平行な方向の延出範囲1163を有する。延出範囲1163は0.8〜2mであり得る。例えば延出範囲1163は、0.8m、0.9m、0.95m、0.975m、又は1mであり得る。導管1050と同様、導管1150の内面1165及び縁部1166は、低い再結合係数を有する材料である。
図12を参照すると、導管1250はソース端部1260及び容器端部1261を有する。導管1250は、長手方向軸1259と、外面1256と、内面1265と、縁部1266と、を画定する壁1267を有する。ソース端部1260の縁部1266は、1264の直径を有する開口1252を画定する。直径1264は例えば2.5cmであり得る。壁は、複数の開口1254も画定する。これらの開口の各々は、ラジカル及びガスのための導管1150の内部と外部との間の通路を提供する。開口1254は、長手方向軸1259に対して平行に延出する列に配置されている。開口1254は異なる大きさを有し、この大きさは方向1207で拡大する。図12に示されている例示的な導管1250は3列の開口を有する。しかしながら、より多いか又は少ない列の開口を使用することも可能である。
導管1250は、長手方向軸1259に対して平行な方向の延出範囲1263を有する。延出範囲1263は0.8〜2mであり得る。例えば延出範囲1263は、0.8m、0.9m、0.95m、0.975m、又は1mであり得る。導管1050と同様、導管1250の内面1265及び縁部1266は、低い再結合係数を有する材料である。
図13Aを参照すると、別の例示的な導管1350が示されている。導管1350は、本明細書に開示される輸送システムのいずれにおいても導管として使用できる。例えば、図13Bも参照すると、導管1350は輸送システム800において導管850の代わりに使用され得る。導管1350は導管1050と同様であるが、曲率半径1370を有する点が異なっている。この曲率半径のため、導管1350は、長手方向軸1359を画定する線形部分1371と、線形部分1371から曲がって軸1373に沿って延出する湾曲部分1372と、を有する。曲率半径1370は、長手方向軸1359と軸1373との間の角度「A」が0度(°)よりも大きく90°以下であるような任意の曲率とすることができる。
導管1350はソース端部1360及び容器端部1361を含む。導管は、長手方向軸1359に対して平行な方向1307に沿った延出範囲1374を有する。延出範囲1374は、0.8m、0.9m、0.95m、0.975m、又は1mであり得る。
導管1350は、長手方向軸1359と、外面1356と、内面1365と、縁部1366と、を画定する壁1367を有する。ソース端部1360の縁部1366は、1364の直径を有する開口1352を画定する。直径1364は例えば2.5cmであり得る。壁は、複数の開口1354も画定する。これらの開口の各々は、ラジカル及びガスのための導管1350の内部と外部との間の通路を提供する。開口1354は異なる大きさを有し、この大きさは方向1307で拡大する。
導管1050と同様、導管1350の内面1365及び縁部1366は、低い再結合係数を有する材料である。
図14A及び図14Bを参照すると、別の例のフリーラジカル輸送システム1400のブロック図が示されている。フリーラジカル輸送システム1400は、図2の流体輸送システム202として使用できる。図14Aは輸送システム1400の側面図を示す。図14Bは、図14Aのライン14B−14Bに沿って切り取った輸送システム1400の断面図を示す。
輸送システム1400は、複数の導管1450a〜1450gを含むマニホルド1450(図14B)を含む。複数の導管1450a〜1450gは、フリーラジカル1405のソースに接続されている。いくつかの実施において、各導管1450a〜1450gは、別個のフリーラジカルソースに接続されている。ソース1410は、開口1452a〜1452gでそれぞれ導管1450a〜1450gに入って導管1450a〜1450g内を方向1407に流れるフリーラジカル1405を生成する。
導管1450a〜1450gの各々は開口1454a〜1454lを有し、これらは全て、導管の壁を貫通する通路を形成し、フリーラジカル1405を要素1420の方へ解放する。このため、単一の導管を含む輸送システムに比べて、輸送システム1400は、マニホルド1450を回転又は平行移動する必要なく要素1420のいっそう大きいエリアを洗浄できる。しかしながら、いくつかの実施では、マニホルド1450を回転又は平行移動させて、フリーラジカル1405によって洗浄される領域の大きさを更に拡大することができる。
更に、導管1450a〜1450gにおいて、開口1454a〜1454lの各々は異なる大きさであり、この大きさは方向1407で拡大する。これは、図8A〜図8Cを参照して上述した導管850の開口854a〜854lと同様である。従って、導管1450a〜1450gはフリーラジカル1405を均一レートで要素1420に送出し、このためデブリは要素1420から均一レートで洗浄される。他の実施において、開口1454a〜1454lは全て同じ大きさであり得る。マニホルド1450は7の導管を含むが、より多いか又は少ない導管を使用することも可能である。更に、マニホルドの導管が図示するよりも多いか又は少ない開口を含むこと、及び、これらの導管が異なる数の開口を含むことも可能である。
図15Aを参照すると、別の例のフリーラジカル輸送システム1500のブロック図が示されている。輸送システム1500の図は、洗浄される要素1520に向かって下向きである。輸送システム1500は、図6Aの光源600のようなLPP EUV光源の一部とすることができ、そのような実施では、要素1520は容器1530の内部1532にある。これに加えて又はこの代わりに、フリーラジカル輸送システム1500は図2の流体輸送システム202として使用できる。
輸送システム1500は導管1550a、1550bを含み、これらはそれぞれフリーラジカルソース1510a、1510bに接続している。ソース1510a、1510bからのフリーラジカルは導管1550a、1550b内に流入する。上述の導管1050と同様、導管1550a、1550bは低い再結合率を有する材料から作製される。
要素1520は、容器1530内で発生するプラズマの経路内にあることでデブリ1524を蓄積する表面1522を画定する。要素1520のアパーチャ1519に増幅光ビームを通してターゲット混合物(図示せず)を照射し、ターゲット混合物をプラズマに変換することによって、プラズマを発生させ得る。要素1520は例えば、プラズマが発するEUV光を受光し、この光を図15Aの紙面外の位置に集束させるコレクタミラーであり得る。このため、図15Aにおいて、増幅光ビーム及び集束EUV光の光路は紙面外に向かう方向である(紙面内へ向かう方向1508とは反対である)。増幅光ビームの光路は紙面外に向かうが、アパーチャ1519を通過する。
図8A〜図8C、図13B、図14A、及び図14Bに示されている輸送システムに比べ、輸送システム1500の導管1550a及び1550bは光路の外側にある。輸送システム800と同様、輸送システム1500を用いて、要素1520を「その場で(in−situ)」、すなわち要素1520が容器1530の内部にある間に、洗浄することができる。更に、輸送システム1500は光路外にあるので、輸送システム1500は、光源が動作中である間に使用できる。
導管1550a、1550bは、線形部分1580a、1580b、及び湾曲部分1581a、1581bを有する。湾曲部分1581a、1581bは要素1520のエッジ1527に沿うように延出し、光路を回避している。導管1550a、1550bは、低い再結合係数を有する材料で作製され、これによってソース1510a、1510bからのフリーラジカルを容器1530の内部に送出する。
湾曲部分1581aを更に詳しく示す図15Bを参照すると、湾曲部分1581aは、導管1550の内部から要素1520の方へフリーラジカル及びガスを送出する開口1554a〜1554kを画定する。開口1554a〜1054kは異なる大きさを有し、この大きさはソース1510aからの距離が遠くなるにつれて拡大する。
湾曲部分1581aにおいて、図15Bの例に示すよりも多いか又は少ない開口を形成することも可能である。これらの開口は、図8A〜図8B、図10、図11、及び図12を参照して図示し記載した開口の配列のうち1つ以上と同様に配置され得る。例えば、開口1554a〜1554kの集合と同様の開口の複数の行を部分1581aに形成できる。導管1550bは、フリーラジカルを要素1520の方へ誘導するように向けられた部分1581bにおいて同様の開口を有する。
図16を参照すると、別の例示的なフリーラジカル輸送システム1600が示されている。フリーラジカル輸送システム1600は、洗浄される要素1620のエッジ1627に沿うように延出する導管1650を含む。図15Aの輸送システム1500と同様、輸送システム1600は、プラズマを発生するため用いられる増幅光ビーム及び/又は要素1620によって集束されるEUV光の光路外にある導管を含む。
輸送システム1600は、フリーラジカルソース1610に結合された導管1650を含む。導管1550a、1550bと同様、導管1650は低い再結合係数を有する材料で作製され、従って、ソース1610によって発生されたフリーラジカルを、要素1620を収容した容器1630の内部1632へ輸送する。導管1650は、フリーラジカルを要素1620の方へ送る開口を画定する。
図17を参照すると、例示的なEUV光源1700のブロック図が示されている。光源1700は要素洗浄システム1701を含む。輸送システム800、1500、及び1600、及び洗浄システム201と同様、要素洗浄システム1701は光学要素を洗浄するために使用できる。図17の例において、光学要素は、真空容器1730の内部1732にある要素1720である。洗浄システム201は、フリーラジカル1705によって要素170を「その場で」洗浄する(要素1720が容器1730の内部1732にある間に、要素1720を移動させる必要なく)。上述のように、フリーラジカルは、不対価電子又は開殻の電子殻を有し、従ってダングリング共有結合を有すると見なされ得る原子、分子、又はイオンである。ダングリングボンドは、フリーラジカルを化学的に高反応性とすることができる。すなわち、フリーラジカルは他の物質と容易に反応できる。フリーラジカルは、反応性の性質のため、物体から物質(デブリ等)を除去するために使用できる。フリーラジカルは、例えばデブリのエッチング、デブリとの反応、及び/又はデブリの燃焼によって、デブリを除去することができる。
フリーラジカル1705に加え、要素洗浄システム1701は、要素1720を洗浄するために、フリーラジカルを含まないガスであるガス1776及び1777も使用する。ガス1776及び1777をフリーラジカル1705と共に用いて、要素1720のいっそう迅速な洗浄を達成できる。図17において、フリーラジカル1705は実線の矢印で示され、ガス1776及び1777は破線の矢印で示されている。どのようにフリーラジカル1705、ガス1776、及びガス1777を要素1720の方へ誘導するかは、1つ以上の流れパターンによって規定される。流れパターンによって、フリーラジカル1705、ガス1776、及びガス1777の流れの特徴を、要素1720がいっそう迅速に洗浄されるように変えることができる。
要素洗浄システム1701は、導管1750を介してフリーラジカル1705を要素1720の表面1722へ誘導するフリーラジカル輸送システム1702を含む。導管1750は光源1700の光路外にあり、従って、要素洗浄システム1701は、光源1700が動作中である間に(例えば光源1700がEUV光1716を生成している間に)要素1720の表面1722を洗浄するよう動作させることができる。
導管1750は、例えば導管1550(図15A及び図15B)又は1650(図16)のいずれかとすることができ、又は、導管1750は別の設計を有し得る。後述する図18A及び図18Bは、光源1700において使用できる導管の一例を示す。図4A〜図4Cに示されている導管450も光源1700において使用できる。
要素洗浄システム1701は、制御システム1755及びガスソース1712も含む。ガスソース1712は、ガス1713(二原子分子水素(H2)ガス、ヘリウムガス(He)、及び/又はアルゴンガス(Ar))を真空容器1730の内部1732に提供する。制御システム1755は、ガス1713の流れ及びフリーラジカル1705の流れを制御する。内部1732に入るガス1713は、要素1720の周囲の空間1703に流入する。ガスは、ガス1776及びガス1777として空間1703に流入する。
ガス1713及びフリーラジカル1705の流れは、流れパターン記憶部246に記憶された1つ以上の流れパターンによって指定されている。1つ又は複数の流れパターンは、ガス1713及びフリーラジカル1705の流量のような特徴を指定する情報を含む。流れパターンによって、制御システム1755又は光源1700のオペレータは、ガス1713及びフリーラジカル1705の特徴を管理及び変更して、要素1720の洗浄を最適化することができる。
光源1700は、ターゲット材料1778を真空容器1730の内部1732のターゲット位置1704へ送出するターゲット材料供給装置1727を含む。側壁1736は内部1732を画定する。光源615から発する増幅光ビーム610は、要素1720の側壁1736及びアパーチャ1717をz方向に通過してターゲット位置1704に至る。増幅光ビーム610はターゲット材料1778と相互作用して、EUV光1716及びデブリ1724を放出するプラズマ1717を形成する。EUV光1716の一部は、要素1720の表面1722によって、反射EUV光1715として反射される。反射EUV光1715は、真空容器1730からリソグラフィシステム1799の方へ出射する。
フリーラジカル輸送システム1702は、ソース1710と、ソース1710からのフリーラジカルを輸送する導管1750と、を含む。導管1750は、端部に形成された開口1752でソース1710に結合されている。ソース1710で発生したフリーラジカルは、開口1752を通って導管1750に流入し、導管1750の側壁1756を貫通する開口1754を通って導管1750から出る。フリーラジカル1705は、真空容器1730の内部1732、ソース1710、及び/又は導管1750の内部の圧力差のため、ソース1710から真空容器1730の内部1732へ流入できる。内部1732の圧力は、ソース1710の圧力及び導管1750の内部の圧力よりも低い。開口1754を要素1720の表面1722に向けて位置決めすることによって、開口1754を通って導管1750から出たフリーラジカル1705は表面1722の方へ誘導される。導管1750は、導管750(図7A及び図7B)が作製されている材料と同様の材料で作製されている。導管750と同様、導管1750は、例えばテフロン、石英、ガラス、金属酸化物、及び/又は低い再結合率を有する材料でコーティングされた金属から作製することができる。
導管1750は、導管1750と要素1720との間に間隔1797をあけるように、内部1732で要素1720に対して位置決めされている。間隔1797は、ガスが通過することができる要素1720と導管1750との間の物理的な分離である。換言すると、導管1750の少なくとも一部は要素1720と物理的に接触しない。また、導管1750は、導管1750のどの部分も増幅光ビーム610と交差しないように位置決めされている。更に、導管1750は、要素1720の表面1722とプラズマ1717から発するEUV光1716との間に存在しないように位置決めされている。このようにして、要素洗浄システム1701は、光源1700がEUV光1716を生成している間に要素1720を洗浄するよう動作させることができる。
図示する例において、要素1720は、マウント1718によって真空容器1730の内部1732の固定位置に保持及び支持されている。マウント1718は、真空容器1730の内部1732内に延出する側壁1719aと、側壁1719aから間隔1797内に延出するリップ1719bと、を有する。リップ1719bは、側壁1719aから、側壁1719aが延出する方向とは異なる方向に沿って延出している。図17に示される例では、側壁1719aはz方向に沿って延出し、リップ1719bは、z方向に対して垂直であるy方向に沿って側壁1719aの端部から離れるように延出している。
要素1720がマウント1718にある場合、側壁1719aと要素1720との間に、及び/又は表面1722を含む側面以外の要素1720の側面上である要素1720の側面上に、空間1703が形成される。ガスソース1712からのガス1713の一部は、側壁1719aと要素1720との間にある空間1703の一部を通って流れる。空間1703のこの部分を通って流れるガスは、図17においてガス1776として示されている。
リップ1719bと側壁1719aの相対的な向きが、ガス1776を要素1720の表面1722の方へ誘導する。リップ1719bは、側壁1719aから、要素1720の外周1727のすぐ外側の位置から要素1720の中心部の方へ延出している。このため、ガス1776は、要素1720の外周1727から要素1720の中心部の方へ流れる。ガス1776を「外周ガス流」と呼ぶことができる。
また、ガスソース1712からのガス1713は、要素1720のアパーチャ1717も通って流れる。アパーチャ1717を通って流れるガスは、図17の例においてガス1777と標示され、「アパーチャガス流」と呼ぶことができる。ガスソース1712は、フリーラジカルを含まないガスのソースである。図17には1つのガスソース1712が示されているが、光源1700は、真空容器1730の内部1732にガスを送出する複数のガスソースを含み得る。例えば、1つのガスソースがガス1775を送出し、別のガスソースがガス1776を送出し得る。
要素洗浄システム1701は制御システム1755も含む。制御システム1755は、要素1720に対して導管1750の位置を制御し、更に、ガス1776、ガス1777、及び/又はフリーラジカル1705の流れも制御する。例えば制御システム1755は、ガス1776、ガス1777、及び/又はフリーラジカル1705の相互の流量を調整して、表面1722からデブリ1724を除去するのに必要な時間量を短縮することができる。いくつかの実施において、制御システム1755は、ガス1776、ガス1777、及び/又はフリーラジカル1705のうち多くの1つの流れを開始又は停止して、洗浄サイクルを開始又は終了することができる。制御システム1755は、流れパターン記憶部1746の流れパターンに含まれる情報を用いて、ガス1776、ガス1777、及び/又はフリーラジカル1705の流れを制御できる。
図17に示される例示的な制御システム1755は、導管コントローラ1740、流れコントローラ1741、電子プロセッサ1742、電子ストレージ1743、及び入出力(I/O)インタフェース1744を含む。導管コントローラ1740は、要素1720に対する導管1750の位置を制御する。導管コントローラ1740は、導管1750(及び、フリーラジカル1705が導管1750から出る開口1754)の位置をx方向、y方向、及び/又はz方向で制御することができ、導管コントローラ1740は、導管1750及び/又は開口1754を要素1720及び表面1722に対して回転させることができる。例えば導管コントローラ1740は、z方向で開口1754を要素1720に近付けることができ、又は導管コントローラ1740は、x−y面内で導管1750を要素1720に対して移動させて、フリーラジカル1750を1度に表面1722の1つの部分に誘導することができる。導管1750が最初に真空容器1730の内部1732に設置される際、導管1750が内部1732に設置された後、及び/又は光源1700及びラジカル輸送システム1702の使用中に、導管コントローラ1740を用いて導管1750を要素1720及び表面1722に対して位置決めすることができる。
導管コントローラ1740は、電子的に制御されるコンポーネントを含む。例えば、ユーザ又は自動化電子プロセスによって活性化された場合に導管1750を移動させるステッパモータ又は他のデバイスに、導管1750を結合することができる。導管コントローラ1740は、例えば、容器1730の外部からアクセス可能であり光源1700のオペレータによる導管1750の移動を可能とするレバー、ホイール、又は他の機械的デバイスによる手動動作のために構成されるコンポーネントを含み得る。
流れコントローラ1741は、フリーラジカル1705及びガス1776及び/又は1777の流れを制御するために用いられる。流れコントローラ1741は、ガス1776及び/又はガス1777の流れを測定及び/又は制御する質量流量コントローラ、及び、フリーラジカルのソース1710と真空容器1730の内部1732との相対圧力を制御する圧力コントローラを含み得る。質量流量コントローラはガスソース1712に接続され、質量流量コントローラは、入力ポート、出口ポート、質量流量センサ、及び弁を含む。質量流量コントローラは、弁を調整することでガスソース1712からのガスの流れを調整する。あるいは、2つの別個の質量流量コントローラ及び2つの別個の入口ガスシステム(図示せず)を用いて、ガス1776及びガス1777の質量流量を別個に制御することができる。
圧力コントローラは、フリーラジカルのソース1710の圧力及び内部1732の圧力のうち1つ以上を制御することができる。内部1732の圧力がソース1710の圧力よりも低い場合、ソース1710からのフリーラジカルは真空容器1730の内部1732に流入する。
いくつかの実施において、制御システム1755は導管コントローラ1740及び/又は流れコントローラ1741を含まない。例えばいくつかの実施において、導管1750は要素1720に対して永続的に位置決めされ、設置後又は使用中に動かされない。これらの実施では、制御システム1755に導管コントローラ1740が存在しないか、又は導管コントローラ1740が無効にされている可能性がある。
電子プロセッサ1742は、汎用又は特殊用途マイクロプロセッサのようなコンピュータプログラムの実行に適した1つ以上のプロセッサ、及び任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つ以上のプロセッサである。一般に、プロセッサは、読み取り専用メモリもしくはランダムアクセスメモリ又はこれら双方から命令及びデータを受信する。電子プロセッサ1742は、任意のタイプの電子プロセッサとすればよい。
電子ストレージ1743は、RAM等の揮発性メモリ又は不揮発性メモリであり得る。いくつかの実施において、電子ストレージ1743は、不揮発性及び揮発性の双方の部分又はコンポーネントを含み得る。電子ストレージ1743は、命令をコンピュータプログラムとして記憶している可能性があり、これらの命令は実行された場合プロセッサ1742に制御システム1755内の他のコンポーネントとの通信を行わせる。例えば制御システム1755は、入出力インタフェース1744において、人のオペレータ又は自動化電子プロセスから、ガス1777の流量を変更することを要求する入力を受信できる。プロセッサ1742は、流れコントローラ1741にコマンドを伝達して、質量流量コントローラにガス1777の現在の流量を測定又は決定させ、この流量を要求された流量に合致するよう調整することができる。
電子ストレージ1743は、1つ以上の流れパターンを記憶している流れパターン記憶部1746も含む。流れパターンは、フリーラジカル1705、ガス1776、及び/又はガス1777の流れの特徴を記述又は規定する情報を含む。例えば流れパターンは、フリーラジカル1705、ガス1776、及びガス1777のいずれかの流量を流れコントローラ1741に調整させるのに充分な情報を含むことができる。フリーラジカル1705、ガス1776、及びガス1777の流量は、相互に異なる可能性がある。また、流れパターンは、特定の流れパターンに基づいてフリーラジカル1705、ガス1776、及びガス1777を要素1720の方へ誘導する時間長を指定する持続時間も含み得る。このように、1つ以上の流れパターンを用いて洗浄サイクルを規定することができる。
入出力インタフェース1744は、制御システム1755及び/又はそのコンポーネントがデータ及び信号を受信すること、及び/又はオペレータに及び/又は別の電子デバイス上で実行している自動化プロセスにデータ及び信号を提供することを可能とする、任意の種類の電子インタフェースである。例えば、入出力インタフェース1744はタッチスクリーン又は通信インタフェースの1つ以上を含み得る。
図18A及び図18Bを参照すると、流体輸送システム1801の一例の上面及び側面のブロック図がそれぞれ示されている。流体輸送システム1801は、導管1850a及び1850b、並びにフリーラジカルソース1810a及び1810bを含む。流体輸送システム1801はガスソース1812も含む。導管1850a、1850bは、各ソース1810a、1810bからのフリーラジカル1805を光学要素1820の表面1822の方へ輸送する。ガスソース1812は、「アパーチャガス流」として光学要素1820のアパーチャ1817を通って流れ、「外周ガス流」として光学要素1820の外周1827の周りを流れるガスを提供する。ガスソース1812は複数の個別のガス供給部を含み得る。例えばガスソース1812は、アパーチャ1817を通って流れるガスのための供給部、及び外周1827の周りを流れるガスのための別個の供給部を含むことができる。
光学要素1820は、増幅光ビーム(光ビーム610等)とターゲット材料(ターゲット材料1778等)との相互作用から生成されたプラズマによって発生するEUV光及びデブリの経路内に位置決めされた鏡面を有し得る。これらの実施において、光学要素1820はコレクタミラーと呼ばれる場合がある。要素洗浄システム1801は、増幅光ビームの経路外にあり、表面1822とプラズマが発するEUV光との間には存在しない。従って要素洗浄システム1801は、光学要素1820を含むEUV光源の使用中、及び光源がEUV光を発生している間に、使用することができる。
流体輸送システム1801は、図17のコレクタミラー1722を洗浄するためEUV光源1700において使用することができる。要素洗浄システム1801は、EUV光源が製造される時点でEUV光源に設置され得るか、又は既存のEUV光源の改造として設置され得る導管1850a、1850bを含む。
この代わりに又はこれに加えて、流体輸送システム1801は、図2の流体輸送システム202として使用することができる。これらの実施では、導管1850a、1850bは導管250として使用され得る。ソース1810a、1810b、及びガスソース1812は、流体供給部210として使用される。図2を参照して検討したように、光学システム203は任意のタイプの光学システムであり得る。従って、流体輸送システム1801はEUV光源以外の光学システムと共に使用することも可能である。これに加えて、光学システムがEUV光源である実施では、要素1820は、増幅光ビームとターゲット材料との相互作用により発生するプラズマの経路内にあるミラー以外の光学要素であり得る。
要素洗浄システム1801は、フリーラジカル1805、ガス1876、及びガス1877を表面1822に送出することによって、要素1820を洗浄する。ガス1876及び1877は同じ種類のガスとすることができ、更に、ガス1876及び1877はフリーラジカルを含まないガスとすることができる。ガス1876及び1877は、ガスソース1712(図17)のような1つ以上のガスソースによって発生される。図18A及び図18Bにおいて、フリーラジカル1805は実線の矢印で示され、ガス1876及び1877は破線の矢印で示されている。
光学要素1820はx−y面(図18A)で円形の断面を有し、表面1822は図18Bに示されるように湾曲している。光学要素1820は、光学要素1820をz方向で貫通するアパーチャ1817を有する。ガス1877はアパーチャ1817を通ってz方向に流れる。光学要素1820は外周1827も有する。外周1827は、光学要素1820の周縁部を含め、アパーチャ1817の中心から最も遠い光学要素1820の部分を含む。図18A及び図18Bの例において、外周1827はx−y面内で円形を有する。
要素1820は、側壁1819aを含むマウント1818によって保持されている。マウント1818と要素1820の部分との間に空間1803が形成されている。空間1803は、側壁1819aと要素1820との間にある領域1803aと、要素1820の側面1823における領域1803bと、を含む。空間1803は、1つ以上のガスソース(図示せず)からのガス1876及び1877を受容する。いくつかの実施では、中空円錐形シュラウド650(図6A)のような、z方向にテーパ状となって開放領域を画定する側面を有するシュラウドを、空間1803b内で側面1823に接触させ、シュラウドの開放領域がアパーチャ1817と流体連通するように配置することができる。これらの実施において、ガス1877は、シュラウドによって画定された開放領域を通ってz方向に流れた後、アパーチャ1817を通って流れる。
マウント1818は、ある角度で側壁1819aから延出するリップ1819bも含む。リップ1819bは、外周1827とフリーラジカル1805を表面1822に送出する導管1850a、1850bの一部との間の開放領域である間隔1897内に延出する。リップ1819bは外周1827を取り囲むが、外周1827からz方向及び半径方向に変位している。換言すると、空間1803aにおいてz方向に流れるガスはリップ1819bと相互作用し、空間1803aから出て外周1827から表面1822の方へ流れる。
要素洗浄システム1801は、各フリーラジカルソース1810a、1810bからのフリーラジカルを要素1820の表面1822に輸送する2つの導管1850a及び1850bを含む。導管1850a、1850bは、それぞれ導管1850a、1850bの内部を画定する側壁1856a、1856bを含む。フリーラジカル1805が導管1850a、1850bの内部を流れることを可能とするように、導管1850a、1850bは、フリーラジカルと反応することも結合することもない材料、又は低い再結合係数(例えば約5×10−3以下の再結合係数)を有するもので作製されている。例えば導管1850a、1850bは、テフロン、石英、又はホウケイ酸ガラス(例えばパイレックス)等のガラス、又は低い再結合係数を有する材料でコーティングされた金属で作製することができる。
導管1850a、1850bの側壁1856a、1856bは、それぞれ線形部分1880a、1880b、及び湾曲部分1881a、1881bを含む。線形部分1880a、1880bにおいて、側壁1856a、1856bは、実質的に直線である長手方向軸に沿って延出している。線形部分1880aは、線形部分1880aの端部に形成された開口1852aでソース1810aに接続され、線形部分1880bは、線形部分1880bの端部に形成された開口1852bでソース1810bに接続されている。ソース1810a、1810bによって発生したフリーラジカルは、それぞれ開口1852a、1852bを通って線形部分1880a、1880b内に流入する。線形部分1880aの内部は湾曲部分1881aの内部と流体連通し、線形部分1880bの内部は湾曲部分1881bの内部と流体連通している。このため、線形部分1880a、1880bに流入するフリーラジカルは、それぞれ湾曲部分1881a、1881bに流入することができる。
側壁1856a、1856bは湾曲部分1881a、1881bにおいて湾曲している。湾曲部分1881a、1881bは、湾曲部分1881a、1881bの内部のフリーラジカルを導管1850a、1850bから放出することを可能とする、側壁1856a、1856bを貫通する開口1854を含む。簡略化のため、湾曲部分1881a、1881bの各々において1つだけ開口1854の標示を付けている。しかしながら、湾曲部分1881a、1881bは、湾曲部分に沿って相互に中心間半径距離「d」だけ離間した任意の数の開口1854を含み得る。開口1854は、例えば4.5〜6.5ミリメートル(mm)の直径を有し得る。開口1854は円形の断面を有し得る。2つの開口1754の間の距離「d」は、例えば1〜10センチメートル(cm)であり得る。
更に、開口1854は全て同一のサイズであるか、又は開口1854の大きさは様々に異なる可能性がある。例えば、フリーラジカルがソース1810a、1810bから移動する距離が長くなるにつれて開口を大きくすることができる。そのような配置によって、開口1854の全てから同一レートでフリーラジカル1805を導管1850a、1850bから放出することが可能となり得る。
いくつかの実施において、開口1854間の間隔「d」は、湾曲部分1881a、1881bの長さに沿って様々であり得る。換言すると、間隔「d」は、任意の2つの開口1854の間で異なる可能性がある。例えば、ソース1810a、1810bからのフリーラジカル移動距離が長くなるにつれて、開口1854間の間隔「d」を小さくすることができる。すなわち、開口1854は、線形部分1880a、1880bから離れた湾曲部分1881a、1881bの部分では相互に近くする(間隔「d」を小さくする)と共に、線形部分1880a、1880bに近い湾曲部分1881a、1881bの部分では相互に遠くすることができる。開口1854のこの構成によって、ソース1810a、1810bに対する距離とは無関係に、湾曲部分1881a、1881bの全ての単位長から同一レートでフリーラジカルを送出することができる。いくつかの実施では、湾曲部分1881a、1881bの長さ全体を通して開口1854の異なる穴径と異なる間隔「d」の組み合わせを用いることで、ソース1810a、1810bに対する距離とは無関係に湾曲部分1881a、1881bの全ての長さから同一レートでラジカルを提供できる。
湾曲部分1881a、1881bは要素1820からz方向に変位し、湾曲部分1881a、1881bと外周1827との間にはガスが流れ得る空間である間隔1897が形成されている。図18A及び図18Bに示されている構成では、湾曲部分1881a、1881bは、外周1827を含むx−y面に対して平行なx−y面内にあり、これら2つのx−y面はz方向で間隔1897によって分離されている。しかしながら、湾曲部分1881a、1881bは、要素1820に対して他の構成に位置決めされ得る。これに加えて、湾曲部分1881a、1881bの一方又は双方を要素1820に対して移動させることで、例えば表面1822の特定部分の洗浄を最適化することも可能である。
図18Aの例において、湾曲部分1881a、1881bの各々は円の一部を形成する。湾曲部分1881a、1881bの双方によって形成される円の半径は、要素1820の半径と同一であるか又はこれよりも大きい。部分1881a、1881bの曲率半径は、要素1820の外周1827の曲率半径と同一であるか又はこれよりも大きい。このため、図18A及び図18Bの構成のように、湾曲部分1881a、1881bが外周1827よりも(z方向で)上方かつ外周1827の半径方向外側に配置されている場合、開口1854は、フリーラジカル1805が外周1827の近くの領域から表面1822の方へ半径方向内側に流れるような向きにすることができる。例えば、開口1854を含む湾曲部分1881a、1881bは、外周1827にあるか、又は外周1827から例えば10〜15センチメートル(cm)までの距離にある可能性がある。
更に、上述のように、マウント1818のリップ1819bは、側壁1818aからある角度で間隔1897内に延出して、ガス1876を表面1822の方へ半径方向内側に誘導する。また、リップ1819bは、外周1827の(z方向で)上方かつ半径方向外側にある。従って、ガス1876は外周1827から流れる。
導管1850a、1850bの構成のため、光学要素1820の表面1822が光と相互作用している間に、要素1820を流体輸送システム1801によって洗浄することができる。
図19を参照すると、例示的なプロセス1900のフローチャートが図示されている。プロセス1900は、光学要素の表面からデブリを除去するために用いられる。例えばプロセス1900は、EUV光源の真空容器の内部にある要素からデブリを除去するために使用され得る。プロセス1900は、要素をその動作環境から取り出す必要なく要素からデブリを除去し、光学要素の使用中に用いることができる。例えば、光学要素がEUV光源の真空容器の内部にある実施において、プロセス1900は、EUV光源の動作中に(例えば、EUV光源がEUV光を生成している間に)実行できる。
プロセス1900は、制御システム255(図2)の電子プロセッサ242によって、又は制御システム1755の電子プロセッサによって実行され得る。例えばプロセス1900は、電子ストレージ242に記憶された、コンピュータプログラムである可能性のある命令セットであり得る。これらの命令が実行された場合、1つ以上の電子プロセッサ242は制御システム255の様々なコンポーネントを相互作用させて要素220を洗浄することができる。
プロセス1900について、流体輸送システム1801(図18A及び図18B)並びに制御システム255と関連付けて検討する。しかしながら、プロセス1900は、要素洗浄システム1701(図17)のような要素洗浄システムを含む任意のEUV光源と共に実行することができる。
第1の流れパターンにアクセスする(1910)。第1の流れパターンは流れパターン記憶部246からアクセスすることができる。第1の流れパターンは、流体流の特徴を規定するのに充分な情報を含む。第1の流れパターンは、例えば電子ファイルとして、又はコンピュータプログラムの形態の命令セットとして、流れパターン記憶部246に記憶することができる。第1の流れパターンは、流れパターン記憶部246内の複数の流れパターンから選択できる。流れパターン記憶部246内の様々な流れパターンの各々は、1つ以上の光学要素、デブリの種類、及び/又は光学システムに関連付けることができ、特定の流れパターンは特定の条件向けに最適化されている。従って、アクセスされる第1の流れパターンは、光学要素1820の形状、表面1822上に存在すると予想されるデブリの種類、及び/又は光学要素1820が使用される光学システムに基づいて、選択することができる。
アクセスされた第1の流れパターンに基づいて、フリーラジカル1805、ガス1877、及びガス1876のうち1つ以上を、表面1822の方へ誘導する(1920)。
第1の流れパターンは、フリーラジカル1805が導管1850a及び1850bの双方を流れるか、又は導管1850bの1つのみを流れるかを指示する。第1の流れパターンによってフリーラジカル1805が導管1850a、1850bのうち一方のみを流れることが指示される場合、第1の流れパターンは、どちらの導管でフリーラジカル1805が流れるかを指示する。更に、第1の流れパターンによってフリーラジカル1805が導管1850a及び1850bを流れることが指示される場合、第1の流れパターンは、各導管におけるフリーラジカル1805の流量を指示する。各導管1805a、1805bにおける流量は、相互に同一であるか又は相互に異なる可能性がある。第1の流れパターンによってフリーラジカル1805が双方の導管1850a、1850b内を同時にかつ異なるレートで流れることが指示される例では、第1の流れパターンは、導管1850a、1850bにおける相対的な流量を、例えば比によって指示することができる。
フリーラジカル1805は、それぞれ開口1852a、1852bで導管1805a、1805bに結合されているソース1810a、1810bによって発生される。ソース1810a、1810bはマイクロ波プラズマ発生器であり得る。そのようなソースによってフリーラジカルを生成するため、ソース1810a、1810bには、フリーラジカルが形成されるガスが提供される。例えば、水素ラジカルを生成するため水素ガス(H)が提供される。ソース1810a、1810bにガスを提供する前に、このガスに追加ガスが提供され得る。例えば、水素ガスに、アルゴンと酸素の混合物(Ar/O)が追加され得る。水素ガス及び追加ガス混合物は双方とも、ソース1810a、1810bに提供される場合、ある質量流量及び速度を有する。例えば、水素ガスは3標準リットル/分(SLM)の質量流量でソース1810a、1810bに提供され、Ar/O混合物は21標準立法センチメートル/分(SCCM)の質量流量でソースに提供され得る。
第1の流量は、ソース1810a、1810bが例えば3〜15SLMの質量流量を設定するのに充分な情報を含み得る。更に、ソース1810a、1810bは、導管1850a、1850bの流量が異なるよう別個に制御することができる。例えば、導管1850a内のフリーラジカル1805の流量は3SLMであり、導管1050b内のフリーラジカル1805の流量は15SLMであり得る。
第1の流れパターンは、フリーラジカル1850の流れの方向も指示することができる。フリーラジカル1805は、開口1854を表面1822に対して向けることによって表面1822に誘導される。例えば、開口1854を外周1827の近くに配置し、開口1854を表面1822の中心の方へ向けることによって、フリーラジカル1805を要素1820の外周領域から誘導することができる。導管1850a及び/又は1850bは要素1820の外周1827に配置されるか、又は、導管1850a及び/又は1850bはz方向で外周1827よりも上方に配置され得る(図18A及び図18B)。例えば、導管1850a及び1850bの一方又は双方は、外周1827を含むx−y面から(図18A及び図18Bに示されているz方向で)1〜10cm上方に位置決めされ得る。そのような構成において、フリーラジカル1805は、要素1820の外縁から要素1820の中心の方へ流れる。
第1の流れパターンは、導管1850a、1850bの一方又は双方を表面1822に対して移動させるのに充分な情報によって、フリーラジカル1850の流れの方向を指示することができる。導管1850a、1850bは、平行移動、回転によって、又はz方向に(図18A及び図18B)、移動させることができる。導管1850a及び1850bは相互に独立して移動させることができる。従って、第1の流れパターンは、導管コントローラ240(図2)に適用された場合に導管1850a及び/又は1850bを移動させて導管1850a、1850bからフリーラジカル1805を異なる方向に流れさせる情報を含み得る。
フリーラジカル1805に加えて、ガス1877及びガス1876も、アクセスされた第1の流れパターンに基づいて表面1822の方へ誘導することができる。フリーラジカル1804、ガス1877(アパーチャ1817を通って流れる)、及びガス1876(アパーチャ1827の周りを流れる)は、第1の流れパターンによって異なる流量で誘導され得る。例えば、第1の流れパターンに含まれる情報は、流れコントローラ241がガス供給部1812(複数の別個のガス供給部を含み得る)を制御してガス1877及びガス1876の流量を設定又は調整するのに充分なものであり得る。ガス1877及びガス1876の流量は独立して制御可能であり、また、フリーラジカル1805の流量とは別個に制御できる。例えば、フリーラジカル1805の流量は3〜15SLMであり、ガス1876の流量は例えば0〜90SMLであり、ガス1877の流量は例えば0〜90SLMであり得る。
このように、上述の例においてフリーラジカル1805は、2つの異なる導管すなわち導管1850a及び1850bを通って流れる。導管1850a及び1850bは各々、要素1820への流体経路を提供する。ガス1876及びガス1877も、2つの異なる経路を通って流れる。ガス1876はアパーチャ1817を通って流れ、ガス1876は外周1827の周りを流れる。ガス1876及びガス1877が流れる経路は、フリーラジカル1805が流れる経路と空間的に一致していない。
更に、第1の流れパターンは、フリーラジカル1805、ガス1876、及び/又はガス1877が要素1820の方へ誘導される持続時間も指示することができる。例えば、第1の流れパターンは、フリーラジカル1805、ガス1876、及びガス1877が、30分〜2時間にわたって特定の流量で特定の方向に表面1822の方へ誘導されることを指示し得る。
フリーラジカル1805、ガス1876、及びガス1877は、表面1822に対して流れ、表面上にあるデブリを移動させ得る。フリーラジカル1805、ガス1876、又はガス1877によって除去されないデブリの一部は、表面1822の他の部分へ輸送される。表面1822には停滞領域が形成され得る。停滞領域は、流体が流れない表面1822の領域である。停滞領域の位置は、フリーラジカル1805、ガス1876、及び/又はガス1877の流れの特徴(例えば流量、方向、及び流体の種類)によって決定される。
特定の時点で表面1822には2つ以上の停滞領域が存在し得る。停滞領域には、輸送されたデブリの比較的大きい部分がトラップされる。停滞領域を表面1822上の別の位置へ移動させると、流体は、最初の停滞領域が形成された位置を通って流れることができる。このようにして、最初の停滞領域に蓄積されたデブリを、最初の停滞領域から(更に、場合によっては表面1822全体から)除去できる。停滞領域は、流れパターンを変更することによって移動させることができる。
第2の流れパターンにアクセスする(1930)。第2の流れパターンは、流れパターン記憶部246に記憶されている別の流れパターンである。第2の流れパターンは、第1の流れパターンに含まれる種類の情報と同様の情報を含むが、情報の少なくとも1つの態様(aspect)が第1の流れパターン内の情報とは異なる。例えば、第2の流れパターンではガス1877の流れが第1の流れパターンとは異なる流量であることが指示される点を除いて、第2の流れパターンに含まれる情報は第1の流れパターンに含まれる情報と同一であり得る。
アクセスされた第1の流れパターンに基づいて、フリーラジカル1805、ガス1876、及びガス1877のうち1つ以上を表面1822の方へ誘導する(1940)。フリーラジカル1805、ガス1876、及び/又はガス1877が第2の流れパターンに基づいて要素1820の方へ誘導されると、表面1822上の異なる位置に第2の停滞領域が形成される。第2の停滞領域は異なる位置にあるので、流体は、第1の停滞領域が形成された表面1822上の位置に流れ込み、この位置を通り抜ける。これによって第1の停滞領域からデブリを除去することができる。デブリは、フリーラジカル1805と反応又は結合することによって、ガス1876及び/又はガス1877の物理的な力によって、又はこれらの機構の組み合わせによって、第1の停滞領域から除去され得る。
図19の例では、流れパターン記憶部246から2つの流れパターンにアクセスすることを述べたが、いくつかの実施における洗浄サイクルは、最小限の重大度の停滞領域を形成する1つだけの流れパターンを含み、この流れパターンを洗浄サイクル全体を通して使用できるようになっている。
他の実施も以下の特許請求の範囲の範囲内である。
例えば、導管1850a、1850b(図18A及び図18B)の湾曲部分1881a、1881bの曲率半径は、要素1820の外周1827の曲率半径とは異なる可能性がある。湾曲部分1881a、1881bによって形成される円又は部分的な円の半径は、要素1820の半径よりも小さい場合がある。これらの実施では、湾曲部分1881a、1881bは、(z方向で)要素1820よりも上方であるが外周1827の半径方向内側に位置決めされ得る。
要素洗浄システム1801は、円又は円の一部である単一の湾曲部分を備えた1つの導管を含むことも可能である。要素洗浄システム1801は3つ以上の導管を含み、これらが相互に近接して配置された場合、要素の外周の形状と同じ形状を有することも可能である。要素洗浄システム1801の各導管を別個のフリーラジカルソースに接続するか、又は、2つ以上の導管を単一のフリーラジカルソースに接続することができる。
ソース710、810、1510a、1510b、1610、1710、1810a、及び1810b等、上述したフリーラジカルソースは、それぞれの真空容器の外側にあるものとして図示されている。しかしながら、いくつかの実施において、フリーラジカルソースは真空容器の内側に配置することができる。
いくつかの例において、ソース1810a、1810bは、約1ミリバール(mbar)よりも大きい水素圧力、5キロワット(kW)以上のマイクロ波パワー、20SLMよりも大きい水素ガスの質量流量で動作させることができる。これらの動作条件下では、水素ガスの比較的大きい部分(例えば30%以上)が水素ラジカルに解離し、この水素ラジカルを導管1850a、850bによって輸送できる。そのような動作条件を、導管1850a、1850bの開口1854の配置及び幾何学的形状と組み合わせて、例えば1メートル/秒(m/s)以上の速度で水素ラジカルを提供することができる。
導管450a、450b、1850a、及び1850bに加えて、導管250(図2)は、導管750、850、1050、1150、1250、1350、1450、1050a、1050b、1150a、1150b、及び1250のうち任意のものであり得る。

Claims (12)

  1. 第1の流れパターンに基づいて光学要素の表面の方へ流体を誘導することであって、前記表面はデブリを含み、前記第1の流れパターンに基づいて誘導される前記流体は前記デブリの少なくとも一部を前記光学要素の表面上の第1の停滞領域へ移動させることと、
    第2の流れパターンに基づいて前記光学要素の前記表面の方へ前記流体を誘導することであって、前記第2の流れパターンに基づいて誘導される前記流体は前記デブリの少なくとも一部を前記光学要素の前記表面上の第2の停滞領域へ移動させ、前記第2の停滞領域と前記第1の停滞領域は前記光学要素の前記表面における異なる位置を含むことと、
    を含み、
    前記第2の流れパターンに基づいて前記光学要素の方へ前記流体を誘導することは、前記デブリの少なくとも一部を前記第1の停滞領域から除去する、方法。
  2. 前記第1及び第2の流れパターンは、前記光学要素の前記表面に向かう前記流体の流れを示すのに充分な情報を含み、
    前記情報は、前記光学要素の前記表面に対する前記流体の流量、空間分布、及び前記流体が前記光学要素の前記表面の方へ誘導される時間期間のうち1つ以上を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記流体は、ガスを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記流体は、フリーラジカルを含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記デブリは、材料を含み、
    前記フリーラジカルは、前記材料と結合又は反応する、請求項4に記載の方法。
  6. 前記フリーラジカルは、前記材料の燃焼、前記材料のエッチング、又は前記材料との反応のうち1つを介して、前記材料と結合又は反応し、これによって前記材料を前記表面から除去する、請求項5に記載の方法。
  7. 前記第1の流れパターンに基づいて前記流体を誘導することは、前記流体を第1の流量で前記光学要素の前記表面の方へ誘導することを含み、
    前記第2の流れパターンに基づいて前記流体を誘導することは、前記流体を第2の流量で前記光学要素の前記表面の方へ誘導することを含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記第1の流れパターンに基づいて前記流体を誘導することは、前記流体を第1の流量及び第1の方向のうち1つ以上で前記光学要素の前記表面の方へ誘導することを含み、
    前記第2の流れパターンに基づいて前記流体を誘導することは、前記流体を第2の流量及び第2の方向のうち1つ以上で前記光学要素の前記表面の方へ誘導することを含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記第1の流れパターンに基づいて前記流体を前記表面の方へ誘導することは、前記光学要素の第1の側に対して位置決めされた第1の導管を通して第1の流量で、及び、前記光学要素の第2の側に対して位置決めされた第2の導管を通して第2の流量で、前記流体を前記光学要素の前記表面の方へ誘導することを含み、
    前記第2の流れパターンに基づいて前記流体を前記表面の方へ誘導することは、前記第1の導管を通して第3の流量で及び前記第2の導管を通して第4の流量で前記流体を前記光学要素の前記表面の方へ誘導することを含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記第1の流量及び前記第2の流量は、相互に異なる、請求項9に記載の方法。
  11. 前記第1の停滞領域及び前記第2の停滞領域は、前記要素の表面における重複していない領域である、請求項1に記載の方法。
  12. 前記第1の停滞領域及び前記第2の停滞領域は、前記要素の表面における部分的に重複した領域である、請求項1に記載の方法。
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