JP6786118B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関する。
一般的な遊技機は、演出効果を高めるための種々の効果音がスピーカから出力される。例えば、下記特許文献1には、可動体の動作に連動する効果音が出力されることが記載されている。
特開2017−140163号公報
本発明が解決しようとする課題は、遊技の趣向性を向上させることが可能な遊技機を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる遊技機は、音出力手段と、遊技者が視認可能な演出要素に関連させて前記音出力手段から演出音を出力する特定演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記特定演出の態様として、前記演出要素の状態に基づく所定条件が成立すると略同時に前記音出力手段から前記演出音が実際に出力される第一態様と、前記所定条件が成立してから所定時間経過後に前記音出力手段から前記演出音が実際に出力される第二態様と、が設定されていることを特徴とする。
本発明にかかる遊技機よれば、遊技の趣向性を向上させることが可能である。
本実施形態にかかる遊技機の正面図である。 表示装置の表示領域に表示される識別図柄と保留画像を示した図である。 特定演出の概要を説明するための図である。 特定演出の第一態様と第二態様(両態様の違い)を説明するための図である。 第一音データと第二音データの概要を説明するための図である。 第一具体例を説明するための図である。 第三具体例を説明するための図である。 第四具体例を説明するための図(その一)である。 第四具体例を説明するための図(その二)である。 第五具体例を説明するための図(その一)である。 第五具体例を説明するための図(その二)である。 第七具体例を説明するための図である。
以下、本発明の一実施形態にかかる遊技機1(ぱちんこ遊技機)について図面を参照して詳細に説明する。まず、図1を参照して遊技機1の全体構成について簡単に説明する。
遊技機1は遊技盤90を備える。遊技盤90は、ほぼ正方形の合板により成形されており、発射装置908(発射ハンドル)の操作によって発射された遊技球を遊技領域902に案内する通路を構成するガイドレール903が略円弧形状となるように設けられている。
遊技領域902には、始動入賞口904、大入賞口906、アウト口907などが設けられている。各種演出を実行する表示装置91の表示領域911は、遊技盤90に形成された開口901を通じて視認可能となる領域である。なお、表示領域911の形状等は適宜変更可能である(開口901の形状や大きさ、表示装置91自体の形状や大きさを変更することで表示領域911の形状等を変更することができる)。
また、遊技領域902には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域902を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
このような遊技機1では、発射装置908を操作することにより遊技領域902に向けて遊技球を発射する。遊技領域902を流下する遊技球が、始動入賞口904や大入賞口906等の入賞口に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。
なお、遊技機1の枠体、遊技球を貯留する下皿や上皿など、本発明に関係のない遊技機1の構成要素は説明を省略する。これらについては公知の遊技機と同様の構造のものが適用できる。
大当たりの抽選は、図示されない制御基板に設けられた当否判定手段が始動入賞口904への遊技球の入賞を契機として実行する(このような始動入賞口904は複数設けられていてもよい)。具体的には、始動入賞口904への遊技球の入賞を契機として乱数源から数値(以下、当否判定情報と称することもある)が取得され、当該数値が予め定められた大当たりの数値と同じである場合には大当たりとなり、異なる場合にははずれとなる。本実施形態では、公知の遊技機と同様に、大当たりとなる場合には、識別図柄80(図2参照)が所定の組み合わせ(例えば同じ図柄の三つ揃い)となることによって報知され、それ以外の組み合わせが表示された場合にははずれとなる。
本実施形態では、上記当否判定のための数値が取得された順に当否判定結果の報知が開始される(識別図柄80の変動が開始される)こととなるが、ある数値が取得されたときに、それより前に取得された数値に基づく当否判定結果が報知されている際には、当該ある数値に基づく当否判定結果の報知が開始されるまで、図示されない制御基板に設けられた記憶手段に記憶される。未だ当否判定結果の報知(識別図柄80の変動)が開始されていない数値(当該数値のそれぞれに対応するものが「保留(情報)」である。保留(情報)は当否判定情報の下位概念であるといえる)の最大の記憶数(最大保留数)は適宜設定することができる。本実施形態における記憶手段が記憶できる最大保留数は、一種の始動入賞口904につき四つである。なお、本実施形態では、当否判定結果の報知が開始される時点で、取得された数値が大当たりとなる数値か否かが判断されることとなるが、数値が取得されたときに当否判定を行い、当否判定結果自体を記憶させておく構成としてもよい。また、取得された数値は、当否判定結果を報知する演出の具体的な内容を決定するための数値としても利用される。
本実施形態にかかる遊技機1では、記憶手段に記憶されている当否判定結果の報知が開始されていない取得された数値(当否判定情報)のそれぞれに対応するマークである保留画像70が、表示装置91の表示領域911に表示される。具体的には、当否判定を実行するための数値が取得された順に並ぶよう、保留画像70が表示装置91の表示領域911に表示される(図2参照)。本実施形態では、数値が取得されたタイミングが早いものから(いわゆる保留消化が早いものから)順に左から並ぶよう表示される。当否判定結果の報知は完了していないが、既に当否判定結果を報知する演出(識別図柄80の変動)が開始されているもの(いわゆる当該変動)に対応する保留画像70も表示される。以下では、当否判定結果を報知する演出が開始されていないものに対応する保留画像70を未変動画像101と、当否判定結果を報知する演出が開始されているものに対応する保留画像70を当該変動画像102と称することもある。保留画像70は、静止画であってもよいし動画であってもよい。
本実施形態にかかる遊技機1は、当否判定結果を報知する報知演出(識別図柄80の変動開始から当否判定結果を示す組み合わせで停止するまでの間実行される演出)の一部として特定演出10を実行することが可能である。以下、当該特定演出10について説明する。特定演出10は、遊技者が視認可能な演出要素(視覚的な演出要素)に関連させて、音出力手段であるスピーカ50から所定の演出音12が出力されるものである。つまり、演出要素が遊技者に対して示されることが、演出音12によって強調される演出である。
本実施形態における演出要素は、所定の範囲を動作することが可能な可動部材11である(図1等参照)。可動部材11は、原位置(図3(a)参照)と演出位置(図3(b)参照)との間を往復動作することが可能なものである。当該可動部材11を動作させるための駆動機構はどのようなものであってもよいから説明を省略する。本実施形態では、特定演出10発生時には、可動部材11が自動的に(遊技者が関与せずに)動作する。可動部材11は、原位置から演出位置に移動するにつれてその態様(形態や色等)を変化させるものであってもよい。また、原位置に位置する可動部材11は、その少なくとも一部が遊技者に視認できないものであってもよい。一方、演出位置に位置する可動部材11は、その少なくとも一部が遊技者に視認可能な状態とされる。当該可動部材11は、遊技者が触れることができない場所で動作するものであってもよいし、遊技者が触れることが可能な場所で動作するものであってもよい。本実施形態における可動部材11は、遊技機1の枠の上方から出没する(原位置から上方に向かって変位して演出位置に到達する)ものである。
当該可動部材11が原位置から演出位置に移動することを強調する(可動部材11が移動することによる演出効果を高める)ために、スピーカ50から演出音12が出力される(図3参照)。演出音12それ自体の具体的態様(演出音12のメロディや大きさ)はどのようなものであってもよい。なお、本実施形態では、後述する第一態様、第二態様のいずれが発生する場合であっても、出力される演出音12の態様は同じ(出力される時間も同じ)である。
特定演出10(可動部材11が演出位置に位置することおよび演出音12が出力されること)は、対象の当否判定結果が大当たりとなる蓋然性(いわゆる大当たり信頼度)が高まったことを示唆するいわゆる「チャンスアップ演出」として設定されている。つまり、特定演出10の発生は、遊技者にとってみれば喜ばしい事象であるということができる。
本実施形態では、特定演出10の態様として複数種の態様(第一態様および第二態様)が設定されている。第一態様は、可動部材11の状態に基づく所定条件が成立することを契機としてスピーカ50から演出音12が出力される態様である(図4(a)参照)。第二態様は、当該所定条件が成立してから所定時間経過後にスピーカ50から演出音12が出力される態様である(図4(b)参照)。つまり、所定条件成立を基準とすれば、演出音12の出力が開始されるタイミングが第一態様よりも第二態様の方が所定時間分遅くなるというものである。本実施形態では、原位置に位置する可動部材11が演出位置に向かって動作を開始することが所定条件として設定されている(図4参照)。厳密には、可動部材11を動作させる動作信号が生成されることが所定条件の成立として設定されている。したがって、第一態様が発生するときには、可動部材11が原位置から演出位置に向かって動作を開始すると略同時に演出音12の出力が開始される(図4(a)参照)。一方、第二態様が発生するときには、可動部材11が原位置から演出位置に向かって動作を開始してから所定時間経過後に演出音12の出力が開始される(図4(b)参照)。
本実施形態では、第一態様と第二態様とで用いる音データ(信号)を異ならせている。図示しない遊技機1が有する記憶手段には、第一態様時に用いる第一音データおよび第二態様時に用いる第二音データが記憶されている(図5参照)。第一音データは、演出音12に相当する有音部分を含む。具体的には、データの最初が演出音12(有音部分)の最初の時点と一致するものである。第一態様時にはこのような第一音データに基づく音声がスピーカ50から出力されることになる。したがって、第一態様の発生時には、可動部材11が演出位置に向かって動作を開始すると略同時に演出音12の出力が開始されることとなる。一方、第二音データは、無音部分とそれに続く演出音12に相当する有音部分を含む。具体的には、データの最初から一定期間中は無音部分であり、当該一定期間の後は演出音12に相当する部分となるデータである。したがって、第二態様の発生時には、可動部材11が演出位置に向かって動作を開始してから所定時間の間は無音部分に相当する音声がスピーカ50から出力される(遊技者が聞こえる音は出力されない)。そして、当該所定時間経過後に、演出音12が実際に出力されることとなる。このように、第一音データおよび第二音データを用意しておくことで、特定演出10時の制御が容易になる。第一態様および第二態様のいずれを発生させるときであっても、可動部材11が演出位置に向かって動作を開始することを契機として(上記所定条件の成立を契機として)対応する音データ(音信号)がスピーカ50から出力されるように制御すればよいからである。
以上説明したように、本実施形態では、所定の演出要素(可動部材11)が遊技者に示されるという特定演出10の態様として、当該演出要素の状況に対する演出音12の発生タイミング(開始タイミング)が異なる複数種の態様が設定されているから、遊技の趣向性を向上させることが可能である。具体的には、可動部材11が動作を開始すると略同時に演出音12が出力される第一態様と、可動部材11の動作が開始されてから所定時間経過後に演出音12が出力される第二態様、すなわち第一態様に比して演出音12の出力が「遅れる」態様が設定されているというものである。
以下、上記実施形態にかかる遊技機1を改良、変形、具体化等した具体例について説明する。なお、以下の各具体例を用いて説明する事項を複数適用した構成としてもよい。
○第一具体例
上記実施形態では、音データとして第一態様時に用いられる第一音データと、第二態様時に用いられる第二音データが設定されていることを説明したが、第一態様時および第二態様時に同じ音データが用いられるものとしてもよい(図6(a)参照)。当該音データは、演出音12に相当する有音部分を含む(データの最初が演出音12(有音部分)の最初の時点と一致するものを含む)。第一態様時には、所定条件成立(可動部材11の動作開始)と略同時に音データに基づく音声(すなわち演出音12そのもの)がスピーカ50から出力される。第二態様時には、所定条件が成立してから所定時間経過後に音データに基づく音声(すなわち演出音12そのもの)がスピーカ50から出力される(図6(b)参照)。このように、第一態様用と第二態様用それぞれの音データを設定するのではなく、一種の音データの出力タイミングを制御することで、演出音12の出力が「遅れる」構成を実現することも可能である。上記実施形態は、各音データの出力開始時点が同じ(所定条件成立時)であるという利点がある。本例は、音データとして一種のデータを用意すれば足りるという利点がある。
○第二具体例
第一態様と第二態様の発生する蓋然性(発生確率)を異なるものとする。好ましくは、第一態様が発生する蓋然性よりも、第二態様が発生する蓋然性を低く設定する。換言すれば、第一態様が基本の態様(デフォルトの態様)であり、第二態様が特別な態様であるとする。第一態様は、可動部材11の動作開始と略同時に演出音12の出力が開始されるという一般的な態様であるのに対し、第二態様は、可動部材11の動作開始から「遅れて」演出音12の出力が開始されるという想定されにくい態様であるため、当該第二態様が発生しにくいものとし、第二態様が特別なものである設定とする。
第一態様に比して第二態様が発生する蓋然性を低く設定する場合、第一態様が発生した場合よりも、第二態様が発生した場合の方が、遊技者にとって有利である設定とするとよい。具体的には、特定演出10が発生しうるタイミングにて、第一態様が発生した場合よりも、第二態様が発生した場合の方が、対象の当否判定結果が大当たりとなる蓋然性(大当たり信頼度)が高い設定とする。このようにすることで、特定演出10が発生する際、演出音12が「遅れる」かどうかに対する遊技者の注目の度合を高めることが可能である。
○第三具体例
特定演出10として第二態様が実行される場合であっても、可動部材11の動作が完了と同時または動作が完了するよりも前に、演出音12の出力が完了するものとする。可動部材11の動作時間(原位置から演出位置に到達するまでの時間)をT1、演出音12の長さ(演出音12の出力に要する時間)をT2、第二態様時における可動部材11の動作開始から演出音12の出力開始までの時間(上記所定時間(「遅れ」の長さ))をT3とすると、「T1≧T2+T3」が成り立つようにする(図7(b)参照)。このようにすれば、可動部材11の動作が完了した時点(可動部材11が演出位置に到達した時点)と同時またはそれよりも前に、演出音12の出力終了時点が設定されることになる。演出音12の「遅れ」が発生する第二態様であっても、当該演出音12は可動部材11の動作を強調するためになされるものであるから、可動部材11の動作が完了したにもかかわらず、それ以降も演出音12の出力が継続されるのは好ましくないと考えるのであれば、可動部材11の動作が完了した時点では、すでに演出音12の出力が完了しているべきであるとして、上記のような設定とする。なお、T1>T2である(第一態様および第二態様のいずれが発生するときでも演出音12の長さは同じである)から、第一態様が実行されるであっても、可動部材11の動作が完了するよりも前に、演出音12の出力は完了する(図7(a)参照)。
○第四具体例
第一態様が実行されるときと、第二態様が実行されるときとでは、演出音12の長さが異なるものとする。具体的には、第一態様時の演出音12を第一演出音121と、第二態様時の演出音12を第二演出音122とすると、第一演出音121よりも第二演出音122の方が短いものとされる。第二態様は、第一態様に比して演出音12の出力開始時点が「遅れる」ものであることを踏まえ、第一演出音121に比して第二演出音122の長さ(出力に要する時間)を短くする(図8参照)。
第一演出音121と第二演出音122の長さの差は、上記所定時間(「遅れ」の長さ)と略一致するようにすることが好ましい。すなわち、第一演出音121の長さをL1、第二演出音122の長さをL2、上記所定時間をT3とすると、「L1−L2=T3」が成り立つようにする。このようにすれば、可動部材11が動作を開始してから(所定条件が成立してから)、演出音12の出力が完了するまでの時間が第一態様と第二態様とで一致する(図8参照)。つまり、第一態様および第二態様のいずれが実行されるときであっても、可動部材11の動作を基準とした演出音12の終了時点が同じとなる。例えば、第一態様および第二態様のいずれが実行されるときであっても、可動部材11が演出位置に到達すると略同時に演出音12の出力が停止するという設定とすることもできる。また、第一態様および第二態様のいずれが実行されるときであっても、可動部材11が演出位置に到達する時点よりも一定時間前、または一定時間後の所定の時点において演出音12の出力が停止するという設定とすることもできる。
なお、本例のような構成とする場合であっても、演出音12の基本的態様は一致させることが好ましい。つまり、第一態様と第二態様とでは、演出音12の長さが異なるものの、出力される演出音12は同じであると遊技者が感じるものとするとよい。その一例としては、演出音12を、あるメロディ(単位要素P)を繰り返す循環音とすることが考えられる。すなわち、第一演出音121は単位要素PをN回繰り返すものであり、第二演出音122は同じ単位要素PをM回(N>Mである)繰り返すものとする(図9参照)。構成する単位要素Pが少ない分、第一演出音121よりも第二演出音122が短くなるが、両演出音12を構成する単位要素Pは同じであるため、第一態様および第二態様のいずれが実行されるときであっても遊技者は同じ演出音12が出力されているように感じる。
○第五具体例
特定演出10が発生するとき、第一態様と第二態様のいずれが実行されるかは、特定演出10と同時期に特殊演出20を発生させるか否かによって決まるものとする。具体的には、特殊演出20の発生を伴わない場合は第一態様が、特殊演出20の発生を伴う場合は第二態様が実行されるものとする。特殊演出20は、所定の特殊音22を伴う演出である。それ以外の態様はどのようなものであってもよいが、本例では、表示領域911に所定の画像(動画、静止画のいずれであってもよい。以下、当該画像を特殊画像21と称する)が表示される(図10(a)参照)。つまり、特殊演出20は、特殊画像21の表示が、特殊音22によって強調される演出態様である。本例では、当該特殊演出20が発生するとき、必ず特定演出10が発生するように設定される。この際の特定演出10が第二態様とされる。
特殊演出20は、特殊音22を伴うものであるから、当該特殊音22と特定演出10の演出音12が重複して出力される期間をできるだけ短くするため、当該特定演出10が第二態様とされる。具体的には、特殊演出20が発生するとき、それとともに特定演出10としての可動部材11の動作が開始されることとなるが、可動部材11が動作を開始してから所定時間経過後に演出音12が出力されるため、その分特殊音22と演出音12が重複する期間を短くすること(可動部材11の開始と略同時に演出音12が出力されると仮定した場合(第一態様が実行されると仮定した場合)に比して短くすること)ができる。特殊音22と演出音12の重複を完全に無くすためには、第二態様が実行されるときの上記所定時間(可動部材11の動作が開始されてから演出音12の出力が開始されるまでの時間、すなわち「遅れ」の時間)の終了時点を、特殊音22の終了時点よりも後とすればよい(図11参照)。このようにすれば、特殊音22の出力が終了した後、演出音12の出力が開始されることになる。
図示しないが、可動部材11の動作開始と略同時に特殊音22の出力が開始されると仮定した場合(特殊演出20と特定演出10が略同時に開始されると仮定した場合)であっても、上記所定時間の長さを、特殊音22の長さよりも長くすれば、特殊音22と演出音12は重複することはない。
なお、特殊演出20の発生を伴う場合であっても、第一態様の特定演出10が実行されるようにしてもよい。例えば、特殊演出20の発生後しばらくしてから特定演出10が開始される(可動部材11の動作が開始される)場合(特殊演出20の開始と特定演出10の開始との間に時間差がある場合)には、特殊音22と演出音12が重複する期間は当該時間差の分短くなるため、可動部材11の動作が開始されると略同時に演出音12の出力が開始される第一態様の特定演出10が実行されるようにしてもよい。また、特殊音22と演出音12はそれぞれ別のスピーカ50から出力されるものとしてもよい。
○第六具体例
上記実施形態では、特定演出10の演出要素(演出音12により強調される対象)として可動部材11(可動部材11が原位置から演出位置まで移動すること)が設定されていることを説明したが、遊技者が視認可能な要素であればよい。例えば、所定の表示手段に表示される画像(静止画、動画)や、所定の発光部が発光するといった演出でもよい。ただし、上記第五具体例にて説明したように特殊演出20が発生するものとする場合には、特殊演出20における特殊音22以外の演出要素を出力する手段(上記第五具体例でいえば表示装置91)と、特定演出10の演出要素(特定音以外の演出要素)を出力する手段とは、異なる手段であることが好ましい。特殊演出20および特定演出10が異なる手段で同時期に実行される設定であるからこそ、各演出を強調する効果音が重複するおそれがあるものであり、第二態様のように演出音12の「遅れ」を生じさせる意義があるということである。
○第七具体例
上記実施形態における特定演出10は、第一態様では可動部材11の動作開始と略同時に演出音12が出力され、第二態様では可動部材11の動作開始から所定時間経過後に演出音12が出力されることを説明したが、第一態様も可動部材11の動作開始から所定時間経過後に演出音12が出力されるものとしてもよい。具体的には、第一態様は可動部材11の動作開始から第一時間経過後に演出音12が出力されるもの(図12(a)参照)とし、第二態様は可動部材11の動作開始から第二時間経過後に演出音12が出力されるもの(図12(b)参照)とする。そして、第一時間の長さよりも、第二時間の長さの方が長くなるように設定する。つまり、第一態様および第二態様のいずれも、演出音12の「遅れ」が生じる点においては共通するが、当該「遅れ」の度合が、第一態様に比して第二態様の方が大きいものとしてもよい。
また、可動部材11の動作開始と略同時に演出音12の出力が開始される態様(上記実施形態でいう第一態様)と、「遅れ」の時間の長さが異なる複数種の態様が設定された構成(特定演出10の態様として三つ以上が設定された構成)としてもよい。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
上記実施形態から得られる具体的手段(遊技機)を以下に列挙する。
・手段1
音出力手段と、遊技者が視認可能な演出要素とともに前記音出力手段から演出音を出力する特定演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記特定演出の態様として、前記演出要素の状態に基づく所定条件が成立すると略同時に前記音出力手段から前記演出音が実際に出力される第一態様と、前記所定条件が成立してから所定時間経過後に前記音出力手段から前記演出音が実際に出力される第二態様と、が設定されていることを特徴とする遊技機。
上記遊技機は、特定演出として、演出要素の状態と演出音の出力開始タイミングが所定の関係にある第一態様だけでなく、当該第一態様よりも演出音の出力開始タイミングが遅れる第二態様が設定されたものであるため、遊技(特定演出)の趣向性を向上させることが可能である。
・手段2
前記演出音に相当する有音部分を含む第一音データ、および無音部分とそれに続く前記演出音に相当する有音部分を含む第二音データが記憶手段に記憶されており、前記第一態様は、前記所定条件が成立すると略同時に前記第一音データが前記音出力手段から出力されるものであり、前記第二態様は、前記所定条件が成立すると略同時に前記第二音データが前記音出力手段から出力されるものであることを特徴とする手段1に記載の遊技機。
このようにすることで、所定条件成立時に第一音データまたは第二音データに基づく出力を開始すればよい(出力開始タイミングが同じである)から、制御が容易である。
・手段3
前記演出音に相当する有音部分を含む音データが記憶手段に記憶されており、前記第一態様は、前記所定条件が成立すると略同時に前記音データが前記音出力手段から出力されるものであり、前記第二態様は、前記所定条件が成立してから前記所定時間経過後に前記音データが前記音出力手段から出力されるものであることを特徴とする手段1に記載の遊技機。
このようにすることで、第一態様および第二態様のいずれを実行するときにも同じ音データを用いることができるという利点がある。
・手段4
前記特定演出とともに所定の特殊音を伴う特殊演出が発生する場合に、当該特定演出が前記第二態様とされることを特徴とする手段1から手段3のいずれかに記載の遊技機。
このようにすることで、特殊音と演出音が重複する期間が短くなる。
・手段5
前記特定演出は、前記演出要素として可動部材が動作するものであり、当該可動部材の動作開始が前記所定条件の成立として設定されていることを特徴とする手段1から手段4のいずれかに記載の遊技機。
このように、演出要素としては可動部材を例示することができる。すなわち、演出音は、当該可動部材の動作を強調するものである。
・手段6
前記第二態様が実行される場合であっても、前記可動部材の動作が完了すると同時または動作が完了するよりも前に、前記効果音の出力が完了することを特徴とする手段5に記載の遊技機。
このように、第二態様(可動部材の動作開始から所定時間経過後に演出音が出力される態様)であっても、可動部材の動作完了までに演出音の出力が完了するようにすることで、演出音による演出効果(可動部材の動作を強調する効果)が低下するのを抑制することが可能である。
1 遊技機
10 特定演出
11 可動部材
12 演出音
20 特殊演出
21 特殊画像
22 特殊音
91 表示装置
911 表示領域

Claims (1)

  1. 音出力手段と、
    遊技者が視認可能な演出要素に関連させて前記音出力手段から演出音を出力する特定演出を実行する演出実行手段と、
    を備え、
    前記特定演出の態様として、
    前記演出要素の状態に基づく所定条件が成立すると略同時に前記音出力手段から前記演出音が実際に出力される第一態様と、
    前記所定条件が成立してから所定時間経過後に前記音出力手段から前記演出音が実際に出力される第二態様と、
    が設定されており、
    前記特定演出とともに所定の特殊音を伴う特殊演出が発生する場合に、当該特定演出が前記第二態様とされる一方、当該特殊演出が発生しない場合に、当該特定演出が前記第一態様とされる
    ことを特徴とする遊技機。
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