以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態の入力装置の電源回路は、例えば、注文管理システムにおける入力装置の電源回路に用いることが好適である。先ず、注文管理システムの概要について説明する。
図1は、本実施形態に係る注文管理システム1の概略構成図である。図1に示すように、注文管理システム1は、入力装置10と、注文管理装置11と、表示装置12と、印字装置13とを備えている。なお、ここでは、1台の入力装置10と、1台の注文管理装置11と、1台の表示装置12と、1台の印字装置13とを図示しているが、これらの数は限定されるものではない。
注文管理装置11と、入力装置10とは、無線LAN(Local Area Network)により接続されている。また、注文管理装置11と、表示装置12及び印字装置13とは、無線LANにより接続されている。なお、注文管理装置11と、表示装置12及び印字装置13とは、有線LANにより接続してもよい。
入力装置10は、レストランや居酒屋等の飲食店の接客スタッフが携帯する注文用の端末である。入力装置10は、スタッフがテーブル番号や人数を入力したり、客の注文を聞いて飲み物や料理等を入力したりするのに用いられる。
注文管理装置11は、注文処理や会計処理等、飲食店での各種の業務の処理を行っている。注文管理装置11は、入力装置10から注文データを受信すると、この入力装置10からの注文データに基づいて注文処理を行う。
表示装置12は、注文管理装置11からの表示データに基づいて、注文状況等の表示を行う。印字装置13は、注文管理装置11からの印字データに基づいて、注文伝票、会計伝票等の印字を行う。
このような注文管理システム1では、接客時、スタッフは入力装置10を携帯して客の着席したテーブルに行き、テーブル番号、人数等を入力する。そして、スタッフは、客の注文を聞いて、料理や飲み物の情報を入力装置10に入力する。入力装置10からの注文データは、注文管理装置11に送信される。注文管理装置11は、入力装置10からの注文データを受信すると、注文処理を行い、処理した情報を表示装置12や印字装置13に送る。表示装置12は、受信した情報に基づいて、注文状況の表示等を行う。また、印字装置13は、注文管理装置11から送られてきた情報に基づいて、各種の伝票の印字を行う。
本実施形態の入力装置の電源回路は、このような注文管理システム1の入力装置10に用いられる。図2は、本実施形態に係る入力装置10の外観を示す概略図である。
図2に示すように、入力装置10は、開閉可能な構造を有する。入力装置10が開状態では、例えば内側の左前面の表示部104上にタッチパネル108が配置されている。また、入力装置10が開状態では、例えば内側の右全面にキー入力部106が配置されている。キー入力部106は、飲み物や料理等を直接入力するキーである。また、入力装置10が閉状態では、内側の左右の面同士が対面している。
図3は、本実施形態に係る入力装置10の概略ブロック図である。図3に示すように、入力装置10は、制御部101、記憶部102、通信部103、表示部104、表示制御部105、キー入力部106、キー入力制御部107、タッチパネル108、タッチパネル入力制御部109を備えている。なお、入力装置10は、キー入力部106を備えていず、タッチパネル上に配置されたキーで入力を受け付けるようにしてもよい。
制御部101はCPU(Central Processing Unit)からなり、記憶部102に記憶されているプログラムに基づいて各部の制御を行う。また、制御部101は、必要な情報を記憶部102に記憶させる。
記憶部102は、RAM(Random access memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等で構成される。記憶部102は、各種のプログラムや各種のデータを記憶する。
通信部103は、アンテナ110により注文管理装置11と無線通信を行うための無線LANの送受信制御を行う。
表示部104は、制御部101の制御に応じて各種情報を表示する。表示部104は、例えば液晶ディスプレイ、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイからなる。表示制御部105は、表示部104の制御を行う。
キー入力部106は、各種の入力を行うキーである。キー入力部106からの入力情報は、キー入力制御部107を介して、制御部101に送られる。
タッチパネル108は、表示部104上に積層配置されている。タッチパネル入力制御部109は、タッチパネル108が操作された座標位置を検出し、入力情報として、制御部101に送出する。
入力装置10の各部(制御部101、記憶部102、通信部103、表示部104、表示制御部105、キー入力部106、キー入力制御部107、タッチパネル108、タッチパネル入力制御部109等)に電源を供給するために、電源回路200が設けられる。電源回路200は、メイン電池201、メイン電池電圧検出回路202、サブ電池203、サブ電池電圧検出回路204、充電回路205、電池切換回路206、スイッチ制御回路207、及び電源制御回路208を有している。
メイン電池201は、入力装置10の主電源となる電池である。メイン電池201としては、充電可能な二次電池、例えばリチウムイオン電池が用いられる。メイン電池201の電流容量は、例えば2000mAhである。メイン電池201の出力電源は、各部に電源を供給するために、電池切換回路206の端子206aに送られるとともに、サブ電池203を充電するために、充電回路205に送られる。
なお、メイン電池201としては、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池等、他の充電可能な二次電池を用いてもよい。また、メイン電池201としては、一次電池を用いても良い。
また、メイン電池201の出力電圧は、制御部101の入力ポートI_AD1に送られる。入力ポートI_AD1は、A/D(Analog to Digital)入力ポートである。メイン電池201の出力電圧は、入力ポートI_AD1でディジタルデータに変換され、制御部101に入力される。
また、メイン電池201の出力電圧は、メイン電池電圧検出回路202で検出される。メイン電池電圧検出回路202は、メイン電池201の出力電圧が閾値電圧以下になったか否かを検出している。メイン電池電圧検出回路202の検出出力は、スイッチ制御回路207に送られるとともに、制御部101の入力ポートI_IR1に送られる。入力ポートI_IR1は、割り込み端子である。
制御部101は、メイン電池201の出力電圧を入力ポートI_AD1からの入力により監視することで、メイン電池201の残量を判定している。また、制御部101は、入力ポートI_IR1からの割り込み入力から、メイン電池201が着脱されたかどうか、またはメイン電池201の残量が所定値以下となったか否かを判定している。なお、本実施形態では、電池の残量が所定値以下になった状態を、電池の残量が無くなったという。
なお、メイン電池201の満充電時の電圧は例えば4.1Vであり、メイン電池電圧検出回路202に設定される閾値電圧は例えば2.95Vである。また、メイン電池電圧検出回路202に設定される閾値電圧としては、メイン電池201が上昇するときと下降するときとで異なる電圧として、ヒステリシス特性を持たせるようにしてもよい。
サブ電池203は、メイン電池201が使用できないときのための補助用の電池である。サブ電池203としては、充電可能な二次電池、例えばリチウムイオン電池が用いられる。サブ電池203は補助用であることから、サブ電池203の電流容量はメイン電池201の電流容量より小さいものが用いられる。サブ電池203の電流容量は、例えば500mAhである。また、サブ電池203は、入力装置10の本体に固定されており、基本的には、入力装置10から外せない構造とされている。サブ電池203の充電は、充電回路205の制御により、メイン電池201からの電源により行われる。
なお、サブ電池203としては、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池等、他の充電可能な二次電池を用いてもよい。また、サブ電池203としては、キャパシタを用いてもよい。
サブ電池203の出力電源は、バックアップ用の電源を供給するために、電池切換回路206の端子206bに送られる。また、サブ電池203の出力電圧は、制御部101の入力ポートI_AD2に送られる。入力ポートI_AD2は、A/D入力ポートである。サブ電池203の出力電圧は、入力ポートI_AD2でディジタルデータに変換され、制御部101に入力される。
サブ電池電圧検出回路204は、サブ電池203の出力電圧が閾値電圧以下になったか否かを検出している。サブ電池電圧検出回路204の検出出力は、スイッチ制御回路207に送られるとともに、制御部101の入力ポートI_IR2に送られる。入力ポートI_IR2は、割り込み端子である。
なお、サブ電池203の満充電時の電圧は例えば4.1Vであり、サブ電池電圧検出回路204に設定される閾値電圧は例えば2.95Vである。サブ電池電圧検出回路204に設定される閾値電圧としては、サブ電池203が上昇するときと下降するときとで異なる電圧として、ヒステリシス特性を持たせるようにしてもよい。
制御部101は、サブ電池203の出力電圧を入力ポートI_AD2からの入力により監視することで、サブ電池203の残量を判定している。また、制御部101は、入力ポートI_IR2からの割り込み入力から、サブ電池203の残量が無くなったか否かを判定している。
充電回路205は、メイン電池201によりサブ電池203を充電するための充電回路である。充電回路205には、制御部101の出力ポートO_ChaENからの信号が送られる。出力ポートO_ChaENからの信号は、サブ電池203の充電動作をオン/オフする制御信号である。充電回路205は、制御部101の出力ポートO_ChaENからの信号がHレベルになると、サブ電池203への充電を有効にし、出力ポートO_ChaENからの信号がLレベルになると、サブ電池203の充電を停止する。また、充電回路205は、サブ電池203の残量を監視し、サブ電池203が満充電になると、充電を中断する。
電池切換回路206は、電源制御回路208に供給する電源を選択する。電池切換回路206が端子206a側に選択されると、電源制御回路208には、メイン電池201からの電源が供給される。電池切換回路206が端子206b側に選択されると、電源制御回路208には、サブ電池203からの電源が供給される。電池切換回路206が端子206c側に選択されると、電源制御回路208への電源の供給が停止される。
スイッチ制御回路207は、電池切換回路206を制御している。スイッチ制御回路207には、制御部101の出力ポートO_SubSel及び出力ポートO_SubENからの信号が供給されるとともに、メイン電池電圧検出回路202の検出信号及びサブ電池電圧検出回路204の検出信号が供給される。スイッチ制御回路207は、これら制御部101の出力ポートO_SubSel及び出力ポートO_SubENからの信号と、メイン電池電圧検出回路202及びサブ電池電圧検出回路204の検出信号とから、電池切換回路206を制御するための制御信号を生成する。例えば、通常では、制御部101の出力ポートO_SubSelはLレベルになっており、スイッチ制御回路207は電池切換回路206を端子206a側に設定し、メイン電池201を選択する。制御部101の出力ポートO_SubSelがHレベルになると、スイッチ制御回路207は電池切換回路206を端子206b側に設定し、サブ電池203を選択する。また、制御部101の出力ポートO_SubENがLレベルになると、スイッチ制御回路207は電池切換回路206を端子206c側に設定し、電源の供給を停止する。また、メイン電池201が外されてメイン電池電圧検出回路202の検出出力がLレベルになると、スイッチ制御回路207は電池切換回路206を端子206b側に設定し、サブ電池203を選択して、電源のバックアップを行う。
電源制御回路208は、電池切換回路206で選択されたメイン電池201またはサブ電池203からの電源を入力し、各部(制御部101、記憶部102、通信部103、表示部104、表示制御部105、キー入力部106、キー入力制御部107、タッチパネル108、タッチパネル入力制御部109等)に応じた電圧に変換して、各部に電源を供給する。
なお、入力装置10が操作されていないときには、制御部101はサスペンドモードになっており、電力消費量の低減が図られている。制御部101がサスペンドモードになっているときには、電源制御回路208からの電源の供給は、サスペンドモードでの制御部101の動作や、記憶部102のRAMのデータのバックアップ等、最低限の動作に必要なものに限られる。
次に、本実施形態に係る入力装置10の電源回路200の動作について説明する。
前述したように、入力装置10を使用していない間には、制御部101は、サスペンドモードになっている。注文入力の操作を行うために、スタッフがキー入力部106やタッチパネル108への操作を行うと、制御部101は稼働モードに移行する。このとき、通常では、電池切換回路206は端子206a側に設定されており、入力装置10の各部は、メイン電池201からの電源で駆動される。
ここで、制御部101は、入力ポートI_AD1の入力から、メイン電池201の残量を監視している。つまり、図4は、メイン電池201の放電特性を示している。図4に示すように、メイン電池201の出力電圧は、満充電のときには、例えば4V以上になっている。メイン電池201の出力電圧は、電池残量が少なくなるに従って低下していき、例えば3.2V以下になると、電池残量が十分ではなく、交換が必要である。
制御部101は、入力ポートI_AD1の入力レベルが例えば3.2V以下になり、メイン電池201の残量が少なくなったことを検出すると、表示部104にワーニングを表示する。また、制御部101は、注文入力中に、入力ポートI_AD1の入力レベルが例えば3.2V以下になり、メイン電池201の残量が少なくなったことを検出すると、出力ポートO_SubSelをHレベルに設定する。これにより、電池切換回路206が端子206b側に切り換えられ、入力装置10への電源の供給は、サブ電池203からの電源に切り換えられる。
このように、本実施形態では、入力ポートI_AD1の入力レベルからメイン電池201の残量が少なくなったことを検出すると、表示部104にワーニングを表示することで、使用者に電池の交換を促している。また、注文入力中にメイン電池201の残量が少なくなると、サブ電池203に電源が切り換えられる。これにより、注文入力中に電池が不足しても、入力装置10から注文管理装置11に注文データを確実に送信できる。
すなわち、注文データの入力中では、特に、通信部103からデータを無線で送信する際に大きな電力が必要となる。このため、メイン電池201の残量が少ないと、注文管理装置11にデータの転送ができないことがある。本実施形態では、注文入力中にメイン電池201の残量が少なくなると、サブ電池203に電源を切り換えることで、注文管理装置11にデータの転送を確実に行えるようにしている。
このような処理を実現するために、後に図8及び図9のフローチャートで説明するように、本実施形態では、注文入力中フラグを使用している。そして、注文メニューの入力中には、注文入力中フラグをオンするようにしている。注文入力中フラグがオンの間に、入力ポートI_AD1の入力値からメイン電池201の容量を判定し、メイン電池201の容量が不足したら、出力ポートO_SubSelをHレベルにし、サブ電池203から電源を供給するようにしている。
また、前述したように、本実施形態では、メイン電池201が着脱自在になっており、メイン電池201の残量が少なくなると、メイン電池201を交換して使用する。ここで、メイン電池201が外されると、記憶部102のデータが消去されてしまい、注文データや注文処理に関わる履歴データがリセットされてしまう。そこで、本実施形態では、メイン電池電圧検出回路202の出力がLレベルになると、電池切換回路206を端子206b側に切り換え、サブ電池203からの電源により、記憶部102のデータをバックアップするようにしている。
つまり、図4に示すように、メイン電池201が外されると、またはメイン電池201の残量が無くなると、メイン電池201の出力電圧は、例えば2.95V以下になる。メイン電池電圧検出回路202は、メイン電池201の出力電圧と閾値電圧(例えば2.95V)とを比較している。メイン電池201が外されると、メイン電池電圧検出回路202の出力がLレベルになり、電池切換回路206が端子206b側に切り換えられる。これにより、入力装置10は、サブ電池203からの電源でバックアップされるようになり、記憶部102のRAMに保管してある注文データや注文処理に関わる履歴データが保存される。
また、メイン電池電圧検出回路202の出力がLレベルになると、制御部101の入力ポートI_IR1に割り込み信号が入る。制御部101は、メイン電池電圧検出回路202の出力がLレベルで割り込み処理に入ると、サスペンド状態に移行する。また、制御部101は、サブ電池バックアップ時間をカウントし、サブ電池バックアップ時間以内に、新たなメイン電池201が装着されるかどうかを判定する。そして、サブ電池バックアップ時間以内に新たなメイン電池201が装着されなければ、制御部101は、出力ポートO_SubENをLレベルにし、電池切換回路206を端子206c側に設定し、サブ電池203からの電源の供給を停止する。これにより、サブ電池203の充電回数が減少でき、サブ電池203の劣化が防止できる。
つまり、メイン電池201が外されている間、記憶部102のRAMに保管してある注文データや注文処理に関わる履歴データは、不揮発メモリに保存される。不揮発メモリには、シリコンディスク用ファイルシステムが使用されるが、シリコンディスク用ファイルシステムは、書込みに数100m秒以上要する場合がある。バックアップ状態が長時間続くと、サブ電池203がシリコンファイルシステムのデータを確保するのに長時間使用され、サブ電池203の容量が無くなる可能性がある。このため、サブ電池203の充電回数が増加し、サブ電池203の劣化が早まることが危惧される。
そこで、本実施形態では、制御部101は、メイン電池201が外されてからの経過時間をサブ電池バックアップ時間として監視し、このサブ電池バックアップ時間が所定時間以上になったら、出力ポートO_SubENをLレベルに設定し、サブ電池203の電源の供給を停止している。これにより、サブ電池203の容量が無くなることが回避できる。
このような処理を実現するために、後に図11及び図14のフローチャートで説明するように、本実施形態では、サブ電池バックアップタイマー割り込みを使用している。すなわち、メイン電池201が外されると、サブ電池バックアップタイマー割り込みが有効に設定される。そして、メイン電池201が外されてから、サブ電池バックアップ時間経過したら、サブ電池バックアップタイマー割り込み処理を行う。制御部101は、サブ電池バックアップタイマー割り込みが有効なら、サブ電池バックアップタイマー割り込み処理で、出力ポートO_SubENをLレベルにし、電池切換回路206を端子206c側に設定して、サブ電池203のバックアップ電源を停止するようにしている。
また、本実施形態では、制御部101は、入力ポートI_AD2の入力から、サブ電池203の残量を監視し、サブ電池203の残量が少なくなったら、メイン電池201からの電源で、サブ電池203を充電している。このとき、本実施形態では、メイン電池201の1回の交換でのサブ電池203の充電を、サブ電池203の容量の例えば10%に制限している。
つまり、メイン電池201が装着されると、メイン電池電圧検出回路202の検出出力がHレベルになり、制御部101の入力ポートI_IR1に割り込み信号が入力され、割り込み処理に入る。入力ポートI_AD2の入力からサブ電池203の容量が十分でないと判定されている場合には、この割り込み処理により、制御部101の出力ポートO_SubENがHレベルになり、メイン電池201により、サブ電池203への充電が開始される。メイン電池201が装着されてから、サブ電池203がその容量の例えば10%に相当する充電量だけ充電されると、制御部101の出力ポートO_SubENがLレベルになり、メイン電池201からサブ電池203への充電は停止される。
このように、本実施形態では、メイン電池201の交換の間のサブ電池203への充電時間は、例えばサブ電池203の容量の10%に制限される。これにより、サブ電池203の充電に使用されるメイン電池201の容量が制限できる。
このような処理を実現するために、後に図9及び図15のフローチャートで説明するように、本実施形態では、サブ電池充電フラグと充電時間経過タイマーを用いている。つまり、制御部101は、入力ポートI_AD2の入力値からサブ電池203の容量を判定し、サブ電池203の充電が必要な場合には、サブ電池充電フラグをオンする。そして、制御部101は、入力ポートI_IR1の割り込み信号からメイン電池201が装着されたと判定すると、サブ電池充電フラグがオンか否かを判定し、サブ電池充電フラグがオンなら、サブ電池203の充電量の例えば10%の容量だけ充電を行うようにしている。また、制御部101は、サブ電池203への充電経過時間の累積値をカウントして、このサブ電池203への充電経過時間の累積値から、サブ電池203が満充電まで充電されたか否かを判定する。サブ電池203への充電経過時間の累積値から、サブ電池203が満充電になったと判定されたら、制御部101は、サブ電池203への充電を停止し、サブ電池充電フラグをオフする。これにより、図5に示すように、複数回のサブ電池203への充電を繰り返すことで、メイン電池201への負担をかけずに、サブ電池203を満充電まで充電することができる。
図5は、サブ電池の充電制御の説明に用いるタイミング図である。図5において、時間Ta1、Ta2、Ta3、…が同一のメイン電池201が使用されている期間を示し、時間Tb1、Tb2、Tb3、…がメイン電池201の交換期間を示している。時間Ta1、Ta2、Ta3、…では、図5(A)に示すように、稼働モードでの使用により、またはサスペンドモードでの使用により、メイン電池201の電圧は時間とともに低下する。また、時間Tb1、Tb2、Tb3、…では、メイン電池201が外されているため、メイン電池201の電圧は0Vである。
入力装置10は、図5(B)に示すように、スタッフが入力操作を行うときに稼働モードとなり、入力操作を行っていないと、サスペンドモードとなる。また、入力装置10は、メイン電池201を外すとサスペンドモードになり、メイン電池201を装着すると、稼働モードとなる。
時刻t0では、図5(C)に示すように、サブ電池203が閾値電圧以上になっているので、サブ電池充電フラグがオフ(充電フラグ=0)になっている。時刻t0から時刻t1では、メイン電池201により電源が供給されており、サブ電池203は使用されていない。図5(D)に示すように、この間のサブ電池203の電圧の低下は、自然放電によるものである。
時刻t1でメイン電池201が外されると、サブ電池203がバックアップ電源として使用され、図5(C)に示すように、サブ電池203の電圧は低下する。
時刻t2でメイン電池201が装着されると、サブ電池203からメイン電池201に電源が切り換えられる。このとき、サブ電池充電フラグがオフになっているので、サブ電池203の充電は行われない。このため、図5(D)に示すように、サブ電池203は自然放電により、徐々に低下する。
時刻t3でサブ電池203の電圧が閾値電圧以下になると、制御部101はサブ電池203の充電が必要と判定して、サブ電池充電フラグをオン(充電フラグ=1)にする。また、このとき充電経過タイマーがスタートされる。そして、メイン電池201により、サブ電池203の充電量の例えば10%まで、サブ電池203が充電される。これにより、図5(C)に示すように、時刻t3から、サブ電池203の電圧が上昇していく。
時刻t4で、スタートタイマーのカウント値からサブ電池203の容量の例えば10%相当だけ充電が終了すると、図5(D)に示すように、充電が休止される。また、このときの充電経過時間Tc1のカウント値で充電経過タイマーが一旦停止される。
時刻t5でメイン電池201が外されると、サブ電池203がバックアップ電源として使用され、図5(C)に示すように、サブ電池203の電圧は低下する。
時刻t6でメイン電池201が装着されると、サブ電池203からメイン電池201に電源が切り換えられる。このとき、サブ電池充電フラグがオンになっているので、サブ電池203の充電が行われる。そして、充電経過タイマーのカウントが再開される。このため、図5(C)に示すように、サブ電池203の電圧は徐々に上昇する。
時刻t7で、サブ電池203の容量の例えば10%相当だけ充電が終了すると、図5(D)に示すように、充電が休止される。また、このときの充電経過時間Tc2がカウントされ、充電経過タイマーにより充電時間の累積値(Tc1+Tc2)がカウントされる。時刻t7から時刻t8の間は、図5(D)に示すように、サブ電池203への充電は休止され、充電経過タイマーのカウントが一旦停止される。
時刻t8でメイン電池201が外されると、サブ電池203がバックアップ電源として使用され、図5(C)に示すように、サブ電池203の電圧は低下する。
時刻t9でメイン電池201が装着されると、サブ電池203からメイン電池201に電源が切り換えられる。このとき、サブ電池充電フラグがオンになっているので、サブ電池203の充電が行われる。そして、充電経過タイマーのカウントが再開される。このため、図5(C)に示すように、サブ電池203の電圧は徐々に上昇する。
時刻t10で、サブ電池203の容量の例えば10%相当だけ充電が終了すると、図5(D)に示すように、充電が休止される。また、このときの充電経過時間Tc3がカウントされ、充電経過タイマーにより充電時間の累積値(Tc1+Tc2+Tc3)がカウントされる。
時刻t10から時刻t11の間は、図5(D)に示すように、サブ電池203への充電は休止される。時刻t11でメイン電池201が外されると、サブ電池203がバックアップ電源として使用され、図5(C)に示すように、サブ電池203の電圧は低下する。
時刻t12でメイン電池201が装着されると、サブ電池203からメイン電池201に電源が切り換えられる。このとき、サブ電池充電フラグがオンになっているので、サブ電池203の充電が行われる。そして、充電経過タイマーのカウントが再開される。このため、図5(C)に示すように、サブ電池203の電圧は徐々に上昇する。
時刻t12から時間Tc4が経過し、充電経過タイマーのカウント値(Tc1+Tc2+Tc3+Tc4)がサブ電池203の満充電に相当する充電時間に達すると、時刻t13で、制御部101はサブ電池充電フラグをオフにし、サブ電池203の充電を停止する。このとき、図5(C)に示すように、サブ電池203の電圧は、満充電の電圧まで上昇している。
このように、本実施形態では、メイン電池201が装着されてからのサブ電池203への充電量を、例えばサブ電池203の容量の10%に制限している。そして、複数回のサブ電池203への充電を繰り返すことで、サブ電池203を満充電まで充電するようにしている。これにより、メイン電池201への負担をかけずにサブ電池203を充電でき、メイン電池201の交換回数を減らすことができる。このことについて、更に説明する。
前述したように、本実施形態では、メイン電池201が外されると、サブ電池203に切り換えられ、記憶部102のRAMのデータがバックアップされる。記憶部102のRAMのデータを長くバックアップするためには、サブ電池203として、容量の大きいものを用いた方が有利である。しかしながら、サブ電池203として容量の大きいものを用いると、サブ電池203への充電に用いる電流容量がメイン電池201の大きな負担となる。
図6は、リチウムイオン電池の充電特性の一例である。図6に示すように、充電を開始すると、先ず、電流が一定で電圧が上昇し、それから、電圧が一定で電流が下降していく。そして、満充電になると、電圧は一定になり、電流は略々0になる。この充電特性のカーブから、入力ポートI_AD2の入力から、サブ電池203の電圧の変化を監視することで、サブ電池203が所定の充電容量まで達したことが検出できる。そして、それ以降は、充電時間により、サブ電池203の充電量を判定できる。
例えば、メイン電池201として2000mAhの電流容量のものを用い、サブ電池203として500mAhのものを用いたとする。入力ポートI_AD2の電圧から、制御部101がサブ電池203が満充電であると判定するときの電圧を、満充電の容量の90%とする。この場合、入力ポートI_AD2の電圧から制御部101がサブ電池203が満充電であると判定するときのサブ電池203の容量は、次式(1)のように450mAhである。
500mAh×0.9=450mAh … (1)
また、入力ポートI_AD2の電圧から制御部101がサブ電池203の容量が不足していると判定するときの容量を、サブ電池203の容量の30%とする。この場合、入力ポートI_AD2の電圧から制御部101がサブ電池203の容量が不足していると判定するときのサブ電池203の容量は、次式(2)のように150mAhである。
500mAh×0.3=150mAh … (2)
よって、制御部101がサブ電池203の容量が不足していると判定してから、サブ電池203が満充電であると判定するまでの間に必要とするサブ電池203の充電容量は、(1)式で示したサブ電池203が満充電であると判定するときのサブ電池203の容量から、(2)式で示したサブ電池203の容量が不足していると判定するときのサブ電池203の容量を減算した値となるので、次式(3)のように300mAhである。
450mAh−150mAh=300mAh … (3)
例えば、メイン電池201として2000mAhのものを用いたとする。メイン電池201が未使用品の場合、メイン電池201の容量は、定格の2000mAhである。メイン電池201の容量の2000mAhのうち、300mAhがサブ電池203の充電に使用されるとすると、その割合は、次式(4)のように0.15である。
300mAh/2000mAh=0.15 … (4)
すなわち、メイン電池201の全容量の15%がサブ電池203の充電に使用されることになる。
前述したように、制御部101は、入力ポートI_AD1から入力されるメイン電池201の電圧が容量不足であると判定すると、表示部104にワーニングを表示して、メイン電池201の交換を促す。制御部101がメイン電池201が容量不足であると判定するときのメイン電池201の容量を、メイン電池201の定格容量の20%であるとする。
2000mAh×0.2=400mAh … (5)
未使用品のメイン電池201を装着した場合には、メイン電池201から使用できる容量は、メイン電池201の電流容量2000mAhから、(5)式で示されるメイン電池201が容量不足であると判定するときの容量を減算したものとなるので、次式(6)のように1600mAhである。
2000mAh−400mAh=1600mAh … (6)
サブ電池203の充電容量がメイン電池201から全て賄われるとすると、(6)式で示されるメイン電池201から使用できる容量から、(3)式で示されるサブ電池203の充電に使用される容量を減算した容量が、機器の動作に使用できるメイン電池201の電池容量ということになる。
1600mAh−300mAh=1300mAh … (7)
(7)式で示される容量は、メイン電池201として未使用品のものを用いた場合の容量であり、実際には、メイン電池201として、充電を繰り返したものが使用されるため、機器に使用できるメイン電池201の電池容量は更に少なくなる。
例えば、メイン電池201を保証回数まで充電繰り返して使用すると、電池容量は当初の60%程度に劣化する。このため、劣化したメイン電池201の場合の容量は、次式(8)のように1200mAhである。
2000mAh×0.6=1200mAh … (8)
(8)式で示される劣化した1200mAhのメイン電池201の容量のうち、(3)式で示される300mAhがサブ電池203の充電に使用されるとすると、その割合は、次式(9)のように0.25である。
300mAh/1200mAh=0.25 … (9)
すなわち、劣化したメイン電池201の場合には、(9)式で示したように、メイン電池201の全容量の25%がサブ電池203の充電に使用されることになる。この割合は、(4)式で示した未使用品のメイン電池201の場合の15%に比べて、大きな割合となる。
入力ポートI_AD1の電圧から、制御部101がメイン電池201が容量不足であると判定するときの容量は、メイン電池201の定格容量の20%程度である。
2000mAh×0.2=400mAh … (10)
よって、劣化したメイン電池201を装着した場合、メイン電池201から使用できる容量は、(8)式で示される劣化したメイン電池201の場合の容量から、(10)式で示されるメイン電池201が容量不足であると判定するときの容量を減算した容量となり、次式(11)のように800mAhである。
1200mAh−400mAh=800mAh … (11)
サブ電池203の充電容量がメイン電池201から全て賄われるとすると、劣化したメイン電池201の場合、(11)式で示されるメイン電池201から使用できる容量から、(3)式で示されるサブ電池203の充電に使用される容量を減算した容量が、機器の動作に使用できるメイン電池201の電池容量ということになる。
800mAh−300mAh=500mAh … (12)
メイン電池201として劣化したサブ電池を使用した場合、サブ電池203への充電を行う前、メイン電池201の電池容量は、(11)式に示したように、800mAhである。これに対して、サブ電池203の充電を行った後の電池容量は、(12)式に示すように、500mAhである。このことから、機器の動作に使用できる電池容量は、次式(13)のようにメイン電池201の全容量800mAhの62%ということになる。
500/800=0.62 … (13)
このことから、メイン電池201の容量は、サブ電池203への充電を行うことにより62%減少したことになり、入力装置10が注文データを送信できる回数が62%に減少することになる。例えば電池交換後に100回注文入力できる劣化電池の場合、62回の注文入力で電池交換しなければならないことになる。
このように、メイン電池201からの電源によりサブ電池203を充電すると、サブ電池203への充電に用いる容量が負担となり、メイン電池201を頻繁に交換しなくてはならなくなる。メイン電池201の交換数が増加すると、使用者の負担になるとともに、メイン電池201の充電回数が増加することから、メイン電池201の劣化が早まる。そこで、本実施形態では、充電開始またはメイン電池201交換後に、メイン電池201からサブ電池203に充電する充電容量を、サブ電池203の容量の10%としている。
すなわち、サブ電池203の容量を500mAhとすると、充電開始またはメイン電池201交換後に、メイン電池201からサブ電池203に充電する充電容量を、次式(14)の容量に制限している。
500mAh×0.1=50mAh …(14)
前述したように、劣化したメイン電池201を装着した場合に、メイン電池201から使用できる容量は、(11)式で示されるように、(1200mAh−400mAh=800mAh)となる。
サブ電池203の充電容量が50mAhに制限されている場合、このメイン電池201から使用できる容量(800mAh)から、サブ電池203の充電に使用される容量(50mAh)を減算した容量が機器の動作に使用できる電池容量ということになる。すなわち、次式(15)の容量がメイン電池201の機器の動作に使用できる電池容量ということになる。
800mAh−50mAh=750mAh …(15)
劣化したメイン電池201から使用できる容量が800mAhであり、サブ電池203の充電の後にメイン電池201に残った容量は、750mAhであるから、その割合は、次式(11)のように0.93である。
750/800=0.93 …(16)
すなわち、サブ電池203の充電容量を50mAhに制限することで、93%が注文データ転送に使用できるようになる。このため、メイン電池201で、注文入力は93回転送できることになる。そして、前述したように、複数回のメイン電池201の電池交換を繰り返した後には、サブ電池203は満充電に近づいていく。
このような処理を実現するために、本実施形態では、制御部101は、予め実験で得た充電特性を基に、サブ電池203の容量の10%相当分の充電に必要な時間を予め求めて、記憶部102のROMに保存しておく。満充電に近づくに従って充電時間を長くし、メイン電池201交換後のサブ電池203の充電量をサブ電池203の電池容量の10%になるよう、充電時間を制御する。これにより、充電を行いながら注文入力とデータ転送を行う場合でも、注文入力転送を確保できることになる。
次に、本実施形態に係る入力装置10の電源回路200での処理について、フローチャートを参照しながら説明する。図7は、本実施形態に係る入力装置10の全体の処理を示すフローチャートである。
(ステップS1)スタッフが入力装置10の操作を行っていない間、制御部101はサスペンドモードになっている。
(ステップS2)スタッフは、キー入力部106の操作やタッチパネル108の操作を行う。
(ステップS3)キー入力やタッチパネル入力により、制御部101はサスペンドモードから稼働モードなる。稼働モードでは、スタッフは、キー入力部106の操作やタッチパネル108の操作を行い、注文入力を行う。
(ステップS4)制御部101は、注文入力処理と並行して、電源監視処理を行う。
(ステップS5)注文入力処理では、注文データが注文管理装置11に送られる。
(ステップS6)注文管理装置11は、注文データを受信すると、注文データの処理を行う。
(ステップS7)制御部101は、注文入力処理を終了すると、サスペンドモードとなる。
図8は、図7に示した注文入力処理(ステップS3)のフローチャートである。前述したように、入力装置10が操作されていないときには、制御部101はサスペンドモートになっており、キー入力やタッチパネル入力により(ステップS2)、注文入力処理に入る。
(ステップS101)注文入力処理では、スタッフは、入力装置10に、テーブル番号、客情報、担当者等を入力する。
(ステップS102)制御部101は、入力ポートI_AD1の入力値から、メイン電池201の残量が十分か否かを判定する。メイン電池残量が十分なら(ステップS102:YES)、制御部101は、処理をステップS103に進める。メイン電池残量が十分でなければ(ステップS102:NO)、制御部101は、処理をステップS108に進める。
(ステップS103)制御部101は、注文入力中フラグをオンにして、処理をステップS104に進める。
(ステップS104)スタッフは、キー入力部106やタッチパネル108を操作して、注文メニューを入力する。
(ステップS105)制御部101は、メニュー入力が終了したか否かを判定する。制御部101は、メニュー入力が終了していなければ(ステップS105:NO)、ステップS104に処理を戻し、メニュー入力を続ける。メニュー入力が終了したら(ステップS105:YES)、制御部101はステップS106に処理を進める。
(ステップS106)制御部101は、注文データを注文管理装置11に転送する処理を行い、処理をステップS107に進める。
(ステップS107)制御部101は、注文入力中フラグをオフにして、処理をステップS110に進める。
(ステップS108)制御部101は、電池交換を促すワーニングを表示部104に表示して、処理をステップS109に進める。
(ステップS109)スタッフは、ワーニング表示を確認すると、確認キーを入力する。
(ステップS110)制御部101は、注文入力を継続するか否かを判定する。制御部101は、注文入力を継続しないと判別した場合(ステップS110:NO)、処理を終了し、その後サスペンドモードに移行する。制御部101は、注文入力を継続すると判別した場合(ステップS110:YES)、処理をステップS101に戻す。
図9は、図7におけるステップS4の電源監視処理のフローチャートである。
(ステップS201)制御部101は、入力ポートI_AD1の入力値からメイン電池201の出力電圧を読み込み、処理をステップS202に進める。
(ステップS202)制御部101は、入力ポートI_AD1の入力値から、メイン電池201の残量が少ないか否かを判定する。ステップS202で、メイン電池201の残量が十分なら(ステップS202:NO)、制御部101は、ステップS207に処理を進める。ステップS202で、メイン電池の残量が少ないと判定されると(ステップS202:YES)、制御部101は処理をステップS203に進める。
(ステップS203)制御部101は、注文入力中フラグがオンか否かを判定する。注文入力中フラグは、前述したように、スタッフが注文メニュー入力を行っている間、オンとなっている(ステップS103参照)。ステップS203で、注文入力中フラグがオフなら(ステップS203:NO)、制御部101は、処理をステップS204に進める。ステップS203で、注文入力中フラグがオンなら(ステップS203:YES)、制御部101は、処理をステップS206に進める。
(ステップS204)制御部101は、メイン電池残量が少ないことを通知して、処理をステップS205に進める。
(ステップS205)制御部101は、電池切換回路206を端子206a側に維持し、メイン電池201から電源を供給して、ステップS207に処理を進める。
(ステップS206)制御部101は、電池切換回路206を端子206b側に切り換え、サブ電池203から電源を供給して、ステップS207に処理を進める。
(ステップS207)制御部101は、入力ポートI_AD2の入力値から、サブ電池203の出力電圧を読み込み、処理をステップS208に進める。
(ステップS208)制御部101は、サブ電池充電フラグがオンか否かを判定する。サブ電池充電フラグがオフの場合には(ステップS208:NO)、制御部101は、処理をステップS209に進める。サブ電池充電フラグがオンの場合には(ステップS208:YES)、制御部101は、処理をステップS213に進める。
(ステップS209)制御部101は、入力ポートI_AD2の入力値から得られるサブ電池203の出力電圧から、サブ電池203の残量が十分か否かを判定する。ステップS209で、サブ電池203の残量が十分でないと判定された場合(ステップS209:NO)、制御部101は処理をステップS210に進める。ステップS209で、サブ電池203の残量が十分であると判定された場合(ステップS209:YES)、制御部101は処理をステップS218に進める。
(ステップS210)制御部101は、サブ電池充電フラグをオンにして、処理をステップS211に進める。
(ステップS211)制御部101は、出力ポートO_SubENをオンにして、処理をステップS212に進める。出力ポートO_ChaENをオンにすることで、充電回路205が起動され、メイン電池201によりサブ電池203が充電される。
(ステップS212)そして、制御部101は、充電時間経過タイマーをスタートさせ、処理をステップS213に進める。
(ステップS213)制御部101は、サブ電池充電イネーブルがオンか否かを判定する。ステップS213で、サブ電池充電イネーブルがオンの場合には(ステップS213:YES)、制御部101は処理をステップS214に進める。ステップS213で、サブ電池充電イネーブルがオンでない場合には(ステップS213:NO)、制御部101は処理をステップS218に進める。
(ステップS214)制御部101は、入力ポートI_AD2からの電圧から、サブ電池203が満充電か否かを判定する。サブ電池203が満充電の場合には(ステップS214:YES)、制御部101は処理をステップS215に進める。サブ電池203が満充電でない場合には(ステップS214:NO)、制御部101は処理をステップS217に進める。
(ステップS215)制御部101は、サブ電池充電フラグをオフにして、処理をステップS216に進める。
(ステップS216)制御部101は、出力ポートO_ChaENをオフにして、サブ電池203への充電を停止させ、ステップS218に処理を進める。
(ステップS217)制御部101は、サブ電池203の充電経過時間を過ぎているか否かを判定する。サブ電池の充電時間が経過していれば(ステップS217:YES)、制御部101は処理をステップS216に進める。サブ電池の充電時間が経過していなければ(ステップS217:NO)、制御部101は処理をステップS218に進める。
(ステップS218)制御部101は、注文入力を継続するか否かを判定する。制御部101は、注文入力を継続しないと判別した場合(ステップS218:NO)、図10に示すサスペンド命令によるサスペンド移行処理(ステップS219)を実行後、処理を終了し、その後サスペンドモードに移行する。制御部101は、注文入力を継続すると判別した場合(ステップS218:YES)、処理をステップS201に戻す。
図10は、サスペンド命令によるサスペンド移行処理のフローチャートである。入力装置10が不使用状態になると、サスペンド命令が発生する。図10は、このときの処理を示す。
(ステップS301)サスペンド命令により、制御部101は、サスペンド状態に移行する処理を進める。
(ステップS302)制御部101は、サブ電池充電フラグがオンか否かを判定する。制御部101は、サブ電池充電フラグがオンなら(ステップS302:YES)、ステップS303に処理を進める。制御部101は、サブ電池充電フラグがオフなら(ステップS302:NO)、サスペンド状態に移行する。
(ステップS303)制御部101は、サブ電池充電イネーブルかオンが否かを判定する。制御部101は、サブ電池充電イネーブルがオンなら(ステップS303;YES)、処理をステップS304に進める。制御部101は、サブ電池充電イネーブルがオフなら(ステップS303:NO)、サスペンド状態に移行する。
(ステップS304)制御部101は、サブ電池充電時間経過割り込みを有効にして処理を終了し、その後サスペンド状態に移行する。
図11は、入力ポートI_IR1にLレベルが入力されたときの割り込み処理を示すフローチャートである。つまり、メイン電池201が外されると、メイン電池電圧検出回路202の出力がLレベルになり、制御部101の入力ポートI_IR1に割り込み信号が入る。同様に、メイン電池201の残量が無くなると、メイン電池電圧検出回路202の出力がLレベルになり、制御部101の入力ポートI_IR1に割り込み信号が入る。図11は、このときの処理を示している。
(ステップS401)制御部101は、入力ポートI_IR1の割り込み信号を受け付けると出力ポートChaENの状態でサブ電池の充電状態を判定する。制御部101は、ChaENがオンであると判定した場合(ステップS401:YES)、ステップS402の処理に進め、ChaENがオンではないと判定した場合(ステップS401:NO)、ステップS404の処理に進める。
(ステップS402)制御部101は、出力ポートChaENをオフ状態にし、ステップS403の処理に進める。
(ステップS403)制御部101は、サブ電池充電時間経過を計測するサブ電池充電タイマーの計測を一時停止し、ステップS404の処理に進める。
(ステップS404)制御部101は、サスペンド状態に移行する処理を進める。
(ステップS405)制御部101は、サブ電池バックアップタイマー割り込みを有効にして、サスペンド状態に移行する。
図12は、入力ポートI_IR1にHレベルが入力されたときの割り込み処理を示すフローチャートである。つまり、メイン電池201が装着されると、メイン電池電圧検出回路202の出力がHレベルになり、制御部101の入力ポートI_IR1に割り込み信号が入る。図12は、このときの処理を示している。
(ステップS501)制御部101は、サブ電池充電フラグがオンか否かを判定する。制御部101は、サブ電池充電フラグがオンなら(ステップS501:YES)、処理をステップS502に進め、サブ電池充電フラグがオフなら(ステップS501:NO)、処理を終了する。
(ステップS502)制御部101は、出力ポートO_ChaENをHレベルに設定する。これにより、充電回路205の動作がオン状態となり、サブ電池203が充電されるようになる。
制御部101は、サブ電池の充電時間が経過しているか否かを判定する。制御部101は、サブ電池の充電時間が経過していれば(ステップS503:YES)、処理をステップS504に進める。制御部101は、サブ電池の充電時間が経過していなければ(ステップS503:NO)、一時停止している充電タイマーを再開し(ステップS510)、処理を終了する。
(ステップS504)制御部101は、充電時間経過タイマーをスタートさせて、ステップS505に処理を進める。
(ステップS505)制御部101は、サスペンドモードか稼働モードかを判定する。制御部101は、稼働モードなら(ステップS505:NO)、処理を終了する。制御部101は、サスペンドモードなら(ステップS505:YES)、処理をステップS506に進める。
(ステップS506)制御部101は、入力ポートI_AD2からの電圧から、サブ電池203が満充電か否かを判定する。制御部101は、サブ電池が満充電なら(ステップS506:YES)、処理をステップS507に進める。制御部101は、サブ電池が満充電でなければ(ステップS506:NO)、処理をステップS508に進める。
(ステップS507)制御部101は、サブ電池充電フラグをオフにして、処理をステップS509に進める。
(ステップS508)制御部101は、サブ電池の充電時間が経過しているか否かを判定する。制御部101は、サブ電池の充電時間が経過していれば(ステップS508:YES)、処理をステップS509に進める。制御部101は、サブ電池の充電時間が経過していなければ(ステップS508:NO)、処理を終了する。
(ステップS509)制御部101は、出力ポートO_ChaENをLレベルに設定する。これにより、充電回路205の動作がオフ状態となり、サブ電池203の充電が停止される。
図10、図12に示したように、本実施形態では、メイン電池201が抜かれた場合、サブ電池203への充電を中断する。そして、メイン電池201の交換前に充電中(充電時間が経過していない)場合は、サブ電池203への充電を再開する。一方、メイン電池201の交換前に充電時間が経過し充電が止まっている場合は、メイン電池201の交換に合わせてサブ電池203への充電を再開するために、充電を開始し、充電タイマーを0から再スタートさせる。
図13は、入力ポートI_IR2にLレベルが入力されたときの割り込み処理を示すフローチャートである。つまり、サブ電池203の残量が無くなると、サブ電池電圧検出回路204の出力がLレベルになり、制御部101の入力ポートI_IR2に割り込み信号が入る。図13は、このときの処理を示している。
(ステップS601)入力ポートI_IR2にLレベルが入力されて割り込み処理に入ると、制御部101は、出力ポートO_ChaENをLレベルに設定する。
(ステップS602)これにより、充電回路205の動作がオフ状態となり、サブ電池203の充電が停止される。
図14は、サブ電池充電時間経過割り込みの処理を示すフローチャートである。図11のステップS402で示したように、メイン電池201を外した場合に、サブ電池充電時間経過割り込みが有効に設定される。図14の処理は、サブ電池充電時間経過割り込みが有効な場合の割り込み処理である。
(ステップS701)所定のサブ電池充電経過時間が過ぎると、サブ電池充電時間経過割り込みが発生する。サブ電池充電時間経過割り込みが発生すると、制御部101は、出力ポートO_ChaENをLレベルに設定する。
(ステップS702)これにより、充電回路205の動作がオフ状態となり、サブ電池203の充電が停止される。
このように、メイン電池201が外されるとサブ電池バックアップタイマー割り込みが有効になり、所定のサブ電池充電経過時間が過ぎると、サブ電池充電時間経過割り込みにより、出力ポートO_ChaENをLレベルになり、サブ電池203の充電が停止される。これにより、サブ電池203の容量が消耗することが回避できる。
図15は、サブ電池充電時間経過割り込みの処理を示すフローチャートである。図9のステップS212で示したように、サブ電池充電フラグがオンになるときに、充電時間経過タイマーがスタートする。そして、図10のステップS304で示したように、サスペンド移行した場合に、サブ電池充電時間経過割り込みが有効に設定される。そして、サブ電池203への充電時間が例えばサブ電池203の容量の10%に相当する時間になると、サブ電池充電時間経過割り込みが発生する。
(ステップS801)サブ電池充電時間経過割り込みでは、制御部101は、サスペンドモードか稼働モードかを判定する。制御部101は、稼働モードなら(ステップS801:NO)、処理を終了する。制御部101は、サスペンドモードなら(ステップS801:YES)、ステップS802に処理を進める。
(ステップS802)制御部101は、サブ電池203が満充電か否かを判定する。制御部101は、サブ電池が満充電なら(ステップS802:YES)、処理をステップS803に進める。制御部101は、サブ電池が満充電でなければ(ステップS802:NO)、処理をステップS804に進める。
(ステップS803)制御部101は、サブ電池充電フラグをオフにして、処理をステップS805に進める。
(ステップS804)制御部101は、サブ電池の充電時間が経過しているか否かを判定する。制御部101は、サブ電池の充電時間が経過していれば(ステップS804:YES)、処理をステップS805に進める。制御部101は、サブ電池の充電時間が経過していなければ(ステップS804:NO)、処理を終了する。
(ステップS805)制御部101は、出力ポートO_ChaENをLレベルに設定する。これにより、充電回路205の動作がオフ状態となり、サブ電池203の充電が停止される。
このように、サブ電池203への充電時間が例えばサブ電池203の容量の10%に相当する時間になると、サブ電池充電時間経過割り込みが発生する。サブ電池充電時間経過割り込みにより、ステップS802でサブ電池203が満充電ではなく、ステップS804でサブ電池203の充電時間が経過していれば、ステップS805でサブ電池の充電が停止される。これにより、サブ電池203への充電時間を例えばサブ電池203の容量の10%に相当する時間に制限できる。
ここで、サブ電池203の充電制御について、さらに説明する。
図16は、本実施形態に係るサブ電池203の充電制御を説明する図である。図16は、縦の行方向にサブ電池203の充電状態、横方向に制御部101の各端子の状態と充電経過時間など充電状態を変化させる条件(発生事象)をまとめたものである。
図16に示すように、充電状態は、No=1 自然放電、No=2 充電中、No=3 充電中断の3つの状態に分類される。No=1 自然放電状態では、制御部101の出力ポートO_ChaENはOFFのままで、サブ電池203への充電は行われない。No=2 充電中では、制御部101の出力ポートO_ChaENがON状態になり、サブ電池203へ充電が行われる。No=3 充電中断は、充電状態において充電時間経過後の充電中断状態である。制御部101は、充電状態に応じて入力ポートI_AD2の入力レベル、入力ポートI_IR1の入力レベルと充電時間に応じて、出力ポートO_ChaENの出力を制御してサブ電池203の充電を制御している。
No=1 自然放電において、制御部101は、入力ポートI_AD2の入力レベルからサブ電池残量が30%以下になった場合、制御部101の出力ポートO_ChaENをON状態にし、充電経過時間タイマーと累積充電時間タイマーをスタートさせ、充電状態をNo=2充電中に変更する。
No=2 充電中において、制御部101は、充電経過時間、累積充電時間経過を監視する。制御部101は、充電経過時間が経過したら出力ポートO_ChaENをOFFにして充電を止め、経過時間タイマーを停止し累積充電タイマーを一時停止し、充電状態をNo=3 充電中断に変化させる。またNo=2 充電中において、制御部101は、累積充電時間を加算してサブ電池203の容量の80%まで充電したと判断したら出力ポートO_ChaENをOFFにして充電を止め、経過時間タイマーおよび累積経過時間タイマーを停止し、充電状態をNo=1 自然放電中に変更する。なお、制御部101は、サブ電池203の寿命を延ばすため、充電回路205が満充電を検出する前に累積充電時間を加算してサブ電池203の容量の80%まで充電したと判断したら充電を停止する。充電状態をNo=2 充電中において、メイン電池取り外し、またはメイン電池残なしにより入力ポートI_IR1がOFF(2.95V未満)になった場合、制御部101は、出力ポートO_ChaENをOFF状態にし、経過時間タイマーおよび累積経過時間タイマーを一時停止する。その後メイン電池が挿入され入力ポートI_IR1がON(2.95V以上)になった場合、制御部101は、出力ポートO_ChaENをON状態にし、経過時間タイマーおよび累積経過時間タイマーの計測を再開し充電を継続する。
No=3 充電中断において、制御部101は、入力ポートI_IR1の入力レベルがOFFからONに変化するのを待つ。そして、制御部101は、メイン電池が挿入され入力ポートI_IR1の入力レベルがOFFからONに変化したら、出力ポートO_ChaENをONし、経過時間タイマーおよび累積経過時間タイマーの計測を再開し、充電状態をNo=2充電中に変更する。
このように制御部101は、充電状態に応じて、各端子の状態や充電経過時間を監視し、サブ電池の充電を制御する。
次に、スイッチ制御回路207の動作について、さらに説明する。
図17は、本実施形態に係るスイッチ制御回路207の動作を説明する図である。図17に示すように、スイッチ制御回路は、メイン電池電圧検出回路202の検出値、サブ電池電圧検出回路204の検出値、制御部101の出力(O_Subsel、O_SubEN)に基づいて切り替える。なお、条件は以下である。
I.メイン電池201が低下(I_AD1にて測定)していなければ、メイン電池201から供給。
II.メイン電池201が低下(I_AD1にて測定)したら、ワーニング表示しメイン電池で供給を継続。ただし、注文入力中はサブ電池に切り替え、注文入力を継続。
III.メイン電池201が抜かれるか残量無し(メイン電池電圧検出回路202で検出)になったら、サブ電池203から電源供給。
IV.メイン電池201が挿入され、電池電圧が低下していなければ、メイン電池201から供給。
V.サブ電池203から供給中にサブ電池203の残量が無くなったら、電源をOFF。
VI.サブ電池203から供給中の時間が一定時間以上経過したら、電源をOFF。
図18は、本実施形態に係る入力装置10の電源回路200の動作を説明するための状態遷移図である。入力装置10を使用していない間には、制御部101は、メイン電池供給によるサスペンド状態(状態ST1)になっている。制御部101をサスペンド状態とすることで、メイン電池201の消費が抑えられている。
キー入力部106からのキー入力やタッチパネル108へのタッチ入力があると、制御部101は、メイン電池供給によるサスペンド状態(状態ST1)から、メイン電池供給による稼働状態(状態ST2)に移行する。
また、メイン電池供給によるサスペンド状態(状態ST1)で、メイン電池201が外される、またはメイン電池201の容量が無くなると、メイン電池電圧検出回路202の出力がLレベルになり、電池切換回路206が端子206b側に切り換えられる。これにより、サブ電池供給によるサスペンド状態(状態ST6)となる。メイン電池供給によるサスペンド状態(状態ST1)でサブ電池への充電が行われていた場合は、サブ電池への充電を停止する。
サブ電池供給によるサスペンド状態(状態ST6)では、記憶部102のRAMに保管してある注文データや注文処理に関わる履歴データは、不揮発メモリに保存される。
メイン電池供給による稼働状態(状態ST2)では、電源制御回路208には、メイン電池201からの電源が供給される。また、このとき、制御部101は、入力ポートI_AD1の入力レベルからメイン電池201の残量を監視し、また、入力ポートI_AD2の入力レベルから、サブ電池203の残量を監視している。
なお、入力装置10の使用が停止されると、サスペンド命令によりメイン電池供給によるサスペンド移行状態となり(状態ST3)、サスペンド状態となる(状態ST1)。
状態ST2で、制御部101は、入力ポートI_AD1の入力レベルからメイン電池201の残量が少なくなったことを検出すると、表示部104にワーニングを表示する。また、制御部101は、注文入力中にメイン電池201の残量が少なくなったことを検出すると、出力ポートO_SubSelをHレベルにする。これにより、サブ電池供給による稼働状態(状態ST4)となる。
次に、メイン電池供給による稼働状態(状態ST2)でメイン電池201が外されると、メイン電池電圧検出回路202の出力がLレベルになり、電池切換回路206が端子206b側に切り換えられる。これにより、状態ST2から状態ST5を経過して、サブ電池供給による稼働状態(状態ST6)となる。メイン電池供給による稼働状態(状態ST2)でサブ電池への充電が行われていた場合、サブ電池への充電は停止する。また、サブ電池供給による稼働状態(状態ST4)でメイン電池201が外された場合にも、状態ST4から状態ST5を経過して、サブ電池供給によるサスペンド状態(状態ST6)となる。また、サブ電池供給による稼働状態(状態ST4)で、サスペンド命令が生じると、状態ST4から状態ST5を経過して、サブ電池供給によるサスペンド状態(状態ST6)となる。サブ電池供給によるサスペンド状態(状態ST6)に切り換えられることで、メイン電池201からの電源の供給が止められても、サブ電池203からの電源が供給されるようになり、記憶部102のRAMのデータが保護される。
状態ST6では、制御部101は、メイン電池201が外されてからの経過時間をサブ電池バックアップ時間として監視し、このサブ電池バックアップ時間が所定時間以上になったら、出力ポートO_SubENをLレベルに設定し、電池切換回路206を端子206c側に設定する。これにより、オフ状態(状態ST7)となる。
状態ST6から、メイン電池201の電池交換処理が行われると、メイン電池電圧検出回路202の出力がHレベルになり、電池切換回路206が端子206a側に切り換えられる。これにより、電源制御回路208にはメイン電池201からの電源が供給されるようになり、状態ST6から状態ST8を経過して、メイン電池供給によるサスペンド状態(状態ST1)またはメイン電池供給による稼働状態(状態ST2)となる。
また、メイン電池201が装着されると、制御部101の入力ポートI_IR1に割り込み信号が入力され、割り込み処理に入る。この割り込み処理により、サブ電池203の容量が十分でない場合には、制御部101の出力ポートO_SubENがHレベルになり、メイン電池201により、サブ電池203が充電される。
メイン電池201が装着されてからのサブ電池203への充電時間は、例えば、サブ電池203の容量の10%に制限される。メイン電池201が装着されてから、サブ電池203がその容量の10%に相当する充電量に対応する充電時間だけ経過すると、制御部101の出力ポートO_SubENがLレベルになり、サブ電池203の充電は停止される。
オフ状態(状態ST7)になったら、メイン電池201を装着して、再起動処理を行うことで、状態ST7から状態ST9を経過して、メイン電池供給による稼働状態(状態ST2)となる。
図19は、本実施形態に係る入力装置10におけるサブ電池203の状態を説明するための状態遷移図である。
メイン電池201の容量が十分あり、サブ電池203の容量が十分あるときには、メイン電池201により電力の供給が行われ、サブ電池203は自然放電状態になっている(状態ST101)。
ここで、メイン電池201が外されると、メイン電池電圧検出回路202の出力がLレベルになり、電池切換回路206が端子206b側に設定され、サブ電池203は、メイン電池切れ/電池外れによる給電状態になる(状態ST102)。そして、サスペンドに移行し、サブ電池203は、メイン電池切れ/電池外れによるバックアップ状態になる(状態ST103)。メイン電池201が外された状態が続き、サブ電池バックアップ時間以上継続すると、サブ電池203はオフ状態になる(状態ST104)。
また、サブ電池203が自然放電状態になっている間において(状態ST101)、入力装置10が注文メニューを処理しているときに、メイン電池201の残量が不足すると、メイン電池201からサブ電池203に電源の供給が切り換えられ、サブ電池203は、メイン電池残量小による給電状態となる(状態ST105)。ここで、メイン電池201の残量が無くなると、またはサスペンド命令があると、サブ電池203は、メイン電池供給切れ/電池外れによる給電状態になる(状態ST102)。
状態ST103からメイン電池201が装着されると、メイン電池電圧検出回路202の出力がHレベルになり、電池切換回路206が端子206a側に設定され、サブ電池203は自然放電状態になる(状態ST101)。また、状態ST104からメイン電池201が装着されると、サブ電池203は自然放電状態になる(状態ST101)。
また、状態ST101になったとき、サブ電池203の残量が検出され、サブ電池203の残量が十分でないときには、サブ電池203は、メイン電池供給による充電状態になる(状態ST106)。メイン電池供給による充電状態でメイン電池201装着後に行われる充電容量は、例えばサブ電池203の充電容量の10%に制限される。メイン電池201による充電状態で、メイン電池201が外されると、メイン電池電圧検出回路202の出力がLレベルになり、電池切換回路206が端子206b側に設定され、サブ電池203は、メイン電池供給切れ/電池外れによる給電状態になる(状態ST102)。また、入力装置10が注文メニューを処理しているときに、メイン電池201の残量が不足すると、サブ電池203は、メイン電池供給残量小による給電状態となる(状態ST105)。
メイン電池供給による充電状態(状態ST106)で、電池容量の10%に相当する充電時間が経過すると、サブ電池203は、次の充電待ちの自然放電状態に移行する(状態ST107)。次の充電待ちの自然放電の状態で、メイン電池201が外されると、メイン電池電圧検出回路202の出力がLレベルになり、電池切換回路206が端子206b側に設定され、サブ電池203は、メイン電池供給切れ/電池外れによる給電状態になる(状態ST102)。また、入力装置10が注文メニューを処理しているときに、メイン電池201の残量が不足すると、サブ電池203は、メイン電池供給残量小による給電状態となる(状態ST105)。
なお、図19において、矢印A101は、サブ電池203の容量が十分であった場合に、メイン電池201を交換したときの状態遷移経路である。矢印A102は、サブ電池203が充電中の場合に、メイン電池201を交換したときの状態遷移経路である。矢印A103は、サブ電池203が充電待ちの場合に、メイン電池201を交換したときの状態遷移経路である。
図20は、本実施形態に係る入力装置10の状態を考慮したサブ電池203の状態遷移図である。入力装置10がサスペンド状態で、メイン電池201の容量が十分あり、サブ電池203の容量が十分あるときには、メイン電池201により電力の供給が行われ、サブ電池203は、メイン電池でのサスペンド中の自然放電状態になっている(状態ST201)。
キー入力部106の操作またはタッチパネル108の操作により、入力装置10は稼働状態となり、サブ電池203は、動作中の自然放電状態になる(状態ST202)。なお、状態ST202からは、サスペンド命令で、メイン電池でのサスペンド中の自然放電状態に移行していき(状態ST203)、メイン電池でのサスペンド中の自然放電状態になる(状態ST201)。
状態ST202で、メイン電池201が外されると、入力装置10の電源はサブ電池203に切り換えられ、サブ電池203は電源供給状態に移行し(状態ST204)、サブ電池203は、バックアップ電源の状態となる(状態ST205)。
なお、状態ST202で、メイン電池201の残量が少なくなったときには、サブ電池203は、電源供給状態となる(状態ST206)。そして、メイン電池201が外されると、サブ電池203は電源供給状態に移行し(状態ST204)、サブ電池203は、バックアップ電源の状態となる(状態ST205)。
状態ST205で、サブ電池203の容量が無くなると、またはサブ電池バックアップタイムアウト時間が経過すると、サブ電池203は電源供給オフ状態となる(状態ST207)。
状態ST205で、メイン電池201が装着されると、入力装置10は動作中の自然放電状態になる(状態ST202)。また、状態ST206で、メイン電池201が装着されると、入力装置10は動作中の自然放電状態になる。
また、状態ST202では、サブ電池203の容量が検出され、サブ電池203の残量が少なければ、サブ電池203は充電中になる(状態ST212)。
なお、状態ST212からは、サスペンド命令で、メイン電池でのサスペンド中の自然放電状態に移行し(状態ST213)、メイン電池でのサスペンド中の自然放電状態になる(状態ST211)。
状態ST212で、メイン電池201が外されると、入力装置10の電源はサブ電池203に切り換えられ、サブ電池203は電源供給状態に移行していき(状態ST214)、サブ電池203は、バックアップ電源の状態となる(状態ST215)。
なお、状態ST212で、メイン電池201の残量が少なくなったときには、サブ電池203は、電源供給状態となる(状態ST216)。そして、メイン電池201が外されると、サブ電池203は電源供給状態に移行し(状態ST214)、サブ電池203は、バックアップ電源の状態となる(状態ST215)。
状態ST215で、サブ電池203の容量が無くなると、またはサブ電池バックアップタイムアウト時間が経過すると、サブ電池203は電源供給オフ状態となる(状態ST207)。
状態ST212での充電は、例えばサブ電池203の充電容量の10%に制限される。サブ電池203が充電容量の10%まで充電されると、サブ電池203は、次の充電待ちの状態になる(状態ST222)。
なお、状態ST222からは、サスペンド命令で、メイン電池でのサスペンド中の自然放電状態に移行し(状態ST223)、メイン電池でのサスペンド中の自然放電状態になる(状態ST221)。
状態ST222で、メイン電池201が外されると、入力装置10の電源はサブ電池203に切り換えら、サブ電池203は電源供給状態に移行し(状態ST224)、サブ電池203は、バックアップ電源の状態となる(状態ST225)。
なお、状態ST222で、メイン電池201の残量が少なくなったときには、サブ電池203は、電源供給状態となる(状態ST226)。そして、メイン電池201が外されると、サブ電池203は電源供給状態に移行し(状態ST224)、サブ電池203は、バックアップ電源の状態となる(状態ST225)。
状態ST225で、サブ電池203の容量が無くなると、またはサブ電池バックアップタイムアウト時間が経過すると、サブ電池203は電源供給オフ状態となる(状態ST207)。
以上のように、電池交換のリスクを低減することができる。
また、実施形態によれば、メイン電池201の残容量が無くても、サブ電池203で無線送信が可能になる。
また、実施形態によれば、サブ電池203の寿命を延ばし、消耗部品として交換しなくてよくなる。
また、実施形態によれば、電池交換時にデータの消失が防げるとともに、機構的なトラブルが回避できる。
また、実施形態によれば、第2の電池を二次電池とすることで、十分なバックアップ電源の容量を確保できる。
また、実施形態によれば、注文入力中に第1の電池の残量が不足した場合、第2の電池に切り換えることで、注文データを注文管理装置に確実に送信できる。
また、実施形態によれば、第1の電池が外されたままになっているときに、第2の電池が使用され続けてその残量を消耗することが防止でき、第2の電池の寿命を延ばすことができる。
また、実施形態によれば、第1の電池で第2の電池を充電することで、第2の電池の残量を保持できる。
また、実施形態によれば、第1の電池に負担をかけずに第2の電池を充電することができ、第1の電池の交換回数を減らすことができる。
また、実施形態によれば、第2の電池の充電時間の累積値を充電時間経過タイマーにより計測することで、複数回の電池交換の後に、第2の電池を満充電まで充電できる。
なお、本発明における注文管理システム1の機能の全てまたは一部を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより〜を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。