JP6784473B2 - 無線給電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、無線で電力を供給する無線給電装置に関する。
近年、電力を伝達する手段として、送電側から受電側へ無線で電力を供給する無線給電装置の利用が進みつつある。この無線給電装置としては、例えば100kHz以下の帯域で用いられる電磁誘導による電力の伝達が普及している。しかし、100kHz以下の帯域を利用する場合、十分な電力を供給するには、送電用および受電用のコイルの大型化を招くという問題がある。そこで、比較的小型のコイルを用いて大きな電力を伝達する手段として、磁界共鳴を利用した無線給電が提案されている。
この磁界共鳴を利用した無線給電では、送電用および受電用のコイルを小型化でき、伝達効率も電磁誘導に比較して高めることができるという利点を有している。一方、磁界共鳴では、周波数の帯域が数MHzから数十MHzと高いため、反射損失や整流回路における損失が大きくなりやすく、全体的な効率の低下を招きやすい。そこで、特許文献1では、図8に示すように送電側ユニット101および受電側ユニット102にそれぞれマッチング回路103、104を付加することにより、反射損失の低減を図っている。
しかしながら、特許文献1の場合、受電側ユニット102の整流回路105における損失の対策、およびマッチング回路103、104における素子の損失について考慮されていない。そのため、特許文献1の場合、全体的な効率の向上、すなわち磁界共鳴によって伝達された電力の送電効率は十分に高くないという問題がある。特に、固定された送電側に対して受電側が移動する場合のように、送電側コイル106と受電側コイル107との距離が変化しやすいとき、効率の維持が困難になりやすい。その結果、電力の損失による熱の発生を招くだけでなく、その冷却機構などを必要とし、特に受電側ユニット102の機器の大型化を招くという問題がある。
特開2011−142748号公報
そこで、本発明の目的は、受電側における損失を低減することにより、損失にともなう熱の発生の低減と機器の大型化を回避しつつ、全体的な効率を向上する無線給電装置を提供することにある。
請求項1記載の発明では、受電ユニットは、信号生成手段を備えている。信号生成手段は、受電ユニット側の整流回路に、送電側の高周波生成手段で生成した駆動信号に対して位相をずらした受電側駆動信号を供給する。すなわち、整流回路を駆動する受電側駆動信号は、送信側の高周波生成手段で生成した駆動信号に対して位相がずれている。磁界共鳴を利用する場合、共鳴によって電力が伝達されるため、送電コイルから発振される高周波の位相と受電コイルで共鳴する高周波の位相とのずれが最適化されるほど、電力の伝達効率は向上する。しかし、この受電コイルに接続する整流回路は、容量素子を含むため、駆動信号と整流回路から負荷の間における高周波の位相との間には予期しないずれが生じる。この位相のずれは、伝達される電力の電圧、電流、周波数などによって多岐に変化し、一定値とならない。そこで、信号生成手段は、変化する位相のずれに応じて、整流回路へ供給する受電側駆動信号を能動的に変化させる。これにより、送電コイルと受電コイルとの間で共鳴する高周波の位相だけでなく、整流回路から負荷まで間における高周波の位相のずれも最適化される。そのため、送電側と受電側との位相差はマッチング回路を設けることなく低減され、マッチング回路における損失も低減される。その結果、送電側から受電側への全体的な損失が低減し、伝達効率が向上する。したがって、損失にともなう熱の発生が低減されるとともに、放熱が不要となり機器の大型化も回避でき、全体的な効率を向上することができる。特に、送電コイルと受電コイルとの距離が刻々と変化する移動体に適用する場合でも、受電側駆動信号を変化させることにより、位相のずれが最適化され、効率の高い電力の供給を行なうことができる。
また、請求項1記載の発明では、送電側および受電側ともに、アンプ回路を構成するコイルがそのまま送電コイルおよび受電コイルを構成している。すなわち、請求項1記載の発明では、体格の大きな共振コイルは不要である。したがって、機器の小型化をより促すことができる。
請求項1記載の発明では、信号生成手段は、サーチコイルで検知した高周波に基づいて遅延回路部で受電側駆動信号の位相をずらしている。すなわち、信号生成手段は、送電側の送電コイルから発振される高周波をサーチコイルで検知する。そして、信号生成手段は、サーチコイルで検知した高周波の位相に基づいて、遅延回路部において受電側駆動信号の位相をずらしている。このサーチコイルは、送電コイルから発振される高周波と共鳴せず、無線による電力の伝達に寄与しない。そのため、サーチコイルは、無線給電が成立する送電コイルと受電コイルとの間のインピーダンスおよび共振周波数に影響を与えることなく送電コイルから発振される高周波の位相を検知する。そして、信号生成手段は、サーチコイルで検知した高周波の位相に対して遅延を付加する。このように遅延回路部で高周波の位相に遅延を付加した受電側駆動信号を生成することにより、信号生成手段は送信コイルから発振される高周波と受電側駆動信号との間に確実かつ精密な位相のずれを生成する。これにより、信号生成手段で生成する受電側駆動信号を簡単な構成かつ高い精度で整流回路へ供給することができる。したがって、送電コイルから発振される高周波の位相と整流回路を駆動する受電側駆動信号の位相とのずれが最適化され、伝達効率の向上を図ることができる。
請求項2記載の発明では、信号生成手段は、抵抗素子で分圧した電圧に基づいて、遅延回路部で信号生成手段で生成する受電側駆動信号の位相をずらしている。すなわち、信号生成手段は、受電コイルの両端に加わる電圧を抵抗素子で分圧する。そして、信号生成手段は、抵抗素子で分圧した受電コイルの両端に加わる電圧の変化に基づいて、遅延回路部において受電側駆動信号の位相をずらしている。この抵抗素子は、無線給電が成立する送電コイルと受電コイルとの間のインピーダンスおよび共振周波数に影響を与えることなく送電コイルから発振される高周波の位相を電圧に基づいて検知する。そして、信号生成手段は、検知した高周波の位相に対して遅延を付加する。このように遅延回路部で高周波の位相に遅延を付加した受電側駆動信号を生成することにより、信号生成手段は送信コイルから発振される高周波と受電側駆動信号との間に確実かつ精密な位相のずれを生成する。これにより、信号生成手段で生成する受電側駆動信号を簡単な構成かつ高い精度で整流回路へ供給することができる。したがって、送電コイルから発振される高周波の位相と整流回路を駆動する受電側駆動信号の位相とのずれが最適化され、伝達効率の向上を図ることができる。
第1実施形態による無線給電装置の構成を示す概略図 第1実施形態による無線給電装置を適用した直線移動型ロボットを示す模式的な斜視図 第1実施形態による無線給電装置の遅延回路を示す概略図 第1実施形態による無線給電装置の遅延回路を示す概略図 駆動信号と受電側駆動信号との位相のずれを説明する概略図 位相差Δφと伝達効率との関係を示す概略図 第2実施形態による無線給電装置の構成を示す概略図 従来の無線給電装置の構成を示す概略図
以下、無線給電装置の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、複数の実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
図1に示すように、第1実施形態による無線給電装置10は、送電ユニット11および受電ユニット12を備えている。送電ユニット11は、外部の電源13に接続している。受電ユニット12は、この送電ユニット11と対向して設けられ、例えばロボットなど電力を消費する負荷14に接続している。送電ユニット11と受電ユニット12との間は、数MHzから数十MHzの高周波による磁界共鳴によって無線すなわち非接触で電力が伝送される。本実施形態の場合、無線給電装置10は、図2に示すように固定側の設備から移動体へ電力を供給するために用いられる。図2は、直線移動型ロボット20に無線給電装置10を適用した例を示している。図2に示す場合、送電ユニット11は固定側の設備21に設けられ、受電ユニット12は固定側の送電ユニット11に対して相対的に移動する移動体22に設けられる。この無線給電装置10の適用例としては、上述のような直線移動型ロボット20に限らない。例えば道路側に送電ユニット11を配置し、移動側の車両に受電ユニット12を配置した電動自動車システム、軌道側に送電ユニット11を配置し、移動側の車両に受電ユニット12を配置した電気鉄道システムなどにも適用することができる。
図1に示すように送電ユニット11は、共振型アンプ回路31、高周波生成部32および送電コイル33を有している。共振型アンプ回路31は、スイッチング素子34、コンデンサ35、コンデンサ36およびコイル37を有している。送電ユニット11は、電源13に接続している。高周波生成部32は、図示しない発振器を有しており、送電ユニット11のキャリアクロックとなる駆動信号を生成する。スイッチング素子34は、高周波生成部32で生成された駆動信号に基づいて駆動される。これにより、共振型アンプ回路31は、高周波を生成する。スイッチング素子34のスイッチングによって生成された高周波は、送電コイル33へ供給される。送電コイル33は、例えば図2に示すように基板38に平面状に形成された平面コイルで構成されている。送電コイル33は、図1に示すコンデンサ35、コンデンサ36およびコイル37とともに共振回路を形成する。送電コイル33は、送電ユニット11から受電ユニット12へ電力を伝送、すなわち送電するとき、共振型アンプ回路31で生成された高周波を発振する。
受電ユニット12は、整流回路41および受電コイル43を有している。整流回路41は、送電ユニット11の共振型アンプ回路31と実質的に同一の構成であり、スイッチング素子44、コンデンサ45、コンデンサ46およびコイル47を有している。受電ユニット12は、負荷14に接続している。受電コイル43は、例えば図2に示すように基板48に平面状に形成された平面コイルで構成されている。受電コイル43は、コンデンサ45、コンデンサ46およびコイル47とともに共振回路つまり整流回路41を形成する。
受電ユニット12は、図1に示すように上記に加え信号生成部50を有している。信号生成部50は、受電ユニット12のキャリアクロックとなる受電側駆動信号を生成する。信号生成部50は、送電側の駆動信号に対して位相をずらした受電側駆動信号を生成する。整流回路41を構成するスイッチング素子44は、信号生成部50で生成された受電側駆動信号に基づいて駆動される。
信号生成部50は、生成した受電側駆動信号をスイッチング素子44のゲートへ入力する。これにより、整流回路41は、受電側駆動信号に基づいたスイッチング素子44のスイッチングによって、受電コイル43で受けた高周波を整流する。すなわち、送電コイル33と受電コイル43との間で磁界共鳴が生じると、送電コイル33で発振された高周波に共鳴する高周波が受電コイル43に生じる。つまり、送電コイル33から受電コイル43へ高周波の電力が伝達される。整流回路41は、この受電コイル43で受けた高周波を、スイッチング素子44のスイッチングによって整流する。
信号生成部50は、サーチコイル51および遅延回路部52を有している。サーチコイル51は、受電コイル43と同様に、送電コイル33と非接触で対向している。このサーチコイル51は、信号生成部50を含めた全体的なインピーダンスが送電ユニット11と大きく異なっている。そのため、サーチコイル51を含めた信号生成部50は、送電コイル33から発振された高周波と共鳴しない。その結果、送電コイル33とサーチコイル51との間では、電力の伝達が生じない。一方、サーチコイル51は、送電コイル33から発振された高周波と共鳴することがないものの、送電コイル33による高周波の発振を検知する。
信号生成部50を構成する遅延回路部52は、図3および図4に示すような周知の構成である。すなわち、遅延回路部52は、図3のバラン方式および図4のオールパス方式のように周知の回路を用いることができる。信号生成部50は、この遅延回路部52によって、サーチコイル51で検知した送電コイル33から発振される高周波に対して位相をずらした移相高周波を生成する。信号生成部50で生成した移相高周波は、スイッチング素子44に入力される受電側駆動信号となる。
信号生成部50は、遅延回路部52によって、図5に示すように駆動信号sin(2πf)に対して位相が位相差Δφだけずれた受電側駆動信号sin(2πf+Δφ)を生成する。すなわち、信号生成部50は、サーチコイル51で検知した送電コイル33から発振される高周波に対して、遅延回路部52を通すことにより、駆動信号に基づいて発振された高周波よりも位相がずれた高周波を受電側駆動信号として生成する。
以下、具体的な作動について説明する。
送電ユニット11の共振型アンプ回路31を構成するスイッチング素子34のゲートに高周波生成部32で生成した駆動信号を入力すると、送電コイル33は共振によって高周波を発振する。送電コイル33において高周波が発振されると、互いに対向する送電コイル33と受電コイル43との間には磁界共鳴によって電力が伝達される。受電コイル43に伝達された電力は、受電ユニット12の整流回路41を構成するスイッチング素子44のスイッチングによって整流される。このとき、スイッチング素子44におけるスイッチングのタイミングは、スイッチング素子44の素子特性に依存する。すなわち、スイッチング素子44は、図示しないコンデンサなどの容量素子を含むため、スイッチングの駆動タイミングにわずかなずれを含む。そのため、単に送電ユニット11側の駆動信号に同期させるだけでは、最適なスイッチングのタイミングは得られないという問題がある。
磁界共鳴を利用した電力の伝送の場合、送電ユニット11側と受電ユニット12側との間のわずかな位相のずれが伝達効率に大きな影響を及ぼす。すなわち、送電ユニット11側で発振する高周波の基礎となる駆動信号と、受電ユニット12側で受け取った電力を整流する整流回路41における処理のための周波数つまり受電側駆動信号とに位相のずれがあると、伝達効率を低下させる原因となる。図6に示すように、送電ユニット11側の駆動信号と受電ユニット12側の受電側駆動信号との位相差Δφ(deg)によって、伝達効率は変化する。
そこで、本実施形態では、受電ユニット12のスイッチング素子44に信号生成部50で生成した受電側駆動信号を入力している。本来であれば、サーチコイル51で検知した送電ユニット11側の高周波をそのまま受電側駆動信号としてスイッチング素子44に入力することも考えられる。しかし、サーチコイル51からスイッチング素子44までの経路における抵抗や、上述のようなスイッチング素子44に含まれる容量素子などによってわずかな遅延にともなう位相のずれは避けられない。そのため、図6に示すように位相にわずかなずれが生じても、伝達効率は低下する。そこで、第1実施形態では、信号生成部50は、サーチコイル51で検知した高周波の位相、すなわち駆動信号の位相に対して、遅延回路部52で+295°〜+330°程度遅延させた受電側駆動信号を生成している。すなわち、信号生成部50は、駆動信号の位相に対して受電側駆動信号の位相を位相差Δφずらしている。なお、上記した遅延した受電側駆動信号の位相差Δφである+295°〜+330°は、説明のための例示に過ぎない。すなわち、この位相差Δφは、送電ユニット11と受電ユニット12との間で伝送される電力の周波数帯域やスイッチング素子44の特性などに応じて変化する。そのため、位相差Δφは、適用する無線給電装置10に応じて任意に設定される。また、位相差Δφは、送電ユニット11と受電ユニット12との間における電力の伝達効率を意図的に制御するために、例えば遅延回路部52の電気的な特性を変更して、能動的に変更する構成としてもよい。
このように、信号生成部50は、サーチコイル51で検知した高周波の位相に対し、遅延回路部52で遅延を生じさせ、駆動信号に対して位相がずれた受電側駆動信号を生成している。これにより、送電ユニット11側の駆動信号の位相と受電ユニット12側の受電側駆動信号との位相のずれは最適化される。その結果、第1実施形態では、図6に示すように80%を超える安定的な伝達効率を維持している。図6に示す本実施形態の場合、駆動信号に対してこれと共鳴する受電側駆動信号の同一位相ではなく、1位相の後において受電側駆動信号に位相差Δφを生じさせている。これにより、制御のための時間が確保され、精度のよい位相差Δφを付加することができる。
以上説明したように、第1実施形態では、受電ユニット12は、信号生成部50を備えている。信号生成部50は、受電ユニット12側の整流回路41に、送電側の高周波生成部32で生成した駆動信号に対して位相をずらした受電側駆動信号を供給する。すなわち、整流回路41を駆動する受電側駆動信号は、送信側の高周波生成部32で生成した駆動信号に対して位相差Δφを含んでいる。このように、信号生成部50は、送電ユニット11と受電ユニット12との間で変化する位相のずれに応じて、整流回路41へ供給する受電側駆動信号を能動的に変化させる。これにより、送電コイル33と受電コイル43との間で共鳴する高周波の位相だけでなく、整流回路41から負荷14まで間における高周波の位相のずれも最適化される。そのため、送電ユニット11側と受電ユニット12側との位相差は、マッチング回路を設けることなく低減される。これとともに、マッチング回路における損失も低減される。その結果、送電ユニット11側から受電ユニット12側への全体的な損失が低減し、伝達効率が向上する。したがって、損失にともなう熱の発生が低減されるとともに、放熱が不要となり機器の大型化も回避でき、全体的な効率を向上することができる。特に、送電コイル33と受電コイル43との距離が刻々と変化する移動体機構に適用する場合でも、受電側駆動信号を変化させることにより、位相のずれが最適化され、効率の高い電力の供給を行なうことができる。
また、第1実施形態では、送電ユニット11側および受電ユニット12側ともに、共振型アンプ回路31を構成するコイルまたは整流回路41を構成するコイルがそのまま送電コイル33および受電コイル43を構成している。すなわち、第1実施形態では、体格の大きな共振コイルは不要である。したがって、機器の小型化をより促すことができる。
第1実施形態では、信号生成部50は、サーチコイル51で検知した高周波に基づいて遅延回路部52で受電側駆動信号の位相をずらしている。すなわち、信号生成部50は、送電ユニット11の送電コイル33から発振される高周波をサーチコイル51で検知する。そして、信号生成部50は、サーチコイル51で検知した高周波の位相に基づいて、遅延回路部52において位相をずらした受電側駆動信号を生成している。サーチコイル51は、送電コイル33から発振される高周波と共鳴せず、無線による電力の伝達に寄与しない。そのため、サーチコイル51は、磁界共鳴による無線の給電が成立する送電コイル33と受電コイル43との間のインピーダンスおよび共振周波数に影響を与えることなく送電コイル33から発振される高周波の位相を検知する。そして、信号生成部50の遅延回路部52は、サーチコイル51で検知した高周波の位相に対して1/2周期以上の遅延を付加した受電側駆動信号を生成する。このような遅延を付加することによって、信号生成部50は、送信コイル33から発振される高周波と受電側駆動信号との間に、位相差Δφを確実に生成するとともに、この位相差Δφを最適化する。これにより、信号生成部50で生成する受電側駆動信号を簡単な構成かつ高い精度で整流回路41へ供給することができる。したがって、送電コイル33から発振される高周波の位相と整流回路40を駆動する受電側駆動信号との位相差Δφが最適化され、伝達効率の向上を図ることができる。
また、第1実施形態では、受電ユニット12側において受電側駆動信号の位相を調整している。すなわち、一対の送電ユニット11と受電ユニット12から無線給電装置10が構成される場合でも、受電ユニット12側において位相の調整を行なっている。これにより、個体差や経年的な変化が生じる場合でも、無線給電装置10の伝達効率は受電側駆動信号の調整を行なうだけで最適化される。したがって、調整をより容易にすることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態による無線給電装置10を図7に示す。
第2実施形態では、図7に示すように信号生成部60の構成が第1実施形態と異なっている。具体的には、第2実施形態の場合、信号生成部60は、分圧抵抗61および分圧抵抗62を有している。分圧抵抗61および分圧抵抗62は、特許請求の範囲の抵抗素子に相当する。受電コイル43と並列に分圧抵抗61および分圧抵抗62を挿入することにより、遅延回路部63には受電コイル43の両端に加わる電圧が入力される。これにより、信号生成部60は、分圧抵抗61および分圧抵抗62で取得された受電コイル43に加わる電圧の変化に基づいて、遅延回路部63において駆動信号に対して位相をずらした受電側駆動信号を生成する。すなわち、受電コイル43に加わる電圧の変化は、送信コイル33から発振された高周波の位相に関係する。そのため、遅延回路部63は、この高周波の位相に関係する電圧の変化、つまり電圧の位相から、その位相をずらすことにより受電側駆動信号を生成する。信号生成部60で生成した受電側駆動信号は、第1実施形態と同様に整流回路41のスイッチング素子44のゲートに入力される。
このように第2実施形態では、第1実施形態のサーチコイル51に代えて、分圧抵抗61および分圧抵抗62で受電コイル43で受信する高周波の電圧を検知している。そして、信号生成部60は、検知した電圧の変化に基づいて、駆動信号から位相がずれた受電側駆動信号を生成している。分圧抵抗61および分圧抵抗62は、送電コイル33と受電コイル43との間のインピーダンスおよび共振周波数に影響を与えることなく送電コイル33から発振される高周波の位相を電圧として検知する。そして、信号生成部60の遅延回路部63は、検知した高周波の位相に対して1/2周期以上の遅延を付加した受電側駆動信号を生成する。このような遅延を付加することによって、信号生成部60は、送信コイル33から発振される高周波と受電側駆動信号との間に、確実な位相差Δφを生成するとともに、位相差Δφを最適化する。これにより、信号生成部60で生成する受電側駆動信号を簡単な構成かつ高い精度で整流回路41へ供給することができる。したがって、送電コイル33から発振される高周波の位相と整流回路40を駆動する受電側駆動信号との位相差Δφが最適化され、伝達効率の向上を図ることができる。また、第2実施形態でも、受電ユニット12側において位相の調整を行なうので、個体差や経年的な変化への調整を容易にすることができる。
以上説明した本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
図面中、10は無線給電装置、11は送電ユニット、12は受電ユニット、13は電源、14は負荷、32は高周波生成部(高周波生成手段)、33は送電コイル、41は整流回路、43は受電コイル、50、60は信号生成部(信号生成手段)、51はサーチコイル、52、63は遅延回路部、61、62は分圧抵抗(抵抗素子)を示す。

Claims (2)

  1. 電源に接続し設備に固定されている送電ユニットと、
    負荷に接続し前記送電ユニットに対して相対的に移動可能な受電ユニットと、を備え、
    前記送電ユニットから前記受電ユニットへ磁界共鳴を利用して非接触で電力を供給する無線給電装置であって、
    前記送電ユニットに設けられ、高周波を発振するための駆動信号を生成する高周波生成手段と、
    前記送電ユニットに設けられ、前記高周波生成手段で生成した高周波を発振する送電コイルと、
    前記受電ユニットに、前記送電コイルに対向して設けられている受電コイルと、
    前記受電コイルに接続し、前記送電ユニットから磁界共鳴で受け取った高周波の電力を前記負荷へ供給するために整流する整流回路と、
    前記整流回路に、前記高周波生成手段で生成した前記駆動信号の位相に対して能動的に位相をずらした受電側駆動信号を供給する信号生成手段と、
    を備え、
    前記信号生成手段は、
    前記送電コイルに対向して前記受電コイル側に設けられ、前記送電コイルから発振される高周波を検知するサーチコイルと、
    前記サーチコイルで検知した前記送電コイルから発振される高周波に対して位相をずらす遅延回路部と、
    を有し、
    前記信号生成手段は、
    前記遅延回路部によって、前記サーチコイルで検知した前記送電コイルから発振される高周波に対して位相をずらした移相高周波を生成するとともに、
    前記信号生成手段で生成した前記移相高周波は、前記整流回路のスイッチング素子に入力される受電側駆動信号となる無線給電装置。
  2. 電源に接続し設備に固定されている送電ユニットと、
    負荷に接続し前記送電ユニットに対して相対的に移動可能な受電ユニットと、を備え、
    前記送電ユニットから前記受電ユニットへ磁界共鳴を利用して非接触で電力を供給する無線給電装置であって、
    前記送電ユニットに設けられ、高周波を発振するための駆動信号を生成する高周波生成手段と、
    前記送電ユニットに設けられ、前記高周波生成手段で生成した高周波を発振する送電コイルと、
    前記受電ユニットに、前記送電コイルに対向して設けられている受電コイルと、
    前記受電コイルに接続し、前記送電ユニットから磁界共鳴で受け取った高周波の電力を前記負荷へ供給するために整流する整流回路と、
    前記整流回路に、前記高周波生成手段で生成した前記駆動信号の位相に対して能動的に位相をずらした受電側駆動信号を供給する信号生成手段と、
    を備え、
    前記信号生成手段は、
    前記受電コイル側に設けられ、前記受電コイルの両端に加わる電圧を分圧する抵抗素子と、
    前記抵抗素子で分圧した前記受電コイルの両端に加わる電圧に基づいて検出した高周波の位相をずらす遅延回路部と、
    を有し、
    前記信号生成手段は、
    前記遅延回路部によって、前記受電コイルの両端に加わる電圧に基づいて検知した前記送電コイルから発振される高周波に対して位相をずらした移相高周波を生成するとともに、
    前記信号生成手段で生成した前記移相高周波は、前記整流回路のスイッチング素子に入力される受電側駆動信号となる無線給電装置。
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