JP6783049B2 - 乳化組成物 - Google Patents
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Description
しかしながら、使用感の面では問題もあり、より改良が求められていた。
レシチンは化学的にはホスファチジルコリンを意味するが, 工業的には各種のリン脂質を主体とする混合物の一般的な名称である。一般的には大豆、卵黄を起原として製造される。
着色、臭い等の経時変化を抑制するため、レシチンを水素添加するが、肌への馴染みよさ、肌のしなやかさ等の使用感が低下する問題が発生した。
本発明者らは、水素添加を部分的に行うことによって使用感が低下することを防ぎつつ着色、臭い等の経時変化も抑制できることがわかった。
しかしながら、経時変化をより抑制するために抗酸化剤を配合することが効果的であり、さらにキレート剤を配合するとより経時変化を安定的にした。
まず、レシチンの水素添加ですが、ヨウ素価が20〜50、さらに好ましくは35〜45になるように水素添加する。
このような部分的な水素添加が、着色、臭い等の経時変化と、肌への馴染みよさ、肌のしなやかさ等の使用感のバランスがよく、さらには抗酸化剤の配合によって充分に経時変化を抑制できることがわかった。
配合量は、油相の量や種類等で大きく異なるが、油相の10〜30重量%が好ましい。
配合量はレシチン、油の種類や量によって大きく異なるが、トコフェロールの場合、レシチンと油相量の合計の0.01〜10.0重量%が好ましい。
本発明で用いられるキレート剤としては、例えばエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)又はそれらのアルカリ塩、ヒドロキシエタンジスルホン酸(HEDP)、マレイン酸、酒石酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、グルコン酸、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム等が挙げられる。それらから1種以上が選択して配合するが配合量としては、0.0001〜2.0重量%、好ましくは0.001〜0.5重量%である。
また、レシチン以外の界面活性剤を配合しないことは、安全性等の面から好ましいことであり、本発明の組成物の価値を高めるものである。
レシチン以外の界面活性剤を配合しないとは、実質的に配合しないという意味であって、配合する原料が天然物の場合や天然物以外でも不純物として、或いはキャリーオーバーとして含まれる程度の界面活性剤は場合によっては存在することは本発明の主旨から問題ない。
また、ここでいう、界面活性剤とは、脂肪族モノカルボン酸塩、ポリオキシエチレン・アルキルエーテル・カルボン酸塩、N−アシルサルコシン酸塩、N−アシルグルタミン酸塩等のカルボン酸型;ジアルキルスルホ・こはく酸塩、アルカンスルホン酸塩、アルファオレフィン・スルホン酸塩、直鎖アルキルベンゼン・スルホン酸塩、分枝鎖アルキルベンゼン・スルホン酸塩等のスルホン酸型;アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレン・アルキルエーテル・硫酸塩、油脂硫酸エステル塩等の硫酸エステル型;アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレン・アルキルエーテル・リン酸塩、ポリオキシエチレン・アルキルフェニルエーテル・リン酸塩等のリン酸エステル型;モノアルキルアミン塩、ジアルキルアミン塩、トリアルキルアミン塩等のアルキルアミン塩型;塩化(または臭化、よう化)トリメチルアンモニウム、塩化(または臭化、よう化)ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化アルキルベンジルジメチルアンモニウム等の第4級アンモニウム塩型;グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等のエステル型;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール等のエーテル型;脂肪酸ポリエチレングリコール、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタン等のエステル・エーテル型;脂肪酸アルカノールアミド等のアルカノールアミド型;アルキルベタイン、脂肪酸アミドプロピルベタイン等のカルボキシベタイン型;2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチル・イミダゾリウムベタイン等のイミダゾリン誘導型;アルキル(またはジアルキル)ジエチレントリアミノ酢酸等のグリシン型;アルキルアミンオキサイド等のアミンオキシド型等の陰イオン(アニオン)界面活性剤、陽イオン(カチオン)界面活性剤、非イオン(ノニオン)界面活性剤、両性界面活性剤等の界面活性剤として典型的な物質を指し、多少の界面活性能のある物質や抽出物等はここでいう界面活性剤には含まない。
油性成分には特に限定はないが、本発明の主旨に叶う原料を選択する。
例示すれば、アボガド油、アーモンド油、オリーブ油、オレンジ油、ゴマ油、カカオ脂、カミツレ油、カロット油、キューカンバー油、牛脂脂肪酸、ククイナッツ油、サフラワー油、大豆油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、綿実油、落花生油、タートル油、ミンク油、卵黄油、パーム油、パーム核油、モクロウ、ヤシ油、牛脂、豚脂、スクワレン、スクワラン、プリスタン又はこれら油脂類の水素添加物(硬化油等)等の各種油脂類。
ミツロウ、カルナバロウ、鯨ロウ、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、カンデリラロウ、モンタンロウ、セラックロウ、ライスワックス等のロウ類。
流動パラフィン、ワセリン、パラフィン、オゾケライド、セレシン、マイクロクリスタンワックス等の鉱物油。
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、トール油、ラノリン脂肪酸等の脂肪酸類。
ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、酢酸ラノリン、モノステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸プロピレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコール等のエステル類。
カロチノイド或いはカロチノイド、レチノール、レチナール、デヒドロレチナール、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール、トコフェロール、トコトリエノール、酢酸トコフェロール、トコトリエノール、トコフェロール、(リノール酸/オレイン酸)トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール等の脂溶性ビタミン又はこれらの誘導体。
ジカプリル酸ピリドキシン、ジパルミチン酸ピリドキシン、パルミチン酸アスコルビル、ジパルミチン酸アスコルビル、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル等の水溶性ビタミンの脂溶性誘導体。
セラミド、グルコシルセラミド、ガラクトシルセラミド、セレブロシド、ホスファチジルグルコシルアシルグリセロール、N-オレオイルスフィンゴシン、N-(12-ヒドロキシオクタデカノイル)スフィンゴシン、N-(16-ヒドロキシヘキサデカノイル)スフィンゴシン、N-サリチロイルフィトスフィンゴシン、グリチルレチン酸ステアリル、ユビキノン、γーオリザノール、油溶性ヨクイニンエキス、油溶性ローズマリーエキス、油溶性甘草、オレンジ精油、シンナモン精油、シソ精油、シダーウッド精油、シトロネラ精油、ジャスミン精油、ジンジャーグラス精油、スペアミント精油、西洋ハッカ精油、べルガモット精油、ユーカリ精油、ライム精油、ラベンダー精油、レモングラス精油、レモン精油、ローズマリー精油等の各種油溶性原料。
また、上記以外の粉体等、化粧品に用いられる原料を配合することもできる。
なお、乳化処理には、撹拌、ホモジナイザー、ホモミキサー等の他に、高圧乳化機は特に有効である。
高圧乳化機とは、流路に高圧を加えることにより高い剪断力を与えることが可能な装置であり、さらに、流路を折り曲げたり、複数の流路を合一させることで液に衝撃力を与える構造を有していてもよい。高圧乳化機は、種類は問わないが、例えば、マントン−ゴーリン型高圧ホモジナイザー、ジェット水流反転型高圧乳化機、マイクロフルイダイザー(マイクロフルイディスク社製)、ナノマイザー(ナノマイザー社製)、アルティマイザー(スギノマシン社製)、DeBee2000(BEEインターナショナル社製)等が挙げられ、高圧乳化機を二種以上組み合わせて使うことや、複数回処理することも有効である。
表1に実施例1〜4と比較例1〜5の処方を示し、表に実施例5,6の処方を示す。
注)は和光純薬社製、商品名ハイビスワコー105
乳化方法は油相、水相をそれぞれ80℃まで加温し、ホモジスパーで撹拌しつつ水相に油相を徐々に加えたのち、マイクロフルイダイザーで124MPaで乳化し、冷却した。
また、実施例、比較例に用いたレシチンは大豆を起原とするものを用いた。
専門パネラー5人に実施例1〜6、比較例1〜5を実際に使用してもらい、肌への馴染みよさ、肌のしなやかさについて評価してもらった。
なお基準は比較例1とした。
+3=基準よりかなりよい。
+2=基準よりよい。
+1=基準よりややよい。
0=基準と同程度である。
−1=基準よりやや悪い。
−2=基準より悪い。
−3=基準よりかなり悪い。
安定性試験
50℃で1ヶ月後に着色、臭いに関して確認した。
使用感試験、安定性試験
結果を表3に示す。
Claims (1)
- ヨウ素価が35〜45である部分水素添加レシチンと、抗酸化剤であるトコフェロールと、キレート剤であるエデト酸二ナトリウムを配合し、グリコールエーテルを配合しない、かつ、レシチン以外の界面活性剤を配合しない乳化組成物。
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