JP6782429B2 - 誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータおよびその制御方法 - Google Patents

誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータおよびその制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、高周波誘導加熱(IH)による金属熱処理加工(金属表面加工)などへ応用することを目的として、単相あるいは三相の商用周波交流を昇圧し、力率改善を行うと同時に、IH負荷へ共振状の高周波交流をダイレクトに供給することができる1段式の誘導加熱用商用周波−高周波コンバータに関するものである。
高い熱変換効率や部分加熱が可能である上に環境にクリーンな電気エネルギー利用などの特徴を持つIH応用電源機器システムでは、商用周波交流(UFAC)電源から高周波交流(HFAC)のIH負荷へと高効率に電力変換を行うプロセスが不可欠である。
既に実用化されている従来のIH用電源機器として、フルブリッジ(FB)のダイオード整流回路と力率改善回路(PFCコンバータ;Power Factor Correction Converter)から、高周波インバータを介してIH負荷へ高周波交流(HFAC)を供給する3段式の回路が知られている(図19を参照)。
また、上記の3段式の回路をベースに、PFC回路とハーフブリッジ高周波インバータを一体化させて2段式としたブーストハーフブリッジ(BHB)のAC−ACコンバータが知られている(図20を参照)。
また、FBダイオード整流回路を用いず、商用周波交流(UFAC)から高周波交流(HFAC)へダイレクトに電力変換できる1段式AC−ACコンバータが知られている(図21を参照)。
従来のIH用電源装置において、図19に示す3段式の回路の場合、入力用商用周波交流電源からフルブリッジ整流回路を通して直流段(DCリンク)を形成し、商用電源電流の力率改善と電源電圧の昇圧機能を兼ねた直流−直流変換器(DC−DCコンバータ)を用いて、高周波インバータを介してIH負荷へ高周波交流を供給する。しかしながら、図19に示す3段式の回路の場合、ダイオード等の整流素子でブリッジを構成した整流回路を備えるため、発熱量が多くなり、また多段変換ゆえにパワートランジスタ、インダクタやキャパシタなど回路部品点数の増加による電力変換効率の低下、回路部品コストの増加という問題がある。さらに、平滑直流リンクを得るため、大容量アルミコンデンサを要することから、装置の小型化と同時に長寿化を阻害するという問題がある。
また、図20に示すブーストハーフブリッジ(BHB)のAC−ACコンバータの場合、UFAC電源を全波整流するため、フルブリッジ整流回路が不可欠であり、それによる電力変換効率の低下と冷却部を含めた装置の小型化の問題がある。
一方、図21に示す1段式AC−ACコンバータ場合、非平滑DCリンクを介して、商用周波交流(UFAC)から高周波交流(HFAC)へダイレクトに電力変換することから、フルブリッジ整流回路を除去できると同時に、力率改善(PFC)も実現できるという利点がある。また、非平滑DCリンク方式であるため大容量コンデンサを要せず(ケミコンレス化)、小容量フィルムキャパシタを適用できるため、装置の保守メンテナンス性の向上が期待できる。しかしながら、回路構造上、電源電圧に対する昇圧機能を持ち得ず、その結果、より高出力を要するIH負荷への応用が困難であるといった問題がある。
また、誘導加熱調理器のワークコイルに高周波電流を供給する電力供給回路において、ワークコイルの一端を入力用商用周波交流電源と接続し、それぞれワークコイルの他端と入力用商用周波交流電源を接続する第1及び第2の電路を設け、第1及び第2の電路にそれぞれスイッチング素子と、キャパシタとを介設し、それぞれ第1及び第2の電路のスイッチング素子を迂回して、ワークコイルの他端側とキャパシタ側を接続する整流素子を介設した迂回電路を設けると共に、入力用商用周波交流電源の極性に応じて、一方のスイッチング素子を駆動する駆動回路を設けたIH調理器用の電力供給回路が知られている(特許文献1を参照)。特許文献1に開示された電力供給回路は、ダイオード等の整流素子でブリッジを構成した整流回路を備えていないため、発熱量が低減され、また整流回路がない分、部品点数が低減されるという利点がある。
しかしながら、電源電圧に対する昇圧機能を持ち得ず、その結果、より強い火力を要するIH調理器など比較的電流容量の大きいIH負荷への応用が困難であるといった問題がある。
このような技術背景の下で、本発明者の一人である三島智和は、フルブリッジ整流回路を持たない上で昇圧機能を有するブーストハーフブリッジ(BHB)インバータ構造を備えた回路で、商用周波交流(UFAC)から高周波交流(HFAC)へダイレクトに電力変換できる1段式AC−ACコンバータを既に提案している(特許文献2を参照)。提案したAC−ACコンバータは、入力となる単相商用周波交流電源から高周波出力まで1段の回路構成にて直接電力変換可能で、かつ、フルブリッジ整流回路と力率改善昇圧コンバータが不要である。
提案したAC−ACコンバータは、図22に示すように、ローサイドの第1スイッチとハイサイドの第2スイッチが直列接続され、第1スイッチと第2スイッチにそれぞれ並列に逆並列ダイオードが接続されたインバータレッグと、ローサイドの第1非平滑DCリンクキャパシタとハイサイドの第2非平滑DCリンクキャパシタが直列接続され、インバータレッグに並列に設けられたキャパシタユニットを備える。また、第1スイッチと第2スイッチの接続中点から分岐して接続されたワークコイルと、第1非平滑DCリンクキャパシタと第2非平滑DCリンクキャパシタの接続中点から分岐して接続された共振キャパシタが直列接続されている。また、第1スイッチと第2スイッチの接続中点から分岐して接続されたリアクトルが入力用商用周波交流電源の一端に直列接続され、入力用商用周波交流電源の他端から分岐して、インバータレッグの第1スイッチ側と接続されるブリッジレス整流用の第1ダイオードと、インバータレッグの第2スイッチ側と接続されるブリッジレス整流用の第2ダイオードが設けられている。
提案したAC−ACコンバータによれば、第1スイッチおよび第2スイッチのオン/オフ切り替え時(転流時)に、共振電流が第1非平滑DCリンクキャパシタと第2非平滑DCリンクキャパシタおよび共振キャパシタを通過しないため、各キャパシタの移動電荷量が低減でき、その結果、第1スイッチおよび第2スイッチの高周波駆動時に対して、第1キャパシタと第2キャパシタおよび共振キャパシタの電流定格が抑えられるため、より高効率化の効果が得られる。また、単相商用周波数電源に基づいて、ブリッジレス整流用ダイオードとリアクトルに加えて自励式パワー半導体スイッチ(例えば、IGBT,パワーMOSFETなど)を使用したハーフブリッジ回路を高速にオン/オフ動作(スイッチング動作)させて、IH負荷(インピーダンスマッチングトランスおよびワークコイルを含めたもの)に高周波の電流を供給する。
提案したAC−ACコンバータによれば、入力となる単相商用周波交流電源から高周波出力まで1段の回路にて直接電力変換可能で、フルブリッジ整流回路と力率改善昇圧コンバータが不要で、大容量コンデンサが不要なため、高効率かつ装置の小型軽量化、低コスト化を図ることができる。また、パワー半導体スイッチのゼロ電圧ソフトスイッチングが実現可能であり、これにより高出力から低出力まで低スイッチング損失と低電磁ノイズを実現できる。
しかしながら、提案したAC−ACコンバータでは、構造上スイッチの電圧ストレスが大きく、さらなる高出力化が困難であるという問題がある。また、入力用商用周波交流電源の電圧極性に応じて非対称パルス幅変調制御(非対称PWM制御)のパルスパターンが入れ替わるように制御を行う必要があるため、入力用商用周波交流電源の電圧極性を検出するセンサを要するため、制御回路が複雑化するという問題がある。
そのため、より高出力用途に適し、かつ、非対称PWM制御を行うための電源電圧の極性検出センサを不要とするAC−ACコンバータが求められる。
特開2000−253989号公報 特開2015−228316号公報
上記状況に鑑みて、本発明は、入力となる単相商用周波交流電源から高周波出力まで1段の回路構成にて直接電力変換可能で、フルブリッジ整流回路、力率改善昇圧コンバータ、電源電圧の極性判別用センサを不要とした上で、PFC昇圧コンバータと高周波インバータの機能を兼ね備えるブーストフルブリッジ(BFB)構造を有し、かつ、電源電圧を検出することなく(センサレス)、高周波スイッチングを実現する位相シフトPWM制御を適用することにより、高出力用途に適した誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータを提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明者らは、フルブリッジ整流回路、力率改善昇圧コンバータ、電源電圧の極性検出センサを持たない上で、昇圧機能を有するブーストフルブリッジ(BFB)インバータ構造を備え、位相シフトPWM制御を行って、制御商用周波交流(UFAC)から高周波交流(HFAC)へダイレクトに電力変換できる誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータを完成した。
本発明の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータは、下記1)〜8)を備える。
1)ハイサイドの第1スイッチとローサイドの第2スイッチが直列接続され、第1および第2スイッチに各々並列に逆並列ダイオードが接続された第1インバータレッグ
2)ハイサイドの第3スイッチとローサイドの第4スイッチが直列接続され、第3および第4スイッチに各々並列に逆並列ダイオードが接続された第2インバータレッグ
3)インバータレッグに並列に設けられた非平滑DCリンクキャパシタ
4)第1インバータレッグの中点に接続されたワークコイル
5)第2インバータレッグの中点に接続された共振キャパシタ
6)入力用商用周波交流電源
7)入力用商用周波交流電源の一端に直列接続された昇圧用リアクトル
8)インバータレッグと入力用商用周波交流電源の間に接続されるブリッジレス整流用の第1および第2ダイオード
そして、上記のワークコイルと共振キャパシタが直列接続され、第1インバータレッグと第2インバータレッグとがフルブリッジ構成を成す。
本発明者らは、フルブリッジ整流回路とPFC昇圧コンバータと高周波インバータの3機能を1つに集約したブーストフルブリッジ(BFB)回路を発案した。発案した回路によれば、部品点数の削減と同時に電源電圧の非検出(センサレス)を実現し、かつ、高周波電力制御と電源品質改善動作を同時に実現できる。これにより、電力変換プロセスの損失低減、すなわち電力変換効率の向上に加え、制御回路の簡易化と電源電圧検出用センサのセンサレス化により、コンバータの信頼性向上が図られる。なお、発案した回路では、非平滑DCリンクキャパシタを採用しており、その低周波脈動によるIH負荷(被加熱物体)での機械振動(ローレンツ力の影響)の発生はあるが、非加熱物体を固定する金属熱処理装置では、特に実用上問題とはならない。
また、本発明の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータでは、制御方法として、入力用商用周波交流電源の電圧を検出することなく、ブーストフルブリッジ(BFB)回路を構成する4石のパワートランジスタの駆動タイミングの位相制御のみにより、高周波出力を調整できる位相シフトパルス幅変調方式を適用する。
単相交流電源に昇圧用リアクトル、或は、三相交流電源の各相に昇圧用リアクトルと4石の逆導通型自励式スイッチからなるBFB回路を形成し、小容量キャパシタによる非平滑DCリンクキャパシタを内包した回路構造によって、入力用商用周波交流電源の極性に関わらず、BFB回路内の上下2石からなるブリッレッグの駆動タイミングパルスを左右間で位相差を設けてスイッチング動作を行い、その高周波出力電流の実効値を位相シフトコントローラ(PS controller)での指令値に応じて連続的に調整できる。
BFB回路を構成要素にすることから、位相シフトPWM制御が適用できる。また、非対称PWM方式で要する商用周波交流電源の電圧極性を検出する電源センサが不要となることから、入力用商用周波交流電源の信頼性が格段に向上する。このことは、実用的観点から、シングルステージでの電力変換と並んで重要な特徴である。
本発明の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータにおいて、非平滑DCリンクキャパシタは、同容量又は略同容量の2つのキャパシタが、第1インバータレッグと第2インバータレッグの各々に並列に設けられたことが好ましい。特に、前記の2つのキャパシタの内の1つのキャパシタは、第1インバータレッグの近傍に配置され、もう1つのキャパシタは、第2インバータレッグの近傍に配置されることが、より好ましい。また、同容量又は略同容量の2つのキャパシタとしたのは、回路配線等により浮遊容量から、2つのキャパシタは、多少値が異なる場合もあり、略同容量の2つのキャパシタであってもよいからである。
同容量又は略同容量の2つのキャパシタが、第1インバータレッグと第2インバータレッグの各々に並列に設けられ、それぞれのキャパシタが各々のインバータレッグの近傍に配置される場合では、1つの非平滑DCリンクキャパシタがインバータレッグに並列に設けられる場合と比べて、配線およびパワー半導体スイッチ内部の寄生(浮遊)インダクタンスに起因するスイッチターンオフ時の寄生振動を抑制し、より高効率な電力変換が期待できる。
本発明の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータにおけるインバータレッグにおいて、第1〜第4スイッチにそれぞれ並列に、ゼロ電圧ソフトスイッチング(ZVS)用ロスレススナバキャパシタが接続されたことが好ましい。
ZVS用ロスレススナバキャパシタが接続されることにより、パワー半導体で構成される第1〜第4スイッチのゼロ電圧ソフトスイッチングが実現でき、これにより高出力から低出力まで低スイッチング損失と低電磁ノイズを実現できる。
また、本発明の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータにおけるインバータレッグにおいて、第1スイッチと第3スイッチにそれぞれ並列に、或は、第2スイッチと第4スイッチにそれぞれ並列に、ゼロ電圧ソフトスイッチング(ZVS)用ロスレススナバキャパシタが接続されたことが好ましい。
ZVS用ロスレススナバキャパシタが接続されることにより、パワー半導体で構成される第1スイッチと第3スイッチのゼロ電圧ソフトスイッチング、或は、第2スイッチと第4スイッチのゼロ電圧ソフトスイッチングが実現でき、これにより高出力から低出力まで低スイッチング損失と低電磁ノイズを実現できる。なお、第1〜第4スイッチ全てに並列にZVS用ロスレススナバキャパシタが接続される場合と比べて、ハイサイドとローサイドのスイッチ間で転流電流に若干の差異が出るが、実用上さしたる影響ではない。
本発明の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータにおいて、入力用商用周波交流電源は、インバータレッグのハイサイドに接続され、入力用商用周波交流電源の一端に直列接続された昇圧用リアクトルの端から分岐して、一方はブリッジレス整流用の第1ダイオードを介して第1インバータレッグの第1スイッチ側と接続され、他方はブリッジレス整流用の第2ダイオードを介して第1インバータレッグの第2スイッチ側と接続され、入力用商用周波交流電源の他端は第1インバータレッグの中点に接続されたことが好ましい。この接続方法によれば、電源結線方式の主流である単相3線式交流電源の中性点とIH負荷の一端が共通電位で接続可能となり、高周波スイッチング動作に起因する電磁ノイズの影響を軽減できる。
本発明の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータにおいて、入力用商用周波交流電源は、インバータレッグのローサイドに接続され、入力用商用周波交流電源の一端に直列接続された昇圧用リアクトルの端は第1インバータレッグの中点に接続され、入力用商用周波交流電源の他端から分岐して、一方はブリッジレス整流用の第1ダイオードを介して第1インバータレッグの第1スイッチ側と接続され、他方はブリッジレス整流用の第2ダイオードを介して第1インバータレッグの第2スイッチ側と接続されたことでもよい。
本発明の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータにおいて、入力用商用周波交流電源と昇圧用リアクトルの間に、高周波ノイズを選択的に除去するLCフィルタが備えられたことが好ましい。
LCフィルタは、特定の周波数帯域の信号を通過、或は、信号を遮断する機能を備えており、インダクタとキャパシタによって構成されたフィルタ回路であり、高周波ノイズを選択的に除去する。主として低域通過型フィルタであるLPF(Low Pass Filter)が好適に用いられる。このLCフィルタにより、入力用商用周波交流電源への高周波スイッチング成分を除去できることから、電源側における電磁ノイズの影響を軽減できる。
本発明の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータにおいて、第1〜第4スイッチのパルス幅変調制御(PWM制御)により、昇圧用リアクトルを介して、入力用商用周波交流電源の電源電圧に対して、非平滑DCリンクキャパシタの電圧を昇圧する。
本発明の三相4線式誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータは、三相4線式を用いた配電方式の場合に用いられ、各相に上述の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータが接続され、電源中性点と各相1線が共通結線とされ、各相のワークコイルがIH負荷に高周波の電流を供給する構成である。
本発明の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータを備えることにより、高出力で高効率の熱処理加工装置を実現できる。
次に、本発明の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータの制御方法について説明する。
本発明の制御方法は、本発明の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータの制御方法であって、入力用商用周波交流電源の電圧極性を検出することなく、第1スイッチに対する第4スイッチの導通開始区間、或は、第2スイッチに対する第3スイッチの導通開始区間を、IH出力の指令値に応じて遅らせる位相シフトパルス幅変調制御(PS−PWM制御)を行うステップを備える。
具体的には、PS−PWM制御は、BFB回路の出力段となるIH負荷電圧およびIH負荷電流を検出し、それらより得られる瞬時電力を平均化して得られる電力とその指令値との誤差を増幅した後、比例積分器(PI制御器)を介して、位相シフトコントローラ(PS controller)への入力信号とする。位相シフトコントローラは、第1スイッチ/第2スイッチ,第4スイッチ/第3スイッチ間の適切な位相シフト角に入力信号を変換して、第1スイッチ〜第4スイッチのスイッチング動作のパルス信号を出力することにより、第1スイッチに対する第4スイッチの導通開始区間、又は、第2スイッチに対する第3スイッチの導通開始区間を、IH出力の指令値に応じて遅らせる。
本発明の制御方法は、本発明の三相4線式誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータの制御方法である場合、入力用商用周波交流電源の電圧極性を検出することなく、各相の第1スイッチに対する第4スイッチの導通開始区間、或は、各相の第2スイッチに対する第3スイッチの導通開始区間を、IH出力の指令値に応じて遅らせる位相シフトパルス幅変調制御(PS−PWM制御)を行う。
本発明の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータによれば、入力となる入力用商用周波交流電源から高周波出力まで1段の回路にて直接電力変換可能で、フルブリッジ整流回路と昇圧用コンバータが不要であるといった効果がある。
また、本発明の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータによれば、昇圧機能を有するブーストフルブリッジ(BB)インバータ構造によって、位相シフトPWM制御が適用でき、非対称PWM制御方式で必要とする入力用商用周波交流電源の電圧極性検出センサが不要となり、交流電源の信頼性を向上できる。
また、本発明の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータによれば、フルブリッジ整流回路と昇圧用コンバータが不要であるため、高効率化が図れ、また装置の小型軽量化、低コスト化を図ることができる。
さらに、パワー半導体から成るスイッチのゼロ電圧ソフトスイッチングが実現可能で、高出力から低出力まで低スイッチング損失と低電磁ノイズを実現できる。
実施例1の誘導加熱用商用周波−高周波コンバータの単相回路構成図と制御ブロック図 位相シフトパルス幅変調制御(PS−PWM制御)におけるゲートパルス信号パターンの説明図 商用周波交流サイクルの理論波形図 高周波サイクル(スイッチング周期,電源正半サイクル)の理論波形図 動作モード遷移図(電源電圧の正の半サイクル) 動作モード遷移図(電源電圧の負の半サイクル) 非平滑DCリンクキャパシタの電圧のシミュレーション解析結果のグラフ 商用周波交流サイクルの実験波形図 高周波サイクル(スイッチング周期,電源正半サイクル)の実験波形図 位相シフトPWMによる電力制御特性図 実測効率特性図 実施例2の誘導加熱用商用周波−高周波コンバータの単相回路構成図 実施例3の誘導加熱用商用周波−高周波コンバータの単相回路構成図 実施例4の誘導加熱用商用周波−高周波コンバータの単相回路構成図 実施例5の誘導加熱用商用周波−高周波コンバータの三相回路構成図 三相回路の商用周波交流サイクルのシミュレーション波形図 三相回路の高周波サイクルのシミュレーション波形図 実施例6の誘導加熱用商用周波−高周波コンバータの単相回路構成図 従来の3段式AC−ACコンバータの回路構成図 従来の2段式BHB構造のAC−ACコンバータの回路構成図 従来の1段式AC−ACコンバータの回路構成図 既に提案している1段式AC−ACコンバータの回路構成図
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明していく。なお、本発明の範囲は、以下の実施例や図示例に限定されるものではなく、幾多の変更及び変形が可能である。
(回路構成)
図1に、実施例1の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータの単相回路構成図と制御ブロック図を示す。図1に示す回路は、以下1)〜8)の回路要素で構成される。
1)ハイサイドの第1スイッチ(S)とローサイドの第2スイッチ(S)が直列接続され、第1および第2スイッチに各々並列に逆並列ダイオード(D,D)が接続された第1インバータレッグ
2)ハイサイドの第3スイッチ(S)とローサイドの第4スイッチ(S)が直列接続され、第3および第4スイッチに各々並列に逆並列ダイオード(D,D)が接続された第2インバータレッグ
3)インバータレッグに並列に設けられた非平滑DCリンクキャパシタ(C
4)第1インバータレッグの中点に接続されたワークコイル
5)第2インバータレッグの中点に接続された共振キャパシタ(C
6)入力用商用周波交流電源(v
7)入力用商用周波交流電源(v)の一端に直列接続された昇圧用リアクトル(L
8)インバータレッグと入力用商用周波交流電源(v)の間に接続されるブリッジレス整流用の第1および第2ダイオード(D,D
ワークコイルと共振キャパシタ(C)は直列接続されており、第1インバータレッグと第2インバータレッグはフルブリッジ構成を形成している。図1の回路構成図において(他の図も同様)、ワークコイルを高周波トランスモデルで表記しているが、説明の簡易化のため、高周波トランスおよび被加熱物体(実効抵抗Rと実効インダクタンスL)を、一括してIH負荷(等価実効抵抗Rと等価実効インダクタンスL)で表記する。このため、フルブリッジ構成のインバータレッグ間は、R−L−Cの直列共振回路となる。特に、金属熱処理装置の場合、ワークコイルとして、1次側回路からみたインピーダンスと、2次側回路につながる負荷インピーダンスとを広範囲にわたり整合し変換できるインピーダンスマッチングトランスが好適に用いられる。
図1に示す回路では、入力用商用周波交流電源(v)をもとに、LCフィルタ(L,C)と、昇圧用リアクトル(L)と、ブリッジレス整流用ダイオード(D,D)と、基準相スイッチ(Q,Q)と、制御相スイッチ(Q,Q)と、非平滑DCリンクキャパシタ(C)とから成るブーストフルブリッジ(BFB)構造で、昇圧形PFCコンバータが形成されている。共振キャパシタ(C)は、IH負荷に対して負荷力率改善機能と直列共振機能を兼ねている。被加熱物体には、インピーダンスマッチングトランスを介して、電流や電圧が供給される。
ここで、BFB高周波共振形インバータは、各アクティブスイッチに並列に接続するロスレススナバキャパシタ(Cs1〜Cs4)を利用して、部分共振のゼロ電圧ソフトスイッチング(ZVS)動作を行う。また、非平滑DCリンクキャパシタ(C)は、大容量平滑コンデンサを使用しない、所謂、ケミコンレスであり、高いメンテナンス性と軽量化を図ることができる。
なお、図1に示す回路には、入力用商用周波交流電源(v)側にLCフィルタ(LとC)を設けているが、これは、入力用商用周波交流電源への高周波スイッチング成分を除去できることから、電源側における電磁ノイズの影響を軽減するためのものである。従って、LCフィルタを設けなくとも、誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータの機能を発揮することができる。
4つのアクティブスイッチ(Q〜Q)に対して、図1(2)に示す制御ブロック図の位相シフトPWM制御を用いることにより、電源電圧を検出することなく、高周波スイッチングを実現する。
図1に示す回路におけるPS−PWM制御は、図1(2)に示すように、BFB回路の出力段となるIH負荷電圧VおよびIH負荷電流Iを検出し、それらより得られる瞬時電力Pを平均化(Average)して得られる電力P とその指令値Porefであるとの誤差を増幅した後、比例積分器(PI制御器)を介して、位相シフトコントローラ(PS controller)への入力信号とする。位相シフトコントローラは、各アクティブスイッチ(Q〜Q)間、すなわち、Q/Q,Q/Q間の適切な位相シフト角φ に入力信号を変換して、アクティブスイッチ(Q〜Q)のゲート駆動バルスを供給(Gate Drivers)することにより、アクティブスイッチQに対するQの導通開始区間、又は、アクティブスイッチQに対するQの導通開始区間を、IH出力の指令値に応じて遅らせる。
入力用商用周波交流電源(v)は、昇圧用リアクトル(L)を介して、非平滑DCリンクキャパシタ(C)の端子電圧(v)へ昇圧される。そのため、非平滑DCリンクキャパシタ(C)の端子電圧(v)は、図3に示すように、商用周波の半波整流に振幅変調をかけた包絡線を示す。
また同時に、非平滑DCリンクキャパシタ(C)および共振キャパシタ(C)は、IH負荷の等価直列インダクタ(L)と直列共振を得て、位相シフトPWM制御により、C−Q−R−L−C−QおよびC−Q−C−L−R−Qの閉回路における高周波インバータ動作を行う。
ここで、回路の動作周波数(スイッチング周波数)fを、BFB回路の直列共振周波数fより高いIH負荷領域に設定して、各アクティブスイッチ(Q〜Q )がZVSターンオフおよびゼロ電圧/ゼロ電流ソフトスイッチング(ZVZCS) ターンオンを実現する。回路の動作周波数fは、一般的には、5〜200kHz近傍で使用されているが、アクティブスイッチの高速化によりさらに、周波数が高くなる場合がある。
回路の制御方法は、図2に示すように基準相スイッチ(Q,Q)に対して、制御相スイッチ(Q,Q)のオンタイミングを調整する位相シフトPWM制御を適用する。このとき、回路動作の1 周期(T)における位相シフト期間をtφsと定義すると、tφsは下記数式で表される。ここで、φは位相シフト角である。
これにより、商用周波の電源電圧の正半サイクルと負半サイクルでアクティブスイッチのゲート信号の切り替えを行わなくとも、所望の動作を得られることから、商用周波の電源電圧の極性判別用センサが不要となり、背景技術で述べた既に提案したBHB回路に用いる制御方法である非対称PWMと比較して、よりシンプルな制御系システムが構築できることになる。
(回路動作)
次に、図1に示す回路構成の回路動作について、図4〜7を参照して説明する。
図4に、商用周波の電源電圧vが正の半サイクル(v>0)における実施例1の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータの理論動作波形を示す。
電源電圧が正の半サイクルv>0において、実施例1の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータの動作は、以下に述べる11の動作モードから成る。
実施例1の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータは、図4に示すように、時間の経過に従い、アクティブスイッチをそれぞれのゲートトリガ信号によってオン/オフ制御することによって、t〜t11の区間において高周波電力変換を行う。
以下、t〜t11の各区間(t〜tn+1;n=0〜5)における実施例1の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータの11の動作モードについて説明する。なお、図5は11の動作モードのモード遷移図を示している。
<Mode 1:電力定常区間t〜t
アクティブスイッチ(Q,Q)がオン状態であり、商用周波の電源電流IはV−L−D−S−Vの経路で流れ、昇圧用インダクタLに磁気エネルギーが蓄積される。一方、高周波インバータでは、S−R−L−C−S−C−Sの経路で電流が流れ、非平滑キャパシタCから静電エネルギーが放出されて負荷へ電力供給される。
<Mode 2:基準相レッグ部分共振区間t〜t(ハイサイド−>ローサイド)>
時刻tにおいて、スイッチSのゲート信号を取り除くと、電源電流IはV−L−D−Cs1の経路を流れ、ハイサイドのアクティブスイッチQに並列のロスレススナバキャパシタCs1の充電を開始する。ロスレススナバキャパシタCs1の端子電圧、すなわちアクティブスイッチQの端子間電圧VQ1は、ゼロから緩やかに上昇を始める。これと同時に、ローサイドのアクティブスイッチQに並列のロスレススナバキャパシタCs2は放電を開始し、アクティブスイッチQの端子電圧VQ2は、非平滑DCリンクキャパシタCの端子電圧vより緩やかに下降を開始する。すなわち、ロスレススナバキャパシタCs1, Cs2およびIH負荷等価実効インダクタンスLによる部分共振動作となる。
<Mode 3:基準相レッグZVS区間t〜t
時刻tにおいて、ハイサイドのアクティブスイッチQの端子間電圧VQ1がvまで達すると、アクティブスイッチQのZVSターンオフ動作が完了する。これと同時に、ローサイドのアクティブスイッチQの端子電圧VQ2がゼロまで下降すると、IH負荷電流Iが逆並列ダイオードDへ転流し、S−D−R−L−C−Sの経路で電流が流れる。この間にスイッチSにゲート駆動パルスを供給して、ローサイドのアクティブスイッチQのゼロ電圧/ゼロ電流ソフトスイッチング(ZVZCS)ターンオンを実現する。一方、入力電流Iは、非平滑DCリンクキャパシタCへ流れ込み、昇圧用インダクタLの残存磁気エネルギーは、非平滑DCリンクキャパシタCへの蓄積静電エネルギーとなる。
<Mode 4:制御相レッグ部分共振区間t〜t(ローサイド−>ハイサイド)>
時刻tにおいて、スイッチSへのゲート駆動信号を取り除くと、IH負荷電流Iの一部は、ローサイドのアクティブスイッチQに並列のロスレススナバキャパシタCs4に電流が流れ込み、アクティブスイッチQの端子電圧VQ4はゼロから緩やかに上昇を始める。これと同時に、残りのIH負荷電流Iは、ハイサイドのアクティブスイッチQのロスレススナバキャパシタCs3を放電し、アクティブスイッチQの端子電圧VQ3は非平滑DCリンクキャパシタCの端子電圧vより緩やかに下降を始める。
<Mode 5:制御相レッグZVS区間t〜t
時刻tにおいて、ローサイドのアクティブスイッチQの端子電圧VQ4がvまで達すると、アクティブスイッチQのZVSターンオフ動作が完了する。これと同時に、ハイサイドのアクティブスイッチQの端子電圧VQ3がゼロまで下降すると、IH負荷電流Iは逆並列ダイオードDへ転流し、D−C−D−R−L−C−Dの経路で電流が流れる。この間にハイサイドのアクティブスイッチQのゲート駆動パルスを供給し、アクティブスイッチQのゼロ電圧/ゼロ電流ソフトスイッチング(ZVZCS)ターンオンを実現する。
<Mode 6,Mode 7:電力供給定常区間t〜t
時刻tにおいて、逆並列ダイオードDからスイッチSへ転流し、IH負荷電流Iの極性が切り替わるとともに、入力電流Iの一部からIH負荷へ電力を供給する状態となる。
さらに、時刻tにおいて、逆並列ダイオードDからスイッチSへの転流が完了すると、入力電流Iとともに非平滑DCリンクキャパシタCも放電状態となりIH負荷電流Iとなる。
<Mode 8:基準相レッグ部分共振区間t〜t(ローサイド−>ハイサイド)>
時刻tにおいて、スイッチSのゲート駆動信号を取り除くと、IH負荷電流IはローサイドのアクティブスイッチQに並列のロスレススナバキャパシタCs2の充電を開始する。ロスレススナバキャパシタCs2の端子電圧、すなわちアクティブスイッチQの端子間電圧VQ2は、ゼロから緩やかに上昇を始める。これと同時に、ハイサイドのアクティブスイッチQに並列のロスレススナバキャパシタCs1は放電を開始し、アクティブスイッチQの端子電圧VQ1は、非平滑DCリンクキャパシタCの端子電圧vより緩やかに下降を開始する。すなわち、ロスレススナバキャパシタCs1, Cs2およびIH負荷等価実効インダクタンスLによる部分共振動作となる。
<Mode 9:基準相レッグZVS区間t〜t
時刻tにおいて、ローサイドのアクティブスイッチQの端子間電圧VQ2がvまで達すると、アクティブスイッチQのZVSターンオフ動作が完了する。これと同時に、ハイサイドのアクティブスイッチQの端子電圧VQ1がゼロまで下降すると、IH負荷電流Iが逆並列ダイオードDへ転流し、S−C−L−R−D−Sの経路で電流が流れる。この間にスイッチSにゲート駆動パルスを供給して、ハイサイドのアクティブスイッチQのゼロ電圧/ゼロ電流ソフトスイッチング(ZVZCS)ターンオンを実現する。
<Mode 10:制御相レッグ部分共振区間t〜t10(ハイサイド−>ローサイド)>
時刻tにおいて、スイッチSへのゲート駆動信号を取り除くと、IH負荷電流Iの一部は、ハイサイドのアクティブスイッチQに並列のロスレススナバキャパシタCs3に電流が流れ込み、アクティブスイッチQの端子電圧VQ3はゼロから緩やかに上昇を始める。これと同時に、残りのIH負荷電流Iは、ローサイドのアクティブスイッチQのロスレススナバキャパシタCs4を放電し、アクティブスイッチQの端子電圧VQ4は非平滑DCリンクキャパシタCの端子電圧vより緩やかに下降を始める。
<Mode 11:基準相レッグZVS区間t10〜t11
時刻t10において、ハイサイドのアクティブスイッチQの端子間電圧VQ3がvまで達すると、アクティブスイッチQのZVSターンオフ動作が完了する。これと同時に、ローサイドのアクティブスイッチQの端子電圧VQ4がゼロまで下降すると、IH負荷電流Iが逆並列ダイオードDへ転流し、入力電流Iの一部と重なりながら、D−C−L−R−V−L−D−C−Dの経路で電流が流れる。この間にスイッチSにゲート駆動パルスを供給して、ローサイドのアクティブスイッチQのゼロ電圧/ゼロ電流ソフトスイッチング(ZVZCS)ターンオンを実現する。
一方、電源電圧vが負の半サイクル(v<0)においての動作モードは、アクティブスイッチ(QとQ,QとQ)、ブリッジレス整流用ダイオード(DとD),ロスレススナバキャパシタ(Cs1とCs2, Cs3とCs4)での転流現象がそれぞれ入れ替わり、電源電圧vが正の半サイクル(v>0)と同様の動作モード遷移となる。
スイッチターンオフ時の電圧変化率(dv/dt)が最も高くなる非平滑DCリンクキャパシタCの端子電圧vのピーク付近においては、ターンオフ後にロスレススナバキャパシタの電荷が完全に放電する前に、相対するスイッチがオンすることになる。ここでは、この時の電圧を残留電圧とし、その際の不完全なZVS動作をセミZVS動作とする。
(非平滑DCリンクキャパシタの特性)
実施例1の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータ(以下、「BFB AC−ACコンバータ」という)では、ブーストフルブリッジ(BFB)構成で、非平滑DCリンクキャパシタにより、昇圧PFC動作を達成する。非平滑DCリンクキャパシタの特性について、本発明者が既に提案した前述のブーストハーフブリッジ(BHB)構成の誘導加熱用商用周波−高周波コンバータ(以下、「BHB AC−ACコンバータ」という)と比較しながら説明する。ここでは、スイッチング周期(HFACサイクル)におけるそれぞれの電圧と電流パラメータに着目する。なお、アクティブスイッチの耐圧は、両回路ともに非平滑DCリンクキャパシタの端子電圧vと等しい。BFB AC−ACコンバータの非平滑DCリンクキャパシタ電圧の平均値をvd,BFBとすると、電源電圧vが一定にVであると仮定すると下記数式が成立する。
また、BHB AC−ACコンバータにおいて、非平滑DCリンクキャパシタ電圧の平均値をvd,BHBとすると、オン時比率D(0<D<0.5)を用いて、下記数式で表される。
ここで、HFACサイクルにおいて、非平滑DCリンクキャパシタ電圧の平均値vd,BHBは、ローサイドの第1非平滑DCリンクキャパシタ電圧vC1とハイサイドの第2非平滑DCリンクキャパシタ電圧vC2の和となる。
非平滑DCリンクキャパシタ電圧vの値が等しいと仮定した場合に、IH負荷電圧ならびにIH負荷電流は、それぞれの下記数式の関係を満たす。
IH負荷電圧ならびにIH負荷電流は、BFB AC−ACコンバータの方が、BHB AC−ACコンバータよりも大きくなることが確認できる。したがって、BFB AC−ACコンバータの方が、BHB AC−ACコンバータと比較して高出力となる。このため、同出力電力条件において、BFB AC−ACコンバータの方が、非平滑DCリンクキャパシタ電圧v、すなわちスイッチ電圧を低く抑制できることが理論的に明らかである。
また、最大出力を基準とした負荷電力における非平滑DCリンクキャパシタ電圧のピーク値と平均値をシミュレーション解析により比較した結果を図7(a)(b)にそれぞれ示す。ここで、非平滑DCリンクキャパシタ電圧のピーク値は、高周波の脈動成分を考慮した電源電圧vのピーク点での最大値とし、平均電圧はUFACの2倍となるサイクルを1周期として平均値とした。これにより、BHB AC−ACコンバータでは、出力電力に対して電圧ストレスが低減されていることが確認できる。
(実験結果)
図1に示した回路構成の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータについて、基本動作特性に関して、試作器を用いた実験により検証したので検証結果を以下に説明する。
試作器の回路パラメータを下記表1に示す。本試作器では、撚り数105の高周波リッツ線を用いた巻き数23の平面型IHワークコイルを適用した。
金属熱処理負荷として鉄を使用し、インピーダンスマッチングトランスを含めたIH負荷を構成した。また、試作器に適用するアクティブスイッチ(Q〜Q)には、600V耐圧のハーフブリッジ入りIGBTパワーモジュール(型番:CM100DUS-12F;600V,100A,Mitsubishi製) を2組使用し、ブリッジレス整流用ダイオード(D,D)には600V耐圧のダイオード(型番:DSEI 2x31-06C;600V,60A,IXYS製) を使用した。
上述の数式1の位相シフト角φsに関し、位相シフト角φ=20(deg)時における電源周期での実測波形を図8に示す。図8の実測波形から、電源電圧vおよび電源電流iの実測波形から、PFC動作が達成できていることがわかった。また、非平滑DCリンクキャパシタCの端子電圧vの波形から、電源電圧vの昇圧動作が確認できた。
また、電源電圧vおよび電源電流iとIH負荷電圧vおよびIH負荷電流iの実測波形から、シングルステージUFAC−HFAC変換が実証された。位相シフト角φ=20(deg)におけるHFAC周期での各アクティブスイッチ(Q〜Q)の電圧、電流および負荷電流波形を図9に示す。図9の実測波形から、誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータは、ターンオフ/ターンオンともにZVS動作が達成できていることがわかった。
なお、本試作実験において、φ=0〜90(deg)の範囲で全てのスイッチのZVS動作の達成を確認している。
次に、位相シフトPWM制御に基づく電力特性について図10を参照して説明する。
ここでは負荷の都合上、電源電圧を120Vに設定している。図10に示す結果から、φ=0〜90(deg)の間に、出力電力は3.0kWから1.3kWまで連続的な高周波電力制御を実現していることがわかった。
図11に電力変換効率特性に示す。電力変換効率特性評価において、誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータの主回路での効率評価とするため、ゲートドライバおよびパルス発生回路の消費電力は除外することにした。図11の電力変換効率特性の結果から、出力電力Po=2.8kW時に、最高効率96%を達成しており、極めて高効率に電力変換が可能であることが実証された。また、位相シフトPWM制御により、出力電力が、1.3〜3.0kW位まで大幅に変動しても、効率が90%以上を超えており、高効率を維持して、電力変換が可能であると実証された。
次に、電源電流iの高調波解析結果について説明する。位相シフト角φ=0〜90(deg)において、30(deg)毎の電源電流の高調波解析値と、IEC61000−3−2 class A で決められた公式に基づいた参考規制値とを比較すると、位相シフト角φ=0〜90(deg)の全範囲において、電源電流iの高調波は規制値を大きく下回っていた。
以上の実証結果から、図1に示した回路構成の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータでは、高調波電流を抑制しながら、シングルステージUFAC−HFAC変換が可能であり、高効率な電力変換が行えることが実証された。
本実施例の誘導加熱用商用周波−高周波コンバータの回路構成図を図12に示す。
本実施例の誘導加熱用商用周波−高周波コンバータの回路構成では、実施例1の回路構成(図1)と異なり、アクティブスイッチ(Q〜Q)には、ロスレススナバキャパシタ(CS1〜CS4)が並列接続されていない。
そのため、アクティブスイッチ(Q〜Q)が、ロスレススナバキャパシタ(CS1〜CS4)を用いたゼロ電圧ソフトスイッチング(ZVS)動作を行うことができない。しかしながら、本実施例2の誘導加熱用商用周波−高周波コンバータの回路構成でも、入力となる入力用商用周波交流電源から高周波出力まで1段の回路にて直接電力変換可能で、フルブリッジ整流回路と昇圧用コンバータが不要である。また、昇圧機能を有するブーストフルブリッジ(BB)インバータ構造によって、位相シフトPWM制御が適用でき、非対称PWM制御方式で必要とする入力用商用周波交流電源の電圧極性検出センサが不要となり、交流電源の信頼性を向上できる。さらに、フルブリッジ整流回路と昇圧用コンバータが不要であるため、高効率化が図れ、また装置の小型軽量化、低コスト化を図ることができる。
本実施例の誘導加熱用商用周波−高周波コンバータの回路構成図を図13に示す。
本実施例の誘導加熱用商用周波−高周波コンバータの回路構成では、実施例1の回路構成(図1)と異なり、ローサイドのアクティブスイッチ(Q,Q)には、ロスレススナバキャパシタ(CS2,CS4)が並列接続されておらず、ハイサイドのアクティブスイッチ(Q,Q)だけに、ロスレススナバキャパシタ(CS1,CS3)が並列接続されている。
この場合、実施例1の回路構成(図1)のロスレススナバキャパシタ(CS1,CS3)の容量よりも大きくすることによって、アクティブスイッチ(Q〜Q)が、ロスレススナバキャパシタ(CS1〜CS4)を用いたゼロ電圧ソフトスイッチング(ZVS)動作を行うことができる。
なお、本実施例では、ローサイドのアクティブスイッチ(Q,Q)にロスレススナバキャパシタ(CS2,CS4)が並列接続されておらず、ハイサイドのアクティブスイッチ(Q,Q)だけにロスレススナバキャパシタ(CS1,CS3)が並列接続されている回路構成であるが、反対に、ハイサイドのアクティブスイッチ(Q,Q)には、ロスレススナバキャパシタ(CS1,CS3)が並列接続されておらず、ローサイドのアクティブスイッチ(Q,Q)だけにロスレススナバキャパシタ(CS2,CS4)が並列接続されている回路構成でも構わない。
本実施例の誘導加熱用商用周波−高周波コンバータの回路構成図を図14に示す。
本実施例の誘導加熱用商用周波−高周波コンバータの回路構成では、実施例1の回路構成(図1)と異なり、入力用商用周波交流電源vはインバータレッグのローサイドに接続され、入力用商用周波交流電源vの一端に直列接続された昇圧用リアクトルLの端はアクティブスイッチQとQの中点に接続され、入力用商用周波交流電源vの他端から分岐して、一方はブリッジレス整流用ダイオードDを介してアクティブスイッチQと接続され、他方はブリッジレス整流用ダイオードDを介してアクティブスイッチQと接続された回路構成である。
本実施例の誘導加熱用商用周波−高周波コンバータの回路構成図を図15に示す。
本実施例の誘導加熱用商用周波−高周波コンバータの回路構成は、三相4線式を用いた配電方式に用いられるものであり、実施例1の回路構成(図1)が各相に接続され、電源中性点と各相1線が共通結線とされ、各相のワークコイルがIH負荷に高周波の電流を供給するものである。入力用商用周波交流電源は、U,V,W相の電圧の位相が、それぞれ120度ずつ異なっている。
図16は、三相回路の商用周波交流サイクルのシミュレーション波形を示している。また、図17は、三相回路の高周波サイクルのシミュレーション波形を示している。
図16では、三相電源電圧および電流波形からPFC動作が各相にて確認できる。また、単相交流出力電圧Voおよび電流Ioの波形から、単相の結果と比較して低周波リプルの少ない高周波電圧と高周波電流を得ており、三相UFAC単相HFACのシングルステージ変換を実現している様子がわかる。
また、図17は、三相回路の高周波サイクルでの各相の基準相スイッチおよび制御相スイッチの電圧スイッチング波形と電流スイッチング波形を示す。シングステージ変換では、各スイッチのZVS動作達成条件が電源電圧に依存して変化する。すなわち、電源電圧が比較的高いU相のアクティブスイッチQ,QはZVS動作を達成する。一方、V相およびW相については電源電圧が相対的に小さい状態であり、スイッチ転流時にロスレススナバキャパシタでの電荷が完全に放出しないため、V相のアクティブスイッチQ5,Q8,およびW相のアクティブスイッチQ9,Q12は、不完全なZVS動作となる。しかしながら、電源電圧ピーク値と対比して残留電圧値は小さく、不完全ZVS動作(セミZVS動作)による回路全体の性能には大きく影響を与えることはない。
本実施例の誘導加熱用商用周波−高周波コンバータの回路構成図を図18に示す。
本実施例の誘導加熱用商用周波−高周波コンバータの回路構成では、実施例1の回路構成(図1)と異なり、非平滑DCリンクキャパシタCは、同容量の2つのキャパシタ(Cd1,Cd2)が、第1インバータレッグと第2インバータレッグの各々に並列に設けられたた回路構成である。
実施例1の回路構成のように、1つの非平滑DCリンクキャパシタがインバータレッグに並列に設けられる場合と比べて、第1インバータレッグと第2インバータレッグの各々に並列に、同容量の2つのキャパシタ(Cd1,Cd2)が設け、それぞれのキャパシタが各々のインバータレッグの近傍に配置されることで、配線およびパワー半導体スイッチ内部の寄生(浮遊)インダクタンスに起因するスイッチターンオフ時の寄生振動を抑制し、より高効率な電力変換が可能である。本実施例では、同容量の2つのキャパシタを設ける例を示したが、回路配線等により浮遊容量から、2つのキャパシタは、多少値が異なる場合もあり、略同容量の2つのキャパシタであってもよい。
本発明の誘導加熱用商用周波−高周波コンバータは、高周波交流電流を要する電気設備に有用であり、特に、金属表面処理(焼き入れ,焼きなまし,焼戻しなど)やロウ付けなど、高周波IHによる金属熱処理加工装置への応用が期待できる。
入力用商用周波交流電源
出力電圧
電源電流
出力電流
,Q アクティブスイッチ
〜S トランジスタスイッチ
〜D 逆並列ダイオード
,D 逆流阻止/整流ダイオード
d ,d1 ,d2 非平滑DCリンクキャパシタ
昇圧用リアクトル
IH負荷等価実効抵抗
IH負荷等価実効インダクタンス
直列共振キャパシタ
並列キャパシタ
S1〜CS4 ZVS用ロスレススナバキャパシタ

Claims (11)

  1. ハイサイドの第1スイッチとローサイドの第2スイッチが直列接続され、第1および第2スイッチに各々並列に逆並列ダイオードが接続された第1インバータレッグと、
    ハイサイドの第3スイッチとローサイドの第4スイッチが直列接続され、第3および第4スイッチに各々並列に逆並列ダイオードが接続された第2インバータレッグと、
    インバータレッグに並列に設けられた非平滑DCリンクキャパシタと、
    第1インバータレッグの中点に接続されたワークコイルと、
    第2インバータレッグの中点に接続された共振キャパシタと、
    入力用商用周波交流電源と、
    入力用商用周波交流電源の一端に直列接続された昇圧用リアクトルと、
    インバータレッグと入力用交流電源の間に接続されるブリッジレス整流用の第1および第2ダイオードと、
    前記昇圧用リアクトルを介して、前記入力用商用周波交流電源の電源電圧に対して、前記非平滑DCリンクキャパシタの電圧を昇圧し、前記入力用商用周波交流電源の電圧極性を検出することなく、第1スイッチに対する第4スイッチの導通開始区間、或は、第2スイッチに対する第3スイッチの導通開始区間を、前記ワークコイルの出力の指令値に応じて遅らせる第1〜第4スイッチの位相シフトパルス幅変調制御手段と、
    を備え、
    前記ワークコイルと前記共振キャパシタが直列接続され、
    第1インバータレッグと第2インバータレッグとがフルブリッジ構成を成し、
    位相シフトPWM制御により商用周波交流から高周波交流へシングルステージにて電力変換し得ることを特徴とする誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータ。
  2. 上記の非平滑DCリンクキャパシタは、同容量又は略同容量の2つのキャパシタが、第1インバータレッグと第2インバータレッグの各々に並列に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータ。
  3. 前記インバータレッグにおいて、第1〜第4スイッチにそれぞれ並列に、ゼロ電圧ソフトスイッチング(ZVS)用ロスレススナバキャパシタが接続されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータ。
  4. 前記インバータレッグにおいて、第1スイッチと第3スイッチにそれぞれ並列に、或は、第2スイッチと第4スイッチにそれぞれ並列に、ゼロ電圧ソフトスイッチング(ZVS)用ロスレススナバキャパシタが接続されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータ。
  5. 前記入力用商用周波交流電源は、前記インバータレッグのハイサイドに接続され、
    前記入力用商用周波交流電源の一端に直列接続された前記昇圧用リアクトルの端から分岐して、一方はブリッジレス整流用の第1ダイオードを介して第1インバータレッグの第1スイッチ側と接続され、他方はブリッジレス整流用の第2ダイオードを介して第1インバータレッグの第2スイッチ側と接続され、
    前記入力用商用周波交流電源の他端は第1インバータレッグの中点に接続されたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータ。
  6. 前記入力用商用周波交流電源は、前記インバータレッグのローサイドに接続され、
    前記入力用商用周波交流電源の一端に直列接続された前記昇圧用リアクトルの端は第1インバータレッグの中点に接続され、
    前記入力用商用周波交流電源の他端から分岐して、一方はブリッジレス整流用の第1ダイオードを介して第1インバータレッグの第1スイッチ側と接続され、他方はブリッジレス整流用の第2ダイオードを介して第1インバータレッグの第2スイッチ側と接続されたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータ。
  7. 前記入力用商用周波交流電源と前記昇圧用リアクトルの間に、高周波ノイズを選択的に除去するLCフィルタが備えられたことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータ。
  8. 三相4線式を用いた配電方式の場合、
    各相に請求項1〜の何れかの誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータが接続され、電源中性点と各相1線が共通結線とされ、各相の前記ワークコイルがIH負荷に高周波の電流を供給することを特徴とする三相4線式誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータ。
  9. 請求項1〜の何れかの誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータを備える熱処理加工装置。
  10. 請求項1〜の何れかの誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータの制御方法であって、
    前記入力用商用周波交流電源の電圧極性を検出することなく、第1スイッチに対する第4スイッチの導通開始区間、或は、第2スイッチに対する第3スイッチの導通開始区間を、IH出力の指令値に応じて遅らせる位相シフトパルス幅変調制御(PS−PWM制御)を行うステップ、
    を備えたことを特徴とする誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータの制御方法。
  11. 請求項の三相4線式誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータの制御方法であって、
    前記入力用商用周波交流電源の電圧極性を検出することなく、各相の第1スイッチに対する第4スイッチの導通開始区間、或は、各相の第2スイッチに対する第3スイッチの導通開始区間を、IH出力の指令値に応じて遅らせる位相シフトパルス幅変調制御(PS−PWM制御)を行うステップ、
    を備えたことを特徴とする三相4線式誘導加熱用シングルステージ商用周波−高周波コンバータの制御方法。
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