JP6781222B2 - 電極の接続方法および電子基板の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、電極の接続方法および電子基板の製造方法に関する。
はんだ組成物は、はんだ粉末にフラックス組成物(ロジン系樹脂、活性剤および溶剤など)を混練してペースト状にした混合物である(例えば、特許文献1)。このようなはんだ組成物を用いて、電子基板に電子部品を接続した場合には、はんだ接合により、接合部分の抵抗値を十分に低くできる。
しかしながら、はんだ接合では、電子基板の配線における金属とはんだとの合金層ができることで接合される。そのため、例えば、電子基板の配線が極端に薄い(例えば1μm以下)場合には、配線の金属がはんだ中に拡散し、配線がくわれてしまうという問題があった。
しかしながら、はんだ接合では、電子基板の配線における金属とはんだとの合金層ができることで接合される。そのため、例えば、電子基板の配線が極端に薄い(例えば1μm以下)場合には、配線の金属がはんだ中に拡散し、配線がくわれてしまうという問題があった。
一方で、はんだに代わる接合材料として、導電性接着剤が検討されている。例えば、特許文献2には、1つの炭素にグリシジル基を3個有する三官能エポキシ樹脂、潜在性硬化剤、反応抑制剤からなる有機バインダーと、導電性粒子とを含有する導電性接着剤が記載されている。このような導電性接着剤を用いて、電子基板に電子部品を接続した場合には、電子基板に電子部品を樹脂により強固に接続できる。
しかしながら、導電性接着剤を用いた場合には、はんだ組成物を用いた場合と比較して、接合部分の抵抗値が高くなるという問題があった。
しかしながら、導電性接着剤を用いた場合には、はんだ組成物を用いた場合と比較して、接合部分の抵抗値が高くなるという問題があった。
また、電子基板や電子部品の材料として、耐熱性の低いプラスチックフィルムが用いられる場合があるため、接合時の熱処理温度が低温(例えば、150℃以下)であることも求められる。
さらに、凹凸のある電子基板や、スルーホールへの穴埋めにも対応するために、様々な塗布形式で塗布することが求められており、近年、ディスペンス塗布法により塗布することが求められている。
以上のような多岐にわたる要求については、従来のソルダペーストによる接合方法や、従来の銀ペーストによる接合方法では、満たすことができなかった。
本発明は、ディスペンス塗布法により塗布でき、低温での接合が可能で、しかも、接続部分の抵抗値を低くでき、かつ接続部分を樹脂により強固に接着できる電極の接続方法、並びに、それを用いた電子基板の製造方法を提供することを目的とする。
さらに、凹凸のある電子基板や、スルーホールへの穴埋めにも対応するために、様々な塗布形式で塗布することが求められており、近年、ディスペンス塗布法により塗布することが求められている。
以上のような多岐にわたる要求については、従来のソルダペーストによる接合方法や、従来の銀ペーストによる接合方法では、満たすことができなかった。
本発明は、ディスペンス塗布法により塗布でき、低温での接合が可能で、しかも、接続部分の抵抗値を低くでき、かつ接続部分を樹脂により強固に接着できる電極の接続方法、並びに、それを用いた電子基板の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決すべく、本発明は、以下のような電極の接続方法および電子基板の製造方法を提供するものである。
本発明の電極の接続方法は、(A)はんだ粉末と、(B)エポキシ樹脂と、(C)活性剤と、(D)硬化剤と、を含有し、前記(A)成分が、(A1)融点が150℃以下のはんだ粉末を含有する導電性接着剤を用いて電極同士を接続する方法であって、電極を有する被処理物に、前記導電性接着剤をディスペンス塗布法により塗布する塗布工程と、前記(A1)成分の融点をT(℃)とした場合に、下記数式(F1)を満たす加熱温度で加熱して、前記導電性接着剤を硬化させる熱硬化工程と、を備えることを特徴とする方法である。
T−10<(加熱温度)<T ・・・(F1)
本発明の電極の接続方法は、(A)はんだ粉末と、(B)エポキシ樹脂と、(C)活性剤と、(D)硬化剤と、を含有し、前記(A)成分が、(A1)融点が150℃以下のはんだ粉末を含有する導電性接着剤を用いて電極同士を接続する方法であって、電極を有する被処理物に、前記導電性接着剤をディスペンス塗布法により塗布する塗布工程と、前記(A1)成分の融点をT(℃)とした場合に、下記数式(F1)を満たす加熱温度で加熱して、前記導電性接着剤を硬化させる熱硬化工程と、を備えることを特徴とする方法である。
T−10<(加熱温度)<T ・・・(F1)
本発明の電極の接続方法においては、前記被処理物は、プラスチックフィルムを備えることが好ましい。
本発明の電極の接続方法においては、前記被処理物の電極の少なくともいずれかの厚みが、1μm以下であることが好ましい。
本発明の電子基板の製造方法は、前記電極の接続方法により、配線基板の電極と、電子部品の電極とを接続して、電子基板を製造することを特徴とする方法である。
本発明の電極の接続方法においては、前記被処理物の電極の少なくともいずれかの厚みが、1μm以下であることが好ましい。
本発明の電子基板の製造方法は、前記電極の接続方法により、配線基板の電極と、電子部品の電極とを接続して、電子基板を製造することを特徴とする方法である。
本発明の電極の接続方法によれば、ディスペンス塗布法により塗布でき、低温での接合が可能で、しかも、接続部分の抵抗値を低くでき、かつ接続部分を樹脂により強固に接着できる理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。
すなわち、本発明の電極の接続方法においては、導電性接着剤を硬化させる熱硬化工程で、導電性接着剤中の(A1)融点が150℃以下のはんだ粉末の一部が、接触する金属((A1)はんだ粉末、或いは、被処理物の電極)との界面で拡散して、合金化する。これにより、単に金属同士を接触させることで導通を図る従来の導電性接着剤と比較して、接続部分の抵抗値を低くできる。なお、導電性接着剤中の(C)活性剤の存在により、(A1)成分の表面および接触する金属の表面を活性化でき、また、(A1)成分の金属が拡散しやすくなる。一方で、導電性接着剤は、(B)エポキシ樹脂および(D)硬化剤を含有しているので、熱硬化工程により硬化させることで、接続部分を樹脂により強固に接着できる。
また、本発明に用いる導電性接着剤は、銀粒子などの金属微粒子を含有していない。銀粒子のような鱗片状の粒子を含有する導電性接着剤を、ディスペンス装置に用いると、インク詰まりが生じたり、塗布性が低下したりする。これに対し、本発明に用いる導電性接着剤中には、はんだ粉末以外の金属微粒子を含有していないため、ディスペンス塗布法により問題なく塗布できる。
また、本発明の電極の接続方法においては、(A1)成分の融点T(150℃以下)よりも低い温度で熱処理をするので、低温での接合が可能である。
以上のようにして、上記本発明の効果が達成されるものと本発明者らは推察する。
すなわち、本発明の電極の接続方法においては、導電性接着剤を硬化させる熱硬化工程で、導電性接着剤中の(A1)融点が150℃以下のはんだ粉末の一部が、接触する金属((A1)はんだ粉末、或いは、被処理物の電極)との界面で拡散して、合金化する。これにより、単に金属同士を接触させることで導通を図る従来の導電性接着剤と比較して、接続部分の抵抗値を低くできる。なお、導電性接着剤中の(C)活性剤の存在により、(A1)成分の表面および接触する金属の表面を活性化でき、また、(A1)成分の金属が拡散しやすくなる。一方で、導電性接着剤は、(B)エポキシ樹脂および(D)硬化剤を含有しているので、熱硬化工程により硬化させることで、接続部分を樹脂により強固に接着できる。
また、本発明に用いる導電性接着剤は、銀粒子などの金属微粒子を含有していない。銀粒子のような鱗片状の粒子を含有する導電性接着剤を、ディスペンス装置に用いると、インク詰まりが生じたり、塗布性が低下したりする。これに対し、本発明に用いる導電性接着剤中には、はんだ粉末以外の金属微粒子を含有していないため、ディスペンス塗布法により問題なく塗布できる。
また、本発明の電極の接続方法においては、(A1)成分の融点T(150℃以下)よりも低い温度で熱処理をするので、低温での接合が可能である。
以上のようにして、上記本発明の効果が達成されるものと本発明者らは推察する。
本発明によれば、ディスペンス塗布法により塗布でき、低温での接合が可能で、しかも、接続部分の抵抗値を低くでき、かつ接続部分を樹脂により強固に接着できる電極の接続方法、並びに、それを用いた電子基板の製造方法を提供できる。
[導電性接着剤]
まず、本実施形態の電極の接続方法に用いる導電性接着剤について説明する。本実施形態の導電性接着剤は、以下説明する(A)はんだ粉末、(B)エポキシ樹脂、(C)活性剤および(D)硬化剤を含有するものである。また、この導電性接着剤は、具体的には、(B)エポキシ樹脂、(C)活性剤および(D)硬化剤を含有する樹脂組成物をバインダーとして、(A)はんだ粉末を分散させたものである。
まず、本実施形態の電極の接続方法に用いる導電性接着剤について説明する。本実施形態の導電性接着剤は、以下説明する(A)はんだ粉末、(B)エポキシ樹脂、(C)活性剤および(D)硬化剤を含有するものである。また、この導電性接着剤は、具体的には、(B)エポキシ樹脂、(C)活性剤および(D)硬化剤を含有する樹脂組成物をバインダーとして、(A)はんだ粉末を分散させたものである。
[(A)成分]
本実施形態に用いる(A)はんだ粉末は、(A1)融点が150℃以下のはんだ粉末を含有するものである。
(A)はんだ粉末としては、適宜公知のものを用いることができ、例えば公知のはんだ粉末を用いることができる。
この(A)成分は、無鉛のはんだ粉末のみからなることが好ましいが、有鉛のはんだ粉末であってもよい。このはんだ粉末におけるはんだ合金としては、スズ(Sn)を主成分とする合金が挙げられる。また、この合金の第二元素としては、銀(Ag)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ビスマス(Bi)、インジウム(In)、およびアンチモン(Sb)などが挙げられる。さらに、この合金には、必要に応じて他の元素(第三元素以降)を添加してもよい。他の元素としては、銅、銀、ビスマス、インジウム、アンチモン、およびアルミニウム(Al)などが挙げられる。
本実施形態に用いる(A)はんだ粉末は、(A1)融点が150℃以下のはんだ粉末を含有するものである。
(A)はんだ粉末としては、適宜公知のものを用いることができ、例えば公知のはんだ粉末を用いることができる。
この(A)成分は、無鉛のはんだ粉末のみからなることが好ましいが、有鉛のはんだ粉末であってもよい。このはんだ粉末におけるはんだ合金としては、スズ(Sn)を主成分とする合金が挙げられる。また、この合金の第二元素としては、銀(Ag)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ビスマス(Bi)、インジウム(In)、およびアンチモン(Sb)などが挙げられる。さらに、この合金には、必要に応じて他の元素(第三元素以降)を添加してもよい。他の元素としては、銅、銀、ビスマス、インジウム、アンチモン、およびアルミニウム(Al)などが挙げられる。
無鉛のはんだ粉末におけるはんだ合金としては、具体的には、Sn/Ag、Sn/Ag/Cu、Sn/Cu、Sn/Ag/Bi、Sn/Bi、Sn/In、Sn/Bi/In、Sn/Bi/Cu/Ni、Sn/Ag/Cu/Bi、Sn/Sb、Sn/Zn/Bi、Sn/Zn、Sn/Zn/Al、Sn/Ag/Bi/In、In、In/Ag、およびSn/Ag/Cu/Bi/In/Sbなどが挙げられる。
(A1)成分は、(A)成分の中でも、融点が150℃以下のものである。(A1)成分におけるはんだ合金としては、具体的には、Sn/Bi、Sn/Ag/Bi、Sn/In、In、およびIn/Agなどが挙げられる。
(A1)成分の融点は、硬化温度をより低くするという観点から、145℃以下であることがより好ましく、140℃以下であることが特に好ましい。また、(A1)成分の融点の下限は、特に制限されないが、例えば、50℃以上であることが好ましく、70℃以上であることがより好ましく、100℃以上であることが特に好ましい。
(A1)成分の融点は、硬化温度をより低くするという観点から、145℃以下であることがより好ましく、140℃以下であることが特に好ましい。また、(A1)成分の融点の下限は、特に制限されないが、例えば、50℃以上であることが好ましく、70℃以上であることがより好ましく、100℃以上であることが特に好ましい。
(A)成分および(A1)成分の平均粒子径は、通常1μm以上40μm以下であるが、導電性の観点と、パッドのピッチが狭い電子基板にも対応するという観点から、1μm以上20μm以下であることがより好ましく、1μm以上15μm以下であることがさらにより好ましく、2μm以上10μm以下であることが特に好ましい。なお、平均粒子径は、動的光散乱式の粒子径測定装置により測定できる。
(A1)成分の配合量は、(A)成分100質量%に対して、50質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましく、99質量%以上であることが特に好ましく、100質量%以上であることが最も好ましい。また、(A1)成分の配合量の上限は、特に限定されない。(A1)成分の配合量が前記範囲内であれば、接合部分の抵抗値を低くできる。
[樹脂組成物]
本実施形態の導電性接着剤は、以下説明する樹脂組成物と、前記(A)成分とを含有するものである。
樹脂組成物の配合量は、導電性接着剤100質量%に対して、5質量%以上50質量%以下であることが好ましく、10質量%以上40質量%以下であることがより好ましく、15質量%以上30質量%以下であることが特に好ましい。樹脂組成物の配合量が5質量%未満の場合(はんだ粉末の配合量が95質量%を超える場合)には、バインダーとしての樹脂組成物が足りないため、樹脂組成物とはんだ粉末とを混合しにくくなる傾向にあり、他方、樹脂組成物の配合量が50質量%を超える場合(はんだ粉末の配合量が50質量%未満の場合)には、得られる導電性接着剤を用いた場合に、十分な導電性を得られにくくなる傾向にある。
本実施形態の導電性接着剤は、以下説明する樹脂組成物と、前記(A)成分とを含有するものである。
樹脂組成物の配合量は、導電性接着剤100質量%に対して、5質量%以上50質量%以下であることが好ましく、10質量%以上40質量%以下であることがより好ましく、15質量%以上30質量%以下であることが特に好ましい。樹脂組成物の配合量が5質量%未満の場合(はんだ粉末の配合量が95質量%を超える場合)には、バインダーとしての樹脂組成物が足りないため、樹脂組成物とはんだ粉末とを混合しにくくなる傾向にあり、他方、樹脂組成物の配合量が50質量%を超える場合(はんだ粉末の配合量が50質量%未満の場合)には、得られる導電性接着剤を用いた場合に、十分な導電性を得られにくくなる傾向にある。
[(B)成分]
本実施形態に用いる(B)エポキシ樹脂としては、公知のエポキシ樹脂を適宜用いることができる。このようなエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビフェニル型、ナフタレン型、クレゾールノボラック型、フェノールノボラック型、およびジシクロペンタジエン型などのエポキシ樹脂が挙げられる。
これらのエポキシ樹脂は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。例えば、電子部品の接着強度、硬化物の柔軟性や強靭性などの物性のバランスの観点から、エポキシ樹脂と、熱硬化性エラストマーとを併用してもよい。
また、これらのエポキシ樹脂は、常温(25℃)で液状のものを含有することが好ましく、常温で固形のものを用いる場合には、常温で液状のものと併用することが好ましい。
本実施形態に用いる(B)エポキシ樹脂としては、公知のエポキシ樹脂を適宜用いることができる。このようなエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビフェニル型、ナフタレン型、クレゾールノボラック型、フェノールノボラック型、およびジシクロペンタジエン型などのエポキシ樹脂が挙げられる。
これらのエポキシ樹脂は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。例えば、電子部品の接着強度、硬化物の柔軟性や強靭性などの物性のバランスの観点から、エポキシ樹脂と、熱硬化性エラストマーとを併用してもよい。
また、これらのエポキシ樹脂は、常温(25℃)で液状のものを含有することが好ましく、常温で固形のものを用いる場合には、常温で液状のものと併用することが好ましい。
(B)成分の配合量は、樹脂組成物100質量%に対して、40質量%以上99質量%以下であることが好ましく、70質量%以上90質量%以下であることがより好ましい。(B)成分の配合量が前記下限以上であれば、電子部品を固着させるために十分な強度が得ることができ、落下衝撃に対する耐性を向上できる。他方、(B)成分の配合量が前記上限以下であれば、エポキシ樹脂を硬化せしめる速度を向上できる。
[(C)成分]
本発明に用いる(C)活性剤としては、有機酸、有機酸アミン塩、非解離性のハロゲン化化合物からなる非解離型活性剤、アミン系活性剤などが挙げられる。これらの活性剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。なお、これらの中でも、活性作用およびエポキシ樹脂の硬化性の観点からは、炭素数4〜10のジカルボン酸、炭素数4〜10のジカルボン酸のアミン塩などが好ましい。
炭素数4〜10のジカルボン酸としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸などが挙げられる。これらの中でも、炭素数5〜8のジカルボン酸がより好ましい。
炭素数4〜10のジカルボン酸のアミン塩は、炭素数4〜10(好ましくは、炭素数6〜8)のジカルボン酸と、アミンとの塩である。このアミンは、適宜公知のアミンを用いることができる。このようなアミンは、芳香族アミンであってもよく、脂肪族アミンであってもよい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。このようなアミンとしては、有機酸アミン塩の安定性などの観点から、炭素数3〜13のアミンを用いることが好ましく、炭素数4〜7の1級アミンを用いることがより好ましい。
本発明に用いる(C)活性剤としては、有機酸、有機酸アミン塩、非解離性のハロゲン化化合物からなる非解離型活性剤、アミン系活性剤などが挙げられる。これらの活性剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。なお、これらの中でも、活性作用およびエポキシ樹脂の硬化性の観点からは、炭素数4〜10のジカルボン酸、炭素数4〜10のジカルボン酸のアミン塩などが好ましい。
炭素数4〜10のジカルボン酸としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸などが挙げられる。これらの中でも、炭素数5〜8のジカルボン酸がより好ましい。
炭素数4〜10のジカルボン酸のアミン塩は、炭素数4〜10(好ましくは、炭素数6〜8)のジカルボン酸と、アミンとの塩である。このアミンは、適宜公知のアミンを用いることができる。このようなアミンは、芳香族アミンであってもよく、脂肪族アミンであってもよい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。このようなアミンとしては、有機酸アミン塩の安定性などの観点から、炭素数3〜13のアミンを用いることが好ましく、炭素数4〜7の1級アミンを用いることがより好ましい。
前記(C)成分の配合量としては、樹脂組成物100質量%に対して、0.5質量%以上30質量%以下であることが好ましく、1質量%以上20質量%以下であることがより好ましく、5質量%以上15質量%以下であることが特に好ましい。(C)成分の配合量が前記下限以上であれば、活性作用を向上できる。他方、(C)成分の配合量が前記上限以下であれば、シェルフライフやポットライフを向上できる。
[(D)成分]
本実施形態に用いる(D)硬化剤としては、適宜公知の硬化剤を用いることができる。(D)成分としては、例えば、潜在性硬化剤、脂肪族ポリアミン系硬化剤、アミンアダクト系硬化剤およびイミダゾール系硬化促進剤などが挙げられる。これらの硬化剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
潜在性硬化剤としては、例えば、ノバキュアHX−3722、HX−3721、HX−3748、HX−3088、HX−3613、HX−3921HP、HX−3941HP(旭化成エポキシ社製、商品名)、ジシアンジアミド(DICY)が挙げられる。
脂肪族ポリアミン系硬化剤としては、フジキュアFXR−1020、FXR−1030、FXR−1050、FXR−1080、FXR−1081(T&K TOKA社製、商品名)などが挙げられる。
アミンアダクト系硬化剤としては、例えば、アミキュアPN−23、PN−F、MY−24、VDH、UDH、PN−31、PN−40(味の素ファインテクノ社製、商品名)、EH−3615S、EH−3293S、EH−3366S、EH−3842、EH−3670S、EH−3636AS、EH−4346S、EH−5016S(ADEKA社製、商品名)が挙げられる。
イミダゾール系硬化促進剤としては、例えば、2P4MHZ、1B2PZ、2MZA、2PZ、C11Z、C17Z、2E4MZ、2P4MZ、C11Z−CNS、2PZ−CN(四国化成工業社製など、商品名)が挙げられる。
本実施形態に用いる(D)硬化剤としては、適宜公知の硬化剤を用いることができる。(D)成分としては、例えば、潜在性硬化剤、脂肪族ポリアミン系硬化剤、アミンアダクト系硬化剤およびイミダゾール系硬化促進剤などが挙げられる。これらの硬化剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
潜在性硬化剤としては、例えば、ノバキュアHX−3722、HX−3721、HX−3748、HX−3088、HX−3613、HX−3921HP、HX−3941HP(旭化成エポキシ社製、商品名)、ジシアンジアミド(DICY)が挙げられる。
脂肪族ポリアミン系硬化剤としては、フジキュアFXR−1020、FXR−1030、FXR−1050、FXR−1080、FXR−1081(T&K TOKA社製、商品名)などが挙げられる。
アミンアダクト系硬化剤としては、例えば、アミキュアPN−23、PN−F、MY−24、VDH、UDH、PN−31、PN−40(味の素ファインテクノ社製、商品名)、EH−3615S、EH−3293S、EH−3366S、EH−3842、EH−3670S、EH−3636AS、EH−4346S、EH−5016S(ADEKA社製、商品名)が挙げられる。
イミダゾール系硬化促進剤としては、例えば、2P4MHZ、1B2PZ、2MZA、2PZ、C11Z、C17Z、2E4MZ、2P4MZ、C11Z−CNS、2PZ−CN(四国化成工業社製など、商品名)が挙げられる。
(D)成分の配合量としては、樹脂組成物100質量%に対して、0.5質量%以上25質量%以下であることが好ましく、2質量%以上20質量%以下であることがより好ましく、3質量%以上15質量%以下であることが特に好ましい。(D)成分の配合量が前記下限以上であれば、エポキシ樹脂を硬化せしめる速度を向上できる。他方、(D)成分の配合量が前記上限以下であれば、シェルフライフおよびポットライフを向上できる。
[他の成分]
本実施形態に用いる樹脂組成物には、導電性接着剤の塗布性の観点から、溶剤を用いてもよい。
この溶剤としては、適宜公知の溶剤を用いることができ、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、n−ドデカンなどの脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、メタノール、イソプロパノール、シクロヘキサノールなどのアルコール類、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素類、石油エーテル、石油ナフサなどの石油系溶剤類、セロソルブ、ブチルセロソルブなどのセロソルブ類、カルビトール、ブチルカルビトールなどのカルビトール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、エチルジグリコールアセテート(EDGAC)、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのエステル類が挙げられる。これらの溶剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本実施形態に用いる樹脂組成物には、導電性接着剤の塗布性の観点から、溶剤を用いてもよい。
この溶剤としては、適宜公知の溶剤を用いることができ、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、n−ドデカンなどの脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、メタノール、イソプロパノール、シクロヘキサノールなどのアルコール類、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素類、石油エーテル、石油ナフサなどの石油系溶剤類、セロソルブ、ブチルセロソルブなどのセロソルブ類、カルビトール、ブチルカルビトールなどのカルビトール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、エチルジグリコールアセテート(EDGAC)、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのエステル類が挙げられる。これらの溶剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
溶剤を配合する場合、溶剤の配合量としては、樹脂組成物100質量%に対して、0.1質量%以上10質量%以下であることが好ましく、1質量%以上5質量%以下であることがより好ましい。溶剤の配合量が前記範囲内であれば、得られる導電性接着剤の粘度を適正な範囲に調整できる。
本実施形態に用いる樹脂組成物には、(B)成分、(C)成分、(D)成分、および溶剤の他に、必要に応じて、その他の添加剤を加えることができる。その他の添加剤としては、チクソ剤、レベリング剤、重合性化合物(重合性オリゴマー、反応性希釈剤など)、重合開始剤(有機過酸化物など)、消泡剤、酸化防止剤、改質剤、つや消し剤などが挙げられる。
[導電性接着剤の製造方法]
本実施形態に用いる導電性接着剤は、上記説明した樹脂組成物と上記説明した(A)はんだ粉末とを上記所定の割合で配合し、撹拌混合することで製造できる。
本実施形態に用いる導電性接着剤は、上記説明した樹脂組成物と上記説明した(A)はんだ粉末とを上記所定の割合で配合し、撹拌混合することで製造できる。
[電極の接続方法および電子基板の製造方法]
次に、本実施形態の電極の接続方法および電子基板の製造方法について説明する。
本実施形態の電極の接続方法は、前述した導電性接着剤を用いて被処理物の電極同士を接続する方法であって、以下説明する塗布工程、および熱硬化工程を備える方法である。
なお、ここでは、被処理物として、スルーホールを有し、両面に電極を有する配線基板を用い、スルーホールに前述した導電性接着剤を埋めることで、一方の面の電極と他方の面の電極とを接続する場合(電子基板の製造方法)を例に挙げて説明する。
次に、本実施形態の電極の接続方法および電子基板の製造方法について説明する。
本実施形態の電極の接続方法は、前述した導電性接着剤を用いて被処理物の電極同士を接続する方法であって、以下説明する塗布工程、および熱硬化工程を備える方法である。
なお、ここでは、被処理物として、スルーホールを有し、両面に電極を有する配線基板を用い、スルーホールに前述した導電性接着剤を埋めることで、一方の面の電極と他方の面の電極とを接続する場合(電子基板の製造方法)を例に挙げて説明する。
塗布工程においては、配線基板のスルーホールに、前記導電性接着剤をディスペンス塗布法により塗布する。
配線基板は、リジット基板であってもよく、フレキシブル基板であってもよい。配線基板の基材としては、特に限定されず、公知の基材を適宜用いることができる。なお、本実施形態の電極の接続方法によれば、配線基板の基材への熱による悪影響を少なくできるので、基材が熱に弱いプラスチックフィルムであってもよい。また、熱に弱いプラスチックフィルムとしては、シクロオレフィンポリマー、およびポリエチレンナフタレート(PEN)などのフィルムが挙げられる。
配線の厚みは、特に限定されないが、本実施形態の電子基板の製造方法によれば、はんだによる配線のくわれを十分に抑制できるので、配線の厚みは、1μm以下であってもよく、0.5μm以下であってもよく、0.2μm以下であってもよい。
配線の金属としては、銅、銀、および金などが挙げられる。また、配線は、蒸着法、めっき法などで形成できる。
配線基板は、リジット基板であってもよく、フレキシブル基板であってもよい。配線基板の基材としては、特に限定されず、公知の基材を適宜用いることができる。なお、本実施形態の電極の接続方法によれば、配線基板の基材への熱による悪影響を少なくできるので、基材が熱に弱いプラスチックフィルムであってもよい。また、熱に弱いプラスチックフィルムとしては、シクロオレフィンポリマー、およびポリエチレンナフタレート(PEN)などのフィルムが挙げられる。
配線の厚みは、特に限定されないが、本実施形態の電子基板の製造方法によれば、はんだによる配線のくわれを十分に抑制できるので、配線の厚みは、1μm以下であってもよく、0.5μm以下であってもよく、0.2μm以下であってもよい。
配線の金属としては、銅、銀、および金などが挙げられる。また、配線は、蒸着法、めっき法などで形成できる。
ここで用いる塗布装置は、図1に示すようなディスペンス塗布装置1である。ディスペンス塗布装置1は、シリンジ11と、ニードル12と、押圧部13と、を備えている。ディスペンス塗布装置1においては、導電性接着剤は、シリンジ11に充填される。そして、ディスペンス塗布装置1により導電性接着剤を塗布する場合には、押圧部13がシリンジ11に充填された導電性接着剤を押圧して、ニードル12から導電性接着剤を塗布する。
前記導電性接着剤は、ディスペンス塗布法における塗布性が優れており、このようなディスペンス塗布装置で良好に塗布できる。
前記導電性接着剤は、ディスペンス塗布法における塗布性が優れており、このようなディスペンス塗布装置で良好に塗布できる。
熱硬化工程においては、(A1)成分の融点をT(℃)とした場合に、下記数式(F1)を満たす加熱温度で加熱して、前記導電性接着剤を硬化させる。なお、(A1)成分が複数種のはんだ合金からなる場合、これらのうちで最も融点の低いはんだ合金の融点をTとする。
T−10<(加熱温度)<T ・・・(F1)
加熱炉としては、公知の加熱炉を適宜用いることができる。
加熱温度は、数式(F1)の条件を満たすことが必要であるが、(T−9)℃以上(T−1)℃以下であることが好ましく、(T−5)℃以上(T−1)℃以下であることがより好ましい。加熱温度が前記範囲内であれば、はんだが溶融することはなく、樹脂組成物を十分に硬化させることができ、配線基板の基材への悪影響も少ない。なお、加熱温度とは、熱硬化工程において導電性接着剤にかかる温度が最高となるときの温度のことをいう。
加熱時間は、10分間以上2時間以下であることが好ましく、15分間以上1時間以下であることがより好ましく、20分間以上40分間以下であることが特に好ましい。加熱時間が前記範囲内であれば、樹脂組成物を十分に硬化させることができ、配線基板の基材への悪影響も少ない。
T−10<(加熱温度)<T ・・・(F1)
加熱炉としては、公知の加熱炉を適宜用いることができる。
加熱温度は、数式(F1)の条件を満たすことが必要であるが、(T−9)℃以上(T−1)℃以下であることが好ましく、(T−5)℃以上(T−1)℃以下であることがより好ましい。加熱温度が前記範囲内であれば、はんだが溶融することはなく、樹脂組成物を十分に硬化させることができ、配線基板の基材への悪影響も少ない。なお、加熱温度とは、熱硬化工程において導電性接着剤にかかる温度が最高となるときの温度のことをいう。
加熱時間は、10分間以上2時間以下であることが好ましく、15分間以上1時間以下であることがより好ましく、20分間以上40分間以下であることが特に好ましい。加熱時間が前記範囲内であれば、樹脂組成物を十分に硬化させることができ、配線基板の基材への悪影響も少ない。
また、本実施形態の電極の接続方法の別態様として、前述した導電性接着剤を用いて第一部材および第二部材の電極同士を接続する方法であって、以下説明する塗布工程、配置工程、および熱硬化工程を備える方法が挙げられる。
第一部材および第二部材としては、電子部品および配線基板などが挙げられる。
なお、ここでは、第一部材として、配線基板を用い、第二部材として、電子部品を用いて、配線基板の電極と電子部品の電極とを、前述した導電性接着剤を用いて接続する場合(電子基板の製造方法)を例に挙げて説明する。
第一部材および第二部材としては、電子部品および配線基板などが挙げられる。
なお、ここでは、第一部材として、配線基板を用い、第二部材として、電子部品を用いて、配線基板の電極と電子部品の電極とを、前述した導電性接着剤を用いて接続する場合(電子基板の製造方法)を例に挙げて説明する。
塗布工程においては、第一部材の電極上に、ディスペンス塗布法により前記導電性接着剤を塗布する。
ここでの配線基板および塗布装置については、前述した配線基板および塗布装置と同様である。
ここでの配線基板および塗布装置については、前述した配線基板および塗布装置と同様である。
配置工程においては、前記導電性接着剤上に、第二部材の電極を配置する。具体的には、前記導電性接着剤上に、電子部品を搭載する。
電子部品としては、チップ、およびパッケージ部品などが挙げられる。
また、搭載装置としては、適宜公知の搭載装置を用いることができる。
電子部品としては、チップ、およびパッケージ部品などが挙げられる。
また、搭載装置としては、適宜公知の搭載装置を用いることができる。
熱硬化工程については、前述した熱硬化工程と同様である。
以上のような本実施形態の電極の接続方法および電子基板の製造方法によれば、接続部分の抵抗値を低くでき、かつ接続部分を樹脂により強固に接着できる。また、はんだ接合がされないので、はんだによる配線のくわれも防止できる。
なお、本発明の電極の接続方法および電子基板の製造方法は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれるものである。
以上のような本実施形態の電極の接続方法および電子基板の製造方法によれば、接続部分の抵抗値を低くでき、かつ接続部分を樹脂により強固に接着できる。また、はんだ接合がされないので、はんだによる配線のくわれも防止できる。
なお、本発明の電極の接続方法および電子基板の製造方法は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれるものである。
次に、本発明を実施例および比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。なお、実施例および比較例にて用いた材料を以下に示す。
((A1)成分)
はんだ粉末A:粒子径は2〜6μm、はんだの融点は139℃、はんだの組成は42Sn/58Bi
はんだ粉末B:粒子径は10〜20μm、はんだの融点は120℃、はんだの組成は50Sn/50In
((B)成分)
エポキシ樹脂:商品名「EP−4088S」、ADEKA社製
((C)成分)
活性剤:アジピン酸、東京化成工業社製
((D)成分)
硬化剤:2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、四国化成工業社製、商品名「キュアゾール2MZA−PW」
(他の成分)
金属粒子:銀粉末(フレーク状)、粒子径は0.15〜3μm、商品名「TC−728S」、徳力本店社製
((A1)成分)
はんだ粉末A:粒子径は2〜6μm、はんだの融点は139℃、はんだの組成は42Sn/58Bi
はんだ粉末B:粒子径は10〜20μm、はんだの融点は120℃、はんだの組成は50Sn/50In
((B)成分)
エポキシ樹脂:商品名「EP−4088S」、ADEKA社製
((C)成分)
活性剤:アジピン酸、東京化成工業社製
((D)成分)
硬化剤:2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、四国化成工業社製、商品名「キュアゾール2MZA−PW」
(他の成分)
金属粒子:銀粉末(フレーク状)、粒子径は0.15〜3μm、商品名「TC−728S」、徳力本店社製
[実施例1]
エポキシ樹脂77質量%、活性剤15質量%および硬化剤8質量%を容器に投入して混合し、その後、三本ロールを用いて、分散し混合して樹脂組成物を得た。その後、得られた樹脂組成物20質量%、はんだ粉末80質量%(合計で100質量%)を容器に投入し、混練機にて混合することで導電性接着剤を調製した。
そして、配線基板(銅配線の厚み:35μm、電極の大きさ:0.56mm×0.8mm)に、ディスペンス塗布装置(武蔵エンジニアリング社製の「SHOT mini」)を用い、得られた導電性接着剤を塗布した。その後、電子部品(チップ部品、大きさ:1.6mm×0.8mm、チップ抵抗:0Ω)を搭載し、138℃に設定したホットプレートにて30分間の加熱処理を行い、電子部品を配線基板に接合した。
エポキシ樹脂77質量%、活性剤15質量%および硬化剤8質量%を容器に投入して混合し、その後、三本ロールを用いて、分散し混合して樹脂組成物を得た。その後、得られた樹脂組成物20質量%、はんだ粉末80質量%(合計で100質量%)を容器に投入し、混練機にて混合することで導電性接着剤を調製した。
そして、配線基板(銅配線の厚み:35μm、電極の大きさ:0.56mm×0.8mm)に、ディスペンス塗布装置(武蔵エンジニアリング社製の「SHOT mini」)を用い、得られた導電性接着剤を塗布した。その後、電子部品(チップ部品、大きさ:1.6mm×0.8mm、チップ抵抗:0Ω)を搭載し、138℃に設定したホットプレートにて30分間の加熱処理を行い、電子部品を配線基板に接合した。
[実施例2、並びに、比較例1〜3]
下記表1に示す組成に従い各材料を配合した以外は実施例1と同様にして、導電性接着剤を得た。
そして、得られた導電性接着剤を用い、下記表1に示す加熱条件に従い加熱処理を施した以外は実施例1と同様にして、電子部品を基板に接合した。
下記表1に示す組成に従い各材料を配合した以外は実施例1と同様にして、導電性接着剤を得た。
そして、得られた導電性接着剤を用い、下記表1に示す加熱条件に従い加熱処理を施した以外は実施例1と同様にして、電子部品を基板に接合した。
<電極の接続方法の評価>
電極の接続方法の評価(導通性、配線のくわれ、ディスペンス塗布性)を以下のような方法で行った。得られた結果を表1に示す。
(1)導通性
実施例および比較例で得られた基板を評価基板とし、デジタルマルチメーター(アジレント社製の「34410A」)を用いて接続抵抗値を測定した。そして、導通性を以下の基準に従って評価した。
○:接続抵抗値が、0.03Ω以下である。
×:接続抵抗値が、0.03Ω超である。
(2)配線のくわれ
配線基板(厚みが50μmのシクロオレフィンポリマーのフィルム上に、厚みが0.5μmの銅を蒸着した配線基板)に、ディスペンス塗布装置(武蔵エンジニアリング社製の「SHOT mini」)を用い、導電性接着剤を塗布し、その後、各加熱温度に設定したホットプレートにて30分間の加熱処理を行い、評価基板を作製した。
そして、得られた評価基板を目視にて観察し、配線のくわれを以下の基準に従って評価した。
○:配線短絡がない。
×:配線短絡がある。
(3)ディスペンス塗布性
配線基板(厚みが50μmのシクロオレフィンポリマーのフィルムであり、直径が50μmのスルーホールを有する配線基板)に、ディスペンス塗布装置(武蔵エンジニアリング社製の「SHOT mini」)を用い、スルーホール内に向けて、導電性接着剤を塗布して、評価基板を作製した。
そして、得られた評価基板を目視にて観察し、ディスペンス塗布性を以下の基準に従って評価した。
○:導電性接着剤がスルーホールに充填されている。
×:導電性接着剤がスルーホールに充填されていない。
電極の接続方法の評価(導通性、配線のくわれ、ディスペンス塗布性)を以下のような方法で行った。得られた結果を表1に示す。
(1)導通性
実施例および比較例で得られた基板を評価基板とし、デジタルマルチメーター(アジレント社製の「34410A」)を用いて接続抵抗値を測定した。そして、導通性を以下の基準に従って評価した。
○:接続抵抗値が、0.03Ω以下である。
×:接続抵抗値が、0.03Ω超である。
(2)配線のくわれ
配線基板(厚みが50μmのシクロオレフィンポリマーのフィルム上に、厚みが0.5μmの銅を蒸着した配線基板)に、ディスペンス塗布装置(武蔵エンジニアリング社製の「SHOT mini」)を用い、導電性接着剤を塗布し、その後、各加熱温度に設定したホットプレートにて30分間の加熱処理を行い、評価基板を作製した。
そして、得られた評価基板を目視にて観察し、配線のくわれを以下の基準に従って評価した。
○:配線短絡がない。
×:配線短絡がある。
(3)ディスペンス塗布性
配線基板(厚みが50μmのシクロオレフィンポリマーのフィルムであり、直径が50μmのスルーホールを有する配線基板)に、ディスペンス塗布装置(武蔵エンジニアリング社製の「SHOT mini」)を用い、スルーホール内に向けて、導電性接着剤を塗布して、評価基板を作製した。
そして、得られた評価基板を目視にて観察し、ディスペンス塗布性を以下の基準に従って評価した。
○:導電性接着剤がスルーホールに充填されている。
×:導電性接着剤がスルーホールに充填されていない。
表1に示す結果からも明らかなように、本発明の電極の接続方法により、電子基板を作製した場合(実施例1)には、はんだによる配線のくわれを十分に抑制でき、接合部分の抵抗値を低くできることが確認された。また、この場合に、ディスペンス塗布法により塗布でき、低温での接合が可能であることが確認された。
本発明の電極の接続方法は、電子機器のプリント配線基板などの電子基板に電子部品を実装するための技術として特に好適に用いることができる。
Claims (4)
- (A)はんだ粉末と、(B)エポキシ樹脂と、(C)活性剤と、(D)硬化剤と、を含有し、前記(A)成分が、(A1)融点が150℃以下のはんだ粉末を含有する導電性接着剤を用いて電極同士を接続する方法であって、
電極を有する被処理物に、前記導電性接着剤をディスペンス塗布法により塗布する塗布工程と、
前記(A1)成分の融点をT(℃)とした場合に、下記数式(F1)を満たす加熱温度で加熱して、前記導電性接着剤を硬化させる熱硬化工程と、を備える
ことを特徴とする電極の接続方法。
T−10<(加熱温度)<T ・・・(F1) - 請求項1に記載の電極の接続方法において、
前記被処理物は、プラスチックフィルムを備える
ことを特徴とする電極の接続方法。 - 請求項1または請求項2に記載の電極の接続方法において、
前記被処理物の電極の少なくともいずれかの厚みが、1μm以下である
ことを特徴とする電極の接続方法。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電極の接続方法により、配線基板の電極と、電子部品の電極とを接続して、電子基板を製造することを特徴とする電子基板の製造方法。
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