以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
<実施の形態1>
図1は、本実施の形態におけるGUI処理装置70およびそれに接続されたタッチパネルディスプレイ90の構成を概略的に示すブロック図である。タッチパネルディスプレイ90は、一種の、入力デバイス付き表示デバイスである。具体的には、タッチパネルディスプレイ90は、ディスプレイ91と、入力デバイスとしてのタッチパネル92とを有している。ディスプレイ91は、例えば液晶モニターである。ディスプレイ91は、GUI処理装置70から送信された映像信号に基づいてGUI画面を表示する。タッチパネル92は、ユーザによるGUI操作を受け付け、その結果を、タッチ情報(入力情報)としてGUI処理装置70へ送信する。
GUI処理装置70は、GUI画面を表示するためのものである。具体的には、GUI処理装置70は、GUI画面を表示するための映像信号を生成するためのものである。GUI処理装置70は、GUI設定テーブル20と、レイアウト決定部51と、画面情報生成部52と、通信データ処理部53と、外部通信用メモリテーブル55とを有している。
GUI設定テーブル20は、ブロック情報記憶部21と、部品データ記憶部22と、グループリスト記憶部23と、グループ配置リスト記憶部24とを有している。ブロック情報記憶部21は、GUI画面のレイアウト構成としての複数のブロック(図2)を決定するブロック情報1(図3)を記憶する。部品データ記憶部22は、複数のGUI部品の各々を定義する部品データ2(図4)を記憶する。グループリスト記憶部23は、複数のGUI部品を複数のグループへグループ化するグループリスト3(図5)を記憶する。グループ配置リスト記憶部24は、複数のグループのうちどのグループが複数のブロックに個別に表示されるかを決定する少なくとも1つのグループ配置リスト4(図6)を記憶する。
通信データ処理部53は、外部機器との送受信データを処理するものである。具体的には、通信データ処理部53は、タッチパネル92のコントローラから入力される通信データを受信し、このデータを外部通信用メモリテーブル55に書き込む。書き込まれた情報は外部通信用メモリテーブル55によって保持される。この通信データには、タッチパネル92から送信されるタッチ情報が含まれる。
レイアウト決定部51は、GUI画面のレイアウトを決定するために、グループ配置リスト記憶部24に記憶されるグループ配置リスト4(図6)を更新する。詳細は後述するが、レイアウト決定部51は、外部通信用メモリテーブル55からレイアウト構成に関するGUI操作データ(タッチ情報)を読み出し、レイアウト構成変更用の画面をディスプレイに表示し、各GUI部品の表示レイアウトを決定する。
画面情報生成部52は、ブロック情報記憶部21に記憶されたブロック情報1(図3)と、部品データ記憶部22に記憶された部品データ2(図4)と、グループリスト記憶部23に記憶されたグループリスト3(図5)と、グループ配置リスト記憶部24に記憶されたグループ配置リスト4(図6)とを参照する。そしてそれによって、ディスプレイ91に表示されるGUI画面の情報を生成する。さらに、画面情報生成部52は、この情報を映像信号に変換し、当該信号をディスプレイ91へと送信する。
図2は、GUI画面のレイアウト構成としての複数のブロックの配置の例を示す平面図である。GUI画面の全表示領域は、これら複数のブロックに分割される。本例では、GUI画面が「No.1」〜「No.4」の4つのブロックに分割される。
図3は、図2に示されたレイアウト構成を表すブロック情報1の例を示す。具体的には、ブロック情報1として、ブロック数「4」と、それら4つのブロックを識別するためのブロック識別番号「No.1」〜「No.4」と、各ブロック識別番号によって識別されるブロックの座標およびサイズ「X,Y,W,H」とが設定されている。ここで「X,Y」は各ブロックの左上の座標であり、「W,H」は各ブロックの幅および高さのサイズである。
図4は、部品データ2の例を示す。部品データ2は、複数のGUI部品を識別するためのGUI部品番号と、各GUI部品の設定およびサイズとに関する情報である。なお図中においては、「GUI部品名」としてGUI部品の機能が簡単に説明されているが、実際のデータは、各GUI部品を定義するための画像および関連パラメータを含んでいる。関連パラメータとしては、ユーザによるタッチによって実行される処理内容が含まれ得る。例えば、GUI部品番号「5」の「ボタン1」に関する部品データとして、タッチおよびタッチアップ時のボタンの画像と、GUI画面の遷移または外部機器へのデータ送信などの処理内容とを設定することができる。
図5は、グループリスト3の例を示す図である。グループリスト3は、複数のGUI部品を複数のグループ「A」〜「D」へグルーピングする情報である。例えばグループ「A」には、GUI部品番号「1」、「5」、「8」および「12」によって識別されるGUI部品が属している。GUI部品の各々は単一の機能しか有しないため、目的とされるGUI画面を作成するためには複数のGUI部品が組み合わされる。例えば現金自動預け払い機(ATM)のGUI画面のためには、「振り込み」および「引き出し」などの選択を実施するための複数のボタンと、金額表示のテキストボックスと、金額入力のテンキーとの3つの機能が実現されるように、複数のGUI部品が配置される。例えば、これら機能ごとにGUI部品をグループ化することによって、GUI画像を機能単位で確認したり修正したりすることができる。
図6は、グループ配置リスト4と、その初期設定である初期設定グループ配置リスト4dとの例を示す図である。グループ配置リスト4は、ブロック情報1(図3)におけるブロック識別番号と、グループリスト3(図5)におけるグループとの組み合わせ情報を表している。この情報により、「No.1」〜「No.4」(図2)のブロックの各々について、「A」〜「D」(図5)のうちのどのグループに属するGUI部品を表示すべきかが判断される。グループ配置リスト4は、ユーザの要求に従って編集され得るものである。編集が未だなされていない場合、またはユーザによって初期設定が選択された場合、グループ配置リスト4は初期設定グループ配置リスト4dに従う。
上述したように、グループ配置リスト4は、ユーザが編集することができるデータである。一方、ブロック情報1と、部品データ2と、グループリスト3とは、ユーザが編集することができないものである。言い換えれば、ブロック情報1と、部品データ2と、グループリスト3とは、GUI処理装置70の設計時に設計者によって設定されるものである。
図7は、グループリスト3(図5)のグループ「A」に属するGUI部品の詳細を説明する図である。グループ「A」には、GUI部品番号「1」、「5」、「8」および「12」によって識別されるGUI部品の群が属している。GUI部品番号「1」によって識別されるGUI部品は、GUI部品名「ステート1」を有しており、背景画像を表示するものである。GUI部品番号「5」によって識別されるGUI部品は、GUI部品名「ボタン1」を有しており、ボタン画像を表示し、タッチ入力時に、GUI画面の遷移、または、アクションの外部機器への通知を行うものである。GUI部品番号「8」によって識別されるGUI部品は、GUI部品名「デジタルメータ1」を有しており、外部機器から受信した数値データを画像として表示するものである。GUI部品番号「12」によって識別されるGUI部品は、GUI部品名「テキストボックス1」を有しており、固定的な文字または、外部機器から受信した文字コードに基づく文字を表示するものである。
図8は、図7のGUI部品を番号順に合成することによって得られる合成画像を示す図である。グループ「A」に登録されたGUI部品を番号順に合成することによって、グループ「A」が表示されるブロックにおける最終的な合成画像が得られる。図9は、グループリスト3のグループ「A」〜「D」のそれぞれによって得られる合成画像を示す図である。
図10は、グループ「A」〜「D」の合成画像(図9)が、初期設定グループ配置リスト4d(図6)に従って、4つのブロック(図2)に表示される場合の、ディスプレイ91(図1)上の画面80である。図11は、グループ「A」〜「D」の合成画像(図9)が、ユーザによって編集された現在のグループ配置リスト4(図6)に従って、4つのブロック(図2)に表示される場合の、ディスプレイ91(図1)上の画面81である。
なお本実施の形態においては、ブロックのサイズ(図3参照)と、そこに表示されるGUI部品のサイズ(図4参照)とが一致している。よって、GUI部品のサイズの調整、およびブロック内でのGUI部品の位置決めは不要である。よって合成画像が、指定されたブロックに単純に表示される。両サイズに相違がある場合は、詳しくは後述するが、複数のGUI部品のうちの一のGUI部品が複数のブロックのうちの一のブロックに表示される際に、一のブロックのサイズに応じて一のGUI部品のサイズを画面情報生成部52(図1)が調整すればよい。
4つの合成画像のそれぞれを4つのブロックへ任意に対応づける組み合わせの数は、4の階乗、すなわち24、である。よって、GUI画面を構成する方法の比較例として、単純にGUI部品の各々が個別に設定されると仮定すると、GUI部品の各々の位置およびサイズを定めたデータが24組設定される必要がある。すなわち、必要な設定データの量が膨大なものとなる。
これに対して本実施の形態によれば、ブロック情報1(図3)によって設定されたブロックの位置およびサイズに従って、ブロック単位で合成画像が配置される。これにより、4つの合成画像のそれぞれが4つのブロックへどのように対応付けられても、共通のブロック情報1を参照することによって、ディスプレイ91上でのGUI部品の各々の位置およびサイズを定めることができる。よって、GUI画面のレイアウト、特にグループ配置リスト(図6)の組み合わせ、をユーザが調整可能とするためにGUI処理装置70に予め組み込まれる設定データの量を抑制することができる。
次に変形例について説明する。本変形例においては、GUI画面のレイアウト構成としての複数のブロックの配置として、1つではなく複数のパターンが存在する。具体的には、図12〜図14のそれぞれに示されているように、ブロックの配置として「パターン1」〜「パターン3」が存在する。「パターン1」は、上述した本実施の形態における配置(図2)と同じものであり、そのブロック数は4つである。「パターン2」のブロック数は3つであり、「パターン3」のブロック数は1つである。これら3つのパターンを定義するためには、図15に示されているように、パターン識別番号としての「パターン1」〜「パターン3」のそれぞれに対応して、3つのブロック情報11〜13が設定されればよい。
「パターン1」のブロック情報11は、ブロック情報1(図3)と同じである。
「パターン2」のブロック情報12においては、ブロック識別番号「No.2」および「No.3」のそれぞれの設定としてブロック情報1における「No.3」および「No.4」と同じものが用いられている。「No.1」の設定としては、水平方向のサイズ「W」がブロック情報1(図3)におけるものの2倍とされている。このため、ブロック「No.1」の水平サイズと、GUI部品の水平サイズとの間に、相違が存在する。よってブロック「No.1」については、GUI部品のサイズ調整と、ブロック内でのGUI部品の位置決めとが必要となり得る。GUI部品が単なる背景画像である場合(図4において名称に「ステート」が付されたGUI部品の場合)は、GUI部品がブロックのサイズに合わせて表示されればよい。他のGUI部品の場合は、短辺の長さに合わせてGUI部品が拡大または縮小される。最終的には、GUI部品の合成画像が、指定されたブロックに、両者のセンターが一致するように表示される。ブロック「No.1」については上記のサイズ調整および位置決めが必要となる。一方、ブロック「No.2」および「No.3」については、GUI部品の短辺の長さと、ブロックの短辺の長さとが一致するため、そのようなサイズ調整および位置決めは不要である。
「パターン3」のブロック情報13においては、「No.1」の設定として、水平方向のサイズ「W」および高さ方向のサイズ「H」の両方がブロック情報1(図3)におけるものの2倍とされている。このため、「ステート」以外のGUI部品も、2倍に拡大されて表示される。
上述したサイズ調整および位置決めの処理は、画面情報生成部52(図1)によって実施される。
図16に示されているように、上記「パターン1」〜「パターン3」のそれぞれに対応して、グループ配置リスト41〜43が設定される。またグループ配置リスト41〜43のそれぞれの初期設定としての初期設定グループ配置リスト41d〜43dが設定される。図17は、「パターン2」(図16)が選択されている場合の画面82である。また図18は、「パターン3」(図16)が選択されている場合の画面83である。
なお、図12〜図14の各々はディスプレイ91(図1)が横置きの場合のレイアウトであるが、ディスプレイ91は縦置きで使用されてもよい。その場合、合成画像が90度回転される必要がある。このような処理は、ブロック情報中に、回転を意味するフラグを追加することで実現可能である。
以上のように、ブロック情報が複数存在する場合でも、ブロック情報を定義するだけで、ディスプレイ91上でのGUI部品の各々の位置およびサイズを定めることができる。
次に、上述したようにレイアウトを変更する際の操作画面について、以下に説明する。
図19は、グループ配置リスト16(図16)の設定を変更するための操作画面の例を示す。まず、ユーザは、レイアウト変更のための設定画面を呼び出す。この設定画面においてユーザは、ブロック識別番号とグループとの組み合わせを設定する。この設定画面は、図19における第2〜第4の画面に示されているように、設定中の上記組み合わせに応じて、グループの名称を表示してもよい。例えば「パターン1」での初回の設定時は、初期設定グループ配置リスト41dに基づいた表示がなされ、それ以降はユーザが設定したグループが表示される。ブロック識別番号「1」〜「4」に表示されるグループの変更は、図19における第2および第3の画面に示されているように、表示されるグループが変更されるブロックの領域をタッチパネル上でタッチすることによって行われ得る。タッチが行われる度に、グループが次の候補に切り替えられる。候補として所望のグループが表示された時点で、図19における第4の画面に示されているように、「決定」ボタンがタッチされる。これによりグループが選択される。すなわち、グループ配置リストの現在表示設定が更新される。例えば、ブロック識別番号「1」の領域を2回タッチすることによって、グループが「A」→「B」→「C」のように切り替わる。「C」が表示されている際に「決定」ボタンがタッチされることで、ブロック識別番号「1」に表示されるグループが「C」に確定される。
図20は、GUI画面のレイアウト構成としてのブロック配置のパターン(図12〜図14)を変更するための操作画面の例を示す。レイアウト変更のための設定画面においてユーザは、「パターン変更」ボタンをタッチする。タッチが行われる度に、ブロック配置のパターン識別番号が「パターン1」→「パターン2」→「パターン3」のように切り替わり、それぞれに対応した表示がなされる。所望のパターンが表示されている際に「決定」ボタンがタッチされることで、ブロック配置のパターンが確定される。
上述したように図19および図20の操作を行うことでユーザは、レイアウト変更として、ブロック配置のパターンを変更し、かつ、各ブロックに表示されるグループを変更することができる。
図21は、レイアウトを変更するために行われるレイアウト決定部51(図1)の動作を示すフロー図である。GUI処理装置70(図1)が起動されると、ステップS21にて、ROM(Read Only Memory)に保存されたGUI設定テーブル20(図1)が読み込まれ、その内容がRAM(Randam Access Memory)へ展開される。ステップS22にて、ユーザからのレイアウト変更要求の存在が外部通信用メモリテーブル55(図1)に「レイアウト変更要求」データとして書き込まれているか否かが定期的に確認される。この確認結果が「YES」の場合、処理がステップS23へと進む。ステップS23にて、現在のレイアウト構成がディスプレイ91上に表示される。この表示の画面は、例えば図20における第2番目の画面のように、ブロックのレイアウトが「パターン1」〜「パターン3」のうちのいずれに設定されているのかということと、各ブロックにどのグループが対応づけられているのかということとが分かるものであって、かつそれらの設定変更を行うことができるものである。ステップS24にて、ユーザがブロックのパターンを変更したか否かが確認される。この確認結果が「YES」の場合は処理がステップS25へと進み、「NO」の場合は処理がステップS26へと進む。ステップS25にて、変更によって選択されたパターンのレイアウト構成へ表示画像が切り替えられ、そして処理がステップS26へと進む。ステップS26にて、ユーザが、ブロック識別番号とグループとの組み合わせ、すなわちグループ配置リスト(図16)、を変更したか否かが確認される。この変更結果が「YES」の場合は処理がステップS27へと進み、「NO」の場合は処理がステップS24へと戻る。ステップS27にて、上記変更に応じて、RAMに記録されているグループ配置リスト(図16)が更新され、そして処理がステップS28へと進む。ステップS28にて、グループ配置リストの変更が確定されたか否かが確認される。例えば、図19の第4番目の画面に示されているように、「決定」ボタンがタッチされたか否かが確認される。この確認結果が「YES」の場合は処理がステップS29へ進み、「NO」の場合は処理がステップS24へと戻る。ステップS29にて、RAMに記録されているグループ配置リストのデータが、ROM上のGUI設定テーブル20のグループ配置リスト記憶部24に反映される。また、レイアウト変更が完了したことを画面情報生成部52(図1)へ通知するために、データが外部通信用メモリテーブル55において、「レイアウト変更有り」(図1)がセットされ、かつ「レイアウト変更要求」データが削除される。
図22は、画面情報生成部52(図1)の動作を示すフロー図である。GUI処理装置70(図1)が起動されると、ステップS30にて、ROM(Read Only Memory)に保存されたGUI設定テーブル20(図1)が読み込まれ、その内容がRAM(Randam Access Memory)へ展開される。次に、「レイアウト変更」ボタン(図19の第1の画面を参照)を有するメニュー画面のような、レイアウト変更を開始させることができる設定画面が表示される。ユーザが「レイアウト変更」ボタンをタッチすることで、レイアウト変更要求のイベントが発生させられる。ステップS31にて、この発生の有無が検知される。この検知結果が「YES」の場合、処理はステップS32に進み、検知されないと処理はステップS33へ進む。ステップS32にて、外部通信用メモリテーブル55(図1)に、上述した「レイアウト変更要求」データが書き込まれる。このタイミングでレイアウト決定部51の動作がステップS23へと進み、レイアウト決定部51の実質的な処理が開始される。画面情報生成部52は、レイアウト決定部51のこの処理が完了するまで停止する。ステップS33にて、「レイアウト変更有り」データが外部通信用メモリテーブル55に書き込まれているか否かが確認される。この確認結果が「YES」の場合は処理がステップS34へ進み、「NO」の場合は処理がステップS35へと進む。ステップS34にて、GUI設定テーブル20(図1)が再度読み込まれる。読み込み完了後、外部通信用メモリテーブル55内の「レイアウト変更有り」データが削除される。ステップS35にて、部品データ(図4)に基づいて各GUI部品の画像が生成される。次に、ステップS36にて、グループリスト(図5)に基づいて、各グループについて、登録されているGUI部品の合成画像が生成される。次に、ステップS37にて、各グループの合成画像が、対応するブロックの位置およびサイズに合わせて調整される。次に、ステップS38にて、最終画像が映像信号に変換される。この映像信号がディスプレイ91(図1)へ送信される。その結果、ディスプレイ91上にGUI画面が表示される。
<実施の形態2>
上述した実施の形態1の変形例では、3つのブロック情報11〜13(図15)に対応する「パターン1」〜「パターン3」のそれぞれにグループ配置リスト41〜43(図16)が設定される。すなわち、1つのブロック情報に対して1つのグループ配置リストが保持される。これに対して本実施の形態においては、1つのブロック情報に対して複数のグループ配置リストが保持される。詳しくは後述するが、どのユーザがログインしているかといった条件に基づいて、複数のグループ配置リストから特定のグループ配置リストが選択される。
図23は、本実施の形態におけるグループ配置リストおよびその初期設定の例を示す。本実施の形態においては、グループ配置リスト記憶部24(図1)に、それぞれが複数のユーザのために登録された複数のグループ配置リスト41A,41B,41C,42A,42N,43A,43Bおよび43Zが記憶される。またグループ配置リスト記憶部24(図1)に、複数の初期グループ配置リスト41d,42dおよび43dが記憶される。
実施の形態1のグループ配置リスト(図16)においては、各パターンにおける現在設定の部分が1列であるが、本実施の形態のグループ配置リスト(図23)は、ユーザ毎にレイアウトを保存するために複数の列を有している。これらの列は、レイアウト決定部51(図1)がユーザから、ユーザ名およびパスワードの入力と、パターンの選択とを受け付けることにより追加される。グループ配置リストの現在設定は、例えば、GUI処理装置70の起動においてユーザがログインすることで決定される。例えば、ユーザ「CC」がログインした場合、画面情報生成部52は、「パターン1」の「現在3」の列に示されているグループ配置リスト41Cを参照する。どのグループ配置リストが参照されるべきかを表すためには、グループ配置リスト中に有効フラグの情報が追加されていればよい。上記の例においては、グループ配置リスト41Cの有効フラグのみが「Y」とされている。このようにして、画面情報生成部52は、複数のユーザのうちの一のユーザがGUI処理装置70にログインしている場合に、複数のグループ配置リスト4のうち一のユーザのために登録された一のグループ配置リスト4を参照する。
ユーザ「CC」のログイン後、ユーザ「CC」に代わってユーザ「AA」がログインしたとする。ユーザ名「AA」のためには、「パターン1」〜「パターン3」のそれぞれに対応して3つのグループ配置リスト41A〜43Aが登録されている。このため、どのパターンが参照されるかを決定するための設定画面が、ポップアップ画面として出力される。この設定画面を用いてユーザ「AA」は、どのパターンが参照されるべきかを選択する。
図24は、変形例におけるグループ配置リストおよびその初期設定の例を示す。本変形例においては、グループ配置リスト記憶部24(図1)に、それぞれが複数の時間帯に対応づけられた複数のグループ配置リスト41Ai,42Aiおよび43Aiが、ユーザ「AA」のために記憶される。またグループ配置リスト記憶部24に、それぞれが複数の時間帯に対応づけられた複数のグループ配置リスト41Biおよび43Biが、ユーザ「BB」のために記憶される。画面情報生成部52は、複数の時間帯のうちの一の時間帯において、複数のグループ配置リストのうち一の時間帯のために登録された一のグループ配置リスト4を参照する。例えば、ユーザ「AA」がログインしている場合、9:00〜14:00の時間帯においては「パターン1」かつ「現在1」のグループ配置リスト41Aiが参照され、14:00〜20:00の時間帯においては「パターン2」かつ「現在1」のグループ配置リスト42Aiが参照され、20:00〜9:00の時間帯においては「パターン3」かつ「現在1」のグループ配置リスト43Aiが参照される。よって本変形例においては、ユーザ「AA」自身がパターンを選択しなくても、GUI画面の表示を開始することが可能である。
図25は、上述した各実施の形態で用いられるGUI処理装置70(図1)のハードウェア構成の一例を示す図である。GUI処理装置70の各要素(レイアウト決定部51、画面情報生成部52および通信データ処理部53)は、処理回路150により実現される。処理回路150には、専用のハードウェアが適用されてもよいし、メモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサ(CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor))が適用されてもよい。処理回路150が専用のハードウェアである場合、処理回路150は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(FieldmainasuProgrammable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものなどが該当する。GUI処理装置70の各要素の機能の各々は、複数の処理回路で実現されてもよいし、それらの機能がまとめて一つの処理回路で実現されてもよい。図26は、処理回路150(図25)がプロセッサを用いて構成されている場合におけるGUI処理装置70のハードウェア構成を示している。この場合、GUI処理装置70の各要素の機能は、ソフトウェアなど(ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェア)との組み合わせにより実現される。ソフトウェアなどはプログラムとして記述され、メモリ152に格納される。処理回路150としてのプロセッサ151は、メモリ152に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。換言すれば、このプログラムは、GUI処理装置70の各要素の動作の手順および方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。ここで、メモリ152には、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリー、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、HDD(Hard Disk Drive)、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD(Digital Versatile Disc)およびそのドライブ装置など、あらゆる記憶媒体が該当する。以上、GUI処理装置70の各要素の機能が、ハードウェアおよびソフトウェアなどのいずれか一方で実現される構成について説明した。しかしこれに限ったものではなく、GUI処理装置70の一部の要素を専用のハードウェアで実現し、別の一部の要素をソフトウェアなどで実現する構成であってもよい。例えば、一部の要素については専用のハードウェアとしての処理回路150でその機能を実現し、他の一部の要素についてはプロセッサ151としての処理回路150がメモリ152に格納されたプログラムを読み出して実行することによってその機能を実現することが可能である。このようにGUI処理装置70は、ハードウェア、ソフトウェアなど、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
また上記各実施の形態においては、入力デバイス付き表示デバイスとしてタッチパネルディスプレイが用いられる場合について説明したが、入力デバイス付き表示デバイスはそれに限定されるものではない。またディスプレイとして液晶モニターを例示したが、ディスプレイはそれに限定されるものではない。また入力デバイスとしてタッチパネルが用いられる場合について説明したが、入力デバイスはそれに限定されるものではない。
本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。