JP6778511B2 - 鉄骨部材の接合構造 - Google Patents

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本発明は、直交して配置された鉄骨部材どうしを直接突き合わせて接合し、コーナー部を形成するための鉄骨部材の接合構造に関する。
従来より、架構式構造物のような開口部を有する鉄骨造の構造物を構築する場合において、鉄骨部材どうしを接合して形成したコーナー部に火打ち材や方杖材等の斜材を設置して補剛する方法が知られている。
例えば、特許文献1の従来技術では、改修工事中のトンネル坑内において作業空間の安全を確保するために用いるプロテクターに、屋根と支柱を備えた鋼製の構台を採用し、直交して配置される屋根と支柱を接合することによりコーナー部を形成するとともに、コーナー部を補強するべく内隅部近傍に火打ち受けピースを設置する構成が開示されている。
特開2000−192797号公報
上記の方法は、コーナー部の内隅部近傍に火打ち受けピースを設置することにより、コーナー部に十分な耐力・剛性が確保されることから、プロテクターを過大な衝撃や荷重に耐えうる安全な構造物とすることができる。しかし、火打ち受けピースは、プロテクター内方に確保される作業空間の一部を占有することとなり、作業空間が低空頭下の条件もしくは狭隘となりやすい。
火打ち受けピースを不要とする方法としては、コーナー部を溶接により接合して剛接合とする方法が広く知られているが、溶接による接合構造は品質の確保が容易ではないだけでなく、その設置作業も煩雑となる。
また、プロテクターに用いた構台のような工事終了後に撤去する仮設構造物に溶接接合を採用すると、プロテクターを構成する部材のうち、溶接により接合されたものは専用品となることから後に再利用をすることができない。
本発明は、かかる課題に鑑みなされたものであって、その主な目的は、架構式構造物のような開口を有する鉄骨造の構造物を構築するにあたって、開口を広く確保することの可能な、鉄骨部材の接合構造を提供することである。
かかる目的を達成するため本発明の鉄骨部材の接合構造は、一方の鉄骨部材の端部を他方の鉄骨部材のフランジに直接突き合せて接合することによりコーナー部を形成するための鉄骨部材の接合構造であって、前記コーナー部の出隅側には、前記鉄骨部材の両者を跨ぐように配置される引張力負担部材が、高力ボルトにより前記鉄骨部材各々に接合され、前記コーナー部の入隅部には、前記鉄骨部材の両者に接するように配置される圧縮力負担部材が、前記鉄骨部材各々のフランジに高力ボルトにより接合され、前記一方および他方の鉄骨部材各々は、端部にエンドプレートが設置されるとともに、一対のフランジの内面に当接する補剛材が前記圧縮力負担部材が接する長さ範囲に設置されることを特徴とする。また、本発明の鉄骨部材の接合構造は、前記補剛材が角筒状部材よりなり、4つの側面のうちの対向する2面を前記一対のフランジの内面に当接させていることを特徴とする鉄骨部材の接合構造。
また、本発明の鉄骨部材の接合構造は、前記引張力負担部材がL字形状をなし、出隅部を覆うように配置されることを特徴とする。
また、本発明の鉄骨部材の接合構造は、前記引張力負担部材が帯形状をなし、出隅部において同一平面上に位置する一方の鉄骨部材のフランジと他方の鉄骨部材のエンドプレートに跨って配置されることを特徴とする。
上述する本発明の鉄骨部材の接合構造によれば、コーナー部の適所に引張力負担部材と圧縮力負担部材と補剛材が設置されることにより、これらが互いに補い合って、外力が作用することにより生じる曲げモーメントおよびせん断力をスムーズに伝達しあうことができる程度の耐力および剛性を、コーナー部に確保することができる。
これにより、溶接接合を用いることなく、鉄骨部材どうしを直接突き合わせ高力ボルトを用いて接合したコーナー部を、剛接合とみなして合理的に設計することが可能となる。また、溶接接合を採用する場合と比較して、接合作業および接合後の品質管理を容易にしつつ、安全で剛性や耐力の均質な鉄骨部材の接合構造を構築することが可能となる。
したがって、引張力負担部材と圧縮力負担部材と補剛材を用いた接合構造を架構式構造物のような開口部を有する構造物のコーナー部に採用すれば、コーナー部の内隅部に方杖材や火打材等の補強部材を設置する必要がなく、構造物に備えた開口を広く確保することが可能となる。
また、引張力負担部材、圧縮力負担部材、および補剛材は、いずれも搬送が煩雑な重量や形状の大きい部材ではなく、また、鉄骨造の構造物を構築する際に一般に使用されている既存の部材を採用することも可能である。したがって、仮設構造物に採用すれば、設置および撤去に係る作業を効率よく実施できるだけでなく、解体時にこれらすべての部材が再利用できることから、安価でかつ容易に仮設構造物を構築でき、施工性を大幅に向上することが可能となる。
本発明によれば、コーナー部の適所に引張力負担部材と圧縮力負担部材と補剛材とを設置することにより、曲げモーメントおよびせん断力をスムーズに伝達できる程度の耐力および剛性を確保できるため、コーナー部を剛接合とみなして合理的に設計できるとともに、これを開口を備えた鉄骨造の構造物に採用することにより、鉄骨部材に囲まれた開口を広く確保することが可能となる。
本発明のコーナー部における鉄骨部材の接合構造を示す図である。 本発明におけるコーナー部における鉄骨部材の接合構造の他の事例を示す図である。 本発明の圧縮力負担部材を示す図である。 本発明のコーナー部における鉄骨部材の接合構造の耐力を確認した結果を示すものである。 本発明のコーナー部における鉄骨部材の接合構造の剛性を確認した結果を示すものである。 本発明のコーナー部を架構式構造物に採用した事例を示す図である。 本発明のコーナー部を土留め支保工に採用した事例を示す図である。
本発明の鉄骨部材の接合構造は、鉄骨部材どうしを直交して突き合わせ接合したコーナー部を剛接合とみなせる構造とし、火打ち部材や方杖等の斜材を不要にしたものである。以下に、本発明の鉄骨部材の接合構造を、図1〜図7を参照しつつ説明する。
図1で示すように、端部同士を直交して突き合わせた鉄骨部材はいずれもH形鋼3a、3bよりなり、その端面にはエンドプレート33が設置され、一方のH形鋼3bのエンドプレート33を他方のH形鋼3aのフランジ32に当接することにより、コーナー部4が形成されている。本実施の形態では、鉄骨部材に山留主材を採用しているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、I型鋼の端面にエンドプレート33を設置する等、ウェブ31、一対のフランジ32およびエンドプレート33を備えるものであれば、いずれの鉄骨部材を採用してもよい。
そして、これらコーナー部4の接合構造は、出隅側に設置される引張力負担部材1と、入隅部に設置される圧縮力負担部材2と、H形鋼3a、3bに備えた補剛材34により構成されている。
引張力負担部材1は、H形鋼3a、3bのフランジ32と同様の幅を有する帯状鋼板よりなり、長さ方向および幅方向に所定の間隔を有してボルト孔が設けられている。本実施の形態では、引張力負担部材1として鉄骨部材どうしを高力ボルトにて接合する際に一般に用いられるスプライスプレートを採用している。なお、コーナー部4の出隅側に位置し、互いに同一平面を形成するH形鋼3aのエンドプレート33とH形鋼3bのフランジ32の両者にも、引張力負担部材1に設けたボルト孔と同一の配置間隔をもって複数のボルト孔が設けられている。
そして、引張力負担部材1はコーナー部4の出隅側において、H形鋼3aのエンドプレート33とH形鋼3bのフランジ32の両者に跨るように配置され、互いのボルト孔に高力ボルト5を挿通して締結することにより、面で接するようにしてH形鋼3a、3bに接合されている。
なお、引張力負担部材1は、直線型の形状をなす帯状鋼板に限定されるものではなく、接合しようとするH形鋼3a、3bとの間で生じる引張力をスムーズに伝達できる部材であれば、その形状や材料はいずれでもよい。例えば図2では、2枚のスプライスプレートをL字型となるように溶接固定したものを採用し、これをコーナー部4の出隅全体を覆うように配置し、高力ボルト5を介して接合している。
こうすると、H形鋼3aのフランジ32およびエンドプレート33と引張力負担部材1が面で接触する。これにより、図1のような直線型を採用する場合と比較して、H形鋼3a、3bを接合する際に用いる高力ボルト5の数量を増やすこともできることと相俟って大きな摩擦力が期待できるため、より効率よく引張力を伝達できる。この場合にも、引張力負担部材1のH形鋼3aとH形鋼3bの両者に跨る部分は、直線状に形成されることとなる。
また、図3で示すように圧縮力負担部材2は、立設状態で直交して配置される一対の当接板21と、一対の当接板21を連結するようこれらに直交して配置される3枚の連結板22により構成される。一対の当接板21は、高さ方向がH形鋼3a、3bのフランジ32の幅と同様の大きさを有する鋼板よりなり、長手方向に所定の間隔を有してボルト孔が設けられている。3枚の連結板22は、当接板21の高さ方向に間隔を設けて平行に配置される略三角形状の鋼板より構成される。
なお、本実施の形態では、圧縮力負担部材2に鉄骨部材どうしを直交して配置する際の入隅に一般に用いられている、隅部ブロックを採用している。また、コーナー部の入隅側に位置するH形鋼3a、3bのフランジ32各々にも、一対の当接板21に設けたボルト孔と同一の配置間隔をもって複数のボルト孔が設けられている。
このような構成の圧縮力負担部材2はコーナー部4の入隅部において、図1で示すように、一対の当接板21各々がH形鋼3a、3bのフランジ32各々と当接し、3枚の連結板22のうち中央に位置する連結板22がH形鋼3a、3bのウェブ31と同一平面を形成する高さに位置するよう配置される。そして、これら一対の当接板21とH形鋼3a、3bのフランジ32、32の互いのボルト孔に高力ボルト5を挿通して締結することにより、圧縮力負担部材2は、H形鋼3a、3bとの間に挟まれるようにして接合される。
なお、圧縮力負担部材2は、隅部ブロックのような略三角柱の形状をなすものに限定されるものではない。一対の当接板21とこれを連結する少なくとも1枚の連結板22を有し、接合しようとするH形鋼3a、3bとの間で生じる圧縮力をスムーズに伝達できる部材であれば、その形状や材料はいずれでもよい。
さらに、補剛材34は図1で示すように、H形鋼3a、3bにおけるフランジ32の幅の1/2に相当する高さを有する角筒状部材により構成されており、4つの側面のうち一方の対向する2面が、H形鋼3a、3bのウェブ31の高さと同様の長さを有し、これにより他方の対向する2面は一対のフランジ32各々の内面に当接する。なお、本実施の形態では、H形鋼3a、3bに対して着脱自在とするよう、H形鋼3a、3bの一対のフランジ32各々と当接する他方の対向する2面には、ボルト孔を設けている。
このような構成の補剛材34は、H形鋼3a、3bの圧縮力負担部材2と接触する長さ範囲に、開口面がウェブ31と平行となるように配置され、フランジ32に対してボルトを介して設置される。本実施の形態では、引張力負担部材1と圧縮力負担部材2を接合する際に用いた高力ボルト5を補剛材34の設置に兼用させているが、その設置方法は、必ずしもこれに限定されるものではない。
また、本実施の形態では、H形鋼3a、3bの各々に3体の補剛材34を設置したが、必要に応じてその数量は適宜変更するとよい。さらに、補剛材34は、圧縮力負担部材2に接触する長さ範囲のなかでも、コーナー部4の内隅から最も離れた位置に配置すると、効率よくH形鋼3a、3bを補剛することができる。
上述する構成のコーナー部4におけるH形鋼3a、3bの接合構造は、例えば図1で示すように、一方のH形鋼3bの端部に時計回りの曲げモーメントMおよびせん断力Qが生じると、これらを他方のH形鋼3aにスムーズに伝達する。つまり、曲げモーメントMによる引張力は、引張力負担部材1を介して他方のH形鋼3aに伝達され、曲げモーメントMによる圧縮力は、圧縮力負担部材2および補剛材34を介して他方のH形鋼3aに伝達される。
また、一方のH形鋼3bの端部に生じたせん断力Qは、他方のH形鋼3aに対して高力ボルトにてボルト接合された圧縮力負担部材2の当接板21とH形鋼3aのフランジ32とのボルト接合により他方のH形鋼3aに伝達される。
このように、コーナー部4の適切な位置に引張力負担部材1と圧縮力負担部材2と補剛材34とを配置することによりこれらが互いに補い合って、外力が作用することにより生じる曲げモーメントMおよびせん断力Qを、H形鋼3a、3bの間でスムーズに伝達できる程度の耐力および剛性を、コーナー部4に確保できる。したがって、溶接接合を用いることなく、H形鋼3a、3bを直接突き合わせて高力ボルト5により接合したコーナー部4を剛接合とみなして合理的な設計を行うことが可能となる。
なお、圧縮力負担部材2は、上記の通り圧縮部材として機能するものであって、引張部材としての機能を期待するものではないから、火打ち部材や方杖等の斜材のような圧縮と引張の両者の機能を期待して設置される部材とは、異なる部材であることは言うまでもない。
上述したH形鋼3a、3bに対して引張力負担部材1と圧縮力負担部材2と補剛材34とを高力ボルト5を用いて接合し形成したコーナー部4について、以下のとおり室内実験を実施してその耐力および剛性を確認した。
まず、図4(a)で示すように、一方のH形鋼3bを水平となるように、また他方のH形鋼3aを鉛直となるように配置した上で、一方のH形鋼3bを他方のH形鋼3aに突き合せて、上述した手段にて接合することによりコーナー部4を形成する。そして、他方のH形鋼3aをピンを介して地盤面に支持させるとともに一方のH形鋼3bはピンを介して載荷装置6に連結し、載荷装置6から一方のH形鋼3bに対して軸方向の荷重を載荷する。この後、コーナー部4が終局状態に至ったところで、載荷を停止する。
一方で、上記のH形鋼3a、3bを溶接接合により接合して剛接合としたコーナー部4をあらかじめ準備しておき、上記の載荷装置6を利用して降伏荷重を算定しておく。本実施の形態では、溶接接合したH形鋼3a、3bの断面が350mmの場合に195kNを超えたところで降伏するとの知見を得た。そこで、本実験では設計荷重を195kNに設定し、本実施の形態におけるコーナー部4が、195kNを超えた後に降伏した場合には、剛接合とみなすのに必要な耐力が備えられているものと判定することとした。
図4(b)で示すように、引張力負担部材1に図1で示すような直線型の帯状鋼材を採用した場合、高力ボルト5のすべりによる変位がみられるものの、荷重が231kNを超えたところで降伏し、終局荷重は約430kN程度となっている。また、引張力負担部材1に図2で示すようなL字型の鋼材を採用した場合、荷重が200kNを超えたところで降伏し、終局荷重は約400kN程度となっている。
このように、引張力負担部材1に直線型の帯状鋼材を採用した場合およびL字型の鋼材を採用した場合のいずれにおいても、設計荷重の195kNを大きく超えて降伏している。
次に、図5(a)で示すように、引張力負担部材1における、H形鋼3aのエンドプレート33およびH形鋼3bのフランジ32と当接している領域に、12個のひずみゲージ(T1〜T9、X1〜X3)を取り付け、設計荷重として設定した195kNを載荷した場合の、引張力負担部材1に生じるひずみの状態を確認する。
発明者らは、上記の引張力負担部材1に用いる母材について、設計上の降伏点に達した際のひずみが1050μであるとの知見を得ている。そこで、本実験では、コーナー部4に設計荷重195kNを載荷した際に、引張力負担部材1のひずみが1050μを超えない場合に、コーナー部4を剛接合とみなすのに必要な剛性が備えられているものと判定することとした。
図5(b)で示すように、引張力負担部材1に直線型の帯状鋼材を採用した場合、T7およびT9の位置でひずみが1000μ程度まで上昇しているものの、全体として1050μを超えることはない。また、引張力負担部材1にL字型の鋼材を採用した場合、T8およびX3の位置でひずみが1050μをやや超えるものの、全体として1050μ内に収まっている。
なお、引張力負担部材1にL字型の鋼材を採用する場合には、図1で示すような直線型の帯状鋼材を採用する場合と同様に、引張力負担部材1を高力ボルト5を用いてH形鋼3aのエンドプレート33にも接合すると、T8およびX3の位置におけるひずみ量は減少するものと想定できる。
上記のとおり本実施の形態におけるコーナー部4は、H形鋼3a、3bを従来の手法を用いて溶接により剛接合した場合と同等の耐力および剛性を有しているといえる。このように、コーナー部4におけるH形鋼3a、3bの接合構造は剛接合とみなせることから、例えば、図6で示すような、柱と梁よりなる架構式構造物にコーナー部4の接合構造を採用すると、H形鋼3a、3bで囲まれた開口の高さを、方杖に占有されることなく高く確保できる。
同様に、図7で示すような、山留め壁7を補剛する土留め支保工の隅部にコーナー部4の接合構造を採用すると、H形鋼3a、3bで囲まれた開口の平面領域を、火打ち部材に占有されることなく広く確保できる。
さらに、H形鋼3a、3bは、高力ボルト5を用いて接合されることから、溶接作業を行う場合と比較して、接合作業および接合後の品質管理を容易にしつつ、安全で耐力および剛性の均質なコーナー部4の接合構造を構築することが可能となる。よって、本実施の形態におけるコーナー部4を仮設構造物に採用すれば、仮設構造物の設置および撤去に係る作業を効率よく実施でき、施工性および施工コストを大幅に向上することが可能となる。
また、例えば引張力負担部材1にスプライスプレート、圧縮力負担部材2に隅角ピース、補剛材34にH形鋼のスチフナー等、鉄骨造の仮設構造物を構築する際に一般に使用されている既存部品を採用すれば、これらすべてを再利用できる。したがって、安価でかつ容易にコーナー部4を構築することが可能となる。
本発明の鉄骨部材の接合構造は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本実施の形態では、圧縮力負担部材2における一対の当接面21の大きさを同一にしているが、必ずしもこれに限定するものではなく、例えば、コーナー部4を形成するH形鋼3a、3bのうち、一方のH形鋼3bに接する当接面21の長さを長くしてもよい。
1 引張力負担部材
2 圧縮力負担部材
3a H形鋼
3b H形鋼
31 ウェブ
32 フランジ
33 エンドプレート
34 補剛材
4 コーナー部
5 高力ボルト
6 載荷装置
7 山留め壁

Claims (4)

  1. 一方の鉄骨部材の端部を他方の鉄骨部材のフランジに直接突き合せて接合することによりコーナー部を形成するための鉄骨部材の接合構造であって、
    前記コーナー部の出隅側には、前記鉄骨部材の両者を跨ぐように配置される引張力負担部材が、高力ボルトにより前記鉄骨部材各々に接合され、
    前記コーナー部の入隅部には、前記鉄骨部材の両者に接するように配置される圧縮力負担部材が、前記鉄骨部材各々のフランジに高力ボルトにより接合され、
    前記一方および他方の鉄骨部材各々は、端部にエンドプレートが設置されるとともに、一対のフランジの内面に当接する補剛材が前記圧縮力負担部材が接する長さ範囲に設置されることを特徴とする鉄骨部材の接合構造。
  2. 請求項1に記載の鉄骨部材の接合構造であって、
    前記補剛材が角筒状部材よりなり、4つの側面のうちの対向する2面を前記一対のフランジの内面に当接させていることを特徴とする鉄骨部材の接合構造。
  3. 請求項1または2に記載の鉄骨部材の接合構造であって、
    前記引張力負担部材がL字形状をなし、出隅部を覆うように設置されることを特徴とする鉄骨部材の接合構造。
  4. 請求項1または2に記載の鉄骨部材の接合構造であって、
    前記引張力負担部材が帯形状をなし、出隅部において同一平面上に位置する一方の鉄骨部材のフランジと他方の鉄骨部材のエンドプレートに跨って配置されることを特徴とする鉄骨部材の接合構造。
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