JP6777280B2 - 回転切断刃 - Google Patents

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Description

本発明は、コンバインに搭載された脱穀装置等に設けられて、脱穀されたワラ等を切断するための回転切断刃に関する。
従来、コンバインの脱穀装置に設けられる回転切断刃は、例えば特許文献1に開示されている。この回転切断刃101は、図10に示すように、円盤状に形成され、中心位置に設けられた取付孔を介して、脱穀装置の回転軸103に一定間隔で複数枚取り付けられている。そして、各回転切断刃101は、円盤状の台金102の外周部全域にプレスによって凹凸面を一体形成し、熱処理で硬度を高めた後に、凹凸面の一方の面を台金102の盤面に対して斜めに研磨(研削)することで、台金102の外周部先端に鋭利なギザギザ刃102aが形成されている。
特開2006−14641号公報
しかしながら、このような回転切断刃101にあっては、台金102の素材としての鋼板外周部の円周上全域に凹凸面を一体形成し熱処理した後に、凹凸面の一方の面を所定角度で研磨することで、ギザギザ刃102aを形成しているため、ギザギザ刃102aの形成が比較的容易で回転切断刃101自体を安価に形成できものの、この構成では凹凸の数とその高さが制限されて、研磨で形成されるギザギザ刃102aの深さ(V字の深さ)も制限されてしまう。
その結果、このような構成の回転切断刃101を例えば農業の国策等により大型化されたコンバインの脱穀装置に使用した場合、供給されるワラの量が多くなること等から、回転切断刃101のギザギザ刃102aが摩耗し易く、その寿命が短く短期間で交換する必要があると共に、回転切断刃101の交換作業も面倒で維持管理費が嵩む等、費用対効果の点で十分ではなく、その改善が望まれているのが実情である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、ギザギザ刃の深さを大きくし得て被切断物を効率良く切断できると共に、切断刃の寿命を延ばしてその交換頻度を低減でき、十分な費用対効果が得られる回転切断刃を提供することにある。また、他の目的は、ギザギザ刃の硬度を高めて切断刃の寿命を一層延ばすことが可能な回転切断刃を提供することにある。
かかる目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、中心位置に取付孔が形成され外周部に第1ギザギザ部が平面状に一体形成された第1の刃体と、前記第1の刃体の第1ギザギザ部と同一形状の第2ギザギザ部を有し、該第2ギザキザ部が前記第1の刃体の第1ギザギザ部と円周方向に所定角度ずらして前記第1の刃体に同軸状に接合固着された第2の刃体とを備え、前記第1ギザギザ部と第2ギザギザ部の各V字凹部の少なくとも回転方向後方側となる後辺に刃部が形成されることで、前記第1ギザギザ部のV字凹部と前記第2ギザギザ部のV字凹部間にV字形状のギザギザ刃が形成されると共に、前記第1の刃体と第2の刃体の刃部は、その刃面が各刃体の厚さ方向の内面側が広く外面側が狭くなる傾斜面で形成されていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記第1の刃体と第2の刃体が同一形状に形成されると共に、各刃体に設けられる前記取付孔がそれぞれ六角形で形成され、一方の取付孔を円周方向に60度ずらして両刃体が接合固着されていることを特徴とする。さらに、請求項3に記載の発明は、前記刃部が、前記各刃体のV字凹部の所定の辺を所定角度で研磨することで形成されるか、もしくは前記各刃体のV字凹部の所定の辺に固着された超硬チップで形成されていることを特徴とする。この場合、前記刃部は、請求項4に記載の発明のように、各刃体のV字凹部の前後辺にそれぞれ形成されていることが好ましい。
また、請求項5に記載の発明は、前記各刃体の各ギザギザ部のV字凹部が、直線状の前後辺とこの前後辺の内端を連結するアール形状の底部で形成され、前記刃部の内周端が前記ギザギザ部のV字凹部の底部より外周側に位置することを特徴とする。
本発明のうち請求項1に記載の発明によれば、互いに接合固着される第1の刃体と第2の刃体の両ギザギザ部の少なくとも回転方向後方側の後辺に刃部が形成されることで、第1ギザギザ部のV字凹部と第2ギザギザ部のV字凹部間にV字形状のギザギザ刃が形成されているため、両ギザギザ部に所定深さのV字凹部を簡単に形成でき、V字形状のギザギザ刃の深さを大きくして被切断物を効率良く切断できると共に、切断刃の寿命を延ばしてその交換頻度を低減でき、回転切断刃に十分な費用対効果を得ることができる。
また、第1の刃体と第2の刃体の刃部の刃面が、各刃体の接合面となる内面側が広く外面側が狭くなる傾斜面で形成されているため、各刃体の接合面側に鋭利な刃先を形成できて、V字形状のギザギザ刃による被切断物の切断効率をより一層高めることができる
また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、第1の刃体と第2の刃体が同一形状に形成されると共に各刃体に設けられる取付孔がそれぞれ六角形で形成され、一方の取付孔を円周方向に60度ずらして両刃体が接合固着されているため、両刃体自体のコストを低減させると共に、接合作業も簡単に行うことができて、安価な回転切断刃を得ることができる
さらに、請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2に記載の発明の効果に加え、刃部が、刃体のV字凹部の所定の辺を所定角度で研磨することで形成されるか、もしくは刃体のV字凹部の所定の辺に固着された超硬チップで形成されているため、刃体を研磨して刃部を形成することで各刃体のコストを一層低減でき、また、刃部として超硬チップを使用することで刃部の硬度を高めて切れ味に優れると共に切断刃の寿命を一層延ばすことが可能になる
また、請求項4に記載の発明によれば、請求項1ないし3に記載の発明の効果に加え、刃部が各刃体のV字凹部の前後辺にそれぞれ形成されているため、ギザギザ刃の全域に刃部を形成でき、刃部で被切断物を確実に切断できて切断効率を一層高めることができる
また、請求項5に記載の発明によれば、請求項1ないし4に記載の発明の効果に加え、各刃体のギザギザ部のV字凹部が、直線状の前後辺とこの前後辺の内端を連結するアール形状の底部で形成され、刃部の内周端がギザギザ部のV字凹部の底部より外周側に位置するため、刃部の前後辺に刃部を形成できて、完全V字形状のギザギザ刃で被切断物を一層効率良く切断することができる
本発明に係わる回転切断刃の一実施形態を示す平面図 同その外周部の拡大図 同図2を上面から見た側面図 同図2のA−A線に沿った断面図 同第1の刃体と第2の刃体を示す平面図 本発明の第2の実施形態を示す図2と同様の拡大図 同図6を上から見た側面図 同第2の実施形態の変形例を示す図6と同様の拡大図 同各刃体の固着状態を示す図 従来の回転切断刃の説明図
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜図5は、本発明に係わる回転切断刃の一実施形態を示している。図1及び図2に示すように、回転切断刃1は、所定外径で互いに接合固着された第1の刃体2と第2の刃体3を有し、この両刃体2、3の中心位置には六角形の取付孔4がそれぞれ形成され、また、第1の刃体2と第2の刃体3の外周部にはギザギザ部2a、3aが平面状にそれぞれ一体形成されている。
前記回転切断刃1の一方の面である表面側に位置する第1の刃体2は、例えば炭素鋼板のプレス加工等で円盤状に形成されて、その中心位置に前記取付孔4が形成されると共に、その外周部には前記ギザギザ部2aが円周方向に形成されている。このギザギザ部2aは、刃体2aの外周縁部に略V字形状の凹部(V字凹部2bという)を円周方向に連接状態で一体成形することで形成され、このとき、V字凹部2bは、刃体2の回転方向イの前後となり外周側が拡開した直線状の前辺2b1及び後辺2b2と、この両辺2b1、2b2の内周端を連結する比較的大きなアール形状の底部2b3とで形成されている。
また、前記回転切断刃1の他方の面である裏面側に位置する第2の刃体3も、第1の刃体2と同様に、例えば炭素鋼板のプレス加工等で円盤状に形成されて、その中心位置に前記取付孔4が形成されると共に、その外周部には前記ギザギザ部3aが円周方向に形成されている。また、そのギザギザ部3aもV字凹部3bを円周方向に連接状態で一体成形することにより形成され、V字凹部3bも刃体3の回転方向イの前後となり外周側が拡開した直線状の前辺3b1及び後辺3b2と、この両辺3b1、3b2の内周端を連結する比較的大きなアール形状の円弧状の底部3b3とで形成されている。そして、第1の刃体2のV字凹部2bと第2の刃体3のV字凹部3b間の角度α(図1参照)は、例えばα=4.5度に設定されている。
前記第1の刃体2と第2の刃体3のギザギザ部2a、3aには、図2〜図4に示すように、刃部5が形成されている。この刃部5は、各刃体2、3の前記V字凹部2b、3bの前辺2b1、3b1と後辺2b2、3b2を、図4に示すように所定角度βで所定長さ研磨した刃面5aを有し、このとき刃面5aは、各刃体2、3の外面側が内面側より幅狭となるように前記所定角度β(例えばβ=最大50度)で研磨された傾斜面とされて、各刃体2、3の接合固着される内面(接合面)側に鋭利な刃先5bがそれぞれ形成されるようになっている。
また、各刃体2、3のV字凹部2b、3bの刃部5の長さは、図2に示すように、その下端(内周端)が、第1の刃体2のV字凹部2bの前辺2b1と第2の刃体3のV字凹部3bの後片3b2の平面視上の交点k、及び第1の刃体2のV字凹部2bの後辺2b2と第2の刃体3のV字凹部3bの前辺3b1の平面視上の交点kより、所定寸法各刃体2、3の中心側(取付孔4側)に位置するように設定されている。さらに、各刃体2、3のV字凹部2b、3bの底部2b3、3b3の底面は、各刃体2、3の刃部5の内周端より所定寸法中心側に位置するように設定されている。
すなわち、前記刃部5が設けられた第1の刃体2と第2の刃体3は、基本的に同一形状に形成され、各刃体2、3の中心位置に設けた六角形の取付孔4を60度円周方向にずらして接着剤7(図3参照)で同軸状に固定(接合固着)することで、図1に示す回転切断刃1が形成されている。そして、この状態において、第1の刃体2のV字凹部2bと第2の刃体3のV字凹部3bは、第1の刃体2(もしくは第2の刃体3)を平面視で見た場合、そのV字凹部2b(もしくはV字凹部3b)の幅方向(回転切断刃1の回転方向イ)の中央に、第2の刃体3(もしくは第1の刃体2)のV字凹部3b(もしくはV字凹部2b)が位置するようになっている。
これにより、回転切断刃1の表面側(もしくは裏面側)から見た場合に、第1の刃体2のV字凹部2bと第2の刃体3のV字凹部3bの前記交点kより各刃体2、3の外周側にV字形状のギザギザ刃6が形成されている。このギザギザ刃6は、各刃体2、3のギザギザ部2a、3aの下端(内周端)が交点kより刃体2、3の中心側に位置することから、完全V字形状となりその前辺及び後辺の全域に前記刃面5aが形成された状態になると共に、その深さh(図2参照)がh=4mm〜8mm程度に設定されている。この完全V字形状のギザギザ刃6により、そのV字凹部内に進入するワラ等が切断されることになる。
次に、前記回転切断刃1の製造方法の一例について説明する。先ず、図5に示す各刃体2、3の基板を成形する。この基板の成形は、所定板厚(例えば1mm程度)の炭素鋼板をプレス加工やレーザー切断加工で、中心位置に取付孔4を形成すると共に、外周部にV字凹部2b、3bを有するギザギザ部2a、3aを形成する。このとき、V字凹部2b、3bの前後辺2b1、3b1、2b2、3b2(以下、前後辺2b1等という)は、前記刃部5が成形されていない状態か、あるいは前記傾斜した刃面5bを形成し得る傾斜面で成形される。また、基板へのV字凹部2b、3bの成形は、底部2b3、3b3が大きなアール形状となっていることから、成形時の基板の割れが抑制されるようになっている。
このような形状の所定枚数の刃体素材を成形したら、高周波の誘導加熱によりギザギザ部2a、3aを焼入れ焼戻してHRC57前後の硬度とする。そして、この熱処理した2枚の刃体素材の前記接合面となる各面に接着剤7を塗布して、所定圧力で押圧することにより、両刃体素材を接合固着する。このとき、2枚の刃体素材の六角形の取付孔4を、例えば断面六角形の治具棒に両刃体素材のV字凹部2b、3bを60度ずらしてセットすることにより、両刃体素材のV字凹部2b、3bが板厚方向に重ならない状態として両刃体素材を接合固着する。なお、2枚の刃体素材は、成形時にそのV字凹部2b、3bの前後辺2b1等が傾斜面で形成されている場合、各刃体素材の接合面側に前述した鋭利な刃先5bが位置するようにして接合される。また、接着剤7の厚さは可能な限り薄く設定される。
2枚の刃体素材を接合固着したら、各刃体素材のV字凹部2b、3bの前後辺2b1等を研磨して、前記刃面5aを形成する。この研磨は、一方の刃体素材のV字凹部2bを、その刃体素材を回転させつつ順に研磨し、次に他方の刃体素材のV字凹部3bを同様に研磨することで行うことができる。この2枚の刃体素材の研磨後に、各種の仕上げ処理を行うことで、前記回転切断刃1が製造される。
そして、この回転切断刃1は、2枚の刃体2、3のV字凹部2b、3bで形成されるギザギザ刃6の深さhが、従来より深く設定されていることから、その寿命を延ばすことができる。また、使用により刃面5aの摩耗で各刃体2、3のギザギザ刃6の切れ味が低下したり、ギザギザ刃6の深さhが所定寸法まで浅くなった場合等には、各刃体2、3のV字凹部2b、3bの刃面5aを再研磨することで切れ味が復活する等、回転切断刃1の再使用が可能になる。
このように製造された回転切断刃1は、その取付孔4をコンバインの後部に搭載される脱穀装置の主軸(回転軸)に、その一端側から嵌挿して固定することで一定間隔で複数枚取り付けられる。そして、コンバインの作動で回転軸が回転することにより、回転切断刃1が所定回転数で回転して、脱穀されて掻き込み刃で送られてくるワラが回転切断刃1のギザギザ刃6で細かく切断されることになる。このとき、回転切断刃1の完全V字形状のギザギザ刃6の刃面5aが、その長手方向全域に傾斜した状態で形成され、かつ2枚の刃体2、3の接合面側に鋭利な刃先5bが形成されているため、完全V字凹部内に進入したワラをスムーズに切断することができる。
なお、以上の回転切断刃1の製造方法においては、2枚の刃体素材を接合固着した後に、各刃体素材のV字凹部2b、3bの前後辺2b1等を研磨して傾斜した刃面5aからなる刃部5を形成したが、例えば、予め各刃体素材のV字凹部2b、3bの前後辺2b1等に刃面5aを形成した後に、両刃体素材を接合固着することも勿論可能である。また、この例の場合、各刃体2、3のギザギザ部2a、3aにTD処理、溶射、セラミック処理等を施して、その表面硬度をさらに高めるようにしても良い。
このように前記回転切断刃1によれば、互いに接着固定される第1の刃体2と第2の刃体3の両ギザギザ部2a、3aの前後辺2b1等に刃部5が形成されることで、各ギザギザ部2a、3aのV字凹部2b、3bの前後辺2b1等間に完全V字形状のギザギザ刃6が形成されているため、所定深さのV字凹部2b、3bを各刃体2、3の外周部に簡単に形成して、ギザギザ刃6の深さhを大きく設定してワラを効率良く切断できると共に、回転切断刃1の寿命を延ばしてその交換頻度を低減させることができる。
また、第1の刃体2と第2の刃体3が同一形状に形成されると共に各刃体2、3に設けられる取付孔4がそれぞれ六角形で形成され、一方の取付孔4を円周方向に60度ずらして両刃体2、3が接合固着されているため、両刃体2、3自体のコストを低減させることができると共に、その接合作業も簡単に行うことができて、回転切断刃1の製造コストを低減させることができる。さらに、各刃体2、3の刃部5が、刃体2、3のV字凹部2b、3bの前後辺2b1等を所定角度βで研磨することで形成されているため、各刃体2、3のコストを一層低減させることができる。
また、刃部5が各刃体2、3のV字凹部2b、3bの前後辺2b1等にそれぞれ形成されているため、刃部5でワラを確実に切断でき、その切断効率を一層高めることができる。また、各刃体2、3の各ギザギザ部2a、3aのV字凹部2b、3bが、直線状の前後辺2b1等と、この前後辺2b1等の内端を連結する底部2b3、3b3で形成され、刃部5の内周端がギザギザ部2a、3aのV字凹部2b、3bの底面より外周側に位置するため、刃部5の前後辺2b1等に刃面5aを形成でき、完全V字凹部のギザギザ刃6でワラを一層効率良く切断することができる。
またさらに、各刃体2、3の刃部5の刃面5aが、各刃体2、3の接合面となる内面側が広く外面側が狭くなる傾斜面で形成されているため、各刃体2、3の接合面側に鋭利な刃先5bを形成できて、完全V字形状のギザギザ刃6によるワラの切断効率をより一層高めることができる。これらにより、費用対効果に優れた回転切断刃1を提供することが可能になる。
なお、一般的にコンバインの脱穀装置に使用される従来の回転切断刃の場合、波形の単面を研磨したギザギザ刃の高さが新品の2.99mm程度から摩耗して1.2mm程度になると使用不能となる。脱穀装置でワラを切断するためには最低限の高さが必要であり、浅く(高さが低く)なれば負荷抵抗が増して、本体の動力が過負荷状態となり、回転切断刃の交換シグナルとなる。近年、農業の国策により、コンバインの容量も大きく多条刈りとなり、より長時間使用できる回転切断刃が求められているが、前記回転切断刃1は、これらの事情に鑑みてより深いギザギザ刃6を得るために開発されたもので、長時間の使用に十分耐え得るようになっている。
図6〜図8は、本発明に係わる回転切断刃の第2の実施形態を示している。なお、前記実施形態と同一部位には、同一符号を付して説明する。この実施形態の回転切断刃1の特徴は、各刃体2、3のV字凹部2b、3bの刃部5に、前記刃面5aに代えて超硬チップ8を固着した点にある。
すなわち、図6及び図7に示すように、各刃体2、3のV字凹部2b、3bの後辺2b2、3b2に、前記刃面5aと略同一長さの超硬チップ8がそれぞれ固着されている。この超硬チップ8は、超硬合金粉末の成形により略角柱形状に形成され、掬い面8a及び先端面8bと、掬い面8aの下端と先端面8bの後端との間に設けられた固着面8cと、両側面8d等を有し、掬い面8aが所定角度βで研磨されて前記刃面5aと同様に傾斜面とされている。
また、各刃体2、3のV字凹部2b、3bの後辺2b2、3b2にはチップ固着凹部9が設けられ、このチップ固着凹部9に前記超硬チップ8の固着面8cがそれぞれロー付け固着されている。そして、このロー付けされたチップ8の平坦な掬い面側が所定角度で研磨されることにより、所定角度の前記掬い面8aが形成されている。この例の場合、V字凹部2b、3bの前辺2b1、3b1には、図示はしないが前記刃面5aを形成することが好ましい。また、この実施形態の場合、図8に示すように、超硬チップ8をV字凹部2b、3bの前辺2b1、3b1にもロー付け固着することもできる。
この図6及び図8の第2の実施形態の回転切断刃1によれば、前記実施形態の効果に加え、完全V字形状のギザギザ刃6に超硬チップ8が使用されているため、ギザギザ刃6の硬度を炭素鋼板を熱処理した場合の硬度より大幅に高めることができて、回転切断刃1の切れ味を一層向上させると共にそのギザギザ6の寿命をさらに延ばすことが可能になる。この実施形態における超硬チップ8の形状は、図示した例に限定されず、図7の二点鎖線aで示すように掬い面8aを円弧状曲面としたり、二点鎖線bで示すように側面8dにアサリ寸法tを設ける等、適宜の構造を採用することができる。
ところで、前記各実施形態においては、第1の刃体2と第1の刃体3を接着剤7により接合固着したが、各刃体2、3を例えば図9に示すように接合固着することもできる。すなわち、各刃体2、3のV字凹部2b、3bの底面からL1=10〜20mmの位置で、円周方向に一定間隔で複数箇所(例えば4〜12箇所)を、図9(b)の(1)に示すようにリベット10で加締め固着したり、(2)に示すようにボルト11(もしくはボルトとナット)で固着したり、(3)に示すようにスポット溶接12で固着する等、回転切断刃1の大きさや各刃体2、3の材質等に応じて適宜の固着手段を採用することができる。
このような固着手段を採用すれば、第1の刃体2と第2の刃体3を密着状態で接合固着でき、回転切断刃1の切れ味等をより一層高めることができると共に、ボルト11で固着すれば、両刃体2、3を分解できて、再研磨が容易に行えたり、使用済みの回転切断刃1の処分等を容易に行うことが可能になる。
なお、前記各実施形態においては、第1の刃体2と第2の刃体3が同一形状である場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、第2の刃体3を中央部分が開口した円環形状とし、これを第1の刃体2の外周部に適宜の固着手段で固着するようにしても良い。また、前記各実施形態における、各刃体2、3のギザギザ部2a、3aやギザギザ刃6の形状、取付孔4の形状等は一例であって、本発明の各発明に係わる要旨を逸脱しない範囲において適宜の構成を採用することができる。
本発明は、コンバインの脱穀装置に取り付けられてワラを切断する回転切断刃に限らず、単独の脱穀装置自体に取り付けられてワラを切断する回転切断刃としても利用できるし、牧草の刈り取り用や一般の草刈り用の回転切断刃等、回転することで各種被切断物を切断する全ての回転切断刃に利用できる。
1・・・回転切断刃、2・・・第1の刃体、2a・・・ギザギザ部、2b・・・V字凹部、2b1・・・前辺、2b2・・・後辺、2b3・・・底部、3・・・第2の刃体、3a・・・ギザギザ部、3b・・・V字凹部、3b1・・・前辺、3b2・・・後辺、3b3・・・底部、4・・・取付孔、5・・・刃部、5a・・・刃面、5b・・・刃先、6・・・ギザギザ刃、8・・・超硬チップ、8a・・・掬い面、8b・・・先端面。

Claims (5)

  1. 中心位置に取付孔が形成され外周部に第1ギザギザ部が平面状に一体形成された第1の刃体と、前記第1の刃体の第1ギザギザ部と同一形状の第2ギザギザ部を有し、該第2ギザザ部が前記第1の刃体の第1ギザギザ部と円周方向に所定角度ずらして前記第1の刃体に同軸状に接合固着された第2の刃体とを備え、
    前記第1ギザギザ部と第2ギザギザ部の各V字凹部の少なくとも回転方向後方側となる後辺に刃部が形成されることで、前記第1ギザギザ部のV字凹部と前記第2ギザギザ部のV字凹部間にV字形状のギザギザ刃が形成されると共に、
    前記第1の刃体と第2の刃体の刃部は、その刃面が各刃体の厚さ方向の内面側が広く外面側が狭くなる傾斜面で形成されていることを特徴とする回転切断刃。
  2. 前記第1の刃体と第2の刃体が同一形状に形成されると共に、各刃体に設けられる前記取付孔がそれぞれ六角形で形成され、一方の取付孔を円周方向に60度ずらして両刃体が接合固着されていることを特徴とする請求項1に記載の回転切断刃。
  3. 前記刃部は、前記各刃体のV字凹部の所定の辺を所定角度で研磨することで形成されるか、もしくは前記各刃体のV字凹部の所定の辺に固着された超硬チップで形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の回転切断刃。
  4. 前記刃部は、各刃体のV字凹部の前後辺にそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の回転切断刃。
  5. 前記各刃体の各ギザギザ部のV字凹部が、直線状の前後辺とこの前後辺の内端を連結するアール形状の底部で形成され、前記刃部の内周端が前記ギザギザ部のV字凹部の底部より外周側に位置することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の回転切断刃。
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